説明

オイル分離装置、及びブローバイガス還流システム

【課題】ガスの圧力損失を抑えると共に、ガスの流量の多少に関わらず十分な気液分離効果を得ることができるオイル分離装置を提供する。
【解決手段】オイルミストを含有するブローバイガスからオイルミストを分離するベンチレータ10であって、噴射孔31Aが形成され、ブローバイガスが導入される内筒31と、噴射孔31Aに面して設けられ、噴射孔31Aから噴射されたブローバイガスが衝突する外筒32とを有し、外筒32に衝突したブローバイガスを排出するインパクタユニット30と、所定の圧力P1をガス導入側から受けた場合に開状態となるバルブ43と、噴射孔41Aが形成され、バルブ43が開状態となった場合にブローバイガスが導入される内筒41と、噴射孔41Aから噴射されたブローバイガスが衝突する外筒42とを有し、外筒42に衝突したブローバイガスを排出するインパクタユニット40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイル分離装置、及び該オイル分離装置を備えるブローバイガス還流システムに関する。
【背景技術】
【0002】
オイルミストを含有するブローバイガスからオイルミストを分離する内燃機関用オイルセパレータ(オイル分離装置)として、多数のノズル孔が形成されたノズル板と、多数の孔が形成された衝突板とを、ノズル孔と衝突板の孔とがずれるように対向させて設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このオイルセパレータでは、ブローバイガスがノズル板から噴射されて衝突板に衝突する際の気液分離効果により、ブローバイガスがオイルミストから分離される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭49−11094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、ノズル孔の直径をより小さくしてブローバイガスの流速を高めると共に、ノズル板と衝突板との間隔をより狭くすることにより、ブローバイガスをより強く衝突板に衝突させ、上述の気液分離効果を高めることができる。しかしながら、ブローバイガスの流速が速くなり、ノズル板と衝突板との間隔が狭くなるほど、流路抵抗が増大し、それにより、ブローバイガスの圧力損失が増大する。
【0005】
また、ブローバイガスの圧力損失を抑えるには、ノズル板と衝突板との面積を広くしたり、ノズル孔の数を増やしたりすればよいが、この場合、ブローバイガスのノズル孔からの噴射圧力が低下するため、ブローバイガスの流量が少ないような条件下では、十分な気液分離効果が得られない可能性がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、ガスの圧力損失を抑えると共に、ガスの流量の多少に関わらず十分な気液分離効果を得ることができるオイル分離装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るオイル分離装置は、オイルミストを含有するガスからオイルミストを分離するオイル分離装置であって、噴射孔が形成され、ガスが導入される第1の筒と、前記第1の筒の噴射孔に面して設けられ、前記噴射孔から噴射されたガスが衝突する第1の衝突部とを有し、前記第1の衝突部に衝突したガスを排出する第1のオイル分離部と、所定の高さの第1の圧力をガス導入側から受けた場合に開状態となる第1の弁機構と、噴射孔が形成され、前記第1の弁機構が開状態となった場合にガスが導入される第2の筒と、前記第2の筒の噴射孔から噴射されたガスが衝突する第2の衝突部とを有し、前記第2の衝突部に衝突したガスを排出する第2のオイル分離部と、を備える。
【0008】
前記オイル分離装置において、前記第1のオイル分離部は、前記第1の筒のガス排出側に設けられ、前記第1の圧力よりも高い所定の高さの第2の圧力をガス導入側から受けた場合に開状態となる第2の弁機構を有してもよい。
【0009】
前記オイル分離装置において、前記第1のオイル分離部と前記第2のオイル分離部とは、並列されてもよい。
【0010】
前記オイル分離装置において、前記第1の衝突部は、前記第1の筒が挿通され、排気孔とオイル排出孔とが形成された筒材であってもよく、前記第2の衝突部は、前記第2の筒が挿通され、排気孔とオイル排出孔とが形成された筒材であってもよい。
【0011】
前記オイル分離装置において、前記オイルミストを含有するガスは、エンジンのクランクケースから排出されるブローバイガスであってもよい。
【0012】
また、本発明に係るブローバイガス還流システムは、エンジンのクランクケースから排出されるブローバイガスからオイルミストを分離する前記オイル分離装置を備えるエンジンであって、前記第1のオイル分離部又は前記第2のオイル分離部から排出されるガスをエンジンの吸気系統へ還流させる。
【発明の効果】
【0013】
上記オイル分離装置によれば、ガスの圧力損失を抑えると共に、ガスの流量の多少に関わらず十分な気液分離効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】一実施形態に係るベンチレータを備えるブローバイガス還流システムの概略構成を示す図である。
【図2】ベンチレータを示す正面図である。
【図3】ベンチレータを示す平面図である。
