説明

カリウムチャネル調節因子としてのナフチリジン誘導体

本発明は、式Iの化合物


(式中、WおよびZは、独立に、CHまたはNであり、他の置換基は、本明細書で定義されている)
を提供した。このような化合物はカリウムチャネル調節因子である。
本発明は、医薬として許容できる担体または賦形剤、および以下:医薬有効量の式Iの化合物;式Iの化合物の医薬として許容できる塩;式Iの化合物の医薬として許容できるエステルの少なくとも1つを含む組成物も提供する。本発明は、医薬有効量の式Iの化合物、またはその塩、エステルもしくは溶媒和物を、それを必要とする患者に投与することを含む、カリウムチャネルの活性により影響を受ける、疾患または障害を予防または治療する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、カリウムチャネルを調節する新規な化合物に関する。該化合物は、カリウムイオンチャネルの活性により影響を受ける疾患および障害の治療および予防に有用である。1つのこのような状態としては、発作性障害がある。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
レチガビン(N−[2−アミノ−4−(4−フルオロベンジルアミノ)フェニル]カルバミン酸、エチルエステル)(特許文献1)は、子供における発作性障害の治療に有効であることが判明した。非特許文献1。レチガビンは、神経因性疼痛を含む、疼痛の治療に有用であることも判明した。非特許文献2;非特許文献3。
【0003】
「良性家族性新生児痙攣」として知られる一種のてんかんは、KCNQ2/3チャネルにおける突然変異と関連している。非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6、非特許文献7。その後の調査により、レジガビン作用の原発部位がKCNQ2/3チャネルであることが確証された。非特許文献8;非特許文献9。レジガビンは、静止膜電位でのチャネルの導電率を高め、KCNQ2/3チャネルの活性化ゲートを結合していることが示された。非特許文献10。この分野での研究の高度化が進むにつれて、レチガビンは、ニューロンM電流を増加させ、KCNQ2/3チャネルのチャネル開口確率を増加させることも示された。非特許文献11;非特許文献12。
【0004】
カリウムチャネル調節因子としてレチガビンが認識されたことにより、レチガビンと同様に様々な構造的特徴を有する化合物の中で、他のカリウムチャネル調節因子について多くの調査が促された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5384330号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Bialer、Mら、Epilepsy Research 1999年、34巻、1〜41頁
【非特許文献2】Blackburn−MunroおよびJensen、Eur J Pharmacol.2003年、460巻、109〜116頁
【非特許文献3】Wickenden、A.D.ら、Expert Opin. Ther. Patents 2004年、14巻(4号)
【非特許文献4】Bievert、Cら、Science 1998年、27巻、403〜06頁
【非特許文献5】Singh、N.A.ら、Nat. Genet.1998年、18巻、25〜29頁
【非特許文献6】Chalier、C.ら、Nat. Genet.1998年、18巻、53〜55頁
【非特許文献7】Rogawsi、Trends in Neursciences 2000年、23巻、393〜398頁
【非特許文献8】Wickenden、A.D.ら、Mol. Pharmacol.2000年、58巻、591〜600頁
【非特許文献9】Main、M.J.ら、Mol. Pharmacol.2000年、58巻、253〜62頁
【非特許文献10】Wuttke、T.V.ら、Mol. Pharmacol.、2005年、67巻、1009〜1017頁
【非特許文献11】Delmas、P.およびBrown、D.A. Nat. Revs Neurosci.、6巻、2005年、850〜62頁
【非特許文献12】Tatulian L.およびBrown、D.A.、J.Physiol.、(2003年)549巻、57〜63頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の簡単な説明
一実施形態において、本発明は、式Iの化合物、
【0008】
【化1】

