ケーブルまたは配管路の全長を視覚的に識別する装置
本発明は、識別されるケーブルまたは配管路(2)に沿って延在している、少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を有している識別装置に関連している。エレクトロルミネセンスワイヤ(7)は、ケーブルまたは配管路(2)のコースを視覚化するように一時的に電気によって動力を供給される。接続手段(27)は、エレクトロルミネセンスワイヤ(7)の電気供給のためにケーブルまたは配管路(2)の端末コネクタ(5,6)に隣接して備えられる。上記装置は、ケーブル、空気および水圧配管路、または光ファイバのコードを識別するために用いられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルまたは配管路を視覚的に識別する装置に関連し、この装置は、ケーブルに関しては、電気分野、データ処理分野等、また、配管路を伴う空気圧および水圧の分野にも適用される。用語“ケーブル”は、ここでは、何れの長さとサイズの電線及びケーブルをも含み、信号伝搬又は電気エネルギーの送電を行い、及び光学的“パッチコード”に参照される光ファイバケーブルを含む。
【背景技術】
【0002】
上述した様々な技術分野において、共通して起こる問題は、ケーブルまたは配管路をいかに識別および/または追跡(trace)するかということであり、比較的多数の入り混じったケーブルまたは配管路を有するアセンブリからケーブルまたは配管路を識別するか、または単純に、1本のケーブルまたは配管路の通路を決定するか、のいずれかである。例えば、相互接続キャビネット(a cross-connection cabinet)にある他多数の同様のコードに入り混じっているデータ処理“パッチ”コードを識別および追跡することが求められる。
【0003】
現在、ケーブルまたは配管路を識別および追跡することをねらいとする様々な技術が知られている。
【0004】
第1の方法は、簡単に言うと、手動でまたは視覚的にケーブルまたは配管路の連続する通路をたどる方法であるが、ケーブルまたは配管路が、同様の外観を持つ他多数のケーブルまたは配管路の中にあるときに追跡することは難しいため、人的リスクを伴う。さらに、この方法は、例えば、ケーブルまたは配管路が、間違ったフロアまたは異なった天井を通過するなど、触接又は視認できない箇所が有るケーブルまたは配管路の場合に適用できない。
【0005】
他の既知の技術は、(ケーブルを伴うとき)電気式インジェクタを用いて、例えば、可聴信号または視覚信号を発するセンサを用いて、ケーブルの全長に渡って伝わることが可能であり、理論的にはこのケーブル上のあらゆる地点で検出されることが可能である電気信号を発する。しかしながら、この技術は、ケーブルが他の隣接するケーブルの中にあるとき、ケーブルの正確な識別をすることができない。さらに、この技術は、時々通常運転を中断させることが必要とされ、ケーブルまたは配管路が、光パッチコードまたはゴムパイプまたはホースのような、非導電性の物質で作られているような場合、適用されない。
【0006】
識別システムのさらにもう1つの既知のカテゴリーは、その通路が識別されるケーブルまたは配管路をたどる光ファイバを用いる視覚識別装置から成る。しかしながら、これらの全長を越える光ファイバの照射に対するパワーレベルが必要であるため、このような方法は、実際問題として、ファイバの他端から光が注入されているとき、ファイバの一端の光が限定される。このタイプの解決策例は、仏国特許FR2805920または、欧州特許1261889B1および欧州特許EP0686267B1または同等の特許US5305405において述べられている。
【0007】
後者の様々な解決策は、ケーブルまたは配管路の両端部に単独で置かれている発光ダイオードまたは他の照射手段内で終わる導電ワイヤ(electrically conducting wires)をケーブルまたは配管路内に組み込んでいる。特許US5666453、US6577243およびUS6975242、または特許出願US2006/0057876を参照されたい。
【0008】
これらの解決策によって、使用者が一端のおおよその位置を知っており、第1の端部がすでに明らかに識別されて触接もでき、特に、光をこの第1の端部に注入することができるとすると、使用者は、ケーブルまたは配管路のもう一方の端部を非常に容易に見つけることができる。
【0009】
しかしながら、ここで検討されている既知の解決策は、1つのケーブルまたは配管路の端部を識別することのみ可能であるので、ケーブルまたは配管路の全通路を追跡および識別するのには適していない。さらに、これらの解決策は、オペレータが、どこでケーブルまたは配管路のもう一方の端部を探したらいいかわからない場合、不確かになるか、または応用もできない。後者の状況は一般的であり、それゆえ、識別されるケーブルまたは配管路の一端は、例えば、閉じたプラグインユニット、箱またはキャビネットの内部、あるいは異なるフロアの下または異なる天井の中など、ゆえに、視認できず、触接できない位置にあるということを考慮する必要がある。
【0010】
現存する解決策を改善する1つのアイディアは、発光ダイオードの数をケーブルまたは配管路の長さに渡って分配して増やすことである。しかしながら、このような提案においては、特にケーブルのもつれによって発光ダイオードの大半は隠れてしまい、ケーブルまたは配管路の通路を確実に知ることができない。さらに、発光ダイオードの数を増やすと、製造コストは非常に高くなり、ケーブルの容量は許容できないほど増え、使用の際は電力消費量が高くなる。
【0011】
特許文献US2005/215108およびUS2005/215110もまた、例えば、コンピュータと、上記の文献では“コードのようなエレクトロルミネセンスランプ(cord−like electroluminescent lamp)”と呼ばれる少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤがケーブルに沿って延在しているプリンターのような周辺機器との間の、コンピュータ接続のケーブルについて述べている。
【0012】
このコードのようなランプは、ケーブルの端末電気コネクタによって、およびこれらの端末コネクタの1つに組み込まれているかまたはケーブルの中間部分に置かれている電子制御回路を用いて、電気によって動力を供給されている。ケーブルがその末端に正確に接続されているときおよび/または信号がケーブルに沿って伝わっているとき、コードのようなエレクトロルミネセンスランプが点灯するような設備(the arrangement)である。
【0013】
それゆえ、上記2つの文献のシステムは、本質的に装飾目的を有しており、ケーブルを識別することを対象とせず、適してもいない。この目的のため、特に、もしケーブルが間違って接続または切断されると、コードのようなエレクトロルミネセンスランプは消えるので、まさに、正常な位置に戻されるように容易に識別されるであろう状況であるということと、正確に接続された同様のケーブルが一組あることにより、(システムを備え付けられている)これら全てのケーブルは同時に照射されるので、ケーブルの個々の識別は不可能となり、様々なケーブルを互いに区別することはできないということと、に留意されたい。
【0014】
このことは特に、コードのようなエレクトロルミネセンスランプが、ケーブルの端末コネクタを介して電気によって動力を供給されており、これらのコネクタから独立していないという事実に起因する。
【0015】
上述したシステムは、各ケーブルにおいて電子制御回路を必要とするので、アセンブリのコストは高く、かさばることになる(特に文献US2005/215108の場合、ケースによって占められている容量は、この制御回路を含み、ケーブルの中間部分に置かれている)。
【0016】
最後に、上記2つの文献による解決策は、まさにその定義によって、ケーブルまたはその両端に電気コネクタが備えられているリードにのみ適用される。この解決策は実行されず、光ファイバケーブルまたは液体配管路(fluid ducts)に関して意味を成さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】WO2004/064452A1
【特許文献2】JP7235376A
【特許文献3】WO2005/032162A1
【特許文献4】FR2805920
【特許文献5】EP1261889B1
【特許文献6】EP0686267B1
【特許文献7】US5305405
【特許文献8】US5666453
【特許文献9】US6577243
【特許文献10】US6975242
【特許文献11】US2006/0057876
【特許文献12】US2005/215108
【特許文献13】US2005/215110
【発明の概要】
【0018】
本発明は、上述した欠点を改善することがねらいであり、それゆえ、本発明の目的は、ケーブルまたは配管路を識別する装置、または、簡易で低コストな設計であるとともに、ケーブルまたは配管路のもう1つの端部が直接接触可能でないとしても、端部だけでなくケーブルまたは配管路の全通路もまた視覚識別できる装置を提供すること、そして、高いパワーレベルを必要とせずに提供するために、提案されている装置はあらゆる環境において、特に、識別されるケーブルまたはリードの両端が切断されていたとしても有効である。
【0019】
