説明

ゲームシステム及び情報記憶媒体

【課題】プレーヤの実感にあったゲームの最終成績の表示及びゲーム成績向上のためのきっかけを与える成績表示を行うことができるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】プレーヤバイクがコースを移動するゲームを行うためのシステムである。
このシステムは、ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価項目及びプレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を設定し、前記プレーヤバイクの移動に基づき、前記個別評価項目の評価を行う評価部110と、前記第2タイプの個別評価項目の評価結果を出力する処理を行うとともに、前記プレーヤバイクの最終成績に、前記第1タイプの個別評価項目の評価結果を反映させ表示部12に表示する処理を行う成績演算表示用処理部130とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム成績の出力を行うための手段、情報を含むゲームシステム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のレーシングゲームシステムでは、最終的に得られたゲーム結果のみをメモリに記憶し、この最終結果を、他のゲーム機のプレーヤや、過去のプレーヤのゲームデータと比較し、相対順位をゲーム成績として表示することが行われていた。
【0003】
しかし、このようにゲームの最終成績でしか順位を表示することができないゲームシステムでは、プレーヤの技術等を正確に反映した成績の評価を行うことができない場合も多い。このため、最終的に表示されるゲーム成績と、プレーヤの実感とが掛け離れたものになってしまうことがあり、これがゲームの面白さを低下させる要因となるという問題があった。
【0004】
さらに、ゲームを繰り返して行うプレーヤにとっては、例えばレーシングゲームを例にとると、ゲーム中に表示される過去の成績優秀者のベストラップに対して、自分のベストラップタイムがどうしてもこれを上回ることができないようなことも多い。この時、どのような原因で、過去のベストラップを上回ることができないかをプレーヤ自身が正確に判断できない場合が多く、この場合にも、プレーヤが再度繰り返してゲームへチャレンジする意欲を失ってしまうことが多いという問題もあった。
【特許文献1】特開平09−206477号公報
【特許文献2】特開平08−047580号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、プレーヤへゲーム成績向上のためのきっかけを与えることができるゲームシステム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)前記目的を達成するため、本発明は、
プレーヤの操作する移動体がコース上を移動するゲームを行うためのシステムであって、
前記コース上に所定の評価エリアを設定する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データを記憶する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況を検出する検出手段と、
前記検出された移動体の移動状況と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行う評価手段と、
前記記憶された評価結果を出力する処理を行うための出力処理手段と、
を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、
プレーヤの操作する移動体がコース上を移動するゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶された情報記憶媒体であって、
前記プログラムは、
前記コース上に所定の評価エリアを設定する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データを記憶する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況を検出する検出手段と、
前記検出された移動体の移動状況と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行う評価手段と、
前記記憶された評価結果を出力する処理を行うための出力処理手段と、
としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0008】
(2)ここにおいて、前記ゲームは、
前記移動体が、ゲーム空間内に設定されたコースをプレーヤの操作に従って移動しゴールインするまでの時間で最終成績が決定され
前記評価データは、
最終成績を高めるために必要なプレーヤ操作のプレー技術の評価を行うためのデータとしてもよい。
【0009】
(3)また、前記評価エリアは、
前記コース上のカーブの出口エリアに設定され、
前記評価データは、
前記カーブの出口エリアにおける移動体のコーナー脱出速度に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データとして形成され、
前記検出手段は、
前記移動体の移動状況として、前記カーブの出口エリアにおける移動体のコーナー脱出速度を検出し、
前記評価手段は、
前記検出されたカーブにおける移動体のコーナー脱出速度と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行う構成を採用してもよい。
【0010】
(4)また、前記出力処理手段は、
前記評価結果が得られた場合に、当該評価結果をその都度表示するための処理を行う構成を採用してもよい。
【0011】
(5)また、前記出力処理手段は、
前記最終成績とともに前記評価結果を表示する構成を採用してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本実施の形態は、
移動体がコースを移動するゲームを行うためのシステムであって、
ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価項目を設定し、前記移動体の移動に基づき、前記個別評価項目の評価を行うための第1の手段と、
