グラフ関数表示装置およびプログラム
【課題】グラフ関数電卓において、移動体画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携学習させる。
【解決手段】移動物体b1,b2,…,bnの連写合成画像Gbasを対象にした画像座標範囲設定機能および前記連写合成画像Gbasに重ねた移動体軌跡のグラフ関数表示機能によれば、グラフ表示の横軸Xの座標目盛が連写間隔に相当する移動物体b1,b2,…,bnの各位置に合わせて描画される補助線h1,h2,…,hnに基づき設定され、X座標値を、単純な整数値0,1,2,…の座標目盛に応じた基準座標レンジ(XSmin〜XSmax)と、移動物体b1,b2,…,bnの連写間隔に相当する実測値(連写時間間隔Δtまたは移動距離Δx)に換算した実測座標レンジ(XRmin〜XRmax)とに基づいて表示する。
【解決手段】移動物体b1,b2,…,bnの連写合成画像Gbasを対象にした画像座標範囲設定機能および前記連写合成画像Gbasに重ねた移動体軌跡のグラフ関数表示機能によれば、グラフ表示の横軸Xの座標目盛が連写間隔に相当する移動物体b1,b2,…,bnの各位置に合わせて描画される補助線h1,h2,…,hnに基づき設定され、X座標値を、単純な整数値0,1,2,…の座標目盛に応じた基準座標レンジ(XSmin〜XSmax)と、移動物体b1,b2,…,bnの連写間隔に相当する実測値(連写時間間隔Δtまたは移動距離Δx)に換算した実測座標レンジ(XRmin〜XRmax)とに基づいて表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば撮影画像に含まれる動体の軌跡をグラフに表して学習するためのグラフ関数表示装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
任意の関数式をグラフ化して表示するグラフ関数電卓なる電子式計算機が広く実用されている。
【0003】
従来のグラフ関数電卓において、動体の画像データおよび当該動体の軌跡の測定データを入力すると、測定データに対応したグラフを描画するのと共に、描画されたグラフに対応した測定データと画像データとを並べて表示させることで、グラフと実際の現象とをより関連付けて視覚化するものが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−131655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のグラフ関数電卓によれば、動体の軌跡の画像データに当該動体軌跡に対応したグラフを重ねて表示させることが考えられる。
【0006】
この場合、グラフを重ねた画像データについて、適当な値の一定間隔の仮想目盛を付加し、概念的なグラフの学習をすることはできるものの、実測値等に基づく現実の座標も容易に連携させてグラフの学習をすることはできない。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、動体の画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携させて学習することが可能になるグラフ関数表示装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るグラフ関数表示装置は、連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段と、この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段と、前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段と、前記合成画像取得手段により取得された合成画像を表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段と、このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段と、この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
本発明に係るプログラムは、表示部を備えた電子式計算機のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段、この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段、前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段、前記合成画像取得手段により取得された合成画像を前記表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段、このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段、この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、動体の画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携させて学習することが可能になるグラフ関数表示装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のグラフ関数表示装置の実施形態に係るグラフ関数電卓10の外観構成を示す平面図。
【図2】前記グラフ関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの内容を示す図。
【図4】前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの生成機能を有する外部PC30の電子回路の構成を示すブロック図。
【図5】前記外部PC30による画像座標範囲設定処理を示すフローチャート。
【図6】前記外部PC30の画像座標範囲設定処理に伴う表示動作の具体例を示す図。
【図7】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理を示すフローチャート。
【図8】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その1)を示す図。
【図9】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その2)を示す図。
【図10】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その3)を示す図。
【図11】前記画像座標範囲設定処理での移動物体合成画像Gbasに対する矩形切り出し領域CPのパターンと、これに応じたグラフ関数表示処理でのX−Yグラフ対T−Xグラフの並列表示動作と、X−Yグラフ対T−Yグラフの並列表示動作との具体例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明のグラフ関数表示装置の実施形態に係るグラフ関数電卓10の外観構成を示す平面図である。
【0014】
このグラフ関数電卓10は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、このグラフ関数電卓10の本体正面にはキー入力部11およびカラー表示部16が設けられる。
【0015】
キー入力部11には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群12、各種の関数を入力するための関数機能キー群13、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群14、カラー表示部16に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー15、キーパネル上にプリントされているかカラー表示部16の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキー「F1」〜「F6」が備えられる。
【0016】
前記数字・演算記号キー群12としては、「0」〜「9」(数字)キーおよび「+」「−」「×」「÷」(演算記号)キー12a、「EXE」(実行)キー12b、「AC」(クリア)キー12cなどが配列される。
【0017】
前記関数機能キー群13としては、「log」(対数)キー、「sin」(サイン)キー、「ab/c」(分数)キーなどが配列される。
【0018】
前記モード設定キー群14としては、「MENU」(メニュー)キー、「SHIFT」(シフト)キー、「OPTN」(オプション)キー、「EXIT」(終了)キーなどが配列される。
【0019】
なお、前記各キーの上縁に沿ったキーパネル上には、入力可能な文字、記号、関数、機能がプリントされており、モード設定キー群14にある「SHIFT」(シフト)キーと該当する各キーとの組合せにより入力できる。
【0020】
例えば「F6」(ファンクション)キーは、「SHIFT」(シフト)キーとの組合せにより「G←→T」キーとして機能し、グラフ式一覧画面Gt(図9(F)参照)とグラフ画像合成画面Gy1/Gbas(図9(G)参照)との切り替えを指示できる。
【0021】
また、「MENU」(メニュー)キーは、「SHIFT」(シフト)キーとの組合せにより「SET UP」キーとして機能し、グラフ表示設定画面Gset(図8(A)参照)への切り替えを指示できる。
【0022】
前記カラー表示部16は、ドットマトリクス型のカラー液晶表示ユニットからなり、その表示画面上には、当該画面のタッチ位置を検出するための透明タブレットのタッチパネル16Tが重ねて設けられる。
【0023】
このグラフ関数電卓10は、移動体の連続撮影により取得された合成画像を背景にその撮影間隔に基づき設定された座標レンジに従った移動体軌跡に対応するグラフを重ねてなるグラフ画像合成画面Gy1/Gbasをカラー表示部16に表示させる機能を有する。そして、前記グラフ画像合成画面Gy1/Gbasに対して、前記連続撮影間隔に基づき設定された基準の座標レンジと実測値に基づき換算された実座標レンジとを、それぞれ異なる表示色で識別表示させる機能を有する。
【0024】
図2は、前記グラフ関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0025】
このグラフ関数電卓10は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)21を備えている。
【0026】
プロセッサ(CPU)21は、記憶部(フラッシュROM)22に予め記憶されているグラフ関数表示処理プログラム22a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24を介して記憶部22に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム22a、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部PC30を経由してPC通信部25によりダウンロードされ前記記憶部22に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム22aに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部22に記憶されたグラフ関数表示処理プログラム22aは、キー入力部11からのキー入力信号やタッチパネル16Tからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
【0027】
前記プロセッサ(CPU)21には、前記記憶部22、記録媒体読取部24、PC通信部25、キー入力部11、カラー表示部(LCD)16、タッチパネル16Tが接続される。
【0028】
