説明

ガス反応システム及び方法

(1)第1触媒を含む、回転軸に対して対称的に位置決めされ、かつ第1内部空間を囲む第1円筒形多孔質触媒ロータと、(2)環状空間によってロータと分離される外部ケーシングと、(3)回転軸の周りでロータを回転させるように構成されたモータと、(4)供給流入管路と、(5)環状空間と流体接続された第1流出管路とを含む装置が、本明細書に開示される。(1)多孔質触媒ロータに、少なくとも1種のガス反応物を含む供給ガスを通過させ、多孔質触媒ロータが、少なくとも1種のガス反応物に対して透過性であり、かつ第1反応に触媒作用を及ぼすことに効果的である触媒から作られるか、又は該触媒を含むこと、及び(2)第1の所望の生成物を抽出することを含む方法も、本明細書に記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
連邦支援の研究又は開発に関する記述
該当なし
【背景技術】
【0002】
技術分野
本発明は、一般的にガス反応を介した所望の生成物の生成に関する。更に具体的には、本発明は、遠心分離を介したガス反応に関する。なおも更に具体的には、本発明は、触媒遠心分離を介したガス反応の向上に関する。
【0003】
発明の背景
化学反応の速度及び範囲は、反応速度論及び熱力学の法則によって限定される。反応速度は、時間、温度及び圧力を含む多くのことによって決まる。触媒反応の場合、反応物の触媒との接触時間と、触媒が、更なる反応物に触媒作用を及ぼし得るようにするために、反応生成物が触媒表面から除去される時間の追加の律速因子がある。
【0004】
従来の反応装置において、反応物及び触媒の接触時間は、化学反応に関与する成分間の接触を提供する混合によって多くの場合に制御される。化学反応を加速するために、混合及び混合装置の使用を最大にするために行われた種々の革新があった。化学反応の速度を向上させるために、高剪断かつ高エネルギー混合装置が、提案された。
【0005】
化学反応物の反応を加速するために、他の装置が提案された。例えば、流体力学的キャビテーションの使用を通じた化学反応を加速する方法に関する先行開示があった。流体力学的キャビテーションは、相変化、並びに温度及び圧力の急上昇を伴い、流動液体の速度変化によって引き起こされる圧力変化は、化学反応の加速をもたらす。
【0006】
所望の生成物を生成するために、ガス状成分を反応させる効率的かつ経済的な装置及び方法が、当技術分野において必要である。望ましくは、エネルギーの反応への変換は、開示されたシステム及び方法を介して最大化される。
【発明の概要】
【0007】
(1)第1触媒を含む、回転軸に対して対称的に位置決めされ、かつ第1内部空間を囲む第1円筒形多孔質触媒ロータと、(2)環状空間によってロータと分離される外部ケーシングと、(3)回転軸の周りでロータを回転させるように構成されたモータと、(4)供給流入管路と、(5)環状空間と流体接続された第1流出管路とを含む装置が、本明細書に開示される。実施態様において、装置の供給流入管路は、第1内部空間と流体接続される。実施態様によっては、供給流入管路は、第1内部空間に伸長する。場合により、供給流入管路は、第1内部空間の鉛直方向に中央部に伸長する。他の場合に、供給流入管路が、回転軸の近位の第1内部空間内の位置に伸長する。
【0008】
実施態様において、装置のロータは、実質的に管状である。実施態様において、装置の第1多孔質触媒ロータは、選択透過性材料から作られるか、該選択透過性材料を含む。場合により、選択透過性材料は、触媒により作られるか、含浸されるか、又はコーティングされる。他の場合に、選択透過性材料は、焼結金属又はセラミックを含む。実施態様において、第1多孔質触媒ロータは、約4インチ(10.2cm)〜約12インチ(30.5cm)の範囲の直径を有する。実施態様において、第1多孔質触媒ロータは、約8インチ(20.3cm)〜約20インチ(50.8cm)の範囲の長さを有する。実施態様において、装置のモータは、少なくとも毎分7500回転までのロータの回転数を提供することが可能である。
【0009】
一部の実施態様において、装置は、第2触媒を含む、第1多孔質触媒ロータと同心であり、かつ第2内部空間を囲む第2多孔質触媒ロータを更に含む。実施態様において、供給流入管路は、第1内部空間と流体接続される。一部の実施態様によっては、装置は、第2流出口を更に含み、第2流出管路は、第2内部空間と流体接続される。一部の実施態様において、装置の第1触媒及び第2触媒は、同じである。一部の他の実施態様において、装置の第1触媒及び第2触媒は、異なる。開示の他の形態には、記載したような複数の装置を含むシステムを含む。実施態様によっては、システムの第1装置の多孔質触媒ロータは、第2装置の多孔質触媒ロータと異なる触媒機能性を有する。
【0010】
ガス反応の生成物を生成する方法も本明細書に開示する。方法は、(1)多孔質触媒ロータの流入口側からロータに、少なくとも1種のガス反応物を含む供給ガスを通過させ、多孔質触媒ロータが、少なくとも1種のガス反応物に対して透過性であり、かつ第1反応に触媒作用を及ぼすことに効果的である触媒から作られるか、又は該触媒を含むこと、及び(2)ロータの流出口側から第1の所望の生成物を抽出することを含む。実施態様において、方法は、回転軸の周りで多孔質触媒ロータを、ある回転数で回転させることを更に含む。実施態様において、ロータは、円筒形である。一部の実施態様において、多孔質触媒ロータは、焼結金属又はセラミックを含む。実施態様において、焼結金属又はセラミックは、触媒により作られるか、含浸されるか、又はコーティングされる。
【0011】
一部の実施態様において、開示された方法は、第2多孔質触媒ロータの流入口側から第2多孔質触媒ロータに、所望の生成物を通過させることを更に含み、第2多孔質触媒ロータが、第1の所望の生成物に対して透過性であり、かつ第2の所望の反応に触媒作用を及ぼすことに効果的である触媒から作られるか、又は該触媒を含む。場合により、第1多孔質触媒ロータ及び第2多孔質触媒ロータは、単一の装置内に含まれる。他の場合に、第1多孔質触媒ロータ及び第2多孔質触媒ロータは、2つの別個の装置内に含まれる。
【0012】
これら及び他の実施態様、並びに潜在的利点は、以下の詳細な説明及び図面において明らかである。
【0013】
本発明の好ましい実施態様を更に詳しく説明するために、添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本開示の実施態様によるシステムの図式である。
【図2】本開示のもう1つの実施態様によるシステムの図式である。
【図3A】本開示のもう1つの実施態様によるシステムの図式である。
【図3B】本開示のもう1つの実施態様によるシステムの図式である。
【図3C】本開示のもう1つの実施態様によるシステムの図式である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面中、同種の数字は、同種の部品を参照するために使用される。
【0016】
表記及び命名
本明細書で使用されるような、用語「反応遠心分離機」及び「触媒遠心分離機」は、本開示の装置に関連して使用される時、装置が、触媒機能性により遠心分離を統合するように構成されることを示すために使用される。
【0017】
本明細書で使用されるような、語句「多孔質触媒ロータ」は、ガスに対して不透過性でなく、かつ少なくとも1種の触媒材料でできた、又は該触媒材料を内部に含むロータを指す。
【0018】
詳細な説明
I.概説。所望の生成物を生成するために、ガス状成分を反応させるシステム及び方法が、本明細書に記載される。開示されたシステム及び方法は、触媒による遠心分離の統合を提供し、所望の生成物を生成するために気相反応を向上させる。多孔質触媒ロータに関して以下に記載されるが、応用において、遠心分離自体が、所望の反応を可能にするためには十分であり、かつかかる場合に、多孔質ロータは、触媒で作られないか、又は触媒を内部に含まなくても良いことが予想される。システム及び方法は、反応物が気相で提供でき(又は反応装置内でそれに変換され)、かつ/又は適切な触媒が利用できる、いかなる数の多種多様な反応にも応用できる。高剪断反応装置の回転の供給を介して磨耗触媒を含む非均質触媒を導入することは、反応装置部品の重度の磨耗を引き起こし得る。この開示のシステムは、実施態様において、キャビテーション条件が存在する可能性が高い地点に、触媒表面を置くことによって、供給の流れ内の磨耗触媒の必要性を取り除く、又は最小限に抑えることによってこれを克服する。
