オブジェクト操作装置、方法およびプログラム
【課題】同一のオブジェクトに対する1または複数のユーザの処理指示操作を矛盾なく適正に処理し、その操作結果をオブジェクトの処理内容に効率よく的確に反映する。
【解決手段】各ユーザが各種処理を施す候補に挙げた候補画像ごとの選択ユーザと、各ユーザが候補画像の中から実際に処理を施す対象として選択した処理対象画像ごとの選択ユーザを識別し、両者が一致した場合にのみ処理パラメータの設定を許可し、一致しない場合は処理パラメータの設定を制限する。
【解決手段】各ユーザが各種処理を施す候補に挙げた候補画像ごとの選択ユーザと、各ユーザが候補画像の中から実際に処理を施す対象として選択した処理対象画像ごとの選択ユーザを識別し、両者が一致した場合にのみ処理パラメータの設定を許可し、一致しない場合は処理パラメータの設定を制限する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示されたオブジェクトを、複数のユーザが順次または同時に操作して所望の処理を実施するための装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、ゲーム装置は少なくとも2点の指示位置を同時に検出可能なタッチパネルを含む。プレイヤがタッチパネルを操作することで検出された2点の座標値が検出され、2点間の距離および2点を結ぶ線の角度の少なくとも一方が算出される。また、2点間の距離および角度の変化量が算出される。算出された距離および角度の少なくとも一方に基づいてキャラクタのたとえば移動速度および旋回角度のような動作パラメータが設定され、この動作パラメータに基づいてキャラクタのたとえば移動および旋回のような動作が制御される。また、2点の指示に変化があったときには、変化量に基づいて動作パラメータが変化され、この動作パラメータに基づいてキャラクタの動作が制御される。
【0003】
特許文献2では、第1の利用者は操作パネル13−1を、第2の利用者は操作パネル13−2をそれぞれ使用する。CCDカメラが撮影した画像が操作パネル13−1および13−2に表示されるため、それぞれの利用者は、自分が使用している操作パネルに表示される操作ボタンを、タッチペン14−1または14−2で操作することにより好みの画像を選択し、落書きなどの画像編集を入力する。
【0004】
特許文献3は、編集対象となる画像を表示するメイン画面31に対し、2本のタッチペン41、51を用いて2人が同時に書き込みを行うことのできる写真シール払出装置である。第1のタッチペン41の描画パターンは、利用者がメイン画面31の左に配置されたサブ操作パネル42に触れることで設定される。一方、第2のタッチペン42の描画パターンは、メイン画面31の右に配置されたサブ操作パネル52を用いて設定される。そのため、メイン画面31全体に画像を表示できるとともに、各パネルへの入力操作を並列処理することができるので、短時間で、しかも快適に編集作業を行うことができる。
【0005】
非特許文献1では、複数ユーザを識別するマルチタッチユーザインタフェースを開示している。
【特許文献1】特開2006−34754号公報
【特許文献2】特開2002−77782号公報
【特許文献3】特開2003−125348号公報
【非特許文献1】「三菱がマルチタッチスクリーン・ウォークラフトIIIをデモ」、2008年6月10日検索、インターネットURL[http://japanese.engadget.com/2006/03/28/mitsubishi-wc/ ]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
店頭プリント注文受付端末においてあるいはインターネット経由で提供されたプリント注文画面において、フレームプリントやアルバムプリントのように背景画像を選んで1枚の台紙上に複数画像を合成する場合や、テレビゲームで同一のキャラクタを複数のプレーヤが同時に扱う場合など、同一のオブジェクトに対する複数人での同時作業を効率よく進めたいというニーズがある。
【0007】
従来の店頭プリント注文受付端末は、1人での操作が前提であり、複数人で画面を見ることができるが操作できるのは1人だけである。よって、複数人が同時に同じ画面を見ながら同一のオブジェクトに対して編集操作を行うのは困難である。あるいは、1ユーザだけの操作のみを許容したとしても、ユーザそのものを識別していないため、あるユーザが入力した画像を他のユーザが勝手に編集操作したりプリントしてしまう可能性もあるが、そのような不正な編集操作を防ぐことはできない。
【0008】
一方、特許文献2または3のように、編集操作用の画面を2つ以上準備すれば、複数ユーザでの同時操作も対応可能だが、大きな設置スペースが必要である。またこの場合、ある特定の画像に対して各ユーザが矛盾する操作、例えば一方の操作者は画像を明るく補正、他方の操作者は画像を暗く補正する操作をした場合、同一のオブジェクトに対する矛盾した操作のどちらに処理を合わせればよいか処理装置側で判断できない。
【0009】
本発明の目的は、同一のオブジェクトに対する1または複数のユーザの処理指示操作を矛盾なく適正に処理し、その操作結果をオブジェクトの処理内容に効率よく的確に反映することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るオブジェクト操作装置は、オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、表示データを表示装置に出力する表示制御部と、1または複数のユーザによる、表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部が受け付けた所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するユーザ識別部と、操作受付部が受け付けた編集の属性の設定操作に基づいてオブジェクトの編集の属性を設定する属性設定部と、ユーザ識別部が出力した、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶する記憶部と、を備える。
【0011】
記憶部に記憶された所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、所望のオブジェクトに関する編集の設定操作のうち所定の設定操作の受け付けを制限する操作制御部を備える。
【0012】
操作受付部は、表示制御部に表示されたオブジェクトのうち特定の編集の属性を付与すべきメインオブジェクトの選択操作を受け付け、ユーザ識別部は、メインオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるメインオブジェクト選択ユーザの識別情報およびメインオブジェクト以外のオブジェクトであるサブオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるサブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力し、操作制御部は、ユーザ識別部がメインオブジェクト選択ユーザの識別情報およびサブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力した場合、メインオブジェクト選択ユーザの識別情報とサブオブジェクト選択ユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、操作受付部が受け付けたメインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する設定操作の内容に応じて、サブオブジェクト選択ユーザからのサブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する。
【0013】
操作制御部は、メインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作とメインオブジェクト選択ユーザの選択したサブオブジェクトである第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通する場合、第1サブオブジェクト以外のサブオブジェクトである第2サブオブジェクトを選択したサブオブジェクト選択ユーザである第2サブオブジェクト選択ユーザからの第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する。
【0014】
操作制御部は、メインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作と第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通しない場合、操作受付部が受け付けたメインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容およびメインオブジェクト選択ユーザからの第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容に応じて、第2サブオブジェクト選択ユーザからの第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する。
【0015】
操作制御部は、ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通した選択操作を行ったオブジェクトをメインオブジェクトとし、ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通しない選択操作を行ったメインオブジェクト以外のオブジェクトをサブオブジェクトとする。
【0016】
メインオブジェクトに付与すべき特定の編集の属性は、所定の台紙における占有面積の割り当てを最大にすることを含む。
【0017】
オブジェクトは画像を含み、オブジェクトの編集の属性は、色、トリミング範囲、輝度および所定の台紙における配置位置もしくはサイズのうち少なくとも1つを含む。
【0018】
表示制御部は、属性設定部の設定したオブジェクトの編集の属性に応じてオブジェクトの表示データを作成する。
【0019】
操作制御部は、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、所望のオブジェクトに関する全ての設定操作の受け付けを制限する。
【0020】
操作制御部は、所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報が複数出力された場合、所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザのうち、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザからの設定操作を優先して受け付ける。
【0021】
本発明に係るオブジェクト操作方法は、オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、表示データを表示装置に出力するステップと、1または複数のユーザによる、表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付けるステップと、受け付けた所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するステップと、受け付けた編集の属性の設定操作に基づいてオブジェクトの編集の属性を設定するステップと、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0022】
このオブジェクト操作方法をコンピュータに実行させるためのオブジェクト操作プログラムも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0023】
この発明によると、所望のオブジェクトを選択しなかったユーザによる当該所望のオブジェクトに対する設定操作が制限されるから、所望のオブジェクトを選択したユーザによる設定操作が優先され、ユーザ間での設定操作の矛盾抵触や無権限のユーザによる不正なオブジェクト編集操作を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、本発明を適用した画像プリント作成装置10の概略構成を示すブロック図である。画像プリント作成装置10は、例えば、CDやDVDなどの各種の記録メディア40やメモリカード42などに格納された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)を読み込んでHDD18に保存し、これを素材として画像プリント(表示装置に画像を所定のレイアウトとデザインで表示させるデータまたは所定のレイアウトとデザインで画像が印刷された紙などの印刷媒体)を作成する。この画像プリント作成装置10は、マウス、タッチパッド、トラックボールなどのポインタ(カーソル)の移動を指示可能なポインティングデバイスやタッチパネルなどの各種操作デバイスを含む操作部26によって操作される。タッチパネルはディスプレイ50に積層されており、ディスプレイ50のボタン表示部分を押下することで、その部分に対応する文字を入力できたり、各種機能を起動させることができる。
【0025】
画像プリント作成装置10は、画像プリント作成装置10全体を制御するCPU12と、記録メディア40にデータを読み書きするドライブ11と、メモリカード42にデータを読み書きするカードスロット16と、画像プリント作成装置10を制御するプログラムや動画・静止画などが記憶されるハードディスクドライブ(記憶媒体)18(以下、HDD18と称す)と、CPU12が種々の処理を行う際に作業用メモリとして機能するRAM20と、RAM20などに格納された画像の一覧その他画像編集に関係する各種のグラフィカルユーザインターフェース、操作部26からの移動方向および移動速度の指示を含む入力操作に従って上記ウィンドウ上を移動するポインタの映像信号をディスプレイ50に出力して表示させるビデオエンコーダ22と、インターネットその他のネットワークやデジタルカメラ15などの各種電子機器に接続するための通信I/F28と、それぞれ専門の処理を受け持つデータ記録部(操作履歴記録手段)30と、操作部26を操作する複数のユーザを撮像する撮像部120から構成されている。また、これらの各部は、バス36を介してそれぞれ接続されており、CPU12は、HDD18に記憶されたオペレーションプログラムに従って、装置の各部を統括的に制御する。
【0026】
また、画像プリント作成装置10には、プリンタドライバ38を介して、指示された静止画像を普通紙や印画紙などの紙媒体で構成される台紙に所定の配置でプリントするプリンタ44が接続されている。あるいは所定の配置で配列された静止画像は、アドビシステムズ社の「PDF」のような電子的媒体としてディスプレイ50や記録メディア40やインターネット経由で接続されたパソコンなどに出力することもできる。要するに、作成された画像プリントの出力先は、ディスプレイ50、記録メディア40、プリンタ44、インターネットなど特定のものに限定されない。以下、説明の簡略のため、画像プリントの出力先はディスプレイ50とするが、それ以外にも出力可能であるとする。また、本願明細書では、所望の画像が所望の位置に配置されうる電子的媒体の作成フォームも台紙と呼ぶ。
【0027】
カードスロット16は、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカード、及びスマートメディアなどのメモリカード42を着脱自在に保持し、これらに記録された静止画像データなどの読み込み、もしくは書き込みを行う。これにより、デジタルスチルカメラなどで撮像された静止画像データを読み込むことができる。なお、マルチドライブ11やカードスロット16の他に、例えば、USBやIEEE1394などの通信ポートを設けて、デジタルスチルカメラやPDAなどの電子機器と有線で直接通信できるようにしてもよい。
【0028】
HDD18には、画像プリントの素材となる1または複数の静止画像データの他に、画像プリントの生成の際にこれらの静止画像データと合成される装飾画像データなどが記憶されている。装飾画像には、画像内またはその周辺に挿入する文字(漢字、カタカナ、ひらがな、アルファベット、記号、絵文字その他の意味のある可読的な符号ないしその組合せ。以下同様)を構成するキャラクタデータおよび当該文字を包含するテキストボックス、吹き出し、立て札、掲示板その他文字を配置するのに適したオブジェクトのグラフィックデータや、対象となる画像の不要な部分を覆うマスク画像や、イラストなどである。こうした装飾画像は、素材となる静止画像の背景を飾ったり、ワンポイントの装飾を加えるなど、画像プリントに彩を与える。以下、説明の簡略のため、グラフィックデータは文字あるいはテキストボックスとするが、当然ながらそれ以外であってもよい。
【0029】
また、各静止画像データは、JPEGやTIFF、及びデジタルスチルカメラ用に規格化されたEXIFなどの画像ファイルの形式でHDD18に記憶されている。これらの画像ファイルには、静止画像データを格納するデータ領域と、そのデータの内容などを示すメタデータ(典型的にはEXIFタグ情報)を格納するタグ領域とが用意されている。以下、静止画像データを単に「画像」と称す。
【0030】
動画データは、モーションJPEG、MPEG4などの圧縮記録規格に対応している。
【0031】
