カード課金システム
【課題】 ユーザから徴収する金額と番組提供者が定める視聴料金とに関係を持たせ、施設管理者がユーザから適正な料金を徴収する。
【解決手段】 アダプタ装置Aは、チャンネル毎に対応するポイントレートが指定されたポイントレートテーブルを保持し、モニタ制御部22によるモニタ装置Mの制御に基づいて、視聴時間検出手段25が、モニタ装置Mによる視聴に係るチャンネルの視聴時間を検出し、ポイント残高手段27が、チャンネルに対応するポイントレートをポイントレートテーブルPTより取得して、前記検出した視聴時間に該ポイントレートを乗じて使用ポイントを算出して、カードCから読み込んだ使用可能ポイント13から該使用ポイントを減じてポイント残高を算出し、カード更新手段28が、前記算出したポイント残高をカードCに書き込んで使用可能ポイント13を更新する。
【解決手段】 アダプタ装置Aは、チャンネル毎に対応するポイントレートが指定されたポイントレートテーブルを保持し、モニタ制御部22によるモニタ装置Mの制御に基づいて、視聴時間検出手段25が、モニタ装置Mによる視聴に係るチャンネルの視聴時間を検出し、ポイント残高手段27が、チャンネルに対応するポイントレートをポイントレートテーブルPTより取得して、前記検出した視聴時間に該ポイントレートを乗じて使用ポイントを算出して、カードCから読み込んだ使用可能ポイント13から該使用ポイントを減じてポイント残高を算出し、カード更新手段28が、前記算出したポイント残高をカードCに書き込んで使用可能ポイント13を更新する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスの利用者が保持するカードに予め記録させた使用可能ポイントをサービス内容に応じて減じることで、サービスの利用者に対する課金を行うカード課金システムに関し、特に、モニタ装置によるプログラムの視聴サービスにおけるカード課金システムに関する。
【背景技術】
【0002】
病院やホテル、旅館等の宿泊施設には、テレビ、冷蔵庫、電話、洗濯機、乾燥機、自動販売機といった様々な機器が設置されており、患者、宿泊者等の施設利用者(ユーザ)により利用されている。
【0003】
これらの機器には、事前に支払った金額に応じてプリペイドカードに記録された使用可能ポイントから機器の利用に応じたポイントを減じることで課金処理を行うプリペイドカード課金の機能を備えるアダプタ装置が併設されており、ユーザはアダプタ装置によってプリペイドカード課金される使用可能ポイントの範囲内でこれらの機器によるサービスを受けることができる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−350751号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テレビによる番組(プログラム)の視聴サービスにおいては、テレビに併設されるタイマー(アダプタ装置)がテレビの電源オン/オフを検出若しくは電源制御を行うことで視聴時間を検出し、視聴時間に応じたポイントをプリペイドカードの使用可能ポイントから減じることでプリペイドカード課金を行っている。
【0005】
ここで、一般にテレビにより放送出力される番組の視聴料金は番組提供者毎に異なる料金が設定されている場合がある。例えば、民放の地上波番組は無料であるが、衛星放送番組は有料といった具合である。
よって、施設管理者は各番組提供者に対して上記定められた視聴料金に基づいて料金を支払っていた。
しかしながら、従来のプリペイドカード課金においては、ユーザから徴収する視聴料金は視聴時間のみから算出されるポイントをプリペイドカードから減じることによって行われており、施設管理者がユーザから徴収する金額と番組提供者へ支払う金額とが対応しているとは言えず、本来在るべき課金方法とはいえなかった。すなわち、ユーザがどの番組を視聴しても一律の料金(ポイント)をプリペイドカードから引き落とすようにしていた。
【0006】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、番組提供者が定める視聴料金とユーザから徴収する金額とに関係を持たせ、施設管理者がユーザから適正な料金を徴収することを目的としている。
また、本発明は、ユーザから徴収した金額と番組提供者へ支払う金額とに関係を持たせ、施設管理者が番組提供者に支払う料金を管理できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じることで、当該カードを所有するユーザに対する視聴料金の課金を行う課金システムにおいて、モニタ装置により視聴されたプログラムのプロバイダを検出するプロバイダ検出手段と、前記検出されるプロバイダに係るモニタ装置による視聴時間を検出する視聴時間検出手段と、視聴時間に応じたポイント減算値をプロバイダ毎に設定可能なポイントレートテーブルと、モニタ装置によるプログラムの視聴に係る減算ポイントをポイントレートテーブルを参照して算出するポイント算出手段と、前記算出された減算ポイントに基づいてカードに書込みを行って当該カードに記録された使用可能ポイントを更新するカードデータ更新手段と、を備えたことを特徴とするカード課金システム、このようなカード課金システムにより実施される方法である。
【0008】
ここに、本願におけるプログラムとは、モニタ装置により放送出力される情報であり、例えば、地上波放送、衛星放送、ケーブルテレビ等の各チャンネルにより放送される番組、インターネット等により配信される番組がある。
本願におけるプロバイダとは、典型的には番組提供者であるが、前記プログラムの視聴に係る料金の課金単位を表すものであればよいので、例えば、プログラム毎、プログラムを放送するチャンネル毎、特定チャンネルの組合せ毎など番組提供者が定める料金体系に基づく単位であってもよい。すなわち、無料放送を行う番組提供者は1つのプロバイダとして扱うこともでき、また、同額の有料放送を行う番組提供者も1つのプロバイダとして扱うことができ、また、料金の異なる複数の番組を提供する1つの番組提供者はこれら番組毎の複数のプロバイダとして扱うことができる。
【0009】
ここに、本願におけるカード課金システムは、システムが備える各機能手段を何れの装置が有するかを限定するものではなく、例えば、モニタ装置が一部或いは全部の機能手段を有しても、後述するアダプタ装置が一部或いは全部の機能手段を有してもよい。すなわち、プロバイダ毎のカード課金を実施できる態様であれば、何れの態様でカード課金システムを構成してもよい。
【0010】
カード課金システムの1つの態様として、カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じるアダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイントレートテーブルと、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段を備える。
また、カード課金システムの他の態様として、カードが、前記ポイントレートテーブルを保持し、アダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段とを備え、前記ポイント算出手段は、カードから読み取ったポイントレートテーブルを参照して減算ポイントを算出する。
【0011】
なお、アダプタ装置が、ユーザ操作によるチャンネル切替え指示に応じてモニタ装置により視聴出力するプロバイダを切替えるプロバイダ制御手段を備え、前記プロバイダ検出手段は、プロバイダ制御手段により構成されてユーザにより選択されたプロバイダを検出し、前記視聴時間検出手段は、当該ユーザ選択されたプロバイダに基づいてプロバイダに係るモニタ装置による視聴時間を検出するものでもよい。
【0012】
また、本発明におけるカード課金システムは、アダプタ装置が備える前記カードデータ更新手段が、プロバイダ毎に精算金額を算出するために用いる視聴履歴をカードに記録するものであり、カードへの追加入金やカードの回収を行うカード精算装置が、視聴履歴を保持する視聴履歴保持手段と、カードに記録された視聴履歴を収集して視聴履歴保持手段に記録する視聴履歴収集手段と、前記収集された視聴履歴を集計してプロバイダ毎に精算金額を算出する視聴履歴集計手段と、前記算出されたプロバイダ毎の精算金額を出力する集計値出力手段と、を備えたことを特徴とするカード課金システムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、施設管理者は、プロバイダ毎に定められた視聴料金に基づいて、プログラムの視聴に係る料金をユーザから徴収することができる。
また、本発明によると、施設管理者は、ユーザによる実際の視聴状況に応じてプロバイダ毎に集計された料金に基づいて、各番組提供者に視聴料金を精算し、また、管理することができる。
