説明

キートップ板及びその製造方法

【課題】取り付けるキートップ間の隙間を小さくでき、小型化が容易に図れるキートップ板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】合成樹脂フイルム25と合成樹脂部材50からなるキートップ10を複数個、ゴム状弾性板80上に取り付けてなるキートップ板1である。複数のキートップ10は機器のケース200に形成した内部に仕切桟の無い開口201内に露出する。キートップ10は、合成樹脂フイルム25の外周先端辺27をキートップ10の外周側面29に至らせるとともに、外周先端辺27の少なくとも一部をキートップ10の外周側面29から突出しないつば無し部31とし、且つつば無し部31を開口201内に複数設置されるキートップ10同士の対向面に向ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キートップ板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、各種携帯機器等の電子機器の操作部には、複数個の押釦スイッチ用のキートップを取り付けたキートップ板が利用されている。図21はこの種の従来のキートップ板500の1例を示す斜視図、図22はそのB−B断面図である。両図に示すキートップ板500は、略矩形状のゴム状弾性板501上に各種キートップ503,505,507を接着材で取り付けて構成されている。ここでキートップ503は何れも略矩形状で、マトリクス状に配置され、キートップ505は円板状であってキートップ503の外方(上部)に配置され、キートップ507は略矩形状でキートップ505の周囲に配置されている。
【0003】
ところでこのキートップ板500に用いるキートップ503は、図22に示すように、合成樹脂部材511の上面を覆うように合成樹脂フイルム513を取り付けて構成されている。合成樹脂フイルム513は容易且つ安価に多色で精度の良い印刷が行えるので、キートップ503の加飾に好適である。他のキートップ505,507においても同様である。
【0004】
しかしながら上記従来のキートップ503においては、図22に示すように、合成樹脂部材511の上面を覆う合成樹脂フイルム513の外周先端辺515が、キートップ503の外周側面517よりも外方に突出している。このため近年の電子機器の小型化の要求により、キートップ板500を小型化する際、特にキートップ板500の上面を覆うケースの1つの開口内に複数のキートップ503を露出するような場合、ゴム状弾性板501上に複数取り付けるキートップ503間の間隔(隙間)を狭くしようとしても、前記つば状に突出する外周先端辺515がこれを阻害していた。
【0005】
合成樹脂フイルム513の外周先端辺515がキートップ503の外周側面517よりも外方に突出するのは、以下の理由による。即ちキートップ503は、図23に示すように、1枚の合成樹脂フイルム513中に予め設けた上方向に凸となる湾曲部551の下面側の凹部内に合成樹脂部材511を成形し、その後、各キートップ503の周囲の合成樹脂フイルム513を矢印部分でカットすることで製造される。このためカットする切断手段の厚みや、キートップ503の外周側面517に刃物を当てないようにするために必要な隙間等のため、合成樹脂フイルム513の外周先端辺515をキートップ503の外周側面517と同一面に位置させることは困難で、外周側面517よりも外方に突出してしまうのである。
【0006】
この点、図24に示す構造のキートップ530においても同様である。キートップ530は、合成樹脂部材531の下面に合成樹脂フイルム533を取り付けた構造であるが、この合成樹脂フイルム533の外周先端辺535も、キートップ530の外周側面537より外方に突出してしまい、このためこのキートップ530を用いて構成したキートップ板においても、上記キートップ板500の場合と同様の問題を生じる。
【0007】
即ちこのキートップ530の場合も、図25に示すように、1枚の合成樹脂フイルム560の上面に合成樹脂部材531を成形し、その後、各キートップ530の周囲の合成樹脂フイルム560を矢印部分でカットすることで製造されるので、切断手段の厚みや、キートップ530の外周側面537に刃物を当てないようにするために必要な隙間等のため、合成樹脂フイルム560の外周先端辺535をキートップ530の外周側面537と同一面に位置させることは困難で、外周側面537よりも外方に突出してしまう。なお引用文献1の図8では、合成樹脂フイルムがキートップの外方に突出していないように図示しているが、実際は本願の図24と同様に少し合成樹脂フイルムが外方に突出している。
【特許文献1】特開2005−38827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、取り付けるキートップ間の隙間を小さくでき、小型化が容易に図れるキートップ板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願請求項1に記載の発明は、弾性板と、弾性板上に取り付けられて機器のケースに形成した内部に仕切桟の無い開口から露出する複数のキートップとを具備するキートップ板において、前記キートップは、合成樹脂フイルムと合成樹脂部材とからなり、前記合成樹脂フイルムの外周先端辺をキートップの外周側面に至らせるとともに、前記合成樹脂フイルムの外周先端辺の少なくとも一部を、キートップの外周側面から突出しないつば無し部とし、且つ前記つば無し部は、前記ケースに形成した内部に仕切桟の無い開口内に複数設置されるキートップ同士の対向側面に設けられることを特徴とするキートップ板にある。
【0010】
本願請求項2に記載の発明は、ケースに形成した内部に仕切桟の無い前記開口は、ケースに設けられた仕切桟を介して複数並列に設けられて、これら開口から前記複数のキートップが露出することを特徴とする請求項1に記載のキートップ板にある。
【0011】
