クラッディング
パネルで表面をクラッディングする方法を提供することができる。その方法は、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されている第1の縁部を表面に取り付けるステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップと、実質的に第1の縁部と反対側にあるパネルの第2の縁部を、表面に取り付けられるように構成されている第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップとを備えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルに関し、限定するものではないが、特に、高耐火性、低発煙性、加熱下での低毒性、加熱下での低燃焼負荷、低延焼性、高耐磨耗性、および/または高耐衝撃性が要求される区域において使用するための表面クラッディングおよび表面クラッディング方式に関する。
【背景技術】
【0002】
建造物、特に、多数の市民が通行することが想定される公共サービスに関連する建造物には、最低限の安全基準が存在する。かかる建造物には、空港、鉄道の駅、地下鉄の駅およびバス停が挙げられる。これらの建造物すべてに関連することは、多数の人が個々の区域の間を移動すること、および公共交通機関の乗物が運行することである。安全基準が厳格となりうる他の建造物の例には、多数の人が比較的狭い空間内に集まる映画館および劇場が挙げられる。かかる建造物に適用されうる安全基準には、建造物の安全な構造に関するものだけでなく、建造物の屋内設備および備品に関するものが挙げられる。この安全基準には、かかる設備および備品の耐火要件、ならびに、火災の状況での加熱によって生じるかかる設備および備品の放出物の毒性について述べる規制が含まれることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、少なくとも部分的に通常の方式の問題および欠点を考慮してなされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様から見ると、本発明は、パネルで表面をクラッディングする方法を提供する。この方法は、第1のパネル支持部材を表面に取り付けるステップであって、第1のパネル支持部材が、パネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、第2のパネル支持部材を表面に取り付けるステップであって、第2のパネル支持部材が、実質的に第1の縁部と反対側にあるパネルの第2の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップと、第2の縁部が第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置されることができるようにパネルを曲げるステップと、パネルが第1および第2の支持部材によって支持されるようにパネルの曲がりを除くステップとを備えることができる。パネルは、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えている。この方法によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネル方式が提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境において利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0005】
第2の態様から見ると、本発明はパネル方式を提供する。その方式は、壁をクラッディングするためのパネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の耐火性等級材料(fire rated material)およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルと、パネルの第1の縁部を壁に隣接する位置に支持するための第1の縁部支持部材と、パネルの第2の縁部を壁に隣接する位置に支持するための第2の縁部支持部材とを備えることができる。このパネルは、事前に設置された下部および上部縁部支持部材に適合するように曲げられるように構成することができる。この方式によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネル方式が提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境の利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0006】
第3の態様から見ると、本発明は、壁のクラッディングに使用するための壁形成パネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備える壁形成パネルを提供する。この壁形成パネルは、このパネルが設置される環境の利用者に対して高水準の防火性を提供する。したがって、火災の間の延焼および有毒煙霧の放出を抑制して安全性を向上させることができる。
【0007】
第4の態様から見ると、本発明は、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを有する複合材料を、建築物の表面クラッディングパネルに使用することを可能にする。この構成によって、高度な防火性能を有するパネルが提供され、このパネルが取り付けられる環境の安全性が向上する。
【0008】
第5の態様から見ると、本発明は壁形成方式を提供する。その壁形成方式は、複数の雄の接合面部材および複数の雌の接合面部材をそれぞれが有する多数のパネルを備えることができる。そのパネルは、壁または仕切りを形成するように配置することができ、別個のパネルは、パネルの雄および雌の接合面部材それぞれを協働させて結合することによって、互いに結合される。
【0009】
第6の態様から見ると、本発明は、湾曲した表面をクラッディングする方式を提供する。その方式は、それぞれが表面の湾曲に沿って曲がるに十分な柔軟性を有し、互いに張り付けられて多層複合パネルを形成し、湾曲した表面をクラッディングするように構成されている複数の薄いパネルを有することができる。
【0010】
第7の態様から見ると、本発明は、既存の表面クラッディング構成をオーバークラッディングする方式を提供する。そのシステムは、既存の表面クラッディング構成に取り付けるための薄いオーバークラッディングパネルを有することができる。
【0011】
他の態様から見ると、本発明は、パネルで表面をクラッディングする方法を提供する。その方法は、パネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されている第1のパネル支持部材を表面に取り付けるステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップとを含むことができる。その方法はまた、第2のパネル支持部材を、実質的に第1の縁部の反対側にあるパネルの第2の縁部の少なくとも一部と位置合わせするステップと、第2のパネル支持部材を固定した後に第1および第2の支持部材によってパネルが支持されるように、第2のパネル支持部材を表面に取り付けるステップとを含むことができる。パネルは、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えることができる。この方法によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネルシステムが提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境の利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0012】
さらなる態様から見ると、本発明は、パネルで表面をクラッディングする方法を提供することができる。その方法は、第1のパネル支持部材を表面に取り付けるステップであって、第1のパネル支持部材が、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップとを含むことができる。その方法はまた、実質的に第1の縁部の反対側にあるパネルの第2の縁部を、表面に取り付けられるように構成されている第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップを含むことができる。この方法によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネルシステムが提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境の利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0013】
本発明の特定の好ましい態様および実施形態については、添付の独立請求項および従属請求項で述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の特定の実施形態について、添付の図面を参照して単に一例として以下に説明することにする。
【0015】
本発明にはさまざまな変更および代替形態の余地があるが、特定の実施形態を一例として図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかしながら、その図面および詳細な説明は、開示する特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲に含まれるすべての改変、均等物および代替物をカバーすることを意図するものであることは理解されるべきである。
【0016】
空港ならびに他の公共輸送機関の駅および中継地点など、特定の建造物の構造および内装には、厳格な防火規定が適用されうる。例えば、英国においては、England and Wales Building Regulationsによって建造物の構造および仕上げに対する多数の基準が明記されている。最も厳しいものはClass 0などのクラスである。防火性に関しては、Class 0は多数の方式において満たすことができるが、この要件を満たす最も一般的な方式は、2つの個別の基準を満たすことによるものである。第1の基準はBS 476−7に基づいてClass 1を達成することであり、第2の基準はBS 476−6に基づいてi1<6およびI<12を達成することである。
【0017】
British Standard BS 476−7には、材料の延焼特性が分類されている。材料が分類されうる最高の水準はClass 1である。Class 1に分類されるための要件を満たす材料は、その材料全体にわたって低い延焼性を示す。
【0018】
British Standard BS 476−6には、測定されうる熱放射率に対する指標が述べられている。これは、加熱によって生じる放射率の測定、および燃焼時に材料によって生成される熱(「熱負荷」)の測定を含んでいる。この基準には、3つの下位指標i1、i2、i3ならびに総括指標Iが設けられている。
【0019】
上記の基準の双方を満たす場合、England and Wales Building Regulationsによって材料をClass 0に指定することができる。空港を例とすると、英国では、建造物のうちのすべての乗客および大部分の職員の区域の内部クラッディングに対し、Class 0の材料が要求されている。
【0020】
England and Wales Building Regulationsのすべての写しは、Her Majesty’s Stationary office (HMSO)、www.hmso.gov.ukから入手することができる。現在有効な規定は、Building Regulations 2000 (Statutory Instrument 2000 No 2531)に記されている。British Standards BS 476−7およびBS 476−6のすべての写しは、BSi (以前のBritish Standards Institute)、www.bsi−elobal.comから入手することができる。同様の法的要件が、世界各国で、空港を含めた公営および民営の建造物に適用されていることは理解されよう。
【0021】
明らかなように、建造物の規定の要件を満たすことに加えて、空港または同様の公共の場のウォールクラッドは、衝撃および摩擦に高度な耐性を有し、落書き(ペンキで塗られるものか、刻み込まれるものかを問わず)を防止し、かつ掃除が容易であることが望ましい。加えて、見やすい画像または文字をクラッディング上に設けることができることもまた、望ましいことがある。
【0022】
高水準の防火性が要求される環境で使用するための表面クラッディング方式の一例について、これから説明することにする。本例の方式は、取付けが容易で高性能な表面クラッディング構成を提供する。
【0023】
