説明

ガス貯蔵装置

【課題】熱交換機能を有するガス吸蔵材収容ユニットに収容されたガス吸蔵材のガス吸蔵時における体積膨張を吸収してガス吸蔵材収容ユニットを構成する部材に無理な力が作用するのを防止する。
【解決手段】筒状の容器本体12内に収容されたガス吸蔵材収容ユニット13は、対向して配置されるとともに熱媒が流れる複数の通路を備えた扁平な熱媒管21と、隣接して配置された熱媒管21の間に、両熱媒管21の距離を変更可能に設けられた複数のフィン22とを備えている。熱媒管21は、隣接して配置された熱媒管21間に設けられるとともに前記複数の通路と連通可能に設けられたベローズ25a,25bと、熱媒管21及びフィン22により区画された収容部26の両開放端を覆う蓋体とを備えている。収容部26の両開放端を覆う蓋体の少なくとも一方はガス透過性のフィルタで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス貯蔵装置に係り、詳しくは容器内部にガス吸蔵材が充填されたガス貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化を抑制する意識が高まり、特に車両から排出される二酸化炭素の低減を目的として燃料電池電気自動車や水素エンジン自動車等の開発が盛んである。燃料電池電気自動車では水素と酸素とを電気化学的に反応させて電力を起こし、その電気をモータに供給して駆動力を発生させる。この種の自動車用水素供給源として、水素吸蔵合金をタンクに内蔵し、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させて貯蔵を行うとともに、水素吸蔵合金から水素を放出させて利用する技術が知られている。水素吸蔵合金は水素の吸蔵時に発熱し、放出時に吸熱する特性を有するため、水素吸蔵合金を内蔵するタンクでは水素の吸蔵、放出を円滑に行うためタンク内に熱交換器を装備するのが一般的である。
【0003】
水素吸蔵合金は一般に粉末状で使用される。また、水素吸蔵合金は水素吸蔵時に約10数%、体積が膨張する。そのため、この体積膨張を吸収し得ない場合には、容器本体あるいは水素用通路形成パイプの変形等の不具合を生じる。従来、筒状容器本体内の水素貯蔵合金の充填率を高めても、その合金の水素吸蔵に伴う体積膨張を吸収し得るようにした水素貯蔵容器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この水素貯蔵容器は、図9に示すように、筒状容器本体61と、その筒状容器本体61内に設けられ、かつ水素吸蔵合金(水素貯蔵合金)MHを有する水素吸蔵・放出部62と、その水素吸蔵・放出部62の外側に設けられた熱媒用通路63とを備えている。水素吸蔵・放出部62内に、弾性変形可能で、かつ通気性を有する水素用通路形成部材64が圧縮状態で配設されている。水素用通路形成部材64は、弾性を有する円柱状メッシュスプリング65と、その外周面を覆う通気性保形部66と、その通気性保形部66の外周面を覆って粉末状水素吸蔵合金の通過を阻止する水素透過性フィルム67とよりなる。円柱状メッシュスプリング65は、ステンレス繊維を用いて形成された金網を波形にプレス成形し、その金網を渦巻き状に巻いたもので、巻終わり部は渦巻き部に接合されていない。
【特許文献1】特開2001−263594号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の水素貯蔵容器では、水素用通路形成部材64が径方向に収縮することにより水素吸蔵合金MHの膨張を吸収するようにしている。したがって、水素吸蔵合金MHの径方向への膨張に関しては膨張の吸収が行われる。しかし、水素吸蔵・放出部62内に貯蔵されている水素吸蔵合金MHは、筒状容器本体61の長手方向にも同様の割合で膨張する。そして、径方向に比べて長手方向の長さが長いため、水素吸蔵合金MHの膨張量の積算値(合計値)は長手方向の方が大きくなる。しかし、水素用通路形成部材64は、筒状容器本体61の長手方向への水素吸蔵合金MHの膨張に関しては配慮がなされていないため、筒状容器本体61の長手方向に加わる力により、筒状容器本体61が破損する虞がある。また、水素吸蔵合金MHに限らず、ガス吸蔵材ではガスの吸蔵により体積膨張を生じるため、同様の問題が生じる。
