説明

ゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】 移動するオブジェクトの画像演出を行うことにより迫力があって見栄えのする移動オブジェクトの画像を生成可能なゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体を提供すること。
【解決手段】 画像生成を行うゲームシステムである。
表示用モデル変形処理部114は、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させる処理を行う。表示用モデルの形態を動的に変化させて表示用モデルの形態を変形させてもよいし、予め用意された複数の変形モデルから最適な変形モデルを選択して表示用モデルとすることで、変形させてもよい。また付随させるフレアオブジェクトの数や形態を変更するようにしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりゲーム空間内の敵キャラクタと対戦を行うシューティングゲームが知られており、銃を使って仮想的な銃撃戦が楽しめるゲームとして人気が高い。
【0003】
かかるシューティングゲームでは、弾の移動する様子を仮想カメラで捕らえたり、場合によっては敵が発砲した弾をスローモーションで表現したり、一時的にとめたり等の演出を行う場合がある。このような場合弾の形をしたモデルを飛ばして画像生成を行っていた。
【0004】
しかし従来の画像生成手法では1つの弾オブジェクトにたいして1つの表示用の弾モデルを有しており、移動時であると静止時であるとに関わらず、また弾オブジェクトの移動方向や弾オブジェクトに対する仮想カメラの配置の如何に関わらず同じ弾モデルを用いて画像生成を行っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところがこれでは移動する弾オブジェクトについて迫力があり見栄えのする画像を生成することができず、あまり演出効果がない場合が多かった。
【0006】
また弾に光の発光を表すフレアオブジェクトを付加して迫力のある銃弾を演出することも行われるが、弾の移動方向や仮想カメラの配置具合によっては貧弱で見栄えのしない画像になってしまうという問題点があった。
【0007】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、移動するオブジェクトの画像演出を行うことにより迫力があって見栄えのする移動オブジェクトの画像を生成可能なゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明は、画像生成を行うゲームシステムであって、
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの数を変更する手段と、
前記オブジェクトと前記エフェクトオブジェクトの表示用モデルの画像を生成する手段とを含むことを特徴とする。また本発明は、上記各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、上記各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0009】
(2)本発明は、画像生成を行うゲームシステムであって、
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの表示用モデルの形態を変更する手段と、
前記オブジェクトと前記エフェクトオブジェクトの表示用モデルの画像を生成する手段とを含むことを特徴とする。また本発明は、上記各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、上記各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0010】
(3)また本発明に係るゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記エフェクトオブジェクトが光の発光を表すフレアオブジェクトであってもよい。
【0011】
(4)また本発明に係るゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記オブジェクトはボール、弾、球状又は円盤状のオブジェクトであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態のゲームシステムのブロック図の例である。
【図2】移動する弾オブジェクトの進行方向と、仮想カメラの配置の関係について説明するための図である。
【図3】図3(A)(B)(C)は、それそれ仮想カメラが弾オブジェクトの進行方向に対して正面、斜め前、横にある場合に本実施の形態において生成される弾オブジェクトの画像を表した図である。
【図4】図4(A)(B)(C)はそれそれ仮想カメラが弾オブジェクトの進行方向に対して正面、斜め前、横にある場合に本実施の形態において弾オブジェクトの画像生成に用いる表示用の弾モデルを表した図である。
【図5】図5(A)(B)は、弾オブジェクトにフレアオブジェクトを付加する場合について説明するための図である。
【図6】図6(A)(B)(C)は、それそれ仮想カメラが弾オブジェクトの進行方向に対して正面、斜め前、横にある場合に本実施の形態において弾オブジェクトに付加するフレアオブジェクトについて説明するための図である。
【図7】本実施の形態において移動する弾オブジェクトを含むゲーム画像を生成する際の処理の流れについて説明するためのフローチャート図である。
【図8】図8(A)(B)は、オブジェクトの進行方向と仮想カメラ(視点)との位置関係の具体例について説明するための図である。
【図9】本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図10】図10(A)、(B)、(C)は、本実施形態が適用される種々の形態のシステムの例を示す図である。
