説明

ゲームシステム及びその制御方法、ゲームサーバ装置、並びにゲーム装置

【課題】 通信効率を低下させることなく擬似的なチャットを実現する。
【解決手段】 ゲームサーバ装置3は、プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数のプレイヤーの各々を識別するカードIDとを対応付けて記憶している。複数のゲーム装置1の各々はカード2からカードIDを読み取ってゲームサーバ装置3へ送信し、当該カードIDに対応する個人情報を受信して記憶し、当該個人情報を対戦相手のゲーム装置1へ送信して記憶させる。各ゲーム装置1は、イベントが検出されたときに、記憶している個人情報で表されるメッセージを表示し、メッセージの表示を対戦相手のゲーム装置1に要求する。また、各ゲーム装置1は、メッセージの表示を対戦相手のゲーム装置1から要求されると、記憶している個人情報で表されるメッセージを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対戦型のゲームをプレイヤーにプレイさせるゲームシステム及びその制御方法、ゲームサーバ装置、並びにゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1および特許文献2には、対戦型のゲームをプレイヤーにプレイさせるゲームシステムが開示されている。これらのゲームシステムでは、プレイヤーのセリフやプレイヤーの自己紹介メッセージなどのメッセージをゲームサーバ装置に予め登録しておくことにより、対戦型のゲームにおいて擬似的なチャットが可能となる。この擬似的なチャットでは、登録されたメッセージがゲームサーバ装置から複数のゲーム装置に配信され、各ゲーム装置で表示される。
【特許文献1】特許第3417936号公報
【特許文献2】特開2001−224865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、プレイ中にはプレイヤーはプレイのための操作を行っている。このような操作を頻繁に行う必要のあるゲームでは、プレイ中にメッセージを編集する操作を行うことは困難である。また、通常、遊技場に設置されているゲーム装置はキーボードを備えていないから、メッセージを編集する作業には手間がかかる。これらのことから明らかなように、上記の従来のゲームシステムのように、登録されたメッセージを表示させる度にゲームサーバ装置から複数のゲーム装置へ配信するシステムでは、同一のメッセージが何度も配信されることになる。これは通信効率の低下を招く。
【0004】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、通信効率を低下させることなく擬似的なチャットを実現することができるゲームシステム及びその制御方法、ゲームサーバ装置、並びにゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
上述の課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、ゲームサーバ装置(3)と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置(1)とを有するゲームシステムであって、前記ゲームサーバ装置(3)は、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶する格納手段(33)と、前記識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を受信すると、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段(33)から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を返信する配信手段(31)と、を有し、前記複数のゲーム装置(1)の各々は、書き込まれたそのゲーム装置(1)のプレイヤーに関する情報を記憶する自己記憶手段(18)(18)と、書き込まれたそのゲーム装置(1)の対戦相手に関する情報を記憶する相手記憶手段(18)と、前記識別情報が記録された情報記録媒体(2)から前記識別情報を読み取る読取手段(13)と、前記読取手段(13)に読み取られた前記識別情報を含む前記メッセージ要求を前記ゲームサーバ装置(3)へ送信する配信要求手段と、前記メッセージ応答を受信すると、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段(18)に書き込む自己書込手段(11,17)と、前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段(11,17)と、対戦相手から対戦鯛手のメッセージ情報を受信すると、前記対戦相手のメッセージ情報を前記相手記憶手段(18)に書き込む相手書込手段(11,17)と、予め定められたイベントを検出する検出手段(11)と、前記検出手段(11)により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行うイベント処理手段(11,15,17)と、対戦相手から対戦相手の表示要求を受信すると、前記相手記憶手段(18)に記憶されている前記対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段(11,15,17)と、を有することを特徴とする。
このゲームシステムによれば、各ゲーム装置(1)は、イベントを検出すると自己記憶手段(18)に記憶されているメッセージ情報で表されるメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行い、他のゲーム装置(1)から対戦相手の表示要求を受信すると相手記憶手段(18)に記憶されている対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理を行う。自己記憶手段(18)には自己を使用するプレイヤーのメッセージ情報が記憶されており、相手記憶手段(18)には対戦相手のメッセージ情報が記憶されているから、イベントを検出したゲーム装置(1)を使用するプレイヤーのメッセージは、当該ゲーム装置(1)と対戦相手のゲーム装置(1)に表示されることになる。すなわち、このゲームシステムによれば、擬似的なチャットを実現することができる。
また、各ゲーム装置(1)は、自己を使用するプレイヤーのメッセージ情報と対戦相手のメッセージ情報とを記憶しており、記憶しているメッセージ情報を用いてイベントの検出や表示要求の受信を契機にメッセージを表示することができるから、メッセージを表示させる度にゲームサーバ装置(3)からメッセージ情報を取得する必要はない。よって、このゲームシステムによれば、同一のメッセージが何度も配信されることによる通信効率の低下を回避することができる。
また、このゲームシステムによれば、各ゲーム装置(1)はゲームサーバ装置(3)を介さずに他のゲーム装置(1)と相互に通信することができるから、自己記憶手段(18)にメッセージ情報が記憶された後であれば、ゲームサーバ装置(3)に不都合が生じてゲームサーバ装置(3)を介した通信が不能となっても擬似的なチャットを続行することができる。
なお、識別情報はプレイヤーと1対1で対応する情報に限らない。例えば、複数の情報記録媒体(2)の各々を識別する情報が各情報記録媒体(2)に記録されているのであれば当該情報を識別情報として用いてもよい。この場合、1人のプレイヤーが複数の情報記録媒体(2)を所持し得るのであれば、プレイヤーと識別情報との関係は1対多となる。また、識別情報はプレイヤーを直接的に識別する情報に限らない。要は、識別情報が定まればプレイヤーが一意に特定される、という関係にあればよい。
【0006】
本発明に係るゲームサーバ装置(3)は、ゲームサーバ装置(3)と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置(1)とを有し、前記複数のゲーム装置(1)の各々が、複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報を情報記録媒体(2)から読み取り、当該識別情報を含み、当該識別情報に対応する、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を送信する処理と、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を受信して当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を自己記憶手段(18)に書き込んで記憶する処理と、前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する処理と、対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信して当該対戦相手のメッセージ情報を記憶する相手記憶手段(18)に書き込んで記憶する処理と、予め定められたイベントを検出する処理と、前記イベントが検出されると前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する一方でメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理と、対戦相手から対戦相手の表示要求を受信すると前記相手記憶手段(18)に記憶されている前記対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とを行うゲームシステム、における前記ゲームサーバ装置(3)であって、前記メッセージ情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する格納手段(33)と、前記メッセージ要求を受信すると、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段(33)から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たる前記メッセージ応答を返信する配信手段(31)と、を有することを特徴とする。
このゲームサーバ装置(3)を用いたゲームシステムでは、前述と同様の理由により、擬似的なチャットを実現すること、および同一のメッセージが何度も配信されることによる通信効率の低下を回避することが可能となる。
【0007】
また、本発明に係る別のゲームサーバ装置(3)は、予め定められたイベントが発生する対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置(1)の各々にその装置をプレイするプレイヤーのメッセージの内容を表すメッセージ情報を送信して記憶させておくことにより、前記イベントが発生したときに前記複数のゲーム装置(1)が当該メッセージ情報を用いて前記イベントの発生元に対応するメッセージを表示することができるようにするゲームサーバ装置(3)と、プレイヤーに操作され、当該プレイヤーに固有の識別情報を特定し、当該プレイヤーの前記メッセージ情報を前記ゲームサーバ装置(3)から受信して当該プレイヤーに編集させ編集結果を更新情報として前記ゲームサーバ装置に返信する端末装置(4)と、を有するゲームシステムにおける前記ゲームサーバ装置(3)であって、前記メッセージ情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する格納手段(33)と、前記端末装置(4)により特定された前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段(33)から読み出して前記端末装置(4)へ送信し、前記端末装置(4)から前記更新情報を受信すると、前記格納手段(33)に記憶されている当該メッセージ情報を当該更新情報で更新する更新手段(31)と、を有することを特徴とする。
