説明

カベルゴリンの製造

カベルゴリンおよび式(A)のp−二置換ベンゼンもしくは1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物からカベルゴリン形態Iを得ることを含む、カベルゴリン形態Iを製造する方法である。本発明の別の態様は、p−二置換ベンゼンもしくは1,3,5−トリメチルベンゼン中にカベルゴリンを溶解させ、次いでカベルゴリン形態Iの多形体を回収することを含み、適切には形態Iの直接結晶化もしくは形態Iに変換され得る溶媒和物の回収によることを含む、カベルゴリン形態Iを製造する方法を提供する。本発明の別の態様は、カベルゴリン形態Fと同定された新規のカベルゴリン多形体、ならびにフルオロベンゼン中にカベルゴリンの溶媒和物を溶解もしくは生成し、次いでカベルゴリン形態Fを回収することによって該多形体を製造する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、カベルゴリンの製造、特にカベルゴリン形態Iを製造する新しい過程および新規カベルゴリン多形体形態Fの生成に関する。
【背景技術】
【0002】
カベルゴリンは、式l−((6−アリルエルゴリン−8β−イル)−カルボニル)−l−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル尿素を有するエルゴリン誘導体である。それは、CNS疾患、可逆性閉塞性気道疾患、プロラクチン阻害を含む多くの病気の処置、眼圧の管理、および緑内症の治療において知られている。
【0003】
多くの異なる形態のカベルゴリンが知られている。例えば、PCT特許公開第WO01/72747号は、カベルゴリン形態IIを記述し、PCT特許公開第WO01/72746号は、カベルゴリン形態VIIを記述する。
【0004】
カベルゴリン形態Iの製造は、PCT特許公開第WO01/70740号、第WO03/078392号、および第WO03/078433号に記載される。例えば、PCT特許公開第WO01/70740号は、トルエン/ジエチルエーテルの混合物を含む溶媒からの結晶性カベルゴリン形態Iの製造を教示する一方で、PCT特許公開第WO03/078392号および第WO03/078433号は、カベルゴリンおよびトルエンの溶媒和物を乾燥させることによって得られる結晶性カベルゴリン形態Iを教示する。
【0005】
係属中の英国特許出願第GB0409785.3号は、必要に応じてn−ヘプタンのごとき貧溶媒と一緒にエチルベンゼンを用いて、高収率かつ高純度であり、望まれる粒径分布を有するカベルゴリン形態Iを製造する過程を教示する。GB0409785.3はカベルゴリンエチルベンゼンの溶媒和物をさらに記述する。
【0006】
一連のカベルゴリン多形体はまた、PCT特許公開第WO2004/101510号に記載される。
【0007】
本発明では、高純度の結晶性カベルゴリン形態Iを製造することが望まれる。また、(結晶化の後に)比較的小さく、かつ最終的な医薬品において望まれる粒径を得るための粉砕を必要としないか、または比較的わずかな粉砕を必要とする粒径を有するカベルゴリンを製造することも望まれる。粉砕および他のかかる過程は、カベルゴリンの純粋な多形体形態を多形体混合物へと変換しやすい傾向にあるので望まれない。PCT特許公開第WO03/078433号に記載される方法の1つの問題点は、例えば、得られるカベルゴリン形態Iの結晶が比較的大きな粒径を有することである。
【0008】
また、最終的なカベルゴリン形態Iの生成物への中間体溶媒和物の変換が迅速かつ効率的であるカベルゴリンの製造過程を提供することも望まれる。この変換の既知過程の難点は、すなわち、PCT特許公開第WO03/078433号で説明される方法では、溶媒和物から溶媒を除去するために長い乾燥時間−48時間を超える−が必要となることである。
【発明の開示】
【0009】
(発明の要約)
本発明の一の態様は、式(A)
【化1】

[式中、
Xがハロゲンであり、Yがハロゲンまたは低級アルキルから成る群から選択される]
のp−二置換ベンゼン中にカベルゴリンを溶解させ、次いでp−二置換ベンゼン中の該溶液からカベルゴリン形態I多形体を回収すること、適切にはカベルゴリン形態Iに変換され得る溶媒和物の直接結晶化または回収により回収すること、を含むカベルゴリン形態Iを製造する方法を提供する。本発明の別の態様は、カベルゴリン形態Fと本明細書で表されるカベルゴリンの新しい多形体の形態を提供し、該カベルゴリン形態Fは、カベルゴリンおよびフルオロベンゼンの溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物からカベルゴリン形態Fを回収することを含む過程によって得られてよい。
【0010】
(図面の簡単な説明)
図1は、溶媒として4−フルオロトルエンを用いて得られたカベルゴリン形態IのX線粉末回折パターンである(実施例1)。
【0011】
図2は、溶媒として4−フルオロトルエンを用いて得られたカベルゴリン形態Iの13CCPMASスペクトラムである(実施例1)。
【0012】
図3は、溶媒として1−クロロ−4−フルオロトルエンを用いて得られたカベルゴリン形態IのX線粉末回折パターンである(実施例4)。
【0013】
図4は、溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られた湿カベルゴリン形態Iの示差走査熱量測定(DSC)のトレースである(実施例4)。
【0014】
図5は、溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られた乾燥カベルゴリン形態Iの示差走査熱量測定(DSC)のトレースである(実施例4)。
【0015】
図6は、溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態IのFTIRスキャンである(実施例4)。
【0016】
図7は、溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態Iの13CCPMASスペクトラムである(実施例4)。
【0017】
図8は、溶媒として1,4−ジフルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態IのX線粉末回折パターンである(実施例6)。
【0018】
図9は、溶媒として1,4−ジフルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態Iの13CCPMASスペクトラムである(実施例6)。
【0019】
図10は、カベルゴリン形態FのX線粉末回折パターンである。
【0020】
図11は、溶媒和物としてフルオロベンゼンを用いて得られた湿カベルゴリン形態Fカベルゴリンの示差走査熱量測定(DSC)のトレースである(実施例9)。