通信I/F28は、画像プリント作成装置10をインターネットに接続して、インターネット上のホームページをディスプレイ50に表示させたり、電子メール(以下、メールと称す)を介した画像データの送受信を行う。この通信I/F28は、ブロードバンド対応のモデムなどである。通信I/F28は、光通信ネットワークやケーブルネットワークなどを介してインターネットに接続するものでもよい。なお、画像プリント生成部34の生成した画像プリントを出力するデータをインターネット経由で特定の端末に配信することもできる。配信側の端末は、当該画像プリントをモニタやプリンタに出力して、自由にこれを利用できる。また、通信I/F28は、ネットワークアダプタに限らず、USBなどの周辺機器接続用汎用インターフェースとして利用できる。
【0032】
データ記録部30、画像プリント生成部34は、いわゆるコプロセッサであって、それぞれ専門の処理を受け持ってCPU12の処理動作を補助する。データ記録部30は、ポインタの滞留領域・滞留位置座標・滞留時間や、入力操作の時間・回数などの操作部26に対する操作入力の履歴情報を記録していく。
【0033】
撮像部120は、撮像レンズ、CCDその他の撮像素子、A/D変換器、画像処理回路などを含み、操作部26を操作するユーザの被写体像を定期的に撮像する。CPU12は、その撮像の結果得られた画像データに基づいて操作を個々の操作を行っているユーザを判別する。これは例えば、予めユーザごとの顔画像の特徴量(顔領域内における目、口、鼻の位置など)とユーザの氏名を対応づけたユーザ識別情報としてHDD18に保存しておき、ある特定の操作が操作部26に入力された時点で撮像部120から得られた画像データから顔画像の特徴量を抽出して、これをユーザ識別情報と照合して、画像データから顔画像の特徴量と一致する特徴量に対応するユーザの氏名を特定することで、各操作を入力したユーザを特定する。撮像部120は、ユーザの数に合わせて複数設置してもよい。撮像部120からの画像内に複数のユーザが存在していれば、画像内における各ユーザの位置により、両者を区別する。
【0034】
また、異なるユーザからの異なる操作が同時に入力された場合は、入力された時間だけでは操作ユーザを区別できないため、予めユーザごとに異なる操作部26を設けておき(例えばディスプレイ50に積層されたタッチパネル上で左右にあるいは上下に分割された領域や、単一のゲーム機の2プレイ用コントローラや、ネットワーク経由で画像プリント作成装置10に接続された異なるテレビゲーム機に備えられた各コントローラ)、各ユーザには自分に割り当てられた操作部26の利用を遵守させれば、どの時点でどの操作部26が操作されたかを識別することで各操作をしたユーザが識別できる。この場合撮像部120がなくても各ユーザの各入力操作を識別できる。
【0035】
画像プリント作成装置10が店頭プリント端末の場合、画像プリント生成部34が作成した画像プリントは、ディスプレイ50に出力されプレビュー表示されたものであるが、内容が確定すればユーザ指示に応じてプリンタ44により印刷媒体に出力するか、またはDVDなど当該画像プリントを映像データとして記録可能な記録メディア40に転写できる。あるいは、記録媒体や印刷媒体に出力することを前提とせず、携帯電話やデジカメなどの各種電子機器の画像プリント表示機能の一つとしてこの完成画像プリントを表示してもよい。
【0036】
なお、図1のシステム構成は一例であって、これと同等の構成を有する他の電子機器(例えばPDA)であれば、本発明の実施は可能である。また、図示の個々のブロックが必ずしも1つの電子機器に一体的に構成されている必要はなく、各ブロックがそれぞれ別の電子機器の構成の一部であり、なおかつネットワーク等の何らかの通信手段でそれらの電子機器相互の情報送受信が確保されていれば、本発明の実施は可能であり、特定の機器構成に依存して実施されるものではない。例えば、複数のユーザが、ネットワーク経由で画像プリント作成装置10に接続された複数の端末(ゲーム機など)の各々の操作手段から、HDD18に保存された画像の他、画像に対する装飾やレイアウトを任意に選択して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。この場合、画像プリント作成装置10は複数ユーザに共通のプリント注文・作成サイトの役割を果たす。あるいは、複数のユーザが、ディスプレイ50の面前に立ち、ディスプレイ50に積層されたタッチパネルを操作して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。
【0037】
図2はCPU12の実行するプログラムで実現される機能をブロックで模式的に示している。CPU12の有する機能は、画像入力手段101、画像表示手段102、操作受付手段103、操作内容記憶手段104、補正内容制御手段105、画像補正手段106がある。無論、個々の機能を別個のハードウェア(ワンチップマイコンなど)で実現してもよい。
【0038】
画像入力手段101は、ドライブ11に挿入された記録メディア40、通信I/F28を介して接続された特定の通信機器(携帯電話やパソコンなど)の中から所望の画像入力源を選択し、選択された画像入力源から出力された画像の入力を受け付ける。画像入力手段101が画像入力源から受け付けた画像は、HDD18に一時的に保存される。
【0039】
画像表示手段102は、HDD18に保存された画像をディスプレイ50に表示させる表示データを作成してビデオエンコーダ22に出力し、ディスプレイ50に操作対象画像を表示させる。あるいは、通信I/F28を介して接続された特定の通信機器の表示装置にて操作対象画像を表示させる表示データ(Webページ、MPEG4ストリーミング配信データなど)を作成し、特定の通信機器に送信する。これは例えば、操作部26がネットワーク経由で接続した個々のゲーム機のコントローラの場合、当該表示データを個々のゲーム機に送信し、そのゲーム機に接続されたテレビにて画像を再生表示させる。
【0040】
操作受付手段103は、操作部26に対するユーザの操作によって操作部26の出力した電気信号を受け付け、操作内容を解釈する。例えば、操作受付手段103は、キーボードドライバやマウスドライバに相当する。操作部26の各々が各ユーザに割り当てられていれば、この操作内容には、個々の操作を行ったユーザ(操作者)の識別情報またはその等価物(ゲーム機の固体番号、携帯電話の電話番号など)を含めることができる。
【0041】
操作内容記憶手段104は、データ記録部30に対し、操作受付手段103の解釈した操作内容と操作者の識別情報(もしくはその等価物)とを対応づけて操作履歴情報として記憶させるよう指示する。
【0042】
補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、画像補正処理の対象となる画像の候補(候補画像)の選択、特定の画像処理を施す候補画像(処理対象画像)の選択、特定の画像処理の内容を決めるパラメータの選択をする。特定の画像補正処理とは、例えば、トリミング、色補正、シャープネス補正、明度補正、コントラスト補正などの処理の種類を含む。特定の画像処理の内容を決めるパラメータとは、例えばトリミングであればトリミング範囲の設定、色補正であればRGBの各色のレベル、シャープネス補正であれば適用量、明度補正なら明るさレベル、コントラスト補正ならコントラストレベル、文字入力ならば文字の種類と文字の挿入位置がある。
【0043】
具体的な候補画像および処理対象画像の選択操作の入力方法は任意であり、公知のものが採用できる。例えば、HDD18に保存されディスプレイ50に表示されたオリジナル画像のうち、各ユーザ(ユーザA、ユーザBなど)ごとに個別にディスプレイ50に表示された候補画像表示領域にドラッグアンドドロップされた画像を、当該ユーザに対応した候補画像に選択する。あるいは、処理対象画像の選択は、各ユーザごとの候補画像表示領域に表示された画像のうち、各ユーザごとにディスプレイ50に表示された特定の画像補正処理ごとに個別に設けられたウィンドウにドラッグアンドドロップされた画像を、当該ユーザに対応した処理対象画像に選択する。そして、各処理対象画像を選択した各ユーザごとに、各処理対象画像に対する処理内容の選択指示を受け付ける。また、アルバムプリントの場合は、台紙の選択、テンプレートの選択を受け付ける。これは誰が選択してもよいが、競合する場合は、警告を出したり、各ユーザが選択したテンプレートを並べて表示し、各ユーザが競合解消のためテンプレート選択を再考できるようにする。
【0044】
補正手段106は、補正内容制御手段105の決定した内容の画像補正処理を実施する。
【0045】
画像表示手段102は、画像補正手段106により補正された操作対象画像を表示させる映像信号を生成し、これをビデオエンコーダ22に出力する。
【0046】
例えば、画像表示手段102は、図3に示すような「画像選択画面」に、HDD18の画像から各ユーザの選んだ画像の全部または一部を表示する。ここでは、ユーザAが画像I1およびI3を候補画像に選択しており、ユーザBが画像I2を候補画像に選択しているが、これらの候補画像のうち、ユーザAあるいはユーザBによって、画像I1が操作対象画像として「選択画像(編集候補)」ウィンドウから「補正」ウィンドウにドラッグアンドドロップされている。異なるユーザが同じ画像を重複して操作対象画像に選択することはできず、一番最初に選択画像を「補正」ウィンドウにドラッグアンドドロップしたユーザが操作対象画像を選択したユーザとなる。画面に全ての操作対象画像が収まらない場合は、スクロール操作にて順次表示する操作対象画像を切り替えることができるようにしてもよい。後述するが、ユーザAは操作対象画像I1に対する補正パラメータを自由に設定できるが、ユーザBによる操作対象画像I1に対する補正パラメータの設定は制限される。
【0047】
なお、画像I1〜I3以外のオリジナル画像、例えば、画像I4は、どのユーザからも候補画像として選択されていない帰属未定画像である。そのオリジナル画像をいちはやく候補画像に選択した特定のユーザが、候補画像の選択者となる。本実施形態では、一旦候補画像の選択者が決まると、その候補画像は他のユーザが重複して候補画像に選択することはできないものとする。また、その候補画像の選択者自身が候補画像の選択をキャンセルしない限り、候補画像は帰属未定画像に復帰しない。
【0048】
もっとも、候補画像の選択を特定のユーザに独占排他的にさせる必然性はない。候補画像の選択は、ある特定のユーザが選択した候補画像を画像処理の対象にする可能性を示すにすぎず、異なるユーザが同じ候補画像を同時に処理対象画像に選択し、かつ実際に処理を施さない限り、異なるユーザ間での処理の競合は生じないからである。換言すると、候補画像の選択は、選択者に優先権を付与する指標にすぎず、候補画像を選択しなかった他のユーザによる当該候補画像の画像処理を一律絶対的に排除する趣旨ではない。
【0049】
図3では異なる選択者の候補画像が混合して一覧表示されているが、選択者ごとに候補画像を区分けして一覧表示してもよい。また、補正ウィンドウも候補画像の選択者ごとに個別に設けてもよい(後述の図5参照)。
【0050】
なお、複数のユーザが同じ画像に対して異なる補正処理を指示した場合、これらを順次あるいは一覧表示して、各ユーザの指示に従った補正の良否を比較できるようにしてもよい。
【0051】
以下、図4のフローチャートに従い、プリント作成処理の概略を説明する。この処理はCPU12によって制御される。また、この処理を規定するプログラムはHDD18に記録されており、操作部26からのプリント処理開始指示の入力に応じて、CPU12がRAM20にロードして実行する。
【0052】
S1では、画像入力手段101は、所望の画像入力源からオリジナル画像の入力を受け付ける。
【0053】
S2では、画像表示手段102は、入力されたオリジナル画像をディスプレイ50に表示させる。
【0054】
S3では、操作受付手段103は、操作部26に入力された、オリジナル画像に対する選択操作を解釈する。補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、候補画像を選択する。
【0055】
S4では、操作受付手段103は、操作部26に入力された、候補画像に対する選択操作を解釈する。補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、処理対象画像を選択する。
【0056】
S5では、補正内容制御手段105は、候補画像を選択する操作を入力したユーザと、処理対象画像を選択したユーザとが同一であるか否かを判断する。同一である場合はS6、異なる場合はS7に進む。
【0057】
S6では、補正内容制御手段105は、処理対象画像を選択したユーザからの処理対象画像に設定する全ての補正処理の内容指定操作を許可する。操作受付手段103は、操作部26に入力された、処理対象画像に対する特定の画像処理に関する処理パラメータの選択操作・設定操作を解釈する。そして、補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、処理対象画像に対する処理パラメータを設定し、設定されたパラメータに適合する画像処理を処理対象画像に実施する。
【0058】
S7では、補正内容制御手段105は、処理対象画像を選択したユーザからの処理対象画像に設定する一部の補正処理の内容指定操作を許可する。操作受付手段103は、操作部26に入力された、処理対象画像に対する特定の画像処理に関する処理パラメータの選択操作・設定操作を解釈する。そして、補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容が許可した範囲内であれば、その操作内容に基づいて、処理対象画像に対する処理パラメータを設定し、設定されたパラメータに適合する画像処理を処理対象画像に実施する。操作受付手段103の解釈した操作内容が許可した範囲内でなければ、当該操作内容に応じたパラメータ設定も画像処理も行わず、無視する。同時に、操作入力のあった時点で、操作内容が許可した範囲内でない旨の警告を表示するよう、画像表示手段102に通知してもよい。
【0059】
なお、後述の第2実施形態で説明するが、S5で、当該候補画像を選択したユーザと処理対象画像を選択したユーザが同じと判断されても、当該処理対象画像がサブ画像として選択されていれば、S7に進み、そのサブ画像の補正処理内容はメイン画像の処理内容に応じて制限される。
【0060】
次に、S5−7の処理(補正内容制限処理)の詳細について説明する。このサブルーチンには、各種の態様が採用される。
【0061】
まず、1つ目の態様として、候補画像ごとの選択ユーザと、処理対象画像ごとの選択ユーザを識別し、両者が一致した場合にのみ全面的な補正処理パラメータの設定を許可し、両者が一致しない場合は補正処理パラメータの設定を部分的あるいは全面的に制限する。
【0062】
例えば、データ記録部30の操作履歴情報が、ユーザAが候補画像Xを選択し、かつユーザAが候補画像Xを「トリミング」という補正処理の処理対象画像に選択したことを示しているとする。この場合、補正内容制御手段105は、当該操作履歴情報をデータ記録部30から読み出して、画像Xを候補画像に選択したユーザ(候補画像選択者)と処理対象画像に選択したユーザ(処理対象画像選択者)との一致不一致を判断する。ここでは候補画像選択者、処理対象画像選択者ともにユーザAであるから、両者は一致していると判断し、処理対象画像Xを選択したユーザAからのトリミング範囲指定操作を許可する。
【0063】
あるいは、操作履歴情報が、ユーザAが候補画像Xを選択し、かつユーザAが候補画像Xを「色補正」、「シャープネス補正」、「明度補正」、「コントラスト補正」などの補正処理の処理対象画像に選択したことを示しているとする。この場合、補正内容制御手段105は、候補画像選択者、処理対象画像選択者ともにユーザAであるから、両者は一致していると判断し、処理対象画像Xを選択したユーザAからのパラメータの設定操作、例えばトリミングであればトリミング範囲の設定、色補正であればRGBの各色のレベル、シャープネス補正であれば適用量、明度補正なら明るさレベル、コントラスト補正ならコントラストレベルの指定操作を許可する。
【0064】
一方、操作履歴情報が、ユーザAが候補画像Xを選択し、ユーザBが候補画像Xを「トリミング」、「色補正」、「シャープネス補正」、「明度補正」、「コントラスト補正」などの補正処理の処理対象画像に選択したことを示しているとする。この場合、補正内容制御手段105は、候補画像選択者と処理対象画像選択者とが不一致と判断する。そして、候補画像Xを処理対象画像選択者として選択したユーザBからの設定操作、例えばトリミングであればトリミング範囲の設定、色補正であればRGBの各色のレベル、シャープネス補正であれば適用量、明度補正なら明るさレベル、コントラスト補正ならコントラストレベルの指定操作を制限する。指定操作を制限するとは、ユーザBからの処理内容指定操作の受け付けを拒否するか、受け付けても無視したり無効化したりする。
【0065】
操作者ごとの操作を識別するには、ディスプレイ50上に、操作者ごとに割り当てられた画面を表示し、各操作者の操作は、その操作者の画面内でのみ有効であるようにする。
【0066】
