カラー記録装置
【課題】モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う際の利便性向上を図る。
【解決手段】モノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録するとともに、フォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報とを登録する。その後、受信したモノクロ画像情報の内容に応じて印刷フォームデータを選択し、オブジェクトの構成およびカラー情報に基づいてカラー画像の描画を行う。
【解決手段】モノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録するとともに、フォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報とを登録する。その後、受信したモノクロ画像情報の内容に応じて印刷フォームデータを選択し、オブジェクトの構成およびカラー情報に基づいてカラー画像の描画を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う一つの手法として、図15に示すようにカラー情報をプレプリントした用紙1501〜1504に対して、モノクロ記録装置にてモノクロ印刷を行うことが考えられる。この場合、モノクロ記録装置では、例えば用途別に赤、青、緑、黄にプレプリントした用紙に対し、モノクロ画像情報をそれぞれの用紙に対して印刷する。この例では市役所で行う手続きを窓口別に色分けしているような場合、赤色にプレプリントした用紙が「市民課 住所変更」、青色にプレプリントした用紙が「市民課 戸籍変更」、緑色にプレプリントした用紙が「市民課 印鑑登録」、黄色にプレプリントした用紙が「児童福祉課 児童手当」となる。この場合、各用紙に対応したモノクロ画像情報によりモノクロ印刷が行われる。
【0003】
他の手法として、モノクロ画像情報内の各オブジェクトデータに対し、カラー情報を指示し、それらに応じてカラー画像を描画し、印刷を行うものが提案されている(特許文献1)。この手法において、上記の例では、図16に示すように各窓口データのオブジェクトに対し、色を指示することで、プレプリントされていない白紙の用紙1601に対し、カラー印刷を行うことになる。
【特許文献1】特開平10−024624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、カラー情報をプレプリントした用紙に対してモノクロ記録装置にてモノクロ印刷を行う場合、プレプリントした用紙をその異なる種類毎に前もって用意しておかなければならない。この場合、プレプリントした用紙を用意すること自体、余分な手間およびコストが掛かるおそれがある。さらに、モノクロ記録装置での実際の印刷では、記録するデータに応じて使用する用紙を切り替えなければならず、煩雑であるばかりでなく、誤印刷のおそれも生じる。
【0005】
上記他の手法では、モノクロ画像情報内の各オブジェクトに対しカラー情報を指示する必要があるため、オブジェクトデータ数が多い場合は指示工数が多くなり、カラー記録の生産性が低下してしまうといった課題がある。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う際の利便性向上を図ることができるカラー記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるカラー記録装置は、複数の種類のデータを含むモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置において、モノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録するフォームデータ登録手段と、前記フォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録するオブジェクト情報登録手段と、外部から受信したモノクロ画像情報に基づいてカラー描画を行うカラー描画手段と、前記モノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせて前記フォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択するフォームデータ選択手段とを備え、前記カラー描画手段は、前記選択されたフォームデータおよび前記登録されたオブジェクト情報に基づいて、前記フォームデータ内のオブジェクトの色を決定することを特徴とする。
【0008】
前記モノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせて前記フォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択することにより、受信したモノクロ画像情報に応じて自動的に適正なフォームを選定することができる。
【0009】
また、前記複数の種類のデータに対応してオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録しておくことにより、個々のモノクロ画像情報の個々のオブジェクトに対して色を指定する必要がなくなる。特に、同じフォームを利用する場合にも含まれるデータの種類によって、同フォームの同オブジェクトについてもオブジェクトに採用されたデータの種類によってオブジェクトの色が変わりうる。すなわち、あるデータIDについてフォーマットによりその配置位置が異なっても、そのデータに対応するオブジェクトのカラー情報は同じに統一される。
【0010】
前記オブジェクト情報登録手段は、前記複数のデータの種類毎に、そのデータ種類が対応付けられるオブジェクトのカラー情報を定めることができる。
【0011】
前記フォームデータ登録手段は外部から受信したフォームデータ登録コマンドに従って印刷フォームデータを登録し、前記オブジェクト情報登録手段はオブジェクト情報登録コマンドに従ってオブジェクト情報を登録することができる。印刷フォームデータおよびオブジェクト情報の登録を一旦登録した後は、単にモノクロ画像情報を受けて、これをカラー印刷することが可能となる。
【0012】
前記モノクロ画像情報はホストPCから受信することができる。
【0013】
但し、モノクロ画像情報はホストPCからの受信に限るものではなく、情報を入力するためのキーボードをさらに備える場合、モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記キーボードより入力することができる。また、バーコードを読み取るバーコードリーダをさらに備える場合、モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記バーコードリーダより入力することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置において、個々のモノクロ画像情報内の各オブジェクトに対してカラー情報を指示する必要性がなくなり、カラー記録の生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施の形態>
図1は本発明の代表的な実施の形態である、インクジェット方式に従うフルライン記録ヘッドを用いたカラー記録装置(以下、記録装置という)101とホストコンピュータ(以下、ホストPCという)100とを備えた記録システムの構成図である。この図に示すように、記録装置101とホストPC100とは、プリンタケーブル107で接続され、ホストPC100で処理された各種データを記録装置101で記録されるように構成されている。
【0017】
記録装置101は、後述のフルライン記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)や搬送部を開閉するための上部カバー103と、記録ヘッドに供給される記録剤としての液体インクを貯蓄するタンク部を開閉するための前カバー104と、記録媒体を記録部108に給送する給紙部102と、記録部108から搬送される記録媒体をカットするカッター部109とから、構成されている。
【0018】
さらに、図1において、記録装置の電源スイッチ105、記録装置101に操作環境の設定を行うための入力キーや記録装置のエラー発生状況をユーザに知らせる表示手段を備えた操作パネル106を示している。操作パネル106は、LED110、LCD111、ボタン112から構成される。
【0019】
図2は記録装置101が記録媒体として使用するラベル紙200の概略構成を示した模式図である。このラベル紙200は、裏面が粘着加工された印字紙201と、その印字紙201を連続紙として固定するための台紙202とから成っている。記録装置内のセンサ(図示せず)により台紙202と印字紙201とを判別し、印字紙201を印刷対象の用紙と認識する。
【0020】
