説明

ゲームシステム

【課題】遊戯カードの特性を十分に生かした興趣溢れるゲームシステムを提供する。
【解決手段】カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムである。キャラクタ同士の対戦における対戦状況に基づいて、勝敗とは別個に、各キャラクタに付与する所定の対戦ポイントを演算する対戦ポイント演算手段と、キャラクタ同士の対戦を複数回設定する複数対戦設定手段と、複数対戦設定手段により設定された複数回の対戦について、演算手段により演算された各キャラクタに付与される対戦ポイントをキャラクタを設定した遊戯者グループ毎に集計する対戦ポイント集計手段と、対戦ポイント集計手段により集計された対戦ポイントに基づいて、複数回の対戦における遊戯者グループ間の勝敗を決定する複数対戦勝敗決定手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯カードを使用したゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯用カードとしては従来からトランプカードが一般的であるが、トレーディングカードなどの各種遊戯用カードを用いたゲームも人気を集めている。
【0003】
キャラクターの絵や、攻撃力、体力を表示させた対戦カードを、相手の対戦カードと見せ合って攻防を繰り返して対戦させ、先に相手の対戦カードを倒すことにより勝敗を競うカードゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
近年では、バーコード等の識別コードを記載した遊戯カードを、カードリーダーを備えたゲーム機により読み取ることにより、カードゲームを実行するゲームシステムが登場している(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−204874号公報
【特許文献2】国際公開第WO2005/105238A1パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、遊戯カードの特性を十分に生かした興趣溢れるゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によるゲームシステムは、カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムであって、キャラクタ同士の対戦における対戦状況に基づいて、勝敗とは別個に、各キャラクタに付与する所定の対戦ポイントを演算する対戦ポイント演算手段と、キャラクタ同士の対戦を複数回設定する複数対戦設定手段と、前記複数対戦設定手段により設定された複数回の対戦について、前記演算手段により演算された各キャラクタに付与される対戦ポイントを前記キャラクタを設定した遊戯者グループ毎に集計する対戦ポイント集計手段と、前記対戦ポイント集計手段により集計された対戦ポイントに基づいて、前記複数回の対戦における遊戯者グループ間の勝敗を決定する複数対戦勝敗決定手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様によるゲームシステムは、カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムであって、前記読み込み手段により読み込まれた前記カードに記録されたコードに対応するキャラクタを設定するキャラクタ設定手段と、各対戦に対して、前記キャラクタ設定手段により設定される複数のキャラクタが有する強さの合計の最大値を設定する合計強さ設定手段と、前記キャラクタ設定手段によりキャラクタを設定する際に、設定されるキャラクタが有する強さと、前記合計強さ設定手段により設定された前記強さの合計の最大値とに基づいて、前記キャラクタ設定手段によりキャラクタの設定の可否を判断する判断手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様によるゲームシステムは、カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムであって、前記読み込み手段により読み込まれた前記カードに記録されたコードに対応するフラグを設定するフラグ設定手段と、前記フラグ設定手段により設定された前記フラグに基づいて、前記コンピュータプログラム実行手段により実行されるプログラムにおける分岐における判断を行う判断手段とを有し、前記判断手段による判断に基づいて、前記コンピュータプログラム実行手段により実行されるプログラムの内容が変更されることを特徴とする。
【0009】
上述したゲームシステムにおいて、前記フラグ設定手段は、前記読み込み手段により読み込まれたカードに記録されたコードが、予め定められたコードのいずれにも該当しない場合には、所定時間経過するまで、前記読み込み手段により前記カードを読み込めないようにするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、キャラクタ同士の対戦における対戦状況に基づいて、勝敗とは別個に、各キャラクタに付与する所定の対戦ポイントを演算する対戦ポイント演算手段と、キャラクタ同士の対戦を複数回設定する複数対戦設定手段と、複数対戦設定手段により設定された複数回の対戦について、演算手段により演算された各キャラクタに付与される対戦ポイントをキャラクタを設定した遊戯者グループ毎に集計する対戦ポイント集計手段と、対戦ポイント集計手段により集計された対戦ポイントに基づいて、複数回の対戦における遊戯者グループ間の勝敗を決定する複数対戦勝敗決定手段とを設けたので、遊戯カードの特性を十分に生かした興趣溢れるゲームシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[一実施形態]
本発明の一実施形態によるゲームシステムについて図面を用いて説明する。本実施形態のゲームシステムは、図1乃至図2に示す遊戯装置に、図3乃至図8に示す遊戯カードを読み込ませて遊戯を行う。
【0012】
本願出願人は、遊戯カードを用いたゲームシステムとして、甲虫の対戦をテーマとしたゲームシステム(「甲虫王者ムシキング」(登録商標))を開発している。遊戯カードを遊戯装置に読み込ませ、データ入力して遊ぶ。この遊戯装置では、甲虫をコンピュータグラフィックス技術により、ディスプレイモニター上に映し出し、甲虫をあらゆる角度から動画表示して遊ぶ。
【0013】
このゲームシステムの遊戯内容は、甲虫同士を闘わせるカード格闘ゲームである。遊戯カードには、甲虫の種類を示すムシカードと、対戦における技を示すワザカードとを用いる。遊戯装置に設けたカードリーダから、ムシカードとワザカードとを組み合わせて入力し、ジャンケン方式で格闘させる。本物そっくりに再現された世界の甲虫と、それらが繰り出す必殺技が醍醐味となっている。
【0014】
本実施形態のゲームシステムでは、甲虫の代わりに恐竜の対戦をテーマにしたゲームシステム(「古代王者恐竜キング」(登録商標))としている点が異なるが、その他の点については基本的に同様である。
【0015】
(遊戯装置)
本実施形態のゲームシステムで用いる遊戯装置を図1に示す。図1は遊戯装置の正面図である。
【0016】
遊戯装置10は、高さ130cmの縦型の筺体を有している。遊戯装置10の中央手前には操作卓12が張り出ている。操作卓12中央には、カードリーダ13がカードを縦方向にスキャンできるように取り付けられている。カードリーダ13の左右両側の操作卓12上には、それぞれ、押すことにより操作される3つの入力ボタン14、15が設けられている。3つの入力ボタン14a、14b、14cは、主として、1P側の遊戯者のジャンケン入力のためのボタンであり、3つの入力ボタン15a、15b、15cは、主として、1P側の遊戯者のジャンケン入力のためのボタンである。入力ボタン14a、15aの表面には「グー」の絵柄が記載され、入力ボタン14b、15bの表面には「チョキ」の絵柄が記載され、入力ボタン14c、15cの表面には「パー」の絵柄が記載されている。
【0017】
遊戯装置10の操作卓12の上部には、ディスプレイモニター16が正面向きで筺体に取り付けられている。
【0018】
遊戯装置10の操作卓12の下部には、カード取り出し口17が設けられている。遊戯装置10の筐体内のカードベンダー(図示せず)から遊戯カードが排出する。遊戯装置10の操作卓12の左下部には、コインセレクタ19が設けられている。遊戯装置10の操作卓12の右下部には、スピーカ18が設けられている。このスピーカ18から、ゲーム中の様々な効果音が出力される。
【0019】
遊戯者は、ゲーム代金となる硬貨をコインセレクタ19に投入する。投入された硬貨が受け入れられると、カードベンダー(図示せず)からカード取り出し口17に遊戯カードが排出される。排出された遊戯カードを、遊戯装置10のカードリーダ13によりスキャンして、様々な指示を行う。なお、硬貨を使用する代わりに電子マネーを使用してもよい。
【0020】
(情報処理装置)
本実施形態の遊戯装置10に設けられた情報処理装置(ゲームボード)について図2を用いて説明する。図2はゲームボードである情報処理装置100のブロック図である。
【0021】
情報処理装置100は、プログラムの実行により全体を制御するCPU101と、情報処理装置100を起動させるためのプログラムを格納するブートロム(BOOT ROM)104と、CPU101によって実行される画像生成プログラムその他のプログラムやデータを格納するシステムメモリ102とを有している。一般的な情報処理プログラムを実行するコンピュータや、カードゲーム等のプログラムを実行する可能なパーソナルコンピュータやゲーム装置などのゲーム情報処理装置として機能する。
【0022】
CPU101によって実行されるプログラムやデータには、ゲームを制御するプログラムやデータのほか、表示すべき画像を生成、制御するためのプログラムやデータも含まれる。本実施形態におけるベースキャラクタデータおよびキャラクタの部位データや、キャラクタ生成プログラム等が相当する。
【0023】
表示画像を生成するためには、システムメモリ102内に、表示するオブジェクトを構成する3次元ローカル座標データを有するポリゴンデータ(頂点データ)や、NURBS(Non Uniform Rational B-Spline)データ(曲面や制御点データ)を格納しておき、CPUやジオメトリプロセッサ(図示しない)によって、これを3次元仮想空間のワールド座標系に配置してローカル座標をワールド座標系に変換する。
【0024】
更に、ワールド座標系に、遊戯者の操作やゲームの進行に伴って生成される視点座標を設定して、この視点から所定の視方向および画角でみた視野範囲にあるオブジェクトを、視点座標を原点とした視点座標系に変換して、この変換されたオブジェクトの座標をレンダリングプロセッサ107に送信する。
【0025】
レンダリングプロセッサ107は、送られてきたオブジェクトの座標に対して、まず、光源処理などの補間処理や、グラフィックメモリ108に格納されたテクスチャーデータをオブジェクトに貼り付けてオブジェクトの表面にディテールを施す。さらにレンダリングプロセッサ107は、3次元の立体オブジェクトから、ディスプレイモニター16に表示するために2次元平面(スクリーン)にオブジェクト(ポリゴン)を投影して2次元座標データ(スクリーン座標系)に変換し、Z座標の深さが浅いポリゴン即ち視点座標に近いポリゴンから優先的に表示するようにして2次元画像を生成して、これをCRTや液晶表示装置等のディスプレイモニター16に出力する。
【0026】
このように、CPU101とレンダリングプロセッサ107は、画像生成プログラムによって制御されて画像生成手段117として機能する。
【0027】
なお、本実施形態のキャラクタ評価手段は、CPU101およびシステムメモリ102により構成され、キャラクタ生成手段は、CPU101、システムメモリ102およびレンダリングプロセッサ107、グラフィックメモリ108により構成されている。
【0028】
情報処理装置100には、カードに記録されたコードを入力するカードリーダ13、操作入力スイッチ14a、14b、14c、15a、15b、15c、投入された硬貨を検出するコインセレクタ19等の入力手段が設けられている。
【0029】
情報処理装置100には、ゲームの途中の結果データを記憶して、次回以降に同じゲームを行う場合にこれを読み出して、続きからゲームを再開するためにバックアップメモリ116が設けられている。
【0030】
情報処理装置100には、音声を生成するサウンドプロセッサ109と、生成される音声のデータを記憶するサウンドメモリ110とが設けられ、サウンドプロセッサ109はサウンドメモリ110に記憶されたデータに基づいて音声のデジタル信号を生成し、D/A変換器(図示省略)等によりアナログ音声に変換してスピーカ18やヘッドフォン(図示せず)に音声を出力する。
【0031】
情報処理装置100には、プログラムデータ記憶装置や記憶媒体103が設けられ、これら記憶媒体103に格納されたゲームプログラムやデータがシステムメモリ102、グラフィックメモリ108、サウンドメモリ110に読み込まれる。
【0032】
記憶媒体103に格納されたデータには、ゲームを制御するプログラムやデータのほか、表示すべき画像を生成、制御するためのプログラムやデータが含まれる。
