説明

クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物及びその製造方法

【課題】 生物学的利用可能性が高いカルシウムサプリメントを提供する。
【解決手段】 クエン酸リンゴカルシウムを含有する組成物であって、クエン酸リンゴカルシウムが、少なくとも約30m2/gの有孔領域、約120秒未満にクエン酸リンゴカルシウムの少なくとも約95重量%の溶解速度のうち1つ以上を示す組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カルシウムは、強い骨を構築かつ維持し、骨粗鬆症などの骨の疾病を予防するのに有用なミネラルである。したがって、ヒトがカルシウムの豊富な食事を摂取することが重要となり得る。種々の乳製品は良好なカルシウムの供給源を提供するが、多くのヒトは依然として必要とするカルシウムを得るのが困難であると感じている。この理由の1つは、ヒトは、カルシウムの1日あたりの推奨許容量を満たすのに必要なかかる食品の量を摂取するのが困難であると感じる場合が多いことである。特に牛乳の場合、多くのヒトが時折コップ1杯の牛乳を摂取することは楽しむが、1日あたりの推奨許容量を満たすために必要なおおよそコップいっぱいに満たされた3杯の牛乳の摂取は困難であると感じる場合がある。この課題は、ヒトが例えば、乳糖不耐症のような種々の乳製品又は乳糖に関連する症状の1つに苦しんでいる場合、さらにより困難になる場合がある。
【0003】
幸い、カルシウムタブレット、カプセル及び粉末を含む、現代の消費者が入手可能な多くの形態のカルシウムサプリメントが存在する。しかしながら、多くの補給の現在の形態には依然として不満が残っている。
【0004】
カルシウムタブレット及びカプセルは、消費者に投与レジメンの柔軟性を提供することができる種々の投与強度で提供される場合が多い。しかしながら、かかるサプリメント内のカルシウムは、消費者が考えるほど生物学的に利用可能ではない場合が多く、従って消費者は期待するよりも少ないカルシウムしか吸収できない。さらに、一部の消費者は、タブレット及びカプセルの嚥下が、不可能ではないまでも困難であることと感じる場合がある。かかる消費者は、事実上タブレット又はカプセル形態のカルシウムサプリメントを用いることができず、それ故、カルシウムサプリメントの代替形態を探さなくてはならない。
【0005】
現在入手可能なカルシウム粉末、より具体的にはクエン酸リンゴ酸カルシウム粉末は、食品上にふりかける又は飲料に混合し、消費者がカルシウムサプリメントをいつ、どれだけ添加するかを制御できるようにすることができる。しかしながら、依然として付随する問題が存在する場合がある。現在入手可能なクエン酸リンゴ酸カルシウム粉末は、迅速に溶解しない場合が多く、粉末が添加されている食品又は飲料を摂取する前に、消費者に粉末が溶解するまで待たせる。さらに、現在入手可能なクエン酸リンゴ酸カルシウム粉末は、完全に溶解しない場合が多く、それにより消費者が許容不可能な場合がある望ましくない塊を形成する。さらに、多くの現在入手可能な粉末は、添加する食品又は飲料の味及び/又は食感に悪影響を与え、それによりさらに消費者の満足感を低下させる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それ故、人口の大半が組成物を容易に摂取できるように、食品又は飲料の味又は食感に悪影響を与えることなく、種々の食品及び飲料に迅速にかつ完全に溶解することができるカルシウム組成物に対する必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも約30m2/gの有孔領域を示すクエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物に関する。好ましくはクエン酸リンゴ酸カルシウムはさらに、約120秒間に少なくとも約95%、より好ましくは約90秒間に少なくとも約95%、さらにより好ましくは約60秒間に約97%の溶解速度を示す。本発明のさらに別の態様では、クエン酸リンゴ酸カルシウムは、約30m2/g〜約95m2/gの有孔領域を示し、クエン酸リンゴ酸カルシウムのクエン酸:リンゴ酸のモル比は約30:70〜約80:20である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態は、広く、クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物及びその製造方法に関するものである。
【0009】
A.定義
本明細書で使用するとき、「アルカリカルシウム供給源」という用語は、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、少なくとも1つの水酸化物基を含有する他のカルシウム化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上のカルシウム化合物を指す。
【0010】
本明細書で使用するとき、「カルシウム供給源」という用語は、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の製造で用いられる1種以上のカルシウム化合物を指す。
【0011】
本明細書で使用するとき、「クエン酸供給源」という用語は、クエン酸及びその塩類を含むクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の製造で用いられる1種以上のクエン酸化合物を指す。
【0012】