図3は、図1に示した記録装置101の内部の概略構成を示す断面図である。図4は図1に示した記録装置101が用いる記録ヘッドの配置を模式的に説明する斜視図である。
【0021】
記録装置101には最大4色の異なるインクを用いて記録することができるように4つのフルライン記録ヘッドが備えられている。すなわち、図3及び図4に示したように、記録媒体の搬送方向の上流方向から順に、ブラックインクを吐出する記録ヘッド306K、シアンインクを吐出する記録ヘッド306C、マゼンタインクを吐出する記録ヘッド306M、及びイエローインクを吐出する記録ヘッド306Yを配置している。なお、これら4つの記録ヘッドを総称して言及するときには単に記録ヘッド306という。
【0022】
さて、図3に示すように、記録ヘッドユニット305の下側に位置する搬送部302では、給紙部102にセットされたラベル紙200が後述する給送方法で記録ヘッド306による記録位置に向けて搬送されると、TOF(Top of Form)センサ304によりその位置が管理される。ラベル紙200が記録位置に達すると、4つの記録ヘッド306K、306C、306M、306Yによってインクが吐出され、ラベル紙200上に画像が記録される。この画像記録後のラベル紙200は、最終的にカッター部109に搬出される。カッター部109ではホストPCから設定されている動作設定によりラベルのカットを行う。搬送部302の下には、各記録ヘッド306K、306C、306M、306Yに供給される専用のインクを貯蓄するタンク部301が着脱自在に固定されている。
【0023】
図5は記録装置101の制御構成を示すブロック図である。この図において、記録装置全体を制御するメインコントローラ501は、CPU501aを内蔵し、後述する入力データを記憶するための記憶制御機能、データ制御機能、及び、記録動作に必要な種々の設定のための設定制御機能などを有する。メインコントローラ501はインタフェース(不図示)を介してホストPC100に接続され、互いに信号の授受を行うことができる。また、ROM502はメインコントローラ501に接続され、制御プログラムなどを格納するメモリである。この制御プログラムに従いメインコントローラ501はRAM512を作業領域として使用して動作する。RAM512には後述するフォームデータを格納するフォームデータバッファメモリ、及びオブジェクト情報を格納するオブジェクト情報バッファメモリ等を含む。
【0024】
イメージバッファメモリ506はホストPC100から送信されてきた画像データを格納するメモリであり、ブラック成分、シアン成分、マゼンタ成分、シアン成分、イエロー成分の画像データをそれぞれ一時的に格納するイメージバッファ506K、506C、506M、506Yからなる。
【0025】
ヘッド駆動回路503は、記録ヘッド306K、306C、306M、306Yに内蔵される発熱体(不図示)を駆動させる回路である。メインコントローラ501に接続されたドライバコントローラ507が、イメージバッファメモリ506に格納された各色成分のビットマップ形式で記録された画像データに従ってヘッド駆動回路503を制御することで画像が記録される。
【0026】
モータドライバ505は搬送部302に設けられたフィードモータ504を駆動する回路である。給紙機構駆動回路510は給紙部102のロールユニットを動作させるモータ506を駆動する回路である。カット機構駆動回路513は、カッター部を動作させるカッターモータ508を駆動する回路である。これらの回路はいずれもメインコントローラ501によって制御される。
【0027】
センサ回路511は前述したTOFセンサ304を含む種々のセンサを総称した回路である。
【0028】
不揮発性メモリ514は記録装置の各種設定や登録情報を記憶する再書き込み可能な不揮発性メモリである。このような不揮発性メモリにはEEPROM、フラッシュメモリ等を含みうる。
【0029】
キーボード521はメインコントローラ501に対してインタフェース回路522を介して接続され、記録装置101に対してホストPCによらず直接ユーザが情報や指示を入力するためのキー入力部を構成している。
【0030】
バーコードリーダ523はメインコントローラ501に対してインタフェース回路524を介して接続され、バーコードの読み取り結果を記録装置101に対して入力するコード入力部である。
【0031】
これらの要素521〜524は後述する図14に示す第2の実施の形態において使用されるものであり、第1の実施の形態においては設ける必要はない。
【0032】
本発明における「フォームデータ登録手段」「オブジェクト情報登録手段」「フォームデータ選択手段」「カラー描画手段」は、主としてメインコントローラ501により実現される手段である。「フォームデータ登録手段」はモノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録する手段である。「オブジェクト情報登録手段」はフォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録する手段である。「フォームデータ選択手段」はモノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせてフォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択する手段である。「カラー描画手段」は、外部から受信したモノクロ画像情報に基づいてカラー描画を行う手段であり、選択されたフォームデータおよび登録されたオブジェクト情報に基づいて、フォームデータ内のオブジェクトの色を決定する。
【0033】
図6はホストPCから予め登録されるフォームデータ登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。この図に示すように、全てのコマンドは、そのコマンドの先頭にコマンドの種類を識別する識別コードが配置され、その識別コードに続いて、そのコマンドに関する付帯的な指示を設定するオペランドが続く。なお、コマンドの種類によっては、オペランドがなく、識別コードのみで構成される場合もある。
【0034】
制御コマンドとしては、次のようなコマンド600〜606を設けている。
【0035】
フォームデータ登録開始コマンド600は、フォームデータID毎にフォームデータの登録開始を設定するコマンドであり、「識別コード」と「フォームデータID」とを含んでいる。「フォームデータID」は、フォームデータの識別情報であり、後述する図10に示すように、外部から受信されるモノクロ画像情報に含まれるデータ種類(データID)の個数に対応して定まる複数(この例では4個)のフォームデータ01〜04の識別情報である。実際のフォームデータでは、後続する各種コマンドにより、1枚の印字紙201に記録されるオブジェクトの個数および配置位置等が定まる。本明細書における「オブジェクト」とは、フォームを構成する文字、イメージ、バーコード等の記録要素であり、受信したモノクロ画像情報に含まれるデータがフォーム内の特定のオブジェクトとして採用される。「フォーム」とは複数のオブジェクトの組み合わせおよび配置の形式である。
【0036】
用紙設定コマンド601は、記録媒体、例えば、連続ラベル紙のサイズ等を設定するコマンドであり、「識別コード」「用紙種類」「用紙縦サイズ」「用紙横サイズ」を含んでいる。
【0037】
記録装置動作設定コマンド602は、記録装置本体の動作や記録枚数を設定するコマンドであり、「識別コード」「給紙モード」「搬送速度」「有効記録領域」「記録枚数」を含んでいる。
【0038】
オブジェクトフォーマットコマンド603、604、605は、文字、イメージ、バーコードなどのオブジェクトの識別情報であるオブジェクトID毎にフォーマット情報を設定するコマンドであり、「識別コード」とそれぞれのコマンドに固有のデータ部とを含んでいる。
【0039】
より具体的には、文字についてのオブジェクトフォーマットコマンド603は、「識別コード」「オブジェクトID」「描画座標」「フォント種類」「文字サイズ」「文字装飾」「文字間隔」「回転(角度)」を含んでいる。
【0040】
イメージについてのオブジェクトフォーマットコマンド604は、「識別コード」「オブジェクトID」「描画座標」「イメージ種類」「縦横サイズ」を含んでいる。
【0041】
バーコードについてのオブジェクトフォーマットコマンド605は、「識別コード」「オブジェクトID」「描画座標」「バーコード種類」「バーコードサイズ」「回転(角度)」を含んでいる。
【0042】
フォームデータ登録終了コマンド606は、フォームデータの登録終了を示すコマンド606であり、「識別コード」のみからなる。
【0043】
これらのコマンドは記録コマンド転送例610に示すようなコマンド列としてホストPC100から記録装置101に予め送信される。
【0044】
図7はホストPCから予め登録されるオブジェクト情報登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。
【0045】
