説明

グレーチング蓋外れ止め装置

【課題】車道の路肩に設けられている集水桝の開口部等に設置されるグレーチング蓋が、開口部より外れることを防止するグレーチング蓋外れ止め装置の提供。
【解決手段】グレーチング蓋23には、その外周枠部より出入する一対の係合棹26を備え、その係合棹26を出入させる係合棹出入操作機構30を、操作用ハンドルにて旋回操作される回動中心軸32と、その下端に固定された一対のカム33と、係合棹26に連結されていてカム33によって往復操作がなされる一対のカム従動部材34とにより構成させ、カム33は、回動中心軸32に固定されたベース板35に形成された溝カムを使用し溝カム内にカム従動部材34が嵌合され、回動中心軸32とともにベース板35を往復回動させることによって係合棹26が軸方向に往復動作される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車道の路肩に設けられている集水桝の開口部に設置されているグレーチング蓋が、開口部より外れることを防止する道路用排水口のグレーチング蓋外れ止め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、道路の路肩部分の排水口は、排水がスムーズになされるようにグレーチング蓋によって閉じられている。また、特に高速道路にあっては、自動車がその上を走行した際の跳ね上がりを防止するために外れ止め装置が使用されている。
【0003】
従来のグレーチング蓋の外れ止め装置としては、図9に示すようにグレーチング蓋の外周枠部1を貫通して出入する係合棹2を、左右の対称な位置にそれぞれ別々に備え、その各係合棹2,2をそれぞれ別々に軸方向にスライドさせることによってその先端を集水桝3の蓋受部4内周面に開口させた係合棹挿入孔5,5に挿抜させるようにしたものが知られている。
この従来のグレーチング蓋外れ止装置は、係合棹2,2を個別に操作するようになっているため、グレーチング蓋装着後に、その外れ留めのための操作(ロック操作)を忘れる場合があり、一方のみの係合棹の操作を忘れた場合であっても、車の走行によってグレーチング蓋が跳ね上がり、重大な事故の要因になる可能性があるという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するものとして、図10、図11に示す構造のものがある(特許文献1)。この装置は、道路表面に開口させた集水桝10の開口部に蓋受枠部材11を固定し、その蓋受枠部材11内にグレーチング蓋12をはめ込むようし、グレーチング蓋12の底面に水平方向にスライド自在に支持され、蓋受枠部材11の下縁下に係合される一対の抜け止め用係合棹13,13を備え、これを回動アーム14の動作によって互いに逆向きに動作させるようにし、回動アーム14の旋回中心に固定した旋回動作軸15を専用のハンドル16によって旋回可能にし、前記係合棹13,13が突出状態にあるときにのみハンドル16の取り外しが可能な構造とすることによって、施蓋後のロック操作を忘れることがないようにしている。
【特許文献1】特開2001−40754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図10、図11に示される構造のグレーチング蓋外れ止め装置にあっては、集水桝の他に開口枠部4を取り付ける必要があり、部品点数が多くなるとともに組み立て工数も多く、コスト高となるという問題がある。また、図9に示す如き、左右対称な位置に係合棹を出入させるようにした構造のグレーチング蓋外れ止め装置を使用している既存の排水口に対して転用することができないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような従来の問題に鑑み、排水口のグレーチング蓋嵌合部の内周面の左右対称位置に、グレーチング蓋外れ止めのための係合棹が挿入される係合棹挿入孔を有する既存の排水口に対しても、特別に開口部に大幅な加工を加えることなく対応させることができ、しかも、施蓋後のロック操作を忘れることのないグレーチング蓋外れ止め装置の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、路面上に開口された排水口の開口部に蓋受部を備え、該蓋受部内に金属製のグレーチング蓋が着脱自在に嵌合され、該グレーチング蓋は、前記蓋受部内に嵌まり合う形状の外周枠部と、該外周枠部内に一体化させたグレーチング部をもって構成されるとともに、該グレーチング蓋には、前記外周枠部より出入する一対の係合棹及び該係合棹を出入操作させるための係合棹出入操作機構を備え、前記係合棹を突出させることによってその先端が前記蓋受部に係合されて、グレーチング蓋の外れ止めがなされるようにしてなる道路用排水口のグレーチング蓋外れ止め装置において、