本例の表面クラッディング方式において、パネルは、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布を心板として紙/メラミン表面樹脂と組み合わせたものから形成することができる。一例において、パネルは、Micam LimitedによってLSM21の名称で製造および販売されている材料から形成することができる。かかる他の材料が、Micam LimitedによってEM42の名称で製造および販売されている。当業者には、多数の適切な材料が存在しうることが理解され、また本例で説明するような方式で使用するためのそれらの材料の適性が理解されよう。かかるパネル材料を使用すると、方式として導入した場合には、通常の積層パネル方式よりも著しく低いコストでClass 0の性能が得られる。加えて、この材料は、落書きを防止することができ、かつ掃除が容易であり、通常の掃除に専門の掃除器具を必要としない。このパネルはまた、元のままで安全に取り外すことができ、それゆえに他の表面クラッディング用途において再利用することができるという点で環境に優しい。このパネルは、仕上げ処理を施されることができ、両面において十分な耐火特性を有し、パネルの両面に等しい性能をもたらす。かかるパネルはまた、水および湿気に対して不浸透性を有する。この材料はさらに、耐衝撃性を有し、いわゆる「セーフブレイク(safe−break)」特性を有し、その結果、破壊時に鋭利な縁を生じない傾向があり、爆発性の破砕によって生じた物質が広範囲にわたって散布される傾向が減じられるこの材料の耐衝撃性は、手荷物運搬用台車または同等の衝撃が起こりうる区域において、付加的な保護用の運搬用台車の防柵を必要とせず、通常のパネルに優るコスト削減を実現するほどのものである。
【0024】
本例の材料はまた、文字および/または画像と共にオーバークラッディングするのにも適しており、専用の表示ユニットを必要とすることなく広告用、装飾用または情報提供用の材料を設けることが容易となる。本例の材料は、転写接着テープ(transfer tape adhesive)で接着されたバックプリントされた難燃性ポリカーボネートを使用してオーバークラッディングされることができる。これは、実質的に、「はがして張る」形式の裏地を有する薄い積層材であり、その裏地は任意の色または図形を積層に埋め込むことができる。この機能を提供するための適切な材料の一例が、Novograf LimitedによってLamigraf C28/SMの名称で製造されている。かかるオーバークラッディング材料を使用することによって、パネル材料のClass 0の特性が損なわれることはない。
【0025】
本例のパネル方式は、さまざまな固定要素を使用して、クラッディングを支持材料に、通常は壁に取り付ける。かかる固定要素の使用について、これから図1から6を参照して説明することにする。
【0026】
図1はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0027】
パネル10は、壁12に取り付けられており、上部縁部固定部材16によって拘束される上部縁部14を有している。上部縁部固定部材16は、パネル10の上部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有している。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。上部縁部固定部材16は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、上部縁部固定部材16を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0028】
このようにして、パネル10の上部縁部は、上部縁部固定部材16によって拘束され、それによって、上方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、一次拘束部材22aおよび22bを設けて、パネルを壁12に対して所定位置に保持することができる。本例において、一次拘束部材22aおよび22bは、2部連動式のマッシュルーム状頭部型の締結具であり、一方の要素22aはパネル10に取り付けられ、もう一方の要素22bは壁12に取り付けられる。一次拘束部材22aおよび22bは、接着剤を使用してパネル10および壁12にそれぞれ固定することができる。この2部連動式の頭部型の一次拘束部材を使用することによって、動的負荷に対する安定した拘束がもたらされ、パネルと壁との間のがたが除去される。固定要素16(および以下に説明する他の固定要素)は、パネルを取り付ける際の位置合わせの目安となり、また、火災によって一次拘束部材が溶解した場合など、一次拘束部材が破損した場合に、パネルを壁に固定するための2次拘束部材として機能する。
【0029】
図2はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0030】
本例のパネル10は、下部縁部固定部材26によって拘束することができる下部縁部24を有している。この下部固定部材は、パネル10の下部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有することができる。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。下部縁部固定部材26は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、下部縁部固定部材26を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0031】
このようにして、パネル10の下部縁部は、下部縁部固定部材26によって拘束され、それによって、下方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、一次拘束部材22aおよび22bを再び設けて、パネルを壁12に対して所定位置に保持することができる。
【0032】
図3はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0033】
本例のパネル10はまた、側部縁部固定部材40によって拘束することができる側部縁部42を有している。側部縁部固定部材は、パネル10の側部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有することができる。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。この縁部固定部材すなわち停止端部40は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、側部縁部固定部材40を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0034】
このようにして、パネル10の側部縁部は、側部縁部固定部材40によって拘束され、それによって、側部縁部固定部材を貫く方向へ水平に移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、一次拘束部材22aおよび22bが設けられている。
【0035】
このように、単一のパネルを壁に固定するための適切な固定構成について説明した。固定部材を使用してかかるパネルを壁に固定するために、各固定部材は、パネルの取付けに先立って壁に固定される。すべての固定部材が壁に取り付けられると、次のようにしてパネルを取り付けることができる。パネルの下部縁部を1つまたは複数の下部縁部固定部材内に配置することができ、次いで上部縁部が上部縁部固定部材の中に配置されるようにパネルを壁から外側に曲げることができ、パネルが次いで通常の形状に戻ることができ、それによって上部および下部縁部固定部材の双方の中にしっかり取り付けられる。側部縁部固定部材を使用するために、パネルは、上部および下部縁部固定部材によって保持されると、そのパネルが1つまたは複数の側部縁部固定部材内に配置されるまで、水平に摺動させることができる。上述した2部連動式のマッシュルーム状頭部型の一次拘束部材を使用する場合、この方式の双方の要素は、壁への取付けの前にパネルの裏面に取り付けることができ、次いで、固定した後にパネルの正面に圧力を加えて、壁に取り付けられる一次拘束部材の要素の接着表面を壁に接着させることができる。あるいは、系の壁に取り付ける要素を、パネルの取付けの前に壁に接着させることができる。
【0036】
別の例においては、まず下部縁部固定部材を壁に固定し、次いでパネルの下部縁部を下部縁部固定部材内の所定位置に置くことによってパネルを壁に取り付けることができる。次いでパネルを壁に対して垂直に保持することができ、上部縁部固定部材をパネルの上部縁部の上に配置し、続いて壁に取り付ける前に、任意の一次拘束部材を張り付けることができる。
【0037】
双方の例の固定方法において、パネルは、単にパネルをその縁部で保持することによって、またはガラスの取扱いに用いられる種の解放可能な吸引ハンドルを使用することによって取り扱うことができる。これによって、本例の表面クラッディング方式は、設置を実施する人物に対する健康および安全性の問題を最小にし、かついかなる専用の工具を必要とすることなく、すばやく設置することが可能となる。
【0038】
このように、高耐火性かつ高強度のパネルを壁に取り付けるための方式について説明した。個別に設置される単一のパネルからさらにこのパネル方式を拡張するために、付加的な固定要素を使用して複数のパネルを互いに固定することができる。
【0039】
図4aおよび4bは、一対のパネル10aおよび10bの一部分の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0040】
本例の2枚のパネル10aおよび10bは、協働する一対のパネル結合部材を使用して互いに結合することができる。図4aに示すように、第1のパネル10aは、第1のパネル結合部材30をそれに張り付けている。第1のパネル結合部材30は、パネルの裏面から離れて延びてその要素と裏面との間に空隙を形成する部分31を有している。第1のパネル結合部材はまた、延長部分31とパネル10aの裏面との間の空隙内に突出する突起部32をその上に有している。パネル結合部材は、接着剤を使用してパネルに取り付けることができる。あるいは、ねじまたはボルトなどの他の固定方法を用いることができる。
【0041】
第2のパネル10bは、第2のパネル結合部材34をそれに張り付けている。第2のパネル結合部材34は、パネル10bの側部縁部を越えて延びる部分35と、第1のパネル結合部材30の突起部32を受けるための溝部36とを有している。パネル結合部材は、接着剤を使用してパネルに取り付けることができる。あるいは、ねじまたはボルトなどの他の固定方法を用いることができる。
【0042】
2枚のパネルを互いに固定するために、2枚のパネルが互いに接合されて、第1および第2のパネル結合部材が協働する。結合したパネルを、壁に隣接する位置で図4bに示す。この図から分かるように、第2のパネル結合部材34の延長部分35は、第1のパネル結合部材30の延長要素31とパネル10aの裏面との間に形成された空隙内に挿入される。加えて、第1のパネル結合部材30の突起部32が、第2のパネル結合部材34の溝部36内に挿入される。2枚のパネルは、それによって、安定でありながらも解放可能に側部縁部に沿って結合される。図に示すように、一次拘束部材22aおよび22bを使用して、パネルを壁12に対して所定位置に保持することができる。
【0043】
このようにして、パネル10の側部縁部は、側部縁部固定部材26によって拘束され、それによって、側部縁部固定部材を貫く方向へ水平に移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、一次拘束部材22aおよび22bが同様に設けられる。
【0044】
このように、壁に取り付けられた単一の大きなパネルの効果をもたらすことができる、パネルを互いに連結して一続きの相互連結されたパネルを形成する方式および方法を含めて、高耐火性の壁パネルを壁に張り付ける方式および方法について説明した。
【0045】
多数の建造物内には、パネルを必要とする角が壁の間に存在しうる。統一され整然とした耐磨耗性の方式を提供するために、本例のパネルは、壁と壁との間で頑健でかつ円滑な移り変わりがなされるように結合することができる。
【0046】
図5は、一対のパネル10cおよび10dの一部の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルに対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0047】
本例のパネル10cおよび10dは、図に示すように互いに角度をなして出会う。図示のように、各パネルは、一次拘束部材22aおよび22bによって壁12に取り付けられかつ壁12から離間されている。パネル間の間隙を埋めるため、ならびにパネルの側部縁部および背後の壁の角を保護するために、角結合部材50を使用することができる。本例の角結合部材50は、パネル10eおよび10dの背後でそれぞれ延びることができるフランジ部50cおよび50dを有する中空の支柱50である。支柱50の一部は、パネルの側部縁部の間に延びることができる。角結合部材は、ねじ、ボルトまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けることができる。スペーサ20を設けて、角結合部材50を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。角結合部材50は、フランジ部50cおよび50dとパネル10cおよび10dの裏面との間にそれぞれ固定された取付け部材52aおよび52bによって、パネル10cおよび10dに取り付けることができる。取付け部材52aおよび52bは、一次拘束要素22aおよび22bに対して使用されるような、より薄い(より目立たない)2部連動式のマッシュルーム状頭部型の締結構成であってもよい。
【0048】
このようにして、パネル10cおよび10dの側部縁部と壁12の角は、側部縁部固定部材26によって拘束された角結合部材50によって保護され、パネルは、一次拘束部材22aおよび22b、ならびにパネルの他の縁部において使用することができる任意の上部、下部および側部縁部固定部材によって所定位置に保持される。