【0005】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱交換機能を有するガス吸蔵材収容ユニットに収容されたガス吸蔵材のガス吸蔵時における体積膨張を吸収してガス吸蔵材収容ユニットを構成する部材に無理な力が作用するのを防止することができるガス貯蔵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため請求項1に記載の発明は、容器本体内に、ガス吸蔵材を収容するとともに熱交換機能を有するガス吸蔵材収容ユニットを備えたガス貯蔵装置である。そして、前記ガス吸蔵材収容ユニットは、対向して配置されるとともに熱媒が流れる通路を備えた扁平な熱媒管と、隣接して配置された前記熱媒管の間に、両熱媒管の距離を変更可能に設けられた複数の熱伝達部材と、隣接して配置された前記熱媒管の間に設けられ、前記複数の通路と連通可能に設けられた伸縮性熱媒通路とを備え、前記熱媒管及び前記熱伝達部材により区画された収容部が形成されている。
【0007】
この発明では、対向して配置される通路を備えた扁平な熱媒管と、熱媒管の間に設けられた複数の熱伝達部材とにより区画された収容部に収容されているガス吸蔵材が膨張した場合、熱媒管の距離が変更されてガス吸蔵材の体積膨張が吸収される。このとき、隣接する熱媒管に流れる熱媒の通路となる伸縮性熱媒通路も無理なく伸びるため、ガス吸蔵材収容ユニットを構成する部材に無理な力が作用するのが防止される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記収容部の両開放端を覆う蓋体を備え、前記蓋体の少なくとも一方はガス透過性のフィルタで構成されている。この発明では、ガス吸蔵材の脱落を抑制できる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記熱伝達部材は波板状に形成されるともに、隣接する前記熱媒管の間隔が変更可能に前記熱媒管に固着されている。この発明では、ガス吸蔵材の膨張により、隣接する熱媒管の間隔が拡がる際、熱伝達部材の波板形状の曲率が変化することでガス吸蔵材の体積膨張が吸収される。したがって、両熱媒管にそれぞれ突設された熱伝達部材が摺動してガス吸蔵材の体積膨張を吸収する構成に比べて、構成が簡単になる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記伸縮性熱媒通路は金属製のベローズで形成されている。伸縮性熱媒通路は、ゴムや樹脂で形成することも可能であるが、ゴムや樹脂で形成した場合、ガス貯蔵装置を水素貯蔵用として使用すると、水素が伸縮性熱媒通路の壁を透過して熱媒に溶解し、熱媒によって運び去られる。しかし、この発明では、伸縮性熱媒通路が金属製のため、そのような虞はない。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記収容部は、前記熱伝達部材の伸縮方向に複数設けられている。即ち、熱媒管が3層以上設けられ、隣接する熱媒管の間にそれぞれ熱伝達部材が配設されて収容部が設けられる。収容部に収容されるガス吸蔵材の量を増加させるために、単純に熱媒管の間隔を大きくするとともに熱伝達部材の長さを長くした場合、熱伝達部材を介してのガス吸蔵材と熱媒との熱交換の効率が悪くなるとともに、隣接する熱媒管の間に存在するガス吸蔵材の体積膨張のトータル量が大きくなる。その結果、熱伝達部材の形状によってはガス吸蔵材の体積膨張を吸収することが難しくなる場合がある。しかし、この発明では、収容部が熱伝達部材の伸縮方向に複数設けられているため、収容部に収容されるガス吸蔵材の量が同じでも熱媒管の間隔は狭くてよくなる。その結果、熱伝達部材を介してのガス吸蔵材と熱媒との熱交換の効率が良くなるとともに、ガス吸蔵材の体積膨張の吸収を行う熱伝達部材の形状の自由度が高くなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、熱交換機能を有するガス吸蔵材収容ユニットに収容されたガス吸蔵材のガス吸蔵時における体積膨張を吸収してガス吸蔵材収容ユニットを構成する部材に無理な力が作用するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を水素貯蔵タンク(以下、単に水素タンクと称す)に具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、ガス貯蔵装置としての水素タンク11は、筒状(この実施形態では円筒状)の容器本体12内に、ガス吸蔵材収容ユニット13が収容されている。容器本体12は、細長い中空状のライナ14と、ライナ14の外面の略全域を覆う繊維強化樹脂層15とを備えている。ライナ14は例えばアルミニウム合金を材質とし、水素タンク11の気密性を確保している。ライナ14は両端が分割式となっており、円筒状の胴部14aと、胴部14aの一端側(図1における左端側)の開口部を覆う蓋部14bと、他端側の開口部を覆う蓋部14cとを備えている。ガス吸蔵材収容ユニット13は蓋部14bに組み付けられている。