【0033】
これら記憶媒体には、CD−ROMやDVD−ROMのような光学式に読み取り可能な媒体や、マスクROMやフラッシュメモリのような電気的に読み取り可能な媒体も含まれる。
【0034】
情報処理装置100には、通信インターフェース111およびモデム114が設けられ、LANやモデム114を介してネットワークに接続されている。
【0035】
情報処理装置100は、コインセレクタ19にてゲーム代金に見合う硬貨が投入されると、カードディスペンサー115に遊戯カードを払い出す払い出し信号を送り、カードディスペンサー115は遊戯カード1枚を払い出す。
【0036】
情報処理装置100の上述した構成要素はバス等の信号線で接続され、バスアービタ106によってプログラムやデータの各構成要素間の入出力が制御されている。
【0037】
(遊戯カード)
本実施形態のゲームシステムで用いる遊戯カードの具体例を図3乃至図5に示す。
【0038】
本実施形態の遊戯カードは、トランプサイズと呼ばれる縦88mmで横63mmの厚手の紙製のカードである。本実施形態では6種類の遊戯カード(恐竜キングカード)が用意されている。恐竜を設定するための恐竜カード(図3)、技を設定するためのわざカード(図4)、物語に登場するキャラクタを設定するためのキャラクターカード(図5)である。
【0039】
(恐竜カード)
恐竜カード20について図3を用いて説明する。図3に恐竜カード20の表面を示す。なお、恐竜カード20の裏面には恐竜の解説等が記載されているが、詳細な説明は省略する。
【0040】
恐竜カード20を、遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより、遊戯者のパートナーとなる恐竜を設定することができる。
【0041】
図3に示すように、恐竜カード20の表面中央には、恐竜の画像が記載される恐竜ビジュアル欄21が設けられ、恐竜ビジュアル欄21内の上部には、恐竜名が記載される恐竜名欄21aが設けられている。図3では、恐竜ビジュアル欄21にトリケラトプス(TRICERATOPS)の画像が記され、恐竜名欄21aに「TRICERATOPS」と記されている。
【0042】
恐竜カード20の表面上部中央には、カード名(恐竜カード)とカード番号が記載される恐竜カード番号表記欄22が設けられている。図3では、恐竜カード番号表記欄22に「Dinosaur Card Dino-21」と記されている。
【0043】
恐竜カード20の表面左上部には、この恐竜が必殺技を出すためのじゃんけんの手が記載されるじゃんけんマーク欄23が設けられている。この恐竜カード20を用いて恐竜を設定し、このじゃんけんマーク欄23で表記されているじゃんけんの手で勝つと、大きなダメージを与える必殺技を出すことができる。図3では、じゃんけんマーク欄23に「チョキのマーク」が記されている。
【0044】
恐竜カード20の表面最上縁には、使用可能な超わざカード(後述する)を確認するための図柄が記載されたタイプチェッカー欄24が設けられている。タイプチャッカー欄24に記載された図柄と、後述する超わざカードのタイプチェッカー欄に記載された図柄とが合えば、その超わざカードを使うことができる。
【0045】
恐竜カード20の表面下部中央には、強さが数値で記載される強さ表記欄25が設けられている。図3では、強さ表記欄25に「Strength 1400」と記されている。
【0046】
恐竜カード20の表面左下部には、テクニックが数値で記載されるテクニック表記欄26が設けられている。このテクニック表記欄26に記載された数値の大きい方が、後述するわざカードを使うときにパワーアップ数値が大きくなる。図3では、テクニック表記欄26に「Technique 700」と記されている。
【0047】
恐竜カード20の表面右下部には、この恐竜が有する属性が記載される属性マーク欄27が設けられている。各恐竜は、それぞれ、「炎」「水」「雷」「土」「草」「風」「炎」のうちのいずれかの属性を有している。図3では、属性マーク欄27に、属性「雷」を示す図柄が記載されている。
【0048】
恐竜カード20の表面最下縁には、後述するわざカードとの相性を確認するための相性チェッカー欄28が設けられている。相性チェッカー欄28に記載された図柄と、後述するわざカードの相性チェッカー欄に記載された図柄とが合えば、そのわざカードとの相性が合っていることが確認できる。
【0049】
恐竜カード20の表面の左右縁部には、遊戯装置10のカードリーダー13によるカード読取のためのバーコードが描かれたバーコード欄29が設けられている。
【0050】
恐竜カードとしては、その他に、シークレット恐竜カード、色違い恐竜カード等の他の特殊な恐竜カードがある。
【0051】
シークレット恐竜カードは、恐竜カードの一種ではあるが、カード面に恐竜が表示されていない特殊な恐竜カードである。シークレット恐竜カードでは、そのカード表面には恐竜名が記載されておらず、そのカード裏面には恐竜名の文字数と同じ数の「?」により恐竜名を秘匿状態で記載している。遊戯者は、シークレット恐竜カードを見ただけではどのような恐竜が現れるのか予想がつかない。シークレット恐竜カードを、遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより所定の恐竜が生成され、遊戯者は、ディスプレイモニター16上に表示された恐竜を見て、初めてパートナーとなる恐竜を知ることができる。
【0052】
色違い恐竜カードは、恐竜カードの一種ではあるが、カード面に表示された恐竜の体色が異なる特殊な恐竜カードである。色違い恐竜カードについては、一般の恐竜カードとは異なるゲーム制御がなされるが、その詳細については説明を省略する。
【0053】
(わざカード)
わざカード50について図4を用いて説明する。図4にわざカード50の表面を示す。なお、わざカード50の裏面にはわざの解説等が記載されているが、詳細な説明は省略する。
【0054】
恐竜カード20を遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませる等により、遊戯者のパートナーとなる恐竜を設定した後に、わざカード50を、遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより、遊戯者のパートナーとなる恐竜に様々なわざを覚えさせることができる。
【0055】
図4に示すように、わざカード50の表面中央には、わざの画像が記載されるわざビジュアル欄51が設けられ、わざビジュアル欄51内の上部には、わざ名が記載されるわざ名欄51aが設けられている。わざビジュアル欄51内の右下部には、わざの効果が記載されるわざ効果欄51bが設けられている。わざビジュアル欄51内の左下部には、わざの発動条件が記載されるわざ発動条件欄51cが設けられている。
【0056】
図4では、わざビジュアル欄51にストンピングハンマー(STOMPING HAMMER)の画像が記され、わざ名欄51aに「STOMPING HAMMER」と記され、わざ効果欄51bに「Rams your opponent with its fall, then stomps it the ground」と記され、わざ発動条件欄51cに「Must win with rock to use this move」と記されている。
【0057】
わざカード50の表面上部中央には、カード名(わざカード)とカード番号が記載されるわざカード番号表記欄52が設けられている。図4では、わざカード番号表記欄52に「Move Card Move-02」と記されている。
【0058】
わざカード50の表面左上部には、このわざカード50のわざを割当てることができるじゃんけんの手が記載されるじゃんけんマーク欄53が設けられている。このわざカード50を用いてわざを設定し、このじゃんけんマーク欄53で表記されているじゃんけんの手で勝つと、大きなダメージを与える必殺技を出すことができる。図4では、じゃんけんマーク欄53に「グーのマーク」が記されている。
【0059】
わざカード50の表面最上縁には、使用可能な恐竜カード20を確認するための図柄が記載されたタイプチェッカー欄54が設けられている。タイプチャッカー欄54に記載された図柄と、前述した恐竜カード20のタイプチェッカー欄に記載された図柄とが合えば、そのわざカードを使うことができる。
【0060】
わざカード50の表面右下部には、テクニックが数値で記載されるテクニック表記欄56が設けられている。このテクニック表記欄56に記載された数値の大きい方が、わざのパワーアップ数値が大きくなる。図4では、テクニック表記欄56に「Technique 500」と記されている。
【0061】
わざカード50の表面最下縁には、恐竜カード20との相性を確認するための相性チェッカー欄58が設けられている。相性チェッカー欄58に記載された図柄と、恐竜カード20の相性チェッカー欄に記載された図柄とが合えば、その恐竜カードとの相性が合っていることが確認できる。
【0062】
わざカード50の表面の左右縁部には、遊戯装置10のカードリーダー13によるカード読取のためのバーコードが描かれたバーコード欄59が設けられている。
【0063】
わざカードとしては、その他に、超わざカード等の他の特殊なわざカードがある。
【0064】
超わざカードは、わざカードの一種であるが、「炎」「水」「雷」「土」「草」「風」「炎」のうちのいずれかの属性が与えられており、属性の一致する恐竜カードに対してのみ使用することができる。恐竜カードの属性と一致すると、攻撃力が大きく相手に大きなダメージを与える必殺技を出すことができる。
【0065】
(キャラクターカード)
キャラクターカード70について図5を用いて説明する。図5にキャラクターカード70の表面を示す。なお、キャラクターカード70の裏面にはキャラクタの解説等が記載されているが、詳細な説明は省略する。
【0066】
恐竜カード20やわざカード50を読み込ませる前に、このキャラクターカード70を遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより、恐竜対戦ゲームにおいて登場する恐竜以外のキャラクタ、例えば、恐竜を操る悪者や、その悪者と闘う少年等が登場するストーリにおけるキャラクタの能力や性格等を変化させたりする。これにより、遊戯者に対して、恐竜対戦ゲームの勝負だけでなく、恐竜対戦ゲームにおいて展開するストーリ等に幅広い興味を持たせることができる。
【0067】
図5に示すように、キャラクターカード70の表面中央には、キャラクターが記載されるキャラクタービジュアル欄71が設けられ、キャラクタービジュアル欄71内の上部には、キャラクター名が記載されるキャラクター名欄71aが設けられている。わざビジュアル欄71内の右下部には、キャラクターのプロフィールが記載されるキャラクタープロフィール欄71bが設けられている。
【0068】
図5では、キャラクタービジュアル欄71に主人公マックス(MAX)の画像が記され、キャラクター名欄71aに「Max」と記され、キャラクタープロフィール欄71bに「12 years old. Loves dinosaurs and hates being wrong. His father is an archaeologist.」と記されている。
【0069】
キャラクターカード70の表面上部中央には、カード名(キャラクターカード)とカード番号が記載されるキャラクターカード番号表記欄72が設けられている。図5では、キャラクターカード番号表記欄72に「Character Card C-01」と記されている。
【0070】
キャラクターカード70の表面左上部には、このキャラクターカード70が有する属性が記載されるキャラクター属性欄73が設けられている。このキャラクターカード70を用いて恐竜以外のキャラクターを設定する場合に、このキャラクター属性欄73で表記されている属性と、使用した恐竜カードやわざカードの属性とが一致すると、恐竜対戦ゲームにおいて展開するストーリやキャラクタに影響を与えることができる。
【0071】
キャラクターカード70の表面最上縁には、使用可能な恐竜カード20を確認するための図柄が記載されたタイプチェッカー欄74が設けられている。タイプチャッカー欄74に記載された図柄と、前述した恐竜カード20のタイプチェッカー欄に記載された図柄とが合えば、ストーリ等において特別な演出が行われることとなる。
【0072】
キャラクターカード70の表面の左右縁部には、遊戯装置10のカードリーダー13によるカード読取のためのバーコードが描かれたバーコード欄79が設けられている。
【0073】
(各種テーブル)
本実施形態のゲームシステムで用いる遊戯装置10には、遊戯カードを用いた恐竜の対戦ゲームを実行するために、各遊戯カードのオリジナルのデータを格納するためのカードテーブルと、恐竜の対戦ゲームを実行するためのデータを格納するためのゲームデータテーブルが用意されている。
【0074】
カードテーブルは、遊戯カード(恐竜キングカード)の種類(恐竜カード、シークレット恐竜カード、色違い恐竜カード、わざカード、超わざカード、キャラクターカード)に応じて3つのカードテーブル(恐竜カードテーブル200(図6(a))、わざカードテーブル210(図6(b))、キャラクタカードテーブル220(図6(c))が用意されている。カードテーブル200、210、220は、情報処理装置100のプログラムデータ記憶装置や記憶媒体103に格納されており、ゲームプログラムの実行時にシステムメモリ102にロードされる。