【図4】ベンチレータを示す底面図である。
【図5】ベンチレータをその内部を透視して示す斜視図である。
【図6】図3の6−6断面図である。
【図7】図3の7−7断面図である。
【図8】図3の8−8断面図である。
【図9】図6の9−9断面図である。
【図10】ベンチレータでのブローバイガスとオイルとの流れを示す正面断面図である。
【図11】インパクタユニットにおいて、噴射孔から噴射されたブローバイガスの流れを示す斜視図である。
【図12】ベンチレータでのブローバイガスの流れを示す正面断面図である。
【図13】ベンチレータでのブローバイガスの流れを示す正面断面図である。
【図14】ベンチレータでのブローバイガスの流れを示す正面断面図である。
【図15】他の実施形態に係るベンチレータを示す正面断面図である。
【図16】ベンチレータでのブローバイガスの流れを示す正面断面図である。
【図17】他の実施形態に係るベンチレータを示す斜視図である。
【図18】他の実施形態に係るベンチレータを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るベンチレータ10を備えるブローバイガス還流システム1の概略構成を示す図である。この図に示すように、ブローバイガス還流システム1は、ベンチレータ10と、ベンチレータ10とエンジン5のクランクケース6とを接続するブリーザーパイプ2と、ベンチレータ10とエンジン5の吸気系統7とを接続するブリーザーパイプ3と、ベンチレータ10とクランクケース6とを接続するドレンホース4とを備える。エンジン5のクランクケース6から排出されたブローバイガスBGは、ブリーザーパイプ2を通ってベンチレータ10に導入され、オイルミストを分離されてベンチレータ10から排出される。そして、ベンチレータ10から排出されたブローバイガスBGは、ブリーザーパイプ3を通ってエンジン5の吸気系統7に還流される。
【0016】
また、ブローバイガスBGがベンチレータ10を通過する際にブローバイガスBGから分離されたオイルミストは、ベンチレータ10内で凝集してベンチレータ10から排出される。そして、ベンチレータ10から排出されたオイルOLは、ドレンホース4を通ってクランクケース6に還流される。
【0017】
また、吸気系統7は、エアフィルタ8とターボチャージャー9とチャージクーラー11とを備えている。吸気系統7に還流されたブローバイガスBGは、エアフィルタ8を通過した空気と混合されてターボチャージャー9で圧縮され、そして、チャージクーラー11で冷却されてからエンジン5の燃焼室へ供給される。
【0018】
図2は、ベンチレータ10を示す正面図であり、図3は、ベンチレータ10を示す平面図であり、図4は、ベンチレータ10を示す底面図である。これらの図に示すように、ベンチレータ10は、上板(導入側の板材)21と底板(排出側の板材)22とが長円形状の縦長のケーシング20を備えている。ケーシング20の上板21には導入ポート23が設けられ、底板22には排出ポート24とドレンポート25とが設けられている。
【0019】
導入ポート23は、上板21の長手方向一方側に寄せて配され、ドレンポート25は、底板22の長手方向一方側に寄せて、排出ポート24は、底板22の長手方向他方側に寄せて配されている。また、導入ポート23とドレンポート25とは同軸的に配されている。導入ポート23には、ブリーザーパイプ2が接続され、排出ポート24には、ブリーザーパイプ3が接続される。また、ドレンポート25には、ドレンホース4が接続される。
【0020】
図5は、ベンチレータ10をその内部を透視して示す斜視図である。この図に示すように、ベンチレータ10は、ケーシング20の内部に配された一対のインパクタユニット30、40を備えている。インパクタユニット30、40は円筒状のユニットであって、これらは並列されている。また、インパクタユニット30は、導入ポート23とドレンポート25との間に、これらと同軸的に配され、インパクタユニット40は、排出ポート24と同軸的に配されている。
【0021】
ケーシング20の内部には、上下一対のブラケット26、27が設けられている。ブラケット26、27は長円形状の板材であり、ブラケット26は、上板21と平行に上板21の近傍に配され、ブラケット26は、底板22と平行に底板22の近傍に配されている。
【0022】
インパクタユニット30、40は、ブラケット26とブラケット27との間に配されており、インパクタユニット30、40の上部(導入側)がブラケット26に固定され、インパクタユニット30、40の下部(排出側)がブラケット27に固定されている。また、ブラケット26には、インパクタユニット30に面して円状の開口26Aが形成されており、この開口26Aを通してインパクタユニット30にブローバイガスBGが導入される。
【0023】
図6は、図3の6−6断面図であり、図7は、図3の7−7断面図であり、また、図8は、図3の8−8断面図である。これらの図に示すように、インパクタユニット30は、導入ポート23及びドレンポート25と同軸的に配された円筒体である内筒31と、内筒31と同軸的に配され内筒31が挿通された円筒体である外筒32と、内筒31の下端(排出側の端)に配されたバルブ33とを備えている。
【0024】
上側のブラケット26には、開口26Aの周縁部から下側に突出した円環状の凸部26Bが形成されており、この凸部26Bが外筒32の上端に挿入されて該上端と嵌合している。また、凸部26Bの先端には段差部26Cが形成されており、この段差部26Cが内筒31の上端に挿入されて該上端と嵌合している。
