説明

ゲートウェイ、サーバ、およびプログラム

【課題】マシン・ツー・マシン通信のためのデバイスを自動プロビジョニングする。
【解決手段】ゲートウェイは、無線LANを介してデバイスから識別情報を取得する手段と、広域ネットワークに接続されたサーバに前記識別情報を送信する手段と、前記サーバから前記デバイスに割り当てられた完全修飾ドメイン名を受信する手段と、前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を記憶する手段と、を備える。サーバは、ゲートウェイが無線LANを介してデバイスから取得した識別情報を受信する手段と、前記デバイスに完全修飾ドメイン名を割り当てる手段と、前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を用いてドメインネームサーバを更新する手段と、前記完全修飾ドメイン名を前記ゲートウェイに送信する手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マシン・ツー・マシン(M2M)通信(マシン間通信)、および、デバイスのプロビジョニングに関し、特に、WiFi(無線LAN)インタフェースを有し、インターネットプロトコル(IP)に対応するM2Mデバイス(以下、IP M2Mデバイス)の自動プロビジョニングに関する。
【背景技術】
【0002】
M2Mデバイスは、他のデバイスまたはサーバと交信する通信インタフェースを有するが、ヒューマンインタフェースを有さない、または限られたヒューマンインタフェースを有するデバイスである。M2Mデバイスの例は、スマートメーター、掃除ロボット、スマート家電、ホームセキュリティシステム、e−ヘルスモニター、テレマティクス用オンボード・ユニット(車載端末)である。この定義によれば、スマートホン、タブレット、ラップトップコンピュータはM2Mデバイスではない。
【0003】
人のコミュニケーションで支配的な音声通信とは対照的に、M2M通信は主にデータ通信であり、オーバー・ザ・トップ(インターネットに直接機器を接続する)メディアでありうる。M2Mデバイスにおける通信インタフェースは、広域ネットワーク(WAN)インタフェース、ローカルエリアネットワーク(LAN)インタフェース、またはそれらの組み合わせでありうる。WANは、無線WAN(WWAN)または固定(有線)WAN(FWAN)でありうる。同様に、LANは、無線LAN(WLAN)または固定LAN(FLAN)でありうる。下記の表1は、ネットワークタイプがWWAN、FWAN、WLAN、FLANのネットワーク例を表わす。
【0004】
【表1】

【0005】
数年前、WWANインタフェース(例えば、2G、3G、4G)を有するセルラーハンドセットにOTAP(無線プロビジョニング(over the air provisioning)、非特許文献1を参照)が適用された。しかし、OTAPはWiFi WLANインタフェースのみを有するM2Mデバイスには適用できない。
【0006】
本明細書では、WiFi WLANインタフェースのみを有するM2Mデバイスを中心に説明する。
【0007】
WiFiインタフェースを有するIP M2Mデバイスのプロビジョニングは、IPを基にした無線または固定(有線)の広域ネットワークを介してデバイスが遠隔でアクセスおよび制御されることを可能とする。
【0008】
<WiFiインタフェースを有するIP M2Mデバイスの手動プロビジョニング>
現在の手動プロビジョニングのシナリオにおいて、ゲートウェイエリア内のWiFiインタフェースを有するM2Mデバイス(M2Mデバイス1)は、図1に表わされているように、スマートホン、ラップトップコンピュータ、または他のM2Mデバイス(例えば、パブリックIPアドレスを有するM2Mデバイス3、または、プライベートアドレスを有するM2Mデバイス2)でありうる遠隔制御ホスト10によってアクセス可能となるように、ローカルホスト7(例えば、コンピュータ)によって手動でプロビジョニングされる。
【0009】
WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスは、無線ルータ(WiFiアクセスポイント)、WANゲートウェイ(例えば、ケーブル/DSL/ファイバー/WiMAXモデム、ルータ、または3G/4G無線デバイス)、または、無線ルータおよびWANゲートウェイの機能を組み合わせたCPE(加入者宅内機器(Customer Premises Equipment))ゲートウェイ(例えば、3G/4G MiFi(モバイルWiFiルータ)、または、光ファイバーモデム機能や無線ルータ機能を有する複合機能ボックス)を介してWANに接続する。本明細書では、用語CPEゲートウェイは、M2MデバイスをWANと接続するノードを示す。また、CPEゲートウェイは、プライベートIPv4アドレスを有するM2Mデバイスのためにネットワークアドレス変換(NAT)機能を提供する。
【0010】
WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスの手動プロビジョニングの手順は次の通りである。
(A)ユーザ20は、物理的に同じゲートウェイエリア内のローカルホスト7を用いて、WiFiインタフェースを介してM2Mデバイス1をCPEゲートウェイ4と接続する。
(B)ユーザ20は、ダイナミックドメインネームシステム(DNS)サーバ6内の完全修飾ドメイン名(FQDN)を用いてM2Mデバイス1を設定して、CPEゲートウェイ4の背後のデバイスへの遠隔インターネットアクセスを可能とする。