【0075】
ゲームデータテーブルは、対戦するプレイヤー(1P、2P)に応じて2つ用意される恐竜データテーブル301、302(図7(a1)(a2))と、わざデータテーブル311、312(図7(b1)(b2))と、キャラクターデータテーブル321、322(図7(c1)(c2))と、共通のじゃんけんテーブル330(図7(d))とが用意されている。ゲームデータテーブル301、302、…は、情報処理装置100のシステムメモリ102に格納されている。
【0076】
(カードテーブル)
本実施形態のカードテーブルについて図6を用いて説明する。図6(a)は、恐竜カード、シークレット恐竜カード及び色違い恐竜カード用の恐竜カードテーブル200であり、図6(b)は、わざカード及び超わざカード用のわざカードテーブル210であり、図6(c)は、キャラクターカード用のキャラクタカードテーブル220である。
【0077】
(恐竜カードテーブル)
恐竜カードテーブル200は、図6(a)に示すように、カード番号欄、恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄が設けられている。
【0078】
恐竜カードの場合、例えば、カード番号「竜−01」の恐竜カードに対して、恐竜名欄に「ティラノサウルス」が格納され、属性欄に「炎」が格納され、必殺技欄に「パー」が格納され、強さ欄に「2000」が格納され、テクニック欄に「300」が格納され、モデルデータ欄に「Tyrannosaurus」が格納されている。
【0079】
また、他の恐竜カードとして、例えば、カード番号「竜−02」の恐竜カードに対して、恐竜名欄に「サイカニア」が格納され、属性欄に「土」が格納され、必殺技欄に「パー」が格納され、強さ欄に「2000」が格納され、テクニック欄に「300」が格納され、モデルデータ欄に「Saichania」が格納されている。
【0080】
シークレット恐竜カードの場合、例えば、カード番号「秘−01」のシークレット恐竜カードに対して、恐竜名欄に「テリジノサウルス」が格納され、属性欄に「?(なし)」が格納され、必殺技欄に「グー」が格納され、強さ欄に「1500」が格納され、テクニック欄に「∞(無限)」が格納され、モデルデータ欄に「Therizinosaurus」が格納されている。
【0081】
また、他のシークレット恐竜カードとして、例えば、カード番号「秘−03」のシークレット恐竜カードに対して、恐竜名欄に「ディノニクス」が格納され、属性欄に「?(なし)」が格納され、必殺技欄に「パー」が格納され、強さ欄に「?(ランダム)」が格納され、テクニック欄に「∞(無限)」が格納され、モデルデータ欄に「Deinonychus」が格納されている。
【0082】
このように、恐竜カードテーブル200においては、シークレット恐竜カードについても恐竜名が記載されているが、シークレット恐竜カードそのものには恐竜名は記載されていない。すなわち、シークレット恐竜カードのカード表面に恐竜名は記載されておらず、カード裏面に恐竜名の文字数と同じ数の「?」が記載されている。
【0083】
色違い恐竜カードの場合、例えば、カード番号「竜−38A」の色違い恐竜カードにたいして、恐竜名欄に「イリテーター」が格納され、属性欄に「水」が格納され、必殺技欄に「グー」が格納され、強さ欄に「1000」が格納され、テクニック欄に「1000」が格納され、モデルデータ欄に「Irritator A」が格納されている。
【0084】
また、他の色違い恐竜カードとして、例えば、カード番号「竜−40A」の色違い恐竜カードにたいして、恐竜名欄に「ウエロサウルス」が格納され、属性欄に「土」が格納され、必殺技欄に「パー」が格納され、強さ欄に「1000」が格納され、テクニック欄に「1000」が格納され、モデルデータ欄に「Wuerhosaurus A」が格納されている。
【0085】
このように、恐竜カードテーブル200においては、色違い恐竜カードについてカード番号の末尾に「A」が付け加えられており、図5に示すように、色違い恐竜カード40の属性マーク欄47には、「炎」「水」「雷」「土」「草」「風」「炎」のいずれかの属性マークに、属性「アクト団」を示す図柄「A」が付されている。
【0086】
(わざカードテーブル)
わざカードテーブル210は、図6(b)に示すように、カード番号欄、技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄が設けられている。
【0087】
わざカードの場合、例えば、カード番号「技−01」のわざカードに対して、技名欄に「テイルスマッシュ」が格納され、属性欄に「なし」が格納され、技の強さ欄に「なし」が格納され、相性欄に「◎◎○○○○」が格納され、テクニック欄に「200」が格納され、モデルデータ欄に「Tail Smash」が格納されている。
【0088】
また、他のわざカードとして、例えば、カード番号「技−02」のわざカードに対して、技名欄に「デスグラインド」が格納され、属性欄に「なし」が格納され、技の強さ欄に「なし」が格納され、相性欄に「△△◎◎○○」が格納され、テクニック欄に「500」が格納され、モデルデータ欄に「Death Grind」が格納されている。
【0089】
超わざカードの場合、例えば、カード番号「炎−02」の超わざカードに対して、技名欄に「ビッグファイアボム」が格納され、属性欄に「炎」が格納され、技の強さ欄に「なし」が格納され、相性欄に「タイプチェッカー赤」が格納され、テクニック欄に「なし」が格納され、モデルデータ欄に「Big fire bomb」が格納されている。
【0090】
他の超わざカードとして、例えば、カード番号「土−02」の超わざカードに対して、技名欄に「ビッグモールアタック」が格納され、属性欄に「土」が格納され、技の強さ欄に「なし」が格納され、相性欄に「タイプチェッカー紫」が格納され、テクニック欄に「なし」が格納され、モデルデータ欄に「Big mole attack」が格納されている。
【0091】
(キャラクターカードテーブル)
キャラクターカードテーブル220は、図6(c)に示すように、カード番号欄、キャラクター名欄、属性欄が設けられている。
【0092】
キャラクタカードの場合、例えば、カード番号「D−01」のキャラクタカードに対して、キャラクタ名欄に「リュウタ」が格納され、属性欄に「炎」が格納されている。
【0093】
他のキャラクタカードとして、例えば、カード番号「D−02」のキャラクタカードに対して、キャラクタ名欄に「リュウタ」が格納され、属性欄に「雷」が格納されている。
【0094】
(ゲームデータテーブル)
本実施形態のゲームデータテーブルについて図7を用いて説明する。図7(a1)(a2)は恐竜データテーブル301、302であり、図7(b1)(b2)はわざデータテーブル311、312であり、図7(c)はキャラクタカードテーブル320であり、図7(d)はじゃんけんテーブル330である。
【0095】
(恐竜データテーブル)
恐竜データテーブル301、302は、図7(a1)(a2)に示すように、対戦する各プレイヤーに対して設けられている。
【0096】
1P側の恐竜データテーブル301には、図7(a1)に示すように、恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄が設けられ、これらの欄に、対戦する1P側の恐竜データが格納される。
【0097】
例えば、1P側の遊戯者がカード番号「竜−01」の恐竜カードを用いた場合には、1P側の恐竜データテーブル301には、恐竜名欄に「ティラノサウルス」が格納され、属性欄に「炎」が格納され、必殺技欄に「パー」が格納され、強さ欄に「2000」が格納され、テクニック欄に「300」が格納され、モデルデータ欄に「Tyrannosaurus」が格納される。
【0098】
2P側の恐竜データテーブル302には、図7(a2)に示すように、恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄が設けられ、これらの欄に、対戦する2P側の恐竜データが格納される。
【0099】
例えば、2P側の遊戯者がカード番号「竜−02」の恐竜カードを用いた場合には、2P側の恐竜データテーブル302には、恐竜名欄に「サイカニア」が格納され、属性欄に「土」が格納され、必殺技欄に「パー」が格納され、強さ欄に「2000」が格納され、テクニック欄に「300」が格納され、モデルデータ欄に「Saichania」が格納される。
【0100】
(わざデータテーブル)
わざデータテーブル311、312は、図7(b1)(b2)に示すように、対戦する各プレイヤーに対して設けられている。
【0101】
1P側のわざデータテーブル311には、図7(b1)に示すように、技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄が設けられている。
【0102】
例えば、1P側の遊戯者がカード番号「技−01」のわざカードを用いた場合には、1P側のわざデータテーブル311には、技名欄に「テイルスマッシュ」が格納され、属性欄に「なし」が格納され、技の強さ欄に「なし」が格納され、相性欄に「◎◎○○○○」が格納され、テクニック欄に「200」が格納され、モデルデータ欄に「Tail Smash」が格納される。
【0103】
2P側のわざデータテーブル312には、図7(b1)に示すように、技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄が設けられている。
【0104】
例えば、2P側の遊戯者がカード番号「技−02」のわざカードを用いた場合には、2P側のわざデータテーブル312には、技名欄に「デスグラインド」が格納され、属性欄に「なし」が格納され、技の強さ欄に「なし」が格納され、相性欄に「△△◎◎○○」が格納され、テクニック欄に「500」が格納され、モデルデータ欄に「Death Grind」が格納される。
【0105】
(キャラクターデータテーブル)
キャラクターデータテーブル321、322は、図7(c1)(c2)に示すように、対戦する各プレイヤーに対して設けられている。
【0106】
1P側のキャラクターデータテーブル321には、図7(c1)に示すように、キャラクタの名前欄、属性欄が設けられている。例えば、1P側の遊戯者がカード番号「D−01」のキャラクターカードを用いた場合には、1P側のキャラクターデータテーブル321には、キャラクタ名欄に「リュウタ」が格納され、属性欄に「炎」が格納される。
【0107】
2P側のキャラクターデータテーブル322には、図7(c2)に示すように、キャラクタの名前欄、属性欄が設けられている。例えば、2P側の遊戯者がカード番号「D−02」のキャラクターカードを用いた場合には、2P側のキャラクターデータテーブル322には、キャラクタ名欄に「リュウタ」が格納され、属性欄に「雷」が格納される。
【0108】
(じゃんけんデータテーブル)
じゃんけんデータテーブル330は、図7(d)に示すように、対戦するプレイヤーに共通に設けられている。
【0109】
じゃんけんデータテーブル330には、1P側のじゃんけんデータ欄と、2P側のじゃんけんデータ欄とが設けられている。
【0110】
例えば、1P側のじゃんけんデータ欄に「じゃんけんのグー」が格納され、2P側のじゃんけんデータ欄に「じゃんけんのチョキ」が格納されると、1Pのプレイヤーがじゃんけんの勝負に勝利したことが判断できる。
【0111】
(ゲーム概要)
本実施形態のゲームシステムによりゲームの概要について説明する。本実施形態のゲームは遊戯カードを用いた恐竜の対戦ゲームである。
【0112】
このゲームの遊戯内容は、恐竜同士を闘わせるカード格闘ゲームである。遊戯カードには、恐竜を示す恐竜カードと、対戦における技を示すわざカードとを用いる。また、必要に応じてキャラクターを示すキャラクターカードを用いる。
【0113】
遊戯者が遊戯装置10に硬貨を投入すると、遊戯カードである恐竜カード又はわざカードを1枚排出する。遊戯装置10に設けたカードリーダ13から、1P側プレイヤーと2P側プレイヤーがそれぞれ恐竜カードとわざカードとを組み合わせて入力し、対戦する恐竜を設定する。その後、1P側プレイヤーと、2P側プレイヤーが、3つの入力ボタン14a、14b、14cと、3つの入力ボタン15a、15b、15cにより、じゃんけんの種別を入力してじゃんけんの勝負を行う。
【0114】
じゃんけんで勝利した側のプレイヤーの恐竜が、じゃんけんで敗北した側のプレイヤーの恐竜を、設定したわざにより攻撃する様子がディスプレイモニター16に表示される。
【0115】
(ゲーム進行の具体例)
本実施形態のゲームシステムによるゲーム進行の具体例について図8乃至図10を用いて説明する。図8乃至図10は本実施形態のゲームシステムによるゲーム進行を示すフローチャートである。
【0116】
遊戯装置10は、図8のフローチャートに示すように、ディスプレイモニター16にゲームベンダーのロゴを表示し(ステップA01)、それに続いて、アドバタイズ画面を表示し(ステップA02)、その後、遊戯者によるコイン投入を待つ(ステップA03)。
【0117】