本明細書で使用するとき、「リンゴ酸供給源」という用語は、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の製造で用いられる1種以上のリンゴ酸化合物を指す。
【0013】
本明細書で使用するとき、「クエン酸リンゴ酸混合物」という用語は、クエン酸及びリンゴ酸供給源と水との混合物を意味する。
【0014】
本明細書で使用するとき、「クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物」という用語は、材料を混合してからクエン酸リンゴ酸カルシウムが乾燥するまでの任意の段階でも、カルシウム供給源、クエン酸及びリンゴ酸供給源並びに水を混合することにより形成される水性混合物を指す。この混合物はまた他の構成成分を含有してもよい。
【0015】
本明細書で使用するとき、「クエン酸リンゴ酸カルシウムスラリー」という用語は、クエン酸リンゴ酸カルシウムの固体粒子を含む水性混合物を指す。クエン酸リンゴ酸カルシウムスラリーは、「クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物」を含んでよい。
【0016】
本明細書で使用するとき、「クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物」という用語は、本明細書で記載する乾燥クエン酸リンゴ酸カルシウム製品を指す「クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物」と互換的に用いることができる。
【0017】
本明細書で使用するとき、「クエン酸リンゴ酸カルシウム」という用語は、「CCM」という用語と互換的に用いることができる。
【0018】
本明細書で使用するとき、「含む」という用語は、本発明の方法及び物品において、種々の構成成分を併用できることを意味する。それ故に、「から本質的になる」及び「からなる」という用語は、含むという用語に包含される。
【0019】
本明細書で使用するとき、「溶解」という用語は、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の水への溶解を意味する。
【0020】
本明細書で使用するとき、「溶解速度」という用語は、クエン酸リンゴ酸カルシウムが水に溶解する速さを意味する。
【0021】
本明細書で使用するとき、「ピーク温度」という用語は、カルシウム供給源、クエン酸及びリンゴ酸供給源並びに水を混合し、中和反応が完成するとき又は完成に近づいたとき到達する最も高い温度を意味する。
【0022】
本明細書で使用するとき、「最終温度」という用語は、ピーク温度に達した後、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の冷却が実質的に停止する温度を意味する。
【0023】
本明細書で使用するとき、「有孔領域」という用語は、水銀圧入/押出ポロシメトリーにより測定するとき、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物粒子内の有孔表面領域を意味する。
【0024】
B.組成物
本発明の代表的な実施形態は、一般に、1つ以上の次の特性を示すクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を含むことができる。クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、少なくとも約30m2/g、一実施形態では約30m2/g〜約95m2/g、さらに別の実施形態では約40m2/g〜約95m2/gの有孔領域を有することができる。約95m2/gを超える有孔領域を有すると、製造が困難であり、構造的完成性が制限された粒子をもたらされる一方、約30m2/g未満の有孔領域を有すると、粉末の溶解が緩徐になることがある。従って、少なくとも約30m2/gの有孔領域を有するクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が望ましい場合がある。
【0025】
さらに、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の実施形態は、約120秒未満、一実施形態では約90秒未満、さらに別の実施形態では約60秒未満に、少なくとも約92%、一実施形態では少なくとも約95%、さらに別の実施形態では少なくとも約97%の水への溶解速度を有することができる。約120秒未満に少なくとも約92%の溶解速度を有すると、食品又は飲料に添加したとき、確実にクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が迅速にかつ完全に溶解するのを補助し、それにより、消費者にとって魅力がないと思われる混濁又は見苦しい塊の発生する可能性を低減することができる。
【0026】
さらに、本明細書におけるクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の実施形態は、水に0.6重量%で溶解するとき、約8以下、一実施形態では約5〜約8、さらに別の実施形態では約6〜約7のpHを有することができる。クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物のpHが高すぎる又は低すぎる(例えば、約8を超える又は約5未満)場合、添加する食品又は飲料に不快な風味を付与する可能性がある。
【0027】
