説明

キャンペーン提供システム、キャンペーン提供方法、およびキャンペーン提供プログラム

【課題】利用者の様々な種類の行動履歴を考慮したキャンペーンサービスを、キャンペーン提供用の特別な媒体を必要とせずに提供する。
【解決手段】利用者の情報と商品またはサービスの利用に伴う利用者の行動履歴の情報とを装置より受信して第1テーブルに格納する履歴情報収集部と、行動履歴に関する条件と該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を端末から受信し第2テーブルに格納するキャンペーン情報管理部と、各利用者の行動履歴の情報を第1テーブルより読み出して第2テーブルの行動履歴に関する条件と照合し当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定するキャンペーン対象者抽出部と、条件に対応する所定サービス内容を第2テーブルで特定し該当サービス提供の指示をサービス提供用の装置に通知するキャンペーン提供指示部とからキャンペーン提供システム10を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンペーン提供システム、キャンペーン提供方法、およびキャンペーン提供プログラムに関するものであり、具体的には、利用者の様々な種類の行動履歴を考慮したキャンペーンサービスを、キャンペーン提供用の特別な媒体を必要とせずに提供できる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品・サービス等の広告効果を検証する技術として様々なものが提案されている。例えば、広告掲載されたウェブサイト上からダウンロードされる申込書、クーポン、見積書等に、該当ウェブサイトへのアクセス契機となった検索キーワードや検索エンジン等を示すコードを挿入するものがある(特許文献1参照)。この技術を用いれば、実店舗への顧客訪問、売買契約の締結、売上達成などといった実際の成約事例に結びついた広告に関し、アクセス解析を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4090494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術によれば、ウェブサイトなどのアクセス履歴を解析して、前記ウェブサイトへの利用者のアクセスが実店舗での購買にどの程度結びついたのか調べることができる。しかしながら、利用者における他の行動、例えば、交通手段による移動や小売店等での購買、或いはこれらが結びついた一連の行動を考慮してサービスやマーケティングを行なうことができない。また利用者は、前記検索キーワード等の情報を含むバーコードを付帯した特別な媒体(前記クーポン券等)を、実店舗まで持参して提示しなければ、前記クーポン券等に応じた所定サービスを受けることができない。換言すれば、商品・サービスの販売者側としては、利用者による前記クーポン券等の提示がなければ所定のサービス提供が出来ないし、勿論、前記クーポン券等から読み取れるはずの検索キーワードも得られないから、広告効果の検証も一切出来ないことになる。
【0005】
そこで本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、利用者の様々な種類の行動履歴を考慮したキャンペーンサービスを、キャンペーン提供用の特別な媒体を必要とせずに提供できる技術の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明のキャンペーン提供システムは、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置(例:店舗にて商品またはサービスの代金決済を行うレジ装置、交通機関や各種商業施設の利用者の施設入退場を管理するゲート装置、オンラインショッピングサービスを提供するwebサーバなど)より通信装置を介して受信して記憶装置の第1テーブルに格納する履歴情報収集部を備えている。
【0007】
また、前記キャンペーン提供システムは、行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容(例:所定商品の決済額を所定割合だけ割り引く、決済用のポイントを付与する、など)とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末(例:キャンペーンを展開して商品またはサービスの販売促進を図りたい企業等の端末)から受信し、記憶装置の第2テーブルに格納するキャンペーン情報管理部を備えている。
【0008】
また、前記キャンペーン提供システムは、各利用者の行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定するキャンペーン対象者抽出部を備えている。
【0009】
また、前記キャンペーン提供システムは、前記条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルで特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置(例:割引決済を行うレジ装置など)に通知するキャンペーン提供指示部を備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、利用者の様々な種類の行動履歴を考慮したキャンペーンサービスを、キャンペーン提供用の特別な媒体を必要とせずに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態におけるキャンペーン提供システムを含むネットワーク全体の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態におけるキャンペーン提供システムを含むネットワーク構成例1を示す図である。
【図3】本実施形態におけるキャンペーン提供システムを含むネットワーク構成例2を示す図である。
【図4】本実施形態の交通履歴管理サーバで管理する、(a)個人情報、(b)交通履歴情報の例を示す図である。
【図5】本実施形態の購買履歴管理サーバで管理する、(a)個人情報、(b)購買履歴情報の例を示す図である。
【図6】本実施形態のウェブサイト閲覧履歴管理サーバで管理する、(a)個人情報、(b)ウェブサイト閲覧履歴情報を示す図である。
【図7】本実施形態の個人情報・行動履歴情報収集サーバで管理する、(a)紐付けテーブル、(b)データコード付与テーブルの例を示す図である。
【図8】本実施形態の個人情報・行動履歴情報収集サーバで管理する、(a)テンプレート(個人情報)、(b)テンプレート(履歴情報)の例を示す図である。
【図9】本実施形態の個人情報・行動履歴情報収集サーバで管理する、(a)一元管理データ(個人情報)、(b)一元管理データ(履歴情報)の例を示す図である。
【図10】本実施形態のキャンペーン情報管理サーバで管理するキャンペーン情報の、(a)サービス内容、(b)キャンペーン条件(行動履歴)、(c)キャンペーン条件(個人情報)の例を示す図である。
【図11】本実施形態のキャンペーン対象者管理サーバで管理するキャンペーン対象者情報の例を示す図である。
【図12】本実施形態におけるキャンペーン提供方法の処理手順例1を示すフロー図である。
【図13】本実施形態におけるキャンペーン提供方法の処理手順例2を示すフロー図である。
【図14】本実施形態におけるキャンペーン提供方法の処理手順例3を示すフロー図である。
【図15】本実施形態におけるキャンペーン提供方法の処理手順例4を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態のキャンペーン提供システム10を含むネットワーク構成図である。図1に示すキャンペーン提供システム10(以下、システム10)は、利用者の様々な種類の行動履歴を考慮したキャンペーンサービスを、キャンペーン提供用の特別な媒体を必要とせずに提供できるコンピュータシステムである。本実施形態における前記ネットワーク構成には、一例として、前記システム10と通信ネットワーク11で結ばれた以下の装置群を含んでいる。
【0013】
すなわち、公共交通機関等を利用者が利用した履歴(=行動履歴)や前記利用者の個人情報を管理する交通履歴管理サーバ01、小売店等の実店舗における利用者の購買履歴等を管理する購買履歴管理サーバ02、ウェブサイトにおける利用者の個人情報や閲覧情報、ウェブサイト上の仮想店舗等における利用者の購買履歴等を管理するウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03が、前記システム10と通信ネットワーク11で結ばれている。
【0014】
なお、本実施形態における前記交通履歴管理サーバ01は、一例として単独の鉄道事業者のものを想定するが、バスや航空機などのほかの交通手段の事業者が運用するものであってもかまわない。また、複数の交通事業者や複数の交通手段の乗車券システムを統合したものとしてもよい。前記交通履歴管理サーバ01は、交通機関の改札機でのチケットないしICカードの読み取りに伴う利用者の施設入出場記録、券売機等の所定装置での前記ICカードのICチップへの電子マネーチャージ記録、の少なくともいずれかを前記行動履歴の情報として前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する。またこの交通履歴管理サーバ01は、定期券発行装置での定期券発行に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する。
【0015】
また、本実施形態における前記購買履歴管理サーバ02は、一例として小売店のものを想定するが、その他の物販やサービスの業者が運営するものであってもかまわない。また、複数の物販店やサービスの提供者のサーバを統合したものとしてもよい。前記購買履歴管理サーバ02は、店舗のレジスター06から代金決済に伴う利用者の購買記録を受信し、これを前記行動履歴の情報として前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する。またこの前記購買履歴管理サーバ02は、前記店舗の会員カード発行装置02aから、利用者への会員カード発行処理に伴って得る前記利用者の個人情報を受信し、これを前記利用者の情報として前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する。この購買履歴管理サーバ02に接続されている前記会員カード発行装置02aやレジスター06は、後述するレジスターサーバ05に接続されているものと同様の構成、機能を有している。
【0016】
また、本実施形態における前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、一例として会員制ウェブサイトのものを想定するが、閲覧履歴や購買履歴などの履歴を収集し管理できる装置であればいずれの装置であってもよい。前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、ウェブサイトを訪れた利用者の閲覧記録、ウェブサイトにおける利用者のオンラインショッピングの記録、の少なくともいずれかを前記行動履歴の情報として前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する。またこのウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、前記ウェブサイトの利用登録に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する。
【0017】
また、前記ネットワーク構成には、前記システム10と通信ネットワーク11で結ばれた、単数あるいは複数のキャンペーン情報入力端末04(端末)が含まれている。このキャンペーン情報入力端末04(端末)は、キャンペーンサービスを実施する事業者等がキャンペーンのサービス内容とサービス対象となる行動履歴の条件をシステム側に登録するための端末である。
【0018】
