説明

ゲームシステム、ゲーム機及びゲームシステム用プログラム

【課題】ゲーム開始までの待ち時間を有効に活用するゲームシステム、ゲーム機及びゲームシステム用プログラムを提供する。
【解決手段】対戦ゲームを実行するゲームシステム(1)であって、プレイヤが対戦ゲームの開始を指示する指示部(30)と、指示部(30)による対戦ゲーム開始の指示後から対戦ゲームの開始前までに、ミニゲームを実行するミニゲーム実行部(22)と、対戦ゲームの内容を制御する対戦ゲーム制御部(21)を備え、対戦ゲーム制御部(21)は、ミニゲームを実行した結果を対戦ゲームの内容に反映させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤが対戦する対戦ゲームを実行するゲームシステム、ゲーム機及びゲームシステム用プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技場などに設置されたゲーム機は、複数のプレイヤが同一のゲームに参加する多人数参加型が増えており、それに伴い必要とされるゲーム機の付加的な機能が多岐に渡っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、複数のプレイヤが順番に同一のゲームに参加できるターン制ゲームを実行するゲーム装置であり、自分の順番を待つプレイヤは、その待ち時間に個人ゲームをプレイして、退屈さを解消させている。
【0003】
このような複数のプレイヤが同時に参加するゲームは、ゲームに参加するプレイヤを募る必要があり、ゲーム機にもそのような機能が設けられている。例えば、プレイヤがゲーム開始の指示後、特定の時間だけゲーム開始を待機させる待ち時間をゲーム機に設け、その待ち時間中に他のプレイヤが現れたら、一緒にゲームをプレイできるようにしている。
しかし、このような参加を募ってゲームを実行するゲーム機は、最初にゲーム開始を指示したプレイヤが、待ち時間が経過するまでゲームを開始することができないという問題があった。
【特許文献1】特開2005−245927号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、ゲーム開始までの待ち時間を有効に活用するゲームシステム、ゲーム機及びゲームシステム用プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を括弧内に付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、対戦ゲームを実行するゲームシステム(1)であって、プレイヤが前記対戦ゲームの開始を指示する指示部(30)と、前記指示部(30)による前記対戦ゲーム開始の指示後から前記対戦ゲームの開始前までに、ミニゲームを実行するミニゲーム実行部(22)と、を備えるゲームシステム(1)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のゲームシステム(1)において、前記対戦ゲームの内容を制御する対戦ゲーム制御部(21)を備え、前記対戦ゲーム制御部(21)は、前記ミニゲームを実行した結果を前記対戦ゲームの内容に反映させること、を特徴とするゲームシステム(1)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゲームシステム(1)において、前記ミニゲームは、前記対戦ゲームの内容に関連した内容のゲームであること、を特徴とするゲームシステム(1)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のゲームシステム(1)において、前記対戦ゲームは、レースゲームであること、を特徴とするゲームシステムである。
請求項5の発明は、請求項4に記載のゲームシステム(1)において、前記ミニゲームは、レースゲームであり、前記対戦ゲーム制御部(21)は、前記ミニゲームの順位に基づいて、前記対戦ゲームの開始時の順位を決定すること、を特徴とするゲームシステム(1)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のゲームシステム(1)において、前記対戦ゲームは、シューティングゲームであること、を特徴とするゲームシステム(1)である。
請求項7の発明は、請求項6に記載のゲームシステム(1)において、前記ミニゲームは、シューティングゲームであり、前記対戦ゲーム制御部(21)は、前記ミニゲームの結果に基づいて前記プレイヤの技量を確認し、前記確認した技量に応じて、前記対戦ゲームの対戦者同士の対戦ゲーム中における能力を近づけるように制御すること、を特徴とするゲームシステム(1)である。
