説明

エレベータ装置を運転する方法、この方法によって運転可能なエレベータ装置、およびこのエレベータ装置のための安全装置

【課題】簡潔で高信頼性の手段によって、複数移動式のエレベータ装置の安全作動を改良すること。
【解決手段】上側のエレベータケージ(A1)および少なくとも1つの下側のエレベータケージ(A2)と、第1の電気機械式スイッチング機構(21)が移動設定に保たれるおもり力(G)によって細長いラン(24)におもり(23)が締結される第1のスイッチング機構(21)と、ラン(24)に締結されたおもり(23)の垂直方向に下に締結される第2の電気機械式スイッチング機構(22)とを備えたエレベータ装置(10)を運転する方法。2つのエレベータケージ(A1、A2)が不必要に接近する場合、おもり(23)は第2の電気機械式スイッチング機構(22)と衝突し、それによって下側のエレベータケージ(A2)の安全回路を開放する。上側のエレベータケージ(A1)の安全回路はまた、おもり力(G)の減少によって開放される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に1つの昇降路内にいくつかのエレベータケージを備えた複数移動式のエレベータ装置を運転する方法に関する。さらに、本発明は、この方法によって運転可能な対応するエレベータ装置、および、これらのエレベータケージ間の衝突を防ぐためのこのエレベータ装置の安全装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような複数移動式のエレベータ装置におけるエレベータケージは、一般的に独自の駆動装置および独自のブレーキシステムをそれぞれ備えている。エレベータ装置全体の電子制御はしばしば、個々のエレベータケージの衝突が起こらないように設計される。特に非常停止の場合、またはケージの通常の階停止の場合でさえ、同じエレベータ昇降路の上または下に配置されたさらなるエレベータケージが衝突を避けるために時間通りになお停止可能であることは、あらゆる環境で保証されることはできない。このことは、個々のエレベータケージ間の十分な間隔と、さらに適切に適合された垂直速度とを制御によって予め設定することによって避けられることができる。しかし、複数移動式のエレベータ装置の輸送能力は、このような事前設定のために十分に利用されず、このことがコスト/利用の効率に影響を及ぼしている。
【0003】
複数移動式のエレベータ装置は、現在、別のエレベータケージに不必要に接近した場合にエレベータケージの安全回路を開放するための手段を備える欧州特許第765469B1号明細書から知られている。示された特許明細書によれば、所与の場合において他のエレベータケージでさえ制動処理を起動させることのできるように、各エレベータケージには、ケージ位置および速度を測定する安全モジュールがある。緊急事態に正確に反応することができるために、個々の安全モジュールは、他の関与しているエレベータケージのケージ位置および速度を常に認識して測定しなければならない。この目的のために、緊急の場合に停止コマンドを決定する役割を果たす特別な決定モジュールが必要となる。
【0004】
同様に複雑な解決策が、国際特許出願公開第2004/043841A1号明細書から知られている。
【特許文献1】欧州特許第765469B1号明細書
【特許文献2】国際公開第2004/043841A1号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
知られている装置を考慮すると、エレベータケージが接近するとき、必要なエレベータケージ間の情報をより複雑に交換せずに、ケージが衝突する前に自動的に停止される複数移動式のエレベータ装置を提供することが、本発明の目的である。
【0006】
換言すれば、本目的は、簡潔で高信頼性の手段によって、複数移動式のエレベータ装置の安全作動を改良することである。
【0007】
「衝突防止」を行って、さらなる昇降路の横断面が使用されないかまたは占有されないことが、本発明のさらなる目的として考慮される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本目的の達成は、請求項1の特徴部によって行われる。本発明の有利な展開は、従属請求項によって実現される。
【0009】