また、前記ネットワーク構成には、前記システム10と通信ネットワーク11で結ばれた、レジスターサーバ05が含まれている。レジスターサーバ05は、サーバ装置としてCPUなどの演算部084、各種機能を実現するプログラムを格納した不揮発性記憶装置である機能記憶部083、および他装置と通信を行うためのNIC(Network Interface Card)など通信部085を少なくとも備えている。このレジスターサーバ05は、通信ネットワーク12で接続されたレジスター06(サービス提供用の装置)より購買情報や利用者の個人情報を収集するサーバ装置である。勿論、前記レジスター06が前記システム10と通信ネットワーク11で直接結ばれているとしてもよい。本実施形態では、レジスター06が通信部092を介して購買情報や個人情報をレジスターサーバ05に送信し、レジスターサーバ05が通信部085を介して前記情報らを受信し前記システム10にデータ送信する例を想定した。
【0019】
なお、本実施形態における前記レジスター06は、一般的なレジ機能と前記通信部092に加えて、バーコードリーダや、ICカードリーダなどの情報読取部093を備えている。バーコードリーダは、利用者がレジスター06に持参して決済を受ける購入商品のバーコードに対して読み取り処理を実行し、JANコードや価格といった購買履歴の情報を取得する。また、ICカードリーダは、利用者が提示した会員カードなどに対する読み取り処理を実行し、前記会員カードが備えるICチップから会員カードID(装置別識別情報)などを取得する。
【0020】
一方、本実施形態における前記システム10は、一例として、互いに通信ネットワーク13で結ばれた以下のサーバ群から構成されている。すなわち、前記システム10は、個人情報・行動履歴情報収集サーバ100(履歴情報収集部)を備えている。この個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、前記交通履歴管理サーバ01、購買履歴管理サーバ02、およびウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03から利用者の個人情報や行動履歴情報を収集するサーバ装置である。
【0021】
また、前記システム10は、キャンペーン事業者等により登録された条件やサービス内容等の情報を管理するキャンペーン情報管理サーバ200(キャンペーン情報管理部)を含んでいる。また、前記システム10は、キャンペーン対象者を抽出し管理するキャンペーン対象者管理サーバ300(キャンペーン対象者抽出部)を含んでいる。また、前記システム10は、前記条件に対応する所定サービス内容を特定しキャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を前記レジスターサーバ05を介してレジスター06(サービス提供用の装置)に通知するキャンペーン照合サーバ400(キャンペーン提供指示部)を含んでいる。
【0022】
図2は本実施形態におけるキャンペーン提供システムを含むネットワーク構成例1を示す図であり、図3は本実施形態におけるキャンペーン提供システムを含むネットワーク構成例2を示す図である。こうした本実施形態における前記システム10に含まれる各サーバは、ハードディスクドライブなどの不揮発性記憶装置たる機能記憶部101に格納されたプログラム102を、CPUなどの演算部104により実行する。また、前記サーバらは、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力装置、ディスプレイなどの出力装置を必要に応じて備えるとしてもよい。また前記サーバらは、データベースとのデータ入出力処理などを実行するDB管理部103、他装置との間のデータ授受を担うNIC(Network Interface Card)など通信部107を有している。こうしたハードウェア構成は、前記交通履歴管理サーバ01、購買履歴管理サーバ02、ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03、キャンペーン情報入力端末04、レジスターサーバ05、レジスター06などにおいても共通するものとする(符号の説明は省略する)。
【0023】
続いて、前記システム10を構成する、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100、前記キャンペーン情報管理サーバ200、前記キャンペーン対象者管理サーバ300、前記キャンペーン照合サーバ400らが、例えばプログラムに基づき記憶装置にて構成・保持する機能部につき説明を行う。前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置たる前記サーバ01〜03より通信部107を介して受信して記憶部101に格納する履歴情報収集部110を備える。
【0024】
また、前記キャンペーン情報管理サーバ200は、行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置207を介して前記キャンペーン情報入力端末04から受信し、記憶部201のキャンペーン情報データベース225に格納するキャンペーン情報管理部210を備える。
【0025】
また、前記キャンペーン対象者管理サーバ300は、各利用者の行動履歴の情報を前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の記憶部101より読み出して、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報データベース225のキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定するキャンペーン対象者抽出部310を備える。
【0026】
また、前記キャンペーン照合サーバ400は、前記条件に対応する所定サービス内容を前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報データベース225で特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置407を介して、前記レジスターサーバ05を介してレジスター06に通知するキャンペーン提供指示部410を備える。
【0027】
なお、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報管理部210は、利用者の属性と行動履歴とに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置207を介してキャンペーン情報入力端末04から受信して前記キャンペーン情報データベース225に格納するとしてもよい。この場合、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、利用者および行動履歴の情報を前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の記憶部101より読み出して、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報データベース225のキャンペーン情報が示す利用者の属性と行動履歴とに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0028】
また、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の前記履歴情報収集部110は、前記通信ネットワーク11上に複数存在する前記サーバ01〜03より、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを通信部107を介して受信して記憶部101に格納するとしてもよい。この場合、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報管理部210は、利用者の属性と該当利用者における複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置207を介してキャンペーン情報入力端末04から受信して前記キャンペーン情報データベース225に格納する。また、前記キャンペーン対象者管理サーバ300の前記キャンペーン対象者抽出部310は、利用者および行動履歴の情報を前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の記憶部101より読み出して、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報データベース225のキャンペーン情報が示す利用者の属性と複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を組み合わせて行った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0029】
また、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の前記履歴情報収集部110は、通信ネットワーク11上に複数存在する前記サーバ01〜03より、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを通信部107を介して受信し、この受信情報が含む装置別識別情報を前記紐付テーブル125に照合して利用者の識別情報を特定し、この識別情報を含むレコードを前記一元管理データベース126に生成し、前記受信情報が含む各データを前記テンプレートテーブル128のデータ項目に照合し、前記一元管理データベース126の前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納する。一方、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報管理部210は、利用者の属性と該当利用者における複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置207を介して前記キャンペーン情報入力端末04から受信し、前記一元管理データベース126ないしテンプレートテーブル128のレコードと同じ振り分け欄を備えたレコードをキャンペーン情報データベース225に生成し、前記条件が含む各データを前記キャンペーン情報データベース225の前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納し、前記条件に対応付けて前記所定サービス内容を前記キャンペーン情報データベース225に格納する。また、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、利用者および行動履歴の情報を前記一元管理データベース126より読み出して、前記キャンペーン情報データベース225のキャンペーン情報が示す利用者の属性と複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を組み合わせて行った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0030】
また、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、キャンペーン対象者の識別情報を前記一元管理データベース126から抽出し、該当キャンペーン対象者に関して該当条件に対応する所定サービス内容を前記キャンペーン情報データベース225から抽出し、前記識別情報と所定サービス内容とを対応付けたキャンペーン対象者リストを作成して記憶部301のキャンペーン対象者データベース325に格納する。この場合、前記キャンペーン照合サーバ400のキャンペーン提供指示部410は、前記サーバ01〜03から通信装置407を介して特定の行動履歴(例:商品の購入行動のもの)を受信した際に、当該特定行動履歴が含む利用者の装置別識別情報を前記紐付テーブル125に照合して利用者の識別情報を特定し、この識別情報を前記キャンペーン対象者データベース325のキャンペーン対象者リストで照合して前記識別情報を特定できた場合、前記識別情報に対応する所定サービス内容を前記キャンペーン対象者リストから抽出し、前記識別情報が示すキャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置407を介して前記レジスターサーバ05を介して前記レジスター06に通知する。
【0031】
なお、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、前記条件および前記所定サービス内容の前記キャンペーン情報データベース225への格納処理を監視し、前記格納処理の実行を検知する毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行するとすれば好適である。