(C)ユーザ20は、(プライベートまたはパブリック)IPアドレスおよび外部のIPポートを用いて、デバイス1をWiFiインフラストラクチャモードに設定する。
(D)ユーザ20は、リモートアクセスのためにポートフォワーディングを用いてCPEゲートウェイ4を設定する。
【0011】
上記の手動プロビジョニングの手順が完了した後、ユーザ20は、ダイナミックDNSサーバ6に設定されたFQDNおよびポート番号を用いて遠隔制御ホストを使用して、プロビジョニングされたM2Mデバイスにアクセスすることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】3rd Generation Partnership Project 2、“TIA/EIA/IS-683-A: Over-the-Air Service Provisioning of Mobile Stations in Spread Spectrum Systems”(http://www.3gpp2.org/public_html/specs/C.S0016-0with3Gcover.pdf)、1998年5月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
<WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスの手動プロビジョニングの課題>
WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスの手動プロビジョニングは次の課題を有する。これらの課題を解決できる、パブリックドメインにおいて利用可能な先行技術の解決手段は存在しない。
・WiFi搭載のIP M2Mデバイスの現在のプロビジョニング方法は、CPEゲートウェイを介してWANに接続するために手動の手順を必要とする。
・手動の手順は、WiFiおよびIPネットワークの設定においてM2Mデバイスのユーザに専門的な知識を有することを必要とする。
・手動の手順は、WiFiおよびIPネットワークの知識を有するユーザでさえ試行錯誤を必要とする。
・正しくない手動プロビジョニングのセットアップおよび工程は、同じゲートウェイエリア内に新しいデバイスをプロビジョニングする間、活動中のデバイスに長いサービス中断を引き起こしうる。
・異なる種類の、または、異なるベンダによって製造された、WiFi搭載のM2Mデバイスは、それ自身の別個のまたは多様な初回のプロビジョニングおよび設定の手順を有する。
・ゲートウェイエリア(例えば、オフィス、工場、サービスエリア、複数ユニットの住宅、家庭)内の多数のWiFi搭載のM2Mデバイスのために、手動プロビジョニングは、インストールに熟練した人でさえ時間と労力を要する。
・手動でプロビジョニングされるデバイスは、通信またはM2Mサービスのプロバイダによって集中的に管理できない。
・M2Mデバイスが(例えば、電源障害の後)工場出荷時のデフォルト設定にリセットされると、ユーザは再プロビジョニングのために手動の手順を繰り返す必要がある。
・手動プロビジョニングまたは再プロビジョニングの手順は、ユーザが物理的にゲートウェイエリア内にいる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、サービスプロバイダネットワーク内のM2MサーバおよびDNSサーバとともに、ゲートウェイエリア内のWiFi M2Mゲートウェイを用いてM2Mデバイスを自動プロビジョニングする方法を開発することによって上記課題への解決手段を提供する。
【0015】
本発明によるゲートウェイは、無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから識別情報を取得する手段と、広域ネットワークに接続されたサーバに前記識別情報を送信する手段と、前記サーバから前記デバイスに割り当てられた完全修飾ドメイン名を受信する手段と、前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を記憶する手段と、を備える。
【0016】
本発明によるサーバは、ゲートウェイが無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから取得した識別情報を受信する手段と、前記デバイスに完全修飾ドメイン名を割り当てる手段と、前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を用いてドメインネームサーバを更新する手段と、前記完全修飾ドメイン名を前記ゲートウェイに送信する手段と、を備える。
【0017】
本発明によるプログラムは、コンピュータに、無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから識別情報を取得する手順と、広域ネットワークに接続されたサーバに前記識別情報を送信する手順と、前記サーバから前記デバイスに割り当てられた完全修飾ドメイン名を受信する手順と、前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を記憶する手順と、を実行させる。
【0018】