[式中、WおよびZは、独立に、CHまたはNであり;Yは、CH、OまたはNHであり;
およびRは、独立に、H、ハロゲン、CHF、CHF、CF、CFCF、C〜Cアルキル、C(=O)C〜Cアルキル、CHC(=O)C〜Cアルキル、NH−C〜Cアルキル、NHC(=O)C〜Cアルキル、C(=O)N(CH、C(=O)N(Et)、C(=O)NH−C〜Cアルキル、C(=O)OC〜Cアルキル、OC(=O)C〜Cアルキル、OC〜Cアルキル、SC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、(CH〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CH〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、Ar、(CHAr、フェニル、ピリジル、ピロリル、(CHイミダゾリル、(CHピラジル、フリル、チエニル、(CHオキサゾリル、(CHイソオキサゾリル、(CHチアゾリル、(CHイソチアゾリル、(CHフェニル、(CHピロリル、(CHピリジルまたは(CHピリミジルであり、前記シクロアルキル基および前記シクロアルケニル基は、O、NおよびSから独立に選択される1つまたは2つのヘテロ原子を場合により含有し、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アルケニル基、アルキニル基、イミダゾリル基、ピラジル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、フェニル基、ピロリル基、ピリジル基またはピリミジル基は、OH、ハロゲン、シアノ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される1つまたは2つの基で場合により置換されており、mは、0、1または2であり;あるいはRおよびRは、それらが結合している環炭素原子と一緒になって、5員または6員の縮合環を形成し、前記環は、飽和、不飽和または芳香族であってよく、O、NおよびSから独立に選択される1つまたは2つのヘテロ原子を場合により含有し、ハロゲン、CFまたはC〜Cアルキルで場合により置換されており;R’は、H,ハロゲン、CFまたはC〜Cアルキルであり;RおよびRは、独立に、H、NH、(C〜Cアルキル)NH、CN、ハロゲン、CF、OCF、OC〜CアルキルまたはC〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキル基および前記C〜Cアルキル基はすべて、OH、ハロゲン、C〜Cアルキル、OC〜Cアルキルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される1つまたは2つの基で場合により置換されており;q=1または0であり;Rは、C〜Cアルキル、(CHR〜Cシクロアルキル、(CHRCH〜Cシクロアルキル、CH(CHR〜Cシクロアルキル、CR=CH−C〜Cシクロアルキル、CH=CR−C〜Cシクロアルキル、(CHR〜Cシクロアルケニル、CH(CHR〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、Ar、(CHRAr、CH(CHRArまたは(CHRCHArであり、w=0〜3であり、Arは、フェニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリルまたはイミダゾリルであり、前記C〜Cアルキル基は、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオまたはハロゲンで場合により置換されており、前記シクロアルキル基およびシクロアルケニル基は、OH、ハロゲン、シアノ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される1つまたは2つの基で場合により置換されており;Rは、水素、メチル、ハロゲンまたはメトキシである]
およびその医薬として許容できる塩を提供する。このような化合物は、カリウムチャネル調節因子である。
【0009】
別の実施形態において、本発明は、医薬として許容できる担体、賦形剤または希釈剤、ならびに以下:i)医薬有効量の式Iの化合物;ii)その医薬として許容できる塩;iii)その医薬として許容できるエステル;およびiv)その医薬として許容できる溶媒和物の少なくとも1つを含む組成物を提供または企図する。
【0010】
別の実施形態において、本発明は、以下:i)医薬有効量の式Iの化合物;ii)その医薬として許容できる塩;iii)その医薬として許容できるエステル;およびiv)その医薬として許容できる溶媒和物の1つまたは複数を、それを必要とする患者に投与することを含む、ニューロンM電流の増加により影響を受ける、疾患または障害を治療または予防する方法を提供または企図する。
【0011】
さらに別の実施形態において、本発明は、以下:医薬有効量の式Iの化合物;ii)その医薬として許容できる塩;iii)その医薬として許容できるエステル;およびiv)その医薬として許容できる溶媒和物の1つまたは複数を、それを必要とする患者に投与することを含む、電位依存性カリウムチャネルの活性により影響を受ける、疾患または障害を予防または治療する方法を提供する。
【0012】
さらに別の実施形態において、本発明は、以下:医薬有効量の式Iの化合物;ii)その医薬として許容できる塩;iii)その医薬として許容できるエステル;およびiv)その医薬として許容できる溶媒和物の1つまたは複数を、発作性障害に悩まされているか、または潜在的に悩まされている患者に投与することを含む、ヒトにおける発作性障害を治療または予防する方法を提供または企図する。
【0013】
別の実施形態において、本発明は、治療有効量の式Iの化合物、および適切な錠剤または小児用の適切なシロップのいずれかを含む、経口投与用の医薬製剤を提供または企図する。
【0014】
別の実施形態において、本発明は、治療有効量の式Iの化合物および適切な錠剤を含む、経口投与用の錠剤を提供または企図する。
【0015】
別の実施形態において、本発明は、式Iの化合物および適切なシロップの溶液、分散液または懸濁液を含む、小児用のシロップを提供または企図する。
【0016】
別の実施形態において、本発明は、治療有効量の式Iの化合物および獣医学的に許容できる担体を含む、コンパニオンアニマル(イヌおよびネコ)および家畜を含む動物への投与用の医薬製剤を企図する。
【0017】
別の実施形態において、本発明は、以下:i)医薬有効量の式Iの化合物;ii)その医薬として許容できる塩;iii)その医薬として許容できるエステル;およびiv)その医薬として許容できる溶媒和物の1つまたは複数を、それを必要とする動物に投与することを含む、電位依存性カリウムチャネルの活性により影響を受ける、疾患または障害を予防または治療する方法を企図する。
【0018】
別の実施形態において、本発明は、以下:i)医薬有効量の式Iの化合物;ii)その医薬として許容できる塩;iii)その医薬として許容できるエステル;およびiv)その医薬として許容できる溶媒和物の1つまたは複数を、発作性障害に悩まされているか、または潜在的に悩まされている動物に投与することを含む、動物における発作性障害を治療する方法を企図する。
【0019】
本発明は、式Iの化合物の互変異性体、塩および立体異性体すべてを含む。本発明は、1つまたは複数の原子がその放射性同位体で置き換えられている、本発明のすべての化合物も含む。
【0020】
より詳細な亜属実施形態において、本発明は、次式IAの化合物
【0021】
【化2】

