説明

ガス処理装置

【課題】光触媒の酸化反応と活性炭の吸着機能を活用し、イニシャルコストとランニングコストを低減でき各種悪臭に対応できるガス処理装置を提供する。
【解決手段】モジュール4は、光触媒担持層4d,4dの間に、活性炭層4cを挟み、紫外線ランプ4bを必要本数配置した構造のものである。光触媒担層4dおよび活性炭層4cの性能が低下した場合、モジュール4ごと交換が出来るようモジュール4は取り外し可能となっている。通常の運転を行うときには、三方バルブ9は原ガス流入口とダクト15とを連通させ、二方バルブ8は開とされる。この状態で排風機6を作動させると、原ガスが脱臭装置10内を下から上に向かって流れ、各モジュール4L、4によって順次に処理される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスの脱臭処理などを行うガス処理装置に係り、特に活性炭と光触媒とのサンドイッチ構造を有するモジュールを多段に配置してなるガス処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
悪臭防止法の施工以来、大規模の工場で悪臭を防止する設備としてさまざまな技術を組み込んだガス処理設備が設置され良好な環境を保持するため現在稼動している。しかし、住民の要求レベルが厳しくなり規制も強化される方向で動いており街の食堂の調理臭でも問題視されるようになってきた。このようなことから、手軽に設置でき保守が簡単で安価な脱臭機が求められている。
【0003】
上記の規制対象に入らない悪臭源に対して、従来は、光触媒での酸化分解や活性炭による吸着の単独もしくは組み合わせによる装置が一般的に利用されていた。また最近では、特許文献1に開示された様に光触媒を繊維や活性炭に担持させた各種フィルター類を組み込んだ脱臭装置が市販されている。
【0004】
特許文献2に開示された脱臭機は、悪臭物質の吸着剤と光触媒の混合体を利用し悪臭ガスの分解処理能力を向上させる仕組みを採用している。
【0005】
また、特許文献3には光触媒反応を利用した脱臭装置が開示されているが、光触媒やランプ交換のためのメンテナンス用開口部が必要であり、設備の構造に制限がある。
【特許文献1】特開2005−34254号公報
【特許文献2】特開2003−80022号公報
【特許文献3】特開2003−230806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
下水臭は、主として硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル等の硫黄系の酸性ガスと塩基性ガスの典型であるアンモニアとの混合臭となっている。これらガスの成分及び濃度は、日間、週間、季節等により変化する。これらの変動を吸収し一定の処理効率を得る為の仕組みが必要になる。
【0007】
光触媒は、酸性ガスと塩基性ガスで吸着特性が異なり、かつ光の照射を受けないと吸着された臭気成分を分解しないため、ガスを処理する光触媒担持濾過材に制限が出る。同じ濾過材上に酸性ガス用と塩基性ガス用の光触媒を担持させることは困難であるため、薄い濾過材を積層させる必要があるが、光の到達距離を考慮する必要がある。
【0008】
活性炭は、酸性ガスと塩基性ガスとで吸着特性が異なり、それぞれに効果的な活性炭が存在しガス成分に応じて種類が選定されている。上記のような混合ガスの場合、通常は再生を考慮するため、効率を求めずに平均的な吸着特性を有する活性炭を選定するか、分離して積層する、2塔設ける等の工夫がされている。
【0009】
特許文献1,2には、活性炭などの吸着剤に酸化分解能力のある光触媒を担持させ、吸着剤に吸着した悪臭成分を光触媒で分解させる仕組みが記載されている。光触媒を担持させたフィルター等は、光の到達がなければ効果が出ないので厚みが限定され、また、密集させることが構造的に出来ない。吸着や酸化反応には一定の接触時間が必要であり、室内や車内のような密閉空間の循環処理のような場合は有効ではあるが、一過式の脱臭には不向きである。
【0010】
特許文献3に記載された様に、光触媒を用いた脱臭装置は、ガスの分解処理効果を高める工夫はされているが、悪臭ガス成分により異なる分解性能を改善するものではない。常に一定のガス成分で一定濃度が定常的に排出される場合は良いが、現実には、悪臭成分以外の各種ガス成分も含まれ、濃度も変動するのが一般的である。そのため、塩基性ガスが主成分である場合、酸化チタンの吸着性は良いため分解性も良いが、酸性ガスの場合は酸化チタンに酸化亜鉛の粉末を混合してその吸着性を利用する光触媒とする等の工夫が必要である。