前記係合棹は、グレーチング蓋に対して軸心方向にのみ動作可能に支持されるとともに、両係合棹は同一直線上に配置されてその基端側が互いに対向する向き設置され、
前記係合棹出入操作機構は、前記係合棹の互いに対向する基端部間にあって、操作用ハンドルにて旋回操作される回動中心軸と、該回動中心軸に固定された一対のカムと、前記各係合棹に連結され、前記各カムによって往復操作がなされる一対のカム従動部材とにより構成され、前記カムは、前記回動中心軸に固定されたベース板に、一端が前記回動中心軸心に近く、他端が前記回動中心軸心から遠ざかる円弧状に形成された溝カムであり、該溝カム内に前記カム従動部材が嵌合され、前記ベース板を往復回動させることによってカム従動部材とともに前記係合棹が軸方向に往復動作されるようになっており、前記係合棹を突出方向に動作させることによりその先端が前記蓋受部に設けられた係合棹挿入孔に挿入されてグレーチング蓋が外れ止めされるようにしたことにある。
【0008】
請求項2に記載の発明の特徴は、前記請求項1の構成に加え、前記カム従動部材は、略U字型に形成されるとともに、一方側の端部が前記係合棹に連係され、他方側の端部が前記溝カムに嵌入され、 前記係合棹操作機構には、前記カム従動部材を回転不能とするとともに、移動方向を前記係合棹の長手方向に限定するためのガイド部をそなえたことにある。
【0009】
請求項3に記載の発明の特徴は、前記請求項1又は2の構成に加え、一方側の端面には鍵穴を備え、他方側の端面には軸挿通孔を備えるシリンダーを、前記グレーチング蓋に、前記グレーチング蓋の表面から前記鍵穴に前記ハンドルが挿入可能であるように設置し、前記シリンダー内に、該シリンダー内を往復運動可能に前記回動中心軸を設置するとともに、該回動中心軸をバネによって前記シリンダーの鍵穴方向に付勢し、前記回動中心軸の先端が前記鍵穴に嵌って回動不能となっており、前記回動中心軸を押し込みながら、前記ハンドルを鍵穴に挿入することによって、前記回動中心軸を回動操作可能となし、前記ハンドルは、挿入時の角度でのみ抜き取り可能で、且つ該ハンドルの戻し方向の動作に連動して前記係合棹が係合方向に動作されるようにしたことにある。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るグレーチング蓋の外れ止め装置においては、上述のように、係合棹は、グレーチング蓋に対して軸心方向にのみ動作可能に支持されるとともに、両係合棹は同一直線上に配置されてその基端側が互いに対向する向き設置され、前記係合棹出入操作機構は、前記係合棹の互いに対向する基端部間にあって、操作用ハンドルにて旋回操作される回動中心軸と、該回動中心軸に固定された一対のカムと、前記各係合棹に連結され、前記各カムによって往復操作がなされる一対のカム従動部材とにより構成され、前記カムは、前記回動中心軸に固定されたベース板に、一端が前記回動中心軸心に近く、他端が前記回動中心軸心から遠ざかる円弧状に形成された溝カムであり、該溝カム内に前記カム従動部材が嵌合され、前記ベース板を往復回動させることによってカム従動部材とともに前記係合棹が軸方向に往復動作されるようにし、前記係合棹を突出方向に動作させることによりその先端が前記蓋受部に設けられた係合棹挿入孔に挿入されてグレーチング蓋が外れ止めされるようにしたことにより、排水口のグレーチング蓋嵌合部の内周面の左右対称位置に、グレーチング蓋外れ止めのための係合棹が挿入される係合棹挿入孔を有する既存の排水口に対しても、特別に開口部に大幅な加工を加えることなく対応させることができる。
【0011】
また、前記カム従動部材は、略U字型に形成されるとともに、一方側の端部が前記係合棹に連係され、他方側の端部が前記溝カムに嵌入され、前記係合棹操作機構には、前記カム従動部材を回転不能とするとともに、移動方向を前記係合棹の長手方向に限定するためのガイド部を備えたことにより、係合部の開口形状の制約が少なくできる。また、一回のハンドル操作によって、2つの係合棹が好適に、係合部に嵌合してグレーチング蓋をロックすることができるので、操作が容易となる。
【0012】
更に、前記カム従動部材は、略U字型に形成されるとともに、一方側の端部が前記係合棹に連係され、他方側の端部が前記溝カムに嵌入され、前記係合棹操作機構には、前記カム従動部材を回転不能とするとともに、移動方向を前記係合棹の長手方向に限定するためのガイド部を有するようにしたことにより、カム部材を大きくしなくても、係合棹と係合棹操作部の干渉を防ぐことができるので、係合棹操作機構を小型化できる。
【0013】
