説明

ガス充填装置

【課題】ガス供給元を、一方のガス蓄圧器のガス圧低下により該ガス蓄圧器から他方のガス蓄圧器に切り替えた際の流量計へのダメージを抑制するガス充填装置を提供する。
【解決手段】ガス供給経路25を流動するガスの流量を測定する流量計32と、ガス供給元を可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8に切り替える元弁22、24(蓄圧器切替手段)と、流量計32よりも上流側のガス供給経路25から分岐して再び合流する、ガス供給経路25よりもガスの流動抵抗を大きく設定したガス供給副経路40と、可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8に切り替わった際、該高圧ガス蓄圧器8からのガスをガス供給副経路40に流動させる1次開閉弁31及び開閉弁42(ガス経路切替手段)とを備えているので、ガス供給元を可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8に切り替えた際の流量計32へのダメージを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば圧縮された水素ガスを被ガス供給体に充填する際のガス充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、水素ガスを燃料にして走行する自動車の開発や、水素ガスを原料として生成された電気により走行する燃料電池車の開発が進められている。これに伴って、高圧に圧縮された水素ガスを自動車の燃料タンク(被ガス供給体)に充填するガス充填装置の実用化も進められている。
この種のガス充填装置では、圧縮されたガスをガス蓄圧器に貯蔵しておき、充填ノズルを自動車側のレセプタクルに接続し、充填ホースの先端部に連通された三方弁を切り替え操作することによりガス蓄圧器に貯蔵されたガスを自動車の燃料タンクに充填するように構成されている。
【0003】
また、上述したガス充填装置では、充填開始当初は、可変圧ガス蓄圧器側の元弁が開かれて、可変圧ガス蓄圧器から燃料タンクへガス充填が行われる。その後、供給中の流量や制御弁の開度等による蓄圧器の切替条件(例えば、制御弁の弁開度が所定の開度以上となったにもかかわらず供給中の流量が所定流量以下に低下している場合)が成立すると、ガス供給元のガス蓄圧器を可変圧ガス蓄圧器から高圧ガス蓄圧器に切り替えて供給されるようになる。これにより、燃料タンクへのガス供給元を、ガス圧の低下してきた可変圧ガス蓄圧器から高圧ガス蓄圧器に切り換えることにより、可変圧ガス蓄圧器のガスのみを使用して、燃料タンク内に目標圧力に達するまでガス充填を行う形態に比べてその充填時間を短縮することができるようになっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−120571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したガス充填装置では、被ガス供給体にガスを供給するガス供給元を、可変圧ガス蓄圧器から高圧ガス蓄圧器に切り替えた際、ガス供給経路内のガス圧力が急激に上昇するため、ガス供給経路の途中に配置された流量計への急加圧によるダメージを及ぼすことが懸念される。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、被ガス供給体へのガス供給元を、一方のガス蓄圧器のガス圧低下により該一方のガス蓄圧器から高圧の他方のガス蓄圧器に切り替えた際の機器へのダメージを抑制するガス充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、本発明のうち請求項1に記載したガス充填装置の発明は、コンプレッサにより圧縮されたガスが貯蔵された複数のガス蓄圧器のうち、いずれか一つのガス蓄圧器からガス供給経路を介して被ガス供給体にガスを供給するガス充填装置であって、前記ガス供給経路に備えられ、該ガス供給経路を流動するガスの流量を測定する流量測定部と、前記複数のガス蓄圧器のうち、一方のガス蓄圧器のガス圧低下により該一方のガス蓄圧器から高圧の他方のガス蓄圧器へガス供給元を切り替える蓄圧器