【0025】
また、下側のブラケット27には、開口26Aと同軸的に配された開口27Aと、この開口27Aの周縁部から上側に突出した円環状の凸部27Bとが形成されており、この凸部27Bが外筒32の下端に挿入されて該下端と嵌合している。また、内筒31の下端が凸部27Bの上面に当接している。
【0026】
内筒31の上下両端の直径は、その間の直径よりも広く設定されており、内筒31の上部と外筒32の上部とは隙間無く嵌め合わされ、内筒31の下部と外筒32の下部とは隙間無く嵌め合わされている。また、内筒31の中間部と外筒32の中間部との間には、狭小の隙間が設けられている。
【0027】
内筒31には、複数の噴射孔31Aが形成されている。各噴射孔31Aは、小孔である。また、複数の噴射孔31Aは、内筒31の軸方向に間隔を空けて形成されると共に、内筒31の周方向に所定間隔(例えば、90°間隔)おきに形成されている。また、外筒32には、複数の排気孔32Aが形成されている。各排気孔32Aは、外筒32の周方向に延びる長孔である。また、複数の排気孔32Aは、外筒32の軸方向に所定間隔おきに形成されると共に、外筒32の周方向に所定間隔(例えば、180°間隔)おきに形成されている。また、複数の噴射孔31Aの内筒31の軸方向の間隔には広狭があり、噴射孔31Aの間隔の広い箇所に対応して複数の排気孔32Aが配され、噴射孔31Aの間隔の狭い箇所に対応して1個の排気孔32Aが配されている。ここで、噴射孔31Aと排気孔32Aとは、上下方向にずれて配されており、噴射孔31Aは、上下の排気孔32Aの間の壁面32Bと対向している。
【0028】
また、内筒31の外周面には、複数のリブ31Bが形成されている。各リブ31Bは、内筒31の周方向に延びる。また、各リブ31Bの先端は外筒32の内周面に当接している。また、複数のリブ31Bは、内筒31の軸方向に所定間隔おきに形成されている。ここで、各リブ31Bは、排気孔32Aの縁部に沿って周方向に延びており、上下の排気孔32Aの間には、外筒32の壁面32Bと上下一対のリブ31Bと内筒31の外周面とにより、周方向に延びるガス流路が形成されている。
【0029】
バルブ33は、弁体34とバネ35とを備えている。弁体34は、開口27Aより大径の円板部34Aと円板部34Aの中心から上側(導入側)に延びる軸部34Bと、円板部34Aから上側に延びる複数の軸部34Cとを備えている。複数の軸部34Cは、軸部34Bの周りに所定間隔(例えば、90°間隔)おきに配されている。また、各軸部34Cの先端には、三角形状の爪部34Dが形成されている。この爪部34Dは、軸部34Cから弁体34の外径側へ突出している。
【0030】
円板部34Aは、ブラケット27よりも下側に配され、軸部34B、複数の軸部34Cは、開口27Aに挿通されている。また、爪部34Dは、凸部27Bより上側に位置し、開口27Aの周縁部と上下に対向している。また、凸部27Bの上端には十字状の板部27Cが形成されており、この中心に形成された孔に軸部34Bが挿通されている。
【0031】
バネ35は、圧縮コイルバネであり、このバネ35には軸部34B、34Cが挿通されている。また、バネ35は、板部27Cと爪部34Dとの間に配されており、爪部34Dを弾性力で上側に付勢することで、円板部34Aをブラケット27に圧接させている。これにより、円板部34Aが開口27Aを閉塞した状態、即ち、バルブ33が閉状態となっている。
【0032】
ここで、円板部34Aに上側(導入側)から所定の圧力P0以上の圧力が作用すると、弁体34は、バネ35の付勢力に抗して下側(排出側)へ移動する。これにより、円板部34Aが開口27Aを開放した状態、即ち、バルブ33が開状態となる。
【0033】
インパクタユニット40は、排出ポート24と同軸的に配された円筒体である内筒41と、内筒41と同軸的に配され内筒41が挿通された円筒体である外筒42と、内筒41の上端(導入側の端)に配されたバルブ43とを備えている。
【0034】
下側のブラケット27には、排出ポート24と同軸的に配された円環状の凸部27Eが形成されており、この凸部27Eが外筒42の下端に挿入されて該下端と嵌合している。また、凸部27Eの先端には段差部27Fが形成されており、この段差部27Fが内筒41の下端に挿入されて該下端と嵌合している。
【0035】
また、上側のブラケット26には、凸部27Eと同軸的に配された開口26Dと、この開口26Dの周縁部から下側に突出した円環状の凸部26Eとが形成されており、この凸部26Eが外筒42の上端に挿入されて該上端と嵌合している。また、内筒41の上端が凸部26Eの下面に当接している。
【0036】
インパクタユニット30と同様にインパクタユニット40では、内筒41の上下両端の直径が、その間の直径よりも広く設定されており、内筒41の上部と外筒42の上部とは隙間無く嵌め合わされ、内筒41の下部と外筒42の下部とは隙間無く嵌め合わされている。また、内筒41の中間部と外筒42の中間部との間には、狭小の隙間が設けられている。
【0037】
また、インパクタユニット30と同様にインパクタユニット40では、内筒41に複数の噴射孔41A、複数のリブ41Bが形成され、外筒42に複数の排気孔42Aが形成されている。これらの構成は、インパクタユニット30の複数の噴射孔31A、複数のリブ31B、排気孔32Aと同様であるため、説明は省略する。