例えば、ディスプレイ50は二つの異なる表示装置から構成する。これは、1つのパソコンンに2つの映像出力系統を備えたグラフィックボードを搭載することで実現できる。なお、画面を右側面(運転者側)からあるいは左側面(助手席側)から見た場合に、それぞれ異なる映像を視覚させるデュアルディスプレイ機能付きカーナビゲーションシステムもよく知られており、画面に相対する位置の異なるユーザへの個別画面表示をする際には、この機構を採用することもできる。あるいは、ディスプレイ50として、非特許文献1のように複数ユーザが同時に操作可能なマルチタッチディスプレイを採用する。この際、操作したユーザを識別するため、ディスプレイ50上で区分された複数領域を各ユーザに割り当て、操作のあった領域と操作者とを対応づける。すなわち、ディスプレイ50には、ユーザごとに割り当てられた表示領域があり、対応するユーザが自分に割り当てられた表示領域の中でのみ操作を行わせる。また、各ユーザが自分の割り当て領域の範囲内で操作を行っていること、自分の領域を超えて他人の領域で操作を行ったことを検出する操作ユーザ識別手段も設ける。
【0067】
例えば、図5のディスプレイ50の画面のうち左側半分の領域R1がユーザAの割り当て領域、右側半分の領域R2がユーザBの割り当て領域とする。ディスプレイ50がデュアルディスプレイであれば、領域を半分に区切ることはできないから、別途ユーザごとの操作部26を設ける必要があろう。ディスプレイ50に積層されたタッチパネルのうち領域R1に相当する領域で押圧操作が入力された場合、操作受付手段103は、その操作はユーザAから入力されたと判断し、その操作に対応する操作者はユーザAとして履歴情報に記録する。あるいは、ディスプレイ50に積層されたタッチパネルのうち領域R1に相当する領域で押圧操作が入力された場合、操作受付手段103は、その操作はユーザAから入力されたと判断し、その操作に対応する操作者はユーザAとして操作履歴情報に記録する。
【0068】
例えば、補正内容制御手段105は、割り当て領域R1内に表示された候補画像の一覧X−1から所望の処理対象画像G1を選択する操作がユーザAから入力されたものであるか否かを、当該操作が入力された時点で撮像部120から出力された画像データ(操作者画像)に基づいて判断する。これは予め、HDD18にユーザAの顔画像を登録しておき、これを操作者画像と照合して、両者が一致すればその操作者画像の取得された時点で入力された操作はユーザAが入力したものと判断できる。
【0069】
そして、処理対象画像G1を選択する操作が、当該画像G1を候補画像に選択する操作を入力したユーザAから入力されたものである場合に限り、選択された処理対象画像G1を画像補正ウィンドウY−1に表示し、続いて、画像補正のパラメータ設定操作の受け付けとそのパラメータに従った補正処理を実行する。割り当て領域R1内に表示された候補画像の一覧X−1から所望の処理対象画像G1を選択する操作がユーザAから入力されていない場合、選択された処理対象画像は画像補正ウィンドウY−1に表示されず、パラメータ設定も処理の実行もできない。これは、ユーザBが候補画像の一覧X−1から勝手にウィンドウY−1に画像をドラッグアンドドロップして画像を選択して画像処理を行うことを防ぎ、ユーザAに属する仕事へのユーザBの介入を防ぐ。
【0070】
同様に、補正内容制御手段105は、割り当て領域R2内に表示された候補画像の一覧X−2から所望の処理対象画像G2を選択する操作が、画像G2を候補画像として選択入力したユーザBから入力されたものである場合に限り、選択された処理対象画像G2を画像補正ウィンドウY−2に表示させ、続いて、画像補正のパラメータ設定の受け付けとそのパラメータに従った補正処理を実行する。
【0071】
これは予め、HDD18にユーザBの顔画像を登録しておき、これを候補画像の一覧X−2から画像が選ばれた時点で撮像したユーザの顔画像と照合して、両者が一致すればその一覧X−2からの画像選択操作は、ユーザBが入力したものと判断できる。割り当て領域R2内に表示された候補画像の一覧X−2から所望の処理対象画像G2を選択する操作がユーザBから入力されたものでない場合、選択された処理対象画像G2は画像補正ウィンドウY−2に表示されず、パラメータ設定も処理の実行もできない。これによりユーザBに属する仕事へのユーザAの介入を防ぐ。
【0072】
なお、一覧X−1および一覧X−2に表示される画像は、いずれもオリジナル画像からユーザAあるいはユーザBが候補画像として選択したものだけを表示する。ここでは、一覧X−1はユーザAが選択した候補画像のみ、一覧X−2はユーザBが選択した候補画像のみが表示される。
【0073】
あるいは、一覧X−1および一覧X−2に表示される画像は、オリジナル画像全てを含んでもよいが、どちらか一方の一覧で既に選択された画像は、他方の一覧から消失し、二重に選択できないようにしてもよい。ただし、こうすると異なるユーザが同じ画像に異なる処理を同時に施す余地がそもそもなくなる。
【0074】
あるいは、操作部26がタッチパネルでなく光仮想キーボード(キーボードのキーを模した像をテーブルなどに投影し、そのキー投影光にユーザが触れることで各キーに対応する投影光の反射を光センサで検知し、各キーに対応する操作入力を行うもの)がなくても、ディスプレイ50の上に、ユーザの被写体像を定期的に撮像して画像データに変換して出力する撮像部120を設け、どのユーザがどのキー投影光を反射したかを識別し、操作入力のあったキーとそのキー投影光を反射したと識別されたユーザとを対応づけて操作履歴情報として記録してもよい。
【0075】
2つ目の態様として、候補画像ごとの選択ユーザと、処理対象画像ごとの選択ユーザを識別し、両者が一致した場合にはいかなるパラメータ設定も許容して補正処理を実施する。両者が一致しない場合は、パラメータ設定範囲を制限するが、補正処理の実施は許容する。要するに、候補画像を選択しなかった他のユーザによる補正処理のパラメータ設定を条件付きで許容する。
【0076】
図6の画面例でいうと、1つ目の態様と異なり、一覧Lには、ユーザAおよびユーザBが候補画像として選択した画像全てを混合して表示する。つまり、ユーザAがユーザBの選択した候補画像を処理対象画像に選択でき、その逆もできる。1つ目の態様では、候補画像からの処理対象画像の選択は最先の候補画像選択者が独占排他的に行うことができたが、2つ目の態様ではそうではない。
【0077】
ここで、元々はユーザBが候補画像として画像G2を選択しており、ユーザAは画像G2を候補画像に選択しなかったが、処理対象画像として選択したとする。これらの選択操作は操作履歴情報としてデータ記録部30に記録されている。補正内容制御手段105は、当該操作履歴情報をデータ記録部30から読み出して、画像G2を候補画像に選択したユーザ(候補画像選択者)と処理対象画像に選択したユーザ(処理対象画像選択者)との一致不一致を判断する。
【0078】
ここでは、処理対象画像を選択したユーザAは候補画像を選択したユーザBと異なる。補正内容制御手段105は、候補画像選択者と処理対象画像選択者とが異なる場合、処理対象画像選択者による画像補正処理のパラメータ設定範囲を、候補画像選択者によるパラメータ設定範囲よりも小さく制限する。
【0079】
例えば、明るさ補正の場合、候補画像選択者であるユーザBは±10のパラメータ設定範囲内で自由に明るさのレベルを設定できるが、処理対象画像選択者であるユーザAは、±10のパラメータ設定範囲よりも狭い範囲、例えば±3のパラメータ設定範囲内で画像G2の明るさのレベルを設定できる。あるいは、補正処理がトリミング範囲設定の場合、ユーザBは、トリミング範囲として画像の1〜99%の面積をカバーできる範囲を設定できるが、ユーザBは、それよりも狭い画像の1〜80%の面積をカバーする範囲を設定できる(すなわち切り出し最大範囲が小さく制限される)などとしてもよい。
【0080】
さらに、ユーザAだけでなくユーザBもが、画像G2を処理対象画像として選択したとする。この場合、ユーザBは制限のない場合は±10のパラメータ設定範囲内で自由に明るさのレベルを設定できるが、ユーザAは、±3のパラメータ設定範囲内で画像G2の明るさのレベルを設定できるから、両者が一致するパラメータを設定する場合もあるし、一致しないパラメータを設定する場合もある。両者が一致するパラメータを設定した場合は、そのパラメータを最終的なパラメータに設定するが、両者が一致するパラメータを設定した場合は、処理対象画像G2を候補画像として選択したユーザBの設定したパラメータを最終的なパラメータに設定する。結果的には、候補画像選択者であるユーザBの後からした設定が優先され、先のユーザAの設定は無効化される。
【0081】
<第2実施形態>
第1実施形態の画像プリント作成装置10においてフレームプリントやアルバムプリントを作成する場合、色や明るさや切り出し範囲など画像そのものの属性を変更する補正だけでなく、背景画像の選択、画像を挿入する位置の選択、挿入文字の選択と配置など、画像に対する各種の編集の属性に関する設定操作にも、複数ユーザによる操作を可能にし、フレームプリントやアルバムプリント作成の作業手順を効率よく分担できれば便宜である。
【0082】
図7は、第2実施形態に係るプリント作成処理の要部を示すフローチャートである。この処理はCPU12によって制御される。また、この処理を規定するプログラムはHDD18に記録されており、操作部26からのプリント処理開始指示の入力に応じて、CPU12がRAM20にロードして実行する。なお、第1実施形態のS4の代わりに、下記のS12−S14を実行することもできる。
【0083】
S11では、操作受付手段103は、候補画像の選択および処理対象画像の選択を受け付ける。第1実施形態と同様に、この画像選択は複数ユーザによって行うことができる。
【0084】
S12では、操作受付手段103は、候補画像から選択した画像(処理対象画像)に合成するテンプレート画像の選択を受け付ける。テンプレート画像は背景画像を含み、処理対象画像と合成されて台紙に配置される。
【0085】
S13では、操作受付手段103は、処理対象画像を配置すべき台紙上の任意の位置と配置サイズを指定する操作を受け付け、画像表示手段102は、台紙上で指定された位置に選択した処理対象画像を指定されたサイズで挿入し表示する。なお、配置位置およびサイズの指定は、台紙上に所望の範囲を指定することで行える。
【0086】
S14では、操作受付手段103は、レイアウト調整操作を受け付ける。例えば、第1実施形態の補正処理の他、選択されたテンプレート画像の台紙上の合成位置、台紙上の挿入文字の選択と挿入位置の指定がレイアウト調整操作に含まれる。
【0087】
S15では、画像表示手段102は、レイアウト調整操作に従って台紙上に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプレビュー表示する。台紙上画像補正手段106は、操作受付手段103が受け付けたレイアウト調整操作に従って、台紙上の指定位置に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプリント出力するデータを作成し、プリンタ44に出力する。なおアルバムプリントの場合は、S11−S14をページごとに実施する。
【0088】
ここで、フレームプリントやアルバムプリントは、通常の画像一枚一枚の個別プリント(デジカメプリント)と比較すると以下のような違いがある。
【0089】
(1)画像レイアウト:デジカメプリントはどの画像も同じようにプリントされるが、アルバムの場合にはページ中の画像配置や表示サイズによって優先順位がある。例えば、アルバムでは、お気に入りの画像はページ中の目立つ位置に大きく配置される。すなわち、レイアウト上、主要な存在にしたい画像(メイン画像)と、メイン画像に対して従属的な存在にしたい画像(サブ画像)が区別されている。
【0090】
(2)台紙(ページ)と画像の統一感:アルバムプリントでは、台紙の上に画像を配置するため、台紙の背景画像と合成する画像の特徴(色、明るさなど)があまりに異なっていると見栄えがよくない。フレームプリントでも、背景画像と合成する画像の特徴(色、明るさなど)があまりに異なっていると見栄えがよくない。一方、デジカメプリントでは台紙はなく、画像だけがプリントされるためそのような問題はない。
【0091】
(3)同一の台紙上の画像同士の統一感:アルバムプリントでは、1枚の台紙に複数画像を合成する場合、それらの画像の補正は統一されなければ見栄えがよくない。ある画像のみ青色に補正をして、残り全ての画像が赤系に補正されていると、同じページ上である画像が青っぽく、別の画像は赤っぽくなり、色の統一感がない。
【0092】
(4)アルバム全体の統一感:個々の台紙の中で画像同士あるいは画像と台紙の統一感が保たれていても、異なるページ同士の間での統一感がないと、アルバムの商品価値が下がる。例えば、台紙(ページ)ごとに、台紙を構成する特徴(色、明るさ、挿入する画像のレイアウトなど)がばらばらだと、アルバム全体としての見栄えがよくない。
【0093】
しかも、異なるユーザが各画像の配置や補正を好き勝手に設定すると、上記のような統一感を与えられない可能性が高い。
【0094】
そこで、各々のユーザからの自由な操作指示によるアルバム・フレームプリントを作成するに際し、レイアウトの統一感を出すために、次のようにする。
【0095】
1つ目の態様として、まず、各々のユーザから選択された処理対象画像が同一か否かに応じて、その処理対象画像をメイン画像かサブ画像に区分けする。
【0096】
例えば、図8に示すようなアルバム1ページ分の台紙Tに、1枚のメイン画像、2枚のサブ画像を配置するとし、ユーザAおよびユーザBが、候補画像から所望の画像を1枚のメイン画像、2枚のサブ画像に選択する操作を入力するものとする。
【0097】
図9に示すように、ユーザAが候補画像の一覧L(図6の一覧Lと同様、ユーザAとユーザBの候補画像が混合されたもの)中から、メイン画像、サブ画像を選択したとする。また、ユーザBも、同じ候補画像の一覧Lの中から、メイン画像、サブ画像を選択したとする。ユーザAのメイン画像・サブ画像の選択、ユーザBのメイン画像・サブ画像の選択操作は、互いに独立して操作受付手段103に入力されている。
【0098】
アルバムに掲載する総画像数は制限されており、その範囲内で各ユーザが選択可能な個数が割り当てられているものとする。例えば、アルバム掲載画像数は40枚、ユーザA・ユーザBのメイン画像・サブ画像の選択数はそれぞれ10枚ずつとする。なお、ユーザが1人の場合、1人のユーザがアルバム掲載画像数40枚の全てを選択可能としもよいが、全てを選択させる必然性はない。例えば、アルバム掲載画像数40枚のうち、1人のユーザが選択可能なユーザ割当枚数は20枚であり、CPU12がHDD18に保存された素材画像の中からランダムに、あるいは所定の規則に従って(例えば、素材画像に付帯する撮影日時情報の新しいものから、画質のよいものから、特定の顔領域が検出されたものから)、残り20枚を選択してもよい。こうすると多量の画像を1人のユーザが逐一選択する負担が軽減される。ユーザが選択した画像数がユーザ割当数に満たない場合でも、ユーザの選択画像数を含めた画像総数がアルバム掲載画像数と一致するように、CPU12が残り全ての画像をHDD18から自動で選択してもよい。
【0099】
同一の1ページの台紙に配置可能なメイン画像の数は、特に規制しなくてもよいが、説明の簡略のため、ここでは1ページの台紙におけるメイン画像の数は1枚、サブ画像は2枚であるとする。同一の台紙における占有面積においてメイン画像はサブ画像よりも大きい。台紙上にメイン画像の割り当て領域、2枚のサブ画像のそれぞれに対する割り当て領域が、台紙テンプレート画像の付帯情報として予め記録されているとする。
【0100】
ここで、メイン画像とサブ画像の選択は、操作部26に対する操作回数によって区別する。例えば、ユーザAがサブ画像にしたい候補画像上にマウスカーソルを移動し、マウスボタンを1回クリックした場合、操作受付手段103は、当該マウスカーソルが存在する候補画像をサブ画像に選択する操作がユーザAから入力されたと認識する。あるいは、ユーザAが候補画像上にマウスカーソルを移動し、マウスボタンを2回クリックした場合、操作受付手段103は、当該マウスカーソルが存在する候補画像をメイン画像に選択する操作がユーザAから入力されたと認識する。さらにユーザAが候補画像上にマウスカーソルを移動し、マウスボタンを3回クリックした場合、操作受付手段103は、当該マウスカーソルが存在する候補画像をメイン画像あるいはサブ画像に選択する操作を解除する操作がユーザAから入力されたと認識する。
【0101】
操作部26がタッチパネルであれば、押圧の検知された領域の数で、タッチした指の数を判断し、その指の数に応じてメイン画像の選択とサブ画像の選択を区別する。例えば、ある候補画像の表示部分に相当するタッチパネル領域を指1本でタッチした場合はサブ画像の選択、指2本でタッチした場合はメイン画像の選択が入力されたと認識する。
【0102】
また、ディスプレイ50に表示された候補画像のうち、ユーザAが選択したメイン画像・サブ画像と、ユーザBが選択したメイン画像・サブ画像とは、色分けを施して視覚的に区別できるようにする。なお、どのユーザが選択操作を入力したかは、第1実施形態と同様、撮像部120の画像データを基に判断すればよい。
【0103】
ここで、図10に示すように、補正内容制御手段105は、ユーザAとユーザBが共通してメイン画像に選択した候補画像Cを台紙Tのメイン画像に選択する。
【0104】
2つ目の態様として、各ユーザが独立して選択したメイン画像およびサブ画像に対する画像補正の内容を、メイン画像に対する画像補正の内容で統一する。
【0105】
例えば、ユーザAが画像1および画像2を候補画像から処理対象画像に選択した上、画像1をメイン画像に選択しかつ画像2をサブ画像に選択した上、画像1に対する青系の色のレベルを高める色補正および処理対象画像2に対する青系の色のレベルを高める色補正を選択したとする。また、ユーザBが画像3を候補画像から処理対象画像に選択し、画像3に対する赤系の色のレベルを高める色補正を選択したとする。
【0106】