【0019】
II.ガス反応用システム。本開示の反応遠心分離システムは、少なくとも1つの触媒遠心分離機を含む。少なくとも1つの触媒遠心分離機は、少なくとも1つの多孔質触媒ロータを含む。本開示によるガス反応用システムは、図1を参照して記載する。図1は、本開示の実施態様による反応遠心分離システム100の図式である。反応遠心分離システム100は、触媒遠心分離機110を含む。
【0020】
開示されたシステムの1つ以上の触媒遠心分離機の各々は、外部ケーシングと、少なくとも1つの多孔質触媒ロータと、少なくとも1つの供給流入管路と、少なくとも1つの生成物流出管路とを含む。図1の実施態様において、触媒遠心分離機110は、外部ケーシング165と、触媒ロータ185と、供給流入管路120と、生成物流出管路190とを含む。
【0021】
開示されたシステムの1つ以上の触媒遠心分離機の各々は、外部ケーシングを含む。図1に示すように、外部ケーシング165は、ロータ185を囲む。外部ケーシング165は、外面及び/又は内面上で円筒形であっても良い。外部ケーシング165は、有害物質が触媒遠心分離機の利用者を負傷させることを防ぐために、特定の材料で作られていても良い。応用において、ケーシング165のような触媒遠心分離機110の部品は、ステンレス鋼で作られる。密閉容器を提供することにより、各触媒遠心分離機内の温度及び圧力は、設計限界内で所望により調整される。触媒遠心分離機110は、少なくとも15psig、500psig、1000psig、又は1455psigまでの圧力で操作可能であり得る。触媒遠心分離機110は、100気圧までの圧力で操作可能である。触媒遠心分離機110は、150℃、200℃、250℃、300℃、400℃、450℃、500℃、550℃、又は約600℃までの温度で操作可能である。
【0022】
1つ以上の触媒遠心分離機の各々は、少なくとも1つの多孔質触媒ロータを含む。図1の実施態様に示すように、多孔質触媒ロータ185は、回転軸103に対してケーシング165内に対称的に位置決めされる。多孔質触媒ロータ185は、間隙又は環状空間105が触媒ロータ185の外壁186と外部ケーシング165の内面との間に作られるように、外部ケーシング165内に位置決めされる。ロータ185は、操作時にほぼ無摩擦の回転を提供するために使用する前に空気を排出できるように構成された内部空間122を囲む。
【0023】
図2は、本開示のもう1つの実施態様によるシステム200の図式である。システム200は、触媒遠心分離機210を含む。触媒遠心分離機210は、外部ケーシング265と、内部多孔質触媒ロータ285Aと、外部多孔質触媒ロータ285Bと、供給流入管路220と、生成物流出管路290とを含む。外部多孔質触媒ロータ285Bは、間隙又は環状空間205が外部多孔質触媒ロータ285Bの外壁286Bと外部ケーシング265の内面との間に作られるように、外部ケーシング265内に位置決めされる。内部多孔質触媒ロータ285Aは、内部空間222Bによって外部多孔質触媒ロータ285Bから分離され、かつ内部空間222Aを囲む。内部空間222A及び222Bは、操作時にほぼ無摩擦の回転を提供するために使用する前に空気を排出できるように構成され得る。
【0024】
図3A〜図3Cは、触媒遠心分離機が、2つのロータと、追加の流入管路又は追加の流出管路とを含む、本開示によるシステムの実施態様の図式を提供する。図3A、図3B及び図3Cのシステム300、300’、300”は、触媒遠心分離機310、310’、310”をそれぞれ含む。触媒遠心分離機は、外部ケーシング365(365’、365”)と、内部多孔質触媒ロータ385A(385A’、385A”)と、外部多孔質触媒ロータ385B(385B’、385B”)と、供給流入管路320(320’、320”)と、生成物流出管路390(390’、390”)とを含む。外部多孔質触媒ロータ385B(385B’、385B”)は、間隙又は環状空間305(305’、305”)が、外部多孔質触媒ロータ385B(385B’、385B”)の外壁386B(386B’、386B”)と外部ケーシング365(365’、365”)の内面との間に作られるように、外部ケーシング365(365’、365”)内に位置決めされる。内部多孔質触媒ロータ385A(385A’、385A”)は、内部空間322B(322B’、322B”)によって外部多孔質触媒ロータ385B(385B’、385B”)から分離され、かつ内部空間322A(322A’、322A”)を囲む。内部空間322A(322A’、322A”)及び322B(322B’、322B”)は、操作時にほぼ無摩擦の回転を提供するために使用する前に空気を排出できるように構成され得る。
【0025】
多孔質触媒ロータ。多孔質触媒ロータは、形状が管状、例えば焼結金属管であっても良い。多孔質触媒ロータ(185、285A、285B、385A、385B、385A’、385B’、385A”、385B”)は、ガス状成分に対して透過性であるように設計され、かつ少なくとも1つの触媒機能性を提供し得る。多孔質触媒ロータは、焼結金属からなるか、又は焼結金属を含み得る。ロータは、透過性材料から作られるか、又は該透過性材料を含み得る。透過性材料は、所望の操作回転に耐えるための積分強度を有する所望の気孔寸法及び気孔率に調整することができる。応用において、ロータは、炭素繊維を含む。応用において、ロータは、触媒機能性も含む。かかる実施態様において、ロータは、少なくとも1種の触媒金属又は金属塩から作られるか、又は該触媒金属又は金属塩を内部に含む。
【0026】
実施態様において、触媒透過性材料187が、ロータ185の外部支持体186と内部支持体188の間に挟まれる。例えば、ロータ185の外壁186及び内壁188は、支持材であっても良い。例えば、ロータ185の多孔質触媒材料は、増加した強度を提供するために、支持体の間に挟まれても良い。内部及び外部支持体は、多孔質触媒材料が挟まれる支持材のバスケットに類似する。内部及び外部支持体は、多孔質触媒材料が挟まれるメッシュバスケット(例えばステンレス鋼メッシュバスケット)として構成できる。内部及び外部支持体は、支持することが知られており、かつガスが容易に通過できるいかなる材料であっても良い。ロータ185(285、385A、385B、385A’、386B’、385A”、385B”)の頂部189(289、389A、389B、389A’、389B’、389A”、389B”)及び底部184(284、384’、384”)は、不透過性であっても良いか、又は多孔質触媒材料であっても良い。内部及び外部ロータの底部は、一体化されても、一体化されなくても良い。
【0027】
実施態様において、多孔質触媒材料は、金型に金属粉末、例えばステンレス鋼粉末を入れ、かつそれを高圧で押圧することによって形成される。実施態様において、粉末を圧縮し、かつ多孔質材料を形成するために、20000psigより大きい圧力が利用される。実施態様において、粉末を圧縮し、かつ多孔質材料を形成するために、50000psigより大きい圧力が利用される。実施態様において、粉末を圧縮し、かつ多孔質材料を形成するために、150000psigまでの圧力が利用される。押圧は、出発粉末の厚さを少なくとも60%低減できる。押圧材料は、次に炉内でか焼できる。形成中の収縮を回避するために、材料を、溶融温度に近いが、溶融温度未満の温度に至らせることができ、かつ冷却は、収縮を回避/最小限に抑えるために十分な期間にわたって制御できる。ロータの多孔質触媒材料の形成中の温度制御は、酸化物の形成も妨げ得る。
【0028】