【図11】仮想カメラからの距離に応じて弾オブジェクトのスケールの変化例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(1)本実施形態は、画像生成を行うゲームシステムであって、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させる表示用モデル変形処理手段と、前記オブジェクトの変形した表示用モデルの画像を生成する手段とを含むことを特徴とする。
【0014】
また本実施形態にかかるプログラムは、コンピュータにより使用可能なプログラム(情報記憶媒体又は搬送波に具現化されるプログラム)であって、上記手段をコンピュータに実現させることを特徴とする。また本実施形態にかかる情報記憶媒体は、コンピュータにより使用可能な情報記憶媒体、上記手段をコンピュータに実現させるためのプログラムを含むことを特徴とする。
【0015】
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトとは、仮想カメラが止まっていてオブジェクトのみ移動している場合でもよいし、オブジェクトが止まっていて仮想カメラのみ移動している場合でもよいし、オブジェクトと仮想カメラが異なる速度ベクトルで移動している場合でもよい。
【0016】
また仮想カメラの位置とは例えば視点位置であり、仮想カメラの向きとは例えば視線方向である。
【0017】
表示用モデルの形態とは表示用モデルの形状や色(輝度、色相、彩度)等を含む概念であり、形態のみ変化する場合でもよいし、色のみ変化する場合でもよいし、形態と色の両方が変化する場合でもよい。
【0018】
本実施形態によれば仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させて画像を生成することにより、迫力があって見栄えのする移動オブジェクトの画像を生成可能である。
【0019】
(2)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向と、仮想カメラとオブジェクトを結ぶ方向のなす角に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させることを特徴とする。
【0020】
例えば仮想カメラが移動オブジェクトを追従しない場合のように仮想カメラの視線方向と仮想カメラとオブジェクトを結ぶ方向が異なるような場合には、移動オブジェクトの進行方向と、仮想カメラとオブジェクトを結ぶ方向のなす角に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させるようにしてもよい。
【0021】
移動オブジェクトの進行方向と、仮想カメラとオブジェクトを結ぶ方向のなす角によって仮想カメラが移動オブジェクトの進行方向に対してどのような位置関係にあるかが把握できるからである。
【0022】
(3)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向と仮想カメラの視線方向のなす角に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させることを特徴とする。
【0023】
例えば仮想カメラが移動オブジェクトを追従しない場合のように仮想カメラの視線方向と仮想カメラとオブジェクトを結ぶ方向が異なるような場合には、移動オブジェクトの進行方向と、仮想カメラ視線方向のなす角に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させるようにしてもよい。
【0024】
移動オブジェクトの進行方向と、仮想カメラの視線方向のなす角によって仮想カメラが移動オブジェクトの進行方向に対してどのような位置関係にあるかが把握できるからである。
【0025】
(4)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、前記オブジェクトの表示用モデルの形態を動的に変化させて表示用モデルの形態を変形させることを特徴とする。
【0026】
表示用モデルの形態を動的に変化させるとは、ゲーム実行時にリアルタイムに変化する移動オブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、リアルタイムに表示用モデルを変形させることを意味する。
【0027】
本実施形態によれば、予め変形後の表示用モデルに関する情報ももたなくてもよいのでデータ量を削減することができる。
【0028】
(5)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、前記オブジェクトに対して予め用意された複数の変形モデルから選択して表示用モデルとすることで、表示用モデルの形態を変形させることを特徴とする。
【0029】
本実施形態は、ゲーム実行時にリアルタイムに変化する移動オブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、1のオブジェクトに対して予め用意された複数の変形モデルから選択して画像生成を行う。
【0030】
本実施形態によればゲーム実行時には、予め用意された変形モデルに差し替えるだけでよいので、演算負荷を削減することができる。
【0031】
(6)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの表示用モデルの色を変化させることを特徴とする。
【0032】
色とは例えばモデルの輝度、色相、彩度の少なくともひとつを含む。
【0033】
例えば移動オブジェクトの進行方向に対して横からみる場合に色が暗くなるように、また正面からみる場合に明るくなるようにすると、より迫力があって見栄えのする移動オブジェクトの画像を生成可能となる。
【0034】
(7)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの数を変更することを特徴とする。