切替手段と、前記流量測定部よりも上流側の前記ガス供給経路に設けられ、該ガス供給経路から分岐して再び該ガス供給経路に合流し、前記ガス供給経路よりもガスの流動抵抗が大きくなるように設定されたガス供給副経路と、前記蓄圧器切換手段により前記他方のガス蓄圧器に切り替わった際、該ガス蓄圧器からのガスを前記ガス供給副経路に流動させるガス経路切替手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のガス充填装置によれば、被ガス供給体へのガス供給元を、一方のガス蓄圧器のガス圧低下により該一方のガス蓄圧器から高圧の他方のガス蓄圧器に切り替えた際の機器へのダメージを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るガス充填装置を示すシステム系統図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るガス充填装置のガス充填制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1及び図2に基いて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るガス充填装置1は、例えば自動車の燃料タンク2(被ガス供給体)に圧縮したガス(本実施の形態では、水素ガス)を充填するものであり、ガス供給ステーションなどに設置されている。
【0011】
本発明の実施の形態に係るガス充填装置1を図1に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るガス充填装置1は、高圧に圧縮されたガスを貯蔵するガス貯蔵部3と、ガス貯蔵部3からのガスを燃料タンク2に充填するためのディスペンサユニット4と、ディスペンサユニット4内に備えられ、各機器を制御する制御装置5とから概略構成されている。
ガス貯蔵部3は、圧力源として可変圧ガス蓄圧器(一方のガス蓄圧器)7及び高圧ガス蓄圧器(他方のガス蓄圧器)8を備えている。可変圧ガス蓄圧器7及び高圧ガス蓄圧器8には、コンプレッサ9より高圧のガスが供給され貯蔵される。なお、可変圧ガス蓄圧器7及び高圧ガス蓄圧器8には、燃料タンク2の目標充填圧力よりも高圧のガスが蓄圧される。
【0012】
具体的には、これら可変圧ガス蓄圧器7及び高圧ガス蓄圧器8は、コンプレッサ9により圧縮された高圧のガスを蓄圧する容器であり、コンプレッサ9に連通されたガス供給経路10、11を介して圧縮されたガスが供給される。ガス供給経路10、11には、それぞれ、エア駆動式で開閉する開閉弁12、13と、該開閉弁12、13への逆流を防止する逆止弁14、15とが備えられている。
なお、本実施の形態において使用されている弁は、上述の開閉弁12、13を含め、圧縮空気の圧力を利用して開閉或いはその弁開度が調整される所謂エア駆動式の弁が使用されているが、本発明に使用される弁としてはエア駆動式に限るものではなく、例えば、電動で開閉する電動式の弁を使用してよいのは勿論である。
コンプレッサ9は、多段圧縮方式の圧縮機であり、吸い込み経路16を介してガスを貯蔵するガスタンクあるいはガスを生成する水素生成設備と連通する中圧配管17に連通されている。そして、コンプレッサ9により圧縮されたガスは、開閉弁12、13のうち開弁された方のガス供給経路10または11を介して可変圧ガス蓄圧器7または高圧ガス蓄圧器8の何れか一方に供給される。
また、可変圧ガス蓄圧器7から下流側のガス供給経路20には、元弁22と、該元弁22への逆流を防止する逆止弁23とが備えられる。一方、高圧ガス蓄圧器8から下流側のガス供給経路21には元弁24が備えられる。
【0013】
ディスペンサユニット4には、ガス貯蔵部3(可変圧ガス蓄圧器7及び高圧ガス蓄圧器8)に連通されたガス供給経路25が備えられる。なお、ガス供給経路25の下流端にはディスペンサユニット4の外部に延びる充填ホース26が緊急離脱カップリング27を介して接続されている。充填ホース26の先端には、燃料タンク2の充填口2aに連結される充填ノズル28が備えられる。燃料タンク2と充填口2aとの間には、充填口2aへの逆流を防止する逆止弁29が備えられる。
【0014】