さらに、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の約15重量%以下、一実施形態では約5重量%〜約15重量%、さらに別の実施形態では約5重量%〜約10重量%の含水率を有することができる。約10%を超える又は約5%未満の含水率を有すると、急速かつ完全な溶解特性を欠くクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が生じる可能性がある。
【0028】
クエン酸リンゴ酸カルシウムの実施形態の平均粒径は、約20〜約150ミクロン、一実施形態では約40〜約100ミクロンであってよい。かかる粒径はさらに、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が前述の望ましい溶解特性を備えることを保証できる。
【0029】
一実施形態では、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、前述の特性の少なくとも2つ、別の実施形態では特性の少なくとも3つ、さらに別の実施形態では、特性の全てを示し、特性の少なくとも1つは有孔領域又は溶解速度のいずれかでなければならない。
【0030】
本発明による代表的な組成物は、クエン酸:リンゴ酸のモル比が約30:70〜約80:20、別の実施形態では約30:70〜約60:40、任意のさらに別の実施形態では約35:65〜約55:45、さらに別の実施形態では約35:65〜約45:55であってよい。同様に、本発明による組成物は、その酸及び塩形態の両方を含む、クエン酸とリンゴ酸の当量を加えたものをカルシウムの当量で除した((3Xクエン酸のモル数+2Xリンゴ酸のモル数)/2Xカルシウムのモル数)、定義された当量比を示すことができる。一実施形態では、当量比は約0.8〜約1.2、別の実施形態では約0.9〜約1.1、さらに別の実施形態では約0.95〜約1.05、さらに別の実施形態では約1.0〜約1.05であってよい。
【0031】
さらに、本明細書で記載した組成物の実施形態は、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の少なくとも約15重量%のカルシウム、一実施形態では少なくとも約20重量%のカルシウムを含有することができる。
【0032】
本発明の実施形態はまた、該効能を必要としている哺乳類にクエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物を投与することに関連する効能を提供することができ、クエン酸リンゴ酸カルシウムは、少なくとも約30m2/g、一実施形態では約30m2/g〜約95m2/g、さらに別の実施形態では約40g/m2〜約95m2/gの有孔領域;約120秒未満、一実施形態では約90秒未満、さらに別の実施形態では約60秒未満に少なくとも約92%、一実施形態では少なくとも約95%、さらに別の実施形態では少なくとも約97%の溶解速度;約8以下、一実施形態では約5〜約8、さらに別の実施形態では約6〜約7のpH;クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の約15重量%以下、一実施形態では約5重量%〜約15重量%、さらに別の実施形態では約5重量%〜約10重量%の含水率;のうち、少なくとも1つが有孔領域又は溶解速度のいずれかである、任意の1つ以上の特性を示す。
【0033】
クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物の投与に関連する効能としては、骨の成長、骨の強化及び/又は骨粗鬆症の治療を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0034】
必要に応じてクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が追加の構成成分を含んでよいことを、当業者は理解するであろう。限定ではなく一例として、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、さらに、マグネシウム、鉄、亜鉛及び銅のようなミネラル、リン酸塩のような追加の酸及び/若しくは塩、又は糖類、ソルビトール、ホウ素、ビタミン等のような他の構成成分を含んでよい。かかる構成成分の追加は、さらなる補給を提供するか、又は、その溶解特性に影響を与えることなく組成物の風味を強化するため望ましい場合がある。当業者は、かかる追加の構成成分をどのようにクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物に添加することができるかを理解するであろう。
【0035】
B.方法
本明細書で記載した代表的なプロセスを用いて、前述の望ましい溶解特性を有するクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を調製することができる。一般に、かかるプロセスは、
カルシウム供給源、クエン酸供給源、リンゴ酸供給源及び水を混合し、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を形成する工程と、
クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を反応させ、約45℃〜約70℃のピーク温度に達するまで温度を上昇させる工程と、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を、約1℃/分〜約4℃/分の速度で冷却し、約40℃未満の最終温度に到達させ、クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物を形成する工程と、
クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物を乾燥させ、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を得る工程と、を含んでよい。
【0036】
これらのプロセスの変形は以下の記載から明らかになる。
好ましくは、カルシウム供給源の少なくとも一部は、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ジカルシウムヒドロキシマレート(米国特許第6,706,904 B1号)が挙げられるが、これらに限定されないカルシウム化合物を含有する他の水酸化物及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、カルシウム供給源は、水酸化カルシウム、酸化カルシウム又はこれらの混合物を含む。別の実施形態では、カルシウム供給源は水酸化カルシウムを含む。これらのカルシウム供給源は、クエン酸及びリンゴ酸と反応して、一部の他の非クエン酸又は非リンゴ酸カルシウム塩で実現することができるよりも、高濃度のカルシウムを有するCCM組成物をもたらす高度に過飽和したCCM溶液を形成することができるため、望ましい場合がある。過飽和は、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物からCCMを沈殿させるための駆動力である可能性がある。
【0037】
特定のプロセス条件下では、クエン酸又はリンゴ酸のカルシウム塩もまたカルシウム供給源の一部として含まれ得ることが認識される。これらには、クエン酸三カルシウム、クエン酸水素カルシウム及びリンゴ酸カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない。これらの塩の使用は、それらがCCM混合物の調製及び混合中の一部の段階で効率的かつ完全に溶解する必要性により限定される場合がある。それらが効率的かつ完全に溶解しない場合、それらは種結晶として作用し、望ましい溶解速度特性を有さず、沈殿物が生じる場合がある。
【0038】
用いられる量が望ましい溶解特性を妨げない限り、限られた量の塩化物、リン酸塩及び他の有機酸塩のような他のカルシウム塩を用いることができることもまた認識されている。
【0039】
使用することが許容可能なクエン酸供給源はクエン酸を含む。さらに、クエン酸カルシウム塩は、カルシウム供給源の一部としての使用で記載したのと同じ制限のもと、クエン酸供給源の一部として含まれてもよい。
【0040】
使用することが許容可能なリンゴ酸供給源はリンゴ酸を含む。さらに、リンゴ酸カルシウム塩は、カルシウム供給源の一部としての使用で記載したのと同じ制限のもと、リンゴ酸供給源の一部として含まれてもよい。
【0041】
用いられる量が望ましい溶解特性を妨げない限り、限られた量のカリウム、ナトリウム、亜鉛又はマグネシウムのクエン酸又はリンゴ酸塩のような、他のクエン酸又はリンゴ酸塩を用いることができることもまた認識されている。
【0042】
CCM混合物を作製するためのカルシウム供給源、クエン酸供給源、リンゴ酸供給源及び水の混合は、種々の方法を用いて達成することができる。かかる方法の1つは、水の一部内でクエン酸及びリンゴ酸供給源を混合し、水性クエン酸リンゴ酸混合物を作製し、水の第2部分内でカルシウム供給源を混合し、水性カルシウム混合物を作製し、次いで水性クエン酸リンゴ酸混合物を収容しているよく混合されたタンクに水性カルシウム混合物を注入することを含む。2種の水性混合物を調製するために用いられる水の量は、所望のように調節し、使用される特定のプロセス用設備並びに特定のカルシウム、クエン酸及びリンゴ酸供給源並びにその量に応じて、プロセスを促進することができる。しかしながら、一実施形態では、水性カルシウム混合物は、約5重量%〜約25重量%、別の実施形態では、約8重量%〜約20重量%のカルシウム濃度を有することができる。一実施形態では、水性クエン酸リンゴ酸混合物は、約15重量%〜約60重量%、別の実施形態では、約30重量%〜約50重量%のクエン酸とリンゴ酸との合計濃度を有することができる。
【0043】
CCM混合物を作製する別の方法は、まず水性クエン酸リンゴ酸混合物を調製し、次いで、トリブレンダー(Triblender)又はクアドロ・イトロンXC粉末分散機(Quadro Ytron XC Powder Disperser)のような、粉末を液体に組み込むために設計された装置を用いて、カルシウム供給源を水性クエン酸リンゴ酸混合物に添加することである。CCM混合物を作製するさらに別の方法は、まず水性カルシウム混合物及び水性クエン酸リンゴ酸混合物を調製し、次いで、インライン静的ミキサーを収容するパイプを通してそれぞれの混合物を同時に注入することにより、それらを混合することである。混合の他の方法は、当業者に既知であろう。
【0044】
クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の調製が完了した時点で、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物は、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の約4重量%〜約9重量%、一実施形態では約4.5重量%〜約8重量%、さらに別の実施形態では約5重量%〜約6.5重量%のカルシウム濃度を有することができる。
【0045】
クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を製造するためにカルシウム供給源、クエン酸供給源、リンゴ酸供給源及び水を混合することにより、カルシウム供給源がクエン酸及びリンゴ酸供給源と反応することが可能になる。起こり得る反応の1種は、アルカリカルシウム供給源とクエン酸及びリンゴ酸の酸形態との間の中和反応である。起こり得る他の反応は、種々の可溶性錯体を形成することができる、可溶化カルシウムイオンとクエン酸及びリンゴ酸イオンとの間の錯化反応である。
【0046】
カルシウム供給源とクエン酸及びリンゴ酸供給源とを混合し、水性クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を作製するとき、ピーク温度に達するまで混合温度を上昇させることが望ましい場合がある。クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の温度を監視し、温度が確実に約45℃〜約70℃、一実施形態では約50℃〜約60℃、さらに別の実施形態では約60℃〜約70℃のピーク温度に達するようにすることができる。混合物のピーク温度が少なくとも約45℃に達しない場合、本明細書で以下に記載するように、クエン酸リンゴ酸カルシウムの沈殿が望ましくなく遅延する可能性がある。同様に、混合物のピーク温度が約70℃を超える温度に達する場合、クエン酸リンゴ酸カルシウムの沈殿が急速すぎ、得られるクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を所望の溶解特性を欠くものにする可能性がある。さらに、混合物が約60℃以上のピーク温度に達する場合、より緩徐に溶解するクエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物の形成を制限するために、混合物が約60℃を超える時間を制限することが望ましい場合がある。従って、一実施形態では、温度が約60℃に達すると、反応は、約120秒間以下、一実施形態では約60秒間以下、さらに別の実施形態では約30秒間以下、さらに別の実施形態では約15秒間以下の間、約60℃を超える温度で継続する可能性がある。
【0047】
水酸化カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない一部のアルカリカルシウム供給源については、カルシウム供給源とクエン酸及びリンゴ酸の酸形態との中和反応は発熱性であり、それ故クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の温度は中和反応が起こる間上昇する可能性がある。中和反応により、温度が十分に望ましいピーク温度に上昇しない場合、混合物にさらに熱を供給し、望ましいピーク温度に到達させることが必要である可能性がある。中和反応が熱を発生しすぎた場合、望ましいピーク温度が限度を超えないように、混合物から熱を取り除く必要がある可能性がある。望ましいピーク温度に達すれば、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を冷却してよい。例えば、ジャケット付タンクを使用する場合、ジャケット付タンクを通して冷却水のような冷却剤を注入し、混合物を冷却することができる。クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物は、温度が約40℃未満になるまで、約1℃/分〜約4℃/分の速度で冷却することができる。さらに、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物のピーク温度が約50℃〜約60℃である場合、温度が約40℃未満、一実施形態では約5℃〜約40℃、別の実施形態では約10℃〜約35℃、さらに別の実施形態では約25℃〜約35℃になるまで、冷却速度は約1℃/分〜約3℃/分であってよい。同様に、ピーク温度が約60℃〜約70℃である場合、温度が約40℃未満、一実施形態では約5℃〜約40℃、別の実施形態では約10℃〜約35℃、さらに別の実施形態では約25℃〜約35℃になるまで、冷却速度は約3℃/分〜約4℃/分であってよい。おおよそピーク温度に達する時間又はそれ以降に、クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物は、クエン酸リンゴ酸カルシウムスラリーを形成し始めることができる。前述のピーク温度の組み合わせ及び冷却速度は、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が確実に望ましい溶解特性を示すのに役立つことができる。
【0048】
クエン酸リンゴ酸カルシウムの沈殿は、沈殿が十分完了するときを決定するために監視してよい。これを行う方法の1つは、屈折計を用いてクエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の屈折率を測定することである。一般に用いられる屈折計は、典型的には、ブリックス計を用いて測定値を報告することができる。ブリックス値は、水中に溶解した固体の量に関連する。よって、クエン酸リンゴ酸カルシウムの沈殿が進行するにつれて、ブリックス値は減少する。
【0049】
ブリックス指数は、補正した指数が溶液中に残存するクエン酸リンゴ酸カルシウムの量を表すように、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物中に溶解しているあらゆる非クエン酸リンゴ酸カルシウム成分に対して補正しなければならない。これは、非クエン酸リンゴ酸カルシウム成分を含有する溶液を作製し、そのブリックス値を測定することにより行うことができる。次いで、これはクエン酸リンゴ酸カルシウム混合物に対するバックグラウンドブリックス値となる。クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物に対して補正したブリックスは、次いで、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の測定ブリックス値からバックグラウンドブリックス値を減じることにより算出される。