本発明によるプログラムは、コンピュータに、ゲートウェイが無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから取得した識別情報を受信する手順と、前記デバイスに完全修飾ドメイン名を割り当てる手順と、前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を用いてドメインネームサーバを更新する手順と、前記完全修飾ドメイン名を前記ゲートウェイに送信する手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0019】
<WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスのための自動プロビジョニング手順によって達成できること>
ゲートウェイエリア内のWiFi M2Mゲートウェイ、および、サービスプロバイダのIPコアネットワーク内のM2MサーバおよびDNSサーバを用いることによって、WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスのための自動プロビジョニング手順は以下を達成することができる。
A.M2Mデバイスの自動の初回プロビジョニング。
B.M2Mデバイスの自動の再プロビジョニング。
C.サービスプロバイダによる集中化されたデバイス管理のための自動のM2Mデバイスの登録。
D.サービスプロバイダが提供したFQDNによってパブリックまたはプライベートIPネットワークにおいて他のデバイスによってデバイスアクセスを可能とすること。
E.(ゲートウェイエリア外部の)M2Mデバイスの自動プロビジョニングの遠隔起動。
F.IPv6アドレスまたはIPv4アドレスを有するM2Mデバイスのための自動プロビジョニングのサポート。
G.同じゲートウェイエリア内の動作中のデバイスのサービス中断なしでの複数のM2Mデバイスの自動プロビジョニング。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】M2Mデバイスの手動のプロビジョニングおよび設定のアーキテクチャを表わす。
【図2】M2Mデバイスの自動のプロビジョニングおよび設定のアーキテクチャを表わす。
【図3】M2Mのプロビジョニングおよび設定のためのゲートウェイソフトウェア構成を表わす。
【図4】M2Mデバイスをプロビジョニングするサブ手順のフローを表わす。
【図5】M2Mデバイスを登録するサブ手順のフローを表わす。
【図6】サーバデータを更新するサブ手順のフローを表わす。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<アーキテクチャ>
図2は、本明細書で開示するM2Mデバイスの自動プロビジョニングのためのアーキテクチャを表わし、次の点が追加された以外は図1に表わされているアーキテクチャと同じである。
(A)サービスプロバイダのコアIPネットワーク11、および、サービスプロバイダの管理下にあるネットワークルータ12、M2Mサーバ13、DNSサーバ14を含むその接続ノード。
(B)ゲートウェイエリア内のWiFi M2Mゲートウェイ15。
【0022】
WiFi M2Mゲートウェイ15は、M2Mデバイスのプロビジョニングおよび設定に関係する次の構成要素:(1)WiFiインタフェース、(2)CPEゲートウェイとの直接接続(内部バス、USBのような有線、または、Bluetooth(登録商標)のような無線)、(3)M2Mのプロビジョニングおよび設定のためのゲートウェイソフトウェア(GWSW-M2MPC:gateway software for M2M provisioning and configuration)を含む。
【0023】
WiFi M2Mゲートウェイ15は、設置、輸送を容易にし、設備コスト、運用スペースを節約するために、物理的に1つの筐体内にCPEゲートウェイ4とともに統合することができる。
【0024】
M2Mサーバ13は、サービスプロバイダの加入者のM2Mデバイスのために集中化されたデバイス管理機能を提供する。DNSサーバ14は、デバイス名からIPアドレスへのマッピングを管理し、サービスプロバイダの管理ドメイン内のM2MデバイスのためのFQDNを提供する。
【0025】
<WiFi M2Mゲートウェイにおけるプロビジョニングおよび設定のソフトウェア>
図3には、WiFi M2MゲートウェイにおけるGWSW-M2MPCのソフトウェア構成が表わされている。GWSW-M2MPCは、主に次の機能を実行する。すなわち、(1)アドホックおよびインフラストラクチャWiFiを介してM2Mデバイスをプロビジョニングし(ステップS10)、(2)CPEゲートウェイ、WAN、およびコアIPネットワークを介してサービスプロバイダのM2MサーバにM2Mデバイスを登録する(ステップS20)。登録ステップの前に、処理キュー16が使用されてM2Mデバイスのためのプロビジョニング要求をスケジュールする。登録ステップの間に、ゲートウェイデバイスデータベース(GDD)17において、登録されるM2Mデバイスについての情報が更新される。
【0026】
<WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスのための自動のプロビジョニングおよび設定の手順>
WiFiインタフェースを有するM2Mデバイスのための自動の初回のプロビジョニングおよび設定の手順は次の3つのサブ手順からなる。
A.WiFi M2MゲートウェイにおいてデバイスのAPI(アプリケーションプログラムインタフェース)を用いてM2Mデバイスをプロビジョニングすること。
B.WiFi M2MゲートウェイによってM2MデバイスをM2Mサーバに登録すること。