前記記憶部(フラッシュROM)22に記憶されるグラフ関数表示処理プログラム22aとしては、キー入力部11によりユーザ入力される任意の演算式に応じた演算処理を実行するための演算処理プログラム、同ユーザ入力される任意の関数式に応じたグラフ描画処理を実行するためのグラフ描画処理プログラム、連続撮影された合成画像内の移動体軌跡と連続撮影間隔に基づき設定された基準の座標レンジに従ったグラフとの関係を基準座標値や実測座標値にして表示させるための移動体解析グラフ表示処理プログラムなどが記憶される。
【0029】
そして、前記記憶部22には、さらに、グラフ式データ記憶部22b、V-Window設定値記憶部22c、画像&座標範囲ファイル記憶部22d、およびワークエリア22eが備えられる。
【0030】
グラフ式データ記憶部22bには、ユーザ操作に応じて入力されたグラフ式や画像解析に基づき計算されたグラフ式Y1,Y2,…のデータが記憶される。
【0031】
V-Window設定値記憶部22cには、カラー表示部16にグラフを表示する際の座標レンジ(Xmin〜Xmax,Ymin〜Ymax)およびそのスケール値が記憶される。
【0032】
画像&座標範囲ファイル記憶部22dには、後述の外部PC30により生成された画像&座標範囲ファイルが受信されて記憶される。
【0033】
図3は、前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの内容を示す図である。
【0034】
この画像&座標範囲ファイルには、連写撮影または単撮影された画像データ(連写画像の場合はその合成画像)、連写撮影時間間隔Δt、画像データに含まれる移動体画像に基づいた一定間隔のXY座標に対応した基準のX座標レンジXSmin〜XSmaxとY座標レンジYSmin〜YSmax、前記基準のXY座標レンジに付加されたXスケール値とYスケール値、1スケールあたりの実測値、前記基準のXY座標レンジに従い解析された前記移動体画像の位置に対応する座標リストが、ファイル名に対応付けられて格納される。
【0035】
このように構成されたグラフ関数電卓10は、プロセッサ(CPU)21が前記グラフ関数表示処理プログラム22aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる機能を実現する。
【0036】
本実施形態において、前記画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルは、図示しないデジタルカメラにより撮影した画像データを外部PC30により解析して生成した後に、このグラフ関数電卓10に取り込んで記憶するが、後述する外部PC30での画像座標範囲設定処理(図5参照)を本グラフ関数電卓10により実行することで、同画像&座標範囲ファイルを当該電卓10にて生成し記憶してもよい。
【0037】
また、外部PC30に本グラフ関数電卓10のエミュレータを搭載して、外部PC30で生成した画像&座標範囲ファイルを外部PC30上のエミュレータに取り込んで実行するようにしても良い。これによって外部PCで最終的に本グラフ関数電卓で表示されるグラフ画像を外部PC30上でただちに確認できるようになる。
【0038】
図4は、前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの生成機能を有する外部PC30の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0039】
この外部PC30は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)31を備えている。
【0040】
プロセッサ(CPU)31は、記憶部(フラッシュROM)32に予め記憶されているPC制御プログラム、あるいはCD−ROMなどの外部記録媒体33から記録媒体読取部34を介して記憶部32に読み込まれたPC制御プログラム、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部機器通信部35によりダウンロードされ前記記憶部32に読み込まれたPC制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部32に記憶されたPC制御プログラムは、キー入力部36からのキー入力信号に応じて起動される。
【0041】
前記プロセッサ(CPU)31には、前記記憶部32、記録媒体読取部34、外部機器通信部35、キー入力部36、カラー表示部(LCD)37が接続される。
【0042】
前記記憶部(フラッシュROM)32に記憶されるPC制御プログラムとしては、Webブラウザプログラムや画像処理プログラムなどの各種アプリケーションプログラムの他、例えば連写撮影された画像データの合成画像を基にして前記画像&座標範囲ファイル(22d)(図3参照)を生成するための画像座標範囲設定処理プログラム32aなどが記憶される。
【0043】
そして、前記記憶部32には、さらに、表示データ記憶部32b、画像ファイル記憶部32c、移動物体座標リスト記憶部32d、座標範囲基準値記憶部32e、画像&座標範囲ファイル記憶部32f、およびワークエリア32gが備えられる。
【0044】
表示データ記憶部32bには、カラー表示部37に表示すべき被表示データがビットマップ形式のデータとして記憶される。
【0045】
画像ファイル記憶部32cには、図示しないデジタルカメラにより例えば移動物体を連写撮影した画像データがそのファイル名A,B,…に対応付けられて複数組記憶される。
【0046】
移動物体座標リスト記憶部32dには、前記画像ファイル記憶部32cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして、基準のXY座標レンジに従い解析された前記移動物体に対応するxy座標リストが生成されて記憶される。
【0047】
座標範囲基準値記憶部32eには、前記画像ファイル記憶部32cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像において、当該合成画像に含まれる移動体画像に基づき生成された一定間隔の基準座標に応じたX座標レンジとY座標レンジとが記憶される。
【0048】
画像&座標範囲ファイル記憶部32fには、前記画像ファイル記憶部32cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして生成された画像&座標範囲ファイル(22d)(図3参照)が記憶される。
【0049】
このように構成された外部PC30は、プロセッサ(CPU)31が前記画像座標範囲設定処理プログラム32aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0050】
次に、前記構成のグラフ関数電卓10および外部PC30の動作について説明する。
【0051】
図5は、前記外部PC30による画像座標範囲設定処理を示すフローチャートである。
【0052】
図6は、前記外部PC30の画像座標範囲設定処理に伴う表示動作の具体例を示す図である。
【0053】
外部PC30の画像ファイル記憶部32cには、図示しないデジタルカメラにより例えば移動物体を被写体として連写撮影された複数組の画像ファイルA,B,…が記憶されている。各画像ファイルA,B,…には、当該画像ファイルと共にその連写撮影の時間間隔Δtがデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
【0054】
先ず、画像座標範囲設定処理プログラム32aが起動されると、前記画像ファイル記憶部32cに記憶されている各画像ファイルのファイル名を一覧にしたファイル選択画面が表示部37に表示される。
【0055】
このファイル選択画面において、ユーザ任意の画像ファイルが指定されると(ステップP1)、例えば図6(A)に示すように、指定された画像ファイルに含まれる連写画像Pict1,2,3,…,nがレイヤ合成された合成画像Gbasがカラー表示部37に表示される(ステップP2)。
【0056】
本実施形態では、バスケットボールのフリーシュートに伴いそのボールの移動軌跡b1〜b7を連写撮影した合成画像Gbasが生成されて表示される。この際、前記合成画像Gbasの下の空きエリアには、該当の画像ファイルに対応付けられた連写間隔Δt=0.2sが表示されると共に、実測値入力エリアΔx=[ ]が表示される。
【0057】
ここで、カラー表示部37に表示された合成画像Gbasについて、所望の画像範囲を切り出したい場合には(ステップP3(Yes))、ユーザ操作に応じた任意の矩形範囲の画像が切り出されて再表示される(ステップP4)。
【0058】
すると、表示中の画像ファイルに対応付けられた連写間隔Δt=0.2sとその連写された移動物体(ボール:b1,b2,…,b7)の各認識位置を基に、当該各移動物体(ボール:b1,b2,…,b7)の位置が略等間隔であると判定し、合成画像Gbas上に横方向(物体移動方向)の目盛を等間隔に設定するための補助線h1〜h7が赤色で描画される(ステップP5)。
【0059】
また、表示中の合成画像Gbasに含まれる地面や床面等の水平線が認識され、この認識された水平線をY=0とするX軸が青色で表示される(ステップP6)。なお、このX軸の設定位置(Y=0)は、ユーザ操作に応じて上下の任意の位置に移動して修正可能である。
【0060】
さらに、表示中の合成画像Gbasに含まれる各移動物体(ボール:b1,b2,…,b7)のうち最も左の移動物体b1が認識され、この認識された移動物体b1の位置をX=0とするY軸が青色で表示される(ステップP7)。なお、このY軸の設定位置(X=0)は、ユーザ操作に応じて左右の任意の位置に移動して修正可能である。
【0061】
すると、前記X軸を分割する前記補助線h1〜h7の各位置を当該X軸の基準の目盛0〜6とし、この基準の目盛0〜6に基づき換算されたX座標レンジ(XSmin=−3.6666〜XSmax=17.3328)とY座標レンジ(YSmin=−0.4722〜YSmax=4.694)とが赤色で表示される(ステップP8)。
【0062】
ここで、前記表示中の合成画像Gbasにおける基準のXY座標レンジに基づいて、各移動物体b1〜b7のxy座標(x1,y1)(x2,y2)…(x7,y7)が検出されてリスト化され、移動物体座標リスト記憶部32dに記憶される(ステップP9)。
【0063】
そして、図6(B)に示すように、合成画像Gbasの下の空きエリアに表示された実測値入力エリアΔx=[ ]に対して、ユーザ操作に応じて前記補助線h1〜h7の1間隔に相当するX軸1目盛あたりの実測長さ[0.55m]入力される(ステップP10)。
【0064】
すると、入力されたX軸1目盛あたりの実測値Δx=0.55mに基づき換算された実測X座標レンジ(XRmin=−2.02m〜XRmax=9.54m)と実測Y座標レンジ(YRmin=−0.26m〜YRmax=2.58m)とが青色で表示される(ステップP11)。
【0065】
こうして、移動物体b1〜b7を連写撮影した画像ファイルの合成画像Gbasが表示されると共に、当該移動物体b1〜b7の一定連写間隔Δtに従い描画された補助線h1〜h7および補助線間実測長さΔxを基にして、基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)、実測XY座標レンジ(XRmin〜max,YRmin〜max)が換算表示された状態で、図6(C)に示すように、ファイル保存操作に応じてウインドウ表示される保存ファイル名入力エリアFに対して任意のファイル名「BASKET.g3m」が入力される(ステップP12)。
【0066】