これにより、プログラムの視聴サービスに対する課金を、ユーザ、施設管理者、番組提供者のそれぞれに対して公平に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を、図に示す一実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1には、本例に係る視聴サービスを提供する装置を示してある。
アダプタ装置Aは、リモコンRからの信号を受け付ける受信部1と、使用可能ポイントを記録するカードCを挿入するカードスロット2とを備えておりモニタ装置Mに併設されている。
リモコンRは、モニタ装置Mの電源オン/オフの切替えを指示する電源ボタン3と、モニタ装置Mが放送出力するチャンネル(番組)の切替えを指示するチャンネルボタン4とを備える。
【0015】
カードCとしては、事前に支払った金額に応じた使用可能ポイントを記録するプリペイドカードの他に、例えば、カードに記録する使用ポイントに基づいて事後精算させるカード等を用いてもよく、モニタ装置Mによる視聴に使用したポイントを記録できるものであれば磁気記録式やIC記録式等、その形式は問わない。なお、以下ではカードに予め記録した使用可能ポイントを減じるプリペイドカードを例にとって説明する。
モニタ装置Mとしては、例えば、市販のテレビ受像機、パソコン用ディスプレイ等(若しくはこれらを改造したもの)を用いることができ、モニタ装置Mが受像出力するチャンネルをアダプタ装置Aが検出できるものであれば構わない。
【0016】
本例における視聴サービスは、ユーザによってカードCがアダプタ装置Aのカードスロット2に挿入されたことに基づいて、或いは、ユーザによってカードCが挿入されてリモコンRの電源ボタン3がオンされたことに基づいて、アダプタ装置Aがモニタ装置Mの電源をオンにすることによって開始される。
ユーザがリモコンRのチャンネルボタン4によってチャンネル切替え指示をしたときは、アダプタ装置Aが、リモコン受光部1により受け取った該指示に基づいてモニタ装置Mのチャンネルを切替える。
ユーザがリモコンRの電源ボタン3によって電源オフ指示をしたときは、アダプタ装置Aが、リモコン受光部1により受け取った該指示に基づいてモニタ装置Mの電源をオフにするとともに、モニタ装置Mによる視聴に伴う使用ポイントをカードCが記録する使用可能ポイントから減じ、カードスロット2よりカードCを排出して視聴サービスを終了する。
【0017】
図2には、本例に係るカード課金システムを構成する機器と、それらの機器間のカードの流れを矢印で示してある。
カード販売装置CMaは、入金された金額に応じた使用可能ポイントを記録するカードCを販売する。
アダプタ装置Aは、カードCの記録する使用可能ポイントに応じてモニタ装置Mによる視聴サービスを提供する。
カード入金装置CMb1は、カード精算装置の一つであり、装置に入金された金額に応じた追加ポイントをカードCが記録する使用可能ポイントに加算する。
カード回収装置CMb2は、カード精算装置の一つであり、装置に回収されたカードCが記録する使用可能ポイントに応じた金額を返金する。
【0018】
これらの機器によってユーザが視聴サービスを受ける流れを説明する。
ユーザはカード販売装置CMaに所定の金額を入金して、入金された金額に応じた使用可能ポイントを記録するカードCを購入する。
次に、ユーザはカードCをアダプタ装置Aに挿入してモニタ装置Mによる視聴サービスを受ける。このとき、モニタMによる視聴状況に応じてカードCの記録する使用可能ポイントがアダプタ装置Aによって減ぜられる。
カードCが記録する使用可能ポイントが無くなると視聴サービスを受けることができなくなるが、カード入金装置CMb1にカードCを挿入して入金を行うことで、入金された金額に応じた追加ポイントがカードCの使用可能ポイントに加算され、再度視聴サービスを受けることができる。
その後、ユーザはカードCが不要になるとカード回収装置CMb2に回収させ、残っている使用可能ポイントに応じて返却された金額を受け取る。
【0019】
図3には、本例に係るカードC及びアダプタ装置Aの機能構成を示してある。
カードCは、視聴に係るデータを記録するデータ記録部11と、データ記録部11に対して他の装置がアクセスするための入出力インターフェース15とを備えている。
データ記録部11は、情報を書込み読出し自在に記録するメモリであり、カードCを所持するユーザを識別するユーザ情報12と、使用可能なポイントの残高を示す使用可能ポイント13と、ユーザによる視聴履歴14とを記録しており、これらデータの記録例を図6に示す。
【0020】
図6に示す例では、ユーザ情報として「利用者A」、使用可能ポイントとして「40」、視聴履歴として「日付:○月○日、チャンネル番号:10、視聴時間:2時間、使用ポイント:2ポイント」、「日付:○月×日、チャンネル番号:12、視聴時間:2時間、使用ポイント:8ポイント」が記録されている。なお、チャンネル番号:10とチャンネル番号:12とでは、同じ視聴時間に対して、使用ポイント(すなわち、減算ポイント)が異なっているが、これは後述するようにチャンネル(プロバイダ)毎のポイントレートが異なるからである。
【0021】
アダプタ装置Aは、プロバイダ(本例では、チャンネル)毎のポイントレートを保持するポイントレートテーブルPTと、ユーザからの指示を受け付ける指示入力受付手段21と、受け付けた指示に基づいてモニタ装置Mを制御するモニタ制御部22と、モニタ装置Mによる視聴時間を検出する視聴時間検出手段25と、検出された視聴時間に基づいてカードCを更新するデータ処理部26と、カードCに対してアクセスを行うカードアクセス手段29とを備えている。
【0022】
ポイントレートテーブルPTは、減算ポイントの算出に用いるチャンネル毎のポイントレート(すなわち、ポイント減算値)を保持しており、例えば、図7に示すように、モニタ装置Mが放送可能な複数のチャンネル番号と該チャンネル番号に対応するポイントレート(1時間のチャンネル視聴に必要なポイント)を保持している。例えば、チャンネル番号:10の視聴については1時間あたりの減算ポイントが1ポイント、チャンネル番号:11の視聴については1時間あたりの減算ポイントが2ポイント、チャンネル番号:12の視聴については1時間あたりの減算ポイントが4ポイント、というように予め記録されている。
ポイントレートテーブルPTのポイントレートは、全チャンネルに対して設定しても、特定チャンネルに対してのみ設定しても構わない。なお、ポイントレートを特定チャンネルに対してのみ設定するときは、設定されていないチャンネルに対しては、例えば、モニタ使用料に相当するような一定のポイントをポイントレートとして用いればよい。
図7に示したポイントレートテーブルPTは、チャンネル毎のポイントレートを保持するものであるが、プログラム毎、特定チャンネルの組合せ毎にポイントレートを保持してもよく、視聴料金を課金する単位であればよい。
【0023】
指示入力受付手段21は、ユーザからのモニタ装置Mに対する指示を受け付ける手段であり、本例では、図1に示すようにリモコンRから送信された指示を受け付ける受信部1である。なお、例えば、アダプタ装置Aに操作ボタンを設けてユーザによる指示を受け付けるなど他の手段によって指示入力受付手段21を実現してもよい。
【0024】
モニタ制御部22は、指示入力受付手段21が受け付けた指示に基づいてモニタ装置Mを制御する手段であり、ユーザに指示されたチャンネルのチャンネル番号を検出してモニタ装置Mが出力するチャンネルを該チャンネル番号に切替えるチャンネル制御手段23と、ユーザに指示された電源のオン/オフ指示を検出してモニタ装置Mの電源を切替える電源制御手段24とを有している。
本例におけるモニタ装置Mの電源は、電源制御手段24による制御を行うために、アダプタ装置Aを経由して配置してある。なお、アダプタ装置Aに電源制御手段24を設けずに、モニタ装置M側で電源がオン/オフできるようにして、アダプタ装置A側ではカードCをアダプタ装置Aに挿入しないとチャンネル切替えできないようにしてもよい。
【0025】
視聴時間検出手段25は、チャンネル制御手段23と電源制御手段24とによるモニタ装置Mの制御に基づいて、モニタ装置Mが出力するチャンネル番号に係る視聴時間を検出する手段であり、電源オンからチャンネル切替えの間、チャンネル切替えからチャンネル切替えの間、チャンネル切替えから電源オフの間、チャンネル切替えが無い場合は電源オンから電源オフの間の視聴時間を検出する。すなわち、視聴時間検出手段25はチャンネル毎の視聴時間を検出する。
【0026】
データ処理部26は、前記検出されたチャンネル番号に係る視聴時間に基づいてカードCが記録するデータを更新する手段であり、ポイント残高算出手段27と、カードデータ更新手段28を有する。
【0027】