この場合、ユーザBからの画像3に対するRGBの各色の補正レベル選択は無視し、画像1をメイン画像を選択したユーザAの色補正レベル選択に合わせ、画像1〜3の色補正を実施する。これにより、異なるユーザがそれぞれ指定したメイン画像に対する色補正の内容とサブ画像に対する色補正の内容が統一される。
【0107】
あるいは、ユーザBからの画像3に対するRGBの各色の補正レベル選択は無視しないが、その後でメイン画像を選択したユーザAが、自分の選択していないサブ画像3に対する色補正レベルを選択できてもよい。こうすると、メイン画像を選択したユーザの補正の意向をサブ画像にも反映できるし、メイン画像を選択していないユーザの補正の意向をそのまま生かすこともできる。
【0108】
あるいは、メイン画像1を選択したユーザAによるメイン画像1への色補正の内容選択が確定した場合、メイン画像1を選択していないユーザBによるサブ画像3への色補正の内容は、ユーザAによるメイン画像1への色補正の内容として色レベルが変更された色と同一の色の色レベルのみの変更が可能であるとしてもよい。
【0109】
例えば、図11に示すように、メイン画像1に対する色補正レベル調整ウィンドウで、メイン画像1を候補画像に選択したユーザであるユーザAが緑(G)に対応する補正レベルのみを変え、赤(R)、青(B)の補正レベルを変えなかった操作履歴情報が記録されたとする。この場合、図12に示すように、補正内容制御手段105は、当該操作履歴情報を参照した上、ユーザBはサブ画像3に対する色補正レベル調整ウィンドウで、緑(G)に対応する補正レベルのみを変えることができる許可を画像補正手段106に与えるが、赤(R)、青(B)の補正レベル調整ツマミをロックし、画像補正手段106がユーザBからの操作に基づいて赤と青のレベルを補正することができないようにする。なお、ユーザBによる画像3への色補正以外の補正、例えば輝度補正、トリミング、画像回転などにおける補正パラメータ設定は、ユーザAによるメイン画像1への色補正の内容とは無関係に自由に行える。
【0110】
また、メイン画像選択ユーザの操作履歴に応じてその他のユーザの操作ツマミを完全にロックするのではなく、メイン画像1を選択したユーザAの補正内容に合わせて、サブ画像3に対するレベル選択ツマミのデフォルト位置を変えてもよい。例えば、サブ画像3に対する色補正のデフォルト位置は、メイン画像1でのレベル選択ツマミの最終選択位置と同じとする。ユーザAが緑(G)に対応する補正レベルのみを「0」から「2」に変えれば、サブ画像3に対する色補正の緑(G)に対応するデフォルト補正レベルは「0」でなく「2」となる。
【0111】
同様の発想は、輝度調整など色補正以外の補正にも応用できる。例えば、図13に示すように、メイン画像選択ユーザユーザAによりメイン画像1に対する輝度が「明るい」方へ移動する補正が選択されたとする。この場合、図14に示すように、ユーザBによるメイン画像3に対する輝度補正は「明るい」方へ移動する補正のみ受け付けられ、「暗い」方への補正はロックされる。なお、ユーザBによる画像3への輝度補正以外の補正、例えば色補正、トリミング、画像回転などにおける補正パラメータ設定は、ユーザAによるメイン画像1への輝度補正の内容とは無関係に自由に行える。
【0112】
こうすると、メイン画像の補正内容に関係のない補正は他のユーザに行わせたくないというメイン画像選択ユーザの意図を、他のユーザによるサブ画像の補正内容の選択時に反映できる。
【0113】
なお、ユーザAによるメイン画像1に対する補正内容の選択が確定しない間のユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択にも制限をかけてもよい。例えば、ユーザAによるメイン画像1に対する補正内容の選択が確定するまで、ユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択が全くできないようにする。あるいは、ユーザAによるメイン画像1に対する補正内容の選択が確定するまで、ユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択は可能であるが、その後メイン画像1に対する補正内容の選択が確定した場合、両者の補正内容を比較する。比較の結果、両者が一致せず、かつその不一致が所定の範囲を超える場合(例えば輝度レベルあるいは色補正レベルのレベル選択ゲージ目盛り1つ分)、ユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択を取り消すか、あるいはユーザBに割り当てられた画面に警告を出し、再設定を促す。
【0114】
3つ目の態様として、あるユーザが選択したメイン画像および特定のサブ画像に対する画像補正の内容に基づいて、当該特定のサブ画像以外のサブ画像に対する画像補正の内容を決定する。
【0115】
例えば、図15に示すようなメイン画像1、サブ画像2およびサブ画像3からなるアルバム中の1ページにおいて、メイン画像1はユーザA、サブ画像2はユーザA、サブ画像3はユーザBが選択したものとする。そして、ユーザAはメイン画像1に対する色補正について青系が増すように、またサブ画像2に対する色補正は赤系が増すように色レベルを選択したとする。この場合、メイン画像1を選択したユーザA自身が、メイン画像1とは異なる補正内容をサブ画像2について選択しているから、サブ画像3の補正内容をメイン画像1のみに合わせる必要性は乏しい。
【0116】
そこで、メイン画像1およびサブ画像2を選択したユーザAによるメイン画像1およびサブ画像2の補正内容に応じて、ユーザBによるサブ画像3の補正選択範囲を制限する。
【0117】
例えば、メイン画像1についてレベル1だけ青系が増す選択、サブ画像2についてレベル10だけ赤系が増す選択がされたとする。
【0118】
この場合、ユーザBの選択したサブ画像3の選択レベルLV=メイン画像1の選択レベル×α+サブ画像2の選択レベル×βとする。α、βは重みであり、α+β=1であればどのような値でもよい。例えば、α=β=0.5とすると、サブ画像3に対する青の選択レベルLV(B)は0.5、赤の選択レベル(R)は5になる。この値をそのままサブ画像3の色補正パラメータにしてもよいが、例えば小数点以下は切捨て、LV(B)=0としてもよい。この場合、サブ画像3の赤系色が増加し、サブ画像2と同様な色補正がされる。
【0119】
メイン画像を選択したユーザAが補正内容を設定したサブ画像は、2つ以上でもよい。例えば9個のサブ画像X1〜X9のすべてに対して、赤系が増す選択をしたとする。
【0120】
この場合、ユーザBの選択したサブ画像3の選択レベル=メイン画像1の選択レベル×α+Σ(i=1〜9)サブ画像Xiの選択レベル×βiとする。α、βiは重みであり、α+Σβi=1であればどのような値でもよい。例えば、α=βi=0.1とする。
【0121】
こうすると、いずれも赤系の補正をした多数のサブ画像の各々の選択レベルが、青系の補正をした単一のメイン画像の選択レベルよりも優勢になり、サブ画像3の選択レベルは赤系が特に増す。
【0122】
以上の説明は、プリント注文における選択操作を念頭に置いていたが、複数ユーザが独立して同一のオブジェクトに対する各種の設定・選択操作を入力する各種の電子機器についても同様な処理が可能である。プリント注文以外の用途としては、テレビゲームで同一のオブジェクトを複数のプレーヤが同時に扱う場合が考えられる。
【0123】
例えば、オンラインで接続された複数のプレーヤ、あるいは単体のゲーム機に備えられた複数のコントローラを把持した複数のプレーヤが、予め決まった手順で材料を調理し、1つの料理を作成するようなゲームの場合、例えばプレーヤAが、ある調味料を示すキャラクタを鍋に規定量投入するような動作指示を操作入力していた場合は、その後は別のプレーヤBやCがその調味料を投入する操作を規制し、それができないようにする。
【0124】
あるいは、単一のタッチパネル画面上で、複数のユーザが絵画を描いていくような場合、画面に最も大きなオブジェクトO1を描いたユーザAと異なるユーザBが、別のオブジェクトO2を描いた場合、オブジェクトO2の着色は、オブジェクトO1の着色と同じとし、異なる系統の着色を規制する。逆に、同じ系統の着色を規制してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】画像プリント作成装置の概略構成を示すブロック図
【図2】CPUの実行するプログラムで実現される機能をブロックで模式的に示した図
【図3】画像選択画面の一例を示す図
【図4】第1実施形態に係るプリント作成処理のフローチャート
【図5】処理対象画像選択画面の一例を示す図
【図6】処理対象画像選択画面の他の一例を示す図
【図7】第2実施形態に係るプリント作成処理のフローチャート
【図8】アルバム1ページ分の台紙に配置されたメイン画像およびサブ画像の一例を示す図
【図9】メイン画像/サブ画像の選択画面の一例を示す図
【図10】ユーザAとユーザBが共通してメイン画像に選択した候補画像Cを台紙Tのメイン画像に選択した様子を模式的に示した図
【図11】メイン画像選択者によるRGB色補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図12】サブ画像選択者によるRGB色補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図13】メイン画像選択者による明るさ補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図14】サブ画像選択者による明るさ補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図15】メイン画像選択者がメイン画像とサブ画像に異なる色補正を施した場合の一例を示す図
【符号の説明】
【0126】
10:画像プリント作成装置、18:HDD、34:画像プリント生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示されたオブジェクトを、複数のユーザが順次または同時に操作して所望の処理を実施するための装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、ゲーム装置は少なくとも2点の指示位置を同時に検出可能なタッチパネルを含む。プレイヤがタッチパネルを操作することで検出された2点の座標値が検出され、2点間の距離および2点を結ぶ線の角度の少なくとも一方が算出される。また、2点間の距離および角度の変化量が算出される。算出された距離および角度の少なくとも一方に基づいてキャラクタのたとえば移動速度および旋回角度のような動作パラメータが設定され、この動作パラメータに基づいてキャラクタのたとえば移動および旋回のような動作が制御される。また、2点の指示に変化があったときには、変化量に基づいて動作パラメータが変化され、この動作パラメータに基づいてキャラクタの動作が制御される。
【0003】
特許文献2では、第1の利用者は操作パネル13−1を、第2の利用者は操作パネル13−2をそれぞれ使用する。CCDカメラが撮影した画像が操作パネル13−1および13−2に表示されるため、それぞれの利用者は、自分が使用している操作パネルに表示される操作ボタンを、タッチペン14−1または14−2で操作することにより好みの画像を選択し、落書きなどの画像編集を入力する。
【0004】
特許文献3は、編集対象となる画像を表示するメイン画面31に対し、2本のタッチペン41、51を用いて2人が同時に書き込みを行うことのできる写真シール払出装置である。第1のタッチペン41の描画パターンは、利用者がメイン画面31の左に配置されたサブ操作パネル42に触れることで設定される。一方、第2のタッチペン42の描画パターンは、メイン画面31の右に配置されたサブ操作パネル52を用いて設定される。そのため、メイン画面31全体に画像を表示できるとともに、各パネルへの入力操作を並列処理することができるので、短時間で、しかも快適に編集作業を行うことができる。
【0005】
非特許文献1では、複数ユーザを識別するマルチタッチユーザインタフェースを開示している。
【特許文献1】特開2006−34754号公報
【特許文献2】特開2002−77782号公報
【特許文献3】特開2003−125348号公報
【非特許文献1】「三菱がマルチタッチスクリーン・ウォークラフトIIIをデモ」、2008年6月10日検索、インターネットURL[http://japanese.engadget.com/2006/03/28/mitsubishi-wc/ ]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
店頭プリント注文受付端末においてあるいはインターネット経由で提供されたプリント注文画面において、フレームプリントやアルバムプリントのように背景画像を選んで1枚の台紙上に複数画像を合成する場合や、テレビゲームで同一のキャラクタを複数のプレーヤが同時に扱う場合など、同一のオブジェクトに対する複数人での同時作業を効率よく進めたいというニーズがある。
【0007】
従来の店頭プリント注文受付端末は、1人での操作が前提であり、複数人で画面を見ることができるが操作できるのは1人だけである。よって、複数人が同時に同じ画面を見ながら同一のオブジェクトに対して編集操作を行うのは困難である。あるいは、1ユーザだけの操作のみを許容したとしても、ユーザそのものを識別していないため、あるユーザが入力した画像を他のユーザが勝手に編集操作したりプリントしてしまう可能性もあるが、そのような不正な編集操作を防ぐことはできない。
【0008】
一方、特許文献2または3のように、編集操作用の画面を2つ以上準備すれば、複数ユーザでの同時操作も対応可能だが、大きな設置スペースが必要である。またこの場合、ある特定の画像に対して各ユーザが矛盾する操作、例えば一方の操作者は画像を明るく補正、他方の操作者は画像を暗く補正する操作をした場合、同一のオブジェクトに対する矛盾した操作のどちらに処理を合わせればよいか処理装置側で判断できない。
【0009】
本発明の目的は、同一のオブジェクトに対する1または複数のユーザの処理指示操作を矛盾なく適正に処理し、その操作結果をオブジェクトの処理内容に効率よく的確に反映することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るオブジェクト操作装置は、オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、表示データを表示装置に出力する表示制御部と、1または複数のユーザによる、表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部が受け付けた所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するユーザ識別部と、操作受付部が受け付けた編集の属性の設定操作に基づいてオブジェクトの編集の属性を設定する属性設定部と、ユーザ識別部が出力した、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶する記憶部と、を備える。
【0011】
記憶部に記憶された所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、所望のオブジェクトに関する編集の設定操作のうち所定の設定操作の受け付けを制限する操作制御部を備える。
【0012】
操作受付部は、表示制御部に表示されたオブジェクトのうち特定の編集の属性を付与すべきメインオブジェクトの選択操作を受け付け、ユーザ識別部は、メインオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるメインオブジェクト選択ユーザの識別情報およびメインオブジェクト以外のオブジェクトであるサブオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるサブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力し、操作制御部は、ユーザ識別部がメインオブジェクト選択ユーザの識別情報およびサブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力した場合、メインオブジェクト選択ユーザの識別情報とサブオブジェクト選択ユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、操作受付部が受け付けたメインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する設定操作の内容に応じて、サブオブジェクト選択ユーザからのサブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する。
【0013】
操作制御部は、メインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作とメインオブジェクト選択ユーザの選択したサブオブジェクトである第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通する場合、第1サブオブジェクト以外のサブオブジェクトである第2サブオブジェクトを選択したサブオブジェクト選択ユーザである第2サブオブジェクト選択ユーザからの第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する。
【0014】
