説明

ガス供給装置

【課題】より安価に、液相(充填)時の比率とほぼ同じ割合の組成の混合ガスを安定提供することができるガス供給装置を提供する。
【解決手段】内部空間を備える貯蔵タンク21と、貯蔵タンク21の内部空間を上下方向に延びる、貯蔵タンク21の内部空間を貯蔵室24と、貯蔵室24よりも体積の小さな気化室23とに分けるための隔壁22と、隔壁22の下部に設けられた、貯蔵室24と気化室23とを連通させる流通口25と、貯蔵室24から流通口25を通って気化室23に流入した液体を気化させるための加温装置30と、気化室23の上部に設けられた、気化室23内の気化したガスを外部に排出供給するための供給ノズル37と、気化室内の液体が供給ノズル37から流出するのを阻止するための液流出防止機構38を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス供給装置に関し、特に、混合ガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プロパンガスや、ブタンガスなどの液化石油ガス(LPガス)は、ボンベや、貯蔵タンクに液相にて充填され、外気温により気化されて、気相、すなわち、ガスの状態で所定の機器に送給されることになる。
しかし、ガス消費量が多くなり、貯蔵タンク表面で外気から熱交換できる熱量よりも気化熱が大きくなると、液温が低下し、ボンベ表面が凍結することがあり、更に、液温が沸点よりも低くなると気化不能に陥ってしまう。
【0003】
そこで、ガス消費量が多い場合には、図1Aに示されるようなガス供給装置を用いることが知られている。図1Aにおいて参照番号1で全体的に示されるのは先に述べた貯蔵タンクであり、これには、LPガスが液相にて充填される。貯蔵タンク1の下部には導管2の一方端が接続され、導管2の他方端は気化器3の下部に接続されている。この気化器3は、導管2を介して貯蔵タンク1から液相にて供給されたLPガスを気化させるための加温装置を備える。この加温装置は加温導管4を有し、加温導管4は、気化器3内から外部に延び、再び気化器3内に延びる環状導管によって構成され、加温導管4内には熱交換用媒体である水が収容されている。気化器3の外部に延びる加温導管4の部分には、加温導管4内に収容された熱交換用媒体を循環させるためのポンプ5と、加温導管4内に収容された熱交換用媒体を加熱させるためのヒーター手段6とが設けられている。また、気化器3の上部にはガス供給管7が接続されている。
【0004】
この装置によれば、貯蔵タンク1から導管2を介して気化器3に必要量だけ供給された液化混合ガスは、ヒーター手段6によって加熱され、ポンプ5によって加温導管4内を圧送、循環される熱交換用媒体の熱によって、すぐに気化され、気化されたガスはガス供給管7を介して所定機器にガス供給される。
【0005】
この装置を用いた場合でも、貯蔵タンク1から供給された液相と同体積の、気化ガスが貯蔵タンク1の上部空間に得られないと、貯蔵タンク1の圧力は低下する。この気化は貯蔵タンク表面からの熱交換分しか入熱がないので液温低下を招き、ブタンガスのように沸点が−0.5度Cと高い場合、液温が−0.5度C以下になってしまうと、気化器への液相の供給も出来なくなってしまう。
【0006】
このため、図1Aのような気化装置を用いた場合でも、冬季など外気温の低い場合には、ブタンにプロパンを混合し、貯蔵タンクの圧力を上げる必要がある。
【0007】
その他の従来技術として図1Bのような気化装置を組み込んだ貯蔵タンクが知られている。図1Bでは、図1Aの装置の構成要素と同じ構成要素には図1Aにおけるのと同じ参照番号が付されている。この装置の場合、単一の組成のLPガスであれば、気化したガス組成は変化しないが、プロパンとブタンとの混合ガスの場合は、蒸気圧分圧の高いプロパンが富んだ組成のガスが得られ、徐々にブタン組成が大きくなるというガス組成変化が生ずる。
【0008】
ブタンガスはガス体積あたりの発熱量が大きく、また、沸点が−0.5度Cと高いため、自然気化での用途が困難であり、一般的に気化器を用いられる工業用用途にて多く用いられ、また、流通の機構からプロパンガスより安価でもある。しかし、ブタンガスのみで気化ガスを使用すると、冬季に配管の周囲温度が低下すると気化器で気化したガスが、再度液化してしまい、円滑に消費できなくなることがある。そのため、図1Bのような装置では、ブタンガス単一で使用することは望ましくない。