このゲームサーバ装置(3)を用いたゲームシステムでは、各ゲーム装置(1)においてイベントの発生元に対応するメッセージが表示される。つまり、このゲームシステムによれば、擬似的なチャットを実現することができる。また、各ゲーム装置(1)におけるメッセージの表示は当該装置内に記憶されているメッセージ情報を用いて行われる。したがって、メッセージを表示させる度にゲーム装置(1)がゲームサーバ装置(3)からメッセージ情報を取得する必要はない。よって、このゲームシステムによれば、同一のメッセージが何度も配信されることによる通信効率の低下を回避することができる。さらに、プレイヤーは端末装置(4)を用いてゲームサーバ装置(3)内のメッセージ情報を編集・更新することができる。
【0008】
また、本発明に係るゲーム装置(1)は、ゲームサーバ装置(3)と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置(1)とを有し、前記ゲームサーバ装置(3)が、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶し、前記識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を受信すると、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を返信する処理を行うゲームシステム、における前記ゲーム装置(1)であって、書き込まれたそのゲーム装置(1)のプレイヤーに関する情報を記憶する自己記憶手段(18)と、書き込まれたそのゲーム装置(1)の対戦相手に関する情報を記憶する相手記憶手段(18)と、前記識別情報が記録された情報記録媒体(2)から前記識別情報を読み取る読取手段(13)と、前記読取手段(13)に読み取られた前記識別情報を含む前記メッセージ要求を前記ゲームサーバ装置(3)へ送信する配信要求手段と、前記メッセージ応答を受信すると、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段(18)に書き込む自己書込手段(11,17)と、前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段(11,17)と、対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信すると、前記対戦相手のメッセージ情報を前記相手記憶手段(18)に書き込む相手書込手段(11,17)と、予め定められたイベントを検出する検出手段(11)と、前記検出手段(11)により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行うイベント処理手段(11,15,17)と、対戦相手から前記表示要求を受信すると、前記相手記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段(11,15,17)と、を有することを特徴とする。
このゲーム装置(1)を複数有するゲームシステムでは、前述と同様の理由により、擬似的なチャットを実現すること、同一のメッセージが何度も配信されることによる通信効率の低下を回避すること、および自己記憶手段(18)にメッセージ情報が記憶された後にゲームサーバ装置(3)に不都合が生じてゲームサーバ装置(3)を介した通信が不能となっても擬似的なチャットを続行することが可能となる。
【0009】
上記のゲーム装置(1)において、前記予め定められたイベントは複数であり、前記メッセージ情報は、複数の前記プレイヤーの各々について、前記複数のイベントの各々を識別する識別子とメッセージの内容を表すメッセージデータとの組を含み、前記イベント処理手段(11,15,17)は、前記検出手段(11)により前記イベントが検出されると、当該イベントに応じた前記識別子と組をなす前記メッセージデータで表される内容のメッセージを表示する処理と当該識別子を含みメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行い、前記表示要求処理手段(11,15,17)は、対戦相手から前記対戦相手の表示要求を受信すると、当該対戦相手に対応付けられ、当該表示要求内の前記識別子と組をなして前記相手記憶手段(18)に記憶されている対戦相手のメッセージデータで表される内容のメッセージを表示する、ようにしてもよい。このゲーム装置(1)を複数有するゲームシステムでは、イベントが検出されると、当該イベントに応じたメッセージデータで表される内容のメッセージが各ゲーム装置(1)に表示される。よって、複数のゲーム装置(1)において、各ゲーム装置(1)がおかれている状況(例えば各プレイヤーのプレイの様子)に合ったメッセージを表示することができる。
【0010】
上記各ゲーム装置(1)において、プレイヤーに操作されて当該プレイヤーの指示を入力する入力手段を有し、前記予め定められたイベントは前記入力手段による予め定められた指示の入力である、ようにしてもよい。このゲーム装置(1)を複数有するゲームシステムによれば、プレイヤーは入力手段を操作して予め定められた指示を入力することにより自己および対戦相手のゲーム装置(1)にメッセージを表示させることができる。
【0011】
最初に述べたゲーム装置(1)において、前記事前共有手段(11,17)は前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報および自己の通信アドレスを対戦相手へ送信し、前記相手書込手段(11,17)は対戦相手から前記対戦相手のメッセージ情報および通信アドレスを受信して前記相手記憶手段(18)に書き込み、前記表示要求処理手段(11,15,17)は、対戦相手から前記対戦相手の表示要求を受信すると、当該表示要求の送信元の通信アドレスに対応付けて前記相手記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する、ようにしてもよい。このゲーム装置(1)を複数有するゲームシステムによれば、各ゲーム装置(1)において、表示要求の送信元の通信アドレスに対応するメッセージが表示されるから、プレイヤーは対戦相手が複数の場合にもメッセージを発したプレイヤーを確実に識別することができる。
【0012】
本発明に係るゲームシステムの制御方法は、ゲームサーバ装置(3)と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置(1)とを有するゲームシステムの制御方法であって、前記ゲームサーバ装置(3)が、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶し、前記ゲーム装置(1)が、前記プレイヤーに所持される情報記録媒体(2)から前記識別情報を読み取り、当該識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を送信し、前記ゲームサーバ装置(3)が、前記メッセージ要求を受信し、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を返信し、前記ゲーム装置(1)が、前記メッセージ応答を受信し、前記メッセージ応答内の前記メッセージ情報を自己記憶手段(18)に書き込んで記憶する処理と前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する処理とを行う一方、対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信して当該対戦相手のメッセージ情報を相手記憶手段(18)に書き込んで記憶する処理を行い、前記ゲーム装置(1)が、予め定められたイベントを検出して前記自己記憶手段(18)に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行う一方、対戦相手から対戦相手の表示要求を受信すると前記相手記憶手段(18)に記憶されている前記対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理を行う、ことを特徴とする。
このゲームシステムの制御方法によれば、前述と同様の理由により、擬似的なチャットを実現すること、同一のメッセージが何度も配信されることによる通信効率の低下を回避すること、および自己記憶手段(18)にメッセージ情報が記憶された後にゲームサーバ装置(3)に不都合が生じてゲームサーバ装置(3)を介した通信が不能となっても擬似的なチャットを続行することが可能となる。
【0013】
このゲームシステムの制御方法において、前記ゲーム装置(1)が前記メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段(18)に書き込むタイミング及び前記相手情報内の前記対戦相手のメッセージ情報を当該相手情報内の前記通信アドレスに対応付けて前記相手記憶手段(18)に書き込むタイミングは前記ゲームの対戦相手との対戦開始前であり、前記検出手段(11)が前記イベントを検出するタイミングは前記ゲームの対戦相手との対戦中である、ようにしてもよい。このゲームシステムの制御方法によれば、メッセージ情報の授受は対戦開始前に完了し、メッセージ情報に関して対戦中に送受信されるのは表示要求のみであるから、対戦中にメッセージ情報を送受信する態様に比較して、メッセージ情報の伝達に関して対戦中に確保すべき通信資源を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、通信効率を低下させることなく擬似的なチャットを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るゲームシステムを備えた通信システムを示すブロック図である。この通信システムは多数のゲーム装置1、多数のカード2、インターネット5に接続されたゲームサーバ装置3、および多数の端末装置4を有する。上記のゲームシステムは、多数のゲーム装置1から対戦相手として相互に関連付けられた複数のゲーム装置1とゲームサーバ装置3とを有する。上記のゲームシステムにおいて、複数のゲーム装置1は相互に通信して対戦型のゲーム(以降、「対戦ゲーム」)をプレイヤーにプレイさせる。
【0016】
ゲーム装置1はプレイヤーに使用されて対戦ゲームを有償でプレイさせる端末である。またゲーム装置1はインターネット5に接続されており、インターネット5を介してゲームサーバ装置3との間でデータ通信を行うことができる。またゲーム装置1は、来訪者にゲーム装置1を使用させる店舗内に1または複数台ずつ設置されている。プレイヤーは使用中のゲーム装置1を操作することにより対戦ゲームをプレイすることができる。
【0017】