この図に示すように、全てのコマンドは、そのコマンドの先頭にコマンドの種類を識別する識別コードが配置され、その識別コードに続いて、そのコマンドに関する付帯的な指示を設定するオペランドが続く。なお、コマンドの種類によっては、オペランドがなく、識別コードのみで構成される場合もある。
【0046】
オブジェクト情報登録に関する制御コマンドとしては、コマンド701〜705がある。
【0047】
オブジェクト情報登録開始コマンド701は、オブジェクト情報の登録開始を指示するコマンドであり、「識別コード」のみからなる。
【0048】
フォームデータ選択設定コマンド702は、フォームデータの選択設定を行うコマンドであり、「識別コード」「フォームデータID」「フォーム選択データID数」「データID」を含む。選択する「フォームデータID」はオペランド707にて指定した「データID」の種類および個数に対応して定まる。選択する「フォームデータID」がデータIDの個数のみで定まる場合には各「データID」707は不要である。逆に「データID」707があれば「フォーム選択データID数」は必ずしもなくてもよい。
【0049】
オブジェクトデータ設定コマンド703は、データID708のデータを元に「設定種別」内容に応じてあるオブジェクトID709のオブジェクトデータを生成する方法を設定するコマンドであり、「識別コード」「オブジェクトID」709、「設定種別」711、「データID」708からなる。ここで、「設定種別」711には、オペランドにて指定されたデータID708のデータをそのままオブジェクトID709のオブジェクトデータとして採用する設定(例えば、図12のオブジェクトID01〜03)や、複数のデータID708のデータを連結して採用する設定(例えば、図12のオブジェクトID04)や、複数のデータID708に対し、オブジェクトデータとして未採用のデータIDのデータを採用する設定(例えば、図12のオブジェクトID05〜08)などがある。
【0050】
オブジェクトカラー情報コマンド704は、あるデータID710が割り当てられたオブジェクトのカラー情報を設定するコマンドであり、「識別コード」「データID」710、「オブジェクト色」「線色」「背景色」を含んでいる。「線色」とはオブジェクトの境界線の色を意味する。ここでは1つのデータIDが1対1に対応するオブジェクトの色を想定している。ただし、複数のデータIDが対応付けられたオブジェクトについては、それらのデータIDのいずれかに対応付けられたカラー情報を利用するようにしてもよい。
【0051】
オブジェクト情報登録終了コマンド705は、オブジェクト情報の登録終了を示すコマンド705であり、「識別コード」のみからなる。
【0052】
これらのコマンドは記録コマンド転送例712に示すようなコマンド列としてホストPC100から記録装置101に予め送信される。
【0053】
図8は、ホストPCから送信される記録データに関する種々の制御コマンドの構造を示した図である。この図に示すように、全てのコマンドは、そのコマンドの先頭にコマンドの種類を識別する識別コードが配置され、その識別コードに続いて、そのコマンドに関する付帯的な指示を設定するオペランドが続く。なお、コマンドの種類によっては、オペランドがなく、識別コードのみで構成される場合もある。
【0054】
記録データに関する制御コマンドとしては、コマンド801〜803が設けられている。データコマンド801あるデータIDのデータを設定するコマンドであり、「識別コード」「データID」「データ長」「データ」を含む。
【0055】
ジョブ開始コマンド802は、記録データの終了を示すとともにジョブの開始を指示するコマンドであり、「識別コード」のみからなる。
【0056】
これらのコマンドは記録コマンド転送例803に示すようなコマンド列としてホストPC100から記録装置101に出力される。
【0057】
次に、以上説明した構成の記録システムにおけるフォームデータとオブジェクト情報の登録及び記録媒体への印刷処理について、図9〜図13を参照して説明する。
【0058】
図9は上記構成の記録システムにおける記録処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、この記録処理は、記録装置101の処理部であるCPU501aが、例えば、ROM502に格納されたアプリケーションソフトを読み出して実行することにより実現される。図10はフォームデータ登録処理の一例を説明するための模式図である。図11はオブジェクトカラー情報登録処理の一例を説明するための模式図である。図12はオブジェクトデータ設定処理の一例を説明するための模式図である。図13はモノクロ画像情報をカラー記録した記録結果の一例を説明するための模式図である。
【0059】
以下、図9に示したフローチャートに沿って説明する。
【0060】
このアプリケーションが起動されると、ステップS901において、ホストPCから送信される情報を受信し、ステップS902にて送られたデータがフォームデータ登録コマンドであるかを判断し、フォームデータ登録コマンドである場合には、ステップS903にて、フォームデータをフォームデータバッファメモリ及び不揮発性メモリ514に記憶し、再度ステップS901にてホストPCからのデータ受信待ちとなる。ここでは、図7で説明したオブジェクトカラー情報コマンド704により、図10に示す例のようにデータID04〜07の個数に応じて、フォームデータ01〜04の各フォーム選択データIDとして4個のフォームデータが登録されたとする。
【0061】
ステップS902にて受信データがフォームデータでないと判断された場合、次にステップS904にて受信データがオブジェクト情報であるか否かを判断する。送られたデータがオブジェクト情報登録コマンドである場合には、ステップS905にてオブジェクト情報をオブジェクト情報バッファメモリ及び不揮発性メモリ514に記憶し、再度ステップS901にてホストPCからのデータ受信待ちとなる。ここでは、図11に示す例のように、データID04〜07に対するオブジェクトのカラー情報(色情報)が登録されたとする。また、図12に示すようにオブジェクトIDに対し、対応するデータIDが設定されたとする。すなわち、データID01〜03のデータをそれぞれオブジェクトID01〜03のデータとして採用する。データID01とデータID02とデータID03のデータの組み合わせをオブジェクトID4のデータとして採用する。さらに、データID04〜07のデータのうち、未採用のデータを順次オブジェクトID05〜08のデータとして採用する。例えば、データID04,06のみが受信モノクロ画像情報に含まれるならば、データID04のデータがオブジェクトID05として採用され、データID06のデータがオブジェクトID06のデータとして採用される。
【0062】
ステップS904にて受信データがオブジェクト情報でないと判断された場合、次にステップS905にて受信データがモノクロ画像情報であるか否かを判断する。送られたデータがモノクロ画像情報でない場合には不正なコマンドであるとして(S906)、ステップS907にてエラーメッセージの表示等によるエラー出力を行って、この処理を終了する。
【0063】
受信データがモノクロ画像情報であると判断された場合、ステップS908にてモノクロ画像情報内のデータに基づいてフォームデータを選択する。具体的にはデータIDの個数に基づいてフォームデータを選択する。
【0064】
図13(a)に示した例のようなデータコマンド列を受信すると、データID04〜07の個数(総数)が4であるため、フォームデータ04が選択される。図13(b)に示した例のようなデータコマンド列を受信すると、データIDの個数が2であるため、フォームデータ02が選択される。
【0065】
図13(a)に示した例の場合、オブジェクトID01、02、03のデータはデータID01、02、03のデータとなり、オブジェクトID04のデータはデータID01、02、03のデータをつないだデータとなる。また、オブジェクトID05、06、07、08のデータはそれぞれデータID04、05、06、07のデータとなる。オブジェクトのカラー情報は、図11に示した例によれば、オブジェクトID05のオブジェクト色である文字色がホワイト、線色が透明、背景色がレッドとなり、オブジェクトID06のオブジェクト色である文字色がホワイト、線色が透明、背景色がブルーとなり、オブジェクトID07のオブジェクト色である文字色がブラック、線色が透明、背景色がグリーンとなり、オブジェクトID08のオブジェクト色である文字色がブラック、線色が透明、背景色がイエローとなる。
【0066】
図13(b)に示した例の場合、オブジェクトID01、02、03のデータはそれぞれデータID01、02、03のデータであり、オブジェクトID04のデータはデータID01、02、03のデータを結合したデータとなり、オブジェクトID05、06のデータはそれぞれデータID04、05のデータとなる。オブジェクトのカラー情報はオブジェクトID05のオブジェクト色である文字色がホワイト、線色が透明、背景色がレッドとなり、オブジェクトID06のオブジェクト色である文字色がブラック、線色が透明、背景色がグリーンとなる。
