ゲームシステム、タイピングゲーム装置及びサーバ
【課題】 使用期限が規定されたデータのデータ管理を厳格に行うことのできるゲームシステム、タイピングゲーム装置及びサーバを提供することを目的とする。
【解決手段】 ゲームシステム100を構成するタイピングゲーム装置1に電源が投入されると、サーバ80にデータリストを要求する。サーバ80は、データリストが要求されると、当該タイピングゲーム装置1の使用中楽曲データと、最新楽曲データからなるデータリストを作成し、タイピングゲーム装置1に送信する。この際、サーバ80は、データリストを構成する楽曲データの使用期限に基づいて、対応する信号を付加する。データリストを受信すると、タイピングゲーム装置1は、このデータリストに付加された信号に基づいて、楽曲データの削除、楽曲データに係る警告、楽曲データのダウンロードを行う。
【解決手段】 ゲームシステム100を構成するタイピングゲーム装置1に電源が投入されると、サーバ80にデータリストを要求する。サーバ80は、データリストが要求されると、当該タイピングゲーム装置1の使用中楽曲データと、最新楽曲データからなるデータリストを作成し、タイピングゲーム装置1に送信する。この際、サーバ80は、データリストを構成する楽曲データの使用期限に基づいて、対応する信号を付加する。データリストを受信すると、タイピングゲーム装置1は、このデータリストに付加された信号に基づいて、楽曲データの削除、楽曲データに係る警告、楽曲データのダウンロードを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用期限が規定されたデータのデータ管理を厳格に行うことのできるゲームシステム、タイピングゲーム装置及びサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワーク通信網の発達により、大容量のデータが転送可能となっている。これにより、ネットワーク通信網を介して、音楽データや、映画などの映像データをサーバから顧客に提供するオンデマンド配信システム等のデータ配信システムが開発されている。
このようなデータ配信システムとして、例えば、特許文献1に記載されたデータ配信システムがある。
【0003】
【特許文献1】特開2004−134880号公報
【0004】
また、電子情報技術の進歩により、多種多様なゲームが開発され、ネットワーク通信網を利用したゲームも数多く開発されている。
このようなネットワーク通信網を利用したゲームにおいては、前述した音楽データや映像データと同様に、ネットワーク通信網を介して、ゲームデータが配信されることも多く行われている。
例えば、パーソナルコンピュータ等で行われるゲームであって、多人数参加型のネットワーク・ロールプレイングゲームでは、ネットワーク通信網を介して、サーバからゲームデータが配信されることにより、プレイヤが冒険できる地域が拡張されたり、新たなアイテムが追加されたりする。
【0005】
一方、このようなネットワーク通信網を介して配信されるデータ及びプログラムにおいては、データやプログラムの製作者の都合により、使用期限が規定されることもある。
例えば、音楽データ等の場合には、アーティストの意向や当該アーティストの所属するレコード会社との契約等により使用期限が規定される場合があり、ゲームデータの場合にも当該ゲームデータのプレミアム感を増すため、製作者側の意向によりゲームデータの使用期限を限定する場合がある。
このような場合には、アーティストやレコード会社との契約の遵守や、データのプレミアム感を維持する為、配信されたデータの使用期限の管理を厳格に行う必要性が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した使用期限が規定されたゲームデータを特許文献1に記載されている配信方法でタイピングゲーム装置のようなゲーム機(所謂、業務用ゲーム機)に配信した場合において、サーバ側で管理する際には、サーバ側の使用期限の経過したゲームデータを単純に削除しただけでは、当該ゲームデータの供給は停止することができるものの、既に配信されているゲームデータについては何等の処置も行うことができない。
また、ゲーム機側で使用期限を管理する際には、当該業務用ゲーム機が設置されている店舗において、店員が各ゲーム機に対して期限切れとなったデータを削除する操作を手作業で行わなければならず、店舗側に対してデータ管理に関する負担が大きくなる。
更に、ゲームデータを配信する側にとっては、当該ゲーム機から使用期限が経過したデータが削除されているかどうかを確認することは困難である。従って、当該ゲームデータの使用期限を厳格に管理することはできないという問題点が生じる。
【0007】
本発明は、上述した問題点に鑑み、タイピングゲーム装置及びゲームシステムに関し、特に、使用期限があるデータのデータ管理を簡単且つ確実に実行可能なゲームシステムを提供するとともに、当該ゲームシステムに用いられるタイピングゲーム装置及びサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、サーバ(例えば、サーバ80)と通信するゲーム通信手段(例えば、ゲーム通信手段25)と、タイピングゲームを実行するゲーム制御手段(例えば、CPU10)と、を有するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)と、前記タイピングゲーム装置と通信するサーバ通信手段(例えば、サーバ通信手段83)とを有するサーバ(例えば、サーバ80)とからなるゲームシステム(例えば、ゲームシステム100)において、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、日時を計時する計時手段(例えば、サーバタイマ86)と、データの使用期限が規定され、タイピングゲームで使用されるゲームデータを記憶する記憶手段(例えば、楽曲DB85a)と、前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限が経過した期限切れデータを判定する期限判定手段(例えば、サーバCPU81)と、前記期限判定手段の判定結果に基づき、期限切れデータを削除させる削除指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段(例えば、サーバCPU81)とを有し、前記タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、前記ゲームデータを記憶するデータ記憶装置(例えば、楽曲データ記憶領域20a)と、前記ゲーム通信手段により受信した削除指令に基づいて、前記データ記憶装置に存在する期限切れデータを削除するデータ管理手段(例えば、CPU10)とを有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載のゲームシステム(例えば、ゲームシステム100)において、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限の経過が近いゲームデータである警告対象データを判定する期限判定手段(例えば、サーバCPU81)と、前記期限判定手段の判定結果に基づき、前記警告対象データの使用期限の経過に係る警告を行わせる警告指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段(例えば、サーバCPU81)とを有し、前記タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、前記ゲーム通信手段により受信した警告指令に基づいて、警告する警告報知手段(例えば、第1液晶ディスプレイ4)を有することを特徴とする。
【0010】
そして、請求項3に係る発明は、前記請求項1又は2に記載のゲームシステム(例えば、ゲームシステム100)において、前記タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、ゲーム通信手段(例えば、ゲーム通信手段25)を介して、前記記憶手段(例えば、楽曲DB85a)に記憶されているゲームデータの配信を要求する配信要求信号を送信し、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、サーバ通信手段(例えば、サーバ通信手段83)により前記配信要求信号を受信すると、前記記憶手段から当該ゲームデータを読み出し、タイピングゲーム装置に配信することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に係るタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とする。
【0012】
そして、請求項5に係るサーバ(例えば、サーバ80)は、前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係るゲームシステムでは、データの使用期限が規定されており、サーバは、タイピングゲームで使用されるゲームデータを記憶する記憶手段に記憶されたゲームデータについて、計時手段と、データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限が経過した期限切れデータを判定し、当該期限切れデータを削除させる削除指令をタイピングゲーム装置に対して発する。
そして、前記タイピングゲーム装置は、前記ゲームデータを記憶するデータ記憶装置の楽曲データにおいて、期限切れデータが存在する場合には、受信した削除指令に基づいて、データ管理手段により当該期限切れデータをデータ記憶装置から削除する。
これにより、当該ゲームシステムにおいては、使用期限の規定されているゲームデータについて、厳格に使用期限を管理することができる。
【0014】
そして、請求項2に係るゲームシステムでは、前記請求項1に記載のゲームシステムにおいて、サーバは、期限判定手段により、ゲームデータの使用期限の経過が近いゲームデータである警告対象データを判定し、その判定結果に基づいて、前記警告対象データの使用期限の経過に係る警告を行わせる警告指令を、タイピングゲーム装置に対して発する。
そして、前記タイピングゲーム装置は、警告報知手段により、前記ゲーム通信手段により受信した警告指令に基づいて、前記警告対象データの使用期限の経過が近い旨を警告する。
これにより、タイピングゲーム装置の管理者は、使用期限が経過し、タイピングゲーム装置から当該ゲームデータが削除される前に、使用期限の経過の近いゲームデータを知ることができる。したがって、使用期限の経過の近いゲームデータについて、事前にどのように対処すべきか考慮することができる。
【0015】
また、請求項3に係るゲームシステムは、前記請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、タイピングゲーム装置は、ゲーム通信手段を介して、記憶手段に記憶されているゲームデータの配信を要求する配信要求信号を送信し、サーバは、サーバ通信手段により前記配信要求信号を受信すると、前記記憶手段から当該ゲームデータを読み出し、当該タイピングゲーム装置に配信する。
これにより、データ記憶装置から期限切れデータが削除されていった結果、ゲームゲームデータが存在しなくなることはなく、当該タイピングゲーム装置におけるタイピングゲームが実行不能となることはない。更に、前記配信要求信号を送信することにより、随時ゲームデータが補充されることにより、前記データ記憶装置の記憶内容を更新することができる。従って、随時最新のゲームデータによるゲームの実行が可能となるので、遊技者の興味を惹き付ける事ができる。
【0016】
そして、請求項4に係るタイピングゲーム装置は、上述したゲームシステムに用いられるので、使用期限の経過したゲームデータの削除や、使用期限の経過の近いゲームデータの確認といった煩雑な作業を要するデータ管理を、平易な操作で行うことができる。
【0017】
また、請求項5に係るサーバは、上述したゲームシステムに用いられるので、使用期限の経過したゲームデータを使用期限以後は使用されることなく、厳格に管理することができる。これにより、使用期限が規定されたゲームデータを安心して配信することができ、且つ、データ管理に係るサーバ管理者の負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るゲームシステムを具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係るゲームシステムの構成について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す説明図である。
【0019】
本発明に係るゲームシステム100は、多数のタイピングゲーム装置1と、サーバ80とで構成されている。これらのタイピングゲーム装置1と、サーバ80がネットワーク網Nを介して接続されることにより、本実施形態に係るゲームシステム100として機能する。
ここで、各タイピングゲーム装置1には、後述するゲーム通信手段25が配設されており、サーバ80との間の双方向通信を無線で行うことができる。一方、サーバ80には、後述するサーバ通信手段83が配設されており、各タイピングゲーム装置1との間において、無線でデータの送受信が可能である。
尚、本実施形態に係るゲームシステム100において、タイピングゲーム装置1、サーバ80のネットワーク網Nへの接続及びデータの送受信は無線で行われているとしたが、無線に限定する必要は無く、有線によりネットワーク網Nに接続することとしてもよい。
【0020】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲームシステムについて、図2乃至図4を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、タイピングゲーム装置1の概略構成について、図2を参照しつつ詳細に説明する。図2は、タイピングゲーム装置1の外観斜視図である。
【0021】
本実施形態に係るタイピングゲーム装置1では、楽曲の歌詞を入力する方式でタイピングゲームが行われる。即ち、タイピングゲームが開始されると、当該楽曲の伴奏音楽の演奏データと、当該楽曲の歌手の歌声の音声データが再生される。そして、当該楽曲の演奏データ及び音声データの進行に伴い、遊技者が入力すべき文字列として、当該楽曲の歌詞が1フレーズごとに表示される。
この表示された1フレーズの歌詞をキーボード3により入力することにより、タイピングゲームは進行し、楽曲終了時に、タイピングの正確性、入力タイミング等のタイピングに係る各要素に基づいて、タイピングゲームの成績が算定される。当該タイピングゲーム装置1におけるタイピングゲームは、ゲーム中に演奏される楽曲を楽しみながら、タイピングに係る技量の高低を競うことができる。
【0022】
図2に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム装置1は、本体筐体2に対し、キーボード3と、第1液晶ディスプレイ4と、第2液晶ディスプレイ5等が配設されて構成されている。
タイピングゲーム装置1の本体筐体2の正面側には、第1液晶ディスプレイ4が配設されている。第1液晶ディスプレイ4は、所謂、液晶ディスプレイであり、本体筐体2正面側からやや後方に傾斜して配設されている。
第1液晶ディスプレイ4では、タイピングゲーム実行時に、再生される楽曲の歌詞データが表示されると共に、遊技者がキーボード3を用いて入力した入力結果及び、それに伴う得点等の当該タイピングゲームの遊技に係る表示が行われる。
つまり、本実施形態に係る第1液晶ディスプレイ4は、本発明の第1表示手段に相当する。
【0023】
そして、本体筐体2における第1液晶ディスプレイ4の上方には、第2液晶ディスプレイ5が配設されている。この第2液晶ディスプレイ5は、第1液晶ディスプレイ4と同様に、所謂、液晶ディスプレイである。
第2液晶ディスプレイ5では、タイピングゲーム実行時には、再生される楽曲に係る映像が表示される。例えば、楽曲として、或るアーティストの楽曲が再生される場合には、そのアーティストの当該楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと称す)が表示される。
【0024】
第2液晶ディスプレイ5の左右両側には、スピーカ7が配設されている。スピーカ7は、タイピングゲーム装置1における楽曲等を発音する装置である。タイピングゲーム実行時には、再生される楽曲の音声データ、演奏データに基づいて発音する。
また、本体筐体2の左右両側面には、外部照明LED6が、一側面につき4つずつ配設されている。この外部照明LED6は、フルカラーで点灯可能なLEDで構成されており、タイピングゲーム装置1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行う。例えば、照明演出としては、合計8つの外部照明LED6の照明色をそれぞれ変更する演出や、照明色の変更を一定の規則に応じて行う演出、外部照明LED6の点灯・消灯態様による演出などが可能である。
【0025】
一方、本体筐体2の正面側に配設された第1液晶ディスプレイ4の下方には、コイン投入口8と、カード挿入口9が配設されている。コイン投入口8は、タイピングゲームを実行する際に、その代価としてのコインを徴収するためのものである。また、コイン投入口8の内部には、後述するコインセンサ27が配設されており、投入されたコインがコインセンサ27で検出されることにより、タイピングゲーム装置1でのタイピングゲームの実行が可能となる。
また、カード挿入口9は、タイピングゲームのゲーム結果が記録されるICチップ内蔵カード(図示せず)が挿入される部分である。このカード挿入口9の内部には、後述するカードセンサ28と、カードリーダ・ライタ29とが配設されている。従って、ICチップ内蔵カードが、カード挿入口9に挿入されている場合には、カードセンサ28によりICチップ内蔵カードを検出し、カードリーダ・ライタ29により、タイピングゲームのゲーム結果をICチップ内蔵カードに対して、データの読出、書込みを行う。
【0026】
そして、本体筐体2の正面には、手前側に突出してキーボード3が配設されている。このキーボード3は、「A〜Z」、「あ〜ん」、「0〜9」、ピリオド、コンマ、決定キー等のキー300が複数配列された、文字、記号、数字などに対応したキーを入力するための手段であり、楽曲や文字種の選択決定や、タイピングゲームの実行開始等の指令手段でもある。
従って、タイピングゲーム装置1でのタイピングゲームの実行時には、第1液晶ディスプレイ4に表示された文字列(歌詞の1フレーズ)に対応するキー300を入力することでゲームが進行する。
【0027】
ここで、キーボード3の構成について説明する。図3は、キーボード3に設けられた複数のキー300のいずれか一つを切断した概略断面図である。
図3に示すように、キー300は、ベース板310と、スイッチ回路板311、発光回路板320、キートップ301、付勢機構303などから構成されている。
【0028】
この点、ベース板310の上に敷設されているスイッチ回路板311には、キートップ301の中央付近の真下に配置される一対の電極312が設けられている。
また、スイッチ回路板311の上に敷設されている発光回路板320には、上記一対の電極312を露出させるための開口部322が設けられており、その開口部322の周囲には、フルカラーで点灯させることができるLED302が設けられている。
【0029】
また、発光回路板320とキートップ301の間には、付勢機構303が設けられており、その付勢機構303によって、スイッチ回路板311の反対側にキートップ301を付勢させている。更に、キートップ301の中央付近には、スイッチ回路板311の側へ電極301bが突設されている。従って、キートップ301を押下操作すれば、キートップ301に突設された電極301bをスイッチ回路板311に設けられた一対の電極312に接触させることができるので、キートップ301が押下操作されたことを、スイッチ回路板311に流れる電気信号として伝えることができる。よって、これらの3つの電極301b、312は、キースイッチ330を構成している。
尚、付勢機構303は、弾性体のみで構成してもよいし、弾性体や架橋機構で構成してもよく、その構成は問わない。
【0030】
また、キートップ301は、透光性を有する材質(例えば、透明アクリル、透明プラスチック等)で形成されており、スイッチ回路板311の反対側の平面部には、文字・数字・記号などのキー情報301aが黒色で印刷されている。更に、発光回路板320のキートップ301側の表面も黒色に印刷されている。
従って、LED302が消灯中においては、透光性のキートップ301は、発光回路板320の表面の色である黒色に映るので、その黒色に映ったキートップ301に黒色で印刷されたキー情報301aが認識しにくくなる。
一方、LED302が点灯中においては、透光性のキートップ301は、LED302が点灯する色に映るので、その色に映ったキートップ301に黒色で印刷されたキー情報301aは認識しやすくなる。
【0031】
そして、キーボード3においては、キー300内のキースイッチ330が不図示の発信回路に接続されている。発信回路は、後述するインターフェースユニット26(以下、I/Oと称す)を介して、タイピングゲーム装置1のCPU10に接続されている。従って、この発信回路を介して、押下操作されたキー300のキースイッチ330からの電気信号をCPU10に送信することで、押下操作されたキー300を特定することができる。尚、発信回路は、上記スイッチ回路板311に搭載されている。
【0032】
また、キーボード3においては、キー300内のLED302が発光制御部24に接続されている。更に、発光制御部24は、I/O26を介して、CPU10に接続されている。従って、CPU10は、この発光制御部24を介して、当該キー300内のLED302を特定された色で点灯させることができる。
尚、図3では、一つのキー300について説明したが、キーボード3に配列されたその他のキー300についても同様な構成・機能を有する。
【0033】
次に、タイピングゲーム装置1の制御系について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図4は、タイピングゲーム装置1の制御系ブロック図である。
