説明

クロスカービーム

【課題】 クロスカービーム1の軽量化を図りつつ、衝突等による前記車両の損傷の拡大を十分に抑制する。
【解決手段】 車両のインストルメントパネル内にパイプ状のクロスカービーム本体3が配設され、クロスカービーム本体3は樹脂又は軽合金により構成され、クロスカービーム本体3の一端側部分にコラム取付部19を備えた筒状の高剛性部材13が形成され、高剛性部材13は樹脂及び軽合金よりも剛性の高い材料により構成され、クロスカービーム本体3の一端部と車体25との間に車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する第1のエネルギー吸収手段27が設けられ、クロスカービーム本体3の他端部と車体25との間に車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する第2のエネルギー吸収手段35が設けられたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の骨格の一部を構成するクロスカービームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のクロスカービームの一例として、特許文献1、特許文献2に示すものがあり、この先行技術に係わるクロスカービームの構成について説明すると、次のようになる。
【0003】
即ち、車両のインストルメントパネル内には、パイプ状のクロスカービームが配設されており、このクロスカービームは、車幅方向へ延びている。そして、前記クロスカービームの一端部は、前記車両の車体の一側部に固定されており、前記クロスカービームの他端部は、前記車体の他側部に固定されている。また、前記クロスカービームは、外周部に、ステアリングコラムを取付けるコラム取付部を備えている。ここで、前記クロスカービームの大部分は、特許文献1に示すように鉄により構成された場合と、特許文献2に示すように樹脂により構成された場合がある。
【特許文献1】特開平7−52683号公報
【特許文献2】特開平5−278449号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記クロスカービームの大部分が鉄により構成された場合にあっては、鉄の伸び率が高く、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記クロスカービームが大きく変形することにより前記衝撃エネルギーを十分に吸収して、衝突等による前記車両の損傷の拡大を抑えることができる。しかしながら、鉄の比重が大きく、前記クロスカービームの重量増大につながるという問題がある。
【0005】
一方、前記クロスカービームが樹脂により構成された場合にあっては、樹脂の比重が小さく、前記クロスカービームの重量増大を抑えることができる。しかしながら、樹脂の伸び率が低く、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記クロスカービームが大きく変形することなく、破断してしまい、前記衝撃エネルギーを十分に吸収することができず、衝突等による前記車両の損傷の拡大を招くという問題がある。
【0006】
即ち、前記クロスカービームの軽量化を図りつつ、衝突等による前記車両の損傷の拡大を十分に抑制することができないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明にあっては、車両の骨格の一部を構成するクロスカービームにおいて、
前記車両のインストルメントパネル内に配設され、車幅方向へ延びてあって、樹脂又は軽合金により構成されたパイプ状のクロスカービーム本体と;
前記クロスカービーム本体の一端側部分に形成され、樹脂及び軽合金よりも剛性の高い材料により構成され、外周部にステアリングコラムを取付けるコラム取付部を備えた筒状の高剛性部材と;
前記クロスカービーム本体の一端部と車体の一側部との間に設けられ、前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収手段と;
を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明特定事項によると、前記クロスカービーム本体は樹脂又は軽合金により構成されてあって、樹脂又は軽合金は比重は小さいため、前記クロスカービーム本体の重量増大を抑えることができる。
【0009】
また、前記クロスカービーム本体の一端部と前記車体の一側部との間に前記エネルギー吸収手段が設けられているため、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記エネルギー吸収手段によって衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明にあっては、車両の骨格の一部を構成するクロスカービームにおいて、
前記車両のインストルメントパネル内に配設され、車幅方向へ延びてあって、樹脂又は軽合金により構成されたパイプ状のクロスカービーム本体と;
前記クロスカービーム本体の一端側部分に形成され、樹脂及び軽合金よりも剛性の高い材料により構成され、外周部にステアリングコラムを取付けるコラム取付部を備えた筒状の高剛性部材と;
前記クロスカービーム本体の一端部と車体の一側部との間に設けられ、前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する第1のエネルギー吸収手段と;
前記クロスカービーム本体の他端部と前記車体の他側部との間に設けられ、前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する第2のエネルギー吸収手段と;
を具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明特定事項によると、前記クロスカービーム本体は樹脂又は軽合金により構成されてあって、樹脂又は軽合金は比重は小さいため、前記クロスカービーム本体の重量増大を抑えることができる。
【0012】