【0035】
ここでエフェクトオブジェクトとは効果的な画像演出を行うためのオブジェクトであり、例えばフィルター用のオブジェクトやフレアオブジェクトもエフェクトオブジェクトに含まれる。
【0036】
例えば複数の光る半透明のエフェクトオブジェクトを移動オブジェクトに付加することにより、半透明の光に包まれた移動オブジェクトの画像を生成することができる。
【0037】
本実施形態によれば、表示用モデルの形状の変化に合わせて付加するエフェクトオブジェクトの数を変更することで例えば表示用モデルの形状の変化に応じて残像や移動軌跡、ぼかし等を行い迫力のある演出を行うことができる。
【0038】
(8)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの表示用モデルの形態を変更することを特徴とする。
【0039】
単に移動オブジェクトの形態を変化させるだけではなく、エフェクトオブジェクトの形状、明るさ、色、癇l、ブレンド係数等もあわせて変化させることで、表示用モデルの形状の変化に応じて残像や移動軌跡、ぼかし等を行い迫力のある演出を行うことができる。
【0040】
(9)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムにおいて、前記エフェクトオブジェクトがフレアオブジェクトであることを特徴とする。
【0041】
(10)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記表示用モデル変形処理手段が、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトと仮想カメラの距離に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルのスケールを変化させる手段をさらに含むことを特徴とする。
【0042】
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトと仮想カメラの距離に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルのスケールもさらに変化させることにより、より迫力があって見栄えのする移動オブジェクトの画像を生成可能となる。
【0043】
(11)また本実施形態に係るゲームシステム、情報記憶媒体及びプログラムは、前記オブジェクトはボール、弾、球状又は円盤状の飛行オブジェクトであることを特徴とする。
【0044】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。
【0045】
1.構成
図1に、本実施形態のブロック図の一例を示す。なお同図において本実施形態は、少なくとも処理部100を含めばよく、それ以外のブロックについては、任意の構成要素とすることができる。
【0046】
ここで処理部100は、システム全体の制御、システム内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム処理、画像処理、音処理などの各種の処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、或いはASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0047】
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、筺体などのハードウェアにより実現できる。
【0048】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、メインメモリ172、フレームバッファ174(第1のフレームバッファ、第2のフレームバッファ)として機能し、RAMなどのハードウェアにより実現できる。
【0049】
情報記憶媒体(コンピュータにより使用可能な記憶媒体)180は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部100は、この情報記憶媒体180に格納される情報に基づいて本発明(本実施形態)の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本発明(本実施形態)の手段(特に処理部100に含まれるブロック)を実行するための情報(プログラム或いはデータ)が格納される。
【0050】
なお、情報記憶媒体180に格納される情報の一部又は全部は、システムへの電源投入時等に記憶部170に転送されることになる。また情報記憶媒体180に記憶される情報は、本発明の処理を行うためのプログラムコード、画像データ、音データ、表示物の形状データ、テーブルデータ、リストデータ、本発明の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0051】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。
【0052】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカなどのハードウェアにより実現できる。
【0053】
セーブ用情報記憶装置194は、プレーヤの個人データ(セーブデータ)などが記憶されるものであり、このセーブ用情報記憶装置194としては、メモリカードや携帯型ゲーム装置などを考えることができる。
【0054】
通信部196は、外部(例えばホスト装置や他のゲームシステム)との間で通信を行うための各種の制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ、或いは通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0055】