【0032】
また、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、所定時間の経過を計測し、前記所定時間の経過毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行するとすれば好適である。
【0033】
また、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100が前記サーバ01〜03より受信した利用者の情報と行動履歴の情報との前記一元管理データベース126への格納処理を監視し、前記格納処理の実行を検知する毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行するとすれば好適である。
【0034】
これまで示した前記システム10を構成する各サーバ100〜400における履歴情報収集部110、キャンペーン情報管理部210、キャンペーン対象者抽出部310、キャンペーン提供指示部410らはハードウェアとして実現してもよいし、各サーバにおけるメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶部に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、各サーバのCPUがプログラム実行に合わせて記憶部より該当プログラムをRAMに読み出して、これを実行することとなる。前記プログラムは、ネットワークを介して所定サーバから配布を受けて前記各サーバ100〜400らが保持しているとしてもよい。また、通信ネットワーク11、12、13はLAN、インターネット、その他任意の有線または無線を使ったネットワークを利用することができる。
【0035】
−−−テーブル構造例−−−
次に、本実施形態の前記システム10や前記サーバ01〜03らが利用するテーブル類の例について説明する。ここで前記交通履歴管理サーバ01は、記憶部において個人情報データベース011、交通履歴データベース012を備えている。前記個人情報データベース011は定期券等の発行時に得た利用者の個人情報を登録し、交通履歴データベース012は、改札を利用者が通過した際の履歴(=行動履歴)を蓄積する。
【0036】
例えば、図4(a)に例示する個人情報データベース011は、定期券等に一意に付した乗車券ID(0111)、前記定期券等の利用者の氏名(0112)、年齢(0113)、性別(0114)、住所(0115)、定期券発駅(0116)、定期券着駅(0117)といったデータ項目を有する。
【0037】
例えば、「ABCD」さんが氏名(ABCD)、年齢(99)、性別(男)、住所(茨城県H市)、定期券区間(H駅−O駅)といった個人情報を定期券発券装置等で入力して、乗車券IDが「S676080001」のカードを購入し、EFGHさん(25)が氏名(EFGH)、年齢(25)、性別(男)、住所(横浜市M区)、定期券区間(Y駅−T駅)といった個人情報を同様に入力して、乗車券「S676081018」を購入したとする。この場合、前記交通履歴管理サーバ01は、前記定期券発券装置から前記個人情報らを受信し、図4(a)に示すように前記個人情報データベース011にデータを格納するのである。
【0038】
また、図4(b)に例示する行動履歴データベース012は、利用者が駅等を利用した時刻(0121)、利用に際して提示された定期券等の乗車券ID(0122)、利用駅(0123)、入場・出場といった利用形態(0124)、定期券等のICチップにチャージされた電子マネー残額より交通機関利用に伴って引き落とされた決済額(0125)といったデータ項目を有する。
【0039】
例えば、「ABCD」さんが乗車券IDが「S676080001」のカードを利用して、日時「2009/03/03/17:00:10」に「T駅」から改札機を通って駅ホームに入場し、「EFGH」さんが乗車券IDが「S676081018」のカードを利用して、日時「2009/03/04/18:00:20」に「T駅」の改札機から出場し、前記カードのチャージ残高から「160円」引去られたとする。この場合、前記交通履歴管理サーバ01は、前記改札機から、各駅での入出場履歴や乗車賃の決済履歴といった行動履歴情報を受信し、図4(b)に示すように交通履歴データベース012に格納するのである。
【0040】
また、前記購買履歴管理サーバ02は、記憶部において個人情報データベース021、購買履歴情報データベース022を備えている。前記個人情報データベース021は、小売店等の会員カードの発行時に得た利用者の個人情報を登録し、前記購買履歴情報データベース022は、小売店等で利用者が商品を購入した際の履歴(=行動履歴)を蓄積する。 例えば、図5(a)に例示する個人情報データベース021は、会員カードID(0211)、利用者の氏名(0212)、年齢(0213)、性別(0214)、住所(0215)、会員カードの利用限度額(0216)のデータ項目を有する。
【0041】
例えば、「IJKL」さんが、氏名(IJKL)、年齢(24)、性別(男)、住所(横浜市A区)、限度額(\300,0000)といった個人情報を会員カードの発行機で入力して、会員カードIDが「B676081030」のカードを発行され、「MNOP」さんが、氏名(MNOP)、年齢(26)、性別(女)、住所(川崎市A区)、限度額(\500,0000)といった個人情報をカード発行機で入力して、会員カードIDが「676081029」のカードを発行されたとする。この場合、前記購買履歴管理サーバ02は、前記カード発行に伴う個人情報を前記カード発行機から受信し、図5(a)に示すように、個人情報データベース021にデータを格納する。
【0042】
また、図5(b)に例示する購買履歴022は、商品またはサービスの購買等が利用者によりなされた時刻(0221)、該当利用者の会員カードID(0222)、利用された店舗名(0223)、購買等された商品またはサービスのJANコードもしくはそれに相当するID(0224)、購買等に伴う決済額(0225)、支払区分(0226)、前記利用者に対応した店員名(0227)のデータ項目を有する。
【0043】
例えば、「IJKL」さんが、会員カードIDが「B676081030」のカードを利用して、日時「2009/03/05/18:30:10」に、「Tデパート」でJANコード「18410710」、価格「980円」の商品を「現金」で店員「QRST」さんから購入し、「MNOP」さんが、会員カードIDが「B676081029」のカードを利用して、日時「2009/03/06/19:00:30」に、「U食品店」でJANコード「21210102」、価格「1,050円」の商品を「一括払い」で店員「EFGH」さんから購入したとする。この場合、前記購買履歴管理サーバ02は、前記商品購入に伴う購買履歴=行動履歴情報を、決済処理を行った「Tデパート」や「U食品店」のレジスター06から受信し、図5(b)に示すように、購買履歴データベース022にデータを格納する。
【0044】
また、前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、記憶部において個人情報データベース031、ウェブサイト閲覧履歴データベース032を備えている。前記個人情報データベース031は、ウェブサイトで利用登録された利用者の個人情報を蓄積し、前記ウェブサイト閲覧履歴データベース032は、利用者が閲覧したウェブサイトのURL等を蓄積する。
【0045】
図6(a)に例示する個人情報データベース031は、利用者の利用IDに相当するウェブサイトID(0311)、前記利用者の氏名(0312)、年齢(0313)、性別(0314)、住所(0315)、出身地(0316)、趣味(0317)、ウェブサイト上で属するコミュニティ(0318)といったデータ項目を有する。
【0046】
例えば、「UVWX」さんが、あるウェブサイトにおいて氏名(UVWX)、年齢(29)、性別(女)、住所(横浜市A区)、出身地(沖縄県U市)、趣味(手品)、コミュニティ(横浜グルメ)といった個人情報を登録し、ウェブサイトID(W676080808)を付与され、「EFGH」さんがあるウェブサイトにおいて氏名(EFGH)、年齢(25)、性別(男)、住所(横浜市M区)、出身地(奈良県I郡)、趣味(バイク)、コミュニティ(横浜グルメ)といった個人情報を登録し、ウェブサイトID(W676081018)を付与され、「MNOP」さんがあるウェブサイトにおいて氏名(MNOP)、年齢(26)、性別(女)、住所(川崎市A区)、出身地(茨城県H市)、趣味(ストレージ作り)、コミュニティ(ストレージマニア)といった個人情報を登録し、ウェブサイトID(W676081029)を付与されたとする。この場合、前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、前記ウェブサイトを提供するウェブサーバ03aから前記個人情報を受信し、図6(a)に示すように、個人情報データベース031にデータを格納する。
【0047】
また、図6(b)に例示するウェブサイト閲覧履歴データベース032は、利用者がウェブサイトを閲覧した時刻(0321)、前記利用者のウェブサイトID(0322)、閲覧したウェブサイトURL(0323)、ウェブサイトでの書込(0324)といったデータ項目を有する。また、図6(c)に例示するウェブサイト購入履歴データベース033は、利用者がウェブサイトで購入行為を行った時刻(0331)、前記利用者のウェブサイトID(0322)、購入行為を行ったウェブサイトURL(0323)、購買等された商品またはサービスのJANコード(0324)、購買等に伴う決済額(0325)、支払区分(0326)のデータ項目を有する。
【0048】
例えば、ウェブサイトIDが「W676080808」の「UVWX」さんが「http://www.○△□.co.jp/rd/sdl」を閲覧し、ウェブサイトIDが「W676081018」の「EFGH」さんが「http://www.○△□.co.jp/rd/sdl」を閲覧し、書込欄に「クラウド」というタイトルで「書込」を行い、ウェブサイトIDが「W676081029」の「MNOP」さんが「http://www.○△□.co.jp/rd/sdl」を閲覧し、書込欄に「ストレージ」というタイトルで「書込」を行ったとする。この場合、前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、前記「http://www.○△□.co.jp/rd/sdl」のウェブサイトを提供するウェブサーバ03aから、閲覧や書込の履歴=行動履歴の情報を受信し、図6(b)に示すようにウェブサイト閲覧履歴データベース032にデータを格納する。
【0049】
なお、上記のサーバ01〜03が記憶部に保持しているこうした個人情報および行動履歴情報は、システム10が前記サーバ01〜03より取得し「第1テーブル」で保持するデータと同一である。従って、「第1テーブル」については図示を省略する。
【0050】
続いて、前記システム10を構成する前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、その記憶部101において、紐付テーブル125(第3テーブル)、データコード付与テーブル127、テンプレートテーブル128(第4テーブル)を格納している。
【0051】
例えば、図7(a)に例示する紐付テーブル125は、前記商品またはサービス等(鉄道、店舗、ウェブサイト等が提供するもの)の利用者のIDなど識別情報と、各提供装置(前記サーバ01〜03)で前記利用者に独自に割り当てている装置別識別情報(乗車券ID、会員カードID、ウェブサイトIDなど)とを対応付けて記憶するテーブルであり、前記利用者の識別情報としての統一ID(0431)をキーに、乗車券ID(0432)、会員カードID(0433)、ウェブサイトID(0434)の各データ項目を対応付けて有している。
【0052】
この紐付テーブル125は、例えば、個人情報・行動履歴情報収集サーバ100が、予め前記サーバ01〜03より乗車券ID、会員カードID、ウェブサイトIDなどに関するID付与履歴の情報(例:付与IDと、利用者の氏名、年齢、性別、住所など)を取得しておき、各サーバ01〜03の間で付与ID=装置別識別情報は異なるもののの、利用者の氏名、年齢、性別、住所が一致するものについて、そのID付与履歴情報が含む付与ID(乗車券ID、会員カードID、ウェブサイトIDなど)を、ある一人の利用者に由来するIDとして特定する。そして前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、ここで特定したID群に対して統一IDを付与し、前記紐付テーブル125に格納する。