また、前記クロスカービーム本体の一端部と前記車体の一側部との間に前記第1のエネルギー吸収手段が設けられると共に、前記クロスカービーム本体の他端部と前記車体の他側部との間に前記第2のエネルギー吸収手段が設けられているため、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、2つの前記エネルギー吸収手段(前記第1のエネルギー吸収手段と前記第2のエネルギー吸収手段)によって衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に固定され、鉄により構成され、自身の変形によって前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成された筒状のエネルギー吸収体であることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用の他に、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記エネルギー吸収体が変形することにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に接続され、鉄により構成され、自身の変形によって前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する筒状のエネルギー吸収体と、
前記エネルギー吸収体内に配設されたエネルギーアブソーバとを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用の他に、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記エネルギー吸収体が変形することにより衝撃エネルギーを吸収することができる。更に、前記エネルギー吸収体によって吸収されなかった衝撃エネルギーを、前記エネルギーアブソーバによって吸収することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明にあっては、請求項3又は請求項4に記載の発明特定事項の他に、前記エネルギー吸収体の周面はジャバラ形状を呈していることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の発明特定事項によると、請求項3又は請求項4に記載の発明特定事項による作用の他に、前記エネルギー吸収体の周面はジャバラ形状を呈しているため、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記エネルギー吸収体が前記車幅方向へ縮むように変形することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に連結され、前記クロスカービーム本体の端部を押し広げることにより前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成された筒状のエネルギー吸収体であることを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用の他に、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記エネルギー吸収体が前記クロスカービーム本体の端部を押し広げることにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に連結され、先端側に溝が形成された筒状のエネルギー吸収体と、
前記クロスカービーム本体の端部に固定され、前記溝に嵌合したピンとを備えてあって、
前記ピンが前記溝を押し広げることにより前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成されたことを特徴とする。
【0022】
請求項7に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用の他に、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記ピンが前記溝を押し広げることにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
【発明の効果】
【0023】
請求項1から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、前記クロスカービーム本体の重量増大を抑えると共に、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、前記エネルギー吸収手段によって衝撃エネルギーを吸収できるため、前記クロスカービームの軽量化を図りつつ、衝突等による前記車両の損傷の拡大を十分に抑制することができる。特に、請求項2から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、2つの前記エネルギー吸収手段によって衝撃エネルギーを吸収できるため、前述の効果がより一層向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
【0025】
ここで、図1は、本発明の実施形態に係わるクロスカービームの平面図であって、図2は、本発明の実施形態に係わるクロスカービームの右端側部分の断面図であって、図3(a)(b)は、他の態様のエネルギー吸収手段を示す図である。なお、図面中において、「FF」は、前方向を指してあって、「FR」は、後方向を指してあって、「R」は、右方向を指してあって、「L」は、左方向を指している。
【0026】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係わるクロスカービーム1は、車両の骨格の一部を構成するものであって、このクロスカービーム1の具体的な構成は、以下のようになる。
【0027】
前記車両のインストルメントパネル(図示省略)内には、パイプ状のクロスカービーム本体3が配設されており、このクロスカービーム本体3は、車幅方向(左右方向)へ延びてあって、樹脂又は軽合金により構成されている。また、クロスカービーム本体3は、内部に、温度調節された空調風が流れる通路5を有してあって、外周部に、空調風を吹出す一対のサイド吹出口7,9を左右に有している。