【0009】
図1Aに示すような、気化器が別に設置された装置では、混合ガスは液相で供給され、直ちに気化されるため、液相(充填)時の比率とほぼ同じ組成のガスを安定供給することが出来る。
【0010】
尚、気化器3の上部にはまた、ガス供給管7の上流に液流出防止機構8が設けられている。液流出防止機構8は、気化器3の頂壁部下面に取り付けられた多孔のリテイナー部材9と、このリテイナー部材9内に保持されたフロートボール部材10とを有する。気化器3における液化ガスの気化が、消費量に追いつかず、気化器3内における液面が上昇(消費量オーバー)したとき、フロートボール部材10は上昇する液面によってリテイナー部材9内を上方に移動されてガス供給管7の下端開口部を閉じるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、貯蔵タンク1が外気温により暖められ、液化ガスが気化すると貯蔵タンク1内の気圧は上昇し、高圧となるため、貯蔵タンク1はこのような高圧に耐えられる堅牢な外壁等を備えた耐圧構造のものでなければならない。同様の理由により、気化器3もまた堅牢な外壁を備えた耐圧構造のものでなければならないから、このような気化器3の採用はガス供給装置のコスト増を招いてしまうという問題がある。
【0012】
従って、本発明は、上述した課題を解決するために発明されたものであって、より安価に、液相(充填)時の比率とほぼ同じ割合の組成の混合ガスを安定提供することができるガス供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明のガス供給装置は、内部空間を備える貯蔵タンクと、該貯蔵タンクの内部空間を上下方向に延びる、前記貯蔵タンクの内部空間を貯蔵室と、該貯蔵室よりも体積の小さな気化室とに分けるための隔壁と、前記隔壁の下部に設けられた、前記貯蔵室と前記気化室とを連通させる流通口と、前記貯蔵室から前記流通口を通って前記気化室に流入した液体を気化させるための加温装置と、前記気化室の上部に設けられた、前記気化室内の気化したガスを外部に排出供給するための供給ノズルと、前記気化室内の前記液体が前記供給ノズルから流出するのを阻止するための液流出防止機構とを有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、一つの貯蔵タンク内に貯蔵室と気化室とを設けたので、貯蔵タンクとは別個に、耐圧構造の気化器を設ける必要がない。
【0014】
本発明では、前記液流出防止機構が、前記気化室の頂壁部下面に取り付けられた多孔のリテイナー部材と、該リテイナー部材内に保持されたフロートボール部材とを有し、該フロートボール部材は、前記気化室内の液面上昇により前記リテイナー部材内を上方に移動されて供給ノズルの下端開口部を閉じるようになっているのが好ましい。
この液流出防止機構により気化室の液体が供給ノズルを通過してしまうのを阻止することができる。
【0015】
また、前記液流出防止機構が、前記貯蔵室と前記気化室とを連通させる均圧連通手段と、該均圧連通手段による前記貯蔵室と前記気化室との間の連通を阻止するための弁手段と、前記気化室内の液面が所定高さまで上昇したときに、前記弁手段を、前記均圧連通手段による前記貯蔵室と前記気化室との間の連通を妨げないように、駆動するための弁駆動手段とを有するのが好ましい。
【0016】
この構造の液流出防止機構によれば、気化室内の圧力が低下し、液面が所定高さまで上昇すると、貯蔵室と気化室とが連通され、より圧力の高い貯蔵室のガスを相対的に圧力の低い気化室に流入させることができ、これにより、貯蔵室のガス圧力と気化室のガス圧力とが均圧化され、気化室の液面を貯蔵室の液面と同一レベルまで押し下げることができる。これにより、気化室の液が供給ノズルを通過してしまうのを回避することができると共に、貯蔵室から流入させたガスを供給ノズルから排出供給することができるので、ガス供給装置を停止させることなくガスを安定供給することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、安価に、液相(充填)時の比率とほぼ同じ割合の組成の混合ガスを安定提供することができるガス供給装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図2以下を参照して、本発明の実施形態について説明する。この実施形態は、本発明を、ブタン70%、プロパン30%の比率の混合ガス用のガス供給装置に適用したものである。