本発明によるエレベータ装置を運転するための方法は、エレベータ装置の共通のエレベータ昇降路において両方が実質的に独立して垂直方向に移動可能である少なくとも1つの上側のエレベータケージおよび少なくとも1つの下側のエレベータケージと、上側のエレベータケージの下部領域に配置される第1の電気機械式スイッチング機構とを備え、第1の電気機械式スイッチング機構は細長いランに締結されたおもりを備え、第1の電気機械式スイッチング機構はランに締結されたおもりのおもり力によって移動設定に保たれる。第2の電気機械式スイッチング機構が、下側のエレベータケージの上部領域にランに締結されたおもりの垂直方向下に配置され、2つのエレベータケージが不必要に接近する場合に、おもりが第2の電気機械式スイッチング機構に衝突する。下側のエレベータケージの安全回路は、第2の電気機械式スイッチング機構を用いておもりが衝突することによって開放される。上側のエレベータケージの安全回路は、第1の電気機械式スイッチング機構を用いておもり力の減少によって開放される。
【0010】
有利には、第1の電気機械式スイッチング機構は、レバー要素、力格納部、およびスイッチを備え、ランはレバー要素に締結されるので、レバー要素がランに締結されたおもりのおもり力によって移動設定に保たれる。力格納部はレバー要素と連結されるので、おもり力が減少し、ついでスイッチが作動して安全回路が開放されるとき、レバー要素が移動設定から緊急時設定に変わる。
【0011】
有利には、第2の電気機械式スイッチング機構は、レバー要素、力格納部、およびスイッチを備え、力格納部はレバー要素と連結されるので、レバー要素は移動設定に保たれる。第2の電気機械式スイッチング機構は、おもりがレバー要素に衝突し、ついでスイッチが作動して安全回路が開放されたとき、移動設定から緊急時設定に変わる。
【0012】
有利には、第2の電気機械式スイッチング機構は、エレベータケージが接近する間にわずかな振動が生じるときでさえおもりが第2の電気機械式スイッチング素子のレバー要素に衝突するように設計される収集要素を備える。
【0013】
さらに、エレベータ装置は、装置が各エレベータケージのための駆動装置および保持ブレーキを備える本発明の方法によって運転可能であり、2つのエレベータケージの駆動装置が停止するだけでなく、2つのエレベータケージの保持ブレーキが安全回路を開放することによって起動する。
【0014】
有利には、第1の電気機械式スイッチング機構および第2の電気機械式スイッチング機構が、2つのエレベータケージの衝突を妨げるために、エレベータ装置内に電気機械式安全システムを形成する。
【0015】
さらに、安全装置は、本発明の方法によって運転可能なエレベータ装置の構成要素である。この安全装置は、第1および第2の電気機械式スイッチング機構を備える。
【0016】
本発明の利点は、解決策の簡潔さと高信頼性とにある。スイッチング機構は、標準的な要素で有利に製作されることができる。さらに、スイッチング機構の作動時には、一方のケージの安全回路がエレベータケージと安全装置との連絡とは無関係に開放される。構造の簡潔な形態および独立した機能的能力のため、安全装置は外乱を受けにくくなる。さらに、互いに合致されなければならないシステムはほんの少ししかないため、説明された解決策は運転状態にするときに初期設定するのが簡単である。
【0017】
おもりが衝突するとき、上側および下側のエレベータケージの始動機構が同時に作動するため、安全装置がエレベータ装置の制御装置と連絡して配置される場合に、本発明のさらなる利点が明らになる。したがって、制御装置はエレベータケージの不必要な接近に関する利用可能な冗長情報を有し、安全ブレーキまたは保持ブレーキの起動など適切な反応を作動させることができる。安全装置のこの冗長な設計によって、エレベータ装置の安全性が増す。
【0018】
実施形態の例にもとづき、また尺度通りでない図面を参照することで、以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の第1の実施形態が、図1と関連して説明されている。第3のエレベータケージ(図示せず)の上側エレベータケージA1、および第3のエレベータケージ(図示せず)の下側エレベータケージA2を備えた簡潔な複数移動式のエレベータ装置10が示されており、2つのエレベータケージは、エレベータ装置10のエレベータ昇降路11内で実質的に独立して垂直方向に移動可能である。この目的を達成するために、エレベータケージA1、A2は、独自の駆動装置を備えることができ、または、たとえばエレベータ昇降路11内で独立した移動ができるように中央駆動システムに個々に連結可能である。駆動装置の配置の可能性もまた、多く存在する。したがって、駆動装置は、別々のエンジン空間の静止した位置に、または、直接エレベータ昇降路(11)にエレベータケージの側方または上下に配置されることができる。駆動装置がエレベータケージA1、A2の構成要素であるエレベータの概念もまた、知られている。したがって、複数移動式のエレベータ装置のエレベータケージを独立して移動させることができるために、多くの取り組みが熟達者による選択で利用可能となる。