【0049】
このように、解放可能でかつ安定に壁パネルを壁に取り付けて壁をクラッディングする完全な方式について説明した。この方式は、人が移動するのにふさわしい耐火性および防火性を有する環境を提供することができ、またそれらの人によって偶然および故意になされる衝撃に耐えることができる。
【0050】
これから図6を参照して、下部縁部固定部材の他の例について説明することにする。図6はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0051】
図2の例におけるように、本例のパネル10は、下部縁部固定部材26によって拘束することができる下部縁部24を有している。この下部固定部材は、パネル10の下部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有することができる。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。下部縁部固定部材26は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、下部縁部固定部材26を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。パネルの底部と床60との間の間隙を隠すために、ならびに下部縁部固定部材26および固定要素18を偶然または故意による損傷から保護するために、床60と下部縁部固定部材26との間で壁12にすそ板62を取り付けることができる。すそ板62は、固定部材18を覆い隠すようにその上部縁部の輪郭を形成することができる。
【0052】
このようにして、パネル10の下部縁部は、下部縁部固定部材26によって拘束され、それによって、下方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、保護用のすそは、下部縁部固定部材およびそれを壁に固定する固定手段を保護することができる。
【0053】
本例において、縁部固定部材はそれぞれ、パネルの全長に広がっている。これによって、取付けの間のパネルの位置合わせを迅速かつ容易にする安全な固定システムが提供され、パネル縁部が偶然または故意による損傷から保護される。一次拘束部材は、多数の構成様式でパネルの裏面に設けることができる。ある構成においては長い帯板を使用することができ、他の構成においては当て板を使用することができる。
【0054】
これから、別の表面クラッディング方式について説明することにする。本例のシステムは、さまざまな固定要素を使用して、クラッディングを支持材料、通常は壁に取り付ける。かかる固定要素の使用について、これから図7から9を参照して説明することにする。
【0055】
図7はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0056】
パネル10は、壁12に装着されており、面一のリセスボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって拘束される上部縁部14を有している。スペーサ20を設けて、パネル10を壁12から離間させてもよい。固定要素18は、拘束レール、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0057】
このようにして、パネル10の上部縁部は、固定要素18によって拘束され、それによって、上方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、拘束部材(図示せず)を設けることができる。本例において、拘束部材は2部連動式のマッシュルーム状頭部型の締結具であり、この締結具の一方の要素はパネル10に取り付けられ、もう一方の要素は壁10に取り付けられる。拘束部材は、接着剤を使用してパネル10および壁12にそれぞれ固定することができる。この2部連動式の頭部型の一次拘束部材を使用することによって、動的負荷が得られ、パネルと壁との間のがたが除去される。付加的な拘束部材が設けられる場合、固定要素18は、火災によって一次拘束部材が溶解した場合など、一次拘束部材が破損した場合に、パネルを壁に固定するための2次拘束部材として機能する。付加的な拘束部材は、パネルの固定に使用される固定要素18の数に対してパネルの寸法が大きいところで最も効果的に使用することができる。
【0058】
図8はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0059】
本例のパネル10は、面一のリセスボルト、ねじまたはくぎなどの固定部材18によって拘束することができる下部縁部24を有している。スペーサ20を設けて、パネル10を壁12から離間させてもよい。固定要素18は、拘束レール、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0060】
このようにして、パネル10の下部縁部は、固定要素18によって拘束され、それによって、下方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、付加的な拘束部材(図示せず)を同様に設けることができる。
【0061】
図9はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0062】
本例のパネル10はまた、面一のリセスボルト、ねじまたはくぎなどの固定部材18によって拘束することができる側部縁部42を有している。スペーサ20を設けて、パネル42を壁12から離間させてもよい。固定要素18は、拘束レール、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0063】
このようにして、パネル10の側部縁部は、固定要素18によって拘束され、それによって、側部縁部固定部材を貫く方向に水平に移動したり、壁から離れて移動したり、壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、付加的な拘束部材(図示せず)を設けることができる。
【0064】
このように、単一のパネルを壁に固定するための適切な固定構成について説明した。本例において、パネルは、壁および壁に挿入された固定要素に対して所定位置に保持することができる。パネルは、取付け工程に携わる人によって、または付加的な固定要素によって、この手順の間、所定位置に保持することができる。
【0065】
パネルは、単にパネルをその縁部で把持することによって、またはガラスの取扱いに使用される類の解放可能な吸引ハンドルを使用することによって取り扱うことができる。これによって、本例の表面クラッディング方式は、設置を実施する人物に対する健康および安全性の問題を最小にし、かついかなる専用の工具を必要とすることなく、すばやく設置することが可能となる。
【0066】
このように、高度な耐火性を有しかつ高強度のパネルを表面に取り付ける方式の他の例について説明した。
【0067】
図10a、10bおよび図11を参照して、これから壁形成システムの一例について説明することにする。本例においては、1つの通路を、通行を分離する2つの平行な通路に分割する間仕切壁などの壁を、複数のパネルを使用して作製することができる。
【0068】
図10aに示すように、壁形成パネル10eおよび10fには、雄および雌の連結部材70および72をそれぞれ設けることができる。雄および雌の連結部材70および72は、図10bに示すように雌の部材72に雄の部材70を挿入することによって、パネル10eと10fを互いに結合するように協働可能に構成することができる。これらの部材は、パネル10eと10fとの間を解放可能に結合するように構成することができる。
【0069】
本例において、雄および雌の部材70および72は、方形に縁取りされたパネルから切削加工されている。このようにして、各結合部材は、壊れないパネル表面を両面に設けていたずらの防止を強化し、壁形成パネルから形成された壁が耐火性および耐熱性の点で一貫した性能を有するような方式で形成することができる。予備成形されたパネルを切削加工することにより結合部材を設けることによって、パネルの特性を損なうことのない接合部を形成することができる。したがって、本例の壁形成パネルを備える壁は、パネル特性の法的要件を満たす点において、個々のパネルと同一の特性を有することができる。
【0070】
本例において、パネル10eおよび10fの厚さは25mmである。他の例において、パネルは最大で100mm厚かそれ以上とすることができる。
【0071】
図11を参照して、これから、図10aおよび10bの例で使用されている壁形成パネルを床、天井、または端壁などの表面に取り付ける方式について説明する。
【0072】
本例において、パネル10は、壁形成パネル固定部材76によって表面78に固定される。本例の壁パネル固定部材76は断面がC字型であるが、他の例では例えばU字型またはG字型であってもよい。壁形成パネル固定部材76は、パネル10の縁部部分74を受けてその縁部部分74を所定位置に保持するように構成されている。摩擦パッド、弾力性で付勢された摩擦パッドまたは食い込む固定部材(すなわち、パネルに食い込むねじ、ボルトまたはくぎ)などの付加的な固定部材(図示せず)を使用して、縁部部分74を壁形成パネル固定部材76内で固定することができる。
【0073】
壁形成パネル固定部材は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって表面78に取り付けられている。スペーサ20を設けて、壁パネル固定部材78を表面78から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0074】
このように、既存空間の2つの領域を識別可能でかつ炎を絶つ領域に分割するために、高性能かつ高耐火性の間仕切壁を設ける方式および方法について説明した。この方式および方法によって、柔軟かつ移動が容易な空間分割が可能となる一方で、分割された空間の利用者に高度な防火性を提供することもまた可能となる。
【0075】
図12を参照して、これから、湾曲した表面をクラッディングする方式および方法について説明することにする。
【0076】
本例において、表面80は、湾曲した部分82を有している。クラッディングが必要になりうる湾曲した表面の一例はトンネルである。
【0077】
高性能な表面クラッディング方式を提供することができる種類の材料の機械的特性を考えると、湾曲した表面のクラッディングは困難を呈する可能性がある。これは、かかる材料は、図1から9を参照して上述したような表面クラッディングパネルに形成された場合、曲げに適さないことがあるためである。図1から9の例においては、典型的な表面クラッディングパネルは5mm厚とすることができるが、より薄いパネルおよびより厚いパネルを、パネルの特性を損なうことなく使用することができる。しかしながら、5mm厚のパネルは大規模な曲げに抵抗することがあり、過度な曲げの力が加えられた場合には割れることがある。
【0078】
本例の方式において、湾曲した表面82は、複数の薄いパネル10g、10hおよび10iでクラッディングされている。複数の薄いパネルは、湾曲した表面に適合するように個別に曲げることができ、次いで互いに固定することができる。本例において、パネルは、接着剤を使用して互いに所定位置に接合される。他の例においては、別の固定方法が用いられてもよい。本例においては、3枚のかかる薄いパネルが使用されている。他の例においては、それぞれが1.2mmの厚さを有する4枚の薄いパネルを互いに接合して、全体の厚さが4.8mmの複合パネルを形成することができる。
【0079】
一例においては、1.2mmの厚さを有するパネルを湾曲の450mmの限界半径に曲げることができる。
【0080】
このように、湾曲した表面をクラッディングして高性能な表面仕上げを提供する方式および方法について説明した。したがって、湾曲した部分を有する表面をその表面の形状に応じてクラッディングして、高度な安全性の環境を提供する簡潔な解決策を提供することができる。
【0081】
図13を参照して、特定のクラッディング性能要件を満たすように表面クラッディングの特性を改善するために、既存の表面クラッディング構成をオーバークラッディングする方式および方法について、これから説明することにする。かかる方式および方法を適用しうる状況の例には、新たな目的(より高度な性能要件を伴う)、すなわち区域に適用された新たな性能要件を満たすために区域を改装することが挙げられる。他の例は、ある表面クラッディング方式が、それが所定の性能要件を満たすと考えられて導入されたものの、その導入された方式が実際にはその要件を満たしていないという状況である。
【0082】
図13に示すように、壁12は表面クラッディング構成90を使用してクラッディングされている。この表面クラッディング構成は、接着剤、ねじ部品または協働可能な連動部形式の締結具などの機械的な締結具を使用して(図示せず)壁12に取り付けることができる。既存の表面クラッディング構成90の性能および特性を改善するために、オーバークラッディングパネル10jをそれに取り付けることができる。本例において、オーバークラッディングパネル10jは、約1.2mmの厚さを有することができ、接着剤を使用して既存の表面クラッディング構成90に取り付けられることができる。接着剤は、「はがして張る」形式の構成を形成してオーバークラッディングパネルの固定を迅速かつ容易にするために、オーバークラッディングパネル10jに事前に塗布することができる。他の例においては、他のオーバークラッディングパネルの厚さおよび取付け方法が用いられてもよい。
【0083】