【0053】
また、図7(b)に例示するデータコード付与テーブル127は、前記サーバ01〜03より得た利用者の個人情報や行動履歴情報を分類してコードを付与するためテーブルであり、前記サーバ01〜03より受信した元データ名(04511)をキーとして、データコード(04512)のデータ項目を対応付けて備えている。
【0054】
また、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100が備える前記テンプレートテーブル128は、利用者の個人情報と行動履歴の情報とが含むデータのデータ項目別の振り分け欄を規定したテーブルであり、後述する一元管理データベース126と一体となって「第4テーブル」をなす。個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、このテンプレートテーブル128を利用して前記サーバ01〜03より受信した個人情報・行動履歴情報が含むデータを分類して一元管理データベース126での振り分け先を判定する。前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、前記一元管理データベース126のレコードの各欄のうち、ここで判定した振り分け先に対応した欄に該当データを格納していくのである。
【0055】
図8(a)に例示するテンプレート(個人情報)128aは、利用者の個人情報が含むデータのデータ項目別の振り分け欄を規定したテーブルであり、元のデータ名(04521)をキーとして、前記元のデータ名に対応して前記データコード付与テーブル127から得るデータコード(04522)、前記紐付テーブル125から得る統一ID(04523)、元のデータが含んでいた利用者の氏名(04524)、年齢(04525)、性別(04526)、住所(04527)、定期発駅(04528)、定期着駅(04529)、限度額(045210)、出身地(045211)、趣味(045212)、コミュニティ(045213)のデータ項目を対応付けて備える。
【0056】
また、図8(b)に例示するテンプレート(履歴情報)128bは、利用者の行動履歴の情報が含むデータのデータ項目別の振り分け欄を規定したテーブルであり、元のデータ名(04531)をキーとして、前記元のデータ名に対応して前記データコード付与テーブル127から得るデータコード(04532)、元のデータが含んでいた時刻情報を設定するWhen(04533)、前記統一IDを設定するWho(04534)、元のデータが含んでいた利用駅、店舗名、ウェブサイトURLなど商品またはサービスの利用場所情報を設定するWhere(04535)、交通履歴に関しては利用形態、購買履歴に関してはJANコード、ウェブサイト閲覧履歴等に関してはウェブサイトURLを設定するWhat1(04536)、交通履歴に関しては決済額、購買履歴に関しては店舗名、ウェブサイト購入履歴に関しては決済額を設定するWhat2(04537)、購買履歴等に関しては支払区分を設定するOther1(04538)、購買履歴に関しては店員名を設定するOther2(04539)のデータ項目を対応付けて有する。
【0057】
また、個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、記憶部101において一元管理データベース126(前記テンプレートテーブル128と共に第4テーブルをなす)を備えている。この一元管理データベース126は、利用者の情報と行動履歴の情報とが含むデータのデータ項目別の振り分け欄を備えており、前記テンプレートテーブル128を利用して振り分け先が判定されたデータが格納されるデータベースとなる。従って、この一元管理データベース126は、前記テンプレートテーブル128と同じデータ構造のレコードを格納するデータベースとなる。こうした本実施形態における前記一元管理データベース126は、一例として、一元管理データベース(個人情報)126a、一元管理データベース(履歴情報)126bの二つのデータベースを含んでいる。
【0058】
図9(a)に例示する一元管理データベース(個人情報)126aは、統一ID(04511)、氏名(04512)、年齢(04513)、性別(04514)、住所(04515)、定期発駅(04516)、定期着駅(04517)、限度額(04518)、出身地(04519)、趣味(045110)、コミュニティ(045111)の各データ項目を有している。また、図9(b)に例示する一元管理データ(履歴情報)126bは、When(04521)、Who(04522)、Where(04523)、What1(04524)、What2(04525)、データコード(04526)、Other1(04527)、Other2(04528)の各データ項目を有する。
【0059】
また、前記キャンペーン情報管理サーバ200は、記憶部201において前記キャンペーン情報データベース225(第2テーブル)を備えている。このキャンペーン情報データベース225は、行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容(例:所定商品の決済額を所定割合だけ割り引く、決済用のポイントを付与する、など)とを含むキャンペーン情報を格納するデータベースとなる。本実施形態におけるキャンペーン情報データベース225は、例えば、キャンペーンのサービス内容テーブル225a、キャンペーン条件(行動履歴)テーブル225b、キャンペーン条件(個人情報)225c、の各テーブルから構成される。
【0060】
図10(a)に例示するサービス内容テーブル225aは、キャンペーンID(06111)、キャンペーン開始時期を示す期間1(06112)、キャンペーン終了時期を示す期間2(06113)、キャンペーン対象商品のJANコード(06114)、およびサービス内容(06112)の各データ項目を有する。
【0061】
また、図10(b)に例示するキャンペーン条件(行動履歴)テーブル225bは、キャンペーン対象者判定用の行動履歴の条件を示すテーブルであり、キャンペーンID(06121)、キャンペーン開始時期を示す期間1(06122)、キャンペーン終了時期を示す期間2(06123)、前記一元管理データベース126のデータ項目と対応するWhere(06124)、What1(06125)、What2(06126)、Code(06127)、Other1(06128)、Other2(06129)の各データ項目を有している。
【0062】
また、図10(c)に例示するキャンペーン条件(個人情報)テーブル225cは、キャンペーン対象者判定用の個人情報の条件を示すテーブルであり、キャンペーンID(06131)、氏名(06132)、年齢(06133)、性別(06134)、住所(06135)、定期発駅(06136)、定期着駅(06137)、限度額(06138)、出身地(06139)、趣味(061310)、コミュニティ(061311)の各データ項目を有する。
【0063】
なお、前記キャンペーン対象者管理サーバ300は、キャンペーン対象者リストを作成して記憶部301のキャンペーン対象者データベース325に格納する。前記キャンペーン対象者データベース325は、図11に示すように、利用者の識別情報たる統一ID(0721)に、前記利用者の個人情報・行動履歴情報に条件が合致したキャンペーンのキャンペーンID(0722)のデータを対応付けて格納している。
−−−処理フロー例1−−−
以下、本実施形態におけるキャンペーン提供方法の実際手順について図に基づき説明する。なお、以下で説明するキャンペーン提供方法に対応する各種動作は、前記システム10を構成する各サーバ100〜300のRAMに読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0064】
図12は本実施形態のキャンペーン提供方法の処理フロー例1を示す図である。このフローは、個人情報や行動履歴情報の収集処理の流れを示すフローチャートである。ここで前記交通履歴管理サーバ01は、例えば、ネットワークで結ばれた鉄道駅の改札機01aが送信してくる、当該改札機01aでのチケットないしICカードの読み取りに伴う利用者の入出場記録(この記録には、前記チケットやICカードから読み取った乗車券ID、利用駅のID、運賃決済額、利用時刻などの情報が含まれる)、券売機など所定装置が送信してくる、当該装置での前記ICカードのICチップへの電子マネーチャージ記録(この記録には、前記ICカードから読み取られた乗車券ID、利用駅のID、チャージ金額などの情報が含まれる)を受信し、記憶部において利用者の行動履歴情報として格納する(s100)。
【0065】
また、前記交通履歴管理サーバ01は、前記鉄道駅に備わる定期券発行装置01bが送信してくる、当該定期券発行装置01bでの定期券発行処理に伴って得る利用者の個人情報を受信し記憶部に格納する(s101)。なお、ここで記憶部に格納される前記個人情報としては、前記定期券発行装置01bの入力装置で利用者から入力された、利用者の氏名、年齢、性別、住所、定期券区間をなす発駅・着駅、および発行時に定期券発行装置01bで付与された乗車券IDなどの情報が含まれる。
【0066】
同様に、前記購買履歴管理サーバ02は、ネットワークで結ばれた店舗のレジスター06が送信してくる、当該レジスター06での代金決済に伴う利用者の購買記録(この記録には、利用者が決済時に提示した会員カードより読み取られた会員カードID、購買時刻、利用店舗名、購買商品のJANコード、決済額、支払い区分、対応店員名などの情報が含まれる)を受信し、行動履歴情報として記憶部に格納する(s100)。
【0067】
また、前記購買履歴管理サーバ02は、前記店舗の会員カード発行装置02aないし06aが送信してくる、当該会員カード発行装置02aないし06aの入力装置で会員カード発行に伴って入力を受け付けた利用者の個人情報(この情報には、利用者に発行した会員カードのID、利用者の氏名、年齢、性別、住所、利用限度額などの情報が含まれる)を受信し、前記利用者の個人情報として記憶部に格納する(s101)。
【0068】
また、前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、オンラインショッピングサイトやコミュニティサイト等をウェブ上で提供するウェブサーバ03aが送信してくる、ウェブサイトを訪れた利用者の閲覧記録や、ウェブサイトにおける利用者のオンラインショッピングの記録を受信し、記憶部において利用者の行動履歴情報として格納する(s100)。
【0069】
また、前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03は、前記ウェブサーバ03aが送信してくる、ウェブサイトの利用登録に伴って得る利用者の個人情報を受信し、記憶部において利用者の個人情報として格納する(s101)。なお、ここで記憶部に格納される前記個人情報としては、前記ウェブサーバ03aが入力画面等を介して前記利用者の端末から入力された、利用者の氏名、年齢、性別、住所、出身地、趣味、所属コミュニティ、および利用登録時にウェブサーバ03aで付与されたウェブサイトIDなどの情報が含まれる。
【0070】
上述のサーバ01〜03は、各々で記憶部に蓄積した利用者の個人情報・行動履歴情報を、前記通信ネットワーク11を介し、前記システム10の個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する(s102)。前記サーバ01〜03らがデータ送信を行うタイミングとしては、個人情報・行動履歴情報を配下の装置(例:改札機など)より得られたタイミングとしてもよいし、サーバ自身に備わるクロック機能で所定時間の経過を計測して一定間隔毎としてもよい。
【0071】
