説明

エンジンのセンサロータ配設構造

【課題】複数の気筒を一列に並べたエンジンの前後方向一方側の端面からカム軸のエンジン前後方向一方側の端部を突出させ、上記エンジンの前後方向一方側に上記カム軸によって駆動される補機を配設し、上記カム軸の上記突出端部と該補機軸のエンジン前後方向他方側の端部とを係合させて回転係合部とし、上記カム軸の上記突出端部に該カム軸の回転角度検出用のセンサロータを配設するエンジンのセンサロータ配設構造において、エンジンの前後方向長さを短くする。
【解決手段】センサロータ5は、少なくとも一部がカム軸11の突出端部11aに外嵌合された環部50と、環部50の外周面にその軸方向に延びるように設けられ、少なくとも一部が回転係合部3の径方向外側に配置された歯部51とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の気筒を一列に並べたエンジンの前後方向一方側の端面からカム軸のエンジン前後方向一方側の端部を突出させ、上記エンジンの前後方向一方側に上記カム軸によって駆動される補機を配設し、上記カム軸の上記突出端部と該補機軸のエンジン前後方向他方側の端部とを係合させて回転係合部とし、上記カム軸の上記突出端部に該カム軸の回転角度検出用のセンサロータを配設するエンジンのセンサロータ配設構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の気筒を一列に並べたエンジンのカム軸によって補機を駆動させるため、エンジンの前後方向一方側の端面からカム軸のエンジン前後方向一方側の端部を突出させ、エンジンの前後方向一方側にカム軸によって駆動される補機を配設し、カム軸の突出端部と補機軸のエンジン前後方向他方側の端部とを係合させて回転係合部とすることが従来技術として知られている。
【0003】
特許文献1のものでは、排気用のカムシャフト(カム軸)は、一端がエンジンの後端部においてシリンダヘッドの後端壁の外方に突出しており、シリンダヘッドの後端にバキュームポンプ(補機)が配置されている。また、排気用のカムシャフトの突出端部とバキュームポンプのポンプ軸(補機軸)とは、排気用のカムシャフト及びポンプ軸が相伴って回転可能に係合しており、この係合した部分が回転係合部を構成している。このような回転係合部を形成することにより、排気用のカムシャフトによってバキュームポンプが駆動されるようになっている。さらに、排気用のカムシャフトの突出端部には、このカムシャフトの回転角を検出するカムアングルセンサ(カム角センサ)のセンサロータが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−16717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のものでは、センサロータ全体を排気用のカムシャフトに外嵌合するとともに、センサロータのカムシャフト方向外側に回転係合部を配置しているため、エンジンの前後方向長さが長くなるという問題がある。この問題は、センサロータの軸方向長さが長い場合、特に顕著になる。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の気筒を一列に並べたエンジンの前後方向一方側の端面からカム軸のエンジン前後方向一方側の端部を突出させ、上記エンジンの前後方向一方側に上記カム軸によって駆動される補機を配設し、上記カム軸の上記突出端部と該補機軸のエンジン前後方向他方側の端部とを係合させて回転係合部とし、上記カム軸の上記突出端部に該カム軸の回転角度検出用のセンサロータを配設するエンジンのセンサロータ配設構造において、エンジンの前後方向長さを短くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、複数の気筒を一列に並べたエンジンの前後方向一方側の端面からカム軸のエンジン前後方向一方側の端部を突出させ、上記エンジンの前後方向一方側に上記カム軸によって駆動される補機を配設し、上記カム軸の上記突出端部と該補機軸のエンジン前後方向他方側の端部とを係合させて回転係合部とし、上記カム軸の上記突出端部に該カム軸の回転角度検出用のセンサロータを配設するエンジンのセンサロータ配設構造であって、上記センサロータは、少なくとも一部が上記カム軸の上記突出端部に外嵌合された環部と、上記環部の外周面にその軸方向に延びるように設けられ、少なくとも一部が上記回転係合部の径方向外側に配置された歯部とを有していることを特徴とするものである。