【0014】
蓋部14bは、ガス吸蔵材収容ユニット13の一端が嵌合固定される凹部16と、胴部14aの端部に嵌合される嵌合部17とを備えている。嵌合部17は段差部を有し、その段差部において胴部14aの端部に嵌合されている。嵌合部17の周面と胴部14aとの間に、ライナ14の分割部分のシール性(気密性)を確保するためのシールリング(図示せず)が介装されている。凹部16は円柱状に形成され、蓋部14bには凹部16に連通する通路18a,18bが形成されている。通路18a,18bには図示しない熱媒供給部に連通するパイプが接続され、ガス吸蔵材収容ユニット13には熱媒供給部から熱媒としての水(冷水又は加熱水)が通路18a,18bを介して供給可能に構成されている。この実施の形態では通路18aが上流側、通路18bが下流側となっている。
【0015】
蓋部14cも蓋部14bと同様に胴部14aに嵌合される嵌合部17を備え、嵌合部17が胴部14aに嵌合されている。蓋部14cには水素の導入、排出用の気体通路用開口部19が設けられ、気体通路用開口部19にはバルブ20が螺合されている。バルブ20はレギュレータを内蔵するとともに、水素タンク11の使用状態が水素放出状態と水素充填状態とに切換可能となっている。水素放出状態とは、水素タンク11内の水素をバルブ20を介して外部へ放出可能、かつ外部から水素タンク11内への水素の供給が不能な状態を意味する。また、水素充填状態とは、水素タンク11内の水素をバルブ20を介して外部へ放出不能、かつ外部から水素タンク11内への水素の供給が可能な状態を意味する。バルブ20と蓋部14cの端面との間にはシールリング(図示せず)が介装されている。
【0016】
繊維強化樹脂層15は、この実施形態では炭素繊維を強化繊維としたCFRPで構成され、水素タンク11の耐圧性(機械的強度)を確保している。繊維強化樹脂層15は、樹脂(例えば不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等)が含浸された炭素繊維束を、ヘリカル巻層及びフープ巻層を有するようにライナ14に巻き付け、樹脂を熱硬化することによって形成されている。
【0017】
図1及び図2(a)に示すように、ガス吸蔵材収容ユニット13は、平行に配置された複数の扁平な熱媒管21と、隣接して配置された熱媒管21の間に、両熱媒管21の距離を変更可能に設けられた熱伝達部材としての複数のフィン22とを備えている。熱媒管21は外形が四角柱状に形成されるとともに、図2(b),(c)に示すように、複数の通路21aが平行に延びるように形成され、各通路21aは両端が蓋(栓)23により密閉されている。隣接する熱媒管21の互いに対向する面の各端部寄りには各通路21aと連通可能な孔24a,24bが形成されている。熱媒管21は、例えば、アルミニウムの押出成形により形成されている。そして、隣接して配置された熱媒管21の間には複数の通路21aと連通可能に設けられた伸縮性熱媒通路としてのベローズ25a,25bが設けられている。ベローズ25a,25bとして金属製のものが使用され、この実施形態ではアルミニウム製のベローズが使用されている。この実施形態では、図1の上側に配置されたベローズ25aが熱媒供給側になり、下側に配置されたベローズ25bが熱媒排出側になる。
【0018】
フィン22は、熱媒管21に対してベローズ25a,25bの内側に設けられている。フィン22は、図2(d)に示すように、熱媒管21の幅と同じ幅に形成されたアルミニウム製の波板を所定間隔でかつ所定の長さで折り返すように折り曲げられ、折り曲げ部において熱媒管21にロウ付けで固着されている。即ち、フィン22は波板状に形成されるとともに、隣接する熱媒管21の間隔が変更可能に熱媒管21に固着されている。そして、熱媒管21及びフィン22により区画された収容部26が熱媒管21の長手方向と直交する方向(図1及び図2(a)の紙面と直交方向)に延びるように形成されている。この実施形態では、熱媒管21が3層以上設けられ、収容部26がフィン22の伸縮方向に複数設けられている。収容部26内にガス吸蔵材としての水素吸蔵合金MHが収容(充填)されている。
【0019】
収容部26の両開放端は蓋体27で覆われている。図3に示すように、蓋体27はステンレス製繊維(商品名:ナスロン)からなる不織布で形成されたフィルタ27aの周囲にゴム製のシール部27bが設けられている。フィルタ27aには濾過精度1μm程度のものが使用されている。そして、シール部27bにおいて熱媒管21及びフィン22に接着剤で固着されている。即ち、蓋体27はガス透過性のフィルタで構成されている。