一方、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の履歴情報収集部110は、前記利用者の個人情報や行動履歴情報を、前記サーバ01〜03(ないし前記レジスターサーバ05)の少なくともいずれかより通信部107を介して受信して記憶部101に格納する(s103)。なお、上記では、複数のサーバ01〜03より個人情報や行動履歴情報を受信する場合を例示したが、勿論、前記サーバ01〜03のうちいずれか1つのサーバのみから個人情報・行動履歴情報の受信をする場合も想定できる。また、行動履歴情報のみを受信する場合も想定できる(行動履歴情報には利用者個人を特定する最低限の情報として、会員カードIDや乗車券ID、ウェブサイトIDなどが含まれており、例えば、交通機関のICカード型乗車券のチャージ金額を、店舗やウェブサイト等での商品代金の決済に用いる場合などは、決済時に判明する乗車券ID=利用者の識別情報となるから、行動履歴情報のみでもキャンペーン対象者の特定やキャンペーンサービスの提供は可能)。
【0072】
続いて、前記履歴情報収集部110は、前記サーバ01〜03らから受信した個人情報や行動履歴情報を、前記データコード付与テーブル127に照合し、例えば交通履歴管理サーバ01から受信した個人情報にはデータコード「1」、交通履歴情報にはデータコード「2」を付与する(s104)。同様に、前記購買履歴管理サーバ02から受信した個人情報にはデータコード「3」、購買履歴情報にはデータコード「4」、前記ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03から受信した個人情報にはデータコード「5」、閲覧履歴情報にはデータコード「6」、購買履歴情報にはデータコード「7」、を付与する。
【0073】
また前記履歴情報収集部110は、前記個人情報や行動履歴情報が含む会員カードIDや乗車券ID、ウェブサイトIDを前記紐付テーブル125に照合し、利用者の統一IDに変換する(s105)。また、前記履歴情報収集部110は、前記ステップs105で変換した統一IDを含むレコードを前記一元管理データベース126に生成し、前記ステップs104で付与したデータコードと、前記個人情報・行動履歴情報が含む各データを前記テンプレートテーブル128に照合し、前記一元管理データベース126の前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納する(s106)。さらに前記履歴情報収集部110は、前記一元管理データベース126において、前記統一IDごとのデータを時系列で並べ替える(s107)。なお、このステップs107の処理は、前記一元管理データベース126に格納された全てのレコードに対して完了するまで繰り返し行う。
【0074】
具体的には、図4〜6に例示した各個人情報や行動履歴情報のデータを、図8に示したテンプレートテーブル128に従って、一元管理データベース126に格納した場合、個人情報は図9(a)、行動履歴情報は図9(b)に示すデータ構造となる。例えば、「EFGH」さんは、個人情報に関して交通履歴管理サーバ01の個人情報データベース011とウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03の個人情報データベース031の二つのデータベースにレコードが存在している。
【0075】
そこで前記履歴情報収集部110は、交通履歴管理サーバ01から得た個人情報(交通個人情報と称する)の乗車券IDを前記紐付テーブル125に照合して、統一ID(676081018)を特定し、一元管理データベース126(個人情報)でレコードを生成する。そしてこの統一IDをキーに含むレコードにおいて、前記交通個人情報が含む氏名(EFGH)を前記レコードの氏名欄04412へ、前記交通個人情報が含む年齢(25)を前記レコードの年齢欄04413へ、前記交通個人情報が含む性別(男)を前記レコードの性別欄04414へ、前記交通個人情報が含む住所(横浜市M区)を前記レコードの住所欄04415へ、前記交通個人情報が含む定期発駅(Y駅)を前記レコードの定期発駅欄04416へ、前記交通個人情報が含む定期着駅(T駅)を前記レコードの定期着駅欄04417に格納する。また同様に、ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ03から得た個人情報(ウェブサイト個人情報と称する)の出身地(奈良県I郡)を前記レコードの出身地欄04419へ、前記ウェブサイト個人情報の趣味(バイク)を前記レコードの趣味欄044110へ、前記ウェブサイト個人情報のコミュニティ(横浜グルメ)を前記レコードのコミュニティ欄044111へ格納する。前記レコードは、図9(a)に示す例では、上から4つ目のレコードにあたる。
【0076】
一方、前記履歴情報収集部110が前記購買履歴管理サーバ02より得た購買履歴情報を、一元管理データベース126に格納する状況を想定すると、前記履歴情報収集部110は、図5(b)の購買履歴データベース022の2行目のレコードにおける、購買履歴の時刻(2009/03/05/18:30:10)を、一元管理データベース(履歴情報)126bにおいて生成したレコードのWhen欄04421へ、同じく購買履歴が示す会員カードIDを前記紐付テーブル125に照合して得た統一ID(676081030)をWho欄04422へ、購買履歴の店舗名(Tデパート)をWhere欄04423へ、購買履歴のJANコード(18410710)をWhat1欄04424へ、購買履歴の決済額(980)をWhat2欄04425へ、購買履歴の支払区分(現金)をOther1欄04427へ、購買履歴の店員名(QRST)をOther2欄04428へ格納する。前記レコードは、図9(b)の上から2つ目のレコードにあたる。
【0077】
−−−処理フロー例2−−−
次に、キャンペーン情報の管理処理について説明する。図13は本実施形態のキャンペーン提供方法の処理フロー例2を示す図である。この場合、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報管理部210は、キャンペーン対象者とする利用者についての属性と該当利用者における行動履歴とに関する条件を、キャンペーンサービスの内容と共にキャンペーン情報として、前記キャンペーン情報入力端末04から受け付ける(s200)。キャンペーン対象者の条件として、利用者の個人情報を含めない場合、前記キャンペーン情報管理部210は、前記キャンペーン情報入力端末04から行動履歴の条件とキャンペーンサービス内容の指定のみを受け付ける。いずれにしても、キャンペーンサービスを展開する企業等の意志次第である。
【0078】
また、前記条件として指定される利用者の個人情報や行動履歴に関しても、1つの属性についてのみ指定を受け付けるとしてもよいし、或いは、複数の個人情報、複数の行動履歴が組み合わさった一連の情報、などを条件として指定を受け付けてよい。
【0079】
前記キャンペーン情報管理部210は、前記キャンペーン情報を前記通信装置207を介して前記キャンペーン情報入力端末04から受信して、前記一元管理データベース126のレコードと同じ振り分け欄を備えたレコードをキャンペーン情報データベース225に生成する(s201)。そして、前記キャンペーン情報管理部210は、前記キャンペーン情報に含まれる前記条件が示す各データを前記キャンペーン情報データベース225の前記レコードにおいて、該当するデータ項目の振り分け欄に格納する(s202)。また前記キャンペーン情報管理部210は、前記条件に対応付けて前記キャンペーンサービス内容を前記キャンペーン情報データベース225に格納する(s203)。
【0080】
図10(a)に示した例では、キャンペーンサービス内容として、たとえば、キャンペーンIDを「CAM001」、キャンペーン開始日を「2009/03/10」、キャンペーン終了日を「2009/03/25」、キャンペーン対象商品のJANコードを「123456789」、サービス内容を「○△□社製電子レンジ“1234”30%OFF!」をキャンペーン情報管理サーバに登録した例となっている。
【0081】
また図10(b)に示した例では、前記キャンペーンID「CAM001」なるキャンペーンサービスの提供条件として、利用者の行動履歴を指定している。この例では、例えば、1つ目の行動履歴の実行期間の条件を期間1「2009/03/01」〜期間2「2009/03/10」とし、行動の実行場所たるwhereを「T駅」、行動履歴の種類たるデータコードを「2」=交通履歴情報となっている。また、前記1つ目の行動履歴と組になった2つ目の行動履歴の条件として、実行期間の条件を期間1「2009/03/01」〜期間2「2009/03/10」とし、実行場所たるwhereを「http://www.○△□.co.jp/rd/sdl」、行動履歴の種類たるデータコードを「6」=web閲覧履歴情報、となっている。
【0082】
同様に、図10(c)に示す例では、前記キャンペーンID「CAM001」なるキャンペーンサービスの提供条件として、利用者の個人情報を指定している。この例では、例えば、対象者の条件として、参加コミュニティが「横浜グルメ」とする例になっている。
【0083】
−−−処理フロー例3−−−
次に、キャンペーン対象者の抽出処理について説明する。図14は本実施形態のキャンペーン提供方法の処理フロー例3を示す図である。この場合、前記キャンペーン対象者管理サーバ300のキャンペーン対象者抽出部310は、前記個人情報および行動履歴情報を、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の一元管理データベース126より読み出す(s300)。この例では、一元管理データベース126より個人情報や行動履歴情報を読み出す場合を示すが、前記サーバ01〜03よりシステム10が収集した個人情報や行動履歴情報が、単純に個人情報・行動履歴情報収集サーバ100の記憶部101におけるテーブル(=第1テーブル)に格納されている場合、当該テーブルから読み出すとしてもよい。また、前記キャンペーン対象者抽出部310は、前記キャンペーン情報データベース225においてキャンペーン対象者の条件として個人情報が規定されているか検索し、個人情報の規定がなかった場合、前記一元管理データベース126等から行動履歴情報のみを抽出する場合も想定できる。この場合、前記キャンペーン対象者抽出部310は、各利用者の行動履歴の情報を、前記キャンペーン情報データベース225のキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定するのである。
【0084】
また、前記キャンペーン対象者抽出部310は、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報データベース225より、キャンペーン情報(利用者の属性と行動履歴とに関する条件)を読み出す(s301)。図10(b)、(c)に例示した例であれば、前記キャンペーン対象者抽出部310は、前記キャンペーン情報として、キャンペーン「CAM001」に関するキャンペーン条件(行動履歴)を2レコード、キャンペーン条件(個人情報)を1レコード読み出すことになる。
【0085】
そこで前記キャンペーン対象者抽出部310は、例えばまず、2つのキャンペーン条件(行動履歴)のうち1つ目のキャンペーン条件を、前記ステップs300で読み出した全ての行動履歴情報と照合する(s302)。図10(b)に例示したキャンペーン情報(行動履歴)のうち1レコード目は、「2009/03/01」〜「2009/03/10」の期間に、「T駅」を利用した人、という条件を示している。そこで、前記キャンペーン対象者抽出部310は、図9(b)の全データに対して、「when」が前記期間に含まれており、「where」が「T駅」であるレコードの検索を行なう。図9(b)の一元管理データベース126bのレコード中で、前記条件と一致するのは、統一ID「who」が「676080001」で時刻「when」が「2009/03/03/17:00:10」、利用場所の「where」が「T駅」、「what1」が「入場」のレコード(1つめのレコード)と、統一IDが「676081018」で「2009/03/04/18:00:20」に「T駅」を「出場」したレコード(4つ目のレコード)である。
【0086】
続いて前記キャンペーン対象者抽出部310は、前記ステップs302の照合処理で特定した2つのレコードより、統一ID「676080001」、「676081018」を抽出し、この統一IDを「who」に持つレコードであり、「when」が「2009/03/01」から「2009/03/10」の間、「where」が「http://www.○△□.co.jp/rd/sdl」であるレコードを、前記一元管理データベース126bのレコード中より検索する(s303)。図9(b)の例であれば、前記キャンペーン対象者抽出部310は、前記二人の利用者「676080001」、「676081018」のうち、統一IDが「676081018」の利用者を前記二つ目のキャンペーン情報にも一致する者として特定できる。