このように、既存の表面クラッディング構成をオーバークラッディングして高性能なクラッディング構成を提供する方式および方法について説明した。それによって、既存のクラッディング構成は、材料をほとんどまたは全く無駄にすることなく、かつこの改善を実施する人が労力および時間をほとんど要さずに、低コストで改善することができる。
【0084】
上述した例において、さまざまなパネル結合および固定部材が、鋼などの金属から、押出しポリカーボネートなどの高強度かつ高耐衝撃性のプラスチックから、または、予備成形されかつ機械加工されたLSM21およびEM42の変形など、ガラス繊維強化材料などの複合材料から作られることができる。
【0085】
明らかなように、固定部材の多数の異なる形状および構成が、Class 0の環境で使用するのに適した、取付けが容易で迅速なパネル方式の要件を依然として満たすと同時に、パネルを表面に取り付けるために使用されることができる。
【0086】
明らかなように、上記の表面クラッディングの例については壁のクラッディングに関連して説明したが、本発明の方式を使用して、天井、床および屋根を含めた他の表面をクラッディングすることもできる。
【0087】
上記の実施形態については相当に詳細に説明したが、上記の開示を十分に理解すれば、当業者には多数の変形および修正が明らかとなろう。上記の特許請求の範囲は、かかるすべての変形および修正、ならびにそれらの均等物を包含すると解釈されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】表面クラッディングパネルをそのパネルの頂部部分で壁に固定する方式を表す概略図である。
【図2】表面クラッディングパネルをそのパネルの底部部分で壁に固定する方式を表す概略図である。
【図3】表面クラッディングパネルをそのパネルの側部部分で壁に固定する方式を表す概略図である。
【図4】図4aは、2枚の表面クラッディングパネルを互いに固定する方式を表す概略図である。図4bは、2枚の表面クラッディングパネルを互いに固定する方式を表す概略図である。
【図5】2枚の表面クラッディングパネルを互いに固定する別の方式を表す概略図である。
【図6】表面クラッディングパネルをそのパネルの底部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図7】表面クラッディングパネルをそのパネルの頂部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図8】表面クラッディングパネルをそのパネルの底部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図9】表面クラッディングパネルをそのパネルの側部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図10】図10aは、2枚の壁形成パネルを互いに固定する方式を表す概略図である。図10bは、2枚の壁形成パネルを互いに固定する方式を表す概略図である。
【図11】壁形成パネルを表面に取り付ける方式を表す概略図である。
【図12】表面クラッディングパネルを湾曲した表面に取り付ける方式を表す概略図である。
【図13】既存の表面パネル設備にオーバークラッディングする方式を表す概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルに関し、限定するものではないが、特に、高耐火性、低発煙性、加熱下での低毒性、加熱下での低燃焼負荷、低延焼性、高耐磨耗性、および/または高耐衝撃性が要求される区域において使用するための表面クラッディングおよび表面クラッディング方式に関する。
【背景技術】
【0002】
建造物、特に、多数の市民が通行することが想定される公共サービスに関連する建造物には、最低限の安全基準が存在する。かかる建造物には、空港、鉄道の駅、地下鉄の駅およびバス停が挙げられる。これらの建造物すべてに関連することは、多数の人が個々の区域の間を移動すること、および公共交通機関の乗物が運行することである。安全基準が厳格となりうる他の建造物の例には、多数の人が比較的狭い空間内に集まる映画館および劇場が挙げられる。かかる建造物に適用されうる安全基準には、建造物の安全な構造に関するものだけでなく、建造物の屋内設備および備品に関するものが挙げられる。この安全基準には、かかる設備および備品の耐火要件、ならびに、火災の状況での加熱によって生じるかかる設備および備品の放出物の毒性について述べる規制が含まれることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、少なくとも部分的に通常の方式の問題および欠点を考慮してなされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様から見ると、本発明は、パネルで表面をクラッディングする方法を提供する。この方法は、第1のパネル支持部材を表面に取り付けるステップであって、第1のパネル支持部材が、パネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、第2のパネル支持部材を表面に取り付けるステップであって、第2のパネル支持部材が、実質的に第1の縁部と反対側にあるパネルの第2の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップと、第2の縁部が第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置されることができるようにパネルを曲げるステップと、パネルが第1および第2の支持部材によって支持されるようにパネルの曲がりを除くステップとを備えることができる。パネルは、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えている。この方法によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネル方式が提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境において利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0005】
第2の態様から見ると、本発明はパネル方式を提供する。その方式は、壁をクラッディングするためのパネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の耐火性等級材料(fire rated material)およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルと、パネルの第1の縁部を壁に隣接する位置に支持するための第1の縁部支持部材と、パネルの第2の縁部を壁に隣接する位置に支持するための第2の縁部支持部材とを備えることができる。このパネルは、事前に設置された下部および上部縁部支持部材に適合するように曲げられるように構成することができる。この方式によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネル方式が提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境の利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0006】
第3の態様から見ると、本発明は、壁のクラッディングに使用するための壁形成パネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備える壁形成パネルを提供する。この壁形成パネルは、このパネルが設置される環境の利用者に対して高水準の防火性を提供する。したがって、火災の間の延焼および有毒煙霧の放出を抑制して安全性を向上させることができる。
【0007】
第4の態様から見ると、本発明は、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを有する複合材料を、建築物の表面クラッディングパネルに使用することを可能にする。この構成によって、高度な防火性能を有するパネルが提供され、このパネルが取り付けられる環境の安全性が向上する。
【0008】
第5の態様から見ると、本発明は壁形成方式を提供する。その壁形成方式は、複数の雄の接合面部材および複数の雌の接合面部材をそれぞれが有する多数のパネルを備えることができる。そのパネルは、壁または仕切りを形成するように配置することができ、別個のパネルは、パネルの雄および雌の接合面部材それぞれを協働させて結合することによって、互いに結合される。
【0009】
第6の態様から見ると、本発明は、湾曲した表面をクラッディングする方式を提供する。その方式は、それぞれが表面の湾曲に沿って曲がるに十分な柔軟性を有し、互いに張り付けられて多層複合パネルを形成し、湾曲した表面をクラッディングするように構成されている複数の薄いパネルを有することができる。
【0010】
第7の態様から見ると、本発明は、既存の表面クラッディング構成をオーバークラッディングする方式を提供する。そのシステムは、既存の表面クラッディング構成に取り付けるための薄いオーバークラッディングパネルを有することができる。
【0011】
他の態様から見ると、本発明は、パネルで表面をクラッディングする方法を提供する。その方法は、パネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されている第1のパネル支持部材を表面に取り付けるステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップとを含むことができる。その方法はまた、第2のパネル支持部材を、実質的に第1の縁部の反対側にあるパネルの第2の縁部の少なくとも一部と位置合わせするステップと、第2のパネル支持部材を固定した後に第1および第2の支持部材によってパネルが支持されるように、第2のパネル支持部材を表面に取り付けるステップとを含むことができる。パネルは、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えることができる。この方法によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネルシステムが提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境の利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0012】
さらなる態様から見ると、本発明は、パネルで表面をクラッディングする方法を提供することができる。その方法は、第1のパネル支持部材を表面に取り付けるステップであって、第1のパネル支持部材が、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、第1の縁部を、第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップとを含むことができる。その方法はまた、実質的に第1の縁部の反対側にあるパネルの第2の縁部を、表面に取り付けられるように構成されている第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップを含むことができる。この方法によって、取付けが迅速かつ容易な、堅固でかついたずらを防止するパネルシステムが提供される。このパネルは、このパネルが取り付けられる環境の利用者にさらなる安全性を提供するために、耐火性を有することができる。
【0013】
本発明の特定の好ましい態様および実施形態については、添付の独立請求項および従属請求項で述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の特定の実施形態について、添付の図面を参照して単に一例として以下に説明することにする。
【0015】
本発明にはさまざまな変更および代替形態の余地があるが、特定の実施形態を一例として図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかしながら、その図面および詳細な説明は、開示する特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲に含まれるすべての改変、均等物および代替物をカバーすることを意図するものであることは理解されるべきである。
【0016】
空港ならびに他の公共輸送機関の駅および中継地点など、特定の建造物の構造および内装には、厳格な防火規定が適用されうる。例えば、英国においては、England and Wales Building Regulationsによって建造物の構造および仕上げに対する多数の基準が明記されている。最も厳しいものはClass 0などのクラスである。防火性に関しては、Class 0は多数の方式において満たすことができるが、この要件を満たす最も一般的な方式は、2つの個別の基準を満たすことによるものである。第1の基準はBS 476−7に基づいてClass 1を達成することであり、第2の基準はBS 476−6に基づいてi1<6およびI<12を達成することである。
【0017】
British Standard BS 476−7には、材料の延焼特性が分類されている。材料が分類されうる最高の水準はClass 1である。Class 1に分類されるための要件を満たす材料は、その材料全体にわたって低い延焼性を示す。
【0018】
British Standard BS 476−6には、測定されうる熱放射率に対する指標が述べられている。これは、加熱によって生じる放射率の測定、および燃焼時に材料によって生成される熱(「熱負荷」)の測定を含んでいる。この基準には、3つの下位指標i1、i2、i3ならびに総括指標Iが設けられている。
