ゲーミングマシン
【課題】ウィルの回転および停止によって遊技を実行するゲーミングマシンにおいて、高いエンターテイメント性を実現可能なゲーミングマシンを提供する。
【解決手段】ゲーミングマシンは、ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、ウィルを回転させ、回転されたウィルを停止して、複数のシンボルの中から、当籤シンボルを決定し、当籤シンボルとゲーム端末でベットされたベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与し、複数の前記ゲーム端末の前記ベット領域に定められたオッズを変更することによって、配当率を調整する。
【解決手段】ゲーミングマシンは、ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、ウィルを回転させ、回転されたウィルを停止して、複数のシンボルの中から、当籤シンボルを決定し、当籤シンボルとゲーム端末でベットされたベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与し、複数の前記ゲーム端末の前記ベット領域に定められたオッズを変更することによって、配当率を調整する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム端末から遊技価値をベットすることで、回転するウィルに付されたシンボルの当籤結果によって配当が得られるゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技する複数のプレーヤが視認可能な大きなウィル(ルーレット)が回転および停止され、ウィルに付されたシンボルの当籤結果に基づきプレーヤに配当を付与するゲーミングマシンが公知である。
【0003】
例えば、特許文献1には、ビッグウィル(Big Wheel)を回転および停止させ、ビッグウィルに付されたシンボルの当籤結果に基づきプレーヤに配当を付与し、さらにボーナスフィーチャーのための追加ベットを設けて、ボーナスフィーチャーの当籤結果に基づいて追加の配当を付与するゲーミングマシンが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、ビッグウィル(Big Wheel)を回転および停止させ、ビッグウィルに付されたシンボルの当籤結果に基づきプレーヤに配当を付与し、さらにボーナスフィーチャーのための追加ベットを設けて、ボーナスフィーチャーの判定がされるとボーナスフィーチャーのためにベットしたプレーヤの端末に選択画面を表示し、プレーヤの選択に応じて追加の配当を付与するゲーミングマシンが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、複数のプレーヤ端末、プロセッサ、およびディーラー端末を備え、マニュアルルーレット装置を回転および停止させ、マニュアルルーレット装置に付されたシンボルの当籤結果に基づき、プロセッサが直接プレーヤ端末に配当を付与することができるゲーミングマシンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】オーストラリア特許2005248935号
【特許文献2】オーストラリア特許2005299238号
【特許文献3】米国特許6659866号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1ないし3に開示されたゲーミングマシンは、遊技に使用されるビッグウィルやマニュアルルーレット装置がオペレータなどによって手動で回転されて自然に停止するものであるため、遊技を演出するには限界があり、エンターテイメント性を向上させる事は難しかった。
【0008】
本発明は、上記の問題を鑑みてされたものであり、ウィルの回転および停止によって遊技を実行するゲーミングマシンにおいて、高いエンターテイメント性を実現可能なゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、を備えたゲーミングマシンであって、前記センターコントローラは、複数の前記ゲーム端末の前記ベット領域に定められたオッズを変更することによって、配当率を調整する。
【0010】
上記の構成によれば、遊技に用いられるウィルをセンターコントローラの制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、オッズを変更することによって配当率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシンの稼働率によって配当率を調整するなど、効率良くゲーミングマシンの稼働率を向上させることができる。
【0011】
また、本発明は、複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、を備えたゲーミングマシンであって、複数の前記シンボル配置領域に配置された複数の前記シンボルの個数を変更することによって、配当率を調整しても良い。
【0012】
上記の構成によれば、遊技に用いられるウィルをセンターコントローラの制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、シンボルの個数を変更することによって配当率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシンの稼働率によって配当率を調整するなど、効率良くゲーミングマシンの稼働率を向上させることができる。
【0013】
また、本発明のゲーミングマシンにおいて、前記センターコントローラは、前記ゲーム端末の前記ディスプレイに表示された前記ベット領域に定められたオッズの表示形式を切り替えていても良い。
【0014】
上記の構成によれば、ゲーム端末のディスプレイに表示されたオッズの表示形式を切り替えることができるため、プレーヤに対して最も見やすい表示形式に調整した上で遊技させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のゲーミングマシンによると、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、オッズを変更することによって配当率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシンの稼働率によって配当率を調整するなど、効率良くゲーミングマシンの稼働率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの全体図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンが備えるルーレット装置を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの一部の拡大図である。
【図5】(a)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(b)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(c)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。
【図6】(d)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(e)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(f)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。
【図7】(a)本発明の別の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(b)本発明の別の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(c)本発明の別の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。
【図8】本発明の実施形態に係るステーションが備えるレバー装置を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態に係るステーションが備えるディスプレイの表示形態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態に係るステーションが備えるディスプレイの別の表示形態を示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの電気構成を示す説明図である。
【図12】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンが備えるマスコントローラの内部構成を示す説明図である。
【図13】本発明の実施形態に係るステーションの内部構成を示す説明図である。
【図14】本発明の実施形態に係るステーションが備えるベット情報管理テーブルを示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態に係るステーションが備えるレバー操作時間テーブルを示す説明図である。
【図16】本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるステーション管理テーブルを示す説明図である。
【図17】本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるウィル回転速度テーブルを示す説明図である。
【図18】本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるウィル停止演出パターンテーブルを示す説明図である。
【図19】(a)本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるタイプAの配当パターンテーブルを示す説明図である。(b)本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるタイプBの配当パターンテーブルを示す説明図である。(c)本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるタイプCの配当パターンテーブルを示す説明図である。
【図20】本発明の実施形態に係るウィルの回転速度カーブの一例を示す説明図である。
【図21】本発明の実施形態に係るステーションコントローラが実行するステーション側遊技処理のフローチャートである。
【図22】本発明の実施形態に係るマスコントローラが実行するマスコントローラ側遊技処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
(ゲーミングマシンの概要)
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(a1)〜(a5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(a1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(a2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(a3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させ、(a4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(a5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0019】
また、マスコントローラ70は、複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)からベットされた遊技価値の量を比較し、複数のステーション10のうち、最も多い量の遊技価値がベットされたステーション10におけるレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するようにレバー有効化部109・712を制御し、有効状態にされたレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させる。
【0020】
また、マスコントローラ70は、複数のステーション10のうち、所定の順に決定されたステーション10におけるレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するようにレバー有効化部109・712を制御し、有効状態にされたレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させる。
【0021】
また、レバー有効化部109・712は、ステーション10において、所定量の遊技価値がベットされない場合に、レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更することを禁止する。
【0022】
また、複数のステーション10は、レバー装置40の操作時間を測定するレバー速度計測・判定部103をさらに有し、マスコントローラ70は、レバー速度計測・判定部103によって測定されたレバー装置40の操作時間を記憶し、複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作によって、操作時間に対応する回転速度でウィル51を回転させる。
【0023】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ウィル51を回転させるモータ61と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、ウィル51の回転角度に対する回転速度を規定する回転速度データを記憶する回転速度データ記憶部713と、以下(b1)〜(b6)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(b1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(b2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(b3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させ、(b4)モータ61を制御して、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データに基づいてウィル51を変速させ、(b5)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(b6)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0024】
また、回転速度データには、所定の時間内において、回転角度に対して回転速度が増減するように規定されており、マスコントローラ70は、モータ61を制御して、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データに基づいてウィルの回転速度を増減させる。
【0025】
また、マスコントローラ70は、モータ61を制御して、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データ基づいて、ウィル51の回転を大きく減速させ、その後、小さく減速させて、ウィル51の回転を停止させる。
【0026】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、シンボル21をライトアップするシンボルLED37と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(c1)〜(c5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(c1)前記ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(c2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(c3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させると共に、全てのシンボル21をシンボルLED37によってライトアップさせ、(c4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止すると共に、シンボルLED37によって当籤シンボルのみをライトアップさせ、(c5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0027】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、ウィル51の回転回数を規定する回転回数テーブルを記憶する回転回数テーブル記憶部714と、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(d1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(d2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(d3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、回転回数テーブル記憶部714に記憶された回転回数テーブルに基づく回転回数分だけウィル51を回転させ、(d4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(d5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0028】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、互いに隣接するスポット52の境界に設けられたピン54と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、効果音を出力するスピーカ59と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(e1)〜(e6)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(e1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(e2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(e3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させ、(e4)ポインター53がピン54を越える際のウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音を出力させ、(e5)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(e6)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0029】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ポインター53をライトアップさせるポインターLED55と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(f1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(f2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(f3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させると共に、ポインター53をポインターLED55によってライトアップさせ、(f4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(f5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0030】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、ウィル51の回転によって複数のシンボル21の中から当籤シンボルを決定し、当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備えたゲーミングマシン1であって、マスコントローラ70は、複数のステーション10のベット領域36に定められたオッズを変更することによって、ペイアウト率を調整する。
【0031】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、ウィル51の回転によって複数のシンボル21の中から当籤シンボルを決定し、当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備えたゲーミングマシン1であって、複数のスポット52に配置された複数のシンボル21の個数を変更することによって、ペイアウト率を調整する。
【0032】
また、マスコントローラ70は、ステーション10のディスプレイ20に表示されたベット領域36に定められたオッズの表示形式を切り替える。
【0033】
ここで、本実施形態の『レバー装置40の操作』とは、各ステーション10に備えられたレバー装置40を奥側から手前側へ引く動作のことである。このように、本実施形態の場合、レバー装置40を引くことによって、ウィル51を回転させることができるようになっている。なお、レバー装置40の操作は、奥側から手前側へ引く動作に限定される必要はなく、例えば、手前側から奥側へ押し込む動作やボタンのように押下する動作であっても良い。
【0034】
また、『レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更する』とは、レバー装置40の操作を操作禁止状態から操作可能状態へと変更することである。つまり、無効状態の場合は、レバー装置40の操作が不可能であり、有効状態の場合は、レバー装置40の操作が可能である。
【0035】
なお、本実施形態において、『遊技媒体』はメダルを用いるが、例えば紙幣などの他種類の遊技媒体を採用していても良い。
【0036】
(ゲーミングマシンの機能フロー)
図2を用いて本実施形態に係るゲーミングマシン1の機能を説明する。図2に示すように、ステーション10は、ディスプレイ20に表示されたベット領域36においてプレーヤからのベットを受け付ける。ベットされたベット領域36およびそのベット額はベット情報としてベット情報受付部101に受け付けられ、図14のベット情報管理テーブルに示すように、ベット情報記憶部102に記憶される。そして、記憶されたベット情報は、ベット情報信号としてベット情報が送受信部110からマスコントローラ70側の送受信部710へと送信される。マスコントローラ70側では、受信したベット情報を図16のステーション管理テーブルに示すように、ベット情報記憶部701に記憶する。そして、その記憶したベット情報に基づき、レバー操作権利抽籤部702によってレバー操作権利抽籤が実行される。ここで、レバー操作権利抽籤とは、遊技の開始と共にウィル51を回転させることが可能なステーション10を決める処理であって、例えば、最もベットを受け付けたステーション10からウィル51を回転させることが出来るなど、ベット情報を参照した上で所定の条件の基に、ウィル51を回転させることが可能なステーション10を決める。レバー操作権利抽籤部702によってレバー操作権利抽籤が実行されると、ウィル51を回転させることが可能なステーション10に向けて、レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー操作権利信号が、レバー有効化部712によって送受信部710から該当するステーション10に送信される。
