説明

オートクレーブ養生された気泡コンクリート建物パネルシステム

本発明は、オートクレーブ養生された気泡コンクリート建物パネル(11)を開示する。建物パネル(11)は、その中に配置された補強材(2,3)と、それに取付けられた基礎プレート(15)とを有している。力伝達部材、例えば、ブラケット(26)が床及び/又は下端と基礎プレート(15)とに固着されている。基礎プレート(15)は、ブラケット(26)と係合する突出部を有していてもよい。突出部は、基礎プレート(15)自体から押出されていることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物パネルに関し、特に、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC:autoclaved aerated concrete)から製造され且つ壁を形成するための建物パネルに関する。本発明は、また、軽量コンクリート、フォーム材料を含むプラスチック材料等のその他の形態から作られたパネルを含む。
【背景技術】
【0002】
オートクレーブ養生された気泡コンクリートのパネル、即ち、AACパネルは、軽量であり且つ強く、この理由で、建物建設の市場でよく売れる状態にある。特に、AACパネルは、建物の壁を形成するために、縁部と縁部とが当接する同一平面関係をなして位置決めされる。縁部は、通常、舌部のかみ合い面と溝部のかみ合い面とを有し、縁部と縁部とを一致させる関係をなしてのり付けされる。しかしながら、パネルを床及び/又は下端に固着させる必要がある。この目的のために、床とオートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)とに直接的に固着させるアングルブラケットが広く使用されており、その理由は、アングルブラケットがコスト的にも時間的にも経済的であり、非常に簡単な固定方法を有しているからである。しかしながら、かかる構成は、ファスナー又は締結具がオートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)に孔あけする程度及びそれによる材料中の影響範囲の大きさによって制限される強度しか有していない。かかる固定構成の典型的な破損のメカニズムは、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)がパネルから壊れて離れ、かくして、固定構成の強度が、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)の強度によって制限される。
【0003】
コンクリート製品を形成するとき、成形された接合部材をコンクリート製品の中に設けることも知られている。かかる製品は、ティルトアップコンクリート壁及び予備成形された床、ビーム又は支柱要素を含む。かかる接合部材は、パネルの面から突出し、次いで、隣接した構造物に、例えば溶着させたりボルト止めしたりすることによって連結される。突出部のかかる成形は、パネルの製造と据え付けとの間のパネルの取扱い中、突出部が引っ掛かり且つ/又は曲げられる傾向があるという著しい不利益を被る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、改良された固定構成を有するパネルを提供することによって、上述した構成を改良すること及び/又はその変形例を提供することにあり、上記改良された固定構成は、パネルの表面を著しく越えて突出せず、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)自体の強度によって制限されない強度を有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の側面によれば、壁を作るための建物パネルであって、建物パネルの内部に配置された補強材を有し、建物パネルの製造前又は製造中、基礎プレートが補強材に連結され、基礎プレートは、建物パネルの製造後に建物パネルの面の下又は実質的に面一に位置する面を有し、それにより、建物パネルを取付けるための力伝達部材が基礎プレートに連結される建物パネルを開示する。
【0006】
本発明の第2の側面によれば、成形された複数の建物パネルを取付ける方法であって、各建物パネルを実質的に同一面の構成をなして位置決めする工程と、建物パネルの縁部と縁部とを当接させ、当接させた縁部を互いにのり付けする工程と、建物パネルを床と下端との間に配置する工程と、力伝達部材を床及び/又は下端と各建物パネルの基礎プレートとの間に配置する工程と、を有し、各基礎プレートは、それに対応する建物パネルの内部補強材に連結され、建物パネルの表面と実質的に面一に又はそれよりも下に位置する、方法を開示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0008】