【0067】
図9に戻り、次にステップS909にて、色情報が設定されないオブジェクトに対してブラックBKのイメージバッファメモリ506に画像を展開する。ついで、ステップS910にて、色情報が付加されたオブジェクトに対して各色のイメージバッファメモリ506に画像を展開する。記録画像の展開が終了すると、ステップS911にて記録媒体の印刷処理として記録媒体を搬送し、各記録ヘッドにてイメージバッファメモリ506に展開された画像イメージの記録を行う。
【0068】
ステップS912にて指定枚数分の印刷処理が終了したことを確認し、記録処理を終了する。
【0069】
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、フォームデータ登録コマンド、オブジェクト情報登録コマンド、データコマンドは、ホストコンピュータより送信されるような形態であった。しかし、本発明はこのような形態に限るものでない。例えば、フォームデータ登録コマンド、オブジェクト情報登録コマンドは予めホストコンピュータより送信され、データコマンドの少なくとも一部は記録装置に接続されたキーボードやバーコードリーダから送信されるデータであってもよい。このような構成の記録システムの構成図について図14を参照して説明する。
【0070】
図14は第2の実施の形態の代表的なシステム構成を示している。第1の実施の形態と異なる点は、記録装置101とホストPC101の他、記録装置101に直接接続されたキーボード521やバーコードリーダ523を備えていることである。この図に示すように、記録装置101とホストPC100とは、プリンタケーブル107で接続され、ホストPC100で処理されたフォームデータ登録コマンドやオブジェクト情報登録コマンドを記録装置101へ送信し、記録装置101に記憶させるように構成されている。プリンタケーブル107はフォームデータやオブジェクト情報の登録の際に記録装置101とホストPC100とを接続すればよく、一旦登録を行ったあとは接続を外してもよい。記録を行う際は、記録装置101に接続された、キーボード521またはバーコードリーダ523よりデータコマンドを受信し、記録装置101で記録する。
【0071】
<その他の実施の形態>
上記実施の形態では、フォームデータの選択方法やオブジェクトに対する色情報の割り当てにデータIDといったIDを用いたが、IDではなく、データの内容に応じてフォームデータの選択、オブジェクトに対する色情報の割り当てを行う方式であってもよい。
【0072】
また、本実施の形態では、フルラインタイプのインクジェット方式の印刷装置を利用するものとして説明したが、用紙搬送方向に対して垂直に記録ヘッドをスキャンさせる、いわゆるシリアルタイプのプリンタにおいても有効である。また、記録画像の階調性を高めるために淡色インクの記録ヘッドを追加したものや、インクジェット方式以外の記録ヘッドを持つプリンタに対しても有効である。
【0073】
本実施の形態では記録媒体としてラベル紙を用いたが、シート状のカット紙、リストバンドメディア等に関しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の代表的な実施の形態に係るカラー記録装置とホストPCとを備えた記録システムの構成図である。
【図2】図1に示した記録装置が記録媒体として使用するラベル紙の概略構成を示した模式図である。
【図3】図1に示した記録装置の内部の概略構成を示す断面図である。
【図4】図1に示した記録装置が用いる記録ヘッドの配置を模式的に説明する斜視図である。
【図5】図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態においてホストPCから予め登録されるフォームデータ登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。
【図7】本発明の実施の形態においてホストPCから予め登録されるオブジェクト情報登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態においてホストPCから送信される記録データに関する種々の制御コマンドの構造を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る記録システムにおける記録処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態におけるフォームデータ登録処理の一例を説明するための模式図である。
【図11】本発明の実施の形態におけるオブジェクトカラー情報登録処理の一例を説明するための模式図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるオブジェクトデータ設定処理の一例を説明するための模式図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるモノクロ画像情報をカラー記録した記録結果の一例を説明するための模式図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態の代表的なシステム構成を示すブロック図である。
【図15】従来のモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う一つの手法の説明図である。
【図16】従来のモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う他の手法の説明図である。
【符号の説明】
【0075】
100…ホストコンピュータ(ホストPC)
101…記録装置
200…ラベル紙
201…印字紙
202…台紙
305…記録ヘッドユニット
306,306K,306C,306M,306Y…記録ヘッド
501…メインコントローラ
505…モータドライバ
506,506K,506C,506M,506Y…イメージバッファメモリ
511…センサ回路
514…不揮発性メモリ
521…キーボード
522…インタフェース(I/F)回路
523…バーコードリーダ
524…インタフェース(I/F)回路
600…フォームデータ登録開始コマンド
601…用紙設定コマンド
602…記録装置動作設定コマンド
603〜605…オブジェクトフォーマットコマンド
606…フォームデータ登録終了コマンド
610…記録コマンド転送例
701…オブジェクト情報登録開始コマンド
702…フォームデータ選択設定コマンド
703…オブジェクトデータ設定コマンド
704…オブジェクトカラー情報コマンド
705…オブジェクト情報登録終了コマンド
707…オペランド
712…記録コマンド転送例
801…データコマンド
802…ジョブ開始コマンド
803…記録コマンド転送例
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う一つの手法として、図15に示すようにカラー情報をプレプリントした用紙1501〜1504に対して、モノクロ記録装置にてモノクロ印刷を行うことが考えられる。この場合、モノクロ記録装置では、例えば用途別に赤、青、緑、黄にプレプリントした用紙に対し、モノクロ画像情報をそれぞれの用紙に対して印刷する。この例では市役所で行う手続きを窓口別に色分けしているような場合、赤色にプレプリントした用紙が「市民課 住所変更」、青色にプレプリントした用紙が「市民課 戸籍変更」、緑色にプレプリントした用紙が「市民課 印鑑登録」、黄色にプレプリントした用紙が「児童福祉課 児童手当」となる。この場合、各用紙に対応したモノクロ画像情報によりモノクロ印刷が行われる。
【0003】
他の手法として、モノクロ画像情報内の各オブジェクトデータに対し、カラー情報を指示し、それらに応じてカラー画像を描画し、印刷を行うものが提案されている(特許文献1)。この手法において、上記の例では、図16に示すように各窓口データのオブジェクトに対し、色を指示することで、プレプリントされていない白紙の用紙1601に対し、カラー印刷を行うことになる。
【特許文献1】特開平10−024624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、カラー情報をプレプリントした用紙に対してモノクロ記録装置にてモノクロ印刷を行う場合、プレプリントした用紙をその異なる種類毎に前もって用意しておかなければならない。この場合、プレプリントした用紙を用意すること自体、余分な手間およびコストが掛かるおそれがある。さらに、モノクロ記録装置での実際の印刷では、記録するデータに応じて使用する用紙を切り替えなければならず、煩雑であるばかりでなく、誤印刷のおそれも生じる。
【0005】