【0037】
マスコントローラ70側から送信されたレバー操作権利信号は、ステーション10側のレバー有効化部109に受信され、レバー有効化部109によってレバー装置40が無効状態から有効状態に変更される。なお、最もベットを受け付けたステーション10からウィル51を回転させることが出来る条件の他に、所定の順に決定されたステーション10からウィル51を回転させることが出来るようにされていても良い。また、所定量の遊技価値がベットされないステーション10は、レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更することをレバー有効化部109・712によって禁止されるようになっている。なお、上記のレバー有効化部109・712は、本実施形態の場合はステーション10側およびマスコントローラ70側の両方にあるが、何れか片方のみが有していても良い。つまり、レバー装置40は、レバー操作権利抽籤部702から直接受けたレバー操作権利信号に基づき、ステーション10側のレバー有効化部109によって無効状態から有効状態に変更されていても良いし、マスコントローラ70側のレバー有効化部712によって直接、無効状態から有効状態に変更されていても良い。
【0038】
レバー装置40が有効状態になったステーション10側では、プレーヤによってレバー装置40が操作される。その時、レバー速度計測・判定部103によって、操作されたレバー装置40の操作時間が計測され、図15に示すレバー操作時間テーブルを参照して3種類の速度レベル(Slow、Normal、Fast)の何れに属するかが判定される。その判定された速度レベルは、レバー速度情報記憶部104に記憶され、レバー速度信号として送受信部110からマスコントローラ70側へと送信される。マスコントローラ70側では、受信したレバー速度情報に基づき、ウィル回転速度抽籤部703によってウィル51の回転速度が抽籤される。例えば、ウィル回転速度抽籤部703は、図17に示すウィル回転速度テーブルを参照して、速度レベルがSlowであれば、8rpm若しくは9rpmの何れかの初期速度を抽籤によって決定する。これにより、ウィル51の初期回転速度が決定される。その後、当籤シンボル抽籤部715によって、複数のシンボル21の中から当籤シンボルが決定される。
【0039】
そして、図18に示すウィル停止演出パターンテーブルを参照して、ウィル停止演出パターン抽籤部705によって、ウィル51の停止演出が決定される。この処理により、当籤シンボルが配置されたスポット52を指すポインター53の指し位置、つまり、ウィル51の停止位置が決定され、ウィル51の次の停止位置までの回転角度が決定される。次に、ウィル回転速度カーブ調整部704によって、後述するモーションコントローラ66が制御されることによって、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データに基づき、所定時間内におけるウィル51の回転速度カーブが決定される。ここで、ウィル51の回転速度カーブとは、図21に示すように、ウィル51の回転開始から停止するまでのウィル51の回転角度に対するウィル51の速度推移を描いたものである。これにより、ウィル51の回転角度や回転角度に対する回転速度などが計算によって決定される。なお、本実施形態の特徴として、ウィル51が停止する際、ウィル51の回転を大きく減速(第1減速期間)させ、その後、小さく減速(第2減速期間)させることによって、短時間で緩やかにウィル51を停止させている。
【0040】
その後、遊技実行部708によってウィル51が回転されて遊技が実行される。この時、遊技実行部708は、ルーレット装置50に備えられたモータ61を制御することによって、ウィル51を変速させながら回転させる演出をする。なお、遊技実行部708は、回転回数テーブル記憶部714に記憶されたウィル51の回転回数を規定する回転回数テーブルを基に、例えば2周させた後にウィル51を停止させたり、或いは3周させた後にウィル51を停止させたりもする。また、後述するポインター位置検出センサ56によって検出されたルーレット装置50のポインター53の傾き状態に基づいて、ポインター位置判定部706がポインター53がピン54を乗り越えたか否かを正確に判定する。また、後述するピン位置検出センサ57によって検出されたルーレット装置50のピン54の位置情報を基に、ピン位置判定部707がウィル51の回転角度を正確に判定する。
【0041】
また、遊技実行部708は、ウィル51を回転させる際、ルーレット装置50が備えるシンボルLED37を制御することによって、回転中のシンボル21を全てライトアップさせる演出をする。また、ウィル51を停止させる際には、シンボルLED37を制御することによって、当籤したシンボルのみをライトアップさせる演出をする。さらに、遊技実行部708は、ウィル51を回転させる際、ルーレット装置50が備えるポインターLED55を制御することによって、ウィル51が回転中はポインター53をライトアップさせる演出をする。さらに、遊技実行部708は、ウィル51を回転させる際、ポインター53が隣接するスポット52同士の間にあるピン54を越える際のウィル51の回転角度に基づき、ルーレット装置50が備えるスピーカ59から効果音を出力させる演出をする。
【0042】
上記のようにして実行された遊技において、当籤シンボルが決定されると、その当籤結果情報が当籤結果信号としてステーション10側の送受信部110へと送信される。当籤結果情報には、当籤したシンボル21の情報と、ステーション10からベットされたベット情報を基に図19の配当パターンテーブルを参照して決定された配当に関する情報と、を少なくとも含んでいる。なお、図19の配当パターンテーブルは、オッズを変更させることによってペイアウト率を調整しており、所望の配当パターンテーブルを選択することによって、ペイアウト率を自由に調整することが可能である。なお、配当パターンテーブルに格納するオッズを変更する以外にも、ウィル51に付されたシンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を調整するようになっていても良い。次に、送受信部110が受信した当籤結果情報を基に、当籤番号演出内容決定部106によって当籤の演出内容が決定され、スピーカ18や液晶表示装置19を介して当籤結果が演出される。また、当籤結果情報を基に、配当決定部107によって配当が決定され、払い出し部108によって配当が払い出される。
【0043】
なお、マスコントローラ70が有するベット期間計測部711は、複数のステーション10からのベットを受け付けるベット期間を計測する。ベット期間を過ぎると、ベット期間計測部711は、送受信部710からベット期間終了信号をステーション10側へと送信し、ベットの受け付けを終了させる。また、ステーション10が有する配当表示変更ボタン12がプレーヤによって押圧されると、配当表示内容変更部105によってベット領域36に定められたオッズの表示形式が変更される信号が送出され、それに基づき、液晶表示装置19に備えられたディスプレイ20の表示形式が変更される。
【0044】
以上のように、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、遊技に用いられるウィル51をマスコントローラ70の制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、各ステーション10に備えられたレバー装置40をプレーヤが操作することによって、遊技に用いるウィル51を回転させることができる。このように、プレーヤの手によって遊技をスタートできるため、プレーヤが遊技に参加している気分が向上し、遊技に対する愛着を深めることができる場合がある。また、複数のステーション10のうち、一のステーション10のプレーヤのみがレバー装置40の操作をすることができるため、レバー装置40を操作できる優越感やレバー装置40を操作したい願望をプレーヤに芽生えさせ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51を回転させるレバー装置40を操作するために、プレーヤが他のプレーヤよりも多くベットしようとするため、遊技が白熱したものになり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0046】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作の権利がステーション10ごとに順番に回ってくるため、無理にレバー装置40を操作しようとすることがなく、レバー装置40の損傷や劣化を防ぐことができる。
【0047】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、所定量の遊技価値がベットされないとレバー装置40の操作ができないため、レバー装置40を操作するために、最低でも所定量以上の遊技価値をプレーヤがベットするようになる。これにより、ゲーミングマシン1の遊技単価率を向上させることができる。また、所定量に満たない遊技価値をベットしたプレーヤはレバー装置40を操作できないため、誰も座っていないステーション10がレバー装置40の操作の権利を得ることがなく、また、遊技に参加していないプレーヤがレバー装置40の操作の権利を得るような不都合も生じない。
【0048】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作時間に対応する回転速度でウィル51が回転するため、ウィル51の回転速度がその都度変更される。これにより、ウィル51の回転が毎回同じ仕様のゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0049】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、マスコントローラ70の制御によってモータ61がウィル51の回転速度を変速させることができるため、例えば、所望の回転速度で、所望の位置でウィル51を回転および停止させることができ、遊技の幅が広がり、エンターテイメント性をより向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51の回転速度が所定の時間内において増減される。これにより、毎時間ウィル51の回転が同じゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、回転されたウィル51を、一旦大きく減速させた後に小さく減速させて停止させることができる。これにより、例えば慣性が大きい大型のウィル51を用いた場合でも、短時間で緩やかに停止させることができ、ゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51の回転時は全てのシンボル21がライトアップされ、ウィル51が停止して当籤シンボルが決定された際は当籤シンボルのみがライトアップされる演出をすることができる。このように、プレーヤにライトアップ効果による臨場感を与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0053】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、予め設定された所定の回転回数分だけウィル51を回転させることができるため、例えば国の規定で3周以上ウィル51を回転させる必要がある場合は3周以上回転させ、2周以上の回転で良い国の場合は、2周以上の回転でウィル51を停止させるなど、自由にウィル51の回転数を調整することができる。これにより、国によっては遊技のスピードアップを図ることができる。
【0054】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ポインター53がピン54を越えた際のウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音が出力されるため、例えば、ポインター53がピン54を確実に越えた場合にのみ効果音を出力させることができる。さらに、プレーヤに効果音による臨場感を与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51の回転時はポインター53がライトアップされるため、ライトアップ効果による演出をプレーヤにすることが可能となり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、ライトアップ効果により、遠方からでも遊技の内容をプレーヤに把握させることができる。
【0056】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、遊技に用いられるウィル51をマスコントローラ70の制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、オッズを変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0057】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、シンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0058】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ステーション10のディスプレイ20に表示されたオッズの表示形式を切り替えることができるため、プレーヤに対して最も見やすい表示形式に調整した上で遊技させることができる。
【0059】
(ゲーミングマシンの機械構成)
次に、本実施形態に係るゲーミングマシン1の機械構成をより具体的に説明する。図1に示すように、ゲーミングマシン1は、ルーレット装置50と、レバー装置40とディスプレイ20を夫々備えた複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、を備えている。複数のステーション10は、ルーレット装置50を正面にして互に隣接するように設置されており、ステーション10を遊技するプレーヤからはルーレット装置50のウィル51に付された複数のシンボル21が視認可能な状態にされている。
【0060】
図3に示すように、ルーレット装置50は、大きな円形のウィル51を有しており、ウィル51は、その中心点が回転中心となるように回転自在に支持されている。ウィル51には、複数のスポット52がウィル51の径に沿って同一平面上に配置され、夫々のスポット52には、1つのシンボル21が配置されている。そして、互いに隣接するスポット52の境界部にはピン54が設けられている。これにより、ウィル51の回転に伴って、スポット52、シンボル21、およびピン54が回転されるようになっている。また、図4に示すように、ウィル51の上部には、ウィル51とは別に固定されたポインター53が設けられている。ポインター53は、内部に弾力のある心材部53aを有しており、その周りがウレタンなどの透明の樹脂から形成されて光を透過させることができるようになっている。また、ポインター53は上部のみが固定されているため、下部は左右方向に動くことが可能である。ウィル51が回転されることによって、ポインター53の下部は、ウィル51と共に回転するピン54に接触され、振り子状態に左右移動される。そして、ウィル51の回転動作が停止されることによって、ポインター53の下部とピン54との接触抵抗により、ウィル51は完全に停止されるようになっている。その時、ポインター53の下部は、当籤シンボル21が配置されたスポット52を指すようになっている。なお、ポインター53の心材部53aは弾力があるため、振り子状態に左右移動しても元の真っ直ぐな状態に戻るようになっている。また、ウィル51に付された複数のシンボル21は、ウィル51の裏側から嵌め込むようにして設置することができる。そのため、シンボル21の数を調整して、例えば種類によっては数を多くしたりすることも可能である。なお、ウィル51に付されたシンボル21は液晶で表示されていても良く、マスコントローラ70によって表示を変更してシンボル21の数を調整しても良い。
【0061】
また、本実施形態のルーレット装置50では、ウィル51の回転前の停止位置から次の停止位置までの回転角度が予め抽籤によって決定されている。そして、その予め決定された回転角度まで回転した場合に、ウィル51が停止されるようになっている。さらに、本実施形態の場合、スポット52内におけるどの位置をポインター53が指すようにウィル51が停止するかが、抽籤によって決定されている。例えば、図4には、ウィル51に設けられた夫々のスポット52が仮想の区切り線によって停止場所1〜停止場所10まで10区間に区切られている。そして、予め決められた回転角度でウィル51が停止される際、当籤シンボルが配置されたスポット52における何れかの停止場所をポインター53が指すようになっている。これにより、例えば、当籤シンボルが配置されたスポット52内の停止場所10をポインター53が指すようにウィル51が停止された場合、当籤シンボルの次のシンボル21までポインター53があたかも届いてしまうような演出をすることができる。また、例えば、当籤シンボルが配置されたスポット52内の停止場所1をポインター53が指すようにウィル51を停止させた場合、当籤シンボルの手前のシンボル21を何とか乗り越えて、ポインター53が当籤シンボルを指すような演出をすることができる。また、本実施形態の場合、例えば後述する『JOKER』、や『LOGO』などの高配当が得られるシンボル21をポインター53が指す場合、スポット52内の両端(停止場所1や停止場所10)をポインター53が指す確率が高くなるようになっている。これにより、高配当が得られる場合はさらにきわどい演出となり、高配当が得られるか否かの期待感をプレーヤに享受することができる。
【0062】
次に、図5、図6を用いて、ウィル51が回転する様子を具体的に説明する。図5に示すように、ポインター53の上部には、ポインターLED55が設けられており、ウィル51が回転する間はポインターLED55によってポインター53がライトアップされている。このように、ポインター53のライトアップ効果による演出をプレーヤにすることが可能となり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、ライトアップ効果により、遠方からでも遊技の内容をプレーヤに把握させることができる。また、ポインター53の右側には、ポインター位置検出センサ56が設けられている。ウィル51が時計回りに回転されると、ポインター位置検出センサ56から送信されたレーザー56aはポインター53の中央部で反射し、再びポインター位置検出センサ56に戻ってくるようになっている。そして、ポインター位置検出センサ56は、レーザー56aが送信されて戻ってくるまでの時間に基づいて、ポインター53の傾き角度を検出できるようになっている。これにより、マスコントローラ70は、この検出情報に基づいてポインター53がピン54を乗り越えたか否かを正確に判断することができ、ウィル51の回転角度を正確に制御することができる。なお、ポインター位置検出センサ56は、ウィル51に対して斜めになるように設置されており、回転するウィル51やピン54などがレーザー56aによる検出の妨げにならないようになっている。また、ポインター位置検出センサ56が設置される数や位置は限定される必要はなく、適宜設定可能である。また、ポインター位置検出センサ56がポインター53を検出する手段もレーザー56aに限定される必要はなく、他の手段を用いていても良い。一方、ウィル51の左側には、ピン位置検出センサ57が設けられている。ピン位置検出センサ57は、レーザー57aをウィル51に対して送受信することによって、ピン54の位置を検出することができる。例えば、ピン位置検出センサ57がピン54を検出した後、ウィル51が回転することによって、ピン位置検出センサ57は次のピン54を検出する。その隣接するピン54間の検出時間に基づいてマスコントローラ70は、ウィル51の回転角度を正確に検出することができる。これにより、マスコントローラ70は、回転するウィル51の回転角度を正確に制御することができる。なお、ピン位置検出センサ57が設置される数や位置は限定される必要はなく、適宜設定可能である。また、ピン位置検出センサ57がピン54を検出する手段もレーザー57aに限定される必要はなく、他の手段を用いていても良い。
【0063】
図5に示すように、ウィル51が時計回りに回転すると、ポインター位置検出センサ56からレーザー56aが送信されてポインター53の位置の検出を開始する。同時に、ピン位置検出センサ57からレーザー57aが送信されてピン54の位置の検出を開始する。(図5(a)参照)。なお、ウィル51の回転中は、シンボル21はシンボルLED37によってライトアップされている。このように、シンボル21のライトアップ効果による臨場感をプレーヤに与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0064】
ウィル51が回転を続けると、ポインター53はやがてピン54に接触される(図5(b)参照)。そして、ウィル51の回転によって、左右に移動可能なポインター53の下部のみがピン54によって押される。これにより、ポインター53は斜めになる(図5(c)参照)。さらに、ウィル51が回転を続けると、さらにポインター53は斜めに傾く(図6(d)参照)。さらに、ウィル51の回転に伴って、やがてポインター53がピン54を乗り越える瞬間になると、ルーレット装置50が備えるスピーカ59から効果音が出力される(図6(e)参照)。なお、スピーカ59から効果音が出力されるタイミングは、ポインター53がピン54を越える際のウィル51の回転角度に基いている。つまり、本実施形態の場合、回転前のウィル51の停止位置と、当籤シンボルが配置されたスポット52内の停止場所と、に基づいてウィル51の回転角度が決定されているが、ポインター53が複数のピン54を越える際のウィル51の回転角度も夫々計算によって決定されている。そして、その回転角度になった場合に、スピーカ59から効果音が出力されるようになっている。さらに、スピーカ59から出力される効果音の音量は2段階あり、ウィル51が停止する間際になる方が音量が大きくなるように設定されている。なお、スピーカ59から出力される効果音の音量は2段階に限らず適宜設定可能である。このように、ポインター53がピン54を越えた際のウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音が出力されるため、例えば、ポインター53がピン54を確実に越えた場合にのみ効果音を出力させることができる。さらに、プレーヤに効果音による臨場感を与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、スピーカ59から出力される効果音の音量がウィル51の回転状態によって変わるため、プレーヤに効果音による臨場感をさらに与えることができる。