【0021】
図12は、溶媒としてフルオロベンゼンを用いて得られた乾燥カベルゴリン形態Fの示差走査熱量測定(DSC)のトレースを示す(実施例9)。湿DSCトレースおよび乾燥DSCトレースが基本的に同一である限り、形態Fカベルゴリンは溶媒和すると推測され得る。
【0022】
図13は、カベルゴリン形態FのFTIRスキャンである。
【0023】
図14は、カベルゴリン形態F13CCPMASスペクトラムである。
【0024】
(発明の詳細な説明)
本発明は、式(A)
【化2】

[式中、
Xがハロゲンであり、Yがハロゲンまたは低級アルキルから成る群から選択される]
のp−二置換ベンゼン中にカベルゴリンを溶解させて溶液を生成し、次にカベルゴリン形態Iの多形体を回収することによりカベルゴリン形態Iを製造することに関する。カベルゴリン形態Iは、適切にはカベルゴリン形態Iを得るための直接結晶化により、またはカベルゴリン形態Iに変換され得る溶媒和物の回収により、該溶液から回収され得る。
【0025】
好ましいのは、式(A)のp−二置換ベンゼンがXの位置でフッ素に置換される。より好ましいのは、式(A)のp−二置換ベンゼンがXの位置でフッ素に置換され、Yが、メチル、フッ素または塩素から成る群から選択される。最も好ましいのは、式(A)のp−二置換ベンゼンが、4−フルオロトルエン、1−クロロ−4−フルオロベンゼン、または1,4−ジフルオロベンゼンから成る群から選択される。
【0026】
本発明の一の好ましい具体例では、カベルゴリン形態Iは、必要に応じて貧溶媒をさらに含む、カベルゴリンおよび式(A)のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成し、次いでこの溶媒和物からカベルゴリン形態Iを得ることにより得られてよい。
【0027】
本発明の別の具体例では、カベルゴリン形態Iは、式(A)のp−二置換ベンゼンを含む溶媒中にカベルゴリンを溶解させ、必要に応じて貧溶媒を添加して溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物が乾燥されてカベルゴリン形態Iが得られることで製造される。
【0028】
本発明のさらに別の具体例では、カベルゴリン形態Iは、1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)中にカベルゴリンを溶解させ、次いでカベルゴリン形態Iの多形体を回収することを含む方法により製造される。カベルゴリン形態Iは、適切にはカベルゴリン形態Iを得るための直接結晶化により、またはカベルゴリン形態Iに変換され得る溶媒和物の回収により、1,3,5−トリメチルベンゼン中の該溶液から得られ得る。
【0029】
本発明の好ましい具体例では、カベルゴリン形態Iは、カベルゴリンおよび1,3,5−トリメチルベンゼンの溶媒和物を生成し、必要に応じて貧溶媒を添加して該溶媒和物を得、次いでこの溶媒和物からカベルゴリン形態Iを得ることによって製造される。
【0030】
本発明の別の具体例は、1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒中にカベルゴリンを溶解させ、必要に応じて貧溶媒を添加して溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物を乾燥させてカベルゴリン形態Iを得ることを含む。
【0031】
本発明の別の具体例では、カベルゴリンが式(A)のp−二置換ベンゼンもしくは1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒中に溶解され、次いで該溶液が−5℃以下の温度に冷却される。該溶媒は、好ましくは少なくも75体積%の式(A)のp−二置換ベンゼンを含む。本発明では、該溶媒が式(A)のp−二置換ベンゼンのみから成ってよいと考えられる。本発明の別の態様によると、該溶媒は、好ましくは少なくとも75体積%の1,3,5−トリメチルベンゼンを含む。さらに、本発明では、該溶媒が1,3,5−トリメチルベンゼンのみから成ってもよいとも考えられる。
【0032】
本発明のさらなる具体例では、カベルゴリンは、式(A)のp−二置換ベンゼンおよび1,3,5−トリメチルベンゼンから選択される溶媒中に溶解される。該溶解の過程は、必要に応じて、室温、典型的には約25℃〜30℃で行われ、得られた溶液が、好ましくはろ過されて粒子状物質が除去される。次に、該溶液の温度は、約−17℃以下、好ましくは−23℃以下に下げられ、それにより、カベルゴリンの沈殿物が生成される。カベルゴリンの沈殿物の生成は、必要に応じて結晶性カベルゴリン形態Iを用いて撹拌もしくは撒種することによって促進され得る。
【0033】
カベルゴリンの沈殿物に対して貧溶媒が添加される。本明細書で使用されるように、貧溶媒は、一般的にカベルゴリン、カベルゴリン/式(A)のp−二置換ベンゼンの溶媒和物および/またはカベルゴリン/1,3,5−トリメチルベンゼンの溶媒和物が非常に不溶性である液体である。該貧溶媒は、好ましくは、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、またはこれら溶媒の混合物を含む。該貧溶媒は、より好ましくはヘプタンを含み、最も好ましくはn−ヘプタンを含む。
【0034】
該貧溶媒の添加は、カベルゴリン、カベルゴリン/式(A)のp−二置換ベンゼンの溶媒和物、またはカベルゴリン/1,3,5−トリメチルベンゼンの溶媒和物の生成および沈殿を生じ、スラリーを生成する。スラリーはろ過されて固体が回収され、該固体は、例えば、必要に応じてさらなる貧溶媒で洗浄され、次いで乾燥されて高純度のカベルゴリン形態Iが生じ得る。
【0035】
最初の溶媒、すなわち、式(A)のp−二置換ベンゼンまたは1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒の、第二の溶媒、すなわち、貧溶媒に対する比は、一般的に4〜10:5〜20の体積比の範囲、好ましくは5〜7:8〜15の体積比の範囲、およびより好ましくは5〜7:10〜12の体積比の範囲である。最初の溶媒の第二の溶媒に対する比は約5〜6:11であることが最も好ましい。
【0036】
有利なことに、ろ過により回収され得る本発明の湿溶媒和物は、急速に乾燥されてカベルゴリン形態Iの結晶が形成され得る。
【0037】
湿溶媒和物の乾燥は多くの異なる方法で行われ得る。例えば、乾燥は減圧下、900mbar以下の圧力、800mbar以下の圧力、および700mbar以下の圧力下で行われている。これらの例の各々では、乾燥された純粋なカベルゴリン形態Iが30時間以内に得られた。乾燥はまた、上昇温度下で行われ得る。本発明では、湿溶媒和物が40℃ないし60℃で急速に乾燥され得ると考えられる。