上記他の手法では、モノクロ画像情報内の各オブジェクトに対しカラー情報を指示する必要があるため、オブジェクトデータ数が多い場合は指示工数が多くなり、カラー記録の生産性が低下してしまうといった課題がある。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う際の利便性向上を図ることができるカラー記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるカラー記録装置は、複数の種類のデータを含むモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置において、モノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録するフォームデータ登録手段と、前記フォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録するオブジェクト情報登録手段と、外部から受信したモノクロ画像情報に基づいてカラー描画を行うカラー描画手段と、前記モノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせて前記フォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択するフォームデータ選択手段とを備え、前記カラー描画手段は、前記選択されたフォームデータおよび前記登録されたオブジェクト情報に基づいて、前記フォームデータ内のオブジェクトの色を決定することを特徴とする。
【0008】
前記モノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせて前記フォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択することにより、受信したモノクロ画像情報に応じて自動的に適正なフォームを選定することができる。
【0009】
また、前記複数の種類のデータに対応してオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録しておくことにより、個々のモノクロ画像情報の個々のオブジェクトに対して色を指定する必要がなくなる。特に、同じフォームを利用する場合にも含まれるデータの種類によって、同フォームの同オブジェクトについてもオブジェクトに採用されたデータの種類によってオブジェクトの色が変わりうる。すなわち、あるデータIDについてフォーマットによりその配置位置が異なっても、そのデータに対応するオブジェクトのカラー情報は同じに統一される。
【0010】
前記オブジェクト情報登録手段は、前記複数のデータの種類毎に、そのデータ種類が対応付けられるオブジェクトのカラー情報を定めることができる。
【0011】
前記フォームデータ登録手段は外部から受信したフォームデータ登録コマンドに従って印刷フォームデータを登録し、前記オブジェクト情報登録手段はオブジェクト情報登録コマンドに従ってオブジェクト情報を登録することができる。印刷フォームデータおよびオブジェクト情報の登録を一旦登録した後は、単にモノクロ画像情報を受けて、これをカラー印刷することが可能となる。
【0012】
前記モノクロ画像情報はホストPCから受信することができる。
【0013】
但し、モノクロ画像情報はホストPCからの受信に限るものではなく、情報を入力するためのキーボードをさらに備える場合、モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記キーボードより入力することができる。また、バーコードを読み取るバーコードリーダをさらに備える場合、モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記バーコードリーダより入力することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、モノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置において、個々のモノクロ画像情報内の各オブジェクトに対してカラー情報を指示する必要性がなくなり、カラー記録の生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施の形態>
図1は本発明の代表的な実施の形態である、インクジェット方式に従うフルライン記録ヘッドを用いたカラー記録装置(以下、記録装置という)101とホストコンピュータ(以下、ホストPCという)100とを備えた記録システムの構成図である。この図に示すように、記録装置101とホストPC100とは、プリンタケーブル107で接続され、ホストPC100で処理された各種データを記録装置101で記録されるように構成されている。
【0017】
記録装置101は、後述のフルライン記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)や搬送部を開閉するための上部カバー103と、記録ヘッドに供給される記録剤としての液体インクを貯蓄するタンク部を開閉するための前カバー104と、記録媒体を記録部108に給送する給紙部102と、記録部108から搬送される記録媒体をカットするカッター部109とから、構成されている。
【0018】
さらに、図1において、記録装置の電源スイッチ105、記録装置101に操作環境の設定を行うための入力キーや記録装置のエラー発生状況をユーザに知らせる表示手段を備えた操作パネル106を示している。操作パネル106は、LED110、LCD111、ボタン112から構成される。
【0019】
図2は記録装置101が記録媒体として使用するラベル紙200の概略構成を示した模式図である。このラベル紙200は、裏面が粘着加工された印字紙201と、その印字紙201を連続紙として固定するための台紙202とから成っている。記録装置内のセンサ(図示せず)により台紙202と印字紙201とを判別し、印字紙201を印刷対象の用紙と認識する。
【0020】
図3は、図1に示した記録装置101の内部の概略構成を示す断面図である。図4は図1に示した記録装置101が用いる記録ヘッドの配置を模式的に説明する斜視図である。
【0021】
記録装置101には最大4色の異なるインクを用いて記録することができるように4つのフルライン記録ヘッドが備えられている。すなわち、図3及び図4に示したように、記録媒体の搬送方向の上流方向から順に、ブラックインクを吐出する記録ヘッド306K、シアンインクを吐出する記録ヘッド306C、マゼンタインクを吐出する記録ヘッド306M、及びイエローインクを吐出する記録ヘッド306Yを配置している。なお、これら4つの記録ヘッドを総称して言及するときには単に記録ヘッド306という。
【0022】
さて、図3に示すように、記録ヘッドユニット305の下側に位置する搬送部302では、給紙部102にセットされたラベル紙200が後述する給送方法で記録ヘッド306による記録位置に向けて搬送されると、TOF(Top of Form)センサ304によりその位置が管理される。ラベル紙200が記録位置に達すると、4つの記録ヘッド306K、306C、306M、306Yによってインクが吐出され、ラベル紙200上に画像が記録される。この画像記録後のラベル紙200は、最終的にカッター部109に搬出される。カッター部109ではホストPCから設定されている動作設定によりラベルのカットを行う。搬送部302の下には、各記録ヘッド306K、306C、306M、306Yに供給される専用のインクを貯蓄するタンク部301が着脱自在に固定されている。
【0023】
図5は記録装置101の制御構成を示すブロック図である。この図において、記録装置全体を制御するメインコントローラ501は、CPU501aを内蔵し、後述する入力データを記憶するための記憶制御機能、データ制御機能、及び、記録動作に必要な種々の設定のための設定制御機能などを有する。メインコントローラ501はインタフェース(不図示)を介してホストPC100に接続され、互いに信号の授受を行うことができる。また、ROM502はメインコントローラ501に接続され、制御プログラムなどを格納するメモリである。この制御プログラムに従いメインコントローラ501はRAM512を作業領域として使用して動作する。RAM512には後述するフォームデータを格納するフォームデータバッファメモリ、及びオブジェクト情報を格納するオブジェクト情報バッファメモリ等を含む。
【0024】
イメージバッファメモリ506はホストPC100から送信されてきた画像データを格納するメモリであり、ブラック成分、シアン成分、マゼンタ成分、シアン成分、イエロー成分の画像データをそれぞれ一時的に格納するイメージバッファ506K、506C、506M、506Yからなる。
【0025】
ヘッド駆動回路503は、記録ヘッド306K、306C、306M、306Yに内蔵される発熱体(不図示)を駆動させる回路である。メインコントローラ501に接続されたドライバコントローラ507が、イメージバッファメモリ506に格納された各色成分のビットマップ形式で記録された画像データに従ってヘッド駆動回路503を制御することで画像が記録される。