【0008】
これによれば、センサロータは、少なくとも一部がカム軸の突出端部に外嵌合された環部と、環部の外周面にその軸方向に延びるように設けられ、少なくとも一部が回転係合部の径方向外側に配置された歯部とを有しているので、センサロータは、径方向から見てその一部が回転係合部と重なるように配置されることから、エンジンの前後方向長さを短くすることができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記回転係合部は、上記カム軸の上記突出端部におけるエンジン前後方向一方側の端面及び上記補機軸のエンジン前後方向他方側の端面の一方に設けられた係合凸部と、他方に上記係合凸部に対応するように設けられ、該係合凸部が係合する係合凹部とを有しており、上記環部は、上記カム軸の上記突出端部に外嵌合された嵌合部と、上記回転係合部の径方向外側に配置され、上記回転係合部を隙間を空けて囲む非嵌合部とからなることを特徴とするものである。
【0010】
これによれば、環部は、カム軸の突出端部に外嵌合された嵌合部と、回転係合部の径方向外側に配置され、回転係合部を隙間を空けて囲む非嵌合部とからなるので、カム軸と補機軸との軸芯ずれがあって回転係合部が径方向に撓んでも、回転係合部と非嵌合部との隙間によって回転係合部が非嵌合部に接触することを抑制することができる。
【0011】
第3の発明は、上記第1又は2の発明において、上記補機は、バキュームポンプであることを特徴とするものである。
【0012】
これによれば、本発明の好ましい実施形態を実現することができる。
【0013】
第4の発明は、上記第3の発明において、上記カム軸の上記突出端部には、高圧燃料ポンプ用のカム部が設けられており、上記センサロータは、上記カム軸の上記突出端部における上記カム部のエンジン前後方向一方側に設けられていることを特徴とするものである。
【0014】
これによれば、エンジンの前後方向一方側に補機及び高圧燃料ポンプを配設しながら、エンジンの前後方向長さを短くすることができる。
【0015】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記エンジンの前後方向一方側の端面には、上記カム軸の上記突出端部を囲い、上記高圧燃料ポンプが取り付けられたハウジング部材が取り付けられており、上記ハウジング部材には、カム角センサがさらに取り付けられていることを特徴とするものである。
【0016】
これによれば、高圧燃料ポンプを取り付けたハウジング部材にカム角センサをさらに取り付けているので、ハウジング部材を有効利用することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、エンジンの前後方向長さを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係るセンサロータ配設構造を採用した直噴エンジンのシリンダヘッドを示す後面図である。
【図2】図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】図1のIII−III線矢視断面図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】エンジンの後方側の端部を示す斜視図である。
【図6】ポンプ軸のエンジン前方側の端部を示す断面図である。
【図7】排気用カム軸の突出端部におけるエンジン後方側の端部を示す断面図である。
【図8】センサプレートを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係るセンサロータ配設構造を採用した直噴エンジンのシリンダヘッドの後面図であり、このエンジン1は、複数の気筒がクランク軸(図示省略)の延びるエンジン前後方向(図1では紙面を貫く方向)に一列に並んだ直列多気筒エンジンであり、本実施形態では、直列4気筒エンジンである。エンジン1のシリンダヘッド10の吸気側には、吸気用カム軸(図示省略)が気筒列方向(クランク軸方向)に延びるように軸支されている。この吸気用カム軸はエンジン1のクランク軸に同期して回転するようになっている。吸気用カム軸の一端部にはバルブタイミング可変機構(図示省略)が設けられている。以下の説明では、このバルブタイミング可変機構側をエンジン前方と、その反対側をエンジン後方とする。図2〜図4に示すように、シリンダヘッド10の排気側には、排気用カム軸11が吸気用カム軸と平行に軸支されている。この排気用カム軸11は、クランク軸に同期して回転するようになっている。排気用カム軸11のエンジン前方側の端部には、バルブタイミング可変機構(図示省略)が設けられている。