更に、一方側の端面には鍵穴を備え、他方側の端面には軸挿通孔を備えるシリンダーを、前記グレーチング蓋に、前記グレーチング蓋の表面から前記鍵穴に前記ハンドルが挿入可能であるように設置し、前記シリンダー内に、該シリンダー内を往復運動可能に前記回動中心軸を設置するとともに、該回動中心軸をバネによって前記シリンダーの鍵穴方向に付勢し、前記回動中心軸の先端が前記鍵穴に嵌って回動不能となっており、前記回動中心軸を押し込みながら、前記ハンドルを鍵穴に挿入することによって、前記回動中心軸を回動操作可能となし、前記ハンドルは、挿入時の角度でのみ抜き取り可能で、且つ該ハンドルの戻し方向の動作に連動して前記係合棹が係合方向に動作されるようにしたことにより、グレーチング蓋をグレーチング蓋枠に嵌合させる際には、ハンドルをシリンダーに挿入して回転させ、係合棹をグレーチング蓋枠内に収めておく必要があり、また、その後に、ハンドルを回転させて係合棹を係合部に係合させないと、ハンドルを抜くことができないので、グレーチング蓋をロックし忘れることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に本発明の実施の形態を図面に示した実施例に基づいて説明する。
【0015】
図1〜図8は、本発明に係るグレーチング蓋外れ止め装置の実施の一例を示している。図において符号20は路面上に開口された集水枡などの排水口であり、21はその開口部に備えた蓋受部である。蓋受部21内には金属製のグレーチング蓋23が着脱自在に嵌合されるようあになっている。グレーチング蓋23は、蓋受部21内に嵌まり合う形状の外周枠部24と、該外周枠部24内に一体化させたグレーチング部25をもって構成されている。グレーチング部25は外周枠部24内で縦横に交差した縦材25aと横材25bとによって構成されている。
【0016】
グレーチング蓋23には、その外周枠部24より先端が出入する一対の係合棹26,26及び係合棹を出入操作させるための係合棹出入操作機構30が備えられている。係合棹26,26はグレーチング蓋23の縦材25a間に設けた係合棹支持材27、外周枠部24、横材25bに形成した係合棹ガイド孔内に、軸方向に移動自在に挿入され、両係合棹24,24は同一直線上に配置されてその基端側が互いに対向する向き設置されている。
【0017】
両係合棹26,26はグレーチング蓋23中央部分に支持させた係合棹出入操作機構30によって軸方向に動作されるようになっており、その先端が突出方向に動作されることにより蓋受部21に形成した係合棹挿入孔28,28に挿入されグレーチング蓋23の外れ止めがなされるようになっている。
【0018】
係合棹出入操作機構30は、前記係合棹26,26の互いに対向する基端部間にあって、操作用ハンドル52にて旋回操作される回動中心軸32と、該回動中心軸32に固定された一対のカム33,33と、前記各係合棹に連結され、前記各カム33,33によって往復操作がなされる一対のカム従動部材34,34とにより構成されている。
【0019】
溝カム33、33は、図6、図7に示すように回動中心軸32に固定されたベース板35に、一端が前記回動中心軸心に近く、他端が前記回動中心軸心から遠ざかる円弧状に形成された一対の溝カム33,33を使用している。この溝カム33,33は、ベース板35が回動中心軸32を中心にしてほぼ45度の回転角度間に形成されている。
【0020】
カム従動部材34は、棒状をした鋼材をU字形に折り曲げ成型した形状をなしており、そのU字形を構成する一対の平行な軸部34a,34bの内の一方が他方に比べて短い軸部34aとなっており、これが前記溝カム33内に挿入され、他方の長い軸部34bの先端が前述した係合棹26のグレーチング蓋中心部側の端部に貫通されて係合されている。
【0021】
このカム従動部材34のU字形の底辺を構成する底辺部34cが、係合棹26と平行に配置されたガイド部材36内に形成された断面がU字形のガイド溝36a内に嵌合され、該溝の底面によって受けられて支持されておりており、これによってカム従動部材34はその底辺部34cがガイド溝36aの長さ方向に向きが規制された状態でガイド溝36a方向に往復移動可能となっている。ガイド部材36は、支持フレーム37を介してグレーチング蓋23の底面下に固定されている。
【0022】
このように、ガイド溝36aによってカム従動部材34を回動させることなく、一定の姿勢で水平方向に移動できるように規制したことにより、カム従動部材34との連結及び溝カム33の上下方向の移動の許容構造を単なる軸と孔又は溝との簡易な嵌合構造で良いものとなっている。
【0023】
回動中心軸32は、グレーチング蓋23の中央部分に、縦向きに固定されたシリンダー40内に収容されている。このシリンダー40は、前期支持フレーム37の中央部分に固定されているものであり、底面に底板41が、帳面に天板42が固定されている。
【0024】