C.サービスプロバイダのM2MサーバおよびDNSサーバにおいてM2Mサーバデバイスデータベース(SDD)およびDNSデータを更新すること。
【0027】
(例えば、電源障害のために)M2Mデバイスが工場出荷時のデフォルト設定にリブートされたとき、M2Mデバイスは自動再プロビジョニング手順を行う。自動再プロビジョニング手順は、手順の全てのステップは冪等(ある操作を1回行っても複数回行っても結果が同じ)であるので、自動の初回プロビジョニング手順と同じである。
以下、3つのサブ手順の各々について詳述する。
【0028】
<WiFi M2MゲートウェイにおいてM2Mデバイスをプロビジョニングすること>
WiFi M2Mゲートウェイによって実行されるプロビジョニングのサブ手順は、図4に表わされているステップからなる。M2MデバイスのIPアドレスはIPv4またはIPv6でありうる。
【0029】
図4を参照すると、ステップS11において、WiFi M2Mゲートウェイ15は、デバイスの広報する、WiFiアドホックESSID(Extended Service Set Identifier)を探索する。ステップS12において、デバイスのESSIDを発見したかどうか判定し、発見しなければステップS11へ戻り、発見すればステップS13へ進む。WiFi M2Mゲートウェイ15は、ステップS13において、アドホックでESSIDに接続し、ステップS14において、デバイスから媒体アクセス制御(MAC)アドレスを取得し、ステップS15において、MACに基づいてIP/名前の情報を取得し、ステップS16において、ユーザ名、パスワード、IPアドレス、ESSIDを設定する。ステップS17において、M2Mサーバに登録すべきかどうか判定し、登録すべきでなければ、ステップS11へ戻り、登録すべきであれば、ステップS18へ進む。WiFi M2Mゲートウェイ15は、ステップS18において、WiFiアドホック接続をWiFiインフラストラクチャ接続に移行し、ステップS19において、MAC、名前、IPアドレスをキューに格納し、ステップS11へ戻る。
【0030】
認証のためのエンドユーザの信用を証明するもの(ユーザ名、パスワード)の設定についてのステップは、エンドユーザがM2Mデバイスに接続する必要がある場合にM2Mアプリケーションのためにのみ必要とされることに注意すべきである。
【0031】
WiFiアドホックモードにあるM2Mデバイスとの初回の接続をWiFiインフラストラクチャモードに移行するステップにおいて、M2MデバイスとWiFi M2Mゲートウェイの間に初回のWiFiアドホック接続が確立され、一方、M2MデバイスとCPEゲートウェイの間でWiFiインフラストラクチャ接続がセットアップされる。新たなM2Mデバイスがプロビジョニングされている間に、CPEゲートウェイと既に接続されている動作中のM2Mデバイスについてのサービス中断を避けるために、WiFi M2MゲートウェイとCPEゲートウェイの両方がそれ自身のWiFi無線を有すること、および、アドホック接続から移行するために、要求を送って、WiFiインフラストラクチャ接続に関する利用可能なIPアドレスについての応答を受け取るために、それらが別個の直接リンク(例えば、内部バス、USB、Bluetooth(登録商標))を有することが重要である。
【0032】
同じゲートウェイエリア内の新たなデバイスをプロビジョニングする(例えば、ホテル内でいくつかのデバイスを同時並行的または逐次的にプロビジョニングする)間、動作中のデバイスのためのサービス中断が受け入れ可能な場合、WiFi M2Mゲートウェイのソフトウェア部分(GWSW-M2MPC)のみ、すなわち、WiFiでなく、直接接続でない構成要素のみが、M2MデバイスのプロビジョニングのためにCPEゲートウェイに統合されることができる。そのような統合されたボックスの一例は、(ポータブルなCPEゲートウェイとしての)MiFi機能を有するAndroidハンドセットおよびAndroidアプリケーションとし動作するGWSW-M2MPCである。
【0033】
<サービスプロバイダのM2MサーバにM2Mデバイスを登録する>
WiFi M2Mゲートウェイによって実行される登録のサブ手順は、図5に表わされているステップからなる。WiFi M2MゲートウェイはサービスプロバイダのM2Mサーバに名前/MAC/IPアドレスの情報を送信し、M2MサーバはM2Mデバイスのために完全修飾ドメイン名(FQDN)を返信することに注意すべきである。また、このサブ手順の間に、ゲートウェイデバイスデータベース(GDD)が更新される。
【0034】
図5を参照すると、WiFi M2Mゲートウェイ15は、ステップS21において、キューから名前/MAC/IPアドレスを取得し、ステップS22において、GDDに情報を保存し、ステップS23において、ペイロード内にM2Mデバイスの情報を有するメッセージを生成し、ステップS24において、メッセージをM2Mサーバに送信し、ステップS25において、M2MサーバからデバイスのためのFQDNを受信し、ステップS26において、FQDNを用いてGDDを更新し、ステップS21へ戻る。
【0035】
<M2MサーバデバイスデータベースおよびDNSデータを更新する>
M2Mサーバによって実行されるサーバデータ更新のサブ手順は、図6に表わされているステップからなる。プロビジョニングされるM2Mデバイスのために、M2Mサーバ内のサーバデバイスデータベース(SDD)エントリおよびDNSサーバ内のDNSエントリを更新する。