なお本発明(本実施形態)の手段を実行するためのプログラム或いはデータは、ホスト装置(サーバー)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180に配信するようにしてもよい。このようなホスト装置(サーバー)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含まれる。
【0056】
処理部100は、ゲーム処理部110、画像生成部130、音生成部150を含む。
【0057】
ここでゲーム処理部110は、コイン(代価)の受け付け処理、各種モードの設定処理、ゲームの進行処理、選択画面の設定処理、オブジェクト(1又は複数のプリミティブ面)の位置や回転角度(X、Y又はZ軸回り回転角度)を求める処理、オブジェクトを動作させる処理(モーション処理)、視点の位置(仮想カメラの位置)や視線角度(仮想カメラの回転角度)を求める処理、マップオブジェクトなどのオブジェクトをオブジェクト空間へ配置するための処理、ヒットチェック処理、ゲーム結果(成果、成績)を演算する処理、複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレイするための処理、或いはゲームオーバー処理などの種々のゲーム処理を、操作部160からの操作データや、セーブ用情報記憶装置194からの個人データや、ゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0058】
画像生成部130は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって各種の画像処理を行い、例えばオブジェクト空間内で仮想カメラ(視点)から見える画像を生成して、表示部190に出力する。また、音生成部150は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって各種の音処理を行い、BGM、効果音、音声などの音を生成し、音出力部192に出力する。
【0059】
なお、ゲーム処理部110、画像生成部130、音生成部150の機能は、その全てをハードウェアにより実現してもよいし、その全てをプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0060】
ゲーム処理部110は、移動・動作演算部112、場面切り替え演出処理部114とを含む。
【0061】
ここで移動・動作演算部112は、キャラクタ車などのオブジェクトの移動情報(位置データ、回転角度データ)や動作情報(オブジェクトの各パーツの位置データ、回転角度データ)を演算するものであり、例えば、操作部160によりプレーヤが入力した操作データやゲームプログラムなどに基づいて、オブジェクトを移動させたり動作させたりする処理を行う。
【0062】
より具体的には、移動・動作演算部112は、オブジェクトの位置や回転角度を例えば1フレーム(1/60秒)毎に求める処理を行う。例えば(k−1)フレームでのオブジェクトの位置をPMk-1、速度をVMk-1、加速度をAMk-1、1フレームの時間を△tとする。するとkフレームでのオブジェクトの位置PMk、速度VMkは例えば下式(1)、(2)のように求められる。
【0063】
PMk=PMk-1+VMk-1×△t (1)
VMk=VMk-1+AMk-1×△t (2)
【0064】
また表示用モデル変形処理部114は、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させる処理を行う。
【0065】
ここにおいて仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向と、仮想カメラとオブジェクトを結ぶ方向のなす角に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させるようにしてもよい。
【0066】
また仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向と仮想カメラの視線方向のなす角に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させるようにしてもよい。
【0067】
また前記オブジェクトの表示用モデルの形態を動的に変化させて表示用モデルの形態を変形させるようにしてもよい。
【0068】
また前記オブジェクトに対して予め用意された複数の変形モデルから最適な変形モデルを選択して表示用モデルとすることで、表示用モデルの形態を変形させるようにしてもよい。
【0069】
また仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの表示用モデルの色を変化させるようにしてもよい。
【0070】
また仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるフレアオブジェクトの数を変更するようにしてもよい。
【0071】
また仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるフレアオブジェクトの表示用モデルの形態を変更するようにしてもよい。
【0072】
また仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトと仮想カメラの距離に基づき、当該オブジェクトの表示用モデルのスケールを変化させる処理をさらに行うようにしてもよい。
【0073】
画像生成部130は、ジオメトリ処理部132、描画部140を含む。
【0074】
ここで、ジオメトリ処理部132は、座標変換、クリッピング処理、透視変換、或いは光源計算などの種々のジオメトリ処理(3次元演算)を行う。そして、ジオメトリ処理後(透視変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点座標などの形状データ、或いは頂点テクスチャ座標、輝度データ等)は、記憶部170のメインメモリ172に保存される。