この目的のため、本発明の主題は、ケーブルまたは配管路をその全長に渡って視覚的に識別する視覚識別装置であり、この装置は、識別されるケーブルまたは配管路に沿って延在している少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤを有し、エレクトロルミネセンスワイヤは、ケーブルまたは配管路の通路を表示するように一時的に、電気的に供給されるように設計され、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段は、ケーブルまたは配管路の各端部の近く、すなわちこのケーブルまたは配管路の端末コネクタの近く、に置かれているか、またはケーブルまたは配管路の長さに対する中間地点に置かれており、上記接続手段は端末コネクタから独立している。
【0020】
ここで、“エレクトロルミネセンスワイヤ”という用語は、エレクトロルミネセンス性(electroluminescent properties)を持つ蛍光体ベースの層(phosphor-based layer)で覆われている中心電気導体(a central electrical conductor)または“コア”、を含むワイヤを意味すると理解され、この層自体は、上記層に包まれている少なくとも1つの他の電気導体によって囲まれている。
【0021】
それゆえ、本発明に基づくアイディアは、1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤをケーブルまたは配管路に加えることであり、このワイヤはケーブルまたは配管路の全長に渡って延在し、接続手段と関連付けられているので、オペレータはエレクトロルミネセンスワイヤの照射のおかげで、接触可能な端部からかまたはケーブルまたは配管路の長さに対する中間地点のどちらからも、連続的にケーブルまたは配管路の通路を表示することができる。本発明の装置特有の利点は、1つのエレクトロルミネセンスワイヤおよび1つのパワー供給ポイントを用いて、非常に長い長さに渡って、あるいは数百メートルまで照射することができるということである。エレクトロルミネセンスワイヤに対する給電は、ケーブルまたは配管路の主な機能と関連付けられている端末コネクタから独立しているので、本発明は、光、空気圧、水圧タイプの端末コネクタを備えられているものを含む、あらゆるケーブルまたはコードまたは配管路に適用でき、さらに、本発明の装置は、上記端末コネクタが切断されていても有効である。
【0022】
本発明による視覚識別装置は、ケーブルまたは配管路の製造中に組み込まれている1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤを有し、エレクトロルミネセンスワイヤは、ケーブルまたは配管路の表面に置かれるか、またはケーブルまたは配管路に埋め込まれるかのどちらかであるが、この場合、透明または半透明のシースを通して可視である。
【0023】
別形態として、本発明による視覚識別装置は、1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤを有する装置であり、上記装置は、個々に製造されてケーブルまたは配管路に加えられ、装置は、例えば接着によって、または機械的取り付けを介して、その表面に適合され、取り付けられる。
【0024】
エレクトロルミネセンスワイヤが接着によってケーブルまたは配管路に取り付けられる場合、好ましくは非固定的な(non-permanent)弾力性接着剤が用いられるため、“再配置可能な”取り付けが可能であるので、識別装置の再利用が可能である。また、“マスチック”のような弾力性接着剤によっても、エレクトロルミネセンスワイヤは、特に上記ケーブルまたは配管路自体が柔軟であったとしても、ケーブルまたは配管路の湾曲および変形部(deformations)に倉庫とができる。識別装置はここで、エレクトロルミネセンスワイヤを設置するため、すなわち、接着によってエレクトロルミネセンスワイヤをケーブルまたは配管路に適正に装着する際に、補助具を用いて補助されていることが好ましい。
【0025】
エレクトロルミネセンスワイヤのケーブルまたは配管路への機械的取り付けは、ケーブルまたは配管路と、エレクトロルミネセンスワイヤとの両方を、縦方向またはらせん状にスリットのある同一の透明または半透明のシース、特にケーブルの場合は柔軟性のシース、で包含することによって完成され、またシースは取り外し可能であるのが好ましい。
【0026】
ここで用いられるエレクトロルミネセンスワイヤは一般に入手可能なので、構造および特性を劣化させることなく適切な長さに切ることができる。それゆえ、ケーブルまたは配管路のあらゆる潜在する形状にも適用される。ケーブルまたは配管路の長さに渡って、次々と続く2つ以上の個々のエレクトロルミネセンスワイヤを有することも考えられ、これらのワイヤは電気的に互いが接続されている。
【0027】
これらのエレクトロルミネセンスワイヤは、本発明の環境で好ましくは利用される著しい特徴として、それらの長さに対するいずれの地点からも同等に電気によって動力を供給される能力もまた有している。
【0028】
エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段は、特にケーブルまたは配管路の各端部の近くに配置されるが、これらの端部からある程度離れている。それゆえ、これらの接続手段によって、ケーブルまたは配管路のすでに識別されて接触可能な端部に電流を注入して、ケーブルまたは配管路の端部から全長に渡って追跡することができる。これらの接続手段から端末コネクタを分離することによっても、より容易に上記接続手段に接触できる。
【0029】
しかしながら、ケーブルまたは配管路の両端が接触しがたい、または最初に識別されていない時には、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接触手段もまた、ケーブルまたは配管路の長さに対して中間地点に置かれる。ケーブルまたは配管路は、この場合、その長さのいずれの地点からも追跡される。これらの接続手段から端末コネクタを分離することによっても、より容易に上記接続手段に接触できる。
【0030】
好ましくは、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段は、上記エレクトロルミネセンスワイヤに固定され、ケーブルまたは配管路を囲んでいるコネクタの形状で作られており、パワーコネクタは、内部電気接点を含む2つの対抗するハーフシェルから形成されているパワーインジェクタと協働するように設計されており、2つのハーフシェルは、ケーブルまたは配管路を把持するために閉じることができる。エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するこのようなインジェクタは、切るかまたは切断することによってこのケーブルまたは配管路を中断する必要なく、ケーブルまたは配管路の上面(top)に渡ってもたらされる。好ましくは、パワーコネクタは球状の一般的な形状を持ち、一方でパワーインジェクタは2つの半球状のハーフシェルを有するので、絡みつくリスクなしに、窮屈なスペースにおいてその通過を容易にする。
【0031】
それゆえ、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段自体は、特に、比較的長く延長されているプライヤの形状のおかげで、これらの接続手段が、接触しがたい凹所内にさえも到達するように設計されている電子ユニットを含むパワーインジェクタと組み合わせて用いられるように設計されており、プライヤにある2つのブランチは、2つの、特に半球形のハーフシェルを支持する。
【0032】
このような給電手段の1つの利点は、手動の挿入操作を必要としないことであり、しかも電気的接触を確実にするとともに、電流を様々な方向へ送り込むことができることである。電気的接続に必要な設備(the arrangements)の他に、パワーインジェクタは、その固有の特質および/または、例えばフラッシュ効果(flashing effects)または特にイルミネーションカラーのような、所望の視覚効果に従ってエレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するように設計されている電子ユニットを含むのが好ましい。この電子ユニットは、ケーブルまたは配管路の外にあり、これらのケーブルまたは配管路の全てに共通しているので、本発明の解決策は単純、小型であり、費用があまりかからないということも理解されるであろう。
【0033】
本発明は、以下の説明と、例としてケーブルまたは配管路を視覚的に識別する本装置のいくつかの実施形態を示す添付の模式的な図面とを参照して、より明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による、コードまたはケーブルのための視覚識別装置の原理を示す線図である。
【図2】図1の装置にあるII―II線の断面図を拡大したものである。
【図3】装置の別形態を示している、図2と同様の断面図である。
【図4】エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する、図1の装置にあるコネクタ部の細部を拡大したものである。
【図5】このパワーコネクタ部における、図4のV―V線の簡略化した断面図である。
【図6】開いた状態にある、エレクトロルミネセンスワイヤを設置するために用いられる補助具の斜視図である。
【図7】使用中、図6の補助具を上から見た平面図である。
【図8】図7の補助具にあるVIII―VIII線の断面図である。
【図9】エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するコネクタを示す。
【図10】図9によるコネクタを備えた、コードの末端部を示す。
【図11】図9および10のコネクタと協働して用いられるパワーインジェクタの斜視図である。