【0050】
スラリー中のクエン酸リンゴ酸カルシウムの沈殿は、溶解した固体含量が約10ブリックス以下、別の実施形態では約5ブリックス以下、さらに別の実施形態では約4ブリックス以下になるまで、持続する可能性がある。
【0051】
沈殿が望ましい終点に達すると、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を乾燥させ、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を生じることができる。当業者に既知の幾つかの乾燥技術のうち1つを使用して、クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む組成物を得るために、クエン酸リンゴ酸カルシウムスラリーの含水率を前述の望ましい範囲内に減少させることができる。例えば、乾燥は、噴霧乾燥、強制空気トレイ乾燥、流動床乾燥等を用いて実施することができる。当業者は、前述の乾燥技術のそれぞれを実施する方法を理解するであろうが、簡潔に言えば、噴霧乾燥はスラリーの小さな液滴を大きなチャンバ内の熱風の流れに噴霧し、液滴からの水の急速な蒸発を促進することを含む。沈殿物を含有するトレイ上又はトレイを通して熱風を直接循環させることを含む、強制空気乾燥を使用して、均一な乾燥を促進することもできる。さらに、流動床乾燥は、半湿潤床の材料を通して熱風を送風し、材料を懸濁化及び流動化することを含む。空気は、乾燥及び流動化媒体の両方として作用する。
【0052】
さらに、クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物は、所望により、乾燥前に濾過して過剰な水を取り除いてよい。クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物の濾過は、一般に、加圧、減圧又は遠心分離による分離方法を含む。
【0053】
前述の代表的なプロセスを用いて、前述の特性を有するクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を提供することができる。
【0054】
分析方法
本発明の要素を特徴付けるために使用されるパラメータは、特定の分析方法によって定量化される。これらの方法を以下に詳細に説明する。
【0055】
クエン酸リンゴ酸カルシウム
1.水分
クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の含水率は以下のように測定する。
a)2gのクエン酸リンゴ酸カルシウム粉末をザルトリウス水分分析器(Sartorius Moisture Analyzer)(型:MA 30)内のアルミニウム試料皿上に散布し、140℃で15分間加熱する。
b)加熱した試料の水分は、ザルトリウス水分分析器MA30によりw/w%として算出される。
2.クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物のカルシウム含量
クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物のカルシウム含量は、誘導結合プラズマ原子発光分光分析、AOAC17版2000年<990.08>により測定する。
3.クエン酸のリンゴ酸に対するモル比
クエン酸のリンゴ酸に対する比は、AOAC15版1990年<986.13>により測定する。
4.クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の粒径
クエン酸リンゴ酸カルシウム粉末の粒径は、ASTM B214により測定する。
5.クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物の溶解速度測定方法
クエン酸リンゴ酸カルシウムの水への溶解速度は、下記のように時間に対する水の伝導度の変化により測定する。
【0056】
装置及び試薬
サーモオリオンモデル(Thermo Orion Model)555A pHutureMMSメーター
デュラプローブ(DuraProbe)(商標)4−電極伝導度セル−013005A
RO水
電磁撹拌器−400ホットプレート/撹拌棒、VWRサイエンティフィックプロダクツ986006、製造番号0722、Mfg.トロエムナー社(Mfg.Troemner Inc)(米国)
【0057】
【表1】

【0058】
500mLの印の付いた600mLパイレックス(登録商標)ガラスビーカー
測定
a)温度25℃のRO水500mLを、パイレックス(登録商標)ガラスビーカーに移す。
b)撹拌棒をビーカーに入れ、ビーカーを電磁撹拌器上に定置する。
c)撹拌を開始し、200RPMの速度で維持する。
d)伝導度プローブをビーカーに浸漬する。
e)水の伝導度(Cw)を測定する。
f)2.0gのクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を計量する。
g)5秒未満にボルテックスの中央に組成物を点在させることにより、ビーカーに組成物を移す。
h)組成物の添加が完了したあと、タイマーを起動する。
i)t=30、60、90、120、480秒のような選択した時間(t)に伝導度(Ct)を測定する。
j)ビーカー内に残存する溶解していないクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物が確実に存在しないようにする。