請求項8の発明は、 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のゲームシステム(1)において、前記対戦ゲーム制御部(21)及び前記ミニゲーム実行部(22)が設けられ、前記対戦ゲーム及び前記ミニゲームを統合して管理する管理部(50)を備えること、を特徴とするゲームシステム(1)である。
【0006】
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のゲームシステム(1)に含まれるゲーム機(10)であって、前記対戦ゲーム及び前記ミニゲームを操作する操作部(30)と、前記操作部(30)の操作内容に応じて、前記対戦ゲーム及び前記ミニゲームの内容を表示する表示部(40)と、を備えるゲーム機(10)である。
【0007】
請求項10の発明は、対戦ゲームを実行するゲームシステム用プログラムであって、
ゲームシステム(1)を、前記対戦ゲームの開始をプレイヤによって指示される指示手段(S103)と、前記指示手段(S103)による前記対戦ゲーム開始の指示後から前記対戦ゲームの開始前までに、ミニゲームを実行させるミニゲーム実行手段(S104)、として機能させるゲームシステム用プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)ゲームシステムは、対戦ゲーム開始の指示後から対戦ゲームの開始前までに、ミニゲームを実行するので、対戦相手である他のプレイヤが参加するか否かを待機する待ち時間を、プレイヤが退屈な思いをすることなく過ごすことができる。
(2)ゲームシステムは、対戦ゲームの内容を制御する対戦ゲーム制御部を備え、対戦ゲーム制御部は、ミニゲームを実行した結果を、プレイヤの対戦ゲームの内容に反映させているので、対戦ゲームの遊戯性を向上させることができ、また、プレイヤのミニゲームに対する熱意を向上させることができる。
(3)ミニゲームは、対戦ゲームの内容に関連した種類であるので、プレイヤの対戦ゲーム及びミニゲームに対する興味を向上させることができる。
(4)対戦ゲーム及びミニゲームは、レースゲームであるので、ミニゲームの順位に基づいて、対戦ゲームの開始時の順位を決定することができ、対戦ゲームの遊戯性を向上させることができる。
(5)対戦ゲーム及びミニゲームは、シューティングゲームであり、ミニゲームの結果に基づいてプレイヤの技量を確認し、確認した技量に応じて、対戦ゲームの対戦者同士の能力を近づけるように制御することができるので、プレイヤごとの技量の差を小さくして対戦ゲームの遊戯性を向上させることができる。
(6)対戦ゲーム制御部及びミニゲーム実行部が設けられ、対戦ゲーム及びミニゲームを統合して管理する管理部を備えているので、対戦ゲーム及びミニゲームの進行状況やゲーム結果を、各プレイヤのゲーム内容に効率よく反映させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ゲーム開始までの待ち時間を有効に活用するゲームシステム、ゲーム機及びゲームシステム用プログラムを提供するという目的を、待ち時間中にミニゲームを実行することによって実現する。
【実施例1】
【0010】
以下、図面等を参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明によるゲームシステムの実施例1を示す図である。また、図2は、本発明によるゲーム機の実施例1の詳細を示す図である。
ゲームシステム1は、図1に示すように、複数のゲーム機10(10−1〜10−3)を管理部50によって接続し、複数人のプレイヤが同一のゲームに参加して対戦することができるシステムである。
ゲーム機10は、図2に示すように、制御部20、操作部30及び表示部40を備えており、対戦式のドライブゲーム(レースゲーム)を実行するゲーム端末機である。ドライブゲームは、プレイヤがゲーム上に設定された自動車を操作し、他のプレイヤの自動車と速さを競うゲームである。
【0011】
制御部20は、対戦ゲーム制御部21及びミニゲーム実行部22を有し、操作部30及び表示部40に接続されたCPUを含んだ制御回路(コンピュータ)であり、ゲーム機10を統合制御している。具体的には、操作部30の操作内容に基づいて、ドライブゲームの進行を制御し表示部40にその進行状況をゲーム画面として表示させる。また、ゲーム開始の指示前は、デモ(待ち受け)画面などを表示部40に表示させている。