前記移動体の最終成績に、前記個別評価項目の評価結果を反映させ出力する処理を行うための成績演算手段と、
を含むことを特徴とする。
【0013】
さらに、本実施の形態は、
移動体がコースを移動するゲームを行うための情報が記憶されたコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、
ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価項目を、前記移動体の移動に基づき評価するための情報と、
前記移動体の最終成績に、前記個別評価項目の評価結果を反映させ出力する処理を行うための情報と、
を含むことを特徴とする。
【0014】
ここにおいて、前記ゲームは、前記移動体が、ゲーム空間内に設定されたコースをプレーヤの操作に従って移動しゴールインするまでの時間で最終成績が決定され
前記成績演算手段は、
前記第1タイプの個別評価項目の評価結果を、前記ゴールインするまでの時間に反映させ最終成績を出力するための処理を行うように形成することが好ましい。
【0015】
本実施の形態において、前記第1タイプの個別評価項目は、ゲームの内容に応じて適宜設定すればよい。プレーヤが移動体であるレーシングカーを操縦して順位を競い合うゲームを行うものにあっては、例えばクランク状のコース(シケイン)でのコースアウトや、他の車の走行を妨害するような危険走行、係員の指示を無視した走行等を、ゲームの最終成績に影響する個別評価項目として設定すればよい。そして、これらの評価項目の評価結果を、最終成績に反映させることにより、プレーヤのプレー内容を具体的に評価し、プレーヤの実感にあったゲームの最終成績を出力することができ、この結果、ゲームをよりプレーヤの実感に合った面白いものとすることができる。
【0016】
また、本実施の形態は、
移動体がコースを移動するゲームを行うためのシステムであって、
プレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を、前記移動体の移動に基づき、前記個別評価項目の評価を行うための第2の手段と、
前記第2タイプの個別評価項目の評価結果を出力する処理を行うための成績演算手段と、
を含むことを特徴とする。
【0017】
さらに、本実施の形態は、
移動体がコースを移動するゲームを行うための情報が記憶されたコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、
プレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を、前記移動体の移動に基づき評価するための情報と、
前記第2タイプの個別評価項目の評価結果を出力する処理を行うための情報と、
を含むことを特徴とする。
【0018】
ここにおいて、例えば前記ゲームは、
前記移動体が、ゲーム空間内に設定されたコースをプレーヤの操作に従って移動しゴールインするまでの時間で最終成績が決定され
前記第2タイプの個別評価項目は、
最終成績を高めるために必要なプレーヤ操作の技術的な評価項目として設定することが好ましい。
【0019】
すなわち、前記第2タイプの個別評価項目は、ゲームの内容に応じて適宜設定すればよい。例えばレースゲームでは、所定のチェックポイント毎にプレーヤの技能をチェックする個別評価項目を設定し、このチェックポイントでの評価結果をプレーヤに伝達すればよい。
【0020】
このようにすることにより、ある程度のレベルを持ったプレーヤが、より良いゲーム成績を目指してゲームにチャレンジする場合に、この第2タイプの個別評価項目の評価結果から、ゲームテクニックの改善の手がかりを得ることができる。プレーヤは、この手がかりを元に、より良いゲーム結果を得ることができるため、プレーヤに対し再度ゲームへチャレンジする強い動機付けを与えることが可能となる。
【0021】
さらに、本実施の形態は、
移動体がコースを移動するゲームを行うためのシステムであって、
ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価項目及びプレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を設定し、前記移動体の移動に基づき、前記個別評価項目の評価を行うための手段と、
前記第2タイプの個別評価項目の評価結果を出力する処理を行うとともに、前記移動体の最終成績に、前記第1タイプの個別評価項目の評価結果を反映させ出力する処理を行うための成績演算手段と、
を含むことを特徴とする。
【0022】
さらに、本実施の形態は、
移動体がコースを移動するゲームを行うための情報が記憶されたコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、
ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価項目及びプレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を、前記移動体の移動に基づき評価するための情報と、
前記第2タイプの個別評価項目の評価結果を出力する処理を行うとともに、前記移動体の最終成績に、前記第1タイプの個別評価項目の評価結果を反映させ出力する処理を行うための情報と、
を含むことを特徴とする。
【0023】
本実施の形態によれば、プレーヤの実感に合ったゲームの最終成績を提供できるとともに、これとは全く別に、前述したようにプレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目の評価結果をプレーヤへ伝達してやることができる。このことにより、プレーヤに移動体を正確に操作するためのヒントを与え、このヒントに基づき繰り返しゲームへチャレンジすることにより、プレーヤはより良いゲーム成績を得ることができ、この結果、プレーヤに再度ゲームへチャレンジする強い動機付けを与えることができる。
【0024】
また、本実施の形態のゲームシステムは、
プレーヤのプレー技術を個別的に評価するための個別評価項目を設定するための手段と、
プレーヤのプレーに基づき、前記個別評価項目の評価を行い、評価結果を出力する処理を行うための手段と、
を含むことを特徴とする。
