説明

ゲームシステム及びゲーム制御方法

【課題】キャラクタの貸し借りを活発化させ、プレーヤ同士を親密にさせプレーヤ同士のコミュニティの場を発生させる。
【解決手段】分身キャラクタ貸出部113は、借出要求受付部112によりプレーヤAからのプレーヤBの借出要求が受け付けられた場合、図3に示す全プレーヤの分身キャラクタ情報の中からプレーヤBの分身キャラクタ情報を抽出し、プレーヤAのゲーム装置2に送信し、プレーヤBの分身キャラクタをプレーヤAに仮想的に貸し出す。経験値付与部114は、分身キャラクタ貸出部113によりプレーヤBの分身キャラクタがプレーヤに貸し出された場合、プレーヤBの監督キャラクタに貸出経験値を付与する。親密度付与部115は、分身キャラクタ貸出部113によりプレーヤAにプレーヤBの分身キャラクタが貸し出された場合、プレーヤAとプレーヤBとに親密度を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム空間内で主キャラクタに経験値を獲得させ、主キャラクタを育成するゲームを制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、野球ゲーム等のスポーツゲームにおいては、チームを統括する監督キャラクタに数多くの試合を経験させ、監督キャラクタを育成する育成型のゲーム形式が採用されたものが存在する。また、このようなスポーツゲームにおいては、複数のゲーム装置をネットワークを介してサーバに接続し、対戦を行うプレーヤを探索するサービスをプレーヤに提供することが行われている。
【0003】
ところで、従来の対戦ゲームでは、プレーヤ同士が対戦しても、特にそれ以上、その対戦を介して互いに親密になることもなく、対戦が終われば、また他のプレーヤとの対戦を行なうといったプレイを繰返すのみであり、単発的な対戦がネット上で行なわれているだけであった。このような状況下では、プレーヤは一旦そのゲームに慣れてしまえば、ゲーム内での能力向上やレベルアップ(段位向上)といった目的以外に、ゲームを継続する動機付けがなく、うまく能力向上を図れなかったり、レベルアップできない場合は、ゲーム自体への興味を失ってしまう可能性がある。
【0004】
そこで、本発明では、ゲーム継続の動機付けとして、ゲームプレーヤ同士の親密度を向上させることに着目した。すなわち、ゲームプレーヤ同士が単発的な対戦で接触するだけでなく、対戦以外でプレーヤ同士の和が広がるコミュニティの場を提供し、その場を通じて、ゲームに対する関心を持続させるシステムの構築である。そのシステムの具体的な手段として、キャラクタの貸し借りを行う場を検討した。
【0005】
このキャラクタの貸し借りの点に関して調査したところ、後記する特許文献1が発見された。特許文献1では、育成型のゲームにおいては、キャラクタを育成するためにプレーヤは長時間ゲームに取り組むことが強いられるので、ゲームに時間を割くことができないプレーヤは、育成型のゲームへのプレイ意欲を喪失する傾向にあるといった点を課題としたものである。
【0006】
そして、特許文献1には、自身のキャラクタを他のプレーヤに貸し出して他のプレーヤに育成してもらうキャラクタの貸借実現システムが開示されている。具体的には、下記の通りである。
【0007】
まず、プレーヤAにより、「はけんする」が選択されるとプレーヤAのキャラクタAがサーバにアップロードされ、サーバ内に設けられたプレーヤAのキャラクタデータホルダHAにキャラクタAが格納される。
【0008】
プレーヤBにより「やとう」が選択されるとプレーヤAを含む各プレーヤのキャラクタデータホルダの格納データがプレーヤBに報知され、プレーヤBに好みのキャラクタを選択させ、選択させたキャラクタをプレーヤBのゲーム装置にダウンロードする。ここで、プレーヤBはキャラクタAを選択したとする。そして、プレーヤBはキャラクタAを用いてロールプレイングゲームを行い、キャラクタAを仮想的に育成する。そして、プレーヤBにより「もどす」が選択されると、キャラクタAがキャラクタデータホルダHAにアップロードされる。そして、プレーヤAにより「よびもどす」が選択されると、キャラクタデータホルダHAに格納されたキャラクタAがプレーヤAのゲーム装置にダウンロードされる。
【0009】
これにより、プレーヤAは、自らキャラクタAを育成しなくても、プレーヤBにより育成されたキャラクタAを用いてロールプレイングゲームを行うことが可能となる。その結果、ゲームに僅かな時間しか費やせないプレーヤAのゲームへのプレイ意欲の喪失を未然に防止することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−233668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記構成のような場合、プレーヤBがキャラクタAを借りる動機としては、他のプレーヤの保有するキャラクタに対する単なる興味や好奇心といったレベルであり、また、1回の貸し借りでプレーヤ同士の接触が完結しており、単にこのシステムのみでは、キャラクタの貸し借りを通じてプレーヤ同士が親密になり、親密なプレーヤ同士の和が広がってコミュニティの場が発生することは期待できない。
【0012】
また、特許文献1では、プレーヤBがキャラクタAを借りた場合、キャラクタデータホルダHAに格納されたキャラクタAがプレーヤBのゲーム装置にダウンロードされるため、プレーヤBがキャラクタAを借りている状態において、他のプレーヤがキャラクタAを借りることができないと予想される。このことからも、特許文献1では、プレーヤ同士でキャラクタの貸し借りを活発化させることが困難である。
【0013】
また、特許文献1では、特定のプレーヤ同士がキャラクタの貸し借りを継続的に行っても、両プレーヤに何らの特典も与えられていないため、両プレーヤを親密にさせることは困難である。
【0014】
本発明の目的は、キャラクタの貸し借りを活発化させ、プレーヤ同士を親密にさせプレーヤ同士のコミュニティの場を発生させることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(1)本発明の一局面によるゲームシステムは、ゲーム空間内で主キャラクタに経験値を獲得させ前記主キャラクタを育成するゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と所定のネットワークを介して接続されたサーバとを備えるゲームシステムであって、前記サーバは、前記主キャラクタの分身となる分身キャラクタの情報である分身キャラクタ情報を予め記憶する分身キャラクタ情報記憶手段と、ログイン中の第1プレーヤに対して、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタを、借りたときの利点と併せて報知するための分身キャラクタ報知情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信する分身キャラクタ報知手段と、前記分身キャラクタ報知情報を受信した前記第1プレーヤのゲーム装置から、前記他のプレーヤのうちの1人のプレーヤである第2プレーヤの分身キャラクタを借りるための借出要求を受け付ける借出要求受付手段と、前記借出要求受付手段により前記第1プレーヤからの前記借出要求が受け付けられた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信し、前記第2プレーヤの分身キャラクタを前記第1プレーヤに仮想的に貸し出す分身キャラクタ貸出手段と、前記分身キャラクタ貸出手段により前記第2プレーヤの分身キャラクタが前記第1プレーヤに貸し出された場合、前記第2プレーヤの主キャラクタに経験値を付与する経験値付与手段とを備え、前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を基に前記第1プレーヤに所定の特典を付与する。
【0016】
また、本発明の別の一局面によるゲーム制御方法は、ゲーム空間内で主キャラクタに経験値を獲得させ前記主キャラクタを育成するゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と所定のネットワークを介して接続されたサーバとを備えるゲームシステムとがゲームの進行を制御するゲーム制御方法であって、前記サーバは、前記主キャラクタの分身となる分身キャラクタの情報である分身キャラクタ情報を予め記憶する分身キャラクタ情報記憶手段を備え、前記サーバが、ログイン中の第1プレーヤに対して、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタを、借りたときの利点と併せて報知するための分身キャラクタ報知情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信する分身キャラクタ報知ステップと、前記サーバが、前記分身キャラクタ報知情報を受信した前記第1プレーヤのゲーム装置から、前記他のプレーヤのうちの1人のプレーヤである第2プレーヤの分身キャラクタを借りるための借出要求を受け付ける借出要求受付ステップと、前記サーバが、前記借出要求受付ステップにより前記借出要求が受け付けられた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信し、前記第2プレーヤの分身キャラクタを前記第1プレーヤに仮想的に貸し出す分身キャラクタ貸出ステップと、前記分身キャラクタ貸出ステップにより前記第2プレーヤの分身キャラクタが前記第1プレーヤに貸し出された場合、前記第2プレーヤの主キャラクタに経験値を付与する経験値付与ステップと、前記第1プレーヤのゲーム装置が、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を基に前記第1プレーヤに所定の特典を付与する特典付与ステップとを備える。
【0017】
これらの構成によれば、サーバは、各プレーヤが自身のゲーム装置で育成する主キャラクタの分身となる分身キャラクタの情報(分身キャラクタ情報)を予め記憶している。
【0018】
第1プレーヤはサーバにログインすると、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタを示す分身キャラクタ報知情報が自身のゲーム装置に送信される。この分身キャラクタ報知情報には、各プレーヤの分身キャラクタを借りたときの利点も含まれている。よって、第1プレーヤはこの分身キャラクタ報知情報に基づいて、好みの分身キャラクタを選択することができる。そして、第1プレーヤが第2プレーヤの分身キャラクタを借りることを希望すると、第1プレーヤのゲーム装置は、そのことを示す借出要求をサーバに送信する。