【0075】
描画部140は、ジオメトリ処理後のオブジェクト(モデル)を、フレームバッファ174に描画するための処理を行うものである。
【0076】
なお、本実施形態のゲームシステムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、このようなシングルプレーヤモードのみならず、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
【0077】
また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末を用いて生成してもよい。
【0078】
2.本実施形態の特徴
本実施の形態の特徴を図面を用いて説明する。
【0079】
本実施の形態は、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形態を変形させることを特徴とする。
【0080】
図2は移動する弾オブジェクトの進行方向と、仮想カメラの配置の関係について説明するための図である。
【0081】
200は弾オブジェクトであり、210は弾オブジェクトの進行方向である。
【0082】
また220は仮想カメラを表しており、220−1、220−2、220−3は弾オブジェクトに対する仮想カメラの異なる配置パターンを表している。
【0083】
220−1は弾オブジェクト200の進行方向210に対して正面に仮想カメラが位置する場合であり、220−2は弾オブジェクト200の進行方向210に対して斜め前に仮想カメラが位置する場合であり、220−3は弾オブジェクト200の進行方向210にたいして横に仮想カメラが位置する場合である。
【0084】
なおここでは各配置パターンの仮想カメラ220の視線方向230−1、230−2、230−3は仮想カメラと弾オブジェクトを結ぶ方向240−1、240−2、240−3に一致している。仮想カメラ220が弾オブジェクトに追従して回転しているからである。
【0085】
図3(A)(B)(C)は、それぞれ仮想カメラが弾オブジェクトの進行方向に対して正面、斜め前、横にある場合に本実施の形態において生成される弾オブジェクトの画像を表している。
【0086】
図3(A)は図2の仮想カメラ220−1(正面)から見た場合の弾オブジェクトの画像である。同図に示すように弾オブジェクトの進行方向に対して正面から見たときの弾の画像は通常の弾の画像に比べ奥行きが短くなっており、弾の存在をアピールするように弾の発光が大きくなっている。
【0087】
図3(B)は図2の仮想カメラ220−2(斜め前)から見た場合の弾オブジェクトの画像である。同図に示すように弾オブジェクトの進行方向に対して斜め前から見たときの弾の画像は通常の弾の画像に比べ奥行きが少し長くなっており、弾の残像が残るような見栄えにするため、周囲の発光が抑えられている。
【0088】
図3(C)は図2の仮想カメラ220−3(横)から見た場合の弾オブジェクトの画像である。同図に示すように弾オブジェクトの進行方向に対して横から見たときの弾の画像は通常の弾の画像に比べ細長いシルエットになっており、鋭い光の筋が流れるような見栄えにするため、周囲の発光がかなり抑えられている。
【0089】
ここにおいて通常の弾の形状とは、弾オブジェクトが静止している場合の表示用の弾モデルのことである。なお従来の画像生成手法では1つのオブジェクトにたいして1つの表示用のモデルを有しており、移動時であると静止時であるとに関わらず、また弾オブジェクトの進行方向と仮想カメラの配置の関係に関わらず同じモデルを用いて画像生成を行っていた。
【0090】
しかし本実施の形態では、より迫力があり見栄えのする弾の画像を生成するために弾オブジェクトの進行方向と仮想カメラの配置の関係に応じて表示用のモデルを変形させている。
【0091】
図4(A)(B)(C)はそれそれ仮想カメラが弾オブジェクトの進行方向に対して正面、斜め前、横にある場合に本実施の形態において弾オブジェクトの画像生成に用いる表示用の弾モデルを表している。
【0092】
図4(A)は図2の仮想カメラ220−1(正面)から見た弾オブジェクトの画像を生成する場合に用いる表示用の弾モデルである。同図に示すように弾オブジェクトの進行方向に対して正面から見たときの画像生成に用いる弾モデルは通常時に比べ奥行きが短くなっている。
【0093】
図4(B)は図2の仮想カメラ220−2(斜め前)から見た弾オブジェクトの画像を生成する場合に用いる表示用の弾モデルである。同図に示すように弾オブジェクトの進行方向に対して斜め前から見たときの画像生成に用いる弾モデルは通常時に比べ奥行きが少し長くなっている。
【0094】
図4(C)は図2の仮想カメラ220−3(横)から見た弾オブジェクトの画像を生成する場合に用いる表示用の弾モデルである。同図に示すように弾オブジェクトの進行方向に対して横から見たときの画像生成に用いる弾モデルは通常時に比べ細長いシルエットになっている。
【0095】
このように本実施の形態では仮想カメラの位置が弾オブジェクトの進行方向に対して正面に近くなるほど短く、真横に近くなるほど長くなるように変形する。
【0096】
なお図4(A)(B)(C)に示すような弾オブジェクトの形状の変形は弾オブジェクトの進行方向に対する仮想カメラの位置に応じて動的に変化させてもよい。
【0097】
また例えば図4(A)(B)(C)のような形状の異なる複数の表示用モデルを予め用意して、弾オブジェクトの進行方向に対する仮想カメラの位置に応じて表示用モデルを差し替えるようにしてもよい。
【0098】
図5(A)(B)は、弾オブジェクトにフレアオブジェクトを付加する場合について説明するための図である。
【0099】
図5(A)の310は弾オブジェクトに付加するフレアオブジェクトの一例であり、312はフレアオブジェクト310の中心点である。
【0100】
