説明

オーディオインターフェイス用のゼロ遅延のスレーブモード送信

【課題】ゼロ遅延のスレーブ送信モードのための方法及び装置を提供する。
【解決手段】装置は、マスター・スレーブ構成で動作する第1及び第2の機能的ユニットを備えている。これら第1及び第2の機能的ユニットは、各々、マスター及びスレーブとして動作する。第1の機能的ユニットは、クロック及びフレーミング信号を第2の機能的ユニットへ搬送する。第2の機能的ユニットは、バッファ、及びバッファに結合された入力を有するマルチプレクサを含む。デジタルオーディオデータがバッファにプリフェッチされる。第2の機能的ユニットのコントローラは、フレーミング信号のアサーションを検出すると、マルチプレクサに与えられる選択信号の状態を変化させる。それに応答して、マルチプレクサは、送信されるべきデータの次のフレームをバッファから受け取るように結合された入力を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルシステムに関し、より特定すれば、デジタルシステムにおけるオーディオ情報の送信に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルオーディオを利用する入手可能な装置の数が急激に増加している。そのような装置は、とりわけ、スマートホン、ポータブル音楽プレーヤ、タブレットコンピュータ、及びラップトップコンピュータを含む。このため、(他の装置内に又は他の装置に関連して)デジタルオーディオ信号を送信及び受信する集積回路(IC)のためのバス及びインターフェイス規格が使用されている。
【0003】
そのようなバスの1つは、I2S(インターICサウンド)バスで、デジタルオーディオ装置を互いに結合するシリアルバスである。別の形式のバスは、マルチチャンネルオーディオ(MCA)バスで、その開発は、I2Sバスと、サンプルされたアナログ信号をデジタルで表すパルスコード変調(PCM)とによって影響を受ける。
【0004】
MCAバス規格は、フレーミング信号、クロック信号及びデータ信号のための信号接続を含む。更に、MCAバス規格は、マスター及びスレーブとして指定された装置が互いにデータを交換できるような種々のモードを含む。1つの特定のモードでは、マスター装置がフレーミング信号及びクロック信号をスレーブ装置へ送信し、スレーブは、それに応答して、データをマスターに返送する。
【発明の概要】
【0005】
ゼロ遅延のスレーブ送信モードのための方法及び装置が開示される。1つの実施形態において、装置は、マスター・スレーブ構成で動作する第1の機能的ユニットと第2の機能的ユニットを備え、第1の機能的ユニットは、マスターとして動作し、そして第2の機能的ユニットは、スレーブとして動作する。第1の機能的ユニットは、クロック及びフレーミング信号を第2の機能的ユニットへ搬送する。第2の機能的ユニットは、バッファと、このバッファに結合された第1及び第2の入力を有するマルチプレクサとを含む。デジタルオーディオ信号がバッファにプリフェッチされる。第2の機能的ユニットのコントローラは、フレーミング信号のアサーションを検出すると、マルチプレクサに与えられる選択信号の状態を変化させる。選択信号の状態変化に応答して、マルチプレクサは、送信されるべき次のデータフレームに対応するバッファ位置に結合された入力を選択する。フレームの第1ビットは、フレーミング信号のアサーションが検出された同じクロックサイクルに送信される。
【0006】
1つの実施形態において、方法は、マスターユニットがクロック及びフレーミング信号をスレーブユニットへ搬送することを含む。スレーブユニットは、デジタルオーディオデータのフレームがフェッチされるバッファを含む。スレーブユニットは、更に、バッファからデータを受け取るように結合された複数の入力を有するマルチプレクサを含む。この方法は、更に、スレーブユニットがフレーミング信号のアサーションを検出することも含む。フレーミング信号のアサーションを検出するのに応答して、マルチプレクサは、送信されるべき次のデータフレームの少なくとも第1ビットを受信するように結合されたその入力を選択する。次のデータフレームの第1ビットは、フレーミング信号のアサーションが検出されたクロック信号の同じサイクル中に、マルチプレクサからマスターユニットへ送信される。
【0007】