【0019】
借出要求を受信したサーバは、第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を第1プレーヤのゲーム装置に送信する。これにより、第1プレーヤに第2プレーヤの分身キャラクタが仮想的に貸し出される。
【0020】
第2プレーヤの分身キャラクタが第1プレーヤに貸し出されると、第2プレーヤの主キャラクタには経験値が付与される。これにより、第2プレーヤは自身で主キャラクタを育成しなくても、分身キャラクタを貸し出すだけで、主キャラクタを育成させることができる。その結果、第2プレーヤに対して自身の分身キャラクタを他のプレーヤに貸し出すことへの動機を与えることができる。
【0021】
一方、第1プレーヤは第2プレーヤの分身キャラクタを借りると、その分身キャラクタの特徴(例えば特殊な能力や特技)等を利用することができるという特典が付与される。よって、プレーヤに対して他のプレーヤの分身キャラクタを借りることへの動機を与えることができる。
【0022】
つまり、借りる側も、貸し出す側も双方にメリットがあるので、分身キャラクタを借りること及び貸し出すことへの動機をプレーヤに与えることができ、プレーヤ同士による分身キャラクタの貸し借りを活発化させることができる。そして、これを通じてプレーヤ同士が親密になり、プレーヤ同士のコミュニティの場をゲーム空間上に発生させることができる。
【0023】
(2)上記ゲームシステムにおいて、前記分身キャラクタ貸出手段は、前記第2プレーヤの分身キャラクタを前記第1プレーヤに貸し出している状態において、前記第1プレーヤとは異なる第3プレーヤからの前記借出要求が前記借出要求受付手段に受け付けられた場合、前記第3のプレーヤにも前記第2プレーヤの分身キャラクタを貸し出すことが好ましい。
【0024】
この構成によれば、プレーヤは分身キャラクタを同時に複数のプレーヤに貸し出すことができるため、分身キャラクタを同時に1人のプレーヤにしか貸し出すことができない場合に比べて、分身キャラクタの貸し借りの絶対数が増大し、分身キャラクタの貸し借りの更なる活発化を図ることができる。
【0025】
また、この構成を採用すれば、プレーヤは短時間で複数のプレーヤと親密になることができ、親密なプレーヤ同士の和が短時間に広がり、短時間で広いコミュニティの場を発生させることができる。
【0026】
(3)上記ゲームシステムにおいて、前記サーバは、前記分身キャラクタ貸出手段により前記第1プレーヤに前記第2プレーヤの分身キャラクタが貸し出された場合、前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの両プレーヤに両プレーヤの親密さを示す親密度を付与する親密度付与手段を更に備え、前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの親密度が所定の第1閾値を超えた場合、前記親密度が前記第1閾値を超えていない場合に比べて、前記特典を増大させることが好ましい。
【0027】
この構成によれば、第1プレーヤは第2プレーヤの分身キャラクタを借りる毎に、両プレーヤに親密度が付与される。そして、この親密度が第1閾値を超えると、第1プレーヤが第2プレーヤの分身キャラクタを借りたときに得られる特典が、親密度が第1閾値を超えていない場合に比べて増大される。これにより、借りる側のプレーヤには特定のプレーヤの分身キャラクタを再度、借りようとする動機が働く。また、貸し出した側のプレーヤは、特定のプレーヤから数多く分身キャラクタが借りられている場合、その特定のプレーヤに対して親密さを感じる。そのため、プレーヤ同士を効果的に親密にさせることができる。
【0028】
(4)上記ゲームシステムにおいて、前記特典は、前記分身キャラクタの特有のコマンドであり、1ゲームあたりの使用回数が限定されている分身キャラクタコマンドを追加することであり、前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの前記親密度が前記第1閾値を超えた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される前記分身キャラクタコマンドの1ゲームあたりの使用回数を増大させることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、第1プレーヤは、第2プレーヤとの親密度が第1閾値を超えると、第2プレーヤの分身キャラクタコマンドの1試合あたりの使用回数が、親密度が第1閾値を超えない場合に比べて増大される。そのため、第1プレーヤには、第2プレーヤとの親密度を上げようとする動機が与えられ、第1及び第2プレーヤ同士の分身キャラクタの貸し借りが活発化し、両プレーヤを効果的に親密にさせることができる。
【0030】
(5)上記ゲームシステムにおいて、前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの前記親密度が所定の第1閾値を超える所定の第2閾値を超えた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される前記分身キャラクタコマンドを、当該分身キャラクタを借りたか否かに関わらず使用可能にすることが好ましい。
【0031】
この構成によれば、第1プレーヤは、第2プレーヤとの親密度が第1閾値より大きな第2閾値を超えると、第2プレーヤの分身キャラクタを借りなくても、当該分身キャラクタを借りることで追加される分身キャラクタコマンドを使用することができる。つまり、第1プレーヤは、第2プレーヤの分身キャラクタの例えば特技を吸収することができる(自分の能力とすることができる)。そのため、第1プレーヤには第2プレーヤの分身キャラクタを何回も借りようとする動機が与えられ、第1プレーヤに対して第2プレーヤと親密になることを積極的に促すことができる。
【0032】
この場合、第2プレーヤも第1プレーヤの分身キャラクタを借りなくても、第1プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される分身キャラクタコマンドを使用することができる。そのため、第2プレーヤにも第1プレーヤに何回でも分身キャラクタを貸し出す動機が与えられ、第2プレーヤに対して第1プレーヤと親密になることを積極的に促すことができる。
【0033】
その結果、特定のプレーヤ同士による分身キャラクタの貸し借りが活発化し、コミュニティの場を形成させることができる。
【0034】
(6)上記ゲームシステムにおいて、前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの親密度が前記第2閾値を超えた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される前記分身キャラクタコマンドの1ゲームあたりの使用回数を、前記親密度が前記第2閾値を超えない場合に比べて増大させることが好ましい。
【0035】
この構成によれば、第1プレーヤは、第2プレーヤとの親密度が第1閾値より大きな第2閾値を超えると、親密度が第2閾値を超えていない場合に比べて、当該分身キャラクタを借りることで追加される分身キャラクタコマンドの使用回数が増大する。そのため、第1プレーヤには第2プレーヤの分身キャラクタを何回も借りようとする動機が与えられ、(5)と同様の効果を得ることができる。
【0036】
(7)上記ゲームシステムにおいて、前記ゲームは、プレーヤ同士が前記主キャラクタを対戦させるゲームであり、前記親密度付与手段は、前記第1プレーヤが1回の対戦を途中で終了させた場合、前記第1及び第2プレーヤに親密度を付与しないことが好ましい。
【0037】
第1プレーヤは、第2プレーヤとの親密度を不正に上げるために、第2プレーヤ及び対戦相手のプレーヤと共謀し、第2プレーヤの分身キャラクタを借りた後、直ぐに対戦を終了し、再度、第2プレーヤの分身キャラクタを借りることも想定される。しかしながら、(7)の構成を採用すれば、第1プレーヤがゲームを途中で終了した場合、第1プレーヤ及び第2プレーヤには親密度が付与されないため、第1及び第2プレーヤと対戦相手のプレーヤとが共謀して不正に親密度を上げることを防止することができる。
【0038】
(8)前記親密度付与手段は、前記第1及び第2プレーヤに前記親密度を付与してから所定期間が経過する前に前記第1プレーヤが前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りる又は前記第2プレーヤが前記第1プレーヤの分身キャラクタを借りたとしても、前記第1及び第2プレーヤに前記親密度を付与しないことが好ましい。
【0039】
第1プレーヤは第2プレーヤとの親密度を短時間で上げるために、第1及び第2プレーヤと共謀して所定期間(例えば1日)内に何回も第2プレーヤの分身キャラクタを借りることも考えられる。しかしながら、それでは、親密度が簡単に上がるため、興趣性に欠ける。また、親密度が簡単に上がってしまうと親密度が付与されることへの貴重さが減り、やはり興趣性に欠けてしまう。更に、第1プレーヤが第2プレーヤとの親密度を直ぐに第2閾値まで上昇できてしまうと、第1プレーヤと第2プレーヤとが分身キャラクタの貸し借りを通じて接触する時間が短くなり、両プレーヤに親密さを与えることは困難となる。(8)の構成を採用すれば、第1プレーヤは所定期間内に複数回、第2プレーヤを借りても、親密度が一定の値以上付与されないため、上記の問題を回避することができる。
【0040】
(9)上記ゲームシステムにおいて、前記経験値付与手段は、前記第2プレーヤの経験値に所定の上限値を設け、かつ、前記第2プレーヤとの前記親密度が、前記第1閾値を超えるプレーヤの人数が増加するにつれて、前記第2プレーヤの主キャラクタに付与する経験値の増加率を減少させることが好ましい。
【0041】
複数のプレーヤが同時に1つの分身キャラクタを借りることができる構成を採用すると、貸し出される分身キャラクタが特定のプレーヤの分身キャラクタに集中することも考えられる。そうすると、当該特定のプレーヤの経験値が突出して増大し、プレーヤ間での経験値のバランスが崩れる虞がある。そこで、経験値に上限値を設ける構成を採用すれば、プレーヤ間で経験値のバランスが崩れることを防止することができる。