【0038】
さらに別の選択肢は、不活性ガス雰囲気中で湿溶媒和物を乾燥させることである。該不活性ガス雰囲気は、80体積%以上の濃度で窒素、アルゴンおよび/または他の不活性ガスを含む。好ましいのは、該不活性ガス雰囲気が5%以下の酸素を含む。加えて、窒素もしくは他の不活性ガスのブランケットが用いられて湿溶媒和物が乾燥され得るか、または乾燥が不活性ガスの気流下で行われ得る。不活性ガスを用いる乾燥が約20時間未満で完了され得ることが見出されている。これは、特に大規模でカベルゴリン形態Iを製造する場合に有利である。
【0039】
上記の方法は、比較的小さい粒径、典型的には90ミクロン未満の体積中位粒子径(VMD)を有するカベルゴリン形態Iを生産するのに有利であることが見出されている。下記の実施例8は、4−フルオロトルエン、1−クロロ−4−フルオロベンゼン、および1,4−ジフルオロベンゼン各々を用いて製造されたカベルゴリン形態Iに関する粒径の利点を示す。結晶化後の生成物の粉砕は多形体の純度消失を生じる傾向にあり、それゆえに、この比較的小さな粒径は、高純度のカベルゴリン形態Iを有する医薬品の製造に有意である。
【0040】
また、本発明によって提供されるものは、本発明の方法により得られるカベルゴリン形態I、カベルゴリンおよび式(A)のp−二置換ベンゼンを含むカベルゴリンの溶媒和物、ならびにカベルゴリンおよび1,3,5−トリメチルベンゼンを含むカベルゴリンの溶媒和物である。
【0041】
本発明の別の態様は、カベルゴリンの新しい多形体形態(カベルゴリン形態Fで表される)を提供する。新しいカベルゴリン形態Fは、図10のX線粉末回折パターン、図11および図12のDSCスキャン、図13のFTIRスキャン、または図14の13CCPMASスペクトラムにより特徴付けられてよい。
【0042】
カベルゴリン形態Fは、フルオロベンゼン(Xがフッ素であり、Yが水素である、式(A)のp−二置換ベンゼン)中にカベルゴリンを溶解させて溶液を生成し、次いで該溶液から前記カベルゴリン形態Fを回収することを含む過程によって製造されてよい。
【0043】
別の具体例では、カベルゴリン形態Fは、カベルゴリンおよびフルオロベンゼン(Xがフッ素であり、Yが水素である、式(A)のp−二置換ベンゼン)の溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物からカベルゴリン形態Fを得ることを含む過程によって製造されてよい。
【0044】
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することを意図せずに本発明を例示する。
【0045】
(実施例)
実施例1
(4−フルオロトルエンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
5.0グラムのカベルゴリン(HPLCの百分率ピーク面積による純度99.9%)を15mLの溶媒(4−フルオロトルエン)中に溶解させて溶液を生成した。溶液を−20℃に冷却してゲルにした。7時間後、110mLの貧溶媒(n−ヘプタン)の前ろ過溶液を−20℃で20分間にわたって液滴により添加した。
【0046】
添加が完了した時点で、スラリーを−20℃から−15℃で3.5時間撹拌した。次に生成物を窒素ブランケット下でろ過によって収集し、フィルターケークを冷(−20℃から−15℃)n−ヘプタンで洗浄した。続いてフィルターケークを窒素ブランケット下で30分間乾燥させた。
【0047】
次に、得られた固体を45℃−50℃で窒素パージとともに真空オーブン内に配置した。続いて、サンプルが一定重量になるまで、40℃から50℃の真空オーブン内で固体に完全吸引を適用した。
【0048】
生成物のサンプルを(図1で説明されるような)FTIR、DSCおよびX線結晶解析のごときクロマトグラフの試験にかけ、純粋なカベルゴリン形態Iであることを調べた。収率は96.7%であった。
【0049】
実施例2
(4−フルオロトルエンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
実施例1の手順を;2.0グラムのカベルゴリンを10mLの4−フルオロトルエン中に溶解させ、次の段階で22mLのn−ヘプタンを添加したことを除いて繰り返した。
【0050】
生成物のサンプルをFTIRにかけ、純粋なカベルゴリン形態Iであることを調べた。湿物質のDSC解析は52.5℃でピークを示し、乾燥物質のDSC解析は104.20℃でピークを示した。収率は77.8%であった。
【0051】
実施例3
(4−フルオロトルエンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
実施例1の手順を;2.0グラムのカベルゴリンを6mLの4−フルオロトルエン中に溶解させ、次の段階で44mLのn−ヘプタンを添加したことを除いて繰り返した。
【0052】
生成物のサンプルをFTIR、DSCおよびX線結晶解析にかけ、純粋なカベルゴリン形態Iであることを調べた。湿物質のDSC解析は52.5℃でピークを示し、乾燥物質のDSC解析は104.16℃でピークを示した。収率は82%であった。
【0053】
実施例4
(1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
2.0グラムのカベルゴリンを8mLの溶媒(1−クロロ−4−フルオロベンゼン)中に温めることで溶解させて溶液を生成した。次に、溶液を0.45μのフィルターを通してろ過し、続いて2mLの1−クロロ−4−フルオロベンゼンで洗浄した。次に、溶液を−15℃から−20℃のフリーザー内で20時間撹拌した。44mLの冷n−ヘプタンを20分かけて添加した。
【0054】
添加が完了した時点で、懸濁液を−15℃から−20℃で3.5時間撹拌した。次に生成物をろ過によって収集し、ろ液を冷ヘプタンで洗浄した。続いてろ液を窒素ブランケット下で30分間乾燥させ、2.3g(湿重量)の生成物が生じた(DSC=67℃)。
【0055】
次に、得られた固体を40℃で窒素フローにさらし、続いて40℃で24時間減圧乾燥させ(DSC=67℃)、乾燥固体を50℃の減圧下でさらに96時間乾燥させた(DSC=103.1℃)。
【0056】
両乾燥段階での生成物のサンプルを(図3〜7で説明されるような)FTIR、DSCおよび13CCPMAS解析のごときクロマトグラフの試験にかけ、純粋なカベルゴリン形態Iであることを調べた。
【0057】
実施例5
(1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