触媒機能性は、押圧前に粉末に、1種以上の触媒金属又は金属塩を添加することによってロータに提供できる。例えば、1種以上の触媒金属が、金属粉末に添加でき、か焼でき、かつ次に押圧して焼結材料を作ることができる。あるいは、触媒機能性は、多孔質材料の形成に続いて追加できる。例えば、実施態様において、焼結材料が形成され、かつ次に1種以上の金属触媒によってコーティング又は含浸される。含浸材料は、次にか焼できる。
【0029】
ロータの多孔質材料は、材料の所望の屈曲、気孔率(密度)及び平均気孔寸法のガス流路を提供するよう特別に調整することができる。例えば、粉末を、添加しかつその後にか焼されるハニカム構造又はワックスに押圧してハニカム又はワックス構造を除去し、かつロータの多孔質材料内に、ハニカム又は他のパターンを有する、調整された経路又は空隙を残すことができる。例えば、ヘチマスポンジ又は合成スポンジが、金属ケーシング/支持体に入れられ、スポンジが内部にあるケーシング/支持体に、触媒粉末が圧入される。次にスポンジは、多孔質触媒ロータが、内部に入れられたスポンジによって画定される空隙及び経路及びチャネルによって形成されるように、ケーシングをか焼することによって除去される。ロータ用の多孔質触媒材料を構築するために、いかなるスポンジ又はレース状構造も、このように使用できることが予期される−有機でも無機でも、合成でも天然でも。実施態様により、多孔質触媒ロータは、規則的な空隙、及び/又は経路、及び/又はチャネルを有する。実施態様により、多孔質触媒ロータは、ランダムな空隙、及び/又は経路、及び/又はチャネルを有する。実施態様において、反応遠心分離機の操作中の触媒とのガス反応物の所望の表面接触面積は、多孔質触媒ロータの構築によって得られ、各特定の応用/反応に関して特別に調整される。
【0030】
多孔質ロータが形成され得る適切な材料は、例えばセラミック又はステンレス鋼である。実施態様において、多孔質材料は、316ステンレス鋼を含む。実施態様において、選択透過性材料の密度は、約3g/cm3〜約6g/cm3の範囲である。応用において、選択透過性材料の密度は、約3g/cm3、3.5g/cm3、4g/cm3、4.5g/cm3、5g/cm3、又は6g/cm3よりも大きい。応用において、選択透過性材料の密度は、約3.5g/cm3、4g/cm3、4.5g/cm3、5g/cm3、又は5.5g/cm3である。実施態様において、選択透過性材料の平均気孔寸法は、約200μm未満、約50μm未満、約20μm未満、約10μm未満、約5μm未満、約3μm未満、約1μm未満、又は約0.5μm未満である。実施態様において、平均気孔寸法は、数オングストロームの範囲である。
【0031】
各多孔質触媒ロータは、特定の用途に適切であるように決定された直径及び長さを有することができ、かつ反応遠心分離機は、いかなる所望の公称寸法も有することができる。そのため、与えられた寸法は、限定的であることを意図しない。応用において、各多孔質触媒ロータは、約2インチ(5.1cm)〜約12インチ(30.5cm)、約4インチ(10.2cm)〜約10インチ(25.4cm)、約4インチ(10.2cm)〜約8インチ(20.3cm)、又は約4インチ(10.2cm)〜約6インチ(15.2cm)の範囲で直径を有することができる。ロータは、約8インチ(20.3cm)〜約20インチ(50.8cm)、約10インチ(25.4cm)〜約17インチ(43.2cm)、又は約12インチ(30.5cm)〜約15インチ(38.1cm)の範囲で鉛直方向の長さを有することができる。反応遠心分離機110、210、310の公称容量は、約10ガロン(37.85リットル)、約5ガロン(18.925リットル)、又は約1ガロン(3.785リットル)であっても良い。多孔質触媒材料の厚さは、所望の表面積を提供するために調整することができる。実施態様において、多孔質触媒材料又はロータは、約1/4インチ(0.64cm)、約1/2インチ(1.27cm)、約3/4インチ(1.91cm)、又は約1インチ(2.54cm)の厚さを有する。
【0032】
所望の透過性又は平均気孔寸法は、特定の気孔寸法(例えば、30〜100μm)の焼結材料を提供し、かつその後に分子篩又は膜により焼結材料を処理することによって得られる。焼結金属材料の外面は、分子篩の1つ以上の層によって被覆できる。適切な分子篩には、炭素篩、ALPO、SAPO、シリカ、チタンケイ酸塩及びゼオライトを含むが、それらに限定されない。実施態様において、分子篩は、約3オングストローム(Å)から約20Åの範囲(約0.3nm〜約2nm)に気孔寸法を有する。コーティングは、自動車マフラに使用されるモノリス及び/又はハニカム触媒コンバータ上に触媒表面を調製するために利用される方法に類似した方法を介して施される。
【0033】
ロータ185は、触媒遠心分離機185に触媒機能性を提供する。ロータ185は、1種類以上の触媒から作られるか、又は該触媒を内部に含む。触媒は、その形成中に多孔質材料に一体化できるか、又はその形成に続いて多孔質材料に、かつ/又は多孔質材料内に適用できる。実施態様において、多孔質触媒ロータ185は、1種以上の触媒により含浸又はコーティングされた焼結材料(又は分子篩によってコーティングされた焼結材料)を含む。触媒は、元素金属及び金属塩から選択できる。焼結材料が含浸又はコーティング又は共同形成される触媒は、いかなる適切な触媒、例えばパラジウムシリカ触媒、又は白金シリカ触媒であっても良い。応用において、触媒は、灯用ガスから高級炭化水素への変換に関して機能的である。開示されたシステムは、高剪断が、触媒表面の存在下で、極限温度及び圧力をもたらすキャビテーションを誘発する場合に、ガス又は液体を伴う他の化学反応にも恩恵をもたらせるであろう。
【0034】
開示されたシステムの少なくとも1つの触媒遠心分離機は、少なくとも1つの供給流入管路を更に含む。図1の実施態様のシステム100は、供給流入管路120を含む。供給流入管路120は、供給ガスを、多孔質触媒ロータ185によって画定される内部空間122に導入するように構成される。供給流入管路120の一端125は、触媒遠心分離機110の内部空間122と流体連通する。実施態様において、供給流入管路120の流出口端125は、内部空間122の鉛直方向に中央部内に位置決めされる。望ましくは、流出口端125は、回転軸103の近傍に位置決めされる。供給流入管路120の他端は、反応物供給ガスを、ロータ185によって線引きされる内部領域122に導入するように構成される。実施態様において、供給流入管路120の流出口端125及び/又は他(流入口)端は、1/2インチ(1.27cm)、3/4インチ(1.91cm)、又は1インチ(2.54cm)の直径を有する。
【0035】
図2の実施態様において、システム200は、供給流入管路220を含む。供給流入管路220は、供給ガスを、多孔質触媒ロータ285Aによって画定される内部空間222Aに導入するように構成される。供給流入管路220の一端225は、触媒遠心分離機210の内部空間222Aと流体連通する。実施態様において、供給流入管路220の流出口端225は、内部空間222Aの鉛直方向に中央部内に位置決めされる。望ましくは、流出口端225は、回転軸203の近傍に位置決めされる。実施態様において、供給流入管路220の流出口(225)及び/又は他(流入口)端は、1/2インチ(1.27cm)、3/4インチ(1.91cm)、又は1インチ(2.54cm)の直径を有する。
【0036】
図3Aに示すように、本開示によるシステム300の供給流入管路は、内部多孔質触媒ロータ385Aの外壁386Aと外部多孔質触媒ロータ385Bの内壁388Bとの間に、内部空間322Bと流体連通する供給流入管路320を含むことができる。実施態様において、供給流入管路320の流出口端325は、外部ロータ385Bの頂部389Bの下に位置決めされる。実施態様において、供給流入管路320の流出口端325は、外部ロータ385Aの頂部389Aの下に位置決めされる。実施態様において、供給流入管路320の流出口端325は、内部ロータ385Aの頂部389Aの上に、かつ外部ロータ385Bの頂部389Bの下に鉛直方向に位置決めされる。実施態様において、供給流入管路320の流出口端325は、内部ロータ385Aの外壁386Aと、外部ロータ385Bの内壁388Bとの間に位置決めされる。実施態様において、供給流入管路320の流出口及び/又は他(流入口)端は、1/2インチ(1.27cm)、3/4インチ(1.91cm)、又は1インチ(2.54cm)の直径を有する。