ポイント残高算出手段27は、前記検出されたチャンネル番号に対応するポイントレートをポイントレートテーブルPTを参照して取得し、該ポイントレートを前記検出されたチャンネル番号に係る視聴時間に乗じて減算ポイントを求め、カードCの使用可能ポイント13から残存ポイントを読み込み、該残存ポイントから減算ポイントを減じてポイント残高を算出する。
【0028】
ここで、図3に示す構成例に代えて、図4に示すように、ポイントレートテーブルPTをカードCが保持する構成にしてもよく、この場合は、ポイント残高算出手段27は、前記検出されたチャンネル番号に対応するポイントレートを、カードCから読み込んだポイントレートテーブルPTを参照して取得し、該ポイントレートを前記検出されたチャンネル番号に係る視聴時間に乗じて減算ポイントを求め、カードCの使用可能ポイント13から残存ポイントを読み込み、該残存ポイントから減算ポイントを減じてポイント残高を算出する。
【0029】
なお、ポイントレートテーブルPTをカードCが保持する場合、カードCの所有者毎に異なるポイントレートが設定されたポイントレートテーブルPTを保持することができる。
このように、ユーザに応じたポイントレートテーブルPTを用意することができ、例えば、病院の長期入院患者には割引率の大きいポイントレートテーブルPTを用いるなど、ユーザに対する課金の差別化を図ることができる。
【0030】
カードデータ更新手段28は、カードアクセス手段29によりカードCにアクセスして、前記算出したポイント残高でカードCの使用可能ポイント13を書き換えるとともに、前記算出した使用ポイントの算出根拠となった視聴に係るチャンネル番号、視聴時間等の情報を視聴履歴14に追記する。
【0031】
上記のような構成により、アダプタ装置Aは、カードCが挿入されたことを受けてカードCの使用可能ポイント13からポイントを読み込み、ポイント残高算出手段27によって該ポイントがゼロか否かを判定し、該ポイントがゼロである場合にはカードCを排出して視聴サービスを行わず、該ポイントがゼロでない場合には電源制御手段24に電源オンの指示を与えてモニタ装置Mの電源をオンにして視聴サービスを開始する。
指示入力受付手段21が電源オフ指示を受け取った場合、若しくはポイント残高算出手段27で算出したポイント残高がゼロになった場合は、電源制御手段24に電源オフの指示を与えてモニタ装置Mの電源をオフにし、カードデータ処理部26によってカードCへの更新処理を行った後、カードCを排出して視聴サービスを終了する。
【0032】
図3、または、図4に示した機能構成では、アダプタ装置Aが備えるチャンネル制御手段23がモニタ装置Mによって出力されるチャンネルの切替えを制御しているが、図5に示すように、モニタ装置Mが、リモコン入力や直接入力の方法によってユーザからのモニタ装置Mに対する指示を受け付ける指示入力手段30と、受け付けた指示に基づいてモニタ装置Mが放送出力するチャンネルを切替えるチャンネル切替手段31を備えるようにしてもよい。
この場合、アダプタ装置Aは、チャンネル制御手段23に代えて、モニタ装置Mのチャンネル切替手段31によって切替えられたチャンネルのチャンネル番号を検出するチャンネル検出手段32を備え、視聴時間検出手段25は、チャンネル検出手段32と電源制御手段24とに基づいて、モニタ装置Mが出力するチャンネル番号に係る視聴時間を検出する。
【0033】
図8には、本例に係るカード精算装置の機能構成を示してある。
カード精算装置CMbは、視聴履歴を保持する視聴履歴保持手段HMと、カードCに対してアクセスを行うカードアクセス手段41と、カードCの記録する視聴履歴14を読み込んで視聴履歴保持手段HMに追加して保持させる視聴履歴収集手段42と、視聴履歴保持手段HMが保持する視聴履歴をチャンネル毎に集計するデータ集計部43と、前記集計した値を出力する集計値出力手段46とを備える。
なお、視聴履歴保持手段HMは、視聴履歴収集手段42によって収集された複数のカードCが記録する視聴履歴14をユーザ毎に保持するものである。
【0034】
データ集計部43は、カードへの追加入金時やカードの回収時に自動で、若しくはカード所有者の指示による手動で、視聴履歴保持手段HMが保持する視聴履歴のうちカード所有者に該当する視聴履歴のみを集計する個別集計手段44と、所定の日時に自動で、若しくは施設管理者の指示による手動で、視聴履歴保持手段HMが保持する視聴履歴のうち所定あるいは指示された期間内の全てのユーザの視聴履歴を集計する全体集計手段45とを有している。
集計値出力手段46が集計結果を出力する方法としては、カード精算装置CMbが備える画面に表示出力する、カード精算装置CMbが備える印字手段により印字出力する、カード精算装置CMbがネットワーク接続されている場合はメール送信する等がある。
【0035】
次に、図9に示す処理手順例を参照して、図3に示したシステムによる視聴サービス処理について説明する。
本例の視聴サービスは、図1に示したカードスロット2にカードCが挿入されたことによって開始される(ステップS1)。
まず、アダプタ装置Aがカードアクセス手段29を通じてカードCの使用可能ポイント13を読み込み、取得したポイント残高をアダプタ装置Aが備えるバッファに保持する(ステップS2)。
次に、ポイント残高算出手段27が前記取得したポイント残高がゼロか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3の判定結果、ポイント残高がゼロである場合は、カードCを排出(ステップS14)して視聴サービスを終了する(ステップS15)。
ステップS3の判定結果、ポイント残高がゼロでない場合は、電源制御手段24がモニタ装置Mの電源をオンに切替えて視聴サービスを開始する(ステップS4)。
【0036】
チャンネル制御手段23がモニタ装置Mによって出力されるチャンネルを検出し(ステップS5)、チャンネルが切替えられたか否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6の判定結果、チャンネルが切替えられた場合は、ポイント残高算出手段27がポイントレートテーブルPTから切替え前のチャンネルに対するポイントレートを取得する(ステップS7)。
次に、視聴時間検出手段25が切替え前のチャンネルの視聴時間を検出し、ポイント残高算出手段27が前記検出した視聴時間にポイントレートを乗じて減算ポイントを算出し、バッファが保持するポイント残高から減算ポイントを減じて算出したポイントでバッファが保持するポイント残高を更新する(ステップS8)。
【0037】
その後、バッファが保持するポイント残高がゼロか否かを判定し(ステップS9)、 この判定結果でポイント残高がゼロでない場合は、ステップS5に戻り視聴サービスを継続する。
ステップS9の判定結果でポイント残高がゼロである場合は、電源制御手段24がモニタ装置Mの電源をオフに切替え(ステップS12)、カードデータ更新手段28が、バッファが保持するポイント残高をカードアクセス手段29を通じてカードCの使用可能ポイント13に書き込み、また、視聴履歴情報を視聴履歴14に書き込み(ステップS13)、カードCを排出(ステップS14)して視聴サービスを終了する(ステップS15)。
【0038】
また、ステップS6の判定結果、チャンネルが切替えられていない場合は、視聴時間検出手段25が現在のチャンネルの視聴時間を検出し、該視聴時間が所定の時間を経過しているか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10の判定結果、所定の時間が経過した場合は、ポイント残高算出手段27がポイントレートテーブルPTを参照して現在のチャンネルに対するポイントレートを取得し(ステップS7)、視聴時間検出手段25が現在のチャンネルの視聴時間を検出し、ポイント残高算出手段27が前記検出した視聴時間にポイントレートを乗じて減算ポイントを算出し、バッファが保持するポイント残高から減算ポイントを減じて算出したポイントでバッファが保持するポイント残高を更新し(ステップS8)、ステップS9以降の処理を行う。すなわち、本例では、所定の時間毎にポイント残高の有無を検出している。
【0039】
また、ステップS10の判定結果、所定の時間が経過していない場合は、電源制御手段24が電源オフの指示を指示入力受付手段21から受け付けたか否かを判定し(ステップS11)、この判定結果で電源オフの指示を受け付けていない場合は、ステップS5に戻り視聴サービスを継続する。
ステップS11の判定結果、電源オフの指示を受け付けた場合は、電源制御手段24がモニタ装置Mの電源をオフに切替え(ステップS12)、カードデータ更新手段28が、バッファが保持するポイント残高をカードアクセス手段29によってカードCの使用可能ポイント13に書き込み、また、視聴履歴情報を視聴履歴14に書き込み(ステップS13)、カードCを排出(ステップS14)して視聴サービスを終了する(ステップS15)。すなわち、電源オフの指示が入力された場合は即座にカードCを更新処理して排出する。