ディスペンサユニット4のガス供給経路25には、上流側から下流側へ順に、1次圧力計30、1次開閉弁31、流量計(流量測定部)32、2次開閉弁33、制御弁34、温度センサー35、圧力センサー36、2次圧力計37、安全弁38が備えられる。
また、流量計32から上流側のガス供給経路25には、1次開閉弁31の上流側で該ガス供給経路25から分岐し、1次開閉弁31の下流側で再びガス供給経路25に合流するガス供給副経路40が備えられている。該ガス供給副経路40には、上流側から可変手動絞り弁41及び開閉弁42が配置される。
なお、この可変手動絞り弁41は、開閉弁42が開弁させている際にガス供給副経路40内を流動するガスに対する流動抵抗を、1次開閉弁31が開弁している際の当該1次開閉弁31内を流れる流動抵抗よりも大きくするためのものであり、可変手動絞り弁41の開度は作業者により予め所定の開度に調整されている。
ディスペンサユニット4には、充填ホース26先端の充填ノズル28が燃料タンク2の充填口2aに結合された後に操作される充填開始スイッチ43と、充填を停止する際に操作される充填停止スイッチ44とが備えられる。
【0015】
ディスペンサユニット4の制御装置5には、1次開閉弁31、流量計32、2次開閉弁33、制御弁34、温度センサー35、圧力センサー36、メモリ45、充填開始スイッチ43、充填停止スイッチ44、元弁22、24及びガス供給副経路40側の開閉弁42がそれぞれ接続されている。
なお、コンプレッサ9及び各開閉弁12、13は図示せぬ制御装置に接続されており、可変圧ガス蓄圧器7及び高圧ガス蓄圧器8内のガス圧が所定圧力まで低下した場合、当該制御装置からのコンプレッサ9への駆動指示及び各開閉弁12、13への開閉指示により、可変圧ガス蓄圧器7及び高圧ガス蓄圧器8内の圧力を燃料タンク2にガスを充填しうる高い圧力に保持する。なお、開閉弁12、13は、エア駆動式であり、エアの供給・非供給で弁を開閉するものである。
【0016】
1次開閉弁31、2次開閉弁33及び開閉弁42(ガス供給副経路40側)は、エア駆動式で、エアの供給・非供給で弁を開閉するものであり、制御装置5からの信号により作動する。さらに、元弁22、24もエア駆動式で、エアの供給・非供給で弁を開閉するものであり、制御装置5からの信号をトリガとして、外部制御装置からの信号により作動する。
制御弁34は、エア駆動式で、エアの供給で開弁し、制御信号で制御圧(エア圧)を制御して弁開度を調整する弁であり、制御装置5の制御プログラムに基づく指令により任意の弁開度に制御されてガス圧を制御するものである。
また、制御装置5は、充填開始スイッチ43からの信号を受信した後、適宜の条件下において元弁22、24、1次開閉弁31、2次開閉弁33及びガス供給副経路40側の開閉弁42を開閉させる。
流量計(流量測定部)32は、コリオリ式質量流量計からなり、供給されたガスの流量に応じた信号を制御装置5に出力する。
【0017】
温度センサー35は、ガス供給経路25の外周部の温度を測定し、この測定された温度から燃料タンク2内の温度を推定している。
圧力センサー36は、制御弁34の下流側で制御弁34を通過したガス圧を測定し、その検出信号を制御装置5に出力すると共に、ガス充填開始後の充填初期段階で燃料タンク2内の残ガス圧を測定し、その検出信号を制御装置5に出力する。
【0018】
制御装置5のメモリ45には、ガス充填時、圧力センサー36により測定された圧力値から得られる圧力上昇率が、予め設定された所定の圧力上昇率に一致するように制御弁34の弁開度を制御する前記制御プログラム(定圧上昇制御)が格納され、上述したように、制御装置5により制御弁34の開度が制御される。
【0019】
なお、可変圧ガス蓄圧器7側の元弁22及び高圧ガス蓄圧器8側の元弁24が、ガス供給元を、可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8へ切り替える蓄圧器切替手段に相当する。また、ガス供給経路25側の1次開閉弁31及びガス供給副経路40側の開閉弁42が、高圧ガス蓄圧器8からのガスをガス供給副経路40に流動させるガス経路切替手段に相当する。
【0020】
次に、以上説明した本発明の実施の形態に係るガス充填装置1によるガス貯蔵部3から燃料タンク2へのガス充填制御フローを図2に基いて説明する。