【0021】
図1〜図5に示すように、シリンダヘッド10の後方側(前後方向一方側)には、排気用カム軸11によって駆動されるバキュームポンプ2(補機)が配設されている。尚、図5の符号12はシリンダヘッドカバーである。
【0022】
図2〜図4に示すように、排気用カム軸11は、エンジン後方側(エンジン前後方向一方側)の端部がシリンダヘッド10の後方側の端面から突出している。以下の説明では、この突出した部分を突出端部11aという。この突出端部11aのエンジン後方側の端部とバキュームポンプ2のポンプ軸20(補機軸)におけるエンジン前方側(エンジン前後方向他方側)の端部とは、排気用カム軸11及びポンプ軸20が相伴って回転可能に係合している。以下の説明では、この係合した部分全体を回転係合部3という。この回転係合部3は、排気用カム軸11の突出端部11aにおける後述するセンサロータ5の嵌合部50aの嵌合部分11bとエンジン前後方向に隣接している。この嵌合部分11bは、回転係合部3の排気用カム軸11部分よりも拡径されてなる。回転係合部3は、図4、図6、図7に示すように、ポンプ軸20のエンジン前方側の端面に設けられた係合凸部20aと、排気用カム軸11の突出端部11aにおけるエンジン後方側の端面に係合凸部20aに対応するように設けられ、係合凸部20aが嵌合係合する係合凹部11cとを有している。係合凸部20aは、図4、図6に示すように、ポンプ軸20とは別体の円環状の環部20bにおけるエンジン前方側の端面にその径方向に対向しかつエンジン前方側に突起するように2つ形成されている。ポンプ軸20のエンジン前方側の端部はその先端が縮径されており、この縮径部20cの外周断面は非円形状とされている。そして、縮径部20には、縮径部20と略相似形の孔を有する環部20bが若干の動き代をもって外嵌合されている。尚、縮径部20cには、ポンプ軸20加工用のセンター孔(符号なし)が形成され、このセンター孔内に、環部20bが縮径部20から抜けないように鍔付きプラグ20dが圧入されている。係合凹部11cは、図4、図7に示すように、排気用カム軸11加工用のセンター孔(符号なし)を挟んで排気用カム軸11の径方向に対向するように2つ形成されていて、エンジン前方側に窪んでいる。
【0023】
図2〜図4に示すように、排気用カム軸11の突出端部11aには、高圧燃料ポンプ4用のカム部11d(例えば4山)が設けられている。図2〜図4、図8に示すように、排気用カム軸11の突出端部11aにおけるカム部11dのエンジン後方側(軸方向外側)の嵌合部分11bには、排気用カム軸11の回転角度検出用のセンサロータ(センサプレート)5がカム部11dと軸方向に隙間を空けて設けられている。このセンサロータ5は、エンジン前方側の部分が排気用カム軸11の嵌合部分11bにそのエンジン後方側から外嵌合された円環状の環部50と、この環部50の外周面にその軸方向に延びるように設けられ、エンジン後方側の部分が回転係合部3の径方向外側(軸直交方向外側)に配置された、排気用カム軸11の回転角度検出用の複数の歯部51とを有している。つまり、歯部51は、排気用カム軸11(ポンプ軸20、センサロータ5)の径方向から見てエンジン後方側の部分が回転係合部3と重なるように配置されている。環部50は、排気用カム軸11の嵌合部分11bに外嵌合された嵌合部50aと、回転係合部3の径方向外側に配置され、回転係合部3を隙間Sを空けて囲む非嵌合部50bとからなる。つまり、非嵌合部50bは、排気用カム軸11(ポンプ軸20、センサロータ5)の径方向から見て回転係合部3と重なるように回転係合部3と対向配置されている。歯部51は、環部50の周方向に等間隔(90度間隔)で配設された4つの第1歯部51a,51a,51a,51aと、これらの第1歯部51a,51a,51a,51aのうち相隣り合う2つの第1歯部51a,51aに対して環部50の周方向の同方向に所定角度(例えば20度)だけずらして配設された2つの第2歯部51b,51bとからなっており、第1及び第2歯部51a,51bは、環部50の軸方向全域に亘って径方向外側に突起するように形成されている。
【0024】