【0011】
また、活性炭吸着法も昔から多用されているがさまざまな種類の活性炭があり用途に応じて使い分けているのが実情であり、ガス成分の吸着量も温度条件・湿度条件・接触時間等で変化しその吸着寿命も変化する。いずれにせよ出口側一定臭気濃度以上で交換作業が必要になる。
【0012】
本発明は、光触媒の酸化反応と活性炭の吸着機能を活用し、イニシャルコストとランニングコストを低減でき、各種悪臭に対応できるガス処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1のガス処理装置は、板厚み方向にガスが通過する複数個の板状の脱臭処理用モジュールを、板面が互いに略平行となるように多段に配置したガス処理装置において、該モジュールは、厚み方向の中間部に配置された活性炭層と、該活性炭層を両側から挟むように配置された1対の光触媒担持層と、一方の該光触媒担持層に対峙して配置された光触媒励起用光源とを備えてなり、複数のモジュールに順次にガスを流通させるように構成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項2のガス処理装置は、請求項1において、前記モジュールは風函内に配置され、かつ該風函に対し着脱可能とされていることを特徴とする。
【0015】
請求項3のガス処理装置は、請求項1又は2において、1個の前記モジュールの重量が20kg以下であることを特徴とする。
【0016】
請求項4のガス処理装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、各モジュールは板面を略水平にして上下多段に配置されており、最上段のモジュールの上側にモジュール洗浄用の液体を散水するための散水手段が設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項5のガス処理装置は、請求項4において、各モジュールは、前記光源がモジュールの上側となるように設置されており、最下段の前記モジュールの下側に、活性炭層と、該活性炭層の上面に重なる光触媒担持層と、活光触媒担持層の上面に対峙して配置された、光触媒励起用光源とを備えてなるハーフモジュールが配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項6のガス処理装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、被処理ガスを加熱して除湿する除湿手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項7のガス処理装置は、請求項1ないし6のいずれか1項において、ガス処理装置のガスの出口側とガスの流入側とを連通する流路と、該出口側からのガスを該流入側に戻すように流路切り替えを行う流路切り替え手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、1対の光触媒担持層で活性炭層をサンドイッチ構造に挟み込み、光触媒に光を照射し、悪臭ガス成分の光酸化と吸着・脱着を行わせることにより、処理ガス中の成分の濃度変動を抑制し、安定した処理性能と活性炭の長寿寿命化がなされるようにしたものである。
【0021】
本発明によれば、原ガスの濃度変動に対して最終処理能力を考慮し装置設計する際、変動幅が大きくても活性炭の緩衝能力を利用して過剰設計する必要がなくコンパクトな装置とすることが出来る。
【0022】
本発明によれば、原ガスの成分変動に対して最終処理能力を考慮し装置設計する際、ガス成分に対応した光触媒および活性炭の組み合わせモジュールを交換するだけで対応でき、装置改造や追加設備を考慮する必要がなく、コンパクトな装置とすることが出来る。
【0023】
なお、長期間ガス処理を行うと、酸化反応によりガス成分の酸化物である塩が析出し、これが光源であるランプ表面や光触媒、活性炭等の表面に付着しガスの処理能力が低下することがある。本発明では、モジュールを水洗浄することで析出塩を除去し処理能力を回復させるよう構成してもよく、これにより長期間にわたってモジュールを使用でき、ランニングコストの安い処理装置とすることができる。
【0024】
本発明では、原ガスが排出されない時に、加熱方式の除湿機能を活用すべくガス循環を行うよう構成してもよく、これにより、低湿度の高温ガスにより活性炭に吸着された成分の脱着と分解を行う自己メンテナンスが出来る。更に、事前に水洗浄を実施しておけばモジュールの取り出し洗浄・乾燥をする必要がなくコンパクトな装置とすることができる。