操作制御部は、メインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作と第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通しない場合、操作受付部が受け付けたメインオブジェクト選択ユーザからのメインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容およびメインオブジェクト選択ユーザからの第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容に応じて、第2サブオブジェクト選択ユーザからの第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する。
【0015】
操作制御部は、ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通した選択操作を行ったオブジェクトをメインオブジェクトとし、ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通しない選択操作を行ったメインオブジェクト以外のオブジェクトをサブオブジェクトとする。
【0016】
メインオブジェクトに付与すべき特定の編集の属性は、所定の台紙における占有面積の割り当てを最大にすることを含む。
【0017】
オブジェクトは画像を含み、オブジェクトの編集の属性は、色、トリミング範囲、輝度および所定の台紙における配置位置もしくはサイズのうち少なくとも1つを含む。
【0018】
表示制御部は、属性設定部の設定したオブジェクトの編集の属性に応じてオブジェクトの表示データを作成する。
【0019】
操作制御部は、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、所望のオブジェクトに関する全ての設定操作の受け付けを制限する。
【0020】
操作制御部は、所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報が複数出力された場合、所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザのうち、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザからの設定操作を優先して受け付ける。
【0021】
本発明に係るオブジェクト操作方法は、オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、表示データを表示装置に出力するステップと、1または複数のユーザによる、表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付けるステップと、受け付けた所望のオブジェクトの選択操作および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するステップと、受け付けた編集の属性の設定操作に基づいてオブジェクトの編集の属性を設定するステップと、所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0022】
このオブジェクト操作方法をコンピュータに実行させるためのオブジェクト操作プログラムも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0023】
この発明によると、所望のオブジェクトを選択しなかったユーザによる当該所望のオブジェクトに対する設定操作が制限されるから、所望のオブジェクトを選択したユーザによる設定操作が優先され、ユーザ間での設定操作の矛盾抵触や無権限のユーザによる不正なオブジェクト編集操作を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、本発明を適用した画像プリント作成装置10の概略構成を示すブロック図である。画像プリント作成装置10は、例えば、CDやDVDなどの各種の記録メディア40やメモリカード42などに格納された動画データや静止画像データ(動画をキャプチャした静止画も含む)を読み込んでHDD18に保存し、これを素材として画像プリント(表示装置に画像を所定のレイアウトとデザインで表示させるデータまたは所定のレイアウトとデザインで画像が印刷された紙などの印刷媒体)を作成する。この画像プリント作成装置10は、マウス、タッチパッド、トラックボールなどのポインタ(カーソル)の移動を指示可能なポインティングデバイスやタッチパネルなどの各種操作デバイスを含む操作部26によって操作される。タッチパネルはディスプレイ50に積層されており、ディスプレイ50のボタン表示部分を押下することで、その部分に対応する文字を入力できたり、各種機能を起動させることができる。
【0025】
画像プリント作成装置10は、画像プリント作成装置10全体を制御するCPU12と、記録メディア40にデータを読み書きするドライブ11と、メモリカード42にデータを読み書きするカードスロット16と、画像プリント作成装置10を制御するプログラムや動画・静止画などが記憶されるハードディスクドライブ(記憶媒体)18(以下、HDD18と称す)と、CPU12が種々の処理を行う際に作業用メモリとして機能するRAM20と、RAM20などに格納された画像の一覧その他画像編集に関係する各種のグラフィカルユーザインターフェース、操作部26からの移動方向および移動速度の指示を含む入力操作に従って上記ウィンドウ上を移動するポインタの映像信号をディスプレイ50に出力して表示させるビデオエンコーダ22と、インターネットその他のネットワークやデジタルカメラ15などの各種電子機器に接続するための通信I/F28と、それぞれ専門の処理を受け持つデータ記録部(操作履歴記録手段)30と、操作部26を操作する複数のユーザを撮像する撮像部120から構成されている。また、これらの各部は、バス36を介してそれぞれ接続されており、CPU12は、HDD18に記憶されたオペレーションプログラムに従って、装置の各部を統括的に制御する。
【0026】
また、画像プリント作成装置10には、プリンタドライバ38を介して、指示された静止画像を普通紙や印画紙などの紙媒体で構成される台紙に所定の配置でプリントするプリンタ44が接続されている。あるいは所定の配置で配列された静止画像は、アドビシステムズ社の「PDF」のような電子的媒体としてディスプレイ50や記録メディア40やインターネット経由で接続されたパソコンなどに出力することもできる。要するに、作成された画像プリントの出力先は、ディスプレイ50、記録メディア40、プリンタ44、インターネットなど特定のものに限定されない。以下、説明の簡略のため、画像プリントの出力先はディスプレイ50とするが、それ以外にも出力可能であるとする。また、本願明細書では、所望の画像が所望の位置に配置されうる電子的媒体の作成フォームも台紙と呼ぶ。
【0027】
カードスロット16は、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカード、及びスマートメディアなどのメモリカード42を着脱自在に保持し、これらに記録された静止画像データなどの読み込み、もしくは書き込みを行う。これにより、デジタルスチルカメラなどで撮像された静止画像データを読み込むことができる。なお、マルチドライブ11やカードスロット16の他に、例えば、USBやIEEE1394などの通信ポートを設けて、デジタルスチルカメラやPDAなどの電子機器と有線で直接通信できるようにしてもよい。
【0028】
HDD18には、画像プリントの素材となる1または複数の静止画像データの他に、画像プリントの生成の際にこれらの静止画像データと合成される装飾画像データなどが記憶されている。装飾画像には、画像内またはその周辺に挿入する文字(漢字、カタカナ、ひらがな、アルファベット、記号、絵文字その他の意味のある可読的な符号ないしその組合せ。以下同様)を構成するキャラクタデータおよび当該文字を包含するテキストボックス、吹き出し、立て札、掲示板その他文字を配置するのに適したオブジェクトのグラフィックデータや、対象となる画像の不要な部分を覆うマスク画像や、イラストなどである。こうした装飾画像は、素材となる静止画像の背景を飾ったり、ワンポイントの装飾を加えるなど、画像プリントに彩を与える。以下、説明の簡略のため、グラフィックデータは文字あるいはテキストボックスとするが、当然ながらそれ以外であってもよい。
【0029】
また、各静止画像データは、JPEGやTIFF、及びデジタルスチルカメラ用に規格化されたEXIFなどの画像ファイルの形式でHDD18に記憶されている。これらの画像ファイルには、静止画像データを格納するデータ領域と、そのデータの内容などを示すメタデータ(典型的にはEXIFタグ情報)を格納するタグ領域とが用意されている。以下、静止画像データを単に「画像」と称す。
【0030】
動画データは、モーションJPEG、MPEG4などの圧縮記録規格に対応している。
【0031】
通信I/F28は、画像プリント作成装置10をインターネットに接続して、インターネット上のホームページをディスプレイ50に表示させたり、電子メール(以下、メールと称す)を介した画像データの送受信を行う。この通信I/F28は、ブロードバンド対応のモデムなどである。通信I/F28は、光通信ネットワークやケーブルネットワークなどを介してインターネットに接続するものでもよい。なお、画像プリント生成部34の生成した画像プリントを出力するデータをインターネット経由で特定の端末に配信することもできる。配信側の端末は、当該画像プリントをモニタやプリンタに出力して、自由にこれを利用できる。また、通信I/F28は、ネットワークアダプタに限らず、USBなどの周辺機器接続用汎用インターフェースとして利用できる。
【0032】
データ記録部30、画像プリント生成部34は、いわゆるコプロセッサであって、それぞれ専門の処理を受け持ってCPU12の処理動作を補助する。データ記録部30は、ポインタの滞留領域・滞留位置座標・滞留時間や、入力操作の時間・回数などの操作部26に対する操作入力の履歴情報を記録していく。
【0033】
撮像部120は、撮像レンズ、CCDその他の撮像素子、A/D変換器、画像処理回路などを含み、操作部26を操作するユーザの被写体像を定期的に撮像する。CPU12は、その撮像の結果得られた画像データに基づいて操作を個々の操作を行っているユーザを判別する。これは例えば、予めユーザごとの顔画像の特徴量(顔領域内における目、口、鼻の位置など)とユーザの氏名を対応づけたユーザ識別情報としてHDD18に保存しておき、ある特定の操作が操作部26に入力された時点で撮像部120から得られた画像データから顔画像の特徴量を抽出して、これをユーザ識別情報と照合して、画像データから顔画像の特徴量と一致する特徴量に対応するユーザの氏名を特定することで、各操作を入力したユーザを特定する。撮像部120は、ユーザの数に合わせて複数設置してもよい。撮像部120からの画像内に複数のユーザが存在していれば、画像内における各ユーザの位置により、両者を区別する。
【0034】
また、異なるユーザからの異なる操作が同時に入力された場合は、入力された時間だけでは操作ユーザを区別できないため、予めユーザごとに異なる操作部26を設けておき(例えばディスプレイ50に積層されたタッチパネル上で左右にあるいは上下に分割された領域や、単一のゲーム機の2プレイ用コントローラや、ネットワーク経由で画像プリント作成装置10に接続された異なるテレビゲーム機に備えられた各コントローラ)、各ユーザには自分に割り当てられた操作部26の利用を遵守させれば、どの時点でどの操作部26が操作されたかを識別することで各操作をしたユーザが識別できる。この場合撮像部120がなくても各ユーザの各入力操作を識別できる。
【0035】
画像プリント作成装置10が店頭プリント端末の場合、画像プリント生成部34が作成した画像プリントは、ディスプレイ50に出力されプレビュー表示されたものであるが、内容が確定すればユーザ指示に応じてプリンタ44により印刷媒体に出力するか、またはDVDなど当該画像プリントを映像データとして記録可能な記録メディア40に転写できる。あるいは、記録媒体や印刷媒体に出力することを前提とせず、携帯電話やデジカメなどの各種電子機器の画像プリント表示機能の一つとしてこの完成画像プリントを表示してもよい。
【0036】
なお、図1のシステム構成は一例であって、これと同等の構成を有する他の電子機器(例えばPDA)であれば、本発明の実施は可能である。また、図示の個々のブロックが必ずしも1つの電子機器に一体的に構成されている必要はなく、各ブロックがそれぞれ別の電子機器の構成の一部であり、なおかつネットワーク等の何らかの通信手段でそれらの電子機器相互の情報送受信が確保されていれば、本発明の実施は可能であり、特定の機器構成に依存して実施されるものではない。例えば、複数のユーザが、ネットワーク経由で画像プリント作成装置10に接続された複数の端末(ゲーム機など)の各々の操作手段から、HDD18に保存された画像の他、画像に対する装飾やレイアウトを任意に選択して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。この場合、画像プリント作成装置10は複数ユーザに共通のプリント注文・作成サイトの役割を果たす。あるいは、複数のユーザが、ディスプレイ50の面前に立ち、ディスプレイ50に積層されたタッチパネルを操作して、1つのアルバムプリントやフレームプリントを共同して作成することもできる。
【0037】
図2はCPU12の実行するプログラムで実現される機能をブロックで模式的に示している。CPU12の有する機能は、画像入力手段101、画像表示手段102、操作受付手段103、操作内容記憶手段104、補正内容制御手段105、画像補正手段106がある。無論、個々の機能を別個のハードウェア(ワンチップマイコンなど)で実現してもよい。
【0038】
画像入力手段101は、ドライブ11に挿入された記録メディア40、通信I/F28を介して接続された特定の通信機器(携帯電話やパソコンなど)の中から所望の画像入力源を選択し、選択された画像入力源から出力された画像の入力を受け付ける。画像入力手段101が画像入力源から受け付けた画像は、HDD18に一時的に保存される。
【0039】
画像表示手段102は、HDD18に保存された画像をディスプレイ50に表示させる表示データを作成してビデオエンコーダ22に出力し、ディスプレイ50に操作対象画像を表示させる。あるいは、通信I/F28を介して接続された特定の通信機器の表示装置にて操作対象画像を表示させる表示データ(Webページ、MPEG4ストリーミング配信データなど)を作成し、特定の通信機器に送信する。これは例えば、操作部26がネットワーク経由で接続した個々のゲーム機のコントローラの場合、当該表示データを個々のゲーム機に送信し、そのゲーム機に接続されたテレビにて画像を再生表示させる。
【0040】
操作受付手段103は、操作部26に対するユーザの操作によって操作部26の出力した電気信号を受け付け、操作内容を解釈する。例えば、操作受付手段103は、キーボードドライバやマウスドライバに相当する。操作部26の各々が各ユーザに割り当てられていれば、この操作内容には、個々の操作を行ったユーザ(操作者)の識別情報またはその等価物(ゲーム機の固体番号、携帯電話の電話番号など)を含めることができる。
【0041】
操作内容記憶手段104は、データ記録部30に対し、操作受付手段103の解釈した操作内容と操作者の識別情報(もしくはその等価物)とを対応づけて操作履歴情報として記憶させるよう指示する。
【0042】
補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、画像補正処理の対象となる画像の候補(候補画像)の選択、特定の画像処理を施す候補画像(処理対象画像)の選択、特定の画像処理の内容を決めるパラメータの選択をする。特定の画像補正処理とは、例えば、トリミング、色補正、シャープネス補正、明度補正、コントラスト補正などの処理の種類を含む。特定の画像処理の内容を決めるパラメータとは、例えばトリミングであればトリミング範囲の設定、色補正であればRGBの各色のレベル、シャープネス補正であれば適用量、明度補正なら明るさレベル、コントラスト補正ならコントラストレベル、文字入力ならば文字の種類と文字の挿入位置がある。
【0043】
具体的な候補画像および処理対象画像の選択操作の入力方法は任意であり、公知のものが採用できる。例えば、HDD18に保存されディスプレイ50に表示されたオリジナル画像のうち、各ユーザ(ユーザA、ユーザBなど)ごとに個別にディスプレイ50に表示された候補画像表示領域にドラッグアンドドロップされた画像を、当該ユーザに対応した候補画像に選択する。あるいは、処理対象画像の選択は、各ユーザごとの候補画像表示領域に表示された画像のうち、各ユーザごとにディスプレイ50に表示された特定の画像補正処理ごとに個別に設けられたウィンドウにドラッグアンドドロップされた画像を、当該ユーザに対応した処理対象画像に選択する。そして、各処理対象画像を選択した各ユーザごとに、各処理対象画像に対する処理内容の選択指示を受け付ける。また、アルバムプリントの場合は、台紙の選択、テンプレートの選択を受け付ける。これは誰が選択してもよいが、競合する場合は、警告を出したり、各ユーザが選択したテンプレートを並べて表示し、各ユーザが競合解消のためテンプレート選択を再考できるようにする。
【0044】
補正手段106は、補正内容制御手段105の決定した内容の画像補正処理を実施する。
【0045】
画像表示手段102は、画像補正手段106により補正された操作対象画像を表示させる映像信号を生成し、これをビデオエンコーダ22に出力する。
【0046】