【0042】
また、(9)の構成によれば、第2プレーヤとの親密度が第1閾値を超えるプレーヤの人数が増加するにつれて、第2プレーヤは主キャラクタに付与される経験値の増加率が減少される。そのため、第2プレーヤの経験値が他のプレーヤに比べて突出して大きくなる事態が回避され、プレーヤ間で経験値のバランスが崩れることを防止することができる。
【0043】
(10)上記ゲームシステムにおいて、前記分身キャラクタ報知情報は、前記第1プレーヤとの前記親密度が前記第1閾値を超えていないプレーヤと、前記第1閾値を超えるプレーヤと、前記第2閾値を超えるプレーヤと、前記第1プレーヤの分身キャラクタを借りたことのあるプレーヤとの少なくともいずれか1つを、前記第1プレーヤに報知するための情報を含むことが好ましい。
【0044】
この構成によれば、第1プレーヤは、親密度が第1閾値を超えていないプレーヤ、親密度が第1閾値を超えるプレーヤ、親密度が第2閾値を超えるプレーヤ、自身の分身キャラクタを借りたことのあるプレーヤ等の情報が報知される。そのため、第1プレーヤに対して、他のプレーヤの分身キャラクタを借りる際の指標を与えることができる。
【0045】
(11)上記ゲームシステムにおいて、前記主キャラクタは、チームの監督キャラクタであり、前記ゲームは、能力値が個別に定められた所定の選手キャラクタの中からプレーヤが自身のチームを構成する一定人数の選手キャラクタを選択して、他のプレーヤのチームと対戦するゲームであり、前記ゲーム装置は、プレーヤにより選択された前記一定人数の前記選手キャラクタの能力値の合計値が、前記監督キャラクタの経験値を超えないような前記選手キャラクタの選択を許可することが好ましい。
【0046】
この構成によれば、監督キャラクタは経験値が高くなるにつれて能力値の高い選手キャラクタをより多く自身のチームのメンバーとして採用することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、分身キャラクタを借りること及び貸し出しことへの動機をプレーヤに与えることができ、プレーヤ同士による分身キャラクタの貸し借りを活発化させることができる。そして、これを通じてプレーヤ同士が親密になり、プレーヤ同士のコミュニティの場をゲーム空間上に発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態によるゲームシステムの全体構成図である。
【図2】図1に示すサーバのブロック図を示している。
【図3】分身キャラクタ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】親密度情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図5】分身キャラクタ報知情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図1に示すゲーム装置のブロック図を示している。
【図7】分身キャラクタ報知画像の一例を示す画面図である。
【図8】分身キャラクタを借りる際のサーバ及びゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】分身キャラクタを借りる際のサーバ及びゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】分身キャラクタコマンド追加処理の詳細を示すフローチャートである。
【図11】プレーヤが分身キャラクタコマンドを使用したときの、ゲーム装置の処理を示すフローチャートである。
【図12】あるプレーヤの分身キャラクタを複数のプレーヤが同時に借りるときのゲームシステムの処理を示すフローチャートである。
【図13】図8に示す選手キャラクタ選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】図1に示すゲーム装置が実行する野球ゲームの概要を説明するための画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態によるゲームシステムについて図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態によるゲームシステムの全体構成図である。本ゲームシステムは、サーバ1及びサーバ1とネットワーク3を介して接続された複数のゲーム装置2を備えている。ゲーム装置2は、例えばネットワーク接続が可能な家庭用のゲーム装置により構成されている。本実施の形態では、ゲーム装置2は、ゲーム空間内で主キャラクタに経験値を獲得させ主キャラクタを育成するゲームを実行する。
【0050】
サーバ1は、例えば、ネットワーク接続が可能な通信機能を有するコンピュータにより構成され、ゲーム装置2に種々のサービスを提供する。本実施の形態では、ゲームとしてあるプレーヤがゲーム空間内で設定したチームを、他のプレーヤがゲーム空間内で設定したチームとネットワーク3を介して仮想的に対戦させるネットワーク対戦型のゲームが採用されている。したがって、サーバ1は、各プレーヤにネットワーク対戦の相手となるプレーヤを決定するサービスを提供する。
【0051】
ここで、チームとしては、1人の監督キャラクタ、複数の選手キャラクタ、及び1又は複数のコーチキャラクタを含み団体競技を行うチームが採用されている。団体競技としては、サッカー、ラグビー、ホッケー、アメリカンフットボール等を採用することができるが、以下の説明では野球を例に挙げて説明する。
【0052】
監督キャラクタはプレーヤが育成対象とする主キャラクタに該当する。プレーヤは野球ゲームの対戦を監督キャラクタに経験させ、監督キャラクタに経験値を獲得させ監督キャラクタを育成する。
【0053】
また、本実施の形態のゲームでは、プレーヤは自身の監督キャラクタの分身である分身キャラクタを他のプレーヤに仮想的に貸し出すことができる。したがって、サーバ1は、各プレーヤの分身キャラクタを管理するサービスを提供する。本実施の形態では、分身キャラクタは、他のチームのコーチキャラクタとして貸し出される。
【0054】
ネットワーク3は、例えば、インターネットが採用され、TCP/IP等の通信プロトコルにしたがって、種々のデータが伝送される。ネットワーク対戦中において、ゲーム装置2は、他のゲーム装置2とサーバ1を介することなくネットワーク3を介して直接通信することも可能である。
【0055】
図2は、図1に示すサーバ1のブロック図を示している。図2に示すように、サーバ1は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を備えている。制御部11は、サーバプログラム記憶部122に記憶されたサーバプログラムを実行することで、サーバ1の全体制御司る。本実施の形態では、制御部11は、分身キャラクタ報知部111、借出要求受付部112、分身キャラクタ貸出部113、経験値付与部114、及び親密度付与部115を備えている。
【0056】
分身キャラクタ報知部111は、ログイン中の第1プレーヤに対して、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタを、借りたときの利点と併せて報知するための分身キャラクタ報知情報を第1プレーヤのゲーム装置に送信する。
【0057】
ここで、第1プレーヤとは、ゲーム装置2を操作してサーバ1にログインしたある1人のプレーヤのことを指し、以下の説明では第1プレーヤをプレーヤAと記述する。
【0058】
本実施の形態では、プレーヤAは、サーバ1にログインする際、サーバ1により所定のログイン処理が実行され、ログインが認証されれば、サーバ1にログインすることができ、ログインが認証されなければ、サーバ1にログインすることができない。具体的には、プレーヤAのゲーム装置2は、プレーヤAに操作部を操作させて、プレーヤAに予め定められた識別情報や、パスワードを入力させ、それらの情報をサーバ1に送信することでサーバ1にログイン処理を実行させればよい。
【0059】
なお、プレーヤAのゲーム装置2は、サーバ1により1度ログインが認証されれば、プレーヤAにより入力された識別情報やパスワードを記憶しておき、次回のログインからは、自動的に識別情報やパスワードをサーバ1に送信し、プレーヤAにログイン時の入力操作を行わせないようにしてもよい。
【0060】
貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタとしては、サーバ1の管理下でネットワーク対戦を行う全プレーヤの分身キャラクタを採用してもよい。この場合、サーバ1は、プレーヤが最初にサーバ1にログインしたとき、当該プレーヤの分身キャラクタ情報を生成し、分身キャラクタ情報記憶部121に記憶させることで、当該プレーヤの分身キャラクタを生成すればよい。
【0061】
また、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタとしては、サーバ1の管理下でネットワーク対戦を行う全プレーヤのうち、他のプレーヤに分身キャラクタの貸し出しを希望するプレーヤによって予め生成された分身キャラクタを採用してもよい。この場合、サーバ1は、分身キャラクタの登録指示をプレーヤのゲーム装置2から受け付けることで、分身キャラクタを登録すればよい。
【0062】
具体的には、サーバ1は、プレーヤから分身キャラクタの登録指示が行われると当該プレーヤの分身キャラクタ情報を生成して、分身キャラクタ情報記憶部121に記憶することで、当該プレーヤの分身キャラクタを登録すればよい。
【0063】
図3は、分身キャラクタ情報記憶部121に記憶された分身キャラクタ情報のデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、分身キャラクタ情報は、プレーヤ、監督キャラクタの経験値、利点、特徴、親密度情報、及びアドレスの欄を備えている。
【0064】
プレーヤの欄には、各プレーヤの識別情報が格納されている。識別情報としては、プレーヤが自ら名付けた自身のニックネームを採用することができる。監督キャラクタの経験値の欄には、各プレーヤが育成している監督キャラクタの現在の経験値が格納されている。本実施の形態では、経験値として貸出経験値と、自己経験値との2種類の経験値が含まれている。貸出経験値は、分身キャラクタを他のプレーヤに貸し出した際に付与される経験値である。ここで、貸出経験値は、分身キャラクタを他のプレーヤに貸し出した回数がある回数(第1ポイント付与回数:例えば8回)に到達する毎に1ポイント上昇する。