k)懸濁した粒子が見えなくなるまで混合を続ける。
l)溶解したクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を含有する水の伝導度を測定する。これが最終伝導度(Cf)である。
【0059】
注記:全ての測定は25℃で行う。
【0060】
計算:
Dt=(Ct−Cw)/(Cf−Cw)、式中、
Dt=a%として表される、時間tにおける溶解
Ct=時間tにおける伝導度
Cw=クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を添加する前の伝導度
Cf=最終伝導度
【0061】
6.有孔領域:
有孔領域は、水銀圧入/押出ポロシメトリーを用いることにより測定する。
【0062】
材料及び設備:
乾燥炉
ポリスチレン又はアルミニウム計量皿
ステンレススチールのスパチュラ
ペネトロメーター
化学天秤
超高純度又は精製前の等級の窒素
水銀(3度蒸留された純度)
真空グリース(アピエゾン(Apiezon)H)
高圧流体
粉体工学水銀ポロシメトリー(オートポア(AutoPore))
【0063】
試料調製:クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を110℃で2日間パイレックス(登録商標)ペトリ皿で乾燥させる。
【0064】
手順:
a)計量皿を用いて0.2gのクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を計量する。
b)粉末をペネトロメーターに移す。
c)ペネトロメーターを封止し、計量する。
d)ペネトロメーターを低圧分析ポート(345kPa(50psia)以下)に挿入し、分析を実行する。
e)ペネトロメーターを低圧ポートから取り出し、アセンブリを計量する。
f)ペネトロメーターを高圧分析ポート(414Mpa(60,000psia)以下)に挿入し、分析を実行する。
g)結果は、360〜0.003μmの孔径分布、総有孔領域(平方メートル/グラム)をもたらす。
【0065】
参照文献:粉体工学分析サービス(Micromeritics Analytics Services)(MAS)、ノークロス(Norcross)、ジョージア州(米国)、カタログ番号942/65000/03
【実施例】
【0066】
(実施例1)
約73.04gのクエン酸及び76.16gのリンゴ酸を、テフロン(登録商標)コーティングした電磁撹拌棒を用いて5分間又は酸溶液が透明になるまで、1リットルのガラスビーカー内で約258mLの蒸留脱イオン水に溶解させる。ビーカーを25℃の循環していない水浴槽中に浸漬する。
【0067】
約84gの水酸化カルシウムを、撹拌しながら500mLのガラスビーカー内で約250mLの蒸留脱イオン水に分散させ、水酸化カルシウムスラリーを製造する。水酸化カルシウムスラリーを、次いで、酸溶液に素早く添加し、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を製造する。水酸化カルシウムのビーカーを約60mLの脱イオン水ですすぎ、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物に添加する。クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の温度を、約60秒未満の間に約60℃を超える温度にし、約64.8℃に上昇させる。次いで、混合物を水浴槽内において約15分間で33℃に冷却し、クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物を含むスラリーを得る。スラリー及び得られる沈殿物をさらに約75分間撹拌する。75分後、スラリーの可溶性固形分は、手持ち式屈折計により測定したとき、約2.8°ブリックスと測定される。クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物を、約400mLの脱イオン水を添加することにより希釈し、約163℃の入口温度及び約72℃の出口温度で噴霧乾燥し、クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物を得る。
【0068】
乾燥したクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、有孔領域約58m2/g、pH約6.5、溶解速度約90秒間に約98.6%を有すると測定される。
【0069】
(実施例2)
約73.04gのクエン酸及び76.16gのリンゴ酸を、テフロン(登録商標)コーティングした電磁撹拌棒を用いて5分間又は酸溶液が透明になるまで、1リットルのガラスビーカー内で約228mLの蒸留脱イオン水に溶解させる。ビーカーを25℃の循環していない水浴槽中に浸漬する。約84gの水酸化カルシウムを、撹拌しながら500mLのガラスビーカー内で約260mLの蒸留脱イオン水に分散させ、水酸化カルシウムスラリーを製造する。水酸化カルシウムスラリーを、次いで、酸溶液に素早く添加し、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物を製造する。水酸化カルシウムのビーカーを約100mLの脱イオン水ですすぎ、クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物に添加する。クエン酸リンゴ酸カルシウム混合物の温度を、約10秒未満の間に約60℃を超える温度にし、約61℃に上昇させる。次いで、混合物を水浴槽内において約15分間で33℃に冷却し、クエン酸リンゴ酸カルシウム沈殿物を含むクエン酸カルシウムスラリーを得る。スラリー及び得られる沈殿物をさらに約75分間撹拌する。75分後、スラリーの可溶性固形分は、手持ち式屈折計により測定したとき、約2.4°ブリックスと測定される。クエン酸リンゴカルシウムスラリーを真空濾過し、ケーキを60℃の入口温度にて流動床乾燥機内で乾燥し、含水率を9.5重量%にする。乾燥した組成物を#100メッシュの篩を通してふるいにかける。