遊戯者によりゲーム代金となる硬貨がコインセレクタ19に投入され、コインセレクタ19により投入された硬貨が受け入れられると、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16にカード払い出し画面を表示し(ステップA04)、カード払い出し処理を実行する(ステップA05)。カードベンダー(図示せず)からカード取り出し口17に遊戯カードが排出される。
【0118】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16にモード選択画面を表示する(ステップA06)。本実施形態では、ひとりのプレイヤーがコンピューターを相手にして対戦ゲームを行う一人あそびのモードと、ふたりのプレイヤーにより対戦ゲームを行う二人あそびのモードとがある。遊戯装置10は、遊戯者によるモード選択を待つ(ステップA07)。遊戯者の選択により、一人あそびのゲーム処理(図9)又は二人あそびのゲーム処理(図10)に移る。
【0119】
遊戯者により、1P側の入力ボタン14a、14b、14cのいずれかが押されると、一人あそびのモードが選択され、2P側の入力ボタン15a、15b、15cのいずれかが押されると、二人あそびのモードが選択される。
【0120】
なお、一人あそびのモードを選択する際に、1P側の入力ボタン14a、14b、14cのうちの押すボタンの数によりコンピューターの強さを変えるようにしてもよい。
【0121】
例えば、入力ボタン14a、14b、14cのいずれかひとつが押されると、コンピューターは通常の強さで対戦するが、入力ボタン14a、14b、14cのふたつが同時に押されると、コンピューターは通常より強くなり、入力ボタン14a、14b、14cがみっつ同時に押されると、コンピューターは最も強くなるようにしてもよい。
【0122】
(一人あそび)
本実施形態における一人あそびのゲーム処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0123】
遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に一人あそび用のイベントシーンを表示する(ステップB01)。
【0124】
まず、遊戯装置10は、遊戯カードとしてキャラクターカード70の入力を待つ(ステップB02)。
【0125】
遊戯者が、カードリーダ13にキャラクターカード70を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれたキャラクターカード70に基づいてキャラクターの変化を設定する(ステップB03)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたキャラクターカード70のカード番号に基づいて、キャラクターカードテーブル220からそのカード番号のキャラクター名と属性を読み出し、1P側のキャラクターデータテーブル321の名前欄と属性欄に格納する。
【0126】
遊戯者により入力ボタン14a〜15cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、キャラクターの変化はないと判断されてキャラクターの変化がない旨設定する(ステップB04)。すなわち、1P側のキャラクターデータテーブル321の名前欄と属性欄に特殊データ、例えば、0000、FFFFを格納する。
【0127】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップB05)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとして恐竜カード20の入力を待つ(ステップB06)。
【0128】
遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて恐竜を設定する(ステップB07)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0129】
遊戯者により入力ボタン14a〜15cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、恐竜カードの入力はないと判断されて、予め定められた恐竜、例えば、トリケラトプスに設定する(ステップB08)。すなわち、1P側恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に、予め定められた恐竜の各データを格納する。
【0130】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16にわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップB09)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとしてわざカード50の入力を待つ(ステップB10)。
【0131】
遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいてわざを設定する(ステップB11)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側わざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0132】
遊戯者により入力ボタン14a〜15cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、わざカードの入力はないと判断されて、予め定められたわざを設定する(ステップB12)。すなわち、1P側わざデータテーブル302の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に、予め定められたわざの各データを格納する。
【0133】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側恐竜データテーブル301に格納されたデータに基づいて生成した1P側の恐竜が登場する画面を表示する(ステップB13)。
【0134】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に表示された1P側の恐竜をパワーアップする処理を行う(ステップB14)。
【0135】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、対戦する2P側の恐竜として、2P側恐竜データテーブル302に格納されたデータに基づいて生成したCPU側の恐竜が登場する画面を表示する(ステップB15)。
【0136】
なお、2P側恐竜データテーブル302、2P側わざデータテーブル312、2P側キャラクターテーブル322には、一人あそびのゲーム処理開始後の所定のタイミングで、予め定められたCPU側の恐竜、わざ、キャラクターの各データを格納しておく。
【0137】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に表示されたCPU側の恐竜をパワーアップする処理を行う(ステップB16)。
【0138】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側の恐竜とCPU側の恐竜とが闘うバトルシーンを表示すると共に、遊戯者とCPUとによりじゃんけんの勝負を行う(ステップB17)。遊戯者が、3つの入力ボタン14a、14b、14cのいずれかを押して、グー、チョキ、パーのいずれかを入力すると、入力したじゃんけん種別を、じゃんけんデータテーブル330の1P側に格納し、ディスプレイモニター16に表示する。同時に、CPUは、予め決めておいたグー、チョキ、パーのいずれかを、じゃんけんデータテーブル330の2P側に格納し、ディスプレイモニター16に表示し、じゃんけん勝負を行う(ステップB17)。
【0139】
じゃんけんデータテーブル330に基づいて、遊戯者がじゃんけんに勝利したかを判断する(ステップB18)。
【0140】
遊戯者がじゃんけんに勝利した場合には、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側わざデータテーブル311に格納された技を用いて、1P側の恐竜が2P側の恐竜(CPU側の恐竜)を攻撃して、1P側の恐竜が勝利するシーンを表示し(ステップ19)、続いて、勝利したことを示す終了画面を表示し(ステップ20)、対戦ゲームを終了する(ステップB21)。
【0141】
遊戯者がじゃんけんに敗北した場合には、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、2P側わざデータテーブル312に格納された技を用いて、2P側の恐竜(CPU側の恐竜)が1P側の恐竜を攻撃して、1P側の恐竜が敗北する終了画面を表示し(ステップ22)、対戦ゲームを終了する(ステップB23)。
【0142】
(二人あそび)
本実施形態における二人あそびのゲーム処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。
【0143】
遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に二人あそび用のイベントシーンを表示する(ステップC01)。
【0144】
まず、遊戯装置10は、遊戯カードとして1P側のキャラクターカード70の入力を待つ(ステップC02)。1P側の遊戯者が、カードリーダ13にキャラクターカード70を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれたキャラクターカード70に基づいて1P側のキャラクターの変化を設定する(ステップC03)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたキャラクターカード70のカード番号に基づいて、キャラクターカードテーブル220からそのカード番号のキャラクター名と属性を読み出し、1P側のキャラクターデータテーブル321の名前欄と属性欄に格納する。
【0145】
遊戯者により入力ボタン14a〜14cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、1P側のキャラクターの変化はないと判断され、1P側のキャラクターの変化がない旨設定する(ステップC04)。すなわち、1P側のキャラクターデータテーブル321の名前欄と属性欄に特殊データ、例えば、0000、FFFFを格納する。
【0146】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に1P側の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップC05)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとして1P側の恐竜カード20の入力を待つ(ステップC06)。
【0147】
遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて1P側の恐竜を設定する(ステップC07)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0148】
遊戯者により入力ボタン14a〜14cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、1P側の恐竜カードの入力はないと判断され、1P側の恐竜として、予め定められた恐竜、例えば、トリケラトプスに設定する(ステップC08)。すなわち、1P側恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に、予め定められた恐竜の各データを格納する。
【0149】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に1P側のわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップC09)。そして、遊戯カードとして1P側のわざカード50の入力を待つ(ステップC10)。
【0150】
遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて1P側のわざを設定する(ステップC11)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側わざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0151】
遊戯者により入力ボタン14a〜14cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、1P側のわざカードの入力はないと判断され、1P側はわざがない旨設定する(ステップC12)。すなわち、1P側わざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に、予め定められたわざの各データを格納する。
【0152】
次に、遊戯装置10は、遊戯カードとして2P側のキャラクターカード70の入力を待つ(ステップC13)。
【0153】