2.25グラムのカベルゴリンを19.5℃で6.75mLの溶媒(1−クロロ−4−フルオロベンゼン)中に溶解させて黄色の均一溶液を生成した。次に溶液をろ過して磨き、フィルターを2.25mLの1−クロロ−4−フルオロベンゼンで洗浄した。続いて、白色の固体が種結晶を撒取することなく沈殿するまで、溶液を−15℃から−17℃のフリーザー内で撹拌した。49.5mLの冷n−ヘプタンを(−20℃から−25℃において)窒素ブランケット下で15分かけて添加した。混合物を含むフラスコをフリーザーに戻し、一晩撹拌した。
【0058】
翌日、固体をろ過し、冷ろ液(母液)で洗浄して固体を移しやすくした。次に、ろ過した固体を吸引および窒素の正流(positive stream)下に20分間置き、続いて窒素と一緒に温(40℃)オーブン内に3時間移した。湿重量は2.69gであった。
【0059】
固体を45℃の減圧したオーブン内で一晩乾燥させて、2.113gの乾燥固体が生じた。
【0060】
生成物のサンプルをDSC解析にかけて以下の結果を得、生成物が純粋なカベルゴリン形態Iであることを確認した。
【表1】

【0061】
実施例6
(1,4−ジフルオロベンゼンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
2.0グラムのカベルゴリンを6mLの溶媒(1,4−ジフルオロベンゼン)中に18℃で溶解させた。次に溶液をろ過して磨き、フィルターを1mLの1,4−ジフルオロベンゼンで洗浄した。続いて溶液を撹拌せずに−17℃のフリーザー内に置いた。沈殿物は生成されず、次いで溶液にカベルゴリン形態Iの種結晶を添加し、撹拌せずに−17℃のフリーザー内に一晩置いた。44mLの冷n−ヘプタンを15分間かけて添加した。混合物を含むフラスコをフリーザーに戻し、撹拌せずに−17℃で一晩置いた。
【0062】
翌日、固体をろ過し、冷ろ液(母液)で洗浄して固体を移しやすくした。次にろ過した固体を吸引および窒素の正流(positive stream)下に20分間置き、続いて窒素と一緒に温(40℃)オーブン内に3時間移した。湿重量は2.203gであった。次に固体を45℃の減圧したオーブン内で24時間乾燥させ、1.82gの乾燥固体が生じた。
【0063】
生成物のサンプルをFTIR解析にかけて、生成物が純粋なカベルゴリン形態Iであるという結果を得た。
【0064】
実施例7
(1,3,5−トリメチルベンゼンを用いるカベルゴリン形態Iの製造)
実施例1の手順を、溶媒として1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)を用いて繰り返した。特に、2.0グラムのカベルゴリンを50mLの1,3,5−トリメチルベンゼン中に溶解させ、得られた溶液を実施例1に記載した通りに処理した。
【0065】
得られた生成物の解析は、それが主にカベルゴリン形態Iと少量(3.8%)の形態IIから成ることを示した。
【0066】
実施例8
(異なる溶媒から得られた多形体の比較)
実施例4の手順を以下の表に示す溶媒を用いて繰り返した。得られた多形体形態を右欄に示す。
【表2】

【0067】
(異なる溶媒から得られたカベルゴリン多形体の粒径比較)
実施例1の手順を、4−フルオロトルエン/ヘプタン、1,3,5−トリメチルベンゼン、1−クロロ−4−フルオロベンゼン/ヘプタン、および1,4−ジフルオロベンゼン各々を用いて繰り返した。各例において得られたカベルゴリン形態I多形体の粒径を測定し、トルエン/ヘプタンからの製造物を開示するWO03/078433に従って得られたカベルゴリン形態Iの粒径およびカベルゴリン形態IIの粒径を比較した。結果を以下の表に示す。
【表3】

【0068】
実施例9
(4−フルオロベンゼンを用いるカベルゴリン形態Fの製造)
2.0グラムのカベルゴリンを4mLの溶媒(4−フルオロベンゼン)中に溶解させた。次に溶液を0.45μのフィルターを通してろ過し、−15℃のフリーザー内に置いた。
【0069】
生成した固体を4mLのn−ヘプタンで洗浄し、窒素ブランケット下で乾燥させた。次に固体を40℃のオーブン内に一晩置いた。翌日、固体を30分間減圧乾燥させた。
【0070】
生成物のサンプルをDRIFT IRおよびX線クロマトグラフィーのごときクロマトグラフの試験にかけ、カベルゴリン形態Iもしくは形態IIのどちらでもないことを見出した。生成物を新しい多形体形態、カベルゴリン形態Fであると考えた。湿生成物および乾燥生成物のDSCテスト(図11および図12を参照)は、カベルゴリン形態Fが溶媒和したことを示す。この結果をガスクロマトグラフィーにより確認した(残渣のフルオロベンゼン溶媒−9.3重量%)。
【0071】
従って、本発明は、高純度の結晶性カベルゴリン形態Iを得る方法であって、該方法は中間体の溶媒和物を乾燥させる容易なものであって、結晶後の処理工程を減らすとともに医薬品の製造を促進する粒径を有する結晶性カベルゴリン形態Iを得る方法を提供する。また、本明細書でカベルゴリン形態Fと表される新しい多形体形態も提供する。
【0072】
用語「a」、「an」、および「the」の使用、ならびに本発明を記載する文脈における(特に請求項の文脈において)類似の記号は、本明細書で特に指示がないか、または文脈に明白に矛盾しない限り、単数形および複数形の両方に解釈されるべきである。用語「comprising」、「having」、「including」および「containing」は、特に断りのない限り、制限のない用語(すなわち、「を含むが、それらだけに限定されない」を意味する)として解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、特に指示のない限り、単にその範囲内に収まる各々別の値を意味する省略方法としての提供を意図するに過ぎず、各々別の値が、あたかも個々に本明細書に列挙されているかのように取り込まれている。本明細書に記載の全ての方法は、他に指示がないか、または他に文脈に明らかに矛盾しない限り、適するいずれかの方法で実施され得る。本明細書で提供されるありとあらゆる例、または典型的な言葉(例、「のごとき」)の使用は、単に本発明をより具体的に例示することが意図され、他に請求されない限り、本発明の範囲の限定を提起しない。本明細書の用語は、本発明の実施に必要である非請求の要素を示すように解釈されるべきではない。
【0073】
本発明の好ましい具体例が本明細書に記載され、それは、本発明を行うために発明者が知る最も適する様態を含む。これらの好ましい具体例の変更は、先の記載を読むことによって当業者間で明白になるかもしれない。本発明者は、当業者がかかる変更を適切に採用することを期待し、本発明が本明細書に特に記載されること以外にも実施されることを意図する。従って、本発明は、法的に認められているように、ここに添付した請求項に列挙される対象の改良および同等なもの全てを含む。さらに、それらの変更可能なもの全てにおける上に記載の要素の組み合わせは、明細書に他に指示がないか、または他に文脈に明らかに矛盾しない限り本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】溶媒として4−フルオロトルエンを用いて得られたカベルゴリン形態IのX線粉末回折パターンである(実施例1)。