本願請求項3に記載の発明は、直列方向に並ぶ複数の前記キートップを前記合成樹脂フイルムからなる連結部で連結してなるキートップ群とし、このキートップ群を複数組並列に前記弾性板上に取り付けることで前記キートップ板を構成して、前記開口からこれらキートップ群が露出することを特徴とする請求項1又は2に記載のキートップ板にある。
【0012】
本願請求項4に記載の発明は、前記各キートップ郡の連結部で連結したキートップ同士の対向側面には、前記合成樹脂フイルムからなるつば部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のキートップ板にある。
【0013】
本願請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のキートップ板の製造方法であって、金型で合成樹脂フイルムを挟持する挟持工程と、前記挟持した金型内に形成されるキートップ形状のキャビティーに溶融成形樹脂を圧入する樹脂圧入工程と、前記溶融成形樹脂が固化した後に金型を取り外すことで前記合成樹脂フイルムに合成樹脂部材を取り付けてなるキートップを取り出し、必要に応じてこの成形後のキートップ周囲の合成樹脂フイルムをカットするキートップ取出工程と、前記キートップを複数個、弾性板上に取り付けることでキートップ板を形成するキートップ板形成工程と、を具備し、前記挟持工程によって合成樹脂フイルムを金型内に挟持する際に、同時に、前記金型によって合成樹脂フイルムのキートップとなる部分の周囲の少なくとも一部をカットすることで、カットした合成樹脂フイルムの外周先端辺を前記キャビティー内に位置させ、これによって前記合成樹脂フイルムのカットした外周先端辺をキートップの外周側面から突出しないつば無し部とし、一方前記キートップ板形成工程においては、キートップのつば無し部が隣接するキートップの対向側面を向くように取り付けられることを特徴とするキートップ板の製造方法にある。
【0014】
本願請求項6に記載の発明は、前記金型内に形成されるキャビティーは直列方向に並ぶ複数のキャビティーであり、前記挟持工程の際に金型によってカットする合成樹脂フイルムは前記直列方向に並ぶ複数のキャビティーの方向に平行な両側面の内の少なくとも一方の側面であり、且つ前記直列方向に並ぶ複数のキャビティーによって形成されるキートップは、キートップ成形後に合成樹脂フイルムをカットする際に前記合成樹脂フイルムからなる連結部で連結された状態のキートップ群とし、前記キートップ群を複数組並列に前記弾性板上に取り付ける際に、隣接するキートップ群のキートップ同士の対向側面に前記つば無し部を向けたことを特徴とする請求項5に記載のキートップ板の製造方法にある。
【0015】
本願請求項7に記載の発明は、キートップ成形後に合成樹脂フイルムをカットする際は前記キートップ群の連結部で連結したキートップ同士の対向側面に、前記合成樹脂フイルムからなるつば部を設けることを特徴とする請求項6に記載のキートップ板の製造方法にある。
【0016】
本願請求項8に記載の発明は、前記金型は前記合成樹脂フイルムを上下から挟持する第1,第2金型を有し、金型による前記合成樹脂フイルムのカットは、前記第1,第2金型のキャビティーとなる部分の周囲に設けたダイとポンチとによって行うことを特徴とする請求項5又は6又は7に記載のキートップ板の製造方法にある。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、キートップを構成する合成樹脂フイルムにつば無し部を設け、このつば無し部をケースに形成した内部に仕切桟の無い開口内に複数設置されるキートップ同士の対向側面に向けたので、前記開口内で隣接するキートップ同士の隙間間隔を狭くすることができ、容易にキートップ板の小型化を図ることができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、仕切桟によって仕切られたケースの複数の開口からそれぞれ複数のキートップを露出するようにする場合でも、容易にキートップ板の小型化が図れる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、弾性板上に取り付けられる各キートップ群間の間隔を容易に狭くすることができる。また各キートップを連結部で連結したキートップ群を弾性板に取り付けるので、各キートップが独立している場合に比べてその取付作業が容易になる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、つば部となる部分の合成樹脂フイルムの一部を使って容易に連結部を形成することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載のキートップ板を容易に製造することができる。特に挟持工程によって合成樹脂フイルムを金型内に挟持する際に、同時に、前記金型によって合成樹脂フイルムのキートップとなる部分の周囲の少なくとも一部をカットすることでつば無し部を形成するので、正確につば無し部が形成でき更にその形成が容易に行える。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3に記載のキートップ板を容易に製造することができる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、つば部となる部分の合成樹脂フイルムの一部を使って容易に連結部を形成することができる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、第1,第2金型に設けたダイとポンチとによって合成樹脂フイルムのカットを行うので、合成樹脂フイルムのカットが容易に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかるキートップ板1の斜視図、図2は図1に示すキートップ板1のA−A断面図、図3はキートップ板1のキートップ10の部分の要部平面図、図4はキートップ板1の上面を覆うように設置される機器(具体的には携帯電話機)のケース200の平面図である。図1に示すようにキートップ板1は、各種キートップ10,13,15を複数個、弾性板(以下「ゴム状弾性板」という)80上に接着材によって取り付けて構成されている。以下各構成部分について説明する。