【0065】
次に、ウィル51の回転動作が停止して、当籤シンボルのシンボル21が『12』である場合、『12』のシンボル21が配置されたスポット52内の所定の停止場所をポインター53が指すように、ウィル51の回転が停止される(図6(f)参照)。なお、ウィル51の回転が完全に停止されてポインター53が当籤シンボルを指した時に、当籤シンボルである『12』のシンボル21が一層ライトアップされ、同時にその他のシンボル21のライトアップは消灯されるようになっている。
【0066】
また、ポインター位置検出センサ56は、ウィル51が停止してから所定の時間を越えてもポインター53が斜めになった状態を検出した場合に、マスコントローラ70に異常信号を発信する。これにより、マスコントローラ70を介して、ルーレット装置50に備えられた図示しない表示部からエラーメッセージが表示されるようになっている。なお、表示部からエラーメッセージが表示される以外に、スピーカ59から警報音が出力されても良い。
【0067】
また、本実施形態では予め決定されたウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音を出力させていたが、図7に示すような方法でも良い。例えば、ルーレット装置50は、ウィル51が停止されてポインター53が鉛直方向にある状態(図7(a)参照)と、ポインター53が時計方向に回転してポインター53が斜めになった状態(図7(b)参照)と、の角度を検出する手段を有していても良い。そして、鉛直方向に対するポインター53の角度がある所定の角度αを越えた場合(図7(c)参照)に、ポインター53がピン54を乗り越えたと判断して、スピーカ59から効果音を出力させても良い。
【0068】
次に、図8を用いて、ステーション10が備えるレバー装置40を説明する。レバー装置40は、プレーヤによって操作可能なレバー41と、レバー41を支持する筐体42と、レバー41を可動するレバー可動部44と、始点センサ45と、中間センサ46と、終点センサ47と、から構成されている。
【0069】
レバー41は、筐体42に形成された溝部43から突出し、溝に沿って移動自在にされている。また、レバー41の下端部は、レバー可動部44に接続されており、レバー可動部44によってレバー41の移動が制御されるようになっている。レバー可動部44には突起部48が設けられており、レバー41の移動によって突起部48も移動されるようになっている。例えば、レバー41が移動していない場合(図面の右方向にある場合)は、突起部48は始点センサに当接しており、レバー41が溝部43の真ん中あたりまで移動した場合は、突起部48は中間センサ46に当接しており、レバー41が最後まで移動した場合(図面の左方向にある場合)は、突起部48は終点センサ47に当接される。このように、プレーヤがレバー装置40を操作して、レバー41が移動することによって、突起部48は始点センサ45と終点センサ47の間を移動するようになっている。
【0070】
始点センサ45は、突起部48が当接状態を解除した時にレバー装置40が操作されたと検知する。中間センサ46は、突起部48が当接した瞬間を検知する。そして、ステーションコントローラ100によって、突起部48が始点センサ45から中間センサ46まで移動した時間が測定されるようになっている。この測定された時間は、ウィル51の回転速度を決定するために用いられる。終点センサ47は、突起部48が当接した状態を検知する。なお、終点センサ47に突起部48が当接した状態が所定の時間続くと、スピーカ18から警報が出力されるようになっている。この場合、プレーヤがレバー41を元に戻さなければ、ウィル51は回転を開始しないようになっている。なお、終点センサ47に突起部48が当接した状態が所定の時間続いた場合に、ステーションコントローラ100によって、レバー可動部44が制御され、レバー41が元の状態に自動で戻されるようになっても良い。なお、レバー装置40の操作時間の判定を始点センサ45から中間センサ46までの操作時間で判定する理由は、もし終点センサ47で操作時間を判定するようにすると、終点センサ47のところまでプレーヤが勢いよくレバー41を操作してしまう恐れがあるためである。つまり、プレーヤが終点センサ47までレバー41を引いてしまうと、レバー41が溝部43の端部に勢いよく衝突してしまいレバー装置40が壊れてしまう恐れがあるためである。本実施形態の場合、中間センサ46で操作時間を判定するようにしているため、中間センサから終点センサまでの距離によって、レバー41の操作による勢いを抑制することができる。
【0071】
(ステーションのディスプレイの表示形態)
次に、図9を用いて、ステーション10が備えるディスプレイ20の表示形態を説明する。ディスプレイ20の前面には、タッチパネル35が貼られており、タッチパネル35の上面を指などで押圧することによって、各種ボタンを操作することが可能となっている。
【0072】
ディスプレイ20の中央には、ベット画面22が表示されている。ベット画面22には、ウィル51に付された複数のシンボル21に対応するベット領域36が表示されている。本実施形態の場合、『1』、『3』、『6』、『12』、『25』、『JOKER』、および『LOGO』のマークが入ったベット領域36が表示されている。また、夫々のベット領域36には、オッズ表示部33が付されている。例えば、本実施形態の場合、『1』のシンボルに対応するベット領域36には、『1』のオッズが表示されており、『JOKER』のシンボルに対応するベット領域36には、『52』のオッズが表示されている。ここで、オッズとは、遊技に当籤する確率であり、数字の大きさが小さいほど当籤する確率が大きくなる。また、オッズは、ベットした遊技価値に対して得られる配当にも関係している。例えば、1枚のメダルをオッズが『3』のシンボル『3』に賭けて当籤した場合は、3枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては4枚のメダルになる。つまり、賭けた額の4倍になって払い出される。また、1枚のメダルをオッズが『52』のシンボル『JOKER』に賭けて当籤した場合は、52枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては53枚のメダルになる。つまり、賭けた額の53倍になって払い出される。さらに、ベット領域36には、当籤した場合の配当額を示すポップアップ画像33aが表示される。ポップアップ画像33aは、プレーヤによってベットされた時点で、ベットしたベット領域36から夫々表示されるようになっている。例えば、図9の場合、5枚のメダルをオッズが『6』のシンボル『6』に賭けて当籤した場合は、30枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては7倍の35枚のメダルがクレジットとして払い出され、その内容がポップアップ画像33aによって報知されるようになっている。これにより、プレーヤは即座に当籤した場合の自分が得られる配当額を即座に確認することができる。
【0073】
また、ベット画面22の下方には、単位ベットボタン32、可能ベット額表示部31、選択ボタン34、国設定ボタン30、ルールボタン29、およびレバー操作権利表示部38が表示されている。
【0074】
単位ベットボタン32には、ベットできるメダルの単位枚数が表示されており、プレーヤは単位ベットボタン32に表示された数字をベット領域36までドラッグすることによって、所望の枚数のメダルを所望のベット領域36にベットすることができる。例えば、35枚のメダルをベットしたい場合は、単位ベットボタン32に表示されたメダル枚数『25』をベット領域36までドラッグし、さらに、単位ベットボタン32に表示されたメダル枚数『10』を同じベット領域36までドラッグすれば良い。或いは、メダル枚数『5』をベット領域36まで7回ドラッグしても良い。
【0075】
可能ベット額表示部31は、1回の遊技にベットできるメダルの最小枚数および最大枚数を表示する。選択ボタン34は、各種機能を実行するためのボタンを表示する。『REPEAT BET』は、前回ベットした内容と同じ内容でもう一度ベットするためのボタンである。『DOUBLE BET』は、すでにベットしているメダルの枚数を2倍にするためのボタンである。『ALL CANCEL』は、ベットしているメダルを取り消すためのボタンである。国設定ボタン30は、ディスプレイに表示された文字をその国の言葉に対応した文字に変更したり、通貨単位の表示を変更したりするためのボタンである。ルールボタン29は、遊技のルール説明を表示するためのボタンである。レバー操作権利表示部38は、レバー装置40が有効状態になったステーション10のみに表示され、プレーヤにレバー装置40の操作が出来る旨を報知する。
【0076】
また、ベット画面22の上方には、遊技結果表示部23、ベットタイマー表示部24、払い戻し額表示部25、ベット額表示部26、通貨表示部27、およびクレジット額表示部28が表示されている。遊技結果表示部23は、過去の遊技の結果を表示する。ベットタイマー表示部24は、次回の遊技に対するベットを受け付ける時間を表示する。払い戻し額表示部25は、前回の遊技においてプレーヤに払い戻された額を表示する。ベット額表示部26は、遊技に対してベットしている額を表示する。通貨表示部27は、通貨単位を表示する。クレジット額表示部28は、現在プレーヤが所有するクレジット数を表示する。このクレジット数は、ベット額に応じて減少し、払い戻された場合は払い戻された額に応じて増加する。
【0077】
また、本実施形態の場合、ステーション10に設けられた配当表示変更ボタン12を押圧することによって、オッズ表示部33に表示されたオッズの表示形式を変更することができるようになっている。例えば、図10に示すように、オッズ表示部33に表示されたオッズを『to』を用いた表示などに変更することができる。つまり、オッズが『3』の場合は『3to1』、オッズが『6』の場合は『6to1』、オッズが『52』の場合は『52to1』となるように表示することができる。例えば、1枚のメダルをオッズが『3to1』のシンボル『3』に賭けた場合、当籤すると3枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては4枚のメダルになる。また、1枚のメダルをオッズが『52to1』のシンボル『JOKER』に賭けた場合、52枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては53枚のメダルになる。このように、ステーション10のディスプレイ20に表示されたオッズの表示形式を切り替えることができるため、プレーヤに対して最も見やすい表示形式に調整した上で遊技させることができる。
【0078】
(ゲーミングマシンの内部構成)
次に、本実施形態に係るゲーミングマシン1の内部構成を説明する。図11に示すように、ゲーミングマシン1は、ルーレット装置50と、マスコントローラ70と、複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、を備えている。また、ルーレット装置50とマスコントローラ70とはLAN68およびUSB67によって通信可能に接続されており、複数のステーション10とマスコントローラ70とはLAN69およびHUB11によって通信可能に接続されている。
【0079】
ルーレット装置50は、ドアスイッチ62およびドアLED63を有しており、インターフェイス基板64を介してUSB67によってマスコントローラ70に接続されている。そして、マスコントローラ70の制御によって、ドアスイッチ62の開閉が解除されたり、ドアLED63が点灯・消灯されたりする。
【0080】
また、ルーレット装置50は、モーションコントローラ66と、サーボパック65と、モータ61と、ポインター位置検出センサ56と、ピン位置検出センサ57と、を有している。モーションコントローラ66は、マスコントローラ70の制御に基づき、ウィル51の回転速度を計算によって決定し、サーボパック65を制御してモータ61を駆動させる。具体的に、モーションコントローラ66は、マスコントローラ70によって決定されたウィル51の回転最高速度と当籤位置までの回転角度とに基づき、後述する図20に示すようなウィル51の加速期間、定速期間、第1減速期間、第2減速期間の速度カーブを計算して決定し、ウィル51の回転を制御する。モータ61は、ウィル51に接続されており、駆動することによってウィル51を回転させることができる。また、モータ61の回転数を変更することで、ウィル51の回転速度を変速させたり、モータ61の回転方向を変えることでウィル51の回転方向を変更することができるようになっている。ポインター位置検出センサ56は、ウィル51のポインター53に向けてレーザー56aを送信させて戻ってくるまでの時間を検出する。検出された情報は、モーションコントローラ66を介してマスコントローラ70に送信され、ポインター53の傾きが判定されるようになっている。ピン位置検出センサ57は、ウィル51のピン54に向けてレーザー57aを送信させてピン54の位置を検出する。検出された情報は、モーションコントローラ66を介してマスコントローラ70に送信され、ウィル51の回転角度などが判定されるようになっている。
【0081】
また、ルーレット装置50は、ポインターLED55と、シンボルLED37と、スピーカ59と、を有している。ポインターLED55は、マスコントローラ70の制御によってポインター53をライトアップさせる。シンボルLED37は、マスコントローラ70の制御によってシンボル21をライトアップさせる。スピーカ59は、マスコントローラ70の制御によって外部に効果音を出力する。
【0082】
マスコントローラ70は、図12に示すように、サーバ制御CPU75と、サーバROM71と、サーバRAM72と、タイマ73と、を有している。サーバ制御CPU75は、図2のレバー操作権利抽籤部702、ウィル回転速度抽籤部703、当籤シンボル抽籤部715、ウィル回転速度カーブ調整部704、ウィル停止演出パターン抽籤部705、遊技実行部708、ピン位置判定部707、ポインター位置判定部706、当籤判定部709、およびレバー有効化部712の機能を少なくとも有する。サーバROM71は、サーバ制御CPUが実行する各種機能のプログラムなどを記憶する。サーバRAM72は、図2のベット情報記憶部701、回転速度データ記憶部713、および回転回数テーブル記憶部714の機能を少なくとも有し、図16のステーション管理テーブル、図17のウィル回転速度テーブル、図18のウィル停止演出パターンテーブル、図19の配当パターンテーブル、および回転速度データなどを記憶する。タイマ73は、図2のベット期間計測部711の機能を有し、各ステーション10のベット期間を計測する。
【0083】
ステーション10は、図13に示すように、ステーションコントローラ100と、液晶表示装置19と、配当表示変更ボタン12と、払い戻しボタン14と、ホッパー15と、メダルセンサ16と、レバー装置40と、スピーカ18と、を有している。
【0084】
ステーションコントローラ100は、ステーション制御CPU115と、ステーションROM111と、ステーションRAM112と、を有している。ステーション制御CPU115は、図2のベット情報受付部101、レバー有効化部109、レバー速度計測・判定部103、配当決定部107、当籤番号演出内容決定部106、および配当表示内容変更部105の機能を少なくとも有している。ステーションROM111は、ステーション制御CPU115が実行する各種機能のプログラムなどを記憶する。ステーションRAM112は、図2のベット情報記憶部102およびレバー速度情報記憶部104の機能を少なくとも有し、図14のベット情報管理テーブルおよび図15のレバー操作時間テーブルなどを記憶する。
【0085】
液晶表示装置19は、液晶駆動回路17を介してステーション制御CPU115に接続されており、ステーション制御CPU115の制御によって画像を表示する。また、液晶表示装置19は、ディスプレイ20を有しており、ディスプレイ20の前面に設けられたタッチパネル35から操作された情報は、ステーション制御CPU115によって処理されるようになっている。
【0086】
配当表示変更ボタン12は、プレーヤによる押圧操作によって、ディスプレイ20のオッズ表示部33に表示されたオッズの表示形式を変更するためのボタンである。払い戻しボタン14は、プレーヤによる押圧操作によって、メダルなどの遊技媒体を払い戻すためのボタンである。ホッパー15は、ステーション制御CPU115の制御によって、所定枚数のメダルを払い出し口から払い出す。メダルセンサ16は、メダル投入口から投入されたメダルを検出すると共に、投入されたメダルを演算し、その結果をステーション制御CPU115に送信する。レバー装置40は、プレーヤによる操作によって、ウィル51を回転させる装置である。スピーカ18は、ステーション制御CPU115の制御によって、遊技に関する効果音などを出力する。
【0087】
(ベット情報管理テーブル)
次に、図14を用いて本実施形態に係るステーション10が備えるベット情報管理テーブルについて説明する。ベット情報管理テーブルは、ステーションRAM112に記憶されており、プレーヤによってベットされたベット情報を格納する。ベット情報管理テーブルは、ベット種別欄とベット額欄とを有しており、各ベット種別に対してベットされたベット額が格納されている。そして、各ベット種別に対してベットされたベット額を合計したトータルベット額も格納されている。ここで、ベット種別とは、シンボル21に対応したディスプレイ20のベット領域36の種類と一致している。つまり、ベット種別には、『1』、『3』、『6』、『12』、『25』、『JOKER』、および『LOGO』の欄が格納されている。例えば、図14の場合、ベット種別『1』の欄にベット額『5』が格納されており、ベット種別『3』の欄にベット額『25』が格納されており、ベット種別『JOKER』の欄にベット額『10』が格納されている。そして、トータルベット額の欄には、ベット額を合計したベット額『40』が格納されている。このように、各ステーション10ごとに遊技に関するベット情報が管理されている。
【0088】
(レバー操作時間テーブル)
次に、図15を用いて本実施形態に係るステーション10が備えるレバー操作時間テーブルについて説明する。レバー操作時間テーブルは、レバー操作時間欄と速度レベル欄とを有している。レバー操作時間欄には、レバー装置40の操作時間が格納されている。つまり、レバー装置40のレバー41が操作されることによって、突起部48が始点センサ45から中間センサ46まで移動する時間を格納している。そして、速度レベル欄には、そのレバー操作時間に対応した速度レベルが格納されている。例えば、図15の場合、『〜5msec』のレバー操作時間に対応して『Slow』の速度レベルが格納されている。また、『6〜9msec』のレバー操作時間に対応して『Normal』の速度レベルが格納されている。また、『10msec〜』のレバー操作時間に対応して『Fast』の速度レベルが格納されている。なお、上記のレバー操作時間に対する速度レベルは、これらに限定される必要はなく、適宜設定可能である。
【0089】
(ステーション管理テーブル)
次に、図16を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備えるステーション管理テーブルについて説明する。ステーション管理テーブルは、ステーション欄と、ベット種別欄と、トータルベット額欄と、レバー操作権利欄と、を有している。ステーション欄には、マスコントローラ70に接続された複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)の名前が格納されている。ベット種別欄には、各ベット種別に対して各ステーション10によって受け付けられたベット額が格納されている。トータルベット額欄には、各ステーション10ごとに受け付けられたベット額の合計値が格納されている。レバー操作権利欄には、レバー装置40の操作が有効状態若しくは無効状態である旨が格納されている。例えば、図16の場合、ステーションaの欄には、図14に示すベット情報管理テーブルに格納されたベット情報が格納されている。このように、ステーション管理テーブルには、各ステーション10が有するベット情報管理テーブルに格納されたベット情報が総括して格納されている。そして、トータルベット額が『55』のステーションcのレバー操作権利欄には、フラグ『1』が格納されている。このレバー操作権利欄にフラグ『1』が格納されたステーション10はレバー装置40の操作が有効状態となる。一方、レバー操作権利欄にフラグ『0』が格納されたその他のステーション10はレバー装置40の操作が無効状態となる。このように、最も多くのベットをしたステーション10におけるレバー装置40が有効状態になるため、ウィルを回転させるレバー装置40を操作するために、プレーヤが他のプレーヤよりも多くベットしようとするため、遊技が白熱したものになり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0090】
また、レバー操作権利欄にフラグ『1』が格納される条件として、所定の順に決定されたステーション10に対応するレバー操作権利欄にフラグ『1』が順次格納されるような仕様であっても良い。これによれば、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作の権利がステーション10ごとに順番に回ってくるため、無理にレバー装置40を操作しようとすることがなく、レバー装置40の損傷や劣化を防ぐことができる。
【0091】
また、レバー操作権利欄にフラグ『1』が格納される条件として、所定のベット額以上のベットを受け付けていないステーション10に対応するレバー操作権利欄にはフラグ『1』が格納されないようになっていても良い。これによれば、所定量の遊技価値がベットされないとレバー装置40の操作ができないため、レバー装置40を操作するために、最低でも所定量以上の遊技価値をプレーヤがベットするようになる。これにより、ゲーミングマシン1の遊技単価率を向上させることができる。また、所定量に満たない遊技価値をベットしたプレーヤはレバー装置40を操作できないため、誰も座っていないステーション10がレバー装置40の操作の権利を得ることがなく、また、遊技に参加していないプレーヤがレバー装置40の操作の権利を得るような不都合も生じない。
【0092】
(ウィル回転速度テーブル)
次に、図17を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備えるウィル回転速度テーブルについて説明する。ウィル回転速度テーブルは、速度レベル欄と初期回転速度欄とを有している。速度レベル欄には、図15に示すレバー操作時間テーブルに格納された速度レベル欄と同じ内容が格納されている。初期回転速度欄には、各速度レベル欄ごとにウィル51の初期回転速度が格納されている。例えば、図17の場合、『Slow』の速度レベルに対して『8rpm』と『9rpm』の初期回転速度が格納されている。また、『Normal』の速度レベルに対して『10rpm』と『11rpm』の初期回転速度が格納されている。また、『Fast』の速度レベルに対して『12rpm』と『13rpm』の初期回転速度が格納されている。これらは、ステーション10から操作されたレバー装置40の操作時間に対して、抽籤によってウィル51の初期回転速度を決定するために使用される。なお、上記の速度レベルに対する初期回転速度は、これらに限定される必要はなく、適宜設定可能である。