図4に示すように、タイピングゲーム装置1の制御系は、タイピングゲーム装置1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU10と、当該CPU10に電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0034】
CPU10は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O26は、キーボード3、第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5及びスピーカ7等と、CPU10とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。ROM14は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。そして、RAM21は、CPU10がプログラムを実行する際に使用するデータの一時記憶用の揮発性の読出し又は書き込みメモリであり、HDD20に格納されている楽曲データを一時的に記憶する。
【0035】
HDD20は、タイピングゲーム装置1におけるタイピングゲームの実行時に使用される楽曲データが格納される記憶装置である。HDD20には、楽曲データが複数記憶される楽曲データ記憶領域20aが形成されている。
ここで、HDD20に格納されている楽曲データについて、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図6は、楽曲データの構成を示す説明図である。
【0036】
図6に示すように、タイピングゲーム装置1で用いられる楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、LED発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータ、期限データとで構成されている。
本実施形態に係るタイピングゲーム装置1においては、アーティストの歌唱する楽曲を再生しながら、当該楽曲の歌詞を入力するタイピングゲームであるので、楽曲データを構成する上記データは、それらの楽曲に応じたものとなる。
即ち、楽曲データを構成する映像データは、当該楽曲に対応するアーティストのPV映像のデータであり、演奏データは当該楽曲における楽器等による伴奏の音楽データ、音声データはアーティストが当該楽曲を歌唱している歌声の音声データである。
そして、当該楽曲データを構成する歌詞データは、それぞれ楽曲に応じた歌詞の文書データであり、タイピングゲーム実行時に、1フレーズごとの歌詞を第1液晶ディスプレイ4に表示する際に用いられる。
【0037】
そして、楽曲データを構成する判定基準データは、当該楽曲データを用いたタイピングゲーム実行時に、遊技者が入力したキー300の正誤判定及び入力タイミングの正誤判定の基準データである。
従って、遊技者が判定基準データの基準に準じて、タイピングを行った場合には、高得点が付与されることとなる。一方、遊技者の入力したキー300が判定基準データで規定されているキー300と異なる場合(所謂、ミスタッチ)や、キー入力するタイミングが楽曲の進行から大幅に遅れている場合等の判定基準データの基準と差がある場合には、タイピングゲーム終了時に高得点を獲得することができない。
【0038】
楽曲データを構成するLED発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータは、当該楽曲データを用いたタイピングゲーム実行時におけるタイピングゲーム装置1の照明演出の態様が規定された演出データである。
即ち、LED発光パターンデータは、タイピングゲーム実行中に、楽曲の進行に伴って発光する外部照明LED6の発光パターンのデータである。従って、当該楽曲データを用いたタイピングゲームの実行時における外部照明LED6の発光態様は、このLED発光パターンデータに基づいて定められ、後述する発光制御部24を介して、8つの外部照明LED6それぞれの発光態様(例えば、発光色、点灯・消灯等)が制御される。
そして、キーボード発光パターンデータは、キーボード3を構成するキー300毎に配設されているLED302の発光パターンのデータである。従って、キーボード3を構成する各キー300のLED302の発光態様は、キーボード発光パターンデータに基づいて、発光制御部24を介して制御される。
尚、キーボード3の発光パターンとしては、タイピングゲームの初心者のために、入力すべきキー300をキーボード3全体の発光色とは異なる発光色で順次点灯させることにより、キー入力を補助する発光パターンや、楽曲のイメージに合わせて、キーボード3に配設された全てのキー300の発光色を変更するパターン等の多様な発光パターンがある。
【0039】
そして、期限データは、当該楽曲データの使用期限のデータであり、当該楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、当該楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。楽曲データの使用開始日の日付データを期限開始データと呼び、楽曲データの使用終了日の日付データを終了期限データと呼ぶ。これらの期限データは、サーバ80における各楽曲データの使用期限の管理に用いられる。
【0040】
ここで、図4に戻り、タイピングゲーム装置1の制御系について説明する。
ゲーム通信手段25は、タイピングゲーム装置1が送り出すべき信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変え、外部へ送信するとともに、送られて来た信号を受信し、タイピングゲーム装置1が読み取れる形の信号に戻す装置である。そして、ゲーム通信手段25は、ネットワーク網Nと無線により接続され、当該ネットワーク網Nを介して、サーバ80のサーバ通信手段83と接続されている。
【0041】
表示制御部22は、I/O26を介して、CPU10と接続されており、CPU10の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5の表示内容の制御に用いられる部分である。即ち、表示制御部22は、タイピングゲームが実行されている際には、楽曲データを構成する歌詞データを1フレーズ毎、第1液晶ディスプレイ4に表示する。また、キーボード3の入力結果に基づいて、その入力内容に応じた文字を第1液晶ディスプレイ4に表示するといった制御を行う際にも用いられる。
そして、表示制御部22は、多様な演出映像を第2液晶ディスプレイ5に表示する際にも用いられる。即ち、タイピングゲームの実行中において、当該楽曲の映像データであるPV映像を表示する制御を行う際にも用いられる。
【0042】
音声制御部23は、I/O26を介して、CPU10と接続されるとともに、スピーカ7とも接続されている。タイピングゲームが実行されている場合に楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音声制御部23により音声信号に変換され、スピーカ7より出力される。
そして、発光制御部24は、I/O26を介して、CPU10と接続されるとともに、外部照明LED6と、キーボード3に配設されている各キー300内のLED302と接続されている。発光制御部24は、タイピングゲーム実行時において、楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成するLED発光パターンデータ及びキーボード発光パターンデータに基づいて、外部照明LED6、各LED302の発光態様を制御する際に用いられる。
【0043】
コインセンサ27は、タイピングゲームの実行の対価として用いられるコインを検出するセンサである。コインセンサ27は、コイン投入口8の内部に配設され、I/O26を介して、CPU10に接続されている。従って、コインセンサ27は、コイン投入口8からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU10に対して発信する。CPU10は、所定枚数分のコイン投入信号を検知することにより、タイピングゲームの実行を可能とする。
カードセンサ28は、カード挿入口9にICチップ内蔵カードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ29は、当該ICチップ内蔵カードに配設されたICチップに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ28、カードリーダ・ライタ29は、共にカード挿入口9の内部に配設され、I/O26を介して、CPU10に接続されている。カードセンサ28により、ICチップ内蔵カードが挿入されていることを認識した場合、CPU10は、カードリーダ・ライタ29を介して、ICチップからのデータの読み出し、又は、ICチップへのデータの書込みを行う。
タイマ30は、計時手段であり、CPU10に接続されている。そして、このタイマ30は、所定時間の経過を判断する際に参照される。
【0044】
ここで、後述のフローチャートを動作させる際に用いられるROM14の各機能について詳述する。ROM14は、初期設定部15と、正誤判定部17と、タイミング判定部18と、得点決定部19とを有している。
初期設定部15は、楽曲選択部15aを有しており、ゲーム開始時において、そのゲームの内容を設定する際に用いられる。即ち、本実施形態においては、楽曲データ記憶領域20aに格納されている複数の楽曲データから、タイピングゲームで使用する楽曲データの選択や、当該タイピングゲームのゲームに係る設定変更(例えば、難易度等)を行う際に用いられる。
楽曲選択部15aは、遊技者に楽曲名を選択させ、遊技者が選択した楽曲名に対応する楽曲データをHDD20から読み出し、楽曲データをRAM21に一時的に格納する際に用いられる。より具体的には、CPU10が前記楽曲選択部15aを用いることにより、第1液晶ディスプレイ4に楽曲選択画面が表示される。楽曲選択画面では、アーティストの名前と、当該アーティストの楽曲のタイトル名が複数表示される。従って、遊技者がキーボード3を用いて希望する楽曲を選択することで、希望楽曲に対応する楽曲データがHDD20から読み出され、RAM21に格納される。こうして、RAM21に格納された楽曲データを順次、第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5及びスピーカ7にて再生することにより、希望楽曲に基づくタイピングゲームが実行される。
【0045】
正誤判定部17は、第1液晶ディスプレイ4に表示された文字列を構成する各文字に対応する入力情報と、当該楽曲の判定基準データとを比較することにより、現在入力対象となっている文字に対して、キー入力が成功したか否かを判定する際に用いられる。
タイミング判定部18は、判定基準データに基づいて、キー入力が楽曲の進行に基づいて行われたか否かについて判定する際に用いられる。即ち、当該楽曲において、アーティストの歌声に略同期するタイミングでキー入力がなされたか否かについての判定を行う際に用いられる。
得点決定部19は、正誤判定部17、タイミング判定部18における判定結果に基づいて、遊技者のゲームスコアを決定する際に用いられる。より具体的には、得点決定部19は、タイピングゲーム中の入力キーの正誤(所謂、ミスタッチの有無)や、キー入力のタイミングの誤差等に基づいて、ゲームスコアが決定する際に用いられる。
【0046】
次に、タイピングゲーム装置1に対して、楽曲データを随時配信すると共に、タイピングゲーム装置1の楽曲データ管理に関する指令を発するサーバ80について、説明する。
本実施形態に係るサーバ80は、サーバCPU81、サーバROM82、サーバ通信手段83、サーバ記憶領域85、サーバタイマ86とから構成されている。
サーバCPU81は、サーバ80の各種制御を行うべく、制御プログラムを実行する中央演算処理装置である。従って、サーバCPU81は、サーバROM82に格納されているデータリスト作成プログラムや、ゲームシステム100を構成する各タイピングゲーム装置1とのデータや信号の送受信をおこなう通信プログラム等を実行する。
【0047】
サーバROM82は、サーバCPU81の各種制御動作を行うための制御プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。従って、サーバROM82には、楽曲DB85aから楽曲データのデータリストを作成するデータリスト作成プログラムや、通信プログラム等の各種プログラムが記憶されている。
サーバ通信手段83は、サーバ80と、ネットワーク網Nを介して、タイピングゲーム装置1との双方向通信を行う通信手段である。つまり、サーバ通信手段83は、サーバ80が送信するデータを電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じて、送信可能な形式の信号に変え、外部へ送信するとともに、タイピングゲーム装置1から送られて来た信号を受信し、サーバ80が読み取れる形の信号にもどす装置であり、タイピングゲーム装置1のゲーム通信手段25とネットワーク網Nを介して、無線により接続されている。
【0048】
サーバ記憶領域85は、サーバ80で用いられる各種データが記憶され、記憶内容の追加、削除可能な記憶手段である。このサーバ記憶領域85は、サーバ80の制御プログラムを実行する際に、各種演算結果を一時的に格納する記憶手段でもある。
そして、サーバ記憶領域85には、ゲームシステム100を構成する各タイピングゲーム装置1で使用されている楽曲データ(以下、使用中楽曲データと称す)、即ち、楽曲データ記憶領域20aの記憶内容に基づく管理データが、各タイピングゲーム装置1の識別情報に関連付けられて記憶されている。これにより、サーバ80は、ゲームシステム100を構成する全てのタイピングゲーム装置1について、楽曲データの使用状況を把握することができ、管理データに基づいて、各タイピングゲーム装置1に対する楽曲データのデータ管理が行われる。
【0049】
更に、サーバ記憶領域85には、楽曲DB85aが形成されている。楽曲DB85aには、前述した楽曲データが複数記憶されており、楽曲データの追加、削除が可能である。そして、サーバ80は、楽曲DB85aに記憶されている楽曲データをタイピングゲーム装置1にネットワーク網Nを介して配信することができる。
従って、楽曲DB85aを追加することにより、タイピングゲーム装置1に新たな楽曲データを配信することができ、タイピングゲーム装置で実行されるタイピングゲームを新たな楽曲で楽しむことができる。
【0050】
サーバタイマ86は、日時を計時する計時手段である。そして、サーバタイマ86は、サーバCPU81と接続されており、楽曲DB85a内の楽曲データに基づいてデータリストを作成する場合に用いられる。
具体的には、データリストを作成する際に、サーバタイマ86の現在時刻を参照することにより、楽曲DB85aに現時点から最も新しく追加された楽曲データ(以下、最新楽曲データと称す)を判断する際に用いられる。
また、サーバタイマ86の現在時刻を参照し、各楽曲データの期限データと比較することにより、使用期限が経過してしまっている楽曲データ(以下、期限切れデータと称す)を特定する際、及び、使用期限の経過が間近な楽曲データ(以下、要警告データと称す)を特定する際にも用いられる。
尚、当該サーバタイマ86は、自動的に時刻誤差を修正する機能を有する電波時計のように、常に正確な時刻に調整されるものが望ましい。
【0051】
次に、タイピングゲーム装置1の動作について図面を参照しつつ説明する。先ず、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムについて、図7を参照しつつ詳細に説明する。図7は、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムのフローチャートである。
【0052】
図7に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム装置1においては、タイピングゲーム装置1に電源が投入されると、データ管理処理(S1)が行われる。データ管理処理(S1)は、タイピングゲーム装置の楽曲データ記憶領域20a内に記憶されている楽曲データの使用期限の経過に伴う削除と、サーバ80に追加された最新楽曲データの楽曲データ記憶領域20aへの追加及び使用期限の経過が間近な楽曲データに関する警告を行う処理である。このデータ管理処理(S1)については、後に図面を参照しつつ詳細に説明するので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0053】
データ管理処理(S1)終了後には、タイピングゲーム装置1は、タイピングゲーム処理(S2)に移行する。このタイピングゲーム処理(S2)は、上述したようなタイピングゲームの実行に係る処理である。タイピングゲーム処理についての説明は、後に図面を参照しつつ詳細に行うこととし、ここでの説明は省略する。
タイピングゲーム処理(S2)終了後、即ち、タイピングゲームが1回行われると、再びS2に戻り、タイピングゲームの実行を受け付ける。
【0054】
ここで、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムを構成する各処理について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムを実行した場合に、最初に行われるデータ管理処理(S1)について、図8乃至図15を参照しつつ詳細に説明する。図8は、データ管理処理プログラムのフローチャートである。
【0055】
タイピングゲーム装置1に電源が投入され、データ管理処理(S1)が開始されると、先ず、CPU10は、当該タイピングゲーム装置1を示す識別情報と共に、当該タイピングゲーム装置1に対応するデータリストを要求するデータリスト要求信号をサーバ80に対して送信する(S21)。
一方、サーバCPU81は、タイピングゲーム装置1から送信されたデータリスト要求信号と、識別情報を受信すると、受信した識別情報をサーバ記憶領域85に格納し(S101)、データリスト作成処理(S102)に移行する。
【0056】
ここで、データリスト作成処理(S102)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図9は、データリスト作成処理プログラムのフローチャートである。
データリスト作成処理(S102)に移行すると、サーバCPU81は、先ず、サーバタイマ86の現在日時のタイマデータ(以下、現在日時データと称す)を取得し、サーバ記憶領域85に記憶する(S111)。その後、サーバ記憶領域85に格納したタイマデータに基づいて、楽曲データが要警告データを特定する際に用いる警告期限データを生成し、サーバ記憶領域85に格納する(S112)。
【0057】
この警告期限データの生成までの処理(S111、S112)について、具体例を挙げて説明する。ここで、サーバタイマ86が示す現在日時を2004年12月1日午前10時とする。従って、S111の処理により、サーバ記憶領域85には、「2004.12.01 AM10:00」の現在日時データが格納される。
そして、S112では、この現在日時データに基づいて、警告期限データが生成される。警告期限データは、要警告データ、即ち、使用期限の経過が間近な楽曲データを特定する際に用いられる。本実施形態においては、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)までの期間が1ヶ月となった時から当該使用終了日までを、使用期限の経過が間近な期間とする。現在日時データの示す日時と、警告期限データの示す日時とで規定される期間(即ち、現在日時から1ヶ月)内に、当該楽曲データの使用終了日がある楽曲データが、要警告データと判断される。従って、警告期限データは、サーバ記憶領域85に格納されている現在日時データが示す日時から、1ヶ月後の日時を示すデータとなる。
前述の具体例に基づいて説明すると、現在日時データ「2004.12.01 AM10:00」の1ヶ月後である「2005.01.01」が警告期限データとして、サーバ記憶領域85に格納される(S112)。
サーバCPU81は、現在日時データ、警告期限データを、それぞれサーバ記憶領域85に格納した後、S113に移行する。
【0058】
S113においては、サーバ記憶領域85に格納されている識別情報に基づいて、データリスト要求信号を発信したタイピングゲーム装置1を特定するとともに、当該タイピングゲーム装置1の管理データから、そのタイピングゲーム装置1の楽曲データ記憶領域20aに記憶されている使用中楽曲データで構成された使用中楽曲データリストを読み出す。
例えば、楽曲データ記憶領域20aに、楽曲データ(A)、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)が記憶されているタイピングゲーム装置1が、データリスト要求信号を発信した場合には、図10に示すように、楽曲(A)、楽曲(B)、楽曲(C)、楽曲(D)からなる使用中楽曲データリストが読み出される。
【0059】
次に、S114では、最新楽曲データからなる最新楽曲データリストが、使用中楽曲データリストに付加される。最新楽曲データは、現在日時データと、各楽曲データの期限開始データとを比較することにより特定される。
即ち、楽曲データの期限開始データが、現在日時データよりも過去の日時を示し、且つ、現在日時データに最も近い期限開始データを有する楽曲データであることを条件に、楽曲DB85aに格納されている全ての楽曲データを検索し、最新楽曲データを特定する。
こうして特定された最新楽曲データに基づいて、最新楽曲データリストを作成する。例えば、2004年12月1日に、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)が楽曲DB85aに追加された場合には、この楽曲データ(E)、楽曲データ(F)が最新楽曲データに該当し、これらの楽曲データに基づいて、最新楽曲データリストが作成される(図10中、中央図参照)。