【0026】
キートップ10は何れも略矩形状でマトリクス状に複数個(15個)配置され、キートップ13は円形であって前記マトリクス状に配置したキートップ10の上部(図1の左側部分)に1個配置され、キートップ15は略矩形状でキートップ13の周囲に複数個(4個)配置されている。
【0027】
キートップ10は図2に示すように、合成樹脂部材50の上面を覆うように合成樹脂フイルム25を取り付けて構成されている。合成樹脂フイルム25は容易且つ安価に多色で精度の良い印刷が行えるので、キートップ10の加飾に好適である。
【0028】
そして上記キートップ10においては、合成樹脂フイルム25の外周先端辺27をキートップ10の外周側面29まで至らせているが、合成樹脂フイルム25の外周先端辺27の少なくとも一部をキートップ10の外周側面29から外方に突出しないつば無し部31とし、それ以外の外周先端辺27の部分をつば部33としている。ここでこの実施形態においては図3に示すように、直列方向(図3の縦方向)に並ぶ複数(5個)のキートップ10からなる3つ(3列)のキートップ群10A,10B,10Cを有しており、各キートップ群10A,10B,10Cを構成するキートップ10は、合成樹脂フイルム25からなる細帯状の連結部37によって1つずつ連結されている。そしてつば無し部31は、隣接する前記キートップ群10A,10B,10Cのキートップ10同士の対向側面に設けられ、それ以外の各キートップ10の外周側面29にはキートップ10の外周側面29から突出するつば部33が設けられている。具体的に言えば、左右両側のキートップ群10A,10Cの各キートップはキートップ群10B側を向く側面29のみがつば無し部31となっており、中央のキートップ群10Bの各キートップはキートップ群10Aとキートップ群10C側を向く左右両側の側面29がつば無し部31となっている。なお各キートップ群10A,10B,10Cの連結部37で連結したキートップ10同士の対向側面には、つば部33が設けられている。
【0029】
ところで、上記キートップ板1の上面にはケース200が設置される。ケース200は図4に示すように、前記1つのキートップ13と4つのキートップ15とをそれぞれ1つずつ露出する開口203,205を設け、また前記複数(15個)のキートップ10を複数ずつ並列に(この実施形態では横一列に3つずつ)露出する5つの横長の開口201とを設けて構成されている。即ち各開口201は、複数(3個)のキートップ10を内部で仕切らない、内部に仕切桟の無い開口である。そしてこの実施形態においては、つば無し部31は、内部に仕切桟の無い開口201内に複数(3個)設置されるキートップ10同士の対向側面に設けられている(向けられている)。一方開口201の内周辺に対向する側の各キートップ10の辺にはつば部33が設けられている。またさらに言えば、内部に仕切桟の無い開口201内に複数(3個)設置されるキートップ10の組は、仕切桟207によって仕切られた複数(5個)の開口201からそれぞれ露出するように複数組(5組)設けられている。
【0030】
上記つば無し部31を有するキートップ10(キートップ群10A,10B,10C)の製造方法を説明する。図5乃至図10はキートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。まず図5に示すように、比較的大きな面積からなる合成樹脂フイルム25と、金型(この実施形態では第1金型100と第2金型150)とを用意する。
【0031】
合成樹脂フイルム25はこの実施形態では熱可塑性のポリエチレンテレフタレート(PET)フイルムを用いている。なお合成樹脂フイルム25の材質として、他の各種合成樹脂フイルム(例えばポリカーボネートフイルム、ポリフェニレンスルフイド(PPS)フイルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フイルム等)を用いても良い。図6は合成樹脂フイルム25の平面図である。同図に示すようにこの合成樹脂フイルム25のキートップ群10A,10Cの各キートップ10となる部分(2列で5個ずつ)には、キートップ10の上面及び外周側面の形状と同一又はこれに近い形状の湾曲部26が予め形成(プリフォーム)されている。湾曲部26は、例えば加熱した図示しない金型によって合成樹脂フイルム25をプレス加工することによって形成される。なお湾曲部26はキートップ10の上部の形状と同一でなくてもよく、また場合によっては湾曲部26を設けない平板としても良く、これらの場合は下記する溶融成形樹脂の熱と圧力によって合成樹脂フイルム25を下記する凹部103の形状に湾曲変形させれば良い。
【0032】
第1金型100の合成樹脂フイルム25に対向する側の面(挟持面101)の、前記合成樹脂フイルム25の各湾曲部26に対向する位置にはキートップ10の上面及び外周側面の形状と同一形状の凹部103が設けられている。即ち第1金型100は、直列方向(図5の紙面手前奥方向)に複数(5箇所)並べた凹部103を2列有している。凹部103の外周を囲む周囲の一部(この実施形態では前記直列方向に並ぶ複数の凹部103の方向に平行な両側面の内の一方の側面103a)には、第1金型100の挟持面101よりも第2金型150側に突出するポンチ105が設けられている。即ちポンチ105は前記2つのキートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10周囲のつば無し部31となる部分に対向する部分(辺)に設けられ、その形状は1本の直方体形状で図5の紙面手前奥方向に横長の突起(図6に点線で示す形状)となっている。
【0033】