すると、表示中の合成画像Gbasに対して、前記連写時間間隔Δt=0.2s、前記基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)、前記実測XY座標レンジ(XRmin〜max,YRmin〜max)、前記基準目盛のスケール値“1”、前記実測値Δx=0.55mが付加され、該当する移動物体座標リスト(32d)と共に、前記入力されたファイル名「BASKET.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部32f(図3参照)に保存される(ステップP13)。
【0067】
こうして、外部PC30の画像&座標範囲ファイル記憶部32fに記憶された画像&座標範囲ファイルのデータは、外部機器通信部35を介してグラフ関数電卓10に転送され、当該グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22d(図3参照)に記憶される。
【0068】
図7は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理を示すフローチャートである。
【0069】
図8は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その1)を示す図である。
【0070】
図9は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その2)を示す図である。
【0071】
図10は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その3)を示す図である。
【0072】
「Menu」キーの操作に応じてカラー表示部16に表示される動作モードの選択画面に従いグラフモードが選択されて設定される。さらに、「SHIFT」キー+「MENU」(SET UP)キーの操作に応じて、図8(A)に示すように、グラフモードの表示設定画面Gsetが表示された状態で、カーソルキー15の操作に応じて反転カーソルCuが移動され、背景画像の設定項目「Background」が選択されると共に「F3」キーの操作により[OPEN](背景画像開く)が指定される。すると、図8(B)に示すように、画像&座標範囲ファイル記憶部22d(図3参照)に記憶されているファイル名を一覧にした画像ファイル選択画面Gmが表示される。(ステップS1)。
【0073】
この画像ファイル選択画面Gmにおいて、例えばファイル名「BASKET.g3m」が反転カーソルCuにより指定され「EXE」キーが操作されると、当該指定のファイル名「BASKET.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部22d(図3参照)に記憶成されている合成画像Gbasが読み出され、図8(C)に示すように、前記表示設定画面Gsetの背景画像として合成されて確認表示される(ステップS2)。
【0074】
なお、図8(C)において、表示設定画面Gsetの背景画像として合成画像Gbasが実際に重なった表示画面Gset/Gbasは、図示すると複雑になり見難くなるため、ここでは同設定画面Gsetと同合成画像Gbasとを別々に図示している。以下同様である。
【0075】
ここで、前記選択ファイル名「BASKET.g3m」に応じて確認表示された画像ファイルに対応付けられている座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin=−3.6666〜max=17.3328,YSmin=−0.4722〜max=4.694)]と基準目盛のスケール値“1”について、本電卓10本体のグラフ表示用に設定するか否かをユーザに促すメッセージが表示され、本体設定が指定されると(ステップS3(Yes))、当該画像ファイルの座標範囲とスケール値がV-Window設定値記憶部22cに記憶されて設定される(ステップS4)。
【0076】
そして、「SHIFT」キー+「F3」(V-Window)キーの操作に応じてV-Window設定値の確認が指示されると(ステップS3a(Yes))、図8(D)(E)に示すように、前記V-Window設定値記憶部22cに記憶設定された座標範囲とスケール値が読み出され、V-Window設定画面Gv−wとして確認表示される(ステップS5)。
【0077】
この後、図9(F)に示すように、「EXIT」キーの操作に応じてV-Window設定画面Gv-wの確認表示状態が終了されると、前記選択された合成画像Gbasに対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶されている当該合成画像Gbas内の移動物体b1〜b7に対応した座標リスト[(x1,y1)(x2,y2)…(x7,y7)]が読み出され、これに応じたグラフ式[Y1=−0.12(X−3)2+4.5]が算出されて式入力画面Gtに表示される(ステップS6)。なお、このグラフ式Y1は、前記合成画像Gbas内の移動物体b1〜b7の軌跡を参照し、ユーザ自身により入力してもよい。
【0078】
そして、「SHIFT」キー+「F6」(G-T)キーの操作に応じて、前記グラフ式Y1に対応したグラフの描画表示が指示されると、前記V-Window設定値記憶部22cに記憶設定された座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin=−3.6666〜max=17.3328,YSmin=−0.4722〜max=4.694)]と基準目盛のスケール値“1”およびXY軸の有無、目盛数値の有無、グリッド線の有無の設定内容に従い、図9(G)に示すように、グラフY1を描画したグラフ画面Gy1が表示されると共に、前記合成画像Gbasが当該グラフ画面Gy1の背景に合成されて表示される(ステップS7)。
【0079】
これにより、ユーザ所望の移動物体b1〜b7を連写撮影した合成画像Gbasと、その移動物体b1〜b7の軌跡に対応したグラフY1とを、当該移動物体b1〜b7の移動間隔(一定連写間隔)に応じた基準目盛値のXY座標上に重ねて表示することができる。
【0080】
なお、図9(G)において、グラフ画面Gy1の背景画像として合成画像Gbasが実際に重なったグラフ画像合成画面Gy1/Gbasは、図示すると複雑になり見難くなるため、ここでは同グラフ画面Gy1と同合成画像Gbasとを別々に図示している。以下同様である。
【0081】
このように、ユーザ所望の移動物体b1〜b7を連写撮影した合成画像Gbasと当該移動物体b1〜b7の軌跡に対応したグラフY1とが、基準のXY座標からなるグラフ画面Gy1上に重ね合わせ表示された状態で、図9(H)に示すように、「SHIFT」キー+「F1」(Trace)キーの操作に応じて、前記グラフY1に対するグラフトレースが指示されると(ステップS8(Yes))、トレースポインタPのX値が初期値(この場合はX=0)に設定される(ステップS9)。
【0082】
すると、グラフY1上に前記X値の初期値X=0に対応したトレースポインタPが表示され、グラフ式[Y1=−0.12(X−3)2+4.5]がグラフ画面Gy1の上部に表示されると共に、当該トレースポインタPの初期のXY座標値(X=0,Y=3.42)および前記合成画像Gbasに対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶されている実測長さΔx=0.55mに基づき換算された実測座標値(XR=0m.YR=1.881m)が同グラフ画面Gy1の下部に表示される(ステップS10)。
【0083】
そして、図10(I)に示すように、カーソルキー15の操作により前記トレースポインタPの左「←」または右「→」への移動が指示されると(ステップS11(Yes))、当該ポインタ移動の指示毎に、トレースポインタPのX値がX方向所定ドット間隔Δx(=1〜3dot)分増減変更される(ステップS12)。
【0084】
これにより、グラフY1上にX値変更後のトレースポインタPが表示されると共に、当該トレースポインタPの基準目盛に応じたXY座標値(X=3,Y=4.5)および前記実測長さΔx=0.55mに基づき換算された実測座標値(XR=1.65m.YR=2.475m)が更新されて表示される(ステップS10)。
【0085】
また、例えば図10(J)に示すように、グラフY1上のトレースポインタPがXY座標値(X=0,Y=3.42)に位置する状態で、[傾き]を求める操作指示がされると(ステップS13(Yes))、現在のポインタPの座標位置(X=0,Y=3.42)でのグラフY1の傾きK[dx/dy=0.72]が計算されて表示されると共に、前記実測長さΔx=0.55mに基づき換算された傾き実測値[V=0.396m/s]も計算されて表示される(ステップS14)。
【0086】
ここで、「EXIT」キーの操作に応じて処理の戻りが指示されると(ステップS15(Yes))、前記図9(G)で示したように、初期のグラフ画面Gy1の背景に合成画像Gbasが合成されて表示された状態に戻る(ステップS7)。
【0087】
このグラフ画面Gy1の背景に合成画像Gbasを重ねたグラフ画像合成画面Gy1/Gbasの表示状態で、ユーザ操作に応じてX−YグラフとT−Yグラフとの同時表示が指示されると(ステップS17(Yes))、図10(K)に示すように、XY座標目盛が基準値であるX−YグラフY1のグラフ画面Gy1を重ねた同グラフ画像合成画面Gy1/Gbasの左半分がカラー表示部16の左側に表示されると共に(ステップS18)、そのX座標を連写間隔Δt=0.2sのT座標に変換したT−YグラフY1のグラフ画面Gy1′を重ねた合成画面Gy1′/Gbasの左半分が同カラー表示部16の右側に並べて表示される(ステップS19)。
【0088】
ここで、「EXIT」キーの操作に応じて処理の戻りが指示されると(ステップS20(Yes))、前記図9(G)で示したように、初期のグラフ画面Gy1の背景に合成画像Gbasが合成されて表示された状態に戻る(ステップS7)。
【0089】
そして、「AC」キーの操作により終了が指示されると(ステップS16(Yes))、前記一連のグラフ関数表示処理は終了される。
【0090】
なお、前述した通り、前記外部PC30により実行した画像座標範囲設定処理も含めた全ての処理を本グラフ関数電卓10により実行してもよく、この場合には、図示しないデジタルカメラにより連写撮影した各種の画像ファイルを直接グラフ関数電卓10に取り込んで処理すればよい。
【0091】
したがって、前記構成の外部PC30による移動物体の連写合成画像を対象にした画像座標範囲設定機能およびグラフ関数電卓10による前記連写合成画像に重ねた移動体軌跡のグラフ関数表示機能によれば、グラフ表示の横軸の座標目盛が連写間隔に相当する移動物体の各位置に合わせて描画される補助線h1,h2,…に基づき設定され、当該座標目盛を単純な整数値0,1,2,…として表示する基準目盛と、移動物体の連写間隔に相当する実測値(連写時間間隔Δtまたは移動距離Δx)に換算して表示する実測目盛とで表示する。
【0092】
これにより、動体の画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携させて学習することができる。
【0093】
なお、前記実施形態のグラフ関数電卓10のグラフ関数表示処理(図7参照)では、基準のXY座標レンジに応じて検出された移動物体b1〜b7の各xy座標からグラフ式[Y1=−0.12(X−3)2+4.5]を計算して表示する構成(図9参照)としたが、ユーザ入力された実測長さΔx=0.55mに応じて変換した実測グラフ式[Y1(m)=−0.066(X−1.65)2+2.475]を表示する構成としてもよい。
【0094】
また、前記実施形態では、外部PC30の画像座標範囲設定処理(図5,図6参照)において、カラー表示部37に表示された合成画像Gbasから任意の矩形範囲の画像の切り出し処理をしない場合(ステップP3(No))のグラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理(図7参照)での表示動作の具体例(図8〜図10参照)について説明した。
【0095】