種々の実施形態において、第1の機能的ユニット(例えば、オーディオインターフェイスユニット)は、バスにより第2の機能的ユニット(例えば、デジタルオーディオデータを記憶するメモリに結合されたメモリコントローラ)に結合される。バスは、クロック信号を搬送するための第1の信号ラインと、フレーミング信号を搬送するための第2の信号ラインと、データを搬送するための第3の信号ラインとを含む。データは、第1の機能的ユニットと第2の機能的ユニットとの間をシリアルに転送される。更に、データは、最上位ビットから始めて、フレームで送信される。各フレームは、オーディオチャンネルに対応するオーディオデータを含む。1つの実施形態において、スレーブとして動作する第2の機能的ユニットは、第1のオーディオチャンネルに対応するオーディオデータの第1フレームと、それに続いて、次のオーディオチャンネルに対応するオーディオデータの第2フレームを連続的に送信する。
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】マスターとして動作するように構成された第1の機能的ユニット及びスレーブとして動作するように構成された第2の機能的ユニットを含む集積回路(IC)の一実施形態のブロック図である。
【図2】オーディオインターフェイスを含むICの一実施形態のブロック図である。
【図3】データフレームの送信及びゼロ遅延スレーブ送信モードでの動作を示すタイミング図である。
【図4】ゼロ遅延スレーブ送信モードでデータを送信するための方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図5】システムの一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、種々の変更を受けそして別の形態でも実施できるが、その特定の実施形態を一例として添付図面に示して以下に詳細に説明する。しかしながら、添付図面及び詳細な説明は、本発明を、ここに開示する特定の形態に限定するものではなく、本発明は、特許請求の範囲に規定される本発明の精神及び範囲内に入る全ての変更、等効物及び代替え物を網羅することを理解されたい。ここに使用する見出しは、編成上の目的に過ぎず、説明の範囲を限定するためのものではない。又、本出願全体にわたって使用される「〜してもよい(may)」という語は、許すという意味(即ち、〜の潜在性があるという意味)で使用されるもので、強制の意味(即ち、〜しなければならないという意味)ではない。同様に、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「含む(includes)」という語は、含むことを意味するが、それに限定されない。
【0011】
種々のユニット、回路又は他のコンポーネントは、1つ又は複数のタスクを遂行するように「構成される」ものとして述べる。この点について、「構成される」とは、動作中に1つ又は複数のタスクを遂行する「回路を有する」ことを一般的に意味する構造を広く表現するものである。従って、ユニット/回路/コンポーネントは、そのユニット/回路/コンポーネントが現在オンでなくても、タスクを遂行するように構成することができる。一般的に、「構成される」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含む。同様に、種々のユニット/回路/コンポーネントは、説明の便宜上、1つ又は複数のタスクを遂行するものとして説明されてもよい。そのような説明は、「構成される」という句を含むものと解釈されねばならない。1つ以上のタスクを遂行するように構成されたユニット/回路/コンポーネントを表現する場合に、そのユニット/回路/コンポーネントに関して35U.S.C.§112、第6節の解釈を引用しないことが明確に意図される。
【0012】
集積回路の実施形態
図1は、集積回路(IC)の一実施形態の簡単なブロック図である。ここに示す実施形態では、IC10は、第1の機能的ユニット11及び第2の機能的ユニット12を備えている。2つの機能的ユニットは、3つの個別の相互接続を有するバスにより結合される。第1の相互接続は、機能的ユニット11から機能的ユニット12へクロック信号を搬送するのに使用される。第2の相互接続は、機能的ユニット11から機能的ユニット12へフレーミング信号(次のデータフレームの送信を要求する)を搬送するのに使用される。第3の相互接続は、機能的ユニット12から機能的ユニット11へデータをシリアルに搬送するのに使用される。
【0013】