対戦ゲーム制御部21は、ドライブゲームがインストールされており、ドライブゲームを管理する制御回路であり、操作部30の操作内容に応じて、ドライブゲームを進行させて表示部40にゲームの進行状態(図3参照)を表示させる。また、対戦ゲーム制御部21は、ゲーム開始が指示された後からドライブゲーム開始までの間に、所定の待ち時間(例えば、50秒)を設け、対戦相手である他のプレイヤの参加を待機する機能を有している。なお、待ち時間が経過しても他のプレイヤが現れなかった場合は、プレイヤは、対戦ゲーム制御部21が操作する対戦相手とドライブゲームを行う。
【0012】
ミニゲーム実行部22は、ドライブゲームのミニゲームであるミニドライブゲームがインストールされており、ミニドライブゲームを管理する制御回路である。ミニゲーム実行部22は、対戦ゲーム制御部21が待ち時間であるときにミニドライブゲームを実行する。この待ち時間に実行されたミニドライブゲームの結果に基づいて、対戦ゲーム制御部21が、ドライブゲームの自動車のスタート位置を決定する。
操作部(指示部)30は、ドライブゲームをプレイするときや、ゲーム開始の指示を出すときなどに使用される十字式のレバー及び複数のボタンを備えている。
【0013】
表示部40は、ドライブゲーム及びミニドライブゲームの進行画面や、ゲーム開始前のデモ画面を表示するディスプレイである。
管理部50は、図1に示すように、ゲーム機10(10−1〜10−3)を複数台つないで、ドライブゲーム上の各プレイヤのゲーム内容を、他のプレイヤのゲーム内容に反映させる通信回路である。本実施例では、ゲーム機10−1及びゲーム機10−2は、遊技場Aに設置され、ゲーム機10−3のみ遊技場Aとは離れた別の場所にある遊技場Bに設置されている。管理部50は、ゲーム機10−1及びゲーム機10−2とは、通信ケーブル51によって接続され、ゲーム機10−3とは、光ケーブルなどの高速通信ケーブル52によって接続されている。なお、高速通信ケーブルは、光ケーブルに限られず、公共の通信網などを活用することができる。
【0014】
次に、ドライブゲーム及びミニドライブゲームについて説明する。
図3は、ゲーム機で実行させるドライブゲームの表示画像の一例である。
ドライブゲームは、具体的には、複数のプレイヤが、それぞれドライブゲーム上で割り当てられた自動車を操作して、同一のコースを競争する対戦ゲームである。プレイヤの自動車C1は、図3に示すように、あたかもプレイヤがその自動車を運転しているかのように表示部40の画面手前側に表示される。また、自動車C1よりも前を走行する他のプレイヤの自動車C2は、自動車C1の前方に表示される。さらに、図3の表示画面上の上部には、自動車のバックミラーを模擬したバックミラー画像部41が設けられ、自動車C1よりも後方を走行する他のプレイヤの自動車C3の画像が表示される。このようにして、表示部40に表示されるドライブゲームの画像を介して、プレイヤは自分の運転する自動車C1の状況を確認しながら、実際の自動車レースのような感覚でドライブゲームを楽しむことができる。
【0015】
ミニドライブゲームは、ドライブゲーム開始までの待ち時間に実行されるドライブゲームの内容と同様のミニゲームである。ただし、ミニドライブゲームで使用される自動車のコースは、ドライブゲームのコースよりも小規模なコースとなる。ミニドライブゲームでは、ゲーム開始を指示したプレイヤは、対戦者である他のプレイヤが参加するまでは、プレイヤが単独で自分の自動車でコース上を運転して待ち時間を過ごす。他のプレイヤが参加したときは、プレイヤの自動車の後方に、他のプレイヤの自動車が出現し、互いに先頭を競う。他のプレイヤが順次参加するたびに、コース上の自動車の最後尾にそのプレイヤの自動車が随時追加表示され、ミニドライブゲームに加わる。
所定の待ち時間が経過した時点で、ミニドライブゲームは終了し、終了時点の順位が反映されて、ドライブゲームのスタート位置が決定される。具体的には、ミニドライブゲームを1位で終えたプレイヤは、ドライブゲームのスタート位置が先頭になるように設定され、ミニドライブゲームを2位で終えたプレイヤは、ドライブゲームのスタート位置が2番目になるように設定される。以上のように、ミニドライブゲームは、実際の自動車レースの予選レースを模擬したようなゲームであり、ドライブゲームの遊戯性を更に向上させている。
【0016】
次に、本実施例のゲーム機の動作を、図1に示したゲームシステム1に基づいて説明する。ここで、ゲーム機10は、上述したように3台(10−1〜10−3)あるので、各ゲーム機の各部位には共通の番号(−1、−2、−3)を付与する。