【0065】
一方、自己経験値は、プレーヤ自らが野球ゲームを行うことで付与された経験値である。本実施の形態では、自己経験値は、プレーヤが野球ゲームを行って勝利したときに付与され、勝利回数がある回数(第2ポイント付与回数:例えば5回)に到達する毎に1ポイント上昇する。なお、第1ポイント付与回数は、第2ポイント付与回数より大きい値が採用されている。つまり、貸出経験値の増加率は自己経験値の増加率よりも低くされている。
【0066】
利点の欄には、分身キャラクタを借りたプレーヤに付与される特典に関する情報が格納されている。本実施の形態では、特典としては、例えば、分身キャラクタの特有のコマンドである分身キャラクタコマンドを追加する特典が採用されている。ここで、分身キャラクタコマンドは、1ゲームあたりの使用回数が限定されている。
【0067】
分身キャラクタコマンドとしては、「ここが勝負だコマンド」、「スーパーバントコマンド」、「強打コマンド」等が含まれている。「ここが勝負だコマンド」は、チャンスと思う野球ゲームの局面でのプレーヤによる使用が想定されたコマンドであり、このコマンドが使用されると、プレーヤにとって有利なイベントが発生する確率が通常の確率よりも高く設定される。
【0068】
具体的には、攻撃中のプレーヤにより「ここが勝負だコマンド」が使用されると、ゲーム装置2は、現在バッターボックスに入っている選手キャラクタ(打者キャラクタ)がヒットやホームランを打つ確率を上昇させる。この場合、プレーヤは、打者キャラクタにボールオブジェクトを打撃さえさせれば、高い確率でヒット又はホームランを打たせることが可能となり、自身に有利なイベントを発生させることができる。
【0069】
なお、これは一例であり、攻撃中のプレーヤにより「ここが勝負だコマンド」が使用されると、プレーヤが打撃指令を入力しなくても打者キャラクタが自動的にヒット又はホームランを打つようにしてもよい。
【0070】
また、守備中のプレーヤにより「ここが勝負だコマンド」が使用されると、相手チームの打者キャラクタがヒット又はホームランを打つ確率を通常の確率よりも低くなるようにしてもよい。この場合、守備中のプレーヤは、高い確率で相手チームの打者キャラクタを三振させたり凡打を打たせたりすることが可能となり、自身に有利なイベントを発生させることができる。
【0071】
また、守備中のプレーヤにより「ここが勝負だコマンド」が使用されると、投手キャラクタに通常よりも大幅に速い速球を投げさせたり、通常よりも大きく変化する変化球を投げさせたりするようにしてもよい。この場合、相手チームの打者キャラクタが打ち損じる確率が高まり、守備側のプレーヤに有利なイベントを発生させることができる。
【0072】
「スーパーバントコマンド」は、攻撃中のプレーヤが使用するコマンドであり、このコマンドが使用されると、バントの成功率が通常の成功率よりも高く設定される。ここで、バントの成功としては、例えば、犠牲バント、スクイズが成功することが該当する。
【0073】
つまり、選手キャラクタが3塁に出塁しているときに、「スーパーバントコマンド」が使用されると、打者キャラクタはほぼ100%の確率でバントに成功し、3塁の選手キャラクタはほぼ100%の確率でホームインすることができる。また、選手キャラクタが1塁や2塁に出塁しているときに、「スーパーバントコマンド」が使用されると、打者キャラクタはほぼ100%の確率でバントに成功し、出塁している選手キャラクタをほぼ100%の確率で進塁することができる。なお、「スーパーバントコマンド」が使用されると、打者キャラクタもほぼ100%の確率で出塁できるようにしてもよい。
【0074】
「強打コマンド」は、打者キャラクタの打撃力を通常の打撃力よりも高くするコマンドである。「強打コマンド」が使用されると、打者キャラクタの打撃力に関する能力値がある値にまで上昇され、打者キャラクタがホームランや長打を打つ確率が高くされる。ここで、能力値が上昇されるある値としては、野球ゲームが想定している打撃力に関する能力値の例えば最高値を採用することができる。
【0075】
図3の例では、プレーヤA〜Cの利点の欄には、それぞれ、「ここが勝負だコマンド」、「スーパーバントコマンド、「強打コマンド」が格納されているため、あるプレーヤが、プレーヤAの分身キャラクタを借りると、「ここが勝負だコマンド」を使用することができ、プレーヤBの分身キャラクタを借りると、「スーパーバントコマンド」を使用することができ、プレーヤCの分身キャラクタコマンドを借りると、「強打コマンド」を使用することができる。
【0076】
なお、各分身キャラクタに付随する分身キャラクタコマンドは、サーバ1が分身キャラクタを生成する際に決定されるものであり、分身キャラクタの特徴を示す特徴情報に応じて設定される。例えば、特徴情報が「勝負強い」であれば「ここが勝負だコマンド」が設定され、特徴情報が「バントの指導力が高い」であれば「スーパーバントコマンド」が設定され、特徴情報が「打撃の指導力が高い」であれば「強打コマンド」が設定されるというように、特徴情報に応じて予め定められた分身キャラクタコマンドが設定される。
【0077】
特徴の欄には、各分身キャラクタの特徴を示す特徴情報が格納されている。特徴情報としては、「勝負強い」、「バントの指導力が高い」、「打撃の指導力が高い」等が存在する。これらの特徴情報は、基本的には各分身キャラクタに対応する監督キャラクタの特徴情報が採用される。但し、プレーヤが監督キャラクタとは異なる特徴情報を分身キャラクタに設定することを希望する場合は、希望する特徴情報を所定の特徴情報の中から選択し、選択した特徴情報を分身キャラクタの特徴情報として設定することも可能である。
【0078】
なお、各プレーヤは、自身のゲーム装置2で監督キャラクタを生成する際に、監督キャラクタの特徴情報を設定し、サーバ1はこの特徴情報を取得するようにしてもよい。また、予め特徴情報が対応付けられ複数の監督キャラクタの中から希望する特徴情報を有する監督キャラクタをプレーヤに選択させることで監督キャラクタを生成させてもよい。
【0079】
図3に示す親密度情報の欄には、各プレーヤにおいて、他のプレーヤとの親密度を示す親密度情報が格納されており、具体的には図4に示すデータが格納されている。なお、図3において親密度情報の欄を空白としているのは、図4に示す親密度情報が格納されているからである。ここで、親密度とは、ある2名のプレーヤの親密さを示す数値であり、2名のうち一方のプレーヤが他方のプレーヤから分身キャラクタを借りることで付与される。本実施の形態では、2名のうち一方のプレーヤが他方のプレーヤから分身キャラクタを1回借りた場合、両プレーヤのそれぞれに対して、両プレーヤの親密度を1ポイント付与するものとする。但し、これは一例であり、1回借りた場合に付与する親密度を2、3、4以上の所定の値にしてもよい。
【0080】
また、本実施の形態では、あるプレーヤとの親密度が、所定の第1閾値以上のプレーヤを友人プレーヤと位置づけ、第1閾値よりも大きい所定の第2閾値以上のプレーヤを親友プレーヤと位置づける。第1位閾値及び第2閾値としては、ある程度対戦を重ねることを条件として友人プレーヤ及び親友プレーヤにすることが好ましく、例えば、第1閾値=3、第2閾値=7を採用することができる。但し、これは一例であり、第1閾値として、2、4、5以上の所定の値を採用し、第2閾値として、第1閾値より大きく、かつ、3〜6、8以上の所定の値を採用してもよい。
【0081】
図4は、親密度情報のデータ構造の一例を示す図である。なお、図4では、一例としてプレーヤAの親密度情報が示されているが、他のプレーヤの親密度情報の欄にも図4と同一のデータ構造の親密度情報が格納されている。
【0082】
図4に示すように、親密度情報は、「プレーヤ」、「親密度」、「履歴」、及び「更新日」の欄を備えている。プレーヤの欄には、プレーヤAとの親密度が1以上のプレーヤの識別情報が格納されている。図4の例では、プレーヤAは、プレーヤB、C、Dとの親密度が1以上であるため、プレーヤの欄にはプレーヤB、C、Dの識別情報が格納されている。
【0083】
なお、親密度情報の欄において、親密度が1以上のプレーヤを格納したのは、本実施の形態では、分身キャラクタの1回の貸し借りで親密度が1付与されており、過去に1回でも貸し借りがあったプレーヤについては報知した方が好ましいこと、親密度が0のプレーヤを含めるとデータ量が膨大になってしまうこと等を考慮したためである。但し、これは一例であり、データ量の削減という観点から、親密度が2、3、4以上の所定のプレーヤのみを親密度情報の欄に含めてもよいし、親密度が第1閾値以上のプレーヤのみ親密度情報の欄に含めてもよい。
【0084】
また、図4の例では、プレーヤAは、プレーヤBとの親密度が第2閾値以上であるため親密度の欄に「親友」を示す情報が書き込まれ、プレーヤCとの親密度が第1閾値以上であるため、親密度の欄に「友人」を示す情報が書き込まれている。
【0085】
「履歴」の欄には、プレーヤAが該当するプレーヤに自身の分身キャラクタを貸し出した回数と、該当するプレーヤの分身キャラクタを借りた回数とが格納されている。図4の例では、プレーヤAの分身キャラクタがプレーヤBにより4回貸し出されているため、貸し出し回数として「4回」が格納されている。また、プレーヤAはプレーヤBの分身キャラクタを3回借りているため、借り出し回数として「3回」が格納されている。
【0086】
「更新日」の欄には、親密度が更新された最新時刻が格納されている。例えば、2010年の3月18日の11時45分5秒に、プレーヤAとプレーヤBとの親密度が更新されたとすると、プレーヤBの「更新日」の欄には、「2010年3月18日の11時45分5秒」が格納される。この場合、プレーヤBの親密度情報のプレーヤAの「更新日」の欄にも「2010年の3月18日の11時45分5秒」が格納される。
【0087】
図3に戻り、「アドレス」の欄には、各プレーヤのゲーム装置の通信アドレスが格納される。
【0088】
図5は、分身キャラクタ報知情報のデータ構造の一例を示す図である。図5では、一例としてサーバ1からプレーヤAのゲーム装置2に送信される分身キャラクタ報知情報が示されている。分身キャラクタ報知情報は、プレーヤ、利点、特徴、親密度、及び履歴の欄を備えている。プレーヤの欄には、プレーヤAが借り出すことのできる全プレーヤの識別情報が格納されている。図5の例ではプレーヤB〜Dの識別情報が格納されているため、プレーヤAはプレーヤB〜Dの分身キャラクタを借りることができる。