【0040】
なお、ステップS8におけるポイント算出時に、ポイント残高の算出根拠となった視聴に係るチャンネル、視聴時間等の情報に基づいて視聴履歴を作成し、バッファに追加して保持しておき、ステップS13におけるカードデータ更新時に、バッファが保持する視聴履歴をカードCの視聴履歴保持手段14に書き込む処理を行う。
図9に示した処理フローにおいては、ステップS13にてアダプタ装置Aが保持するバッファの内容をカードCに書き込んで更新しているが、ステップS8でのポイント算出の都度カードCに書き込んで更新するようにしてもよい。
【0041】
次に、チャンネルの視聴毎に作成される視聴履歴について、具体例を用いて説明する。なお、ユーザが、視聴サービスの提供を受けるにあたり用いたカードCは図6に示すデータを記録しており、アダプタ装置Aが保持するポイントレートテーブルPTの設定内容は図7に示すものであるとする。
【0042】
図10には、ユーザによる番組視聴に伴って変化したポイント残高の推移を示してある。
ユーザは、○月×日にチャンネル10を4時間視聴しており、ポイント残高算出手段27は、ポイントレートテーブルPTを参照して該視聴に係る使用ポイントを算出し、ポイント残高から減じるとともに、「日付:○月×日、チャンネル番号:10、視聴時間:4時間、使用ポイント:4ポイント」の情報からなる視聴履歴を作成する。
ユーザは引き続きチャンネル12を2時間視聴しており、ポイント残高算出手段27は同様に、「日付:○月×日、チャンネル番号:12、視聴時間:2時間、使用ポイント:8ポイント」の情報からなる視聴履歴を作成する。
その後、ユーザはチャンネル11を3時間視聴しており、ポイント残高算出手段27は同様に、「日付:○月×日、チャンネル番号:11、視聴時間:3時間、使用ポイント:6ポイント」の情報からなる視聴履歴を作成する。
【0043】
これら作成された視聴履歴は、モニタ装置Mの電源オフ時にアダプタ装置Aが算出したポイント残高をカードCに書き込んで使用可能ポイント13を更新するときに、視聴履歴14に追加して書き込まれる。
図11に示す、更新されたカードCのデータの記録内容のとおり、上記視聴に伴って作成された視聴履歴が追加されている。
【0044】
ユーザは、カードCに追加入金、若しくはカードCを返却するためにカード精算装置CMbを用いるが、このときカード精算装置CMbは、視聴履歴収集手段42にてカードCが記録する視聴履歴14を読み込んで視聴履歴保持手段HMに保持する。
視聴履歴保持手段HMは、図12に示すように複数のカードCが記録する視聴履歴14を収集して、ユーザ毎に識別して保持している。
これら収集した視聴履歴はデータ集計部43によって集計され、例えば、全体集計手段45によって、視聴履歴保持手段HMが保持する全ての視聴履歴が集計され、図13に示すようにチャンネル毎の精算金額が算出される。
施設管理者は、集計値出力手段46にて前記チャンネル毎の精算金額を印字出力し、番組提供者に対する視聴料金の精算に用いる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一例に係る視聴サービスを提供する装置を示す図である。
【図2】本発明の一例に係るカード課金システムを構成する機器を示す図である。
【図3】本発明の一例に係るアダプタ装置の機能構成を示す図である。
【図4】本発明の一例に係るアダプタ装置の機能構成を示す図である。
【図5】本発明の一例に係るアダプタ装置の機能構成を示す図である。
【図6】本発明の一例に係るカードが記録するデータを示す図である。
【図7】本発明の一例に係るポイントレートテーブルを示す図である。
【図8】本発明の一例に係るカード精算装置の機能構成を示す図である。
【図9】本発明の一例に係る視聴サービスの処理フローを示す図である。
【図10】本発明の一例に係る視聴サービスによるポイント残高の推移を示す図である。
【図11】本発明の一例に係るカードが記録するデータを示す図である。
【図12】本発明の一例に係るカード精算装置が保持する視聴履歴を示す図である。
【図13】本発明の一例に係るカード精算装置による集計結果を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
M:モニタ装置、 A:アダプタ装置、
CMa:カード販売装置、 CMb:カード精算装置、
C:カード、 PT:ポイントレートテーブル、
13:使用可能ポイント、 14:視聴履歴、
23:チャンネル制御手段、 24:電源制御手段、
25:視長時間検出手段、 27:ポイント残高算出手段、
28:カードデータ更新手段、
42:視聴履歴収集手段、 44:個別集計手段、
45:全体集計手段、 46:集計値出力手段、
HM:視聴履歴保持手段、
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスの利用者が保持するカードに予め記録させた使用可能ポイントをサービス内容に応じて減じることで、サービスの利用者に対する課金を行うカード課金システムに関し、特に、モニタ装置によるプログラムの視聴サービスにおけるカード課金システムに関する。
【背景技術】
【0002】
病院やホテル、旅館等の宿泊施設には、テレビ、冷蔵庫、電話、洗濯機、乾燥機、自動販売機といった様々な機器が設置されており、患者、宿泊者等の施設利用者(ユーザ)により利用されている。
【0003】
これらの機器には、事前に支払った金額に応じてプリペイドカードに記録された使用可能ポイントから機器の利用に応じたポイントを減じることで課金処理を行うプリペイドカード課金の機能を備えるアダプタ装置が併設されており、ユーザはアダプタ装置によってプリペイドカード課金される使用可能ポイントの範囲内でこれらの機器によるサービスを受けることができる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−350751号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テレビによる番組(プログラム)の視聴サービスにおいては、テレビに併設されるタイマー(アダプタ装置)がテレビの電源オン/オフを検出若しくは電源制御を行うことで視聴時間を検出し、視聴時間に応じたポイントをプリペイドカードの使用可能ポイントから減じることでプリペイドカード課金を行っている。
【0005】
ここで、一般にテレビにより放送出力される番組の視聴料金は番組提供者毎に異なる料金が設定されている場合がある。例えば、民放の地上波番組は無料であるが、衛星放送番組は有料といった具合である。
よって、施設管理者は各番組提供者に対して上記定められた視聴料金に基づいて料金を支払っていた。
しかしながら、従来のプリペイドカード課金においては、ユーザから徴収する視聴料金は視聴時間のみから算出されるポイントをプリペイドカードから減じることによって行われており、施設管理者がユーザから徴収する金額と番組提供者へ支払う金額とが対応しているとは言えず、本来在るべき課金方法とはいえなかった。すなわち、ユーザがどの番組を視聴しても一律の料金(ポイント)をプリペイドカードから引き落とすようにしていた。
【0006】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、番組提供者が定める視聴料金とユーザから徴収する金額とに関係を持たせ、施設管理者がユーザから適正な料金を徴収することを目的としている。
また、本発明は、ユーザから徴収した金額と番組提供者へ支払う金額とに関係を持たせ、施設管理者が番組提供者に支払う料金を管理できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じることで、当該カードを所有するユーザに対する視聴料金の課金を行う課金システムにおいて、モニタ装置により視聴されたプログラムのプロバイダを検出するプロバイダ検出手段と、前記検出されるプロバイダに係るモニタ装置による視聴時間を検出する視聴時間検出手段と、視聴時間に応じたポイント減算値をプロバイダ毎に設定可能なポイントレートテーブルと、モニタ装置によるプログラムの視聴に係る減算ポイントをポイントレートテーブルを参照して算出するポイント算出手段と、前記算出された減算ポイントに基づいてカードに書込みを行って当該カードに記録された使用可能ポイントを更新するカードデータ更新手段と、を備えたことを特徴とするカード課金システム、このようなカード課金システムにより実施される方法である。
【0008】
ここに、本願におけるプログラムとは、モニタ装置により放送出力される情報であり、例えば、地上波放送、衛星放送、ケーブルテレビ等の各チャンネルにより放送される番組、インターネット等により配信される番組がある。