これに対し、前記外部PC30の画像座標範囲設定処理(図5参照)において、カラー表示部37に表示された合成画像Gbasから任意の矩形範囲の画像の切り出し処理をした場合(ステップP3(Yes)→P4)のグラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理での表示動作の具体例(図11参照)について以下に説明する。
【0096】
図11は、前記画像座標範囲設定処理での移動物体合成画像Gbasに対する矩形切り出し領域CPのパターンと、これに応じたグラフ関数表示処理でのX−Yグラフ対T−Xグラフの並列表示動作と、X−Yグラフ対T−Yグラフの並列表示動作との具体例を示す図である。
【0097】
移動物体b1,b2,…,bnを連写撮影した合成画像Gbasに対して、図11(A)に示すような矩形切り出し領域CPにより部分的な切り出しをした場合には、図11(A1)(A2)に示すように、その切り出し範囲(CP)の合成画像Gbasを背景にしたX−Yグラフ画面Gy1、およびT−Yグラフ画面Gy1′の各グラフY1は共に前記矩形切り出し領域CPに含まれる移動物体bn…の軌跡に対応した曲線となって表示される。
【0098】
また、移動物体b1,b2,…,bnを連写撮影した合成画像Gbasに対して、図11(B)に示すような矩形切り出し領域CPによりX方向に長くY方向に短い切り出しをした場合には、図11(B1)(B2)に示すように、その切り出し範囲(CP)の合成画像Gbasを背景にしたX−Yグラフ画面Gy1、およびT−Yグラフ画面Gy1′の各グラフY1は共に前記矩形切り出し領域CPに含まれる合成画像Gbasおよび移動物体bn…の軌跡がX方向に圧縮された曲線となって表示される。
【0099】
さらに、移動物体b1,b2,…,bnを連写撮影した合成画像Gbasに対して、図11(C)に示すような矩形切り出し領域CPにより切り出しをした場合には、図11(C1)(C2)に示すように、その切り出し範囲(CP)の合成画像Gbasを背景にしたX−Yグラフ画面Gy1、およびT−Yグラフ画面Gy1′の各グラフY1は共に前記矩形切り出し領域CPに含まれる合成画像Gbasおよび移動物体bn…の軌跡がXY両方向に圧縮された曲線となって表示される。
【0100】
なお、図11(A1)(B1)(C1)に示すように、T−Xグラフ画面GtxのグラフYtxは、移動物体b1,b2,…の連写時間間隔Δtとその移動間隔(長さ)Δxとが比例して増加するため、常に一次直線となって表示される。
【0101】
なお、前記各実施形態において記載したグラフ関数電卓10および外部PC30による動作手法、すなわち、図5のフローチャートに示す画像座標範囲設定処理、図7のフローチャートに示すグラフ関数表示処理などの各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体23(33)に格納して配布することができる。そして、電子式計算機10(30)のコンピュータ21(31)は、この外部記録媒体23(33)に記憶されたプログラムを記憶装置22(32)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した移動物体連写合成画像Gbasに基づく移動物体軌跡に対応したグラフ画面Gy1での基準値座標および実測値座標の表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0102】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された通信装置25(35)によって前記プログラムデータを電子式計算機10(30)のコンピュータ21(31)に取り込み、前述した移動物体連写合成画像Gbasに基づく移動物体軌跡に対応したグラフ画面Gy1での基準値座標および実測値座標の表示機能を実現することもできる。
【0103】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0104】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0105】
[1]
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段と、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段と、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段と、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段と、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段と、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段と、
を備えたことを特徴とするグラフ関数表示装置。
【0106】
[2]
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像と共に当該連続撮影の時間間隔を取得し、
前記実測値取得手段は、前記合成画像取得手段により取得された連続撮影の時間間隔を実測値として取得する、
ことを特徴とする[1]に記載のグラフ関数表示装置。
【0107】
[3]
前記実測値取得手段は、ユーザ操作に応じて前記連続撮影の撮影間隔に対応した移動物体の移動距離を実測値として取得する、
ことを特徴とする[1]に記載のグラフ関数表示装置。
【0108】
[4]
前記グラフ画像合成表示手段により表示されたグラフ上にユーザ操作に応じてポインタを表示させ当該グラフ上の任意の位置に移動させるグラフトレース手段を備え、
前記基準座標値表示手段は、前記グラフトレース手段によりグラフ上に表示されたポインタの位置に対応する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する、
ことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載のグラフ関数表示装置。
【0109】
[5]
前記合成画像取得手段により取得された合成画像に含まれる移動物体の軌跡に応じたグラフ式を取得するグラフ式取得手段と、
このグラフ式取得手段により取得されたグラフ式を、前記グラフ画像合成表示手段により表示部に表示されたグラフと共に表示させるグラフ式表示手段と、
このグラフ式表示手段により表示されたグラフ式を前記実測値取得手段により取得された実測値に応じて変換したグラフ式にして表示する実測グラフ式表示手段と、
を備えたことを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載のグラフ関数表示装置。
【0110】
[6]
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像からユーザ操作に応じた任意の範囲の合成画像を切り出して取得する、
ことを特徴とする[1]ないし[5]の何れかに記載のグラフ関数表示装置。
【0111】
[7]
表示部を備えた電子式計算機のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を前記表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0112】
10 …グラフ関数電卓
11 …キー入力部
12 …数字・演算記号キー群
13 …関数機能キー群
14 …モード設定キー群
15 …カーソルキー
16 …カラー表示部
16T…タッチパネル
21 …電卓プロセッサ(CPU)
22 …電卓記憶部
22a…グラフ関数表示処理プログラム
22b…グラフ式データ記憶部
22c…V-Window設定値記憶部
22d…画像&座標範囲ファイル記憶部(電卓)
22e…電卓ワークエリア
23 …外部記録媒体(電卓)
24 …記録媒体読取部(電卓)
25 …PC通信部
30 …外部PC
31 …PCプロセッサ(CPU)
32 …PC記憶部
32a…画像座標範囲設定処理プログラム
32b…表示データ記憶部
32c…画像ファイル記憶部
32d…移動物体座標リスト記憶部
32e…座標範囲基準値記憶部
32f…画像&座標範囲ファイル記憶部(PC)
32g…PCワークエリア
33 …外部記録媒体(PC)
34 …記録媒体読取部(PC)
35 …外部機器通信部
36 …キー入力部(PC)
37 …カラー表示部
b1〜bn…移動物体(ボール)
Gbus…移動物体連写合成画像
h1〜hn…補助線(基準目盛)
XSmin〜XSmax…基準X座標レンジ
YSmin〜YSmax…基準Y座標レンジ
XRmin〜XRmax…実測X座標レンジ
YRmin〜YRmax…実測Y座標レンジ
Gset…グラフ表示設定画面
Gm …画像ファイル選択画面
Gv−w…V-Window設定画面
Gt …グラフ式一覧画面
GY1…X−Yグラフ画面
GY1′…T−Yグラフ画面
Y1 …X−Y(T−Y)グラフ
P …トレースポインタ
K …グラフの傾き
CP …矩形切り出し領域
Gtx…T−Xグラフ画面
Ytx…T−Xグラフ
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば撮影画像に含まれる動体の軌跡をグラフに表して学習するためのグラフ関数表示装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
任意の関数式をグラフ化して表示するグラフ関数電卓なる電子式計算機が広く実用されている。
【0003】
従来のグラフ関数電卓において、動体の画像データおよび当該動体の軌跡の測定データを入力すると、測定データに対応したグラフを描画するのと共に、描画されたグラフに対応した測定データと画像データとを並べて表示させることで、グラフと実際の現象とをより関連付けて視覚化するものが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−131655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のグラフ関数電卓によれば、動体の軌跡の画像データに当該動体軌跡に対応したグラフを重ねて表示させることが考えられる。
【0006】
この場合、グラフを重ねた画像データについて、適当な値の一定間隔の仮想目盛を付加し、概念的なグラフの学習をすることはできるものの、実測値等に基づく現実の座標も容易に連携させてグラフの学習をすることはできない。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、動体の画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携させて学習することが可能になるグラフ関数表示装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るグラフ関数表示装置は、連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段と、この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段と、前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段と、前記合成画像取得手段により取得された合成画像を表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段と、このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段と、この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