図5(B)は弾オブジェクト320にフレアオブジェクト330を付加する様子を模式的に示した図である。330はフレアオブジェクトの配置位置を表す点(以下、「フレアオブジェクト配置点」という)であり、この点にフレアオブジェクト310の中心点312が来るように配置する。
【0101】
340は弾オブジェクトの各フレアオブジェクト配置点にフレアオブジェクトを配置した様子を表した図である。このように複数の光る半透明のフレアオブジェクトを弾オブジェクトに付加することにより、図3(A)(B)(C)のように半透明の光に包まれた弾の画像を生成することができる。
【0102】
図6(A)(B)(C)は、それそれ仮想カメラが弾オブジェクトの進行方向に対して正面、斜め前、横にある場合に本実施の形態において弾オブジェクトに付加するフレアオブジェクトについて説明するための図である。
【0103】
図6(A)は図2の仮想カメラ220−1(正面)から見た弾オブジェクトの画像を生成する際の弾モデルに設定されたフレアオブジェクト配置点を表す図である。
【0104】
図6(B)は図2の仮想カメラ220−2(斜め前)から見た弾オブジェクトの画像を生成する際の弾モデルに設定されたフレアオブジェクト配置点を表す図である。
【0105】
図6(C)は図2の仮想カメラ220−3(横)から見た弾オブジェクトの画像を生成する際の弾モデルに設定されたフレアオブジェクト配置点を表す図である。
【0106】
図6(A)(B)(C)に示すように表示用の弾モデルの形状が長くなるにつれて、付加するフレアオブジェクトの数が多くなる。このようにすることによりモデルが長くなった場合でも十分な発光を確保することができる。
【0107】
図7は本実施の形態において移動する弾オブジェクトを含むゲーム画像を生成する際の処理の流れについて説明するためのフローチャート図である。
【0108】
まずワールド座標系における弾の座標を演算する(ステップS10)。
【0109】
次にワールド座標系における仮想カメラ(視点)の座標を決定する(ステップS20)。
【0110】
次に弾丸の進行方向と仮想カメラ(視点)との位置関係に基づき、あらかじめ定められたアルゴリズムで表示用の弾丸モデルを変形させる(ステップS30)。例えば図4(A)(B)(C)で説明したように仮想カメラの位置が弾オブジェクトの進行方向に対して正面に近くなるほど短く、真横に近くなるほど長くなるように変形する。
【0111】
なお進行方向と仮想カメラ(視点)との位置関係の具体例については図8(A)(B)で説明する。
【0112】
次に表示用弾丸モデルの形状に応じてフレアオブジェクトを付加する(ステップS40)。例えば図6(A)(B)(C)で説明したように表示用の弾モデルの形状が長くなるにつれて、付加するフレアオブジェクトの数が多くなるようにすることが好ましい。
【0113】
次に弾丸を含むゲーム画像の生成を行う(ステップS50)。
【0114】
そして次のインターも弾丸が飛びつづける場合には再びステップS10〜ステップS60の処理を繰り返す(ステップS60)。
【0115】
図8(A)(B)は、オブジェクトの進行方向と仮想カメラ(視点)との位置関係の具体例について説明するための図である。
【0116】
図8(A)の角αは、仮想カメラ220に対して相対的に移動している弾オブジェクト200の進行方向210と仮想カメラ220の視線方向230のなす角である。オブジェクトの進行方向と仮想カメラ(視点)との位置関係を示す値として角αを用いるようにしてもよい。
【0117】
図8(B)の角βは、仮想カメラ220に対して相対的に移動している弾オブジェクト200の進行方向210と、仮想カメラ220と弾オブジェクト200を結ぶ方向240のなす角である。オブジェクトの進行方向と仮想カメラ(視点)との位置関係を示す値として角βを用いるようにしてもよい。
【0118】
3.ハードウェア構成
次に、本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図9を用いて説明する。
【0119】
メインプロセッサ900は、CD982(情報記憶媒体)に格納されたプログラム、通信インターフェース990を介して転送されたプログラム、或いはROM950(情報記憶媒体の1つ)に格納されたプログラムなどに基づき動作し、ゲーム処理、画像処理、音処理などの種々の処理を実行する。
【0120】
コプロセッサ902は、メインプロセッサ900の処理を補助するものであり、高速並列演算が可能な積和算器や除算器を有し、マトリクス演算(ベクトル演算)を高速に実行する。例えば、オブジェクトを移動させたり動作(モーション)させるための物理シミュレーションに、マトリクス演算などの処理が必要な場合には、メインプロセッサ900上で動作するプログラムが、その処理をコプロセッサ902に指示(依頼)する。
【0121】
ジオメトリプロセッサ904は、座標変換、透視変換、光源計算、曲面生成などのジオメトリ処理を行うものであり、高速並列演算が可能な積和算器や除算器を有し、マトリクス演算(ベクトル演算)を高速に実行する。例えば、座標変換、透視変換、光源計算などの処理を行う場合には、メインプロセッサ900で動作するプログラムが、その処理をジオメトリプロセッサ904に指示する。
【0122】
データ伸張プロセッサ906は、圧縮された画像データや音データを伸張するデコード処理を行ったり、メインプロセッサ900のデコード処理をアクセレートする処理を行う。これにより、オープニング画面、インターミッション画面、エンディング画面、或いはゲーム画面などにおいて、所与の画像圧縮方式で圧縮された動画像を表示できるようになる。なお、デコード処理の対象となる画像データや音データは、ROM950、CD982に格納されたり、或いは通信インターフェース990を介して外部から転送される。
【0123】