特に、ガス供給元を可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8に切り替えて燃料タンク2にガスを充填する際のガス充填制御フローを詳細に説明する。
作業員は、ガス充填を受ける自動車が到着すると、自動車をディスペンサユニット4に誘導し、充填ホース26先端の充填ノズル28を燃料タンク2の充填口2aに連結させた後、充填開始スイッチ43をオン操作する(ステップS1)。
次に、ステップS2において、可変圧ガス蓄圧器7側の元弁22が開弁され、ガス供給元が可変圧ガス蓄圧器7に設定される。なお、高圧ガス蓄圧器8側の元弁24は閉弁された状態が保持される。
【0021】
次に、ステップS3及びS4において、充填開始スイッチ43のオン操作に基いて、制御装置5からの信号により、1次開閉弁31、2次開閉弁33及び制御弁34が開弁され、ガスが充填ホース26内(2次開閉弁33から下流側のガス供給経路25を含む)に所定量充填されるまで定流量充填制御(微小流量での燃料タンク2へのガス充填制御)が実行される。なお、この時、開閉弁42(ガス供給副経路40側)は閉弁された状態が保持される。その後、ステップS5において、流量計32により初期積算流量を取り込み、また、圧力センサー36により充填初期圧力を取り込む。
次に、ステップS6及びS7において、これらの初期積算流量及び充填初期圧力値により適宜の圧力上昇率が選択されて、圧力センサー36からの測定値から得られる圧力上昇率が、選択された所定の圧力上昇率に一致するように制御弁34の開度が制御装置5により制御(定圧上昇制御)されて、燃料タンク2へ定圧上昇充填が実行される。
【0022】
次に、ステップS8において、制御装置5では、可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8への切替条件が成立しているか否かが判定される。例えば、制御弁34の開度が所定値以上であるのに対して、ガス流量が所定値以下(この現象は、可変圧ガス蓄圧器7のガス圧低下により可変圧ガス蓄圧器7内の圧力と燃料タンク2内の圧力との差圧が小さくなっていることを示す)であるか否かが判定される。その判定結果がYESであれば、次のステップS9に進み、その判定結果がNOであればステップS15に進み、以後の工程が実行される。
次に、ステップS9では、制御弁34による定圧上昇制御を中断し、制御弁34を所定の弁開度に絞り、この絞った状態を固定する。その後、ステップS10では、制御装置5からの信号に基いて、可変圧ガス蓄圧器7側の元弁22が閉弁されると共に、ガス供給副経路40側の開閉弁42が開弁される。これにより、ガス供給副経路40を用いてのガスの充填が行なわれる。
次に、ステップS11では、ステップS10の処理(ガス供給副経路40側の開閉弁42の開弁)が行なわれてからの経過時間が予め設定された設定時間(例えば1秒)に到達したか否かが判定されて、該設定時間に到達したならば、次のステップS12に進む。その後、ステップS12では、制御装置5からの信号に基いて、高圧ガス蓄圧器8側の元弁24が開弁されると共に1次開閉弁31が閉弁される。
【0023】
次に、ステップS13では、ステップS10の処理(ガス供給副経路40側の開閉弁42の開弁)が行なわれてからの経過時間が予め設定された開弁時間(例えば10秒。なお、この開弁時間は前述のステップS11で利用されている設定時間よりも長い時間に設定されている。)に到達したか否かが判定され、該開弁時間に到達したならば、ステップS14にて、制御装置5からの信号により、開閉弁42が閉弁されると共に1次開閉弁31が開弁され、更に、前述のステップS9において行なわれた制御弁34の所定の弁開度の固定を止めて、制御弁34の弁開度を調節することによる前述の定圧上昇制御を再開する。なお、可変手動絞り弁41の開度は、作業者により調節されるものであり、燃料タンク2へのガスの充填の有無に拘らず、一定に維持される。