【0020】
熱媒管21はベローズ25a,25bの外径より若干大きな幅に形成されているため、熱媒管21が1列では熱媒管21を複数積層した構成でも、ガス吸蔵材収容ユニット13の長さ当たりの収容部26の容積を大きくするのが難しい。この実施形態では、図4に示すように、熱媒管21は複数列(例えば、4列)になるように互いに当接する状態で設けられている。
【0021】
図1に示すように、ガス吸蔵材収容ユニット13の一端にはヘッダ28が設けられている。ヘッダ28はアルミニウム製で、蓋部14bの凹部16に嵌合可能な有底円筒部28aと、有底円筒部28aの開口側端部に連続する四角筒部28bとを備えている。ガス吸蔵材収容ユニット13は、有底円筒部28aが凹部16に嵌合された状態で容器本体12に組み付けられている。図4に示すように、四角筒部28bは、4列に設けられた熱媒管21の周縁と当接可能、かつ孔24a,24bが四角筒部28bの内側に位置する大きさに形成され、4個の熱媒管21のベローズ25a,25bが固着された面と反対側の面に固着されている。ヘッダ28は隔壁28cにより2個の室29a,29bに区画され、室29aがベローズ25aと対応し、室29bがベローズ25bと対応するように隔壁28cが設けられている。有底円筒部28aには各室29a,29bを通路18a,18bにそれぞれ連通させる孔が形成されている。そして、通路18aから加熱水が供給されるとガス吸蔵材収容ユニット13を構成する水素吸蔵合金MHが加熱され、通路18aから冷水が供給されると水素吸蔵合金MHが冷却されるようになっている。
【0022】
なお、ガス吸蔵材収容ユニット13の他端側に設けられた熱媒管21の外周面と胴部14aの内面との間には、弾性体製の補助支持部材30が配置されている。補助支持部材30はゴム製でほぼ球状に形成され、補助支持部材30内には液状ゴムが加圧された状態で充填されており、補助支持部材30は熱媒管21の外周面と胴部14aの内周面とに圧接した状態に配置されている。
【0023】
次に前記のように構成された水素タンク11の製造方法を説明する。水素タンク11を製造する際は、先ず、アルミニウム製の熱媒管21及びベローズ25a,25bを準備する。次に複数の熱媒管21を孔24a,24bが対向する状態に配置するとともに、対向する熱媒管21の間の所定位置にフィン22及びベローズ25a,25bを配置して治具で固定する。その状態で一括ロウ付けを行い、複数の熱媒管21の間にフィン22及びベローズ25a,25bを固着する。なお、同時にロウ付けされる熱媒管21は2つに限らず、複数の熱媒管21と、隣接する熱媒管21間に配置されるフィン22及びベローズ25a,25bを同時に所定位置に保持できる治具の大きさにより3つ以上の熱媒管21に対して同時に行ってもよい。そして、所定数の熱媒管21、フィン22及びベローズ25a,25bが積層された中間品を形成する。
【0024】
次に前記中間品を、熱媒管21同士が互いに当接する状態で複数列に配置して固着する。次に一端側の熱媒管21にヘッダ28をロウ付け又は溶接によって固着する。次に各収容部26の一方の開放端を覆うように蓋体27をシール部27bにおいて熱媒管21及びフィン22に接着剤で固着する。次に蓋体27を下側に配置した状態で各収容部26内に水素吸蔵合金MHを充填する。水素吸蔵合金MHは粉末状で最密充填となるように充填される。水素吸蔵合金MHの充填完了後、他方の開放端を覆うように蓋体27をシール部27bにおいて熱媒管21及びフィン22に接着剤で固着するとガス吸蔵材収容ユニット13の製造が完了する。
【0025】
次に蓋部14bの内面とヘッダ28との間にシール材が介装され、ヘッダ28が凹部16に嵌合される状態で、ガス吸蔵材収容ユニット13を蓋部14bに組み付ける。次に補助支持部材30を熱媒管21及びヘッダ28の外周面と容器本体12(蓋部14b)の内周面との間に配置し、その状態で補助支持部材30内に液状ゴムを加圧しながら充填する。
【0026】
次に、ガス吸蔵材収容ユニット13を胴部14aの内部に収容する。その状態で他端寄りに位置する熱媒管21の外周面と胴部14aとの間に補助支持部材30配置するとともに、補助支持部材30内に液状ゴムを充填する。次に蓋部14cを蓋部14bと同様に嵌合部17において胴部14aに嵌合固定する。この作業により分割式のライナ14が一体化される。
【0027】