本願におけるプロバイダとは、典型的には番組提供者であるが、前記プログラムの視聴に係る料金の課金単位を表すものであればよいので、例えば、プログラム毎、プログラムを放送するチャンネル毎、特定チャンネルの組合せ毎など番組提供者が定める料金体系に基づく単位であってもよい。すなわち、無料放送を行う番組提供者は1つのプロバイダとして扱うこともでき、また、同額の有料放送を行う番組提供者も1つのプロバイダとして扱うことができ、また、料金の異なる複数の番組を提供する1つの番組提供者はこれら番組毎の複数のプロバイダとして扱うことができる。
【0009】
ここに、本願におけるカード課金システムは、システムが備える各機能手段を何れの装置が有するかを限定するものではなく、例えば、モニタ装置が一部或いは全部の機能手段を有しても、後述するアダプタ装置が一部或いは全部の機能手段を有してもよい。すなわち、プロバイダ毎のカード課金を実施できる態様であれば、何れの態様でカード課金システムを構成してもよい。
【0010】
カード課金システムの1つの態様として、カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じるアダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイントレートテーブルと、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段を備える。
また、カード課金システムの他の態様として、カードが、前記ポイントレートテーブルを保持し、アダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段とを備え、前記ポイント算出手段は、カードから読み取ったポイントレートテーブルを参照して減算ポイントを算出する。
【0011】
なお、アダプタ装置が、ユーザ操作によるチャンネル切替え指示に応じてモニタ装置により視聴出力するプロバイダを切替えるプロバイダ制御手段を備え、前記プロバイダ検出手段は、プロバイダ制御手段により構成されてユーザにより選択されたプロバイダを検出し、前記視聴時間検出手段は、当該ユーザ選択されたプロバイダに基づいてプロバイダに係るモニタ装置による視聴時間を検出するものでもよい。
【0012】
また、本発明におけるカード課金システムは、アダプタ装置が備える前記カードデータ更新手段が、プロバイダ毎に精算金額を算出するために用いる視聴履歴をカードに記録するものであり、カードへの追加入金やカードの回収を行うカード精算装置が、視聴履歴を保持する視聴履歴保持手段と、カードに記録された視聴履歴を収集して視聴履歴保持手段に記録する視聴履歴収集手段と、前記収集された視聴履歴を集計してプロバイダ毎に精算金額を算出する視聴履歴集計手段と、前記算出されたプロバイダ毎の精算金額を出力する集計値出力手段と、を備えたことを特徴とするカード課金システムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、施設管理者は、プロバイダ毎に定められた視聴料金に基づいて、プログラムの視聴に係る料金をユーザから徴収することができる。
また、本発明によると、施設管理者は、ユーザによる実際の視聴状況に応じてプロバイダ毎に集計された料金に基づいて、各番組提供者に視聴料金を精算し、また、管理することができる。
これにより、プログラムの視聴サービスに対する課金を、ユーザ、施設管理者、番組提供者のそれぞれに対して公平に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を、図に示す一実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1には、本例に係る視聴サービスを提供する装置を示してある。
アダプタ装置Aは、リモコンRからの信号を受け付ける受信部1と、使用可能ポイントを記録するカードCを挿入するカードスロット2とを備えておりモニタ装置Mに併設されている。
リモコンRは、モニタ装置Mの電源オン/オフの切替えを指示する電源ボタン3と、モニタ装置Mが放送出力するチャンネル(番組)の切替えを指示するチャンネルボタン4とを備える。
【0015】
カードCとしては、事前に支払った金額に応じた使用可能ポイントを記録するプリペイドカードの他に、例えば、カードに記録する使用ポイントに基づいて事後精算させるカード等を用いてもよく、モニタ装置Mによる視聴に使用したポイントを記録できるものであれば磁気記録式やIC記録式等、その形式は問わない。なお、以下ではカードに予め記録した使用可能ポイントを減じるプリペイドカードを例にとって説明する。
モニタ装置Mとしては、例えば、市販のテレビ受像機、パソコン用ディスプレイ等(若しくはこれらを改造したもの)を用いることができ、モニタ装置Mが受像出力するチャンネルをアダプタ装置Aが検出できるものであれば構わない。
【0016】
本例における視聴サービスは、ユーザによってカードCがアダプタ装置Aのカードスロット2に挿入されたことに基づいて、或いは、ユーザによってカードCが挿入されてリモコンRの電源ボタン3がオンされたことに基づいて、アダプタ装置Aがモニタ装置Mの電源をオンにすることによって開始される。
ユーザがリモコンRのチャンネルボタン4によってチャンネル切替え指示をしたときは、アダプタ装置Aが、リモコン受光部1により受け取った該指示に基づいてモニタ装置Mのチャンネルを切替える。
ユーザがリモコンRの電源ボタン3によって電源オフ指示をしたときは、アダプタ装置Aが、リモコン受光部1により受け取った該指示に基づいてモニタ装置Mの電源をオフにするとともに、モニタ装置Mによる視聴に伴う使用ポイントをカードCが記録する使用可能ポイントから減じ、カードスロット2よりカードCを排出して視聴サービスを終了する。
【0017】
図2には、本例に係るカード課金システムを構成する機器と、それらの機器間のカードの流れを矢印で示してある。
カード販売装置CMaは、入金された金額に応じた使用可能ポイントを記録するカードCを販売する。
アダプタ装置Aは、カードCの記録する使用可能ポイントに応じてモニタ装置Mによる視聴サービスを提供する。
カード入金装置CMb1は、カード精算装置の一つであり、装置に入金された金額に応じた追加ポイントをカードCが記録する使用可能ポイントに加算する。
カード回収装置CMb2は、カード精算装置の一つであり、装置に回収されたカードCが記録する使用可能ポイントに応じた金額を返金する。
【0018】
これらの機器によってユーザが視聴サービスを受ける流れを説明する。
ユーザはカード販売装置CMaに所定の金額を入金して、入金された金額に応じた使用可能ポイントを記録するカードCを購入する。
次に、ユーザはカードCをアダプタ装置Aに挿入してモニタ装置Mによる視聴サービスを受ける。このとき、モニタMによる視聴状況に応じてカードCの記録する使用可能ポイントがアダプタ装置Aによって減ぜられる。
カードCが記録する使用可能ポイントが無くなると視聴サービスを受けることができなくなるが、カード入金装置CMb1にカードCを挿入して入金を行うことで、入金された金額に応じた追加ポイントがカードCの使用可能ポイントに加算され、再度視聴サービスを受けることができる。
その後、ユーザはカードCが不要になるとカード回収装置CMb2に回収させ、残っている使用可能ポイントに応じて返却された金額を受け取る。
【0019】
図3には、本例に係るカードC及びアダプタ装置Aの機能構成を示してある。
カードCは、視聴に係るデータを記録するデータ記録部11と、データ記録部11に対して他の装置がアクセスするための入出力インターフェース15とを備えている。
データ記録部11は、情報を書込み読出し自在に記録するメモリであり、カードCを所持するユーザを識別するユーザ情報12と、使用可能なポイントの残高を示す使用可能ポイント13と、ユーザによる視聴履歴14とを記録しており、これらデータの記録例を図6に示す。
【0020】
図6に示す例では、ユーザ情報として「利用者A」、使用可能ポイントとして「40」、視聴履歴として「日付:○月○日、チャンネル番号:10、視聴時間:2時間、使用ポイント:2ポイント」、「日付:○月×日、チャンネル番号:12、視聴時間:2時間、使用ポイント:8ポイント」が記録されている。なお、チャンネル番号:10とチャンネル番号:12とでは、同じ視聴時間に対して、使用ポイント(すなわち、減算ポイント)が異なっているが、これは後述するようにチャンネル(プロバイダ)毎のポイントレートが異なるからである。
【0021】
アダプタ装置Aは、プロバイダ(本例では、チャンネル)毎のポイントレートを保持するポイントレートテーブルPTと、ユーザからの指示を受け付ける指示入力受付手段21と、受け付けた指示に基づいてモニタ装置Mを制御するモニタ制御部22と、モニタ装置Mによる視聴時間を検出する視聴時間検出手段25と、検出された視聴時間に基づいてカードCを更新するデータ処理部26と、カードCに対してアクセスを行うカードアクセス手段29とを備えている。