【0070】
乾燥したクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、有孔領域約67.7m2/g、pH約6.5、溶解速度約90秒間に約97%を有すると測定される。
【0071】
(実施例3)
70kgのクエン酸及び73kgのリンゴ酸を、液化装置を用いて約256Lの水に溶解させ、次いで約730RPMで作動する約20センチ(8インチ)のプロペラ撹拌器を備える1100Lのジャケット付タンクに移す。別個に、80.5kgの水酸化カルシウムを約228Lの水に混合し、水酸化カルシウムスラリーを作製する。水酸化カルシウムとクエン酸及びリンゴ酸との間の発熱反応により、用いられる設備で2種の水性混合物を混合すると温度が60℃を超える場合があるため、最初に水酸化カルシウムスラリーの約半分のみを酸溶液に添加する。ジャケット付タンク内の混合物の温度を約43℃に上昇させる。次いで、タンクのジャケットを通して冷却水を移動させることにより混合物を約36℃に冷却する。次いで、水酸化カルシウムスラリーの残りをジャケット付タンク内の混合物に添加し、温度を約58℃のピーク温度に上昇させる。次いで、約60Lの水を用いて水酸化カルシウムの線を流し、これをジャケット付タンクに添加する。次いで、タンク内の混合物を、約1.5℃の平均冷却速度で40℃未満に冷却する。混合物の温度が約30℃に達したとき冷却を停止する。混合及び沈殿は、溶解したクエン酸リンゴ酸カルシウム固形分が、手持ち式屈折計により測定したとき、約3.6ブリックスに低下するまで継続させる。次いで、クエン酸リンゴ酸カルシウムスラリーを含水率が8.5%になるまで噴霧乾燥する。
【0072】
乾燥したクエン酸リンゴ酸カルシウム組成物は、有孔領域73.5m2/g、pH約6.8及び溶解速度約60秒間に約98%と測定される。
【0073】
本発明の「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。
【0074】
本発明の特別な実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クエン酸リンゴ酸カルシウムを含む固体クエン酸リンゴ酸カルシウム組成物であって、前記組成物は、少なくとも30m2/gの有孔領域を示し、および、少なくとも15重量%のカルシウムを含有することを特徴とする前記組成物。
【請求項2】
前記組成物は40m2/g〜95m2/gの有孔領域を示すことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物は120秒未満にクエン酸リンゴ酸カルシウムの少なくとも約95重量%が溶解する速度を示すことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は8以下のpHを示すことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物は該組成物の15重量%以下の含水率を示すことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物は該組成物の5重量%〜10重量%の含水率を示すことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物はクエン酸:リンゴ酸のモル比が30:70〜80:20であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物はクエン酸:リンゴ酸のモル比が35:65〜45:55であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は少なくとも20重量%のカルシウムを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物はカルシウムに対するクエン酸およびリンゴ酸の当量比が0.8〜1.2であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物はカルシウムに対するクエン酸およびリンゴ酸の当量比が1.0〜1.05であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物はさらにミネラルを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物はさらにビタミンを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。

【公開番号】特開2011−142920(P2011−142920A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73015(P2011−73015)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【分割の表示】特願2009−524302(P2009−524302)の分割
【原出願日】平成19年8月17日(2007.8.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】