【0093】
このように、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作時間に対応する回転速度でウィル51が回転するため、ウィル51の回転速度がその都度変更される。これにより、ウィル51の回転が毎回同じ仕様のゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0094】
(ウィル停止演出パターンテーブル)
次に、図18を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備えるウィル停止演出パターンテーブルについて説明する。ウィル停止演出パターンテーブルは、停止場所欄とウィル停止判定欄とを有している。停止場所欄には、『1』〜『10』までの10箇所の停止場所名が格納されている。つまり、図4に示すように、当籤シンボルが配置されたスポット52内での10区間の停止場所名が停止場所欄に格納されている。ウィル停止判定欄には、『1』か『0』のフラグが格納される。ウィル停止判定欄に『1』のフラグが格納された場合、『1』のフラグが格納された停止場所をポインター53が指すようにウィル51が回転を停止するようになっている。このウィル停止判定欄に『1』のフラグが格納されるか否かは、マスコントローラ70によって実行される抽籤で決定されるようになっている。例えば、図18の場合、停止場所『10』に対するウィル停止判定欄にフラグ『1』が格納されている。この場合、当籤シンボルの次のシンボル21までポインター53があたかも届いてしまうような演出をすることができる。なお、停止場所の数は、10箇所に限定される必要はなく適宜設定可能である。
【0095】
(配当パターンテーブル)
次に、図19を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備える配当パターンテーブルについて説明する。配当パターンテーブルは、シンボル欄と、スポット数欄と、プロブ欄と、オッズ欄と、ペイアウト率欄と、を有している。シンボル欄には、各種シンボル名が格納されている。スポット数欄には、ウィル51に配置された各シンボル21のスポット数が格納されている。プロブ欄には、当籤シンボルになるための抽籤確率が格納されている。オッズ欄には、各シンボル21に対するオッズが格納されている。ペイアウト率欄には、各シンボル21に対するペイアウト率(払い戻し率)が格納されている。ここで、ペイアウト率とは、プレーヤが投資した枚数に対して、どれだけの払い出しを行うかを百分率で表したものである。このペイアウト率が高いほど、プレーヤに対する払い戻しが高くなり、プレーヤにとっては有利となる。本実施形態において、配当パターンテーブルは、タイプA〜タイプCまで3種類あり、夫々はオッズが変更されることによってペイアウト率が変更されている。例えば、図19(a)のタイプAの場合、シンボル『JOKER』と『LOGO』のオッズは夫々『53』であり、トータルペイアウト率は96.032%である。それに対して、例えば、図19(b)のタイプBの場合、シンボル『JOKER』と『LOGO』のオッズは夫々『52』であり、トータルペイアウト率は95.503%でとなり、タイプAに比べてトータルペイアウト率が小さくなっている。このように、シンボル21に対するオッズを変更することによって、ペイアウト率が96.032%で最も高いタイプAの配当パターンテーブルから、ペイアウト率が94.974%で最も低いタイプCの配当パターンテーブルまで、適宜設定することが可能となっている。なお、これらの配当パターンテーブルは、オペレータによって設定されても良いし、例えば、マスコントローラ70が所定回数の遊技ごとに適宜変更して設定されても良い。なお、本実施形態では、『JOKER』と『LOGO』のオッズを変更することによってペイアウト率を調整しているが、その他のシンボル21に対するオッズを変更することによってペイアウト率を調整しても良い。このように、オッズを変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0096】
また、本実施形態では、図19の配当パターンテーブルのように、オッズを変更してペイアウト率を変更しているが、シンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を変更していても良い。例えば、本実施形態の場合、シンボル『1』の個数は26個、シンボル『3』の個数は13個、シンボル『6』の個数は7個、シンボル『12』の個数は4個、シンボル『25』の個数は2個、シンボル『JOKER』および『LOGO』の個数は1個づつで固定にされているが、この夫々の個数を変更することによって、ペイアウト率を調整していても良い。このように、シンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0097】
(回転速度カーブの一例)
次に、図20を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70によって制御されたモーションコントローラ66によって決定されるウィル51の回転速度カーブの一例について説明する。図20に示す回転速度カーブは、横軸をウィル51の回転角度、縦軸をウィル51の回転速度としている。ここで、ウィル51の回転角度とは、ウィル51が回転する角度であり、1周すると360度になる。図21に示すように、本実施形態に係るウィル51は、回転を開始すると、1msecの加速期間で最高速度Bに達する。この加速期間の初めの初期回転速度は、複数のステーション10のうち、ベット情報などに基づいて決定されたステーション10におけるレバー装置40の操作時間に対応した速度である。つまり、図17のウィル回転速度テーブルなどを用いて決定された初期回転速度である。また、加速期間における加速度Cは、最高速度Bになるまでの時間(1msec)=S字制御時間(500msecに設定)+加速度時間となるため、以下(数1)のようになる
【0098】
(数1)
C=B*2
ここで、C:加速期間における加速度、B:最高速度、である。
【0099】
なお、最高速度は、B=8rpm〜13rpmの仕様である。この最高速度は、初期回転速度を考慮して設定される。最高速度Bに達したウィル51は、1msecの定速期間を経由し、その後第1減速期間に移って大きく減速される。なお、ウィル51が加速期間と定速期間で回転する回転角度Dは、等加速度直線運動の公式を用いて以下(数2)のようになる
【0100】
(数2)
D=1/2*C+B
ここで、D:加速期間と定速期間での回転角度、C:加速期間における加速度、B:最高速度、である。
【0101】
また、第1減速期間は、停止位置まで残り半周になるまでの間にウィル51が大きく減速される期間である。この期間に進む回転角度Yは、等加速度直線運動の公式より以下(数3)になる。
【0102】
(数3)
Y=A−D−半周の距離
ここで、A:ウィル51の回転開始から停止するまでの回転角度、D:加速期間と定速期間での回転角度、Y:第1減速期間での回転角度、である。
【0103】
また、第1減速期間における減速度1は、等加速度直線運動の公式を用いて以下(数4)になる。
【0104】
(数4)
減速度1=(X2−B2)/(2*Y)
ここで、X:第1減速期間を終えた時点での回転速度、B:最高速度、Y:第1減速期間での回転角度、である。
【0105】
ウィル51は、第1減速期間を終えると、次の残りの半周は第2減速期間に入り、第1減速期間での減速度1よりも小さい減速度で減速されて、所定の停止位置で停止される。この第2減速期間における減速度2は、等加速度直線運動の公式を用いて以下(数5)になる。
【0106】
(数5)
減速度2=X2/(2*360*3)
ここで、X:第1減速期間を終えた時点での回転速度、である。
【0107】
なお、上記の計算式は、以下(数6)に示す等加速度直線運動の公式を利用して計算されている。
【0108】
(数6)
v=v0+a*t
s=v0*t+(1/2)*a*t2
v2−v02=2*a*s
ここで、v:速度、v0:初速度、a:加速度、t:時間、s:距離、である。
【0109】
上記のようにマスコントローラ70によってウィル51の回転速度が制御されて調整されている。このように、ウィル51の回転速度が所定の時間内において増減されるため、毎時間ウィル51の回転が同じゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、回転されたウィル51を、一旦大きく減速させた後に小さく減速させて停止させることができるため、例えば慣性が大きい大型のウィル51を用いた場合でも、短時間で緩やかに停止させることができ、ゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0110】
なお、ウィル51が回転する回転回数は、予め設定可能であり、例えば2周してから停止するなど、国ごとに設定された回転回数でウィル51は停止されるようになっている。このように、予め設定された所定の回転回数分だけウィル51を回転させることができるため、例えば国の規定で3周以上ウィル51を回転させる必要がある場合は3周以上回転させ、2周以上の回転で良い国の場合は、2周以上の回転でウィル51を停止させるなど、自由にウィル51の回転数を調整することができる。これにより、国によっては遊技のスピードアップを図ることができる。
【0111】
(ステーション側遊技処理)
次に、図21を用いてステーションコントローラ100により実行されるステーション側遊技処理について説明する。図21に示すように、先ず、ステーションコントローラ100は、ステーション10が備えるメダル投入口からメダルなどの遊技媒体が投入されたか否かを判定する(S11)。ステーションコントローラ100は、メダルが投入されていないと判定した場合は、メダルが投入されるまで待機する。一方、メダルが投入されたと判定した場合は、ステーションコントローラ100は、投入されたメダルに応じた額のクレジットを加算する(S12)。そして、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70に対してメダルの投入があったことを指示するメダル検出信号を送信する(S13)。
【0112】
その後、ステーションコントローラ100は、ステーション10が備えるディスプレイ20において、図9に示すようなベット画面22を表示すると共に、プレーヤがベットすることが可能なベットタイムをベットタイマー表示部24に表示する(S14)。そして、ステーションコントローラ100は、プレーヤからのベット操作を受け付けるベット操作受付処理を実行する(S15)。これにより、遊技に参加したプレーヤは、ベットの受け付けが可能となったベットタイム中に、ベットが出来るようになる。プレーヤからのベットが受け付けられると、ステーションコントローラ100は、ベットされたベット領域36およびそのベット額に関するベット情報をベット情報信号としてマスコントローラ70に送信する(S16)。その後、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70からベット期間の終了を知らせるベット期間終了信号を受信したか否かを判定する(S17)。ステーションコントローラ100は、ベット期間終了信号を受信していないと判定した場合は、再びプレーヤからのベット操作を受け付ける。一方、ベット期間終了信号を受信したと判定した場合は、ステーションコントローラ100は、ベットタイマー表示部24に表示されたベットタイムを0にすると共に、プレーヤからのベット操作の受け付けを終了する。
【0113】
次に、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70からレバー操作権利信号を受信したか否かを判定する(S19)。ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70からレバー操作権利信号を受信していないと判定した場合は、S23の処理に移行する。一方、レバー操作権利信号を受信したと判定した場合は、ステーションコントローラ100は、レバー装置40を解除する。即ち、レバー装置40を無効状態から有効状態に変更する(S20)。その後、ステーションコントローラ100は、プレーヤからのレバー装置40の操作があったか否かを判定する(S21)。レバー装置40の操作がないと判定した場合は、レバー装置40が操作されるまでステーションコントローラ100は、待機する。一方、ステーションコントローラ100は、プレーヤからのレバー装置40の操作があったと判定した場合は、レバー装置40の操作時間を測定する。つまり、プレーヤによってレバー装置40が操作され、レバー装置40が備える突起部48が始点センサ45から中間センサ46まで移動した時間を測定する。そして、測定した操作時間に基づき、図15のレバー操作時間テーブルを参照して速度レベルを決定し、その速度レベルに関する情報を含むレバー速度信号をマスコントローラ70に送信する(S22)。
【0114】
その後、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70から当籤結果に関する情報を含む当籤結果信号を受信したか否かを判定する(S23)。ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70から当籤結果信号を受信していないと判定した場合は、当籤結果信号を受信するまで待機する。一方、ステーションコントローラ100は、当籤結果信号を受信したと判定した場合は、当籤結果信号に含まれる当籤結果情報を基に、当籤番号などを報知する演出を決定し、液晶表示装置19やスピーカ18を通してプレーヤに報知する(S24)。その後、ステーションコントローラ100は、当籤結果情報に基づき、クレジットを払い出し(S25)、単位遊技が終了するまで待機し(S26)、マスコントローラ70から単位遊技終了信号を受信すると本ルーチンを終了する。
【0115】
(マスコントローラ側遊技処理)
次に、図22を用いてマスコントローラ70により実行されるマスコントローラ側遊技処理について説明する。図22に示すように、先ず、マスコントローラ70は、各ステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)の何れかからメダル検出信号を受信したか否かを判定する(S51)。マスコントローラ70は、メダル検出信号を受信していないと判定した場合は、メダル検出信号を受信するまで待機する。一方、メダル検出信号を受信したと判定した場合は、マスコントローラ70は、ベット期間の計測を開始する(S52)。
【0116】
次に、マスコントローラ70は、ベット情報信号を各ステーション10から受け付けるベット情報信号受付処理を実行する(S53)。そして、マスコントローラ70は、受信したベット情報信号に基づき、図16のステーション管理テーブルにベット情報を格納して記憶する(S54)。その後、マスコントローラ70は、ベット期間が終了したか否かを判定する(S55)。マスコントローラ70は、ベット期間が終了していないと判定した場合は、再びベット情報信号受付処理を実行する。一方、マスコントローラ70は、ベット期間が終了したと判定した場合は、ベット期間終了信号を各ステーション10に送信する(S56)。
【0117】
次に、マスコントローラ70は、レバー操作権利抽籤処理を実行する(S57)。この処理により、マスコントローラ70は、図16のステーション管理テーブルに格納されたベット情報を参照して、レバー操作権利が得られるステーション10を決定する。そして、マスコントローラ70は、レバー操作権利が得られたステーション10に向けてレバー操作権利信号を送信する(S58)。
【0118】
次に、マスコントローラ70は、レバー速度信号を受信したか否かを判定する(S59)。マスコントローラ70は、レバー速度信号を受信していないと判定した場合は、レバー速度信号を受信するまで待機する。一方、マスコントローラ70は、レバー速度信号を受信したと判定した場合は、ウィル回転速度抽籤処理を実行する(S60)。この処理により、マスコントローラ70は、図17のウィル回転速度テーブルを参照して、ウィル51の初期回転速度を決定する。つまり、マスコントローラ70は、レバー装置40の操作があったステーション10から受信したレバー速度信号に基づき、初期回転速度を抽籤によって決定する。次に、マスコントローラ70は、当籤シンボル抽籤処理を実行し、複数のシンボル21の中から当籤シンボルを決定する(S61)。
【0119】
次に、マスコントローラ70は、ウィル停止演出パターン抽籤処理を実行する(S62)。この処理により、マスコントローラ70は、図18のウィル停止演出パターンテーブルを参照して、ウィル51の停止演出内容を決定する。つまり、マスコントローラ70は、当籤シンボルが配置されたスポット52内を指すポインター53の指し位置(即ち、停止場所)を抽籤によって決定し、それに基づき、ウィル51の回転角度を決定する。また、同時に、マスコントローラ70は、停止するまでにポインター53が接触する複数のピン54までの回転角度も夫々計算して決定する。その後、マスコントローラ70は、ウィル回転速度カーブ調整処理を実行する(S63)。この処理により、マスコントローラ70は、モーションコントローラ66を制御し、回転速度データに基づき所定時間内におけるウィル51の回転速度カーブを決定する。
【0120】
その後、マスコントローラ70は、遊技実行処理をしてウィル51を回転および停止させる(S64)。そして、マスコントローラ70は、当籤シンボルに基づき当籤判定処理を実行し(S65)、当籤結果情報を含む当籤結果信号をステーション10に送信する(S66)。その後、マスコントローラ70は、単位遊技を終了して、単位遊技終了信号を各ステーション10に送信し(S67)、本ルーチンを終了する。
【0121】
以上のゲーミングマシン1の動作によると、遊技に用いられるウィル51をマスコントローラ70の制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、各ステーション10に備えられたレバー装置40をプレーヤが操作することによって、遊技に用いるウィル51を回転させることができる。このように、プレーヤの手によって遊技をスタートできるため、プレーヤが遊技に参加している気分が向上し、遊技に対する愛着を深めることができる場合がある。また、複数のステーション10のうち、一のステーション10のプレーヤのみがレバー装置40の操作をすることができるため、レバー装置40を操作できる優越感やレバー装置40を操作したい願望をプレーヤに芽生えさせ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0122】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0123】
例えば、本実施形態に係るゲーミングマシン1では、ルーレット装置50が備えるウィル51が縦型に設置されているが、水平方向に設置されていても良く、複数のステーション10から遊技するプレーヤからウィル51に付されたシンボル21が視認可能であれば良い。
【0124】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1では、ステーション10に設けられた配当表示変更ボタン12を押圧することによって、オッズ表示部33に表示されたオッズの表示形式を変更することができるが、これに限定される必要はなく、オペレーションの操作によってマスコントローラ70やステーションコントローラ100がオッズの表示形式を変更しても良い。また、表示形式は、『2to1』や『51to1』のような『to』を用いた表示に限定される必要はなく、その他の表示形式であっても良い。
【0125】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語および語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法などを推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁および一般的公共機関や、特許、法律用語または専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者などが本出願の技術的な内容およびその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的および本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献などを充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0126】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明および表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的または磁気的な信号の送受信、記録などが行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字などで表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明は、ゲーム端末から遊技価値をベットすることで、回転するウィルに付されたシンボルの当籤結果によって配当が得られるゲーミングマシン全般に利用することができる。
【符号の説明】
【0128】
1 ゲーミングマシン
21 シンボル
10 ステーション
20 ディスプレイ
36 ベット領域
40 レバー装置
50 ルーレット装置
51 ウィル
52 スポット
70 マスコントローラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム端末から遊技価値をベットすることで、回転するウィルに付されたシンボルの当籤結果によって配当が得られるゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技する複数のプレーヤが視認可能な大きなウィル(ルーレット)が回転および停止され、ウィルに付されたシンボルの当籤結果に基づきプレーヤに配当を付与するゲーミングマシンが公知である。
【0003】
例えば、特許文献1には、ビッグウィル(Big Wheel)を回転および停止させ、ビッグウィルに付されたシンボルの当籤結果に基づきプレーヤに配当を付与し、さらにボーナスフィーチャーのための追加ベットを設けて、ボーナスフィーチャーの当籤結果に基づいて追加の配当を付与するゲーミングマシンが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、ビッグウィル(Big Wheel)を回転および停止させ、ビッグウィルに付されたシンボルの当籤結果に基づきプレーヤに配当を付与し、さらにボーナスフィーチャーのための追加ベットを設けて、ボーナスフィーチャーの判定がされるとボーナスフィーチャーのためにベットしたプレーヤの端末に選択画面を表示し、プレーヤの選択に応じて追加の配当を付与するゲーミングマシンが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、複数のプレーヤ端末、プロセッサ、およびディーラー端末を備え、マニュアルルーレット装置を回転および停止させ、マニュアルルーレット装置に付されたシンボルの当籤結果に基づき、プロセッサが直接プレーヤ端末に配当を付与することができるゲーミングマシンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】オーストラリア特許2005248935号