カード2は情報を磁気的に記録する可搬型の情報記録媒体であり、自己を識別するカードID(識別情報)を記録している。後に詳述するが、このカードIDはゲーム装置1により読み出されてゲームサーバ装置3において用いられる。プレイヤーは1または複数枚のカード2を所持することが可能であり、ゲーム装置1の使用時に、所持しているカード2から1枚を選んで対戦型のゲームのプレイに用いることができる。
【0018】
ゲームサーバ装置3はプレイヤーの個人情報を保持するコンピュータである。詳しくは後述するが、個人情報には対戦型のゲームにおいてプレイヤーが発するセリフ等のメッセージの内容を表すメッセージ情報が含まれている。ゲームサーバ装置3は1台のコンピュータから構成されてもよいし、機能分散された複数のコンピュータをネットワーク接続して構成されてもよい。ゲームサーバ装置3はインターネット5を介して通信相手とデータ通信を行うことができる。
【0019】
端末装置4は、プレイヤーに操作されてゲームサーバ装置3に保持されているメッセージ情報を編集して更新するコンピュータであり、データ通信および電話通信サービスを提供する移動体通信網6を基地局61経由で使用することができる携帯電話機として機能する。基地局61は移動体通信網6のサービスエリアをカバーするように分散して配置されており、各基地局61は自己のカバーするエリア内の端末装置4と無線通信することができる。端末装置4は自己の位置を含むエリアをカバーする基地局61と無線通信することによって移動体通信網6を使用する。移動体通信網6はゲートウェイ7を介してインターネット5に接続されている。ゲートウェイ7は移動体通信網6とインターネット5の間で通信プロトコルを相互に変換する。各端末装置4は移動体通信網6およびインターネット5を介してゲームサーバ装置3との間でデータ通信を行うことができる。
【0020】
[概略]
図2は通信システムの挙動を単純化して示す図である。
前述のようにゲームサーバ装置3にはメッセージ情報が保持されており、プレイヤーは自己の端末装置4を用いて自己のメッセージ情報を編集して更新することができる。図ではプレイヤーAが自己のメッセージ情報を編集する例が示されている。この編集はゲームサーバ装置3に該当するメッセージ情報が保持されている限り、任意のタイミングで可能である。タイミングによって変わるのはゲーム装置1およびゲームサーバ装置3の挙動である。以下、これらの挙動をプレイヤーA〜Cが同一の対戦ゲームをプレイする場合に着目して説明する。
【0021】
対戦ゲームの開始前には、ゲームサーバ装置3に保持されているプレイヤーAのメッセージ情報はプレイヤーAに使用されているゲーム装置1に配信されて記憶され、このゲーム装置1から他の2人に使用されているゲーム装置1に配信されて各々記憶される。つまり、プレイヤーAのメッセージ情報が3つのゲーム装置1の各々にて共有される。これと同様の流れにより、プレイヤーBのメッセージ情報が3つのゲーム装置1の各々にて共有され、プレイヤーCのメッセージ情報が3つのゲーム装置1の各々にて共有される。こうして、こうして、プレイヤーA〜Cのメッセージ情報が3つのゲーム装置1の各々にて共有される。
【0022】
対戦ゲームが開始後には、各ゲーム装置1が予め定められたイベントの検出を試みる。ここで、プレイヤーAに使用されているゲーム装置1において当該イベントが検出されたとする。すると、当該ゲーム装置1は記憶しているプレイヤーAのメッセージ情報で表されるメッセージを表示する一方、当該メッセージを表示するよう残りの2つのゲーム装置1に要求する。残りの2つのゲーム装置1の各々はこの要求を受けて記憶しているプレイヤーAのメッセージ情報で表されるメッセージを表示する。こうして、プレイヤーAのメッセージがプレイヤーBおよびCに伝わる。
【0023】
[ゲームサーバ装置3の構成]
図3はゲームサーバ装置3の構成を示すブロック図である。
ゲームサーバ装置3は、プレイヤーの個人情報を管理するものであり、CPU(中央処理装置)等のプロセッサ31、通信インターフェイス32及び格納部33を備える。通信インターフェイス32はプロセッサ31とインターネット5との間でデータを中継するものであり、プロセッサ31は通信インターフェイス32を介してゲーム装置1と通信する。格納部33は、IPL(Initial Program Loader)が書き込まれているROM(Read Only Memory)、ワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)、個人情報テーブルTおよびエントリーリストLが確保されているハードディスクを有する。このハードディスクには後述の各種処理を導くプログラムが書き込まれており、プロセッサ31は、ROMからIPLを読み出して実行することによって、ハードディスクからこのプログラムを読み出して実行する処理を行う。後述する動作の説明では、このプログラムが既に実行されているものとする。
【0024】
図4は個人情報テーブルTのデータ構造を示す図である。
個人情報テーブルTには、プレイヤーID(統合識別情報)とカードIDとの組と個人情報とが対応付けて格納されている。プレイヤーIDはプレイヤーに固有の識別子であり、ゲーム提供事業者によってプレイヤーに予め付与される。個人情報がプレイヤーIDとカードIDの組に対応付けられているのは、一人のプレイヤーが複数のカードを使い分けるのを可能とするためであり、1つのプレイヤーIDには複数のカードIDが対応付けられ得る。もちろん、1つのプレイヤーIDに1つのカードIDのみが対応付けられるようにシステムを設計することも可能であり、この場合にはプレイヤーIDおよびカードIDのいずれか一方のみを用いればよいことになる。なお、どちらの態様であっても、1つのカードIDが特定されればプレイヤーIDが一意に定まることから、カードIDがプレイヤーを識別する情報であることに変わりはない。個人情報はプレイヤーに関する情報であり、カード名、画像識別子およびメッセージ情報Mを含む。カード名はプレイヤーがカードに与えたニックネームであり、対戦ゲームにおいてはプレイヤー名として用いられる。画像識別子は対戦ゲームにおいてプレイヤーの視覚的なイメージとして表示されるキャラクタ画像の識別子であり、プレイヤー自身に予め指定される。
エントリーリストLは戦要求を受け付けているゲーム装置1(マスター)の通信アドレスを並べて格納するものであり、初期状態は空である。
【0025】
図5はメッセージ情報Mのデータ構造を示す図である。
メッセージ情報Mは複数のメッセージデータとこれら複数のメッセージデータの各々を識別するメッセージIDとを対応付けた構造を有する。各メッセージデータはメッセージの内容を表すテキストデータであり、該当するメッセージを表示するときに使用される。本実施形態においてメッセージ情報Mに含まれるメッセージデータの数は7であり、後述のイベントの種類と同数である。
【0026】
[ゲーム装置1の構成]
図6はゲーム装置1の構成を示すブロック図である。ゲーム装置1は、プロセッサ11、貯留装置12、カード読取装置13、入力装置14、表示装置15、スピーカ16および通信インターフェイス17および格納部18を有する。
【0027】
貯留装置12はゲーム装置1の筐体に形成された投入口(図示略)から投入されたコインを弁別し、所定のコインであれば当該コインを貯留するとともに、当該コインが投入された旨の信号をプロセッサ11に供給する。なお、所定のコインとは、1または複数枚でゲームのプレイ料金に相当する価値を有するコインであり、例えば硬貨である。
カード読取装置13にはカード2を挿入するための挿入口(図示略)が形成されている。カード読取装置13は挿入口からカード2が挿入されるとこのカード2からカードIDを読み取り、このカードIDを示す信号をプロセッサ11に供給する。
入力装置14は複数の操作子を備え、操作子が操作されるとこの操作子に固有の信号をプロセッサ11に供給する。
表示装置15はプロセッサ11からの画像データを受けてゲーム開始画面やゲーム画面を表示する。ここでゲーム開始画面およびゲーム画面について説明する。
【0028】
図7はゲーム開始画面の一例を示す図である。
ゲーム開始画面は対戦ゲームの開始時に表示される画面であり、開始される対戦ゲームをプレイするプレイヤー毎の領域を有する。各領域には、プレイヤー名、キャラクタ画像の縮小画像、自己紹介メッセージが配置される。プレイヤー名はプレイヤーの名称であり、プレイに使用されているカード2のカード名そのものである。自己紹介メッセージはメッセージの一種であり、対戦ゲームが開始されたことが検出されると表示される。
【0029】
図8はゲーム画面の一例を示す図である。
対戦ゲームのプレイは楽曲の演奏開始とともに開始し、演奏とともに進行し、演奏終了とともに終了するものであり、プレイ中に表示されるゲーム画面の中央部には、楽曲に合わせてオブジェクトが図中上方に現れて図中下方に落ちて消える様子を示す画像が配置されている。この画像において、オブジェクトが消える地点の直前にはオブジェクトの落下方向に直交するラインが存在し、このラインにオブジェクトが重なったときにプレイヤーがこのオブジェクトの位置に応じたプレイボタンを押すと、このゲーム装置1はこのオブジェクトに応じた音を発する。つまり、プレイヤーの操作のタイミング及び内容が適切であればあるほど、選択された楽曲の再生がより正確に行われる。
【0030】
ゲーム画面の下部には、スコア等のプレイの状況を示す画像が配置されている。スコアは適切な操作が適切なタイミングで為されると増える。具体的には、ラインにオブジェクトが重なったときにこのオブジェクトに応じた操作が行われると増える。なお、特定のオブジェクトがラインに重なったときにこのオブジェクトに応じた操作が行われると、そのとき又はそれまでのプレイの状況に応じた攻撃(邪魔)が対戦相手に対して行われる。
【0031】
ゲーム画面の左部には、予め用意された候補からプレイヤーに選択されたキャラクタ画像が配置されている。ゲーム画面の右部には、対戦相手および自己の各々について、プレイヤー名、スコア、セリフおよびキャラクタ画像の部分画像を表示する領域が確保されている。前述のメッセージがセリフの場合には、あるプレイヤーのメッセージは当該プレイヤーについて確保された領域に表示される。なお、キャラクタ画像の部分画像はキャラクタ画像の縮小画像から一部分を抜き出すことにより得られる。
【0032】
以降、ゲーム装置1の各部の説明を続ける。
スピーカ16はプロセッサ11からの楽音信号を受けて放音する。
通信インターフェイス17はルータ等の中継装置を介して又は直接的にインターネット5に接続されており、プロセッサ11とインターネット5との間でデータを中継する。
格納部18はROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとRAM(Random Access Memory)等の書き換え可能なメモリを有する。
【0033】
書き換え可能なメモリには、自己記憶領域181、相手記憶領域182、アドレス領域183およびメッセージID領域185が確保される。自己記憶領域181は自己を使用中のプレイヤーの個人情報を記憶するための記憶領域である。相手記憶領域182は対戦相手のプレイヤーの個人情報および当該プレイヤーが使用中のゲーム装置1の通信アドレスを記憶するための記憶領域である。アドレス領域183は自己の通信アドレスを記憶するための記憶領域である。通信アドレスとしては、例えばIP(Internet Protocol)アドレス及びポート番号が用いられる。なお、IPアドレスが固定的に割り当てられる場合にはアドレス領域183を不揮発性メモリに確保すべきである。メッセージID領域185は表示および送信すべきメッセージIDを対戦相手毎に記憶するための記憶領域である。