【0028】
なお、クロスカービーム本体3の中央部は、空調風を温度調節可能な空調ユニット11に接続されている。
【0029】
クロスカービーム本体3の右端側部分には、筒状の高剛性部材13が形成されており、この高剛性部材13は、樹脂又は軽合金よりも剛性の高い材料である鉄により構成されている。また、高剛性部材13は、外周部に、ステアリングコラム15をブラケット17等によって取付けるコラム取付部19、及びクロスカービーム本体3のサイド吹出口9に連通した吹出口21をそれぞれ有している。なお、高剛性部材13の左端付近には、ステー23が一体に形成さており、このステー23は、鉄により構成されてあって、ステー23の下端部(先端部)は、車体25の底部に固定されている。
【0030】
クロスカービーム本体3の右端部と車体25の右側部との間には、前記車両の側方(右方向又は左方向)からの衝撃を吸収する第1のエネルギー吸収手段27が設けられている。
【0031】
即ち、クロスカービーム本体3の右端部と車体25の右側部との間には、先端に向かって先細りになった筒状のエネルギー吸収体29が配設されており、このエネルギー吸収体29は、自身の変形によって前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するものである。そして、エネルギー吸収体29の基端部は、車体25の右側部にサイドブラケット31を介して固定されており、エネルギー吸収体29の先端部は、クロスカービーム本体3の右端部に接続されている。また、エネルギー吸収体29は、鉄により構成され、エネルギー吸収体29の周面は、ジャバラ形状を呈している。更に、エネルギー吸収体29内には、エネルギーアブソーバ33が配設されている。なお、エネルギーアブソーバ33は、エネルギー吸収手段27の中から省略しても差し支えない。
【0032】
同様に、クロスカービーム本体3の左端部と車体25の左側部との間には、前記車両の側方からの衝撃を吸収する第2のエネルギー吸収手段35が設けられており、この第2のエネルギー吸収手段35は、第1のエネルギー吸収手段27と同様に、筒状のエネルギー吸収体29と、エネルギーアブソーバ33とを備えている。
【0033】
なお、第1のエネルギー吸収手段27と第2のエネルギー吸収手段35のうちのいずれかを省略しても差し支えないものである。
【0034】
従って、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、2つのエネルギー吸収手段27,35におけるエネルギー吸収体29が前記車幅方向へ縮むように変形することにより衝撃エネルギーを吸収することができる。更に、2つのエネルギー吸収手段27,35におけるエネルギー吸収体29によって吸収されなかった衝撃エネルギーを、2つのエネルギー吸収手段27,35におけるエネルギーアブソーバ33によって吸収することができる。
【0035】
エネルギー吸収手段27,35の代わりに、図3(a)に示すようなエネルギー吸収手段としてのエネルギー吸収体37を用いても差し支えない。
【0036】
即ち、クロスカービーム本体3の端部と車体25の側部との間には、先端に向かって先細りになった筒状のエネルギー吸収体37が配設されており、エネルギー吸収体37の基端部は、車体25の側部にサイドブラケット39を介して固定されており、エネルギー吸収体37の先端部は、クロスカービーム本体3の端部に連結されている。また、エネルギー吸収体37は、鉄により構成され、クロスカービーム本体3の端部を押し広げることにより前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成されている。
【0037】
従って、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、エネルギー吸収体37がクロスカービーム本体3の端部を押し広げることにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0038】
エネルギー吸収手段27,35の代わりに、図3(b)に示すようなエネルギー吸収手段39を用いても差し支えない。
【0039】
即ち、クロスカービーム本体3の端部と車体25の側部との間には、先端に向かって先細りになった筒状のエネルギー吸収体41が配設されており、エネルギー吸収体41の基端部は、車体25の側部にサイドブラケット43を介して固定されており、エネルギー吸収体41の先端部は、クロスカービーム本体3の端部に連結されている。また、エネルギー吸収体41の先端側には、溝45が形成されており、クロスカービーム本体3の端部には、溝45に嵌合したピン47が固定されている。そして、エネルギー吸収手段39は、ピン47が溝45を押し広げることにより前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成されている。
【0040】
従って、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、ピン47が溝45を押し広げることにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0041】
次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
【0042】
クロスカービーム本体3は樹脂又は軽合金により構成されてあって、樹脂又は軽合金は比重は小さいため、クロスカービーム本体3の重量増大を抑えることができる。
【0043】
また、クロスカービーム本体3の右端部と車体25の右側部との間に第1のエネルギー吸収手段27(37,39)が設けられると共に、クロスカービーム本体3の左端部と車体25の左側部との間に第2のエネルギー吸収手段35(37,39)が設けられているため、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、第1のエネルギー吸収手段27(37,39)と第2のエネルギー吸収手段35(37,39)によって衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0044】