描画プロセッサ910は、ポリゴンや曲面などのプリミティブ面で構成されるオブジェクトの描画(レンダリング)処理を高速に実行するものである。オブジェクトの描画の際には、メインプロセッサ900は、DMAコントローラ970の機能を利用して、オブジェクトデータを描画プロセッサ910に渡すと共に、必要であればテクスチャ記憶部924にテクスチャを転送する。すると、描画プロセッサ910は、これらのオブジェクトデータやテクスチャに基づいて、Zバッファなどを利用した陰面消去を行いながら、オブジェクトをフレームバッファ922に高速に描画する。また、描画プロセッサ910は、痺uレンディング(半透明処理)、デプスキューイング、ミップマッピング、フォグ処理、バイリニア・フィルタリング、トライリニア・フィルタリング、アンチエリアシング、シェーディング処理なども行うことができる。そして、1フレーム分の画像がフレームバッファ922に書き込まれると、その画像はディスプレイ912に表示される。
【0124】
サウンドプロセッサ930は、多チャンネルのADPCM音源などを内蔵し、BGM、効果音、音声などの高品位のゲーム音を生成する。生成されたゲーム音は、スピーカ932から出力される。
【0125】
ゲームコントローラ942からの操作データや、メモリカード944からのセーブデータ、個人データは、シリアルインターフェース940を介してデータ転送される。
【0126】
ROM950にはシステムプログラムなどが格納される。なお、業務用ゲームシステムの場合には、ROM950が情報記憶媒体として機能し、ROM950に各種プログラムが格納されることになる。なお、ROM950の代わりにハードディスクを利用するようにしてもよい。
【0127】
RAM960は、各種プロセッサの作業領域として用いられる。
【0128】
DMAコントローラ970は、プロセッサ、メモリ(RAM、VRAM、ROM等)間でのDMA転送を制御するものである。
【0129】
CDドライブ980は、プログラム、画像データ、或いは音データなどが格納されるCD982(情報記憶媒体)を駆動し、これらのプログラム、データへのアクセスを可能にする。
【0130】
通信インターフェース990は、ネットワークを介して外部との間でデータ転送を行うためのインターフェースである。この場合に、通信インターフェース990に接続されるネットワークとしては、通信回線(アナログ電話回線、ISDN)、高速シリアルバスなどを考えることができる。そして、通信回線を利用することでインターネットを介したデータ転送が可能になる。また、高速シリアルバスを利用することで、他のゲームシステムとの間でのデータ転送が可能になる。
【0131】
なお、本発明の各手段は、その全てを、ハードウェアのみにより実行してもよいし、情報記憶媒体に格納されるプログラムや通信インターフェースを介して配信されるプログラムのみにより実行してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実行してもよい。
【0132】
そして、本発明の各手段をハードウェアとプログラムの両方により実行する場合には、情報記憶媒体には、本発明の各手段をハードウェアを利用して実行するためのプログラムが格納されることになる。より具体的には、上記プログラムが、ハードウェアである各プロセッサ902、904、906、910、930等に処理を指示すると共に、必要であればデータを渡す。そして、各プロセッサ902、904、906、910、930等は、その指示と渡されたデータとに基づいて、本発明の各手段を実行することになる。
【0133】
図10(A)に、本実施形態を業務用ゲームシステムに適用した場合の例を示す。プレーヤは、ディスプレイ1100上に映し出されたゲーム画像を見ながら、レバー1102、ボタン1104等を操作してゲームを楽しむ。内蔵されるシステムボード(サーキットボード)1106には、各種プロセッサ、各種メモリなどが実装される。そして、本発明の各手段を実行するための情報(プログラム又はデータ)は、システムボード1106上の情報記憶媒体であるメモリ1108に格納される。以下、この情報を格納情報と呼ぶ。
【0134】
図10(B)に、本実施形態を家庭用のゲームシステムに適用した場合の例を示す。プレーヤはディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してゲームを楽しむ。この場合、上記格納情報は、本体システムに着脱自在な情報記憶媒体であるCD1206、或いはメモリカード1208、1209等に格納されている。
【0135】
図10(C)に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300とネットワーク1302(LANのような小規模ネットワークや、インターネットのような広域ネットワーク)を介して接続される端末1304-1〜1304-nとを含むシステムに本実施形態を適用した場合の例を示す。この場合、上記格納情報は、例えばホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、メモリ等の情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304-1〜1304-nが、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、ゲーム画像、ゲーム音を生成するためのゲームプログラム等が端末1304-1〜1304-nに配送される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304-1〜1304-nに伝送し端末において出力することになる。
【0136】
なお、図10(C)の構成の場合に、本発明の各手段を、ホスト装置(サーバー)と端末とで分散して実行するようにしてもよい。また、本発明の各手段を実行するための上記格納情報を、ホスト装置(サーバー)の情報記憶媒体と端末の情報記憶媒体に分散して格納するようにしてもよい。
【0137】