【0089】
図5に示す利点、及び特徴の欄には、図3に示す同じ名称の欄に格納された情報と同一の情報が格納されるため、詳細な説明は省略する。また、図5に示す親密度、履歴の欄には図4に示す同じ名称の欄に格納された情報と同一の情報が格納されるため、詳細な説明は省略する。
【0090】
ここで、図2に示す分身キャラクタ報知部111は、プレーヤAの分身キャラクタ報知情報を生成する場合、図3に示す分身キャラクタ情報からプレーヤA以外の各プレーヤの分身キャラクタ情報の利点、及び特徴の欄に格納された各情報を、図5に示す同一プレーヤの同一名称の欄に書き込み、かつ、図4に示すプレーヤAの親密度情報の各プレーヤの親密度、及び履歴の欄に格納された各情報を図5に示す各プレーヤの親密度、及び履歴の欄に書き込むことで、分身キャラクタ報知情報を生成する。
【0091】
図5に示すように、プレーヤAの分身キャラクタ情報において、プレーヤAの親友プレーヤであるプレーヤBの親密度の欄には「親友」を示す情報が格納され、プレーヤAの友人プレーヤであるプレーヤCの親密度の欄には「友人」を示す情報が格納されている。そのため、プレーヤAのゲーム装置2は、各プレーヤがプレーヤAとどのような関係にあるかを認識して、プレーヤAに報知することが可能となる。
【0092】
また、図5に示すように、プレーヤAの分身キャラクタ報知情報においては、履歴の欄が含まれているため、分身キャラクタ報知情報を受信したプレーヤAのゲーム装置2は、各プレーヤとプレーヤAとにおける分身キャラクタの貸し借りの履歴を認識することができ、その履歴をプレーヤAに報知することができる。
【0093】
図2に戻り、借出要求受付部112は、分身キャラクタ報知情報を受信したプレーヤAのゲーム装置2から、他のプレーヤのうちの1人のプレーヤである第2プレーヤの分身キャラクタを借りるための借出要求を受け付ける。以下の説明では、第2プレーヤをプレーヤBと記述する。具体的には、借出要求受付部112は、通信部13により貸出要求が受信されることで、貸出要求を受け付ける。
【0094】
分身キャラクタ貸出部113は、借出要求受付部112によりプレーヤAからのプレーヤBの借出要求が受け付けられた場合、図3に示す全プレーヤの分身キャラクタ情報の中からプレーヤBの分身キャラクタ情報を抽出し、プレーヤAのゲーム装置2に送信し、プレーヤBの分身キャラクタをプレーヤAに仮想的に貸し出す。
【0095】
具体的には、分身キャラクタ貸出部113は、プレーヤAの通信アドレスを宛先アドレスとするプレーヤBの分身キャラクタ情報を含むパケットを通信部13に送信させる。
【0096】
経験値付与部114は、分身キャラクタ貸出部113によりプレーヤBの分身キャラクタがプレーヤAに貸し出された場合、プレーヤBの監督キャラクタに貸出経験値を付与する。ここで、経験値付与部114は、各プレーヤの分身キャラクタが他のプレーヤに貸し出された回数をカウントするためのプレーヤ毎の貸出カウンタを備えている。
【0097】
したがって、経験値付与部114は、プレーヤBの分身キャラクタを他のプレーヤに貸し出したとき、プレーヤBの貸出カウンタを1カウントアップし、この貸出カウンタのカウント値が第1ポイント付与回数に到達したとき、プレーヤBの貸出経験値を1ポイント上昇させる。なお、経験値付与部114は、プレーヤBの貸出経験値を1ポイント上昇させた場合、プレーヤBの貸出カウンタを0にリセットする。
【0098】
また、経験値付与部114は、プレーヤBの貸出経験値に所定の上限値を設け、かつ、プレーヤBの友人及び親友プレーヤの人数が増加するにつれて、プレーヤBの監督キャラクタに付与する貸出経験値の増加率を減少させる。
【0099】
具体的には、経験値付与部114は、プレーヤBの友人及び親友プレーヤの人数が増加するにつれて、プレーヤBの貸出カウンタの第1ポイント付与回数を増大させることで、プレーヤBの監督キャラクタに付与する貸出経験値の増加率を減少させる。
【0100】
よって、多くの友人プレーヤを有するプレーヤBの分身キャラクタに貸し出しが集中しても、プレーヤBの監督キャラクタの貸出経験値が他のプレーヤに比べて突出して高くなることを防止することができる。その結果、プレーヤ間の貸出経験値のバランスを保持することができる。
【0101】
貸出経験値の増加パターンとしては、例えば、プレーヤBの友人プレーヤの人数に応じて貸出経験値の増加率を段階的に切り替えるパターンを採用すればよい。
【0102】
親密度付与部115は、分身キャラクタ貸出部113によりプレーヤAにプレーヤBの分身キャラクタが貸し出された場合、プレーヤAとプレーヤBとに親密度を付与する。ここで、親密度付与部115は、プレーヤAが1回の対戦を途中で終了させた場合、プレーヤA及びBに親密度を付与しない。これにより、プレーヤA及びB並びに、プレーヤAと対戦するプレーヤZが共謀して、不正に親密度を上げることを防止することができる。
【0103】
なお、親密度付与部115は、プレーヤA及びBに親密度を付与してから所定期間が経過する前にプレーヤAがプレーヤBの分身キャラクタを借りる又はプレーヤBがプレーヤAの分身キャラクタを借りても、プレーヤA及びBに親密度を付与しない。この場合、親密度が安易に上昇することが防止され、プレーヤA及びBが共謀して親密度を短時間で上げようとする行為を防止することができる。
【0104】
また、親密度付与部115は、プレーヤA及びBに親密度を付与する際、図4に示すプレーヤAの親密度情報のプレーヤBの親密度、履歴、及び更新日の各欄に格納された情報を更新する。同時に、親密度付与部115は、プレーヤBの親密度情報のプレーヤAの親密度、履歴、及び更新日の各欄に格納された情報も更新する。
【0105】
記憶部12は、例えばハードディスクにより構成され、分身キャラクタ情報記憶部121及びサーバプログラム記憶部122を備えている。分身キャラクタ情報記憶部121は、図3に示す分身キャラクタ情報を記憶する。サーバプログラム記憶部122は、コンピュータをサーバとして機能させるためのサーバプログラムを記憶している。
【0106】
通信部13は、コンピュータをインターネットに接続するための通信装置(例えば、モデム)により構成され、制御部11の各ブロックにより生成されたデータをネットワーク3に送信すると共に、種々のデータをネットワーク3から受信する。
【0107】
図6は、図1に示すゲーム装置2のブロック図を示している。なお、以下の説明では、図6に示すゲーム装置2は、プレーヤAのゲーム装置2であるものとして説明する。図6に示すように、ゲーム装置2は、表示部21、操作部22、制御部23、ゲームデータ記憶部24、及び記録媒体駆動部25を備えている。表示部21は、液晶表示パネルや有機EL表示パネル等の表示装置により構成され、制御部23の制御にしたがって、種々の画像を表示する。なお、ゲーム装置2が、家庭用のテレビに接続する形態のゲーム装置である場合、表示部21は、ゲーム装置2に含まれない。
【0108】
本実施の形態では、野球ゲームが実行されるため、例えば図14に示すような画像が表示される。
【0109】
図14は、図1に示すゲーム装置2が実行する野球ゲームの概要を説明するための画面図である。この野球ゲームは、仮想3次元空間であるゲーム空間内において、投手キャラクタCL2が投じたボールオブジェクトBLを打者キャラクタCL1が打撃するものである。具体的には、図14に示すように、この野球ゲームは、投手キャラクタCL2がボールオブジェクトBLを投げ、打者キャラクタCL1がボールオブジェクトBLをバットオブジェクトBTにより打ち返す野球ゲームである。
【0110】
この野球ゲームでは、攻撃側のプレーヤは、操作部22を操作して、ストライクゾーンSZを示す外枠WK内に表示されたミートカーソルKを表示画面上で移動させ、ボールオブジェクトBLがホームベース付近に到達したときに、ボールオブジェクトBLにミートカーソルKを位置決めし、打撃指令を入力する。そうすると、バットオブジェクトBTがスイング表示されて、ボールオブジェクトBLが打ち返される。
【0111】
また、守備側のプレーヤは、操作部22を操作して、投球指令を入力すると、投手キャラクタCL2が投球動作を開始し、ボールオブジェクトBLを投げる。
【0112】
図6に戻り、操作部22は、ジョイスティック、十字キー、セレクトキー、及びテンキー等を備える家庭用ゲーム機のコントローラにより構成されている。そして、操作部22は、プレーヤから投球指令や、打撃指令等の種々の指令を受け付け、制御部23に出力する。
【0113】
制御部23は、例えばCPU、ROM、RAM等から構成され、ゲーム制御プログラム記憶部251に記憶されたゲーム制御プログラムを実行することで、ゲーム装置2の全体制御を司る。そして、制御部23は、分身キャラクタ報知部231、借出要求部232、特典付与部233、経験値管理部234、及びゲーム進行制御部235を備えている。
【0114】
分身キャラクタ報知部231は、通信部26によりサーバ1から送信されたプレーヤAの分身キャラクタ報知情報が受信されると、この分身キャラクタ報知情報に基づいて、分身キャラクタ報知画像の画像データを生成し、分身キャラクタ報知画像を表示部21に表示させる。
【0115】
図7は、分身キャラクタ報知画像の一例を示す画面図である。図7に示す分身キャラクタ報知画像は、プレーヤAが借りることのできる他のプレーヤの分身キャラクタを一覧表示した表形式の画像である。
【0116】
具体的には、分身キャラクタ報知画像は、プレーヤ、利点、特徴、親密度、履歴の欄を備えている。プレーヤ、利点、特徴、及び履歴の欄には、図5に示す分身キャラクタ報知情報の同一名称の欄に格納されたデータと同一のデータが記述されているため、説明を省略する。親密度の欄には、親密度がゲージで表示されている。このゲージは親密度が大きくなるにつれて長くなる。よって、各プレーヤの親密度をグラフィカルにプレーヤAに報知することができる。なお、このゲージによる表示は一例であり、数値で親密度を表示してもよい。
【0117】
また、親密度の欄には、プレーヤAの親友プレーヤは親友と表示され、プレーヤAの友人プレーヤは友人と表示されている。そのため、プレーヤAは、親友プレーヤ及び友人プレーヤを一目で認識することが可能となる。
【0118】
図7に示すように、分身キャラクタ報知画像には、プレーヤ、利点、特徴、親密度、履歴の欄を備えているため、プレーヤAが他のプレーヤの分身キャラクタを借りるに際しての重要な指標をプレーヤAに提供することができる。