S113において読み出された使用中楽曲データリストに対して、上述したようにして生成された最新楽曲データリストを付加し、使用中楽曲データ、最新楽曲データからなるデータリストとする。前述の例によれば、楽曲データ(A)、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)からなる楽曲データリストとなる。
【0060】
S115では、データリストを構成する使用中楽曲データの期限データ及び最新楽曲データの期限データと、サーバ記憶領域85に格納されている現在日時データ、警告期限データを比較する期限比較処理が行われる。
ここで、期限比較処理について、図11及び図12を参照しつつ詳細に説明する。図11は、期限比較処理プログラムのフローチャートである。
S115に移行し、期限比較処理が開始されると、先ず、サーバCPU81は、データリスト中の楽曲データの数Xを取得し、サーバ記憶領域85に格納する(S120)。前述の例の場合には、楽曲データ(A)〜(F)の6つの楽曲データのデータリストであるので、「X=6」となる。
そして、期限比較を終えた楽曲データの数を示す変数Yを「0」に初期化し(S121)、S122に移行する。
【0061】
S122においては、現在、期限比較処理の対象となっている楽曲データ(以下、対象楽曲データと称す)が最新楽曲データであるか否かについての判断がなされる。従って、サーバCPU81は、対象楽曲データがS114において付加された楽曲データであるか否かに基づき判断する。
対象楽曲データが最新楽曲データである場合(S122:YES)には、S123に移行し、タイピングゲーム装置1に対象楽曲データの配信を要求させる要ダウンロード信号を、対象楽曲データに関連付けて、データリストに付加する。要ダウンロード信号をデータリストに付加した後、S128に移行する。
一方、対象楽曲データが最新楽曲データでない場合(S122:NO)には、S124に移行する。
【0062】
S124では、対象楽曲データが期限切れデータであるか否か、つまり、現在日時が終了期限データを超過しているか否かについての判断がなされる。従って、サーバCPU81は、サーバ記憶領域85より現在日時データを読み出し、対象楽曲データの終了期限データと比較する。
現在日時データの示す日時が終了期限データの示す使用終了日を経過している場合、又は現在日時と終了期限データの示す日時が同日の場合には、対象楽曲データの使用期限が終了しているので、対象楽曲データは期限切れデータである(S124:YES)と判断し、S125に移行する。そして、S125では、タイピングゲーム装置1の楽曲データ記憶領域20aから対象楽曲データを削除させる削除信号を、対象楽曲データに関連付けて、データリストに付加する。削除信号をデータリストに付加した後、S128に移行する。
一方、現在日時が終了期限データの示す使用終了日を経過していない場合には、対象楽曲データは期限切れデータではない(S124:NO)と判断し、S126に移行する。
【0063】
S126においては、サーバCPU81により、対象楽曲データが要警告データであるか否かについての判断がなされる。即ち、当該対象楽曲データが今後、1ヶ月の間に期限切れデータになるか否かに基づいて、判断される。従って、サーバCPU81は、サーバ記憶領域85より警告期限データを読み出し、対象楽曲データの終了期限データと比較する。
終了期限データの示す使用終了日が警告期限データの示す日時より前の日時である場合には、対象楽曲データは要警告データであると判断し(S126:YES)、S127に移行する。
尚、前述したように、期限切れデータと判断される対象楽曲データは、既に、S124で処理されているので、S126の判断対象となる対象楽曲データは、最新楽曲データを除く、現時点で使用可能な楽曲データである。従って、使用終了日が警告期限データの示す日時より前の日時である場合とは、使用終了日までの期間が1ヶ月以下の場合となる。
そして、S127においては、タイピングゲーム装置1の第1液晶ディスプレイ4に「対象楽曲データの使用期限の終了が近い旨」を表示し警告する警告信号を、対象楽曲データに関連付けて、データリストに付加する。警告信号をデータリストに付加した後、S128に移行する。
一方、終了期限データの示す使用終了日が警告期限データの示す日時より前の日時である場合には、対象楽曲データは要楽曲データではない(S126:NO)と判断し、S128に移行する。
【0064】
S128では、前述のS122〜S127により、対象楽曲データの期限比較が終了しているので、期限比較を終えた楽曲データの数を示す変数Yに1を加算し、サーバ記憶領域85に格納する。そして、S129においては、変数Xと変数Yの値が等しいか否かについての判断がなされる。つまり、データリストを構成する全楽曲データに対して、期限比較を行ったか否かについての判断がなされる。
全楽曲データに対する期限比較が終了している場合、つまり、変数Xと変数Yが等しい場合(S129:YES)には、期限比較処理(S115)を終了する。そして、作成されたデータリストをサーバ記憶領域85に格納し、データリスト作成処理(S102)を終了する。
一方、全楽曲データに対する期限比較が終了していない場合、つまり、変数Xと変数Yが異なる場合(S129:NO)には、S122に戻り、対象楽曲データを別の楽曲データに変更し、新たな対象楽曲データに対する期限比較を行う。
楽曲データ(A)〜(F)からなるデータリストの例で言えば、期限比較を終えた楽曲データの数を示す変数Yが、データリストを構成する楽曲データの数「X」である6となるまで、楽曲データの期限比較を行う。
【0065】
ここで、前述した楽曲データ(A)〜(F)からなるデータリストの例に基づいて、期限比較処理について、図12を参照しつつ説明する。図12は、期限比較処理終了時のデータリストの説明図である。
尚、ここでの説明においては、前述した具体例に基づいて、現在日時は、2004年12月1日であるとし、現在日時データは、「2004.12.01 AM10:00」、警告期限データは、「2005.01.01」であるものとする。
図12に示すように、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)は、最新データとしてデータリストに付加されているので(S114)、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)には、それぞれ、要ダウンロードデータであるとして、要ダウンロード信号が関連付けられている(S123)。
そして、楽曲データ(A)は、最新楽曲データではないので(S122:NO)、S124に移行し、S124により、期限切れデータであるか否かが判断される。ここで、楽曲データ(A)の終了期限データ「2004.12.01」が示す使用終了日は、2004年12月1日であり、現在日時は、2004年12月1日である。従って、楽曲データ(A)は、期限切れデータに該当するので(S124:YES)、楽曲データ(A)には、削除信号が関連付けられている。
また、楽曲データ(B)について、期限比較処理が行われると、最新楽曲データではないので(S122:NO)、S124に移行し、S124により、期限切れデータであるか否かが判断される。ここで、楽曲データ(B)の終了期限データは「2004年12月25日」を示しており、現時点で使用期限を経過していない。従って、楽曲データ(B)の処理は、期限切れデータにも該当せず(S124:NO)、S126に移行することになる。そして、S126では、楽曲データ(B)が要警告データに該当するか否かについての判断がなされ、楽曲データ(B)の終了期限データと、警告期限データ「2005.01.01」が比較される。楽曲データ(B)の終了期限データは警告期限データの示す日時「2005年1月1日」よりも以前の日時であるので、楽曲データ(B)を使用可能な期間は、残り1ヶ月もなく、要警告データに該当する(S126:YES)。従って、S127の処理により、楽曲データ(B)には警告信号が付加されることとなる。
【0066】
一方、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)に対する処理について説明すると、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)は、何れも最新楽曲データではないので(S122:NO)、S124に移行する。S124において、各楽曲データの終了期限データと、現在日時データを比較し、期限切れデータか否かを判断するが、楽曲データ(C)の使用終了日は、「2005年5月1日」、楽曲データ(D)の使用終了日は、「2005年10月1日」であり、何れも使用期限を経過していない(S124:NO)。つまり、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)は、いずれも期限切れデータではない。そして、S126において、警告期限データの示す日時「2005.01.01」と、各楽曲データの終了期限データが比較される。ここで、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の使用終了日は、警告期限データの示す日時「2005年1月1日」以後の日時であるので、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)は、何れも要警告データに該当しない(S126:NO)。従って、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)には、要ダウンロード信号、削除信号、警告信号が付加されないこととなる。
【0067】
ここで、再び、図8を参照しつつ、データ管理処理プログラムについて詳細に説明する。
上述したように、期限比較処理(S115)の終了に基づいて、要ダウンロード信号、削除信号、警告信号が付加された楽曲データリストをサーバ記憶領域85に格納し、データリスト作成処理(S102)も終了する。
データリスト作成処理(S102)の後に移行するS103において、サーバCPU81は、データリスト作成処理により作成されたデータリストを読み出し、サーバ記憶領域85に格納されている識別信号に基づいて、データリスト要求信号の発信元であるタイピングゲーム装置1に対して、サーバ通信手段83を介して送信する。
【0068】
一方、タイピングゲーム装置1のCPU10は、サーバ80から送信されたデータリストを受信すると、受信したデータリストをRAM21に格納し(S22)、S23に移行する。
【0069】
S23においては、CPU10は、受信したデータリストに基づいて、期限管理処理を行う。期限管理処理(S23)は、楽曲データ記憶領域20aに格納されている楽曲データの使用期限に基づき、期限切れデータの削除、要警告データに関する警告表示を行う処理である。
この期限管理処理について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図13は、期限管理処理プログラムのフローチャートである。
【0070】
期限管理処理(S23)に移行すると、CPU10は、S22において受信したデータリストに基づいて、楽曲データ記憶領域20a内に期限切れデータがあるか否かを判断する(S31)。つまり、先ず、RAM21よりデータリストを読み出し、削除信号が付加されている楽曲データが存在するか否かについての判断がなされる。楽曲データ記憶領域20aに期限切れデータが存在する場合には(S31:YES)、S32に移行し、期限切れデータに該当する楽曲データを楽曲データ記憶領域20aから削除する(S32)。期限切れデータに該当する楽曲データの全てを楽曲データ記憶領域20aから削除した後、S33に移行する。
前述の具体例に基づいて説明すると、S31の時点における楽曲データ記憶領域20aには、4種類の楽曲データ(楽曲データ(A)〜楽曲データ(D))が記憶されている(図14(a)参照)。そして、受信したデータリストには、楽曲データ(A)に削除信号が付加されている(図12参照)。
従って、S32においては、CPU10は、データリストに基づいて、削除信号を基準に、期限切れデータである楽曲データ(A)を特定し、楽曲データ(A)の楽曲データ記憶領域20a内からの削除処理を行う。この結果、S33に移行した時点では、楽曲データ記憶領域20a内には、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の3種類の楽曲データが記憶されている状態となる(図14(b)参照)。
一方、楽曲データ記憶領域20a内に、期限切れデータに該当する楽曲データが存在しない場合には(S31:NO)、そのまま、S33に移行する。
【0071】
S33に移行すると、CPU10は、データリストに基づいて、楽曲データ記憶領域20a内に要警告データが存在するか否かについての判断を行う。即ち、CPU10は、RAM21よりデータリストを読み出し、警告信号が付加されている楽曲データが存在するか否かについての判断を行う。楽曲データ記憶領域20a内に要警告データが存在する場合には(S33:YES)、S34に移行する。
一方、楽曲データ記憶領域20a内に要警告データに該当する楽曲データが存在しない場合(S33:NO)には、そのまま期限管理処理(S23)を終了し、データ管理処理に戻る。
【0072】
S34においては、CPU10は、第1液晶ディスプレイ4に、「要警告データに該当する楽曲データの使用期限の経過が間近である旨」の警告表示(図15参照)を行い、S35に移行する。
S35では、CPU10は、第1液晶ディスプレイ4に警告表示を表示した状態で所定時間(例えば、1分間)を経過したか否かを判断する。そして、所定時間を経過した場合には(S35:YES)、S36に移行する。一方、所定時間を経過していない場合には(S35:NO)、S35に戻り、所定時間を経過するまで、警告表示を表示した状態で処理を待機する。
そして、S36に移行すると、第1液晶ディスプレイ4から警告表示を消去し、期限管理処理(S23)を終了する。
つまり、CPU10は、S34に移行すると、第1液晶ディスプレイ4に警告表示を表示すると共に、タイマ30の計時を開始する。そして、S35においては、タイマ30の示す時間が1分間を越えるまで、警告表示を表示した状態を維持し、タイマ30の値が1分を示すと共に、警告表示を第1液晶ディスプレイ4から消去する(S36)。
警告表示を第1液晶ディスプレイ4から消去した後、期限管理処理(S23)を終了し、データ管理処理に移行する。
【0073】
S33〜S36の処理について、前述した例に基づいて、具体的に説明する。尚、この時点での楽曲データ記憶領域20a内には、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の3種類の楽曲データが記憶されている状態である(図14(b)参照)。
前述したように、この例においては、楽曲データ(B)が要警告データに該当し、データリストの楽曲データ(B)に対して、警告信号が付加されている。
従って、CPU10は、データリストを参照し、警告信号に基づいて、要警告データが存在すると判断する(S33:YES)とともに、要警告データに該当する楽曲データを特定する。これにより、楽曲データ(B)が要警告データであると特定される。
そして、CPU10は、第1液晶ディスプレイ4に、要警告データである楽曲データ(B)に関する警告表示を行う(S34)。
図15に示すように、第1液晶ディスプレイ4には、要警告データに該当する楽曲データの使用期限が経過間近である旨と共に、当該楽曲のタイトルやアーティスト名が表示される。
そして、警告表示の第1液晶ディスプレイ4への表示に伴い、タイマ30の計時を開始し、警告表示の表示から1分を経過することにより、当該警告表示が消去される(S35、S36)。
このように、タイピングゲーム装置1の管理者は、警告表示を視認することにより、使用期限の経過が間近な楽曲データを具体的に認識することができる。つまり、ある日突然楽曲データが削除されてしまうといったことがなくなり、当該楽曲データの要・不要を十分に考慮することができる。そして、必要な場合には、当該楽曲データを継続して使用するための手続をすることができる。
【0074】
ここで、再び、図8を参照し、期限管理処理(S23)終了後のデータ管理処理プログラムについて説明する。
期限管理処理(S23)の終了後、S24においては、データリスト中に要ダウンロードデータが有るか否かについての判断がなされる。即ち、CPU10は、RAM21よりデータリストを読み出し、要ダウンロード信号に基づいて、要ダウンロードデータの有無についての判断を行う。このとき、要ダウンロードデータに該当する楽曲データは、要ダウンロード信号に基づいて、特定される。
要ダウンロードデータがデータリスト中に有る場合には(S24:YES)、S25に移行する。S25において、CPU10は、サーバ80に対して、要ダウンロードデータに該当する楽曲データについてのダウンロード要求信号と、当該タイピングゲーム装置1を示す識別情報を送信する(S25)。
一方、要ダウンロードデータがデータリスト中に存在しない場合(S24:NO)には、そのまま、データ管理処理(S1)を終了する。
【0075】
そして、タイピングゲーム装置1から送信された識別信号及び、ダウンロード要求信号を受信すると、サーバCPU81は、識別信号をサーバ記憶領域85に格納する。そして、受信したダウンロード要求信号に基づいて、楽曲DB85aから、要ダウンロードデータに該当する楽曲データを読み出す(S105)。
その後、サーバ記憶領域85に格納されている識別信号に基づいて、タイピングゲーム装置1を特定し、要ダウンロードデータを送信する(S106)。
【0076】
CPU10は、要求した要ダウンロードデータを受信すると、楽曲データ記憶領域20aにダウンロードしたデータを格納し(S26)、その後、データ管理処理(S1)を終了する。
【0077】
ここで、前述の具体例に基づいて、S24以後のタイピングゲーム装置1、サーバ80の処理について、図面を参照しつつ説明する。
前述の具体例において、S24の時点では、楽曲データ記憶領域20aには、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の3種類の楽曲データが記憶されている状態である(図14(b)参照)。そして、RAM21には、図12に示すデータリストが格納されている。
従って、図12に示すように、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)が最新楽曲データであり、データリスト中の楽曲データ(E)、楽曲データ(F)には、要ダウンロード信号がそれぞれ付加されているので、当該タイピングゲーム装置1を示す識別情報と、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)についてのダウンロード要求信号が、サーバ80に対して発信される(S24:YES、S25)。
識別信号と、ダウンロード要求信号を受信すると(S104)、サーバCPU81は、識別情報をサーバ記憶領域85に格納すると共に、楽曲DB85aに記憶されている複数の楽曲データの中から、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)を読み出す(S105)。そして、サーバ記憶領域85に格納されている識別情報に基づいて、当該タイピングゲーム装置1に対して、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)を送信する(S106)。
一方、CPU10は、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)を受信すると、受信した楽曲データを楽曲データ記憶領域20aに格納する。従って、この時点における楽曲データ記憶領域20aには、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)の5種類の楽曲データが記憶されている(図14(c)参照)。要求した楽曲データを受信し、楽曲データ記憶領域20aに格納した後、データ管理処理(S1)を終了する。
【0078】
このように、データ管理処理(S1)が実行されることにより、楽曲データ(A)のような期限切れデータは、楽曲データ記憶領域20aから削除される。従って、使用期限が規定されている楽曲データが期限経過後も使用されることがなくなり、楽曲データの期限管理を厳格に行うことができる。
また、楽曲データ(B)のような、使用期限の経過が間近な楽曲データについては、データ管理処理中において、使用期限の経過が間近である旨の警告表示がなされるので、タイピングゲーム装置1の管理者は、警告表示を視認することにより、使用期限の経過が間近な楽曲データを具体的に認識することができる。つまり、ある日突然楽曲データが削除されてしまうといったことがなくなり、当該楽曲データの要・不要を十分に考慮することができる。そして、必要な場合には、当該楽曲データを継続して使用するための手続をすることができる。
更に、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)のように、サーバ80に新たに追加された楽曲データは、データ更新処理(S1)により、自動的にタイピングゲーム装置1に追加される。従って、随時、新たな楽曲データを用いて、タイピングゲームを実行することができるので、タイピングゲーム装置1に対する遊技者の関心を維持することができる。
【0079】
次に、データ管理処理(S1)の終了後に移行するタイピングゲーム処理(S2)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図16は、タイピングゲーム処理プログラムのフローチャートである。
タイピングゲーム処理(S2)に移行すると、先ず、S40において、ICチップ内蔵カードの有無についての判断がなされる。即ち、ICチップ内臓カードがカード挿入口9に挿入されているか否かを、カード挿入口9内部に配設されているカードセンサ28の検知結果に基づいて判断する。ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に有る場合(S40:YES)には、S41に移行する。一方、ICチップ内蔵カードがカード挿入口9にない場合(S40:NO)には、スタート受付処理(S43)に移行する。