2P側の遊戯者が、カードリーダ13にキャラクターカード70を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれたキャラクターカード70に基づいて2P側のキャラクターの変化を設定する(ステップC14)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたキャラクターカード70のカード番号に基づいて、キャラクターカードテーブル220からそのカード番号のキャラクター名と属性を読み出し、2P側のキャラクターデータテーブル322の名前欄と属性欄に格納する。
【0154】
遊戯者により入力ボタン15a〜15cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、2P側のキャラクターの変化はないと判断され、2P側のキャラクターの変化がない旨設定する(ステップC15)。すなわち、2P側のキャラクターデータテーブル322の名前欄と属性欄に特殊データ、例えば、0000、FFFFを格納する。
【0155】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に2P側の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップC16)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとして2P側の恐竜カード20の入力を待つ(ステップC17)。
【0156】
遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて2P側の恐竜を設定する(ステップC18)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、2P側恐竜データテーブル302の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0157】
遊戯者により入力ボタン15a〜15cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、2P側の恐竜カードの入力はないと判断され、2P側の恐竜として、予め定められた恐竜、例えば、トリケラトプスに設定する(ステップC19)。すなわち、2P側恐竜データテーブル302の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に、予め定められた恐竜の各データを格納する。
【0158】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に2P側のわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップC20)。そして、遊戯カードとして2P側のわざカード50の入力を待つ(ステップC21)。
【0159】
遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて2P側のわざを設定する(ステップC22)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、2P側わざデータテーブル312の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0160】
遊戯者により入力ボタン15a〜15cが押されるか、又は、所定時間が経過すると、2P側のわざカードの入力はないと判断され、2P側はわざがない旨設定する(ステップC23)。すなわち、2P側わざデータテーブル312の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に、予め定められたわざの各データを格納する。
【0161】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側恐竜データテーブル301に格納されたデータに基づいて生成した1P側の恐竜が登場する画面を表示する(ステップC24)。
【0162】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に表示された1P側の恐竜をパワーアップする処理を行う(ステップC25)。
【0163】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、2P側恐竜データテーブル302に格納されたデータに基づいて生成した2P側の恐竜が登場する画面を表示する(ステップC26)。
【0164】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に表示された2P側の恐竜をパワーアップする処理を行う(ステップC27)。
【0165】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側の恐竜と2P側の恐竜とが闘うバトルシーンを表示すると共に、1P側の遊戯者と2P側の遊戯者によりじゃんけんの勝負を行う(ステップC28)。1P側の遊戯者は、3つの入力ボタン14a、14b、14cのいずれかを押して、グー、チョキ、パーのいずれかを入力し、2P側の遊戯者は、3つの入力ボタン15a、15b、15cのいずれかを押して、グー、チョキ、パーのいずれかを入力し、それらじゃんけんの入力結果をディスプレイモニター16に表示し、じゃんけん勝負を行う(ステップC28)。じゃんけんデータテーブル330に基づいて、遊戯者がじゃんけんに勝利したかを判断する。
【0166】
1P側の遊戯者がじゃんけんに勝利した場合には、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側わざデータテーブル311に格納された技を用いて、1P側の恐竜が2P側の恐竜を攻撃して、1P側の恐竜が勝利するシーンを表示し(ステップC29)、続いて、勝利したことを示す終了画面を表示し(ステップC30)、対戦ゲームを終了する(ステップC31)。
【0167】
2P側の遊戯者がじゃんけんに勝利した場合には、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、2P側わざデータテーブル312に格納された技を用いて、2P側の恐竜が1P側の恐竜を攻撃して、2P側の恐竜が勝利するシーンを表示し(ステップC29)、続いて、勝利したことを示す終了画面を表示し(ステップC30)、対戦ゲームを終了する(ステップC31)。
【0168】
(キャラクターカードによるゲーム制御)
キャラクターカード70を用いた場合のゲーム制御について説明する。例えば、二人ゲームにおいて1P側の遊戯者がキャラクターカード70を用いた場合について説明する。
【0169】
ステップC29では、例えば、1P側の恐竜が2P側の恐竜を攻撃して、1P側の恐竜が勝利するシーンを表示する。このとき、1P側の恐竜や、2P側の恐竜とは別のキャラクター、例えば、恐竜を操る悪者や、その悪者と闘う少年等が登場するストーリをあわせてディスプレイモニター16に表示する。
【0170】
このとき、キャラクターデータテーブル321、322に、データが格納されていない場合には、予め定められた標準的なストーリが展開する。
【0171】
しかしながら、キャラクターデータテーブル321、322に、データが格納されている場合には、その格納されたデータに基づいて、恐竜以外のキャラクタ、例えば、恐竜を操る悪者や、その悪者と闘う少年等のキャラクタの能力や性格等を変化させたりする。
【0172】
これにより、遊戯者に対して、恐竜対戦ゲームの勝負だけでなく、恐竜対戦ゲームにおいて展開するストーリ等に幅広い興味を持たせることができる。
【0173】
(団体戦(チームバトル)モード)
本実施形態のゲームシステムにより遊戯ゲームの一種として、複数の遊戯者がチームを組んで団体で戦う団体戦(チームバトル)モードがある。例えば、10人の遊戯者が2組に分かれて、一人ずつ対戦して5回戦を行い、チームとしての勝敗を争う。20人の遊戯者が2組に分かれて、一人ずつ対戦して10回戦を行い、チームとしての勝敗を争うようにしてもよい。このチームバトルは、多数の遊戯者がアミューズメントセンター等の会場に集まって開く大会における競技として適している。
【0174】
本実施形態の団体戦(チームバトル)モードでは、単に、各対戦毎の勝ち負けにおける勝ちの回数ではなく、対戦時の勝ちぷっり、負けぷっりにそれぞれバトルポイントを与えて、各対戦毎のバトルポイントの合計により、チームの勝敗を決定するようにしている。これにより、単に各対戦の勝敗だけでチームとしての勝敗を決めるよりも、団体戦の最終戦まで勝敗がわからず、最後までゲームを楽しむことができる。各対戦者は、単に勝ち負けだけではなく、たとえ負けたとしても、バトルポイントを獲得することに注力するという戦い方をすることができる。
【0175】
(バトルポイント)
本実施形態のゲームシステムにおけるチームバトルでのバトルポイントの詳細について説明する。
【0176】
バトルポイント計算の全体の指針は次の通りである。
【0177】
まず、バトルポイントは、使用した恐竜や戦闘結果に応じてポイントで評価し、バトルポイントのチーム合計により勝利チームを決定する。
【0178】
また、バトルポイントの計算式としては、勝ったときの計算式と、負けたときの計算式を用意し、使用した恐竜や戦闘結果が同じであっても、勝ったときと負けたときとでは、獲得するバトルポイントが異なる。例えば、負けたときの方が獲得ポイントが多くなるようにして、チームバトルとしての接戦を演出する。
【0179】
また、バトルポイントは、残り体力、自分の恐竜の強さ、戦闘中のプレイ等を参照して変動するようにする。
【0180】
勝った場合のバトルポイントは、例えば、残り体力、初期体力、必殺技決着、パーフェクトボーナス、連続勝利数、連続あいこ数、自分の恐竜の強さ、相手と自分との強さの差等をパラメータとし、これらに所定の定数を掛けて求める。
【0181】
各パラメータについて次のようにしてバトルポイントを定める。
【0182】
残り体力の割合については、残り体力が多ければ多いほどボーナスポイントを与える。
【0183】
必殺わざ決めボーナスについては、最後の決めわざを必殺技で決めたらボーナスポイントを与える。
【0184】
パーフェクトボーナスについては、全てのジャンケンに勝ってパーフェクトを出した場合にはボーナスポイントを与える。
【0185】
連続勝利数については、ジャンケンに連続で勝ったらボーナスポイントを与える。
【0186】
連続あいこ数については、あいこの応酬をした場合、良い勝負をしているという意味でボーナスポイントを与える。
【0187】
自分の恐竜の強さについては、使う恐竜の強さに応じてボーナスポイントを与える。弱い恐竜を使えばポイントを取りやすくする。
【0188】
相手と自分の恐竜の強さの差については、相手の恐竜の方が強い場合にはボーナスポイントを与える。相手と自分の恐竜の強さの差が多いほど多くのボーナスポイントが与えられるようになる。
【0189】
負けた場合のバトルポイントは、例えば、あいこで決着ボーナス、連続勝利数、連続あいこ数、自分の恐竜の強さ、相手と自分との強さの差等をパラメータとし、これらに所定の定数を掛けて求める。
【0190】
あいこで決着ボーナスについては、最後死ぬ時にあいこで粘って死んだらボーナスポイントを与える。
【0191】
連続勝利数については、ジャンケンに連続で勝ったらボーナスポイントを与える。
【0192】
連続あいこ数については、あいこの応酬をした場合、良い勝負をしているという意味でボーナスポイントを与える。
【0193】
自分の恐竜の強さについては、使う恐竜の強さに応じてボーナスポイントを与える。弱い恐竜を使えばポイントを取りやすくする。
【0194】
相手と自分の恐竜の強さの差については、相手の恐竜の方が強い場合にはボーナスポイントを与える。相手と自分の恐竜の強さの差が多いほど多くのボーナスポイントが与えられるようになる。
【0195】
(チームバトルテーブル)
本実施形態のゲームシステムによるチームバトルの具体例について図11乃至図13を用いて説明する。図11は本実施形態のゲームシステムによるチームバトルで使用するチームバトルテーブルを示す図であり、図12は本実施形態のゲームシステムによるチームバトルの動作シーケンスを示すフローチャートであり、図13は本実施形態のゲームシステムによるチームバトルでのゲーム画面を示す図である。
【0196】
チームバトルテーブル400について図11を用いて説明する。
【0197】
本実施形態のゲームシステムで用いる遊戯装置10には、団体戦(チームバトル)を実行するために、各対戦毎の勝敗と獲得ポイントを格納するチームバトルテーブル400が用意されている。チームバトルテーブル400は、チームバトルの実行時に生成され、情報処理装置100のシステムメモリ102に格納されている。
【0198】
チームバトルテーブル400は、各対戦毎に、1P側のバトルポイント欄、1P側の勝敗欄、2P側のバトルポイント欄、2P側の勝敗欄が設けられている。このチームバトルテーブル400では、最大10試合の団体戦が可能となるように、第1試合の対戦から第10試合の対戦に対する欄が設けられている。更に、各対戦の集計データを格納するために、1P側のバトルポイント合計欄、1P側の勝敗合計欄、2P側のバトルポイント合計欄、2P側の勝敗合計欄が設けられている。