【図12】本発明による装置と協働して用いられるラベルキャリングアクセサリ(label carrying accessory)の斜視図である。
【図13】2つのエレクトロルミネセンスワイヤ部分に電気的に接続されるダブルコネクタを示す斜視図である。
【図14】エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するコネクタの別形態の模式的断面図である。
【図15】図14のコネクタと協働して用いられるパワーインジェクタを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
最初に、図1ないし5を参照すると、用途の一例として、光パッチコード、すなわち、2本の平行な光ファイバ3および4を接合する、参照番号2によって全体が示されているコードと協働する装置が示されている。コード2の2つの端部には、光コネクタ5および6があり、これらは既知のためここでは詳細を述べていない。
【0036】
コード2と一体化される識別装置は、コード2に沿って延在するエレクトロルミネセンスワイヤ7で主として構成され、コード2の一端から他端までの他端に対して後述する手段によって結束される。
【0037】
エレクトロルミネセンスワイヤ7自体に関して、これ自体は既知の製品であり、特に従来は装飾目的で用いられた製品であり、エレクトロルミネセンス性を持つ蛍光体ベース層で覆われている電気導体の中心部または“コア”を含む。前記層はそれ自体、後続するものの周囲に巻き付けられた少なくとも1つの他の外部電気導体によって囲まれている。このようなエレクトロルミネセンスワイヤの例として、特許文献WO2004/064452A1およびJP7235376Aを参照されたい。
【0038】
例えば、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、図2において模式的に図解されているように、“マスチック”のような一片の弾力性接着剤8によってコード2に取り付けられており、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、コードの光ファイバ3および4に取り付けられている。それゆえ、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、再配置されるようにコード2に取り付けられている。エレクトロルミネセンスワイヤ7を設置するため、すなわちコード2に取り付けるために、適切な補助具(アクセサリ)9を用いるのが好ましく、図6ないし8に示されているように、この補助具9は、一方を他方に対して折り畳めるようにする軟質の蝶番10によって共に接合されている2つの構成部品8および9からなり、補助具は、一方にはコード2が装着され、他方はエレクトロルミネセンスワイヤ7が装着され、これら2つの構成部品に圧力をかけて、それらを共に接合する。この目的のために、補助具9は、カーブした形状の少なくとも1つの内部フィン11を有するのが好ましく、これは、エレクトロルミネセンスワイヤ7および一片の接着剤8によって形成されている構成部品に最初に付けられた非粘着性フィルムの除去を容易にし、さらに、コード2が補助具9を貫通するのを妨げることなくこれを行う。
【0039】
別形態において、図3に示されているように、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、縦方向のストリップ(a longitudinal strip)を持つ軟質の半透明シース12によってコード2に機械的に取り付けられている。ここでシース12は、2本の光ファイバ3および4を有するコード2と、エレクトロルミネセンスワイヤ7とを共に取り付けるように包む。
【0040】
エレクトロルミネセンスワイヤ7にパワーを供給するために、エレクトロルミネセンスワイヤ7の2つの端部、すなわち、コード2の端末光コネクタ5および6の近くにある設備(arrangements)が、図4および5を参照して説明されている。特に、図5において非常に模式的に示されているように、ここでは、互いに蝶番で留められた2つの対向するハーフシェル(two opposed half-shells)15および16から形成されているパワーインジェクタ(the power injector)14が備えられており、コード2と、エレクトロルミネセンスワイヤ7の端部とを把持している。パワーインジェクタ14自体は、電子ユニット17に電気的に接続されており、図1の矢印18によって象徴的に示されているように、エレクトロルミネセンスワイヤ7を全長に渡って照射するために、所望の電圧および所望の周波数でパワーを供給する。
【0041】
好適な実施形態において、図11に示されているように、パワーインジェクタ14は、プライヤ1丁のブランチ19および20によってそれぞれ支持されている2つの半球状のハーフシェル15および16を有し、上記ブランチの一方は、ピン21を軸として他方に関連して枢動可能である。2つのブランチ19と20との間に取り付けられているばね22は、2つのハーフシェル15および16が閉じられた状態にあるとき、元に戻ることができるようにする。これらのハーフシェルは、その内側に、それら自体が(ここでは図示されていないが)外面的に上述の電子ユニット17に接続されている、パワー供給ワイヤ24に電気的に接続されている電気接点23を含む。最終的に、2つのハーフシェル15および16は、それらの端部において、これら2つのハーフシェルが接合されるときに一致するくぼみ25および26をそれぞれ有しているので、直径方向(a diametral direction)に沿ってコード2は自由に通過することができる。
【0042】
パワーインジェクタ14は、補足的にパワーコネクタ27と協働するように設計されているので、特に図9および10に見られるように、コード2上のエレクトロルミネセンスワイヤ7の一端に設置されており、球状の外形(spherical, external)である。それ自体、互いに寄せて窄める(folded up one against the other)2つの半球状のパーツ28および29から形成されているコネクタ27は、コード2の通過のための直径内部チャネル(a diametral internal channel)30を含む。半球状のパーツ28の1つは、2つの電気接点31を支持し、各々はエレクトロルミネセンスワイヤ7の導線に電気的に接続する内部パーツと、外部パーツとを有している。
【0043】
パワーインジェクタ14は、2つのハーフシェル15,16がワーコネクタ27を取り囲む状態となったときに、2つのハーフシェル15および16は、ばね22が閉じることによって宛がわれて、その後、ハーフシェルフ15および16の電気接点23は、いずれのオーバーラップおよび採用された設備(the arrangement)のために起こるショートの危険なしに、コネクタ27にある電気接点31の外部パーツと合致する。
【0044】
それゆえ、その端部の一方からエレクトロルミネセンスワイヤ7に電流を注入することが可能である。従って、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、全長に渡って照射される。このことによって、それをそのもう一方の端部まで視覚的に追跡することができる。エレクトロルミネセンスワイヤ7の通路がコード2の通路と一致すると仮定すると、エレクトロルミネセンスワイヤ7の照明によってこのコード2の通路も視覚的にその全長に渡って追跡される。
【0045】
図12に示されているように、パワーコネクタ27の球状(the spherical shape)は、コネクタ27上に保持クランプ(a retaining clamp)を形成する2つの半球状のパーツ33および34と、識別ラベル36を受けることができる延長プレート35と、を有するラベルキャリングアクセサリ(a label-carrying accessory)32を取り外し可能に取り付けるためにも用いられるのが好ましい。ラベル36は、小さな取り外し可能な透明シート37によって保護されている。ラベルキャリングアクセサリ32は、使用者またはその他の当技術分野に適用される基準によって規定されたカラーコードに応じることができるように様々な色で製造されうる。
【0046】
アクセサリ32にある“クランプ”パーツ33、34の球状および、成形されたプラスチックのような電気絶縁材を用いるその好都合な製造によっても、周囲に関連してコネクタ27の電気接点31を電気的に絶縁することが可能であるので、これらの接点31の所望の電気保護(electrical protection)が確実となる。
【0047】
エレクトロルミネセンスワイヤ7はこれまで単一の部材として説明されており、その長さは、関連付けられているコード2と一致する。しかしながら、本装置は、コード2に沿って、またはケーブルあるいは配管路に沿って次々と続くエレクトロルミネセンスワイヤの2つ以上の個々の部分(individual portions)を含む。この場合、エレクトロルミネセンスワイヤの2つの連続する部分(portions)を共に接続することが必要であり、そのうえさらに、ここでは、接合されて2つのエレクトロルミネセンスワイヤ7aおよび7bをそれぞれ受け取る球形コネクタ38および39の仕組み(principle)を応用することによって、図13に図示されているように完成される。2つのコネクタ38および39は、これら2つのコネクタ38および39を覆って囲んでいる接続部材42にある40および41のような接点および電気的リンク(electrical link)を介して共に接続されている。
【0048】
