説明

ガスエンジンのガス供給管内に配置された逆止弁を監視するための方法

【課題】本発明は、故障した逆止弁の特定に関係する保守時のコストを低減し、またコスト安に実行できるような、ガスエンジンの逆止弁を監視する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、ガスエンジンのガス供給管(5)内に配置された逆止弁(6)を、温度を決定する(S1)ことにより監視する方法に関するものであり、本方法により、ガス供給管(5)内で検出された温度が所定の第1の設定範囲から外れている場合に信号発生装置が動作し(S3)、信号は、どのガス供給管(5)において第1の設定範囲を外れた温度が検出されたか、及び/又は、そのガス供給管(5)がどの気筒(10)に割り当てられているか、という情報と一緒に出力(S3)される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスエンジンのガス供給管内に配置された、機械式又は電子式の逆止弁を監視するための、請求項1のおいて書きに記載の方法に関する。また、本発明は、この方法を用いた、請求項7のおいて書きに記載の適用に、及び、請求項8のおいて書きに記載のガスエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスエンジンの予燃焼室に通じるガス供給管内には、一般に、圧力制御された逆止弁が、予燃焼室に直接的に隣接して設けられている。逆止弁の予燃焼室に対して反対側における圧力が、予燃焼室に向き合う側における圧力(この圧力は予燃焼室内の圧力に概略的に相当する)より高い場合、逆止弁は、圧力差による支配的な圧力の力により、多くは弾力の作用に逆らって、開いた状態に保たれる。それによりガス管の流れの断面が解放され、ガスが予燃焼室内に入る。
【0003】
しかしながら弾力と、ガス圧力により予燃焼室に向き合う側にかかる力とが合わさった力が、ガス圧力により予燃焼室とは反対側にかかる力を超える場合は、逆止弁は閉じて、ガス供給管内への流体の逆流が回避される。この状況は、ガスエンジンの圧縮行程において起こる。主燃焼室において発生する圧縮圧力は予燃焼室へと進み、逆止弁は、発生する圧力の力により閉じられる。これによりガスのガス供給管への逆流が回避される。
【0004】
ガスエンジンの運転中、逆止弁は熱的及び機械的に多大な負荷を受け、そのため多大な摩耗を有する。エンジンが一定時間運転されると、逆止弁は例えば汚れの沈着、燃焼残渣、機械的な摩耗による損傷を受ける。そのため逆止弁はしばしば密でなくなり、逆止弁に漏れがあると、高温で攻撃的な燃焼ガスがガス供給管に逆流してその他の部品を損傷する可能性がある。
【0005】
それに加えて、密でない逆止弁はしばしば、不規則なエンジン運転及び燃焼ガス消費の増加を伴う。ガスエンジンの運転が不規則になると、その原因を突き止めるのはしばしば時間がかかる。特に多数の気筒及び逆止弁を持つガスエンジンにおいては、多数の逆止弁のうちの一つが故障しているかどうかを突き止めるのに多大な時間がかかる。故障した一つの逆止弁の特定に関連するコストにより、ガスエンジンの保守はコスト高及び高額になる。また、時間面での保守コスト及び保守にかかるコストは、ガスエンジンの気筒数とともに増加する。
【0006】
特許文献1より車両の燃料供給装置の監視方法が知られており、この方法では、燃料供給装置内の一つの弁の故障が認識できるようになっている。この既知の方法によると、燃料容器と、例えば予燃焼室などの燃料消費装置との間にある燃料供給管の一部において燃料圧力及び燃料温度が検出され、所定の時間内に燃料圧力変化が所定の値を超過した場合は、エラー信号が発せられて燃料供給が中断される。
【0007】
この既知の方法では、一つの逆止弁の故障を認識することはできるが、該既知の方法ではしかしながら、故障した一つの逆止弁の特定に関連するガスエンジン保守におけるコストを回避することはできない。さらに、既知の方法をそもそも実施できるようにするためには、ガス供給管の領域に圧力センサ及び温度センサを設ける必要があるため、該既知の方法を採用することは比較的高価かつコスト高である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許第102007002752号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の課題は、故障した逆止弁の特定に関連する保守時のコストを低減すると共に低コストで実行可能な、ガスエンジンの逆止弁を監視する方法を提供することである。特に、本発明の方法は、そのための前提条件として高コストの装置をガスエンジンに設ける必要なく実施可能とされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、本発明の請求項1に記載の特徴によって解決される。好適な実施形態の特徴は、さらなる請求項に記載されている。本方法の適用については請求項7に、及び、本方法を実施するために好適に構成されたガスエンジンについては請求項8に記載されている。