第2金型150の合成樹脂フイルム25に対向する側の面(挟持面151)は平面状(これは各キートップ10の下面が合成樹脂フイルム25の下面と同一の平面であることによるものであり、キートップ10の下面が合成樹脂フイルム25の下面よりも突出していたり凹んでいたりする場合は凹凸形状となる)で、前記合成樹脂フイルム25の各湾曲部26に対向する位置には樹脂注入孔153が設けられている。また前記第1金型100に設けたポンチ105に対向する位置には、ポンチ105を挿入する図5の紙面手前奥方向に横長矩形状の凹部からなるダイ155が設けられている。ダイ155はその内部にポンチ105を突入することで、ポンチ105の先端外周辺の部分で合成樹脂フイルム25のX部分をカットして合成樹脂フイルム25から切り離す。
【0034】
つまりキートップ10(キートップ群10A,10C)を製造するには、図5に示すように、第1,第2金型100,150の間に合成樹脂フイルム25を設置し、図7に示すように、合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150間に挟持する(挟持工程)。これによって合成樹脂フイルム25の各湾曲部26は第1金型100の凹部103内に収納され、この凹部103と第2金型150とによって各キートップ10の形状のキャビティーC1が形成される。そしてこの挟持工程によって合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150内に挟持する際に、同時に、第1,第2金型100,150のポンチ105とダイ155によって合成樹脂フイルム25のキートップ10となる部分の周囲の一部(X部分)をカットし、X部分をダイ155に押し込み、これによってカットした合成樹脂フイルム25の外周先端辺27をキャビティーC1内に位置させる。
【0035】
次に図7に示す状態で、各キャビティーC1に対向して設けられている樹脂注入孔153からキャビティーC1内に溶融成形樹脂(例えば熱可塑性の合成樹脂であるABS樹脂やポリカーボネート樹脂やPET樹脂やポリメチルメタアクリレート樹脂等)を圧入し、各キャビティーC1内を満たす(樹脂圧入工程)。そして溶融成形樹脂が固化した後に第1,第2金型100,150を取り外せば、図8,図9に示すように、合成樹脂フイルム25(湾曲部26の部分)と合成樹脂部材50からなる複数のキートップ10が形成される。合成樹脂フイルム25と合成樹脂部材50を同一の材料で構成すれば両者は直接固着するが、そうでない場合は合成樹脂フイルム25側に接着層を設けたり、合成樹脂部材50中に接着材を混合したりすることで両者は容易に固着される。同時にこのとき前述のようにポンチ105とダイ155によって合成樹脂フイルム25のキートップ10となる部分の周囲の一部がカットされ、カットされた合成樹脂フイルム25の外周先端辺27がキャビティーC1内に位置した上でキャビティーC1内に合成樹脂が圧入されているので、合成樹脂フイルム25のカットした外周先端辺27はキートップ10の外周側面29とぴったり一致し、この外周側面29から外方に向かって突出しないつば無し部31となる。従って左右2列のキートップ10はそれぞれ内側の辺がつば無し部31となっていてその周囲の合成樹脂フイルム25から切り離され、それ以外の辺はその周囲の合成樹脂フイルム25と連結している。このように前記挟持工程において合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150内に挟持する際に、同時に、第1,第2金型100,150によって合成樹脂フイルム25のキートップ10となる部分の周囲の少なくとも一部をカットするので次の樹脂圧入工程において正確に容易につば無し部31を形成することができる。そして図8,図9に示す各キートップ10の周囲の合成樹脂フイルム25と連結されている部分をカットして図10に示すように各キートップ10をその周囲の合成樹脂フイルム25から切り離す(キートップ取出工程)。このとき前述のように直列方向(縦方向)に並ぶ複数(5個)のキートップ10を前記合成樹脂フイルム25からなる連結部37で連結しておくことで、2組のキートップ群10A,10Cとする。なお少なくとも連結部37を設けるキートップ10の辺は、連結部37を設けるために金型のポンチによってカットしないので、つば部33があり、つば部33に連結部37を設けることとなる。
【0036】
図11乃至図16はキートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。その製造方法は前記キートップ群10A,10Cの製造方法と略同一なので、前記図5〜図10で説明したのと同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図5〜図10に示す方法で説明したのと同じである。まず図11に示すように、比較的大きな面積からなる合成樹脂フイルム25と、金型(第1,第2金型100,150)とを用意する。図12は合成樹脂フイルム25の平面図である。同図に示すようにこの合成樹脂フイルム25のキートップ群10Bの各キートップ10となる部分(1列で5個)には、キートップ10の上面及び外周側面の形状と同一又はこれに近い形状の湾曲部26が予め形成(プリフォーム)されている。
【0037】
第1金型100の合成樹脂フイルム25に対向する側の面(挟持面101)の、前記合成樹脂フイルム25の各湾曲部26に対向する位置にはキートップ10の上面及び外周側面の形状と同一形状の凹部103が、直列方向(図11の紙面手前奥方向)に複数(5箇所)1列に並べて設けられている。凹部103の外周を囲む周囲の一部(この実施形態では前記直列方向に並ぶ複数の凹部103の方向に平行な両側面103a)には、第1金型100の挟持面101よりも第2金型150側に突出するポンチ105が設けられている。即ちポンチ105はキートップ群10Bを構成する各キートップ10周囲のつば無し部31となる部分に対向する部分(辺)に設けられ、その形状は図12に点線で示すように、平行な2本の直方体形状に構成されている。
【0038】
第2金型150の合成樹脂フイルム25に対向する側の面(挟持面151)は平面状で、前記合成樹脂フイルム25の各湾曲部26に対向する位置には樹脂注入孔153が設けられている。また前記第1金型100に設けたポンチ105に対向する位置には、ポンチ105を挿入する図11の紙面手前奥方向に横長矩形状の凹部からなるダイ155が2ヶ所に設けられている。