【0019】
図2は、本発明による第1実施形態のガス供給装置20を示す。
このガス供給装置20は、高い内圧に耐えられるように外壁が形成された耐圧構造の貯蔵タンク21を有し、貯蔵タンク21の内部空間は、貯蔵タンク21の頂壁と底壁との間に(好ましくは垂直に)延びる隔壁22によって小室、すなわち、気化室23と、大室、すなわち、貯蔵室24とに分けられている。
【0020】
隔壁22の下部には流通口25が設けられ、この流通口25によって気化室23と貯蔵室24とが連通されている。流通口25の寸法、形状、個数は特に限定されない。例えば、流通口25は、隔壁22の全幅に亘って延びていても良いし、一部にのみ延びていても良い。隔壁22の幅の一部にのみ延びるように形成する場合には、その個数は1つでも良く、2つ以上であっても良い。また、上下方向に間隔を隔てて形成しても良い。或いはまた、隔壁22の下縁部の全部又は一部を貯蔵タンク21の底壁から間隔を隔てることによって流通口25を構成しても良い。
【0021】
貯蔵室24には、弁付きの液化ガス充填用ノズル(図示せず)が設けられ、このノズルを介してタンクローリー車等から貯蔵室24に液化ガスが充填されるようになっている。
【0022】
気化室23は、貯蔵室24から流通口25を通って流入した液化混合ガス(液相)を気化させるための加温装置30を備える。この加温装置30は、図1Aで説明した従来の加温装置と同一の構造である。すなわち、加温装置30は加温導管34を有し、加温導管34は、気化室23内から外部に延び、再び気化室23内に延びる環状導管によって構成され、加温導管34内には熱交換用媒体である水が収容されている。気化室23の外部に延びる加温導管34の部分には、加温導管34内に収容された熱交換用媒体を循環させるためのポンプ35と、加温導管34内に収容された熱交換用媒体を加熱させるためのヒーター手段36とが設けられている。また、気化室23の上部には開閉弁37Aを備える供給ノズル37が設けられ、供給ノズル37にはガス供給管(図示せず)が接続されるようになっている。
【0023】
気化室23の上部にはまた、供給ノズル37の上流に液流出防止機構38が設けられている。液流出防止機構38は、気化室23の頂壁部下面に取り付けられた多孔のリテイナー部材39と、このリテイナー部材39内に保持されたフロートボール部材40とを有する。気化室23における液化ガスの気化が、消費量に追いつかず、気化室23内における液面が上昇(消費量オーバー)したとき、フロートボール部材40は上昇する液面によってリテイナー部材39内を上方に移動されて供給ノズル37の下端(上流端)開口部を閉じるようになっている。
【0024】
上記構成のガス供給装置20の作動は次のとおりである。
すなわち、貯蔵室24から流通口25を介して気化室23に流入した液化混合ガス(液相)は、ヒーター手段36によって加熱され、ポンプ35によって加温導管34内を圧送、循環される熱交換用媒体の熱によって、すぐに気化され、気化されたガスは供給ノズル37、ガス供給管(図示せず)を介して所定機器にガス供給される。従って、液相(充填)時の比率とほぼ同じ割合の組成のガスを安定提供することができる。
【0025】
また、ガス供給装置20は、高い内圧に耐えられるように外壁が形成された耐圧構造の貯蔵タンク21内に、貯蔵室24に加えて、気化室23をも構成したので、図1Aに示す従来装置におけるように、別個に耐圧構造の気化器3を設ける必要がなく、相対的に、安価に、液相(充填)時の比率とほぼ同じ割合の組成のガスを安定提供することができる。この点、隔壁22は、高圧に耐えられる外壁貯蔵タンク21の外壁ほど剛性である必要はなく、貯蔵室24の内圧と気化室23の内圧との差圧に耐えられれば十分である。
【0026】
次に、図3は、本発明による第2実施形態のガス供給装置50を示す。
ガス供給装置50は、液流出防止機構の構造においてのみガス供給装置20と異なるに過ぎない。従って、ガス供給装置20におけるのと同一の構造、作動についての説明はここでは省略する。
【0027】