【特許文献2】オーストラリア特許2005299238号
【特許文献3】米国特許6659866号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1ないし3に開示されたゲーミングマシンは、遊技に使用されるビッグウィルやマニュアルルーレット装置がオペレータなどによって手動で回転されて自然に停止するものであるため、遊技を演出するには限界があり、エンターテイメント性を向上させる事は難しかった。
【0008】
本発明は、上記の問題を鑑みてされたものであり、ウィルの回転および停止によって遊技を実行するゲーミングマシンにおいて、高いエンターテイメント性を実現可能なゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、を備えたゲーミングマシンであって、前記センターコントローラは、複数の前記ゲーム端末の前記ベット領域に定められたオッズを変更することによって、配当率を調整する。
【0010】
上記の構成によれば、遊技に用いられるウィルをセンターコントローラの制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、オッズを変更することによって配当率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシンの稼働率によって配当率を調整するなど、効率良くゲーミングマシンの稼働率を向上させることができる。
【0011】
また、本発明は、複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、を備えたゲーミングマシンであって、複数の前記シンボル配置領域に配置された複数の前記シンボルの個数を変更することによって、配当率を調整しても良い。
【0012】
上記の構成によれば、遊技に用いられるウィルをセンターコントローラの制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、シンボルの個数を変更することによって配当率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシンの稼働率によって配当率を調整するなど、効率良くゲーミングマシンの稼働率を向上させることができる。
【0013】
また、本発明のゲーミングマシンにおいて、前記センターコントローラは、前記ゲーム端末の前記ディスプレイに表示された前記ベット領域に定められたオッズの表示形式を切り替えていても良い。
【0014】
上記の構成によれば、ゲーム端末のディスプレイに表示されたオッズの表示形式を切り替えることができるため、プレーヤに対して最も見やすい表示形式に調整した上で遊技させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のゲーミングマシンによると、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、オッズを変更することによって配当率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシンの稼働率によって配当率を調整するなど、効率良くゲーミングマシンの稼働率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの全体図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンが備えるルーレット装置を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの一部の拡大図である。
【図5】(a)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(b)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(c)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。
【図6】(d)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(e)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(f)本発明の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。
【図7】(a)本発明の別の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(b)本発明の別の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。(c)本発明の別の実施形態に係るルーレット装置が備えるウィルの動作についての説明図である。
【図8】本発明の実施形態に係るステーションが備えるレバー装置を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態に係るステーションが備えるディスプレイの表示形態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態に係るステーションが備えるディスプレイの別の表示形態を示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの電気構成を示す説明図である。
【図12】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンが備えるマスコントローラの内部構成を示す説明図である。
【図13】本発明の実施形態に係るステーションの内部構成を示す説明図である。
【図14】本発明の実施形態に係るステーションが備えるベット情報管理テーブルを示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態に係るステーションが備えるレバー操作時間テーブルを示す説明図である。
【図16】本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるステーション管理テーブルを示す説明図である。
【図17】本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるウィル回転速度テーブルを示す説明図である。
【図18】本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるウィル停止演出パターンテーブルを示す説明図である。
【図19】(a)本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるタイプAの配当パターンテーブルを示す説明図である。(b)本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるタイプBの配当パターンテーブルを示す説明図である。(c)本発明の実施形態に係るマスコントローラが備えるタイプCの配当パターンテーブルを示す説明図である。
【図20】本発明の実施形態に係るウィルの回転速度カーブの一例を示す説明図である。
【図21】本発明の実施形態に係るステーションコントローラが実行するステーション側遊技処理のフローチャートである。
【図22】本発明の実施形態に係るマスコントローラが実行するマスコントローラ側遊技処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
(ゲーミングマシンの概要)
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(a1)〜(a5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(a1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(a2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(a3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させ、(a4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(a5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0019】
また、マスコントローラ70は、複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)からベットされた遊技価値の量を比較し、複数のステーション10のうち、最も多い量の遊技価値がベットされたステーション10におけるレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するようにレバー有効化部109・712を制御し、有効状態にされたレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させる。
【0020】
また、マスコントローラ70は、複数のステーション10のうち、所定の順に決定されたステーション10におけるレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するようにレバー有効化部109・712を制御し、有効状態にされたレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させる。
【0021】
また、レバー有効化部109・712は、ステーション10において、所定量の遊技価値がベットされない場合に、レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更することを禁止する。
【0022】
また、複数のステーション10は、レバー装置40の操作時間を測定するレバー速度計測・判定部103をさらに有し、マスコントローラ70は、レバー速度計測・判定部103によって測定されたレバー装置40の操作時間を記憶し、複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作によって、操作時間に対応する回転速度でウィル51を回転させる。
【0023】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ウィル51を回転させるモータ61と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、ウィル51の回転角度に対する回転速度を規定する回転速度データを記憶する回転速度データ記憶部713と、以下(b1)〜(b6)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(b1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(b2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(b3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させ、(b4)モータ61を制御して、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データに基づいてウィル51を変速させ、(b5)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(b6)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0024】
また、回転速度データには、所定の時間内において、回転角度に対して回転速度が増減するように規定されており、マスコントローラ70は、モータ61を制御して、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データに基づいてウィルの回転速度を増減させる。
【0025】
また、マスコントローラ70は、モータ61を制御して、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データ基づいて、ウィル51の回転を大きく減速させ、その後、小さく減速させて、ウィル51の回転を停止させる。
【0026】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、シンボル21をライトアップするシンボルLED37と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(c1)〜(c5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(c1)前記ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(c2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(c3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させると共に、全てのシンボル21をシンボルLED37によってライトアップさせ、(c4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止すると共に、シンボルLED37によって当籤シンボルのみをライトアップさせ、(c5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0027】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、ウィル51の回転回数を規定する回転回数テーブルを記憶する回転回数テーブル記憶部714と、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(d1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(d2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(d3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、回転回数テーブル記憶部714に記憶された回転回数テーブルに基づく回転回数分だけウィル51を回転させ、(d4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(d5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0028】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、互いに隣接するスポット52の境界に設けられたピン54と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、効果音を出力するスピーカ59と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(e1)〜(e6)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(e1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(e2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(e3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させ、(e4)ポインター53がピン54を越える際のウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音を出力させ、(e5)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(e6)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0029】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、回転するウィル51とは別に固定され、複数のスポット52の中から一のスポット52を指すポインター53と、ポインター53をライトアップさせるポインターLED55と、ウィル51の回転を開始するレバー装置40と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20と、を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、所定の条件に基づいて、複数のステーション10が有するレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー有効化部109・712と、以下(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備え、マスコントローラ70は、(f1)ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、(f2)複数のシンボル21の中から、当籤シンボルを決定し、(f3)複数のステーション10のうち、レバー有効化部109・712によってレバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更された一のステーション10におけるレバー装置40の操作に基づいて、ウィル51を回転させると共に、ポインター53をポインターLED55によってライトアップさせ、(f4)当籤シンボルが配置されたスポット52をポインター53が指すように、回転されたウィル51を停止し、(f5)当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与する。
【0030】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、ウィル51の回転によって複数のシンボル21の中から当籤シンボルを決定し、当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備えたゲーミングマシン1であって、マスコントローラ70は、複数のステーション10のベット領域36に定められたオッズを変更することによって、ペイアウト率を調整する。
【0031】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボル21が夫々配置された複数のスポット52を同一平面上に有し、シンボル21を視認可能に回転するウィル51と、シンボル21に対応した複数のベット領域36を表示するディスプレイ20を有し、ベット領域36に対する遊技価値のベットを受け付けると共にベット領域36に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、ステーション10においてベットされたベット領域36およびベットした遊技価値を記憶し、ウィル51の回転によって複数のシンボル21の中から当籤シンボルを決定し、当籤シンボルとステーション10でベットされたベット領域36に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたマスコントローラ70と、を備えたゲーミングマシン1であって、複数のスポット52に配置された複数のシンボル21の個数を変更することによって、ペイアウト率を調整する。
【0032】
また、マスコントローラ70は、ステーション10のディスプレイ20に表示されたベット領域36に定められたオッズの表示形式を切り替える。
【0033】
ここで、本実施形態の『レバー装置40の操作』とは、各ステーション10に備えられたレバー装置40を奥側から手前側へ引く動作のことである。このように、本実施形態の場合、レバー装置40を引くことによって、ウィル51を回転させることができるようになっている。なお、レバー装置40の操作は、奥側から手前側へ引く動作に限定される必要はなく、例えば、手前側から奥側へ押し込む動作やボタンのように押下する動作であっても良い。
【0034】
また、『レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更する』とは、レバー装置40の操作を操作禁止状態から操作可能状態へと変更することである。つまり、無効状態の場合は、レバー装置40の操作が不可能であり、有効状態の場合は、レバー装置40の操作が可能である。
【0035】
なお、本実施形態において、『遊技媒体』はメダルを用いるが、例えば紙幣などの他種類の遊技媒体を採用していても良い。
【0036】
(ゲーミングマシンの機能フロー)
図2を用いて本実施形態に係るゲーミングマシン1の機能を説明する。図2に示すように、ステーション10は、ディスプレイ20に表示されたベット領域36においてプレーヤからのベットを受け付ける。ベットされたベット領域36およびそのベット額はベット情報としてベット情報受付部101に受け付けられ、図14のベット情報管理テーブルに示すように、ベット情報記憶部102に記憶される。そして、記憶されたベット情報は、ベット情報信号としてベット情報が送受信部110からマスコントローラ70側の送受信部710へと送信される。マスコントローラ70側では、受信したベット情報を図16のステーション管理テーブルに示すように、ベット情報記憶部701に記憶する。そして、その記憶したベット情報に基づき、レバー操作権利抽籤部702によってレバー操作権利抽籤が実行される。ここで、レバー操作権利抽籤とは、遊技の開始と共にウィル51を回転させることが可能なステーション10を決める処理であって、例えば、最もベットを受け付けたステーション10からウィル51を回転させることが出来るなど、ベット情報を参照した上で所定の条件の基に、ウィル51を回転させることが可能なステーション10を決める。レバー操作権利抽籤部702によってレバー操作権利抽籤が実行されると、ウィル51を回転させることが可能なステーション10に向けて、レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更するレバー操作権利信号が、レバー有効化部712によって送受信部710から該当するステーション10に送信される。
【0037】
マスコントローラ70側から送信されたレバー操作権利信号は、ステーション10側のレバー有効化部109に受信され、レバー有効化部109によってレバー装置40が無効状態から有効状態に変更される。なお、最もベットを受け付けたステーション10からウィル51を回転させることが出来る条件の他に、所定の順に決定されたステーション10からウィル51を回転させることが出来るようにされていても良い。また、所定量の遊技価値がベットされないステーション10は、レバー装置40の操作を無効状態から有効状態に変更することをレバー有効化部109・712によって禁止されるようになっている。なお、上記のレバー有効化部109・712は、本実施形態の場合はステーション10側およびマスコントローラ70側の両方にあるが、何れか片方のみが有していても良い。つまり、レバー装置40は、レバー操作権利抽籤部702から直接受けたレバー操作権利信号に基づき、ステーション10側のレバー有効化部109によって無効状態から有効状態に変更されていても良いし、マスコントローラ70側のレバー有効化部712によって直接、無効状態から有効状態に変更されていても良い。