本発明に係るプログラムは、表示部を備えた電子式計算機のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段、この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段、前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段、前記合成画像取得手段により取得された合成画像を前記表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段、このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段、この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、動体の画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携させて学習することが可能になるグラフ関数表示装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のグラフ関数表示装置の実施形態に係るグラフ関数電卓10の外観構成を示す平面図。
【図2】前記グラフ関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの内容を示す図。
【図4】前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの生成機能を有する外部PC30の電子回路の構成を示すブロック図。
【図5】前記外部PC30による画像座標範囲設定処理を示すフローチャート。
【図6】前記外部PC30の画像座標範囲設定処理に伴う表示動作の具体例を示す図。
【図7】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理を示すフローチャート。
【図8】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その1)を示す図。
【図9】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その2)を示す図。
【図10】前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その3)を示す図。
【図11】前記画像座標範囲設定処理での移動物体合成画像Gbasに対する矩形切り出し領域CPのパターンと、これに応じたグラフ関数表示処理でのX−Yグラフ対T−Xグラフの並列表示動作と、X−Yグラフ対T−Yグラフの並列表示動作との具体例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明のグラフ関数表示装置の実施形態に係るグラフ関数電卓10の外観構成を示す平面図である。
【0014】
このグラフ関数電卓10は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、このグラフ関数電卓10の本体正面にはキー入力部11およびカラー表示部16が設けられる。
【0015】
キー入力部11には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群12、各種の関数を入力するための関数機能キー群13、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群14、カラー表示部16に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー15、キーパネル上にプリントされているかカラー表示部16の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキー「F1」〜「F6」が備えられる。
【0016】
前記数字・演算記号キー群12としては、「0」〜「9」(数字)キーおよび「+」「−」「×」「÷」(演算記号)キー12a、「EXE」(実行)キー12b、「AC」(クリア)キー12cなどが配列される。
【0017】
前記関数機能キー群13としては、「log」(対数)キー、「sin」(サイン)キー、「ab/c」(分数)キーなどが配列される。
【0018】
前記モード設定キー群14としては、「MENU」(メニュー)キー、「SHIFT」(シフト)キー、「OPTN」(オプション)キー、「EXIT」(終了)キーなどが配列される。
【0019】
なお、前記各キーの上縁に沿ったキーパネル上には、入力可能な文字、記号、関数、機能がプリントされており、モード設定キー群14にある「SHIFT」(シフト)キーと該当する各キーとの組合せにより入力できる。
【0020】
例えば「F6」(ファンクション)キーは、「SHIFT」(シフト)キーとの組合せにより「G←→T」キーとして機能し、グラフ式一覧画面Gt(図9(F)参照)とグラフ画像合成画面Gy1/Gbas(図9(G)参照)との切り替えを指示できる。
【0021】
また、「MENU」(メニュー)キーは、「SHIFT」(シフト)キーとの組合せにより「SET UP」キーとして機能し、グラフ表示設定画面Gset(図8(A)参照)への切り替えを指示できる。
【0022】
前記カラー表示部16は、ドットマトリクス型のカラー液晶表示ユニットからなり、その表示画面上には、当該画面のタッチ位置を検出するための透明タブレットのタッチパネル16Tが重ねて設けられる。
【0023】
このグラフ関数電卓10は、移動体の連続撮影により取得された合成画像を背景にその撮影間隔に基づき設定された座標レンジに従った移動体軌跡に対応するグラフを重ねてなるグラフ画像合成画面Gy1/Gbasをカラー表示部16に表示させる機能を有する。そして、前記グラフ画像合成画面Gy1/Gbasに対して、前記連続撮影間隔に基づき設定された基準の座標レンジと実測値に基づき換算された実座標レンジとを、それぞれ異なる表示色で識別表示させる機能を有する。
【0024】
図2は、前記グラフ関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0025】
このグラフ関数電卓10は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)21を備えている。
【0026】
プロセッサ(CPU)21は、記憶部(フラッシュROM)22に予め記憶されているグラフ関数表示処理プログラム22a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24を介して記憶部22に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム22a、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部PC30を経由してPC通信部25によりダウンロードされ前記記憶部22に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム22aに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部22に記憶されたグラフ関数表示処理プログラム22aは、キー入力部11からのキー入力信号やタッチパネル16Tからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
【0027】
前記プロセッサ(CPU)21には、前記記憶部22、記録媒体読取部24、PC通信部25、キー入力部11、カラー表示部(LCD)16、タッチパネル16Tが接続される。
【0028】
前記記憶部(フラッシュROM)22に記憶されるグラフ関数表示処理プログラム22aとしては、キー入力部11によりユーザ入力される任意の演算式に応じた演算処理を実行するための演算処理プログラム、同ユーザ入力される任意の関数式に応じたグラフ描画処理を実行するためのグラフ描画処理プログラム、連続撮影された合成画像内の移動体軌跡と連続撮影間隔に基づき設定された基準の座標レンジに従ったグラフとの関係を基準座標値や実測座標値にして表示させるための移動体解析グラフ表示処理プログラムなどが記憶される。
【0029】
そして、前記記憶部22には、さらに、グラフ式データ記憶部22b、V-Window設定値記憶部22c、画像&座標範囲ファイル記憶部22d、およびワークエリア22eが備えられる。
【0030】
グラフ式データ記憶部22bには、ユーザ操作に応じて入力されたグラフ式や画像解析に基づき計算されたグラフ式Y1,Y2,…のデータが記憶される。
【0031】
V-Window設定値記憶部22cには、カラー表示部16にグラフを表示する際の座標レンジ(Xmin〜Xmax,Ymin〜Ymax)およびそのスケール値が記憶される。
【0032】
画像&座標範囲ファイル記憶部22dには、後述の外部PC30により生成された画像&座標範囲ファイルが受信されて記憶される。
【0033】
図3は、前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの内容を示す図である。
【0034】
この画像&座標範囲ファイルには、連写撮影または単撮影された画像データ(連写画像の場合はその合成画像)、連写撮影時間間隔Δt、画像データに含まれる移動体画像に基づいた一定間隔のXY座標に対応した基準のX座標レンジXSmin〜XSmaxとY座標レンジYSmin〜YSmax、前記基準のXY座標レンジに付加されたXスケール値とYスケール値、1スケールあたりの実測値、前記基準のXY座標レンジに従い解析された前記移動体画像の位置に対応する座標リストが、ファイル名に対応付けられて格納される。
【0035】
このように構成されたグラフ関数電卓10は、プロセッサ(CPU)21が前記グラフ関数表示処理プログラム22aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる機能を実現する。
【0036】
本実施形態において、前記画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルは、図示しないデジタルカメラにより撮影した画像データを外部PC30により解析して生成した後に、このグラフ関数電卓10に取り込んで記憶するが、後述する外部PC30での画像座標範囲設定処理(図5参照)を本グラフ関数電卓10により実行することで、同画像&座標範囲ファイルを当該電卓10にて生成し記憶してもよい。
【0037】
また、外部PC30に本グラフ関数電卓10のエミュレータを搭載して、外部PC30で生成した画像&座標範囲ファイルを外部PC30上のエミュレータに取り込んで実行するようにしても良い。これによって外部PCで最終的に本グラフ関数電卓で表示されるグラフ画像を外部PC30上でただちに確認できるようになる。
【0038】
図4は、前記グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶される画像&座標範囲ファイルの生成機能を有する外部PC30の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0039】
この外部PC30は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)31を備えている。
【0040】
プロセッサ(CPU)31は、記憶部(フラッシュROM)32に予め記憶されているPC制御プログラム、あるいはCD−ROMなどの外部記録媒体33から記録媒体読取部34を介して記憶部32に読み込まれたPC制御プログラム、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部機器通信部35によりダウンロードされ前記記憶部32に読み込まれたPC制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部32に記憶されたPC制御プログラムは、キー入力部36からのキー入力信号に応じて起動される。
【0041】