【0080】
カード挿入口9にICチップ内蔵カードが挿入されている場合(S40:YES)には、S41において、第1液晶ディスプレイ4に「ICチップに記憶されている記憶内容を確認するか否か」を問う表示がされ、データ内容を確認するか否かの判断がなされる(S41)。
ここで、遊技者がキーボード3を用い、ICチップ内蔵カードの記憶内容を確認することを選択した場合(S41:YES)には、カードリーダ・ライタ29を介して、ICチップの記憶内容を読み出し、第1液晶ディスプレイ4に表示する(S42)。そして、ICチップの記憶内容を表示した後、スタート受付処理(S43)に移行する。一方、遊技者がキーボード3によりICチップ内蔵カードの記憶内容を確認しないことを選択した場合(S41:NO)には、そのまま、スタート受付処理(S43)に移行する。
【0081】
スタート受付処理(S43)においては、RAM21の記憶内容の初期化やタイピングゲーム実行の際に用いられるコインの受付処理や、タイピングゲームの難易度選択などの環境設定など、タイピングゲームの実行開始に係る処理が行われる。
スタート受付処理(S43)の終了後には、楽曲選択処理(S44)が行われる。楽曲選択処理(S44)では、楽曲データ記憶領域20aに記憶されている楽曲データの内から今回のタイピングゲームで使用する楽曲データの選択処理が行われる。具体的には、楽曲データ記憶領域20aに記憶されている全ての楽曲データの楽曲のタイトル及びアーティスト名が第1液晶ディスプレイ4に表示され、遊技者がキーボード3を用いて楽曲を選択することにより、今回のタイピングゲームで使用する楽曲データが決定される。
前述の例で説明すると、楽曲選択処理においては、第1液晶ディスプレイ4に「楽曲データ(B)」、「楽曲データ(C)」、「楽曲データ(D)」、「楽曲データ(E)」、「楽曲データ(F)」を示す5つの楽曲名が表示され、これらの中からキーボード3を用いて、今回のタイピングゲームで用いる楽曲を選択決定する。
【0082】
楽曲選択処理(S44)により、タイピングゲームで使用する楽曲を決定した後、タイピングゲーム実行処理(S45)に移行する。このタイピングゲーム実行処理(S45)は、タイピングゲームの進行に係る処理であり、後に詳細に説明するので、ここでの説明は省略する。タイピングゲーム実行処理(S45)終了後、S46に移行する。
【0083】
S46においては、タイピングゲームのゲーム結果を第1液晶ディスプレイ4に表示するゲーム結果表示処理が行われる。ゲーム結果表示処理では、タイピングゲーム実行処理(S45)で行ったタイピングゲームにおけるキー入力の入力ミスや、楽曲データを構成する判定基準データとの入力タイミングのズレなどの要素から算出されるゲーム結果が表示される。
ゲーム結果表示処理(S46)の後、S47において、ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に挿入されているか否かについての判断がなされる。ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に挿入されている場合(S47:YES)には、今回のタイピングゲームのゲーム結果をICチップに、カードリーダ・ライタ29を介して記録する(S48)。ゲーム結果をICチップに記録した後、タイピングゲーム処理(S2)を終了する。
一方、ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に挿入されていない場合(S47:NO)には、今回のゲーム結果をICチップに記録せず、ゲーム結果をRAM21より消去して、タイピングゲーム処理(S2)を終了する。
【0084】
本実施形態に係るタイピングゲーム装置1では、このタイピングゲーム処理(S2)を実行することにより、1ゲーム分のタイピングゲームが実行され、タイピングゲーム処理(S2)の終了により1ゲームのタイピングゲームは終了する。従って、タイピングゲーム装置1は、タイピングゲーム処理(S2)終了後は、再度タイピングゲームが実行されるまで、処理を待機している。
【0085】
ここで、タイピングゲーム処理(S2)中のS45において実行されるタイピングゲーム実行処理について、図面に基づいて詳細に説明する。図17は、タイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。図18は、タイピングゲーム実行中の各液晶ディスプレイの表示例を示す説明図であり、図19は、タイピングゲーム実行中のキーボード3の様子を示す説明図である。
図17に示すように、タイピングゲーム実行処理プログラムが実行されると、先ず、S51において、楽曲選択処理(S44)において選択された楽曲データを、楽曲データ記憶領域20aから読み出す(S51)。
そして、読み出された楽曲データを構成する映像データ、音声データ及び演奏データの再生を開始する(S52)。このとき、映像データにおける楽曲のPVに係る映像は第2液晶ディスプレイ5に表示され(図14(a)参照)、音声データ及び演奏データは、スピーカ7より発音される。また、第1液晶ディスプレイ4には、楽曲データに基づいて、タイピングゲームに係るゲーム画面が表示される(図14(b)参照)。
そして、楽曲データを構成する映像データ、音声データ及び演奏データの再生が開始されると、当該楽曲データを構成する歌詞データの1部分である1フレーズが第1液晶ディスプレイ4に表示される(S53)。
【0086】
ここで、前述の具体例に基づいて、タイピングゲーム中の第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5の表示態様について説明する。
前記具体例の条件において、楽曲選択処理(S44)で「楽曲データ(C)」が選択された場合には、「楽曲データ(C)」に基づいてタイピングゲームが実行される。ここで、「楽曲データ(C)」は、男性アーティストが歌唱する楽曲の楽曲データである。
従って、「楽曲データ(C)」を使用したタイピングゲームが実行されると、第1液晶ディスプレイ4には、図14に示すような当該楽曲のPV(男性アーティストの歌唱する様子等の映像)が表示され、第2液晶ディスプレイ5には、タイピングゲームのゲーム画面と、その時点で入力すべき、当該楽曲の歌詞の1フレーズ(もう迷わない/MOU MAYOWANAI)が表示される。
【0087】
当該楽曲の歌詞の1フレーズが第1液晶ディスプレイ4に表示された後、この第1液晶ディスプレイ4に表示された歌詞データの1フレーズを構成する文字数nを取得する(S54)。例えば、歌詞データの1フレーズとして「もう迷わない」/「MOU MAYOWANAI」が表示される場合(図14(b)参照)には、当該歌詞の1フレーズをアルファベットで表記した場合の文字数である12が1フレーズを構成する文字数nとなる。1フレーズを構成する文字数nを取得した後、1フレーズ中の現在入力した文字を示すmを0とする(S55)。
【0088】
S56においては、第1液晶ディスプレイ4に表示された歌詞データの1フレーズである文字列に対して、キーボード3を構成するキー300のいずれかが入力されたか否かについての判断がなされる。キーボード3のキー300のいずれかが入力された場合(S56:YES)に移行する。
一方、キー300のいずれも入力されていない場合(S56:NO)には、当該1フレーズの歌詞の文字列が表示された時点若しくは、前の文字の入力時点から時間が所定時間を経過したか否かの判断がなされる(S57)。所定時間を経過していない場合(S57:NO)には、再びS56に戻り、キー300の入力を受け付ける。キー300が入力されずに所定時間を経過した場合(S57:YES)、CPU10は、1フレーズの歌詞を構成する現在入力すべき文字の入力タイミングを逸したものと判断する。従って、この文字のキー入力についてはミスしたものとされ、CPU10は、ミスカウントに1を加算し、RAM21に格納する(S58)。尚、このミスカウントの値は、後述するスコア算出処理(S61)において、ゲームスコアを算出する際に用いられる。ミスカウントに1を加算し、RAM21に格納した後、S60に移行する。
【0089】
所定時間内にキー300が入力された場合(S56:YES)に移行するS59においては、入力されたキー300に関する正誤判定処理が行われる。この正誤判定処理(S59)では、正誤判定部17、タイミング判定部18と、当該楽曲データを構成する判定基準データに基づいて、入力されたキーの正誤、キー入力のタイミングの的確性について判定される。
即ち、この正誤判定処理においては、正誤判定部17で判定基準データを参照することにより、当該楽曲の歌詞に応じたキー300が入力されたか否かについての判定を行い、タイミング判定部18で判定基準データに基づいて、入力されたキー300の入力タイミングが楽曲の進行のタイミングとどれだけ一致しているかを判定する。
例えば、前述の「もう迷わない」/「MOU MAYOWANAI」の1フレーズに基づいて説明すると、当該楽曲の歌手が「もう迷わない」の「う」を発声するタイミングと同時に「U」のキー300を入力した場合に、正誤判定処理では、最も高い評価が与えられる。
【0090】
正誤判定処理(S59)終了後、S60において、キー発光処理が行われる。キー発光処理は、前述したキーボード3の各キー300の内部に配設されているLED302を発光させる処理である。このとき、入力されたキー300が正しい場合には、LED302を青色に発光させ、誤っている場合には、入力されたキー300のLED302を赤色に発光させる。
また、キー300が所定時間内に入力されなかった場合(S57:YES)には、現在入力すべき文字の入力タイミングを逸し、入力ミスしたものと判断されるので、入力すべきであった文字に対応するキー300を黄色で発光させ、正しいキー300を遊技者に報知する。
【0091】
ここで、キー発光処理(S60)について、図19を参照しつつ説明する。尚、図示の関係上、図19において発光しているキー300を、発光していないキー300と識別可能なように、模様を付して示している。従って、図19においては、「M」のキー300が発光しており、その他のキー300に配設されたLED302は、発光していない。
この図19に基づいて、前述の具体例に基づいて、タイピングゲーム中のキーボード3の発光態様を説明すると、第1液晶ディスプレイ4に、楽曲の歌詞における「もう迷わない」/「MOU MAYOWANAI」の1フレーズが表示され、「もう(MOU)」が既に入力されている場合において、遊技者が、次に入力すべき文字である「M」のキー300を入力した際には、「M」のキー300が青色に発光する。
また、同様の条件下において、遊技者がキー300を入力せずに所定時間が経過してしまった際には、次に入力すべきであった文字「M」のキーが黄色に発光する。
タッチタイピングが苦手な遊技者は、キー300を入力する際にキーボード3を視認し、入力するキー300を確認することが多いので、タッチタイピングが苦手な遊技者に対して、第1液晶ディスプレイ4を見ることができなかった場合にも、キーボード3により、タイピングゲームの入力の正誤を認識することができる。そして、これらの情報を得ることにより、当該タイピングゲームにおけるタイピング技量を向上させることができる。
【0092】
尚、本実施形態においては、入力したキー300の正誤に基づき、状況に応じて、「赤」、「青」、「黄」の3色で発光させるように構成するが、これに限定するものではなく、入力したキー300の正誤のみでなく、キー300の入力タイミングの的確性も加味して、発光色を変化させてもよい。例えば、入力したキー300が正しく、入力タイミングも的確であった場合には「青色」で発光させ、入力したキー300は正しいキーであるが、入力タイミングがややずれている場合は「緑色」、正しいキー300を入力したが、入力タイミングが大きくずれている場合には「オレンジ色」というように構成しても良い。
【0093】
キー発光処理(S60)終了後には、S61に移行し、スコア算出処理が行われる。スコア算出処理(S61)では、S56〜S59の処理の結果、即ち、入力されたキー300の入力結果に基づいて、ゲームスコアが算出される。本実施形態においては、キー入力が行われずに所定時間を経過してしまった場合(S58)や、誤ったキー300を入力した場合には、0点とされる。そして、CPU10により、正しいキー300が入力されたと判断された場合に、入力タイミングが的確な場合には200点、ややずれている場合には100点、大きくずれている場合には50点が付与される。
【0094】
スコア算出処理(S61)終了後、現在入力された文字数を示すmに1を加算する(S62)。S63では、現在入力された文字数を示すmと、歌詞の1フレーズを構成する文字数nの値が等しいか否かについての判断がなされる。mとnの数値が等しい場合、即ち、現在入力している歌詞の1フレーズの入力が終了している場合(S63:YES)には、S64に移行する。一方、1フレーズを構成する文字の入力が終了していない場合(S63:NO)には、次の文字を入力させるべく、S56に戻る。
【0095】
S64では、タイピングゲームで再生されている楽曲が終了したか否かの判断がなされる。楽曲の終了については、第1液晶ディスプレイ4に表示される歌詞データの全フレーズの入力処理と、楽曲データの映像データ、音声データ及び演奏データの再生が終了したか否かに基づいて判断される。楽曲が終了している場合(S64:YES)には、タイピングゲーム実行処理(S45)を終了する。
一方、楽曲が終了していない場合(S64:NO)には、次のフレーズの入力に移行するべく、S53に戻り、タイピングゲーム実行処理(S45)を継続する。
【0096】
上述したように、本実施形態に係るゲームシステム100においては、ゲームシステム100を構成するタイピングゲーム装置1が、データ管理処理(S1)を実行することにより、使用期限の経過した期限切れデータを楽曲データ記憶領域20aから自動的に削除することができる。これにより、各楽曲データの使用期限を厳格に管理することができるので、サーバ管理者、タイピングゲーム装置の管理者の両者とも、期限切れデータに係るデータ管理作業を平易に行うことができる。
又、使用期限の経過が間近な楽曲データについては、データ管理処理(S1)において、楽曲データのタイトル及び当該楽曲のアーティスト名を含む警告表示が行われる。これにより、タイピングゲーム装置の管理者は、どの楽曲の使用期限の経過が近いのか、つまり、どの楽曲が、いつ使用不能になるのかを把握することができる。従って、タイピングゲーム装置の管理者は、警告表示された楽曲データの要・不要について、十分に検討することができ、必要な場合には、継続して使用するための手続を行うことができる。
更に、本実施形態にかかるゲームシステム100においては、サーバ80の楽曲DB85aに新たに追加された楽曲データを、ゲームシステム100を構成するタイピングゲーム装置1に対して配信することができる。これにより、タイピングゲーム装置1において、楽曲データ記憶領域20a内の楽曲データがなくなり、タイピングゲームの実行が不能になることはない。そして、サーバ80から最新楽曲データが配信されるので、タイピングゲーム装置1に対する遊技者の関心を維持することができる。
【0097】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、本実施形態に係るゲームシステム100においては、複数のタイピングゲーム装置1と、サーバ80とをネットワーク網Nを介して相互に直接接続する態様であったが、この態様に限定するものではない。例えば、複数のタイピングゲーム装置1を設置する店舗においては、タイピングゲーム装置1とサーバ80との間に、店舗に設置されているタイピングゲーム装置1を管理する管理サーバを設け、当該管理サーバがネットワーク網Nを介して、サーバ80と接続するように構成しても良い。
また、本実施形態においては、単独のサーバ80であったが、複数のサーバからなるセンターサーバシステムであっても良い。
【0098】
また、本実施形態においては、要警告データについての警告は、タイピングゲーム装置1の第1液晶ディスプレイ4における警告表示のみであったが、この態様に限定するものではない。例えば、警告表示に加え、音声による警告を行っても良い。
更に、サーバ80にメールサーバ機能を付加することで、第1液晶ディスプレイ4の警告表示を実際に見ない場合においても警告することができる。要警告データに信号を付加する際(S127)に、タイピングゲーム装置1の管理者が設定したメールアドレスに、前記警告表示と同様の警告を記載した電子メールを送信するようにすることで、第1液晶ディスプレイ4の警告表示を見なかった場合にも警告することができる。
そして、本実施形態においては、要警告データとして、警告表示を行う楽曲データは、現時点で使用可能な期間が1ヶ月に満たない楽曲データであったが、この期間に限定するものではない。即ち、例えば、残り1週間に満たない楽曲データを要警告データとしてもよい。
更に、本実施形態における警告表示は、要警告データに該当する楽曲データに関する楽曲のタイトル及び当該楽曲のアーティスト名を表示する態様であったが、これに加え、使用可能な期間の残り日数を表示してもよい。尚、この使用可能な期間の残り日数は、当該楽曲の終了期限データと、サーバタイマ86の現在日時データを用いて、算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本実施形態に係るゲームシステムの説明図である。
【図2】本実施形態に係るゲームシステムを構成するタイピングゲーム装置の外観斜視図である。
【図3】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のキーボードに配設されたキーの断面説明図である。
【図4】本実施形態に係るタイピングゲーム装置の制御系を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係るサーバの制御系を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係るタイピングゲーム装置及びサーバに記憶される楽曲データの説明図である。
【図7】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のメイン制御プログラムのフローチャートである。
【図8】本実施形態に係るゲームシステムのデータ管理処理プログラムのフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るサーバのデータリスト作成処理プログラムのフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るサーバで行われるデータリスト作成処理に関する説明図である。
【図11】本実施形態に係るサーバの期限比較処理プログラムのフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るデータリスト作成処理終了時のデータリストの説明図である。
【図13】本実施形態に係るタイピングゲーム装置の期限管理処理プログラムのフローチャートである。
【図14】本実施形態に期限管理処理実行中の楽曲データ記憶領域の説明図である。
【図15】本実施形態に係るタイピングゲーム装置で表示される警告表示の表示例である。
【図16】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のタイピングゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図17】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【図18】本実施形態に係るタイピングゲーム実行中における各液晶ディスプレイの表示例(1)である。図18(a)には、第2液晶ディスプレイの表示例を示し、図18(b)には、第1液晶ディスプレイの表示例を示す。
【図19】本実施形態に係るタイピングゲーム実行中におけるキーボードの発光態様例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0100】
1 タイピングゲーム装置
10 CPU
20a 楽曲データ記憶領域
25 ゲーム通信手段
80 サーバ
81 サーバCPU
83 サーバ通信手段
85a 楽曲DB
86 サーバタイマ
100 ゲームシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用期限が規定されたデータのデータ管理を厳格に行うことのできるゲームシステム、タイピングゲーム装置及びサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワーク通信網の発達により、大容量のデータが転送可能となっている。これにより、ネットワーク通信網を介して、音楽データや、映画などの映像データをサーバから顧客に提供するオンデマンド配信システム等のデータ配信システムが開発されている。
このようなデータ配信システムとして、例えば、特許文献1に記載されたデータ配信システムがある。
【0003】
【特許文献1】特開2004−134880号公報
【0004】
また、電子情報技術の進歩により、多種多様なゲームが開発され、ネットワーク通信網を利用したゲームも数多く開発されている。
このようなネットワーク通信網を利用したゲームにおいては、前述した音楽データや映像データと同様に、ネットワーク通信網を介して、ゲームデータが配信されることも多く行われている。
例えば、パーソナルコンピュータ等で行われるゲームであって、多人数参加型のネットワーク・ロールプレイングゲームでは、ネットワーク通信網を介して、サーバからゲームデータが配信されることにより、プレイヤが冒険できる地域が拡張されたり、新たなアイテムが追加されたりする。
【0005】
一方、このようなネットワーク通信網を介して配信されるデータ及びプログラムにおいては、データやプログラムの製作者の都合により、使用期限が規定されることもある。
例えば、音楽データ等の場合には、アーティストの意向や当該アーティストの所属するレコード会社との契約等により使用期限が規定される場合があり、ゲームデータの場合にも当該ゲームデータのプレミアム感を増すため、製作者側の意向によりゲームデータの使用期限を限定する場合がある。