ここに示す構成は、マスター・スレーブ構成であり、機能的ユニット11がマスターとして働き、そして機能的ユニット12がスレーブとして働く。又、機能的ユニット12がマスターとして働きそして機能的ユニット11がスレーブとして働く他の動作モードも考えられ意図される(クロック及びフレーミング信号は、機能的ユニット12から機能的ユニット11へ搬送される)。更に、どの機能的ユニットがマスターとして働きそしてどの機能的ユニットがスレーブとして働くかに関わらず、データの相互接続は、両方向性である。従って、マスターとして働く機能的ユニット11は、ある動作モードにおいて機能的ユニット12へデータを搬送することができる。
【0014】
図2は、オーディオインターフェイスを含むICの一実施形態のブロック図である。図示された実施形態では、マスター・スレーブ構成において、オーディオインターフェイスユニット21がマスターとして機能し、一方、データインターフェイスユニットがスレーブとして機能する。更に、オーディオインターフェイスユニット21は、クロック及びフレーミング信号をデータインターフェイスユニット22へ搬送するように結合され、一方、データインターフェイスユニット22は、データをオーディオインターフェイスユニット21へシリアルに搬送するように結合される。以下に述べるように、ここに示すマスター・スレーブ構成が動作するモードの1つは、アサートされたフレーミング信号の検出時に(クロック信号のサイクルに対して)遅延なくデータを送信するゼロ遅延スレーブ送信モードである。
【0015】
ここに示す実施形態では、データインターフェイスユニット22は、コントロールユニット23と、マルチプレクサ27と、バッファ28とを含む。コントロールユニット23は、フローコントロールユニット25及び直接メモリアクセス(DMA)ユニット26を含む。フローコントロールユニット25は、オーディオインターフェイスユニット21からクロック及びフレーミング信号を受信するように結合される。更に、フローコントロールユニット25は、プリフェッチ信号をアサートしそして搬送するように構成され、この信号は、DMAユニット26により受信される。アサートされたプリフェッチ信号を受信するのに応答して、DMAユニット26は、それに接続されたメモリからデジタルオーディオデータをプリフェッチする。この実施形態では、デジタルオーディオデータは、シリアルに送信されるフレームへと編成される(が、フレームは、DMAユニット26へパラレルに返送されてもよい)。DMAユニット26により検索されるデータのフレームは、バッファ28に記憶される。
【0016】
一実施形態において、バッファ28は、先入れ先出しメモリであり、多数の独特の記憶位置を含む。又、バッファ28は、データをシリアルに与える2つの個別の出力も含む。従って、バッファ28は、そこに記憶されたデータのうちの最も古いフレームを、2つの個別の出力の一方を通してシリアルに出力するように構成される。一実施形態において、2つの異なる読み取りポインタが、バッファ28に記憶された最も古いデータを交互に指す。
【0017】
ここに示す実施形態では、マルチプレクサ27は、非同期(例えば、アナログ)マルチプレクサである。フローコントロールユニット25は、アサートされたフレーミング信号の検出に応答して、マルチプレクサ27に与えられる選択信号をトグルする(即ち、その状態を変化させる)。バッファ28は、マルチプレクサ27に結合され、選択信号がトグルされるたびに、バッファ28内の最も古いデータに関連したバッファ出力がマルチプレクサ入力として選択されるようにする。このデータは、フレームの第1ビットで始めて、マルチプレクサ27を通してデータ接続部へシリアルに搬送される。
【0018】
上述したように、図2に示すマスター・スレーブ構成は、ゼロ遅延スレーブ送信モードで動作することができる。このモードでの動作は、デジタルオーディオデータをプリフェッチし、そしてそのフレームをバッファ28に記憶することにより一部分可能とされる。DMAユニット26は、意図された送信シーケンスでデジタルオーディオデータのフレームをプリフェッチし、そしてそのフレームをバッファ28に記憶する。オーディオインターフェイスユニット21は、クロック信号(クロックソースにより内部又は外部で発生される)をバッファ28及びフローコントロールユニット25へ搬送する。オーディオインターフェイスユニット21は、次のデータフレームを受信する準備ができると、フレーミング信号をアサートする。フレーミング信号のアサーションの検出に応答して、フローコントロールユニット25は、マルチプレクサ27に与えられる選択信号をトグルする。