図1に示すように、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)から形成された従来技術のパネル1は、パネル1の内部を補強する2枚の実質的に平行なスチールメッシュシート2、3を有している。パネル1は、一方の縁部に、舌部4を有し、他方の縁部(図示せず)に、舌部4に対応する溝(図3の14)を有し、上述した舌部の縁部と溝の縁部との当接が達成されることを可能にする。パネル1の下部のところに平面5を残すために、舌部4は、形成されていないか、或いは、切除されている。この修正は、パネルの上部に行われてもよいし、両方の縁部に行われてもよい。
【0009】
パネル1を上下の向きに取付けるために、V字形の複数の孔を上下方向アームに有し且つ単一の孔8をベースに有するL字形のアングルブラケット6を準備する。アングルブラケット6を、V字形孔7からパネル1のオートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)に通されるV字形の打ち込み爪9によって平面5に固着させる。次いで、孔8を介して床に孔あけし、拡張可能なボルトファスナーを、孔8から床に通し、それにより、アングルブラケット6を床に固着させる。
【0010】
上述した構成は、構成要素のコスト及び据え付けの速度に関して、経済的であるけれども、アングルブラケット6にパネルから伝達され得る荷重強度は、平面5に隣接したオートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)の強度によって制限される。典型的な破壊メカニズムは、打ち込み爪9を含む気泡コンクリート(AAC)の部分にかかわり、この部分は、破損して、パネルの残りから離れる。かくして、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)の強度は、限界要因である。
【0011】
より大きい強度を有する好ましい実施形態を、図2〜図4に示す。図2では、2つの隣接したパネル11が図示され、右側のパネルは、前のように、舌部4を有している。2つのパネル11は、床12によって支持され、パネル11の1つの下側のコーナーに凹部13が形成されている。凹部13を、より詳細に図3に示す。
【0012】
図3に示すように、両方のパネル11の内部は、パネル1と実質的に同じであり、平行な配列をなし且つパネルと同一平面内にある2枚のスチールメッシュシート2、3を有している。図示を容易にするために、スチールメッシュシート2、3を、右側パネルだけに図示する。しかしながら、図4に詳細に図示する基礎プレート15がスチールメッシュシート2、3と係合している。基礎プレート15は、好ましくは、スチールから形成され、前面16と、2つの側壁17、18とを有しており、側壁17、18の各々は、片持ちアーム19を有するように変形され、片持ちアーム19の各々の自由端は、補強シート2、3のバーにスナップ式に係合する手段を形成するように20のところで巻かれている。所望ならば、前面16は、孔22を含んでいてもよい。
【0013】
パネル11を製造する前、スチールメッシュシート2、3を、その最終位置と思われる箇所に配置し、基礎プレート15を、図3に概略的に図示したように製造されたスチールメッシュシート2、3のロッドとスナップ式に係合させる。次いで、基礎プレート15の前面に、揮発性又は蒸発可能なプラスチック材料、例えば、ボリスチレンをのり付け又はその他の方法で取付ける。次いで、通気コンクリートミックスを型の中で成形し、通常の仕方で、オートクレーブ成形する。オートクレーブ養生することにより、ポリスチレンを蒸発させ、それにより、凹部13を形成する。このように、前面16は、コンクリート面と実質的に面一であり、それにより、スナッギング(snagging)又は引っ掛かりを回避し、パネルの現場切断を必要としない。
【0014】
パネルを取付けるために、孔27及び孔28を有するアングルブラケット26を準備し、自己孔あけ且つ自己ねじ切り型スクリューファスナー29(そのうちの1つを図3に示す)を、孔27に通し、それに対応する孔を前面16にあけ且つタップ加工する。次いで、前のように、アングルブラケット26を孔28を介して床に固着させる。図3は、また、舌部4と噛合う溝14を図示する。
【0015】
図示した構成の変更例では、基礎プレート15は、図4に図示したものよりもずっと長く作られるのがよく、パネルの高さと実質的に等しい長さを有している。この場合、それと関連した構造キャパシティ及び強度の増加があり、この増加は、一定の箇所、例えば、壁の開口に隣接した箇所において有利である。在来的には、基礎プレート15は、パネルの一番下から一番上まで実質的に全体にわたって延びる。加えて、基礎プレート15がパネル11の両側の縁の各々に設けられることが好ましい。これにより、開口、例えば、図5に示す窓開口の周りの取付け構成を達成することが可能である。
【0016】
図5では、多数のパネル11の右側の1つ11Aが、壁又は支柱30と上下の向きをなして整列しており、通常、小さい隙間(典型的には、10〜15mm)だけ壁又は支柱30から離れている。次いで、パネル11Aのオートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)と壁又は支柱30のコンクリートの両方を貫く金属ダボ25又は同様の在来の構成を使用して、パネル11Aを壁又は支柱30に固定する。必要であれば、小さい隙間をシーラントで充填し又は覆う。