例えば、画像表示手段102は、図3に示すような「画像選択画面」に、HDD18の画像から各ユーザの選んだ画像の全部または一部を表示する。ここでは、ユーザAが画像I1およびI3を候補画像に選択しており、ユーザBが画像I2を候補画像に選択しているが、これらの候補画像のうち、ユーザAあるいはユーザBによって、画像I1が操作対象画像として「選択画像(編集候補)」ウィンドウから「補正」ウィンドウにドラッグアンドドロップされている。異なるユーザが同じ画像を重複して操作対象画像に選択することはできず、一番最初に選択画像を「補正」ウィンドウにドラッグアンドドロップしたユーザが操作対象画像を選択したユーザとなる。画面に全ての操作対象画像が収まらない場合は、スクロール操作にて順次表示する操作対象画像を切り替えることができるようにしてもよい。後述するが、ユーザAは操作対象画像I1に対する補正パラメータを自由に設定できるが、ユーザBによる操作対象画像I1に対する補正パラメータの設定は制限される。
【0047】
なお、画像I1〜I3以外のオリジナル画像、例えば、画像I4は、どのユーザからも候補画像として選択されていない帰属未定画像である。そのオリジナル画像をいちはやく候補画像に選択した特定のユーザが、候補画像の選択者となる。本実施形態では、一旦候補画像の選択者が決まると、その候補画像は他のユーザが重複して候補画像に選択することはできないものとする。また、その候補画像の選択者自身が候補画像の選択をキャンセルしない限り、候補画像は帰属未定画像に復帰しない。
【0048】
もっとも、候補画像の選択を特定のユーザに独占排他的にさせる必然性はない。候補画像の選択は、ある特定のユーザが選択した候補画像を画像処理の対象にする可能性を示すにすぎず、異なるユーザが同じ候補画像を同時に処理対象画像に選択し、かつ実際に処理を施さない限り、異なるユーザ間での処理の競合は生じないからである。換言すると、候補画像の選択は、選択者に優先権を付与する指標にすぎず、候補画像を選択しなかった他のユーザによる当該候補画像の画像処理を一律絶対的に排除する趣旨ではない。
【0049】
図3では異なる選択者の候補画像が混合して一覧表示されているが、選択者ごとに候補画像を区分けして一覧表示してもよい。また、補正ウィンドウも候補画像の選択者ごとに個別に設けてもよい(後述の図5参照)。
【0050】
なお、複数のユーザが同じ画像に対して異なる補正処理を指示した場合、これらを順次あるいは一覧表示して、各ユーザの指示に従った補正の良否を比較できるようにしてもよい。
【0051】
以下、図4のフローチャートに従い、プリント作成処理の概略を説明する。この処理はCPU12によって制御される。また、この処理を規定するプログラムはHDD18に記録されており、操作部26からのプリント処理開始指示の入力に応じて、CPU12がRAM20にロードして実行する。
【0052】
S1では、画像入力手段101は、所望の画像入力源からオリジナル画像の入力を受け付ける。
【0053】
S2では、画像表示手段102は、入力されたオリジナル画像をディスプレイ50に表示させる。
【0054】
S3では、操作受付手段103は、操作部26に入力された、オリジナル画像に対する選択操作を解釈する。補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、候補画像を選択する。
【0055】
S4では、操作受付手段103は、操作部26に入力された、候補画像に対する選択操作を解釈する。補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、処理対象画像を選択する。
【0056】
S5では、補正内容制御手段105は、候補画像を選択する操作を入力したユーザと、処理対象画像を選択したユーザとが同一であるか否かを判断する。同一である場合はS6、異なる場合はS7に進む。
【0057】
S6では、補正内容制御手段105は、処理対象画像を選択したユーザからの処理対象画像に設定する全ての補正処理の内容指定操作を許可する。操作受付手段103は、操作部26に入力された、処理対象画像に対する特定の画像処理に関する処理パラメータの選択操作・設定操作を解釈する。そして、補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容に基づいて、処理対象画像に対する処理パラメータを設定し、設定されたパラメータに適合する画像処理を処理対象画像に実施する。
【0058】
S7では、補正内容制御手段105は、処理対象画像を選択したユーザからの処理対象画像に設定する一部の補正処理の内容指定操作を許可する。操作受付手段103は、操作部26に入力された、処理対象画像に対する特定の画像処理に関する処理パラメータの選択操作・設定操作を解釈する。そして、補正内容制御手段105は、操作受付手段103の解釈した操作内容が許可した範囲内であれば、その操作内容に基づいて、処理対象画像に対する処理パラメータを設定し、設定されたパラメータに適合する画像処理を処理対象画像に実施する。操作受付手段103の解釈した操作内容が許可した範囲内でなければ、当該操作内容に応じたパラメータ設定も画像処理も行わず、無視する。同時に、操作入力のあった時点で、操作内容が許可した範囲内でない旨の警告を表示するよう、画像表示手段102に通知してもよい。
【0059】
なお、後述の第2実施形態で説明するが、S5で、当該候補画像を選択したユーザと処理対象画像を選択したユーザが同じと判断されても、当該処理対象画像がサブ画像として選択されていれば、S7に進み、そのサブ画像の補正処理内容はメイン画像の処理内容に応じて制限される。
【0060】
次に、S5−7の処理(補正内容制限処理)の詳細について説明する。このサブルーチンには、各種の態様が採用される。
【0061】
まず、1つ目の態様として、候補画像ごとの選択ユーザと、処理対象画像ごとの選択ユーザを識別し、両者が一致した場合にのみ全面的な補正処理パラメータの設定を許可し、両者が一致しない場合は補正処理パラメータの設定を部分的あるいは全面的に制限する。
【0062】
例えば、データ記録部30の操作履歴情報が、ユーザAが候補画像Xを選択し、かつユーザAが候補画像Xを「トリミング」という補正処理の処理対象画像に選択したことを示しているとする。この場合、補正内容制御手段105は、当該操作履歴情報をデータ記録部30から読み出して、画像Xを候補画像に選択したユーザ(候補画像選択者)と処理対象画像に選択したユーザ(処理対象画像選択者)との一致不一致を判断する。ここでは候補画像選択者、処理対象画像選択者ともにユーザAであるから、両者は一致していると判断し、処理対象画像Xを選択したユーザAからのトリミング範囲指定操作を許可する。
【0063】
あるいは、操作履歴情報が、ユーザAが候補画像Xを選択し、かつユーザAが候補画像Xを「色補正」、「シャープネス補正」、「明度補正」、「コントラスト補正」などの補正処理の処理対象画像に選択したことを示しているとする。この場合、補正内容制御手段105は、候補画像選択者、処理対象画像選択者ともにユーザAであるから、両者は一致していると判断し、処理対象画像Xを選択したユーザAからのパラメータの設定操作、例えばトリミングであればトリミング範囲の設定、色補正であればRGBの各色のレベル、シャープネス補正であれば適用量、明度補正なら明るさレベル、コントラスト補正ならコントラストレベルの指定操作を許可する。
【0064】
一方、操作履歴情報が、ユーザAが候補画像Xを選択し、ユーザBが候補画像Xを「トリミング」、「色補正」、「シャープネス補正」、「明度補正」、「コントラスト補正」などの補正処理の処理対象画像に選択したことを示しているとする。この場合、補正内容制御手段105は、候補画像選択者と処理対象画像選択者とが不一致と判断する。そして、候補画像Xを処理対象画像選択者として選択したユーザBからの設定操作、例えばトリミングであればトリミング範囲の設定、色補正であればRGBの各色のレベル、シャープネス補正であれば適用量、明度補正なら明るさレベル、コントラスト補正ならコントラストレベルの指定操作を制限する。指定操作を制限するとは、ユーザBからの処理内容指定操作の受け付けを拒否するか、受け付けても無視したり無効化したりする。
【0065】
操作者ごとの操作を識別するには、ディスプレイ50上に、操作者ごとに割り当てられた画面を表示し、各操作者の操作は、その操作者の画面内でのみ有効であるようにする。
【0066】
例えば、ディスプレイ50は二つの異なる表示装置から構成する。これは、1つのパソコンンに2つの映像出力系統を備えたグラフィックボードを搭載することで実現できる。なお、画面を右側面(運転者側)からあるいは左側面(助手席側)から見た場合に、それぞれ異なる映像を視覚させるデュアルディスプレイ機能付きカーナビゲーションシステムもよく知られており、画面に相対する位置の異なるユーザへの個別画面表示をする際には、この機構を採用することもできる。あるいは、ディスプレイ50として、非特許文献1のように複数ユーザが同時に操作可能なマルチタッチディスプレイを採用する。この際、操作したユーザを識別するため、ディスプレイ50上で区分された複数領域を各ユーザに割り当て、操作のあった領域と操作者とを対応づける。すなわち、ディスプレイ50には、ユーザごとに割り当てられた表示領域があり、対応するユーザが自分に割り当てられた表示領域の中でのみ操作を行わせる。また、各ユーザが自分の割り当て領域の範囲内で操作を行っていること、自分の領域を超えて他人の領域で操作を行ったことを検出する操作ユーザ識別手段も設ける。
【0067】
例えば、図5のディスプレイ50の画面のうち左側半分の領域R1がユーザAの割り当て領域、右側半分の領域R2がユーザBの割り当て領域とする。ディスプレイ50がデュアルディスプレイであれば、領域を半分に区切ることはできないから、別途ユーザごとの操作部26を設ける必要があろう。ディスプレイ50に積層されたタッチパネルのうち領域R1に相当する領域で押圧操作が入力された場合、操作受付手段103は、その操作はユーザAから入力されたと判断し、その操作に対応する操作者はユーザAとして履歴情報に記録する。あるいは、ディスプレイ50に積層されたタッチパネルのうち領域R1に相当する領域で押圧操作が入力された場合、操作受付手段103は、その操作はユーザAから入力されたと判断し、その操作に対応する操作者はユーザAとして操作履歴情報に記録する。
【0068】
例えば、補正内容制御手段105は、割り当て領域R1内に表示された候補画像の一覧X−1から所望の処理対象画像G1を選択する操作がユーザAから入力されたものであるか否かを、当該操作が入力された時点で撮像部120から出力された画像データ(操作者画像)に基づいて判断する。これは予め、HDD18にユーザAの顔画像を登録しておき、これを操作者画像と照合して、両者が一致すればその操作者画像の取得された時点で入力された操作はユーザAが入力したものと判断できる。
【0069】
そして、処理対象画像G1を選択する操作が、当該画像G1を候補画像に選択する操作を入力したユーザAから入力されたものである場合に限り、選択された処理対象画像G1を画像補正ウィンドウY−1に表示し、続いて、画像補正のパラメータ設定操作の受け付けとそのパラメータに従った補正処理を実行する。割り当て領域R1内に表示された候補画像の一覧X−1から所望の処理対象画像G1を選択する操作がユーザAから入力されていない場合、選択された処理対象画像は画像補正ウィンドウY−1に表示されず、パラメータ設定も処理の実行もできない。これは、ユーザBが候補画像の一覧X−1から勝手にウィンドウY−1に画像をドラッグアンドドロップして画像を選択して画像処理を行うことを防ぎ、ユーザAに属する仕事へのユーザBの介入を防ぐ。
【0070】
同様に、補正内容制御手段105は、割り当て領域R2内に表示された候補画像の一覧X−2から所望の処理対象画像G2を選択する操作が、画像G2を候補画像として選択入力したユーザBから入力されたものである場合に限り、選択された処理対象画像G2を画像補正ウィンドウY−2に表示させ、続いて、画像補正のパラメータ設定の受け付けとそのパラメータに従った補正処理を実行する。
【0071】
これは予め、HDD18にユーザBの顔画像を登録しておき、これを候補画像の一覧X−2から画像が選ばれた時点で撮像したユーザの顔画像と照合して、両者が一致すればその一覧X−2からの画像選択操作は、ユーザBが入力したものと判断できる。割り当て領域R2内に表示された候補画像の一覧X−2から所望の処理対象画像G2を選択する操作がユーザBから入力されたものでない場合、選択された処理対象画像G2は画像補正ウィンドウY−2に表示されず、パラメータ設定も処理の実行もできない。これによりユーザBに属する仕事へのユーザAの介入を防ぐ。
【0072】
なお、一覧X−1および一覧X−2に表示される画像は、いずれもオリジナル画像からユーザAあるいはユーザBが候補画像として選択したものだけを表示する。ここでは、一覧X−1はユーザAが選択した候補画像のみ、一覧X−2はユーザBが選択した候補画像のみが表示される。
【0073】
あるいは、一覧X−1および一覧X−2に表示される画像は、オリジナル画像全てを含んでもよいが、どちらか一方の一覧で既に選択された画像は、他方の一覧から消失し、二重に選択できないようにしてもよい。ただし、こうすると異なるユーザが同じ画像に異なる処理を同時に施す余地がそもそもなくなる。
【0074】
あるいは、操作部26がタッチパネルでなく光仮想キーボード(キーボードのキーを模した像をテーブルなどに投影し、そのキー投影光にユーザが触れることで各キーに対応する投影光の反射を光センサで検知し、各キーに対応する操作入力を行うもの)がなくても、ディスプレイ50の上に、ユーザの被写体像を定期的に撮像して画像データに変換して出力する撮像部120を設け、どのユーザがどのキー投影光を反射したかを識別し、操作入力のあったキーとそのキー投影光を反射したと識別されたユーザとを対応づけて操作履歴情報として記録してもよい。
【0075】
2つ目の態様として、候補画像ごとの選択ユーザと、処理対象画像ごとの選択ユーザを識別し、両者が一致した場合にはいかなるパラメータ設定も許容して補正処理を実施する。両者が一致しない場合は、パラメータ設定範囲を制限するが、補正処理の実施は許容する。要するに、候補画像を選択しなかった他のユーザによる補正処理のパラメータ設定を条件付きで許容する。
【0076】
図6の画面例でいうと、1つ目の態様と異なり、一覧Lには、ユーザAおよびユーザBが候補画像として選択した画像全てを混合して表示する。つまり、ユーザAがユーザBの選択した候補画像を処理対象画像に選択でき、その逆もできる。1つ目の態様では、候補画像からの処理対象画像の選択は最先の候補画像選択者が独占排他的に行うことができたが、2つ目の態様ではそうではない。
【0077】
ここで、元々はユーザBが候補画像として画像G2を選択しており、ユーザAは画像G2を候補画像に選択しなかったが、処理対象画像として選択したとする。これらの選択操作は操作履歴情報としてデータ記録部30に記録されている。補正内容制御手段105は、当該操作履歴情報をデータ記録部30から読み出して、画像G2を候補画像に選択したユーザ(候補画像選択者)と処理対象画像に選択したユーザ(処理対象画像選択者)との一致不一致を判断する。
【0078】
ここでは、処理対象画像を選択したユーザAは候補画像を選択したユーザBと異なる。補正内容制御手段105は、候補画像選択者と処理対象画像選択者とが異なる場合、処理対象画像選択者による画像補正処理のパラメータ設定範囲を、候補画像選択者によるパラメータ設定範囲よりも小さく制限する。
【0079】
例えば、明るさ補正の場合、候補画像選択者であるユーザBは±10のパラメータ設定範囲内で自由に明るさのレベルを設定できるが、処理対象画像選択者であるユーザAは、±10のパラメータ設定範囲よりも狭い範囲、例えば±3のパラメータ設定範囲内で画像G2の明るさのレベルを設定できる。あるいは、補正処理がトリミング範囲設定の場合、ユーザBは、トリミング範囲として画像の1〜99%の面積をカバーできる範囲を設定できるが、ユーザBは、それよりも狭い画像の1〜80%の面積をカバーする範囲を設定できる(すなわち切り出し最大範囲が小さく制限される)などとしてもよい。
【0080】
さらに、ユーザAだけでなくユーザBもが、画像G2を処理対象画像として選択したとする。この場合、ユーザBは制限のない場合は±10のパラメータ設定範囲内で自由に明るさのレベルを設定できるが、ユーザAは、±3のパラメータ設定範囲内で画像G2の明るさのレベルを設定できるから、両者が一致するパラメータを設定する場合もあるし、一致しないパラメータを設定する場合もある。両者が一致するパラメータを設定した場合は、そのパラメータを最終的なパラメータに設定するが、両者が一致するパラメータを設定した場合は、処理対象画像G2を候補画像として選択したユーザBの設定したパラメータを最終的なパラメータに設定する。結果的には、候補画像選択者であるユーザBの後からした設定が優先され、先のユーザAの設定は無効化される。
【0081】
<第2実施形態>
第1実施形態の画像プリント作成装置10においてフレームプリントやアルバムプリントを作成する場合、色や明るさや切り出し範囲など画像そのものの属性を変更する補正だけでなく、背景画像の選択、画像を挿入する位置の選択、挿入文字の選択と配置など、画像に対する各種の編集の属性に関する設定操作にも、複数ユーザによる操作を可能にし、フレームプリントやアルバムプリント作成の作業手順を効率よく分担できれば便宜である。
【0082】