【0038】
バルブ43は、弁体44とバネ45とを備えている。弁体44は、開口26Dより大径の円板部44Aと円板部44Aの中心から下側(排出側)に延びる軸部44Bと、円板部44Aから下側に延びる複数の軸部44Cとを備えている。複数の軸部44Cは、軸部44Bの周りに所定間隔(例えば、90°間隔)おきに配されている。また、各軸部44Cの先端には、三角形状の爪部44Dが形成されている。この爪部44Dは、軸部44Cから弁体44の外径側へ突出している。
【0039】
円板部44Aは、ブラケット26よりも下側に配され、軸部44B、複数の軸部44Cは、開口26Dに挿通されている。また、爪部44Dは、凸部26Eより上側に位置し、開口26Dの周縁部と上下に対向している。また、凸部26Eの上端には十字状の板部26Fが形成されており、この中心に形成された孔に軸部44Bが挿通されている。
【0040】
バネ45は、圧縮コイルバネであり、このバネ45には軸部44B、44Cが挿通されている。また、バネ45は、板部26Fと爪部44Dとの間に配されており、爪部44Dを弾性力で上側に付勢することで、円板部44Aを凸部26Eに圧接させている。これにより、円板部44Aが開口26Dを閉塞した状態、即ち、バルブ43が閉状態となっている。
【0041】
ここで、円板部44Aに上側(導入側)から所定の圧力P1以上の圧力が作用すると、弁体44は、バネ45の付勢力に抗して下側(排出側)へ移動する。これにより、円板部44Aが開口26Dを開放した状態、即ち、バルブ43が開状態となる。
【0042】
バルブ43を開状態とする上側からの所定の圧力P1は、バルブ33を開状態とする上側からの所定の圧力P0よりも低く設定されている。このため、バルブ33及びバルブ43よりも導入側の内圧がP1未満である場合には、バルブ33、43の双方が閉状態となり、バルブ33及びバルブ43よりも導入側の内圧がP1以上P0未満である場合には、バルブ43が開状態、バルブ33が閉状態となる。また、バルブ33及びバルブ43よりも導入側の内圧がP0以上である場合には、バルブ33、43の双方が開状態となる。
【0043】
また、下側のブラケット27には、複数の連通孔27Gが形成されている。この複数の連通孔27Gは、インパクタユニット30の下端の周囲に配されている。詳細は後述するが、複数の連通孔27Gは、ブローバイガスBGの排気孔、オイルOLの排出孔として機能する。
【0044】
また、ドレンポート25には、逆止弁28が設けられており、この逆止弁28は、底板22上に溜まったオイルOLを、ドレンポート25を通して排出する。一方、逆止弁28は、ドレンホース4からベンチレータ10へのオイルOLの逆流を防止する。
【0045】
図9は、図6の9−9断面図(平断面図)である。この図に示すように、内筒31の外周面には一対のリブ31Cが形成されている。また、内筒41の外周面にも一対のリブ41Cが形成されている。なお、リブ31Cとリブ41Cとは同様の構成であるため、リブ41Cについての説明は省略する。
【0046】
一対のリブ31Cは180°間隔で配されており、各リブ31Cは、内筒31の軸方向に沿って延びている。ここで、一対のリブ31Cにより、内筒31と外筒32との間の空間が二つに隔てられている。
【0047】
図10は、ベンチレータ10でのブローバイガスBGとオイルOLとの流れを示す正面断面図である。この図に示すように、ブローバイガスBGは、導入ポート23からベンチレータ10内に導入される。インパクタユニット30の内筒31は導入側に対して開放されているため、図中矢印Aで示すように、ブローバイガスBGは内筒31内に導入される。一方、インパクタユニット40の内筒41の上端にバルブ43が設けられており、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より低い場合には、バルブ43が、閉状態となり、ブローバイガスBGの内筒41内への導入を阻止する。しかし、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より高い場合には、バルブ43が、開状態となり、図中矢印Bで示すように、ブローバイガスBGの内筒41内への導入を可能にする。
【0048】
また、内筒31の下端にバルブ33が設けられており、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P0より低い場合には、バルブ33が、閉状態となり、ブローバイガスBGの内筒31から排出ポート24へ直接の排気を阻止する。しかし、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より高い場合には、バルブ33が、開状態となり、図中矢印Cで示すように、ブローバイガスBGの内筒31から排出ポート24への直接の排気を可能にする。
【0049】
バルブ33が閉状態の場合には、ブローバイガスBGは、内筒31の噴射孔31Aから外筒32に向けて噴射される。また、バルブ43が開状態の場合には、ブローバイガスBGは、内筒41の噴射孔41Aから外筒42に向けて噴射される。噴射孔31Aから噴射されたブローバイガスBGは、内筒31と外筒32との間を流れて排気孔32Aから排気され、外筒32とケーシング20の内壁との間、連通孔27G、及び排気ポート24を通って、ベンチレータ10から排気される。また、噴射孔41Aから噴射されたブローバイガスBGは、内筒41と外筒42との間を流れて排気孔42Aから排気され、外筒32とケーシング20の内壁との間、連通孔27G、及び排気ポート24を通って、ベンチレータ10から排気される。