【0017】
次いで、アングルブラケット26を使用して、パネル11Aを床12と下端(ソフィット;soffit)21の両方に固着させる。次いで、次のパネル11Bをのりによって第1のパネル11Aにのり付けし、この場合、舌部及び2つのパネル間に形成された溝接合部に、のりを典型的には薄いベッド接着剤として塗布する。次の2つのアングルブラケット26を、パネル11Bの左側の縁部の中を上下方向に延びる基礎プレート15に固着させる。次いで、窓の下枠(sill)の高さに相当する高さに切断された短いパネル11Cをパネル11Bに固着させる。更に、パネル11Cをアングルブラケット26を介してアタッチメントによって固着させる。
【0018】
次いで、まぐさ又は横架材(lintel)31を2つのアングルブラケット26の上部に固着させ、次いで、別の短いパネル11Dをまぐさ31の上に位置決めし、パネル11Bにのり付けする。次いで、まぐさ31及び下枠パネル11Cを良好に固着させるために、更なる1対のアングルブラケットを使用し、全高さパネル11Eをパネル11C、11Dにのり付けする。次いで、壁パネル11F、11Gを、延ばしている壁に順番に固着させる。
【0019】
基礎プレート15が、(巻かれた端部20の機械的係合と、ステンレスメッシュシート2、3を包囲するコンクリート内に埋め込まれることの両方によって)ステンレスメッシュシート2、3に固着されているので、それにより、基礎プレート15に伝達される機械的負荷がステンレスメッシュシート2、3に伝達されることを、当業者は認識すべきである。
【0020】
結果として、外部の機械的負荷は、パネル11の内部補強部にかかる。その結果、全体構造が、図1に示す構成よりもずっと強い。
【0021】
図5に示す構成において、好ましくは、材料のブロックを蒸発させることによって、キャビティ13と同様のキャビティが、壁の窓のまぐさ及び下枠の所望の高さのところに形成され、その結果、オートクレーブ養生された気泡コンクリート(AAC)を立ち上がりの部位のところでパネルから削り取る必要を回避する。上述した構成が、パネルの製造とその最終的な据え付けの間、その他の物体に引っ掛かり且つ/又は曲げられ又はその他の方法で変形させられる任意の突出ラグ、ブラケット、耳等にならないことも当業者に明らかである。
【0022】
前面16を有する基礎プレート15が、キャビティ13内のコンクリートの表面と実質的に面一に位置することが好ましいけれども、ファスナーのシャンク(shank)が、キャビティ13がないコンクリートを貫いて前面16に到達し得ることは、当業者に明らかである。かくして、前面16が露出されなくても、設置を行う者は、前面の所在を知り、前面との良好な機械的連結をなすことができる。
【0023】
図6を参照すれば、修正形態の基礎プレート35を有する本発明の第2の実施形態が図示される。基礎プレート35は、L字形状の立ち上がり部36を有し、立ち上がり部36は、アングルブラケット26を摺動可能に受入れ、基礎プレート35の材料から押し出されている。加えて、片持ちアーム39が40のところで巻かれるが、巻き部40は、図4のアーム19の巻き部20に対して反対方向に開口している。また、片持ちアーム39及び巻き部40の機能は、パネルを形成する前に内部補強材2、3とスナップ式に係合することである。
【0024】
基礎プレートの別の形態を有する更なる実施形態を図7に示す。この実施形態では、基礎プレート45は、U字形状の立ち上がり保持部46を有しており、この立ち上がり保持部46も、基礎プレート45の金属から押し出されている。各保持部46は、修正されたアングルブラケット56を受入れることができる開口を形成し、修正されたアングルブラケット56は、細長い孔57と細長い取付け孔58とを有している。図6の実施形態と同様、基礎プレート45は、片持ちアーム39と巻き部40とを有している。
【0025】
製造中、上述したポリスチレンブロックを基礎プレート35、45に当接させ、立ち上がり部36及び、場合によっては、保持部46をポリスチレンに突き刺す。かくして、オートクレーブ養生後、立ち上がり部36又は保持部46は、オートクレーブ養生された気泡コンクリートから出っ張る。しかしながら、これらの必要最小限の突出部は、凹部13内に配置され、かくして、パネル11の外部包囲部を越えて延びない。特に、立ち上がり部36又は保持部46は、溝4によって、パネルの据え付けのための取扱い中に引っ掛かることから保護される。凹部13は、基礎プレート35、45が立ち上がり部36又は保持部46を有する箇所に配置される必要があるに過ぎない。
【0026】
図7に図式的に指示するように、据え付け手順の間、アングルブラケット56を摺動式に保持部46と係合させる。その後、アングルブラケット56を、取付け孔58を通したボルトによって床にボルト止めする。保持器46がパネル11とブラケット56とを相互に十分に結合するので、所望ならば、図3の29等のファスナーを全く使用する必要がない。同様のことが基礎プレート45の立ち上がり部36に当てはまる。所望ならば、パネル11を屋根ビーム、天井等に固着させるために、同様のアングルブラケット26、56を使用するのがよい。