前記プロセッサ(CPU)31には、前記記憶部32、記録媒体読取部34、外部機器通信部35、キー入力部36、カラー表示部(LCD)37が接続される。
【0042】
前記記憶部(フラッシュROM)32に記憶されるPC制御プログラムとしては、Webブラウザプログラムや画像処理プログラムなどの各種アプリケーションプログラムの他、例えば連写撮影された画像データの合成画像を基にして前記画像&座標範囲ファイル(22d)(図3参照)を生成するための画像座標範囲設定処理プログラム32aなどが記憶される。
【0043】
そして、前記記憶部32には、さらに、表示データ記憶部32b、画像ファイル記憶部32c、移動物体座標リスト記憶部32d、座標範囲基準値記憶部32e、画像&座標範囲ファイル記憶部32f、およびワークエリア32gが備えられる。
【0044】
表示データ記憶部32bには、カラー表示部37に表示すべき被表示データがビットマップ形式のデータとして記憶される。
【0045】
画像ファイル記憶部32cには、図示しないデジタルカメラにより例えば移動物体を連写撮影した画像データがそのファイル名A,B,…に対応付けられて複数組記憶される。
【0046】
移動物体座標リスト記憶部32dには、前記画像ファイル記憶部32cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして、基準のXY座標レンジに従い解析された前記移動物体に対応するxy座標リストが生成されて記憶される。
【0047】
座標範囲基準値記憶部32eには、前記画像ファイル記憶部32cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像において、当該合成画像に含まれる移動体画像に基づき生成された一定間隔の基準座標に応じたX座標レンジとY座標レンジとが記憶される。
【0048】
画像&座標範囲ファイル記憶部32fには、前記画像ファイル記憶部32cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして生成された画像&座標範囲ファイル(22d)(図3参照)が記憶される。
【0049】
このように構成された外部PC30は、プロセッサ(CPU)31が前記画像座標範囲設定処理プログラム32aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0050】
次に、前記構成のグラフ関数電卓10および外部PC30の動作について説明する。
【0051】
図5は、前記外部PC30による画像座標範囲設定処理を示すフローチャートである。
【0052】
図6は、前記外部PC30の画像座標範囲設定処理に伴う表示動作の具体例を示す図である。
【0053】
外部PC30の画像ファイル記憶部32cには、図示しないデジタルカメラにより例えば移動物体を被写体として連写撮影された複数組の画像ファイルA,B,…が記憶されている。各画像ファイルA,B,…には、当該画像ファイルと共にその連写撮影の時間間隔Δtがデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
【0054】
先ず、画像座標範囲設定処理プログラム32aが起動されると、前記画像ファイル記憶部32cに記憶されている各画像ファイルのファイル名を一覧にしたファイル選択画面が表示部37に表示される。
【0055】
このファイル選択画面において、ユーザ任意の画像ファイルが指定されると(ステップP1)、例えば図6(A)に示すように、指定された画像ファイルに含まれる連写画像Pict1,2,3,…,nがレイヤ合成された合成画像Gbasがカラー表示部37に表示される(ステップP2)。
【0056】
本実施形態では、バスケットボールのフリーシュートに伴いそのボールの移動軌跡b1〜b7を連写撮影した合成画像Gbasが生成されて表示される。この際、前記合成画像Gbasの下の空きエリアには、該当の画像ファイルに対応付けられた連写間隔Δt=0.2sが表示されると共に、実測値入力エリアΔx=[ ]が表示される。
【0057】
ここで、カラー表示部37に表示された合成画像Gbasについて、所望の画像範囲を切り出したい場合には(ステップP3(Yes))、ユーザ操作に応じた任意の矩形範囲の画像が切り出されて再表示される(ステップP4)。
【0058】
すると、表示中の画像ファイルに対応付けられた連写間隔Δt=0.2sとその連写された移動物体(ボール:b1,b2,…,b7)の各認識位置を基に、当該各移動物体(ボール:b1,b2,…,b7)の位置が略等間隔であると判定し、合成画像Gbas上に横方向(物体移動方向)の目盛を等間隔に設定するための補助線h1〜h7が赤色で描画される(ステップP5)。
【0059】
また、表示中の合成画像Gbasに含まれる地面や床面等の水平線が認識され、この認識された水平線をY=0とするX軸が青色で表示される(ステップP6)。なお、このX軸の設定位置(Y=0)は、ユーザ操作に応じて上下の任意の位置に移動して修正可能である。
【0060】
さらに、表示中の合成画像Gbasに含まれる各移動物体(ボール:b1,b2,…,b7)のうち最も左の移動物体b1が認識され、この認識された移動物体b1の位置をX=0とするY軸が青色で表示される(ステップP7)。なお、このY軸の設定位置(X=0)は、ユーザ操作に応じて左右の任意の位置に移動して修正可能である。
【0061】
すると、前記X軸を分割する前記補助線h1〜h7の各位置を当該X軸の基準の目盛0〜6とし、この基準の目盛0〜6に基づき換算されたX座標レンジ(XSmin=−3.6666〜XSmax=17.3328)とY座標レンジ(YSmin=−0.4722〜YSmax=4.694)とが赤色で表示される(ステップP8)。
【0062】
ここで、前記表示中の合成画像Gbasにおける基準のXY座標レンジに基づいて、各移動物体b1〜b7のxy座標(x1,y1)(x2,y2)…(x7,y7)が検出されてリスト化され、移動物体座標リスト記憶部32dに記憶される(ステップP9)。
【0063】
そして、図6(B)に示すように、合成画像Gbasの下の空きエリアに表示された実測値入力エリアΔx=[ ]に対して、ユーザ操作に応じて前記補助線h1〜h7の1間隔に相当するX軸1目盛あたりの実測長さ[0.55m]入力される(ステップP10)。
【0064】
すると、入力されたX軸1目盛あたりの実測値Δx=0.55mに基づき換算された実測X座標レンジ(XRmin=−2.02m〜XRmax=9.54m)と実測Y座標レンジ(YRmin=−0.26m〜YRmax=2.58m)とが青色で表示される(ステップP11)。
【0065】
こうして、移動物体b1〜b7を連写撮影した画像ファイルの合成画像Gbasが表示されると共に、当該移動物体b1〜b7の一定連写間隔Δtに従い描画された補助線h1〜h7および補助線間実測長さΔxを基にして、基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)、実測XY座標レンジ(XRmin〜max,YRmin〜max)が換算表示された状態で、図6(C)に示すように、ファイル保存操作に応じてウインドウ表示される保存ファイル名入力エリアFに対して任意のファイル名「BASKET.g3m」が入力される(ステップP12)。
【0066】
すると、表示中の合成画像Gbasに対して、前記連写時間間隔Δt=0.2s、前記基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)、前記実測XY座標レンジ(XRmin〜max,YRmin〜max)、前記基準目盛のスケール値“1”、前記実測値Δx=0.55mが付加され、該当する移動物体座標リスト(32d)と共に、前記入力されたファイル名「BASKET.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部32f(図3参照)に保存される(ステップP13)。
【0067】
こうして、外部PC30の画像&座標範囲ファイル記憶部32fに記憶された画像&座標範囲ファイルのデータは、外部機器通信部35を介してグラフ関数電卓10に転送され、当該グラフ関数電卓10の画像&座標範囲ファイル記憶部22d(図3参照)に記憶される。
【0068】
図7は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理を示すフローチャートである。
【0069】
図8は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その1)を示す図である。
【0070】
図9は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その2)を示す図である。
【0071】
図10は、前記グラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理に伴う表示動作の具体例(その3)を示す図である。
【0072】
「Menu」キーの操作に応じてカラー表示部16に表示される動作モードの選択画面に従いグラフモードが選択されて設定される。さらに、「SHIFT」キー+「MENU」(SET UP)キーの操作に応じて、図8(A)に示すように、グラフモードの表示設定画面Gsetが表示された状態で、カーソルキー15の操作に応じて反転カーソルCuが移動され、背景画像の設定項目「Background」が選択されると共に「F3」キーの操作により[OPEN](背景画像開く)が指定される。すると、図8(B)に示すように、画像&座標範囲ファイル記憶部22d(図3参照)に記憶されているファイル名を一覧にした画像ファイル選択画面Gmが表示される。(ステップS1)。
【0073】
この画像ファイル選択画面Gmにおいて、例えばファイル名「BASKET.g3m」が反転カーソルCuにより指定され「EXE」キーが操作されると、当該指定のファイル名「BASKET.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部22d(図3参照)に記憶成されている合成画像Gbasが読み出され、図8(C)に示すように、前記表示設定画面Gsetの背景画像として合成されて確認表示される(ステップS2)。
【0074】
なお、図8(C)において、表示設定画面Gsetの背景画像として合成画像Gbasが実際に重なった表示画面Gset/Gbasは、図示すると複雑になり見難くなるため、ここでは同設定画面Gsetと同合成画像Gbasとを別々に図示している。以下同様である。
【0075】
ここで、前記選択ファイル名「BASKET.g3m」に応じて確認表示された画像ファイルに対応付けられている座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin=−3.6666〜max=17.3328,YSmin=−0.4722〜max=4.694)]と基準目盛のスケール値“1”について、本電卓10本体のグラフ表示用に設定するか否かをユーザに促すメッセージが表示され、本体設定が指定されると(ステップS3(Yes))、当該画像ファイルの座標範囲とスケール値がV-Window設定値記憶部22cに記憶されて設定される(ステップS4)。
【0076】
そして、「SHIFT」キー+「F3」(V-Window)キーの操作に応じてV-Window設定値の確認が指示されると(ステップS3a(Yes))、図8(D)(E)に示すように、前記V-Window設定値記憶部22cに記憶設定された座標範囲とスケール値が読み出され、V-Window設定画面Gv−wとして確認表示される(ステップS5)。
【0077】