【図2】溶媒として4−フルオロトルエンを用いて得られたカベルゴリン形態Iの13CCPMASスペクトラムである(実施例1)。
【図3】溶媒として1−クロロ−4−フルオロトルエンを用いて得られたカベルゴリン形態IのX線粉末回折パターンである(実施例4)。
【図4】溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られた湿カベルゴリン形態Iの示差走査熱量測定(DSC)のトレースである(実施例4)。
【図5】溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られた乾燥カベルゴリン形態Iの示差走査熱量測定(DSC)のトレースである(実施例4)。
【図6】溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態IのFTIRスキャンである(実施例4)。
【図7】溶媒として1−クロロ−4−フルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態Iの13CCPMASスペクトラムである(実施例4)。
【図8】溶媒として1,4−ジフルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態IのX線粉末回折パターンである(実施例6)。
【図9】溶媒として1,4−ジフルオロベンゼンを用いて得られたカベルゴリン形態Iの13CCPMASスペクトラムである(実施例6)。
【図10】カベルゴリン形態FのX線粉末回折パターンである。
【図11】溶媒和物としてフルオロベンゼンを用いて得られた湿カベルゴリン形態Fカベルゴリンの示差走査熱量測定(DSC)のトレースである(実施例9)。
【図12】溶媒としてフルオロベンゼンを用いて得られた乾燥カベルゴリン形態Fの示差走査熱量測定(DSC)のトレースを示す(実施例9)。湿DSCトレースおよび乾燥DSCトレースが基本的に同一である限り、形態Fカベルゴリンは溶媒和すると推測され得る。
【図13】カベルゴリン形態FのFTIRスキャンである。
【図14】カベルゴリン形態F13CCPMASスペクトラムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カベルゴリンおよび式(A)
【化1】

[式中、
Xがハロゲンであり、Yがハロゲンまたはメチルから成る群から選択される]
のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物からカベルゴリン形態Iを得ること:
を含む、カベルゴリン形態Iを製造する方法。
【請求項2】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素である]のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Yがフッ素、塩素またはメチルから成る群から選択される]のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yが塩素である]のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yがメチルである]のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yがフッ素である]のp−二置換ベンゼンの溶媒和物を生成することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
式(A)のp−二置換ベンゼンが4−フルオロトルエンである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
式(A)のp−二置換ベンゼンが1−クロロ−4−フルオロベンゼンである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
式(A)のp−二置換ベンゼンが1,4−ジフルオロベンゼンである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該溶媒和物が、式(A)のp−二置換ベンゼンを含む溶媒中にカベルゴリンを溶解させることによって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
該溶媒が、少なくとも75体積%の式(A)のp−二置換ベンゼンを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
該溶媒が、式(A)のp−二置換ベンゼンのみを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
式(A)のp−二置換ベンゼン中にカベルゴリンを溶解させることによって生成される溶液を約−5℃またはそれ以下の温度に冷却する工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
式(A)のp−二置換ベンゼン中にカベルゴリンを溶解させることによって生成される溶液をろ過する工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
貧溶媒を添加して該溶媒和物を生成する工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
該貧溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
該貧溶媒がヘプタンである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
該貧溶媒がn−ヘプタンである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
カベルゴリン形態Iが、乾燥させることにより該溶媒和物から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
該乾燥が900mbar以下の圧力下で行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
該乾燥が少なくとも約40℃の温度で行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
該乾燥が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