【0037】
本開示によるガス反応システムの触媒遠心分離機は、1つ以上の追加の流入管路を更に含むことができる。図3Bに示すように、実施態様によるシステム300’は、多孔質触媒ロータ385A’によって画定される内部空間322A’に供給ガスを導入するように構成された供給流入管路320’を含む。供給流入管路320’の一端325’は、触媒遠心分離機310’の内部空間322A’と流体連通する。実施態様において、供給流入管路320’の流出口端325’は、内部空間322A’の鉛直方向に中央部内に位置決めされる。望ましくは、流出口端325’は、回転軸303の近傍に位置決めされる。実施態様において、供給流入管路320’の流出口端325’及び/又は他(流入口)端は、1/2インチ(1.27cm)、3/4インチ(1.91cm)、又は1インチ(2.54cm)の直径を有する。システム300は、内部多孔質触媒ロータ385A’の外壁386A’と外部多孔質触媒ロータ385B’の内壁388B’との間に、内部空間322B’と流体連通する追加の流入管路370を更に含む。かかる構成は、追加の反応物、不活性又は水蒸気375を内部空間322B’に添加するために有用であり得る。実施態様において、追加の流入管路370の流出口端は、内部ロータ385A’の外壁386A’と、外部ロータ385B’の内壁388B’と間に水平に位置決めされる。実施態様において、流入管路370の流出口端は、外部ロータ385B’の頂部389B’の下に位置決めされる。実施態様において、流入管路370の流出口端は、外部ロータ385A’の頂部389A’の下に位置決めされる。実施態様において、流入管路370の流出口端は、内部ロータ385A’の頂部389A’の上に、かつ外部ロータ385B’の頂部389B’の下に鉛直方向に位置決めされる。
【0038】
本開示の触媒遠心分離システムは、少なくとも1つの触媒遠心分離機の少なくとも1つの多孔質触媒ロータに連結され、かつ回転軸の周りで少なくとも1つの多孔質触媒ロータの回転を提供するように構成されたモータを更に含む。ロータの回転は、ロータ内の供給ガスに反応遠心力を加える。例えば図1の実施態様において、モータ145は、ロータ185に連結され、かつ回転軸103の周りでロータ185を回転させることが可能である。図2の実施態様において、モータ245は、ロータ285A及び285Bに連結され、かつ回転軸203の周りでロータを回転させることが可能である。図3A、図3B及び図3Cの実施態様において、モータ345、345’、345”は、それぞれロータ385A、385A’、385A”及び385B、385B’、385B”に連結され、かつ回転軸303、303’、303”の周りでロータを回転させることが可能である。触媒遠心分離機が2つ以上のロータを含む実施態様において、1つ以上のロータが、少なくとも1つの他のロータの方向と反対の方向に回転可能であり得る。例えば、図2の実施態様において、内部ロータ285A及び外部ロータ285Bは、内部ロータ285Aが、右回りの方向に回転可能であり、かつ外部ロータ285Bが、左回りの方向に回転可能であるように、ギヤを介してモータ245に連結できる。高速モータは、毎分90000回転までの回転数が可能であり得る。あるいは、何らかの他の手段が、高い回転数を提供できる。実施態様において、高速モータは、少なくとも毎分5、7、7.5、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80又は90千回転(RPM)の回転数を生成することが可能である。
【0039】
開示されたシステムの1つ以上の触媒遠心分離機の各々は、所望のガス反応の生成物を触媒遠心分離機から除去するように構成された少なくとも1つの生成物流出管路を更に含む。図1の実施態様において、システム100は、生成物流出管路190を含む。ケーシング165の内面及び多孔質触媒ロータ185の外面186は、その間に環状領域105を作り出す。生成物流出管路190は、環状空間105と流体連通した、一(流入口)端192を含む。生成物流出管路190の端部192は、環状空間105内のいずれかの場所に、例えば環状領域105の頂部、底部又は中心に向かって、鉛直方向に位置決めできる。実施態様において、生成物流出管路190の端部192は、ケーシング165の内面の近位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路190の端部192は、ケーシング165の内面の遠位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路190の端部192は、実質的にケーシング165の内面と、ロータ185の外面186との間に水平に位置決めされる。実施態様において、生成物流出管路190の流入口端192及び/又は他(流出口)端は、1/2インチ(1.27cm)、3/4インチ(1.91cm)、又は1インチ(2.54cm)の直径を有する。
【0040】
図2の実施態様において、システム200の触媒遠心分離機210は、生成物流出管路290を含む。ケーシング265の内面及び外部多孔質触媒ロータ285Bの外面286Bは、その間に環状領域205を作り出す。生成物流出管路290は、反応生成物を環状空間205から除去するように構成される。生成物流出管路290は、環状空間205と流体連通した、一(流入口)端292Aを含む。生成物流出管路290の端部292Aは、環状空間205内のいずれかの場所に、例えば環状領域205の頂部、底部又は中心に向かって、鉛直方向に位置決めできる。実施態様において、生成物流出管路290の端部292Aは、ケーシング265の内面の近位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路290の端部292Aは、ケーシング265の内面の遠位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路290の端部292Aは、実質的にケーシング265の内面と、外部ロータ285Bの外面286Bとの間に水平に位置決めされる。実施態様において、生成物流出管路290の流入口端292及び/又は他(流出口)端は、1/2インチ(1.27cm)、3/4インチ(1.91cm)、又は1インチ(2.54cm)の直径を有する。
【0041】
開示されたシステムの1つ以上の触媒遠心分離機の各々は、所望のガス反応の生成物を触媒遠心分離機から除去するように構成された1つ又は追加の生成物流出管路を更に含み得る。例えば図3Aの実施態様に示すように、触媒遠心分離機310は、反応生成物を環状空間305から除去するように構成された生成物流出管路390を含み得る。生成物流出管路390は、環状空間305と流体連通した、一(流入口)端392を含む。生成物流出管路390の端部392は、環状空間305内のいずれかの場所に、例えば環状領域305の頂部、底部又は中心に向かって、鉛直方向に位置決めできる。実施態様において、生成物流出管路390の端部392は、ケーシング365の内面の近位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路290の端部392は、ケーシング365の内面の遠位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路390Aの端部392は、実質的にケーシング365の内面と、ロータ385Bの外面386Bとの間に水平に位置決めされる。触媒遠心分離機310は、反応生成物を内部空間322Aから除去するように構成された流出管路380を更に含む。生成物流出管路380は、内部空間322Aと流体連通した、一(流入口)端を含む。生成物流出管路380の流入口端は、回転軸303と一致して位置決めされる。生成物管路380の流入口端は、内部空間322Aの頂部389A、底部384又は中心に向かって、鉛直方向に位置決めできる。