【0019】
上記の基準の双方を満たす場合、England and Wales Building Regulationsによって材料をClass 0に指定することができる。空港を例とすると、英国では、建造物のうちのすべての乗客および大部分の職員の区域の内部クラッディングに対し、Class 0の材料が要求されている。
【0020】
England and Wales Building Regulationsのすべての写しは、Her Majesty’s Stationary office (HMSO)、www.hmso.gov.ukから入手することができる。現在有効な規定は、Building Regulations 2000 (Statutory Instrument 2000 No 2531)に記されている。British Standards BS 476−7およびBS 476−6のすべての写しは、BSi (以前のBritish Standards Institute)、www.bsi−elobal.comから入手することができる。同様の法的要件が、世界各国で、空港を含めた公営および民営の建造物に適用されていることは理解されよう。
【0021】
明らかなように、建造物の規定の要件を満たすことに加えて、空港または同様の公共の場のウォールクラッドは、衝撃および摩擦に高度な耐性を有し、落書き(ペンキで塗られるものか、刻み込まれるものかを問わず)を防止し、かつ掃除が容易であることが望ましい。加えて、見やすい画像または文字をクラッディング上に設けることができることもまた、望ましいことがある。
【0022】
高水準の防火性が要求される環境で使用するための表面クラッディング方式の一例について、これから説明することにする。本例の方式は、取付けが容易で高性能な表面クラッディング構成を提供する。
【0023】
本例の表面クラッディング方式において、パネルは、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布を心板として紙/メラミン表面樹脂と組み合わせたものから形成することができる。一例において、パネルは、Micam LimitedによってLSM21の名称で製造および販売されている材料から形成することができる。かかる他の材料が、Micam LimitedによってEM42の名称で製造および販売されている。当業者には、多数の適切な材料が存在しうることが理解され、また本例で説明するような方式で使用するためのそれらの材料の適性が理解されよう。かかるパネル材料を使用すると、方式として導入した場合には、通常の積層パネル方式よりも著しく低いコストでClass 0の性能が得られる。加えて、この材料は、落書きを防止することができ、かつ掃除が容易であり、通常の掃除に専門の掃除器具を必要としない。このパネルはまた、元のままで安全に取り外すことができ、それゆえに他の表面クラッディング用途において再利用することができるという点で環境に優しい。このパネルは、仕上げ処理を施されることができ、両面において十分な耐火特性を有し、パネルの両面に等しい性能をもたらす。かかるパネルはまた、水および湿気に対して不浸透性を有する。この材料はさらに、耐衝撃性を有し、いわゆる「セーフブレイク(safe−break)」特性を有し、その結果、破壊時に鋭利な縁を生じない傾向があり、爆発性の破砕によって生じた物質が広範囲にわたって散布される傾向が減じられるこの材料の耐衝撃性は、手荷物運搬用台車または同等の衝撃が起こりうる区域において、付加的な保護用の運搬用台車の防柵を必要とせず、通常のパネルに優るコスト削減を実現するほどのものである。
【0024】
本例の材料はまた、文字および/または画像と共にオーバークラッディングするのにも適しており、専用の表示ユニットを必要とすることなく広告用、装飾用または情報提供用の材料を設けることが容易となる。本例の材料は、転写接着テープ(transfer tape adhesive)で接着されたバックプリントされた難燃性ポリカーボネートを使用してオーバークラッディングされることができる。これは、実質的に、「はがして張る」形式の裏地を有する薄い積層材であり、その裏地は任意の色または図形を積層に埋め込むことができる。この機能を提供するための適切な材料の一例が、Novograf LimitedによってLamigraf C28/SMの名称で製造されている。かかるオーバークラッディング材料を使用することによって、パネル材料のClass 0の特性が損なわれることはない。
【0025】
本例のパネル方式は、さまざまな固定要素を使用して、クラッディングを支持材料に、通常は壁に取り付ける。かかる固定要素の使用について、これから図1から6を参照して説明することにする。
【0026】
図1はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0027】
パネル10は、壁12に取り付けられており、上部縁部固定部材16によって拘束される上部縁部14を有している。上部縁部固定部材16は、パネル10の上部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有している。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。上部縁部固定部材16は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、上部縁部固定部材16を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0028】
このようにして、パネル10の上部縁部は、上部縁部固定部材16によって拘束され、それによって、上方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、一次拘束部材22aおよび22bを設けて、パネルを壁12に対して所定位置に保持することができる。本例において、一次拘束部材22aおよび22bは、2部連動式のマッシュルーム状頭部型の締結具であり、一方の要素22aはパネル10に取り付けられ、もう一方の要素22bは壁12に取り付けられる。一次拘束部材22aおよび22bは、接着剤を使用してパネル10および壁12にそれぞれ固定することができる。この2部連動式の頭部型の一次拘束部材を使用することによって、動的負荷に対する安定した拘束がもたらされ、パネルと壁との間のがたが除去される。固定要素16(および以下に説明する他の固定要素)は、パネルを取り付ける際の位置合わせの目安となり、また、火災によって一次拘束部材が溶解した場合など、一次拘束部材が破損した場合に、パネルを壁に固定するための2次拘束部材として機能する。
【0029】
図2はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0030】
本例のパネル10は、下部縁部固定部材26によって拘束することができる下部縁部24を有している。この下部固定部材は、パネル10の下部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有することができる。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。下部縁部固定部材26は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、下部縁部固定部材26を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0031】
このようにして、パネル10の下部縁部は、下部縁部固定部材26によって拘束され、それによって、下方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、一次拘束部材22aおよび22bを再び設けて、パネルを壁12に対して所定位置に保持することができる。
【0032】
図3はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0033】
本例のパネル10はまた、側部縁部固定部材40によって拘束することができる側部縁部42を有している。側部縁部固定部材は、パネル10の側部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有することができる。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。この縁部固定部材すなわち停止端部40は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、側部縁部固定部材40を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0034】
このようにして、パネル10の側部縁部は、側部縁部固定部材40によって拘束され、それによって、側部縁部固定部材を貫く方向へ水平に移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、一次拘束部材22aおよび22bが設けられている。
【0035】
このように、単一のパネルを壁に固定するための適切な固定構成について説明した。固定部材を使用してかかるパネルを壁に固定するために、各固定部材は、パネルの取付けに先立って壁に固定される。すべての固定部材が壁に取り付けられると、次のようにしてパネルを取り付けることができる。パネルの下部縁部を1つまたは複数の下部縁部固定部材内に配置することができ、次いで上部縁部が上部縁部固定部材の中に配置されるようにパネルを壁から外側に曲げることができ、パネルが次いで通常の形状に戻ることができ、それによって上部および下部縁部固定部材の双方の中にしっかり取り付けられる。側部縁部固定部材を使用するために、パネルは、上部および下部縁部固定部材によって保持されると、そのパネルが1つまたは複数の側部縁部固定部材内に配置されるまで、水平に摺動させることができる。上述した2部連動式のマッシュルーム状頭部型の一次拘束部材を使用する場合、この方式の双方の要素は、壁への取付けの前にパネルの裏面に取り付けることができ、次いで、固定した後にパネルの正面に圧力を加えて、壁に取り付けられる一次拘束部材の要素の接着表面を壁に接着させることができる。あるいは、系の壁に取り付ける要素を、パネルの取付けの前に壁に接着させることができる。
【0036】
別の例においては、まず下部縁部固定部材を壁に固定し、次いでパネルの下部縁部を下部縁部固定部材内の所定位置に置くことによってパネルを壁に取り付けることができる。次いでパネルを壁に対して垂直に保持することができ、上部縁部固定部材をパネルの上部縁部の上に配置し、続いて壁に取り付ける前に、任意の一次拘束部材を張り付けることができる。
【0037】
双方の例の固定方法において、パネルは、単にパネルをその縁部で保持することによって、またはガラスの取扱いに用いられる種の解放可能な吸引ハンドルを使用することによって取り扱うことができる。これによって、本例の表面クラッディング方式は、設置を実施する人物に対する健康および安全性の問題を最小にし、かついかなる専用の工具を必要とすることなく、すばやく設置することが可能となる。
【0038】
このように、高耐火性かつ高強度のパネルを壁に取り付けるための方式について説明した。個別に設置される単一のパネルからさらにこのパネル方式を拡張するために、付加的な固定要素を使用して複数のパネルを互いに固定することができる。
【0039】
図4aおよび4bは、一対のパネル10aおよび10bの一部分の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0040】
本例の2枚のパネル10aおよび10bは、協働する一対のパネル結合部材を使用して互いに結合することができる。図4aに示すように、第1のパネル10aは、第1のパネル結合部材30をそれに張り付けている。第1のパネル結合部材30は、パネルの裏面から離れて延びてその要素と裏面との間に空隙を形成する部分31を有している。第1のパネル結合部材はまた、延長部分31とパネル10aの裏面との間の空隙内に突出する突起部32をその上に有している。パネル結合部材は、接着剤を使用してパネルに取り付けることができる。あるいは、ねじまたはボルトなどの他の固定方法を用いることができる。
【0041】
第2のパネル10bは、第2のパネル結合部材34をそれに張り付けている。第2のパネル結合部材34は、パネル10bの側部縁部を越えて延びる部分35と、第1のパネル結合部材30の突起部32を受けるための溝部36とを有している。パネル結合部材は、接着剤を使用してパネルに取り付けることができる。あるいは、ねじまたはボルトなどの他の固定方法を用いることができる。
【0042】
2枚のパネルを互いに固定するために、2枚のパネルが互いに接合されて、第1および第2のパネル結合部材が協働する。結合したパネルを、壁に隣接する位置で図4bに示す。この図から分かるように、第2のパネル結合部材34の延長部分35は、第1のパネル結合部材30の延長要素31とパネル10aの裏面との間に形成された空隙内に挿入される。加えて、第1のパネル結合部材30の突起部32が、第2のパネル結合部材34の溝部36内に挿入される。2枚のパネルは、それによって、安定でありながらも解放可能に側部縁部に沿って結合される。図に示すように、一次拘束部材22aおよび22bを使用して、パネルを壁12に対して所定位置に保持することができる。
【0043】
このようにして、パネル10の側部縁部は、側部縁部固定部材26によって拘束され、それによって、側部縁部固定部材を貫く方向へ水平に移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、一次拘束部材22aおよび22bが同様に設けられる。