【0022】
ポイントレートテーブルPTは、減算ポイントの算出に用いるチャンネル毎のポイントレート(すなわち、ポイント減算値)を保持しており、例えば、図7に示すように、モニタ装置Mが放送可能な複数のチャンネル番号と該チャンネル番号に対応するポイントレート(1時間のチャンネル視聴に必要なポイント)を保持している。例えば、チャンネル番号:10の視聴については1時間あたりの減算ポイントが1ポイント、チャンネル番号:11の視聴については1時間あたりの減算ポイントが2ポイント、チャンネル番号:12の視聴については1時間あたりの減算ポイントが4ポイント、というように予め記録されている。
ポイントレートテーブルPTのポイントレートは、全チャンネルに対して設定しても、特定チャンネルに対してのみ設定しても構わない。なお、ポイントレートを特定チャンネルに対してのみ設定するときは、設定されていないチャンネルに対しては、例えば、モニタ使用料に相当するような一定のポイントをポイントレートとして用いればよい。
図7に示したポイントレートテーブルPTは、チャンネル毎のポイントレートを保持するものであるが、プログラム毎、特定チャンネルの組合せ毎にポイントレートを保持してもよく、視聴料金を課金する単位であればよい。
【0023】
指示入力受付手段21は、ユーザからのモニタ装置Mに対する指示を受け付ける手段であり、本例では、図1に示すようにリモコンRから送信された指示を受け付ける受信部1である。なお、例えば、アダプタ装置Aに操作ボタンを設けてユーザによる指示を受け付けるなど他の手段によって指示入力受付手段21を実現してもよい。
【0024】
モニタ制御部22は、指示入力受付手段21が受け付けた指示に基づいてモニタ装置Mを制御する手段であり、ユーザに指示されたチャンネルのチャンネル番号を検出してモニタ装置Mが出力するチャンネルを該チャンネル番号に切替えるチャンネル制御手段23と、ユーザに指示された電源のオン/オフ指示を検出してモニタ装置Mの電源を切替える電源制御手段24とを有している。
本例におけるモニタ装置Mの電源は、電源制御手段24による制御を行うために、アダプタ装置Aを経由して配置してある。なお、アダプタ装置Aに電源制御手段24を設けずに、モニタ装置M側で電源がオン/オフできるようにして、アダプタ装置A側ではカードCをアダプタ装置Aに挿入しないとチャンネル切替えできないようにしてもよい。
【0025】
視聴時間検出手段25は、チャンネル制御手段23と電源制御手段24とによるモニタ装置Mの制御に基づいて、モニタ装置Mが出力するチャンネル番号に係る視聴時間を検出する手段であり、電源オンからチャンネル切替えの間、チャンネル切替えからチャンネル切替えの間、チャンネル切替えから電源オフの間、チャンネル切替えが無い場合は電源オンから電源オフの間の視聴時間を検出する。すなわち、視聴時間検出手段25はチャンネル毎の視聴時間を検出する。
【0026】
データ処理部26は、前記検出されたチャンネル番号に係る視聴時間に基づいてカードCが記録するデータを更新する手段であり、ポイント残高算出手段27と、カードデータ更新手段28を有する。
【0027】
ポイント残高算出手段27は、前記検出されたチャンネル番号に対応するポイントレートをポイントレートテーブルPTを参照して取得し、該ポイントレートを前記検出されたチャンネル番号に係る視聴時間に乗じて減算ポイントを求め、カードCの使用可能ポイント13から残存ポイントを読み込み、該残存ポイントから減算ポイントを減じてポイント残高を算出する。
【0028】
ここで、図3に示す構成例に代えて、図4に示すように、ポイントレートテーブルPTをカードCが保持する構成にしてもよく、この場合は、ポイント残高算出手段27は、前記検出されたチャンネル番号に対応するポイントレートを、カードCから読み込んだポイントレートテーブルPTを参照して取得し、該ポイントレートを前記検出されたチャンネル番号に係る視聴時間に乗じて減算ポイントを求め、カードCの使用可能ポイント13から残存ポイントを読み込み、該残存ポイントから減算ポイントを減じてポイント残高を算出する。
【0029】
なお、ポイントレートテーブルPTをカードCが保持する場合、カードCの所有者毎に異なるポイントレートが設定されたポイントレートテーブルPTを保持することができる。
このように、ユーザに応じたポイントレートテーブルPTを用意することができ、例えば、病院の長期入院患者には割引率の大きいポイントレートテーブルPTを用いるなど、ユーザに対する課金の差別化を図ることができる。
【0030】
カードデータ更新手段28は、カードアクセス手段29によりカードCにアクセスして、前記算出したポイント残高でカードCの使用可能ポイント13を書き換えるとともに、前記算出した使用ポイントの算出根拠となった視聴に係るチャンネル番号、視聴時間等の情報を視聴履歴14に追記する。
【0031】
上記のような構成により、アダプタ装置Aは、カードCが挿入されたことを受けてカードCの使用可能ポイント13からポイントを読み込み、ポイント残高算出手段27によって該ポイントがゼロか否かを判定し、該ポイントがゼロである場合にはカードCを排出して視聴サービスを行わず、該ポイントがゼロでない場合には電源制御手段24に電源オンの指示を与えてモニタ装置Mの電源をオンにして視聴サービスを開始する。
指示入力受付手段21が電源オフ指示を受け取った場合、若しくはポイント残高算出手段27で算出したポイント残高がゼロになった場合は、電源制御手段24に電源オフの指示を与えてモニタ装置Mの電源をオフにし、カードデータ処理部26によってカードCへの更新処理を行った後、カードCを排出して視聴サービスを終了する。
【0032】
図3、または、図4に示した機能構成では、アダプタ装置Aが備えるチャンネル制御手段23がモニタ装置Mによって出力されるチャンネルの切替えを制御しているが、図5に示すように、モニタ装置Mが、リモコン入力や直接入力の方法によってユーザからのモニタ装置Mに対する指示を受け付ける指示入力手段30と、受け付けた指示に基づいてモニタ装置Mが放送出力するチャンネルを切替えるチャンネル切替手段31を備えるようにしてもよい。
この場合、アダプタ装置Aは、チャンネル制御手段23に代えて、モニタ装置Mのチャンネル切替手段31によって切替えられたチャンネルのチャンネル番号を検出するチャンネル検出手段32を備え、視聴時間検出手段25は、チャンネル検出手段32と電源制御手段24とに基づいて、モニタ装置Mが出力するチャンネル番号に係る視聴時間を検出する。
【0033】
図8には、本例に係るカード精算装置の機能構成を示してある。
カード精算装置CMbは、視聴履歴を保持する視聴履歴保持手段HMと、カードCに対してアクセスを行うカードアクセス手段41と、カードCの記録する視聴履歴14を読み込んで視聴履歴保持手段HMに追加して保持させる視聴履歴収集手段42と、視聴履歴保持手段HMが保持する視聴履歴をチャンネル毎に集計するデータ集計部43と、前記集計した値を出力する集計値出力手段46とを備える。
なお、視聴履歴保持手段HMは、視聴履歴収集手段42によって収集された複数のカードCが記録する視聴履歴14をユーザ毎に保持するものである。
【0034】
データ集計部43は、カードへの追加入金時やカードの回収時に自動で、若しくはカード所有者の指示による手動で、視聴履歴保持手段HMが保持する視聴履歴のうちカード所有者に該当する視聴履歴のみを集計する個別集計手段44と、所定の日時に自動で、若しくは施設管理者の指示による手動で、視聴履歴保持手段HMが保持する視聴履歴のうち所定あるいは指示された期間内の全てのユーザの視聴履歴を集計する全体集計手段45とを有している。
集計値出力手段46が集計結果を出力する方法としては、カード精算装置CMbが備える画面に表示出力する、カード精算装置CMbが備える印字手段により印字出力する、カード精算装置CMbがネットワーク接続されている場合はメール送信する等がある。
【0035】
次に、図9に示す処理手順例を参照して、図3に示したシステムによる視聴サービス処理について説明する。
本例の視聴サービスは、図1に示したカードスロット2にカードCが挿入されたことによって開始される(ステップS1)。
まず、アダプタ装置Aがカードアクセス手段29を通じてカードCの使用可能ポイント13を読み込み、取得したポイント残高をアダプタ装置Aが備えるバッファに保持する(ステップS2)。
次に、ポイント残高算出手段27が前記取得したポイント残高がゼロか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3の判定結果、ポイント残高がゼロである場合は、カードCを排出(ステップS14)して視聴サービスを終了する(ステップS15)。