を提供する。
【0022】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、式IBの化合物
【0023】
【化3】

を提供する。
【0024】
さらにより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WおよびZがいずれもNである、式IAの化合物を提供する。
【0025】
別のさらにより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WがNであり、ZがCHである、式IAの化合物を提供する。
【0026】
別のさらにより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WがCHであり、ZがNである、式IAの化合物を提供する。
【0027】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、R’がH、ハロゲン、CFまたはメチルである、式IAの化合物を提供する。
【0028】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WおよびZがいずれもNであり、R’がH、Fまたはメチルである、式IAの化合物を提供する。
【0029】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WおよびZがいずれもNである、式IBの化合物を提供する。
【0030】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WがNであり、ZがCHである、式IBの化合物を提供する。
【0031】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WがCHであり、ZがNである、式IBの化合物を提供する。
【0032】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、R’がH、ハロゲン、CFまたはメチルである、式IBの化合物を提供する。
【0033】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、WおよびZがいずれもNであり、R’がH、Fまたはメチルである、式IBの化合物を提供する。
【0034】
より詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、C〜Cアルキル、(CHR)、NC〜Cシクロアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルである、式IAの化合物を提供または企図する。
【0035】
より詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、C〜Cアルキル、(CHR)a、C〜Cシクロアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルである、式IBの化合物を提供または企図する。
【0036】
さらにより詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、C〜Cアルキル、(CHR)C〜Cシクロアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルであり、Rが、H、CFまたはハロゲンである、式IAの化合物を提供または企図する。
【0037】
さらにより詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、メトキシ、メチルチオまたはハロゲンで置換されているC〜Cアルキルであり、R’が、メチルまたはHであり、Rが、H、CFまたはハロゲンである、式IAの化合物を提供または企図する。
【0038】
別の亜属実施形態において、本発明は、Rが、CR=CH−C〜Cシクロアルキル、CH=CR−C〜Cシクロアルキル、(CHR〜Cシクロアルケニル、CH(CHR〜Cシクロアルケニル、C〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニルであり、R’が、メチルまたはHであり、Rが、H、CFまたはハロゲンである、式Iの化合物を提供または企図する。
【0039】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、R’が、メチルまたはHであり、Rが、H、CFまたはハロゲンであり、RおよびRがメチル、アミノメチルまたはクロロであり、Rが、Ar、(CHRAr、CH(CHRArまたは(CHRCHArである、式IAの化合物を提供または企図する。
【0040】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、R’が、メチルまたはHであり、Rが、H、CFまたはハロゲンであり、RおよびRがメチルであり、Rが、C〜Cアルキル、(CHR〜Cシクロアルキル、(CHR)CH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR)C〜Cシクロアルキルである、式IAの化合物を提供または企図する。
【0041】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、HまたはFであり、R’が、Hまたはハロゲンであり、RおよびRが、メチルであり、Rが、C〜Cアルキル、(CHR〜Cシクロアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルである、式IAまたはIBいずれかの化合物を提供または企図する。
【0042】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、RSが、CHZCHZシクロペンチル、または以下の基の1つ、
【0043】
【化4】