【0026】
モータドライバ505は搬送部302に設けられたフィードモータ504を駆動する回路である。給紙機構駆動回路510は給紙部102のロールユニットを動作させるモータ506を駆動する回路である。カット機構駆動回路513は、カッター部を動作させるカッターモータ508を駆動する回路である。これらの回路はいずれもメインコントローラ501によって制御される。
【0027】
センサ回路511は前述したTOFセンサ304を含む種々のセンサを総称した回路である。
【0028】
不揮発性メモリ514は記録装置の各種設定や登録情報を記憶する再書き込み可能な不揮発性メモリである。このような不揮発性メモリにはEEPROM、フラッシュメモリ等を含みうる。
【0029】
キーボード521はメインコントローラ501に対してインタフェース回路522を介して接続され、記録装置101に対してホストPCによらず直接ユーザが情報や指示を入力するためのキー入力部を構成している。
【0030】
バーコードリーダ523はメインコントローラ501に対してインタフェース回路524を介して接続され、バーコードの読み取り結果を記録装置101に対して入力するコード入力部である。
【0031】
これらの要素521〜524は後述する図14に示す第2の実施の形態において使用されるものであり、第1の実施の形態においては設ける必要はない。
【0032】
本発明における「フォームデータ登録手段」「オブジェクト情報登録手段」「フォームデータ選択手段」「カラー描画手段」は、主としてメインコントローラ501により実現される手段である。「フォームデータ登録手段」はモノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録する手段である。「オブジェクト情報登録手段」はフォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録する手段である。「フォームデータ選択手段」はモノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせてフォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択する手段である。「カラー描画手段」は、外部から受信したモノクロ画像情報に基づいてカラー描画を行う手段であり、選択されたフォームデータおよび登録されたオブジェクト情報に基づいて、フォームデータ内のオブジェクトの色を決定する。
【0033】
図6はホストPCから予め登録されるフォームデータ登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。この図に示すように、全てのコマンドは、そのコマンドの先頭にコマンドの種類を識別する識別コードが配置され、その識別コードに続いて、そのコマンドに関する付帯的な指示を設定するオペランドが続く。なお、コマンドの種類によっては、オペランドがなく、識別コードのみで構成される場合もある。
【0034】
制御コマンドとしては、次のようなコマンド600〜606を設けている。
【0035】
フォームデータ登録開始コマンド600は、フォームデータID毎にフォームデータの登録開始を設定するコマンドであり、「識別コード」と「フォームデータID」とを含んでいる。「フォームデータID」は、フォームデータの識別情報であり、後述する図10に示すように、外部から受信されるモノクロ画像情報に含まれるデータ種類(データID)の個数に対応して定まる複数(この例では4個)のフォームデータ01〜04の識別情報である。実際のフォームデータでは、後続する各種コマンドにより、1枚の印字紙201に記録されるオブジェクトの個数および配置位置等が定まる。本明細書における「オブジェクト」とは、フォームを構成する文字、イメージ、バーコード等の記録要素であり、受信したモノクロ画像情報に含まれるデータがフォーム内の特定のオブジェクトとして採用される。「フォーム」とは複数のオブジェクトの組み合わせおよび配置の形式である。
【0036】
用紙設定コマンド601は、記録媒体、例えば、連続ラベル紙のサイズ等を設定するコマンドであり、「識別コード」「用紙種類」「用紙縦サイズ」「用紙横サイズ」を含んでいる。
【0037】
記録装置動作設定コマンド602は、記録装置本体の動作や記録枚数を設定するコマンドであり、「識別コード」「給紙モード」「搬送速度」「有効記録領域」「記録枚数」を含んでいる。
【0038】
オブジェクトフォーマットコマンド603、604、605は、文字、イメージ、バーコードなどのオブジェクトの識別情報であるオブジェクトID毎にフォーマット情報を設定するコマンドであり、「識別コード」とそれぞれのコマンドに固有のデータ部とを含んでいる。
【0039】
より具体的には、文字についてのオブジェクトフォーマットコマンド603は、「識別コード」「オブジェクトID」「描画座標」「フォント種類」「文字サイズ」「文字装飾」「文字間隔」「回転(角度)」を含んでいる。
【0040】
イメージについてのオブジェクトフォーマットコマンド604は、「識別コード」「オブジェクトID」「描画座標」「イメージ種類」「縦横サイズ」を含んでいる。
【0041】
バーコードについてのオブジェクトフォーマットコマンド605は、「識別コード」「オブジェクトID」「描画座標」「バーコード種類」「バーコードサイズ」「回転(角度)」を含んでいる。
【0042】
フォームデータ登録終了コマンド606は、フォームデータの登録終了を示すコマンド606であり、「識別コード」のみからなる。
【0043】
これらのコマンドは記録コマンド転送例610に示すようなコマンド列としてホストPC100から記録装置101に予め送信される。
【0044】
図7はホストPCから予め登録されるオブジェクト情報登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。
【0045】
この図に示すように、全てのコマンドは、そのコマンドの先頭にコマンドの種類を識別する識別コードが配置され、その識別コードに続いて、そのコマンドに関する付帯的な指示を設定するオペランドが続く。なお、コマンドの種類によっては、オペランドがなく、識別コードのみで構成される場合もある。
【0046】
オブジェクト情報登録に関する制御コマンドとしては、コマンド701〜705がある。
【0047】
オブジェクト情報登録開始コマンド701は、オブジェクト情報の登録開始を指示するコマンドであり、「識別コード」のみからなる。
【0048】
フォームデータ選択設定コマンド702は、フォームデータの選択設定を行うコマンドであり、「識別コード」「フォームデータID」「フォーム選択データID数」「データID」を含む。選択する「フォームデータID」はオペランド707にて指定した「データID」の種類および個数に対応して定まる。選択する「フォームデータID」がデータIDの個数のみで定まる場合には各「データID」707は不要である。逆に「データID」707があれば「フォーム選択データID数」は必ずしもなくてもよい。
【0049】
オブジェクトデータ設定コマンド703は、データID708のデータを元に「設定種別」内容に応じてあるオブジェクトID709のオブジェクトデータを生成する方法を設定するコマンドであり、「識別コード」「オブジェクトID」709、「設定種別」711、「データID」708からなる。ここで、「設定種別」711には、オペランドにて指定されたデータID708のデータをそのままオブジェクトID709のオブジェクトデータとして採用する設定(例えば、図12のオブジェクトID01〜03)や、複数のデータID708のデータを連結して採用する設定(例えば、図12のオブジェクトID04)や、複数のデータID708に対し、オブジェクトデータとして未採用のデータIDのデータを採用する設定(例えば、図12のオブジェクトID05〜08)などがある。
【0050】
オブジェクトカラー情報コマンド704は、あるデータID710が割り当てられたオブジェクトのカラー情報を設定するコマンドであり、「識別コード」「データID」710、「オブジェクト色」「線色」「背景色」を含んでいる。「線色」とはオブジェクトの境界線の色を意味する。ここでは1つのデータIDが1対1に対応するオブジェクトの色を想定している。ただし、複数のデータIDが対応付けられたオブジェクトについては、それらのデータIDのいずれかに対応付けられたカラー情報を利用するようにしてもよい。
【0051】
オブジェクト情報登録終了コマンド705は、オブジェクト情報の登録終了を示すコマンド705であり、「識別コード」のみからなる。
【0052】
これらのコマンドは記録コマンド転送例712に示すようなコマンド列としてホストPC100から記録装置101に予め送信される。
【0053】
図8は、ホストPCから送信される記録データに関する種々の制御コマンドの構造を示した図である。この図に示すように、全てのコマンドは、そのコマンドの先頭にコマンドの種類を識別する識別コードが配置され、その識別コードに続いて、そのコマンドに関する付帯的な指示を設定するオペランドが続く。なお、コマンドの種類によっては、オペランドがなく、識別コードのみで構成される場合もある。