図4は、図1に示すゲームシステムの動作フローを示す図である。
遊技場A及び遊技場Bに配置されたゲーム機10−1、ゲーム機10−2及びゲーム機10−3は、図4に示すように、電源が投入されたら(S101)、各表示部40にデモ画面を表示して(S102)、プレイヤからゲーム開始の指示を待つ(S103)。
遊技場Aのゲーム機10−1で、第1のプレイヤ(最初にドライブゲームを使用するプレイヤを示す)が操作部30−1を介してドライブゲーム開始の指示を入力したら(S103:Yes)、制御部20−1は、ミニゲーム実行部22によってミニドライブゲームを第1のプレイヤに対して実行し(S104)、ゲーム機10−1がミニドライブゲームを実行中である旨の情報を、管理部50に送信する。次に、制御部20−1は、所定の待ち時間が経過したか否かを確認する(S105)。待ち時間が経過していたら(S105:Yes)、ミニドライブを終了する(S108)。
待ち時間が経過していないときは(S105:No)、制御部20−1は、ミニドライブゲームの実行中に、他の参加者の有無の情報を管理部50から受信して確認する(S106)。
【0017】
他の参加者が現れたとき(S106:Yes)、例えば、第2のプレイヤが遊技場Bにあるゲーム機10−3で、操作部30−3を介してゲーム開始を指示したら、制御部20−3は、管理部50に参加者が増えた旨の情報を送信する。管理部50は、プレイヤが増えた旨の情報をゲーム機10−1に送信し、ミニドライブゲーム上の第1のプレイヤが操作している自動車の後方に、第2のプレイヤの操作する自動車を出現させて(S107)、ミニドライブゲームを継続して実行させる(S104)。ここで、第1のプレイヤのゲーム機10−1の表示部40−1には、ミニドライブゲームの画像のバックミラー画像部41に、第2のプレイヤの自動車が出現し、また、第2のプレイヤのゲーム機10−3の表示部40−3には、第2のプレイヤの自動車の前方に第1のプレイヤの自動車が表示された状態でミニドライブゲームの画像が表示される。
仮に、他の参加者が現れないときは(S106:No)、引き続きミニドライブゲームを実行する(S104)。
【0018】
制御部20−1は、ミニドライブゲームを実行し、所定の待ち時間が経過したら、ミニドライブゲームを終了する(S108)。
ミニドライブゲームが終了したら、管理部50は、ミニドライブゲームの結果(順位)を集計し、各ゲーム機10の制御部20にその結果を送信する。結果を受信した各ゲーム機10は、その結果に基づいて各プレイヤのスタート位置を決定し、各プレイヤの自動車をコース上に表示する(S109)。各プレイヤの自動車が適正に表示されたら、各ゲーム機10は、ドライブゲームを同時に開始し(S110)、各プレイヤの自動車が所定の周回数を終えたら、結果(順位)を表示部40に表示して、ドライブゲームが終了となる(S111)。
【0019】
以上より、実施例1のゲーム機及びゲームシステムには以下のような効果がある。
(1)ゲーム機10は、ドライブゲーム開始の指示後からドライブゲームの開始前までの待ち時間に、ミニドライブゲームを実行するので、対戦相手である他のプレイヤが参加するか否かを待機する待ち時間を、プレイヤが退屈な思いをすることなく過ごすことができる。
(2)ゲーム機10は、ドライブゲームの内容を制御する対戦ゲーム制御部21を備え、対戦ゲーム制御部21は、ミニドライブゲームを実行した順位を、プレイヤのドライブゲームのスタート位置に反映させているので、ドライブゲームの遊戯性を向上させることができ、また、プレイヤのミニドライブゲームに対する熱意を向上させることができる。
【0020】
(3)ミニドライブゲームは、ドライブゲームの予選レースであるので、実際の自動車レースのようなレース形式を表現でき、プレイヤのドライブゲームに対する興味を向上させることができる。
(4)複数のゲーム機(10−1〜10−3)を接続して管理する管理部50を備えているので、複数のゲーム機の間で同一のドライブゲーム及びミニドライブゲームを実行することができ、複数のプレイヤを参加させて、ドライブゲームの遊戯性を向上させることができる。また、管理部50は、通信ケーブル51や高速通信ケーブル52などの通信網を活用することができ、遠方に配置されたゲーム機10との対戦プレイも容易に実現することができる。
【実施例2】
【0021】
図5は、ゲーム機で実行させるシューティングゲームの表示画像の一例である。なお、実施例2の説明では、前述した実施例1と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