【0119】
図6に戻り、借出要求部232は、分身キャラクタ報知画像を見て、プレーヤBの分身キャラクタを借りることを希望するプレーヤAの指令が操作部22により受け付けられた場合、プレーヤAがプレーヤBの分身キャラクタを借りることをサーバ1に通知するための借出要求を生成し、生成した借出要求を通信部26に送信させる。
【0120】
特典付与部233は、通信部26によりプレーヤBの分身キャラクタ情報が受信された場合、その分身キャラクタ情報の利点の欄に含まれる情報に基づいてプレーヤAにゲームを行う上での特典を付与する。図3の例では、プレーヤBの利点の欄には、「スーパーバントコマンド」が格納されているため、特典付与部233は、スーパーバントコマンドを追加する。これにより、プレーヤAは、野球ゲームの実行中にスーパーバントコマンドを使用することができる。
【0121】
経験値管理部234は、プレーヤAの監督キャラクタの経験値を管理する。具体的には、経験値管理部234は、プレーヤAが野球ゲームを行って第2ポイント付与回数、勝利する毎に監督キャラクタの自己経験値を1ポイント上昇させることで、監督キャラクタに自己経験値を付与する。また、経験値管理部234は、プレーヤAのゲーム装置2がサーバ1に接続した際、プレーヤAの現在の自己経験値をサーバ1に通知すると共に、サーバ1からプレーヤAの貸出経験値を取得する。そして、経験値管理部234は、取得したプレーヤAの貸出経験値とプレーヤAの自己経験値との総和をプレーヤAの監督キャラクタの経験値として設定する。
【0122】
ゲーム進行制御部235は、ゲーム装置2による野球ゲームの進行を制御する。具体的には、ゲーム進行制御部235は、プレーヤAが守備側の場合、プレーヤAにより投球指令が入力されると、投手キャラクタCL2にボールオブジェクトBLを投げさせ、ボールオブジェクトBLを表示部21に移動表示させる。このとき、ゲーム進行制御部235は、プレーヤAと野球ゲームを対戦しているプレーヤ(以下、プレーヤZと記述する。)のゲーム装置2(以下、ゲーム装置2_Zと記述する。)に、プレーヤAにより入力された投球指令を送信する。この投球指令を受信したゲーム装置2_Zのゲーム進行制御部235は、プレーヤAのゲーム装置2(以下、ゲーム装置2_Aと記述する。)と同様、ボールオブジェクトBLを移動表示させる。
【0123】
そして、プレーヤZによりミートカーソルKの移動指令が入力されると、ゲーム装置2_Zのゲーム進行制御部235は、移動指令に従ってミートカーソルKを表示部21に移動表示させる。このとき、ゲーム装置2_Zのゲーム進行制御部235は、移動指令をゲーム装置2_Aに送信し、ゲーム装置2_Aのゲーム進行制御部235は、受信した移動指令にしたがって、ゲーム装置2_Aの表示部21にミートカーソルKを移動表示させる。
【0124】
そして、プレーヤZにより打撃指令が入力されると、ゲーム装置2_Zは、打者キャラクタCL1にボールオブジェクトBLを打撃させる。このとき、ゲーム装置2_Zのゲーム進行制御部235は、入力された打撃指令をゲーム装置2_Aに送信する。
【0125】
打撃指令を受信したゲーム装置2_Aのゲーム進行制御部235も、打者キャラクタCL1にボールオブジェクトBLを打撃させる。
【0126】
このように、ゲーム装置2_Aのゲーム進行制御部235は、ゲーム装置2_Zのゲーム進行制御部235と同期は図りながら野球ゲームを進行させる。
【0127】
ゲームデータ記憶部24は、例えば、書き換え可能な不揮発性の記憶装置により構成され、ゲーム装置2がゲームを行う上で必要となる種々のデータを記憶している。具体的には、プレーヤAの監督キャラクタの経験値、サーバ1から送信された分身キャラクタ情報及び分身キャラクタ報知情報、野球ゲームに使用される各選手キャラクタの能力値、並びに選手キャラクタ及び野球場の画像データ等を記憶している。なお、これらのデータは野球ゲームの開始時に、制御部23によりゲーム制御プログラム記憶部251から読み出されてゲームデータ記憶部24に書き込まれる。
【0128】
ゲーム制御プログラム記憶部251は、コンピュータ読み取り可能、かつ、取り外し可能な記録媒体(例えば、DVD−ROM、CD−ROM、フラッシュメモリ)により構成され、ゲーム装置2に野球ゲームを実行させるためのゲーム制御プログラムを記憶している。
【0129】
記録媒体駆動部25は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体からデータを読み出して制御部23に出力する共に記録媒体にデータを書き込む駆動装置により構成されている。
【0130】
通信部26は、コンピュータをインターネットに接続するための通信装置(例えば、モデム)により構成され、制御部11により生成された種々のデータをネットワーク3に送信すると共に、種々のデータをネットワーク3から受信する。
【0131】
次に、分身キャラクタを借りる際のサーバ1及びゲーム装置2の動作について説明する。図8及び図9は、プレーヤAがサーバ1から分身キャラクタを借りる際のサーバ1及びゲーム装置2_Aの動作を示すフローチャートである。
【0132】
まず、ゲーム装置2_Aは、プレーヤAによりサーバ1への接続指令が入力されると、ログイン要求をサーバ1に送信する(ステップS1)。サーバ1は、ログイン要求を受信すると(ステップS21)、ログイン要求に含まれる識別情報及びパスワードが予め登録されたプレーヤAの識別情報及びパスワードと一致するか否かを判定することで、ログイン処理を実行する。そして、ログイン要求に含まれる識別情報及びパスワードがプレーヤAの識別情報及びパスワードと一致する場合、プレーヤAのログインを許可する(ステップS22)。なお、サーバ1は、ログイン処理を実行した後、ゲーム装置2_Aにログインに成功したか否かを通知する。
【0133】
次に、プレーヤAにより、借出依頼の送信指令が入力されるとゲーム装置2_Aは借出依頼をサーバ1に送信する(ステップS2)。ここで、借出依頼は、プレーヤAがサーバ1に貸し出し可能な分身キャラクタを問い合わせるための情報である。
【0134】
サーバ1は、借出依頼を受信すると(ステップS23)、分身キャラクタ情報を用いてプレーヤAの分身キャラクタ報知情報を生成し(ステップS24)、生成した分身キャラクタ報知情報をゲーム装置2_Aに送信する(ステップS25)。この場合、図5に示すような分身キャラクタ報知情報が送信される。
【0135】
ゲーム装置2_Aは、分身キャラクタ報知情報を受信すると(ステップS3)、分身キャラクタ報知画像の画像データを生成し(ステップS4)、表示部21に表示する。この場合、図7に示すような分身キャラクタ報知画像が表示される。
【0136】
プレーヤAは、分身キャラクタ報知画像を見て、好みの分身キャラクタを決定する。ここでは、プレーヤAはプレーヤBの分身キャラクタを借りることを決定したとする。プレーヤAは、決定したプレーヤBの分身キャラクタを借りるための借出指令をゲーム装置2_Aに入力する。すると、ゲーム装置2_Aは、プレーヤAがプレーヤBの分身キャラクタを借りるための貸出要求をサーバ1に送信する(ステップS5)。
【0137】
サーバ1は、貸出要求を受信すると(ステップS26)、プレーヤBの分身キャラクタ情報を分身キャラクタ情報記憶部121から抽出し、ゲーム装置2_Aに送信する(ステップS27)。
【0138】
ゲーム装置2_Aは、分身キャラクタ情報を受信すると(ステップS6)、プレーヤAに自身のチームを構成する選手キャラクタを選択させる選手キャラクタ選択処理を実行する(ステップS7)。この処理の詳細については、後述する。
【0139】
次に、ゲーム装置2_Aは、プレーヤAがプレーヤBの分身キャラクタコマンドを使用できるようにするための分身キャラクタコマンド追加処理を実行する(ステップS8)。この処理の詳細については、後述する。次に、ゲーム装置2_Aは、プレーヤAにより対戦相手のプレーヤZと野球ゲームを行う開始指令が入力されると(ステップS9)は、対戦開始通知をサーバ1に送信する(ステップS10)。
【0140】
サーバ1は、対戦開始通知を受信すると(ステップS28)、プレーヤBの貸出経験値が上限値より大きいか否かを判定し(ステップS29)、貸出経験値が上限値より大きい場合(ステップS29でYES)、プレーヤBに貸出経験値を付与せず(ステップS32)、処理をステップS33に進める。
【0141】
一方、サーバ1は、プレーヤBの貸出経験値が上限値以下の場合(ステップS29でNO)、プレーヤBの親友プレーヤ及び友人プレーヤの人数を親密度情報(図4参照)から特定する(ステップS30)。
【0142】
次に、サーバ1は、プレーヤBの親友プレーヤ及び友人プレーヤの人数に応じた増加率にしたがって、プレーヤBに経験値を付与する(ステップS31)。
【0143】
ステップS11において、ゲーム装置2_Aは、プレーヤA及びZの対戦がゲームセットになるまで行われ、対戦が正常に終了された場合(ステップS11でYES)、対戦終了通知をサーバ1に送信し(ステップS12)、処理を終了する。一方、対戦が正常に終了されなかった場合(ステップS11でNO)、対戦終了通知を送信せずに処理を終了する。
【0144】
ここで、対戦が正常に終了されなかった場合として、例えば、プレーヤA又はZによりゲーム装置2の電源が強制的に切断された場合や、ゲームセットになる前にプレーヤA又はZの操作に応じて対戦が強制的に終了された場合が該当する。
【0145】
ステップS33において、サーバ1は、ステップS28で対戦開始通知を受信してから、所定の第1期間内に対戦終了通知を受信した場合(ステップS33でYES)、プレーヤA及びZの対戦は正常に終了したと判定する(ステップS34)。一方、サーバ1は、ステップS28で対戦開始通知を受信してから第1期間内に対戦終了通知を受信しなかった場合(ステップS33でNO)、プレーヤA及びZの対戦は正常に終了しなかったと判定する(ステップS37)。この場合、サーバ1は、プレーヤA及びBに対して親密度を付与しない(ステップS38)。
【0146】
ここで、第1期間としては、野球ゲームの1試合を行うに際して想定される時間より大幅に大きい時間(例えば、2日、1日、12時間)等が採用される。
【0147】
ステップS35において、サーバ1は、プレーヤA及びBに前回親密度を付与した時刻から対戦開始通知の受信時刻又は対戦終了通知の受信時刻までの期間が所定の第2期間以上である場合(ステップS35でYES)、プレーヤA及びBに親密度を付与する(ステップS36)。