該不活性ガス雰囲気が5%未満の酸素を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
該不活性ガス雰囲気が窒素ガスおよびアルゴンガスから成る群から選択される不活性ガスを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
該不活性ガス雰囲気が少なくとも約80%の不活性ガスを含むガス混合物を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
該ガス混合物が窒素ガスを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
該ガス混合物がアルゴンガスを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
請求項1に記載の方法によって得られるカベルゴリン形態I。
【請求項29】
カベルゴリンおよび式(A)
【化2】

[式中、
Xがハロゲンであり、Yがハロゲンまたはメチルから成る群から選択される]
のp−二置換ベンゼンを含むカベルゴリンの溶媒和物。
【請求項30】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素である]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項29に記載の溶媒和物。
【請求項31】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Yがフッ素、塩素またはメチルから成る群から選択される]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項30に記載の溶媒和物。
【請求項32】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yが塩素である]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項31に記載の溶媒和物。
【請求項33】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yがメチルである]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項31に記載の溶媒和物。
【請求項34】
カベルゴリンおよび式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yがフッ素である]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項31に記載の溶媒和物。
【請求項35】
式(A)のp−二置換ベンゼンが4−フルオロトルエンである、請求項29に記載の溶媒和物。
【請求項36】
式(A)のp−二置換ベンゼンが1−クロロ−4−フルオロベンゼンである、請求項29に記載の溶媒和物。
【請求項37】
式(A)のp−二置換ベンゼンが1,4−ジフルオロベンゼンである、請求項29に記載の溶媒和物。
【請求項38】
貧溶媒をさらに含む、請求項32に記載の溶媒和物。
【請求項39】
該貧溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項38に記載の溶媒和物。
【請求項40】
該貧溶媒がヘプタンである、請求項39に記載の溶媒和物。
【請求項41】
該貧溶媒がn−ヘプタンである、請求項40に記載の溶媒和物。
【請求項42】
式(A)
【化3】

[式中、
Xがハロゲンであり、Yがハロゲンまたはメチルから成る群から選択される]
のp−二置換ベンゼンを含む溶媒中にカベルゴリンを溶解させて溶液を生成し、次いで該溶液からカベルゴリン形態Iを得ることを含む、カベルゴリン形態Iを製造する方法。
【請求項43】
該溶媒が式(A)[式中、Xがフッ素である]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
該溶媒が式(A)[式中、Yがフッ素、塩素またはメチルから成る群から選択される]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
該溶媒が式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yが塩素である]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
該溶媒が式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yがメチルである]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
該溶媒が式(A)[式中、Xがフッ素であり、Yがフッ素である]のp−二置換ベンゼンを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
式(A)のp−二置換ベンゼンが4−フルオロトルエンである、請求項42に記載の方法。
【請求項49】
式(A)のp−二置換ベンゼンが1−クロロ−4−フルオロベンゼンである、請求項42に記載の方法。
【請求項50】
式(A)のp−二置換ベンゼンが1,4−ジフルオロベンゼンである、請求項42に記載の方法。
【請求項51】
該溶媒が、少なくとも75体積%の該式(A)のp−二置換ベンゼンを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項52】
該溶媒が式(A)のp−二置換ベンゼンのみを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
該溶液を約−5℃またはそれ以下の温度に冷却する工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項54】
該溶解が室温で行われる、請求項42に記載の方法。
【請求項55】
該溶解が25℃〜30℃の間で行われる、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
該溶液をろ過して粒子状物質を除去する工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項57】
該溶液を約−17℃またはそれ以下の温度に冷却して沈殿物を生成する工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項58】
該溶液が約−23℃またはそれ以下の温度に下げられて沈殿物が生成される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