【0199】
例えば、図11に示すように、第1試合の1P側のバトルポイント欄には「950pt」が格納され、1P側の勝敗欄には「負け」が格納され、2P側のバトルポイント欄には「1500pt」が格納され、2P側の勝敗欄には「勝ち」が格納され、第2試合の1P側のバトルポイント欄には「1130pt」が格納され、1P側の勝敗欄には「勝ち」が格納され、2P側のバトルポイント欄には「20pt」が格納され、2P側の勝敗欄には「負け」が格納され、第3試合の1P側のバトルポイント欄には「20pt」が格納され、1P側の勝敗欄には「負け」が格納され、2P側のバトルポイント欄には「1600pt」が格納され、2P側の勝敗欄には「勝ち」が格納され、第4試合の1P側のバトルポイント欄には「120pt」が格納され、1P側の勝敗欄には「勝ち」が格納され、2P側のバトルポイント欄には「20pt」が格納され、2P側の勝敗欄には「負け」が格納され、第5試合の1P側のバトルポイント欄には「60pt」が格納され、1P側の勝敗欄には「負け」が格納され、2P側のバトルポイント欄には「1500pt」が格納され、2P側の勝敗欄には「勝ち」が格納され、第1試合から第5試合までの集計データとして、1P側のバトルポイント合計欄には「2280pt」が格納され、1P側の勝敗合計欄には「2勝」が格納され、2P側のバトルポイント合計欄には「4640pt」が格納され、2P側の勝敗合計欄には「3勝」が格納されている。
【0200】
(チームバトル)
本実施形態におけるチームバトルのゲーム処理について、図12のフローチャート、図13のゲーム画面を参照して説明する。
【0201】
遊戯装置10は、図12のフローチャートに示すように、まず、チームバトルのコイン設定を確認する(ステップD01)。通常の一人ゲーム又は二人ゲームでは、例えば、100円のコインを投入して、ゲーム毎に1枚の遊戯カードが払い出される。これに対し、チームバトルでは、対戦する各チームの遊戯者にそれぞれ遊戯カードを提供するために、試合毎に2枚の遊戯カードが払い出される。そのため、通常のゲームの2倍のコイン、すなわち、200円のコインを投入する必要がある。ステップD01では、このようなコイン設定になっているかどうかを確認する。
【0202】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16にゲームベンダーのロゴを表示し(ステップD02)、それに続いて、チームバトルの開始を遊戯者に知らせるためのチームバトルデモ画面を表示する(ステップD03)。
【0203】
次に、遊戯装置10は、遊戯者により、入力ボタン14a、14b、14cと入力ボタン15a、15b、15cのいずれかが押されるのを待って(ステップD04)、チームバトルを開始する。
【0204】
チームバトルが開始されると、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、対決するチーム名、「レッドチーム」「ブルーチーム」と共に、チーム対決を示す画像を表示する(ステップD05)。
【0205】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、チームバトルの何試合目の対戦を行うかを示す画像を表示し(ステップD06)、遊戯者によるコイン投入を待つ。
【0206】
遊戯者によりチームバトルのゲーム代金となる硬貨(200円)がコインセレクタ19に投入され、コインセレクタ19により投入された硬貨が受け入れられる(ステップD07)。
【0207】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図13(a)に示すカード払い出し画面を表示して、1枚目の遊戯カードを払い出す(ステップD08)。図13(a)のカード払い出し画面には、「カードをとって」「ひだりの人がとってね」の文字と共に、左側のレッドチームの遊戯者を指し示すような矢印が表示され、カードベンダー(図示せず)からカード取り出し口17に1枚目の遊戯カードが排出される。
【0208】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図13(b)に示すカード払い出し画面を表示して、2枚目の遊戯カードを払い出す(ステップD09)。図13(b)のカード払い出し画面には、「カードをとって」「みぎの人がとってね」の文字と共に、右側のブルーチームの遊戯者を指し示すような矢印が表示され、カードベンダー(図示せず)からカード取り出し口17に2枚目の遊戯カードが排出される。
【0209】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に1P側の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップD10)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとして1P側の恐竜カード20の入力を待つ。
【0210】
レッドチームの遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると(ステップD11)、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて1P側の恐竜を設定する(ステップD12)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0211】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に1P側のわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップD13)。そして、遊戯カードとして1P側のわざカード50の入力を待つ。
【0212】
レッドチームの遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると(ステップD14)、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて1P側のわざを設定する(ステップD15)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側わざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0213】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に2P側の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップD16)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとして2P側の恐竜カード20の入力を待つ。
【0214】
ブルーチームの遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると(ステップD17)、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて2P側の恐竜を設定する(ステップD18)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、2P側恐竜データテーブル302の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0215】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に2P側のわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップD19)。そして、遊戯カードとして2P側のわざカード50の入力を待つ。
【0216】
ブルーチームの遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると(ステップD20)、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて2P側のわざを設定する(ステップD21)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、2P側わざデータテーブル312の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0217】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、レッドチーム側である1P側恐竜データテーブル301に格納されたデータに基づいて生成したレッドチーム側の恐竜が登場する画面を表示する(ステップD22)。
【0218】
続いて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、ブルーチーム側である2P側恐竜データテーブル302に格納されたデータに基づいて生成したブルーチーム側の恐竜が登場する画面を表示する(ステップD23)。
【0219】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図13(c)に示すように、チーム名である「レッドチーム」及び「ブルーチーム」と、チームバトルの第何試合であるかを示す「第○試合」とを表示する共に、ブルーチーム側の恐竜とレッドチーム側の恐竜とが闘うバトルシーンを表示する(ステップD24)。
【0220】
続いて、レッドチームである1P側の遊戯者と、ブルーチームである2P側の遊戯者によりじゃんけんの勝負を行う(ステップD25)。1P側の遊戯者は、3つの入力ボタン14a、14b、14cのいずれかを押して、グー、チョキ、パーのいずれかを入力し、2P側の遊戯者は、3つの入力ボタン15a、15b、15cのいずれかを押して、グー、チョキ、パーのいずれかを入力し、それらじゃんけんの入力結果をディスプレイモニター16に表示し、じゃんけん勝負を行う。じゃんけんデータテーブル330に基づいて、どちらの遊戯者がじゃんけんに勝利したかを判断する。
【0221】
そのとき、遊戯装置10は、情報処理装置100のシステムメモリ102に格納されているチームバトルテーブル400に、その対戦における、1P側のバトルポイント欄、1P側の勝敗欄、2P側のバトルポイント欄、2P側の勝敗欄に、その勝敗結果に基づいてデータを格納する。そして、チームバトルの集計データである、1P側のバトルポイント合計欄、1P側の勝敗合計欄、2P側のバトルポイント合計欄、2P側の勝敗合計欄が変更される。
【0222】
ブルーチームである2P側の遊戯者がじゃんけんに勝利した場合、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図13(d)に示すように、2P側わざデータテーブル312に格納された技を用いて、2P側の恐竜が1P側の恐竜を攻撃して、2P側の恐竜が勝利するシーンを表示する(ステップD26)。
【0223】
勝利シーンでは、図13(d)に示すように、ゲーム画面下部の中央にチームバトルの第何試合であるかを示す「第○試合」を表示し、ゲーム画面下部の左側に「まけ」の文字と共に、バトルポイントの「60pt」と、負けを示す「×」を表示し、ゲーム画面下部の右側に「かち」の文字と共に、バトルポイントの「1500pt」と、勝ちを示す「○」を表示する。
【0224】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図13(e)に示すように、チームバトルとしての成績を表示する(ステップD27)。
【0225】
図13(e)の成績表示は、チームバトルテーブル400の内容を反映したものである。すなわち、ゲーム画面上部中央に「成績発表」と表示し、その下部にチーム名として「レッドチーム」「ブルーチーム」を表示し、その下部に、レッドチームのバトルポイント及び勝敗、試合名、ブルーチームの勝敗及びバトルポイントを、各対戦毎に表示する。ゲーム画面下部中央に「合計」と表示し、その左右に、チームバトルの集計データとして、レッドチームのバトルポイント合計、勝敗合計、ブルーチームのバトルポイント合計、勝敗合計を表示する。
【0226】
次に、遊戯装置10は、情報処理装置100のシステムメモリ102に格納されてチームバトルテーブル400を参照して、チームバトルとしての全試合が終了したか否かを判断する(ステップD28)。
【0227】
予定された全試合が終了していない場合には、ステップD06に戻り、次の試合を同様に実行する(ステップD06〜D26)。
【0228】
予定された全試合が終了した場合には、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図13(e)に示すように、チームバトルテーブル400に基づいたチームバトルの成績を発表する(ステップD29)。そして、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、勝利チームを讃える演出シーンを表示する(ステップD30)。これによりチームバトルが終了する。
【0229】
このように、本実施形態のゲームシステムによれば、単に、各対戦毎の勝ち負けにおける勝ちの回数ではなく、各対戦毎のバトルポイントの合計により、チームの勝敗を決定するようにしているので、団体戦の最終戦まで勝敗がわからず、最後までゲームを楽しむことができる。