【0148】
一方、プレーヤA及びBに前回親密度を付与した時刻から対戦開始通知の受信時刻又は対戦終了通知の受信時刻までの期間が所定の第2期間未満である場合(ステップS35でNO)、プレーヤA及びBに親密度を付与しない(ステップS38)。これにより、プレーヤA、Bが共謀して、プレーヤA及びBの親密度を上げる行為を防止することができる。
【0149】
次に、図9に示す分身キャラクタコマンド追加処理の詳細について説明する。図10は、分身キャラクタコマンド追加処理の詳細を示すフローチャートである。まず、図6に示すゲーム装置2_Aの特典付与部233は、プレーヤBの分身キャラクタコマンドC_Bを追加する(ステップS101)。次に、特典付与部233は、プレーヤAとプレーヤBとの親密度が第2閾値TH2以上である場合(ステップS102でYES)、分身キャラクタコマンドC_Bの使用回数をカウントするためのカウント値CC_BをK2_Bに設定する(ステップS103)。ここで、K2_Bは、プレーヤAがプレーヤBの親友プレーヤである場合に、プレーヤAが使用することができる分身キャラクタコマンドC_Bの1試合あたりの使用回数を示す数値である。
【0150】
一方、特典付与部233は、プレーヤAとプレーヤBとの親密度が第2閾値TH2未満であり(ステップS102でNO)、かつ、第1閾値TH1以上である場合(ステップS104でYES)、カウント値CC_BをK1_Bに設定する(ステップS105)。ここで、K1_Bは、プレーヤAがプレーヤBの友人プレーヤである場合に、プレーヤAが使用することができる分身キャラクタコマンドC_Bの1試合あたりの使用回数を示す数値である。
【0151】
一方、ステップS104において、プレーヤAとプレーヤBとの親密度が第1閾値TH1未満の場合(ステップS104でNO)、特典付与部233は、カウント値CC_BをK0_Bに設定する(ステップS106)。ここで、K0_Bは、プレーヤAがプレーヤBと友人プレーヤでも親友プレーヤでもない場合に、プレーヤAが使用することができる分身キャラクタコマンドC_Bの1試合あたりの使用回数を示す数値である。なお、K2_B、K1_B、K0_Bの値は、分身キャラクタコマンド毎に異なる値を設定してもよいし、共通の値を設定してもよい。
【0152】
ステップS107において、特典付与部233は、親密度が第2閾値TH2以上の他のプレーヤXが存在する場合(ステップS107でYES)、プレーヤXの分身キャラクタを借りたときに使用することができる分身キャラクタコマンドC_Xを追加する(ステップS108)。
【0153】
これにより、プレーヤAはプレーヤXを借りなくても親密度が第2閾値TH2以上であるため、分身キャラクタコマンドC_Xを使用することができる。つまり、プレーヤAは、プレーヤXを親友プレーヤにすることで、分身キャラクタコマンドC_Xを吸収することができる。
【0154】
次に、特典付与部233は、分身キャラクタコマンドC_Xの使用回数をカウントするためのカウント値CC_XをK2_Xに設定する(ステップS109)。ここで、K2_Xは、プレーヤAがプレーヤXの親友プレーヤである場合に、プレーヤAが使用することができる分身キャラクタコマンドC_Xの1試合あたりの使用回数を示す数値である。
【0155】
次に、プレーヤA及びZの対戦中にプレーヤAが分身キャラクタコマンドを使用したときの、ゲーム装置2_Aの処理について説明する。図11は、プレーヤAが分身キャラクタコマンドを使用したときの、ゲーム装置2_Aの特典付与部233が実行する処理を示すフローチャートである。
【0156】
まず、プレーヤAにより分身キャラクタコマンドC_Bが入力されると(ステップS201でYES)、特典付与部233は、カウント値CC_Bが0より大きければ(ステップS202でYES)、分身キャラクタコマンドC_Bの使用を許可して分身キャラクタコマンドC_Bのイベントを実行する(ステップS203)。
【0157】
一方、ステップS202において、カウント値CC_Bが0の場合(ステップS202でNO)、分身キャラクタコマンドC_Bのイベントを実行しない。
【0158】
つまり、プレーヤAは、分身キャラクタコマンドC_Bの使用回数が親密度に応じて設定されたK2_B、K1_B、又はK0_Bに到達すると、これ以上、分身キャラクタコマンドC_Bを使用することができなくされている。なお、図3の例では、分身キャラクタコマンドC_Bはスーパーバントコマンドであるため、スーパーバントコマンドに対応するイベントが実行される。
【0159】
次に、特典付与部233は、カウント値CC_Bを1カウント減らし、カウント値CC_Bを更新する(ステップS204)。
【0160】
ステップS201において、分身キャラクタコマンドC_Bが入力されず(ステップS201でNO)、分身キャラクタコマンドC_Xが入力された場合(ステップS206でYES)、特典付与部233は、カウント値CC_Xが0より大きければ(ステップS207でYES)、プレーヤAによる分身キャラクタコマンドC_Xの使用を許可し、分身キャラクタコマンドC_Xのイベントを実行させる(ステップS208)。
【0161】
一方、ステップS207において、カウント値CC_Xが0の場合(ステップS207でNO)、分身キャラクタコマンドC_Xを実行しない。
【0162】
次に、特典付与部233は、カウント値CC_Xを1減らし、カウント値CC_Xを更新する(ステップS209)。
【0163】
つまり、プレーヤAは、分身キャラクタコマンドC_Xの使用回数が、K2_Xに到達すると、これ以上、分身キャラクタコマンドC_Xを使用することができなくされている。
【0164】
そして、プレーヤA及びZの対戦が終了されていない場合(ステップS205でNO)、処理がステップS201に戻され、分身キャラクタコマンドC_B又はC_Xの入力待ち状態となる。一方、プレーヤA及びZの対戦が終了されると、処理が終了される。
【0165】
図12は、あるプレーヤの分身キャラクタを複数のプレーヤが同時に借りるときのゲームシステムの処理を示すフローチャートである。なお、図12のフローチャートでは、プレーヤA及びCがプレーヤBの分身キャラクタを同時に借りる場合を例に挙げて説明する。
【0166】
まず、ゲーム装置2_Aは、プレーヤBの入力にしたがって、プレーヤBの分身キャラクタを借りるための借出要求をサーバ1に送信する(ステップS51)。サーバ1は、ゲーム装置2_Aから借出要求を受信すると(ステップS61)、プレーヤBの分身キャラクタ情報をゲーム装置2Aに送信する(ステップS62)。ゲーム装置2_Aは、プレーヤBの分身キャラクタ情報を受信する(ステップS52)。これにより、プレーヤBの分身キャラクタがプレーヤAに仮想的に貸し出される。
【0167】
この状態において、プレーヤCのゲーム装置2_CからプレーヤBの分身キャラクタの借出要求が送信され(ステップS71)、この借出要求をサーバ1が受信する(ステップS63)。そうすると、サーバ1は、プレーヤBの分身キャラクタ情報をゲーム装置2_Cにも送信する(ステップS64)。そして、ゲーム装置2_Cは、プレーヤBの分身キャラクタ情報を受信し(ステップS72)、プレーヤBの分身キャラクタがプレーヤCに仮想的に貸し出される。
【0168】
このように、サーバ1はプレーヤBの分身キャラクタを同時にプレーヤA及びCに貸し出していることが分かる。なお、図12では、説明の便宜上、2名のプレーヤがプレーヤBの分身キャラクタを借りるものとしたが、3名、4名、5名というように3名以上のプレーヤがプレーヤBの分身キャラクタを同時に借りることもできる。
【0169】
図13は、図8に示す選手キャラクタ選択処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ゲーム装置2_Aは、プレーヤから選手キャラクタを選択するための選択指令が入力されると(ステップS301でYES)、ゲームデータ記憶部24から選択された選手キャラクタの能力値を特定する(ステップS302)。一方、選択指令が入力されない場合(ステップS301でNO)、処理がステップS301に戻される。
【0170】
次に、ゲーム装置2_Aは、現在、プレーヤにより選択されている選手キャラクタの能力値の合計値を算出する(ステップS303)。次に、ゲーム装置2_Aは、合計値がプレーヤAの監督キャラクタの経験値より大きいか否かを判定する(ステップS304)。ここで、経験値は、貸出経験値と自己経験値との合計値である。
【0171】
次に、ゲーム装置2_Aは、合計値がプレーヤAの監督キャラクタの経験値より大きい場合(ステップS304でYES)、選択した選手キャラクタの変更を促す画像を表示部21に表示することで、選択した選手キャラクタを変更する必要があることをプレーヤAに報知する(ステップS305)。
【0172】
一方、合計値がプレーヤAの監督キャラクタの経験値以下である場合(ステップS304でNO)、ゲーム装置2_Aは、プレーヤAが選択した選手キャラクタの個数が一定個数に到達したか否かを判定する(ステップS306)。
【0173】
ここで、一定個数としては、例えば、スターティングメンバーである9人を採用してもよいし、補欠のメンバーを含めて10人〜25人程度を採用してもよい。
【0174】
そして、選択した選手キャラクタの個数が一定個数以上であり(ステップS306でYES)、かつ、プレーヤAにより選手キャラクタの確定指令が入力された場合(ステップS307でYES)、ゲーム装置2_Aは、プレーヤAにより選択された一定個数の選手キャラクタをプレーヤAのチームを構成する選手キャラクタとして設定する(ステップS308)。
【0175】
一方、ステップS306において、プレーヤAが選手した選手キャラクタの個数が一定個数未満である場合(ステップS306でNO)、処理がステップS301に戻され、ゲーム装置2_Aは選択指令の待ち状態となる。
【0176】
また、ステップS307において、確定指令が入力されない場合(ステップS307でNO)、処理がステップS301に戻され、ゲーム装置2_Aは選択指令の待ち状態となる。
【0177】
このように、本実施の形態によるゲームシステムによれば、分身キャラクタを借りること及び貸し出しことへの動機をプレーヤに与えることができ、プレーヤ同士による分身キャラクタの貸し借りを活発化させることができる。そして、これを通じてプレーヤ同士が親密になり、プレーヤ同士のコミュニティの場をゲーム空間上に発生させることができる。