である、式IAまたは式IBの化合物を提供または企図する。
【0044】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、ハロゲンまたはハロメチルであり、Rが、Hまたはハロゲンであり、Rが、上記の基の1つである式IAまたはIBの化合物を提供または企図する。
【0045】
別のより詳細な亜属実施形態において、本発明は、Rが、フェニル、ピリジル、ピロリル、(CHイミダゾリル、(CHピラジル、(CHオキサゾリル、(CHイソオキサゾリル、(CHチアゾリル、(CHイソチアゾリル、(CHフェニル、(CHピロリル、(CHピリジルまたは(CHピリミジルであり、Rが、C〜CアルキルまたはCH−C〜Cシクロアルキルである、式IAまたはIBの化合物を提供または企図する。
【0046】
本発明の様々な可能な実施形態を示すために、以下の実施例を提供するが、それらに何ら限定されない。
【0047】
【化5】

【発明を実施するための形態】
【0048】
発明の詳細な説明
レチガビンを上回る治療特性を有する化合物の設計において、
【0049】
【化6】

本発明者らは、式Iの構造のパラN−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリルアニリドおよびカルバメート
【0050】
【化7】

が、以下に記載のルビジウム流出試験で測定したとき、その強力な活性から明らかなように、カリウムチャネルに対して驚くほど優れた活性を有することを発見した。
【0051】
本明細書で使用する場合、「カリウムチャネル調節因子」という用語は、カリウムチャネル電流を増加できる化合物を指す。また、KCNQ2/3チャネル開口確率を増加できる化合物も指す。カリウムチャネル調節能に関する化合物の予備試験に関して、本発明者らは、以下に記載のルビジウムイオン流出試験を使用した。
【0052】
本発明で企図されているように、式Iの化合物は、1日当たり最大約1200mgの経口投与または静脈投与用に設計されている。したがって、本発明は、静脈投与用に製剤した式Iの化合物の溶液および懸濁液を企図している。同様に、式Iの化合物に加えて、多くの他の例でもとりわけソルビトールまたはプロピレングリコールなど小児への経口投与に適したシロップを含む溶液および懸濁液も、企図されている。さらに、医薬として許容できる錠剤、ならびに他の医薬として許容できる担体および賦形剤と共に、式Iの化合物を含む、チュアブル錠および非チュアブル錠も、企図されている。本明細書で使用する場合、医薬として許容できる担体という用語は、医薬品の製剤の分野で通常使用されるような賦形剤、結合剤、滑沢剤、錠剤および崩壊剤を含む。このような試剤の例としては、それだけに限らないが、微結晶性セルロース、ラクトース、デンプンおよび第二リン酸カルシウム、ならびにプロビドンが挙げられる。さらに、各群の多くの他の例でも、ナトリウムデンプングリコレートなどの崩壊剤、ステアリン酸およびSiOなどの滑沢剤、ならびにシクロデキストリンなどの溶解促進剤が、企図されている。このような物質およびそれらの使用法は、医薬品分野で周知である。追加の例は、Kibbe、Handbook of Pharmaceutical Excipients、London、Pharmaceutical Press、2000年に記載されている。
【0053】
本発明は、治療有効量の式Iの化合物および獣医学的に許容できる担体を含む、コンパニオンアニマル(イヌおよびネコ)、ならびに家畜、例えばウシ、ブタ、ヒツジおよびウマを含む動物への投与用のワクチン製剤を含む医薬製剤も企図する。しかし、発作性障害にかかりやすい任意の動物が、本発明の範囲内に含まれる。投与の典型的な様式は、約0.05ml〜25mlの間のワクチン製剤の筋肉注射、経口投与または皮下注射であろう。しかし、上に示したように、式Iの化合物は、1日当たり最大約1200mgが投与されるように設計されている。ワクチン摂取は、単回摂取により、または数回の摂取を介して実現できる。本発明の方法で利用する企図されるワクチン組成物は、1種または複数の獣医学的に許容できる担体を含んでいてもよい。「獣医学的に許容できる担体」としては、あらゆる溶媒、分散媒体、コーティングアジュバント、安定化剤、希釈剤、賦形剤、保存料、等張剤が挙げられる。希釈剤としては、水、食塩水、デキストロース、エタノール、グリセロールなどが挙げられる。等張剤としては、例えば塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトールおよびラクトースを挙げることができる。本発明により企図されるアジュバントとしては、サポニン、コレステロール、水酸化アルミニウムゲル、完全および不完全フロイントアジュバントが挙げられる。本発明は、約1mg/ml〜約2000mgのアジュバントを含むワクチン製剤/ワクチン組成物の投与量も企図する。
【0054】
合成化学
一般的スキーム
I項 式Vの化合物の調製をスキーム1に概説する。
【0055】
スキーム1
【0056】
【化8】