【0025】
次に、本発明の好適な実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態では、本発明をバイクゲームに適用する場合を例にとり説明するが、本発明はこれに限らず、これ以外の各種ゲームを行うゲームシステムに適用可能である。
【0026】
図1には、バイクゲームを行う本実施の形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例が示されている。
【0027】
操作部10は、プレーヤが、例えば、ボタン、ステアリング、アクセル、クラッチ等を操作することで操作データを入力するためのものであり、操作部10にて得られた操作データは処理部100へ入力される。
【0028】
処理部100は、ゲーム装置全体の制御、ゲーム装置内の各ブロック内の命令の指示、バイクゲームの演算等の各種の処理を行うものであり、その機能は、CPU(CISC型、RISC型)、DSP、ASIC等のハードウエアや所与のプログラム(ゲームプログラム)等により実現できる。
【0029】
情報記憶媒体(コンピュータにより情報の読み取りの可能な記憶媒体)190は、プログラムやデータ等の各種情報を記憶するものである。この情報記憶媒体190の機能は、例えば光ディスク(CDROM、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、ゲームカセット、ICカード、半導体メモリ等のハードウエアにより実現できる。処理部100は、この情報記憶媒体190からのプログラム、データに基づいて種々の処理を行うことになる。
【0030】
処理部100は、ゲーム演算部として機能し、操作部10からの操作データに基づき、プレーヤバイクが、他のプレーヤバイク、コンピュータバイクと図3に示すコースを競争しながら走行するゲーム演算を行い、そのゲーム画面を表示部12上に表示する。具体的には、ゲームモードの設定処理、ゲームの進行処理、移動体(プレーヤバイク、コンピュータの操作するバイク、他のプレーヤの操作するバイク等)の位置や方向を決める処理、視点位置や視線方向を決める処理、オブジェクト空間へオブジェクトを配置する処理、ゲーム成績を演算する処理、複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレーするための処理等の種々ゲーム演算処理を、操作部10からのデータやゲームプログラム等に基づいて行う。
【0031】
図2には、実施例のゲーム装置の外観図が概略的に示されている。
【0032】
実施例のゲーム装置は、実際のレーシングバイクを模した模擬レーシングバイク2と、その前方に配置された表示部12とを含む。模擬レーシングバイク2は、図中矢印Aで示すように左右方向に傾動自在に構成されており、このバイク2へ跨ったプレーヤがその重心を右または左に移動することによりバイク本体を左右に傾け、ゲーム空間内を走行するバイクを操舵するように構成されている。さらに、このバイク2には、ハンドル、アクセル、クラッチ、ブレーキ等の各種操作手段が設けられている。そして、バイク2の左右方向への傾き角や、前記アクセル、ブレーキ、クラッチの操作信号は、操作部10からの操作信号として処理部100へ入力される。
【0033】
実施例の模擬バイク2は、左右方向に傾けると、ゲーム空間内を走行するプレーヤバイクの走行速度に応じた復元力が中立位置方向へ向けた反力として与えられるように構成されており、これによりプレーヤは実際のバイクに乗った場合と同様な操作感を得ることができるとともに、実際のレーシングバイクを操縦している場合と同様なバイク操作の難しさをも体感することになる。
【0034】
図6、図7には、模擬バイク2を操作して、ゲーム空間内のレーシングカーの操舵を行う場合の具体例が示されている。
【0035】
ゲーム空間内のプレーヤバイクを右方向に操舵する場合には、図6に示すようにバイク2を右方向に傾ける。同図(A)は、模擬バイク2が中立位置にある状態を表し、同図(B)は右方向に傾きかけた状態を表し、同図(C)はさらに右方向に傾けた状態を表している。
【0036】
これにより、処理部100は、ゲーム空間内をプレーヤバイクが同様に傾いて右方向に曲がっていく状態をゲーム演算し、例えば図8に示すゲーム画面を表示部12上に表示する。
【0037】
ゲーム空間内のプレーヤバイクを左方向に操舵する場合には、図7に示すようにバイク2を左方向に傾ける。同図(A)は、模擬バイク2が中立位置から左方向へ傾けはじめた状態を表し、同図(B)は左方向へ倒し込んでいる状態を表している。
【0038】
これにより、処理部100は、ゲーム空間内をプレーヤバイクが同様に傾いて左方向に曲がっていく状態をゲーム演算し、例えば図9に示すゲーム画面を表示部12上に表示する。
【0039】
図3には、本実施の形態で使用されるゲーム空間の一例が示され、本実施の形態では三次元のオブジェクト空間に、同図で示すような周回コース200が設定される。
【0040】
本実施例のゲーム装置では、プレーヤがコインを投入しゲームをスタートすると、プレーヤの操縦するプレーヤバイクが、スタート地点Sを出発し、周回コース200に合流し、この周回コース200を所定回数、例えば4回走行しゴールGへゴールインするように構成されている。
【0041】
そして、プレーヤは、スタートしてからゴールインするまでのトータルタイムで順位を競い合う。例えば、他のプレーヤと通信によるマルチプレーヤゲームを行う場合には、このスタートからゴールインまでのトータルタイムに基づき最終成績である順位が決定され、これがディスプレイ上に表示される。また、過去の成績優秀者との間で順位を競い合う場合には、記憶部120に記憶された過去の成績優秀者のトータルタイムと、プレーヤのトータルタイムと比較し、その順位を最終成績としてディスプレイ上に表示する。このような演算は、全て成績演算表示用処理部130が行う。
【0042】
本実施例の特徴は、ゲームのスタートからゴールインまでのトータルタイムに基づく最終成績の演算表示のみならず、ゲームを行なったプレーヤのゲーム内容を個別評価項目として具体的に評価して表示し、さらに必要に応じてこの評価の内容を最終成績に反映させて表示することにある。
【0043】
これにより、プレーの内容を、総合的にかつ個別的に評価し、プレーヤの実感に合った最終成績の表示が可能となるとともに、プレーヤの技量向上に役立つヒントを、個別評価項目の評価結果として表示することができる。