次に、一体化されたライナ14をフィラメントワインディング装置(図示省略)にセットして、フィラメントワインディングを行い、ライナ14の外面に樹脂含浸繊維束をヘリカル巻層及びフープ巻層が所定層数形成されるまで巻き付ける。フープ巻層は主にライナ14の胴部14aに形成される。次に、樹脂含浸繊維束が巻き付けられたライナ14をフィラメントワインディング装置から取り外し、加熱炉に入れて、樹脂を加熱硬化させる。次にバリ等の除去を行った後、蓋部14cの気体通路用開口部19の雌ねじ部にバルブ20が螺合されて水素タンク11の製造が完了する。
【0028】
次に、前記のように構成された水素タンク11の作用を、燃料電池搭載電気自動車に使用する場合を例に説明する。
水素タンク11は、横置き状態で使用される。水素タンク11は通路18a,18bに熱媒供給部から供給される熱媒としての水(冷水又は加熱水)が流れるパイプが接続され、バルブ20が燃料電池に繋がるパイプ(図示せず)に接続された状態で使用される。容器本体12内には高圧状態で水素が充填されている。容器本体12内を高圧にするのは、水素吸蔵合金MHが占める以外の部分における水素の充填量を多くするためであり、例えば容器本体12内の圧力を25MPaとした場合には、容器本体12内が大気圧の場合と比較して約250倍の水素が充填可能となる。
【0029】
バルブ20が水素放出状態に保持された状態において燃料極で水素ガスが使用されると、バルブ20を介して水素タンク11から水素ガスが放出されて燃料極に供給される。水素タンク11内から水素ガスが放出されると、MHの水素吸蔵・放出反応が放出側へ移動して水素吸蔵合金MHから水素ガスが放出される。水素吸蔵合金MHから放出された水素ガスは蓋体27から収容部26の外部に導かれる。水素の放出は吸熱反応であるので、水素の放出に必要な熱が熱媒により供給されないと、水素吸蔵合金MHは自身の顕熱を消費して水素を放出するためその温度が低下する。水素吸蔵合金MHの温度が低下すると水素放出の反応速度が低下する。しかし、水素放出時には通路18aから供給された加熱水は、室29aから熱媒管21の一端及び一方のベローズ25aを介してガス吸蔵材収容ユニット13の先端側へ移動し、一部が各熱媒管21の通路21aを通過して熱媒管21の他端に至り、熱媒管21の端部及び他方のベローズ25bを介して室29bに戻り、通路18bから排出される。加熱水の熱源は例えば、燃料電池の発熱を用いることができる。
【0030】
水素が放出された水素タンク11に再び水素ガスを充填、即ち水素吸蔵合金MHに水素ガスを吸蔵させる場合は、バルブ20を水素充填状態に切り換えてバルブ20から水素タンク11に水素ガスを供給する。水素タンク11内に供給された水素ガスは、水素吸蔵合金MHと反応して水素化物となって水素吸蔵合金MHに吸蔵される。水素の吸蔵反応は発熱反応であるので、水素の吸蔵反応で発生した熱を除去しないと吸蔵反応が円滑に進行しない。しかし、水素ガスを充填する際は、通路18a、室29a、熱媒管21、ベローズ25a,25b、室29b及び通路18bを冷水が流れ、この冷水によって熱媒管21及びフィン22を介して水素吸蔵合金MHの温度上昇が抑制され、水素ガスの吸蔵が効率よく行われる。
【0031】
なお、水素吸蔵及び水素放出に際しての温度や圧力条件は、水素吸蔵合金MHの組成等に応じて適宜決定される。
水素吸蔵合金MHが水素の吸蔵を行う場合、水素吸蔵合金MHは10数%の体積膨張を生じる。水素吸蔵合金MHは最密充填で収容部26に充填されているため、水素吸蔵合金MHの体積膨張により、水素吸蔵合金MHと接している熱媒管21、フィン22、蓋体27に圧力が作用する。熱媒管21に作用する圧力は隣接する熱媒管21の間隔を拡げる方向に作用し、隣接する熱媒管21の間隔が拡がる。隣接する熱媒管21を連結しているフィン22は、波板状に形成されているため、波板形状の曲率が変化することで水素吸蔵合金MHの体積膨張を吸収する。また、蓋体27はフィルタ27a部分の変形及びシール部27bの変形により、水素吸蔵合金MHの体積膨張を吸収する。
【0032】
また、水素吸蔵合金MHの体積膨張により、熱媒管21の間隔が広がると、ベローズ25a,25bが延びるので熱媒通路が長くなる。即ちガス吸蔵材収容ユニット13内を流れる熱媒の量が増加するので、熱交換に関与する熱媒の熱容量が増加するので、冷却効率が向上する。
【0033】