【0050】
また、後述するようにインパクタユニット30においてブローバイガスBGから分離されたオイルOLは、内筒31と外筒32との間の下部に溜まり、この溜まったオイルOLの液面が最下の排気孔32Aまで上がると、該排気孔32Aから外筒32の外へ排出される。そして、図中矢印Dで示すように、外筒32の外へ排出されたオイルOLは、ブラケット27まで自重で流下して、連通孔27Gからドレンポート25へ落下する。そして、ドレンポート25に落下したオイルOLは、逆止弁28を開放させてベンチレータ10から排出される。また、図中矢印Eで示すように、インパクタユニット40においてブローバイガスBGから分離されたオイルOLも、同様に流れてベンチレータ10から排出される。
【0051】
図11は、インパクタユニット30において、噴射孔31Aから噴射されたブローバイガスBGの流れを示す正面断面図である。なお、インパクタユニット40における作用も同様であるため、説明を省略する。図11に示すように、噴射孔31Aから噴射されたブローバイガスBGは、噴射孔31Aと対向する壁面32Bに衝突する。この際、ブローバイガスBGに含有されていたオイルミストが壁面32Bに付着する。これにより、オイルミストがブローバイガスBGから分離される。
【0052】
そして、壁面32Bに衝突したブローバイガスBGは、リブ31Bや壁面32B等により形成され周方向に延びるガス流路を流れる。ガス流路の先にはリブ31Cが存在するため、ガス流路を流れたブローバイガスBGは、リブ31Cにより方向を転換され、上下のガス流路に流入する。そして、該ガス流路には排気孔32Aが存在するため、ブローバイガスBGは排気孔32Aから排気される。
【0053】
ここで、壁面32Bに付着したオイルOLは、ガス流路でのブローバイガスBGの流れにより、リブ31C側へ移動されて、リブ31Bとリブ31Cとの間を自重で流下する。そして、内筒31と外筒32との間の下部に溜まる。以上、ブローバイガスBGが壁面32Bに衝突することにより壁面32Bに付着されたオイルOLは、壁面32Bに付着してから内筒31と外筒32との間の下部まで移動するまでの間に、凝集する。これにより、ブローバイガスBGからオイルミストが捕集される。
【0054】
ここで、噴射孔31AでブローバイガスBGの流速を高めると共に、内筒31と外筒32との間隔を狭く設定することにより、噴射孔31Aから噴射されたブローバイガスBGの壁面32Bにより強く衝突させて、ブローバイガスBGとオイルOLとの気液分離効果を高めている。また、リブ31B、31Cを設けて、ブローバイガスBGをインパクタユニット30の周方向に導くガス流路を形成することにより、遠心分離効果を発揮させて、ブローバイガスBGとオイルOLとの気液分離効果を高めている。しかしながら、ブローバイガスBGの流速を高めると共に、内筒31と外筒32との間隔を狭く設定し、さらに、上記ガス流路を形成したことにより、流路抵抗が増大し、それにより、圧力損失が増大している。
【0055】
このため、インパクタユニット40を設けずに、インパクタユニット30のみを設けた場合、ベンチレータへのブローバイガスBGの導入量によっては、インパクタユニット30内でのブローバイガスBGの流れが悪くなる可能性がある。例えば、大排気量のエンジンのブローバイガス還流システムのように、クランクケースからのブローバイガスBGの排出量が多量になることがあるシステムでは、該システム内でのブローバイガスの流れが悪くなる可能性がある。
【0056】
これに対して、図12に示すように、本実施形態に係るベンチレータ10では、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量が、インパクタユニット30のみでは処理できない程の多量になった場合には、インパクタユニット40の導入側の端に設けられたバルブ43が、導入側の内圧により開状態になる。これにより、ベンチレータ10に導入されたブローバイガスBGは、インパクタユニット30とインパクタユニット40との双方に導入される。
【0057】
即ち、本実施形態に係るベンチレータ10では、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量の多少に応じて、ブローバイガスBGを導入するインパクタユニット30、40の数が選択され、ベンチレータ10内でのブローバイガスBGの流量や流速が調整されるようになっている。従って、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量の多少に関わらず、ブローバイガスBGの圧力損失を適正に抑えることができ、ブローバイガスBGの流れを適正に調整することができる。
【0058】
また、図13に示すように、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量が、インパクタユニット30のみで処理できる程の少量の場合には、インパクタユニット40の導入側の端に設けられたバルブ43が、閉状態になる。これにより、ベンチレータ10に導入されたブローバイガスBGは、インパクタユニット40には導入されることなく、インパクタユニット30のみに導入される。