【0038】
レバー装置40が有効状態になったステーション10側では、プレーヤによってレバー装置40が操作される。その時、レバー速度計測・判定部103によって、操作されたレバー装置40の操作時間が計測され、図15に示すレバー操作時間テーブルを参照して3種類の速度レベル(Slow、Normal、Fast)の何れに属するかが判定される。その判定された速度レベルは、レバー速度情報記憶部104に記憶され、レバー速度信号として送受信部110からマスコントローラ70側へと送信される。マスコントローラ70側では、受信したレバー速度情報に基づき、ウィル回転速度抽籤部703によってウィル51の回転速度が抽籤される。例えば、ウィル回転速度抽籤部703は、図17に示すウィル回転速度テーブルを参照して、速度レベルがSlowであれば、8rpm若しくは9rpmの何れかの初期速度を抽籤によって決定する。これにより、ウィル51の初期回転速度が決定される。その後、当籤シンボル抽籤部715によって、複数のシンボル21の中から当籤シンボルが決定される。
【0039】
そして、図18に示すウィル停止演出パターンテーブルを参照して、ウィル停止演出パターン抽籤部705によって、ウィル51の停止演出が決定される。この処理により、当籤シンボルが配置されたスポット52を指すポインター53の指し位置、つまり、ウィル51の停止位置が決定され、ウィル51の次の停止位置までの回転角度が決定される。次に、ウィル回転速度カーブ調整部704によって、後述するモーションコントローラ66が制御されることによって、回転速度データ記憶部713に記憶された回転速度データに基づき、所定時間内におけるウィル51の回転速度カーブが決定される。ここで、ウィル51の回転速度カーブとは、図21に示すように、ウィル51の回転開始から停止するまでのウィル51の回転角度に対するウィル51の速度推移を描いたものである。これにより、ウィル51の回転角度や回転角度に対する回転速度などが計算によって決定される。なお、本実施形態の特徴として、ウィル51が停止する際、ウィル51の回転を大きく減速(第1減速期間)させ、その後、小さく減速(第2減速期間)させることによって、短時間で緩やかにウィル51を停止させている。
【0040】
その後、遊技実行部708によってウィル51が回転されて遊技が実行される。この時、遊技実行部708は、ルーレット装置50に備えられたモータ61を制御することによって、ウィル51を変速させながら回転させる演出をする。なお、遊技実行部708は、回転回数テーブル記憶部714に記憶されたウィル51の回転回数を規定する回転回数テーブルを基に、例えば2周させた後にウィル51を停止させたり、或いは3周させた後にウィル51を停止させたりもする。また、後述するポインター位置検出センサ56によって検出されたルーレット装置50のポインター53の傾き状態に基づいて、ポインター位置判定部706がポインター53がピン54を乗り越えたか否かを正確に判定する。また、後述するピン位置検出センサ57によって検出されたルーレット装置50のピン54の位置情報を基に、ピン位置判定部707がウィル51の回転角度を正確に判定する。
【0041】
また、遊技実行部708は、ウィル51を回転させる際、ルーレット装置50が備えるシンボルLED37を制御することによって、回転中のシンボル21を全てライトアップさせる演出をする。また、ウィル51を停止させる際には、シンボルLED37を制御することによって、当籤したシンボルのみをライトアップさせる演出をする。さらに、遊技実行部708は、ウィル51を回転させる際、ルーレット装置50が備えるポインターLED55を制御することによって、ウィル51が回転中はポインター53をライトアップさせる演出をする。さらに、遊技実行部708は、ウィル51を回転させる際、ポインター53が隣接するスポット52同士の間にあるピン54を越える際のウィル51の回転角度に基づき、ルーレット装置50が備えるスピーカ59から効果音を出力させる演出をする。
【0042】
上記のようにして実行された遊技において、当籤シンボルが決定されると、その当籤結果情報が当籤結果信号としてステーション10側の送受信部110へと送信される。当籤結果情報には、当籤したシンボル21の情報と、ステーション10からベットされたベット情報を基に図19の配当パターンテーブルを参照して決定された配当に関する情報と、を少なくとも含んでいる。なお、図19の配当パターンテーブルは、オッズを変更させることによってペイアウト率を調整しており、所望の配当パターンテーブルを選択することによって、ペイアウト率を自由に調整することが可能である。なお、配当パターンテーブルに格納するオッズを変更する以外にも、ウィル51に付されたシンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を調整するようになっていても良い。次に、送受信部110が受信した当籤結果情報を基に、当籤番号演出内容決定部106によって当籤の演出内容が決定され、スピーカ18や液晶表示装置19を介して当籤結果が演出される。また、当籤結果情報を基に、配当決定部107によって配当が決定され、払い出し部108によって配当が払い出される。
【0043】
なお、マスコントローラ70が有するベット期間計測部711は、複数のステーション10からのベットを受け付けるベット期間を計測する。ベット期間を過ぎると、ベット期間計測部711は、送受信部710からベット期間終了信号をステーション10側へと送信し、ベットの受け付けを終了させる。また、ステーション10が有する配当表示変更ボタン12がプレーヤによって押圧されると、配当表示内容変更部105によってベット領域36に定められたオッズの表示形式が変更される信号が送出され、それに基づき、液晶表示装置19に備えられたディスプレイ20の表示形式が変更される。
【0044】
以上のように、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、遊技に用いられるウィル51をマスコントローラ70の制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、各ステーション10に備えられたレバー装置40をプレーヤが操作することによって、遊技に用いるウィル51を回転させることができる。このように、プレーヤの手によって遊技をスタートできるため、プレーヤが遊技に参加している気分が向上し、遊技に対する愛着を深めることができる場合がある。また、複数のステーション10のうち、一のステーション10のプレーヤのみがレバー装置40の操作をすることができるため、レバー装置40を操作できる優越感やレバー装置40を操作したい願望をプレーヤに芽生えさせ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51を回転させるレバー装置40を操作するために、プレーヤが他のプレーヤよりも多くベットしようとするため、遊技が白熱したものになり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0046】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作の権利がステーション10ごとに順番に回ってくるため、無理にレバー装置40を操作しようとすることがなく、レバー装置40の損傷や劣化を防ぐことができる。
【0047】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、所定量の遊技価値がベットされないとレバー装置40の操作ができないため、レバー装置40を操作するために、最低でも所定量以上の遊技価値をプレーヤがベットするようになる。これにより、ゲーミングマシン1の遊技単価率を向上させることができる。また、所定量に満たない遊技価値をベットしたプレーヤはレバー装置40を操作できないため、誰も座っていないステーション10がレバー装置40の操作の権利を得ることがなく、また、遊技に参加していないプレーヤがレバー装置40の操作の権利を得るような不都合も生じない。
【0048】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作時間に対応する回転速度でウィル51が回転するため、ウィル51の回転速度がその都度変更される。これにより、ウィル51の回転が毎回同じ仕様のゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0049】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、マスコントローラ70の制御によってモータ61がウィル51の回転速度を変速させることができるため、例えば、所望の回転速度で、所望の位置でウィル51を回転および停止させることができ、遊技の幅が広がり、エンターテイメント性をより向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51の回転速度が所定の時間内において増減される。これにより、毎時間ウィル51の回転が同じゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、回転されたウィル51を、一旦大きく減速させた後に小さく減速させて停止させることができる。これにより、例えば慣性が大きい大型のウィル51を用いた場合でも、短時間で緩やかに停止させることができ、ゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51の回転時は全てのシンボル21がライトアップされ、ウィル51が停止して当籤シンボルが決定された際は当籤シンボルのみがライトアップされる演出をすることができる。このように、プレーヤにライトアップ効果による臨場感を与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0053】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、予め設定された所定の回転回数分だけウィル51を回転させることができるため、例えば国の規定で3周以上ウィル51を回転させる必要がある場合は3周以上回転させ、2周以上の回転で良い国の場合は、2周以上の回転でウィル51を停止させるなど、自由にウィル51の回転数を調整することができる。これにより、国によっては遊技のスピードアップを図ることができる。
【0054】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ポインター53がピン54を越えた際のウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音が出力されるため、例えば、ポインター53がピン54を確実に越えた場合にのみ効果音を出力させることができる。さらに、プレーヤに効果音による臨場感を与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ウィル51の回転時はポインター53がライトアップされるため、ライトアップ効果による演出をプレーヤにすることが可能となり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、ライトアップ効果により、遠方からでも遊技の内容をプレーヤに把握させることができる。
【0056】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、遊技に用いられるウィル51をマスコントローラ70の制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、オッズを変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0057】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、シンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0058】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1によると、ステーション10のディスプレイ20に表示されたオッズの表示形式を切り替えることができるため、プレーヤに対して最も見やすい表示形式に調整した上で遊技させることができる。
【0059】
(ゲーミングマシンの機械構成)
次に、本実施形態に係るゲーミングマシン1の機械構成をより具体的に説明する。図1に示すように、ゲーミングマシン1は、ルーレット装置50と、レバー装置40とディスプレイ20を夫々備えた複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、を備えている。複数のステーション10は、ルーレット装置50を正面にして互に隣接するように設置されており、ステーション10を遊技するプレーヤからはルーレット装置50のウィル51に付された複数のシンボル21が視認可能な状態にされている。
【0060】
図3に示すように、ルーレット装置50は、大きな円形のウィル51を有しており、ウィル51は、その中心点が回転中心となるように回転自在に支持されている。ウィル51には、複数のスポット52がウィル51の径に沿って同一平面上に配置され、夫々のスポット52には、1つのシンボル21が配置されている。そして、互いに隣接するスポット52の境界部にはピン54が設けられている。これにより、ウィル51の回転に伴って、スポット52、シンボル21、およびピン54が回転されるようになっている。また、図4に示すように、ウィル51の上部には、ウィル51とは別に固定されたポインター53が設けられている。ポインター53は、内部に弾力のある心材部53aを有しており、その周りがウレタンなどの透明の樹脂から形成されて光を透過させることができるようになっている。また、ポインター53は上部のみが固定されているため、下部は左右方向に動くことが可能である。ウィル51が回転されることによって、ポインター53の下部は、ウィル51と共に回転するピン54に接触され、振り子状態に左右移動される。そして、ウィル51の回転動作が停止されることによって、ポインター53の下部とピン54との接触抵抗により、ウィル51は完全に停止されるようになっている。その時、ポインター53の下部は、当籤シンボル21が配置されたスポット52を指すようになっている。なお、ポインター53の心材部53aは弾力があるため、振り子状態に左右移動しても元の真っ直ぐな状態に戻るようになっている。また、ウィル51に付された複数のシンボル21は、ウィル51の裏側から嵌め込むようにして設置することができる。そのため、シンボル21の数を調整して、例えば種類によっては数を多くしたりすることも可能である。なお、ウィル51に付されたシンボル21は液晶で表示されていても良く、マスコントローラ70によって表示を変更してシンボル21の数を調整しても良い。
【0061】
また、本実施形態のルーレット装置50では、ウィル51の回転前の停止位置から次の停止位置までの回転角度が予め抽籤によって決定されている。そして、その予め決定された回転角度まで回転した場合に、ウィル51が停止されるようになっている。さらに、本実施形態の場合、スポット52内におけるどの位置をポインター53が指すようにウィル51が停止するかが、抽籤によって決定されている。例えば、図4には、ウィル51に設けられた夫々のスポット52が仮想の区切り線によって停止場所1〜停止場所10まで10区間に区切られている。そして、予め決められた回転角度でウィル51が停止される際、当籤シンボルが配置されたスポット52における何れかの停止場所をポインター53が指すようになっている。これにより、例えば、当籤シンボルが配置されたスポット52内の停止場所10をポインター53が指すようにウィル51が停止された場合、当籤シンボルの次のシンボル21までポインター53があたかも届いてしまうような演出をすることができる。また、例えば、当籤シンボルが配置されたスポット52内の停止場所1をポインター53が指すようにウィル51を停止させた場合、当籤シンボルの手前のシンボル21を何とか乗り越えて、ポインター53が当籤シンボルを指すような演出をすることができる。また、本実施形態の場合、例えば後述する『JOKER』、や『LOGO』などの高配当が得られるシンボル21をポインター53が指す場合、スポット52内の両端(停止場所1や停止場所10)をポインター53が指す確率が高くなるようになっている。これにより、高配当が得られる場合はさらにきわどい演出となり、高配当が得られるか否かの期待感をプレーヤに享受することができる。
【0062】
次に、図5、図6を用いて、ウィル51が回転する様子を具体的に説明する。図5に示すように、ポインター53の上部には、ポインターLED55が設けられており、ウィル51が回転する間はポインターLED55によってポインター53がライトアップされている。このように、ポインター53のライトアップ効果による演出をプレーヤにすることが可能となり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、ライトアップ効果により、遠方からでも遊技の内容をプレーヤに把握させることができる。また、ポインター53の右側には、ポインター位置検出センサ56が設けられている。ウィル51が時計回りに回転されると、ポインター位置検出センサ56から送信されたレーザー56aはポインター53の中央部で反射し、再びポインター位置検出センサ56に戻ってくるようになっている。そして、ポインター位置検出センサ56は、レーザー56aが送信されて戻ってくるまでの時間に基づいて、ポインター53の傾き角度を検出できるようになっている。これにより、マスコントローラ70は、この検出情報に基づいてポインター53がピン54を乗り越えたか否かを正確に判断することができ、ウィル51の回転角度を正確に制御することができる。なお、ポインター位置検出センサ56は、ウィル51に対して斜めになるように設置されており、回転するウィル51やピン54などがレーザー56aによる検出の妨げにならないようになっている。また、ポインター位置検出センサ56が設置される数や位置は限定される必要はなく、適宜設定可能である。また、ポインター位置検出センサ56がポインター53を検出する手段もレーザー56aに限定される必要はなく、他の手段を用いていても良い。一方、ウィル51の左側には、ピン位置検出センサ57が設けられている。ピン位置検出センサ57は、レーザー57aをウィル51に対して送受信することによって、ピン54の位置を検出することができる。例えば、ピン位置検出センサ57がピン54を検出した後、ウィル51が回転することによって、ピン位置検出センサ57は次のピン54を検出する。その隣接するピン54間の検出時間に基づいてマスコントローラ70は、ウィル51の回転角度を正確に検出することができる。これにより、マスコントローラ70は、回転するウィル51の回転角度を正確に制御することができる。なお、ピン位置検出センサ57が設置される数や位置は限定される必要はなく、適宜設定可能である。また、ピン位置検出センサ57がピン54を検出する手段もレーザー57aに限定される必要はなく、他の手段を用いていても良い。
【0063】
図5に示すように、ウィル51が時計回りに回転すると、ポインター位置検出センサ56からレーザー56aが送信されてポインター53の位置の検出を開始する。同時に、ピン位置検出センサ57からレーザー57aが送信されてピン54の位置の検出を開始する。(図5(a)参照)。なお、ウィル51の回転中は、シンボル21はシンボルLED37によってライトアップされている。このように、シンボル21のライトアップ効果による臨場感をプレーヤに与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0064】
ウィル51が回転を続けると、ポインター53はやがてピン54に接触される(図5(b)参照)。そして、ウィル51の回転によって、左右に移動可能なポインター53の下部のみがピン54によって押される。これにより、ポインター53は斜めになる(図5(c)参照)。さらに、ウィル51が回転を続けると、さらにポインター53は斜めに傾く(図6(d)参照)。さらに、ウィル51の回転に伴って、やがてポインター53がピン54を乗り越える瞬間になると、ルーレット装置50が備えるスピーカ59から効果音が出力される(図6(e)参照)。なお、スピーカ59から効果音が出力されるタイミングは、ポインター53がピン54を越える際のウィル51の回転角度に基いている。つまり、本実施形態の場合、回転前のウィル51の停止位置と、当籤シンボルが配置されたスポット52内の停止場所と、に基づいてウィル51の回転角度が決定されているが、ポインター53が複数のピン54を越える際のウィル51の回転角度も夫々計算によって決定されている。そして、その回転角度になった場合に、スピーカ59から効果音が出力されるようになっている。さらに、スピーカ59から出力される効果音の音量は2段階あり、ウィル51が停止する間際になる方が音量が大きくなるように設定されている。なお、スピーカ59から出力される効果音の音量は2段階に限らず適宜設定可能である。このように、ポインター53がピン54を越えた際のウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音が出力されるため、例えば、ポインター53がピン54を確実に越えた場合にのみ効果音を出力させることができる。さらに、プレーヤに効果音による臨場感を与えることができ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、スピーカ59から出力される効果音の音量がウィル51の回転状態によって変わるため、プレーヤに効果音による臨場感をさらに与えることができる。
【0065】
次に、ウィル51の回転動作が停止して、当籤シンボルのシンボル21が『12』である場合、『12』のシンボル21が配置されたスポット52内の所定の停止場所をポインター53が指すように、ウィル51の回転が停止される(図6(f)参照)。なお、ウィル51の回転が完全に停止されてポインター53が当籤シンボルを指した時に、当籤シンボルである『12』のシンボル21が一層ライトアップされ、同時にその他のシンボル21のライトアップは消灯されるようになっている。
【0066】
また、ポインター位置検出センサ56は、ウィル51が停止してから所定の時間を越えてもポインター53が斜めになった状態を検出した場合に、マスコントローラ70に異常信号を発信する。これにより、マスコントローラ70を介して、ルーレット装置50に備えられた図示しない表示部からエラーメッセージが表示されるようになっている。なお、表示部からエラーメッセージが表示される以外に、スピーカ59から警報音が出力されても良い。
【0067】
また、本実施形態では予め決定されたウィル51の回転角度に基づき、スピーカ59から効果音を出力させていたが、図7に示すような方法でも良い。例えば、ルーレット装置50は、ウィル51が停止されてポインター53が鉛直方向にある状態(図7(a)参照)と、ポインター53が時計方向に回転してポインター53が斜めになった状態(図7(b)参照)と、の角度を検出する手段を有していても良い。そして、鉛直方向に対するポインター53の角度がある所定の角度αを越えた場合(図7(c)参照)に、ポインター53がピン54を乗り越えたと判断して、スピーカ59から効果音を出力させても良い。