一方、回動中心軸32は、頂部に太径の頭部32aを一体に有しており、その下にそれより細径の軸部32bが同軸心配置に一体成型されている。シリンダー40の内径は頭部32aが回転及び軸方向に摺動できる大きさに形成されている。
【0025】
この回動中心軸32の軸部32bが、底板41に形成された貫通孔41aを通してその下側に突出され、該軸部32bの下端に前述した溝カム33,33が形成されたベース板35の中心部分が回転不能な状態に一体化され、回動中心軸32とベース板35とがともに回転されるようになっている。
【0026】
回動中心軸32の外周にはその頭部32aの下面と底板41との間にコイルスプリング43が嵌装されており、これによって回動中心軸32は上向きに付勢され、常時は頭部頂面が天板42の下面に当接されている。
【0027】
天板42には、ハンドル挿入孔50が開口されているとともに、回動中心軸32の頭部頂面にはハンドル係合突条51が突設されている。このハンドル挿入孔50に後述するハンドル52の軸部先端のハンドル頭部52aを挿入し、該頭部52aの先端面の係合溝53に前記ハンドル係合突条51を嵌め合わせて回転させることによって回動中心軸32が回転操作されるようになっている。そしてこの回転操作によってベース板35が回転され、溝カム33によってカム従動部材34を介して係合棹26が往復動作されるようになっている。
【0028】
尚、ハンドル挿入孔50は図8に示すように円形の左右を平行に切り欠いた楕円形類似形状(以後楕円形と記す)に形成されているとともに、ハンドル頭部52aもこれと同形に形成されていて、ハンドル頭部52aはハンドル挿入孔50に対し、これと整合する向きでのみ該孔50内への挿抜ができない構造となっている。
【0029】
そしてハンドル頭部52aの中心部分に、該頭部の短径部と同じかそれより細い太さの軸部52bが一体に備えられており、図5に示すようにハンドル頭部52aを孔50に整合させて押し込むことによりシリンダー40内の回動中心軸32をコイルスプリング43の府勢力に抗して押し下げ、ハンドル頭部52aを天板42下まで挿入させることによって孔50から天板42の下側に外れて回転可能な状態となり、回動中心軸32を回転操作できるようになっている。
【0030】
また、ハンドル頭部52aが、天板42下にて孔50と整合する位置以外の位置に旋回された状態ではハンドル52を抜き取ることができなくなるようになっている。換言すれば、ハンドル頭部52aは、孔50と整合する角度以外の角度では抜き取り不能となるようになっている。
【0031】
更に、ハンドル頭部52aが孔50と整合した状態にあるとき、前記溝カム33,33によって係合棹26が押し出された方向に位置した状態、即ち係合棹26の先端がグレーチング蓋23の外周枠部24から突出している状態にあり、この状態でハンドル52をその頭部52を天板42下まで押し込んでほぼ45度回動させることによって、回動中心軸32がこれとともに回動され、溝カム33,33によって係合棹26が引き込み方向に位置した状態、即ち、係合棹26の先端がグレーチング蓋23の外周枠部24から突出しない状態となるようになっている。
【0032】
これによって、孔50に挿入されて係合棹26を引き込み方向に動作、即ちグレーチング蓋23のロックを解除した状態ではハンドル52を抜き取ることができず、ロック解除状態からロック状態に戻すことによってハンドルの抜き取りが可能となり、ロック解除作業後におけるロックのし忘れを防止が防止されるようになっている。
【0033】
尚、前述した回動中心軸32に固定されているベース板35は、回動中心軸32の上下動作とともに移動するが、溝カム33内に挿入されているカム従動部材34の軸部34aが、これを許容する長さに形成され、軸部34aは常時溝カム33内に挿入された状態が維持されるようになっている。
【0034】
また、回動中心軸32は、ハンドル頭部52aによって押し下げられるが、コイルスプリング43によって上向きに付勢されているため、ハンドル頭部52aの抜き取りに追随し頂面が天板42に当接して孔50を閉鎖する位置まで上昇される。そしてこの上昇位置で回動中心軸32の頂面のハンドル係合突条51が、孔50の短径部分に形成された係止用切欠き部50a,50aに係合され、これによって回動中心軸32がロック解除方向に回動されるのを阻止させている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るグレーチング蓋外れ止め装置の一例を示す平面図である。
【図2】同上の縦断面正面図である。
【図3】同上の縦断面側面図である。
【図4】図1に示す装置における係合棹出入操作機構のグレーチング蓋ロック時の状態を示す部分拡大断面図である。
【図5】同上のグレーチング蓋ロック解除時の状態を示す部分拡大断面図である。