この後、図9(F)に示すように、「EXIT」キーの操作に応じてV-Window設定画面Gv-wの確認表示状態が終了されると、前記選択された合成画像Gbasに対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶されている当該合成画像Gbas内の移動物体b1〜b7に対応した座標リスト[(x1,y1)(x2,y2)…(x7,y7)]が読み出され、これに応じたグラフ式[Y1=−0.12(X−3)2+4.5]が算出されて式入力画面Gtに表示される(ステップS6)。なお、このグラフ式Y1は、前記合成画像Gbas内の移動物体b1〜b7の軌跡を参照し、ユーザ自身により入力してもよい。
【0078】
そして、「SHIFT」キー+「F6」(G-T)キーの操作に応じて、前記グラフ式Y1に対応したグラフの描画表示が指示されると、前記V-Window設定値記憶部22cに記憶設定された座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin=−3.6666〜max=17.3328,YSmin=−0.4722〜max=4.694)]と基準目盛のスケール値“1”およびXY軸の有無、目盛数値の有無、グリッド線の有無の設定内容に従い、図9(G)に示すように、グラフY1を描画したグラフ画面Gy1が表示されると共に、前記合成画像Gbasが当該グラフ画面Gy1の背景に合成されて表示される(ステップS7)。
【0079】
これにより、ユーザ所望の移動物体b1〜b7を連写撮影した合成画像Gbasと、その移動物体b1〜b7の軌跡に対応したグラフY1とを、当該移動物体b1〜b7の移動間隔(一定連写間隔)に応じた基準目盛値のXY座標上に重ねて表示することができる。
【0080】
なお、図9(G)において、グラフ画面Gy1の背景画像として合成画像Gbasが実際に重なったグラフ画像合成画面Gy1/Gbasは、図示すると複雑になり見難くなるため、ここでは同グラフ画面Gy1と同合成画像Gbasとを別々に図示している。以下同様である。
【0081】
このように、ユーザ所望の移動物体b1〜b7を連写撮影した合成画像Gbasと当該移動物体b1〜b7の軌跡に対応したグラフY1とが、基準のXY座標からなるグラフ画面Gy1上に重ね合わせ表示された状態で、図9(H)に示すように、「SHIFT」キー+「F1」(Trace)キーの操作に応じて、前記グラフY1に対するグラフトレースが指示されると(ステップS8(Yes))、トレースポインタPのX値が初期値(この場合はX=0)に設定される(ステップS9)。
【0082】
すると、グラフY1上に前記X値の初期値X=0に対応したトレースポインタPが表示され、グラフ式[Y1=−0.12(X−3)2+4.5]がグラフ画面Gy1の上部に表示されると共に、当該トレースポインタPの初期のXY座標値(X=0,Y=3.42)および前記合成画像Gbasに対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部22dに記憶されている実測長さΔx=0.55mに基づき換算された実測座標値(XR=0m.YR=1.881m)が同グラフ画面Gy1の下部に表示される(ステップS10)。
【0083】
そして、図10(I)に示すように、カーソルキー15の操作により前記トレースポインタPの左「←」または右「→」への移動が指示されると(ステップS11(Yes))、当該ポインタ移動の指示毎に、トレースポインタPのX値がX方向所定ドット間隔Δx(=1〜3dot)分増減変更される(ステップS12)。
【0084】
これにより、グラフY1上にX値変更後のトレースポインタPが表示されると共に、当該トレースポインタPの基準目盛に応じたXY座標値(X=3,Y=4.5)および前記実測長さΔx=0.55mに基づき換算された実測座標値(XR=1.65m.YR=2.475m)が更新されて表示される(ステップS10)。
【0085】
また、例えば図10(J)に示すように、グラフY1上のトレースポインタPがXY座標値(X=0,Y=3.42)に位置する状態で、[傾き]を求める操作指示がされると(ステップS13(Yes))、現在のポインタPの座標位置(X=0,Y=3.42)でのグラフY1の傾きK[dx/dy=0.72]が計算されて表示されると共に、前記実測長さΔx=0.55mに基づき換算された傾き実測値[V=0.396m/s]も計算されて表示される(ステップS14)。
【0086】
ここで、「EXIT」キーの操作に応じて処理の戻りが指示されると(ステップS15(Yes))、前記図9(G)で示したように、初期のグラフ画面Gy1の背景に合成画像Gbasが合成されて表示された状態に戻る(ステップS7)。
【0087】
このグラフ画面Gy1の背景に合成画像Gbasを重ねたグラフ画像合成画面Gy1/Gbasの表示状態で、ユーザ操作に応じてX−YグラフとT−Yグラフとの同時表示が指示されると(ステップS17(Yes))、図10(K)に示すように、XY座標目盛が基準値であるX−YグラフY1のグラフ画面Gy1を重ねた同グラフ画像合成画面Gy1/Gbasの左半分がカラー表示部16の左側に表示されると共に(ステップS18)、そのX座標を連写間隔Δt=0.2sのT座標に変換したT−YグラフY1のグラフ画面Gy1′を重ねた合成画面Gy1′/Gbasの左半分が同カラー表示部16の右側に並べて表示される(ステップS19)。
【0088】
ここで、「EXIT」キーの操作に応じて処理の戻りが指示されると(ステップS20(Yes))、前記図9(G)で示したように、初期のグラフ画面Gy1の背景に合成画像Gbasが合成されて表示された状態に戻る(ステップS7)。
【0089】
そして、「AC」キーの操作により終了が指示されると(ステップS16(Yes))、前記一連のグラフ関数表示処理は終了される。
【0090】
なお、前述した通り、前記外部PC30により実行した画像座標範囲設定処理も含めた全ての処理を本グラフ関数電卓10により実行してもよく、この場合には、図示しないデジタルカメラにより連写撮影した各種の画像ファイルを直接グラフ関数電卓10に取り込んで処理すればよい。
【0091】
したがって、前記構成の外部PC30による移動物体の連写合成画像を対象にした画像座標範囲設定機能およびグラフ関数電卓10による前記連写合成画像に重ねた移動体軌跡のグラフ関数表示機能によれば、グラフ表示の横軸の座標目盛が連写間隔に相当する移動物体の各位置に合わせて描画される補助線h1,h2,…に基づき設定され、当該座標目盛を単純な整数値0,1,2,…として表示する基準目盛と、移動物体の連写間隔に相当する実測値(連写時間間隔Δtまたは移動距離Δx)に換算して表示する実測目盛とで表示する。
【0092】
これにより、動体の画像に対応したグラフを重ねて表示した際に、概念的な目盛に応じたグラフと現実的な目盛に応じたグラフとを容易に連携させて学習することができる。
【0093】
なお、前記実施形態のグラフ関数電卓10のグラフ関数表示処理(図7参照)では、基準のXY座標レンジに応じて検出された移動物体b1〜b7の各xy座標からグラフ式[Y1=−0.12(X−3)2+4.5]を計算して表示する構成(図9参照)としたが、ユーザ入力された実測長さΔx=0.55mに応じて変換した実測グラフ式[Y1(m)=−0.066(X−1.65)2+2.475]を表示する構成としてもよい。
【0094】
また、前記実施形態では、外部PC30の画像座標範囲設定処理(図5,図6参照)において、カラー表示部37に表示された合成画像Gbasから任意の矩形範囲の画像の切り出し処理をしない場合(ステップP3(No))のグラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理(図7参照)での表示動作の具体例(図8〜図10参照)について説明した。
【0095】
これに対し、前記外部PC30の画像座標範囲設定処理(図5参照)において、カラー表示部37に表示された合成画像Gbasから任意の矩形範囲の画像の切り出し処理をした場合(ステップP3(Yes)→P4)のグラフ関数電卓10によるグラフ関数表示処理での表示動作の具体例(図11参照)について以下に説明する。
【0096】
図11は、前記画像座標範囲設定処理での移動物体合成画像Gbasに対する矩形切り出し領域CPのパターンと、これに応じたグラフ関数表示処理でのX−Yグラフ対T−Xグラフの並列表示動作と、X−Yグラフ対T−Yグラフの並列表示動作との具体例を示す図である。
【0097】
移動物体b1,b2,…,bnを連写撮影した合成画像Gbasに対して、図11(A)に示すような矩形切り出し領域CPにより部分的な切り出しをした場合には、図11(A1)(A2)に示すように、その切り出し範囲(CP)の合成画像Gbasを背景にしたX−Yグラフ画面Gy1、およびT−Yグラフ画面Gy1′の各グラフY1は共に前記矩形切り出し領域CPに含まれる移動物体bn…の軌跡に対応した曲線となって表示される。
【0098】
また、移動物体b1,b2,…,bnを連写撮影した合成画像Gbasに対して、図11(B)に示すような矩形切り出し領域CPによりX方向に長くY方向に短い切り出しをした場合には、図11(B1)(B2)に示すように、その切り出し範囲(CP)の合成画像Gbasを背景にしたX−Yグラフ画面Gy1、およびT−Yグラフ画面Gy1′の各グラフY1は共に前記矩形切り出し領域CPに含まれる合成画像Gbasおよび移動物体bn…の軌跡がX方向に圧縮された曲線となって表示される。
【0099】
さらに、移動物体b1,b2,…,bnを連写撮影した合成画像Gbasに対して、図11(C)に示すような矩形切り出し領域CPにより切り出しをした場合には、図11(C1)(C2)に示すように、その切り出し範囲(CP)の合成画像Gbasを背景にしたX−Yグラフ画面Gy1、およびT−Yグラフ画面Gy1′の各グラフY1は共に前記矩形切り出し領域CPに含まれる合成画像Gbasおよび移動物体bn…の軌跡がXY両方向に圧縮された曲線となって表示される。
【0100】
なお、図11(A1)(B1)(C1)に示すように、T−Xグラフ画面GtxのグラフYtxは、移動物体b1,b2,…の連写時間間隔Δtとその移動間隔(長さ)Δxとが比例して増加するため、常に一次直線となって表示される。
【0101】
なお、前記各実施形態において記載したグラフ関数電卓10および外部PC30による動作手法、すなわち、図5のフローチャートに示す画像座標範囲設定処理、図7のフローチャートに示すグラフ関数表示処理などの各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体23(33)に格納して配布することができる。そして、電子式計算機10(30)のコンピュータ21(31)は、この外部記録媒体23(33)に記憶されたプログラムを記憶装置22(32)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した移動物体連写合成画像Gbasに基づく移動物体軌跡に対応したグラフ画面Gy1での基準値座標および実測値座標の表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0102】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された通信装置25(35)によって前記プログラムデータを電子式計算機10(30)のコンピュータ21(31)に取り込み、前述した移動物体連写合成画像Gbasに基づく移動物体軌跡に対応したグラフ画面Gy1での基準値座標および実測値座標の表示機能を実現することもできる。
【0103】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0104】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0105】
[1]
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段と、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段と、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段と、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段と、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段と、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段と、