実施例2と実施例1との相違点は、管理部50がCPUを有した制御回路であり、実施例1の対戦ゲーム制御部21及びミニゲーム実行部22をプログラム(ゲームシステム用プログラム)として管理部50にインストールしている点と、実施例1で実行されていたドライブゲーム及びミニドライブゲームが、実施例2では、シューティングゲーム及びミニシューティングゲームである点である。
管理部50は、図1に示すような複数のゲーム機10によってプレイされるシューティングゲーム及びミニシューティングゲームの進行内容などを一括して制御している。
これに伴い、本実施例のゲーム機10の制御部20は、管理部50から送信されるゲーム内容に基づいて、ゲームの進行状況を表示部40に表示させ、また、操作部30から受信したプレイヤの操作内容(ゲーム開始指示やゲームキャラクタの操作など)を管理部50に送信している。
【0022】
シューティングゲームは、図5に示すように、ゲームに参加したプレイヤが、ゲーム内のキャラクタを操作し、武器などを使用して他のプレイヤが操作する他のキャラクタと対戦するゲームである。また、キャラクタが3人以上のときは、グループが2つ以上に別れることができ、グループ間で対戦することができる。例えば、図5に示すように、第1のプレイヤがキャラクタP1を、第2のプレイヤがキャラクタP2を、第3のプレイヤがキャラクタP3を操作するとき、第2のプレイヤ及び第3のプレイヤがグループ(味方)となり、第1のプレイヤと対戦することができる。
なお、各キャラクタには体力値が予め設定され、武器などによる攻撃により体力値が減少し、体力値がゼロになったときに、そのキャラクタは動けなくなり、勝敗が決定する。体力値は、図5に示すシューティングゲーム画像の右下に体力値表示部42として表示される。
【0023】
ミニシューティングゲームは、シューティングゲームと同様の内容のゲームであり、実施例1のミニドライブゲームと同様に、待ち時間に実行されるミニゲームである。操作部30によってゲーム開始を指示したプレイヤは、対戦者である他のプレイヤが参加するまでは、管理部50で操作される敵キャラクタと対戦して待ち時間を楽しむ。他のプレイヤが参加したときは、プレイヤのキャラクタの前方に、他のプレイヤのキャラクタが敵キャラクタの代わりに現れ、お互いに対戦する。他のプレイヤが順次参加するたびに、キャラクタが追加表示され、各プレイヤがそれぞれに対戦する。
所定の待ち時間が経過した時点で、ミニシューティングゲームは終了し、各ゲーム機10の管理部50は、各プレイヤの技量を相対的に評価して、シューティングゲームのグループ分けや、各プレイヤのキャラクタの能力を近づくように変更して、シューティングゲームの対戦内容を均衡させる。
具体的には、技量の低いプレイヤ同士が同じグループに分けられないようにしたり、技量の低いプレイヤが操作するキャラクタの能力や武器を強力にしたりすることで、ゲーム全体のレベルを均衡させる。
【0024】
以上より、実施例2のゲームシステム、ゲーム機及びゲームシステム用プログラムには、以下のような効果がある。
(1)対戦ゲーム制御部及びミニゲーム実行部を統合して管理する管理部を備えているので、対戦ゲーム及びミニゲームの進行状況やゲーム結果を、複数のゲーム機のゲーム内容に効率よく反映させることができる。
(2)ゲーム機10の制御部20は、ミニシューティングゲームの結果に基づいてプレイヤの技量を確認し、確認した技量に応じて、対戦ゲームの対戦者同士の能力を近づけるように制御し、また、プレイヤ間のグループ分けをするので、シューティングゲームの対戦内容を均衡させ、ゲームの遊戯性を向上させることができる。
(3)対戦ゲーム制御部21及びミニゲーム実行部22の機能が、プログラムとして管理部50にインストールされているので、ゲーム機の制御部20に設ける制御回路の一部を省略又は単純化することができ、ゲーム機10のコストを低減させることができる。
【0025】
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。図6は、ゲーム機10の変形例を示す図である。
(1)各実施例では、ゲームシステム1は、管理部50により、ゲーム機10を3台接続して使用したが、それ以上又はそれ以下の台数のゲーム機10でゲームシステム1を構成してもよい。
(2)各実施例では、1台のゲーム機10に対して1人のプレイヤがゲームをプレイしているが、図6に示すように2人以上のプレイヤが1台のゲーム機でプレイするようにしてもよい。