【0042】
図3Cの実施態様に示すように、触媒遠心分離機310”は、反応生成物を環状空間305”から除去するように構成された生成物流出管路390”を含み得る。生成物流出管路390”は、環状空間305”と流体連通した、一(流入口)端392”を含む。生成物流出管路390”の端部392”は、環状空間305”内のいずれかの場所に、例えば環状領域305”の頂部、底部又は中心に向かって、鉛直方向に位置決めできる。実施態様において、生成物流出管路390”の端部392”は、ケーシング365”の内面の近位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路390”の端部392”は、ケーシング365”の内面の遠位に位置決めされる。あるいは、生成物流出管路390”の端部392”は、実質的にケーシング365”の内面と、外部ロータ385B”の外面386B”との間に水平に位置決めされる。触媒遠心分離機310”は、反応生成物を内部空間322B”から除去するように構成された追加の流出管路380’を更に含む。生成物流出管路380’は、内部空間322B”と流体連通した、一(流入口)端を含む。生成物流出管路380’の流入口端は、外部ロータ385B”の頂部389B”の下に鉛直方向に位置決めできる。生成物流出管路380’の流入口端は、外部ロータ385A”の頂部389A”の下に鉛直方向に位置決めできる。実施態様において、内部空間322B”と流体連通した生成物流出管路380’の流入口端は、それぞれロータ385A”及び385B”の頂部389A”と頂部389B”との間に、鉛直方向に位置決めされる。生成物流出管路380’の流入口端は、内部ロータ385A”の外壁386A”と、外部ロータ385B”の内壁388B”との間に水平に位置決めできる。
【0043】
反応遠心分離システムは、1つ以上のポンプを更に含み得る。1つ以上のポンプは、触媒遠心分離機を加圧するために使用でき、かつそこを通過する流れを向上させる。例えば、図1及び図2の実施態様において、それぞれ反応遠心分離システム100及び200は、それぞれ2つのポンプ111A/111B及び211A/211Bを含む。ポンプ111A/211Aは、供給流入管路120/220上に位置決めされ、かつ加圧下で供給材料を触媒遠心分離機110/210に押し込むことに役立ち得る。ポンプ111B/211Bは、生成物流出管路190/290上に位置決めでき、かつ環状空間105/205から生成物の真空除去を提供することに役立ち得る。
【0044】
システムは、3つ以上のポンプを含み得る。例えば、図3Aのシステム300は、3つのポンプ311A、311B、311Cを含む。ポンプ311Aは、供給流入管路320上に位置決めされ、かつ供給材料を触媒遠心分離機310に加圧下で押し込むことに役立ち得る。ポンプ311Bは、生成物流出管路390上に位置決めでき、かつ環状空間305から生成物の真空除去を提供することに役立ち得る。ポンプ311Cは、第2生成物流出管路383上に位置決めでき、かつ真空下で内部空間322Aから生成物を除去することに役立ち得る。
【0045】
図3Bの実施態様において、システム300’は、3つのポンプ311A’、311B’、及び311Dを含む。ポンプ311A’は、供給流入管路320’上に位置決めされ、かつ供給材料を触媒遠心分離機310’に加圧下で押し込むことに役立ち得る。ポンプ311B’は、生成物流出管路390’上に位置決めでき、かつ環状空間305’から生成物の真空除去を提供することに役立ち得る。ポンプ311Dは、第2反応物流入管路375上に位置決めでき、かつ加圧下で内部空間322B’に成分を導入することに役立ち得る。
【0046】
図3Cの実施態様において、システム300”は、3つのポンプ311A”、311B”、及び311C’を含む。ポンプ311A”は、供給流入管路320”上に位置決めされ、かつ供給材料を触媒遠心分離機310”に加圧下で押し込むことに役立ち得る。ポンプ311B”は、生成物流出管路390”上に位置決めでき、かつ環状空間305”から生成物の真空除去を提供することに役立ち得る。ポンプ311C’は、第2生成物流出管路380’上に位置決めでき、かつ真空を介して内部空間322B”から生成物を除去することに役立ち得る。
【0047】
ヒータ。一部の用途に関して、触媒遠心分離機110、210、310の全部又は一部が、ガス状成分の反応を向上させるために加熱できることが予想される。例えば、ケーシング165、265、365の全部又は一部が、当技術分野で既知の装置及び方法を使用して加熱できる。
【0048】
本開示のシステムは、2つ以上の反応遠心分離機を含み得る。2つ以上の反応遠心分離機は、直列及び/又は並列に構成できる。実施態様において、システムの第1反応遠心分離機は、第1触媒特性を有する多孔質触媒ロータを含み、他方で直列の第2触媒遠心分離機は、第2触媒機能性を有する多孔質触媒ロータを含む。実施態様において、第1触媒遠心分離機からの生成物ガスは、供給ガスとして、異なる触媒機能性を有するロータを含む第2触媒遠心分離機に導入される。かかる実施態様において、中間ガス添加が、想定される。2つ以上の多孔質触媒ロータを含む触媒遠心分離機を含むシステム、及び直列で複数の触媒遠心分離機を含むシステムは、複数の反応を実行し、かつ/又は所望の反応の範囲を向上させるために、操作可能であり得る。反応装置は、1つの反応装置内で複数の多孔質回転遠心分離機により構成できる。実施態様において、異なる直径の回転多孔質シリンダは、互いの周りを右回り又は左回りに回転するように構成される。各回転多孔質シリンダは、同じ又は異なる反応に触媒作用を及ぼすために、同じ又は異なる触媒表面を有することができる。かかる実施態様において、追加の供給(すなわちガス)が、所望の通りに回転多孔質シリンダ間で環状空間に導入できることが想定される。
【0049】
III.反応遠心分離による所望の生成物の生成。本開示による気相反応の所望の生成物を生成する方法は、図1を参照して作り出される。ガス供給115は、供給流入管路120を介して触媒遠心分離機110に導入される。供給ガスは、流入管路120を介して、触媒ロータ185の壁内に含まれる内部空間122に導入される。実施態様において、供給ガスは、内部空間122の鉛直方向に中央部に導入される。供給ガスは、回転軸103の近位の内部領域122に導入される。モータ145は、回転軸103の周りで多孔質触媒ロータ185の回転を引き起こす。多孔質触媒ロータは、少なくとも毎分5、7、7.5、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80又は90千回転までの回転数で回転できる。反応遠心力が、触媒遠心分離機110に導入されるガスに加えられ、ガスを多孔質触媒ロータ185の気孔に押し込む。
【0050】
以上で論じたように、多孔質触媒ロータ185は、触媒遠心分離機110の環状領域105に入るためにガスが通過せねばならない多孔質触媒材料から作られるか、該材料を含む。ロータの気孔は、触媒とガス供給との相互作用のための最適表面積を提供するために調整することができる。多孔質触媒ロータ185内で、供給ガスは、高速度かつ高剪断速度で触媒材料に遭遇する。十分に高い回転数で、供給ガスは、触媒ロータに入る前に分解でき、例えば二酸化炭素は、触媒ロータ185に入る前に、一酸化炭素及び反応性の酸素に分解できる。操作温度及び圧力は、所望の反応に基づき選択できる。応用において、操作温度は、ほぼ室温から約600℃までの範囲内にあっても良い。応用において、操作温度は、約100℃又は150℃から約300℃、400℃又は500℃の範囲にある。圧力は、設計材料の限度内の所望の圧力であっても良い。
【0051】