【0020】
第1の電気機械式スイッチング機構21および第2の電気機械式スイッチング機構22を備える安全装置20が設けられている。
【0021】
第1の電気機械式スイッチング機構21は、上側のエレベータケージA1の下部領域において締結されて概略的に示されるように、たとえば床面領域にある。第1の電気機械式スイッチング機構21は、細長いラン24に締結されたおもり23を備え、スイッチング機構21は、ラン24によって締結されたおもり23のおもり力Gによって第1の電気機械式スイッチング機構21をいわゆる移動設定(通常設定)に保つ。
【0022】
第2の電気機械式スイッチング機構22は、下側のエレベータケージA2の上部領域に、ラン24に締結されたおもり23の垂直方向に下に配置されて締結されるので、2つのエレベータケージA1およびA2が不必要に接近する場合に、おもり23が第2の電気機械式スイッチング機構22と衝突する。
【0023】
2つのスイッチング機構21および22は、下側のエレベータケージA2の安全回路が第2の電気機械式スイッチング機構22を用いておもり23を衝突させることによって自動的に開放され、かつ上側のエレベータケージA1の安全回路が第1の電気機械式スイッチング機構21を用いておもり力Gを減少させ、それと関係してラン24の引張応力を減少させることによってほぼ同時に開放されるように、構成されて配置されている。
【0024】
複数移動式のエレベータ装置10は、好ましくは各エレベータケージA1、A2に、たとえば安全接点や安全スイッチなどいくつかの安全要素が直列接続で配置される独自の安全回路を有する。対応するエレベータケージA1またはA2は、安全回路、およびしたがって、そこに一体化されるあらゆる安全接点が閉止されるときにのみ移動することができる。安全回路は、たとえば安全回路が電気機械式スイッチング機構の作動によって開放される場合に対応するエレベータケージA1またはA2の移動動作を妨害するように、エレベータ装置10の駆動装置または制動ユニットと連結される。
【0025】
2つの駆動装置をスイッチオフして2つのエレベータケージA1およびA2の保持ブレーキを起動させることは、それぞれの安全回路を開放することによって好ましくは生じる。
【0026】
しかし、本発明はまた、上述の安全回路の代わりにセーフティバスシステムを備えたエレベータ装置10で使用されることもできる。
【0027】
説明された安全装置20は、エレベータケージ間の情報のあらゆる交換またはエレベータ制御におけるあらゆる干渉(安全回路の組込みまたは関与しているエレベータケージのセーフティバスシステムに限る)をも必要としない純粋な電気機械式システムである。すなわち、外乱が制御時に生ずる場合でさえ安全装置20が完全に独立して作動し、したがって機能する。
【0028】
第2の実施形態の詳細が、図2と関連して説明されており、同一であり同様の構成要素、または同じ機能を備えた構成要素が、すべての図に同じ参照符号で示されている。第2の実施形態においても同様に、下側のエレベータケージA2の安全回路が第2の電気機械式スイッチング機構22を用いておもり23を衝突させることによって自動的に開放され、かつ上側のエレベータケージA1の安全回路が第1の電気機械式スイッチング機構21を用いておもり力Gを減少させることによってほぼ同時に開放されるように構成されて配置される2つのスイッチング機構21および22が使用されている。
【0029】
第1の電気機械式スイッチング機構21は、細長いレバー要素25、力格納部30、およびスイッチ26を備える。たとえばロープまたはケーブルなどのラン24はレバー要素25に締結されるので、ラン24に締結されたおもり23のおもり力Gによって、レバー要素25が移動設定に保たれる。レバー要素25と連結されるので、おもり力Gが減少しかつスイッチ26が作動する場合にレバー要素が移動設定から緊急時設定に自動的に変わる要素が、力格納部30として使用される。ばねを基礎とする機構は力格納部30として特に適しており、この機構は、図2に示される構成の場合、レバー要素25のピボット軸32の領域内に配置され、ラン24が緩められるときに、ピボット軸32を中心として時計回りの方向にレバー要素25を移動させるようにこの領域でトルクを予め定める。しかし、レバー25を引っ張るかまたはレバー25を押圧するばねを基礎とする機構はまた、力格納部として役立つこともできる。