上述の、視覚によって識別する装置は、特に、相互接続キャビネットに用いられる光ファイバーコード2または“パッチ”コードを識別するために応用できる。コードを個々に識別するこの主な機能の他に、エレクトロルミネセンスワイヤ7の2つの電気導体は、好ましくは、例えば国際特許WO2005/032162A1で説明されている電子装置にあるような、コード、ケーブルまたは配管路の端部間の一致の状態の情報を送信するために用いられる。
【0049】
さらに、接続の配置を変更するための操作が電子装置によってプログラムされているとき、エレクトロルミネセンスワイヤ7は給電されうるので、一時的に照射される。つまり、オペレータのアクションはより容易に安全に実行される。この目的のため、エレクトロルミネセンスワイヤ7の電気導体は、例えば図13の2つのうちの1つに対応する球形コネクタを介して給電され、前述されているように、電気的接続は、固定された接続パーツを用いて製造される。
【0050】
図14は、エレクトロルミネセンスワイヤ7にパワーを供給するためのコネクタ27の別形態を示している。コネクタ27は、ここで再び、球状で、共に接合されている2つの半球状のパーツ28および29によって作られており、コード2によって完全に横切られている。2つの対向する円筒状のパーツ43および44は、互いに、およびコード2と同軸上にあり、外部に向かってこのコネクタ27の球形パーツを延長し、2つの接点45および46はそれぞれ、円筒状のパーツ43および44に置かれ、接点45および46は、ある場合は内部導線に接続され、他の場合はエレクトロルミネセンスワイヤ7の外部導線に接続される。柔軟なブレード47によって、コネクタ27は様々なサイズのコード2に取り付けられる。
【0051】
最後に、図15は、パワーインジェクタ14を示しており、ここではプライヤの形状で構成されており、図14によると特にコネクタ27に適合され、このパワーインジェクタ14は、コネクタ27の球形パーツに固定されるように、および後者の2つのコネクタ45および46と協働するように設計されている。
【0052】
添付の請求項において規定されているように、
エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するために、例えば、異なる形状のコネクタのような他の手段を用いることと、
装置の使用または設置を容易にする装置に対するあらゆる補助具を加えることと、
コード、ワイヤ、ケーブルおよびその他同種類のものを識別するためにこの装置を適用すること、または呼吸管または水圧管のような配管路または液体を搬送するパイプを識別することと、
は本発明の適用範囲から逸脱しないものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルまたは配管路を視覚的に識別する装置に関連し、この装置は、ケーブルに関しては、電気分野、データ処理分野等、また、配管路を伴う空気圧および水圧の分野にも適用される。用語“ケーブル”は、ここでは、何れの長さとサイズの電線及びケーブルをも含み、信号伝搬又は電気エネルギーの送電を行い、及び光学的“パッチコード”に参照される光ファイバケーブルを含む。
【背景技術】
【0002】
上述した様々な技術分野において、共通して起こる問題は、ケーブルまたは配管路をいかに識別および/または追跡(trace)するかということであり、比較的多数の入り混じったケーブルまたは配管路を有するアセンブリからケーブルまたは配管路を識別するか、または単純に、1本のケーブルまたは配管路の通路を決定するか、のいずれかである。例えば、相互接続キャビネット(a cross-connection cabinet)にある他多数の同様のコードに入り混じっているデータ処理“パッチ”コードを識別および追跡することが求められる。
【0003】
現在、ケーブルまたは配管路を識別および追跡することをねらいとする様々な技術が知られている。
【0004】
第1の方法は、簡単に言うと、手動でまたは視覚的にケーブルまたは配管路の連続する通路をたどる方法であるが、ケーブルまたは配管路が、同様の外観を持つ他多数のケーブルまたは配管路の中にあるときに追跡することは難しいため、人的リスクを伴う。さらに、この方法は、例えば、ケーブルまたは配管路が、間違ったフロアまたは異なった天井を通過するなど、触接又は視認できない箇所が有るケーブルまたは配管路の場合に適用できない。
【0005】
他の既知の技術は、(ケーブルを伴うとき)電気式インジェクタを用いて、例えば、可聴信号または視覚信号を発するセンサを用いて、ケーブルの全長に渡って伝わることが可能であり、理論的にはこのケーブル上のあらゆる地点で検出されることが可能である電気信号を発する。しかしながら、この技術は、ケーブルが他の隣接するケーブルの中にあるとき、ケーブルの正確な識別をすることができない。さらに、この技術は、時々通常運転を中断させることが必要とされ、ケーブルまたは配管路が、光パッチコードまたはゴムパイプまたはホースのような、非導電性の物質で作られているような場合、適用されない。
【0006】
識別システムのさらにもう1つの既知のカテゴリーは、その通路が識別されるケーブルまたは配管路をたどる光ファイバを用いる視覚識別装置から成る。しかしながら、これらの全長を越える光ファイバの照射に対するパワーレベルが必要であるため、このような方法は、実際問題として、ファイバの他端から光が注入されているとき、ファイバの一端の光が限定される。このタイプの解決策例は、仏国特許FR2805920または、欧州特許1261889B1および欧州特許EP0686267B1または同等の特許US5305405において述べられている。
【0007】
後者の様々な解決策は、ケーブルまたは配管路の両端部に単独で置かれている発光ダイオードまたは他の照射手段内で終わる導電ワイヤ(electrically conducting wires)をケーブルまたは配管路内に組み込んでいる。特許US5666453、US6577243およびUS6975242、または特許出願US2006/0057876を参照されたい。
【0008】
これらの解決策によって、使用者が一端のおおよその位置を知っており、第1の端部がすでに明らかに識別されて触接もでき、特に、光をこの第1の端部に注入することができるとすると、使用者は、ケーブルまたは配管路のもう一方の端部を非常に容易に見つけることができる。
【0009】
しかしながら、ここで検討されている既知の解決策は、1つのケーブルまたは配管路の端部を識別することのみ可能であるので、ケーブルまたは配管路の全通路を追跡および識別するのには適していない。さらに、これらの解決策は、オペレータが、どこでケーブルまたは配管路のもう一方の端部を探したらいいかわからない場合、不確かになるか、または応用もできない。後者の状況は一般的であり、それゆえ、識別されるケーブルまたは配管路の一端は、例えば、閉じたプラグインユニット、箱またはキャビネットの内部、あるいは異なるフロアの下または異なる天井の中など、ゆえに、視認できず、触接できない位置にあるということを考慮する必要がある。
【0010】
現存する解決策を改善する1つのアイディアは、発光ダイオードの数をケーブルまたは配管路の長さに渡って分配して増やすことである。しかしながら、このような提案においては、特にケーブルのもつれによって発光ダイオードの大半は隠れてしまい、ケーブルまたは配管路の通路を確実に知ることができない。さらに、発光ダイオードの数を増やすと、製造コストは非常に高くなり、ケーブルの容量は許容できないほど増え、使用の際は電力消費量が高くなる。
【0011】
特許文献US2005/215108およびUS2005/215110もまた、例えば、コンピュータと、上記の文献では“コードのようなエレクトロルミネセンスランプ(cord−like electroluminescent lamp)”と呼ばれる少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤがケーブルに沿って延在しているプリンターのような周辺機器との間の、コンピュータ接続のケーブルについて述べている。
【0012】
このコードのようなランプは、ケーブルの端末電気コネクタによって、およびこれらの端末コネクタの1つに組み込まれているかまたはケーブルの中間部分に置かれている電子制御回路を用いて、電気によって動力を供給されている。ケーブルがその末端に正確に接続されているときおよび/または信号がケーブルに沿って伝わっているとき、コードのようなエレクトロルミネセンスランプが点灯するような設備(the arrangement)である。
【0013】
それゆえ、上記2つの文献のシステムは、本質的に装飾目的を有しており、ケーブルを識別することを対象とせず、適してもいない。この目的のため、特に、もしケーブルが間違って接続または切断されると、コードのようなエレクトロルミネセンスランプは消えるので、まさに、正常な位置に戻されるように容易に識別されるであろう状況であるということと、正確に接続された同様のケーブルが一組あることにより、(システムを備え付けられている)これら全てのケーブルは同時に照射されるので、ケーブルの個々の識別は不可能となり、様々なケーブルを互いに区別することはできないということと、に留意されたい。
【0014】
このことは特に、コードのようなエレクトロルミネセンスランプが、ケーブルの端末コネクタを介して電気によって動力を供給されており、これらのコネクタから独立していないという事実に起因する。
【0015】
上述したシステムは、各ケーブルにおいて電子制御回路を必要とするので、アセンブリのコストは高く、かさばることになる(特に文献US2005/215108の場合、ケースによって占められている容量は、この制御回路を含み、ケーブルの中間部分に置かれている)。
【0016】