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)水素タンク11は、容器本体12内に、水素吸蔵合金MHを収容するとともに熱交換機能を有するガス吸蔵材収容ユニット13を備えている。ガス吸蔵材収容ユニット13は、対向して配置されるとともに熱媒が流れる複数の通路21aを備えた扁平な熱媒管21と、隣接して配置された熱媒管21の間に、両熱媒管21の距離を変更可能に設けられた複数のフィン22とを備え、熱媒管21及びフィン22により収容部26が区画されている。したがって、収容部26に収容されている水素吸蔵合金MHが膨張した場合、熱媒管21の距離が変更されて水素吸蔵合金MHの体積膨張が吸収される。このとき、隣接する熱媒管21に流れる熱媒の通路となる伸縮性熱媒通路(ベローズ25a,25b)も無理なく伸びるため、ガス吸蔵材収容ユニット13を構成する部材に無理な力が作用するのが防止される。
【0034】
(2)フィン22は波板状に形成されるとともに、隣接する熱媒管21の間隔が変更可能に熱媒管21に固着されている。そして、水素吸蔵合金MHの膨張により、隣接する熱媒管21の間隔が拡がる際、フィン22の波板形状の曲率が変化することで水素吸蔵合金MHの体積膨張が吸収される。したがって、両熱媒管21からそれぞれ突設されたフィンが摺動して水素吸蔵合金MHの体積膨張を吸収する構成に比べて、構成が簡単になる。
【0035】
(3)伸縮性熱媒通路は金属製のベローズ25a,25bで形成されている。伸縮性熱媒通路は、ゴムや樹脂で形成することも可能であるが、ゴムや樹脂で形成した場合、水素が伸縮性熱媒通路の壁を透過して熱媒に溶解し、熱媒によって運び去られる。しかし、この実施形態では、ベローズ25a,25bが金属製のため、そのような虞はない。
【0036】
(4)収容部26は、フィン22の伸縮方向に複数設けられている。即ち、熱媒管が3層以上設けられ、隣接する熱媒管21の間にそれぞれフィン22が配設されて収容部26が設けられる。収容部26に収容される水素吸蔵合金MHの量を増加させるために、単純に熱媒管21の間隔を大きくするとともにフィン22の長さを長くした場合、フィン22を介しての水素吸蔵合金MHと熱媒との熱交換の効率が悪くなるとともに、隣接する熱媒管21の間に存在する水素吸蔵合金MHの体積膨張のトータル量が大きくなる。その結果、フィン22の形状によっては水素吸蔵合金MHの体積膨張を吸収することが難しくなる場合がある。しかし、この実施形態では、収容部26がフィン22の伸縮方向に複数設けられているため、収容部26に収容される水素吸蔵合金MHの量が同じでも熱媒管21の間隔は狭くてよくなる。その結果、フィン22を介しての水素吸蔵合金MHと熱媒との熱交換の効率が良くなるとともに、水素吸蔵合金MHの体積膨張の吸収を行うフィン22の形状の自由度が高くなる。
【0037】
(5)フィン22は、隣接する熱媒管21間に設けられる全てのフィン22が一体に折り曲げ形成された波板材をロウ付けで熱媒管21に固着して形成されている。したがって、各フィン22をばらばらに形成して個々に熱媒管21にロウ付けで固着する場合に比べてロウ付け作業が簡単になる。
【0038】
(6)ガス吸蔵材収容ユニット13は、熱媒管21がフィン22の伸縮方向に3層以上設けられ、伸縮性熱媒通路を構成するベローズ25a,25bは、一方のベローズ25aが行きの熱媒通路として機能し、他方のベローズ25bが戻りの熱媒通路として機能するように構成されている。したがって、通路18aから供給された熱媒を通路18bに戻す管路の構成が簡単になる。
【0039】
(7)ガス吸蔵材収容ユニット13は、熱媒管21が、熱媒管21の幅と同程度の外径のベローズ25a,25bを介してフィン22の伸縮方向に3層以上設けられたものを複数列合わせて構成されている。したがって、各熱媒管21における熱媒の流れが、熱媒管21としてその幅がベローズ25a,25bの外径の複数倍のものを使用する構成に比較して円滑になる。
【0040】
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
○ 熱媒管21に形成される通路21aの断面形状は矩形に限らず、円形、楕円形、三角形、六角形等自由に変更してもよい。複数でなくても、1つでもよい。
【0041】
○ 熱媒管21は、押出成形で形成された複数の通路21aを有する扁平なパイプに限らない。例えば、図5に示すように、長手方向に延びる凹部31aを有するようにプレス成形された2枚のアルミニウム板31を、凹部31aが対向するように接合し、凹部31aの内面に当接するように蛇行状態に屈曲されたアルミニウム板32をアルミニウム板31にロウ付けして形成してもよい。
【0042】