選択信号のトグルに応答して、マルチプレクサ27は、バッファ28に記憶された最も古いデータフレームに対応するバッファ28の出力をその入力として選択する。データフレームの第1ビットは、フレーミング信号のアサーションが検出されたクロック信号の同じサイクル中にマルチプレクサ27から搬送される。従って、フレームの第1ビットの送信がクロックサイクルだけ遅延されるのではなく、第1ビットは、ゼロクロックサイクルの遅延で送信される。デジタルオーディオデータのフレームの残りのビットは、クロック信号のその後のサイクル中にシリアルに送信される。フレームの全てのビットが送信された後に、オーディオインターフェイスユニット21は、再び、フレーミング信号をアサートし、それにより、次のデータフレームについて同じプロセスをスタートする。
【0019】
オーディオインターフェイスユニット21により受信されたデータは、それに結合された他の機能的ユニットへ搬送される。例えば、オーディオインターフェイスユニット21の一実施形態は、受信したデータをアナログフォーマットに変換した後に増幅器及び最終的にスピーカへ転送するデジタル/アナログコンバータを備えている。別の実施形態では、オーディオインターフェイスユニット21は、受信したデータを別のバスインターフェイスを経て又は別のバスインターフェイスへ送信する。データのフォーマットは、受信側の機能的ユニットに基づいて変更されてもよいし、されなくてもよい。
【0020】
デジタルオーディオデータの各フレームは、特定のオーディオチャンネルに対応するデータを含む。従って、異なるチャンネルに対応するオーディオデータが、時分割マルチプレクス的にオーディオインターフェイスユニット21へ送信される。上述したように、DMAユニット26は、デジタルオーディオデータのフレームを意図された送信シーケンスでプリフェッチする。従って、4チャンネルオーディオを一例として使用すると、DMAユニット26は、先ず、第1のオーディオチャンネルに対応するデータを、その後、第2、第3、及び最終的に第4のオーディオチャンネルに対応するデータをプリフェッチし、次いで、そのサイクルを繰り返す。デジタルオーディオデータのこれらフレームは、それらがプリフェッチされたのと同じ順序でバッファ28から読み出されて、マルチプレクサ27から搬送される。
【0021】
規範的タイミング図及び方法のフロー
図3は、データフレームの送信及びゼロ遅延スレーブ送信モードでの動作を示すタイミング図である。このタイミング図は、規範的なフレームフォーマットも示す。
【0022】
ここに示す例では、各フレームは、最上位ビット、チャンネルデータ(例えば、オーディオデータの1つ以上のチャンネル)、及び最下位ビットを含む。付加的なデータ(例えば、ソースデータ、行先データ、等)を有するフレームの実施形態が考えられ意図されることに注意されたい。マスター装置(例えば、オーディオインターフェイス21)は、次のデータフレームを受信する準備ができると、フレーミング信号をアサートする。図3のタイミング図に示したように、第1フレームの最上位ビットは、フレーミング信号の最初に示されたアサーションに応答して送信される。更に、第1フレームの最上位ビットは、第1のフレーミング信号のアサーションが検出された同じクロックサイクル中に送信される。
【0023】
フレームの第1ビット(例えば、MSB)の送信に続いて、その残りのビットは、クロック信号のその後のサイクルにシリアルに送信される。ある実施形態では、その後のビットは、クロック信号の立ち上り縁に同期され、一方、他の実施形態では、その後のビットは、立ち下り縁に同期される。一般的に、適当な同期スキームを使用することができる。
【0024】
マスター装置は、フレームの最後のビット(例えば、この例では、最下位ビット又はLSB)を検出すると、次のフレームの受信を開始する準備ができる。従って、フレームの最後のビットを受信するのに応答して、次のクロックサイクルの立ち上り縁の前に、マスターがフレーミング信号を再びアサートする。スレーブ装置は、それに応答して、フレーミング信号のアサーションが検出された同じクロックサイクルに次のフレームの第1ビットを再び搬送する。ある実施形態では、MSB及びLSBの順序が逆転され、LSBは、フレームごとに最初に受信され、そしてMSBは、フレームの終了を指示する。
【0025】
ここに示す実施形態では、各フレームは、チャンネルデータをペイロードとして含む。各フレーム内のオーディオデータのチャンネルの数は、特定の用途に適した数となる。チャンネルデータは、各フレーム内に時分割マルチプレクスシーケンスで送信され、ペイロードにおいて第1チャンネルデータの後に第2チャンネルデータが続く、等々となり、フレームごとにシーケンスがそれ自身繰り返される。