該溶液に第二の溶媒を添加する工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項60】
該第二の溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
該貧溶媒がヘプタンである、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
該貧溶媒がn−ヘプタンである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
式(A)のp−置換ベンゼンの第二の溶媒に対する比が4〜10:5〜20の体積比である、請求項59に記載の方法。
【請求項64】
式(A)のp−置換ベンゼンの第二の溶媒に対する比が5〜7:10〜12の体積比である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
式(A)のp−置換ベンゼンの第二の溶媒に対する比が5〜6:11の体積比である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
該溶液を乾燥させてカベルゴリン形態Iを得る工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項67】
該乾燥が900mbar以下の圧力下で行われる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
該乾燥が少なくとも約40℃の温度で行われる、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
該乾燥が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項66に記載の方法。
【請求項70】
該不活性ガス雰囲気が5%未満の酸素を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
該不活性ガス雰囲気が窒素ガスおよびアルゴンガスから成る群から選択される不活性ガスを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
該不活性ガス雰囲気が少なくとも約80%の不活性ガスを含むガス混合物を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
該ガス混合物が窒素ガスを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
該ガス混合物がアルゴンガスを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
請求項42に記載の方法によって得られるカベルゴリン形態I。
【請求項76】
カベルゴリンおよび1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物からカベルゴリン形態Iを得ることを含む、カベルゴリン形態Iを製造する方法。
【請求項77】
該溶媒和物が、1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒中にカベルゴリンを溶解させることにより生成される、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
該溶媒が少なくとも75体積%の1,3,5−トリメチルベンゼンを含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
該溶媒が1,3,5−トリメチルベンゼンのみを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
1,3,5−トリメチルベンゼン中にカベルゴリンを溶解させることにより生成される溶液を約−5℃またはそれ以下の温度に冷却する工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
1,3,5−トリメチルベンゼン中にカベルゴリンを溶解させることにより生成される溶液をろ過する工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項82】
貧溶媒を添加して該溶媒和物を生成する工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項83】
該貧溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
該貧溶媒がヘプタンである、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
該貧溶媒がn−ヘプタンである、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
該カベルゴリン形態Iが、乾燥させることにより該溶媒和物から得られる、請求項77に記載の方法。
【請求項87】
該乾燥が900mbar以下の圧力下で行われる、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
該乾燥が少なくとも約40℃の温度で行われる、請求項86に記載の方法。
【請求項89】
該乾燥が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
該不活性ガス雰囲気が5%未満の酸素を含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
該不活性ガス雰囲気が窒素ガスおよびアルゴンガスから成る群から選択される不活性ガスを含む、請求項89に記載の方法。
【請求項92】
該不活性ガス雰囲気が少なくとも約80%の不活性ガスを含むガス混合物を含む、請求項89に記載の方法。
【請求項93】
該ガス混合物が窒素ガスを含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
該ガス混合物がアルゴンガスを含む、請求項92に記載の方法。
【請求項95】
請求項76に記載の方法によって得られるカベルゴリン形態I。
【請求項96】
カベルゴリンおよび1,3,5−トリメチルベンゼンを含むカベルゴリンの溶媒和物。
【請求項97】
貧溶媒をさらに含む、請求項96に記載の溶媒和物。
【請求項98】
該貧溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項97に記載の溶媒和物。
【請求項99】
該貧溶媒がヘプタンである、請求項98に記載の溶媒和物。
【請求項100】
該貧溶媒がn−ヘプタンである、請求項99に記載の溶媒和物。
【請求項101】