図1〜図5に示すように、シリンダヘッド10のエンジン後方側の端面には、排気用カム軸11の突出端部11aを囲い、高圧燃料ポンプ4が取り付けられたハウジング部材6がボルト止めされている。このハウジング部材6のエンジン吸気側における排気用カム軸11の突出端部11aのカム部11dに対向する部分には管部60が形成されており、この管部60の先端側にはポンプ取付座61がフランジ状に形成されている。このポンプ取付座61には、排気用カム軸11のカム部11dによって駆動される高圧燃料ポンプ4(図5では図示省略)が取り付けられている。この高圧燃料ポンプ4は、カム部11dによってシリンダ内をプランジャーが往復動してそのシリンダ内の燃料を排除した量だけ送る既知のプランジャーポンプである。このようにプランジャーポンプは既知のものであるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0025】
ハウジング部材6の上部のエンジン排気側にはセンサ取付座62が形成されており、このセンサ取付座62におけるセンサロータ5の非嵌合部50bに対向する部分には、ハウジング部材6の内外に開口するセンサ挿入孔62aが形成されている。このセンサ挿入孔62aには、排気用カム軸11の回転角度(回転位置)を検出するカム角センサ7(図2〜図4では図示省略)の先端側がセンサロータ5を臨むように挿入取付されている。このカム角センサ7は、そのセンシング部をセンサロータ5の歯部51が接近通過することによって検出信号を生成・出力する既知のカム角センサである。このようにカム角センサは既知のものであるため、ここではその詳細な説明を省略する。尚、検出した排気用カム軸11の回転角度は、例えば、バルブタイミング可変機構でバルブタイミングを変更するのに用いられる。
【0026】
ハウジング部材6のエンジン後方側の端面には、ブレーキ装置(図示省略)の倍力装置に負圧を発生させるバキュームポンプ2のポンプケース21がボルト止めされている。このバキュームポンプ2は、ポンプ軸20によってポンプケース21の略円状のポンプ室21a内をベーン(図示省略)が回転して吸入口22から吸入した空気を圧縮して排出口から排出する既知のベーン式バキュームポンプである。符号23は、ポンプ室21aに対して偏心した、ポンプ軸20によって回転するロータであり、このロータ23によってベーンがポンプ室21a内を回転する。また、符号24は、ポンプケース21のエンジン後方側の開口端部を覆うポンプカバーである。上記のようにベーン式バキュームポンプは既知のものであるため、ここではその詳細な説明を省略する。尚、符号13は、シリンダヘッド10及びポンプケース21に跨って形成された、動弁室内のオイルをポンプケース21のポンプ軸20の軸受部分やベーンの摺動部分などに供給するためのオイル通路である。
【0027】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、センサロータ5は、一部が排気用カム軸11の突出端部11aに外嵌合された環部50と、環部50の外周面にその軸方向に延びるように設けられ、一部が回転係合部3の径方向外側に配置された歯部51とを有しているので、センサロータ5は、径方向から見てその一部が回転係合部3と重なるように配置されることから、エンジン1の前後方向長さを短くすることができる。
【0028】
また、環部50は、排気用カム軸11の突出端部11aに外嵌合された嵌合部50aと、回転係合部3の径方向外側に配置され、回転係合部3を隙間Sを空けて囲む非嵌合部50bとからなるので、排気用カム軸11とポンプ軸20との軸芯ずれがあって回転係合部3が径方向に撓んでも、回転係合部3と非嵌合部50bとの隙間Sによって回転係合部3が非嵌合部50bに接触することを抑制することができる。
【0029】
さらに、エンジン1の後方側にバキュームポンプ2及び高圧燃料ポンプ4を配設しながら、エンジン1の前後方向長さを短くすることができる。
【0030】
さらにまた、高圧燃料ポンプ4を取り付けたハウジング部材6にカム角センサ7をさらに取り付けているので、ハウジング部材6を有効利用することができる。
【0031】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、カム軸を排気用カム軸11で構成しているが、吸気用カム軸で構成してもよい。
【0032】