【0034】
不揮発性メモリには変換テーブル184が書き込まれている。変換テーブル184は予め定められた複数種類のイベントの各々を識別するイベントIDと前述のメッセージIDとを対応付けており、1つのイベントIDが特定されるとメッセージIDが一意に定まる。ゲーム装置1において検出されるイベントとしては、対戦ゲームが開始されたこと、自己のプレイヤーが良いプレイをしていること、自己のプレイヤーが悪いプレイをしていること、自己のプレイヤーが攻撃をしたこと、自己のプレイヤーが攻撃をされてダメージを受けたこと、自己のプレイヤーが勝ったこと、および自己のプレイヤーが負けたこと、が予め定められている。
【0035】
また、不揮発性メモリにはゲームプログラム186が書き込まれている。プロセッサ11は、ゲームプログラム186を実行することによって、後述の認証処理、メッセージ特定処理、メッセージ表示処理、送信処理および受信処理を導くものである。対戦ゲーム処理では、前述の変換テーブル184を用いてイベントIDがメッセージIDに変換される。後述する動作の説明では、ゲームプログラム186が既に実行されているものとする。
【0036】
[端末装置4の構成]
図9は端末装置4の構成を示すブロック図である。
端末装置4は、プロセッサ41、マイク42、スピーカ43、入力装置44、表示装置45、無線通信インターフェイス46および格納部47を有する。なお、前述したように端末装置4は携帯電話機として機能するものであるから上述の構成を採っているが、他のコンピュータ(例えばパーソナルコンピュータ)を端末装置として用いる形態で本発明を実施することも可能であり、この場合には上述の構成とは若干異なる構成となる。
【0037】
マイク42は通話時に使用され、使用者の音声を集音してプロセッサ41に供給する。
スピーカ43は通話時に使用され、プロセッサ41からの音声信号を受けて放音する。
入力装置44は使用者に操作される複数のボタンを備え、ボタンが押されると、押されたボタンに固有の信号をプロセッサ41に供給する。複数のボタンには、データの入力に用いられるボタンと指示の入力に用いられるボタンが含まれている。
表示装置45はプロセッサ11からの画像データを受けて編集画面を表示する。
無線通信インターフェイス46はプロセッサ41と基地局61との間でデータを中継する。無線通信インターフェイス46と基地局61との間の通信路は無線通信路である。
【0038】
格納部47はRAM、ROMおよびEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)を有する。ROMには端末装置4のオペレーティングシステムが格納されており、端末装置4の起動時に実行される。このオペレーティングシステムは、端末装置4に電話通信機能やデータ通信機能、他のプログラムをダウンロードする機能、ダウンロードしたプログラムを実行する機能などを持たせるものである。EEPROMにはダウンロードしたプログラムを記憶するためのプログラム領域471が確保される。プログラム領域471には後述の編集処理を導く制御プログラムが記憶されている。後述する動作の説明では、この制御プログラムが既に実行されているものとする。
【0039】
[動作]
次に、上述した構成の通信システムの動作について説明する。
まず、ゲームサーバ装置3に保持されている個人情報(メッセージ情報M)をプレイヤーが編集し更新する動作について説明し、次に、プレイヤーA〜Cが同一の対戦ゲームをプレイするときの動作について説明する。なお、前者の動作の説明では、登録済みのカードIDについて個人情報の編集および更新を行うものとする。
【0040】
[編集および更新の動作]
図10は個人情報の編集および更新の流れを示す図である。
端末装置4のプロセッサ41は、プレイヤーIDを含みカードリストの返信を要求するアクセス要求をゲームサーバ装置3へ送信する。このアクセス要求に含まれるプレイヤーIDはプログラム領域471にプログラムをダウンロードしたときに設定されたものである。ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は、このアクセス要求を受信すると、当該アクセス要求に含まれているプレイヤーIDに対応付けられた全てのカードIDおよびカード名を個人情報テーブルTから読み出し、読み出したカードIDおよびカード名の組を連ねたカードリストを生成し、このカードリストを含み当該アクセス要求への応答たるアクセス応答を返信する。
【0041】
端末装置4のプロセッサ41は、このアクセス応答を受信すると、このアクセス応答に含まれているカードIDおよびカード名の組を表示装置45に一覧表示させ、プレイヤーにカードIDの指定を促す。そして、プレイヤーが入力装置44を操作して1つのカードIDを指定する指示を入力すると、プロセッサ41は指定されたカードIDを含むカード指定通知をゲームサーバ装置3へ送信する。ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は、このカード指定通知を受信すると、当該カード指定通知に含まれているカードIDに対応する個人情報を個人情報テーブルTから読み出し、この個人情報を含む個人情報通知を端末装置4へ送信する。
【0042】
端末装置4のプロセッサ41は、この個人情報通知を受信すると、編集処理を行う。具体的には、この個人情報通知に含まれているメッセージ情報Mを編集するための編集画面を表示装置45に表示させ、個人情報の編集および更新を促す。
図11は編集画面の一例を示す図である。編集画面では、メッセージ情報M内のメッセージIDに対応するイベントの種類とメッセージデータで表されるメッセージとが対応付けて表示されており、プレイヤーは入力装置44を操作してメッセージを書き換えることによりメッセージデータを編集することができる。
【0043】
このような編集の後、プレイヤーが入力装置44を操作して「OK」ボタンを押す指示を入力すると、プロセッサ41は、編集後のメッセージ情報を含む個人情報を更新情報とし、この更新情報を含み個人情報の更新を要求する個人情報更新要求をゲームサーバ装置3へ送信する。ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は、この個人情報更新要求を受信すると、当該個人情報更新要求に含まれている更新情報で個人情報テーブルT内の該当する個人情報を上書きする。こうして、個人情報が更新される。
【0044】
[対戦ゲームをプレイするときの動作]
対戦ゲームをプレイするときの動作は、各ゲーム装置1が個人情報を取得する動作と、これに続く対戦ゲームの開始までの動作と、これに続く対戦ゲームの終了までの動作とに大別される。
【0045】
[各ゲーム装置1が個人情報を取得する動作]
図12は各ゲーム装置1が個人情報を取得する動作を示す図である。この動作は、各ゲーム装置1のプロセッサ11が図13の処理を行い、ゲームサーバ装置3のプロセッサ31が図14の処理を行うことによってもたらされる。図13は認証処理を示すフローチャートであり、図14は配信処理を行うフローチャートである。
【0046】
この動作では、まず、プレイヤーAが1枚のカード2をゲーム装置1の挿入口に挿入してコインを投入口から投入する。すると、このゲーム装置1(以降、「プレイヤーAのゲーム装置1」)では、カード読取装置13がこのカード2からカードIDを読み取ってプロセッサ11に供給する。プロセッサ11はカードIDの供給を受けると、供給されたカードIDを含む認証要求を、ゲームサーバ装置3へ送信する(図13のステップSA1)。
【0047】
一方、ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は、情報を受信したか否かの判定(図14のステップSB1)を、情報を受信するまで繰り返しており、この繰り返し処理において、プレイヤーAのゲーム装置1からの情報を受信することになる。情報を受信すると、ステップSB1の判定結果が「YES」となり、プロセッサ11は受信した情報が認証要求であるか否かを判定する(SB2)。受信した情報は認証要求であるから、次に、受信した情報に係るカードが登録済みであるか否かを判定する(SB3)。具体的には、受信した情報に含まれているカードIDをキーにして個人情報テーブルTを検索し、ヒットしたレコードの数が1以上の場合には登録済みであると判定し、0の場合には未登録であると判定する。
【0048】
この局面では上記の判定結果が「YES」となるものとする。すると、プロセッサ31は、このカードIDに対応付けられている個人情報を個人情報テーブルTから読み出し、これを含む認証結果をプレイヤーAのゲーム装置1に返信する(SB4)。なお、「返信」とは、受信した情報に含まれている送信元情報が示す通信アドレスの装置へ送信することをいう。以降、ゲームサーバ装置3における処理はステップSB1に移行する。
【0049】
プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、認証要求の送信後、認証結果を受信したか否かの判定(図13のステップSA2)を、認証結果を受信するまで繰り返しており、この繰り返し処理において、ゲームサーバ装置3からの認証結果を受信することになる。認証結果を受信すると、ステップSA2の判定結果が「YES」となる。よって、プロセッサ11は、受信した認証結果が未登録を示すものであるか否かを判定する(SA3)。受信した認証結果に含まれている情報は個人情報であり、未登録を示す情報ではないから、この判定結果は「NO」となる。よって、プロセッサ11は、受信した認証結果に含まれている個人情報を自己記憶領域181に書き込む(SA7)。こうして認証処理が終了する。
【0050】
以降、プレイヤーBのゲーム装置1およびプレイヤーCのゲーム装置1がそれぞれ上記の認証処理を行い、個人情報を取得する。ただし、プレイヤーCが用いたカード2は未登録であったものとする。したがって、ゲームサーバ装置3のプロセッサ31はプレイヤーCのゲーム装置1からの認証要求を受信すると、この認証要求に係るカードは未登録であると判定し、未登録を示す情報を含む認証結果を返信する(SB1〜SB3及びSB5)。以降、ゲームサーバ装置3における処理はステップSB1に移行する。
【0051】
一方、プレイヤーCのゲーム装置1のプロセッサ11は、ステップSA1にて認証要求を送信した後にゲームサーバ装置3からの認証結果を受信すると、受信した認証結果は未登録を示すものであると判定し、登録すべき情報を取得する(SA1〜SA4)。登録すべき情報は3つに大別される。1つ目はカードIDであり、既にカード読取装置13から供給されている。2つ目はプレイヤーID、3つ目はカード名である。2つ目及び3つ目の情報の取得方法は任意であるが、ゲーム装置1では、表示装置15に情報の入力を促す画像を表示させ、この表示に応じて入力装置14から供給される入力信号を用いて2つ目および3つ目の情報を生成して取得するようにしている。そして、プロセッサ11は取得した情報を含むカード登録要求をゲームサーバ装置3へ送信する(SA5)。
【0052】