【0230】
(複数恐竜設定・恐竜強さ制限制御)
多数の遊戯者がゲームセンター等の会場に集まって開く大会では、通常では行えない特別なゲームを行えるようにすることが試みられている。
【0231】
例えば、通常の一人ゲームや二人ゲームでは恐竜は1頭しか設定できない。上述したチームバトルにおける各試合においても同様であって、恐竜は1頭しか設定できない。そこで、特別なルールとして、1P側、2P側において、それぞれ、複数の恐竜を設定可能とし、複数の恐竜同士を戦わせるようにしたゲームが提案されている。
【0232】
しかしながら、複数の恐竜を設定できるようにすると、強い恐竜カードを所有している遊戯者がすべての恐竜を強い恐竜に設定してしまう。このように複数の恐竜を設定できるという特別なルールをそのまま適用すると、強い恐竜カードを所有している遊戯者が圧倒的に有利となり、勝敗への興味が薄れてしまうという問題がある。
【0233】
そこで、本実施形態のゲームシステムでは、複数の恐竜が設定可能であり、複数の恐竜同士を戦わせるようにした遊戯ゲームにおいて、複数の恐竜の設定できる強さに制限を加えるようにする。
【0234】
本実施形態のゲームシステムによる恐竜強さ制限制御の具体例について図14乃至図16を用いて説明する。図14は本実施形態のゲームシステムによる恐竜強さ制限制御において使用する強さ制限制御テーブルを示す図であり、図15は本実施形態のゲームシステムによる恐竜強さ制限制御の動作シーケンスを示すフローチャートであり、図16は本実施形態のゲームシステムによる恐竜強さ制限制御でのゲーム画面を示す図である。
【0235】
(強さ制限制御テーブル)
強さ制限制御テーブル500について図14を用いて説明する。
【0236】
本実施形態のゲームシステムで用いる遊戯装置10には、恐竜強さ制限ゲームを実行するために、強さ制限制御テーブル500が用意されている。強さ制限制御テーブル500は、情報処理装置100のシステムメモリ102に格納されている。
【0237】
強さ制限制御テーブル500は、恐竜強さ制限ゲームで設定できる恐竜の頭数を格納する恐竜頭数欄、強さ制限値を格納する強さ制限欄、恐竜の1頭目の強さを格納する1頭目強さ欄、恐竜の2頭目の強さを格納する2頭目強さ欄、恐竜の3頭目の強さを格納する3頭目強さ欄、すべての恐竜の強さを合計した合計強さ欄が設けられている。
【0238】
例えば、図14に示すように、恐竜頭数欄には「3頭」が格納され、強さ制限欄には「3000」が格納されていると、この恐竜強さ制限ゲームでは、3頭の恐竜が設定可能であり、その3頭の恐竜の強さの合計は3000以下となる。
【0239】
(ゲームデータテーブル)
本実施形態では、1回の対戦において複数の恐竜を設定可能であるので、図7(a1)(a2)に示す恐竜データテーブル301、302と、図7(b1)(b2)に示すわざデータテーブル311、312は、設定する恐竜の頭数分用意する。例えば、3頭の恐竜が設定可能であれば、図7(a1)(a2)に示す恐竜データテーブル301、302と、図7(b1)(b2)に示すわざデータテーブル311、312を、それぞれ、3頭分ずつ用意する。
【0240】
(恐竜強さ制限制御の処理)
本実施形態における恐竜強さ制限制御の処理について、図15のフローチャート、図16のゲーム画面を参照して説明する。
【0241】
恐竜強さ制限制御の処理では、恐竜を設定する際の処理が異なり、その他の処理は同じである。本実施形態によるチームバトルの場合であれば、図12のフローチャートにおけるステップD10〜D15の処理、ステップD16〜D20の処理が、図15のフローチャートに示す処理に代わる。なお、一人ゲームであれば、図9のステップB05〜B11の処理が、図15のフローチャートに示す処理に代わる。二人ゲームであれば、図10のステップC05〜C11の処理、ステップC16〜C22の処理が、図15のフローチャートに示す処理に代わる。
【0242】
最初に、例えば、チームバトルのオープニングシーンにおいて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、図16(a)に示すように、設定できる恐竜頭数と、恐竜強さ制限値とを表示する(ステップE00)。図16(a)のゲーム画面の下部に「[大会方式]10人1組 チーム戦 3頭vs3頭」「[強さ制限] 恐竜の強さは3000まで」と表示される。これにより、遊戯者に対して、1回の戦いにおいて3頭の恐竜が設定できること、設定する3頭の恐竜の強さの合計値は3000以下であるという制限があること、を知らせる。なお、このステップE00による表示は、遊戯者に知らせることができる段階であれば、どの段階で表示してもよい。
【0243】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に1頭目の恐竜の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップE01)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとしての恐竜カード20の入力を待つ。
【0244】
遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると(ステップE02)、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて、1頭目の恐竜が予め設定された強さ制限を超えるか否かが判断される(ステップE03)。
【0245】
本実施形態では、3頭の恐竜の強さの合計値は3000以下であるという制限があるので、1頭目の恐竜の強さが2000であると、残りの2頭の恐竜の強さの合計値は1000以下でなければならない。しかしながら、恐竜の強さの最小値は1000に設定されているので、2頭目、3頭目にどの恐竜を選択しても、強さの制限値を超えることは不可避である。
【0246】
そのような場合には、1頭目の恐竜カードを読み込んだ段階で強さ制限を超えると判断し、図16(b)に示すように、ゲーム画面の下部に「強さがオーバーしているよ!」「違う恐竜カードをスキャンして!」を表示すると共に、ゲーム画面の中央部に、現在恐竜を設定している遊戯者が1P側か2P側かがわかるように、1Pを実線で囲み、2Pを破線で囲む表示を行う。そして、ゲーム処理をステップE01に戻す。
【0247】
1頭目の恐竜の強さが1000であると、残りの2頭の恐竜の強さの合計値は2000以下でなければならない。恐竜の強さの最小値は1000であるので、2頭目、3頭目に選択する恐竜により、強さの制限値を超えないようにすることが可能である。
【0248】
そのような場合には、強さ制限を超えていないと判断して、1頭目の恐竜を確定する。そして、強さ制限制御テーブルの1頭目強さ欄に「1000」を格納し、確定した恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側の1頭目の恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0249】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に1頭目の恐竜に対するわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップE04)。そして、遊戯カードとして1頭目の恐竜に対するわざカード50の入力を待つ。
【0250】
遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると(ステップE05)、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて1頭目の恐竜に対するわざを設定する(ステップE06)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側の1頭目のわざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0251】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に2頭目の恐竜の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップE07)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとしての恐竜カード20の入力を待つ。
【0252】
遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると(ステップE08)、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて、2頭目の恐竜が予め設定された強さ制限を超えるか否かが判断される(ステップE09)。
【0253】
本実施形態では、3頭の恐竜の強さの合計値は3000以下であるという制限があり、1頭目の恐竜の強さが1000で確定していると、残りの2頭の恐竜の強さの合計値は2000以下でなければならない。2頭目の恐竜の強さが1500であると、3頭目の恐竜の強さは500以下でなければならない。しかしながら、恐竜の強さの最小値は1000であるので、3頭目にどの恐竜を選択しても、強さの制限値を超えることは不可避である。
【0254】
そのような場合には、2頭目の恐竜カードを読み込んだ段階で強さ制限を超えると判断し、図16(b)に示すように、ゲーム画面の下部に「強さがオーバーしているよ!」「違う恐竜カードをスキャンして!」を表示すると共に、ゲーム画面の中央部に、現在恐竜を設定している遊戯者が1P側か2P側かがわかるように、1Pを実線で囲み、2Pを破線で囲む表示を行う。そして、ゲーム処理をステップE07に戻す。
【0255】
2頭目の恐竜の強さが1000であると、3頭目の恐竜の強さは1000以下でなければならない。恐竜の強さの最小値は1000であるので、3頭目に選択する恐竜により、強さの制限値を超えないようにすることが可能である。
【0256】
そのような場合には、強さ制限を超えていないと判断して、2頭目の恐竜を確定する。そして、強さ制限制御テーブルの2頭目強さ欄に「1000」を格納し、確定した恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側の2頭目の恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0257】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に2頭目の恐竜に対するわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップE10)。そして、遊戯カードとして2頭目の恐竜に対するわざカード50の入力を待つ。
【0258】
遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると(ステップE11)、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて2頭目の恐竜に対するわざを設定する(ステップE12)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側の2頭目のわざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0259】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に3頭目の恐竜の恐竜カードのスキャンを促す画面を表示する(ステップE13)。そして、遊戯装置10は、遊戯カードとしての恐竜カード20の入力を待つ。
【0260】
遊戯者が、カードリーダ13に恐竜カード20を読み込ませると(ステップE14)、カードリーダ13により読み込まれた恐竜カード20に基づいて、3頭目の恐竜が予め設定された強さ制限を超えるか否かが判断される(ステップE15)。
【0261】
本実施形態では、3頭の恐竜の強さの合計値は3000以下であるという制限があり、1頭目の恐竜の強さが1000で、2頭目の恐竜の強さが1000で確定している。このため、3頭目の恐竜の強さは1000以下でなければならない。
【0262】
3頭目の恐竜の強さが1000より大きい場合には、強さ制限を超えると判断し、図16(b)に示すように、ゲーム画面の下部に「強さがオーバーしているよ!」「違う恐竜カードをスキャンして!」を表示すると共に、ゲーム画面の中央部に、現在恐竜を設定している遊戯者が1P側か2P側かがわかるように、1Pを実線で囲み、2Pを破線で囲む表示を行う。そして、ゲーム処理をステップE13に戻す。
【0263】