【0011】
本発明は、温度を検出することによってガスエンジンのガス供給管内に配置された逆止弁を監視する方法であって、ガス供給管内で検出された温度が所定の第1の設定範囲から外れている場合に、信号発生装置を動作させる方法を提供する。さらに、本発明は、いずれのガス供給管において第1の設定範囲から外れた温度が検出されたのかという情報、及び/又は、何れの気筒に当該ガス供給管が設けられているのかという追加情報を有している信号を発信することを提供する。「所定の第1の設定範囲」という表現は、後述の、本方法の発展形態を説明する際に用いられる「所定の第2の設定範囲」と区別するために用いられる。
【0012】
温度に関する所定の第1の設定範囲とは、ガス供給管内に配置された逆止弁が正常に機能している場合にガス供給管内の温度がそうあるべき値の範囲である。所定の第1の設定範囲は、すべてのガス供給管について同一とすることができるが、各ガス供給管について個別に付与することもできる。各ガス供給管について個別に所定の第1の設定範囲を付与することは、例えば、ガス供給管がガスエンジンの相違する温度を有している2つの燃焼室に設けられている場合に好適である。
【0013】
本発明の方法は、単一の気筒と複数のガス供給管とを備えているガスエンジンの逆止弁を監視するために利用される一方、気筒それぞれに一つ以上のガス供給管が設けられている多気筒エンジンを監視するために利用される。言い換えれば、本発明の方法によって、同一の予燃焼室に向かっているように配設された、複数の異なるガス供給管内に配置されている複数の逆止弁を監視することができる一方、ガス供給管のうち一部分又はすべてが異なる予燃焼室に向かっているように配設された、ガス供給管内に配置されている逆止弁を監視することもできる。
【0014】
また、本発明の方法には、動作している信号発生装置の信号が、何れのガス供給管において第1の設定範囲から外れた温度が検出されたかという情報を有している実施形態として構成されている場合がある。当該情報は、故障している逆止弁を示している。
【0015】
代替的又は付加的に、この信号は、第1の設定範囲から外れた温度が検出されたガス供給管が何れの気筒に向かっているのかという情報も有している場合がある。この情報は、多気筒ガスエンジンの逆止弁を監視するために本方法を利用する場合に有用である。ここで、ガスエンジンの複数のガス供給管が一の気筒に向かっている場合には、上述の2つの情報が相違することに留意すべきである。
【0016】
一の望ましい実施形態では、温度は、逆止弁又はガス弁に隣接するガス供給管の部分において検出される。当該ガス弁は、ガス供給管を通過する燃焼ガスの最大量を調節するように構成されている弁であり、例えば電気式ガス弁とされる。
【0017】
また、本発明は、ガス供給管の上述の2つの部分において温度が検出される実施形態も含んでいる。また、温度を検出するように構成された装置はそれぞれ、ガス供給管内に、又はガス供給管に直接隣接して配置されている場合がある。
【0018】
逆止弁に隣接する部分は、逆止弁に関して予燃焼室の反対側に存在する。逆止弁の故障は、この部分における温度との関連性が特に強いので、この部分で測定をすることは特に重要である。
【0019】
また、本発明の方法の一の発展形態では、ガス供給管内で検出された温度が所定の第2の設定範囲から外れている場合には、ガスエンジンが停止する。また、所定の第1の設定範囲及び所定の第2の設定範囲が同一であるように、又は互いに異なるように選択することができる。望ましくは、第2の設定範囲が第1の設定範囲より広い。
【0020】
検出される温度が第1の設定範囲からのみ外れている場合には、信号発生装置が動作するが、エンジンは依然として停止していない。しかしながら、温度が第2の設定範囲からも外れている場合には、信号発生装置が動作するのみならず、さらにエンジンも停止する。これにより、一方において、故障した逆止弁が特定されるが、ガス供給管内における温度の逸脱が問題となる程ではないので、例えば逆止弁がクリープ損傷を受けた場合のように、エンジンの運転を当面継続してもさらなる構成部品が損傷を受ける恐れがない場合には、エンジンの不必要な停止が回避される。しかしながら、他方において、ガス供給管内における温度の逸脱が問題ないレベルを超えて上昇する場合には、エンジンの停止が即時且つ確実に実施される。