【0025】
本発明によれば、多段に設けたモジュールの第1番目は最も負荷が高く、最終段は負荷が最も軽い。そこで、モジュールを簡単に取り外し出来る構造としておき、最終段を第1段目に挿入し順次位置をずらすメリーゴーラウンド運転方式とし、モジュールの吸着力を十分に利用するようにしてもよい。これにより、ランニングコストの低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明について具体的に説明する。第1図(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係るガス処理装置としての脱臭装置を示す斜視図と正面図、第2図はモジュールを取り除いた状態の正面図、第3図はモジュールの斜視図、第4図は第3図のIV−IV線断面図、第5図は前面扉を撤去した状態における正面図、第6図は第5図のVI−VI線断面図である。
【0027】
脱臭装置10は、集塵部1、加熱除湿部2、集液部3、モジュール4、散水ノズル5、排風機6がこの順位に下から上に機体内に配置され、その外側にガス循環部7が設置されたものである。
【0028】
集塵部1は、原ガス中に含まれる塵埃・昆虫類・油分等の光触媒による脱臭機能を低下させるものを簡単に取り除く為のものであり、オイルフィルターやメッシュフィルターのような比較的簡単でメンテナンスが容易な材料を組み込んだ濾過材から構成されている。
【0029】
加熱除湿部2は、原ガス中に含まれる水分を除去するためのものであり、光触媒や活性炭が結露により濡れて吸着能力が低下することを防止するものである。この加熱除湿部2は、除湿材と加熱源により形成されている。加熱源は、構造の簡単な電気ヒーターが好ましいが、蒸気源等があればそれらでも良い。また、除湿機は除湿機能がありそれが熱により再生されるものであれば何でも良いが、ゼオライトで出来たロータリーデシケーターであれば構造がコンパクトに構成できる。
【0030】
集液部3は、モジュール4を水洗浄する際、上部より落下する洗浄水を受け入れドレンとして排出するためのものであり、除湿部に影響を与えないように工夫されたトレー状のものであり、耐食性のある材料でできている。
【0031】
モジュール4は、光触媒担持層4d,4dの間に活性炭層4cを挟み、紫外線ランプ4bを必要本数配置した構造のものである。このモジュール4は、複数段、箪笥のように挿入できる構造とされている。光触媒を担持した濾過材および活性炭の性能が低下した場合、モジュール4ごと交換が出来るようモジュール4は取り外し可能となっている。
【0032】
散水ノズル5には給水管5aが接続されており、その下方に配置されたモジュール4を均質に洗浄できる位置に配置されている。
【0033】
排風機6は、吸引タイプのものであり、各モジュール4による圧力損失を考慮して必要な処理能力が確保できる風量を排出できるようにインバーター制御されている。水洗浄・加熱乾燥時には風量が調整されるように電気制御される。
【0034】
第3,4図を参照してモジュール4の構成について詳細に説明する。
【0035】
このモジュール4は、ステンレス製筺体4a、紫外線ランプ4b、活性炭層4c、光触媒担持層4dを有する。筐体4aは正方形ないし長方形の囲枠形であり、その前面部に取っ手4eが取り付けられている。
【0036】
筐体4aの左右両サイドにランプソケット4f、4fが取り付けられ、直棒形の菅球よりなるランプ4bが装着されている。ランプ4bは、モジュール4の上面に万遍なく紫外線を照射できるように複数本、平行に、かつ上側の光触媒担持層4dの上面から上方へ若干隔離して設置されている。
【0037】
活性炭層4cは、厚板状のモジュール4の厚み方向(上下方向)中央部に配置されている。その厚みは10〜100mm程度が好適である。活性炭層4cは平均粒径1.0〜10mm程度の粒状活性炭を少量のバインダーで結着して板状としたものが好適である。
【0038】
この活性炭層4cの上下両面に重なるように1対の光触媒担持層4dが設けられている。光触媒担持層4dとしては、スポンジの如く3次元網目構造の連続気孔を有した多孔質体に酸化チタン、酸化亜鉛などの光触媒を担持させたものが好適である。多孔質体の材料としては、プラスチック類やシリカ、アルミナなどのセラミックスのほか、ステンレス、アルミニウムなどの金属が例示されるが、これに限定されない。
【0039】
光触媒担持層4dの厚みは5〜50mm程度が好ましい。
【0040】