【0059】
即ち、本実施形態に係るベンチレータ10では、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量の多少に応じて、ブローバイガスBGを導入するインパクタユニット30、40の数が選択され、噴射孔31A、41AからのブローバイガスBGの噴射圧力が調整されるようになっている。従って、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量の多少に関わらず、インパクタユニット30、40による気液分離効果を確保することができ、ブローバイガスBGからのオイルミストを分離させることができる。
【0060】
また、図14に示すように、クランクケース6からのブローバイガスBGの排気量が、インパクタユニット30、40では処理できない程の多量の場合、あるいは、何らかの理由でベンチレータ10に過昇圧が生じそうになった場合には、インパクタユニット30の排出側端に設けられたバルブ33が開状態となる。これにより、ベンチレータ10に導入されたブローバイガスBGは、インパクタユニット30の内筒31内を通過して排出ポート24から直接、排気される。
【0061】
即ち、本実施形態に係るベンチレータ10では、ベンチレータ10の内圧に応じて、バルブ33が安全弁として作動するようになっている。従って、ベンチレータ10の過昇圧を防止できる。
【0062】
また、本実施形態に係るベンチレータ10では、一対のインパクタユニット30、40を並列させたことにより、インパクタユニットひいてはベンチレータ10を長尺化させることなく、ブローバイガスBGの圧力損失を抑えると共に、インパクタユニットの気液分離効果を確保することができる。
【0063】
図15は、他の実施形態に係るベンチレータ100を示す正面断面図である。この図に示すように、本実施形態に係るベンチレータ100は、並列された3個のインパクタユニット30、40、50を備えている。インパクタユニット50は、排出ポート24と同軸的に配されており、インパクタユニット30とインパクタユニット50との間に、インパクタユニット40が配されている。
【0064】
インパクタユニット50の構成は、インパクタユニット40と同様の構成であるが、バルブ53を開放させる圧力の設定が、インパクタユニット40のバルブ43とは異なっている。ここで、バルブ53を開放させる圧力は、バルブ43を開放させる圧力P1よりも高く、インパクタユニット30のバルブ33を開放させる圧力P0よりも低いP2に設定されている。
【0065】
図16は、ベンチレータ100でのブローバイガスBGの流れを示す正面断面図である。この図に示すように、導入ポート23からベンチレータ100内に導入されたブローバイガスBGは、図中矢印Aで示すように、インパクタユニット30内に導入される。一方、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より低い場合には、バルブ43、53が、閉状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット40、50への導入を阻止する。
【0066】
また、バルブ43、53よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より高く所定の圧力P2より低い場合には、バルブ43は、開状態となり、図中矢印Bで示すように、ブローバイガスBGのインパクタユニット40への導入を可能にする一方、バルブ53は、閉状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット50への導入を阻止する。また、バルブ43、53よりも導入側の内圧が所定の圧力P2より高い場合には、バルブ43、53が、開状態となり、図中矢印B、Cで示すように、ブローバイガスBGのインパクタユニット40、50への導入を可能にする。
【0067】
また、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P0より低い場合には、バルブ33が、閉状態となり、ブローバイガスBGの排出ポート24へ直接の排気を阻止する。しかし、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P0より高い場合には、バルブ33が、開状態となり、図中矢印Dで示すように、ブローバイガスBGの排出ポート24への直接の排気を可能にする。
【0068】
本実施形態に係るベンチレータ100では、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量の多少に応じて、ブローバイガスBGを導入するインパクタユニット30、40、50の数が、1個、2個、3個と選択され、ベンチレータ10内での流路面積が調整されるようになっている。従って、上述の実施形態に係るベンチレータ10と比して、ブローバイガスBGの流量や流速の調整幅を広げることができ、ベンチレータ10内でのブローバイガスBGの流れをより一層適正に調整することができる。
【0069】