【0027】
上述したことは、本発明のいくつかの実施形態を説明したに過ぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに、当業者に明らかな変更を上記実施形態に行ってもよい。例えば、基礎プレート15、35、45をパネル11の1つの縁の下部のところだけに設けてもよいし、パネル11の1つの縁の上部と下部のところに設けてもよいし、パネル11の両側の2つの縁だけの下部のところに設けてもよいし、パネル11の両側の縁の上部と下部のところに設けてもよい。
【0028】
変形例として、基礎プレート15、35、45は、細長くて、一方の又は両方の縁の実質的に全長にわたって延びていてもよい。変形例として、短い長さの基礎プレート15、35、45が窓のまぐさ及び下枠の高さのところに配置されてもよい。
【0029】
更なる変更例は、孔27を図7のスロット57の仕方で細長いスロットとしてアングルブラケット26内に形成することを含む。これは、アングルブラケットがパネルを頭上の下端に固着させるのに使用される場合に、特に有利である。通常、小さい隙間がパネルのてっぺんと下端との間に設けられる。これにより、パネルの上の階の床が動的負荷のもとで反ることを可能にする。この環境では、アングルブラケット26はファスナー29に対して移動することができ、それにより、下端とパネルとの間の必要な相対移動を行う。
【0030】
同様に、ファスナー29を図示したけれども、アングルブラケット26、56を基礎プレート15、35、45に取付ける種々のその他の機構がある。これらの機構は、爪、リベット、及び、溶接等のその他の機械的構成を含む。
【0031】
加えて、基礎プレート15、35、45は、パネル11の周囲の任意の箇所に位置決めされてもよく、かかる箇所は、重い負荷が予想されるか、或いは、パネルに固定される何かの種類の固定具が必要とされる箇所である。
【0032】
同様の仕方で、孔22、立ち上がり部36又は保持部46等の基礎プレート15、35、45の変形は、図示した特定のものだけでなく、様々な種類の基礎プレートの任意の1つに使用されてもよい。同様に、基礎プレート自体は、図示のスナップ係合機構20、40以外の溶接又は結合等によって、補強メッシュ2、3に取付けられてもよい。これに関して、基礎プレート15、35、45の特別な利点は、それがせん断補強材として作用し、メッシュ補強材2、3が互いに分離し又は移動することの抵抗になることにある。かくして、パネル11の層分離が起こる可能性がより少ない。
【0033】
加えて、図5において、すべてのパネル11を上下の向きで示したけれども、パネル11を上下方向でなく水平方向の向きに配置することによって、パネル11C及び11Dが形成されることも同様に可能である。従って、かかる構成では、窓開口のコーナーのところのブラケット26は、一方の基礎プレートを他の基礎プレートに直接相互連結することを可能にする。水平方向に配置されたパネルは、例えば、所望の壁高さ又は窓の下枠の高さに達するために、1つずつ積み重ねられる。
【0034】
コンクリート床12及び下端21を詳細な説明において説明したけれども、これらの構造をスチールデッキ、木材等から製造できることも理解すべきである。
【0035】
ここに使用する用語「有する(comprising)」及びその文法的な変化形は、「持つ(having)又は(including)を含む意味で用いられ、排他的な意味の「それだけからなる(consisting only of)」で用いられていない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来技術の固定方法の分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による、上下方向に延びる2枚の隣接したパネルの下部分の側面図である。
【図3】図2のパネルの接合部の分解斜視図である。
【図4】図2及び図3の構成に使用される基礎プレートの斜視図である。
【図5】複数のパネルから作られ且つ窓開口を有する壁の側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における基礎プレートの図4と同様の図である。
【図7】本発明の第3の実施形態における基礎プレート及びブラケットの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁を作るための建物パネルであって、
建物パネルの内部に配置された補強材を有し、建物パネルの製造前又は製造中、基礎プレートが前記補強材に連結され、
前記基礎プレートは、建物パネルの製造後に建物パネルの面の下又は実質的に面一に位置する面を有し、それにより、建物パネルを取付けるための力伝達部材が前記基礎プレートに連結される建物パネル。
【請求項2】
前記補強材は、金属で作られる、請求項1に記載の建物パネル。
【請求項3】
前記補強材は、前記建物パネルと実質的に同一面にある少なくとも1つのスチールメッシュシートを有する、請求項2に記載の建物パネル。
【請求項4】