またネットワークに接続する端末は、家庭用ゲームシステムであってもよいし業務用ゲームシステムであってもよい。そして、業務用ゲームシステムをネットワークに接続する場合には、業務用ゲームシステムとの間で情報のやり取りが可能であると共に家庭用ゲームシステムとの間でも情報のやり取りが可能なセーブ用情報記憶装置(メモリカード、携帯型ゲーム装置)を用いることが望ましい。
【0138】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0139】
例えば、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
【0140】
本実施の形態では、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラ(視点)の位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形状を変形させる場合を例に取り説明したがこれに限られない。
【0141】
これに加えて例えば図11に示すように仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトと仮想カメラの距離に応じて当該オブジェクトの表示用モデルのスケールを変化させるようにしてもよい。
【0142】
本実施の形態では、仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき当該オブジェクトの表示用モデルの形状を変形させる場合を例に取り説明したがこれに限られない。例えば仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの表示用モデルの輝度、色相、彩度の少なくともひとつを含む色を変化させる場合でもよい。
【0143】
また、本発明は種々のゲーム(格闘ゲーム、シューティングゲーム、ロボット対戦ゲーム、スポーツゲーム、競争ゲーム、ロールプレイングゲーム、音楽演奏ゲーム、ダンスゲーム等)に適用できる。
【0144】
また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード等の種々のゲームシステムに適用できる。
【符号の説明】
【0145】
100 処理部
110 ゲーム処理部
112 移動・動作演算部
114 表示用モデル変形処理部
130 画像生成部
132 ジオメトリ処理部
140 描画部
150 音生成部
160 操作部
170 記憶部
172 メインメモリ
174 フレームバッファ
180 情報記憶媒体
190 表示部
192 音出力部
194 セーブ用情報記憶装置
196 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像生成を行うゲームシステムであって、
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの数を変更する手段と、
前記オブジェクトと前記エフェクトオブジェクトの表示用モデルの画像を生成する手段とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
画像生成を行うゲームシステムであって、
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの表示用モデルの形態を変更する手段と、
前記オブジェクトと前記エフェクトオブジェクトの表示用モデルの画像を生成する手段とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記エフェクトオブジェクトが光の発光を表すフレアオブジェクトであることを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記オブジェクトはボール、弾、球状又は円盤状のオブジェクトであることを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
画像生成を行うためのプログラムであって、
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの数を変更する手段と、
前記オブジェクトと前記エフェクトオブジェクトの表示用モデルの画像を生成する手段と、
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
画像生成を行うためのプログラムであって、
仮想カメラに対して相対的に移動しているオブジェクトの進行方向とオブジェクトに対する仮想カメラの位置及び向きの少なくともひとつに基づき、移動するオブジェクトに付随させるエフェクトオブジェクトの表示用モデルの形態を変更する手段と、
前記オブジェクトと前記エフェクトオブジェクトの表示用モデルの画像を生成する手段と、
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項5又は6において、
前記エフェクトオブジェクトが光の発光を表すフレアオブジェクトであることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれかにおいて、
前記オブジェクトはボール、弾、球状又は円盤状のオブジェクトであることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項5乃至8のいずれかのプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−158553(P2010−158553A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75778(P2010−75778)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【分割の表示】特願2000−362560(P2000−362560)の分割
【原出願日】平成12年11月29日(2000.11.29)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】