【0044】
このように、壁に取り付けられた単一の大きなパネルの効果をもたらすことができる、パネルを互いに連結して一続きの相互連結されたパネルを形成する方式および方法を含めて、高耐火性の壁パネルを壁に張り付ける方式および方法について説明した。
【0045】
多数の建造物内には、パネルを必要とする角が壁の間に存在しうる。統一され整然とした耐磨耗性の方式を提供するために、本例のパネルは、壁と壁との間で頑健でかつ円滑な移り変わりがなされるように結合することができる。
【0046】
図5は、一対のパネル10cおよび10dの一部の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルに対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0047】
本例のパネル10cおよび10dは、図に示すように互いに角度をなして出会う。図示のように、各パネルは、一次拘束部材22aおよび22bによって壁12に取り付けられかつ壁12から離間されている。パネル間の間隙を埋めるため、ならびにパネルの側部縁部および背後の壁の角を保護するために、角結合部材50を使用することができる。本例の角結合部材50は、パネル10eおよび10dの背後でそれぞれ延びることができるフランジ部50cおよび50dを有する中空の支柱50である。支柱50の一部は、パネルの側部縁部の間に延びることができる。角結合部材は、ねじ、ボルトまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けることができる。スペーサ20を設けて、角結合部材50を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。角結合部材50は、フランジ部50cおよび50dとパネル10cおよび10dの裏面との間にそれぞれ固定された取付け部材52aおよび52bによって、パネル10cおよび10dに取り付けることができる。取付け部材52aおよび52bは、一次拘束要素22aおよび22bに対して使用されるような、より薄い(より目立たない)2部連動式のマッシュルーム状頭部型の締結構成であってもよい。
【0048】
このようにして、パネル10cおよび10dの側部縁部と壁12の角は、側部縁部固定部材26によって拘束された角結合部材50によって保護され、パネルは、一次拘束部材22aおよび22b、ならびにパネルの他の縁部において使用することができる任意の上部、下部および側部縁部固定部材によって所定位置に保持される。
【0049】
このように、解放可能でかつ安定に壁パネルを壁に取り付けて壁をクラッディングする完全な方式について説明した。この方式は、人が移動するのにふさわしい耐火性および防火性を有する環境を提供することができ、またそれらの人によって偶然および故意になされる衝撃に耐えることができる。
【0050】
これから図6を参照して、下部縁部固定部材の他の例について説明することにする。図6はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0051】
図2の例におけるように、本例のパネル10は、下部縁部固定部材26によって拘束することができる下部縁部24を有している。この下部固定部材は、パネル10の下部縁部の少なくとも一部を受けるための概ねU字型の部分と、壁12に張り付けるための長手部分とを有することができる。ある例においては、U字型部分はC字型またはG字型であってもよい。下部縁部固定部材26は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって壁12に取り付けられている。スペーサ20を設けて、下部縁部固定部材26を壁12から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。パネルの底部と床60との間の間隙を隠すために、ならびに下部縁部固定部材26および固定要素18を偶然または故意による損傷から保護するために、床60と下部縁部固定部材26との間で壁12にすそ板62を取り付けることができる。すそ板62は、固定部材18を覆い隠すようにその上部縁部の輪郭を形成することができる。
【0052】
このようにして、パネル10の下部縁部は、下部縁部固定部材26によって拘束され、それによって、下方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、保護用のすそは、下部縁部固定部材およびそれを壁に固定する固定手段を保護することができる。
【0053】
本例において、縁部固定部材はそれぞれ、パネルの全長に広がっている。これによって、取付けの間のパネルの位置合わせを迅速かつ容易にする安全な固定システムが提供され、パネル縁部が偶然または故意による損傷から保護される。一次拘束部材は、多数の構成様式でパネルの裏面に設けることができる。ある構成においては長い帯板を使用することができ、他の構成においては当て板を使用することができる。
【0054】
これから、別の表面クラッディング方式について説明することにする。本例のシステムは、さまざまな固定要素を使用して、クラッディングを支持材料、通常は壁に取り付ける。かかる固定要素の使用について、これから図7から9を参照して説明することにする。
【0055】
図7はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0056】
パネル10は、壁12に装着されており、面一のリセスボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって拘束される上部縁部14を有している。スペーサ20を設けて、パネル10を壁12から離間させてもよい。固定要素18は、拘束レール、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0057】
このようにして、パネル10の上部縁部は、固定要素18によって拘束され、それによって、上方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、拘束部材(図示せず)を設けることができる。本例において、拘束部材は2部連動式のマッシュルーム状頭部型の締結具であり、この締結具の一方の要素はパネル10に取り付けられ、もう一方の要素は壁10に取り付けられる。拘束部材は、接着剤を使用してパネル10および壁12にそれぞれ固定することができる。この2部連動式の頭部型の一次拘束部材を使用することによって、動的負荷が得られ、パネルと壁との間のがたが除去される。付加的な拘束部材が設けられる場合、固定要素18は、火災によって一次拘束部材が溶解した場合など、一次拘束部材が破損した場合に、パネルを壁に固定するための2次拘束部材として機能する。付加的な拘束部材は、パネルの固定に使用される固定要素18の数に対してパネルの寸法が大きいところで最も効果的に使用することができる。
【0058】
図8はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルの上方へ鉛直に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への水平図を示している。
【0059】
本例のパネル10は、面一のリセスボルト、ねじまたはくぎなどの固定部材18によって拘束することができる下部縁部24を有している。スペーサ20を設けて、パネル10を壁12から離間させてもよい。固定要素18は、拘束レール、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0060】
このようにして、パネル10の下部縁部は、固定要素18によって拘束され、それによって、下方へ移動したり、壁から離れて移動したり、または壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、付加的な拘束部材(図示せず)を同様に設けることができる。
【0061】
図9はパネル10の一部の概略断面図である。この図は、パネルを横断して水平に広がりかつパネルおよびパネルが装着される壁に対して垂直な平面への垂直図を示している。
【0062】
本例のパネル10はまた、面一のリセスボルト、ねじまたはくぎなどの固定部材18によって拘束することができる側部縁部42を有している。スペーサ20を設けて、パネル42を壁12から離間させてもよい。固定要素18は、拘束レール、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0063】
このようにして、パネル10の側部縁部は、固定要素18によって拘束され、それによって、側部縁部固定部材を貫く方向に水平に移動したり、壁から離れて移動したり、壁に向かって移動したりすることを防止される。加えて、パネルを壁12に対して所定位置に保持するために、付加的な拘束部材(図示せず)を設けることができる。
【0064】
このように、単一のパネルを壁に固定するための適切な固定構成について説明した。本例において、パネルは、壁および壁に挿入された固定要素に対して所定位置に保持することができる。パネルは、取付け工程に携わる人によって、または付加的な固定要素によって、この手順の間、所定位置に保持することができる。
【0065】
パネルは、単にパネルをその縁部で把持することによって、またはガラスの取扱いに使用される類の解放可能な吸引ハンドルを使用することによって取り扱うことができる。これによって、本例の表面クラッディング方式は、設置を実施する人物に対する健康および安全性の問題を最小にし、かついかなる専用の工具を必要とすることなく、すばやく設置することが可能となる。
【0066】
このように、高度な耐火性を有しかつ高強度のパネルを表面に取り付ける方式の他の例について説明した。
【0067】
図10a、10bおよび図11を参照して、これから壁形成システムの一例について説明することにする。本例においては、1つの通路を、通行を分離する2つの平行な通路に分割する間仕切壁などの壁を、複数のパネルを使用して作製することができる。
【0068】
図10aに示すように、壁形成パネル10eおよび10fには、雄および雌の連結部材70および72をそれぞれ設けることができる。雄および雌の連結部材70および72は、図10bに示すように雌の部材72に雄の部材70を挿入することによって、パネル10eと10fを互いに結合するように協働可能に構成することができる。これらの部材は、パネル10eと10fとの間を解放可能に結合するように構成することができる。
【0069】
本例において、雄および雌の部材70および72は、方形に縁取りされたパネルから切削加工されている。このようにして、各結合部材は、壊れないパネル表面を両面に設けていたずらの防止を強化し、壁形成パネルから形成された壁が耐火性および耐熱性の点で一貫した性能を有するような方式で形成することができる。予備成形されたパネルを切削加工することにより結合部材を設けることによって、パネルの特性を損なうことのない接合部を形成することができる。したがって、本例の壁形成パネルを備える壁は、パネル特性の法的要件を満たす点において、個々のパネルと同一の特性を有することができる。
【0070】
本例において、パネル10eおよび10fの厚さは25mmである。他の例において、パネルは最大で100mm厚かそれ以上とすることができる。
【0071】
図11を参照して、これから、図10aおよび10bの例で使用されている壁形成パネルを床、天井、または端壁などの表面に取り付ける方式について説明する。
【0072】
本例において、パネル10は、壁形成パネル固定部材76によって表面78に固定される。本例の壁パネル固定部材76は断面がC字型であるが、他の例では例えばU字型またはG字型であってもよい。壁形成パネル固定部材76は、パネル10の縁部部分74を受けてその縁部部分74を所定位置に保持するように構成されている。摩擦パッド、弾力性で付勢された摩擦パッドまたは食い込む固定部材(すなわち、パネルに食い込むねじ、ボルトまたはくぎ)などの付加的な固定部材(図示せず)を使用して、縁部部分74を壁形成パネル固定部材76内で固定することができる。
【0073】
壁形成パネル固定部材は、ボルト、ねじまたはくぎなどの固定要素18によって表面78に取り付けられている。スペーサ20を設けて、壁パネル固定部材78を表面78から離間させてもよい。固定部材18は、拘束ナットまたは壁埋込み式コンセントなどの補助的な固定部材(図示せず)と共に使用してもよい。
【0074】
このように、既存空間の2つの領域を識別可能でかつ炎を絶つ領域に分割するために、高性能かつ高耐火性の間仕切壁を設ける方式および方法について説明した。この方式および方法によって、柔軟かつ移動が容易な空間分割が可能となる一方で、分割された空間の利用者に高度な防火性を提供することもまた可能となる。
【0075】
図12を参照して、これから、湾曲した表面をクラッディングする方式および方法について説明することにする。
【0076】
本例において、表面80は、湾曲した部分82を有している。クラッディングが必要になりうる湾曲した表面の一例はトンネルである。
【0077】
高性能な表面クラッディング方式を提供することができる種類の材料の機械的特性を考えると、湾曲した表面のクラッディングは困難を呈する可能性がある。これは、かかる材料は、図1から9を参照して上述したような表面クラッディングパネルに形成された場合、曲げに適さないことがあるためである。図1から9の例においては、典型的な表面クラッディングパネルは5mm厚とすることができるが、より薄いパネルおよびより厚いパネルを、パネルの特性を損なうことなく使用することができる。しかしながら、5mm厚のパネルは大規模な曲げに抵抗することがあり、過度な曲げの力が加えられた場合には割れることがある。