【0087】
さらに、前記キャンペーン対象者抽出部310は、2つの行動履歴に関するキャンペーン条件を満たした統一ID「676081018」の利用者に関して、前記キャンペーン条件(個人情報)についてもチェックする(s304)。前記キャンペーン条件(個人情報)は、所属コミュニティが「横浜グルメ」である者となっている。そこで前記キャンペーン対象者抽出部310は、図9(a)に例示した一元管理データベース126aより統一IDが「6760801018」のレコードを検索し、このレコードに設定されている「コミュニティ」欄のデータが「横浜グルメ」と一致するか判定する。統一IDが「6760801018」のレコードにおいて「コミュニティ」欄のデータは「横浜グルメ」と設定されているから、この場合、前記統一IDが「6760801018」の利用者は、個人情報と行動履歴情報の両方について全てキャンペーン条件を満たす者として特定できる。
【0088】
そこで、前記キャンペーン対象者抽出部310は、全てのキャンペーン条件を満たした利用者の統一ID「6760801018」と、前記キャンペーンID「CAM001」とをセットにして、キャンペーン対象者の情報として記憶部301のキャンペーン対象者データベース325に保存する(s305)。こうして、前記キャンペーン対象者抽出部310は、キャンペーン情報データベース225のキャンペーン情報が示す利用者の属性と行動履歴とに関する条件を満たす属性を持った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0089】
前記キャンペーン対象者抽出部310は、以上の処理(前記ステップs300〜s305)を、前記キャンペーン情報データベース225が含む全てのキャンペーン情報に関して行って(s306:y)、全キャンペーン対象者のリスト、すなわちキャンペーン対象者リスト(図11参照)を作成しキャンペーン対象者データベース325に格納する。
【0090】
なお、上記の例では、複数の行動履歴の組み合わせに関する条件に基づいてキャンペーン対象者抽出を行う例を示したが、キャンペーン条件として1つの行動履歴のみが規定されている例を想定しても勿論よい。
【0091】
また、上記キャンペーン対象者の抽出に関する処理は、前記キャンペーン対象者抽出部310が、前記キャンペーン情報管理サーバ200における新たなキャンペーン情報の登録処理を検知(キャンペーン情報管理サーバ200が登録処理イベントの発生にあわせて通知してくる)し、その検知時に開始するとしてもよい。
【0092】
或いは、前記キャンペーン対象者抽出部310が、キャンペーン対象者管理サーバ300が備えるクロック機能にて所定時間の経過を計測し、前記所定時間の経過毎に前記処理を開始するとしてもよい。
【0093】
または、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100が前記サーバ01〜03より受信した利用者の個人情報と行動履歴の情報との前記一元管理データベース126への格納処理のイベント発生を、前記キャンペーン対象者抽出部310に通知する場合、前記キャンペーン対象者抽出部310は、前記格納処理のイベント発生検知毎に前記処理を開始するとしてもよい。
【0094】
なお、前記キャンペーン対象者抽出部310は、キャンペーン情報が示す有効期間(「期間1」から「期間2」の間)と、自身のクロック機能が示す日付や時刻の情報とを定期的に照合して、有効期間が経過してしまったキャンペーン情報を特定し、該当キャンペーン情報を、前記キャンペーン情報管理サーバ200のキャンペーン情報データベース225から削除する。同様にキャンペーン対象者抽出部310は、前記該当キャンペーン情報が示すキャンペーンIDに対応付けされている統一IDを、前記キャンペーン対象者データベース325のキャンペーン対象者リスト中より特定し、該当レコードを削除する。
【0095】
−−−処理フロー例4−−−
次に、キャンペーン対象者に対するキャンペーンサービスの提供指示の処理について説明する。図15は本実施形態のキャンペーン提供方法の処理フロー例4を示す図である。この場合、前記キャンペーン照合サーバ400のキャンペーン提供指示部410は、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100が、前記サーバ01〜03から特定の行動履歴(例:特定のJANコードに該当する商品の購買履歴など)を受信した際に、当該特定行動履歴が含む利用者の会員カードID等を前記紐付テーブル125に照合して利用者の統一IDを特定し、この統一IDを前記キャンペーン対象者データベース325のキャンペーン対象者リストで照合して前記統一IDを特定できた場合、前記統一IDに対応する所定サービス内容を前記キャンペーン対象者リストから抽出し、前記統一IDが示すキャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、前記レジスターサーバ05を介してレジスター06に通知する。以下、具体例に即して上記処理について説明する。
【0096】
例えば、会員カードIDが「B676081018」の利用者が、キャンペーン対象商品である「○△□社製電子レンジ“1234”」を、小売店(Dカメラ)で購入した場合を想定する。この場合、小売店(Dカメラ)のレジスター06は、前記利用者が購入した商品「○△□社製電子レンジ“1234”」のJANコード「123456789」(ないしはJANコードに相当する商品ID)と、ユーザ判別用のID=前記会員カードID「B676081018」を読み取って、読み取った情報と読み取り時刻(2009/03/12/15:45:10)をレジスターサーバ05に送信する。レジスターサーバ05では前記情報をレジスター06より受信し(s401)、記憶部301に記憶する(s402)。また、前記レジスターサーバ05は、前記JANコード、読取時刻、前記会員カードID等を、キャンペーン照合サーバ400に送信する(s403)。
【0097】
一方、前記キャンペーン照合サーバ400は、前記JANコード、読取時刻、会員カードID等を、前記レジスターサーバ05から受信して取得し(s406)、前記JANコードおよび読取時刻の情報を、キャンペーン情報管理サーバ200に送信する(s407)。また、前記キャンペーン照合サーバ400は、前記会員カードIDを、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100に送信する(s408)。
【0098】
前記キャンペーン情報管理サーバ200は、前記キャンペーン照合サーバ400から、前記JANコード(123456789)および読取時刻(2009/03/12/15:45:10)の情報を受信して取得し(s421)、キャンペーン情報データベース225において、前記JANコードに該当するレコードを検索する(s422)。前記キャンペーン情報管理サーバ200は、前記ステップs422の処理で該当するキャンペーン情報のレコードを検索できた場合、処理をステップs424へ進め、他方、該当レコードを検索できなかった場合(s423:N)、処理を終了する。
【0099】
前記キャンペーン情報管理サーバ200は、前記ステップs423にて該当するキャンペーン情報を検索できた場合、(s423:Y)、前記読取時刻(2009/03/12/15:45:10)が、該当キャンペーン情報が示すキャンペーン期間(2009/03/10〜2009/03/20)内か否か判定する(s424)。前記読取時刻がキャンペーン期間内であれば(s425:Y)、前記キャンペーン情報管理サーバ200は、処理をステップs426へ進め、他方、前記読取時刻が前記キャンペーン期間内でなければ(s425:N)、処理を終了する。前記キャンペーン情報管理サーバ200は、ステップs426において、該当キャンペーン情報が示すキャンペーンID(CAM001)とキャンペーン内容(「○△□社製電子レンジ“1234”30%OFF!」)のデータを、キャンペーン照合サーバ400へ送信する。
【0100】
一方、前記ステップs408の結果、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100は、前記キャンペーン照合サーバ400から、前記会員カードID「B676081018」を受信して取得する(s414)。また、前記会員カードID「B676081018」を前記紐付テーブル125を利用するなどして統一ID「676081018」へ変換し(s415)、その統一IDをキャンペーン照合サーバ400へ送信する(s416)。
【0101】
他方、前記キャンペーン照合サーバ400は、前記個人情報・行動履歴情報収集サーバ100より前記統一ID「676081018」を取得し(s409)、また、前記キャンペーン情報管理サーバ200よりキャンペーンID(CAM001)とキャンペーン内容(「○△□社製電子レンジ“1234”30%OFF!」)のデータを取得する(s410)。ここで前記キャンペーン照合サーバ400は、前記統一IDとキャンペーンIDをキャンペーン対象者管理サーバ300へ送信する(s411)。
【0102】
キャンペーン対象者管理サーバ300は、前記統一ID(676081018)とキャンペーンID(CAM001)を前記キャンペーン照合サーバ400より取得し(s417)、前記統一IDとキャンペーンIDをキーに前記キャンペーン対象者データベース325のキャンペーン対象者リスト中から該当者を検索する(s418)。前記キャンペーン対象者管理サーバ300は、前記ステップs418の検索処理の結果、該当者が存在すれば(s419:Y)、処理をステップs420へ進め、他方、該当者が存在しない場合(s419:N)、処理を終了する。
【0103】
ステップs420において、前記キャンペーン対象者管理サーバ300は、前記統一IDに対応する利用者に対し、キャンペーンサービスを提供可能との通知を、キャンペーン照合サーバ400へ送信する。
【0104】
この時、前記キャンペーン照合サーバ400は、前記キャンペーンサービスの提供OKとの通知を取得し(s412)、前記ステップs410で取得しているキャンペーン内容のデータを含むキャンペーン提供指示をレジスターサーバ05へ送信する(s413)。 一方、前記レジスターサーバ05は、前記キャンペーン照合サーバ400よりキャンペーン内容(「○△□社製電子レンジ“1234”30%OFF!」)を含む前記提供指示を取得し(s404)、配下のレジスター06等でキャンペーン内容を表示ないしは実行し(s405)、処理を終了する。
【0105】
以上、本実施形態によれば、前記商品またはサービスの提供装置から利用者の様々な種類の行動履歴を取得して、こうした行動履歴に応じたキャンペーンサービスを特定・提供することができる。また、利用者はそれぞれの商品またはサービスの利用にあたって従来から必要とされている会員カードやID、パスワード等の他に特別な手段を用意せずとも、その利用者におけるそれまでの行動履歴にマッチしたキャンペーンの提供(例:商品購入時の割引サービスなど)を受けることができる。したがって、利用者の様々な種類の行動履歴を考慮したキャンペーンサービスを、キャンペーン提供用の特別な媒体を必要とせずに提供できる。
【0106】
なお、本実施形態の前記キャンペーン提供システム10は、以下の通りの構成としてもよい。すなわち、前記キャンペーン情報管理部は、利用者の属性と行動履歴とに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して前記端末から受信して前記第2テーブルに格納するとしてもよい。
【0107】
この場合、前記キャンペーン対象者抽出部は、利用者および行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す利用者の属性と行動履歴とに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0108】
こうした構成を採用すれば、利用者の行動履歴のみならず利用者の属性(例:年齢、性別、居住地、職業、趣味など)についても対応したキャンペーンサービスを特定・提供することができる。また上記同様に、利用者はそれぞれの商品またはサービスの利用にあたって従来から必要とされている会員カードやID、パスワード等の他に特別な手段を用意せずとも、その利用者の属性と当該利用者におけるそれまでの行動履歴の両方にマッチしたキャンペーンの提供(例:商品購入時の割引サービスなど)を受けることができる。