また、クランクケース6からのブローバイガスBGの排出量の多少に応じて、ブローバイガスBGを導入するインパクタユニット30、40、50の数が、1個、2個、3個と選択され、噴射孔からのブローバイガスBGの噴射圧力が調整されるようになっている。従って、上述の実施形態に係るベンチレータ10と比して、噴射孔からのブローバイガスBGの噴射圧力の調整幅を広げることができ、インパクタユニット30、40、50による気液分離効果をより確実に得ることができ、ブローバイガスBGからオイルミストをより確実に分離させることができる。
【0070】
図17は、他の実施形態に係るベンチレータ200を示す斜視図である。この図に示すように、ベンチレータ200では、導入ポート23とインパクタユニット230、240とドレンポート25とが、同軸的且つ直列に配されている。また、排出ポート24は、排出側のインパクタユニット240とドレンポート25との間に、インパクタユニット240の軸方向に対して直交するように配されている。
【0071】
導入側のインパクタユニット230は、バルブ33を備えない点以外は上述のインパクタユニット30と同様の構成である。また、排出側のインパクタユニット240は、バルブ33を排出側端に備える以外は上述のインパクタユニット40と同様の構成である。
【0072】
以上のような構成のベンチレータ200では、導入ポート23からベンチレータ200内に導入されたブローバイガスBGが、インパクタユニット230に導入される。ここで、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より低い場合には、バルブ43が、閉状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット240への導入を阻止する。しかし、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より高い場合には、バルブ43が、開状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット240への導入を可能にする。
【0073】
また、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P0より低い場合には、バルブ33が、閉状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット240から排出ポート24へ直接の排気を阻止する。しかし、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P0より高い場合には、バルブ33が、開状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット240から排出ポート24への直接の排気を可能にする。
【0074】
従って、本実施形態に係るベンチレータ200によれば、上述の各実施形態に係るベンチレータと同様に、ブローバイガスBGの圧力損失を抑えると共に、ブローバイガスBGの流量の多少に関わらず十分な気液分離効果を得ることができる。
【0075】
図18は、他の実施形態に係るベンチレータ300を示す斜視図である。この図に示すように、ベンチレータ300は、軸方向中間部にバルブ43が設けられ、軸方向一端部(排出側端部)にバルブ33が設けられたインパクタユニット330を備えている。このインパクタユニット330は、バルブ43を有する以外は、上述のインパクタユニット30と同様の構成であり、バルブ43の導入側とバルブ43の排出側とにそれぞれ、噴射孔及び排気孔が形成されたオイル分離部330A、330Bが形成されている。
【0076】
また、ベンチレータ300では、導入ポート23とインパクタユニット330とドレンポート25とが同軸的に直列に配されている。また、排出ポート24は、インパクタユニット330とドレンポート25との間に、インパクタユニット330の軸方向に対して直交するように配されている。
【0077】
以上のような構成のベンチレータ300では、導入ポート23からベンチレータ300内に導入されたブローバイガスBGは、インパクタユニット330に導入される。ここで、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より低い場合には、バルブ43が、閉状態となり、ブローバイガスBGの流れをインパクタユニット330の軸方向中央部で止める。しかし、バルブ43よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より高い場合には、バルブ43が、開状態となり、ブローバイガスBGをインパクタユニット330の排出側端まで流す。
【0078】
また、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P0より低い場合には、バルブ33が、閉状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット330から排出ポート24へ直接の排気を阻止する。しかし、バルブ33よりも導入側の内圧が所定の圧力P1より高い場合には、バルブ33が、開状態となり、ブローバイガスBGのインパクタユニット330から排出ポート24への直接の排気を可能にする。
【0079】
従って、本実施形態に係るベンチレータ300によれば、上述の各実施形態に係るベンチレータと同様に、ブローバイガスBGの圧力損失を抑えると共に、ブローバイガスBGの流量の多少に関わらず十分な気液分離効果を得ることができる。