II項 式VIIの化合物の調製をスキーム2に概説する。
【0057】
スキーム2
【0058】
【化9】

III項 式IXの化合物の調製をスキーム3に概説する。
【0059】
スキーム3
【0060】
【化10】

IV項 式Xの化合物の調製をスキーム4に概説する。
【0061】
スキーム4
【0062】
【化11】

V項 式XIの化合物の調製をスキーム5に概説する。
【0063】
スキーム5
【0064】
【化12】

VI項 式XIIIの化合物の調製をスキーム6に概説する。
【0065】
スキーム6
【0066】
【化13】

特定の化合物の調製
N−[2,6−ジメチル−4−(2−トリフルオロメチル−7,8−ジヒドロ−5H−[1,6]ナフチリジン−6−イル)−フェニル]−3,3−ジメチル−ブチルアミド(11)の合成
スキームI
【0067】
【化14】

1−ベンジル−4−ピロリジン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(3)
トルエン(60mL)中のN−ベンジルピペリドン1(5g、26.4mmol)およびピロリジン2(2.82g、39.6mmol)を含有する溶液を加熱し、水を共沸除去しながら還流した。次いで、反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮した。得られた油をエーテルに溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下で濃縮した。粗製エナミン3を次の工程で使用した。
【0068】
6−ベンジル−2−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,6]ナフチリジン(5)
ジオキサン(5mL)中の粗製エナミン3(500mg、2.1mmol)の溶液に化合物4(0.3mL、2.1mmol)を加え、混合物を室温で終夜撹拌した。次いで、酢酸アンモニウム(20mg)を加え、混合物を還流で18時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、10%HClで酸性にし、ジクロロメタンで抽出し、濃縮した。調製薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH5%)により精製して、化合物5を得た。
【0069】
2−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,6]ナフチリジン(7)
ジクロロメタン(8mL)中の5(500mg、1.7mmol)の溶液に化合物6、3−塩化クロロプロピオニル(0.22mL、2.1mmol)を加え、反応混合物を40℃で18時間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却し、濃縮した。得られた残渣をメタノール(16mL)に溶解し、40℃で3時間撹拌した。次いで、混合物を室温まで冷却し、濃縮した。
【0070】
N−(4−ブロモ−2,6−ジメチル−フェニル)−3,3−ジメチル−ブチルアミド(8)
3,3−塩化ジメチルブタノイル(3.37g、3.5mL、25mmol)およびトリエチルアミン(2.53g、3.5mL、25mmol)をアセトニトリル(30mL)中の4−ブロモ−2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)アニリン(5.0g、25mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。水を混合物に加え、形成された沈殿物を収集して、粉末として表題化合物(7.46g、収率100%)を得た。
【0071】
N−[2,6−ジメチル−4−(2−トリフルオロメチル−7,8−ジヒドロ−5H−[1,6]ナフチリジン−6−イル)−フェニル]−3,3−ジメチル−ブチルアミド(11)
ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(15mg、0.026mmol)および(2’−ジシクロヘキシルホスファニル−ビフェニル−2−イル)−ジメチルアミン(40mg、0.1mmol)を、乾燥トルエン(5mL、アルゴンで30分間パージ)に加え、混合物をアルゴン下で室温にてさらに30分間撹拌した。次いで、カリウムtert−ブトキシド(188g、71mmol)、化合物7(191mg、0.8mmol)、補助化合物8(200mg、0.67mmol)を加え、反応混合物を80℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルのパッドを介して濾過し、予備TLC(DCM/MeOH5%)により精製して、化合物11を得た。
【0072】
N−(2,6−ジメチル−4−(3−(トリフルオロメチル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル)フェニル)−3,3−ジメチルブタンアミド
【0073】
【化15】

ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(4mg、0.069mmol)および(2’−ジシクロヘキシルホスファニル−ビフェニル−2−イル)−ジメチルアミン(7mg、0.015mmol)を乾燥トルエン(1mL、アルゴンでパージ)に加え、アルゴン下で15分間撹拌した。次いで、カリウムtert−ブトキシド(36mg、0.32mmol)、N−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニル)−3,3−ジメチルブタンアミド(52mg、0.17mmol)および3−(トリフルオロメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン(WO/04069162)(40mg、0.15mmol)を加え、反応混合物を80℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、濃縮し、Biotage(75%酢酸エチル:ヘキサン)により精製して、固体として所望の化合物を得た。H NMR(DMSO−d,400MHz)δ1.05(s,9H),2.11(s,6H),2.17(s,2H),3.08(t,J=5.6Hz,2H),3.64(t,J=5.9Hz,2H),4.48(s,2H),6.76(s,2H),8.08(s,1H),8.75(s,1H),8.90(s,1H)。
【0074】
他の置換テトラヒドロ−1,6−ナフチリジンの合成
テトラヒドロ−1,6−ナフチリジンの2位および3位での置換は、1−ベンジル−4−ピペリドンを対応する3−アミノ−エノンと縮合した後、脱ベンジル化することにより実現できる(スキームII)。
【0075】
スキームII
【0076】
【化16】

テトラヒドロ−1,6−ナフチリジンの5位または8位でのアルキル化は、ピリジン誘導体の化学修飾により実現できる(スキームIII参照)。
【0077】
スキームIII
【0078】
【化17】

生物学的結果
本発明の式の化合物を、以下の試験でルビジウムイオンの放出を測定することによりカリウムチャネル調節因子として評価した。
【0079】
方法:PC−12細胞を、10%ウマ血清、5%ウシ胎児血清、2mMグルタミン、100U/mlペニシリン、100U/mlストレプトマイシンを補足したDMEM/F12培地中で、37℃および5%COにて培養した。それらを40000細胞/ウェルの密度でポリ−D−リジン−被覆96ウェル細胞培養マイクロプレートに撒き、100ng/mlNGF−7sで2〜5日間分化した。試験のために、培地を吸引し、細胞を洗浄バッファー(25mM HEPES、pH7.4、150mM NaCl、1mM MgCl、0.8mM NaHPO、2mM CaCl)0.2mlで1回洗浄した。次いで、細胞にRbローディングバッファー(5.4mM RbCl、5mMグルコースを加えた洗浄バッファー)0.2mlを充填して、37℃で2時間インキュベートした。結合した細胞をバッファー(Rbローディングバッファーと同じであるが、RbClの代わりに5.4mM KClを含有する)で迅速に3回洗浄し、細胞外Rbを除去した。洗浄直後に、化合物と共にまたはそれなしで脱分極バッファー(15mM KClを加えた洗浄バッファー)0.2mlを細胞に加え、カリウムイオンチャネルの流出を活性化した。室温で10分間インキュベートした後、上澄みを丹念に除去し、収集した。細胞を溶解バッファー(0.1%トリトンX−100を加えた脱分極バッファー)0.2mlを加えることにより溶解し、細胞溶解物も収集した。収集した試料は、原子吸光光度法(以下を参照されたい)によりRb含有量について直ぐに分析しなかった場合、4℃で保存したが、その後のRb分析に対して何ら悪影響がなかった。
【0080】
上澄み(Rbsup)および細胞溶解物(RbLys)中のRbの濃度を、製造業者により定義された条件下でICR8000フレーム原子吸光光度計(Aurora Biomed Inc.、Vancouver、B.C.)を用いて定量した。0.05ml試料1つを、等用量のRb試料分析バッファーで希釈し、空気−アセチレンフレームに注入することにより、マイクロタイタープレートから自動的に処理した。試料中のRbの量を、光源として中空陰極ランプおよびPMT検出器を用いて780nmでの吸光度により測定した。試料分析バッファー中の範囲0〜5mg/LのRbに対応する較正曲線が各組のプレートで得られた。パーセントRb流出物(F)を、
F=[Rbsup/(Rbsup+RbLys)]×100%
で定義した。
【0081】
化合物の効果(E)を、E=[(F−F)/(F−F)]×100%(式中、Fは、脱分極バッファー中の化合物の存在下での流出であり、Fは、基本バッファー中の流出であり、Fは、脱分極バッファー中の流出であり、Fは、脱分極バッファー中の化合物の存在下での流出である)で定義した。効果(E)と化合物濃度との関係をプロットし、最大Rb流出の50%に対する化合物濃度であるEC50値を計算した。結果を以下に示す。レジェンド:A:EC50=1nM−50nM;B:EC50=50nM−100nM;C:EC50=100nM−500nM。
【0082】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化18】