【0109】
また、前記履歴情報収集部は、ネットワーク上に複数存在する前記提供装置より、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを通信装置を介して受信して前記第1テーブルに格納するとしてもよい。
【0110】
この場合、前記キャンペーン情報管理部は、利用者の属性と該当利用者における複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信して前記第2テーブルに格納する。
【0111】
また、前記キャンペーン対象者抽出部は、利用者および行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す利用者の属性と複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を組み合わせて行った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0112】
こうした構成を採用すれば、利用者における、例えば、交通手段による移動の後に異動先の小売店等で商品購入、といった一連の行動を考慮してキャンペーンサービスを特定・提供することができる。また上記同様に、利用者はそれぞれの商品またはサービスの利用にあたって従来から必要とされている会員カードやID、パスワード等の他に特別な手段を用意せずとも、その利用者の属性と当該利用者におけるそれまでの一連の行動履歴の両方にマッチしたキャンペーンの提供(例:商品購入時の割引サービスなど)を受けることができる。
【0113】
また、前記記憶装置において、利用者の識別情報と各提供装置で前記利用者に割り当てている装置別識別情報とを対応付けて記憶する第3テーブルと、前記利用者の情報と行動履歴の情報とが含むデータのデータ項目別の振り分け欄を規定した第4テーブルと、を備え、前記第2テーブルが前記第4テーブルの前記振り分け欄と同じデータ格納欄を備えるとしてもよい。
【0114】
この場合、前記履歴情報収集部は、ネットワーク上に複数存在する前記提供装置より、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを通信装置を介して受信し、この受信情報が含む装置別識別情報を前記第3テーブルに照合して利用者の識別情報を特定し、この識別情報を含むレコードを前記第4テーブルに生成し、前記受信情報が含む各データを前記第4テーブルの前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納する。
【0115】
また、前記キャンペーン情報管理部は、利用者の属性と該当利用者における複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、前記第4テーブルのレコードと同じ振り分け欄を備えたレコードを第2テーブルに生成し、前記条件が含む各データを前記第2テーブルの前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納し、前記条件に対応付けて前記所定サービス内容を前記第2テーブルに格納する。
【0116】
また、前記キャンペーン対象者抽出部は、利用者および行動履歴の情報を前記第4テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す利用者の属性と複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を組み合わせて行った利用者をキャンペーン対象者として特定する。
【0117】
こうした構成を採用すれば、商品またはサービスの提供装置において管理している利用者の情報や行動履歴の情報について、前記提供装置間でデータ項目等が異っているとしても、それをシステム側で吸収し、統一形式のデータとして取り扱うことができる。従って、以降の処理を効率的に実行できる。
【0118】
また、前記キャンペーン対象者抽出部は、キャンペーン対象者の識別情報を前記第4テーブルから抽出し、該当キャンペーン対象者に関して該当条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルから抽出し、前記識別情報と所定サービス内容とを対応付けたキャンペーン対象者リストを作成して記憶装置に格納するとしてもよい。
【0119】
この場合、前記キャンペーン提供指示部は、前記提供装置から通信装置を介して特定の行動履歴を受信した際に、当該特定行動履歴が含む利用者の装置別識別情報を前記第3テーブルに照合して利用者の識別情報を特定し、この識別情報を前記キャンペーン対象者リストで照合して前記識別情報を特定できた場合、前記識別情報に対応する所定サービス内容を前記キャンペーン対象者リストから抽出し、前記識別情報が示すキャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知する。
【0120】
こうした構成を採用すれば、利用者の行動が前記条件に合致するか否かの判定を予め済ませておくことができ、キャンペーンサービス提供のトリガーとして該当利用者の所定行動(前記条件に規定されている商品またはサービスの購買など)があれば、すぐさま該当キャンペーンサービスの提供を(前記レジ装置などのサービス提供用の装置に)指示することができる。
【0121】
また、前記キャンペーン対象者抽出部は、前記条件および前記所定サービス内容の前記第2テーブルへの格納処理を監視し、前記格納処理の実行を検知する毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行するとしてもよい。こうした構成を採用すれば、前記条件等の新規登録や変更の内容に迅速に対応して、キャンペーン対象者リストの作成を行うことができ、例えば、変更前の条件であれば行動履歴等が合致していたが、変更後の条件には行動履歴等が合致しない利用者をキャンペーン対象者とし、キャンペーンサービスの提供を誤って行うといった懸念を解消する。
【0122】
また、前記キャンペーン対象者抽出部は、所定時間の経過を計測し、前記所定時間の経過毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行するとしてもよい。
【0123】
こうした構成を採用すれば、前記条件等の新規登録や変更、或いは利用者の個人情報や行動履歴の変化に対応して、一定期間毎にキャンペーン対象者リストの更新を行うことができる。これにより、例えば、変更前の条件であれば行動履歴等が合致していたが、変更後の条件には行動履歴等が合致しない利用者をキャンペーン対象者としたり、或いは逆に、変更前の条件であれば行動履歴等が合致していなかったが、変更後の条件には行動履歴等が合致する利用者をキャンペーン対象者としなかったり、また、個人情報や行動履歴の変更前であれば条件に合致していたが、変更後の個人情報や行動履歴の変更後は条件に合致しない利用者をキャンペーン対象者としたり、或いは逆に、個人情報や行動履歴の変更前であれば条件に合致していなかったが、変更後の個人情報や行動履歴の変更後は条件に合致している利用者をキャンペーン対象者とせず、キャンペーンサービスの提供を誤って行うといった懸念を解消する。
【0124】
また、前記キャンペーン対象者抽出部は、前記提供装置より受信した利用者の情報と行動履歴の情報との前記第4テーブルへの格納処理を監視し、前記格納処理の実行を検知する毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行するとしてもよい。こうした構成を採用すれば、前記利用者の情報や行動履歴の情報の新規登録や変更の内容に迅速に対応して、キャンペーン対象者リストの作成を行うことができ、例えば、変更前の利用者の情報や行動履歴の情報であれば条件に合致していたが、変更後の利用者の情報や行動履歴の情報は条件に合致しない利用者をキャンペーン対象者とし、キャンペーンサービスの提供を誤って行うといった懸念を解消する。
【0125】
また、前記履歴情報収集部は、交通機関の改札機でのチケットないしICカードの読み取りに伴う利用者の施設入出場記録、所定装置での前記ICカードのICチップへの電子マネーチャージ記録、の少なくともいずれかを前記行動履歴の情報として前記交通機関に備わる提供装置から通信装置を介して受信し、定期券発行装置での定期券発行に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記提供装置から通信装置を介して受信する、としてもよい。こうした構成を採用すれば、鉄道駅や空港などの各種交通機関の施設を訪れた利用者について、その行動履歴情報や個人情報を収集し、こうした行動履歴や個人情報に応じたキャンペーンサービスを特定・提供することができる。
【0126】
また、前記履歴情報収集部は、店舗のレジでの代金決済に伴う利用者の購買記録を前記行動履歴の情報として前記店舗に備わる提供装置から通信装置を介して受信し、前記店舗の会員カード発行装置での会員カード発行に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記提供装置から通信装置を介して受信する、としてもよい。こうした構成を採用すれば、店舗などを訪れた利用者について、その行動履歴情報や個人情報を収集し、こうした行動履歴や個人情報に応じたキャンペーンサービスを特定・提供することができる。
【0127】
また、前記履歴情報収集部は、ウェブサイトを訪れた利用者の閲覧記録、ウェブサイトにおける利用者のオンラインショッピングの記録、の少なくともいずれかを前記行動履歴の情報として前記ウェブサイトを提供するサーバである提供装置から通信装置を介して受信し、前記ウェブサイトの利用登録に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記サーバから通信装置を介して受信する、としてもよい。こうした構成を採用すれば、オンラインショッピングサイト等を提供するサーバをユーザ端末を介し訪れた利用者について、オンラインショッピングサイトでの行動履歴の情報や個人情報を収集し、こうした行動履歴や個人情報に応じたキャンペーンサービスを特定・提供することができる。
【0128】
また本実施形態のキャンペーン提供方法は、コンピュータが以下の処理を実行するものである。すなわち前記コンピュータは、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置より通信装置を介して受信して記憶装置の第1テーブルに格納する処理を実行する。
【0129】
また前記コンピュータは、行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、記憶装置の第2テーブルに格納する処理を実行する。
【0130】
また、前記コンピュータは、各利用者の行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する処理を実行する。
【0131】
また、前記コンピュータは、前記条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルで特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知する処理を実行する。
【0132】
また本実施形態のキャンペーン提供プログラムは、コンピュータに以下の処理を実行させるものである。すなわち前記キャンペーン提供プログラムは、コンピュータに、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置より通信装置を介して受信して記憶装置の第1テーブルに格納する処理と、行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、記憶装置の第2テーブルに格納する処理と、各利用者の行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する処理と、前記条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルで特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知する処理と、を実行させる。