【0039】
そしてキートップ10(キートップ群10B)を製造するには、図11に示すように、第1,第2金型100,150の間に合成樹脂フイルム25を設置し、図13に示すように、合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150間に挟持する(挟持工程)。このとき凹部103と第2金型150とによってキャビティーC1が形成される。そしてこの挟持工程によって合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150内に挟持する際に、同時に、第1,第2金型100,150のポンチ105とダイ155によって合成樹脂フイルム25のキートップ10となる部分の周囲の一部(Y部分)をカットし、Y部分をダイ155に押し込み、これによってカットした合成樹脂フイルム25の外周先端辺27をキャビティーC1内に位置させる。
【0040】
次に図13に示す状態で、各キャビティーC1に対向して設けられている樹脂注入孔153からキャビティーC1内に溶融成形樹脂を圧入して各キャビティーC1内を満たし(樹脂圧入工程)、溶融成形樹脂が固化した後に第1,第2金型100,150を取り外せば、図14,図15に示すように、合成樹脂フイルム25(湾曲部26の部分)と合成樹脂部材50からなる1列の複数のキートップ10が形成される。同時にこのときキートップ10の周囲の一部は、ポンチ105とダイ155によってカットされ、カットされた合成樹脂フイルム25の外周先端辺27がキャビティーC1内に位置した上でキャビティーC1内に合成樹脂が圧入されているので、合成樹脂フイルム25のカットした外周先端辺27はキートップ10の外周側面29とぴったり一致し、この外周側面29から外方に突出しないつば無し部31となる。従ってキートップ10は両側の辺がつば無し部31となっていてその周囲の合成樹脂フイルム25から切り離され、それ以外の辺はその周囲の合成樹脂フイルム25と連結している。そして図14,図15に示す各キートップ10の周囲の合成樹脂フイルム25と連結されている部分をカットして図16に示すように各キートップ10をその周囲の合成樹脂フイルム25から切り離す(キートップ取出工程)。このとき前述のように直列方向(縦方向)に並ぶ複数(5個)のキートップ10を前記合成樹脂フイルム25からなる連結部37で連結しておくことで、1組のキートップ群10Bとする。
【0041】
図1乃至図3に戻って、他の各キートップ13,15は、上記キートップ10と同様に合成樹脂部材の上面を覆うように合成樹脂フイルムを取り付ける構造であってもよいが、他の各種構造(例えば合成樹脂部材の下面又は上下面又は内部に合成樹脂フイルムを配置した構造や、合成樹脂部材のみ等)であってもよい。この実施形態に用いる他の各キートップ13,15は、隣接する他のキートップとそれほど接近していないので、従来の全周につば部を有するキートップで構成しても良い。
【0042】
ゴム状弾性板80は、例えばシリコンゴムを略平板矩形状に成形して構成されている。各キートップ10を取り付ける側の面の反対側の面の各キートップ10,13,15に対向する位置にはそれぞれ突起状の押圧部81(図2参照)が設けられている。
【0043】
そして図1乃至図3に示すキートップ板1の製造は、前記各キートップ10(キートップ群10A,10B,10C)と、キートップ13,15とをゴム状弾性板80上に取り付けることによって行う(キートップ板形成工程)。キートップ群10A,10B,10Cのゴム状弾性板80への取り付けは、何れも複数のキートップ10が連結されているので、各キートップ10が独立している場合に比べ、容易になる。このキートップ板形成工程におけるキートップ10の取り付けは、図3に示すように、各キートップ10のつば無し部31が隣接するキートップ10の対向側面を向くように行う。このようにつば無し部31を隣接するキートップ10同士の対向側面に向ければ、隣接するキートップ10同士の隙間間隔をほとんど無くす程度まで狭くすることができ、従ってケース200に形成した内部に仕切桟の無い開口201内に複数(3個)設置されるキートップ10同士の隙間間隔を狭くすることができ、容易にキートップ板1の小型化を図ることができる。即ちこの実施形態においては、各キートップ群10A,10B,10Cの間の設置間隔を狭くすることができるので、キートップ板1の幅寸法(左右方向に向かう長さ)を小さくすることができる。
【0044】
〔第2実施形態〕
図17は本発明を用いて構成した第2実施形態にかかるキートップ板1−2の断面図(図2に相当する部分の断面図)である。同図に示すキートップ板1−2において、前記図1〜図16に示す実施形態にかかるキートップ板1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図16に示す実施形態と同じである。このキートップ板1−2において前記キートップ板1と相違する点は、キートップ10−2の構造のみである。即ちこの実施形態に用いるキートップ10−2は、合成樹脂部材50の下面に合成樹脂フイルム25を取り付けて構成されている。
【0045】
このキートップ10−2の場合も、合成樹脂フイルム25の外周先端辺27をキートップ10−2の外周側面29まで至らせており、合成樹脂フイルム25の外周先端辺27の少なくとも一部をキートップ10−2の外周側面29から突出しないつば無し部31とし、それ以外の外周先端辺27の部分をつば部33としている。この実施形態においても、図示はしないが第1実施形態と同様に、直列方向に並ぶ複数(5個)のキートップ10−2からなる3つ(3列)のキートップ群10A,10B,10Cを有しており、各キートップ群10A,10B,10Cを構成するキートップ10は、合成樹脂フイルム25の一部からなる細帯状の図示しない連結部によって1つずつ連結されている。そしてつば無し部31は、隣接する前記キートップ群10A,10B,10Cのキートップ10−2同士の対向側面に設けられ、それ以外の各キートップ10−2の外周側面29にはキートップ10−2の外周側面29から突出するつば部33が設けられている。具体的に言えば、左右両側のキートップ群10A,10Cの各キートップ10−2はキートップ群10B側を向く側面29のみがつば無し部31となっており、中央のキートップ群10Bの各キートップ10−2はキートップ群10Aとキートップ群10C側を向く左右両側の側面29がつば無し部31となっている。このキートップ板1−2の上面に図4に示すケース200が設置される。ケース200の各開口201と各キートップ10−2との関係は、第1実施形態の場合と同様である。