供給ガスは、水素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、二酸化炭素、一酸化炭素、H2O、他の不活性ガス、又は炭化水素ガス又は他のガス反応物の1種以上を含むことができる。高分子量成分は、開示した方法を介して、これらの成分から生成できる。高温の利用は、室温でガス状でない生成物の気相反応を可能にできる。例えば、高温の利用は、ガス状ガソリン又はディーゼルを含む供給ガスを可能にできる。かかる供給ガスは、高温(400℃〜500℃)で脱硫でき、かつ触媒ロータは、脱硫触媒を含み得る。供給ガスは、反応ガスに加えて、H2O及び/又は不活性ガスを更に含み得る。不活性ガスは、例えばヘリウム及び窒素から選択できる。供給ガスによるH2Oの導入は、例えば水素反応物を提供するために使用できる。触媒遠心分離機の利用のために、触媒のより大きな表面積、及び従って、反応を促進するために利用可能なより多くの触媒が、従来許容されたものよりも低い温度及び/又は圧力で種々の反応の操作を可能にできる。
【0052】
特定の圧力/温度条件下で、ガス及び/又は変換生成物は、反応装置内で液体に変換できる。場合により、液体は、反応装置に供給でき、かつ反応装置を通して供給されるにつれ、キャビテーション条件でガスに変換できる。触媒表面の存在と組み合わせてキャビテーション中に作り出された極限温度及び圧力は、それに応じて化学反応を向上させることが予期できる。
【0053】
ポンプ111Aは、圧力を加え、かつ供給ガス115をロータ185に押し込むために使用できる。多孔質触媒ロータ185内で、ガスは、触媒及び他のガス分子と相互作用する。反応生成物195は、1つ以上の流出管路190を介して環状空間105から除去される。真空は、ポンプ111Bを介して環状空間105に加えることができ、生成物流出管路190を介した生成物の回収を向上させる。実施態様において、ポンプ111A及び管路120は、真空を加えることによって望ましくない不純物を内部空間122から除去するために使用される。
【0054】
所望の生成物を生成するもう1つの方法が、図2を参照して作り出される。ガス供給215は、供給流入管路220を介して触媒遠心分離機210に導入される。供給ガスは、流入管路220を介して、内部多孔質触媒ロータ285Aの壁内に含まれる内部空間222Aに導入される。実施態様において、供給ガスは、内部空間222Aの鉛直方向に中央部に導入される。供給ガスは、回転軸203の近位の内部領域222Aに導入される。モータ245は、回転軸203の周りで内部多孔質触媒ロータ285Aの回転を引き起こす。多孔質触媒ロータは、毎分5、7、7.5、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80又は90千回転までの回転数で回転できる。反応遠心力が、触媒遠心分離機210に導入されるガスに加えられ、ガスを内部多孔質触媒ロータ285Aの気孔に押し込む。以上で論じたように、内部多孔質触媒ロータ285Aは、内部触媒ロータ285Aの外面286Aと外部多孔質触媒ロータ285Bの内面288Bとの間で、内部空間222Bに入るためにガスが通過せねばならない第1多孔質触媒材料から作られるか、該材料を含む。第1多孔質触媒材料は、第1触媒を含む。内部ロータ285Aの気孔は、第1触媒とガス供給との最適な相互作用を提供するために調整することができる。内部多孔質触媒ロータ285A内で、供給ガスは、高剪断速度で第1触媒材料に遭遇する。ポンプ211Aは、圧力を加え、かつ供給ガスを内部多孔質触媒ロータ285Aに押し込むために使用できる。内部多孔質触媒ロータ285A内で、供給ガスは、第1触媒及び他のガス分子と相互作用する。内部触媒ロータ285Aから流出する第1生成物が、内部空間222Bに入る。
【0055】
第2内部空間222Bに入るガスは、外部多孔質触媒ロータ285Bに入る。以上で論じたように、外部多孔質触媒ロータ285Bは、外部触媒ロータ285Bの外面286Bとケーシング265の内面との間で、環状空間205に入るためにガスが通過せねばならない第2多孔質触媒材料から作られるか、該材料を含む。第2多孔質触媒材料は、第2触媒を含む。第2触媒は、第1触媒と同じであるか、又は異なっていても良い。外部ロータ285Bの気孔は、第2触媒と、内部に導入されるガスとの最適な相互作用を提供するために調整することができる。外部多孔質触媒ロータ285B内で、ガスは、高剪断速度で第2触媒材料に遭遇する。外部多孔質触媒ロータ285B内で、ガスは、第2生成物を生成するために第2触媒と相互作用する。第2生成物は、外部触媒ロータ285Bから流出し、かつ環状空間205に入る。第2生成物は、第1生成物と同じであるか、又は異なっていても良い。
【0056】
第2反応生成物295は、1つ以上の流出管路290を介して環状空間205から除去される。真空は、ポンプ211Bを介して環状空間205に加えることができ、第2生成物流出管路290を介した第2生成物295の回収を向上させる。
【0057】
所望の生成物を生成するもう1つの方法が、図3Aを参照して作り出される。ガス供給315は、供給流入管路320を介して触媒遠心分離機310に導入される。供給ガスは、流入管路320を介して、内部多孔質触媒ロータ385Aの外壁386Aと外部触媒ロータ385Bの内壁388Bとの間で、内部空間322Bに導入される。供給ガスは、外部ロータ385Bの頂部389Bの下の位置に、かつ内部ロータ385Aの外面386Aと外部ロータ385Bの内面388Bとの間に実質的に水平に導入される。ポンプ311Aは、供給ガスを加圧下で内部空間322Bに導入するために使用できる。
【0058】
モータ345は、回転軸303の周りで内部多孔質触媒ロータ385A及び外部触媒ロータ385Bの回転を引き起こす。ロータは、回転軸303の周りで同じ又は反対方向に回転できる。多孔質触媒ロータは、毎分5、7、7.5、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80又は90千回転までの回転数で回転できる。内部ロータ385Aに流入するガスは、第1生成物383に変換でき、第1生成物383は、内部ロータ385Aから内部空間322Aに出る。真空311Cは、内部空間322Aからの第1生成物の抽出を向上させるために使用できる。外部ロータ385Bに流入するガスは、第2生成物395に変換でき、第2生成物395は、環状領域305に入ることができる。真空311Bは、環状領域305からの第2生成物395の抽出を向上させるために使用できる。管路390に圧力を加えることを介して、ガスに、内部ロータ385Aに入る時間を与えることができる。管路380に圧力を加えることを介して、ガスを、外部ロータ385Bから押し出すことができる。真空及び/又は圧力の支援は、所望の反応を制御するために利用できる。このようにして、2つの異なる生成物を有する2つの異なる反応が、実質的に同時に実行できる。
【0059】
ガス反応を介して生成物を生成するもう1つの方法の説明が、図3Bを参照してなされる。ガス供給315’は、供給流入管路320’を介して触媒遠心分離機310’に導入される。供給ガスは、流入管路320’を介して、内部多孔質触媒ロータ385A’の壁内に含まれる内部空間322A’に導入される。実施態様において、供給ガスは、内部空間322A’の鉛直方向に中央部に導入される。供給ガスは、回転軸303’の近位の内部領域322A’に導入される。モータ345’は、回転軸303の周りで内部多孔質触媒ロータ385A’の回転を引き起こす。多孔質触媒ロータは、少なくとも毎分5、7、7.5、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80又は90千回転までの回転数で回転できる。反応遠心力が、触媒遠心分離機310’に導入されるガスに加えられ、ガスを内部多孔質触媒ロータ385A’の気孔に押し込む。以上で論じたように、内部多孔質触媒ロータ385A’は、内部触媒ロータ385A’の外面386A’と外部多孔質触媒ロータ385B’の内面388B’との間で、内部空間322B’に入るためにガスが通過せねばならない第1多孔質触媒材料から作られるか、該材料を含む。第1多孔質触媒材料は、第1触媒を含む。内部ロータ385A’の気孔は、第1触媒とガス供給との最適な相互作用を提供するために調整することができる。内部多孔質触媒ロータ385A’内で、供給ガスは、高剪断速度で第1触媒材料に遭遇する。ポンプ311A’は、圧力を加え、かつ供給ガスを内部多孔質触媒ロータ385A’に押し込むために使用できる。内部多孔質触媒ロータ385A’内で、供給ガスは、第1触媒及び他のガス分子と相互作用する。内部触媒ロータ385A’から流出する第1生成物が、内部空間322B’に入る。