ステップS3の判定結果、ポイント残高がゼロでない場合は、電源制御手段24がモニタ装置Mの電源をオンに切替えて視聴サービスを開始する(ステップS4)。
【0036】
チャンネル制御手段23がモニタ装置Mによって出力されるチャンネルを検出し(ステップS5)、チャンネルが切替えられたか否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6の判定結果、チャンネルが切替えられた場合は、ポイント残高算出手段27がポイントレートテーブルPTから切替え前のチャンネルに対するポイントレートを取得する(ステップS7)。
次に、視聴時間検出手段25が切替え前のチャンネルの視聴時間を検出し、ポイント残高算出手段27が前記検出した視聴時間にポイントレートを乗じて減算ポイントを算出し、バッファが保持するポイント残高から減算ポイントを減じて算出したポイントでバッファが保持するポイント残高を更新する(ステップS8)。
【0037】
その後、バッファが保持するポイント残高がゼロか否かを判定し(ステップS9)、 この判定結果でポイント残高がゼロでない場合は、ステップS5に戻り視聴サービスを継続する。
ステップS9の判定結果でポイント残高がゼロである場合は、電源制御手段24がモニタ装置Mの電源をオフに切替え(ステップS12)、カードデータ更新手段28が、バッファが保持するポイント残高をカードアクセス手段29を通じてカードCの使用可能ポイント13に書き込み、また、視聴履歴情報を視聴履歴14に書き込み(ステップS13)、カードCを排出(ステップS14)して視聴サービスを終了する(ステップS15)。
【0038】
また、ステップS6の判定結果、チャンネルが切替えられていない場合は、視聴時間検出手段25が現在のチャンネルの視聴時間を検出し、該視聴時間が所定の時間を経過しているか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10の判定結果、所定の時間が経過した場合は、ポイント残高算出手段27がポイントレートテーブルPTを参照して現在のチャンネルに対するポイントレートを取得し(ステップS7)、視聴時間検出手段25が現在のチャンネルの視聴時間を検出し、ポイント残高算出手段27が前記検出した視聴時間にポイントレートを乗じて減算ポイントを算出し、バッファが保持するポイント残高から減算ポイントを減じて算出したポイントでバッファが保持するポイント残高を更新し(ステップS8)、ステップS9以降の処理を行う。すなわち、本例では、所定の時間毎にポイント残高の有無を検出している。
【0039】
また、ステップS10の判定結果、所定の時間が経過していない場合は、電源制御手段24が電源オフの指示を指示入力受付手段21から受け付けたか否かを判定し(ステップS11)、この判定結果で電源オフの指示を受け付けていない場合は、ステップS5に戻り視聴サービスを継続する。
ステップS11の判定結果、電源オフの指示を受け付けた場合は、電源制御手段24がモニタ装置Mの電源をオフに切替え(ステップS12)、カードデータ更新手段28が、バッファが保持するポイント残高をカードアクセス手段29によってカードCの使用可能ポイント13に書き込み、また、視聴履歴情報を視聴履歴14に書き込み(ステップS13)、カードCを排出(ステップS14)して視聴サービスを終了する(ステップS15)。すなわち、電源オフの指示が入力された場合は即座にカードCを更新処理して排出する。
【0040】
なお、ステップS8におけるポイント算出時に、ポイント残高の算出根拠となった視聴に係るチャンネル、視聴時間等の情報に基づいて視聴履歴を作成し、バッファに追加して保持しておき、ステップS13におけるカードデータ更新時に、バッファが保持する視聴履歴をカードCの視聴履歴保持手段14に書き込む処理を行う。
図9に示した処理フローにおいては、ステップS13にてアダプタ装置Aが保持するバッファの内容をカードCに書き込んで更新しているが、ステップS8でのポイント算出の都度カードCに書き込んで更新するようにしてもよい。
【0041】
次に、チャンネルの視聴毎に作成される視聴履歴について、具体例を用いて説明する。なお、ユーザが、視聴サービスの提供を受けるにあたり用いたカードCは図6に示すデータを記録しており、アダプタ装置Aが保持するポイントレートテーブルPTの設定内容は図7に示すものであるとする。
【0042】
図10には、ユーザによる番組視聴に伴って変化したポイント残高の推移を示してある。
ユーザは、○月×日にチャンネル10を4時間視聴しており、ポイント残高算出手段27は、ポイントレートテーブルPTを参照して該視聴に係る使用ポイントを算出し、ポイント残高から減じるとともに、「日付:○月×日、チャンネル番号:10、視聴時間:4時間、使用ポイント:4ポイント」の情報からなる視聴履歴を作成する。
ユーザは引き続きチャンネル12を2時間視聴しており、ポイント残高算出手段27は同様に、「日付:○月×日、チャンネル番号:12、視聴時間:2時間、使用ポイント:8ポイント」の情報からなる視聴履歴を作成する。
その後、ユーザはチャンネル11を3時間視聴しており、ポイント残高算出手段27は同様に、「日付:○月×日、チャンネル番号:11、視聴時間:3時間、使用ポイント:6ポイント」の情報からなる視聴履歴を作成する。
【0043】
これら作成された視聴履歴は、モニタ装置Mの電源オフ時にアダプタ装置Aが算出したポイント残高をカードCに書き込んで使用可能ポイント13を更新するときに、視聴履歴14に追加して書き込まれる。
図11に示す、更新されたカードCのデータの記録内容のとおり、上記視聴に伴って作成された視聴履歴が追加されている。
【0044】
ユーザは、カードCに追加入金、若しくはカードCを返却するためにカード精算装置CMbを用いるが、このときカード精算装置CMbは、視聴履歴収集手段42にてカードCが記録する視聴履歴14を読み込んで視聴履歴保持手段HMに保持する。
視聴履歴保持手段HMは、図12に示すように複数のカードCが記録する視聴履歴14を収集して、ユーザ毎に識別して保持している。
これら収集した視聴履歴はデータ集計部43によって集計され、例えば、全体集計手段45によって、視聴履歴保持手段HMが保持する全ての視聴履歴が集計され、図13に示すようにチャンネル毎の精算金額が算出される。
施設管理者は、集計値出力手段46にて前記チャンネル毎の精算金額を印字出力し、番組提供者に対する視聴料金の精算に用いる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一例に係る視聴サービスを提供する装置を示す図である。
【図2】本発明の一例に係るカード課金システムを構成する機器を示す図である。
【図3】本発明の一例に係るアダプタ装置の機能構成を示す図である。
【図4】本発明の一例に係るアダプタ装置の機能構成を示す図である。
【図5】本発明の一例に係るアダプタ装置の機能構成を示す図である。
【図6】本発明の一例に係るカードが記録するデータを示す図である。
【図7】本発明の一例に係るポイントレートテーブルを示す図である。
【図8】本発明の一例に係るカード精算装置の機能構成を示す図である。
【図9】本発明の一例に係る視聴サービスの処理フローを示す図である。
【図10】本発明の一例に係る視聴サービスによるポイント残高の推移を示す図である。
【図11】本発明の一例に係るカードが記録するデータを示す図である。
【図12】本発明の一例に係るカード精算装置が保持する視聴履歴を示す図である。
【図13】本発明の一例に係るカード精算装置による集計結果を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
M:モニタ装置、 A:アダプタ装置、
CMa:カード販売装置、 CMb:カード精算装置、
C:カード、 PT:ポイントレートテーブル、
13:使用可能ポイント、 14:視聴履歴、
23:チャンネル制御手段、 24:電源制御手段、
25:視長時間検出手段、 27:ポイント残高算出手段、
28:カードデータ更新手段、
42:視聴履歴収集手段、 44:個別集計手段、
45:全体集計手段、 46:集計値出力手段、
HM:視聴履歴保持手段、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じることで、当該カードを所有するユーザに対する視聴料金の課金を行う課金システムにおいて、
モニタ装置により視聴されたプログラムのプロバイダを検出するプロバイダ検出手段と、
前記検出されるプロバイダに係る視聴時間を検出する視聴時間検出手段と、
視聴時間に応じたポイント減算値をプロバイダ毎に設定可能なポイントレートテーブルと、
モニタ装置によるプログラムの視聴に係る減算ポイントをポイントレートテーブルを参照して算出するポイント算出手段と、