[式中、WおよびZは、独立に、CHまたはNであり;Yは、CH、OまたはNHであり;
およびRは、独立に、H、ハロゲン、CHF、CHF、CF、CFCF、C〜Cアルキル、C(=O)C〜Cアルキル、CHC(=O)C〜Cアルキル、NH−C〜Cアルキル、NHC(=O)C〜Cアルキル、C(=O)N(CH、C(=O)N(Et)、C(=O)NH−C〜Cアルキル、C(=O)OC〜Cアルキル、OC(=O)C〜Cアルキル、OC〜Cアルキル、SC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、(CH〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CH〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、Ar、(CHAr、フェニル、ピリジル、ピロリル、(CHイミダゾリル、(CHピラジル、フリル、チエニル、(CHオキサゾリル、(CHイソオキサゾリル、(CHチアゾリル、(CHイソチアゾリル、(CHフェニル、(CHピロリル、(CHピリジルまたは(CHピリミジルであり、該シクロアルキル基および該シクロアルケニル基は、O、NおよびSから独立に選択される1つまたは2つのヘテロ原子を場合により含有し、該アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アルケニル基、アルキニル基、イミダゾリル基、ピラジル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、フェニル基、ピロリル基、ピリジル基またはピリミジル基は、OH、ハロゲン、シアノ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される1つまたは2つの基で場合により置換されており、mは、0、1または2であり;あるいは
およびRは、それらが結合している環炭素原子と一緒になって、5員または6員の縮合環を形成し、該環は、飽和、不飽和または芳香族であってよく、O、NおよびSから独立に選択される1つまたは2つのヘテロ原子を場合により含有し、ハロゲン、CFまたはC〜Cアルキルで場合により置換されており;
R’は、H,ハロゲン、CFまたはC〜Cアルキルであり;
およびRは、独立に、H、NH、(C〜Cアルキル)NH、CN、ハロゲン、CF、OCF、OC〜CアルキルまたはC〜Cアルキルであり、該C〜Cアルキル基および該C〜Cアルキル基はすべて、OH、ハロゲン、C〜Cアルキル、OC〜Cアルキルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される1つまたは2つの基で場合により置換されており;
q=1または0であり;
は、C〜Cアルキル、(CHR〜Cシクロアルキル、(CHRCH〜Cシクロアルキル、CH(CHR〜Cシクロアルキル、CR=CH−C〜Cシクロアルキル、CH=CR−C〜Cシクロアルキル、(CHR〜Cシクロアルケニル、CH(CHR〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、Ar、(CHRAr、CH(CHRArまたは(CHRCHArであり、w=0〜3であり、Arは、フェニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリルまたはイミダゾリルであり、該C〜Cアルキル基は、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオまたはハロゲンで場合により置換されており、該シクロアルキル基およびシクロアルケニル基は、OH、ハロゲン、シアノ、メトキシ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される1つまたは2つの基で場合により置換されており;Rは、水素、メチル、ハロゲンまたはメトキシである]
およびその医薬として許容できる塩。
【請求項2】
式IAの化合物
【化19】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式IBの化合物
【化20】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
WおよびZがCHであり、R’がハロゲン、C〜CアルキルまたはHである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
WおよびZがCHであり、R’がハロゲン、C〜CアルキルまたはHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
WおよびZがいずれもNであり、R’がハロゲン、C〜CアルキルまたはHである、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
WおよびZがいずれもNであり、R’がハロゲン、C〜CアルキルまたはHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
WがNであり、ZがCHであり、R’がハロゲン、C〜CアルキルまたはHである、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
WがNであり、ZがCHであり、R’がハロゲン、C〜CアルキルまたはHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項10】
およびRが、独立に、メチル、アミノ、アミノメチル、メトキシ、トリフルオロメチルまたはクロロである、請求項4に記載の化合物。
【請求項11】
およびRが、独立に、メチル、アミノ、アミノメチル、メトキシ、トリフルオロメチルまたはクロロである、請求項5に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが、独立に、クロロ、トルフルオロメチル、メトキシまたはメチルであり、Rが、C〜Cアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルであり、該C〜Cアルキル基が、メトキシまたはハロゲンで場合により置換されており、該シクロアルキル基が、OH、ハロゲン、シアノ、メトキシ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの基で場合により置換されている、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
およびRが、独立に、クロロ、トルフルオロメチル、メトキシまたはメチルであり、Rが、C〜Cアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルであり、該C〜Cアルキル基が、メトキシまたはハロゲンで場合により置換されており、該シクロアルキル基が、OH、ハロゲン、シアノ、メトキシ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの基で場合により置換されている、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
およびRが、独立に、クロロ、トルフルオロメチル、またはメチルであり、Rが、C〜Cアルキル、(CHRCH〜CシクロアルキルまたはCH(CHR〜Cシクロアルキルであり、前記C〜Cアルキル基が、メトキシまたはハロゲンで場合により置換されており、前記シクロアルキル基が、OH、ハロゲン、シアノ、メトキシ、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの基で場合により置換されている、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
が、H、ハロゲン、CHF、CHF、CF、CFCF、C〜Cアルキル、C(=O)C〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
が、H、ハロゲン、CHF、CHF、CF、CFCF、C〜Cアルキル、C(=O)C〜Cアルキルである、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
が、C〜Cアルキル、またはw=1であるCH(CHR〜Cシクロアルキルであり、RがH、メチルまたはメトキシである、請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
が、C〜Cアルキル、またはw=1であるCH(CHR〜Cシクロアルキルであり、RがH、メチルまたはメトキシである、請求項16に記載の化合物。
【請求項19】
およびRが、いずれもメチルであり、Rが、ネオペンチルまたは2−シクロヘキシルエチルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項20】
およびRが、いずれもメチルであり、Rが、ネオペンチルまたは2−シクロヘキシルエチルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
がFまたはCFであり、RがHまたはFである、請求項19に記載の化合物。
【請求項22】
がFまたはCFであり、RがHまたはFである、請求項20に記載の化合物。
【請求項23】
以下:
【化21】