【0068】
次に、図8を用いて、ステーション10が備えるレバー装置40を説明する。レバー装置40は、プレーヤによって操作可能なレバー41と、レバー41を支持する筐体42と、レバー41を可動するレバー可動部44と、始点センサ45と、中間センサ46と、終点センサ47と、から構成されている。
【0069】
レバー41は、筐体42に形成された溝部43から突出し、溝に沿って移動自在にされている。また、レバー41の下端部は、レバー可動部44に接続されており、レバー可動部44によってレバー41の移動が制御されるようになっている。レバー可動部44には突起部48が設けられており、レバー41の移動によって突起部48も移動されるようになっている。例えば、レバー41が移動していない場合(図面の右方向にある場合)は、突起部48は始点センサに当接しており、レバー41が溝部43の真ん中あたりまで移動した場合は、突起部48は中間センサ46に当接しており、レバー41が最後まで移動した場合(図面の左方向にある場合)は、突起部48は終点センサ47に当接される。このように、プレーヤがレバー装置40を操作して、レバー41が移動することによって、突起部48は始点センサ45と終点センサ47の間を移動するようになっている。
【0070】
始点センサ45は、突起部48が当接状態を解除した時にレバー装置40が操作されたと検知する。中間センサ46は、突起部48が当接した瞬間を検知する。そして、ステーションコントローラ100によって、突起部48が始点センサ45から中間センサ46まで移動した時間が測定されるようになっている。この測定された時間は、ウィル51の回転速度を決定するために用いられる。終点センサ47は、突起部48が当接した状態を検知する。なお、終点センサ47に突起部48が当接した状態が所定の時間続くと、スピーカ18から警報が出力されるようになっている。この場合、プレーヤがレバー41を元に戻さなければ、ウィル51は回転を開始しないようになっている。なお、終点センサ47に突起部48が当接した状態が所定の時間続いた場合に、ステーションコントローラ100によって、レバー可動部44が制御され、レバー41が元の状態に自動で戻されるようになっても良い。なお、レバー装置40の操作時間の判定を始点センサ45から中間センサ46までの操作時間で判定する理由は、もし終点センサ47で操作時間を判定するようにすると、終点センサ47のところまでプレーヤが勢いよくレバー41を操作してしまう恐れがあるためである。つまり、プレーヤが終点センサ47までレバー41を引いてしまうと、レバー41が溝部43の端部に勢いよく衝突してしまいレバー装置40が壊れてしまう恐れがあるためである。本実施形態の場合、中間センサ46で操作時間を判定するようにしているため、中間センサから終点センサまでの距離によって、レバー41の操作による勢いを抑制することができる。
【0071】
(ステーションのディスプレイの表示形態)
次に、図9を用いて、ステーション10が備えるディスプレイ20の表示形態を説明する。ディスプレイ20の前面には、タッチパネル35が貼られており、タッチパネル35の上面を指などで押圧することによって、各種ボタンを操作することが可能となっている。
【0072】
ディスプレイ20の中央には、ベット画面22が表示されている。ベット画面22には、ウィル51に付された複数のシンボル21に対応するベット領域36が表示されている。本実施形態の場合、『1』、『3』、『6』、『12』、『25』、『JOKER』、および『LOGO』のマークが入ったベット領域36が表示されている。また、夫々のベット領域36には、オッズ表示部33が付されている。例えば、本実施形態の場合、『1』のシンボルに対応するベット領域36には、『1』のオッズが表示されており、『JOKER』のシンボルに対応するベット領域36には、『52』のオッズが表示されている。ここで、オッズとは、遊技に当籤する確率であり、数字の大きさが小さいほど当籤する確率が大きくなる。また、オッズは、ベットした遊技価値に対して得られる配当にも関係している。例えば、1枚のメダルをオッズが『3』のシンボル『3』に賭けて当籤した場合は、3枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては4枚のメダルになる。つまり、賭けた額の4倍になって払い出される。また、1枚のメダルをオッズが『52』のシンボル『JOKER』に賭けて当籤した場合は、52枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては53枚のメダルになる。つまり、賭けた額の53倍になって払い出される。さらに、ベット領域36には、当籤した場合の配当額を示すポップアップ画像33aが表示される。ポップアップ画像33aは、プレーヤによってベットされた時点で、ベットしたベット領域36から夫々表示されるようになっている。例えば、図9の場合、5枚のメダルをオッズが『6』のシンボル『6』に賭けて当籤した場合は、30枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては7倍の35枚のメダルがクレジットとして払い出され、その内容がポップアップ画像33aによって報知されるようになっている。これにより、プレーヤは即座に当籤した場合の自分が得られる配当額を即座に確認することができる。
【0073】
また、ベット画面22の下方には、単位ベットボタン32、可能ベット額表示部31、選択ボタン34、国設定ボタン30、ルールボタン29、およびレバー操作権利表示部38が表示されている。
【0074】
単位ベットボタン32には、ベットできるメダルの単位枚数が表示されており、プレーヤは単位ベットボタン32に表示された数字をベット領域36までドラッグすることによって、所望の枚数のメダルを所望のベット領域36にベットすることができる。例えば、35枚のメダルをベットしたい場合は、単位ベットボタン32に表示されたメダル枚数『25』をベット領域36までドラッグし、さらに、単位ベットボタン32に表示されたメダル枚数『10』を同じベット領域36までドラッグすれば良い。或いは、メダル枚数『5』をベット領域36まで7回ドラッグしても良い。
【0075】
可能ベット額表示部31は、1回の遊技にベットできるメダルの最小枚数および最大枚数を表示する。選択ボタン34は、各種機能を実行するためのボタンを表示する。『REPEAT BET』は、前回ベットした内容と同じ内容でもう一度ベットするためのボタンである。『DOUBLE BET』は、すでにベットしているメダルの枚数を2倍にするためのボタンである。『ALL CANCEL』は、ベットしているメダルを取り消すためのボタンである。国設定ボタン30は、ディスプレイに表示された文字をその国の言葉に対応した文字に変更したり、通貨単位の表示を変更したりするためのボタンである。ルールボタン29は、遊技のルール説明を表示するためのボタンである。レバー操作権利表示部38は、レバー装置40が有効状態になったステーション10のみに表示され、プレーヤにレバー装置40の操作が出来る旨を報知する。
【0076】
また、ベット画面22の上方には、遊技結果表示部23、ベットタイマー表示部24、払い戻し額表示部25、ベット額表示部26、通貨表示部27、およびクレジット額表示部28が表示されている。遊技結果表示部23は、過去の遊技の結果を表示する。ベットタイマー表示部24は、次回の遊技に対するベットを受け付ける時間を表示する。払い戻し額表示部25は、前回の遊技においてプレーヤに払い戻された額を表示する。ベット額表示部26は、遊技に対してベットしている額を表示する。通貨表示部27は、通貨単位を表示する。クレジット額表示部28は、現在プレーヤが所有するクレジット数を表示する。このクレジット数は、ベット額に応じて減少し、払い戻された場合は払い戻された額に応じて増加する。
【0077】
また、本実施形態の場合、ステーション10に設けられた配当表示変更ボタン12を押圧することによって、オッズ表示部33に表示されたオッズの表示形式を変更することができるようになっている。例えば、図10に示すように、オッズ表示部33に表示されたオッズを『to』を用いた表示などに変更することができる。つまり、オッズが『3』の場合は『3to1』、オッズが『6』の場合は『6to1』、オッズが『52』の場合は『52to1』となるように表示することができる。例えば、1枚のメダルをオッズが『3to1』のシンボル『3』に賭けた場合、当籤すると3枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては4枚のメダルになる。また、1枚のメダルをオッズが『52to1』のシンボル『JOKER』に賭けた場合、52枚のメダルをさらに得ることになり、トータルとしては53枚のメダルになる。このように、ステーション10のディスプレイ20に表示されたオッズの表示形式を切り替えることができるため、プレーヤに対して最も見やすい表示形式に調整した上で遊技させることができる。
【0078】
(ゲーミングマシンの内部構成)
次に、本実施形態に係るゲーミングマシン1の内部構成を説明する。図11に示すように、ゲーミングマシン1は、ルーレット装置50と、マスコントローラ70と、複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)と、を備えている。また、ルーレット装置50とマスコントローラ70とはLAN68およびUSB67によって通信可能に接続されており、複数のステーション10とマスコントローラ70とはLAN69およびHUB11によって通信可能に接続されている。
【0079】
ルーレット装置50は、ドアスイッチ62およびドアLED63を有しており、インターフェイス基板64を介してUSB67によってマスコントローラ70に接続されている。そして、マスコントローラ70の制御によって、ドアスイッチ62の開閉が解除されたり、ドアLED63が点灯・消灯されたりする。
【0080】
また、ルーレット装置50は、モーションコントローラ66と、サーボパック65と、モータ61と、ポインター位置検出センサ56と、ピン位置検出センサ57と、を有している。モーションコントローラ66は、マスコントローラ70の制御に基づき、ウィル51の回転速度を計算によって決定し、サーボパック65を制御してモータ61を駆動させる。具体的に、モーションコントローラ66は、マスコントローラ70によって決定されたウィル51の回転最高速度と当籤位置までの回転角度とに基づき、後述する図20に示すようなウィル51の加速期間、定速期間、第1減速期間、第2減速期間の速度カーブを計算して決定し、ウィル51の回転を制御する。モータ61は、ウィル51に接続されており、駆動することによってウィル51を回転させることができる。また、モータ61の回転数を変更することで、ウィル51の回転速度を変速させたり、モータ61の回転方向を変えることでウィル51の回転方向を変更することができるようになっている。ポインター位置検出センサ56は、ウィル51のポインター53に向けてレーザー56aを送信させて戻ってくるまでの時間を検出する。検出された情報は、モーションコントローラ66を介してマスコントローラ70に送信され、ポインター53の傾きが判定されるようになっている。ピン位置検出センサ57は、ウィル51のピン54に向けてレーザー57aを送信させてピン54の位置を検出する。検出された情報は、モーションコントローラ66を介してマスコントローラ70に送信され、ウィル51の回転角度などが判定されるようになっている。
【0081】
また、ルーレット装置50は、ポインターLED55と、シンボルLED37と、スピーカ59と、を有している。ポインターLED55は、マスコントローラ70の制御によってポインター53をライトアップさせる。シンボルLED37は、マスコントローラ70の制御によってシンボル21をライトアップさせる。スピーカ59は、マスコントローラ70の制御によって外部に効果音を出力する。
【0082】
マスコントローラ70は、図12に示すように、サーバ制御CPU75と、サーバROM71と、サーバRAM72と、タイマ73と、を有している。サーバ制御CPU75は、図2のレバー操作権利抽籤部702、ウィル回転速度抽籤部703、当籤シンボル抽籤部715、ウィル回転速度カーブ調整部704、ウィル停止演出パターン抽籤部705、遊技実行部708、ピン位置判定部707、ポインター位置判定部706、当籤判定部709、およびレバー有効化部712の機能を少なくとも有する。サーバROM71は、サーバ制御CPUが実行する各種機能のプログラムなどを記憶する。サーバRAM72は、図2のベット情報記憶部701、回転速度データ記憶部713、および回転回数テーブル記憶部714の機能を少なくとも有し、図16のステーション管理テーブル、図17のウィル回転速度テーブル、図18のウィル停止演出パターンテーブル、図19の配当パターンテーブル、および回転速度データなどを記憶する。タイマ73は、図2のベット期間計測部711の機能を有し、各ステーション10のベット期間を計測する。
【0083】
ステーション10は、図13に示すように、ステーションコントローラ100と、液晶表示装置19と、配当表示変更ボタン12と、払い戻しボタン14と、ホッパー15と、メダルセンサ16と、レバー装置40と、スピーカ18と、を有している。
【0084】
ステーションコントローラ100は、ステーション制御CPU115と、ステーションROM111と、ステーションRAM112と、を有している。ステーション制御CPU115は、図2のベット情報受付部101、レバー有効化部109、レバー速度計測・判定部103、配当決定部107、当籤番号演出内容決定部106、および配当表示内容変更部105の機能を少なくとも有している。ステーションROM111は、ステーション制御CPU115が実行する各種機能のプログラムなどを記憶する。ステーションRAM112は、図2のベット情報記憶部102およびレバー速度情報記憶部104の機能を少なくとも有し、図14のベット情報管理テーブルおよび図15のレバー操作時間テーブルなどを記憶する。
【0085】
液晶表示装置19は、液晶駆動回路17を介してステーション制御CPU115に接続されており、ステーション制御CPU115の制御によって画像を表示する。また、液晶表示装置19は、ディスプレイ20を有しており、ディスプレイ20の前面に設けられたタッチパネル35から操作された情報は、ステーション制御CPU115によって処理されるようになっている。
【0086】
配当表示変更ボタン12は、プレーヤによる押圧操作によって、ディスプレイ20のオッズ表示部33に表示されたオッズの表示形式を変更するためのボタンである。払い戻しボタン14は、プレーヤによる押圧操作によって、メダルなどの遊技媒体を払い戻すためのボタンである。ホッパー15は、ステーション制御CPU115の制御によって、所定枚数のメダルを払い出し口から払い出す。メダルセンサ16は、メダル投入口から投入されたメダルを検出すると共に、投入されたメダルを演算し、その結果をステーション制御CPU115に送信する。レバー装置40は、プレーヤによる操作によって、ウィル51を回転させる装置である。スピーカ18は、ステーション制御CPU115の制御によって、遊技に関する効果音などを出力する。
【0087】
(ベット情報管理テーブル)
次に、図14を用いて本実施形態に係るステーション10が備えるベット情報管理テーブルについて説明する。ベット情報管理テーブルは、ステーションRAM112に記憶されており、プレーヤによってベットされたベット情報を格納する。ベット情報管理テーブルは、ベット種別欄とベット額欄とを有しており、各ベット種別に対してベットされたベット額が格納されている。そして、各ベット種別に対してベットされたベット額を合計したトータルベット額も格納されている。ここで、ベット種別とは、シンボル21に対応したディスプレイ20のベット領域36の種類と一致している。つまり、ベット種別には、『1』、『3』、『6』、『12』、『25』、『JOKER』、および『LOGO』の欄が格納されている。例えば、図14の場合、ベット種別『1』の欄にベット額『5』が格納されており、ベット種別『3』の欄にベット額『25』が格納されており、ベット種別『JOKER』の欄にベット額『10』が格納されている。そして、トータルベット額の欄には、ベット額を合計したベット額『40』が格納されている。このように、各ステーション10ごとに遊技に関するベット情報が管理されている。
【0088】
(レバー操作時間テーブル)
次に、図15を用いて本実施形態に係るステーション10が備えるレバー操作時間テーブルについて説明する。レバー操作時間テーブルは、レバー操作時間欄と速度レベル欄とを有している。レバー操作時間欄には、レバー装置40の操作時間が格納されている。つまり、レバー装置40のレバー41が操作されることによって、突起部48が始点センサ45から中間センサ46まで移動する時間を格納している。そして、速度レベル欄には、そのレバー操作時間に対応した速度レベルが格納されている。例えば、図15の場合、『〜5msec』のレバー操作時間に対応して『Slow』の速度レベルが格納されている。また、『6〜9msec』のレバー操作時間に対応して『Normal』の速度レベルが格納されている。また、『10msec〜』のレバー操作時間に対応して『Fast』の速度レベルが格納されている。なお、上記のレバー操作時間に対する速度レベルは、これらに限定される必要はなく、適宜設定可能である。
【0089】
(ステーション管理テーブル)
次に、図16を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備えるステーション管理テーブルについて説明する。ステーション管理テーブルは、ステーション欄と、ベット種別欄と、トータルベット額欄と、レバー操作権利欄と、を有している。ステーション欄には、マスコントローラ70に接続された複数のステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)の名前が格納されている。ベット種別欄には、各ベット種別に対して各ステーション10によって受け付けられたベット額が格納されている。トータルベット額欄には、各ステーション10ごとに受け付けられたベット額の合計値が格納されている。レバー操作権利欄には、レバー装置40の操作が有効状態若しくは無効状態である旨が格納されている。例えば、図16の場合、ステーションaの欄には、図14に示すベット情報管理テーブルに格納されたベット情報が格納されている。このように、ステーション管理テーブルには、各ステーション10が有するベット情報管理テーブルに格納されたベット情報が総括して格納されている。そして、トータルベット額が『55』のステーションcのレバー操作権利欄には、フラグ『1』が格納されている。このレバー操作権利欄にフラグ『1』が格納されたステーション10はレバー装置40の操作が有効状態となる。一方、レバー操作権利欄にフラグ『0』が格納されたその他のステーション10はレバー装置40の操作が無効状態となる。このように、最も多くのベットをしたステーション10におけるレバー装置40が有効状態になるため、ウィルを回転させるレバー装置40を操作するために、プレーヤが他のプレーヤよりも多くベットしようとするため、遊技が白熱したものになり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0090】
また、レバー操作権利欄にフラグ『1』が格納される条件として、所定の順に決定されたステーション10に対応するレバー操作権利欄にフラグ『1』が順次格納されるような仕様であっても良い。これによれば、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作の権利がステーション10ごとに順番に回ってくるため、無理にレバー装置40を操作しようとすることがなく、レバー装置40の損傷や劣化を防ぐことができる。
【0091】
また、レバー操作権利欄にフラグ『1』が格納される条件として、所定のベット額以上のベットを受け付けていないステーション10に対応するレバー操作権利欄にはフラグ『1』が格納されないようになっていても良い。これによれば、所定量の遊技価値がベットされないとレバー装置40の操作ができないため、レバー装置40を操作するために、最低でも所定量以上の遊技価値をプレーヤがベットするようになる。これにより、ゲーミングマシン1の遊技単価率を向上させることができる。また、所定量に満たない遊技価値をベットしたプレーヤはレバー装置40を操作できないため、誰も座っていないステーション10がレバー装置40の操作の権利を得ることがなく、また、遊技に参加していないプレーヤがレバー装置40の操作の権利を得るような不都合も生じない。
【0092】
(ウィル回転速度テーブル)
次に、図17を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備えるウィル回転速度テーブルについて説明する。ウィル回転速度テーブルは、速度レベル欄と初期回転速度欄とを有している。速度レベル欄には、図15に示すレバー操作時間テーブルに格納された速度レベル欄と同じ内容が格納されている。初期回転速度欄には、各速度レベル欄ごとにウィル51の初期回転速度が格納されている。例えば、図17の場合、『Slow』の速度レベルに対して『8rpm』と『9rpm』の初期回転速度が格納されている。また、『Normal』の速度レベルに対して『10rpm』と『11rpm』の初期回転速度が格納されている。また、『Fast』の速度レベルに対して『12rpm』と『13rpm』の初期回転速度が格納されている。これらは、ステーション10から操作されたレバー装置40の操作時間に対して、抽籤によってウィル51の初期回転速度を決定するために使用される。なお、上記の速度レベルに対する初期回転速度は、これらに限定される必要はなく、適宜設定可能である。
【0093】
このように、ウィル51を回転させるレバー装置40の操作時間に対応する回転速度でウィル51が回転するため、ウィル51の回転速度がその都度変更される。これにより、ウィル51の回転が毎回同じ仕様のゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0094】
(ウィル停止演出パターンテーブル)
次に、図18を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備えるウィル停止演出パターンテーブルについて説明する。ウィル停止演出パターンテーブルは、停止場所欄とウィル停止判定欄とを有している。停止場所欄には、『1』〜『10』までの10箇所の停止場所名が格納されている。つまり、図4に示すように、当籤シンボルが配置されたスポット52内での10区間の停止場所名が停止場所欄に格納されている。ウィル停止判定欄には、『1』か『0』のフラグが格納される。ウィル停止判定欄に『1』のフラグが格納された場合、『1』のフラグが格納された停止場所をポインター53が指すようにウィル51が回転を停止するようになっている。このウィル停止判定欄に『1』のフラグが格納されるか否かは、マスコントローラ70によって実行される抽籤で決定されるようになっている。例えば、図18の場合、停止場所『10』に対するウィル停止判定欄にフラグ『1』が格納されている。この場合、当籤シンボルの次のシンボル21までポインター53があたかも届いてしまうような演出をすることができる。なお、停止場所の数は、10箇所に限定される必要はなく適宜設定可能である。
【0095】
(配当パターンテーブル)