【0044】
このため、本実施の形態の処理部100は、評価部110と、記憶部120と、成績演算表示用処理部130として機能するように構成されている。
【0045】
前記評価部110は、ゲームにおけるプレー内容を具体的に評価し、これを個別評価項目として評価する処理を行うものであり、具体的には、第1の処理部112と、第2の処理部114として機能するように構成されている。
【0046】
第1の処理部112は、ゲームの最終成績(順位及びトータルタイム)に影響する第1タイプの個別評価項目をゲームに設定し、プレーヤバイクの移動に基づき、前記個別評価項目の評価処理を行う。
【0047】
第2の処理部114は、プレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目をゲームに設定し、プレーヤバイクの移動に基づき、前記個別評価項目の評価処理を行う。
【0048】
そして、これらの第1、第2の処理部112、114の各個別評価項目の処理結果は、記憶部120へ記憶される。
【0049】
成績演算表示用処理部130は、記憶部120に記憶された各個別評価項目毎の評価結果を、必要に応じてゲームの途中で表示部12上にリアルタイム表示し、さらにゲーム終了後に表示部12上にゲーム成績として表示する処理を行う。
【0050】
これに加えて、この成績演算表示用処理部130は、プレーヤバイクの最終成績を決定するためのトータルタイムに、第1タイプの個別評価項目の評価結果を反映させる処理を行い、プレーヤバイクの最終的な成績を決定する。そして、この最終成績を、ゲーム終了後に表示部12上に表示する。
【0051】
以下に、その具体的な処理の詳細を説明する。
【0052】
実施例のゲーム装置では、図3に示すように、周回コース200内に複数の個別評価エリアa1、a2、a3、a4が設定されている。
【0053】
まず、第1の処理部112の処理について説明する。
【0054】
第1の処理部112は、プレーヤの最終成績に影響を与える第1タイプの個別評価項目をゲーム中に設定し、プレーヤバイクの移動に基づき、この個別評価項目の評価のための処理を行う。
【0055】
例えば、周回コース200に着目してみると、個別評価エリアa1では、図4に示すように、コースがクランク(シケイン)に設定されている。この個別評価エリアa1では、プレーヤバイクがコースアウトせずにこのシケインを通過したか否かを判定し、コースアウトした場合には、走行時間にペナルティとして3秒追加する処理を行う。
【0056】
具体的には、プレーヤバイクがシケインを通過する場合には、スローインファーストアウトといわれるように、コーナー直前で充分にスピードを落とし、コーナー直後で加速することを行なわなければならないが、これを厳密にやりすぎると、初心者は全てシケインで転倒してしまい、ゲームが成立しない。特に、図2に示すように、体重移動により操舵を行う本実施例のゲーム装置では、このシケインでの操作が極めて難しい。
【0057】
このため、実施例のゲーム装置では、シケインの通過に際してはある程度緩やかなゲーム設定がなされており、図中一点鎖線300で示すように、コースアウトしたコース取りをしながらシケインを通過した場合でも、このコースアウトの範囲がある程度の範囲内に収まるならば転倒せずにシケインを通過できるように設定されている。
【0058】
しかし、これではシケインをコースアウトせずに通過するように正確なコース取りを行なったプレーヤが著しく不利になり、正確なコース取りをしたプレーヤの方が、スタートからゴールまでのトータルタイムが長くなってしまい、順位が下がってしまうという問題が生ずる。特に、このような問題を放置すると、最終成績として表示される順位が、プレーヤの実感とは異なったものとなってしまい、これがゲームの面白さを損なう要因となる。
【0059】
このため、第1の処理部112は、第1タイプの個別評価エリアa1において、このシケインを通過できたが、コースアウトして通過したプレーヤに対しては、ペナルティとしてトータルタイムに3秒を追加するという評価を行い、この評価結果を記憶部120に書き込み記憶する。これと同時に、成績演算表示用処理部130により、図9に示すように、表示部12のゲーム画面上にリアルタイム表示されているトータルタイム440にペナルティの3秒を加算するとともに、表示部12上に表示されているラップタイム450にも3秒加算する処理を行う。さらに、3秒加算する旨のペナルティ表示400も行う。
【0060】
また、本実施例の第1の処理部112は、周回コース上に個別評価エリアa4を設定する。この評価エリアa4では、ゲーム画面上に必要に応じて係員がイエローフラッグを振り徐行を指示する画面が表示される。第1の処理部112は、このエリアa4を通過するバイクに対して、この徐行指示を無視したか否かを評価し、徐行指示を無視したバイクにはペナルティとして3秒加算する指示を行い、この指示結果を記憶部120に記憶する。
【0061】
さらに、第1の処理部112は、周回コース200を走行中の各バイクが他のバイクの走行を妨害するような危険走行をしているか否かを第1タイプの個別評価項目として設定し、危険走行したと評価したバイクに対して、ペナルティとして3秒を加算する指示データを記憶部120に書き込み記憶する。
【0062】
このように、第1の処理部112は、ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価エリア評価項目を複数設定し、各バイクの走行データに基づき、これら各第1タイプの個別評価項目を評価し、その評価結果に基づくペナルティの指示を記憶部120へ順次書き込み記憶する。
【0063】
これにより、成績演算表示用処理部130は、各バイクのスタートからトータルタイムに、このペナルティの指示に基づく秒数を加算し、表示部12上に表示されるゲーム画面にこれをリアルタイムで表示するとともに、ゲーム終了後のトータルタイムに基づく順位にもこれを反映させて表示する。例えば、評価エリアa1のシケインを通過できたが、コースアウトしながら通過したプレーヤに対しては、図9に示すようにトータルタイムに3秒を加算されるものペナルティ表示400を行い、その旨をプレーヤに伝達する。同様に、イエローフラッグを無視したプレーヤバイクに対しても、さらには危険走行したプレーヤバイクに対しても、同様なペナルティ表示を行う。