【0030】
あらゆる場合において、ラン24のひずみが著しく減少するとすぐに、力格納部30は、レバー要素25を動かしてスイッチ26を起動させるために十分な力を加えなければならない。
【0031】
スイッチ26として、要素25と直接的または間接的に機械的に連結され、かつレバー要素25がピボット軸32を中心として時計回りの方向にある程度まで回転するとすぐに起動する要素が、好ましくは使用される。端部ローラ33を備えた短いレバーを備えるスイッチ26の一実施形態が図2に示されている。レバー26が回転すると、短いレバーが移動してスイッチ26が作動する。
【0032】
第2の電気機械式スイッチング要素32はまた、レバー要素28、力格納部31、およびスイッチ29を備える。力格納部31がレバー要素28に連結されるので、レバー要素28が移動設定に保たれる。おもり23が第2の電気機械式スイッチング機構22のレバー要素28と衝突するとき、第2の電気機械式スイッチング機構22は移動設定から緊急時設定へ変わり、その場合にスイッチ29を作動させる。下側のエレベータケージA2の安全回路は、スイッチ26によって開放される。
【0033】
第2の電気機械式スイッチング機構22は、好ましくは、エレベータケージA1、A2が接近する間にわずかに振動する場合でさえおもり23が第2の電気機械式スイッチング機構22のレバー要素28と衝突するように設計される収集要素27を備える。示された実施形態の例において、漏斗が収集要素27として役立つ。しかし、この要素27は任意選択的である。
【0034】
スイッチ29として、レバー要素28と直接的または間接的に機械的に連結され、かつレバー要素28がピボット軸を中心として逆時計回りの方向にある程度まで回転するとすぐに起動する要素が、好ましくは使用される。図2では、端部ローラ34を備えた短いレバーを備えるスイッチ29の一実施形態が示されている。レバー要素28が回転すると、短いレバーが移動してスイッチ29が作動する。
【0035】
エレベータケージの衝突を防ぐために、第1および第2の実施形態と関連して説明された手段を用いて、簡単で、安全、かつ丈夫な電気機械的に進化したスイッチオフを実現することができる。記載された安全装置20によって、最小の間隔Sを下回るとき(図1を参照)に、非常停止が自動的に起動する。エレベータケージA1およびA2の両方が互いから十分な間隔をあけて配置される標準状態が、図1に示されている。次に、エレベータケージA1およびA2がさらに接近して、間隔Rがゼロまで減少するならば、おもり23が第2の電気機械式スイッチング機構22と衝突し、スイッチ29によって下側のエレベータケージA2の即時停止を起動させる。ほぼ同じときに上側の要素25が上方に駆動し、上側のエレベータケージA1の即時停止がまたスイッチ26によって起動される。
【0036】
いくつかのエレベータケージが同じ昇降路11内で移動する場合、ついで、相当する安全装置20がこれらのエレベータケージ間に設けられることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明による第1の複数移動式のエレベータ装置の概略側面図を示す。
【図2】本発明による第2の複数移動式のエレベータ装置の一部分の概略側面図を示す。
【符号の説明】
【0038】
A1 上側のエレベータケージ
A2 下側のエレベータケージ
10 エレベータ装置
11 エレベータ昇降路
20 安全装置
21 第1の電気機械式スイッチング機構
22 第2の電気機械式スイッチング機構
23 おもり
24 ラン
25、28 レバー要素
26、29 スイッチ
27 収集要素
30、31 力格納部
32 ピボット軸
33、34 端部ローラ
S 最小の間隔
R 間隔
G おもり力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ装置(10)を運転するための方法であって、両方がエレベータ装置(10)の共通のエレベータ昇降路(11)内で実質的に独立して垂直方向に移動可能である少なくとも1つの上側のエレベータケージ(A1)および少なくとも1つの下側のエレベータケージ(A2)を有し、