【図6】図1に示す装置における係合棹を突出させた際の係合棹、カム部材及びカム従動部材の位置関係を示す平面図である。
【図7】同上の係合棹を収納させた際の係合棹、カム部材及びカム従動部材の位置関係を示す平面図である。
【図8】図1に示す装置の操作ハンドル頭部と係合棹挿入孔部分を示す斜視図である。
【図9】興亜 従来のグレーチング蓋外れ止め装置の一例を示す部分切り欠き平面図である。
【図10】従来のグレーチング蓋外れ止め装置の他の一例を示す部分切り欠き平面図である。
【図11】同上の縦断面図である。
【符号の説明】
【0036】
20 排水口
21 蓋受部
23 グレーチング蓋
24 外周枠部
25 グレーチング部
25a 縦材
25b 横材
26 係合棹
27 係合棹支持材
28 係合棹挿入孔
30 係合棹出入操作機構
31 操作用ハンドル
32 回動中心軸
32a 頭部
32b 軸部
33 カム
34 カム従動部材
34a,34b 軸部
34c 底辺部
35 ベース板
36 ガイド部材
37 支持フレーム
40 シリンダー
41 底板
41a 貫通孔
42 天板
43 コイルスプリング
50 ハンドル挿入孔
50a 係止用切欠き部
51 ハンドル係合突条
52 ハンドル
52a ハンドル頭部
52b 軸部
53 係合溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面上に開口された排水口の開口部に蓋受部を備え、該蓋受部内に金属製のグレーチング蓋が着脱自在に嵌合され、該グレーチング蓋は、前記蓋受部内に嵌まり合う形状の外周枠部と、該外周枠部内に一体化させたグレーチング部をもって構成されるとともに、該グレーチング蓋には、前記外周枠部より出入する一対の係合棹及び該係合棹を出入操作させるための係合棹出入操作機構を備え、前記係合棹を突出させることによってその先端が前記蓋受部に係合されて、グレーチング蓋の外れ止めがなされるようにしてなる道路用排水口のグレーチング蓋外れ止め装置において、
前記係合棹は、グレーチング蓋に対して軸心方向にのみ動作可能に支持されるとともに、両係合棹は同一直線上に配置されてその基端側が互いに対向する向き設置され、
前記係合棹出入操作機構は、前記係合棹の互いに対向する基端部間にあって、操作用ハンドルにて旋回操作される回動中心軸と、該回動中心軸に固定された一対のカムと、前記各係合棹に連結され、前記各カムによって往復操作がなされる一対のカム従動部材とにより構成され、
前記カムは、前記回動中心軸に固定されたベース板に、一端が前記回動中心軸心に近く、他端が前記回動中心軸心から遠ざかる円弧状に形成された溝カムであり、該溝カム内に前記カム従動部材が嵌合され、前記ベース板を往復回動させることによってカム従動部材とともに前記係合棹が軸方向に往復動作されるようになっており、
前記係合棹を突出方向に動作させることによりその先端が前記蓋受部に設けられた係合棹挿入孔に挿入されてグレーチング蓋が外れ止めされるようにしてなる道路用排水口のグレーチング蓋外れ止め装置。
【請求項2】
前記カム従動部材は、略U字型に形成されるとともに、一方側の端部が前記係合棹に連係され、他方側の端部が前記溝カムに嵌入され、
前記係合棹操作機構には、前記カム従動部材を回転不能とするとともに、移動方向を前記係合棹の長手方向に限定するためのガイド部を有する請求項1に記載のグレーチング蓋外れ止め装置。
【請求項3】
一方側の端面には鍵穴を備え、他方側の端面には軸挿通孔を備えるシリンダーを、前記グレーチング蓋に、前記グレーチング蓋の表面から前記鍵穴に前記ハンドルが挿入可能であるように設置し、前記シリンダー内に、該シリンダー内を往復運動可能に前記回動中心軸を設置するとともに、該回動中心軸をバネによって前記シリンダーの鍵穴方向に付勢し、前記回動中心軸の先端が前記鍵穴に嵌って回動不能となっており、
前記回動中心軸を押し込みながら、前記ハンドルを鍵穴に挿入することによって、前記回動中心軸を回動操作可能となし、
前記ハンドルは、挿入時の角度でのみ抜き取り可能で、且つ該ハンドルの戻し方向の動作に連動して前記係合棹が係合方向に動作される請求項1又は2に記載のグレーチング蓋外れ止め装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−41214(P2009−41214A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−205230(P2007−205230)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【出願人】(505389695)首都高速道路株式会社 (47)
【出願人】(507230382)首都高メンテナンス西東京株式会社 (4)
【Fターム(参考)】