【0078】
本例の方式において、湾曲した表面82は、複数の薄いパネル10g、10hおよび10iでクラッディングされている。複数の薄いパネルは、湾曲した表面に適合するように個別に曲げることができ、次いで互いに固定することができる。本例において、パネルは、接着剤を使用して互いに所定位置に接合される。他の例においては、別の固定方法が用いられてもよい。本例においては、3枚のかかる薄いパネルが使用されている。他の例においては、それぞれが1.2mmの厚さを有する4枚の薄いパネルを互いに接合して、全体の厚さが4.8mmの複合パネルを形成することができる。
【0079】
一例においては、1.2mmの厚さを有するパネルを湾曲の450mmの限界半径に曲げることができる。
【0080】
このように、湾曲した表面をクラッディングして高性能な表面仕上げを提供する方式および方法について説明した。したがって、湾曲した部分を有する表面をその表面の形状に応じてクラッディングして、高度な安全性の環境を提供する簡潔な解決策を提供することができる。
【0081】
図13を参照して、特定のクラッディング性能要件を満たすように表面クラッディングの特性を改善するために、既存の表面クラッディング構成をオーバークラッディングする方式および方法について、これから説明することにする。かかる方式および方法を適用しうる状況の例には、新たな目的(より高度な性能要件を伴う)、すなわち区域に適用された新たな性能要件を満たすために区域を改装することが挙げられる。他の例は、ある表面クラッディング方式が、それが所定の性能要件を満たすと考えられて導入されたものの、その導入された方式が実際にはその要件を満たしていないという状況である。
【0082】
図13に示すように、壁12は表面クラッディング構成90を使用してクラッディングされている。この表面クラッディング構成は、接着剤、ねじ部品または協働可能な連動部形式の締結具などの機械的な締結具を使用して(図示せず)壁12に取り付けることができる。既存の表面クラッディング構成90の性能および特性を改善するために、オーバークラッディングパネル10jをそれに取り付けることができる。本例において、オーバークラッディングパネル10jは、約1.2mmの厚さを有することができ、接着剤を使用して既存の表面クラッディング構成90に取り付けられることができる。接着剤は、「はがして張る」形式の構成を形成してオーバークラッディングパネルの固定を迅速かつ容易にするために、オーバークラッディングパネル10jに事前に塗布することができる。他の例においては、他のオーバークラッディングパネルの厚さおよび取付け方法が用いられてもよい。
【0083】
このように、既存の表面クラッディング構成をオーバークラッディングして高性能なクラッディング構成を提供する方式および方法について説明した。それによって、既存のクラッディング構成は、材料をほとんどまたは全く無駄にすることなく、かつこの改善を実施する人が労力および時間をほとんど要さずに、低コストで改善することができる。
【0084】
上述した例において、さまざまなパネル結合および固定部材が、鋼などの金属から、押出しポリカーボネートなどの高強度かつ高耐衝撃性のプラスチックから、または、予備成形されかつ機械加工されたLSM21およびEM42の変形など、ガラス繊維強化材料などの複合材料から作られることができる。
【0085】
明らかなように、固定部材の多数の異なる形状および構成が、Class 0の環境で使用するのに適した、取付けが容易で迅速なパネル方式の要件を依然として満たすと同時に、パネルを表面に取り付けるために使用されることができる。
【0086】
明らかなように、上記の表面クラッディングの例については壁のクラッディングに関連して説明したが、本発明の方式を使用して、天井、床および屋根を含めた他の表面をクラッディングすることもできる。
【0087】
上記の実施形態については相当に詳細に説明したが、上記の開示を十分に理解すれば、当業者には多数の変形および修正が明らかとなろう。上記の特許請求の範囲は、かかるすべての変形および修正、ならびにそれらの均等物を包含すると解釈されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】表面クラッディングパネルをそのパネルの頂部部分で壁に固定する方式を表す概略図である。
【図2】表面クラッディングパネルをそのパネルの底部部分で壁に固定する方式を表す概略図である。
【図3】表面クラッディングパネルをそのパネルの側部部分で壁に固定する方式を表す概略図である。
【図4】図4aは、2枚の表面クラッディングパネルを互いに固定する方式を表す概略図である。図4bは、2枚の表面クラッディングパネルを互いに固定する方式を表す概略図である。
【図5】2枚の表面クラッディングパネルを互いに固定する別の方式を表す概略図である。
【図6】表面クラッディングパネルをそのパネルの底部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図7】表面クラッディングパネルをそのパネルの頂部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図8】表面クラッディングパネルをそのパネルの底部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図9】表面クラッディングパネルをそのパネルの側部部分で壁に固定する別の方式を表す概略図である。
【図10】図10aは、2枚の壁形成パネルを互いに固定する方式を表す概略図である。図10bは、2枚の壁形成パネルを互いに固定する方式を表す概略図である。
【図11】壁形成パネルを表面に取り付ける方式を表す概略図である。
【図12】表面クラッディングパネルを湾曲した表面に取り付ける方式を表す概略図である。
【図13】既存の表面パネル設備にオーバークラッディングする方式を表す概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁をクラッディングするためのパネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルと、
前記パネルの第1の縁部を前記壁に隣接する所定位置に支持するための第1の縁部支持部材と、
前記パネルの第2の縁部を前記壁に隣接する所定位置に支持するための第2の縁部支持部材と、を備えるクラッディング方式であって、
前記パネルが、前記第1および第2の縁部支持部材によって支持されるように構成されているクラッディング方式。
【請求項2】
前記パネルが、事前に設置された第1および第2の縁部支持部材に適合するように曲げられるように構成されている、請求項1に記載のクラッディング方式。
【請求項3】
前記パネルが、事前に設置された第1の縁部支持部材に適合するように構成されており、前記第2の縁部支持部材が、前記第1の縁部支持部材への前記パネルの取付けに続いて設置されるように構成されている、請求項1に記載のクラッディング方式。
【請求項4】
前記パネルがMicam LSM21またはMicam EM42を備えている、請求項1、2、または3に記載のクラッディング方式。
【請求項5】
前記第1の縁部支持部材が、前記パネルの第1の縁部を受けるための陥凹部と、前記壁に取り付けるための取付け部とを有している、請求項1、2、3または4に記載のクラッディング方式。
【請求項6】
前記第2の縁部支持部材が、前記パネルの第2の縁部を受けるための陥凹部と、前記壁に取り付けるための取付け部とを有している、前記請求項のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項7】
前記パネルの縁部でない部分を壁に取り付けるように構成された取付け要素をさらに備えている、前記請求項のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項8】
前記取付け要素が、壁に取り付けられる部分とパネルに取り付けられる部分とを備えており、前記2つの部分が、前記パネルを前記壁に取り付けるように協働可能である、請求項7に記載のクラッディング方式。
【請求項9】
前記取付け要素が、2部連動式のマッシュルーム形状頭部型の締結具を備えている、請求項8に記載のクラッディング方式。
【請求項10】
前記取付け要素が、設置されたパネルの曲がりを抑制するように構成されている、請求項7から9のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項11】
第2のパネルと、前記パネルを結合するためのパネル結合部材とをさらに備えている、前記請求項のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項12】
前記パネル結合部材が第1および第2の協働可能な要素を備えており、一方の要素が各パネルに関連付けられている、請求項11に記載のクラッディング方式。
【請求項13】
前記パネル結合部材が、ある角度をなす部分によって相互に連結された第1および第2のパネル取付け部分を備えており、平行でないパネルを結合するように構成されている、請求項11に記載のクラッディング方式。
【請求項14】
壁のクラッディングに使用するためのパネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えているパネル。
【請求項15】
Micam LSM21またはMicam EM42を備えている、請求項14に記載のパネル。
【請求項16】
樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備える複合材料を建築用の表面クラッディングパネルに使用すること。
【請求項17】
パネルで表面をクラッディングする方法であって、
第1のパネル支持部材を前記表面に取り付けるステップであって、前記第1のパネル支持部材が、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、
前記第1の縁部を、前記第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップと、
前記第1の縁部と実質的に反対側にある前記パネルの第2の縁部を、第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップであって、前記第2のパネル支持部材が、前記表面に取り付けられるように構成されているステップと、
を備える方法。
【請求項18】
前記第2のパネル支持部材が、前記第2の縁部をそれと協働して受けられる位置に配置する前記ステップの前に前記表面に取り付けられ、前記方法が、
前記第1の縁部を、前記第1のパネル支持部材と協働して受けられる前記位置に配置するステップに続いて、前記第2の縁部を、前記第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置することが可能となるように、前記パネルを曲げるステップと、
前記パネルが前記第1および第2の支持部材によって支持されるように、前記パネルの曲げを除くステップと、
をさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の支持部材が、前記第2の縁部をそれと協働して受けられる位置に配置する前記ステップの後に前記表面に取り付けられる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
取付けの後に前記パネルを所定位置に解放可能に固定するための第3の支持部材を使用することをさらに含む、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記第3の支持部材が、第1および第2の協働可能な要素を備え、前記方法が、前記第1の要素を前記表面に取り付けるステップと、前記第2の要素を前記パネルに取り付けるステップと、前記パネルの曲がりを除いた後に前記要素間に協働作用を生じさせるために前記パネルに圧力を加えるステップとをさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記表面が壁である、請求項17から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記パネルがMicam LSM21またはMicam EM42を備える、請求項17から22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
パネル結合部材を使用してさらなるパネルを結合するステップをさらに備える、請求項17から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記パネル結合部材が第1および第2の協働可能要素を備えており、一方の要素が各パネルに関連付けられている方法であって、前記パネルを一直線上に配置するステップと、前記パネルを解放可能に互いに固定するために前記第1および第2の要素の協働可能な部分を相互に作用させるステップとを備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記パネル結合部材が第1および第2のパネル取付け部分と連結部分とを備えている方法であって、前記パネル結合部材を第1のパネルに取り付けるステップと、前記第1の表面に平行でない第2の表面に前記第2のパネルを取り付けるステップと、前記第2のパネルを前記パネル結合部材に取り付けるステップとをさらに備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
少なくとも1つの雌の連結部材を有する第1のパネルと、