最後に、上記2つの文献による解決策は、まさにその定義によって、ケーブルまたはその両端に電気コネクタが備えられているリードにのみ適用される。この解決策は実行されず、光ファイバケーブルまたは液体配管路(fluid ducts)に関して意味を成さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】WO2004/064452A1
【特許文献2】JP7235376A
【特許文献3】WO2005/032162A1
【特許文献4】FR2805920
【特許文献5】EP1261889B1
【特許文献6】EP0686267B1
【特許文献7】US5305405
【特許文献8】US5666453
【特許文献9】US6577243
【特許文献10】US6975242
【特許文献11】US2006/0057876
【特許文献12】US2005/215108
【特許文献13】US2005/215110
【発明の概要】
【0018】
本発明は、上述した欠点を改善することがねらいであり、それゆえ、本発明の目的は、ケーブルまたは配管路を識別する装置、または、簡易で低コストな設計であるとともに、ケーブルまたは配管路のもう1つの端部が直接接触可能でないとしても、端部だけでなくケーブルまたは配管路の全通路もまた視覚識別できる装置を提供すること、そして、高いパワーレベルを必要とせずに提供するために、提案されている装置はあらゆる環境において、特に、識別されるケーブルまたはリードの両端が切断されていたとしても有効である。
【0019】
この目的のため、本発明の主題は、ケーブルまたは配管路をその全長に渡って視覚的に識別する視覚識別装置であり、この装置は、識別されるケーブルまたは配管路に沿って延在している少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤを有し、エレクトロルミネセンスワイヤは、ケーブルまたは配管路の通路を表示するように一時的に、電気的に供給されるように設計され、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段は、ケーブルまたは配管路の各端部の近く、すなわちこのケーブルまたは配管路の端末コネクタの近く、に置かれているか、またはケーブルまたは配管路の長さに対する中間地点に置かれており、上記接続手段は端末コネクタから独立している。
【0020】
ここで、“エレクトロルミネセンスワイヤ”という用語は、エレクトロルミネセンス性(electroluminescent properties)を持つ蛍光体ベースの層(phosphor-based layer)で覆われている中心電気導体(a central electrical conductor)または“コア”、を含むワイヤを意味すると理解され、この層自体は、上記層に包まれている少なくとも1つの他の電気導体によって囲まれている。
【0021】
それゆえ、本発明に基づくアイディアは、1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤをケーブルまたは配管路に加えることであり、このワイヤはケーブルまたは配管路の全長に渡って延在し、接続手段と関連付けられているので、オペレータはエレクトロルミネセンスワイヤの照射のおかげで、接触可能な端部からかまたはケーブルまたは配管路の長さに対する中間地点のどちらからも、連続的にケーブルまたは配管路の通路を表示することができる。本発明の装置特有の利点は、1つのエレクトロルミネセンスワイヤおよび1つのパワー供給ポイントを用いて、非常に長い長さに渡って、あるいは数百メートルまで照射することができるということである。エレクトロルミネセンスワイヤに対する給電は、ケーブルまたは配管路の主な機能と関連付けられている端末コネクタから独立しているので、本発明は、光、空気圧、水圧タイプの端末コネクタを備えられているものを含む、あらゆるケーブルまたはコードまたは配管路に適用でき、さらに、本発明の装置は、上記端末コネクタが切断されていても有効である。
【0022】
本発明による視覚識別装置は、ケーブルまたは配管路の製造中に組み込まれている1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤを有し、エレクトロルミネセンスワイヤは、ケーブルまたは配管路の表面に置かれるか、またはケーブルまたは配管路に埋め込まれるかのどちらかであるが、この場合、透明または半透明のシースを通して可視である。
【0023】
別形態として、本発明による視覚識別装置は、1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤを有する装置であり、上記装置は、個々に製造されてケーブルまたは配管路に加えられ、装置は、例えば接着によって、または機械的取り付けを介して、その表面に適合され、取り付けられる。
【0024】
エレクトロルミネセンスワイヤが接着によってケーブルまたは配管路に取り付けられる場合、好ましくは非固定的な(non-permanent)弾力性接着剤が用いられるため、“再配置可能な”取り付けが可能であるので、識別装置の再利用が可能である。また、“マスチック”のような弾力性接着剤によっても、エレクトロルミネセンスワイヤは、特に上記ケーブルまたは配管路自体が柔軟であったとしても、ケーブルまたは配管路の湾曲および変形部(deformations)に倉庫とができる。識別装置はここで、エレクトロルミネセンスワイヤを設置するため、すなわち、接着によってエレクトロルミネセンスワイヤをケーブルまたは配管路に適正に装着する際に、補助具を用いて補助されていることが好ましい。
【0025】
エレクトロルミネセンスワイヤのケーブルまたは配管路への機械的取り付けは、ケーブルまたは配管路と、エレクトロルミネセンスワイヤとの両方を、縦方向またはらせん状にスリットのある同一の透明または半透明のシース、特にケーブルの場合は柔軟性のシース、で包含することによって完成され、またシースは取り外し可能であるのが好ましい。
【0026】
ここで用いられるエレクトロルミネセンスワイヤは一般に入手可能なので、構造および特性を劣化させることなく適切な長さに切ることができる。それゆえ、ケーブルまたは配管路のあらゆる潜在する形状にも適用される。ケーブルまたは配管路の長さに渡って、次々と続く2つ以上の個々のエレクトロルミネセンスワイヤを有することも考えられ、これらのワイヤは電気的に互いが接続されている。
【0027】
これらのエレクトロルミネセンスワイヤは、本発明の環境で好ましくは利用される著しい特徴として、それらの長さに対するいずれの地点からも同等に電気によって動力を供給される能力もまた有している。
【0028】
エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段は、特にケーブルまたは配管路の各端部の近くに配置されるが、これらの端部からある程度離れている。それゆえ、これらの接続手段によって、ケーブルまたは配管路のすでに識別されて接触可能な端部に電流を注入して、ケーブルまたは配管路の端部から全長に渡って追跡することができる。これらの接続手段から端末コネクタを分離することによっても、より容易に上記接続手段に接触できる。
【0029】
しかしながら、ケーブルまたは配管路の両端が接触しがたい、または最初に識別されていない時には、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接触手段もまた、ケーブルまたは配管路の長さに対して中間地点に置かれる。ケーブルまたは配管路は、この場合、その長さのいずれの地点からも追跡される。これらの接続手段から端末コネクタを分離することによっても、より容易に上記接続手段に接触できる。
【0030】
好ましくは、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段は、上記エレクトロルミネセンスワイヤに固定され、ケーブルまたは配管路を囲んでいるコネクタの形状で作られており、パワーコネクタは、内部電気接点を含む2つの対抗するハーフシェルから形成されているパワーインジェクタと協働するように設計されており、2つのハーフシェルは、ケーブルまたは配管路を把持するために閉じることができる。エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するこのようなインジェクタは、切るかまたは切断することによってこのケーブルまたは配管路を中断する必要なく、ケーブルまたは配管路の上面(top)に渡ってもたらされる。好ましくは、パワーコネクタは球状の一般的な形状を持ち、一方でパワーインジェクタは2つの半球状のハーフシェルを有するので、絡みつくリスクなしに、窮屈なスペースにおいてその通過を容易にする。
【0031】
それゆえ、エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する接続手段自体は、特に、比較的長く延長されているプライヤの形状のおかげで、これらの接続手段が、接触しがたい凹所内にさえも到達するように設計されている電子ユニットを含むパワーインジェクタと組み合わせて用いられるように設計されており、プライヤにある2つのブランチは、2つの、特に半球形のハーフシェルを支持する。
【0032】
このような給電手段の1つの利点は、手動の挿入操作を必要としないことであり、しかも電気的接触を確実にするとともに、電流を様々な方向へ送り込むことができることである。電気的接続に必要な設備(the arrangements)の他に、パワーインジェクタは、その固有の特質および/または、例えばフラッシュ効果(flashing effects)または特にイルミネーションカラーのような、所望の視覚効果に従ってエレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するように設計されている電子ユニットを含むのが好ましい。この電子ユニットは、ケーブルまたは配管路の外にあり、これらのケーブルまたは配管路の全てに共通しているので、本発明の解決策は単純、小型であり、費用があまりかからないということも理解されるであろう。
