説明

ゲームに供することができる詰合せ食品

【課題】 全く新たな趣向を取入れ、詰合せ食品を飲食するときに、その飲食する食品によってゲームやくじなどを楽しむことができる詰合せ食品を提供すること。
【解決手段】 外見を全く同一に形成した複数の食品3であって、その中の少なくとも一つの食品3に他の食品3と全く異なる味を付けた食品3a〜3cを一つのパッケージ1に詰めて成り、前記パッケージ1を開けて中の食品3,3a〜3cを食すとき、前記の異なる味を付けた食品3a〜3cを、ゲームやくじなどの当り又は外れなどとしてそのゲームやクジなどの入賞乃至等級付けの基礎として取扱うこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全く同一外観を呈する食品又は飲物の詰合せであって、その詰合せの中に他の物(食物又は飲物)とは全く異なる味の食物又は食物を混入しておくことにより、この異なる味の食物又は食物を、当該詰合せ食品を食すときに行うゲームやくじなどの当り(又はハズレ)などと規定しておき、その詰合せ食物や飲物を食し乍らゲームやくじなどを行うことができる詰合せ食品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から詰合せ食品は、歳暮,中元、或は、お土産や記念用などの贈答品などとして各種各様のもの多数が市場に提供され、旺盛な需要に支えられている。
【0003】
しかし、詰合せ食品は、それが菓子などの食物、或は、ジュースなどの飲物であっても、同一乃至は同種のものの詰合せが大半であり、また、詰合せに嗜好をこらしたものでも、好ましいと思われる品物との取り合わせや組合せに止まるため、詰合せ食品そのものの飲食形態は、専ら詰合わされた食品をごく一般的な態様で食したり飲んだりしているに過ぎない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明は、詰合せ食品における上記のような単一的な指向や飲食態様に対し、従来なかった全く新たな趣向を取入れ、詰合せ食品を飲食するときに、その飲食する食品によってゲームやくじなどを楽しむことができる詰合せ食品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明詰合せ食品の構成は、外見を全く同一に形成した複数の食品であって、その中の少なくとも一つの食品に他の食品と全く異なる味を付けた食品を一つのパッケージに詰めて成り、前記パッケージを開けて中の食品を食すとき、前記の異なる味を付けた食品を、ゲームやくじなどの当り又は外れなどとしてそのゲームやクジなどの入賞乃至等級付けの基礎として取扱うことを特徴とするものである。
【0006】
上記の本発明詰合せ食品において、詰合せには菓子又は飲料を用いる。この場合において、菓子は、洋菓子,和菓子のいずれでもよく、また、飲料は容器に入れたジュース等のノンアルコール系飲料、或は、ビール等のアルコール系飲料のいずれであってもよい。
【0007】
さらに、上記の菓子は個装されたもの、或は、個装されないもののいずれでもよいが、個装されたものではその菓子の外観の少なくとも一部が、直接、外部から見える態様での個装であることが望ましい。
【0008】
この意味で、容器に入った飲料も、その外観(飲料の色や性状など)が容器の外部から直接見えるようにした容器に入れたものであることが望ましい。
なお、詰合せ数は複数個であれば任意であるが、興趣を高めるには、4個以上20個程度までが妥当と考えられる詰合せ数である。但し、本発明において詰合せ個数は前記数値に限られるものではない。
【発明の効果】
【0009】
本発明詰合せ食品は上記の通りであって、外観が全く同一に見える菓子や、中身が見える状態で容器に入った同じに見える飲料を同じパッケージに詰合せたので、外見上は同一乃至同種の菓子や容器入り飲料の詰合せと何ら変わるところがないが、本発明では、詰合されて外見が同じに見える菓子や飲料の中の少なくとも1個に、好ましくは2〜3個に、詰合せた菓子や飲料の本来の味とは全く異なる味を付けたものを混入して詰合せたことにより、異なる味が付いた食品(菓子や飲料)を食した者は、全く想定していない味を味わうことになる。本発明において食品に付けられる異なる味は、一種類に限られるものではなく、また、同じ異なる味でも程度差を付けることがある。例えば、6〜12個程度の饅頭において、甘味の餡に対し塩っぽい味の餡や苦い味の餡、或は、辛味のある餡を入れた饅頭を2〜3個混入したり、或は、6本〜12本程度の容器入り炭酸飲料に対しその飲料の性状や色などは全く同一外見であるが酸味や苦味などを呈する飲料を混ぜておくことなどが考えられる。
【0010】