以上の如き、本発明の実施形態によれば、クロスカービーム本体3の重量増大を抑えると共に、衝突等によって前記車両の側方から衝撃エネルギーが入力された際に、第1のエネルギー吸収手段27(37,39)と第2のエネルギー吸収手段35(37,39)によって衝撃エネルギーを吸収できるため、クロスカービーム1の軽量化を図りつつ、衝突等による前記車両の損傷の拡大を十分に抑制することができる。
【0045】
なお、本発明は、前述の発明の実施形態の説明に限るものではなく、適宜の変更を行うことにより、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態に係わるクロスカービームの平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係わるクロスカービームの右端側部分の断面図である。
【図3】図3(a)(b)は、他の態様のエネルギー吸収手段を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 クロスカービーム
3 クロスカービーム本体
5 通路
7 サイド吹出口
9 サイド吹出口
13 高剛性部材
15 ステアリングコラム
19 コラム取付部
25 車体
27 第1のエネルギー吸収手段
29 エネルギー吸収体
33 エネルギーアブソーバ
35 第2のエネルギー吸収手段
37 エネルギー吸収体
39 エネルギー吸収手段
41 エネルギー吸収体
45 溝
47 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の骨格の一部を構成するクロスカービームにおいて、
前記車両のインストルメントパネル内に配設され、車幅方向へ延びてあって、樹脂又は軽合金により構成されたパイプ状のクロスカービーム本体と;
前記クロスカービーム本体の一端側部分に形成され、樹脂及び軽合金よりも剛性の高い材料により構成され、外周部にステアリングコラムを取付けるコラム取付部を備えた筒状の高剛性部材と;
前記クロスカービーム本体の一端部と車体の一側部との間に設けられ、前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収手段と;
を具備したことを特徴とするクロスカービーム。
【請求項2】
車両の骨格の一部を構成するクロスカービームにおいて、
前記車両のインストルメントパネル内に配設され、車幅方向へ延びてあって、樹脂又は軽合金により構成されたパイプ状のクロスカービーム本体と;
前記クロスカービーム本体の一端側部分に形成され、樹脂及び軽合金よりも剛性の高い材料により構成され、外周部にステアリングコラムを取付けるコラム取付部を備えた筒状の高剛性部材と;
前記クロスカービーム本体の一端部と車体の一側部との間に設けられ、前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する第1のエネルギー吸収手段と;
前記クロスカービーム本体の他端部と前記車体の他側部との間に設けられ、前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する第2のエネルギー吸収手段と;
を具備したことを特徴とするクロスカービーム。
【請求項3】
前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に固定され、鉄により構成され、自身の変形によって前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成された筒状のエネルギー吸収体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロスカービーム。
【請求項4】
前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に接続され、鉄により構成され、自身の変形によって前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収する筒状のエネルギー吸収体と、
前記エネルギー吸収体内に配設されたエネルギーアブソーバとを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロスカービーム。
【請求項5】
前記エネルギー吸収体の周面はジャバラ形状を呈していることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のクロスカービーム。
【請求項6】
前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に連結され、前記クロスカービーム本体の端部を押し広げることにより前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成された筒状のエネルギー吸収体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロスカービーム。
【請求項7】
前記エネルギー吸収手段は、
基端部が前記車体に固定され、先端部が前記クロスカービーム本体の端部に連結され、先端側に溝が形成された筒状のエネルギー吸収体と、
前記クロスカービーム本体の端部に固定され、前記溝に嵌合したピンとを備えてあって、
前記ピンが前記溝を押し広げることにより前記車両の側方からの衝撃エネルギーを吸収するように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロスカービーム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−27473(P2006−27473A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210374(P2004−210374)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】