前記補強材は、1対の実質的に平行なスチールメッシュシートを有する、請求項3に記載の建物パネル。
【請求項5】
前記基礎プレートは、建物パネルの製造前に前記補強材に連結される、請求項1〜4の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項6】
前記基礎プレートは、前記補強材にクリップ止めされる、請求項5に記載のプレート。
【請求項7】
更に、成形石パネルを有する、請求項1〜6の何れか1項に記載のプレート。
【請求項8】
前記建物パネルは、オートクレーブ養生された気泡コンクリートで製造される、請求項7に記載の建物パネル。
【請求項9】
蒸発可能な材料の成形ピースが、オートクレーブ養生の前、前記基礎プレートの面と隣接して配置され、それにより、オートクレーブ養生中、前記蒸発可能なピースがなくなり、オートクレーブ養生後、建物パネルの表面に前記基礎プレートの面が位置する、請求項8に記載の建物パネル。
【請求項10】
前記基礎プレートは、それと建物パネルとの相互係合を増大させるように曲げられた部分を有する、請求項1〜9の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項11】
前記基礎プレートは、実質的に、建物パネルの1つの縁の長さにわたって延びる、請求項1〜10の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項12】
前記基礎プレートを2つ有し、各基礎プレートは、実質的に、建物パネルの対向する縁の長さにわたって延びる、請求項11に記載の建物パネル。
【請求項13】
少なくとも1つの基礎プレートを、建物パネルの周囲に隣接した所定の箇所に有する、請求項11又は12に記載の建物パネル。
【請求項14】
前記力伝達部材は、少なくとも1つのファスナーによって前記基礎プレートに連結される、請求項1〜13の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項15】
前記基礎プレートは、前記力伝達部材に係合する突出部を有する、請求項1〜14の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項16】
前記突出部は、前記基礎プレートを部分的に押出すことによって形成される、請求項15に記載の建物パネル。
【請求項17】
前記力伝達部材は、L字形状のブラケットを有する、請求項1〜16の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項18】
成形された複数の建物パネルを取付ける方法であって、
各建物パネルを実質的に同一面の構成をなして位置決めする工程と、
各建物パネルの縁部と縁部とを当接させ、当接させた縁部を互いにのり付けする工程と、
建物パネルを床と下端との間に配置する工程と、
力伝達部材を床及び/又は下端と各建物パネルの基礎プレートとの間に配置する工程と、を有し、
前記各基礎プレートは、それに対応する建物パネルの内部補強材に連結され、前記建物パネルの表面と実質的に面一に又はそれよりも下に位置する、方法。
【請求項19】
更に、前記基礎プレートの上に突出部を形成する工程を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記基礎プレートを打抜くことによって突出部を形成する工程を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
更に、ファスナーを、前記力伝達部材を貫くように前記基礎プレート内に固定する工程を有する、請求項18〜20の何れか1項に記載の方法。
【請求項22】
更に、ファスナーを、前記力伝達部材を貫くように床及び/又は下端に固定する工程を有する、請求項18〜21の何れか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記基礎プレートは、前記建物パネルの1つの実質的な縁に沿って延び、
更に、前記基礎プレートにまぐさを固着させる工程を有する、請求項18〜22の何れか1項に記載の方法。
【請求項24】
更なる成形パネルを前記まぐさによって支持する工程を有する、請求項23に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁を作るための建物パネルであって、
建物パネルの内部に配置された補強材を有し、建物パネルの製造前又は製造中、基礎プレートが前記補強材に連結され、
前記基礎プレートは、建物パネルの製造後に建物パネルの面の下又は実質的に面一に位置する面を有し、それにより、建物パネルを取付けるための力伝達部材が少なくとも1つのファスナーによって前記基礎プレートに連結され、前記ファスナーは、前記基礎プレートに形成された孔を通るシャンクを有する建物パネル。
【請求項2】
前記補強材は、金属で作られる、請求項1に記載の建物パネル。
【請求項3】
前記補強材は、前記建物パネルと実質的に同一面にある少なくとも1つのスチールメッシュシートを有する、請求項2に記載の建物パネル。
【請求項4】
前記補強材は、1対の実質的に平行なスチールメッシュシートを有する、請求項3に記載の建物パネル。