【0054】
記録データに関する制御コマンドとしては、コマンド801〜803が設けられている。データコマンド801あるデータIDのデータを設定するコマンドであり、「識別コード」「データID」「データ長」「データ」を含む。
【0055】
ジョブ開始コマンド802は、記録データの終了を示すとともにジョブの開始を指示するコマンドであり、「識別コード」のみからなる。
【0056】
これらのコマンドは記録コマンド転送例803に示すようなコマンド列としてホストPC100から記録装置101に出力される。
【0057】
次に、以上説明した構成の記録システムにおけるフォームデータとオブジェクト情報の登録及び記録媒体への印刷処理について、図9〜図13を参照して説明する。
【0058】
図9は上記構成の記録システムにおける記録処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、この記録処理は、記録装置101の処理部であるCPU501aが、例えば、ROM502に格納されたアプリケーションソフトを読み出して実行することにより実現される。図10はフォームデータ登録処理の一例を説明するための模式図である。図11はオブジェクトカラー情報登録処理の一例を説明するための模式図である。図12はオブジェクトデータ設定処理の一例を説明するための模式図である。図13はモノクロ画像情報をカラー記録した記録結果の一例を説明するための模式図である。
【0059】
以下、図9に示したフローチャートに沿って説明する。
【0060】
このアプリケーションが起動されると、ステップS901において、ホストPCから送信される情報を受信し、ステップS902にて送られたデータがフォームデータ登録コマンドであるかを判断し、フォームデータ登録コマンドである場合には、ステップS903にて、フォームデータをフォームデータバッファメモリ及び不揮発性メモリ514に記憶し、再度ステップS901にてホストPCからのデータ受信待ちとなる。ここでは、図7で説明したオブジェクトカラー情報コマンド704により、図10に示す例のようにデータID04〜07の個数に応じて、フォームデータ01〜04の各フォーム選択データIDとして4個のフォームデータが登録されたとする。
【0061】
ステップS902にて受信データがフォームデータでないと判断された場合、次にステップS904にて受信データがオブジェクト情報であるか否かを判断する。送られたデータがオブジェクト情報登録コマンドである場合には、ステップS905にてオブジェクト情報をオブジェクト情報バッファメモリ及び不揮発性メモリ514に記憶し、再度ステップS901にてホストPCからのデータ受信待ちとなる。ここでは、図11に示す例のように、データID04〜07に対するオブジェクトのカラー情報(色情報)が登録されたとする。また、図12に示すようにオブジェクトIDに対し、対応するデータIDが設定されたとする。すなわち、データID01〜03のデータをそれぞれオブジェクトID01〜03のデータとして採用する。データID01とデータID02とデータID03のデータの組み合わせをオブジェクトID4のデータとして採用する。さらに、データID04〜07のデータのうち、未採用のデータを順次オブジェクトID05〜08のデータとして採用する。例えば、データID04,06のみが受信モノクロ画像情報に含まれるならば、データID04のデータがオブジェクトID05として採用され、データID06のデータがオブジェクトID06のデータとして採用される。
【0062】
ステップS904にて受信データがオブジェクト情報でないと判断された場合、次にステップS905にて受信データがモノクロ画像情報であるか否かを判断する。送られたデータがモノクロ画像情報でない場合には不正なコマンドであるとして(S906)、ステップS907にてエラーメッセージの表示等によるエラー出力を行って、この処理を終了する。
【0063】
受信データがモノクロ画像情報であると判断された場合、ステップS908にてモノクロ画像情報内のデータに基づいてフォームデータを選択する。具体的にはデータIDの個数に基づいてフォームデータを選択する。
【0064】
図13(a)に示した例のようなデータコマンド列を受信すると、データID04〜07の個数(総数)が4であるため、フォームデータ04が選択される。図13(b)に示した例のようなデータコマンド列を受信すると、データIDの個数が2であるため、フォームデータ02が選択される。
【0065】
図13(a)に示した例の場合、オブジェクトID01、02、03のデータはデータID01、02、03のデータとなり、オブジェクトID04のデータはデータID01、02、03のデータをつないだデータとなる。また、オブジェクトID05、06、07、08のデータはそれぞれデータID04、05、06、07のデータとなる。オブジェクトのカラー情報は、図11に示した例によれば、オブジェクトID05のオブジェクト色である文字色がホワイト、線色が透明、背景色がレッドとなり、オブジェクトID06のオブジェクト色である文字色がホワイト、線色が透明、背景色がブルーとなり、オブジェクトID07のオブジェクト色である文字色がブラック、線色が透明、背景色がグリーンとなり、オブジェクトID08のオブジェクト色である文字色がブラック、線色が透明、背景色がイエローとなる。
【0066】
図13(b)に示した例の場合、オブジェクトID01、02、03のデータはそれぞれデータID01、02、03のデータであり、オブジェクトID04のデータはデータID01、02、03のデータを結合したデータとなり、オブジェクトID05、06のデータはそれぞれデータID04、05のデータとなる。オブジェクトのカラー情報はオブジェクトID05のオブジェクト色である文字色がホワイト、線色が透明、背景色がレッドとなり、オブジェクトID06のオブジェクト色である文字色がブラック、線色が透明、背景色がグリーンとなる。
【0067】
図9に戻り、次にステップS909にて、色情報が設定されないオブジェクトに対してブラックBKのイメージバッファメモリ506に画像を展開する。ついで、ステップS910にて、色情報が付加されたオブジェクトに対して各色のイメージバッファメモリ506に画像を展開する。記録画像の展開が終了すると、ステップS911にて記録媒体の印刷処理として記録媒体を搬送し、各記録ヘッドにてイメージバッファメモリ506に展開された画像イメージの記録を行う。
【0068】
ステップS912にて指定枚数分の印刷処理が終了したことを確認し、記録処理を終了する。
【0069】
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、フォームデータ登録コマンド、オブジェクト情報登録コマンド、データコマンドは、ホストコンピュータより送信されるような形態であった。しかし、本発明はこのような形態に限るものでない。例えば、フォームデータ登録コマンド、オブジェクト情報登録コマンドは予めホストコンピュータより送信され、データコマンドの少なくとも一部は記録装置に接続されたキーボードやバーコードリーダから送信されるデータであってもよい。このような構成の記録システムの構成図について図14を参照して説明する。
【0070】
図14は第2の実施の形態の代表的なシステム構成を示している。第1の実施の形態と異なる点は、記録装置101とホストPC101の他、記録装置101に直接接続されたキーボード521やバーコードリーダ523を備えていることである。この図に示すように、記録装置101とホストPC100とは、プリンタケーブル107で接続され、ホストPC100で処理されたフォームデータ登録コマンドやオブジェクト情報登録コマンドを記録装置101へ送信し、記録装置101に記憶させるように構成されている。プリンタケーブル107はフォームデータやオブジェクト情報の登録の際に記録装置101とホストPC100とを接続すればよく、一旦登録を行ったあとは接続を外してもよい。記録を行う際は、記録装置101に接続された、キーボード521またはバーコードリーダ523よりデータコマンドを受信し、記録装置101で記録する。
【0071】
<その他の実施の形態>
上記実施の形態では、フォームデータの選択方法やオブジェクトに対する色情報の割り当てにデータIDといったIDを用いたが、IDではなく、データの内容に応じてフォームデータの選択、オブジェクトに対する色情報の割り当てを行う方式であってもよい。
【0072】
また、本実施の形態では、フルラインタイプのインクジェット方式の印刷装置を利用するものとして説明したが、用紙搬送方向に対して垂直に記録ヘッドをスキャンさせる、いわゆるシリアルタイプのプリンタにおいても有効である。また、記録画像の階調性を高めるために淡色インクの記録ヘッドを追加したものや、インクジェット方式以外の記録ヘッドを持つプリンタに対しても有効である。