【0033】
本発明は、以下の説明と、例としてケーブルまたは配管路を視覚的に識別する本装置のいくつかの実施形態を示す添付の模式的な図面とを参照して、より明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による、コードまたはケーブルのための視覚識別装置の原理を示す線図である。
【図2】図1の装置にあるII―II線の断面図を拡大したものである。
【図3】装置の別形態を示している、図2と同様の断面図である。
【図4】エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給する、図1の装置にあるコネクタ部の細部を拡大したものである。
【図5】このパワーコネクタ部における、図4のV―V線の簡略化した断面図である。
【図6】開いた状態にある、エレクトロルミネセンスワイヤを設置するために用いられる補助具の斜視図である。
【図7】使用中、図6の補助具を上から見た平面図である。
【図8】図7の補助具にあるVIII―VIII線の断面図である。
【図9】エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するコネクタを示す。
【図10】図9によるコネクタを備えた、コードの末端部を示す。
【図11】図9および10のコネクタと協働して用いられるパワーインジェクタの斜視図である。
【図12】本発明による装置と協働して用いられるラベルキャリングアクセサリ(label carrying accessory)の斜視図である。
【図13】2つのエレクトロルミネセンスワイヤ部分に電気的に接続されるダブルコネクタを示す斜視図である。
【図14】エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するコネクタの別形態の模式的断面図である。
【図15】図14のコネクタと協働して用いられるパワーインジェクタを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
最初に、図1ないし5を参照すると、用途の一例として、光パッチコード、すなわち、2本の平行な光ファイバ3および4を接合する、参照番号2によって全体が示されているコードと協働する装置が示されている。コード2の2つの端部には、光コネクタ5および6があり、これらは既知のためここでは詳細を述べていない。
【0036】
コード2と一体化される識別装置は、コード2に沿って延在するエレクトロルミネセンスワイヤ7で主として構成され、コード2の一端から他端までの他端に対して後述する手段によって結束される。
【0037】
エレクトロルミネセンスワイヤ7自体に関して、これ自体は既知の製品であり、特に従来は装飾目的で用いられた製品であり、エレクトロルミネセンス性を持つ蛍光体ベース層で覆われている電気導体の中心部または“コア”を含む。前記層はそれ自体、後続するものの周囲に巻き付けられた少なくとも1つの他の外部電気導体によって囲まれている。このようなエレクトロルミネセンスワイヤの例として、特許文献WO2004/064452A1およびJP7235376Aを参照されたい。
【0038】
例えば、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、図2において模式的に図解されているように、“マスチック”のような一片の弾力性接着剤8によってコード2に取り付けられており、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、コードの光ファイバ3および4に取り付けられている。それゆえ、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、再配置されるようにコード2に取り付けられている。エレクトロルミネセンスワイヤ7を設置するため、すなわちコード2に取り付けるために、適切な補助具(アクセサリ)9を用いるのが好ましく、図6ないし8に示されているように、この補助具9は、一方を他方に対して折り畳めるようにする軟質の蝶番10によって共に接合されている2つの構成部品8および9からなり、補助具は、一方にはコード2が装着され、他方はエレクトロルミネセンスワイヤ7が装着され、これら2つの構成部品に圧力をかけて、それらを共に接合する。この目的のために、補助具9は、カーブした形状の少なくとも1つの内部フィン11を有するのが好ましく、これは、エレクトロルミネセンスワイヤ7および一片の接着剤8によって形成されている構成部品に最初に付けられた非粘着性フィルムの除去を容易にし、さらに、コード2が補助具9を貫通するのを妨げることなくこれを行う。
【0039】
別形態において、図3に示されているように、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、縦方向のストリップ(a longitudinal strip)を持つ軟質の半透明シース12によってコード2に機械的に取り付けられている。ここでシース12は、2本の光ファイバ3および4を有するコード2と、エレクトロルミネセンスワイヤ7とを共に取り付けるように包む。
【0040】
エレクトロルミネセンスワイヤ7にパワーを供給するために、エレクトロルミネセンスワイヤ7の2つの端部、すなわち、コード2の端末光コネクタ5および6の近くにある設備(arrangements)が、図4および5を参照して説明されている。特に、図5において非常に模式的に示されているように、ここでは、互いに蝶番で留められた2つの対向するハーフシェル(two opposed half-shells)15および16から形成されているパワーインジェクタ(the power injector)14が備えられており、コード2と、エレクトロルミネセンスワイヤ7の端部とを把持している。パワーインジェクタ14自体は、電子ユニット17に電気的に接続されており、図1の矢印18によって象徴的に示されているように、エレクトロルミネセンスワイヤ7を全長に渡って照射するために、所望の電圧および所望の周波数でパワーを供給する。
【0041】
好適な実施形態において、図11に示されているように、パワーインジェクタ14は、プライヤ1丁のブランチ19および20によってそれぞれ支持されている2つの半球状のハーフシェル15および16を有し、上記ブランチの一方は、ピン21を軸として他方に関連して枢動可能である。2つのブランチ19と20との間に取り付けられているばね22は、2つのハーフシェル15および16が閉じられた状態にあるとき、元に戻ることができるようにする。これらのハーフシェルは、その内側に、それら自体が(ここでは図示されていないが)外面的に上述の電子ユニット17に接続されている、パワー供給ワイヤ24に電気的に接続されている電気接点23を含む。最終的に、2つのハーフシェル15および16は、それらの端部において、これら2つのハーフシェルが接合されるときに一致するくぼみ25および26をそれぞれ有しているので、直径方向(a diametral direction)に沿ってコード2は自由に通過することができる。
【0042】
パワーインジェクタ14は、補足的にパワーコネクタ27と協働するように設計されているので、特に図9および10に見られるように、コード2上のエレクトロルミネセンスワイヤ7の一端に設置されており、球状の外形(spherical, external)である。それ自体、互いに寄せて窄める(folded up one against the other)2つの半球状のパーツ28および29から形成されているコネクタ27は、コード2の通過のための直径内部チャネル(a diametral internal channel)30を含む。半球状のパーツ28の1つは、2つの電気接点31を支持し、各々はエレクトロルミネセンスワイヤ7の導線に電気的に接続する内部パーツと、外部パーツとを有している。
【0043】
パワーインジェクタ14は、2つのハーフシェル15,16がワーコネクタ27を取り囲む状態となったときに、2つのハーフシェル15および16は、ばね22が閉じることによって宛がわれて、その後、ハーフシェルフ15および16の電気接点23は、いずれのオーバーラップおよび採用された設備(the arrangement)のために起こるショートの危険なしに、コネクタ27にある電気接点31の外部パーツと合致する。
【0044】
それゆえ、その端部の一方からエレクトロルミネセンスワイヤ7に電流を注入することが可能である。従って、エレクトロルミネセンスワイヤ7は、全長に渡って照射される。このことによって、それをそのもう一方の端部まで視覚的に追跡することができる。エレクトロルミネセンスワイヤ7の通路がコード2の通路と一致すると仮定すると、エレクトロルミネセンスワイヤ7の照明によってこのコード2の通路も視覚的にその全長に渡って追跡される。
【0045】
図12に示されているように、パワーコネクタ27の球状(the spherical shape)は、コネクタ27上に保持クランプ(a retaining clamp)を形成する2つの半球状のパーツ33および34と、識別ラベル36を受けることができる延長プレート35と、を有するラベルキャリングアクセサリ(a label-carrying accessory)32を取り外し可能に取り付けるためにも用いられるのが好ましい。ラベル36は、小さな取り外し可能な透明シート37によって保護されている。ラベルキャリングアクセサリ32は、使用者またはその他の当技術分野に適用される基準によって規定されたカラーコードに応じることができるように様々な色で製造されうる。