図7は、第2実施形態に係るプリント作成処理の要部を示すフローチャートである。この処理はCPU12によって制御される。また、この処理を規定するプログラムはHDD18に記録されており、操作部26からのプリント処理開始指示の入力に応じて、CPU12がRAM20にロードして実行する。なお、第1実施形態のS4の代わりに、下記のS12−S14を実行することもできる。
【0083】
S11では、操作受付手段103は、候補画像の選択および処理対象画像の選択を受け付ける。第1実施形態と同様に、この画像選択は複数ユーザによって行うことができる。
【0084】
S12では、操作受付手段103は、候補画像から選択した画像(処理対象画像)に合成するテンプレート画像の選択を受け付ける。テンプレート画像は背景画像を含み、処理対象画像と合成されて台紙に配置される。
【0085】
S13では、操作受付手段103は、処理対象画像を配置すべき台紙上の任意の位置と配置サイズを指定する操作を受け付け、画像表示手段102は、台紙上で指定された位置に選択した処理対象画像を指定されたサイズで挿入し表示する。なお、配置位置およびサイズの指定は、台紙上に所望の範囲を指定することで行える。
【0086】
S14では、操作受付手段103は、レイアウト調整操作を受け付ける。例えば、第1実施形態の補正処理の他、選択されたテンプレート画像の台紙上の合成位置、台紙上の挿入文字の選択と挿入位置の指定がレイアウト調整操作に含まれる。
【0087】
S15では、画像表示手段102は、レイアウト調整操作に従って台紙上に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプレビュー表示する。台紙上画像補正手段106は、操作受付手段103が受け付けたレイアウト調整操作に従って、台紙上の指定位置に文字やテンプレート画像を合成し、処理対象画像、文字、テンプレート画像の配置された台紙をプリント出力するデータを作成し、プリンタ44に出力する。なおアルバムプリントの場合は、S11−S14をページごとに実施する。
【0088】
ここで、フレームプリントやアルバムプリントは、通常の画像一枚一枚の個別プリント(デジカメプリント)と比較すると以下のような違いがある。
【0089】
(1)画像レイアウト:デジカメプリントはどの画像も同じようにプリントされるが、アルバムの場合にはページ中の画像配置や表示サイズによって優先順位がある。例えば、アルバムでは、お気に入りの画像はページ中の目立つ位置に大きく配置される。すなわち、レイアウト上、主要な存在にしたい画像(メイン画像)と、メイン画像に対して従属的な存在にしたい画像(サブ画像)が区別されている。
【0090】
(2)台紙(ページ)と画像の統一感:アルバムプリントでは、台紙の上に画像を配置するため、台紙の背景画像と合成する画像の特徴(色、明るさなど)があまりに異なっていると見栄えがよくない。フレームプリントでも、背景画像と合成する画像の特徴(色、明るさなど)があまりに異なっていると見栄えがよくない。一方、デジカメプリントでは台紙はなく、画像だけがプリントされるためそのような問題はない。
【0091】
(3)同一の台紙上の画像同士の統一感:アルバムプリントでは、1枚の台紙に複数画像を合成する場合、それらの画像の補正は統一されなければ見栄えがよくない。ある画像のみ青色に補正をして、残り全ての画像が赤系に補正されていると、同じページ上である画像が青っぽく、別の画像は赤っぽくなり、色の統一感がない。
【0092】
(4)アルバム全体の統一感:個々の台紙の中で画像同士あるいは画像と台紙の統一感が保たれていても、異なるページ同士の間での統一感がないと、アルバムの商品価値が下がる。例えば、台紙(ページ)ごとに、台紙を構成する特徴(色、明るさ、挿入する画像のレイアウトなど)がばらばらだと、アルバム全体としての見栄えがよくない。
【0093】
しかも、異なるユーザが各画像の配置や補正を好き勝手に設定すると、上記のような統一感を与えられない可能性が高い。
【0094】
そこで、各々のユーザからの自由な操作指示によるアルバム・フレームプリントを作成するに際し、レイアウトの統一感を出すために、次のようにする。
【0095】
1つ目の態様として、まず、各々のユーザから選択された処理対象画像が同一か否かに応じて、その処理対象画像をメイン画像かサブ画像に区分けする。
【0096】
例えば、図8に示すようなアルバム1ページ分の台紙Tに、1枚のメイン画像、2枚のサブ画像を配置するとし、ユーザAおよびユーザBが、候補画像から所望の画像を1枚のメイン画像、2枚のサブ画像に選択する操作を入力するものとする。
【0097】
図9に示すように、ユーザAが候補画像の一覧L(図6の一覧Lと同様、ユーザAとユーザBの候補画像が混合されたもの)中から、メイン画像、サブ画像を選択したとする。また、ユーザBも、同じ候補画像の一覧Lの中から、メイン画像、サブ画像を選択したとする。ユーザAのメイン画像・サブ画像の選択、ユーザBのメイン画像・サブ画像の選択操作は、互いに独立して操作受付手段103に入力されている。
【0098】
アルバムに掲載する総画像数は制限されており、その範囲内で各ユーザが選択可能な個数が割り当てられているものとする。例えば、アルバム掲載画像数は40枚、ユーザA・ユーザBのメイン画像・サブ画像の選択数はそれぞれ10枚ずつとする。なお、ユーザが1人の場合、1人のユーザがアルバム掲載画像数40枚の全てを選択可能としもよいが、全てを選択させる必然性はない。例えば、アルバム掲載画像数40枚のうち、1人のユーザが選択可能なユーザ割当枚数は20枚であり、CPU12がHDD18に保存された素材画像の中からランダムに、あるいは所定の規則に従って(例えば、素材画像に付帯する撮影日時情報の新しいものから、画質のよいものから、特定の顔領域が検出されたものから)、残り20枚を選択してもよい。こうすると多量の画像を1人のユーザが逐一選択する負担が軽減される。ユーザが選択した画像数がユーザ割当数に満たない場合でも、ユーザの選択画像数を含めた画像総数がアルバム掲載画像数と一致するように、CPU12が残り全ての画像をHDD18から自動で選択してもよい。
【0099】
同一の1ページの台紙に配置可能なメイン画像の数は、特に規制しなくてもよいが、説明の簡略のため、ここでは1ページの台紙におけるメイン画像の数は1枚、サブ画像は2枚であるとする。同一の台紙における占有面積においてメイン画像はサブ画像よりも大きい。台紙上にメイン画像の割り当て領域、2枚のサブ画像のそれぞれに対する割り当て領域が、台紙テンプレート画像の付帯情報として予め記録されているとする。
【0100】
ここで、メイン画像とサブ画像の選択は、操作部26に対する操作回数によって区別する。例えば、ユーザAがサブ画像にしたい候補画像上にマウスカーソルを移動し、マウスボタンを1回クリックした場合、操作受付手段103は、当該マウスカーソルが存在する候補画像をサブ画像に選択する操作がユーザAから入力されたと認識する。あるいは、ユーザAが候補画像上にマウスカーソルを移動し、マウスボタンを2回クリックした場合、操作受付手段103は、当該マウスカーソルが存在する候補画像をメイン画像に選択する操作がユーザAから入力されたと認識する。さらにユーザAが候補画像上にマウスカーソルを移動し、マウスボタンを3回クリックした場合、操作受付手段103は、当該マウスカーソルが存在する候補画像をメイン画像あるいはサブ画像に選択する操作を解除する操作がユーザAから入力されたと認識する。
【0101】
操作部26がタッチパネルであれば、押圧の検知された領域の数で、タッチした指の数を判断し、その指の数に応じてメイン画像の選択とサブ画像の選択を区別する。例えば、ある候補画像の表示部分に相当するタッチパネル領域を指1本でタッチした場合はサブ画像の選択、指2本でタッチした場合はメイン画像の選択が入力されたと認識する。
【0102】
また、ディスプレイ50に表示された候補画像のうち、ユーザAが選択したメイン画像・サブ画像と、ユーザBが選択したメイン画像・サブ画像とは、色分けを施して視覚的に区別できるようにする。なお、どのユーザが選択操作を入力したかは、第1実施形態と同様、撮像部120の画像データを基に判断すればよい。
【0103】
ここで、図10に示すように、補正内容制御手段105は、ユーザAとユーザBが共通してメイン画像に選択した候補画像Cを台紙Tのメイン画像に選択する。
【0104】
2つ目の態様として、各ユーザが独立して選択したメイン画像およびサブ画像に対する画像補正の内容を、メイン画像に対する画像補正の内容で統一する。
【0105】
例えば、ユーザAが画像1および画像2を候補画像から処理対象画像に選択した上、画像1をメイン画像に選択しかつ画像2をサブ画像に選択した上、画像1に対する青系の色のレベルを高める色補正および処理対象画像2に対する青系の色のレベルを高める色補正を選択したとする。また、ユーザBが画像3を候補画像から処理対象画像に選択し、画像3に対する赤系の色のレベルを高める色補正を選択したとする。
【0106】
この場合、ユーザBからの画像3に対するRGBの各色の補正レベル選択は無視し、画像1をメイン画像を選択したユーザAの色補正レベル選択に合わせ、画像1〜3の色補正を実施する。これにより、異なるユーザがそれぞれ指定したメイン画像に対する色補正の内容とサブ画像に対する色補正の内容が統一される。
【0107】
あるいは、ユーザBからの画像3に対するRGBの各色の補正レベル選択は無視しないが、その後でメイン画像を選択したユーザAが、自分の選択していないサブ画像3に対する色補正レベルを選択できてもよい。こうすると、メイン画像を選択したユーザの補正の意向をサブ画像にも反映できるし、メイン画像を選択していないユーザの補正の意向をそのまま生かすこともできる。
【0108】
あるいは、メイン画像1を選択したユーザAによるメイン画像1への色補正の内容選択が確定した場合、メイン画像1を選択していないユーザBによるサブ画像3への色補正の内容は、ユーザAによるメイン画像1への色補正の内容として色レベルが変更された色と同一の色の色レベルのみの変更が可能であるとしてもよい。
【0109】
例えば、図11に示すように、メイン画像1に対する色補正レベル調整ウィンドウで、メイン画像1を候補画像に選択したユーザであるユーザAが緑(G)に対応する補正レベルのみを変え、赤(R)、青(B)の補正レベルを変えなかった操作履歴情報が記録されたとする。この場合、図12に示すように、補正内容制御手段105は、当該操作履歴情報を参照した上、ユーザBはサブ画像3に対する色補正レベル調整ウィンドウで、緑(G)に対応する補正レベルのみを変えることができる許可を画像補正手段106に与えるが、赤(R)、青(B)の補正レベル調整ツマミをロックし、画像補正手段106がユーザBからの操作に基づいて赤と青のレベルを補正することができないようにする。なお、ユーザBによる画像3への色補正以外の補正、例えば輝度補正、トリミング、画像回転などにおける補正パラメータ設定は、ユーザAによるメイン画像1への色補正の内容とは無関係に自由に行える。
【0110】
また、メイン画像選択ユーザの操作履歴に応じてその他のユーザの操作ツマミを完全にロックするのではなく、メイン画像1を選択したユーザAの補正内容に合わせて、サブ画像3に対するレベル選択ツマミのデフォルト位置を変えてもよい。例えば、サブ画像3に対する色補正のデフォルト位置は、メイン画像1でのレベル選択ツマミの最終選択位置と同じとする。ユーザAが緑(G)に対応する補正レベルのみを「0」から「2」に変えれば、サブ画像3に対する色補正の緑(G)に対応するデフォルト補正レベルは「0」でなく「2」となる。
【0111】
同様の発想は、輝度調整など色補正以外の補正にも応用できる。例えば、図13に示すように、メイン画像選択ユーザユーザAによりメイン画像1に対する輝度が「明るい」方へ移動する補正が選択されたとする。この場合、図14に示すように、ユーザBによるメイン画像3に対する輝度補正は「明るい」方へ移動する補正のみ受け付けられ、「暗い」方への補正はロックされる。なお、ユーザBによる画像3への輝度補正以外の補正、例えば色補正、トリミング、画像回転などにおける補正パラメータ設定は、ユーザAによるメイン画像1への輝度補正の内容とは無関係に自由に行える。
【0112】
こうすると、メイン画像の補正内容に関係のない補正は他のユーザに行わせたくないというメイン画像選択ユーザの意図を、他のユーザによるサブ画像の補正内容の選択時に反映できる。
【0113】
なお、ユーザAによるメイン画像1に対する補正内容の選択が確定しない間のユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択にも制限をかけてもよい。例えば、ユーザAによるメイン画像1に対する補正内容の選択が確定するまで、ユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択が全くできないようにする。あるいは、ユーザAによるメイン画像1に対する補正内容の選択が確定するまで、ユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択は可能であるが、その後メイン画像1に対する補正内容の選択が確定した場合、両者の補正内容を比較する。比較の結果、両者が一致せず、かつその不一致が所定の範囲を超える場合(例えば輝度レベルあるいは色補正レベルのレベル選択ゲージ目盛り1つ分)、ユーザBによるサブ画像3に対する補正内容の選択を取り消すか、あるいはユーザBに割り当てられた画面に警告を出し、再設定を促す。
【0114】
3つ目の態様として、あるユーザが選択したメイン画像および特定のサブ画像に対する画像補正の内容に基づいて、当該特定のサブ画像以外のサブ画像に対する画像補正の内容を決定する。
【0115】
例えば、図15に示すようなメイン画像1、サブ画像2およびサブ画像3からなるアルバム中の1ページにおいて、メイン画像1はユーザA、サブ画像2はユーザA、サブ画像3はユーザBが選択したものとする。そして、ユーザAはメイン画像1に対する色補正について青系が増すように、またサブ画像2に対する色補正は赤系が増すように色レベルを選択したとする。この場合、メイン画像1を選択したユーザA自身が、メイン画像1とは異なる補正内容をサブ画像2について選択しているから、サブ画像3の補正内容をメイン画像1のみに合わせる必要性は乏しい。
【0116】
そこで、メイン画像1およびサブ画像2を選択したユーザAによるメイン画像1およびサブ画像2の補正内容に応じて、ユーザBによるサブ画像3の補正選択範囲を制限する。
【0117】
例えば、メイン画像1についてレベル1だけ青系が増す選択、サブ画像2についてレベル10だけ赤系が増す選択がされたとする。
【0118】
この場合、ユーザBの選択したサブ画像3の選択レベルLV=メイン画像1の選択レベル×α+サブ画像2の選択レベル×βとする。α、βは重みであり、α+β=1であればどのような値でもよい。例えば、α=β=0.5とすると、サブ画像3に対する青の選択レベルLV(B)は0.5、赤の選択レベル(R)は5になる。この値をそのままサブ画像3の色補正パラメータにしてもよいが、例えば小数点以下は切捨て、LV(B)=0としてもよい。この場合、サブ画像3の赤系色が増加し、サブ画像2と同様な色補正がされる。
【0119】
メイン画像を選択したユーザAが補正内容を設定したサブ画像は、2つ以上でもよい。例えば9個のサブ画像X1〜X9のすべてに対して、赤系が増す選択をしたとする。
【0120】
この場合、ユーザBの選択したサブ画像3の選択レベル=メイン画像1の選択レベル×α+Σ(i=1〜9)サブ画像Xiの選択レベル×βiとする。α、βiは重みであり、α+Σβi=1であればどのような値でもよい。例えば、α=βi=0.1とする。
【0121】
こうすると、いずれも赤系の補正をした多数のサブ画像の各々の選択レベルが、青系の補正をした単一のメイン画像の選択レベルよりも優勢になり、サブ画像3の選択レベルは赤系が特に増す。
【0122】
以上の説明は、プリント注文における選択操作を念頭に置いていたが、複数ユーザが独立して同一のオブジェクトに対する各種の設定・選択操作を入力する各種の電子機器についても同様な処理が可能である。プリント注文以外の用途としては、テレビゲームで同一のオブジェクトを複数のプレーヤが同時に扱う場合が考えられる。
【0123】
例えば、オンラインで接続された複数のプレーヤ、あるいは単体のゲーム機に備えられた複数のコントローラを把持した複数のプレーヤが、予め決まった手順で材料を調理し、1つの料理を作成するようなゲームの場合、例えばプレーヤAが、ある調味料を示すキャラクタを鍋に規定量投入するような動作指示を操作入力していた場合は、その後は別のプレーヤBやCがその調味料を投入する操作を規制し、それができないようにする。
【0124】
あるいは、単一のタッチパネル画面上で、複数のユーザが絵画を描いていくような場合、画面に最も大きなオブジェクトO1を描いたユーザAと異なるユーザBが、別のオブジェクトO2を描いた場合、オブジェクトO2の着色は、オブジェクトO1の着色と同じとし、異なる系統の着色を規制する。逆に、同じ系統の着色を規制してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】画像プリント作成装置の概略構成を示すブロック図
【図2】CPUの実行するプログラムで実現される機能をブロックで模式的に示した図
【図3】画像選択画面の一例を示す図
【図4】第1実施形態に係るプリント作成処理のフローチャート
【図5】処理対象画像選択画面の一例を示す図
【図6】処理対象画像選択画面の他の一例を示す図
【図7】第2実施形態に係るプリント作成処理のフローチャート
【図8】アルバム1ページ分の台紙に配置されたメイン画像およびサブ画像の一例を示す図