(3)各実施例では、対戦ゲームとして、ドライブ(レース)ゲーム及びシューティングゲームを用いたが、それ以外のゲームに用いてもよい。例えば、複数人でプレイするサッカーなどのスポーツゲームに用いることも可能である。
(4)各実施例では、管理部50は、ゲーム機10とは別体で設けられたが、ゲーム機10内に設けてもよい。例えば、実施例1のように、管理部50が通信回路であるときは、各ゲーム機10内に管理部50を設けることも可能であるし、また、実施例2のように、管理部50がゲーム内容を統括制御している場合は、複数のゲーム機10のうち、1台に管理部50を設け、そのゲーム機を中心として、その他のゲーム機を制御することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明によるゲームシステムの実施例1を示す図である。
【図2】本発明によるゲーム機の実施例1の詳細を示す図である。
【図3】ゲーム機で実行させるドライブゲームの表示画像の一例である。
【図4】図1に示すゲームシステムの動作フローを示す図である。
【図5】ゲーム機で実行させるシューティングゲームの表示画像の一例である。
【図6】ゲーム機の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1 ゲームシステム
10 ゲーム機
20 制御部
21 対戦ゲーム制御部
22 ミニゲーム実行部
30 操作部
40 表示部
50 管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対戦ゲームを実行するゲームシステムであって、
プレイヤが前記対戦ゲームの開始を指示する指示部と、
前記指示部による前記対戦ゲーム開始の指示後から前記対戦ゲームの開始前までに、ミニゲームを実行するミニゲーム実行部と、
を備えるゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記対戦ゲームの内容を制御する対戦ゲーム制御部を備え、
前記対戦ゲーム制御部は、前記ミニゲームを実行した結果を前記対戦ゲームの内容に反映させること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ミニゲームは、前記対戦ゲームの内容に関連した内容のゲームであること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記対戦ゲームは、レースゲームであること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲームシステムにおいて、
前記ミニゲームは、レースゲームであり、
前記対戦ゲーム制御部は、前記ミニゲームの順位に基づいて、前記対戦ゲームの開始時の順位を決定すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記対戦ゲームは、シューティングゲームであること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のゲームシステムにおいて、
前記ミニゲームは、シューティングゲームであり、
前記対戦ゲーム制御部は、前記ミニゲームの結果に基づいて前記プレイヤの技量を確認し、前記確認した技量に応じて、前記対戦ゲームの対戦者同士の対戦ゲーム中における能力を近づけるように制御すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記対戦ゲーム制御部及び前記ミニゲーム実行部が設けられ、前記対戦ゲーム及び前記ミニゲームを統合して管理する管理部を備えること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のゲームシステムに含まれるゲーム機であって、
前記対戦ゲーム及び前記ミニゲームを操作する操作部と、
前記操作部の操作内容に応じて、前記対戦ゲーム及び前記ミニゲームの内容を表示する表示部と、
を備えるゲーム機。
【請求項10】
対戦ゲームを実行するゲームシステム用プログラムであって、
ゲームシステムを、
前記対戦ゲームの開始をプレイヤによって指示される指示手段と、
前記指示手段による前記対戦ゲーム開始の指示後から前記対戦ゲームの開始前までに、ミニゲームを実行させるミニゲーム実行手段、
として機能させるゲームシステム用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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