【0046】
アクセサリ32にある“クランプ”パーツ33、34の球状および、成形されたプラスチックのような電気絶縁材を用いるその好都合な製造によっても、周囲に関連してコネクタ27の電気接点31を電気的に絶縁することが可能であるので、これらの接点31の所望の電気保護(electrical protection)が確実となる。
【0047】
エレクトロルミネセンスワイヤ7はこれまで単一の部材として説明されており、その長さは、関連付けられているコード2と一致する。しかしながら、本装置は、コード2に沿って、またはケーブルあるいは配管路に沿って次々と続くエレクトロルミネセンスワイヤの2つ以上の個々の部分(individual portions)を含む。この場合、エレクトロルミネセンスワイヤの2つの連続する部分(portions)を共に接続することが必要であり、そのうえさらに、ここでは、接合されて2つのエレクトロルミネセンスワイヤ7aおよび7bをそれぞれ受け取る球形コネクタ38および39の仕組み(principle)を応用することによって、図13に図示されているように完成される。2つのコネクタ38および39は、これら2つのコネクタ38および39を覆って囲んでいる接続部材42にある40および41のような接点および電気的リンク(electrical link)を介して共に接続されている。
【0048】
上述の、視覚によって識別する装置は、特に、相互接続キャビネットに用いられる光ファイバーコード2または“パッチ”コードを識別するために応用できる。コードを個々に識別するこの主な機能の他に、エレクトロルミネセンスワイヤ7の2つの電気導体は、好ましくは、例えば国際特許WO2005/032162A1で説明されている電子装置にあるような、コード、ケーブルまたは配管路の端部間の一致の状態の情報を送信するために用いられる。
【0049】
さらに、接続の配置を変更するための操作が電子装置によってプログラムされているとき、エレクトロルミネセンスワイヤ7は給電されうるので、一時的に照射される。つまり、オペレータのアクションはより容易に安全に実行される。この目的のため、エレクトロルミネセンスワイヤ7の電気導体は、例えば図13の2つのうちの1つに対応する球形コネクタを介して給電され、前述されているように、電気的接続は、固定された接続パーツを用いて製造される。
【0050】
図14は、エレクトロルミネセンスワイヤ7にパワーを供給するためのコネクタ27の別形態を示している。コネクタ27は、ここで再び、球状で、共に接合されている2つの半球状のパーツ28および29によって作られており、コード2によって完全に横切られている。2つの対向する円筒状のパーツ43および44は、互いに、およびコード2と同軸上にあり、外部に向かってこのコネクタ27の球形パーツを延長し、2つの接点45および46はそれぞれ、円筒状のパーツ43および44に置かれ、接点45および46は、ある場合は内部導線に接続され、他の場合はエレクトロルミネセンスワイヤ7の外部導線に接続される。柔軟なブレード47によって、コネクタ27は様々なサイズのコード2に取り付けられる。
【0051】
最後に、図15は、パワーインジェクタ14を示しており、ここではプライヤの形状で構成されており、図14によると特にコネクタ27に適合され、このパワーインジェクタ14は、コネクタ27の球形パーツに固定されるように、および後者の2つのコネクタ45および46と協働するように設計されている。
【0052】
添付の請求項において規定されているように、
エレクトロルミネセンスワイヤにパワーを供給するために、例えば、異なる形状のコネクタのような他の手段を用いることと、
装置の使用または設置を容易にする装置に対するあらゆる補助具を加えることと、
コード、ワイヤ、ケーブルおよびその他同種類のものを識別するためにこの装置を適用すること、または呼吸管または水圧管のような配管路または液体を搬送するパイプを識別することと、
は本発明の適用範囲から逸脱しないものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルまたは配管路を全長に渡って視覚的に識別する視覚識別装置であって、
識別される前記ケーブルまたは配管路(2)に沿って延在している少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を具備し、
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)は、前記ケーブルまたは配管路(2)の経路を表示するように、一時的に前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)に電気的供給を行うように設計されており、
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給する接続手段(27)は、前記ケーブルまたは配管路(2)の各端部の近傍、すなわちこのケーブルまたは配管路(2)の前記端末コネクタ(5,6)の近傍に配置される又は、前記ケーブルまたは配管路(2)の長さに対する中間地点に配置され、前記接続手段(27)は、前記端末コネクタ(5,6)から独立して設けられることを特徴とする視覚識別装置。
【請求項2】
前記ケーブルまたは配管路(2)の製造中に組み込まれている1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を具備し、
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)は、前記ケーブルまたは配管路(2)の表面に置かれるか、または、透明または半透明のシース(12)を通して可視するように前記ケーブルまたは配管路(2)に埋め込まれることを特徴とする請求項1に記載の視覚識別装置。
【請求項3】
1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を有する装置であり、
前記装置は個々に及び前記ケーブルまたは配管路(2)が加えられて製造され、接着(8)によって、又は機械的な取り付け(12)を介して、その表面に適合され、取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の視覚識別装置。
【請求項4】
接着によって前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を前記ケーブルまたは配管路(2)に取り付けるために、非固定的な(non-permanent)弾力性接着剤が用いられ、再配置可能に取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の視覚識別装置。
【請求項5】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を設置するため、すなわち、接着によって前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を前記ケーブルまたは配管路(2)に適合し取り付けるために補助具(9)を用いて補足されていることを特徴とする請求項4に記載の視覚識別装置。
【請求項6】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を前記ケーブルまたは配管路(2)に機械的に取り付けるために、前記ケーブルまたは配管路(2)と前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)とが、縦方向またはらせん状にスリット(13)のある同一の透明または半透明のシース(12)に包含され、前記ケーブル(2)においては、柔軟性のシース(12)に包含され、
前記シース(12)が取り外し可能であることを特徴とする請求項3に記載の視覚識別装置。
【請求項7】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給する前記接続手段は、前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)に固定されて、前記ケーブルまたは配管路(2)を囲むコネクタ(27)の形状に作製され、
前記パワーコネクタ(27)は、内部電気接点(23)を含む2つの対向するハーフシェル(15,16)から形成されているパワーインジェクタ(14)と協働するように設計されており、
前記2つのハーフシェル(15,16)は、前記ケーブルまたは配管路(2)を把持するために閉鎖可能であることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項8】
前記パワーコネクタ(27)は、球形状を有し、
前記パワーインジェクタ(14)は、2つの半球状のハーフシェル(15,16)を具備することを特徴とする請求項7に記載の視覚識別装置。
【請求項9】
前記パワーコネクタ(27)は、
このコネクタ(27)の球状のパーツを外部に向かって延長し、2つの接点(45,46)がそれぞれ置かれている2つの同軸の対向する円筒状のパーツ(43,44)を有することを特徴とする請求項8に記載の視覚識別装置。
【請求項10】
前記パワーインジェクタ(14)は、プライヤ形状を有し、