【0046】
次に上記つば無し部31を有するキートップ10−2(キートップ群10A,10B,10C)の製造方法を説明する。図18〜図20はキートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10−2の製造方法説明図である。まず図18に示すように、比較的大きな面積からなる合成樹脂フイルム25と、金型(この実施形態では第1金型100と第2金型150)とを用意する。
【0047】
合成樹脂フイルム25の材質は第1実施形態の場合と同様に、熱可塑性のポリエチレンテレフタレート(PET)フイルムを用いているが、他の各種材質からなる合成樹脂フイルムを用いてもよい。合成樹脂フイルム25は平面状であり、且つ所定位置には小孔からなる樹脂挿通部35が設けられている。樹脂挿通部35は各合成樹脂部材50が合成樹脂フイルム25に取り付くその周囲の所定位置に設けられている。
【0048】
一方第1金型100の合成樹脂フイルム25に対向する側の面(挟持面101)には、キートップ10−2の上面及び外周側面の形状と同一形状の凹部103が設けられている。即ち第1金型100は、直列方向(図18の紙面手前奥方向)に複数(5箇所)並べた凹部103を2列有している。凹部103の外周を囲む周囲の一部(この実施形態では第1実施形態と同様に前記直列方向に並ぶ複数の凹部103の方向に平行な両側面の内の一方の側面103a)には、第1金型100の挟持面101よりも第2金型150側に突出するポンチ105が設けられている。ポンチ105は前記2つのキートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10−2周囲のつば無し部31となる部分に対向する部分(辺)に設けられ、その形状は第1実施形態と同様に1本の直方体形状で図18の紙面手前奥方向に横長の突起によって構成されている。また第1金型100の各凹部103の外周を囲む周囲の一部(樹脂挿通部35に対向する位置)には、各凹部103から外方に突出する小さい凹部からなる樹脂注入用キャビティー107が設けられている。
【0049】
第2金型150の合成樹脂フイルム25に対向する側の面(挟持面151)は平面状で、前記第1金型100の各樹脂注入用キャビティー107に対向する位置には、樹脂注入孔153が設けられている。また前記第1金型100に設けたポンチ105に対向する位置には、ポンチ105を挿入する横長矩形状の凹部からなるダイ155が設けられている。
【0050】
そしてキートップ10−2(キートップ群10A,10C)を製造するには、図18に示すように、第1,第2金型100,150の間に合成樹脂フイルム25を設置し、図19に示すように、合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150間に挟持する(挟持工程)。これによって第1金型100の凹部103と第2金型150とによってキートップ10−2の形状のキャビティーC1が形成される。そしてこの挟持工程によって合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150内に挟持する際に、同時に、第1,第2金型100,150のポンチ105とダイ155によって合成樹脂フイルム25のキートップ10−2となる部分の周囲の一部(Z部分)をカットし、これによってカットした合成樹脂フイルム25の外周先端辺27をキャビティーC1内に位置させる。
【0051】
次に図19に示す状態で、各樹脂注入孔153から合成樹脂フイルム25の樹脂挿通部35と第1金型100の樹脂注入用キャビティー107とを通してキャビティーC1内に溶融成形樹脂を圧入し、各キャビティーC1内を満たす(樹脂圧入工程)。そして溶融成形樹脂が固化した後に第1,第2金型100,150を取り外せば、図20に示すように、合成樹脂フイルム25と合成樹脂部材50からなる複数のキートップ10−2が形成される。同時にこのときキートップ10−2の周囲の一部は、前述のようにポンチ105とダイ155によって合成樹脂フイルム25のキートップ10−2となる部分の周囲の一部(Z部分)がカットされ、カットされた合成樹脂フイルム25の外周先端辺27がキャビティーC1内に位置した上でキャビティーC1内に合成樹脂が圧入されているので、合成樹脂フイルム25のカットした外周先端辺27はキートップ10の外周側面29とぴったり一致し、この外周側面29から外方に突出しないつば無し部31となる。従って左右2列のキートップ10−2はそれぞれ内側の辺がつば無し部31となっていてその周囲の合成樹脂フイルム25から切り離され、それ以外の3辺はその周囲の合成樹脂フイルム25と連結している。このように前記挟持工程において合成樹脂フイルム25を第1,第2金型100,150内に挟持する際に、同時に、第1,第2金型100,150によって合成樹脂フイルム25のキートップ10−2となる部分の周囲の少なくとも一部をカットするので次の樹脂圧入工程において容易につば無し部31を形成することができる。そして各キートップ10−2の周囲の合成樹脂フイルム25と連結されている部分(樹脂注入用キャビティー107内に注入して成形された樹脂突出部51を含む)をカットして各キートップ10−2をその周囲の合成樹脂フイルム25から切り離す(キートップ取出工程)。このとき直列方向(縦方向)に並ぶ複数(5個)のキートップ10−2を前記合成樹脂フイルム25からなる第1実施形態と同様の図示しない連結部で連結しておくことで、2組のキートップ群10A,10Cとする。なおキートップ群10Bの製造方法も前記第1実施形態にかかるキートップ群10Bの製造方法と同様なので、その説明は省略する。