○ 熱媒の経路は、一方のベローズ25aを熱媒の行き側の通路とし、他方のベローズ25bを熱媒の戻り側の通路とし、熱媒管21を流れる熱媒が一方のベローズ25a側から他方のベローズ25b側へ流れる構成に限らない。例えば、図6に示すように、各熱媒管21は、対向する壁の互いに異なる端部寄りに孔24a,24bが形成され、一方の孔24aから熱媒管21に供給された熱媒は通路21aを通って他方の孔24bからベローズ25bを介して隣接する熱媒管21に供給される構成とする。次の熱媒管21に供給された熱媒は通路21a内をベローズ25b側からベローズ25a側に向かって移動し、孔24aからベローズ25aを介して隣接する熱媒管21に供給される。以下同様にして、熱媒は熱媒管21内をその移動方向を変更しながら蛇行状態で他端の熱媒管21まで移動する。他端の熱媒管21に形成された孔24bと対応する位置には熱媒回収部33が設けられ、熱媒回収部33と室29bとが連結パイプ34で連結されている。そして、熱媒回収部33まで移動した熱媒は連結パイプ34を通って室29bに戻り、通路18bから排出される。この構成では、各熱媒管21を流れる熱媒の量に大きな差が生じないようにするのが容易になる。なお、図6では図示の都合上、熱媒管21が5層の場合を図示したが、熱媒管21の層数は適宜変更してもよい。
【0043】
また、図4に示すように上記実施の形態では熱媒管21が4列、即ち偶数だけ隣接するように隣接しているので、連結パイプ34に変えて、隣接する熱媒管21へ接続して熱媒回収部33から室29bへ熱媒を返す経路を形成してもよい。
【0044】
○ 熱媒管21の幅はベローズ25a,25bの幅とほぼ同じに限らない。例えば、図7に示すように、熱媒管21としてベローズ25a,25bの外径の数倍の幅を有するものを使用する。そして、各通路21aと連通する連通路21bを通路21aと直交するように熱媒管21の各端部寄りに形成する。連通路21bの各端部は栓35で密閉し、通路21aの各端部はプレート36で密閉する。この構成ではベローズ25a,25bの数を少なくすることができる。
【0045】
○ 隣接して配置された熱媒管21の間に設けられるフィン22は、両熱媒管21の距離を変更可能な構成であればよく、全てのフィン22が一体に折り曲げ形成された波板材をロウ付けで熱媒管21に固着する構成に限らない。例えば、水素吸蔵合金MHが膨張する前の状態における隣接する熱媒管21の距離に等しい長さに波板材で形成された個々のフィン22を熱媒管21にロウ付けしたり、全てのフィン22ではなく一部のフィン22が一体に折り曲げ形成された波板材を熱媒管21にロウ付けしたりしてもよい。
【0046】
○ 図8(a),(b),(c)に示すように、隣接する熱媒管21にそれぞれ別体に形成されたフィン37a,37bをそれぞれ固着し、各フィン37a,37bが摺動することにより両熱媒管21の距離を変更可能にした構成としてもよい。一方のフィン37aは平板状に形成し、他方のフィン37bはフィン37aが挿通可能な四角筒状に形成する。そして、水素吸蔵合金MHの微粉末が両フィン37a,37bの摺動面に侵入するのを防止するブラシ38をフィン37bの先端に設ける。
【0047】
○ ベローズ25a,25bは円筒状のものに限らず、角型ベローズを使用してもよい。角型ベローズの場合、熱媒管21に形成される孔24a,24bを四角形にすることにより、ベローズ25a,25bと通路21aとの連通が円筒形の場合に比較して効率良く行われる。
【0048】
○ 収容部26の両端を覆う蓋体27は両方ともガス透過性を有するフィルタで構成する必要はなく、少なくとも一方がガス透過性を有するフィルタであればよい。
○ 水素吸蔵合金MHが膨張収縮を繰り返すことにより微粉化された水素吸蔵合金MHがフィルタ27aを通過しても、バルブ20を介して水素タンク11外に排出されるのを防止するため、ガス吸蔵材収容ユニット13を水素透過性のフィルムで覆うようにしてもよい。
【0049】
○ 水素タンク11に使用するガス吸蔵材は水素吸蔵合金MHに限らない。例えば、活性炭素繊維(activated carbon fiber)や単層カーボンナノチューブを使用してもよい。
○ ベローズ25a,25bの材質は金属に限らず樹脂やゴム製にしてもよい。しかし、貯蔵するガスが水素の場合、ベローズをゴムや樹脂で形成すると、水素がベローズの壁を透過して熱媒に溶解し、熱媒によって運び去られる。したがって、ガス吸蔵材が水素吸蔵合金MH等の水素吸蔵材の場合は、ベローズの材質は金属が好ましい。
【0050】
○ フィン22の伸縮方向に所定間隔をおいて配置される熱媒管21は1対(2層)であってもよい。例えば、貯蔵が必要な水素等の量が少なくてよい場合は、熱媒管21が1対でもよい。
【0051】