前記プライヤに設けられた2つのブランチ(19,20)は、前記半球状のハーフシェル(15,16)をそれぞれ支持することを特徴とする請求項7乃至9のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項11】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給する前記接続手段(27)は、
電気的接続する処置部位(the arrangements)の他に、その固有の特質および/または、例えばフラッシュ効果または特にイルミネーションカラーのような、所望の視覚効果に従って前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給するように設計されている電子ユニット(17)を含むパワーインジェクタ(14)と組み合わせて用いられるように設計されていることを特徴とする請求項1乃至10のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項12】
前記視覚識別装置は、ラベルホルダアクセサリ(32)を伴い補足されて、前記パワーコネクタ(27)上に保持クランプを形成する2つの半球状のパーツ(33,34)を具備し、
このラベルキャリングアクセサリ(32)は電気絶縁材から形成されることを特徴とする請求項8または9に記載の視覚識別装置。
【請求項13】
光ファイバ(3,4)のケーブル(2)または“パッチコード”を識別するために用いられることを特徴とする請求項1乃至12のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項1】
ケーブルまたは配管路を全長に渡って視覚的に識別する視覚識別装置であって、
識別される前記ケーブルまたは配管路(2)に沿って延在している少なくとも1つのエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を具備し、
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)は、前記ケーブルまたは配管路(2)の経路を表示するように、一時的に前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)に電気的供給を行うように設計されており、
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給する接続手段(27)は、前記ケーブルまたは配管路(2)の各端部の近傍、すなわちこのケーブルまたは配管路(2)の前記端末コネクタ(5,6)の近傍に配置される又は、前記ケーブルまたは配管路(2)の長さに対する中間地点に配置され、前記接続手段(27)は、前記端末コネクタ(5,6)から独立して設けられることを特徴とする視覚識別装置。
【請求項2】
前記ケーブルまたは配管路(2)の製造中に組み込まれている1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を具備し、
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)は、前記ケーブルまたは配管路(2)の表面に置かれるか、または、透明または半透明のシース(12)を通して可視するように前記ケーブルまたは配管路(2)に埋め込まれることを特徴とする請求項1に記載の視覚識別装置。
【請求項3】
1つ以上のエレクトロルミネセンスワイヤ(7)を有する装置であり、
前記装置は個々に及び前記ケーブルまたは配管路(2)が加えられて製造され、接着(8)によって、又は機械的な取り付け(12)を介して、その表面に適合され、取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の視覚識別装置。
【請求項4】
接着によって前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を前記ケーブルまたは配管路(2)に取り付けるために、非固定的な(non-permanent)弾力性接着剤が用いられ、再配置可能に取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の視覚識別装置。
【請求項5】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を設置するため、すなわち、接着によって前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を前記ケーブルまたは配管路(2)に適合し取り付けるために補助具(9)を用いて補足されていることを特徴とする請求項4に記載の視覚識別装置。
【請求項6】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)を前記ケーブルまたは配管路(2)に機械的に取り付けるために、前記ケーブルまたは配管路(2)と前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)とが、縦方向またはらせん状にスリット(13)のある同一の透明または半透明のシース(12)に包含され、前記ケーブル(2)においては、柔軟性のシース(12)に包含され、
前記シース(12)が取り外し可能であることを特徴とする請求項3に記載の視覚識別装置。
【請求項7】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給する前記接続手段は、前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)に固定されて、前記ケーブルまたは配管路(2)を囲むコネクタ(27)の形状に作製され、
前記パワーコネクタ(27)は、内部電気接点(23)を含む2つの対向するハーフシェル(15,16)から形成されているパワーインジェクタ(14)と協働するように設計されており、
前記2つのハーフシェル(15,16)は、前記ケーブルまたは配管路(2)を把持するために閉鎖可能であることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項8】
前記パワーコネクタ(27)は、球形状を有し、
前記パワーインジェクタ(14)は、2つの半球状のハーフシェル(15,16)を具備することを特徴とする請求項7に記載の視覚識別装置。
【請求項9】
前記パワーコネクタ(27)は、
このコネクタ(27)の球状のパーツを外部に向かって延長し、2つの接点(45,46)がそれぞれ置かれている2つの同軸の対向する円筒状のパーツ(43,44)を有することを特徴とする請求項8に記載の視覚識別装置。
【請求項10】
前記パワーインジェクタ(14)は、プライヤ形状を有し、
前記プライヤに設けられた2つのブランチ(19,20)は、前記半球状のハーフシェル(15,16)をそれぞれ支持することを特徴とする請求項7乃至9のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項11】
前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給する前記接続手段(27)は、
電気的接続する処置部位(the arrangements)の他に、その固有の特質および/または、例えばフラッシュ効果または特にイルミネーションカラーのような、所望の視覚効果に従って前記エレクトロルミネセンスワイヤ(7)にパワーを供給するように設計されている電子ユニット(17)を含むパワーインジェクタ(14)と組み合わせて用いられるように設計されていることを特徴とする請求項1乃至10のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【請求項12】
前記視覚識別装置は、ラベルホルダアクセサリ(32)を伴い補足されて、前記パワーコネクタ(27)上に保持クランプを形成する2つの半球状のパーツ(33,34)を具備し、
このラベルキャリングアクセサリ(32)は電気絶縁材から形成されることを特徴とする請求項8または9に記載の視覚識別装置。
【請求項13】
光ファイバ(3,4)のケーブル(2)または“パッチコード”を識別するために用いられることを特徴とする請求項1乃至12のうちのいずれか1つに記載の視覚識別装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2010−510765(P2010−510765A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537678(P2009−537678)
【出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001920
【国際公開番号】WO2008/071867
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(509145808)
【氏名又は名称原語表記】BRUNET, Patrice
【住所又は居所原語表記】37 rue Gambetta, 69270 FONTAINES SUR SAONE, FRANCE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001920
【国際公開番号】WO2008/071867
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(509145808)
【氏名又は名称原語表記】BRUNET, Patrice
【住所又は居所原語表記】37 rue Gambetta, 69270 FONTAINES SUR SAONE, FRANCE
【Fターム(参考)】
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