このような場合には、アーティストやレコード会社との契約の遵守や、データのプレミアム感を維持する為、配信されたデータの使用期限の管理を厳格に行う必要性が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した使用期限が規定されたゲームデータを特許文献1に記載されている配信方法でタイピングゲーム装置のようなゲーム機(所謂、業務用ゲーム機)に配信した場合において、サーバ側で管理する際には、サーバ側の使用期限の経過したゲームデータを単純に削除しただけでは、当該ゲームデータの供給は停止することができるものの、既に配信されているゲームデータについては何等の処置も行うことができない。
また、ゲーム機側で使用期限を管理する際には、当該業務用ゲーム機が設置されている店舗において、店員が各ゲーム機に対して期限切れとなったデータを削除する操作を手作業で行わなければならず、店舗側に対してデータ管理に関する負担が大きくなる。
更に、ゲームデータを配信する側にとっては、当該ゲーム機から使用期限が経過したデータが削除されているかどうかを確認することは困難である。従って、当該ゲームデータの使用期限を厳格に管理することはできないという問題点が生じる。
【0007】
本発明は、上述した問題点に鑑み、タイピングゲーム装置及びゲームシステムに関し、特に、使用期限があるデータのデータ管理を簡単且つ確実に実行可能なゲームシステムを提供するとともに、当該ゲームシステムに用いられるタイピングゲーム装置及びサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、サーバ(例えば、サーバ80)と通信するゲーム通信手段(例えば、ゲーム通信手段25)と、タイピングゲームを実行するゲーム制御手段(例えば、CPU10)と、を有するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)と、前記タイピングゲーム装置と通信するサーバ通信手段(例えば、サーバ通信手段83)とを有するサーバ(例えば、サーバ80)とからなるゲームシステム(例えば、ゲームシステム100)において、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、日時を計時する計時手段(例えば、サーバタイマ86)と、データの使用期限が規定され、タイピングゲームで使用されるゲームデータを記憶する記憶手段(例えば、楽曲DB85a)と、前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限が経過した期限切れデータを判定する期限判定手段(例えば、サーバCPU81)と、前記期限判定手段の判定結果に基づき、期限切れデータを削除させる削除指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段(例えば、サーバCPU81)とを有し、前記タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、前記ゲームデータを記憶するデータ記憶装置(例えば、楽曲データ記憶領域20a)と、前記ゲーム通信手段により受信した削除指令に基づいて、前記データ記憶装置に存在する期限切れデータを削除するデータ管理手段(例えば、CPU10)とを有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載のゲームシステム(例えば、ゲームシステム100)において、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限の経過が近いゲームデータである警告対象データを判定する期限判定手段(例えば、サーバCPU81)と、前記期限判定手段の判定結果に基づき、前記警告対象データの使用期限の経過に係る警告を行わせる警告指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段(例えば、サーバCPU81)とを有し、前記タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、前記ゲーム通信手段により受信した警告指令に基づいて、警告する警告報知手段(例えば、第1液晶ディスプレイ4)を有することを特徴とする。
【0010】
そして、請求項3に係る発明は、前記請求項1又は2に記載のゲームシステム(例えば、ゲームシステム100)において、前記タイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、ゲーム通信手段(例えば、ゲーム通信手段25)を介して、前記記憶手段(例えば、楽曲DB85a)に記憶されているゲームデータの配信を要求する配信要求信号を送信し、前記サーバ(例えば、サーバ80)は、サーバ通信手段(例えば、サーバ通信手段83)により前記配信要求信号を受信すると、前記記憶手段から当該ゲームデータを読み出し、タイピングゲーム装置に配信することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に係るタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム装置1)は、前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とする。
【0012】
そして、請求項5に係るサーバ(例えば、サーバ80)は、前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係るゲームシステムでは、データの使用期限が規定されており、サーバは、タイピングゲームで使用されるゲームデータを記憶する記憶手段に記憶されたゲームデータについて、計時手段と、データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限が経過した期限切れデータを判定し、当該期限切れデータを削除させる削除指令をタイピングゲーム装置に対して発する。
そして、前記タイピングゲーム装置は、前記ゲームデータを記憶するデータ記憶装置の楽曲データにおいて、期限切れデータが存在する場合には、受信した削除指令に基づいて、データ管理手段により当該期限切れデータをデータ記憶装置から削除する。
これにより、当該ゲームシステムにおいては、使用期限の規定されているゲームデータについて、厳格に使用期限を管理することができる。
【0014】
そして、請求項2に係るゲームシステムでは、前記請求項1に記載のゲームシステムにおいて、サーバは、期限判定手段により、ゲームデータの使用期限の経過が近いゲームデータである警告対象データを判定し、その判定結果に基づいて、前記警告対象データの使用期限の経過に係る警告を行わせる警告指令を、タイピングゲーム装置に対して発する。
そして、前記タイピングゲーム装置は、警告報知手段により、前記ゲーム通信手段により受信した警告指令に基づいて、前記警告対象データの使用期限の経過が近い旨を警告する。
これにより、タイピングゲーム装置の管理者は、使用期限が経過し、タイピングゲーム装置から当該ゲームデータが削除される前に、使用期限の経過の近いゲームデータを知ることができる。したがって、使用期限の経過の近いゲームデータについて、事前にどのように対処すべきか考慮することができる。
【0015】
また、請求項3に係るゲームシステムは、前記請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、タイピングゲーム装置は、ゲーム通信手段を介して、記憶手段に記憶されているゲームデータの配信を要求する配信要求信号を送信し、サーバは、サーバ通信手段により前記配信要求信号を受信すると、前記記憶手段から当該ゲームデータを読み出し、当該タイピングゲーム装置に配信する。
これにより、データ記憶装置から期限切れデータが削除されていった結果、ゲームゲームデータが存在しなくなることはなく、当該タイピングゲーム装置におけるタイピングゲームが実行不能となることはない。更に、前記配信要求信号を送信することにより、随時ゲームデータが補充されることにより、前記データ記憶装置の記憶内容を更新することができる。従って、随時最新のゲームデータによるゲームの実行が可能となるので、遊技者の興味を惹き付ける事ができる。
【0016】
そして、請求項4に係るタイピングゲーム装置は、上述したゲームシステムに用いられるので、使用期限の経過したゲームデータの削除や、使用期限の経過の近いゲームデータの確認といった煩雑な作業を要するデータ管理を、平易な操作で行うことができる。
【0017】
また、請求項5に係るサーバは、上述したゲームシステムに用いられるので、使用期限の経過したゲームデータを使用期限以後は使用されることなく、厳格に管理することができる。これにより、使用期限が規定されたゲームデータを安心して配信することができ、且つ、データ管理に係るサーバ管理者の負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るゲームシステムを具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係るゲームシステムの構成について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す説明図である。
【0019】
本発明に係るゲームシステム100は、多数のタイピングゲーム装置1と、サーバ80とで構成されている。これらのタイピングゲーム装置1と、サーバ80がネットワーク網Nを介して接続されることにより、本実施形態に係るゲームシステム100として機能する。
ここで、各タイピングゲーム装置1には、後述するゲーム通信手段25が配設されており、サーバ80との間の双方向通信を無線で行うことができる。一方、サーバ80には、後述するサーバ通信手段83が配設されており、各タイピングゲーム装置1との間において、無線でデータの送受信が可能である。
尚、本実施形態に係るゲームシステム100において、タイピングゲーム装置1、サーバ80のネットワーク網Nへの接続及びデータの送受信は無線で行われているとしたが、無線に限定する必要は無く、有線によりネットワーク網Nに接続することとしてもよい。
【0020】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲームシステムについて、図2乃至図4を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、タイピングゲーム装置1の概略構成について、図2を参照しつつ詳細に説明する。図2は、タイピングゲーム装置1の外観斜視図である。
【0021】
本実施形態に係るタイピングゲーム装置1では、楽曲の歌詞を入力する方式でタイピングゲームが行われる。即ち、タイピングゲームが開始されると、当該楽曲の伴奏音楽の演奏データと、当該楽曲の歌手の歌声の音声データが再生される。そして、当該楽曲の演奏データ及び音声データの進行に伴い、遊技者が入力すべき文字列として、当該楽曲の歌詞が1フレーズごとに表示される。
この表示された1フレーズの歌詞をキーボード3により入力することにより、タイピングゲームは進行し、楽曲終了時に、タイピングの正確性、入力タイミング等のタイピングに係る各要素に基づいて、タイピングゲームの成績が算定される。当該タイピングゲーム装置1におけるタイピングゲームは、ゲーム中に演奏される楽曲を楽しみながら、タイピングに係る技量の高低を競うことができる。
【0022】
図2に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム装置1は、本体筐体2に対し、キーボード3と、第1液晶ディスプレイ4と、第2液晶ディスプレイ5等が配設されて構成されている。
タイピングゲーム装置1の本体筐体2の正面側には、第1液晶ディスプレイ4が配設されている。第1液晶ディスプレイ4は、所謂、液晶ディスプレイであり、本体筐体2正面側からやや後方に傾斜して配設されている。
第1液晶ディスプレイ4では、タイピングゲーム実行時に、再生される楽曲の歌詞データが表示されると共に、遊技者がキーボード3を用いて入力した入力結果及び、それに伴う得点等の当該タイピングゲームの遊技に係る表示が行われる。
つまり、本実施形態に係る第1液晶ディスプレイ4は、本発明の第1表示手段に相当する。
【0023】
そして、本体筐体2における第1液晶ディスプレイ4の上方には、第2液晶ディスプレイ5が配設されている。この第2液晶ディスプレイ5は、第1液晶ディスプレイ4と同様に、所謂、液晶ディスプレイである。
第2液晶ディスプレイ5では、タイピングゲーム実行時には、再生される楽曲に係る映像が表示される。例えば、楽曲として、或るアーティストの楽曲が再生される場合には、そのアーティストの当該楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと称す)が表示される。
【0024】
第2液晶ディスプレイ5の左右両側には、スピーカ7が配設されている。スピーカ7は、タイピングゲーム装置1における楽曲等を発音する装置である。タイピングゲーム実行時には、再生される楽曲の音声データ、演奏データに基づいて発音する。
また、本体筐体2の左右両側面には、外部照明LED6が、一側面につき4つずつ配設されている。この外部照明LED6は、フルカラーで点灯可能なLEDで構成されており、タイピングゲーム装置1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行う。例えば、照明演出としては、合計8つの外部照明LED6の照明色をそれぞれ変更する演出や、照明色の変更を一定の規則に応じて行う演出、外部照明LED6の点灯・消灯態様による演出などが可能である。
【0025】
一方、本体筐体2の正面側に配設された第1液晶ディスプレイ4の下方には、コイン投入口8と、カード挿入口9が配設されている。コイン投入口8は、タイピングゲームを実行する際に、その代価としてのコインを徴収するためのものである。また、コイン投入口8の内部には、後述するコインセンサ27が配設されており、投入されたコインがコインセンサ27で検出されることにより、タイピングゲーム装置1でのタイピングゲームの実行が可能となる。
また、カード挿入口9は、タイピングゲームのゲーム結果が記録されるICチップ内蔵カード(図示せず)が挿入される部分である。このカード挿入口9の内部には、後述するカードセンサ28と、カードリーダ・ライタ29とが配設されている。従って、ICチップ内蔵カードが、カード挿入口9に挿入されている場合には、カードセンサ28によりICチップ内蔵カードを検出し、カードリーダ・ライタ29により、タイピングゲームのゲーム結果をICチップ内蔵カードに対して、データの読出、書込みを行う。
【0026】
そして、本体筐体2の正面には、手前側に突出してキーボード3が配設されている。このキーボード3は、「A〜Z」、「あ〜ん」、「0〜9」、ピリオド、コンマ、決定キー等のキー300が複数配列された、文字、記号、数字などに対応したキーを入力するための手段であり、楽曲や文字種の選択決定や、タイピングゲームの実行開始等の指令手段でもある。
従って、タイピングゲーム装置1でのタイピングゲームの実行時には、第1液晶ディスプレイ4に表示された文字列(歌詞の1フレーズ)に対応するキー300を入力することでゲームが進行する。
【0027】
ここで、キーボード3の構成について説明する。図3は、キーボード3に設けられた複数のキー300のいずれか一つを切断した概略断面図である。
図3に示すように、キー300は、ベース板310と、スイッチ回路板311、発光回路板320、キートップ301、付勢機構303などから構成されている。
【0028】
この点、ベース板310の上に敷設されているスイッチ回路板311には、キートップ301の中央付近の真下に配置される一対の電極312が設けられている。
また、スイッチ回路板311の上に敷設されている発光回路板320には、上記一対の電極312を露出させるための開口部322が設けられており、その開口部322の周囲には、フルカラーで点灯させることができるLED302が設けられている。
【0029】
また、発光回路板320とキートップ301の間には、付勢機構303が設けられており、その付勢機構303によって、スイッチ回路板311の反対側にキートップ301を付勢させている。更に、キートップ301の中央付近には、スイッチ回路板311の側へ電極301bが突設されている。従って、キートップ301を押下操作すれば、キートップ301に突設された電極301bをスイッチ回路板311に設けられた一対の電極312に接触させることができるので、キートップ301が押下操作されたことを、スイッチ回路板311に流れる電気信号として伝えることができる。よって、これらの3つの電極301b、312は、キースイッチ330を構成している。
尚、付勢機構303は、弾性体のみで構成してもよいし、弾性体や架橋機構で構成してもよく、その構成は問わない。
【0030】
また、キートップ301は、透光性を有する材質(例えば、透明アクリル、透明プラスチック等)で形成されており、スイッチ回路板311の反対側の平面部には、文字・数字・記号などのキー情報301aが黒色で印刷されている。更に、発光回路板320のキートップ301側の表面も黒色に印刷されている。
従って、LED302が消灯中においては、透光性のキートップ301は、発光回路板320の表面の色である黒色に映るので、その黒色に映ったキートップ301に黒色で印刷されたキー情報301aが認識しにくくなる。
一方、LED302が点灯中においては、透光性のキートップ301は、LED302が点灯する色に映るので、その色に映ったキートップ301に黒色で印刷されたキー情報301aは認識しやすくなる。
【0031】
そして、キーボード3においては、キー300内のキースイッチ330が不図示の発信回路に接続されている。発信回路は、後述するインターフェースユニット26(以下、I/Oと称す)を介して、タイピングゲーム装置1のCPU10に接続されている。従って、この発信回路を介して、押下操作されたキー300のキースイッチ330からの電気信号をCPU10に送信することで、押下操作されたキー300を特定することができる。尚、発信回路は、上記スイッチ回路板311に搭載されている。
【0032】
また、キーボード3においては、キー300内のLED302が発光制御部24に接続されている。更に、発光制御部24は、I/O26を介して、CPU10に接続されている。従って、CPU10は、この発光制御部24を介して、当該キー300内のLED302を特定された色で点灯させることができる。
尚、図3では、一つのキー300について説明したが、キーボード3に配列されたその他のキー300についても同様な構成・機能を有する。
【0033】
次に、タイピングゲーム装置1の制御系について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図4は、タイピングゲーム装置1の制御系ブロック図である。
図4に示すように、タイピングゲーム装置1の制御系は、タイピングゲーム装置1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU10と、当該CPU10に電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0034】
CPU10は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O26は、キーボード3、第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5及びスピーカ7等と、CPU10とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。ROM14は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。そして、RAM21は、CPU10がプログラムを実行する際に使用するデータの一時記憶用の揮発性の読出し又は書き込みメモリであり、HDD20に格納されている楽曲データを一時的に記憶する。
【0035】
HDD20は、タイピングゲーム装置1におけるタイピングゲームの実行時に使用される楽曲データが格納される記憶装置である。HDD20には、楽曲データが複数記憶される楽曲データ記憶領域20aが形成されている。
ここで、HDD20に格納されている楽曲データについて、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図6は、楽曲データの構成を示す説明図である。
【0036】
図6に示すように、タイピングゲーム装置1で用いられる楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、LED発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータ、期限データとで構成されている。
本実施形態に係るタイピングゲーム装置1においては、アーティストの歌唱する楽曲を再生しながら、当該楽曲の歌詞を入力するタイピングゲームであるので、楽曲データを構成する上記データは、それらの楽曲に応じたものとなる。
即ち、楽曲データを構成する映像データは、当該楽曲に対応するアーティストのPV映像のデータであり、演奏データは当該楽曲における楽器等による伴奏の音楽データ、音声データはアーティストが当該楽曲を歌唱している歌声の音声データである。
そして、当該楽曲データを構成する歌詞データは、それぞれ楽曲に応じた歌詞の文書データであり、タイピングゲーム実行時に、1フレーズごとの歌詞を第1液晶ディスプレイ4に表示する際に用いられる。
【0037】
そして、楽曲データを構成する判定基準データは、当該楽曲データを用いたタイピングゲーム実行時に、遊技者が入力したキー300の正誤判定及び入力タイミングの正誤判定の基準データである。
従って、遊技者が判定基準データの基準に準じて、タイピングを行った場合には、高得点が付与されることとなる。一方、遊技者の入力したキー300が判定基準データで規定されているキー300と異なる場合(所謂、ミスタッチ)や、キー入力するタイミングが楽曲の進行から大幅に遅れている場合等の判定基準データの基準と差がある場合には、タイピングゲーム終了時に高得点を獲得することができない。