なお、最下段のモジュール4Lは、下面側の光触媒担持層が省略されたものとなっている。即ち、モジュール4Lは、筐体4aと、底面側の活性炭層4cと、上面側の光触媒担持層4dと、紫外線ランプ4bと、取っ手4eとからなる。
【0041】
次に、脱臭装置10の構成についてさらに詳細に説明する。
【0042】
脱臭装置10の機体は上下方向に長い角筒形であり、その上下方向の中間付近が風函11となっている。この風函11の内面に方形枠状のガイドフレーム12が複数段(この実施の形態では6段)取り付けられている。前記モジュール4、4Lはこのガイドフレーム12上にスライド自在に載荷される。
【0043】
風函11の前面側は開放しており、モジュール4、4Lはこの開放口を通して風函11内に出し入れされる。すべてのモジュール4、4Lを風函11内に納め込むと、モジュール4、4Lの筐体4aの前面部によって、この開放口が閉鎖された状態となる。なお、脱臭装置10の機体には、この開放口を覆うように前面扉17がヒンジにより回動自在に取り付けられている。
【0044】
この風函11の下側に、前記集液部3が設置されている。この集液部3は、トレー形の部材であり、最底位部にドレン管13が連なっている。
【0045】
この集液部3の下部の側面にガス流通案内用のダクト15の流出口15bが連なっている。このダクト15内に前記加熱除湿部2が設置されている。ダクト15のガス流入部15aは、脱臭装置10の機体背面部に向かって延在している。このガス流入部15a内に前記集塵部1が設置されている。ガス流入部15aに、機体外のガス流入菅16が接続されており、このガス流入管16に三方バルブ9が設置されている。この三方バルブ9に前記ガス循環部7の下端が接続されている。
【0046】
風函11の上方部にフード20が設置され、風函11内のガスを前記排風機6に導くようになっている。この排風機6に連なる排風用の配管21の途中に二方バルブ8が設けられている。配管21のうち、この二方バブル8よりも排風機6側に前記ガス循環部7の上端が接続されている。なお、機体上部の前面側にはコントロールボックス30が設置されている。
【0047】
通常の運転を行うときには、三方バルブ9は原ガス流入口とダクト15とを連通させ、二方バルブ8は開とされる。この状態で排風機6を作動させると、原ガスが脱臭装置10内を下から上に向かって流れ、各モジュール4L、4によって順次に処理される。
【0048】
この実施の形態では、モジュール4、4Lは紫外線が照射された光触媒担持層4dを有しているので、臭気成分はこの光触媒によって分解処理される。なお、各モジュール4の上面側の光触媒担持層4dには、当該モジュール4のランプ4bから紫外線が照射されるモジュール4の下面側の光触媒担持層4dには、下段側のモジュール4又は4Lのランプ4bから紫外線が照射される。
【0049】
この実施の形態では、間欠的にガス中の臭気成分濃度が高いものとなった場合でも、この臭気成分は活性炭4cによって吸着処理されるので、処理ガス中の臭気成分濃度は充分に低いものとなる。なお、一旦活性炭に吸着された臭気成分の少なくとも一部は、原ガス濃度の臭気成分濃度が低下したときに脱着され、光触媒担持層4dで処理される。
【0050】
モジュール4、4Lの水洗を行うときには、排風機6を停止し、散水ノズル5から水や洗浄薬液を散水する。洗浄排液は、集液部3からトレン管13を介して排出される。
【0051】
洗浄後にモジュール4、4Lを乾燥する場合には、三方バルブ9はダクト15とガス循環部7とを連通し、二方バルブ8は閉鎖される。この状態で排風機6及び加熱除湿部2を作動させることにより、ガスが循環され、モジュール4、4Lが効率よく乾燥される。
【0052】
この実施の形態では、モジュール4の取り出し洗浄や、モジュール4の位置交換によるメリーゴーラウンド方式の運転を行うことにより、ランニングコストの低減を図ることができる。
【0053】
このモジュール4は、たんすの引出しのごとく簡単に取り出せる構造となっているので、モジュールの交換やメンテナンスが容易である。なお、モジュール4は、機械を使用しないで一人で取り出せるように20kg以下の重量とするのが好ましい。
【0054】
原ガスに、酸化反応に伴う塩類の生成や有機物の酸化による生成物があり、頻度を多くして洗浄をする必要がある場合は、脱臭装置を複数台並列設置し、交互運転を可能とするのが好ましい。図面に記載されていないが、そのときは、吸引配管を切り替え一定間隔で運転できるようシーケンスを組み込んで自動運転管理することが好ましい。
【0055】