【0178】
なお、上記説明では、分身キャラクタを借りた際の特典として、分身キャラクタ固有の分身キャラクタコマンドを採用したが、本発明はこれに限定されず、プレーヤAがプレーヤBの分身キャラクタを借りた場合、分身キャラクタの特徴に応じてプレーヤAのチームを構成する選手キャラクタの能力値を上昇させるようにしてもよい。例えば、強打が得意な分身キャラクタをプレーヤAが借りた場合、プレーヤAのチームを構成する選手キャラクタのうち、4番バッターの選手キャラクタの打撃力の能力値を上昇させるようにしてもよい。
【0179】
また、守備が得意な分身キャラクタをプレーヤAが借りた場合、プレーヤAのチームを構成する野手の選手キャラクタの守備の能力値を上昇させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0180】
1 サーバ
2 ゲーム装置
3 ネットワーク
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
111 分身キャラクタ報知部(分身キャラクタ報知手段)
112 借出要求受付部(借出要求受付手段)
113 分身キャラクタ貸出部(分身キャラクタ貸出手段)
114 経験値付与部(経験値付与手段)
115 親密度付与部(親密度付与手段)
121 分身キャラクタ情報記憶部(分身キャラクタ情報記憶手段)
A プレーヤ(第1プレーヤ)
B プレーヤ(第2プレーヤ)
C プレーヤ(第3プレーヤ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間内で主キャラクタに経験値を獲得させ前記主キャラクタを育成するゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と所定のネットワークを介して接続されたサーバとを備えるゲームシステムであって、
前記サーバは、
前記主キャラクタの分身となる分身キャラクタの情報である分身キャラクタ情報を予め記憶する分身キャラクタ情報記憶手段と、
ログイン中の第1プレーヤに対して、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタを、借りたときの利点と併せて報知するための分身キャラクタ報知情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信する分身キャラクタ報知手段と、
前記分身キャラクタ報知情報を受信した前記第1プレーヤのゲーム装置から、前記他のプレーヤのうちの1人のプレーヤである第2プレーヤの分身キャラクタを借りるための借出要求を受け付ける借出要求受付手段と、
前記借出要求受付手段により前記第1プレーヤからの前記借出要求が受け付けられた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信し、前記第2プレーヤの分身キャラクタを前記第1プレーヤに仮想的に貸し出す分身キャラクタ貸出手段と、
前記分身キャラクタ貸出手段により前記第2プレーヤの分身キャラクタが前記第1プレーヤに貸し出された場合、前記第2プレーヤの主キャラクタに経験値を付与する経験値付与手段とを備え、
前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を基に前記第1プレーヤに所定の特典を付与するゲームシステム。
【請求項2】
前記分身キャラクタ貸出手段は、前記第2プレーヤの分身キャラクタを前記第1プレーヤに貸し出している状態において、前記第1プレーヤとは異なる第3プレーヤからの前記借出要求が前記借出要求受付手段に受け付けられた場合、前記第3のプレーヤにも前記第2プレーヤの分身キャラクタを貸し出す請求項1記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記サーバは、
前記分身キャラクタ貸出手段により前記第1プレーヤに前記第2プレーヤの分身キャラクタが貸し出された場合、前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの両プレーヤに両プレーヤの親密さを示す親密度を付与する親密度付与手段を更に備え、
前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの親密度が所定の第1閾値を超えた場合、前記親密度が前記第1閾値を超えていない場合に比べて、前記特典を増大させる請求項1又は2記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記特典は、前記分身キャラクタの特有のコマンドであり、1ゲームあたりの使用回数が限定されている分身キャラクタコマンドを追加することであり、
前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの前記親密度が前記第1閾値を超えた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される前記分身キャラクタコマンドの1ゲームあたりの使用回数を増大させる請求項3記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの前記親密度が所定の第1閾値を超える所定の第2閾値を超えた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される前記分身キャラクタコマンドを、当該分身キャラクタを借りたか否かに関わらず使用可能にする請求項4記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記第1プレーヤのゲーム装置は、前記第2プレーヤとの親密度が前記第2閾値を超えた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りることで追加される前記分身キャラクタコマンドの1ゲームあたりの使用回数を、前記親密度が前記第2閾値を超えない場合に比べて増大させる請求項5記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲームは、プレーヤ同士が前記主キャラクタを対戦させるゲームであり、
前記親密度付与手段は、前記第1プレーヤが1回の対戦を途中で終了させた場合、前記第1及び第2プレーヤに親密度を付与しない請求項3〜6のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記親密度付与手段は、前記第1及び第2プレーヤに前記親密度を付与してから所定期間が経過する前に前記第1プレーヤが前記第2プレーヤの分身キャラクタを借りる又は前記第2プレーヤが前記第1プレーヤの分身キャラクタを借りたとしても、前記第1及び第2プレーヤに前記親密度を付与しない請求項7記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記経験値付与手段は、前記第2プレーヤの経験値に所定の上限値を設け、かつ、前記第2プレーヤとの前記親密度が、前記第1閾値を超えるプレーヤの人数が増加するにつれて、前記第2プレーヤの主キャラクタに付与する経験値の増加率を減少させる請求項3〜8のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記分身キャラクタ報知情報は、前記第1プレーヤとの前記親密度が前記第1閾値を超えていないプレーヤと、前記第1閾値を超えるプレーヤと、前記第2閾値を超えるプレーヤと、前記第1プレーヤの分身キャラクタを借りたことのあるプレーヤとの少なくともいずれか1つを、前記第1プレーヤに報知するための情報を含む請求項3〜9のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記主キャラクタは、チームの監督キャラクタであり、
前記ゲームは、能力値が個別に定められた所定の選手キャラクタの中からプレーヤが自身のチームを構成する一定人数の選手キャラクタを選択して、他のプレーヤのチームと対戦するゲームであり、
前記ゲーム装置は、プレーヤにより選択された前記一定人数の前記選手キャラクタの能力値の合計値が、前記監督キャラクタの経験値を超えないような前記選手キャラクタの選択を許可する請求項1〜10のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項12】
ゲーム空間内で主キャラクタに経験値を獲得させ前記主キャラクタを育成するゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と所定のネットワークを介して接続されたサーバとを備えるゲームシステムとがゲームの進行を制御するゲーム制御方法であって、
前記サーバは、前記主キャラクタの分身となる分身キャラクタの情報である分身キャラクタ情報を予め記憶する分身キャラクタ情報記憶手段を備え、
前記サーバが、ログイン中の第1プレーヤに対して、貸し出し可能な他のプレーヤの分身キャラクタを、借りたときの利点と併せて報知するための分身キャラクタ報知情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信する分身キャラクタ報知ステップと、
前記サーバが、前記分身キャラクタ報知情報を受信した前記第1プレーヤのゲーム装置から、前記他のプレーヤのうちの1人のプレーヤである第2プレーヤの分身キャラクタを借りるための借出要求を受け付ける借出要求受付ステップと、
前記サーバが、前記借出要求受付ステップにより前記借出要求が受け付けられた場合、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を前記第1プレーヤのゲーム装置に送信し、前記第2プレーヤの分身キャラクタを前記第1プレーヤに仮想的に貸し出す分身キャラクタ貸出ステップと、
前記分身キャラクタ貸出ステップにより前記第2プレーヤの分身キャラクタが前記第1プレーヤに貸し出された場合、前記第2プレーヤの主キャラクタに経験値を付与する経験値付与ステップと、
前記第1プレーヤのゲーム装置が、前記第2プレーヤの分身キャラクタの分身キャラクタ情報を基に前記第1プレーヤに所定の特典を付与する特典付与ステップとを備えるゲーム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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