【0036】
図6を参照すると、M2Mサーバ13は、ステップS31において、WiFi M2Mゲートウェイ15からDM(Device Management)メッセージを受信し、ステップS32において、ペイロードを取得して解析する。ステップS33において、サーバデバイスデータベース(SDD)エントリを有するかどうか判定し、有さないならばステップS34へ進み、有するならばステップS35へ進む。M2Mサーバ13は、ステップS34において、SDDエントリを生成し、ステップS35へ進む。M2Mサーバ13は、ステップS35において、SDDに新しい値を格納し、ステップS36において、新しいDNS名についてDNS更新を生成し、ステップS37において、DNSを更新し、ステップS38において、DNS名を含む新しいDM返信メッセージを生成し、ステップS39において、DMメッセージをWiFi M2Mゲートウェイに送信し、ステップS40において、デバイスのための可能なアプリケーションを探す。ステップS41において、デバイスのためのアプリケーションを有するかどうか判定し、有さないならばステップS31へ戻り、有するならばステップS42へ進む。M2Mサーバ13は、ステップS42において、アプリケーションを起動し、ステップS31へ戻る。
【0037】
ここで開示された解決手段は、(ゲートウェイソフトウェア、WiFiインタフェース、およびCPEゲートウェイへの直接接続を有する)WiFi M2MゲートウェイおよびM2Mサーバのソフトウェアに実装することができる。WiFi M2Mゲートウェイは、M2Mデバイスをプロビジョニングおよび管理するための統合されたゲートウェイとして、CPEゲートウェイと統合することができる。また、M2MデバイスのプロビジョニングのためにWiFi M2MゲートウェイソフトウェアのみをポータブルなCPEゲートウェイ(例えば、MiFiを有するAndroidハンドセット)に統合することができる。
【符号の説明】
【0038】
1、2、3 M2Mデバイス
4、5 CPEゲートウェイ
6 パブリックダイナミックDNSサーバ
7 ローカルホスト
8 ゲートウェイエリア
9 WANおよびインターネット
10、10’ 遠隔制御ホスト
11 サービスプロバイダのコアIPネットワーク
12 ネットワークルータ
13 M2Mサーバ
14 DNSサーバ
15 WiFi M2Mゲートウェイ
16 処理キュー
17 ゲートウェイデバイスデータベース
20 ユーザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから識別情報を取得する手段と、
広域ネットワークに接続されたサーバに前記識別情報を送信する手段と、
前記サーバから前記デバイスに割り当てられた完全修飾ドメイン名を受信する手段と、
前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を記憶する手段と、
を備えるゲートウェイ。
【請求項2】
前記サーバに送信される識別情報は、前記デバイスの名前、媒体アクセス制御(MAC)アドレス、インターネットプロトコル(IP)アドレスを含み、
前記完全修飾ドメイン名とともに記憶される識別情報は、前記デバイスのIPアドレスおよびESSID(Extended Service Set Identifier)を含む請求項1に記載のゲートウェイ。
【請求項3】
ゲートウェイが無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから取得した識別情報を受信する手段と、
前記デバイスに完全修飾ドメイン名を割り当てる手段と、
前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を用いてドメインネームサーバを更新する手段と、
前記完全修飾ドメイン名を前記ゲートウェイに送信する手段と、
を備えるサーバ。
【請求項4】
コンピュータに、
無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから識別情報を取得する手順と、
広域ネットワークに接続されたサーバに前記識別情報を送信する手順と、
前記サーバから前記デバイスに割り当てられた完全修飾ドメイン名を受信する手順と、
前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を記憶する手順と、
を実行させるプログラム。
【請求項5】
コンピュータに、
ゲートウェイが無線ローカルエリアネットワークを介してデバイスから取得した識別情報を受信する手順と、
前記デバイスに完全修飾ドメイン名を割り当てる手順と、
前記識別情報および前記完全修飾ドメイン名を用いてドメインネームサーバを更新する手順と、
前記完全修飾ドメイン名を前記ゲートウェイに送信する手順と、
を実行させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−90320(P2013−90320A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−78255(P2012−78255)
【出願日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【出願人】(512082864)ティー・ティー・ガバメント・ソリューションズ・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】