を備えたことを特徴とするグラフ関数表示装置。
【0106】
[2]
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像と共に当該連続撮影の時間間隔を取得し、
前記実測値取得手段は、前記合成画像取得手段により取得された連続撮影の時間間隔を実測値として取得する、
ことを特徴とする[1]に記載のグラフ関数表示装置。
【0107】
[3]
前記実測値取得手段は、ユーザ操作に応じて前記連続撮影の撮影間隔に対応した移動物体の移動距離を実測値として取得する、
ことを特徴とする[1]に記載のグラフ関数表示装置。
【0108】
[4]
前記グラフ画像合成表示手段により表示されたグラフ上にユーザ操作に応じてポインタを表示させ当該グラフ上の任意の位置に移動させるグラフトレース手段を備え、
前記基準座標値表示手段は、前記グラフトレース手段によりグラフ上に表示されたポインタの位置に対応する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する、
ことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載のグラフ関数表示装置。
【0109】
[5]
前記合成画像取得手段により取得された合成画像に含まれる移動物体の軌跡に応じたグラフ式を取得するグラフ式取得手段と、
このグラフ式取得手段により取得されたグラフ式を、前記グラフ画像合成表示手段により表示部に表示されたグラフと共に表示させるグラフ式表示手段と、
このグラフ式表示手段により表示されたグラフ式を前記実測値取得手段により取得された実測値に応じて変換したグラフ式にして表示する実測グラフ式表示手段と、
を備えたことを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載のグラフ関数表示装置。
【0110】
[6]
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像からユーザ操作に応じた任意の範囲の合成画像を切り出して取得する、
ことを特徴とする[1]ないし[5]の何れかに記載のグラフ関数表示装置。
【0111】
[7]
表示部を備えた電子式計算機のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を前記表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0112】
10 …グラフ関数電卓
11 …キー入力部
12 …数字・演算記号キー群
13 …関数機能キー群
14 …モード設定キー群
15 …カーソルキー
16 …カラー表示部
16T…タッチパネル
21 …電卓プロセッサ(CPU)
22 …電卓記憶部
22a…グラフ関数表示処理プログラム
22b…グラフ式データ記憶部
22c…V-Window設定値記憶部
22d…画像&座標範囲ファイル記憶部(電卓)
22e…電卓ワークエリア
23 …外部記録媒体(電卓)
24 …記録媒体読取部(電卓)
25 …PC通信部
30 …外部PC
31 …PCプロセッサ(CPU)
32 …PC記憶部
32a…画像座標範囲設定処理プログラム
32b…表示データ記憶部
32c…画像ファイル記憶部
32d…移動物体座標リスト記憶部
32e…座標範囲基準値記憶部
32f…画像&座標範囲ファイル記憶部(PC)
32g…PCワークエリア
33 …外部記録媒体(PC)
34 …記録媒体読取部(PC)
35 …外部機器通信部
36 …キー入力部(PC)
37 …カラー表示部
b1〜bn…移動物体(ボール)
Gbus…移動物体連写合成画像
h1〜hn…補助線(基準目盛)
XSmin〜XSmax…基準X座標レンジ
YSmin〜YSmax…基準Y座標レンジ
XRmin〜XRmax…実測X座標レンジ
YRmin〜YRmax…実測Y座標レンジ
Gset…グラフ表示設定画面
Gm …画像ファイル選択画面
Gv−w…V-Window設定画面
Gt …グラフ式一覧画面
GY1…X−Yグラフ画面
GY1′…T−Yグラフ画面
Y1 …X−Y(T−Y)グラフ
P …トレースポインタ
K …グラフの傾き
CP …矩形切り出し領域
Gtx…T−Xグラフ画面
Ytx…T−Xグラフ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段と、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段と、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段と、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段と、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段と、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段と、
を備えたことを特徴とするグラフ関数表示装置。
【請求項2】
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像と共に当該連続撮影の時間間隔を取得し、
前記実測値取得手段は、前記合成画像取得手段により取得された連続撮影の時間間隔を実測値として取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項3】
前記実測値取得手段は、ユーザ操作に応じて前記連続撮影の撮影間隔に対応した移動物体の移動距離を実測値として取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項4】
前記グラフ画像合成表示手段により表示されたグラフ上にユーザ操作に応じてポインタを表示させ当該グラフ上の任意の位置に移動させるグラフトレース手段を備え、
前記基準座標値表示手段は、前記グラフトレース手段によりグラフ上に表示されたポインタの位置に対応する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項5】
前記合成画像取得手段により取得された合成画像に含まれる移動物体の軌跡に応じたグラフ式を取得するグラフ式取得手段と、
このグラフ式取得手段により取得されたグラフ式を、前記グラフ画像合成表示手段により表示部に表示されたグラフと共に表示させるグラフ式表示手段と、
このグラフ式表示手段により表示されたグラフ式を前記実測値取得手段により取得された実測値に応じて変換したグラフ式にして表示する実測グラフ式表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項6】
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像からユーザ操作に応じた任意の範囲の合成画像を切り出して取得する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項7】
表示部を備えた電子式計算機のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を前記表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段と、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段と、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段と、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段と、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段と、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段と、
を備えたことを特徴とするグラフ関数表示装置。
【請求項2】
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像と共に当該連続撮影の時間間隔を取得し、
前記実測値取得手段は、前記合成画像取得手段により取得された連続撮影の時間間隔を実測値として取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項3】
前記実測値取得手段は、ユーザ操作に応じて前記連続撮影の撮影間隔に対応した移動物体の移動距離を実測値として取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項4】
前記グラフ画像合成表示手段により表示されたグラフ上にユーザ操作に応じてポインタを表示させ当該グラフ上の任意の位置に移動させるグラフトレース手段を備え、
前記基準座標値表示手段は、前記グラフトレース手段によりグラフ上に表示されたポインタの位置に対応する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項5】
前記合成画像取得手段により取得された合成画像に含まれる移動物体の軌跡に応じたグラフ式を取得するグラフ式取得手段と、
このグラフ式取得手段により取得されたグラフ式を、前記グラフ画像合成表示手段により表示部に表示されたグラフと共に表示させるグラフ式表示手段と、
このグラフ式表示手段により表示されたグラフ式を前記実測値取得手段により取得された実測値に応じて変換したグラフ式にして表示する実測グラフ式表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項6】
前記合成画像取得手段は、連続撮影した複数の画像の合成画像からユーザ操作に応じた任意の範囲の合成画像を切り出して取得する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のグラフ関数表示装置。
【請求項7】
表示部を備えた電子式計算機のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
連続撮影した複数の画像の合成画像を取得する合成画像取得手段、
この合成画像取得手段により取得された合成画像を対象に前記連続撮影の撮影間隔で含まれる移動物体の位置に対応させて当該移動物体の移動方向の座標軸に対する基準目盛を設定する基準目盛設定手段、
前記撮影間隔に対応した実測値を取得する実測値取得手段、
前記合成画像取得手段により取得された合成画像を前記表示部に表示させると共に、当該合成画像に重ねて同合成画像に含まれる移動物体の移動の軌跡に応じたグラフを表示させるグラフ画像合成表示手段、
このグラフ画像合成表示手段により表示されたグラフに関する座標値を前記基準目盛設定手段により設定された基準目盛に応じた座標値で表示する基準座標値表示手段、
この基準座標値表示手段により表示された基準目盛に応じた座標値を前記実測値取得手段により取得された実測値に基づき換算した座標値で表示する実測座標値表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−30136(P2013−30136A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167658(P2011−167658)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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