次に、ステップS15において、燃料タンク2へのガスの充填完了条件が成立したか否か(例えば、燃料タンク2内の圧力が所定の圧力(目標充填圧力)に到達したことが圧力センサー36により検出された場合や、燃料タンク2に充填されるガスの流量が所定の流量以下に低下したことが流量計32により計測された場合などに、上記成立が判定される。)判定され、その判定結果がYESであれば、ステップS16に進み、制御装置5からの信号により、1次開閉弁31、2次開閉弁33及び制御弁34が閉弁されて、燃料タンク2へのガス充填が完了する。なお、ステップS15において、その判定結果がNOであれば、ステップS8に戻り以後の工程が実行される。
【0024】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るガス充填装置1では、流量計32よりも上流側のガス供給経路25に、該ガス供給経路25から分岐して再び該ガス供給経路25に合流し、ガス供給経路25よりもガスの流動抵抗を大きく設定されたガス供給副経路40を備えているので、ガス供給元が可変圧ガス蓄圧器7から高圧ガス蓄圧器8に切り替えられても、高圧ガス蓄圧器8からのガスは一時的にガス供給副経路40に流動することでその流量が絞られた状態で流量計32に到達するために、流量計32への大きな流量変動を抑えることができ、流量計32へのダメージを抑制することができる。
【0025】
なお、本実施の形態では、圧縮ガスとして水素ガスを説明したが、これに限らず、水素ガス以外のガス、例えば、ブタン,プロパンなどのガスや圧縮天然ガス(CNG)を被ガス供給体に充填する形態に適用してもよい。
また、本実施の形態では、自動車の燃料タンク2に圧縮されたガスを充填する形態を説明したが、これに限らず、他のタンクや容器等に圧縮されたガスを充填する際にも適用することができる。さらに、本ガス充填装置1のディスペンサユニット4を、他の場所に給送するための管路の途中に設置してもよい。
【符号の説明】
【0026】
1 ガス充填装置,2 燃料タンク(被ガス供給体),3 ガス貯蔵部,4 ディスペンサユニット,5 制御装置,7 可変圧ガス蓄圧器(一方のガス蓄圧器),8 高圧ガス蓄圧器(他方のガス蓄圧器),22 元弁(蓄圧器切替手段),24 元弁(蓄圧器切替手段),25 ガス供給経路(ディスペンサユニット内),31 1次開閉弁(ガス経路切替手段),32 流量計(流量測定部),33 2次開閉弁,34 制御弁,40 ガス供給副経路,41 可変手動絞り弁,42 開閉弁(ガス経路切替手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプレッサにより圧縮されたガスが貯蔵された複数のガス蓄圧器のうち、いずれか一つのガス蓄圧器からガス供給経路を介して被ガス供給体にガスを供給するガス充填装置であって、
前記ガス供給経路に備えられ、該ガス供給経路を流動するガスの流量を測定する流量測定部と、
前記複数のガス蓄圧器のうち、一方のガス蓄圧器のガス圧低下により該一方のガス蓄圧器から高圧の他方のガス蓄圧器へガス供給元を切り替える蓄圧器切替手段と、
前記流量測定部よりも上流側の前記ガス供給経路に設けられ、該ガス供給経路から分岐して再び該ガス供給経路に合流し、前記ガス供給経路よりもガスの流動抵抗が大きくなるように設定されたガス供給副経路と、
前記蓄圧器切換手段により前記他方のガス蓄圧器に切り替わった際、該ガス蓄圧器からのガスを前記ガス供給副経路に流動させるガス経路切替手段と、
を備えたことを特徴とするガス充填装置。
【請求項2】
前記ガス供給経路には、前記被ガス供給体に供給されるガスの圧力を調整するための制御弁が設けられてなるとともに、ガスが前記ガス供給副経路を流動する際には、前記制御弁の開度が一定に維持されることを特徴とする請求項1に記載のガス充填装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−174951(P2010−174951A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16677(P2009−16677)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(水素安全利用等基盤技術開発 水素インフラに関する研究開発 水素充てん機の実用化技術の開発、産業活力再生特別措置法第19条の適用を受けるもの)
【出願人】(000110099)トキコテクノ株式会社 (264)
【Fターム(参考)】