【0080】
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0081】
例えば、上述の実施形態では、クランクケースからのブローバイガスの排出量が、インパクタユニット30のみでは処理できない程に多量になることがあるブローバイガス還流システムを例に挙げて本発明を説明した。しかし、例えば、小排気量のエンジンのブローバイガス還流システムのように、クランクケースからのブローバイガスBGの排出量が、インパクタユニット30のみで処理できる程の量に抑えられるシステムに本発明を適用してもよい。この場合、インパクタユニット40を予備のインパクタユニットとして設け、インパクタユニット30の機能が低下したときに代わりに作動させること等が可能である。
【0082】
また、上述の実施形態では、ブローバイガス還流システムに適用したベンチレータを例に挙げて本発明を説明したが、オイルミストを含有したガスが流れる他のシステムにも本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0083】
1 ブローバイガス還流システム、2、3 ブリーザーパイプ、4 ドレンホース、5 エンジン、6 クランクケース、7 吸気系統、8 エアフィルタ、9 ターボチャージャー、10 ベンチレータ(オイル分離装置)、11 チャージクーラー、20 ケーシング、21 上板、22 底板、23 導入ポート、24 排出ポート、25 ドレンポート、26 ブラケット、26A 開口、26B 凸部、26C 段差部、26D 開口、26E 凸部、26F 板部、27 ブラケット、27A 開口、27B 凸部、27C 板部、27E 凸部、27F 段差部、27G 連通孔、28 逆止弁、30 インパクタユニット(第1のオイル分離部)、31 内筒(第1の筒)、31A 噴射孔、31B、31C リブ、32 外筒(第1の衝突部)、32A 排気孔、32B 壁面、33 バルブ(第2の弁機構)、34弁体、34A 円板部、34B、34C 軸部、34D 爪部、35 バネ、40 インパクタユニット(第2のオイル分離部)、41 内筒(第2の筒)、41A 噴射孔、41B、41C リブ、42 外筒(第2の衝突部)、42A 排気孔、42B 壁面、43 バルブ(第1の弁機構)、44 弁体、44A 円板部、44B、44C 軸部、44D 爪部、45 バネ、50 インパクタユニット(第2のオイル分離部)、53 バルブ(第1の弁機構)、100 ベンチレータ(オイル分離装置)、200 ベンチレータ(オイル分離装置)、230 インパクタユニット、240 インパクタユニット、300 ベンチレータ(オイル分離装置)、330 インパクタユニット、330A オイル分離部(第1のオイル分離部)、330B オイル分離部(第2のオイル分離部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルミストを含有するガスからオイルミストを分離するオイル分離装置であって、
噴射孔が形成され、ガスが導入される第1の筒と、前記第1の筒の噴射孔に面して設けられ、前記噴射孔から噴射されたガスが衝突する第1の衝突部とを有し、前記第1の衝突部に衝突したガスを排出する第1のオイル分離部と、
所定の高さの第1の圧力をガス導入側から受けた場合に開状態となる第1の弁機構と、噴射孔が形成され、前記第1の弁機構が開状態となった場合にガスが導入される第2の筒と、前記第2の筒の噴射孔から噴射されたガスが衝突する第2の衝突部とを有し、前記第2の衝突部に衝突したガスを排出する第2のオイル分離部と、
を備えるオイル分離装置。
【請求項2】
前記第1のオイル分離部は、前記第1の筒のガス排出側に設けられ、前記第1の圧力よりも高い所定の高さの第2の圧力をガス導入側から受けた場合に開状態となる第2の弁機構を有する請求項1に記載のオイル分離装置。
【請求項3】
前記第1のオイル分離部と前記第2のオイル分離部とは、並列されている請求項1又は請求項2に記載のオイル分離装置。
【請求項4】
前記第1の衝突部は、前記第1の筒が挿通され、排気孔とオイル排出孔とが形成された筒材であり、
前記第2の衝突部は、前記第2の筒が挿通され、排気孔とオイル排出孔とが形成された筒材である請求項1から請求項3までの何れか1項に記載のオイル分離装置。
【請求項5】
前記オイルミストを含有するガスは、エンジンのクランクケースから排出されるブローバイガスである請求項1から請求項4までの何れか1項に記載のオイル分離装置。
【請求項6】
請求項5に記載のオイル分離装置を備えるブローバイガス還流システムであって、
前記第1のオイル分離部又は前記第2のオイル分離部から排出されるブローバイガスをエンジンの吸気系統へ還流させるブローバイガス還流システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図5】
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【図11】
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【図17】
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【図18】
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