【0052】
そしてこの実施形態においても第1実施形態と同様に、前記各キートップ10−2(キートップ群10A,10B,10C)と、図示しないキートップ13,15とをゴム状弾性板80上に取り付けることによってキートップ板1−2を完成する(キートップ板形成工程)。このキートップ板形成工程におけるキートップ10−2の取り付けも、図17に示すように、各キートップ10−2のつば無し部31が隣接するキートップ10−2の対向側面を向くように行う。このようにつば無し部31を隣接するキートップ10−2同士の対向側面に向ければ、隣接するキートップ10−2同士の隙間間隔をほとんど無くす程度まで狭くすることができ、従ってケース200に形成した内部に仕切桟の無い開口201内に複数(3個)設置されるキートップ10−2同士の隙間間隔を狭くすることができ、容易にキートップ板1−2の小型化を図ることができる。
【0053】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えばキートップの形状や構造は上記実施形態のものに限定されず、例えば三角形状や五角形状や円形状やその他の各種形状でもよく、またキートップを構成する合成樹脂フイルムも合成樹脂部材の上面又は下面に取り付ける構造に限られず、合成樹脂部材の内部に取り付けられる構造であっても良い。また合成樹脂部材の上下面にそれぞれ合成樹脂フイルムを取り付ける構造のキートップであっても良い。要は合成樹脂フイルムと合成樹脂部材からなるキートップであれば良い。またゴム状弾性板の形状も種々の変形が可能であり、その材質もゴム材のみでなく、弾性を有する板であれば、合成樹脂フイルムや合成樹脂の成形品で形成したものであっても良い。
【0054】
またつば無し部は、ケースに形成した内部に仕切桟の無い開口内に複数設置されるキートップ同士の対向側面に向けられるが、場合によっては対向するキートップ同士の内の一方のキートップの対向側面のみにつば無し部を設けても良い。また上記実施形態においては、つば無し部をキートップの1辺又は2辺に設けた例を示したが、3辺又は4辺全てに設けても良い。要はキートップの外周辺の内の必要部分(合成樹脂フイルムの外周先端辺の一部又は全部)をつば無し部とすれば良い。また上記実施形態では、隣接するキートップ同士の対向側面につば無し部を設け、対向側面以外の面全体につば部を設けたが、この対向側面以外の面もつば無し部としても良い。また上記実施形態では連結部37で連結したキートップ群10A,10B,10Cを構成したが、連結部37は必ずしも必要なく、複数の各キートップ10−2をそれぞれ単独で構成しても良い。また上記実施形態では、第1金型100にポンチ105、第2金型150にダイ155を設けたが、逆に第1金型100にダイ、第2金型150にポンチを設けても良い。また上記実施形態では連結部37によって上下方向(縦方向)に向かうキートップ10間を連結してキートップ群10A,10B,10Cを構成したが、連結部によって左右方向(横方向)に向かうキートップ間を連結してキートップ群を構成しても良い。この場合は、ケース200の開口201は上下方向(縦方向)に長尺となり、上下方向に並ぶキートップ10を狭い隙間で1つの開口内に露出することができ、キートップ板1の上下方向(縦方向)の長さ寸法を短くできる。
【0055】
また図3に示すように第1実施形態にかかるキートップ10は、横方向(連結部37によって連結される方向に直交する方向)に向けて直線状に配置されているが、例えば図26に示すように、横方向に向けて円弧に沿った方向に配置しても良い。また例えば図27に示すように,各キートップ10をリング状に配置して隣接するキートップ10の対向側面をつば無し部31としてもよい。つば部33は各キートップ10の外周側と内周側とに形成される。連結部37は隣接するキートップ10の外周側に設けたつば部33間を連結する(場合によっては内周側に設けたつば部33間を連結しても良い)。連結部37はこの上に設置されるケースによって覆われ、ケースの上側からは見えない。又、連結部37がなくてもよい。なお図26,図27において、前記第1実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】キートップ板1の斜視図である。
【図2】図1に示すキートップ板1のA−A断面図である。
【図3】図1のキートップ10の部分の要部平面図である。
【図4】キートップ板1の上面を覆うケース200の平面図である。
【図5】キートップ群10A,10Cを構成するキートップ10の製造方法説明図である。
【図6】キートップ群10A,10Cを構成するキートップ10の製造方法説明図である。
【図7】キートップ群10A,10Cを構成するキートップ10の製造方法説明図である。
【図8】キートップ群10A,10Cを構成するキートップ10の製造方法説明図である。
【図9】キートップ群10A,10Cを構成するキートップ10の製造方法説明図である。
【図10】キートップ群10A,10Cを構成するキートップ10の製造方法説明図である。
【図11】キートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。
【図12】キートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。
【図13】キートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。
【図14】キートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。
【図15】キートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。
【図16】キートップ群10Bを構成する各キートップ10の製造方法説明図である。
【図17】キートップ板1−2の断面図(図2に相当する部分の断面図)である。