【0038】
楽曲データを構成するLED発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータは、当該楽曲データを用いたタイピングゲーム実行時におけるタイピングゲーム装置1の照明演出の態様が規定された演出データである。
即ち、LED発光パターンデータは、タイピングゲーム実行中に、楽曲の進行に伴って発光する外部照明LED6の発光パターンのデータである。従って、当該楽曲データを用いたタイピングゲームの実行時における外部照明LED6の発光態様は、このLED発光パターンデータに基づいて定められ、後述する発光制御部24を介して、8つの外部照明LED6それぞれの発光態様(例えば、発光色、点灯・消灯等)が制御される。
そして、キーボード発光パターンデータは、キーボード3を構成するキー300毎に配設されているLED302の発光パターンのデータである。従って、キーボード3を構成する各キー300のLED302の発光態様は、キーボード発光パターンデータに基づいて、発光制御部24を介して制御される。
尚、キーボード3の発光パターンとしては、タイピングゲームの初心者のために、入力すべきキー300をキーボード3全体の発光色とは異なる発光色で順次点灯させることにより、キー入力を補助する発光パターンや、楽曲のイメージに合わせて、キーボード3に配設された全てのキー300の発光色を変更するパターン等の多様な発光パターンがある。
【0039】
そして、期限データは、当該楽曲データの使用期限のデータであり、当該楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、当該楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。楽曲データの使用開始日の日付データを期限開始データと呼び、楽曲データの使用終了日の日付データを終了期限データと呼ぶ。これらの期限データは、サーバ80における各楽曲データの使用期限の管理に用いられる。
【0040】
ここで、図4に戻り、タイピングゲーム装置1の制御系について説明する。
ゲーム通信手段25は、タイピングゲーム装置1が送り出すべき信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変え、外部へ送信するとともに、送られて来た信号を受信し、タイピングゲーム装置1が読み取れる形の信号に戻す装置である。そして、ゲーム通信手段25は、ネットワーク網Nと無線により接続され、当該ネットワーク網Nを介して、サーバ80のサーバ通信手段83と接続されている。
【0041】
表示制御部22は、I/O26を介して、CPU10と接続されており、CPU10の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5の表示内容の制御に用いられる部分である。即ち、表示制御部22は、タイピングゲームが実行されている際には、楽曲データを構成する歌詞データを1フレーズ毎、第1液晶ディスプレイ4に表示する。また、キーボード3の入力結果に基づいて、その入力内容に応じた文字を第1液晶ディスプレイ4に表示するといった制御を行う際にも用いられる。
そして、表示制御部22は、多様な演出映像を第2液晶ディスプレイ5に表示する際にも用いられる。即ち、タイピングゲームの実行中において、当該楽曲の映像データであるPV映像を表示する制御を行う際にも用いられる。
【0042】
音声制御部23は、I/O26を介して、CPU10と接続されるとともに、スピーカ7とも接続されている。タイピングゲームが実行されている場合に楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音声制御部23により音声信号に変換され、スピーカ7より出力される。
そして、発光制御部24は、I/O26を介して、CPU10と接続されるとともに、外部照明LED6と、キーボード3に配設されている各キー300内のLED302と接続されている。発光制御部24は、タイピングゲーム実行時において、楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成するLED発光パターンデータ及びキーボード発光パターンデータに基づいて、外部照明LED6、各LED302の発光態様を制御する際に用いられる。
【0043】
コインセンサ27は、タイピングゲームの実行の対価として用いられるコインを検出するセンサである。コインセンサ27は、コイン投入口8の内部に配設され、I/O26を介して、CPU10に接続されている。従って、コインセンサ27は、コイン投入口8からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU10に対して発信する。CPU10は、所定枚数分のコイン投入信号を検知することにより、タイピングゲームの実行を可能とする。
カードセンサ28は、カード挿入口9にICチップ内蔵カードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ29は、当該ICチップ内蔵カードに配設されたICチップに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ28、カードリーダ・ライタ29は、共にカード挿入口9の内部に配設され、I/O26を介して、CPU10に接続されている。カードセンサ28により、ICチップ内蔵カードが挿入されていることを認識した場合、CPU10は、カードリーダ・ライタ29を介して、ICチップからのデータの読み出し、又は、ICチップへのデータの書込みを行う。
タイマ30は、計時手段であり、CPU10に接続されている。そして、このタイマ30は、所定時間の経過を判断する際に参照される。
【0044】
ここで、後述のフローチャートを動作させる際に用いられるROM14の各機能について詳述する。ROM14は、初期設定部15と、正誤判定部17と、タイミング判定部18と、得点決定部19とを有している。
初期設定部15は、楽曲選択部15aを有しており、ゲーム開始時において、そのゲームの内容を設定する際に用いられる。即ち、本実施形態においては、楽曲データ記憶領域20aに格納されている複数の楽曲データから、タイピングゲームで使用する楽曲データの選択や、当該タイピングゲームのゲームに係る設定変更(例えば、難易度等)を行う際に用いられる。
楽曲選択部15aは、遊技者に楽曲名を選択させ、遊技者が選択した楽曲名に対応する楽曲データをHDD20から読み出し、楽曲データをRAM21に一時的に格納する際に用いられる。より具体的には、CPU10が前記楽曲選択部15aを用いることにより、第1液晶ディスプレイ4に楽曲選択画面が表示される。楽曲選択画面では、アーティストの名前と、当該アーティストの楽曲のタイトル名が複数表示される。従って、遊技者がキーボード3を用いて希望する楽曲を選択することで、希望楽曲に対応する楽曲データがHDD20から読み出され、RAM21に格納される。こうして、RAM21に格納された楽曲データを順次、第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5及びスピーカ7にて再生することにより、希望楽曲に基づくタイピングゲームが実行される。
【0045】
正誤判定部17は、第1液晶ディスプレイ4に表示された文字列を構成する各文字に対応する入力情報と、当該楽曲の判定基準データとを比較することにより、現在入力対象となっている文字に対して、キー入力が成功したか否かを判定する際に用いられる。
タイミング判定部18は、判定基準データに基づいて、キー入力が楽曲の進行に基づいて行われたか否かについて判定する際に用いられる。即ち、当該楽曲において、アーティストの歌声に略同期するタイミングでキー入力がなされたか否かについての判定を行う際に用いられる。
得点決定部19は、正誤判定部17、タイミング判定部18における判定結果に基づいて、遊技者のゲームスコアを決定する際に用いられる。より具体的には、得点決定部19は、タイピングゲーム中の入力キーの正誤(所謂、ミスタッチの有無)や、キー入力のタイミングの誤差等に基づいて、ゲームスコアが決定する際に用いられる。
【0046】
次に、タイピングゲーム装置1に対して、楽曲データを随時配信すると共に、タイピングゲーム装置1の楽曲データ管理に関する指令を発するサーバ80について、説明する。
本実施形態に係るサーバ80は、サーバCPU81、サーバROM82、サーバ通信手段83、サーバ記憶領域85、サーバタイマ86とから構成されている。
サーバCPU81は、サーバ80の各種制御を行うべく、制御プログラムを実行する中央演算処理装置である。従って、サーバCPU81は、サーバROM82に格納されているデータリスト作成プログラムや、ゲームシステム100を構成する各タイピングゲーム装置1とのデータや信号の送受信をおこなう通信プログラム等を実行する。
【0047】
サーバROM82は、サーバCPU81の各種制御動作を行うための制御プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。従って、サーバROM82には、楽曲DB85aから楽曲データのデータリストを作成するデータリスト作成プログラムや、通信プログラム等の各種プログラムが記憶されている。
サーバ通信手段83は、サーバ80と、ネットワーク網Nを介して、タイピングゲーム装置1との双方向通信を行う通信手段である。つまり、サーバ通信手段83は、サーバ80が送信するデータを電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じて、送信可能な形式の信号に変え、外部へ送信するとともに、タイピングゲーム装置1から送られて来た信号を受信し、サーバ80が読み取れる形の信号にもどす装置であり、タイピングゲーム装置1のゲーム通信手段25とネットワーク網Nを介して、無線により接続されている。
【0048】
サーバ記憶領域85は、サーバ80で用いられる各種データが記憶され、記憶内容の追加、削除可能な記憶手段である。このサーバ記憶領域85は、サーバ80の制御プログラムを実行する際に、各種演算結果を一時的に格納する記憶手段でもある。
そして、サーバ記憶領域85には、ゲームシステム100を構成する各タイピングゲーム装置1で使用されている楽曲データ(以下、使用中楽曲データと称す)、即ち、楽曲データ記憶領域20aの記憶内容に基づく管理データが、各タイピングゲーム装置1の識別情報に関連付けられて記憶されている。これにより、サーバ80は、ゲームシステム100を構成する全てのタイピングゲーム装置1について、楽曲データの使用状況を把握することができ、管理データに基づいて、各タイピングゲーム装置1に対する楽曲データのデータ管理が行われる。
【0049】
更に、サーバ記憶領域85には、楽曲DB85aが形成されている。楽曲DB85aには、前述した楽曲データが複数記憶されており、楽曲データの追加、削除が可能である。そして、サーバ80は、楽曲DB85aに記憶されている楽曲データをタイピングゲーム装置1にネットワーク網Nを介して配信することができる。
従って、楽曲DB85aを追加することにより、タイピングゲーム装置1に新たな楽曲データを配信することができ、タイピングゲーム装置で実行されるタイピングゲームを新たな楽曲で楽しむことができる。
【0050】
サーバタイマ86は、日時を計時する計時手段である。そして、サーバタイマ86は、サーバCPU81と接続されており、楽曲DB85a内の楽曲データに基づいてデータリストを作成する場合に用いられる。
具体的には、データリストを作成する際に、サーバタイマ86の現在時刻を参照することにより、楽曲DB85aに現時点から最も新しく追加された楽曲データ(以下、最新楽曲データと称す)を判断する際に用いられる。
また、サーバタイマ86の現在時刻を参照し、各楽曲データの期限データと比較することにより、使用期限が経過してしまっている楽曲データ(以下、期限切れデータと称す)を特定する際、及び、使用期限の経過が間近な楽曲データ(以下、要警告データと称す)を特定する際にも用いられる。
尚、当該サーバタイマ86は、自動的に時刻誤差を修正する機能を有する電波時計のように、常に正確な時刻に調整されるものが望ましい。
【0051】
次に、タイピングゲーム装置1の動作について図面を参照しつつ説明する。先ず、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムについて、図7を参照しつつ詳細に説明する。図7は、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムのフローチャートである。
【0052】
図7に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム装置1においては、タイピングゲーム装置1に電源が投入されると、データ管理処理(S1)が行われる。データ管理処理(S1)は、タイピングゲーム装置の楽曲データ記憶領域20a内に記憶されている楽曲データの使用期限の経過に伴う削除と、サーバ80に追加された最新楽曲データの楽曲データ記憶領域20aへの追加及び使用期限の経過が間近な楽曲データに関する警告を行う処理である。このデータ管理処理(S1)については、後に図面を参照しつつ詳細に説明するので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0053】
データ管理処理(S1)終了後には、タイピングゲーム装置1は、タイピングゲーム処理(S2)に移行する。このタイピングゲーム処理(S2)は、上述したようなタイピングゲームの実行に係る処理である。タイピングゲーム処理についての説明は、後に図面を参照しつつ詳細に行うこととし、ここでの説明は省略する。
タイピングゲーム処理(S2)終了後、即ち、タイピングゲームが1回行われると、再びS2に戻り、タイピングゲームの実行を受け付ける。
【0054】
ここで、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムを構成する各処理について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、タイピングゲーム装置1のメイン制御プログラムを実行した場合に、最初に行われるデータ管理処理(S1)について、図8乃至図15を参照しつつ詳細に説明する。図8は、データ管理処理プログラムのフローチャートである。
【0055】
タイピングゲーム装置1に電源が投入され、データ管理処理(S1)が開始されると、先ず、CPU10は、当該タイピングゲーム装置1を示す識別情報と共に、当該タイピングゲーム装置1に対応するデータリストを要求するデータリスト要求信号をサーバ80に対して送信する(S21)。
一方、サーバCPU81は、タイピングゲーム装置1から送信されたデータリスト要求信号と、識別情報を受信すると、受信した識別情報をサーバ記憶領域85に格納し(S101)、データリスト作成処理(S102)に移行する。
【0056】
ここで、データリスト作成処理(S102)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図9は、データリスト作成処理プログラムのフローチャートである。
データリスト作成処理(S102)に移行すると、サーバCPU81は、先ず、サーバタイマ86の現在日時のタイマデータ(以下、現在日時データと称す)を取得し、サーバ記憶領域85に記憶する(S111)。その後、サーバ記憶領域85に格納したタイマデータに基づいて、楽曲データが要警告データを特定する際に用いる警告期限データを生成し、サーバ記憶領域85に格納する(S112)。
【0057】
この警告期限データの生成までの処理(S111、S112)について、具体例を挙げて説明する。ここで、サーバタイマ86が示す現在日時を2004年12月1日午前10時とする。従って、S111の処理により、サーバ記憶領域85には、「2004.12.01 AM10:00」の現在日時データが格納される。
そして、S112では、この現在日時データに基づいて、警告期限データが生成される。警告期限データは、要警告データ、即ち、使用期限の経過が間近な楽曲データを特定する際に用いられる。本実施形態においては、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)までの期間が1ヶ月となった時から当該使用終了日までを、使用期限の経過が間近な期間とする。現在日時データの示す日時と、警告期限データの示す日時とで規定される期間(即ち、現在日時から1ヶ月)内に、当該楽曲データの使用終了日がある楽曲データが、要警告データと判断される。従って、警告期限データは、サーバ記憶領域85に格納されている現在日時データが示す日時から、1ヶ月後の日時を示すデータとなる。
前述の具体例に基づいて説明すると、現在日時データ「2004.12.01 AM10:00」の1ヶ月後である「2005.01.01」が警告期限データとして、サーバ記憶領域85に格納される(S112)。
サーバCPU81は、現在日時データ、警告期限データを、それぞれサーバ記憶領域85に格納した後、S113に移行する。
【0058】
S113においては、サーバ記憶領域85に格納されている識別情報に基づいて、データリスト要求信号を発信したタイピングゲーム装置1を特定するとともに、当該タイピングゲーム装置1の管理データから、そのタイピングゲーム装置1の楽曲データ記憶領域20aに記憶されている使用中楽曲データで構成された使用中楽曲データリストを読み出す。
例えば、楽曲データ記憶領域20aに、楽曲データ(A)、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)が記憶されているタイピングゲーム装置1が、データリスト要求信号を発信した場合には、図10に示すように、楽曲(A)、楽曲(B)、楽曲(C)、楽曲(D)からなる使用中楽曲データリストが読み出される。
【0059】
次に、S114では、最新楽曲データからなる最新楽曲データリストが、使用中楽曲データリストに付加される。最新楽曲データは、現在日時データと、各楽曲データの期限開始データとを比較することにより特定される。
即ち、楽曲データの期限開始データが、現在日時データよりも過去の日時を示し、且つ、現在日時データに最も近い期限開始データを有する楽曲データであることを条件に、楽曲DB85aに格納されている全ての楽曲データを検索し、最新楽曲データを特定する。
こうして特定された最新楽曲データに基づいて、最新楽曲データリストを作成する。例えば、2004年12月1日に、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)が楽曲DB85aに追加された場合には、この楽曲データ(E)、楽曲データ(F)が最新楽曲データに該当し、これらの楽曲データに基づいて、最新楽曲データリストが作成される(図10中、中央図参照)。
S113において読み出された使用中楽曲データリストに対して、上述したようにして生成された最新楽曲データリストを付加し、使用中楽曲データ、最新楽曲データからなるデータリストとする。前述の例によれば、楽曲データ(A)、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)からなる楽曲データリストとなる。
【0060】
S115では、データリストを構成する使用中楽曲データの期限データ及び最新楽曲データの期限データと、サーバ記憶領域85に格納されている現在日時データ、警告期限データを比較する期限比較処理が行われる。
ここで、期限比較処理について、図11及び図12を参照しつつ詳細に説明する。図11は、期限比較処理プログラムのフローチャートである。
S115に移行し、期限比較処理が開始されると、先ず、サーバCPU81は、データリスト中の楽曲データの数Xを取得し、サーバ記憶領域85に格納する(S120)。前述の例の場合には、楽曲データ(A)〜(F)の6つの楽曲データのデータリストであるので、「X=6」となる。
そして、期限比較を終えた楽曲データの数を示す変数Yを「0」に初期化し(S121)、S122に移行する。
【0061】
S122においては、現在、期限比較処理の対象となっている楽曲データ(以下、対象楽曲データと称す)が最新楽曲データであるか否かについての判断がなされる。従って、サーバCPU81は、対象楽曲データがS114において付加された楽曲データであるか否かに基づき判断する。
対象楽曲データが最新楽曲データである場合(S122:YES)には、S123に移行し、タイピングゲーム装置1に対象楽曲データの配信を要求させる要ダウンロード信号を、対象楽曲データに関連付けて、データリストに付加する。要ダウンロード信号をデータリストに付加した後、S128に移行する。
一方、対象楽曲データが最新楽曲データでない場合(S122:NO)には、S124に移行する。
【0062】
S124では、対象楽曲データが期限切れデータであるか否か、つまり、現在日時が終了期限データを超過しているか否かについての判断がなされる。従って、サーバCPU81は、サーバ記憶領域85より現在日時データを読み出し、対象楽曲データの終了期限データと比較する。
現在日時データの示す日時が終了期限データの示す使用終了日を経過している場合、又は現在日時と終了期限データの示す日時が同日の場合には、対象楽曲データの使用期限が終了しているので、対象楽曲データは期限切れデータである(S124:YES)と判断し、S125に移行する。そして、S125では、タイピングゲーム装置1の楽曲データ記憶領域20aから対象楽曲データを削除させる削除信号を、対象楽曲データに関連付けて、データリストに付加する。削除信号をデータリストに付加した後、S128に移行する。
一方、現在日時が終了期限データの示す使用終了日を経過していない場合には、対象楽曲データは期限切れデータではない(S124:NO)と判断し、S126に移行する。
【0063】
S126においては、サーバCPU81により、対象楽曲データが要警告データであるか否かについての判断がなされる。即ち、当該対象楽曲データが今後、1ヶ月の間に期限切れデータになるか否かに基づいて、判断される。従って、サーバCPU81は、サーバ記憶領域85より警告期限データを読み出し、対象楽曲データの終了期限データと比較する。