少なくとも1つの雄の連結部材を有する第2のパネルとを備えており、
前記第1および第2のパネルそれぞれが、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えており、
前記第1および第2のパネルが、前記雄の連結部材と雌の連結部材それぞれとの間の協働的な相互作用によって解放可能に連結されることができる壁形成方式。
【請求項28】
第1のパネルおよび第2のパネルであって、それぞれが、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備え、前記第1のパネルが少なくとも1つの雄の接合面部材を有し、前記第2のパネルが少なくとも1つの雌の接合面部材を有する第1のパネルおよび第2のパネルを備える壁形成方式であって、前記第1および第2のパネルが、前記パネルの前記雄および雌の接合面部材それぞれを協働して接合させることによって、互いに結合されるように操作可能である壁形成方式。
【請求項29】
湾曲した表面をクラッディングするためのクラッディング方式であって、複数のパネルであって、それぞれが、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備え、各パネルが、前記表面の前記湾曲に合わせて曲がるに十分な柔軟性を有し、前記パネルが、互いに張り付けられて多層複合パネルを形成するように構成されている複数のパネルを備えているクラッディング方式。
【請求項30】
既存の表面クラッディング設備をオーバークラッディングするクラッディング方式であって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるオーバークラッディングパネルを備えており、前記既存の表面クラッディング設備の表面に取り付けられるように操作可能なクラッディング方式。
【請求項31】
図1から5、6、7から9、12または13を参照して実質的に本明細書に記載した表面クラッディング方式。
【請求項32】
図1から5、6、7から9、12または13を参照して実質的に本明細書に記載した表面をクラッディングする方法。
【請求項33】
実質的に本明細書に記載した表面クラッディングパネル。
【請求項34】
図10a、10bおよび11を参照して実質的に本明細書に記載した壁形成方式。
【請求項35】
図10a、10bおよび11を参照して実質的に本明細書に記載した壁形成の方法。
【請求項1】
壁をクラッディングするためのパネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルと、
前記パネルの第1の縁部を前記壁に隣接する所定位置に支持するための第1の縁部支持部材と、
前記パネルの第2の縁部を前記壁に隣接する所定位置に支持するための第2の縁部支持部材と、を備えるクラッディング方式であって、
前記パネルが、前記第1および第2の縁部支持部材によって支持されるように構成されているクラッディング方式。
【請求項2】
前記パネルが、事前に設置された第1および第2の縁部支持部材に適合するように曲げられるように構成されている、請求項1に記載のクラッディング方式。
【請求項3】
前記パネルが、事前に設置された第1の縁部支持部材に適合するように構成されており、前記第2の縁部支持部材が、前記第1の縁部支持部材への前記パネルの取付けに続いて設置されるように構成されている、請求項1に記載のクラッディング方式。
【請求項4】
前記パネルがMicam LSM21またはMicam EM42を備えている、請求項1、2、または3に記載のクラッディング方式。
【請求項5】
前記第1の縁部支持部材が、前記パネルの第1の縁部を受けるための陥凹部と、前記壁に取り付けるための取付け部とを有している、請求項1、2、3または4に記載のクラッディング方式。
【請求項6】
前記第2の縁部支持部材が、前記パネルの第2の縁部を受けるための陥凹部と、前記壁に取り付けるための取付け部とを有している、前記請求項のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項7】
前記パネルの縁部でない部分を壁に取り付けるように構成された取付け要素をさらに備えている、前記請求項のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項8】
前記取付け要素が、壁に取り付けられる部分とパネルに取り付けられる部分とを備えており、前記2つの部分が、前記パネルを前記壁に取り付けるように協働可能である、請求項7に記載のクラッディング方式。
【請求項9】
前記取付け要素が、2部連動式のマッシュルーム形状頭部型の締結具を備えている、請求項8に記載のクラッディング方式。
【請求項10】
前記取付け要素が、設置されたパネルの曲がりを抑制するように構成されている、請求項7から9のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項11】
第2のパネルと、前記パネルを結合するためのパネル結合部材とをさらに備えている、前記請求項のいずれかに記載のクラッディング方式。
【請求項12】
前記パネル結合部材が第1および第2の協働可能な要素を備えており、一方の要素が各パネルに関連付けられている、請求項11に記載のクラッディング方式。
【請求項13】
前記パネル結合部材が、ある角度をなす部分によって相互に連結された第1および第2のパネル取付け部分を備えており、平行でないパネルを結合するように構成されている、請求項11に記載のクラッディング方式。
【請求項14】
壁のクラッディングに使用するためのパネルであって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えているパネル。
【請求項15】
Micam LSM21またはMicam EM42を備えている、請求項14に記載のパネル。
【請求項16】
樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備える複合材料を建築用の表面クラッディングパネルに使用すること。
【請求項17】
パネルで表面をクラッディングする方法であって、
第1のパネル支持部材を前記表面に取り付けるステップであって、前記第1のパネル支持部材が、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるパネルの第1の縁部の少なくとも一部を受けるように構成されているステップと、
前記第1の縁部を、前記第1のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップと、
前記第1の縁部と実質的に反対側にある前記パネルの第2の縁部を、第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置するステップであって、前記第2のパネル支持部材が、前記表面に取り付けられるように構成されているステップと、
を備える方法。
【請求項18】
前記第2のパネル支持部材が、前記第2の縁部をそれと協働して受けられる位置に配置する前記ステップの前に前記表面に取り付けられ、前記方法が、
前記第1の縁部を、前記第1のパネル支持部材と協働して受けられる前記位置に配置するステップに続いて、前記第2の縁部を、前記第2のパネル支持部材と協働して受けられる位置に配置することが可能となるように、前記パネルを曲げるステップと、
前記パネルが前記第1および第2の支持部材によって支持されるように、前記パネルの曲げを除くステップと、
をさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の支持部材が、前記第2の縁部をそれと協働して受けられる位置に配置する前記ステップの後に前記表面に取り付けられる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
取付けの後に前記パネルを所定位置に解放可能に固定するための第3の支持部材を使用することをさらに含む、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記第3の支持部材が、第1および第2の協働可能な要素を備え、前記方法が、前記第1の要素を前記表面に取り付けるステップと、前記第2の要素を前記パネルに取り付けるステップと、前記パネルの曲がりを除いた後に前記要素間に協働作用を生じさせるために前記パネルに圧力を加えるステップとをさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記表面が壁である、請求項17から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記パネルがMicam LSM21またはMicam EM42を備える、請求項17から22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
パネル結合部材を使用してさらなるパネルを結合するステップをさらに備える、請求項17から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記パネル結合部材が第1および第2の協働可能要素を備えており、一方の要素が各パネルに関連付けられている方法であって、前記パネルを一直線上に配置するステップと、前記パネルを解放可能に互いに固定するために前記第1および第2の要素の協働可能な部分を相互に作用させるステップとを備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記パネル結合部材が第1および第2のパネル取付け部分と連結部分とを備えている方法であって、前記パネル結合部材を第1のパネルに取り付けるステップと、前記第1の表面に平行でない第2の表面に前記第2のパネルを取り付けるステップと、前記第2のパネルを前記パネル結合部材に取り付けるステップとをさらに備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
少なくとも1つの雌の連結部材を有する第1のパネルと、
少なくとも1つの雄の連結部材を有する第2のパネルとを備えており、
前記第1および第2のパネルそれぞれが、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えており、
前記第1および第2のパネルが、前記雄の連結部材と雌の連結部材それぞれとの間の協働的な相互作用によって解放可能に連結されることができる壁形成方式。
【請求項28】
第1のパネルおよび第2のパネルであって、それぞれが、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備え、前記第1のパネルが少なくとも1つの雄の接合面部材を有し、前記第2のパネルが少なくとも1つの雌の接合面部材を有する第1のパネルおよび第2のパネルを備える壁形成方式であって、前記第1および第2のパネルが、前記パネルの前記雄および雌の接合面部材それぞれを協働して接合させることによって、互いに結合されるように操作可能である壁形成方式。
【請求項29】
湾曲した表面をクラッディングするためのクラッディング方式であって、複数のパネルであって、それぞれが、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備え、各パネルが、前記表面の前記湾曲に合わせて曲がるに十分な柔軟性を有し、前記パネルが、互いに張り付けられて多層複合パネルを形成するように構成されている複数のパネルを備えているクラッディング方式。
【請求項30】
既存の表面クラッディング設備をオーバークラッディングするクラッディング方式であって、樹脂を含浸させたガラス織布および不織布の心板と、紙、箔または他の装飾用の耐火性等級材料およびメラミン樹脂の表面仕上げとを備えるオーバークラッディングパネルを備えており、前記既存の表面クラッディング設備の表面に取り付けられるように操作可能なクラッディング方式。
【請求項31】
図1から5、6、7から9、12または13を参照して実質的に本明細書に記載した表面クラッディング方式。
【請求項32】
図1から5、6、7から9、12または13を参照して実質的に本明細書に記載した表面をクラッディングする方法。
【請求項33】
実質的に本明細書に記載した表面クラッディングパネル。
【請求項34】
図10a、10bおよび11を参照して実質的に本明細書に記載した壁形成方式。
【請求項35】
図10a、10bおよび11を参照して実質的に本明細書に記載した壁形成の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2008−501875(P2008−501875A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−514131(P2007−514131)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002187
【国際公開番号】WO2005/118977
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(506400476)ビーエーエー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002187
【国際公開番号】WO2005/118977
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(506400476)ビーエーエー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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