前記算出された減算ポイントに基づいてカードに書込みを行って当該カードに記録された使用可能ポイントを更新するカードデータ更新手段と、
を備えたことを特徴とするカード課金システム。
【請求項2】
請求項1に記載のカード課金システムにおいて、
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じるアダプタ装置を備え、
アダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイントレートテーブルと、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段と、
を有することを特徴とするカード課金システム。
【請求項3】
請求項1に記載のカード課金システムにおいて、
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じるアダプタ装置を備え、
カードが、前記ポイントレートテーブルを有し、
アダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段と、を有し、
前記ポイント算出手段は、カードから読み取ったポイントレートテーブルを参照して減算ポイントを算出することを特徴とするカード課金システム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のカード課金システムにおいて、
アダプタ装置は、ユーザ操作によるチャンネル切換え指示に応じてモニタ装置により視聴出力するプロバイダを切換えるプロバイダ制御手段を備え、
前記プロバイダ検出手段は、プロバイダ制御手段により構成されて、ユーザにより選択されたプロバイダを検出し、
前記視聴時間検出手段は、当該ユーザ選択されたプロバイダに基づいて、プロバイダに係る視聴時間を検出することを特徴とするカード課金システム。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のカード課金システムにおいて、
前記カードデータ更新手段は、プロバイダ毎に精算金額を算出するために用いる視聴履歴をカードに記録することを特徴とするカード課金システム。
【請求項6】
請求項5に記載のカード課金システムにおいて、
カードへの追加入金、カードの回収を行うカード精算装置を備え、
カード精算装置が、
視聴履歴を保持する視聴履歴保持手段と、
カードに記録された視聴履歴を収集して視聴履歴保持手段に記録する視聴履歴収集手段と、
前記収集された視聴履歴を集計してプロバイダ毎に精算金額を算出する視聴履歴集計手段と、
前記算出されたプロバイダ毎の精算金額を出力する集計値出力手段と、
を備えることを特徴とするカード課金システム。
【請求項7】
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じることで、当該カードを所有するユーザに対する視聴料金の課金を行う課金方法において、
プロバイダ検出手段と、視聴時間検出手段と、ポイント算出手段と、カードデータ更新手段を有するカード課金システムが実施するカード課金方法であって、
プロバイダ検出手段が、モニタ装置により視聴されたプログラムのプロバイダを検出し、
視聴時間検出手段が、前記検出されるプロバイダに係る視聴時間を検出し、
ポイント算出手段が、モニタ装置によるプログラムの視聴に係る減算ポイントを、プロバイダ毎に設定された視聴時間に応じたポイント減算値に基づいて算出し、
カードデータ更新手段が、前記算出された減算ポイントに基づいてカードに書込みを行って当該カードに記録された使用可能ポイントを更新することを特徴とするカード課金方法。
【請求項1】
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じることで、当該カードを所有するユーザに対する視聴料金の課金を行う課金システムにおいて、
モニタ装置により視聴されたプログラムのプロバイダを検出するプロバイダ検出手段と、
前記検出されるプロバイダに係る視聴時間を検出する視聴時間検出手段と、
視聴時間に応じたポイント減算値をプロバイダ毎に設定可能なポイントレートテーブルと、
モニタ装置によるプログラムの視聴に係る減算ポイントをポイントレートテーブルを参照して算出するポイント算出手段と、
前記算出された減算ポイントに基づいてカードに書込みを行って当該カードに記録された使用可能ポイントを更新するカードデータ更新手段と、
を備えたことを特徴とするカード課金システム。
【請求項2】
請求項1に記載のカード課金システムにおいて、
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じるアダプタ装置を備え、
アダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイントレートテーブルと、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段と、
を有することを特徴とするカード課金システム。
【請求項3】
請求項1に記載のカード課金システムにおいて、
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じるアダプタ装置を備え、
カードが、前記ポイントレートテーブルを有し、
アダプタ装置が、前記プロバイダ検出手段と、前記視聴時間検出手段と、前記ポイント算出手段と、前記カードデータ更新手段と、を有し、
前記ポイント算出手段は、カードから読み取ったポイントレートテーブルを参照して減算ポイントを算出することを特徴とするカード課金システム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のカード課金システムにおいて、
アダプタ装置は、ユーザ操作によるチャンネル切換え指示に応じてモニタ装置により視聴出力するプロバイダを切換えるプロバイダ制御手段を備え、
前記プロバイダ検出手段は、プロバイダ制御手段により構成されて、ユーザにより選択されたプロバイダを検出し、
前記視聴時間検出手段は、当該ユーザ選択されたプロバイダに基づいて、プロバイダに係る視聴時間を検出することを特徴とするカード課金システム。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のカード課金システムにおいて、
前記カードデータ更新手段は、プロバイダ毎に精算金額を算出するために用いる視聴履歴をカードに記録することを特徴とするカード課金システム。
【請求項6】
請求項5に記載のカード課金システムにおいて、
カードへの追加入金、カードの回収を行うカード精算装置を備え、
カード精算装置が、
視聴履歴を保持する視聴履歴保持手段と、
カードに記録された視聴履歴を収集して視聴履歴保持手段に記録する視聴履歴収集手段と、
前記収集された視聴履歴を集計してプロバイダ毎に精算金額を算出する視聴履歴集計手段と、
前記算出されたプロバイダ毎の精算金額を出力する集計値出力手段と、
を備えることを特徴とするカード課金システム。
【請求項7】
カードに予め記録させた使用可能ポイントをモニタ装置によりプログラムを視聴した時間に応じて減じることで、当該カードを所有するユーザに対する視聴料金の課金を行う課金方法において、
プロバイダ検出手段と、視聴時間検出手段と、ポイント算出手段と、カードデータ更新手段を有するカード課金システムが実施するカード課金方法であって、
プロバイダ検出手段が、モニタ装置により視聴されたプログラムのプロバイダを検出し、
視聴時間検出手段が、前記検出されるプロバイダに係る視聴時間を検出し、
ポイント算出手段が、モニタ装置によるプログラムの視聴に係る減算ポイントを、プロバイダ毎に設定された視聴時間に応じたポイント減算値に基づいて算出し、
カードデータ更新手段が、前記算出された減算ポイントに基づいてカードに書込みを行って当該カードに記録された使用可能ポイントを更新することを特徴とするカード課金方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−295407(P2006−295407A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−111303(P2005−111303)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(590003308)株式会社アメニコ (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(590003308)株式会社アメニコ (5)
【Fターム(参考)】
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