【0064】
このようにすることにより、プレーヤの実感に合った成績表示が可能となる。すなわち、実際のレースと同様に、バイクを正確に操作しコースを走行するプレーヤは良い成績を挙げることができる。このため、初心者は周回コース200を無理なく走行しゲームを楽しむことができ、また上級者は自分の実感に合ったゲーム成績を得ることが可能となるため、初心者から上級者まで幅広くゲームを楽しみ、再度ゲームへチャレンジする動機付けを与えることができる。
【0065】
次に、第2の処理部114の処理について説明する。
【0066】
第2の処理部114は、プレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を設定し、プレーヤバイクの移動に基づき、この個別評価項目の評価のための処理を行う。
【0067】
すなわち、トータルタイム等のように、ゲームの最終成績には影響は与えないが、プレーヤの技量を具体的に評価し、プレーヤにラップタイムや、トータルタイムを縮めるためのヒントを与えるための処理を行う。
【0068】
このために第2の処理部114は、まず周回コース200の急カーブでの出口付近を評価エリアa2、a3として設定し、このエリアa2、a3での、プレーヤバイクのコーナー脱出速度を、第2タイプの個別評価項目として設定する。すなわち、評価エリアa2、a3は、急カーブの出口付近のエリアであり、このような急カーブを高速で脱出することもできるプレーヤは、極めて高いバイク操作技術の持ち主として判断され、このコーナー脱出速度を速くできればできる程、結果として良い成績を得ることができる。
【0069】
このため、各エリアa2、a3のコーナー脱出速度を、図10(c)の評価テーブルと照合しながら、A〜Eの5段階にランク付けして評価する。
【0070】
そして、その評価結果を、記憶部120に書き込み記憶する。
【0071】
例えば、評価エリアa2では、図5に示すようにコーナーの出口付近に脱出速度測定ライン420を設定しておき、このライン420通過時のプレーヤバイクの速度を、5段階にランク付けして評価する。この時、コーナー脱出速度そのものは、成績演算表示用処理部130により、表示部12のゲーム画面上に図8に示すようにコーナー脱出速度430として表示される。
【0072】
プレーヤは、この表示を見ながら、自分のコーナリングのバイク操作テクニックを客観的に評価し、ゲームテクニック改善のためのヒントとして用いることができる。
【0073】
さらに、第2の処理部114は、プレーヤカーが周回コース200を1周する時間(ゴールポイント通過してから、次にゴールポイントを通過するまでの時間)であるラップタイムも、第2タイプの個別評価項目として設定する。そして、このラップタイムをプレーヤカーがゴールインするまでの4周の間その都度測定し、図10(A)に示すようにA〜Eの5段階でランク付けして評価する。
【0074】
なお、成績演算表示用処理部130は、表示部12上に表示するゲーム画面上に、図8、図9に示すようにトータルタイム440以外に、各周回毎のラップタイム450の表示を行う。ラップタイムの表示は、現在周回中のラップタイムが一番上に位置するように表示される。
【0075】
さらに、第2の処理部114は、プレーヤバイクがコースアウトせずに、コース内をどの程度の割合で走行してきたかを第2タイプの個別評価項目として設定する。そして、このコース内走行率の%を計算し、これを図10(B)に示すように5段階で評価し、その表か結果を記憶部120へ書き込み記憶する。
【0076】
成績演算表示用処理部130は、このように記憶部120に記憶された各第2タイプの個別評価項目の評価結果に基づき、コーナー脱出速度及びラップタイムはリアルタイムでゲーム画面上に図8、図9に示すように表示する。さらに、ゲーム終了後にこれら各第2タイプの個別評価項目の評価結果を最終成績(順位)に影響を与えない、単なる技術的な評価項目としてA〜Eの5段階で成績表示する。
【0077】
図12には、ゲーム終了後に表示される成績表示画面の具体例が示され、順位表示500、スタートからゴールまでのトータルタイム表示510は、プレーヤの最終ゲーム成績として表示される。
【0078】
この時、成績演算表示用処理部130は、プレーヤバイクのスタートしてからゴールインまでの実際のトータルタイムから、記憶部120に書き込まれた第1評価項目の評価結果に基づくペナルティ分の時間を加算する処理を行い、これを前記トータルタイム510として表示するとともに、このトータルタイムに基づき前記順位表示500を行う。
【0079】
従って、スタートしてからゴールインするまでの実際のトータルタイムが短い場合でも、シケインをコースアウトしながら通過したり、イエローフラッグを無視して走行したり、さらには危険走行等をしたプレーヤのトータルタイムは、これらの評価結果がペナルティとして加算された時間となるため、最終結果として表示される順位及びトータルタイムは、プレーヤの実感を反映した公平なものとなる。
【0080】
さらに、図12に示す成績表示画面では、順位やトータルタイム等の最終成績に影響を与えないが、プレーヤの技量を具体的に評価し、プレーヤにラップタイムを縮めるためのヒント等を与える第2タイプの個別評価項目の結果が表示される。
【0081】
具体的には、プレーヤが4周してゴールインするまでの間の、ベストラップタイム600が、A〜Eの5段階にランク付けして表示されるとともに、その時のラップタイムと、他のプレーヤと比較した場合のラップタイムの順位が表示される。
【0082】
さらに、スタートしてからゴールインするまでのコース内走行率の表示610もA〜Eの5段階にランク付けして表示するとともに、そのパーセンテイジも表示される。
【0083】
さらに、コーナー脱出スピード620も、5段階にランク付けして表示される。
【0084】
さらに、これら第2タイプの個別評価項目の平均が、トータルランク630としてA〜Eの5段階表示される。このトータルランクは、図10(D)に示すように、各第2タイプの個別評価項目のランクの平均値を四捨五入し、これを総合ランクとして表示されるものである。このような演算処理は、成績演算表示用処理部130で行われる。
【0085】