【図18】キートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10−2の製造方法説明図である。
【図19】キートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10−2の製造方法説明図である。
【図20】キートップ群10A,10Cを構成する各キートップ10−2の製造方法説明図である。
【図21】従来のキートップ板500の1例を示す斜視図である。
【図22】図21のB−B断面図である。
【図23】キートップ503の製造方法説明図である。
【図24】従来の他のキートップ530の断面図である。
【図25】キートップ530の製造方法説明図である。
【図26】キートップ10の他の配置状態を示す図である。
【図27】キートップ10の他の配置状態を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
1 キートップ板
10 キートップ
10A,10B,10C キートップ群
13,15 キートップ
25 合成樹脂フイルム
27 外周先端辺
29 外周側面
31 つば無し部
33 つば部
37 連結部
50 合成樹脂部材
80 ゴム状弾性板(弾性板)
100 第1金型(金型)
105 ポンチ
150 第2金型(金型)
155 ダイ
C1 キャビティー
200 ケース
201 開口(内部に仕切桟の無い開口)
207 仕切桟
1−2 キートップ板
10−2 キートップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性板と、弾性板上に取り付けられて機器のケースに形成した内部に仕切桟の無い開口から露出する複数のキートップとを具備するキートップ板において、
前記キートップは、合成樹脂フイルムと合成樹脂部材とからなり、前記合成樹脂フイルムの外周先端辺をキートップの外周側面に至らせるとともに、前記合成樹脂フイルムの外周先端辺の少なくとも一部を、キートップの外周側面から突出しないつば無し部とし、
且つ前記つば無し部は、前記ケースに形成した内部に仕切桟の無い開口内に複数設置されるキートップ同士の対向側面に設けられることを特徴とするキートップ板。
【請求項2】
ケースに形成した内部に仕切桟の無い前記開口は、ケースに設けられた仕切桟を介して複数並列に設けられて、これら開口から前記複数のキートップが露出することを特徴とする請求項1に記載のキートップ板。
【請求項3】
直列方向に並ぶ複数の前記キートップを前記合成樹脂フイルムからなる連結部で連結してなるキートップ群とし、このキートップ群を複数組並列に前記弾性板上に取り付けることで前記キートップ板を構成して、前記開口からこれらキートップ群が露出することを特徴とする請求項1又は2に記載のキートップ板。
【請求項4】
前記各キートップ郡の連結部で連結したキートップ同士の対向側面には、前記合成樹脂フイルムからなるつば部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のキートップ板。
【請求項5】
請求項1に記載のキートップ板の製造方法であって、
金型で合成樹脂フイルムを挟持する挟持工程と、
前記挟持した金型内に形成されるキートップ形状のキャビティーに溶融成形樹脂を圧入する樹脂圧入工程と、
前記溶融成形樹脂が固化した後に金型を取り外すことで前記合成樹脂フイルムに合成樹脂部材を取り付けてなるキートップを取り出し、必要に応じてこの成形後のキートップ周囲の合成樹脂フイルムをカットするキートップ取出工程と、
前記キートップを複数個、弾性板上に取り付けることでキートップ板を形成するキートップ板形成工程と、を具備し、
前記挟持工程によって合成樹脂フイルムを金型内に挟持する際に、同時に、前記金型によって合成樹脂フイルムのキートップとなる部分の周囲の少なくとも一部をカットすることで、カットした合成樹脂フイルムの外周先端辺を前記キャビティー内に位置させ、これによって前記合成樹脂フイルムのカットした外周先端辺をキートップの外周側面から突出しないつば無し部とし、
一方前記キートップ板形成工程においては、キートップのつば無し部が隣接するキートップの対向側面を向くように取り付けられることを特徴とするキートップ板の製造方法。
【請求項6】
前記金型内に形成されるキャビティーは直列方向に並ぶ複数のキャビティーであり、
前記挟持工程の際に金型によってカットする合成樹脂フイルムは前記直列方向に並ぶ複数のキャビティーの方向に平行な両側面の内の少なくとも一方の側面であり、
且つ前記直列方向に並ぶ複数のキャビティーによって形成されるキートップは、キートップ成形後に合成樹脂フイルムをカットする際に前記合成樹脂フイルムからなる連結部で連結された状態のキートップ群とし、
前記キートップ群を複数組並列に前記弾性板上に取り付ける際に、隣接するキートップ群のキートップ同士の対向側面に前記つば無し部を向けたことを特徴とする請求項5に記載のキートップ板の製造方法。
【請求項7】
キートップ成形後に合成樹脂フイルムをカットする際は前記キートップ群の連結部で連結したキートップ同士の対向側面に、前記合成樹脂フイルムからなるつば部を設けることを特徴とする請求項6に記載のキートップ板の製造方法。
【請求項8】
前記金型は前記合成樹脂フイルムを上下から挟持する第1,第2金型を有し、
金型による前記合成樹脂フイルムのカットは、前記第1,第2金型のキャビティーとなる部分の周囲に設けたダイとポンチとによって行うことを特徴とする請求項5又は6又は7に記載のキートップ板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2008−123967(P2008−123967A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−309567(P2006−309567)
【出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【出願人】(000215833)帝国通信工業株式会社 (262)
【Fターム(参考)】