また、上記実施形態では、係合凸部20aをポンプ軸20のエンジン前方側の端面に設けるとともに、係合凹部11cを排気用カム軸11の突出端部11aにおけるエンジン後方側の端面に設けているが、係合凸部20aを排気用カム軸11の突出端部11aにおけるエンジン後方側の端面に設けるとともに、係合凹部11cをポンプ軸20のエンジン前方側の端面に設けてもよい。
【0033】
さらに、上記実施形態では、環部50を嵌合部50aと非嵌合部50bとで構成しているが、これに限らない。例えば、環部50を嵌合部50aのみで構成してもよい。つまり、環部50全体を排気用カム軸11の突出端部11aに外嵌合してもよい。この場合、歯部51のエンジン後方側の部分は、回転係合部3の径方向外側に隙間を空けて配置される。
【0034】
また、上記実施形態では、補機をバキュームポンプ2で構成しているが、排気用カム軸11によって駆動される限り、如何なるもので構成してもよい。
【0035】
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
【0036】
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上説明したように、本発明にかかるエンジンのセンサロータ配設構造は、エンジンの前後方向長さを短くすることが必要な用途等に適用できる。
【符号の説明】
【0038】
1 エンジン
11 シリンダヘッド
11 排気用カム軸
11a 突出端部
11c 係合凹部
11d カム部
2 バキュームポンプ(補機)
20 ポンプ軸(補機軸)
20a 係合凸部
3 回転係合部
4 高圧燃料ポンプ
5 センサロータ
50 環部
50a 嵌合部
50b 非嵌合部
51 歯部
6 ハウジング部材
7 カム角センサ
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の気筒を一列に並べたエンジンの前後方向一方側の端面からカム軸のエンジン前後方向一方側の端部を突出させ、上記エンジンの前後方向一方側に上記カム軸によって駆動される補機を配設し、上記カム軸の上記突出端部と該補機軸のエンジン前後方向他方側の端部とを係合させて回転係合部とし、上記カム軸の上記突出端部に該カム軸の回転角度検出用のセンサロータを配設するエンジンのセンサロータ配設構造であって、
上記センサロータは、少なくとも一部が上記カム軸の上記突出端部に外嵌合された環部と、上記環部の外周面にその軸方向に延びるように設けられ、少なくとも一部が上記回転係合部の径方向外側に配置された歯部とを有していることを特徴とするエンジンのセンサロータ配設構造。
【請求項2】
請求項1記載のエンジンのセンサロータ配設構造において、
上記回転係合部は、上記カム軸の上記突出端部におけるエンジン前後方向一方側の端面及び上記補機軸のエンジン前後方向他方側の端面の一方に設けられた係合凸部と、他方に上記係合凸部に対応するように設けられ、該係合凸部が係合する係合凹部とを有しており、
上記環部は、上記カム軸の上記突出端部に外嵌合された嵌合部と、上記回転係合部の径方向外側に配置され、上記回転係合部を隙間を空けて囲む非嵌合部とからなることを特徴とするエンジンのセンサロータ配設構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載のエンジンのセンサロータ配設構造において、
上記補機は、バキュームポンプであることを特徴とするエンジンのセンサロータ配設構造。
【請求項4】
請求項3記載のエンジンのセンサロータ配設構造において、
上記カム軸の上記突出端部には、高圧燃料ポンプ用のカム部が設けられており、
上記センサロータは、上記カム軸の上記突出端部における上記カム部のエンジン前後方向一方側に設けられていることを特徴とするエンジンのセンサロータ配設構造。
【請求項5】
請求項4記載のエンジンのセンサロータ配設構造において、
上記エンジンの前後方向一方側の端面には、上記カム軸の上記突出端部を囲い、上記高圧燃料ポンプが取り付けられたハウジング部材が取り付けられており、
上記ハウジング部材には、カム角センサがさらに取り付けられていることを特徴とするエンジンのセンサロータ配設構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−47373(P2011−47373A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198605(P2009−198605)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】