【図9】メイン画像/サブ画像の選択画面の一例を示す図
【図10】ユーザAとユーザBが共通してメイン画像に選択した候補画像Cを台紙Tのメイン画像に選択した様子を模式的に示した図
【図11】メイン画像選択者によるRGB色補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図12】サブ画像選択者によるRGB色補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図13】メイン画像選択者による明るさ補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図14】サブ画像選択者による明るさ補正レベルゲージで設定された補正レベルの一例を示す図
【図15】メイン画像選択者がメイン画像とサブ画像に異なる色補正を施した場合の一例を示す図
【符号の説明】
【0126】
10:画像プリント作成装置、18:HDD、34:画像プリント生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、前記表示データを前記表示装置に出力する表示制御部と、
1または複数のユーザによる、前記表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部が受け付けた前記所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するユーザ識別部と、
前記操作受付部が受け付けた編集の属性の設定操作に基づいて前記オブジェクトの編集の属性を設定する属性設定部と、
前記ユーザ識別部が出力した、前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶する記憶部と、
を備えるオブジェクト操作装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶された前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、前記所望のオブジェクトに関する編集の設定操作のうち所定の設定操作の受け付けを制限する操作制御部を備える請求項1に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項3】
前記操作受付部は、前記表示制御部に表示されたオブジェクトのうち特定の編集の属性を付与すべきメインオブジェクトの選択操作を受け付け、
前記ユーザ識別部は、前記メインオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるメインオブジェクト選択ユーザの識別情報および前記メインオブジェクト以外のオブジェクトであるサブオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるサブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力し、
前記操作制御部は、前記ユーザ識別部が前記メインオブジェクト選択ユーザの識別情報および前記サブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力した場合、前記メインオブジェクト選択ユーザの識別情報と前記サブオブジェクト選択ユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、前記操作受付部が受け付けた前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する設定操作の内容に応じて、前記サブオブジェクト選択ユーザからの前記サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する請求項2に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項4】
前記操作制御部は、前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作と前記メインオブジェクト選択ユーザの選択したサブオブジェクトである第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通する場合、前記第1サブオブジェクト以外のサブオブジェクトである第2サブオブジェクトを選択したサブオブジェクト選択ユーザである第2サブオブジェクト選択ユーザからの前記第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する請求項3に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項5】
前記操作制御部は、前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作と前記第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通しない場合、前記操作受付部が受け付けた前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容および前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容に応じて、前記第2サブオブジェクト選択ユーザからの前記第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する請求項4に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項6】
前記操作制御部は、前記ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通した選択操作を行ったオブジェクトをメインオブジェクトとし、前記ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通しない選択操作を行ったメインオブジェクト以外のオブジェクトをサブオブジェクトとする請求項2〜5のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項7】
前記メインオブジェクトに付与すべき特定の編集の属性は、所定の台紙における占有面積の割り当てを最大にすることを含む請求項3〜6のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項8】
前記オブジェクトは画像を含み、前記オブジェクトの編集の属性は、色、トリミング範囲、輝度および所定の台紙における配置位置もしくはサイズのうち少なくとも1つを含む請求項1〜7のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記属性設定部の設定したオブジェクトの編集の属性に応じて前記オブジェクトの表示データを作成する請求項1〜8のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項10】
前記操作制御部は、前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、前記所望のオブジェクトに関する全ての設定操作の受け付けを制限する請求項2〜9のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項11】
前記操作制御部は、前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報が複数出力された場合、前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザのうち、前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザからの設定操作を優先して受け付ける請求項2〜9のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項12】
オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、前記表示データを前記表示装置に出力するステップと、
1または複数のユーザによる、前記表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するステップと、
前記受け付けた編集の属性の設定操作に基づいて前記オブジェクトの編集の属性を設定するステップと、
前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶するステップと、
をコンピュータに実行させるオブジェクト操作方法。
【請求項13】
請求項12に記載のオブジェクト操作方法をコンピュータに実行させるためのオブジェクト操作プログラム。
【請求項1】
オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、前記表示データを前記表示装置に出力する表示制御部と、
1または複数のユーザによる、前記表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部が受け付けた前記所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するユーザ識別部と、
前記操作受付部が受け付けた編集の属性の設定操作に基づいて前記オブジェクトの編集の属性を設定する属性設定部と、
前記ユーザ識別部が出力した、前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶する記憶部と、
を備えるオブジェクト操作装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶された前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、前記所望のオブジェクトに関する編集の設定操作のうち所定の設定操作の受け付けを制限する操作制御部を備える請求項1に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項3】
前記操作受付部は、前記表示制御部に表示されたオブジェクトのうち特定の編集の属性を付与すべきメインオブジェクトの選択操作を受け付け、
前記ユーザ識別部は、前記メインオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるメインオブジェクト選択ユーザの識別情報および前記メインオブジェクト以外のオブジェクトであるサブオブジェクトの選択操作を行ったユーザであるサブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力し、
前記操作制御部は、前記ユーザ識別部が前記メインオブジェクト選択ユーザの識別情報および前記サブオブジェクト選択ユーザの識別情報を出力した場合、前記メインオブジェクト選択ユーザの識別情報と前記サブオブジェクト選択ユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、前記操作受付部が受け付けた前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する設定操作の内容に応じて、前記サブオブジェクト選択ユーザからの前記サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する請求項2に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項4】
前記操作制御部は、前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作と前記メインオブジェクト選択ユーザの選択したサブオブジェクトである第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通する場合、前記第1サブオブジェクト以外のサブオブジェクトである第2サブオブジェクトを選択したサブオブジェクト選択ユーザである第2サブオブジェクト選択ユーザからの前記第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する請求項3に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項5】
前記操作制御部は、前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作と前記第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作が共通するか否かを判断し、両者が共通しない場合、前記操作受付部が受け付けた前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記メインオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容および前記メインオブジェクト選択ユーザからの前記第1サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の内容に応じて、前記第2サブオブジェクト選択ユーザからの前記第2サブオブジェクトに関する編集の属性の設定操作の受け付けを制限する請求項4に記載のオブジェクト操作装置。
【請求項6】
前記操作制御部は、前記ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通した選択操作を行ったオブジェクトをメインオブジェクトとし、前記ユーザ識別部が識別情報を出力した異なるユーザが共通しない選択操作を行ったメインオブジェクト以外のオブジェクトをサブオブジェクトとする請求項2〜5のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項7】
前記メインオブジェクトに付与すべき特定の編集の属性は、所定の台紙における占有面積の割り当てを最大にすることを含む請求項3〜6のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項8】
前記オブジェクトは画像を含み、前記オブジェクトの編集の属性は、色、トリミング範囲、輝度および所定の台紙における配置位置もしくはサイズのうち少なくとも1つを含む請求項1〜7のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記属性設定部の設定したオブジェクトの編集の属性に応じて前記オブジェクトの表示データを作成する請求項1〜8のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項10】
前記操作制御部は、前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報と前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報とが一致するか否かを判断し、両者が一致しない場合、前記所望のオブジェクトに関する全ての設定操作の受け付けを制限する請求項2〜9のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項11】
前記操作制御部は、前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザの識別情報が複数出力された場合、前記所望のオブジェクトに関する設定操作を行ったユーザのうち、前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザからの設定操作を優先して受け付ける請求項2〜9のいずれかに記載のオブジェクト操作装置。
【請求項12】
オブジェクトを表示装置に表示するための表示データを作成し、前記表示データを前記表示装置に出力するステップと、
1または複数のユーザによる、前記表示装置に表示されたオブジェクトのうち所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記所望のオブジェクトの選択操作および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を出力するステップと、
前記受け付けた編集の属性の設定操作に基づいて前記オブジェクトの編集の属性を設定するステップと、
前記所望のオブジェクトの選択操作を行ったユーザの識別情報および前記所望のオブジェクトに関する編集の属性の設定操作を行ったユーザの識別情報を記憶するステップと、
をコンピュータに実行させるオブジェクト操作方法。
【請求項13】
請求項12に記載のオブジェクト操作方法をコンピュータに実行させるためのオブジェクト操作プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図10】
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【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−33363(P2010−33363A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−195272(P2008−195272)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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