ガス供給装置50の液流出防止機構は、フロートボール部材51と、遠位端がフロートボール部材51に固定されたロッド52とを有し、ロッド52の近位端は、貯蔵タンク21の上部において、隔壁22に回動自在に取り付けられている。ロッド52の近位端には、ロツド52との間に鋭角αを構成するように延びる開閉プレート53が固定されている。従って、ロッド52が隔壁22に対して回動されたときには、開閉プレート53もまた、鋭角αを維持するように、ロッド52の回動量と同量、回動されることになる。隔壁22には、貯蔵室24と気化室23とを連通させる均圧連通孔54が形成され、この均圧連通孔54は、通常は開閉プレート53によってシールされるように、寸法形状決めされている。
【0028】
上記構成のガス供給装置50の液流出防止機構では、気化室23における液化ガスの気化が、消費量に追いつかず、気化室23内における液面が上昇(消費量オーバー)したとき、フロートボール部材51は上昇する液面によって上方に移動され、これにより、ロッド52が上方に回動されると共に、開閉プレート53もまた、ロッド52との間の鋭角αを維持するように、ロッド52の回動量と同量、上方に回動されることになり、開閉プレート53によってシールされていた均圧連通孔54が開放され、貯蔵室24の気相と気化室23の気相とが連通される。この結果、より圧力の高い貯蔵室24のガスが均圧連通孔54を通って相対的に圧力の低い気化室23に流れ込み、ついには、貯蔵室24のガス圧力と気化室23のガス圧力とが均圧化され、ひいては、気化室23の液面が、貯蔵室24の液面と同一レベルになるまで、下方に押し下げられる。これにより、気化室23の液が供給ノズル37、ガス供給管(図示せず)を通過してしまうのを回避することができる。更に、貯蔵室24から流入させたガスを供給ノズル37、ガス供給管(図示せず)から排出供給することができるので、ガス供給装置50の作動を停止させることなくガスを安定供給することができる。
【0029】
図4は、本発明による第3実施形態のガス供給装置80を示す。
ガス供給装置80は、液流出防止機構の構造においてのみガス供給装置20、50と異なるに過ぎない。従って、ガス供給装置20、50におけるのと同一の構造、作動についての説明はここでは省略する。
【0030】
ガス供給装置80の液流出防止機構では、隔壁22の上部に、貯蔵室24と気化室23とを連通させる均圧連通孔84が形成されている。この均圧連通孔84には均圧導管81が接続され、均圧導管81は、気化室23内を延び、上向きに終端する。均圧導管81の上向き終端部には多孔のリテイナー部材82が取り付けられ、リテイナー部材82内において、均圧導管81の上向き終端部の開口にフロートボール部材83が配置される(フロートボール部材83が均圧導管81の上向き終端部の開口をシールする)。リテイナー部材82は、フロートボール部材83がリテイナー部材82内を上下動はできるけれども、横方向には実質的に移動できないように形作られている。
【0031】
このガス供給装置80の液流出防止機構では、気化室23における液化ガスの気化が、消費量に追いつかず、気化室23内における液面が上昇(消費量オーバー)したとき、フロートボール部材83は上昇する液面によって上方に移動され、均圧導管81の上向き終端部のシールを解き、これにより、貯蔵室24の気相と気化室23の気相とが、均圧連通孔84、均圧導管81を介して、連通される。この結果、より圧力の高い貯蔵室24のガスが均圧連通孔84を通って相対的に圧力の低い気化室23に流れ込み、ついには、貯蔵室24のガス圧力と気化室23のガス圧力とが均圧化され、ひいては、気化室23の液面が、貯蔵室24の液面と同一レベルになるまで、下方に押し下げられる。これにより、気化室23の液が供給ノズル37、ガス供給管(図示せず)を通過してしまうのを回避することができる。更に、貯蔵室24から流入させたガスを供給ノズル37、ガス供給管(図示せず)から排出供給することができるので、ガス供給装置80の作動を停止させることなくガスを安定供給することができる。
【0032】
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく以下のような種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態ではいずれも、隔壁22の下部に設けられた流通口25は常時開放されている構成であったけれども、流通口25を選択的に開閉するための弁手段を設け、所望時に所望量の液化ガスを液相にて貯蔵室24から気化室23に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1A】従来のガス供給装置を示す概略図である。