【請求項5】
前記基礎プレートは、建物パネルの製造前に前記補強材に連結される、請求項1〜4の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項6】
前記基礎プレートは、前記補強材にクリップ止めされる、請求項5に記載の建物パネル。
【請求項7】
更に、成形石パネルを有する、請求項1〜6の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項8】
前記建物パネルは、オートクレーブ養生された気泡コンクリートで製造される、請求項7に記載の建物パネル。
【請求項9】
蒸発可能な材料の成形ピースが、オートクレーブ養生の前、前記基礎プレートの面と隣接して配置され、それにより、オートクレーブ養生中、前記蒸発可能なピースがなくなり、オートクレーブ養生後、建物パネルの表面に前記基礎プレートの面が位置する、請求項8に記載の建物パネル。
【請求項10】
前記基礎プレートは、それと建物パネルとの相互係合を増大させるように曲げられた部分を有する、請求項1〜9の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項11】
前記基礎プレートは、実質的に、建物パネルの1つの縁の長さにわたって延びる、請求項1〜10の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項12】
前記基礎プレートを2つ有し、各基礎プレートは、実質的に、建物パネルの対向する縁の長さにわたって延びる、請求項11に記載の建物パネル。
【請求項13】
少なくとも1つの基礎プレートを、建物パネルの周囲に隣接した所定の箇所に有する、請求項11又は12に記載の建物パネル。
【請求項14】
前記力伝達部材は、少なくとも1つのファスナーによって前記基礎プレートに連結される、請求項1〜13の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項15】
前記基礎プレートは、前記力伝達部材に係合する突出部を有する、請求項1〜14の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項16】
前記突出部は、前記基礎プレートを部分的に押出すことによって形成される、請求項15に記載の建物パネル。
【請求項17】
前記力伝達部材は、L字形状のブラケットを有する、請求項1〜16の何れか1項に記載の建物パネル。
【請求項18】
成形された複数の建物パネルを取付ける方法であって、
各建物パネルを実質的に同一面の構成をなして位置決めする工程と、
各建物パネルの縁部と縁部とを当接させ、当接させた縁部を互いにのり付けする工程と、
建物パネルを床と下端との間に配置する工程と、
力伝達部材を床及び/又は下端と各建物パネルの基礎プレートとの間に配置する工程と、を有し、
前記各基礎プレートは、それに対応する建物パネルの内部補強材に連結され、前記建物パネルの表面と実質的に面一に又はそれよりも下に位置し、
前記力伝達部材は、前記基礎プレートに少なくとも1つのファスナーによって連結され、前記ファスナーは、前記基礎プレートに形成された孔を通るシャンクを有する、方法。
【請求項19】
更に、前記基礎プレートの上に突出部を形成する工程を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記基礎プレートを打抜くことによって突出部を形成する工程を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
更に、ファスナーを、前記力伝達部材を貫くように前記基礎プレート内に固定する工程を有する、請求項18〜20の何れか1項に記載の方法。
【請求項22】
更に、ファスナーを、前記力伝達部材を貫くように床及び/又は下端に固定する工程を有する、請求項18〜21の何れか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記基礎プレートは、前記建物パネルの1つの実質的な縁に沿って延び、
更に、前記基礎プレートにまぐさを固着させる工程を有する、請求項18〜22の何れか1項に記載の方法。
【請求項24】
更なる成形パネルを前記まぐさによって支持する工程を有する、請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−523788(P2006−523788A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504010(P2006−504010)
【出願日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000498
【国際公開番号】WO2004/092504
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(505387015)シーエスアール ビルディング プロダクツ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】