【0060】
第2内部空間322B’に入るガスは、外部多孔質触媒ロータ385B’に入る。追加の供給は、所望の通りに導入できる。以上で論じたように、外部多孔質触媒ロータ385B’は、外部触媒ロータ385B’の外面386B’とケーシング365’の内面との間で、環状空間305’に入るためにガスが通過せねばならない第2多孔質触媒材料から作られるか、該材料を含む。第2多孔質触媒材料は、第2触媒を含む。第2触媒は、第1触媒と同じであるか、又は異なっていても良い。外部ロータ385B’の気孔は、第2触媒と、内部に導入されるガスとの最適な相互作用を提供するために調整することができる。外部多孔質触媒ロータ385B’内で、ガスは、高剪断速度で第2触媒材料に遭遇する。外部多孔質触媒ロータ385B’内で、ガスは、第2生成物を生成するために第2触媒と相互作用する。第2生成物は、外部触媒ロータ385B’から流出し、かつ環状空間305’に入る。第2生成物は、第1生成物と同じであるか、又は異なっていても良い。追加の反応物375が、追加の流入管路370を介して内部空間322B’に導入できる。ポンプ311Dは、追加の反応物を加圧下で導入するために使用できる。
【0061】
第2反応生成物395’は、1つ以上の流出管路390’を介して環状空間305’から除去される。真空は、第2生成物流出管路390’を介した第2生成物の回収を向上させるために、ポンプ311B’を介して環状空間305’に加えることができる。第2生成物は、第1生成物と同じであるか、又は異なっていても良い。
【0062】
図3Cのような構成が利用されるこの工程の修正として、第1生成物383’は、追加の流出管路380’を介して内部空間322B”から除去できる。ポンプ311C’は、追加の流出管路380’を介した生成物383’の除去を向上させることに役立ち得る。
【0063】
触媒遠心分離工程は、ガスが、絶えず触媒遠心分離機に流入又は触媒遠心分離機から流出することを可能にする設計を利用する。バッチ処理に頼る大部分の遠心分離機と異なり、開示された触媒遠心分離機は、連続的又は半連続的な処理を可能にする。かかる応用において、生成物は、環状領域及び/又は内部空間から1つ以上の流出管路を介して連続的又は半連続的に抽出される。応用において、追加の流入管路及び追加の流出管路は、両者とも内部及び外部ロータ間で内部空間と流体連通する。
【0064】
触媒遠心分離機は、所望の反応に特有の温度で操作するように設計される。限定的であることを意図しないが、反応は、約25℃〜約600℃の範囲の温度で実行できる。実施態様において、反応は、室温で実行される。上昇した温度で操作することにより、室温で通常液体である成分の気相反応は、開示されたシステム及び方法を介して実行できる。例えば、高温の利用は、ディーゼル及びガソリンによる反応を可能にできる。
【0065】
連続操作。ガス反応方法の実施態様において、第1反応遠心分離機からの生成物ガスは、第2反応遠心分離機に、供給ガスとして直接導入され、他方で生成物ガスは、なおも反応型にある。新鮮な外部供給ガスも、反応生成物ガスに添加できる。このようにして、連続及び複合反応が、実行できる。
【0066】
特徴/利点。開示されたシステム及び方法の利用は、ロータの相当量の回転エネルギーの、1つ以上の所望の反応への変換を可能にできる。応用において、システム及び方法は、エネルギーから反応への約95%より大きい変換、あるいは約97%より大きい変換、約99%より大きい変換を可能にする。
【0067】
例1
水素化脱窒素、水素化脱硫又は水素化脱酸素のための触媒ロータを含む触媒遠心分離機を含むシステムが、供給ガスを脱硫、脱窒素、及び/又は脱酸素するために使用できる。
【0068】
例2
実施態様において、触媒ロータは、改質触媒を含む。例えば、ロータは、メタン改質に有用な触媒、又は蒸気メタン改質に有用な触媒を含み得る。適切な触媒は、例えばニッケル銅触媒又はニッケルシリカ触媒であっても良い。かかる実施態様において、メタン及び二酸化炭素、又はメタン、二酸化炭素及び蒸気を含む供給ガスは、合成ガスを生成するために改質できる。
【0069】
合成ガスは高温で、合成ガスの、炭化水素へのフィッシャー・トロプシュ変換に有効な触媒を含む第2ロータ、又は触媒遠心分離機に導入できる。このようにして、高級炭化水素は、開示されたシステム及び方法を介して生成できる。開示されたシステム及び工程は、性能を向上させ、かつ/又は触媒及び合成ガスの接触時間を向上させることにより、フィッシャー・トロプシュ法の生成物分布を変えることができる。
【0070】
あるいは、又はその上に、合成ガスは、合成ガスから混合アルコールを生成する触媒機能性を有する本開示の触媒遠心分離機又は触媒遠心分離機のロータを通過させ得る。かかる応用において、開示されたシステム及び方法は、合成ガスから混合アルコールを生成するための選択性及び反応速度を改良するために使用できる。
【0071】
例3
蒸気、メタン、及び二酸化炭素を含む供給ガスは、アルコール、アルデヒド又は他の所望の生成物を生成するために使用できる。沸点を超えた水(すなわち蒸気)の存在は、この及び他の反応に酸素及び水素を提供することに役立ち得る。
【0072】
例4
実施態様において、触媒遠心分離機の触媒ロータは、水素化触媒を含む。このようにして、開示されたシステム及び方法は、例えばアセチレンをエチレンに水素化、又はプロパジエンを他のオレフィン及び/又はパラフィンに水素化するために使用できる。アセチレン及びジエンは、エタン、プロパン及び高分子量の炭化水素のクラッキングで生成される望ましくない生成物である。芳香族化合物も、ナフタレンの高温クラッキングで生成される。これら芳香族化合物の幾つかは、開示されたシステム及び方法を介して酸化炭素に酸化、又は水素化できる。
【0073】
例5
世界的に、酢酸は、メタノールからカルボニル化によって生成される。すなわち、ルテニウムを主成分とする触媒を使用した、メタノールと、二酸化炭素である。(コバルトが使用される時、圧力は、約6000psiであるが、ルテニウム触媒に関して、圧力は1500psiに減少する。)実施態様において、本開示のシステム及び工程は、メタノール及び二酸化炭素の反応を介して酢酸を生成するために使用される。
【0074】
例6
二酸化炭素及び水素とのメタノールの反応によるエタノール生成も、現在開示されたシステム及び工程の使用の恩恵を受け得る。
【0075】
例7
更に高分子量の生成物を生成するためのオレフィン、ジエン、又は芳香族化合物とのメタンの反応。
【0076】
例8
糖類を生成するための水(蒸気)との二酸化炭素の反応。
【0077】
例9
オレフィン、並びに/又はジェット燃料、ケロシン、ガソリン及び/若しくはディーゼル燃料のような合成燃料に特有な更に高分子量の炭化水素を生成するためのアルコール、アルデヒド及び/又はケトンの反応。更に具体的な例は、触媒、SAPO−34を使用することによる、エチレン及びプロピレンのような低分子量オレフィンに変換されるメタノールである。H−ZSM−5及び適切な温度の使用、ガソリン及びディーゼル燃料は、メタノールから生成され得る。
【0078】
例10
メタンの部分酸化を行うことができ、かつ触媒及び反応条件に応じて、種々の生成物が、生成できる。主にエチレンが、メタンの酸化カップリングとして特許及び公開文献で参照される反応によって生成され得る。更に異なる一連の条件及び触媒で、メタノールが生成できる。
【0079】
例11
適切な触媒、並びに一連の反応温度、圧力、及び滞留時間の使用による、エチレン及び/又は酢酸を生成するための、エタンの部分酸化。
【0080】