【0133】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0134】
01 交通履歴管理サーバ(商品またはサービスの提供装置)
02 購買履歴管理サーバ(商品またはサービスの提供装置)
03 ウェブサイト閲覧履歴管理サーバ(商品またはサービスの提供装置)
04 キャンペーン情報入力端末(端末)
05 レジスターサーバ
06 レジスター(サービス提供用の装置)
10 キャンペーン提供システム
11 通信ネットワーク
011 交通履歴管理サーバの個人情報データベース
012 交通履歴管理サーバの行動履歴情報データベース
021 購買履歴管理サーバの個人情報データベース
022 購買履歴管理サーバの購買履歴情報データベース
031 ウェブサイト閲覧履歴管理サーバの個人情報データベース
032 ウェブサイト閲覧履歴管理サーバの閲覧履歴情報データベース
100 個人情報・行動履歴情報収集サーバ
200 キャンペーン情報管理サーバ
300 キャンペーン対象者管理サーバ
400 キャンペーン照合サーバ
101、201、301、401 記憶部(記憶装置)
102、202、302、402 プログラム
104、204、304、404 CPU(演算部)
107、207、307、407 通信装置(通信部)
110 履歴情報収集部
210 キャンペーン情報管理部
310 キャンペーン対象者抽出部
410 キャンペーン提供指示部
125 紐付テーブル(第3テーブル)
126 一元管理データベース(第1テーブル、第4テーブル)
127 データコード付与テーブル
128 テンプレートテーブル(第4テーブル)
225 キャンペーン情報データベース(第2テーブル)
325 キャンペーン対象者データベース(キャンペーン対象者リスト)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置より通信装置を介して受信して記憶装置の第1テーブルに格納する履歴情報収集部と、
行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、記憶装置の第2テーブルに格納するキャンペーン情報管理部と、
各利用者の行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定するキャンペーン対象者抽出部と、
前記条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルで特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知するキャンペーン提供指示部と、
を備えるキャンペーン提供システム。
【請求項2】
前記キャンペーン情報管理部は、利用者の属性と行動履歴とに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信して前記第2テーブルに格納し、
前記キャンペーン対象者抽出部は、利用者および行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す利用者の属性と行動履歴とに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項3】
前記履歴情報収集部は、ネットワーク上に複数存在する前記提供装置より、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを通信装置を介して受信して前記第1テーブルに格納し、
前記キャンペーン情報管理部は、利用者の属性と該当利用者における複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信して前記第2テーブルに格納し、
前記キャンペーン対象者抽出部は、利用者および行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す利用者の属性と複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を組み合わせて行った利用者をキャンペーン対象者として特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項4】
前記記憶装置において、利用者の識別情報と各提供装置で前記利用者に割り当てている装置別識別情報とを対応付けて記憶する第3テーブルと、前記利用者の情報と行動履歴の情報とが含むデータのデータ項目別の振り分け欄を規定した第4テーブルと、を備え、前記第2テーブルが前記第4テーブルの前記振り分け欄と同じデータ格納欄を備え、
前記履歴情報収集部は、ネットワーク上に複数存在する前記提供装置より、商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを通信装置を介して受信し、この受信情報が含む装置別識別情報を前記第3テーブルに照合して利用者の識別情報を特定し、この識別情報を含むレコードを前記第4テーブルに生成し、前記受信情報が含む各データを前記第4テーブルの前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納し、
前記キャンペーン情報管理部は、利用者の属性と該当利用者における複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、前記第4テーブルのレコードと同じ振り分け欄を備えたレコードを第2テーブルに生成し、前記条件が含む各データを前記第2テーブルの前記レコードにおいて該当するデータ項目の振り分け欄に格納し、前記条件に対応付けて前記所定サービス内容を前記第2テーブルに格納し、
前記キャンペーン対象者抽出部は、利用者および行動履歴の情報を前記第4テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す利用者の属性と複数の行動履歴の組み合わせとに関する条件と照合し、当該条件を満たす属性を持った利用者であり、なおかつ当該条件を満たす行動を組み合わせて行った利用者をキャンペーン対象者として特定する、
ことを特徴とする請求項3に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項5】
前記キャンペーン対象者抽出部は、キャンペーン対象者の識別情報を前記第4テーブルから抽出し、該当キャンペーン対象者に関して該当条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルから抽出し、前記識別情報と所定サービス内容とを対応付けたキャンペーン対象者リストを作成して記憶装置に格納し、
前記キャンペーン提供指示部は、前記提供装置から通信装置を介して特定の行動履歴を受信した際に、当該特定行動履歴が含む利用者の装置別識別情報を前記第3テーブルに照合して利用者の識別情報を特定し、この識別情報を前記キャンペーン対象者リストで照合して前記識別情報を特定できた場合、前記識別情報に対応する所定サービス内容を前記キャンペーン対象者リストから抽出し、前記識別情報が示すキャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知する、
ことを特徴とする請求項4に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項6】
前記キャンペーン対象者抽出部は、前記条件および前記所定サービス内容の前記第2テーブルへの格納処理を監視し、前記格納処理の実行を検知する毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行することを特徴とする請求項5に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項7】
前記キャンペーン対象者抽出部は、所定時間の経過を計測し、前記所定時間の経過毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行することを特徴とする請求項5に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項8】
前記キャンペーン対象者抽出部は、前記提供装置より受信した利用者の情報と行動履歴の情報との前記第4テーブルへの格納処理を監視し、前記格納処理の実行を検知する毎に前記キャンペーン対象者リストの作成処理を実行することを特徴とする請求項5に記載のキャンペーン提供システム。
【請求項9】
前記履歴情報収集部は、交通機関の改札機でのチケットないしICカードの読み取りに伴う利用者の施設入出場記録、所定装置での前記ICカードのICチップへの電子マネーチャージ記録、の少なくともいずれかを前記行動履歴の情報として前記交通機関に備わる提供装置から通信装置を介して受信し、定期券発行装置での定期券発行に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記提供装置から通信装置を介して受信する、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のキャンペーン提供システム。
【請求項10】
前記履歴情報収集部は、店舗のレジでの代金決済に伴う利用者の購買記録を前記行動履歴の情報として前記店舗に備わる提供装置から通信装置を介して受信し、前記店舗の会員カード発行装置での会員カード発行に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記提供装置から通信装置を介して受信する、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のキャンペーン提供システム。
【請求項11】
前記履歴情報収集部は、ウェブサイトを訪れた利用者の閲覧記録、ウェブサイトにおける利用者のオンラインショッピングの記録、の少なくともいずれかを前記行動履歴の情報として前記ウェブサイトを提供するサーバである提供装置から通信装置を介して受信し、前記ウェブサイトの利用登録に伴って得る利用者の個人情報を前記利用者の情報として前記サーバから通信装置を介して受信する、
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のキャンペーン提供システム。
【請求項12】
コンピュータが、
商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置より通信装置を介して受信して記憶装置の第1テーブルに格納する処理と、
行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、記憶装置の第2テーブルに格納する処理と、
各利用者の行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する処理と、
前記条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルで特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知する処理と、
を実行するキャンペーン提供方法。
【請求項13】
コンピュータに、
商品またはサービスを利用した利用者の情報と、その商品またはサービスの利用に伴う前記利用者の行動履歴の情報とを、前記商品またはサービスの提供装置より通信装置を介して受信して記憶装置の第1テーブルに格納する処理と、
行動履歴に関する条件と、当該条件を満たす時に該当利用者に提供する所定サービス内容とを含むキャンペーン情報を、通信装置を介して端末から受信し、記憶装置の第2テーブルに格納する処理と、
各利用者の行動履歴の情報を前記第1テーブルより読み出して、前記第2テーブルのキャンペーン情報が示す行動履歴に関する条件と照合し、当該条件を満たす行動を行った利用者をキャンペーン対象者として特定する処理と、
前記条件に対応する所定サービス内容を前記第2テーブルで特定し、前記キャンペーン対象者に対する該当サービス提供の指示を、通信装置を介してサービス提供用の装置に通知する処理と、
を実行させるキャンペーン提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−277360(P2010−277360A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129444(P2009−129444)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】