次に、図19を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70が備える配当パターンテーブルについて説明する。配当パターンテーブルは、シンボル欄と、スポット数欄と、プロブ欄と、オッズ欄と、ペイアウト率欄と、を有している。シンボル欄には、各種シンボル名が格納されている。スポット数欄には、ウィル51に配置された各シンボル21のスポット数が格納されている。プロブ欄には、当籤シンボルになるための抽籤確率が格納されている。オッズ欄には、各シンボル21に対するオッズが格納されている。ペイアウト率欄には、各シンボル21に対するペイアウト率(払い戻し率)が格納されている。ここで、ペイアウト率とは、プレーヤが投資した枚数に対して、どれだけの払い出しを行うかを百分率で表したものである。このペイアウト率が高いほど、プレーヤに対する払い戻しが高くなり、プレーヤにとっては有利となる。本実施形態において、配当パターンテーブルは、タイプA〜タイプCまで3種類あり、夫々はオッズが変更されることによってペイアウト率が変更されている。例えば、図19(a)のタイプAの場合、シンボル『JOKER』と『LOGO』のオッズは夫々『53』であり、トータルペイアウト率は96.032%である。それに対して、例えば、図19(b)のタイプBの場合、シンボル『JOKER』と『LOGO』のオッズは夫々『52』であり、トータルペイアウト率は95.503%でとなり、タイプAに比べてトータルペイアウト率が小さくなっている。このように、シンボル21に対するオッズを変更することによって、ペイアウト率が96.032%で最も高いタイプAの配当パターンテーブルから、ペイアウト率が94.974%で最も低いタイプCの配当パターンテーブルまで、適宜設定することが可能となっている。なお、これらの配当パターンテーブルは、オペレータによって設定されても良いし、例えば、マスコントローラ70が所定回数の遊技ごとに適宜変更して設定されても良い。なお、本実施形態では、『JOKER』と『LOGO』のオッズを変更することによってペイアウト率を調整しているが、その他のシンボル21に対するオッズを変更することによってペイアウト率を調整しても良い。このように、オッズを変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0096】
また、本実施形態では、図19の配当パターンテーブルのように、オッズを変更してペイアウト率を変更しているが、シンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を変更していても良い。例えば、本実施形態の場合、シンボル『1』の個数は26個、シンボル『3』の個数は13個、シンボル『6』の個数は7個、シンボル『12』の個数は4個、シンボル『25』の個数は2個、シンボル『JOKER』および『LOGO』の個数は1個づつで固定にされているが、この夫々の個数を変更することによって、ペイアウト率を調整していても良い。このように、シンボル21の個数を変更することによってペイアウト率を調整することができるため、例えば、ゲーミングマシン1の稼働率によってペイアウト率を調整するなど、効率良くゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0097】
(回転速度カーブの一例)
次に、図20を用いて本実施形態に係るマスコントローラ70によって制御されたモーションコントローラ66によって決定されるウィル51の回転速度カーブの一例について説明する。図20に示す回転速度カーブは、横軸をウィル51の回転角度、縦軸をウィル51の回転速度としている。ここで、ウィル51の回転角度とは、ウィル51が回転する角度であり、1周すると360度になる。図21に示すように、本実施形態に係るウィル51は、回転を開始すると、1msecの加速期間で最高速度Bに達する。この加速期間の初めの初期回転速度は、複数のステーション10のうち、ベット情報などに基づいて決定されたステーション10におけるレバー装置40の操作時間に対応した速度である。つまり、図17のウィル回転速度テーブルなどを用いて決定された初期回転速度である。また、加速期間における加速度Cは、最高速度Bになるまでの時間(1msec)=S字制御時間(500msecに設定)+加速度時間となるため、以下(数1)のようになる
【0098】
(数1)
C=B*2
ここで、C:加速期間における加速度、B:最高速度、である。
【0099】
なお、最高速度は、B=8rpm〜13rpmの仕様である。この最高速度は、初期回転速度を考慮して設定される。最高速度Bに達したウィル51は、1msecの定速期間を経由し、その後第1減速期間に移って大きく減速される。なお、ウィル51が加速期間と定速期間で回転する回転角度Dは、等加速度直線運動の公式を用いて以下(数2)のようになる
【0100】
(数2)
D=1/2*C+B
ここで、D:加速期間と定速期間での回転角度、C:加速期間における加速度、B:最高速度、である。
【0101】
また、第1減速期間は、停止位置まで残り半周になるまでの間にウィル51が大きく減速される期間である。この期間に進む回転角度Yは、等加速度直線運動の公式より以下(数3)になる。
【0102】
(数3)
Y=A−D−半周の距離
ここで、A:ウィル51の回転開始から停止するまでの回転角度、D:加速期間と定速期間での回転角度、Y:第1減速期間での回転角度、である。
【0103】
また、第1減速期間における減速度1は、等加速度直線運動の公式を用いて以下(数4)になる。
【0104】
(数4)
減速度1=(X2−B2)/(2*Y)
ここで、X:第1減速期間を終えた時点での回転速度、B:最高速度、Y:第1減速期間での回転角度、である。
【0105】
ウィル51は、第1減速期間を終えると、次の残りの半周は第2減速期間に入り、第1減速期間での減速度1よりも小さい減速度で減速されて、所定の停止位置で停止される。この第2減速期間における減速度2は、等加速度直線運動の公式を用いて以下(数5)になる。
【0106】
(数5)
減速度2=X2/(2*360*3)
ここで、X:第1減速期間を終えた時点での回転速度、である。
【0107】
なお、上記の計算式は、以下(数6)に示す等加速度直線運動の公式を利用して計算されている。
【0108】
(数6)
v=v0+a*t
s=v0*t+(1/2)*a*t2
v2−v02=2*a*s
ここで、v:速度、v0:初速度、a:加速度、t:時間、s:距離、である。
【0109】
上記のようにマスコントローラ70によってウィル51の回転速度が制御されて調整されている。このように、ウィル51の回転速度が所定の時間内において増減されるため、毎時間ウィル51の回転が同じゲーミングマシン1よりも、プレーヤが遊技に飽きることなく熱中しやすくなり、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。また、回転されたウィル51を、一旦大きく減速させた後に小さく減速させて停止させることができるため、例えば慣性が大きい大型のウィル51を用いた場合でも、短時間で緩やかに停止させることができ、ゲーミングマシン1の稼働率を向上させることができる。
【0110】
なお、ウィル51が回転する回転回数は、予め設定可能であり、例えば2周してから停止するなど、国ごとに設定された回転回数でウィル51は停止されるようになっている。このように、予め設定された所定の回転回数分だけウィル51を回転させることができるため、例えば国の規定で3周以上ウィル51を回転させる必要がある場合は3周以上回転させ、2周以上の回転で良い国の場合は、2周以上の回転でウィル51を停止させるなど、自由にウィル51の回転数を調整することができる。これにより、国によっては遊技のスピードアップを図ることができる。
【0111】
(ステーション側遊技処理)
次に、図21を用いてステーションコントローラ100により実行されるステーション側遊技処理について説明する。図21に示すように、先ず、ステーションコントローラ100は、ステーション10が備えるメダル投入口からメダルなどの遊技媒体が投入されたか否かを判定する(S11)。ステーションコントローラ100は、メダルが投入されていないと判定した場合は、メダルが投入されるまで待機する。一方、メダルが投入されたと判定した場合は、ステーションコントローラ100は、投入されたメダルに応じた額のクレジットを加算する(S12)。そして、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70に対してメダルの投入があったことを指示するメダル検出信号を送信する(S13)。
【0112】
その後、ステーションコントローラ100は、ステーション10が備えるディスプレイ20において、図9に示すようなベット画面22を表示すると共に、プレーヤがベットすることが可能なベットタイムをベットタイマー表示部24に表示する(S14)。そして、ステーションコントローラ100は、プレーヤからのベット操作を受け付けるベット操作受付処理を実行する(S15)。これにより、遊技に参加したプレーヤは、ベットの受け付けが可能となったベットタイム中に、ベットが出来るようになる。プレーヤからのベットが受け付けられると、ステーションコントローラ100は、ベットされたベット領域36およびそのベット額に関するベット情報をベット情報信号としてマスコントローラ70に送信する(S16)。その後、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70からベット期間の終了を知らせるベット期間終了信号を受信したか否かを判定する(S17)。ステーションコントローラ100は、ベット期間終了信号を受信していないと判定した場合は、再びプレーヤからのベット操作を受け付ける。一方、ベット期間終了信号を受信したと判定した場合は、ステーションコントローラ100は、ベットタイマー表示部24に表示されたベットタイムを0にすると共に、プレーヤからのベット操作の受け付けを終了する。
【0113】
次に、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70からレバー操作権利信号を受信したか否かを判定する(S19)。ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70からレバー操作権利信号を受信していないと判定した場合は、S23の処理に移行する。一方、レバー操作権利信号を受信したと判定した場合は、ステーションコントローラ100は、レバー装置40を解除する。即ち、レバー装置40を無効状態から有効状態に変更する(S20)。その後、ステーションコントローラ100は、プレーヤからのレバー装置40の操作があったか否かを判定する(S21)。レバー装置40の操作がないと判定した場合は、レバー装置40が操作されるまでステーションコントローラ100は、待機する。一方、ステーションコントローラ100は、プレーヤからのレバー装置40の操作があったと判定した場合は、レバー装置40の操作時間を測定する。つまり、プレーヤによってレバー装置40が操作され、レバー装置40が備える突起部48が始点センサ45から中間センサ46まで移動した時間を測定する。そして、測定した操作時間に基づき、図15のレバー操作時間テーブルを参照して速度レベルを決定し、その速度レベルに関する情報を含むレバー速度信号をマスコントローラ70に送信する(S22)。
【0114】
その後、ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70から当籤結果に関する情報を含む当籤結果信号を受信したか否かを判定する(S23)。ステーションコントローラ100は、マスコントローラ70から当籤結果信号を受信していないと判定した場合は、当籤結果信号を受信するまで待機する。一方、ステーションコントローラ100は、当籤結果信号を受信したと判定した場合は、当籤結果信号に含まれる当籤結果情報を基に、当籤番号などを報知する演出を決定し、液晶表示装置19やスピーカ18を通してプレーヤに報知する(S24)。その後、ステーションコントローラ100は、当籤結果情報に基づき、クレジットを払い出し(S25)、単位遊技が終了するまで待機し(S26)、マスコントローラ70から単位遊技終了信号を受信すると本ルーチンを終了する。
【0115】
(マスコントローラ側遊技処理)
次に、図22を用いてマスコントローラ70により実行されるマスコントローラ側遊技処理について説明する。図22に示すように、先ず、マスコントローラ70は、各ステーション10(10a、10b、10c、10d、10e)の何れかからメダル検出信号を受信したか否かを判定する(S51)。マスコントローラ70は、メダル検出信号を受信していないと判定した場合は、メダル検出信号を受信するまで待機する。一方、メダル検出信号を受信したと判定した場合は、マスコントローラ70は、ベット期間の計測を開始する(S52)。
【0116】
次に、マスコントローラ70は、ベット情報信号を各ステーション10から受け付けるベット情報信号受付処理を実行する(S53)。そして、マスコントローラ70は、受信したベット情報信号に基づき、図16のステーション管理テーブルにベット情報を格納して記憶する(S54)。その後、マスコントローラ70は、ベット期間が終了したか否かを判定する(S55)。マスコントローラ70は、ベット期間が終了していないと判定した場合は、再びベット情報信号受付処理を実行する。一方、マスコントローラ70は、ベット期間が終了したと判定した場合は、ベット期間終了信号を各ステーション10に送信する(S56)。
【0117】
次に、マスコントローラ70は、レバー操作権利抽籤処理を実行する(S57)。この処理により、マスコントローラ70は、図16のステーション管理テーブルに格納されたベット情報を参照して、レバー操作権利が得られるステーション10を決定する。そして、マスコントローラ70は、レバー操作権利が得られたステーション10に向けてレバー操作権利信号を送信する(S58)。
【0118】
次に、マスコントローラ70は、レバー速度信号を受信したか否かを判定する(S59)。マスコントローラ70は、レバー速度信号を受信していないと判定した場合は、レバー速度信号を受信するまで待機する。一方、マスコントローラ70は、レバー速度信号を受信したと判定した場合は、ウィル回転速度抽籤処理を実行する(S60)。この処理により、マスコントローラ70は、図17のウィル回転速度テーブルを参照して、ウィル51の初期回転速度を決定する。つまり、マスコントローラ70は、レバー装置40の操作があったステーション10から受信したレバー速度信号に基づき、初期回転速度を抽籤によって決定する。次に、マスコントローラ70は、当籤シンボル抽籤処理を実行し、複数のシンボル21の中から当籤シンボルを決定する(S61)。
【0119】
次に、マスコントローラ70は、ウィル停止演出パターン抽籤処理を実行する(S62)。この処理により、マスコントローラ70は、図18のウィル停止演出パターンテーブルを参照して、ウィル51の停止演出内容を決定する。つまり、マスコントローラ70は、当籤シンボルが配置されたスポット52内を指すポインター53の指し位置(即ち、停止場所)を抽籤によって決定し、それに基づき、ウィル51の回転角度を決定する。また、同時に、マスコントローラ70は、停止するまでにポインター53が接触する複数のピン54までの回転角度も夫々計算して決定する。その後、マスコントローラ70は、ウィル回転速度カーブ調整処理を実行する(S63)。この処理により、マスコントローラ70は、モーションコントローラ66を制御し、回転速度データに基づき所定時間内におけるウィル51の回転速度カーブを決定する。
【0120】
その後、マスコントローラ70は、遊技実行処理をしてウィル51を回転および停止させる(S64)。そして、マスコントローラ70は、当籤シンボルに基づき当籤判定処理を実行し(S65)、当籤結果情報を含む当籤結果信号をステーション10に送信する(S66)。その後、マスコントローラ70は、単位遊技を終了して、単位遊技終了信号を各ステーション10に送信し(S67)、本ルーチンを終了する。
【0121】
以上のゲーミングマシン1の動作によると、遊技に用いられるウィル51をマスコントローラ70の制御によって自動で回転および停止させることができる。これにより、単なるルーレット遊技とは異なり、遊技に様々な演出を施すことができ、遊技のエンターテイメント性を向上させることができる。また、各ステーション10に備えられたレバー装置40をプレーヤが操作することによって、遊技に用いるウィル51を回転させることができる。このように、プレーヤの手によって遊技をスタートできるため、プレーヤが遊技に参加している気分が向上し、遊技に対する愛着を深めることができる場合がある。また、複数のステーション10のうち、一のステーション10のプレーヤのみがレバー装置40の操作をすることができるため、レバー装置40を操作できる優越感やレバー装置40を操作したい願望をプレーヤに芽生えさせ、遊技のエンターテイメント性をより向上させることができる。
【0122】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0123】
例えば、本実施形態に係るゲーミングマシン1では、ルーレット装置50が備えるウィル51が縦型に設置されているが、水平方向に設置されていても良く、複数のステーション10から遊技するプレーヤからウィル51に付されたシンボル21が視認可能であれば良い。
【0124】
また、本実施形態に係るゲーミングマシン1では、ステーション10に設けられた配当表示変更ボタン12を押圧することによって、オッズ表示部33に表示されたオッズの表示形式を変更することができるが、これに限定される必要はなく、オペレーションの操作によってマスコントローラ70やステーションコントローラ100がオッズの表示形式を変更しても良い。また、表示形式は、『2to1』や『51to1』のような『to』を用いた表示に限定される必要はなく、その他の表示形式であっても良い。
【0125】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語および語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法などを推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁および一般的公共機関や、特許、法律用語または専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者などが本出願の技術的な内容およびその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的および本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献などを充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0126】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明および表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的または磁気的な信号の送受信、記録などが行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字などで表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明は、ゲーム端末から遊技価値をベットすることで、回転するウィルに付されたシンボルの当籤結果によって配当が得られるゲーミングマシン全般に利用することができる。
【符号の説明】
【0128】
1 ゲーミングマシン
21 シンボル
10 ステーション
20 ディスプレイ
36 ベット領域
40 レバー装置
50 ルーレット装置
51 ウィル
52 スポット
70 マスコントローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、
前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、
を備えたゲーミングマシンであって、
前記センターコントローラは、複数の前記ゲーム端末の前記ベット領域に定められたオッズを変更することによって、配当率を調整することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項2】
複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、
前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、
を備えたゲーミングマシンであって、
複数の前記シンボル配置領域に配置された複数の前記シンボルの個数を変更することによって、配当率を調整することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項3】
前記センターコントローラは、前記ゲーム端末の前記ディスプレイに表示された前記ベット領域に定められたオッズの表示形式を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーミングマシン。
【請求項1】
複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、
前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、
を備えたゲーミングマシンであって、
前記センターコントローラは、複数の前記ゲーム端末の前記ベット領域に定められたオッズを変更することによって、配当率を調整することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項2】
複数のシンボルが夫々配置された複数のシンボル配置領域を同一平面上に有し、当該シンボルを視認可能に回転するウィルと、
前記シンボルに対応した複数のベット領域を表示するディスプレイを有し、当該ベット領域に対する遊技価値のベットを受け付けると共に当該ベット領域に定められたオッズに基づいた配当を付与する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末においてベットされたベット領域およびベットした遊技価値を記憶し、前記ウィルの回転によって複数の前記シンボルの中から当籤シンボルを決定し、当該当籤シンボルと前記ゲーム端末でベットされた前記ベット領域に定められたオッズとに基づいて配当を付与するようにプログラムされたセンターコントローラと、
を備えたゲーミングマシンであって、
複数の前記シンボル配置領域に配置された複数の前記シンボルの個数を変更することによって、配当率を調整することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項3】
前記センターコントローラは、前記ゲーム端末の前記ディスプレイに表示された前記ベット領域に定められたオッズの表示形式を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーミングマシン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2012−100875(P2012−100875A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252081(P2010−252081)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]