【0073】
本実施の形態では記録媒体としてラベル紙を用いたが、シート状のカット紙、リストバンドメディア等に関しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の代表的な実施の形態に係るカラー記録装置とホストPCとを備えた記録システムの構成図である。
【図2】図1に示した記録装置が記録媒体として使用するラベル紙の概略構成を示した模式図である。
【図3】図1に示した記録装置の内部の概略構成を示す断面図である。
【図4】図1に示した記録装置が用いる記録ヘッドの配置を模式的に説明する斜視図である。
【図5】図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態においてホストPCから予め登録されるフォームデータ登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。
【図7】本発明の実施の形態においてホストPCから予め登録されるオブジェクト情報登録に関する種々の制御コマンドの構造例を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態においてホストPCから送信される記録データに関する種々の制御コマンドの構造を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る記録システムにおける記録処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態におけるフォームデータ登録処理の一例を説明するための模式図である。
【図11】本発明の実施の形態におけるオブジェクトカラー情報登録処理の一例を説明するための模式図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるオブジェクトデータ設定処理の一例を説明するための模式図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるモノクロ画像情報をカラー記録した記録結果の一例を説明するための模式図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態の代表的なシステム構成を示すブロック図である。
【図15】従来のモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う一つの手法の説明図である。
【図16】従来のモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行う他の手法の説明図である。
【符号の説明】
【0075】
100…ホストコンピュータ(ホストPC)
101…記録装置
200…ラベル紙
201…印字紙
202…台紙
305…記録ヘッドユニット
306,306K,306C,306M,306Y…記録ヘッド
501…メインコントローラ
505…モータドライバ
506,506K,506C,506M,506Y…イメージバッファメモリ
511…センサ回路
514…不揮発性メモリ
521…キーボード
522…インタフェース(I/F)回路
523…バーコードリーダ
524…インタフェース(I/F)回路
600…フォームデータ登録開始コマンド
601…用紙設定コマンド
602…記録装置動作設定コマンド
603〜605…オブジェクトフォーマットコマンド
606…フォームデータ登録終了コマンド
610…記録コマンド転送例
701…オブジェクト情報登録開始コマンド
702…フォームデータ選択設定コマンド
703…オブジェクトデータ設定コマンド
704…オブジェクトカラー情報コマンド
705…オブジェクト情報登録終了コマンド
707…オペランド
712…記録コマンド転送例
801…データコマンド
802…ジョブ開始コマンド
803…記録コマンド転送例
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の種類のデータを含むモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置において、
モノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録するフォームデータ登録手段と、
前記フォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録するオブジェクト情報登録手段と、
外部から受信したモノクロ画像情報に基づいてカラー描画を行うカラー描画手段と、
前記モノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせて前記フォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択するフォームデータ選択手段とを備え、
前記カラー描画手段は、前記選択されたフォームデータおよび前記登録されたオブジェクト情報に基づいて、前記フォームデータ内のオブジェクトの色を決定することを特徴とするカラー記録装置。
【請求項2】
前記オブジェクト情報登録手段は、前記複数のデータの種類毎に、そのデータ種類が対応付けられるオブジェクトのカラー情報を定める請求項1に記載のカラー記録装置。
【請求項3】
前記フォームデータ登録手段は外部から受信したフォームデータ登録コマンドに従って印刷フォームデータを登録し、前記オブジェクト情報登録手段はオブジェクト情報登録コマンドに従ってオブジェクト情報を登録する請求項1または2に記載のカラー記録装置。
【請求項4】
前記モノクロ画像情報はホストPCから受信することを特徴とする請求項1または2に記載のカラー記録装置。
【請求項5】
情報を入力するためのキーボードをさらに備え、前記モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記キーボードより入力されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラー記録装置。
【請求項6】
バーコードを読み取るバーコードリーダをさらに備え、前記モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記バーコードリーダより入力されることを特徴とする1〜4のいずれかに記載のカラー記録装置。
【請求項1】
複数の種類のデータを含むモノクロ画像情報に基づいてカラー記録を行うカラー記録装置において、
モノクロ画像情報に含まれるデータの種類の個数に応じた複数の印刷フォームデータを登録するフォームデータ登録手段と、
前記フォームを構成するオブジェクトの構成およびカラー情報を含むオブジェクト情報を登録するオブジェクト情報登録手段と、
外部から受信したモノクロ画像情報に基づいてカラー描画を行うカラー描画手段と、
前記モノクロ画像情報に含まれるデータ種類の個数に合わせて前記フォームデータ登録手段により登録されたフォームデータを選択するフォームデータ選択手段とを備え、
前記カラー描画手段は、前記選択されたフォームデータおよび前記登録されたオブジェクト情報に基づいて、前記フォームデータ内のオブジェクトの色を決定することを特徴とするカラー記録装置。
【請求項2】
前記オブジェクト情報登録手段は、前記複数のデータの種類毎に、そのデータ種類が対応付けられるオブジェクトのカラー情報を定める請求項1に記載のカラー記録装置。
【請求項3】
前記フォームデータ登録手段は外部から受信したフォームデータ登録コマンドに従って印刷フォームデータを登録し、前記オブジェクト情報登録手段はオブジェクト情報登録コマンドに従ってオブジェクト情報を登録する請求項1または2に記載のカラー記録装置。
【請求項4】
前記モノクロ画像情報はホストPCから受信することを特徴とする請求項1または2に記載のカラー記録装置。
【請求項5】
情報を入力するためのキーボードをさらに備え、前記モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記キーボードより入力されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラー記録装置。
【請求項6】
バーコードを読み取るバーコードリーダをさらに備え、前記モノクロ画像情報の少なくとも一部は前記バーコードリーダより入力されることを特徴とする1〜4のいずれかに記載のカラー記録装置。
【図2】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−17916(P2010−17916A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−179531(P2008−179531)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】
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