終了期限データの示す使用終了日が警告期限データの示す日時より前の日時である場合には、対象楽曲データは要警告データであると判断し(S126:YES)、S127に移行する。
尚、前述したように、期限切れデータと判断される対象楽曲データは、既に、S124で処理されているので、S126の判断対象となる対象楽曲データは、最新楽曲データを除く、現時点で使用可能な楽曲データである。従って、使用終了日が警告期限データの示す日時より前の日時である場合とは、使用終了日までの期間が1ヶ月以下の場合となる。
そして、S127においては、タイピングゲーム装置1の第1液晶ディスプレイ4に「対象楽曲データの使用期限の終了が近い旨」を表示し警告する警告信号を、対象楽曲データに関連付けて、データリストに付加する。警告信号をデータリストに付加した後、S128に移行する。
一方、終了期限データの示す使用終了日が警告期限データの示す日時より前の日時である場合には、対象楽曲データは要楽曲データではない(S126:NO)と判断し、S128に移行する。
【0064】
S128では、前述のS122〜S127により、対象楽曲データの期限比較が終了しているので、期限比較を終えた楽曲データの数を示す変数Yに1を加算し、サーバ記憶領域85に格納する。そして、S129においては、変数Xと変数Yの値が等しいか否かについての判断がなされる。つまり、データリストを構成する全楽曲データに対して、期限比較を行ったか否かについての判断がなされる。
全楽曲データに対する期限比較が終了している場合、つまり、変数Xと変数Yが等しい場合(S129:YES)には、期限比較処理(S115)を終了する。そして、作成されたデータリストをサーバ記憶領域85に格納し、データリスト作成処理(S102)を終了する。
一方、全楽曲データに対する期限比較が終了していない場合、つまり、変数Xと変数Yが異なる場合(S129:NO)には、S122に戻り、対象楽曲データを別の楽曲データに変更し、新たな対象楽曲データに対する期限比較を行う。
楽曲データ(A)〜(F)からなるデータリストの例で言えば、期限比較を終えた楽曲データの数を示す変数Yが、データリストを構成する楽曲データの数「X」である6となるまで、楽曲データの期限比較を行う。
【0065】
ここで、前述した楽曲データ(A)〜(F)からなるデータリストの例に基づいて、期限比較処理について、図12を参照しつつ説明する。図12は、期限比較処理終了時のデータリストの説明図である。
尚、ここでの説明においては、前述した具体例に基づいて、現在日時は、2004年12月1日であるとし、現在日時データは、「2004.12.01 AM10:00」、警告期限データは、「2005.01.01」であるものとする。
図12に示すように、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)は、最新データとしてデータリストに付加されているので(S114)、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)には、それぞれ、要ダウンロードデータであるとして、要ダウンロード信号が関連付けられている(S123)。
そして、楽曲データ(A)は、最新楽曲データではないので(S122:NO)、S124に移行し、S124により、期限切れデータであるか否かが判断される。ここで、楽曲データ(A)の終了期限データ「2004.12.01」が示す使用終了日は、2004年12月1日であり、現在日時は、2004年12月1日である。従って、楽曲データ(A)は、期限切れデータに該当するので(S124:YES)、楽曲データ(A)には、削除信号が関連付けられている。
また、楽曲データ(B)について、期限比較処理が行われると、最新楽曲データではないので(S122:NO)、S124に移行し、S124により、期限切れデータであるか否かが判断される。ここで、楽曲データ(B)の終了期限データは「2004年12月25日」を示しており、現時点で使用期限を経過していない。従って、楽曲データ(B)の処理は、期限切れデータにも該当せず(S124:NO)、S126に移行することになる。そして、S126では、楽曲データ(B)が要警告データに該当するか否かについての判断がなされ、楽曲データ(B)の終了期限データと、警告期限データ「2005.01.01」が比較される。楽曲データ(B)の終了期限データは警告期限データの示す日時「2005年1月1日」よりも以前の日時であるので、楽曲データ(B)を使用可能な期間は、残り1ヶ月もなく、要警告データに該当する(S126:YES)。従って、S127の処理により、楽曲データ(B)には警告信号が付加されることとなる。
【0066】
一方、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)に対する処理について説明すると、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)は、何れも最新楽曲データではないので(S122:NO)、S124に移行する。S124において、各楽曲データの終了期限データと、現在日時データを比較し、期限切れデータか否かを判断するが、楽曲データ(C)の使用終了日は、「2005年5月1日」、楽曲データ(D)の使用終了日は、「2005年10月1日」であり、何れも使用期限を経過していない(S124:NO)。つまり、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)は、いずれも期限切れデータではない。そして、S126において、警告期限データの示す日時「2005.01.01」と、各楽曲データの終了期限データが比較される。ここで、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の使用終了日は、警告期限データの示す日時「2005年1月1日」以後の日時であるので、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)は、何れも要警告データに該当しない(S126:NO)。従って、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)には、要ダウンロード信号、削除信号、警告信号が付加されないこととなる。
【0067】
ここで、再び、図8を参照しつつ、データ管理処理プログラムについて詳細に説明する。
上述したように、期限比較処理(S115)の終了に基づいて、要ダウンロード信号、削除信号、警告信号が付加された楽曲データリストをサーバ記憶領域85に格納し、データリスト作成処理(S102)も終了する。
データリスト作成処理(S102)の後に移行するS103において、サーバCPU81は、データリスト作成処理により作成されたデータリストを読み出し、サーバ記憶領域85に格納されている識別信号に基づいて、データリスト要求信号の発信元であるタイピングゲーム装置1に対して、サーバ通信手段83を介して送信する。
【0068】
一方、タイピングゲーム装置1のCPU10は、サーバ80から送信されたデータリストを受信すると、受信したデータリストをRAM21に格納し(S22)、S23に移行する。
【0069】
S23においては、CPU10は、受信したデータリストに基づいて、期限管理処理を行う。期限管理処理(S23)は、楽曲データ記憶領域20aに格納されている楽曲データの使用期限に基づき、期限切れデータの削除、要警告データに関する警告表示を行う処理である。
この期限管理処理について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図13は、期限管理処理プログラムのフローチャートである。
【0070】
期限管理処理(S23)に移行すると、CPU10は、S22において受信したデータリストに基づいて、楽曲データ記憶領域20a内に期限切れデータがあるか否かを判断する(S31)。つまり、先ず、RAM21よりデータリストを読み出し、削除信号が付加されている楽曲データが存在するか否かについての判断がなされる。楽曲データ記憶領域20aに期限切れデータが存在する場合には(S31:YES)、S32に移行し、期限切れデータに該当する楽曲データを楽曲データ記憶領域20aから削除する(S32)。期限切れデータに該当する楽曲データの全てを楽曲データ記憶領域20aから削除した後、S33に移行する。
前述の具体例に基づいて説明すると、S31の時点における楽曲データ記憶領域20aには、4種類の楽曲データ(楽曲データ(A)〜楽曲データ(D))が記憶されている(図14(a)参照)。そして、受信したデータリストには、楽曲データ(A)に削除信号が付加されている(図12参照)。
従って、S32においては、CPU10は、データリストに基づいて、削除信号を基準に、期限切れデータである楽曲データ(A)を特定し、楽曲データ(A)の楽曲データ記憶領域20a内からの削除処理を行う。この結果、S33に移行した時点では、楽曲データ記憶領域20a内には、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の3種類の楽曲データが記憶されている状態となる(図14(b)参照)。
一方、楽曲データ記憶領域20a内に、期限切れデータに該当する楽曲データが存在しない場合には(S31:NO)、そのまま、S33に移行する。
【0071】
S33に移行すると、CPU10は、データリストに基づいて、楽曲データ記憶領域20a内に要警告データが存在するか否かについての判断を行う。即ち、CPU10は、RAM21よりデータリストを読み出し、警告信号が付加されている楽曲データが存在するか否かについての判断を行う。楽曲データ記憶領域20a内に要警告データが存在する場合には(S33:YES)、S34に移行する。
一方、楽曲データ記憶領域20a内に要警告データに該当する楽曲データが存在しない場合(S33:NO)には、そのまま期限管理処理(S23)を終了し、データ管理処理に戻る。
【0072】
S34においては、CPU10は、第1液晶ディスプレイ4に、「要警告データに該当する楽曲データの使用期限の経過が間近である旨」の警告表示(図15参照)を行い、S35に移行する。
S35では、CPU10は、第1液晶ディスプレイ4に警告表示を表示した状態で所定時間(例えば、1分間)を経過したか否かを判断する。そして、所定時間を経過した場合には(S35:YES)、S36に移行する。一方、所定時間を経過していない場合には(S35:NO)、S35に戻り、所定時間を経過するまで、警告表示を表示した状態で処理を待機する。
そして、S36に移行すると、第1液晶ディスプレイ4から警告表示を消去し、期限管理処理(S23)を終了する。
つまり、CPU10は、S34に移行すると、第1液晶ディスプレイ4に警告表示を表示すると共に、タイマ30の計時を開始する。そして、S35においては、タイマ30の示す時間が1分間を越えるまで、警告表示を表示した状態を維持し、タイマ30の値が1分を示すと共に、警告表示を第1液晶ディスプレイ4から消去する(S36)。
警告表示を第1液晶ディスプレイ4から消去した後、期限管理処理(S23)を終了し、データ管理処理に移行する。
【0073】
S33〜S36の処理について、前述した例に基づいて、具体的に説明する。尚、この時点での楽曲データ記憶領域20a内には、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の3種類の楽曲データが記憶されている状態である(図14(b)参照)。
前述したように、この例においては、楽曲データ(B)が要警告データに該当し、データリストの楽曲データ(B)に対して、警告信号が付加されている。
従って、CPU10は、データリストを参照し、警告信号に基づいて、要警告データが存在すると判断する(S33:YES)とともに、要警告データに該当する楽曲データを特定する。これにより、楽曲データ(B)が要警告データであると特定される。
そして、CPU10は、第1液晶ディスプレイ4に、要警告データである楽曲データ(B)に関する警告表示を行う(S34)。
図15に示すように、第1液晶ディスプレイ4には、要警告データに該当する楽曲データの使用期限が経過間近である旨と共に、当該楽曲のタイトルやアーティスト名が表示される。
そして、警告表示の第1液晶ディスプレイ4への表示に伴い、タイマ30の計時を開始し、警告表示の表示から1分を経過することにより、当該警告表示が消去される(S35、S36)。
このように、タイピングゲーム装置1の管理者は、警告表示を視認することにより、使用期限の経過が間近な楽曲データを具体的に認識することができる。つまり、ある日突然楽曲データが削除されてしまうといったことがなくなり、当該楽曲データの要・不要を十分に考慮することができる。そして、必要な場合には、当該楽曲データを継続して使用するための手続をすることができる。
【0074】
ここで、再び、図8を参照し、期限管理処理(S23)終了後のデータ管理処理プログラムについて説明する。
期限管理処理(S23)の終了後、S24においては、データリスト中に要ダウンロードデータが有るか否かについての判断がなされる。即ち、CPU10は、RAM21よりデータリストを読み出し、要ダウンロード信号に基づいて、要ダウンロードデータの有無についての判断を行う。このとき、要ダウンロードデータに該当する楽曲データは、要ダウンロード信号に基づいて、特定される。
要ダウンロードデータがデータリスト中に有る場合には(S24:YES)、S25に移行する。S25において、CPU10は、サーバ80に対して、要ダウンロードデータに該当する楽曲データについてのダウンロード要求信号と、当該タイピングゲーム装置1を示す識別情報を送信する(S25)。
一方、要ダウンロードデータがデータリスト中に存在しない場合(S24:NO)には、そのまま、データ管理処理(S1)を終了する。
【0075】
そして、タイピングゲーム装置1から送信された識別信号及び、ダウンロード要求信号を受信すると、サーバCPU81は、識別信号をサーバ記憶領域85に格納する。そして、受信したダウンロード要求信号に基づいて、楽曲DB85aから、要ダウンロードデータに該当する楽曲データを読み出す(S105)。
その後、サーバ記憶領域85に格納されている識別信号に基づいて、タイピングゲーム装置1を特定し、要ダウンロードデータを送信する(S106)。
【0076】
CPU10は、要求した要ダウンロードデータを受信すると、楽曲データ記憶領域20aにダウンロードしたデータを格納し(S26)、その後、データ管理処理(S1)を終了する。
【0077】
ここで、前述の具体例に基づいて、S24以後のタイピングゲーム装置1、サーバ80の処理について、図面を参照しつつ説明する。
前述の具体例において、S24の時点では、楽曲データ記憶領域20aには、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)の3種類の楽曲データが記憶されている状態である(図14(b)参照)。そして、RAM21には、図12に示すデータリストが格納されている。
従って、図12に示すように、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)が最新楽曲データであり、データリスト中の楽曲データ(E)、楽曲データ(F)には、要ダウンロード信号がそれぞれ付加されているので、当該タイピングゲーム装置1を示す識別情報と、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)についてのダウンロード要求信号が、サーバ80に対して発信される(S24:YES、S25)。
識別信号と、ダウンロード要求信号を受信すると(S104)、サーバCPU81は、識別情報をサーバ記憶領域85に格納すると共に、楽曲DB85aに記憶されている複数の楽曲データの中から、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)を読み出す(S105)。そして、サーバ記憶領域85に格納されている識別情報に基づいて、当該タイピングゲーム装置1に対して、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)を送信する(S106)。
一方、CPU10は、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)を受信すると、受信した楽曲データを楽曲データ記憶領域20aに格納する。従って、この時点における楽曲データ記憶領域20aには、楽曲データ(B)、楽曲データ(C)、楽曲データ(D)、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)の5種類の楽曲データが記憶されている(図14(c)参照)。要求した楽曲データを受信し、楽曲データ記憶領域20aに格納した後、データ管理処理(S1)を終了する。
【0078】
このように、データ管理処理(S1)が実行されることにより、楽曲データ(A)のような期限切れデータは、楽曲データ記憶領域20aから削除される。従って、使用期限が規定されている楽曲データが期限経過後も使用されることがなくなり、楽曲データの期限管理を厳格に行うことができる。
また、楽曲データ(B)のような、使用期限の経過が間近な楽曲データについては、データ管理処理中において、使用期限の経過が間近である旨の警告表示がなされるので、タイピングゲーム装置1の管理者は、警告表示を視認することにより、使用期限の経過が間近な楽曲データを具体的に認識することができる。つまり、ある日突然楽曲データが削除されてしまうといったことがなくなり、当該楽曲データの要・不要を十分に考慮することができる。そして、必要な場合には、当該楽曲データを継続して使用するための手続をすることができる。
更に、楽曲データ(E)、楽曲データ(F)のように、サーバ80に新たに追加された楽曲データは、データ更新処理(S1)により、自動的にタイピングゲーム装置1に追加される。従って、随時、新たな楽曲データを用いて、タイピングゲームを実行することができるので、タイピングゲーム装置1に対する遊技者の関心を維持することができる。
【0079】
次に、データ管理処理(S1)の終了後に移行するタイピングゲーム処理(S2)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図16は、タイピングゲーム処理プログラムのフローチャートである。
タイピングゲーム処理(S2)に移行すると、先ず、S40において、ICチップ内蔵カードの有無についての判断がなされる。即ち、ICチップ内臓カードがカード挿入口9に挿入されているか否かを、カード挿入口9内部に配設されているカードセンサ28の検知結果に基づいて判断する。ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に有る場合(S40:YES)には、S41に移行する。一方、ICチップ内蔵カードがカード挿入口9にない場合(S40:NO)には、スタート受付処理(S43)に移行する。
【0080】
カード挿入口9にICチップ内蔵カードが挿入されている場合(S40:YES)には、S41において、第1液晶ディスプレイ4に「ICチップに記憶されている記憶内容を確認するか否か」を問う表示がされ、データ内容を確認するか否かの判断がなされる(S41)。
ここで、遊技者がキーボード3を用い、ICチップ内蔵カードの記憶内容を確認することを選択した場合(S41:YES)には、カードリーダ・ライタ29を介して、ICチップの記憶内容を読み出し、第1液晶ディスプレイ4に表示する(S42)。そして、ICチップの記憶内容を表示した後、スタート受付処理(S43)に移行する。一方、遊技者がキーボード3によりICチップ内蔵カードの記憶内容を確認しないことを選択した場合(S41:NO)には、そのまま、スタート受付処理(S43)に移行する。
【0081】
スタート受付処理(S43)においては、RAM21の記憶内容の初期化やタイピングゲーム実行の際に用いられるコインの受付処理や、タイピングゲームの難易度選択などの環境設定など、タイピングゲームの実行開始に係る処理が行われる。
スタート受付処理(S43)の終了後には、楽曲選択処理(S44)が行われる。楽曲選択処理(S44)では、楽曲データ記憶領域20aに記憶されている楽曲データの内から今回のタイピングゲームで使用する楽曲データの選択処理が行われる。具体的には、楽曲データ記憶領域20aに記憶されている全ての楽曲データの楽曲のタイトル及びアーティスト名が第1液晶ディスプレイ4に表示され、遊技者がキーボード3を用いて楽曲を選択することにより、今回のタイピングゲームで使用する楽曲データが決定される。
前述の例で説明すると、楽曲選択処理においては、第1液晶ディスプレイ4に「楽曲データ(B)」、「楽曲データ(C)」、「楽曲データ(D)」、「楽曲データ(E)」、「楽曲データ(F)」を示す5つの楽曲名が表示され、これらの中からキーボード3を用いて、今回のタイピングゲームで用いる楽曲を選択決定する。
【0082】
楽曲選択処理(S44)により、タイピングゲームで使用する楽曲を決定した後、タイピングゲーム実行処理(S45)に移行する。このタイピングゲーム実行処理(S45)は、タイピングゲームの進行に係る処理であり、後に詳細に説明するので、ここでの説明は省略する。タイピングゲーム実行処理(S45)終了後、S46に移行する。
【0083】
S46においては、タイピングゲームのゲーム結果を第1液晶ディスプレイ4に表示するゲーム結果表示処理が行われる。ゲーム結果表示処理では、タイピングゲーム実行処理(S45)で行ったタイピングゲームにおけるキー入力の入力ミスや、楽曲データを構成する判定基準データとの入力タイミングのズレなどの要素から算出されるゲーム結果が表示される。
ゲーム結果表示処理(S46)の後、S47において、ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に挿入されているか否かについての判断がなされる。ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に挿入されている場合(S47:YES)には、今回のタイピングゲームのゲーム結果をICチップに、カードリーダ・ライタ29を介して記録する(S48)。ゲーム結果をICチップに記録した後、タイピングゲーム処理(S2)を終了する。