【図1B】従来のガス供給装置を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるガス供給装置を示す概略図である。
【図3】本発明の第2実施形態によるガス供給装置を示す概略図である。
【図4】本発明の第3実施形態によるガス供給装置を示す概略図である。
【符号の説明】
【0034】
20、50、80 ガス供給装置
21 貯蔵タンク
22 隔壁
25 流通口
30 加温装置
37 供給ノズル
38 液流出防止機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス供給装置であって、
内部空間を備える貯蔵タンクと、
該貯蔵タンクの内部空間を上下方向に延びる、前記貯蔵タンクの内部空間を貯蔵室と、該貯蔵室よりも体積の小さな気化室とに分けるための隔壁と、
前記隔壁の下部に設けられた、前記貯蔵室と前記気化室とを連通させる流通口と、
前記貯蔵室から前記流通口を通って前記気化室に流入した液体を気化させるための加温装置と、
前記気化室の上部に設けられた、前記気化室内の気化したガスを外部に排出供給するための供給ノズルと、
前記気化室内の前記液体が前記供給ノズルから流出するのを阻止するための液流出防止機構とを有する、
ガス供給装置。
【請求項2】
前記液流出防止機構が、
前記気化室の頂壁部下面に取り付けられた多孔のリテイナー部材と、
該リテイナー部材内に保持されたフロートボール部材とを有し、該フロートボール部材は、前記気化室内の液面上昇により前記リテイナー部材内を上方に移動されて供給ノズルの下端開口部を閉じるようになっている、
請求項1記載のガス供給装置。
【請求項3】
前記液流出防止機構が、
前記貯蔵室と前記気化室とを連通させる均圧連通手段と、
該均圧連通手段による前記貯蔵室と前記気化室との間の連通を阻止するための弁手段と、
前記気化室内の液面が所定高さまで上昇したときに、前記弁手段を、前記均圧連通手段による前記貯蔵室と前記気化室との間の連通を妨げないように、駆動するための弁駆動手段とを有する、
請求項1記載のガス供給装置。
【請求項4】
前記液流出防止機構の均圧連通手段が、前記隔壁に形成された、前記貯蔵室と前記気化室とを連通させる均圧連通孔を有し、
前記弁手段が、前記均圧連通孔をシールするように前記隔壁に回動自在に取り付けられた開閉プレートを有し、
前記弁駆動手段が、前記開閉プレートとの間に鋭角を構成するように前記開閉プレートに取り付けられたロッドと、該ロッドに取り付けられたフロートボール部材とを有する、
請求項3記載のガス供給装置。
【請求項5】
前記フロートボール部材は、前記開閉プレートが前記均圧連通孔をシールしているときに前記均圧連通孔よりも下方に位置する、請求項4記載のガス供給装置。
【請求項6】
前記液流出防止機構の均圧連通手段が、前記隔壁に形成された、前記貯蔵室と前記気化室とを連通させる均圧連通孔と、該均圧連通孔に接続された均圧導管とを有し、該均圧導管が、前記気化室内を延び、上向きに終端し、
前記弁手段が、前記均圧導管の前記上向き終端部に取り付けられた多孔のリテイナー部材と、該リテイナー部材内において、前記均圧導管の前記上向き終端部の開口に配置されたフロートボール部材とを有し、前記リテイナー部材は、前記フロートボール部材が前記リテイナー部材内を上下動はできるけれども、横方向には実質的に移動できないように形作られ、
前記フロートボール部材は、それ自体が前記弁駆動手段を構成する、
請求項3記載のガス供給装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−69874(P2008−69874A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−249352(P2006−249352)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000110734)ニイミ産業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】