このカード登録要求はゲームサーバ装置3のプロセッサ31により受信される。すると、ゲームサーバ装置3では、ステップSB1の判定結果が「YES」となり、ステップSB2の判定結果が「NO」となる。よって、プロセッサ31は受信した情報がカード登録要求であるか否かを判定する(SB1、SB2及びSB6)。この判定結果は「YES」となるから、プロセッサ31は、受信した情報に係るカードを登録する(SB7)。具体的には、この受信した情報に含まれている上記3つの情報を対応付けて個人情報テーブルTに格納する。この際、格納される個人情報内のカード名を除いた情報(例えばメッセージ情報M)は予め設定された初期値となる。
【0053】
次にプロセッサ31は、受信した情報に含まれているカードIDに対応付けられている個人情報を個人情報テーブルTから読み出し、これを含む認証結果をプレイヤーCのゲーム装置1に返信する(SB4)。この認証結果はプレイヤーCのゲーム装置1のプロセッサ11により受信される(SB6)。以降、ゲームサーバ装置3における処理はステップSB1に移行する。プレイヤーCのゲーム装置1のプロセッサ11は、受信した認証結果に含まれている個人情報を自己記憶領域181に書き込む(SA7)。こうして認証処理が終了する。
【0054】
[対戦ゲームの開始までの動作]
ゲーム装置1では、認証処理の終了後に、複数のゲームモードから1つを選択させるための画面が表示装置15に表示される。複数のゲームモードには、対戦ゲームを行うための対戦モードが含まれている。
【0055】
図15は各ゲーム装置1が個人情報を取得してから対戦ゲームの開始までの動作を示す図である。
まず、プレイヤーAのゲーム装置1において対戦モードが選択されると、当該ゲーム装置1のプロセッサ11はエントリーリストの返信を要求するエントリーリスト取得要求をゲームサーバ装置3へ送信する。ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は、このエントリーリスト取得要求を受信すると、格納部33からエントリーリストLを読み出して返信する。プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、当該エントリーリストLを受信し、このエントリーリストLの内容に応じて自己がマスターとなるべきかスレーブとなるべきかを判定する。この時点ではエントリーリストLは空であるから、プロセッサ11は自己をマスターと認識し、エントリーリストLに自己の通信アドレスを登録するためのエントリー登録要求をゲームサーバ装置3へ送信し、他のゲーム装置1からの対戦要求を待つ。ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は当該エントリー登録要求を受信すると、このエントリー登録要求内の通信アドレスをエントリーリストLに登録する。
【0056】
図では、プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11が対戦要求を待っている間に、プレイヤーBのゲーム装置1において対戦モードが選択され、当該ゲーム装置1とゲームサーバ装置3との間でエントリーリスト取得要求およびエントリーリストの授受が為される。当該ゲーム装置1のプロセッサは受信したエントリーリストLにプレイヤーAのゲーム装置1の通信アドレスが登録されていることから、自己をスレーブとして認識し、自己記憶領域181に記憶されている個人情報と自己の通信アドレスとを含む相手情報を生成し、この相手情報を含み対戦相手となることを要求する対戦要求をプレイヤーAのゲーム装置1へ送信する。
【0057】
プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、プレイヤーBのゲーム装置1からの対戦要求を受信すると、プレイヤーBのゲーム装置1を対戦相手として認識し、この対戦要求内の相手情報を相手記憶領域182に書き込み、自己記憶領域181に記憶されている個人情報と自己の通信アドレスとを含む相手情報を生成し、この相手情報を含み対戦相手となることを許可する旨の許可通知を返信し、更なる対戦要求を待つ。プレイヤーBのゲーム装置1のプロセッサ11は、この許可通知を受信すると、この許可通知内の相手情報を相手記憶領域182に書き込み、後述の共有情報または後述のゲーム開始情報を待つ。
【0058】
図では、プレイヤーAのゲーム装置1とプレイヤーBのゲーム装置1との間で上記の処理が為されている間に、プレイヤーCのゲーム装置1において対戦モードが選択され、当該ゲーム装置1とゲームサーバ装置3との間でエントリーリスト取得要求およびエントリーリストの授受が為される。当該ゲーム装置1のプロセッサは受信したエントリーリストLにプレイヤーAのゲーム装置1の通信アドレスが登録されていることから、自己をスレーブとして認識し、自己記憶領域181に記憶されている個人情報と自己の通信アドレスとを含む相手情報を生成し、この相手情報を含み対戦相手となることを要求する対戦要求をプレイヤーAのゲーム装置1へ送信する。
【0059】
プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、プレイヤーCのゲーム装置1からの対戦要求を受信すると、プレイヤーCのゲーム装置1を対戦相手として認識し、この対戦要求内の相手情報を相手記憶領域182に書き込み、自己記憶領域181に記憶されている個人情報と自己の通信アドレスとを含む相手情報を生成する一方、相手記憶領域182から相手情報を読み出し、これらの相手情報を含み対戦相手となることを許可する旨の許可通知を返信する。プレイヤーCのゲーム装置1のプロセッサ11は、この許可通知を受信すると、この許可通知内の相手情報を相手記憶領域182に書き込み、後述のゲーム開始情報を待つ。
【0060】
次に、プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、対戦情報に漏れのあるゲーム装置1(プレイヤーBのゲーム装置1)が持っていない相手情報(プレイヤーCのゲーム装置1に関する相手情報)を相手記憶領域182から読み出し、この相手情報を含む共有情報を、上記漏れのあるゲーム装置1へ送信する。プレイヤーBのゲーム装置1のプロセッサ11は、この共有情報を受信すると、この共有情報内の相手情報を相手記憶領域182に書き込み、後述のゲーム開始情報を待つ。
【0061】
次に、プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、自己を含めた対戦相手の数が最大数に達したから、自己の通信アドレスをエントリーリストLから削除することを要求するエントリー削除要求をゲームサーバ装置3へ送信する。ゲームサーバ装置3のプロセッサ31は、このエントリー削除要求を受信すると、このエントリー削除要求の送信元の通信アドレスをエントリーリストLから削除する。これにより、エントリーリストLは空となる。
【0062】
次に、プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11は、対戦ゲームの開始を指示するゲーム開始情報を対戦相手のゲーム装置(すなわちプレイヤーBのゲーム装置1およびプレイヤーCのゲーム装置1)へ送信する。プレイヤーAのゲーム装置1においては上記ゲーム開始情報の送信が、プレイヤーB〜Cの各ゲーム装置1においては上記ゲーム開始情報の受信が対戦ゲームの開始の条件となる。
なお、上述の動作では対戦相手の数が最大数に達したことをもってゲーム開始情報の送信トリガとしたが、最大数に達しなくとも所定のタイマがタイムアウトすればゲーム開始情報が送信される。
【0063】
[対戦ゲームの開始から終了までの動作]
図16は対戦ゲームの開始から終了までの動作を示す図である。
この動作は、プレイヤーA〜Cの各ゲーム装置1のプロセッサ11が、図17〜図20に示す処理を並列に実行することによりもたらされる。図17はメッセージ特定処理を示すフローチャートである。図18はメッセージ表示処理を示すフローチャートである。図19は送信処理を示すフローチャートである。図20は受信処理を示すフローチャートである。この動作では、ゲーム装置1間にマスター/スレーブの関係は存在せず、各ゲーム装置1の通信制御は個別に行われることになる。即ち、各ゲーム装置1のプロセッサ11は、ゲーム開始情報の送信(マスター)、またはゲーム開始情報の受信(スレーブ)を条件として、マスター・スレーブの関係を解消し、他のゲーム装置との間の通信方式を個別制御に移行させる移行手段として機能する。
【0064】
図17のメッセージ特定処理では、プレイヤーA〜Cのゲーム装置1の各プロセッサ11(以降、単に「各プロセッサ11」)は、予め定められたイベントが検出されたか否かを判定する(SC1)。この判定結果が「NO」であれば処理はステップSC1に戻る。予め定められたイベントは前述の7種類であり、ここでは、それぞれのイベントについて検出の基準を示す。イベント「対戦ゲームが開始されたこと」はゲーム開始情報を送信または受信した場合に検出される。イベント「自己のプレイヤーが良いプレイをしていること」は例えば適切なタイミングで適切な操作を5回連続して行った場合に検出される。イベント「自己のプレイヤーが悪いプレイをしていること」は例えば不適切なタイミングでの操作または不適切な操作を3回連続して行った場合に検出される。イベント「自己のプレイヤーが攻撃をしたこと」は特定のオブジェクトがラインに重なったときにこのオブジェクトに応じた操作が行われた場合に検出される。以降、このイベントを「攻撃イベント」ともいう。イベント「自己のプレイヤーが攻撃をされてダメージを受けたこと」は例えば攻撃をされた時点から所定の攻撃時間(例えば10秒間)が経過する前に不適切なタイミングでの操作または不適切な操作を行った場合に検出される。イベント「自己のプレイヤーが勝ったこと」はプレイの終了時点で自己のスコアよりも高いスコアを得たプレイヤーが存在しない場合に検出される。イベント「自己のプレイヤーが負けたこと」はプレイの終了時点で自己のスコアよりも高いスコアを得たプレイヤーが存在する場合に検出される。
【0065】
プレイが開始されていない現在の局面で検出され得るイベントは「対戦ゲームが開始されたこと」のみであり、このイベントが検出されると、ステップSC1の判定結果が「YES」となる。すると、各プロセッサ11は、検出されたイベントのイベントIDを特定し(SC2)、変換テーブル184を用いて当該イベントIDをメッセージIDに変換し(SC3)、変換後のメッセージIDを、自己を含む全ての対戦相手に対応付けてメッセージID領域185に上書きする(SC4)。以降、処理はステップSC1に移行する。
【0066】
一方、各プロセッサ11は、図18のメッセージ表示処理において、メッセージID領域185内に更新されたメッセージIDが存在するか否かを判定する(SD1)。メッセージID領域185にメッセージIDが上書きされるのは予め定められたイベントが検出されたときのみであるから、予め定められたイベントが検出されない間、上記の判定結果は「NO」となり、処理はステップSD1に戻る。
【0067】