上側のエレベータケージ(A1)の下部領域に配置される第1の電気機械式スイッチング機構(21)であって、第1の電気機械式スイッチング機構(21)は細長いラン(24)に締結されたおもり(23)を備え、ラン(24)に締結されたおもり(23)のおもり力(G)は第1の電気機械式スイッチング機構(21)を移動設定に保つ、第1の電気機械式スイッチング機構(21)を有し、
下側のエレベータケージ(A2)の上部領域にラン(24)に締結されたおもり(23)の垂直方向に下に配置される、第2の電気機械式スイッチング機構(21)を有し、
2つのエレベータケージ(A1、A2)が不必要に接近する場合に、おもり(23)が第2の電気機械式スイッチング機構(22)に衝突し、
下側のエレベータケージ(A2)の安全回路が、第2の電気機械式スイッチング機構(22)を用いて衝突することによって開放され、
上側のエレベータケージ(A1)の安全回路が、第1の電気機械式スイッチング機構(21)を用いておもり力(G)の減少によって開放される、エレベータ装置(10)を運転するための方法。
【請求項2】
第1の電気機械式スイッチング機構(21)が、レバー要素(25)と、力格納部(30)と、スイッチ(26)とを備え、ラン(24)がレバー要素(25)に締結されるので、レバー要素(25)がラン(24)に締結されたおもり(23)のおもり力(G)によって移動設定に保たれ、かつ、力格納部(30)がレバー要素(25)と連結されるので、おもり力(G)が減少し、ついでスイッチ(26)が作動して安全回路が開放されるときに、レバー要素(25)が移動設定から緊急時設定に変わることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2の電気機械式スイッチング機構(22)が、レバー要素(28)と、力格納部(31)と、スイッチ(29)とを備え、力格納部(21)がレバー要素(28)に連結されるので、レバー要素(28)が移動設定に保たれ、かつ、おもり(23)がレバー要素(28)に衝突し、ついでスイッチ(29)が作動して安全回路が開放されるときに、第2の電気機械式スイッチング機構(22)が移動設定から緊急時設定に変わることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第2の電気機械式スイッチング機構(22)が、エレベータケージ(A1、A2)が接近する間にわずかに振動する場合でさえおもり(23)が第2の電気機械式スイッチング機構(22)のレバー要素(28)と衝突するように設計される収集要素(27)を備えることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
エレベータ装置(10)が、各エレベータケージ(A1、A2)のための駆動装置および保持ブレーキを備え、2つのエレベータケージ(A1、A2)の駆動装置が停止するだけでなく、2つのエレベータケージ(A1、A2)の保持ブレーキが安全回路を開放することによって起動することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法によって運転可能なエレベータ装置(10)。
【請求項6】
第1の電気機械式スイッチング機構(21)および第2の電気機械式スイッチング機構(22)が、2つのエレベータケージ(A1、A2)の衝突を妨げるために電気機械式安全システムを形成することを特徴とする、請求項5に記載のエレベータ装置(10)。
【請求項7】
安全装置(20)が、第1および第2の電気機械式スイッチング機構を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法によって運転可能なエレベータ装置(10)のための安全装置(20)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−63145(P2008−63145A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−216663(P2007−216663)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(390040729)インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト (166)
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】