一方、ICチップ内蔵カードがカード挿入口9に挿入されていない場合(S47:NO)には、今回のゲーム結果をICチップに記録せず、ゲーム結果をRAM21より消去して、タイピングゲーム処理(S2)を終了する。
【0084】
本実施形態に係るタイピングゲーム装置1では、このタイピングゲーム処理(S2)を実行することにより、1ゲーム分のタイピングゲームが実行され、タイピングゲーム処理(S2)の終了により1ゲームのタイピングゲームは終了する。従って、タイピングゲーム装置1は、タイピングゲーム処理(S2)終了後は、再度タイピングゲームが実行されるまで、処理を待機している。
【0085】
ここで、タイピングゲーム処理(S2)中のS45において実行されるタイピングゲーム実行処理について、図面に基づいて詳細に説明する。図17は、タイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。図18は、タイピングゲーム実行中の各液晶ディスプレイの表示例を示す説明図であり、図19は、タイピングゲーム実行中のキーボード3の様子を示す説明図である。
図17に示すように、タイピングゲーム実行処理プログラムが実行されると、先ず、S51において、楽曲選択処理(S44)において選択された楽曲データを、楽曲データ記憶領域20aから読み出す(S51)。
そして、読み出された楽曲データを構成する映像データ、音声データ及び演奏データの再生を開始する(S52)。このとき、映像データにおける楽曲のPVに係る映像は第2液晶ディスプレイ5に表示され(図14(a)参照)、音声データ及び演奏データは、スピーカ7より発音される。また、第1液晶ディスプレイ4には、楽曲データに基づいて、タイピングゲームに係るゲーム画面が表示される(図14(b)参照)。
そして、楽曲データを構成する映像データ、音声データ及び演奏データの再生が開始されると、当該楽曲データを構成する歌詞データの1部分である1フレーズが第1液晶ディスプレイ4に表示される(S53)。
【0086】
ここで、前述の具体例に基づいて、タイピングゲーム中の第1液晶ディスプレイ4、第2液晶ディスプレイ5の表示態様について説明する。
前記具体例の条件において、楽曲選択処理(S44)で「楽曲データ(C)」が選択された場合には、「楽曲データ(C)」に基づいてタイピングゲームが実行される。ここで、「楽曲データ(C)」は、男性アーティストが歌唱する楽曲の楽曲データである。
従って、「楽曲データ(C)」を使用したタイピングゲームが実行されると、第1液晶ディスプレイ4には、図14に示すような当該楽曲のPV(男性アーティストの歌唱する様子等の映像)が表示され、第2液晶ディスプレイ5には、タイピングゲームのゲーム画面と、その時点で入力すべき、当該楽曲の歌詞の1フレーズ(もう迷わない/MOU MAYOWANAI)が表示される。
【0087】
当該楽曲の歌詞の1フレーズが第1液晶ディスプレイ4に表示された後、この第1液晶ディスプレイ4に表示された歌詞データの1フレーズを構成する文字数nを取得する(S54)。例えば、歌詞データの1フレーズとして「もう迷わない」/「MOU MAYOWANAI」が表示される場合(図14(b)参照)には、当該歌詞の1フレーズをアルファベットで表記した場合の文字数である12が1フレーズを構成する文字数nとなる。1フレーズを構成する文字数nを取得した後、1フレーズ中の現在入力した文字を示すmを0とする(S55)。
【0088】
S56においては、第1液晶ディスプレイ4に表示された歌詞データの1フレーズである文字列に対して、キーボード3を構成するキー300のいずれかが入力されたか否かについての判断がなされる。キーボード3のキー300のいずれかが入力された場合(S56:YES)に移行する。
一方、キー300のいずれも入力されていない場合(S56:NO)には、当該1フレーズの歌詞の文字列が表示された時点若しくは、前の文字の入力時点から時間が所定時間を経過したか否かの判断がなされる(S57)。所定時間を経過していない場合(S57:NO)には、再びS56に戻り、キー300の入力を受け付ける。キー300が入力されずに所定時間を経過した場合(S57:YES)、CPU10は、1フレーズの歌詞を構成する現在入力すべき文字の入力タイミングを逸したものと判断する。従って、この文字のキー入力についてはミスしたものとされ、CPU10は、ミスカウントに1を加算し、RAM21に格納する(S58)。尚、このミスカウントの値は、後述するスコア算出処理(S61)において、ゲームスコアを算出する際に用いられる。ミスカウントに1を加算し、RAM21に格納した後、S60に移行する。
【0089】
所定時間内にキー300が入力された場合(S56:YES)に移行するS59においては、入力されたキー300に関する正誤判定処理が行われる。この正誤判定処理(S59)では、正誤判定部17、タイミング判定部18と、当該楽曲データを構成する判定基準データに基づいて、入力されたキーの正誤、キー入力のタイミングの的確性について判定される。
即ち、この正誤判定処理においては、正誤判定部17で判定基準データを参照することにより、当該楽曲の歌詞に応じたキー300が入力されたか否かについての判定を行い、タイミング判定部18で判定基準データに基づいて、入力されたキー300の入力タイミングが楽曲の進行のタイミングとどれだけ一致しているかを判定する。
例えば、前述の「もう迷わない」/「MOU MAYOWANAI」の1フレーズに基づいて説明すると、当該楽曲の歌手が「もう迷わない」の「う」を発声するタイミングと同時に「U」のキー300を入力した場合に、正誤判定処理では、最も高い評価が与えられる。
【0090】
正誤判定処理(S59)終了後、S60において、キー発光処理が行われる。キー発光処理は、前述したキーボード3の各キー300の内部に配設されているLED302を発光させる処理である。このとき、入力されたキー300が正しい場合には、LED302を青色に発光させ、誤っている場合には、入力されたキー300のLED302を赤色に発光させる。
また、キー300が所定時間内に入力されなかった場合(S57:YES)には、現在入力すべき文字の入力タイミングを逸し、入力ミスしたものと判断されるので、入力すべきであった文字に対応するキー300を黄色で発光させ、正しいキー300を遊技者に報知する。
【0091】
ここで、キー発光処理(S60)について、図19を参照しつつ説明する。尚、図示の関係上、図19において発光しているキー300を、発光していないキー300と識別可能なように、模様を付して示している。従って、図19においては、「M」のキー300が発光しており、その他のキー300に配設されたLED302は、発光していない。
この図19に基づいて、前述の具体例に基づいて、タイピングゲーム中のキーボード3の発光態様を説明すると、第1液晶ディスプレイ4に、楽曲の歌詞における「もう迷わない」/「MOU MAYOWANAI」の1フレーズが表示され、「もう(MOU)」が既に入力されている場合において、遊技者が、次に入力すべき文字である「M」のキー300を入力した際には、「M」のキー300が青色に発光する。
また、同様の条件下において、遊技者がキー300を入力せずに所定時間が経過してしまった際には、次に入力すべきであった文字「M」のキーが黄色に発光する。
タッチタイピングが苦手な遊技者は、キー300を入力する際にキーボード3を視認し、入力するキー300を確認することが多いので、タッチタイピングが苦手な遊技者に対して、第1液晶ディスプレイ4を見ることができなかった場合にも、キーボード3により、タイピングゲームの入力の正誤を認識することができる。そして、これらの情報を得ることにより、当該タイピングゲームにおけるタイピング技量を向上させることができる。
【0092】
尚、本実施形態においては、入力したキー300の正誤に基づき、状況に応じて、「赤」、「青」、「黄」の3色で発光させるように構成するが、これに限定するものではなく、入力したキー300の正誤のみでなく、キー300の入力タイミングの的確性も加味して、発光色を変化させてもよい。例えば、入力したキー300が正しく、入力タイミングも的確であった場合には「青色」で発光させ、入力したキー300は正しいキーであるが、入力タイミングがややずれている場合は「緑色」、正しいキー300を入力したが、入力タイミングが大きくずれている場合には「オレンジ色」というように構成しても良い。
【0093】
キー発光処理(S60)終了後には、S61に移行し、スコア算出処理が行われる。スコア算出処理(S61)では、S56〜S59の処理の結果、即ち、入力されたキー300の入力結果に基づいて、ゲームスコアが算出される。本実施形態においては、キー入力が行われずに所定時間を経過してしまった場合(S58)や、誤ったキー300を入力した場合には、0点とされる。そして、CPU10により、正しいキー300が入力されたと判断された場合に、入力タイミングが的確な場合には200点、ややずれている場合には100点、大きくずれている場合には50点が付与される。
【0094】
スコア算出処理(S61)終了後、現在入力された文字数を示すmに1を加算する(S62)。S63では、現在入力された文字数を示すmと、歌詞の1フレーズを構成する文字数nの値が等しいか否かについての判断がなされる。mとnの数値が等しい場合、即ち、現在入力している歌詞の1フレーズの入力が終了している場合(S63:YES)には、S64に移行する。一方、1フレーズを構成する文字の入力が終了していない場合(S63:NO)には、次の文字を入力させるべく、S56に戻る。
【0095】
S64では、タイピングゲームで再生されている楽曲が終了したか否かの判断がなされる。楽曲の終了については、第1液晶ディスプレイ4に表示される歌詞データの全フレーズの入力処理と、楽曲データの映像データ、音声データ及び演奏データの再生が終了したか否かに基づいて判断される。楽曲が終了している場合(S64:YES)には、タイピングゲーム実行処理(S45)を終了する。
一方、楽曲が終了していない場合(S64:NO)には、次のフレーズの入力に移行するべく、S53に戻り、タイピングゲーム実行処理(S45)を継続する。
【0096】
上述したように、本実施形態に係るゲームシステム100においては、ゲームシステム100を構成するタイピングゲーム装置1が、データ管理処理(S1)を実行することにより、使用期限の経過した期限切れデータを楽曲データ記憶領域20aから自動的に削除することができる。これにより、各楽曲データの使用期限を厳格に管理することができるので、サーバ管理者、タイピングゲーム装置の管理者の両者とも、期限切れデータに係るデータ管理作業を平易に行うことができる。
又、使用期限の経過が間近な楽曲データについては、データ管理処理(S1)において、楽曲データのタイトル及び当該楽曲のアーティスト名を含む警告表示が行われる。これにより、タイピングゲーム装置の管理者は、どの楽曲の使用期限の経過が近いのか、つまり、どの楽曲が、いつ使用不能になるのかを把握することができる。従って、タイピングゲーム装置の管理者は、警告表示された楽曲データの要・不要について、十分に検討することができ、必要な場合には、継続して使用するための手続を行うことができる。
更に、本実施形態にかかるゲームシステム100においては、サーバ80の楽曲DB85aに新たに追加された楽曲データを、ゲームシステム100を構成するタイピングゲーム装置1に対して配信することができる。これにより、タイピングゲーム装置1において、楽曲データ記憶領域20a内の楽曲データがなくなり、タイピングゲームの実行が不能になることはない。そして、サーバ80から最新楽曲データが配信されるので、タイピングゲーム装置1に対する遊技者の関心を維持することができる。
【0097】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、本実施形態に係るゲームシステム100においては、複数のタイピングゲーム装置1と、サーバ80とをネットワーク網Nを介して相互に直接接続する態様であったが、この態様に限定するものではない。例えば、複数のタイピングゲーム装置1を設置する店舗においては、タイピングゲーム装置1とサーバ80との間に、店舗に設置されているタイピングゲーム装置1を管理する管理サーバを設け、当該管理サーバがネットワーク網Nを介して、サーバ80と接続するように構成しても良い。
また、本実施形態においては、単独のサーバ80であったが、複数のサーバからなるセンターサーバシステムであっても良い。
【0098】
また、本実施形態においては、要警告データについての警告は、タイピングゲーム装置1の第1液晶ディスプレイ4における警告表示のみであったが、この態様に限定するものではない。例えば、警告表示に加え、音声による警告を行っても良い。
更に、サーバ80にメールサーバ機能を付加することで、第1液晶ディスプレイ4の警告表示を実際に見ない場合においても警告することができる。要警告データに信号を付加する際(S127)に、タイピングゲーム装置1の管理者が設定したメールアドレスに、前記警告表示と同様の警告を記載した電子メールを送信するようにすることで、第1液晶ディスプレイ4の警告表示を見なかった場合にも警告することができる。
そして、本実施形態においては、要警告データとして、警告表示を行う楽曲データは、現時点で使用可能な期間が1ヶ月に満たない楽曲データであったが、この期間に限定するものではない。即ち、例えば、残り1週間に満たない楽曲データを要警告データとしてもよい。
更に、本実施形態における警告表示は、要警告データに該当する楽曲データに関する楽曲のタイトル及び当該楽曲のアーティスト名を表示する態様であったが、これに加え、使用可能な期間の残り日数を表示してもよい。尚、この使用可能な期間の残り日数は、当該楽曲の終了期限データと、サーバタイマ86の現在日時データを用いて、算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本実施形態に係るゲームシステムの説明図である。
【図2】本実施形態に係るゲームシステムを構成するタイピングゲーム装置の外観斜視図である。
【図3】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のキーボードに配設されたキーの断面説明図である。
【図4】本実施形態に係るタイピングゲーム装置の制御系を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係るサーバの制御系を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係るタイピングゲーム装置及びサーバに記憶される楽曲データの説明図である。
【図7】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のメイン制御プログラムのフローチャートである。
【図8】本実施形態に係るゲームシステムのデータ管理処理プログラムのフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るサーバのデータリスト作成処理プログラムのフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るサーバで行われるデータリスト作成処理に関する説明図である。
【図11】本実施形態に係るサーバの期限比較処理プログラムのフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るデータリスト作成処理終了時のデータリストの説明図である。
【図13】本実施形態に係るタイピングゲーム装置の期限管理処理プログラムのフローチャートである。
【図14】本実施形態に期限管理処理実行中の楽曲データ記憶領域の説明図である。
【図15】本実施形態に係るタイピングゲーム装置で表示される警告表示の表示例である。
【図16】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のタイピングゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図17】本実施形態に係るタイピングゲーム装置のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【図18】本実施形態に係るタイピングゲーム実行中における各液晶ディスプレイの表示例(1)である。図18(a)には、第2液晶ディスプレイの表示例を示し、図18(b)には、第1液晶ディスプレイの表示例を示す。
【図19】本実施形態に係るタイピングゲーム実行中におけるキーボードの発光態様例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0100】
1 タイピングゲーム装置
10 CPU
20a 楽曲データ記憶領域
25 ゲーム通信手段
80 サーバ
81 サーバCPU
83 サーバ通信手段
85a 楽曲DB
86 サーバタイマ
100 ゲームシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと通信するゲーム通信手段と、タイピングゲームを実行するゲーム制御手段と、を有するタイピングゲーム装置と、
前記タイピングゲーム装置と通信するサーバ通信手段とを有するサーバとからなるゲームシステムにおいて、
前記サーバは、
日時を計時する計時手段と、
データの使用期限が規定され、タイピングゲームで使用されるゲームデータを記憶する記憶手段と、
前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限が経過した期限切れデータを判定する期限判定手段と、
前記期限判定手段の判定結果に基づき、期限切れデータを削除させる削除指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段とを有し、
前記タイピングゲーム装置は、
前記ゲームデータを記憶するデータ記憶装置と、
前記ゲーム通信手段により受信した削除指令に基づいて、前記データ記憶装置に存在する期限切れデータを削除するデータ管理手段とを有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記サーバは、
前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限の経過が近いゲームデータである警告対象データを判定する期限判定手段と、
前記期限判定手段の判定結果に基づき、前記警告対象データの使用期限の経過に係る警告を行わせる警告指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段とを有し、
前記タイピングゲーム装置は、
前記ゲーム通信手段により受信した警告指令に基づいて、警告する警告報知手段を有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記タイピングゲーム装置は、ゲーム通信手段を介して、前記記憶手段に記憶されているゲームデータの配信を要求する配信要求信号を送信し、
前記サーバは、サーバ通信手段により前記配信要求信号を受信すると、前記記憶手段から当該ゲームデータを読み出し、タイピングゲーム装置に配信することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項5】
前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とするサーバ。
【請求項1】
サーバと通信するゲーム通信手段と、タイピングゲームを実行するゲーム制御手段と、を有するタイピングゲーム装置と、
前記タイピングゲーム装置と通信するサーバ通信手段とを有するサーバとからなるゲームシステムにおいて、
前記サーバは、
日時を計時する計時手段と、
データの使用期限が規定され、タイピングゲームで使用されるゲームデータを記憶する記憶手段と、
前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限が経過した期限切れデータを判定する期限判定手段と、
前記期限判定手段の判定結果に基づき、期限切れデータを削除させる削除指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段とを有し、
前記タイピングゲーム装置は、
前記ゲームデータを記憶するデータ記憶装置と、
前記ゲーム通信手段により受信した削除指令に基づいて、前記データ記憶装置に存在する期限切れデータを削除するデータ管理手段とを有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記サーバは、
前記計時手段と、前記データの使用期限とに基づいて、ゲームデータの使用期限の経過が近いゲームデータである警告対象データを判定する期限判定手段と、
前記期限判定手段の判定結果に基づき、前記警告対象データの使用期限の経過に係る警告を行わせる警告指令を、タイピングゲーム装置に対して発する指令手段とを有し、
前記タイピングゲーム装置は、
前記ゲーム通信手段により受信した警告指令に基づいて、警告する警告報知手段を有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記タイピングゲーム装置は、ゲーム通信手段を介して、前記記憶手段に記憶されているゲームデータの配信を要求する配信要求信号を送信し、
前記サーバは、サーバ通信手段により前記配信要求信号を受信すると、前記記憶手段から当該ゲームデータを読み出し、タイピングゲーム装置に配信することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項5】
前記請求項1乃至3に記載のゲームシステムに用いられることを特徴とするサーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−204441(P2006−204441A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−18582(P2005−18582)
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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