1,3,5−トリメチルベンゼンを含む溶媒中にカベルゴリンを溶解させて溶液を生成し、次いで該溶液からカベルゴリン形態Iを得ることを含む、カベルゴリン形態Iを製造する方法。
【請求項102】
該溶媒が少なくとも75体積%の1,3,5−トリメチルベンゼンを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
該溶媒が1,3,5−トリメチルベンゼンのみを含む、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
該溶液を約−5℃またはそれ以下の温度に冷却する工程をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
該溶解が室温で行われる、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
該溶解が25℃〜30℃の間で行われる、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
該溶液をろ過して粒子状物質を除去する工程をさらに含む、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
該溶液を約−17℃またはそれ以下の温度に冷却して沈殿物を生成する工程をさらに含む、請求項106に記載の方法。
【請求項109】
該溶液が約−23℃またはそれ以下の温度に下げられて沈殿物が生成される、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
該溶液に第二の溶媒を添加する工程をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項111】
該第二の溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテル、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
該貧溶媒がヘプタンである、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
該貧溶媒がn−ヘプタンである、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
1,3,5−トリメチルベンゼンの該第二の溶媒に対する比が4〜10:5〜20の体積比である、請求項110に記載の方法。
【請求項115】
1,3,5−トリメチルベンゼンの該第二の溶媒に対する比が5〜7:10〜12の体積比である、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
1,3,5−トリメチルベンゼンの該第二の溶媒に対する比が5〜6:11の体積比である、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
該溶液を乾燥させてカベルゴリン形態Iを得る工程をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項118】
該乾燥が900mbar以下の圧力下で行われる、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
該乾燥が少なくとも約40℃の温度で行われる、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
該乾燥が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項117に記載の方法。
【請求項121】
該不活性ガスが5%未満の酸素を含む、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
該不活性ガス雰囲気が窒素ガスおよびアルゴンガスから成る群から選択される不活性ガスを含む、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
該不活性ガス雰囲気が少なくとも80%の不活性ガスを含むガス混合物を含む、請求項120に記載の方法。
【請求項124】
該ガス混合物が窒素ガスを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
該ガス混合物がアルゴンガスを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項126】
請求項101に記載の方法で得られるカベルゴリン形態I。
【請求項127】
形態Fと表されるカベルゴリンおよびフルオロベンゼンの溶媒和物。
【請求項128】
図10のX線粉末回折パターンを有する請求項127に係るカベルゴリンおよびフルオロベンゼンの溶媒和物。
【請求項129】
フルオロベンゼンの溶媒中にカベルゴリンを溶解させて溶液を生成し、次いで該溶液からカベルゴリン形態Fを得ることを含む、請求項127または128のいずれか一方に係る、カベルゴリン形態Fを製造する方法。
【請求項130】
フルオロベンゼン中のカベルゴリンの該溶液をろ過する工程をさらに含む、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
該溶液を乾燥させてカベルゴリン形態Fを得る工程をさらに含む、請求項129に記載の方法。
【請求項132】
該乾燥が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
該溶液に第二の溶媒を添加する工程をさらに含む、請求項129に記載の方法。
【請求項134】
該第二の溶媒がn−ヘプタンである、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
カベルゴリンおよびフルオロベンゼンの溶媒和物を生成し、次いで該溶媒和物からカベルゴリンFを得ることを含む、請求項127または128のいずれか一方に係るカベルゴリン形態Fを製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2008−534484(P2008−534484A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502478(P2008−502478)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際出願番号】PCT/GB2006/001068
【国際公開番号】WO2006/100492
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(503429076)レゾリューション ケミカルズ リミテッド (8)
【Fターム(参考)】