【0021】
本発明の一の発展形態において、ガス供給管内の温度に関する第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲は、ガスエンジンの運転時間、ガスエンジンの負荷状態、又は、燃焼室若しくはガス供給管内の圧力に従って設定される。
【0022】
ガス供給管内において支配的な温度は、とりわけ運転時間の関数である。エンジンがコールドスタートされた場合には、燃焼室及び予燃焼室は依然として冷温状態にあるが、エンジンが既に長時間運転されている場合には、燃焼室が高温状態になっている。予燃焼室内において支配的な温度は、ガス供給管内の温度にも影響を及ぼす。このように温度が運転時間に依存することを考慮して、温度に関する第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲は、運転時間に従って設定可能とされる。
【0023】
ガスエンジンが様々な負荷状態で運転される場合には、様々な圧力勾配及び温度勾配が、主燃焼室及び予燃焼室内において発生する。このような依存関係を考慮して、温度に関する第1の設定範囲及び/又第2の設定範囲は、負荷状態に従って設定可能とされる。
【0024】
また、第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲は、例えば燃焼室において支配的な中間圧力のような、圧力に従って設定可能とされる。ガスエンジン内で使用される燃焼ガスの組成を変更することによって、燃焼室及びガス供給管内の温度も変化することが予測される。この依存性については、温度に関する第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲が、例えば燃焼室内で支配的な中間圧力に従って設定されることが考慮されるべきである。
【0025】
さらなる一つの可能性として、第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲が、ガス供給管内において支配的な圧力に従って設定される。他の組成を有する燃焼ガスが最適な燃焼を実現するために使用された場合には、ガス供給管内における圧力を他の値とする必要がある場合がある。従って、ガス供給管内の圧力から使用された燃焼ガスを特定することができるので、当該圧力に基づいて設定範囲を調整することができる。
【0026】
本発明の方法における一の発展形態では、信号発生装置は、所定の第1の期間において検出された温度が、所定の第1の設定範囲から外れている場合にのみ動作する。これにより、例えば温度検出における測定エラーによって、又はガス供給管内における、逆止弁の故障に起因しない一時的な温度の逸脱によって、信号発生装置から信号が発信されることが回避される。
【0027】
同様に、測定エラーによって、又は、一時的な短時間の温度の逸脱によってエンジンが不必要に停止しないように、好ましくは、ガスエンジンは、所定の第2の期間において検出された温度が所定の第2の設定範囲から外れている場合にのみ停止する。また、所定の第1の期間及び所定の第2の期間が同一であっても、又は互いに異なっても良い。
【0028】
本発明の方法は、気筒別に及び/又は逆止弁別に逆止弁を監視するために使用される。気筒別の監視は、第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲から外れた温度が検出されたガス供給管が何れの気筒に設けられているのかという情報が本方法の使用者に対して出力される、本方法の一の実施形態である。
【0029】
逆止弁別の監視は、何れのガス供給管において第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲から外れた温度が検出されたのかという情報が本方法の使用者に対して出力される、本方法の一つの実施形態である。逆止弁別の監視は、特に、複数のガス供給管を有する気筒を備えているエンジンにおける使用に適している。また、本方法は、単一の気筒と複数のガス供給管とを備えているエンジンと、それぞれが1つ以上のガス供給管を有する複数の気筒を備えているエンジンとに適している。
【0030】
本方法を使用するために好適に構成されたガスエンジンは、少なくとも1つの予燃焼室と、温度を検出するように構成された少なくとも1つのセンサとを備えており、このセンサは、逆止弁が設けられた予燃焼室に通じるガス供給管内に配置されている。
【0031】
例えば、センサは、逆止弁に隣接して配置されていても、又はガス供給管内に配設されたガス弁に隣接して配置されていても良い。さらに、一のガス供給管内において、温度を検出するように構成された一のセンサが、逆止弁に隣接して配置されていても、又はガス弁に隣接して配置されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の方法における一の実施形態のブロック図である。