この局面でイベント「対戦ゲームが開始されたこと」が検出されると、ステップSD1の判定結果が「YES」となる。すると、各プロセッサ11は、更新されたメッセージIDに応じたメッセージデータを相手記憶領域182から読み出し、このメッセージデータで表されるメッセージをメッセージIDに応じて予め定められた時間だけ表示させる処理を開始する(SD2)。各プロセッサ11はこの時点では表示装置15にゲーム開始画面を表示させており、かつこの時点では全ての対戦相手についてメッセージIDが更新されており、かつメッセージIDは自己紹介メッセージに対応したものとなるから、プレイヤーA〜Cの各ゲーム装置1において図7に示すようなゲーム開始画面が表示される。これにより、プレイヤーA〜Cは自己を含む全ての対戦相手の自己紹介メッセージを視認することができる。以降、処理はステップSD1に移行する。
【0068】
自己紹介メッセージの表示が開始されてから予め定められた時間が経過すると、各プロセッサ11は表示装置15にゲーム画面を表示させて対戦ゲームを自己のプレイヤーにプレイさせるとともに、図19に示す送信処理および図20に示す受信処理を行う。
送信処理では、各プロセッサ11は、格納部18に自己を除く対戦相手毎に確保された送出領域(図示略)の記憶内容をクリアし(SE1)、0.5秒が経過するとタイムアウトするタイマをスタートさせる(SE2)。以降、このタイマがタイムアウトするまで、対戦ゲームが終了したか否かの判定(SE3)と、攻撃イベントが検出されたか否かの判定(SE4)と、予め定められたイベントが検出されたか否かの判定(SE5)と、タイマがタイムアウトしたか否かの判定(SE6)とを順に繰り返し行う。
【0069】
図16の動作例では、まずタイマがタイムアウトし、ステップSE6の判定結果が「YES」となる。すると、各プロセッサ11は対戦ゲームのプレイが終了したか否かを判定する(SE7)。この局面では、この判定結果は「NO」となる。よって、各プロセッサ11は、スコアを格納部18の所定領域から読み出して上記の2つの送出領域に書き込む(SE8)。そして、送出領域内の情報を、対応する対戦相手のゲーム装置1へ送信する(SE9)。以降、処理はステップSE1に移行する。
【0070】
以降、上述と同様の処理が繰り返されるが、あるとき、プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11が攻撃イベントを検出する。この結果、前述のメッセージ特定処理およびメッセージ表示処理により、プレイヤーA〜Cのゲーム装置1に表示されるメッセージは図21の最上段に示す通りとなる。つまり、プレイヤーAのメッセージはプレイヤーAのゲーム装置1にのみ表示される。
【0071】
図21はプレイヤーA〜Cのゲーム装置1に表示されるメッセージ群の変遷を例示した図である。この図におけるメッセージ群は上段から下段へと遷移している。また、各メッセージ群において左端の3つのメッセージがプレイヤーAのゲーム装置1にて表示されるものであり、右端の3つのメッセージがプレイヤーCのゲーム装置1にて表示されるものであり、中央の3つのメッセージがプレイヤーBのゲーム装置1にて表示されるものである。
【0072】
プレイヤーAのゲーム装置1のプロセッサ11が攻撃イベントを検出すると、図19の送信処理において、ステップSE4の判定結果が「YES」となる。よって、当該プロセッサ11は、ゲームの状況に応じて攻撃識別子および攻撃先を決定する(SE10)。この決定の方法は任意であり、例えばランダムでもよい。図16ではプレイヤーBのゲーム装置1が攻撃先として決定されており、当該プロセッサ11は、決定した攻撃識別子を攻撃先に応じた送出領域に書き込む(SE11)。以降、処理はステップSE5に移行する。
【0073】
攻撃イベントは予め定められたイベントであるから、ステップSE5の判定結果は「YES」となる。よって、当該プロセッサ11は、自己に対応するメッセージID領域からメッセージIDを読み出し(SE12)、自己を除く対戦相手に応じた送出領域に書き込む(SE13)。以降、処理はステップSE6に移行する。
【0074】
この後、タイマがタイムアウトすると、プロセッサ11はスコアを、自己を除く対戦相手に応じた送出領域に書き込み、各送出領域内の情報を対応する送信先へ送信する(SE6〜SE9)。この結果、プレイヤーBのゲーム装置1にはスコア、攻撃識別子およびメッセージIDが送信され、プレイヤーCのゲーム装置1にはスコアおよびメッセージIDが送信される。
【0075】
一方、受信処理では、各プロセッサ11は、対戦ゲームが終了するまで、次の(α)〜(δ)の処理を順に繰り返して行う。
(α)攻撃識別子を受け取ったか否かを判定し(SF1)、受け取ったと判定した場合にのみ、受け取った攻撃識別子で示される種類の攻撃を実行する(SF2)。具体的には、自己を使用中のプレイヤーのプレイを邪魔するように自己を制御する。より具体的には、表示中のゲーム画面の幅を狭くしたり、暗くしたり、揺らしたり、スピーカ16から出力される楽音の音量を小さくしたり楽音の出力タイミングを遅らせたりしてゲームの難易度を高くする。
(β)スコアを受け取ったか否かを判定し(SF3)、受け取ったと判定した場合にのみ、受け取ったスコアを格納部18に自己を除く対戦相手毎に確保されたスコア領域(図示略)に上書きして記憶させる(SF4)。こうして記憶されたスコアはゲーム画面の対応する領域に表示される。
(γ)メッセージIDを受け取ったか否かを判定し(SF5)、受け取ったと判定した場合にのみ、受け取ったメッセージIDを送信元のゲーム装置1に対応付けてメッセージID領域185に上書きする(SF6)。
(δ)対戦ゲームが終了したか否かを判定する(SF7)。
【0076】
ここで、プレイヤーBのゲーム装置1のプロセッサ11がプレイヤーAのゲーム装置1からのスコア、攻撃識別子およびメッセージIDを受信すると、ステップSF1、SF3およびSF5の判定結果がいずれも「YES」となる。よって、当該プロセッサ11は、自己において当該攻撃識別子で示される種類の攻撃を実行し、当該スコアをプレイヤーAに対応するスコア領域に上書きし、当該メッセージIDをプレイヤーAのゲーム装置1に対応付けてメッセージID領域185に上書きする。一方、プレイヤーCのゲーム装置1でも上記と同様の処理が行われる。ただし、ステップSF1の判定結果は「NO」となるから攻撃は実行されない。これらの処理およびメッセージ表示処理の結果、プレイヤーA〜Cのゲーム装置1に表示されるメッセージ群は図21の上から2段目に示すものとなる。つまり、プレイヤーA〜Cのゲーム装置1において、プレイヤーAからのメッセージがプレイヤーAに応じた位置に表示される。そして、上記のメッセージIDに応じて予め定められた時間が経過すると、プレイヤーA〜Cのゲーム装置1に表示されるメッセージ群は図21の上から3段目に示すものとなる。つまり、メッセージの表示が終了する。
【0077】
図16では、次にプレイヤーBのゲーム装置1でイベント「自己のプレイヤーが攻撃をされてダメージを受けたこと」が検出される。この場合の動作は攻撃識別子が送信されないことを除いて上述の動作と同様である。なお、この場合にはイベントを検出したのがプレイヤーBのゲーム装置1であるから、プレイヤーA〜Cのゲーム装置1に表示されるメッセージ群はまず図21の上から4段目に示すものとなり、次に上から5段目に示すものとなる。イベント「自己のプレイヤーが良いプレイをしていること」が検出された場合の動作とイベント「自己のプレイヤーが悪いプレイをしていること」が検出された場合の動作は以上の説明から自明であるから、その説明を省略する。
【0078】
図16に示すように、楽曲が終了して対戦ゲームのプレイが終了すると、プレイヤーA〜Cの各ゲーム装置1において、イベント「自己のプレイヤーが勝ったこと」またはイベント「自己のプレイヤーが負けたこと」が検出される。この場合にも上述と同様の動作となる。ただし、プレイは既に終了しているから、送信処理のステップSE7の判定結果が「YES」となり、メッセージIDのみが送信される。こうして、これら上記2つのイベントのいずれかに応じたプレイヤーA〜CのメッセージがプレイヤーA〜Cのゲーム装置1において表示される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムを備えた通信システムを示すブロック図である。
【図2】通信システムの挙動を単純化して示す図である。
【図3】ゲームサーバ装置3の構成を示すブロック図である。
【図4】個人情報テーブルTのデータ構造を示す図である。
【図5】メッセージ情報Mのデータ構造を示す図である。
【図6】ゲーム装置1の構成を示すブロック図である。
【図7】ゲーム開始画面の一例を示す図である。
【図8】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】端末装置4の構成を示すブロック図である。
【図10】個人情報の編集および更新の流れを示す図である。
【図11】編集画面の一例を示す図である。
【図12】各ゲーム装置1が個人情報を取得する動作を示す図である。
【図13】認証処理を示すフローチャートである。
【図14】配信処理を行うフローチャートである。
【図15】各ゲーム装置1が個人情報を取得してから対戦ゲームの開始までの動作を示す図である。
【図16】対戦ゲームの開始から終了までの動作を示す図である。
【図17】メッセージ特定処理を示すフローチャートである。
【図18】メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図19】送信処理を示すフローチャートである。
【図20】受信処理を示すフローチャートである。
【図21】プレイヤーA〜Cのゲーム装置1に表示されるメッセージ群の変遷を例示した図である。
【符号の説明】
【0080】
1 ゲーム装置
2 カード
3 ゲームサーバ装置
4 端末装置
11,31,41 プロセッサ
12 貯留装置
13 カード読取装置
14,44 入力装置
15,45 表示装置
16,43 スピーカ
17,32 通信インターフェイス
18,33,47 格納部
42 マイク
46 無線通信インターフェイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有するゲームシステムであって、
前記ゲームサーバ装置は、
前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、
前記識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を受信すると、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を返信する配信手段と、
を有し、
前記複数のゲーム装置の各々は、
書き込まれたそのゲーム装置のプレイヤーに関する情報を記憶する自己記憶手段と、
書き込まれたそのゲーム装置の対戦相手に関する情報を記憶する相手記憶手段と、
前記識別情報が記録された情報記録媒体から前記識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段に読み取られた前記識別情報を含む前記メッセージ要求を前記ゲームサーバ装置へ送信する配信要求手段と、
前記メッセージ応答を受信すると、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込む自己書込手段と、
前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段と、
対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信すると、前記対戦相手のメッセージ情報を前記相手記憶手段に書き込む相手書込手段と、