【0026】
図4は、ゼロ遅延スレーブ送信モードでデータを送信するための方法の一実施形態を示すフローチャートである。ここに示す実施形態では、方法400は、送信されるべきデータの各フレームをプリフェッチしそしてそのデータをバッファに記憶することで始まる(ブロック405)。データのフレームは、ある順序でプリフェッチされ、これは、ここに述べる方法の他の部分と並列に進行される。
【0027】
動作中、マスター装置は、フレーミング信号をアサートし、次のデータフレームを受信する準備ができたことを指示する。スレーブ装置は、フレーミング信号のアサーションを検出する(ブロック410)。フレーミング信号は、1つの特定のクロックサイクル中にアサートされ、そして次のクロックサイクルの前にデアサートされる。フレーミング信号のアサーションの検出に応答して、フレームの第1ビットが、検出の同じクロックサイクルに、スレーブからマスターへ送信される(ブロック415)。フレームの残りのビットは、クロック信号のその後のサイクルにシリアルに送信される(ブロック420)。フレームのビットの幾つかがまだ送信されない場合には(ブロック425、ノー)、ビットのシリアル送信が続けられる(ブロック420)。さもなければ、フレームの全てのビットが送信された場合には(ブロック425)、この方法は、次のフレームへ進み(ブロック430)、従って、マスター装置は、フレーミング信号を再びアサートする(ブロック410)。
【0028】
方法及び装置の実施形態は、オーディオデータを送信/受信するものとして上述したが、本開示は、これに限定されないことに注意されたい。一般的に、方法及び装置は、マスターが更にデータを受け取る準備ができたことを指示する信号を受信するのに応答してスレーブからマスターへデータが送信されるマスター・スレーブ構成で送信されるデータに適用される。
【0029】
規範的なシステム
図5は、システム150の一実施形態のブロック図である。ここに示す実施形態では、システム150は、1つ以上の周辺装置154及び外部メモリ158に結合された集積回路10(例えば、図1)の少なくとも1つの例を含む。電源156も設けられ、これは、IC10に供給電圧を供給すると共に、メモリ158及び/又は周辺装置154に1つ以上の供給電圧を供給する。ある実施形態では、IC10の2つ以上の例が含まれてもよい(そして2つ以上の外部メモリ158も含まれてもよい)。
【0030】
周辺装置154は、システム150の形式に基づいて望ましい回路を含む。例えば、一実施形態では、システム150は、移動装置(例えば、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートホン、等)であり、そして周辺装置154は、wifi、Bluetooth(登録商標)、セルラー、グローバルポジショニングシステム、等の種々の形式のワイヤレス通信のための装置を含む。又、周辺装置154は、RAM記憶装置、ソリッドステート記憶装置、又はディスク記憶装置を含めて、付加的な記憶装置も含む。又、周辺装置154は、タッチディスプレイスクリーン又はマルチタッチディスプレイスクリーンを含むディスプレイスクリーン、キーボード又は他の入力装置、マイクロホン、スピーカ、等のユーザインターフェイス装置を含む。他の実施形態では、システム150は、任意の形式のコンピューティングシステム(例えば、デスクトップパーソナルコンピュータ、ラップトップ、ワークステーション、ネットトップ、等)である。
【0031】
外部メモリ158は、任意の形式のメモリを含む。例えば、外部メモリ158は、SRAM、ダイナミックRAM(DRAM)例えば、同期DRAM(SDRAM)、倍データレート(DDR、DDR2、DDR3、LPDDR1、LPDDR2、等)SDRAM、RAMBUS DRAM、等を含む。外部メモリ158は、メモリ装置がマウントされる1つ以上のメモリモジュール、例えば、シングルインラインメモリモジュール(SIMM)、デュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、等を含む。
【0032】
当業者であれば、前記開示を完全に理解すれば、多数の修正や変更が明らかとなろう。そのような修正や変更は、全て、特許請求の範囲内に包含されるものとする。
【符号の説明】
【0033】