【図2a】本方法を使用するために好適に構成されたガスエンジンの第1の実施形態についての部分的な概略図である。
【図2b】本方法を使用するために好適に構成されたガスエンジンの第2の実施形態についての部分的な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明について、図面を用いて以下に詳述する。
【0034】
図1は、本発明における方法の一の実施形態のブロック図である。本方法を説明するために、以下において、図2a及び図2bに概略的にのみ示すガスエンジン13についても説明する。図2a及び図2bは、詳細には図示しない定置式で運転される大型ガスエンジンであって、複数の気筒を有していると共に予燃焼室で点火する大型ガスエンジンの一の気筒を表わす。当該大型ガスエンジンでは、各気筒には、2つのガス供給管を備えている予燃焼室が設けられている。
【0035】
第1の気筒「気筒A1」は例えば2つのガス供給管「管A1」及び「管A2」を有しており、第2の気筒「気筒B」はガス供給管「管B1」及び「管B2」を有しており、以下同様である。各ガス供給管に一つの逆止弁が配置されているので、ガスエンジンは気筒数に対応した数の逆止弁を有している。
【0036】
第1のステップS1では、エンジンのすべてのガス供給管について温度が決定される。ガス供給管それぞれにおいて、温度に関する第1の設定範囲が設定される。本発明の方法における図示された実施形態では、すべてのガス供給管において、所定の第1の設定範囲は同一である。
【0037】
ステップS2では、検出された温度それぞれについて、当該温度が所定の第1の期間において所定の第1の設定範囲から外れているか否か確認される。例えば図示された実施形態では、所定の第1の期間は1分である。検出された温度のすべてが所定の第1の期間において所定の第1の設定範囲から外れていない場合には、すべての逆止弁が正常に機能していると仮定する。この場合には、ステップS1に戻り、例えば最初の検出から所定の時間間隔が経過した後に、ガス供給管内の温度が再び検出される。
【0038】
一方、ステップS2では、所定の第1の時間間隔の間に検出された温度のうち少なくとも1つの検出された温度が所定の第1の設定範囲から外れている場合には、さらなるステップS3に進む。以下において、説明することのみを目的として、第2の気筒の第1のガス供給管である「管B1」内において、所定の第1の設定範囲から外れた温度が検出されたと仮定する。この場合には、「管B1」内の逆止弁が故障している。
【0039】
ステップS3では、信号発生装置が動作する。この信号発生装置は、何れのガス供給管において設定範囲から外れた温度が検出されたのかという情報を有している信号と、何れの気筒に当該ガス供給管が設けられているかという追加情報を有している信号とを発信する。例示の場合には、気筒「B」において逆止弁が故障しているという情報と、当該故障がガス供給管「B1」に関連しているという情報とが、動作している信号発生装置から出力される。
【0040】
次のステップS4では、所定の第2の期間(本方法における実施形態では、1分)においても、所定の第1の設定範囲外で検出された温度が所定の第2の設定範囲から外れているか否か検査される。当該検出された温度が所定の第2の設定範囲から外れていない場合には、ガスエンジンの運転が継続され、ステップS4が再び実行される。この場合には、保守を実施する時期について、エンジンの作業者自身が決定する必要がある。言い換えれば、作業者は、ガス供給管B1内の逆止弁が正常に動作しなくなり始めているが、依然として運転の継続が可能であることに留意すべきである。従って、作業者は、保守のために都合の良い時期の到来を待つことができる。
【0041】
一方、ステップS4では、検出された温度が所定の第2の設定範囲から外れていることが検知された場合には、ステップS5に進む。ステップS5では、エンジンが停止している。
【0042】
故障した逆止弁が特定された後に、エンジンの保守が行われる場合には、すべての逆止弁について故障しているか否か調査する必要がなく、故障した逆止弁を直接交換することができる。故障した逆止弁を交換し、エンジンを再び運転させれば、再び本方法をステップS1から実行することができる。
【0043】