これらの第2タイプの個別評価項目600〜630のランク付け表示は、最終成績には反映されないが、これらのランクが上がるようにプレーすることにより、プレーヤの最終成績は確実に向上する。
【0086】
従って、従来何度タイムアタックしても、ベストラップを上回ることができなかったプレーヤは、このような第2タイプの個別評価項目の評価結果に基づき自分の欠点を把握し、再度コースにアタックし、ラップタイムやトータルタイムを短縮し、ゲームを楽しむことができるようになる。
【0087】
次に、本実施の形態の具体的な処理例について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0088】
まずプレーヤが模擬バイク2へまたがり、コインを投入しゲームを開始すると、図3に示すコースのスタートポイントSからプレーヤバイクが、他のプレーヤの操縦するバイクや、コンピュータの操縦するバイクと競争しながらスタートする。
【0089】
そして、成績演算表示用処理部130は、ゲームがスタートすると、まずステップS10において、スタートからゴールインまでのトータルタイムの測定を開始する。
【0090】
次にステップS12において、前述した第1、第2タイプの個別評価項目を設定し、プレーヤバイクの走行データに基づき、必要に応じて対応する個別評価項目の評価を行う。
【0091】
次に、ステップS16において、評価結果をゲーム画面上にリアルタイム表示するか否かを判断し、リアルタイム表示が必要なデータは、次のステップS18で画面上に画像表示する。
【0092】
例えば、図8に示すように、評価エリアa2、a3を通過したプレーヤバイクに対しては、図8に示すようにゲーム画面上にコーナー脱出速度430を画像表示する。
【0093】
また、例えばプレーヤバイクが、評価エリアa1、すなわちシケインを通過する際には、プレーヤは図6、プレーヤバイクの速度を適宜制御しながら、図6(A)〜(C)に示すように体重移動によりプレーヤバイクを右に倒し、さらに図7(A)、(B)に示すように左側に倒すようにしてこれを操縦しなければならない。
【0094】
この時、プレーヤバイクの移動軌跡が、図中310に示すようにコース内を正確に通過していったか、また図中300に示すようにシケインを通過したがコースアウトしたかも、前述したステップS14で判断する。
【0095】
コースアウトしたと判断した場合には、次のステップS16で、この評価結果が画面表示されるものと判断され、ステップS18で、図9に示すようにトータルタイムに3秒加算する旨のペナルティ表示400が行われる。
【0096】
このようにして、ステップS14で所定の項目の評価が行われると、次にステップS16でその評価結果の画像表示が必要か否かが判断され、必要であると判断された場合には、次のステップS18でその評価結果に基づくメッセージまたはデータがゲーム画面上に画像表示される。
【0097】
次に、ステップS20で、その評価結果が、最終成績に影響を与える第1タイプの評価項目なのか、影響を与えない第2タイプの評価項目なのかが判断される。
【0098】
そして、例えばシケインにおけるコースアウトといった、第1タイプの評価項目の評価結果であると判断された場合には、その評価結果がペナルティとして、次のステップS22でトータルタイムに反映される。これにより、ゲーム画面上に表示されるトータルタイム表示440も、このペナルティを反映した時間に変更される。
【0099】
このようなステップS14〜ステップS22の一連の処理を、ゲームが終了するまで繰り返し行う。
【0100】
そして、ステップS24でゲームが終了したと判断されると、次にステップS26で、図12に示す成績表示画面の表示が行われる。
【0101】
この成績表示画面には、プレーヤバイクがスタートしてからゴールインするまでのトータルタイム表示510と、順位500が最終成績を表すデータとして表示される。
【0102】
さらに、第2タイプの個別評価項目、すなわちベストラップ表示600、コース内走行率の表示610、コーナー脱出速度の表示620及びそのトータルランク表示630が行われる。
【0103】
次に、本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図13用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012、1014が、システムバス1016により相互にデータ送受信可能に接続されている。そして前記画像生成IC1010にはディスプレイ1018が接続され、音生成IC1008にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1024が接続されている。
【0104】
情報記憶媒体1006は、プログラム、表示物を表現するための画像データ、音データ等が主に格納されるものである。例えば家庭用ゲーム装置ではゲームプログラム等を格納する情報記憶媒体としてCD−ROM、ゲームカセット、DVD等が用いられる。また業務用ゲーム装置ではROM等のメモリが用いられ、この場合には情報記憶媒体1006はROM1002になる。
【0105】
コントロール装置1022はゲームコントローラ、操作パネル等に相当するものであり、プレーヤがゲーム進行に応じて行う判断の結果を装置本体に入力するための装置である。
【0106】
情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、CPU1000は装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004はこのCPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算結果等が格納される。また本実施形態を実現するための論理的な構成を持つデータ構造は、このRAM又は情報記憶媒体上に構築されることになる。
【0107】