10:集積回路(IC)
11:第1の機能的ユニット
12:第2の機能的ユニット
21:オーディオインターフェイスユニット
22:データインターフェイスユニット
23:コントロールユニット
25:フローコントロールユニット
26:直接メモリアクセス(DMA)ユニット
27:マルチプレクサ
28:バッファ
154:周辺装置
156:電源
158:外部メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非同期マルチプレクサと、
前記非同期マルチプレクサの第1及び第2入力に結合されたバッファと、
オーディオインターフェイスユニットからフレーミング信号及びクロック信号を受信するように結合されたコントロールユニットと、
を備え、前記コントロールユニットは、前記オーディオインターフェイスユニットへ送信されるべきデジタルオーディオデータをプリフェッチしそしてそのデジタルオーディオデータを前記バッファに記憶するように構成され、更に、前記コントロールユニットは、所与のクロックサイクル中に前記フレーミング信号のアサーションの検出に応答して、前記非同期マルチプレクサの出力から前記オーディオインターフェイスへ送信されるべきデジタルオーディオデータのフレームの初期データを受け取るために前記非同期マルチプレクサの入力を選択するように構成され、更に、前記コントロールユニットは、前記所与のクロックサイクル中に前記オーディオインターフェイスへ前記デジタルオーディオデータのフレームの初期データを送信させるように構成された、装置。
【請求項2】
前記コントロールユニットは、前記フレーミング信号のアサーションを検出するように構成されると共に、前記フレーミング信号のアサーションの検出に応答して、前記非同期マルチプレクサに与えられる選択信号の状態を変化させるように構成されたフレーム検出器を備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記バッファは、先入れ先出しメモリ(FIFO)である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記FIFOは、データのフレームを記憶するように各々構成された複数の記憶位置を含み、前記FIFOは、所与の記憶位置に記憶されたデータのフレームを前記非同期マルチプレクサにシリアルに与えるように構成された、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記コントロールユニットは、メモリからデジタルオーディオデータをプリフェッチするように構成されたメモリコントロールユニットを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記非同期マルチプレクサは、前記フレーミング信号のアサーションが検出されたクロックサイクル中に前記デジタルオーディオデータのフレームの最上位ビットを搬送するように構成され、そして前記デジタルオーディオデータのフレームの残りのビットは、クロック信号のその後のサイクルにシリアルに搬送される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記非同期マルチプレクサは、前記フレーミング信号のアサーションが検出されたクロックサイクル中に前記デジタルオーディオデータのフレームの最下位ビットを搬送するように構成され、そして前記デジタルオーディオデータのフレームの残りのビットは、クロック信号のその後のサイクルにシリアルに搬送される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
コントロールユニットがオーディオデータをプリフェッチしそしてオーディオデータをバッファに記憶する段階と、
コントロールユニットがフレーミング信号のアサーションを検出する段階と、
コントロールユニットが、フレーミング信号のアサーションの検出に応答して、オーディオデータのフレームの初期データを受け取る非同期マルチプレクサの入力を選択する段階と、
フレーミング信号のアサーションが検出された同じクロックサイクル中に非同期マルチプレクサの出力からオーディオインターフェイスユニットへオーディオデータのフレームの初期データを送信する段階と、
を含む方法。
【請求項9】
オーディオインターフェイスユニットがコントロールユニットへクロック信号を搬送する段階と、
オーディオインターフェイスユニットがコントロールユニットへフレーミング信号を搬送する段階と、