予め定められたイベントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行うイベント処理手段と、
対戦相手から対戦相手の表示要求を受信すると、前記相手記憶手段に記憶されている前記対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段と、
を有する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有し、前記複数のゲーム装置の各々が、複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報を情報記録媒体から読み取り、当該識別情報を含み、当該識別情報に対応する、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を送信する処理と、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を受信して当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を自己記憶手段に書き込んで記憶する処理と、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する処理と、対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信して当該対戦相手のメッセージ情報を記憶する相手記憶手段に書き込んで記憶する処理と、予め定められたイベントを検出する処理と、前記イベントが検出されると前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する一方でメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理と、対戦相手から対戦相手の表示要求を受信すると前記相手記憶手段に記憶されている前記対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とを行うゲームシステム、における前記ゲームサーバ装置であって、
前記メッセージ情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、
前記メッセージ要求を受信すると、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たる前記メッセージ応答を返信する配信手段と、
を有することを特徴とするゲームサーバ装置。
【請求項3】
予め定められたイベントが発生する対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置の各々にその装置をプレイするプレイヤーのメッセージの内容を表すメッセージ情報を送信して記憶させておくことにより、前記イベントが発生したときに前記複数のゲーム装置が当該メッセージ情報を用いて前記イベントの発生元に対応するメッセージを表示することができるようにするゲームサーバ装置と、
プレイヤーに操作され、当該プレイヤーに固有の識別情報を特定し、当該プレイヤーの前記メッセージ情報を前記ゲームサーバ装置から受信して当該プレイヤーに編集させ編集結果を更新情報として前記ゲームサーバ装置に返信する端末装置と、
を有するゲームシステムにおける前記ゲームサーバ装置であって、
前記メッセージ情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、
前記端末装置により特定された前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出して前記端末装置へ送信し、前記端末装置から前記更新情報を受信すると、前記格納手段に記憶されている当該メッセージ情報を当該更新情報で更新する更新手段と、
を有することを特徴とするゲームサーバ装置。
【請求項4】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有し、前記ゲームサーバ装置が、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶し、前記識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を受信すると、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を返信する処理を行うゲームシステム、における前記ゲーム装置であって、
書き込まれたそのゲーム装置のプレイヤーに関する情報を記憶する自己記憶手段と、
書き込まれたそのゲーム装置の対戦相手に関する情報を記憶する相手記憶手段と、
前記識別情報が記録された情報記録媒体から前記識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段に読み取られた前記識別情報を含む前記メッセージ要求を前記ゲームサーバ装置へ送信する配信要求手段と、
前記メッセージ応答を受信すると、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込む自己書込手段と、
前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段と、
対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信すると、前記対戦相手のメッセージ情報を前記相手記憶手段に書き込む相手書込手段と、
予め定められたイベントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行うイベント処理手段と、
対戦相手から前記表示要求を受信すると、前記相手記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段と、
を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
前記予め定められたイベントは複数であり、
前記メッセージ情報は、複数の前記プレイヤーの各々について、前記複数のイベントの各々を識別する識別子とメッセージの内容を表すメッセージデータとの組を含み、
前記イベント処理手段は、前記検出手段により前記イベントが検出されると、当該イベントに応じた前記識別子と組をなす前記メッセージデータで表される内容のメッセージを表示する処理と当該識別子を含みメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行い、
前記表示要求処理手段は、対戦相手から前記対戦相手の表示要求を受信すると、当該対戦相手に対応付けられ、当該表示要求内の前記識別子と組をなして前記相手記憶手段に記憶されている対戦相手のメッセージデータで表される内容のメッセージを表示する、
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
プレイヤーに操作されて当該プレイヤーの指示を入力する入力手段を有し、
前記予め定められたイベントは前記入力手段による予め定められた指示の入力である
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記事前共有手段は前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報および自己の通信アドレスを対戦相手へ送信し、
前記相手書込手段は対戦相手から前記対戦相手のメッセージ情報および通信アドレスを受信して前記相手記憶手段に書き込み、
前記表示要求処理手段は、対戦相手から前記対戦相手の表示要求を受信すると、当該表示要求の送信元の通信アドレスに対応付けて前記相手記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項8】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有するゲームシステムの制御方法であって、
前記ゲームサーバ装置が、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶し、
前記ゲーム装置が、前記プレイヤーに所持される情報記録媒体から前記識別情報を読み取り、当該識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を送信し、
前記ゲームサーバ装置が、前記メッセージ要求を受信し、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を返信し、
前記ゲーム装置が、前記メッセージ応答を受信し、前記メッセージ応答内の前記メッセージ情報を自己記憶手段に書き込んで記憶する処理と前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する処理とを行う一方、対戦相手から対戦相手のメッセージ情報を受信して当該対戦相手のメッセージ情報を相手記憶手段に書き込んで記憶する処理を行い、
前記ゲーム装置が、予め定められたイベントを検出して前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行う一方、対戦相手から対戦相手の表示要求を受信すると前記相手記憶手段に記憶されている前記対戦相手のメッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理を行う、
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項9】
前記ゲーム装置が前記メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込むタイミング及び前記相手情報内の前記対戦相手のメッセージ情報を当該相手情報内の前記通信アドレスに対応付けて前記相手記憶手段に書き込むタイミングは前記ゲームの対戦相手との対戦開始前であり、
前記検出手段が前記イベントを検出するタイミングは前記ゲームの対戦相手との対戦中である
ことを特徴とする請求項8に記載のゲームシステムの制御方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有するゲームシステムであって、
前記ゲームサーバ装置は、
前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、
前記ゲーム装置から前記識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を受信、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を当該ゲーム装置へ返信する配信手段と、
を有し、
前記複数のゲーム装置の各々は、
情報が書き込まれると、当該情報を記憶する自己記憶手段と、
情報が書き込まれると、当該情報を記憶する相手記憶手段と、
前記識別情報が記録された情報記録媒体から前記識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段に読み取られた前記識別情報を含む前記メッセージ要求を前記ゲームサーバ装置へ送信する配信要求手段と、
前記ゲームサーバ装置から前記メッセージ応答を受信、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込む自己書込手段と、