従って、上記のような詰合せ食品を、一例として詰合せ個数と同数の人数で分けて各人が夫々に飲食するとき、異なる味の食品を食した者が、この飲食自体をゲームとするイベント(催事)の当選者(或は入賞者)とすることにより、詰合せ食品を複数人で飲食するとき、その飲食行為自体をゲームやくじなどとして楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に本発明詰合せ食品の実施の形態例について、図を参照して説明する。図1は12個入りの万頭詰合せを模式的に斜視図で示したもので、1はボール紙やプラスチック紙製、或は、木製などの詰合せ容器(パッケージ)で、平面矩形状に形成され、個々の饅頭を区画して収容する仕切り2が設置されている。本発明では、仕切り2のない容器1を用いてもよく、また、容器1の形状も矩形以外の円形や他の多角形などであってもよい。仕切り2は、この例では縦3列横4段に形成されて12個の饅頭(菓子)を詰合せることができるようになっているが、容器1の大きさや収容個数は、一例であってこれに限られるものではない。
【0012】
3は上記の仕切り2によって区画された各区画に収容した外見を全く同一に形成した12個の饅頭であるが、本発明ではこの12個の饅頭3のうち、3個の饅頭3a,3b,3cに他の饅頭3と異なる味の餡を包ませてある。例えば、他の饅頭3が甘い餡であった場合、異なる味としては、一例として3個の饅頭3a〜3cとも同じ程度の塩味や辛味など甘味とは全く異なる味の餡をいれたもの、或は、塩味と辛味と苦味のように互に異なる味の餡を入れたもののいずれでもあってもよい。3個の饅頭3a〜3cとも同じ味の場合には、程度の差を付けることにより、その差に基づく等級などを付けることができる。
【0013】
上記のように形成された12個の饅頭3(3a〜3cを含む)は、ランダムに容器1に入れて包装を施してしまうと、全く同じ味の饅頭の詰合せにしか見えない。
そこで、この容器1を例えば6人〜12人の面前で開け、各人が所望する位置に収められている饅頭3を2個乃至1個取上げて食したとき、異なる味の饅頭3a〜3cを食べ当てた者が「当り」や「入賞」などとして他の景品をもらうなど、様々なゲーム態様でのゲームやくじなどとして、饅頭3の飲食行為を楽しむことができる。
【0014】
本発明の食品詰合せが、公知の詰合せ食品と大きく異なる点は、外見は全く同じであっても、味のみが他のものと著しく異なるものを混入しておくことによって、全く偶然に、本来の味とは全く異なる意外な味が付けられた食品を食した者が見せる意外な反応所作と、誰がその異なる味の食品に当るかは食す前には誰にも判らないという不確定性や高い偶然性があることによって、詰合せ食品を多人数で食す場の雰囲気が大いに盛り上がるという効果を得ることができる。
【0015】
上記のような効果は、上記例の饅頭3のような固形食品のみならず、例えばペットボトルや缶入りの様々な飲料を詰合せた詰合せ飲料についても同様に得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は以上の通りであって、外見を全く同一に形成した複数の食品であって、その中の少なくとも一つの食品を他の食品と全く異なる味に形成した食品を一つのパッケージに詰めて成り、前記パッケージを開けて中の食品を食すとき、前記異なる味が付けられた食品を、ゲームやくじの当りや外れなどのように、ゲームやクジなどの入賞や等級などとして取扱うようにしたから、家族や近所の仲間などと、同じ詰合せ食品を分けて食すとき、それをきわめて意外性の高いゲーム、或は、全く予測不納なゲームなどとして楽しむことができるので、遠足やレジャー等に持参する詰合せ食品としてきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】12個入りの本発明詰合せ饅頭を模式的に示した斜視図。
【符号の説明】
【0018】
1 詰合せ容器
2 仕切り
3 詰合せ饅頭
3a〜3c 他の饅頭3と異なる味が付けられた饅頭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外見を全く同一に形成した複数の食品であって、その中の少なくとも一つの食品に他の食品と全く異なる味を付けた食品を一つのパッケージに詰めて成り、前記パッケージを開けて中の食品を食すとき、前記の異なる味を付けた食品を、ゲームやくじなどの当り又は外れなどとしてそのゲームやクジなどの入賞乃至等級付けの基礎として取扱うことを特徴とするゲームに供することができる詰合せ食品。
【請求項2】
食品は、菓子又は飲料である請求項1の詰合せ食品。
【請求項3】
菓子は、洋菓子又は和菓子のいずれかである請求項2の詰合せ食品。
【請求項4】
飲料は、容器に入れたジュース等のノンアルコール系飲料、又は、ビール等のアルコール系飲料のいずれかである請求項2の詰合せ食品。
【請求項5】
菓子は、その菓子の外観の少なくとも一部が外部から直接見える態様で個装した請求項3の詰合せ食品。
【請求項6】
容器に入った飲料は、その飲料の色や性状などが容器の外部から直接見える容器に入れた請求項3の詰合せ食品。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2006−280238(P2006−280238A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−102430(P2005−102430)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(505117629)株式会社フレンド・ダイレクト (1)
【出願人】(505117571)有限会社アイ・ポイント (1)
【Fターム(参考)】