を更に含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
オーディオデータのフレームの各ビットが送信されるまでクロック信号のその後のサイクル中にオーディオのフレームのその後のビットを送信する段階を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
1つ以上のオーディオチャンネルに対応するオーディオデータの第1フレームを送信し、そしてその後に、1つ以上のオーディオチャンネルに対応するオーディオデータの第2フレームを送信する段階を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記フレームは、複数のビットを含み、そして前記送信は、その複数のビットをシリアルに送信することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記初期データは、オーディオデータのフレームの最上位ビットである、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記初期データは、オーディオデータのフレームの最下位ビットである、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記フレーミング信号のアサーション後の次のクロックサイクルに前記フレーミング信号のデアサーションを検出する段階と、
前記オーディオデータのフレームの全てのビットが送信された後に前記フレーミング信号のその後のアサーションを検出する段階と、
を更に備えた請求項8に記載の方法。
【請求項16】
マスター・スレーブ構成においてマスターとして働くように構成された第1の機能的ユニットであって、クロック信号及びフレーム同期信号を搬送するように構成された第1の機能的ユニットと、
マスター・スレーブ構成においてスレーブとして働くように構成された第2の機能的ユニットであって、デジタルオーディオデータを前記第1の機能的ユニットへ送信するように構成された第2の機能的ユニットと、
を備え、前記第2の機能的ユニットは、プリフェッチされたデジタルオーディオデータをバッファし、そしてフレーム同期信号のアサーションを検出するのに応答して、フレーム同期のアサーションが検出されたクロック信号の同じサイクル中に前記第1の機能的ユニットへの前記バッファされたデジタルオーディオデータの送信を開始するように構成された、集積回路。
【請求項17】
前記集積回路は、更に、前記第1及び第2の機能的ユニット間に結合された第1、第2及び第3信号ラインを有するバスを備え、前記第1の機能的ユニットは、前記第1及び第2の信号ラインを経て各々クロック及びフレーム同期信号を搬送するように構成され、そして前記第2の機能的ユニットは、前記第3の信号ラインを経て前記第1の機能的ユニットへデジタルオーディオデータをシリアルに送信するように構成された、請求項16に記載の集積回路。
【請求項18】
前記バッファされたデジタルオーディオは、フレームとして転送され、送信されるべきフレームの第1ビットは、フレームの最上位ビットである、請求項17に記載の集積回路。
【請求項19】
前記第2の機能的ユニットは、前記デジタルオーディオデータの第1及び第2のフレームを連続的に送信するように構成され、前記第1及び第2のフレームは、各々、1つ以上のオーディオチャンネルに対するデジタルオーディオデータを含む、請求項18に記載の集積回路。
【請求項20】
前記第2の機能的ユニットは、
前記第3の信号ラインに結合された出力を有するアナログマルチプレクサと、
前記アナログマルチプレクサの第1及び第2の入力に結合された第1及び第2の出力を有する先入れ先出しメモリ(FIFO)と、
前記クロック信号及びフレーム同期信号を受信するように結合されたコントローラと、
を備え、前記コントローラは、前記デジタルオーディオデータのフレームを前記FIFOへプリフェッチするように構成され、更に、前記コントローラは、前記フレーミング信号のアサーションの検出に応答して、前記FIFOから送信されるべき次のデータフレームを受信するよう結合された前記アナログマルチプレクサの第1及び第2入力の一方を選択するように構成された、請求項17に記載の集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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