○ 容器本体12はライナ14と繊維強化樹脂層15との複層構造に限らず、全体を金属製にしてもよい。しかし、ライナ14の外側を繊維強化樹脂で覆った構成の方が軽量化を図ることができる。
【0052】
○ ガス吸蔵材収容ユニット13が収容される容器本体12は円筒状に限らず、ガス吸蔵材収容ユニット13の外形に合わせて、四角筒状にしてもよい。しかし、容器本体12内を10MPaより高圧にする場合は、円筒状の方が好ましい。
【0053】
○ ガス貯蔵装置は水素ガスの貯蔵に限らず他のガスの貯蔵に適用してもよい。
○ 貯蔵(吸蔵)されるガスが水素以外の場合、伸縮性熱媒通路はベローズに限らず、ゴム等の弾性体で形成したチューブを使用してもよい。
【0054】
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記ガス吸蔵材は水素吸蔵材である。
【0055】
(2)対向して配置されるとともに熱媒が流れる通路を備えた扁平な熱媒管と、隣接して配置された前記熱媒管の間に、両熱媒管の距離を変更可能に設けられた複数のフィンと、隣接して配置された前記熱媒管の間に設けられ、前記複数の通路と連通可能に設けられた伸縮性熱媒通路と、前記熱媒管及び前記フィンにより区画された収容部の両開放端を覆う蓋体とを備え、前記収容部の両開放端を覆う前記蓋体の少なくとも一方はガス透過性のフィルタで構成されている熱交換装置。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】一実施形態の水素タンクの模式断面図。
【図2】(a)はガス吸蔵材収容ユニットの模式図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は熱媒管を通路側から見た模式図、(d)はフィンを示す模式図。
【図3】蓋体の模式図。
【図4】図1のA−A線断面図。
【図5】別の実施形態における熱媒管の部分斜視図。
【図6】別の実施形態におけるガス吸蔵材収容ユニットの模式断面図。
【図7】別の実施形態における熱媒管の模式断面図。
【図8】(a)は別の実施形態におけるフィンの模式断面図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は(a)のC−C線における拡大模式断面図。
【図9】従来技術の水素貯蔵容器の断面図。
【符号の説明】
【0057】
MH…ガス吸蔵材としての水素吸蔵合金、11…ガス貯蔵装置としての水素タンク、12…容器本体、13…ガス吸蔵材収容ユニット、18a,18b,21a…通路、21…熱媒管、22,37a,37b…熱伝達部材としてのフィン、25a,25b…ベローズ、26…収容部、27…蓋体、27a…フィルタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体内に、ガス吸蔵材を収容するとともに熱交換機能を有するガス吸蔵材収容ユニットを備えたガス貯蔵装置であって、
前記ガス吸蔵材収容ユニットは、
対向して配置されるとともに熱媒が流れる通路を備えた扁平な熱媒管と、
隣接して配置された前記熱媒管の間に、両熱媒管の距離を変更可能に設けられた複数の熱伝達部材と、
隣接して配置された前記熱媒管の間に設けられ、前記複数の通路と連通可能に設けられた伸縮性熱媒通路とを備え、前記熱媒管及び前記熱伝達部材により区画された収容部が形成されているガス貯蔵装置。
【請求項2】
前記収容部の両開放端を覆う蓋体を備え、前記蓋体の少なくとも一方はガス透過性のフィルタで構成されている請求項1に記載のガス貯蔵装置。
【請求項3】
前記熱伝達部材は波板状に形成されるとともに、隣接する前記熱媒管の間隔が変更可能に前記熱媒管に固着されている請求項1又は請求項2に記載のガス貯蔵装置。
【請求項4】
前記伸縮性熱媒通路は金属製のベローズで形成されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のガス貯蔵装置。
【請求項5】
前記収容部は、前記熱伝達部材の伸縮方向に複数設けられている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のガス貯蔵装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−95730(P2008−95730A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−275206(P2006−275206)
【出願日】平成18年10月6日(2006.10.6)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】