原ガスに、粉塵や油分が含まれている場合や、酸化反応に伴う塩類の生成や有機物の酸化による生成物がある場合は、上記の洗浄操作や再生操作が必要となる。そのため、装置内にガス検知センサー、圧力センサーおよび温度センサーを設け、それぞれの値に対して設定値を設け、洗浄操作や乾燥再生操作の自動化を図るのが好ましい。
【0056】
例えば、上記モジュール4の組み合わせの多段の適当な箇所にガス成分を計測するセンサーを設け、除去すべきガス成分が所定濃度に達したとき警報を発するシステムを組み込むようにする。
【0057】
また、上記集塵部1や加熱除湿部2の前後に圧力を計測するセンサーを設け、所定差圧に達したときに警報を発するシステムを組み込んでもよい。
【0058】
上記モジュール4の組み合わせの多段の適当な箇所に温度を計測するセンサーを設け、所定温度に達したとき警報を発するシステムを組み込んでもよい。
【0059】
原ガスに、酸化反応に伴う塩類の生成や有機物の酸化による生成物がない場合は、ガス循環部を省略してもよい。そのときは、散水装置や集液部も省略され、より安価な設備となる。
【0060】
上記は本発明の一例であり、本発明は図示以外の形態をもとりうる。例えば、モジュール4の段数は図示以外であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1(a)は、本発明の一実施形態に係るガス処理装置としての脱臭装置を示す斜視図であり、図1(b)は同正面図である。
【図2】モジュールを取り除いた状態の正面図である。
【図3】モジュールの斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】前面扉を撤去した状態における正面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 集塵部
2 加熱除湿部
3 集液部
4 モジュール
5 散水ノズル
6 排風機
7 ガス循環部
8 二方バルブ
9 三方バルブ
10 脱臭装置
11 風函
12 ガイドフレーム
13 ドレン管
15 ダクト
17 前面扉
20 フード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板厚み方向にガスが通過する複数個の板状の脱臭処理用モジュールを、板面が互いに略平行となるように多段に配置したガス処理装置において、
該モジュールは、厚み方向の中間部に配置された活性炭層と、該活性炭層を両側から挟むように配置された1対の光触媒担持層と、一方の該光触媒担持層に対峙して配置された光触媒励起用光源とを備えてなり、
複数のモジュールに順次にガスを流通させるように構成されていることを特徴とするガス処理装置。
【請求項2】
請求項1において、前記モジュールは風函内に配置され、かつ該風函に対し着脱可能とされていることを特徴とするガス処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、1個の前記モジュールの重量が20kg以下であることを特徴とするガス処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、各モジュールは板面を略水平にして上下多段に配置されており、最上段のモジュールの上側にモジュール洗浄用の液体を散水するための散水手段が設けられていることを特徴とするガス処理装置。
【請求項5】
請求項4において、各モジュールは、前記光源がモジュールの上側となるように設置されており、
最下段の前記モジュールの下側に、活性炭層と、該活性炭層の上面に重なる光触媒担持層と、活光触媒担持層の上面に対峙して配置された、光触媒励起用光源とを備えてなるハーフモジュールが配置されていることを特徴とするガス処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、被処理ガスを加熱して除湿する除湿手段を備えたことを特徴とするガス処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、ガス処理装置のガスの出口側とガスの流入側とを連通する流路と、該出口側からのガスを該流入側に戻すように流路切り替えを行う流路切り替え手段を備えたことを特徴とするガス処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−296460(P2007−296460A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125976(P2006−125976)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)
【Fターム(参考)】