更に、この種の装置には音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていてゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やバックグラウンド音楽等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音はスピーカ1020によって出力される。また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006等から送られる画像情報に基づいてディスプレイ1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。なおディスプレイ1018として、いわゆるヘッドマウントディスプレイ(HMD)と呼ばれるものを使用することもできる。
【0108】
また、通信装置1024はゲーム装置内部で利用される各種の情報を外部とやりとりするものであり、他のゲーム装置と接続されてゲームプログラムに応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介してゲームプログラム等の情報を送受することなどに利用される。
【0109】
そして図1〜図10、図12で説明した種々の処理は、図11のフローチャートに示した処理等を行うプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。なお画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。
【0110】
さて前述した図2は、本実施形態を業務用ゲーム装置に適用した場合の例を示すものである。この場合、装置に内蔵されるシステム基板1106には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されている。
【0111】
そして、移動体がコースを移動するゲームを行うための情報であって、ゲームの最終成績に影響する第1タイプの個別評価項目及びプレーヤの技術的な評価を行うための第2タイプの個別評価項目を設定し、前記移動体の移動に基づき各個別評価項目の評価を行うための情報と、第2タイプの個別評価項目の評価結果を出力するための処理を行うとともに、前記移動体の最終成績に、前記第1タイプの個別評価項目の評価結果を反映させ出力するための処理を行うための情報と、を含む情報等は、システム基板1106の情報記憶媒体であるメモリ1108に格納される。
【0112】
以下、これらの情報を格納情報と呼ぶ。これらの格納情報は、上記の種々の処理を行うためのプログラムコード、画像情報、音情報、表示物の形状情報、テーブルデータ、リストデータ、プレーヤ情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0113】
図14(A)に、本実施形態を家庭用のゲーム装置に適用した場合の例を示す。プレーヤはディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してゲームを楽しむ。この場合、上記格納情報は、本体装置に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1206、ICカード1208、1209等に格納されている。
【0114】
図14(B)に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300と通信回線1302を介して接続される端末1304-1〜1304-nとを含むゲーム装置に本実施形態を適用した場合の例を示す。この場合、上記格納情報は、例えばホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、メモリ等の情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304-1〜1304-nが、CPU、画像生成IC、音生成ICを有し、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、ゲーム画像、ゲーム音を生成するためのゲームプログラム等が端末1304-1〜1304-nに配送される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304-1〜1304-nに伝送し端末において出力することになる。
【0115】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0116】
例えば本実施形態ではバイクゲームに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず種々のゲーム(競争ゲーム、スポーツゲーム、対戦ゲーム、ロールプレイングゲーム、シューティングゲーム等)に適用できる。
【0117】
また本発明は、家庭用、業務用のゲーム装置のみならず、シミュレータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置、パーソナルコンピュータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステム基板等の種々の画像生成装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本実施の形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例である。
【図2】本実施の形態のゲーム装置の外観概略図である。
【図3】ゲーム空間中に設定されたレーシングコースの一例を示す説明図である。
【図4】レーシングコース上に設定されたシケイン部分でのコース取りの概略説明図である。
【図5】コース上に設定された急カーブのコース取りの概略説明図である。
【図6】同図(A)〜(C)は、模擬バイクに乗ったプレーヤが、体重移動により右方向に操舵する一連の操作の説明図である。
【図7】同図(A)、(B)は、模擬バイクに乗ったプレーヤが、体重移動しながら左方向に操舵する一連の操作の説明図である。
【図8】プレーヤバイクが急カーブを曲がってコーナーを脱出する状態でのゲーム画面の説明図である。
【図9】プレーヤバイクがシケインを通過直後のゲーム画面の概略説明図である。
【図10】第2タイプの各評価項目の概略説明図であり、同図(A)は、ラップタイムに対する5段階の評価のための説明図であり、同図(B)、はコース内走行率に対する5段階の評価のための説明図であり、同図(C)は、異なる急カーブの評価エリアa2、a3でのコーナー脱出速度に対する5段階の評価のための説明図であり、同図(D)は、第2タイプの評価項目の評価結果を、総合ランクとして評価するための概略説明図である。