【化22】

からなる群から選択される化合物。
【請求項24】
医薬として許容できる担体、および以下:i)医薬有効量の式Iの化合物、ii)式Iの化合物の医薬として許容できる塩;iii)式Iの化合物の医薬として許容できるエステル;iv)式Iの化合物の医薬として許容できる溶媒和物の少なくとも1つを含む組成物。
【請求項25】
前記医薬として許容できる担体が、微結晶性セルロースである、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
電位依存性カリウムチャネルの活性により影響を受ける、疾患または障害を予防または治療する方法であって、請求項1に記載の治療有効量の式Iの化合物、またはその医薬として許容できる塩、溶媒和物もしくはエステルを、該予防または治療を必要とする患者に投与することを含む方法。
【請求項27】
前記疾患または障害が発作性障害である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記式Iの化合物が式IAの化合物である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記式Iの化合物が、以下:
【化23】

からなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記治療有効量が、1日当たり約300mg〜約2000mgである、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
哺乳動物におけるKCNQ2/3チャネルを活性促進量の式Iの化合物、またはその塩、溶媒和物もしくはエステルに曝すことを含む、哺乳動物におけるKCNQ2/3チャネルのチャネル開口確率を増加させる方法。
【請求項32】
前記式Iの化合物が式IAの化合物である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
有効量の式IAの化合物、またはその塩、溶媒和物もしくはエステルを哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物においてニューロンM電流を増加させる方法。
【請求項34】
医薬として許容できる担体、および約100〜約700mgの式IAの化合物、またはその塩、溶媒和物もしくはエステルを含む、経口投与用錠剤。
【請求項35】
滑沢剤をさらに含む、請求項34に記載の錠剤。
【請求項36】
崩壊剤をさらに含む、請求項34に記載の錠剤。
【請求項37】
前記錠剤がチュアブル錠である、請求項34に記載の錠剤。
【請求項38】
投与量当たり約100〜約700mgの式IAの化合物、またはその塩、溶媒和物もしくはエステルを含む、小児用の医薬シロップ。

【公表番号】特表2010−535244(P2010−535244A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520200(P2010−520200)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/071803
【国際公開番号】WO2009/018466
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(509049551)バレアント ファーマシューティカルズ インターナショナル (8)
【Fターム(参考)】