図2a及び図2bは、本方法を適用するために好適に構成されたガスエンジン13の2つの実施形態の部分的な概略図である。2つのガスエンジン13の相違点は、ガス供給管内の温度を検出するための装置の配置のみである。図2a及び図2bはそれぞれ、主燃焼室1とピストン2と予燃焼室3とを有している、気筒10の一部分を表わす。予燃焼室3は、点火プラグ4とガス供給管5とをさらに有している。さらに、ガス供給管5内には、逆止弁6が、予燃焼室3に隣接して配置されている。また、ガス供給管5内には、ガス弁7が、予燃焼室3から離隔して配置されている。
【0044】
図2aに表わす実施形態では、温度検出のための熱電対8が、ガス供給管5の逆止弁6に隣接する部分11に配置されている。一方、図2bに表わす実施形態では、温度検出のための熱電対9が、ガス供給管5のガス弁7に隣接する部分12内に配置されている。熱電対8,9それぞれの配置に付随する長所に関しては、上述の説明を参照することによって理解することができる。
【0045】
その他の点では、上記において詳述されなかった本発明の特徴それぞれについては、特許請求の範囲及び図面を参照することによって明らかとなる。
【符号の説明】
【0046】
1 主燃焼室
2 ピストン
3 予燃焼室
4 点火プラグ
5 ガス供給管
6 逆止弁
7 ガス弁
8 熱電対
9 熱電対
10 気筒
11 ガス供給管の部分
12 ガス供給管の部分
13 ガスエンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスエンジン(13)のガス供給管(5)内に配置された機械式又は電子式の逆止弁(6)の温度を検出する(S1)ことによって監視する方法であって、ガス供給管(5)内の検出された温度が所定の第1の設定範囲から外れている場合に、信号発生装置が動作する(S3)方法において、
何れのガス供給管(5)において前記第1の設定範囲から外れた温度が検出されたのかという情報、及び/又は、前記ガス供給管(5)が前記ガスエンジン(13)の何れの気筒(10)に設けられているのかという情報を有している信号が出力される(S3)ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記温度が、前記ガス供給管の前記逆止弁(6)に隣接する部分(11)内で、又は、ガス弁(7)に隣接する部分(12)内で検出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ガス供給管(5)内で検出された温度が所定の第2の設定範囲から外れている場合に、前記ガスエンジンが停止する(S5)ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガス供給管(5)内の温度の前記第1の設定範囲及び/又は第2の設定範囲が、前記ガスエンジンの動作時間及び/若しくは負荷状態、及び/又は、圧力に従って予め設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
検出された温度が所定の第1の期間において前記第1の設定範囲から外れている場合に、前記信号発生装置が動作する(S3)ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
検出された温度が所定の第2の期間において前記第2の設定範囲から外れている場合に、前記ガスエンジンが停止している(S5)ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
機械式又は電子式の前記逆止弁(6)を気筒別に及び/又は逆止弁別に監視するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法の適用。
【請求項8】
少なくとも1つの予燃焼室(3)と、前記予燃焼室(3)に向かうと共に機械式又は電子式の逆止弁(6)が配設されている、ガス供給管(5)内に配置されている少なくとも1つのセンサ(8、9)であって、温度を検出するように構成されている前記少なくとも1つのセンサ(8、9)と、を備えているガスエンジンにおいて、
前記少なくとも1つのセンサ(8、9)が、前記逆止弁(6)又はガス弁(7)に隣接して配置されていることを特徴とするガスエンジン。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【公開番号】特開2013−53619(P2013−53619A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156331(P2012−156331)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【出願人】(510153962)マン・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー (65)
【Fターム(参考)】