前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段と、
対戦相手から当該対戦相手の前記メッセージ情報を受信当該対戦相手の前記メッセージ情報を前記相手記憶手段に書き込む相手書込手段と、
予め定められたイベントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ前記ゲームサーバ装置を介さずに送信する処理とを行うイベント処理手段と、
対戦相手から当該対戦相手の前記表示要求を受信、前記相手記憶手段に記憶されている当該対戦相手の前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段と、
を有する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有し、前記複数のゲーム装置の各々は、情報が書き込まれると、当該情報を記憶する自己記憶手段と、情報が書き込まれると、当該情報を記憶する相手記憶手段と、複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報が記録された情報記録媒体から前記識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段に読み取られた前記識別情報を含み、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報のうちの当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を前記ゲームサーバ装置へ送信する配信要求手段と、前記ゲームサーバ装置から前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を受信し、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込む自己書込手段と、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段と、対戦相手から当該対戦相手の前記メッセージ情報を受信し、当該対戦相手の前記メッセージ情報を前記相手記憶手段に書き込む相手書込手段と、予め定められたイベントを検出する検出手段と、前記検出手段により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ前記ゲームサーバ装置を介さずに送信する処理とを行うイベント処理手段と、対戦相手から当該対戦相手の前記表示要求を受信し、前記相手記憶手段に記憶されている当該対戦相手の前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段とを有する、ゲームシステム、における前記ゲームサーバ装置であって、
前記メッセージ情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、
前記ゲーム装置から前記メッセージ要求を受信、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たる前記メッセージ応答を当該ゲーム装置へ返信する配信手段と、
を有することを特徴とするゲームサーバ装置。
【請求項3】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置と前記プレイヤーに用いられる端末装置とを有し、前記複数のゲーム装置の各々は、情報が書き込まれると、当該情報を記憶する自己記憶手段と、情報が書き込まれると、当該情報を記憶する相手記憶手段と、複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報が記録された情報記録媒体から前記識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段に読み取られた前記識別情報を含み、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報のうちの当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を前記ゲームサーバ装置へ送信する配信要求手段と、前記ゲームサーバ装置から前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を受信し、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込む自己書込手段と、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段と、対戦相手から当該対戦相手の前記メッセージ情報を受信し、当該対戦相手の前記メッセージ情報を前記相手記憶手段に書き込む相手書込手段と、予め定められたイベントを検出する検出手段と、前記検出手段により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ前記ゲームサーバ装置を介さずに送信する処理とを行うイベント処理手段と、対戦相手から当該対戦相手の前記表示要求を受信し、前記相手記憶手段に記憶されている当該対戦相手の前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段とを有し、前記端末装置は、当該端末装置を用いる前記プレイヤーに操作される入力装置と、表示装置と、前記メッセージ情報を編集するための編集画面を前記表示装置に表示させるプロセッサとを有し、前記プロセッサは、当該プレイヤーに固有の前記識別情報を前記ゲームサーバ装置に送信し、当該プレイヤーの前記メッセージ情報を前記ゲームサーバ装置から受信し、当該メッセージ情報の前記編集画面を前記表示装置に表示させて前記入力装置の操作による当該メッセージ情報の編集を当該プレイヤーに促し、編集結果を更新情報として前記ゲームサーバ装置に返信する、ゲームシステム、における前記ゲームサーバ装置であって、
前記メッセージ情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、
前記ゲーム装置から前記メッセージ要求を受信し、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たる前記メッセージ応答を当該ゲーム装置へ返信する配信手段と、
前記端末装置から前記識別情報を受信し、当該識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出して当該端末装置へ送信し、当該端末装置から前記更新情報を受信すると、前記格納手段に記憶されている当該メッセージ情報を当該更新情報で更新する更新手段と、
を有することを特徴とするゲームサーバ装置。
【請求項4】
ゲームサーバ装置と対戦型のゲームの対戦相手として相互に関係付けられ相互に通信して前記ゲームをプレイヤーにプレイさせる複数のゲーム装置とを有し、前記ゲームサーバ装置は、前記プレイヤーが発するメッセージの内容を表すメッセージ情報と複数の前記プレイヤーの各々を識別する識別情報とを対応付けて記憶する格納手段と、前記ゲーム装置から前記識別情報を含み当該識別情報に対応する前記メッセージ情報の返信を要求するメッセージ要求を受信し、当該メッセージ要求内の前記識別情報に対応する前記メッセージ情報を前記格納手段から読み出し、当該メッセージ情報を含み当該メッセージ要求への応答たるメッセージ応答を当該ゲーム装置へ返信する配信手段とを有する、ゲームシステム、における前記ゲーム装置であって、
情報が書き込まれると、当該情報を記憶する自己記憶手段と、
情報が書き込まれると、当該情報を記憶する相手記憶手段と、
前記識別情報が記録された情報記録媒体から前記識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段に読み取られた前記識別情報を含む前記メッセージ要求を前記ゲームサーバ装置へ送信する配信要求手段と、
前記ゲームサーバ装置から前記メッセージ応答を受信し、当該メッセージ応答内の前記メッセージ情報を前記自己記憶手段に書き込む自己書込手段と、
前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報を対戦相手へ送信する事前共有手段と、
対戦相手から当該対戦相手の前記メッセージ情報を受信当該対戦相手の前記メッセージ情報を前記相手記憶手段に書き込む相手書込手段と、
予め定められたイベントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記イベントが検出されると、前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する処理とメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ前記ゲームサーバ装置を介さずに送信する処理とを行うイベント処理手段と、
対戦相手から当該対戦相手の前記表示要求を受信、前記相手記憶手段に記憶されている当該対戦相手の前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する表示要求処理手段と、
を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
前記予め定められたイベントは複数であり、
前記メッセージ情報は、複数の前記プレイヤーの各々について、前記複数のイベントの各々を識別する識別子とメッセージの内容を表すメッセージデータとの組を含み、
前記イベント処理手段は、前記検出手段により前記イベントが検出されると、当該イベントに応じた前記識別子と組をなす前記メッセージデータで表される内容のメッセージを表示する処理と当該識別子を含みメッセージの表示を要求する表示要求を対戦相手へ送信する処理とを行い、
前記表示要求処理手段は、対戦相手から前記対戦相手の表示要求を受信すると、当該対戦相手に対応付けられ、当該表示要求内の前記識別子と組をなして前記相手記憶手段に記憶されている対戦相手のメッセージデータで表される内容のメッセージを表示する、
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
プレイヤーに操作されて当該プレイヤーの指示を入力する入力手段を有し、
前記予め定められたイベントは前記入力手段による予め定められた指示の入力である
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記事前共有手段は前記自己記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報および自己の通信アドレスを対戦相手へ送信し、
前記相手書込手段は対戦相手から前記対戦相手のメッセージ情報および通信アドレスを受信して前記相手記憶手段に書き込み、
前記表示要求処理手段は、対戦相手から前記対戦相手の表示要求を受信すると、当該表示要求の送信元の通信アドレスに対応付けて前記相手記憶手段に記憶されている前記メッセージ情報で表される内容のメッセージを表示する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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