本発明の好ましい実施態様を示し、かつ記載したが、その修正は、本発明の趣旨及び教示内容から逸脱することなく、当業者によって行われ得る。本明細書に記載された実施態様は、専ら例となるものであり、限定することを意図しない。本明細書に開示された発明の多くの変更及び修正が、可能であり、かつ本発明の範囲内にある。数値域又は限定が、明言される場合、かかる表記された範囲及び限定は、明言された範囲又は限定内にある同様の規模の反復範囲又は限定を含むと理解されるべきである(例えば、約1〜約10は、2、3、4等を含み、0.10より大きいは、0.11、0.12、0.13等を含む)。請求項のいずれかの要素に対する用語「任意に」の使用は、対象の要素が、必要であるか、あるいは必要でないことを意味することが意図される。両方の選択肢は、請求項の範囲内にあることが意図される。からなる、含む、有する等の広い用語の使用は、から構成される、から本質的に構成される、から実質的になる等のような狭い用語を支援すると理解されるべきである。
【0081】
従って、保護範囲は、以上に提示された説明によって限定されず、以下に続く請求項によって専ら限定され、この範囲は、請求項の主題の全ての同等物を含む。各及び全請求項は、本発明の実施態様として明細書に組み込まれる。従って、請求項は、更なる説明であり、かつ本発明の好ましい実施態様への追加である。本明細書に引用された全ての特許、特許出願及び公告の開示は、本明細書に示したものに補足的な、例となる、手順的、その他の詳細を提供する限りにおいて、参照によって本明細書に組み込まれる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸に対して対称的に位置決めされ、かつ第1内部空間を囲む第1円筒形多孔質触媒ロータであって、第1触媒を含む第1円筒形多孔質触媒ロータと、
環状空間によって前記ロータと分離される外部ケーシングと、
回転軸の周りで前記ロータを回転させるように構成されたモータと、
供給流入管路と、
前記環状空間と流体接続された第1流出管路とを有する装置。
【請求項2】
前記供給流入管路が、前記第1内部空間と流体接続される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ロータが、実質的に管状である請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1多孔質触媒ロータが、選択透過性材料から作られるか、又は当該選択透過性材料を有する請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記選択透過性材料が、触媒により作られるか、含浸されるか、又はコーティングされる請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記選択透過性材料が、焼結金属又はセラミックを有する請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記供給流入管路が、前記第1内部空間に伸長する請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記供給流入管路が、前記第1内部空間の鉛直方向に中央部に伸長する請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記供給流入管路が、前記回転軸の近位の前記第1内部空間内の位置に伸長する請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1多孔質触媒ロータが、4インチ(10.2cm)から12インチ(30.5cm)の範囲の直径を有する請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記第1多孔質触媒ロータが、8インチ(20.3cm)から20インチ(50.8cm)の範囲の長さを有する請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記モータが、少なくとも毎分7500回転までの前記ロータの回転数を提供することが可能である請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記第1多孔質触媒ロータと同心であり、かつ第2内部空間を囲む第2多孔質触媒ロータを更に有し、当該第2多孔質触媒ロータは第2触媒を有する請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記供給流入管路が、前記第1内部空間と流体接続される請求項13に記載の装置。
【請求項15】
第2流出口を更に含み、第2流出管路が、前記第2内部空間と流体接続される請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1触媒及び前記第2触媒が同一である請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記第1触媒及び前記第2触媒が異なる請求項13に記載の装置。
【請求項18】
請求項1に記載の複数の装置を含むシステム。
【請求項19】
第1装置の多孔質触媒ロータが、第2装置の多孔質触媒ロータと異なる触媒機能性を有する請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
ガス反応の生成物を生成する方法であって、
多孔質触媒ロータの流入口側から前記ロータに、少なくとも1種のガス反応物を有する供給ガスを通過させ、前記多孔質触媒ロータが、少なくとも1種のガス反応物に対して透過性であり、かつ第1反応に触媒作用を及ぼすことに効果的である触媒から作られるか、又は当該触媒を有すること、及び
前記ロータの前記流出口側から第1の所望の生成物を抽出することを有する方法。
【請求項21】
回転軸の周りで前記多孔質触媒ロータを、ある回転数で回転させることを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ロータが、円筒形である請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記多孔質触媒ロータが、焼結金属又はセラミックを有する請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記焼結金属又はセラミックが、触媒により作られるか、含浸されるか、又はコーティングされる請求項23に記載の方法。
【請求項25】
第2多孔質触媒ロータの流入口側から前記第2多孔質触媒ロータに、所望の生成物を通過させることを更に有し、前記第2多孔質触媒ロータが、前記第1の所望の生成物に対して透過性であり、かつ第2の所望の反応に触媒作用を及ぼすことに効果的である触媒から作られるか、又は当該触媒を有する請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記第1多孔質触媒ロータ及び前記第2多孔質触媒ロータが、単一の装置内に含まれる
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1多孔質触媒ロータ及び前記第2多孔質触媒ロータが、2つの別個の装置内に含まれる請求項26に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【公表番号】特表2012−518528(P2012−518528A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551170(P2011−551170)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/024361
【国際公開番号】WO2010/096410
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(509218652)エイチ アール ディー コーポレーション (17)
【Fターム(参考)】