【図11】本実施の形態の詳細な処理例を説明するためのフローチャート図である。
【図12】ゲーム終了後に表示される成績表示画面の説明図である。
【図13】本実施の形態を実現できるハードウエア構成の一例を示す図である。
【図14】同図(A)、(B)は、本実施の形態が適用される種々の形態の装置の例を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
10 操作部
12 表示部
100 処理部
110 評価部
112 第1の処理部
114 第2の処理部
120 記憶部
130 成績演算表示用処理部
190 情報記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤの操作する移動体がコース上を移動するゲームを行うためのシステムであって、
前記コース上に所定の評価エリアを設定する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データを記憶する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況を検出する検出手段と、
前記検出された移動体の移動状況と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行う評価手段と、
前記記憶された評価結果を出力する処理を行うための出力処理手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲームは、
前記移動体が、ゲーム空間内に設定されたコースをプレーヤの操作に従って移動しゴールインするまでの時間で最終成績が決定され
前記評価データは、
最終成績を高めるために必要なプレーヤ操作のプレー技術の評価を行うためのデータであることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかにおいて、
前記評価エリアは、
前記コース上のカーブの出口エリアに設定され、
前記評価データは、
前記カーブの出口エリアにおける移動体のコーナー脱出速度に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データとして形成され、
前記検出手段は、
前記移動体の移動状況として、前記カーブの出口エリアにおける移動体のコーナ−脱出速度を検出し、
前記評価手段は、
前記検出されたカーブにおける移動体のコーナー脱出速度と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記出力処理手段は、
前記評価結果が得られた場合に、当該評価結果をその都度表示するための処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項2、請求項2に従属する請求項3および請求項4のいずれかにおいて、
前記出力処理手段は、
前記最終成績とともに前記評価結果を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
プレーヤの操作する移動体がコース上を移動するゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶された情報記憶媒体であって、
前記プログラムは、
前記コース上に所定の評価エリアを設定する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データを記憶する手段と、
前記評価エリアにおける移動体の移動状況を検出する検出手段と、
前記検出された移動体の移動状況と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行う評価手段と、
前記記憶された評価結果を出力する処理を行うための出力処理手段と、
としてコンピュータを機能させることを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項7】
請求項6において、
前記ゲームは、
前記移動体が、ゲーム空間内に設定されたコースをプレーヤの操作に従って移動しゴールインするまでの時間で最終成績が決定され
前記評価データは、
最終成績を高めるために必要なプレーヤ操作のプレー技術の評価を行うためのデータであることを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項8】
請求項6、7のいずれかにおいて、
前記評価エリアは、
前記コース上のカーブの出口エリアに設定され、
前記評価データは、
前記カーブの出口エリアにおける移動体のコーナー脱出速度に関連付けてプレーヤのプレー技術の評価を行うための評価データとして形成され、
前記検出手段は、
前記移動体の移動状況として、前記カーブの出口エリアにおける移動体のコーナー脱出速度を検出し、
前記評価手段は、
前記検出されたカーブにおける移動体のコーナー脱出速度と前記評価データとに基づき、プレーヤのプレー技術を評価し、評価結果を記憶手段に記憶する処理を行うことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれかにおいて、
前記出力処理手段は、
前記評価結果が得られた場合に、当該評価結果をその都度表示するための処理を行うことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項10】
請求項7、請求項7に従属する請求項8および請求項9のいずれかにおいて、
前記出力処理手段は、
前記最終成績とともに前記評価結果を表示することを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−117772(P2007−117772A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−32145(P2007−32145)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【分割の表示】特願平10−347906の分割
【原出願日】平成10年11月20日(1998.11.20)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】