3頭目の恐竜の強さが1000であると、強さ制限を超えないと判断して、3頭目の恐竜を確定する。そして、強さ制限制御テーブルの2頭目強さ欄に「1000」を格納し、確定した恐竜カード20のカード番号に基づいて、恐竜カードテーブル220からそのカード番号の恐竜名、属性、必殺技、強さ、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側の3頭目の恐竜データテーブル301の恐竜名欄、属性欄、必殺技欄、強さ欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0264】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に3頭目の恐竜に対するわざカードのスキャンを促す画面を表示する(ステップE16)。そして、遊戯カードとして3頭目の恐竜に対するわざカード50の入力を待つ。
【0265】
遊戯者が、カードリーダ13にわざカード50を読み込ませると(ステップE17)、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50に基づいて3頭目の恐竜に対するわざを設定する(ステップE18)。すなわち、カードリーダ13により読み込まれたわざカード50のカード番号に基づいて、わざカードテーブル210からそのカード番号の技名、属性、技の強さ、相性、テクニック、モデルデータを読み出し、1P側の3頭目のわざデータテーブル311の技名欄、属性欄、技の強さ欄、相性欄、テクニック欄、モデルデータ欄に格納する。
【0266】
このようにして1P側の3頭の恐竜を確定した後、同様にして、2P側の3頭の恐竜を確定する。
【0267】
次に、図12に示すように、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側の3頭の恐竜が登場する画面を表示し(ステップD22)、 続いて、2P側の3頭の恐竜が登場する画面を表示する(ステップD23)。
【0268】
次に、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、1P側の3頭の恐竜と、2P側の3頭の恐竜が闘うバトルシーンを表示する(ステップD24)。
【0269】
次に、1P側の遊戯者と2P側の遊戯者によりじゃんけんの勝負を行う(ステップD25)。じゃんけん勝負の結果に基づいて、遊戯装置10は、ディスプレイモニター16に、例えば、1P側の3頭の恐竜のいずれかが、2P側の3頭の恐竜のいずれかを攻撃して、1P側の恐竜が勝利するシーンを表示する(ステップD26)。
【0270】
このように本実施形態のゲームシステムによれば、複数の恐竜が設定可能であり、複数の恐竜同士を戦わせるようにした遊戯ゲームにおいて、複数の恐竜の設定できる強さに制限を加えることができるので、強い恐竜カードを所有している遊戯者が圧倒的に有利となることなく、勝敗への興味を持続することができる。
【0271】
(パスワードカードシステム)
本発明の一実施形態によるゲームシステムでは、ゲーム内容のプログラムをROMに格納して提供する。このROMを遊戯装置10の筐体内に搭載することにより、遊戯装置10はゲームを実行する。
【0272】
通常、ゲーム内容のプログラムを格納したROMを交換することは容易ではないので、遊戯装置10納入後は、基本的にゲーム内容を変更することができない。しかしながら、ゲーム内容をバージョンアップしたり、季節的なキャンペーンを行う等の用途から、ROMの納入後であっても、ゲーム内容を部分的に変更したいという要望は強いものがある。
【0273】
そこで、本実施形態では、ゲーム内容のプログラムをROMで提供するにあたり、第一段階で実施する部分と、第2段階で実施する部分、第3段階で実施する部分等というように段階的に実施するプログラムを予めすべてROMに格納しておき、そのROMを搭載した遊戯装置10として提供する。
【0274】
そして、ゲーム内容を変更する場合には、ゲーム装置提供者は、遊戯カードと同様なバーコードを付したパスワードカードを、ゲームセンター等の店舗管理者に郵送等により配布する。店舗管理者が、配布されたパスワードカードを遊戯装置10に読み込ませることにより、ゲーム内容を変更する。
【0275】
ゲーム装置提供者は店舗管理者にパスワードカードを配布するだけで、ゲーム内容のバージョンアップや、季節的なキャンペーン等を簡便に行うことができる。店舗管理者はパスワードカードを遊戯装置10に読み込ませるという非常に簡単な方法により、ゲーム内容を変更することができる。
【0276】
(パスワードカード)
本実施形態のゲームシステムで用いるパスワードカードの具体例を図17に示す。
【0277】
本実施形態のパスワードカードは、恐竜カード、わざカード等の遊戯カードと同じ形状である。トランプサイズと呼ばれる縦88mmで横63mmの厚手の紙製のカードである。
【0278】
図17(a)は、ストーリー解禁用のパスワードカード80である。パスワードカード80を、遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより、所定のストーリーを解禁することができる。
【0279】
図17(a)に示すように、パスワードカード80の表面中央には、「STORY1 PASSWORD CARD」と記載されていて、このパスワードカード80の用途を識別することができる。パスワードカード80の表面の左右縁部には、遊戯装置10のカードリーダー13によるカード読取のためのバーコードが描かれたバーコード欄82が設けられている。
【0280】
ストーリー解禁用のパスワードカード80は、ストーリー拡張用のカードである。例えば、ROM配布時には実行できなかった後編のストーリーを解禁して、ストーリーを拡張する。なお、ストーリー解禁用のパスワードカード80により一度ストーリーを解禁した後は、元には戻すことはできない。
【0281】
図17(b)は、キャンペーン解禁用のパスワードカード90である。パスワードカード90を、遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより、所定のキャンペーンを解禁することができる。
【0282】
図17(b)に示すように、パスワードカード90の表面中央には、「CAMPAIN2 PASSWORD CARD」と記載されていて、このパスワードカード90の用途を識別することができる。パスワードカード90の表面の左右縁部には、遊戯装置10のカードリーダー13によるカード読取のためのバーコードが描かれたバーコード欄92が設けられている。
【0283】
キャンペーン解禁用のパスワードカード90は、各種のキャンペーンにあわせてソフト内容を変更するための解禁カードである。例えば、クリスマスシーズンではクリスマスの背景になるようにゲーム内容を変更する。
【0284】
図示していないが、キャンペーン解禁用のパスワードカード90とは別個に、キャンペーン終了用のパスワードカードがある。キャンペーン終了用のパスワードカードを、遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませることにより、解禁された所定のキャンペーンを終了する。例えば、クリスマスシーズンが終了すれば、クリスマスの背景をやめて通常の背景となるようにゲーム内容を変更する。
【0285】
なお、キャンペーン解禁用のパスワードカード90を、キャンペーン終了用のパスワードカードとして用いてもよい。すなわち、キャンペーンが解禁されていない状態では、キャンペーン解禁用のパスワードカード90を遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませると、上述したとおり、キャンペーンが解禁される。しかしながら、キャンペーンが解禁されている状態で、キャンペーン解禁用のパスワードカード90を遊戯装置10のカードリーダ13に読み込ませると、現在解禁されているキャンペーンを終了させるようにする。
【0286】
(パスワードカードフラグテーブル)
本実施形態のゲームシステムで用いるパスワードカードフラグテーブル600の具体例を図18に示す。
【0287】
パスワードカードフラグテーブル600は、ゲーム内容を変更するための各種フラグを格納するものである。情報処理装置100のシステムメモリ102に格納され、プログラム実行時に参照される。
【0288】
パスワードカードフラグテーブル600には、ストーリー解禁用に、ストーリー1解禁フラグ欄、ストーリー2解禁フラグ欄、…、ストーリーN解禁フラグ欄が設けられ、キャンペーン解禁用に、キャンペーン1解禁フラグ欄、キャンペーン2解禁フラグ欄、キャンペーン3解禁フラグ欄、…、キャンペーンN解禁フラグ欄が設けられている。
【0289】
これらフラグ欄に格納されているデータ「0」「1」に基づいて、ゲームプログラムの各分岐における行き先をどちらにするか等の判断がなされる。
【0290】
(パスワードカードによるメインテナンス制御)
本実施形態のゲームシステムで用いるパスワードカードによるメインテナンスについて図19のフローチャート、図20のメインテナンス画面を参照して説明する。
【0291】
遊戯装置10の制御パネル(図示せず)を開き、テストボタン(図示せず)を押すと、メインテナンスが開始される(ステップF01)。遊戯装置10のディスプレイモニター16に、図20(a)に示すメインテナンス画面が表示される。
【0292】
図20(a)に示すメインテナンス画面には、メインテナンス項目としての「INPUT TEST」「OUTPUT TEST」「VOLUME ADJUSTMENT」「C.R.T. TEST」「CARD READER TEST」「CARD DISPENSER TEST」「PASSWORD CARD」と共に、メインテナンスを終了するための項目としての「EXIT」が表示される。
【0293】
次に、メインテナンス画面の矢印を操作して、「PASSWORD CARD」の直前に移動させ、テストボタン(図示せず)を押すと、パスワードカード入力項目が選択される(ステップF02)。遊戯装置10のディスプレイモニター16に、図20(b)に示すメインテナンス画面が表示される。
【0294】
図20(b)に示すメインテナンス画面には、「PASSWORD CARD」と共に「PLEASE SCAN PASSWORD CARD」が表示され、店舗管理者にパスワードカードの入力をうながす。
【0295】
店舗管理者が、遊戯装置10のカードリーダ13にパスワードカードを読み込ませ、パスワードカードに記録されたバーコードをスキャンさせると(ステップF03)、遊戯装置10はパスワードカードの種類を判別する(ステップF04)。
【0296】
スキャンしたパスワードカードが、図17(a)に示すストーリー1解禁用のパスワードカード80であると、遊戯装置10のディスプレイモニター16に、図20(c)に示すメインテナンス画面が表示される(ステップF05)。 図20(c)に示すメインテナンス画面には、「PASSWORD CARD」と共に「STORY RELEASE」「”STORY1 OPEN”」が表示され、店舗管理者にストーリー1が解禁されることを知らせる。
【0297】
続いて、パスワードカードフラグテーブル600のストーリー1解禁フラグ欄に「1」が書き込まれる(ステップF06)。その後、テストボタン(図示せず)を押すと、今回のメインテナンスが終了する(ステップF07)。
【0298】
スキャンしたパスワードカードが、図17(b)に示すキャンペーン2解禁用のパスワードカード90であると、遊戯装置10のディスプレイモニター16に、図20(d)に示すメインテナンス画面が表示される(ステップF08)。 図20(d)に示すメインテナンス画面には、「PASSWORD CARD」と共に「CANPAIN RELEASE」「”CANPAIN2 OPEN”」が表示され、店舗管理者にキャンペーン2が解禁されることを知らせる。
【0299】
続いて、パスワードカードフラグテーブル600のキャンペーン2解禁フラグ欄に「1」が書き込まれる(ステップF09)。その後、テストボタン(図示せず)を押すと、今回のメインテナンスが終了する(ステップF07)。
【0300】
スキャンしたパスワードカードが、キャンペーン2終了用のパスワードカード(図示せず)であると、遊戯装置10のディスプレイモニター16に、キャンペーン2を終了する旨のメインテナンス画面(図示せず)が表示される(ステップF10)。これにより、店舗管理者にキャンペーン2が終了することを知らせる。
【0301】
続いて、パスワードカードフラグテーブル600のキャンペーン2解禁フラグ欄に「0」が書き込まれる(ステップF11)。その後、テストボタン(図示せず)を押すと、今回のメインテナンスが終了する(ステップF07)。
【0302】
スキャンしたパスワードカードが、いずれのパスワードカードでもない場合には、遊戯装置10のディスプレイモニター16に、図20(e)に示すメインテナンス画面が表示される。図20(e)に示すメインテナンス画面には、「THIS CARD IS WRONG!」「COUNT 90」「PLEASE WAIT A LITTLE」と表示され、タイマーカウントが開始される(ステップF12)。続いて、カウントが終了したかどうか判断され(ステップF13)、例えば、90秒経過して、タイマがカウントアップするまで待機させられる。タイマーがカウントアップすると、ステップF03に戻る。
【0303】
これは、様々なバーコードを記録したパスワードカードを多数枚作成して、遊戯装置10に次々と読み込ませて、ゲーム内容を変更しようと試行する不正を防止するためである。1枚のパスワードカードを読み込むために一定時間、例えば、90秒必要であれば、多数のパスワードカードを読み込ませるためには非常に長い時間が必要となり、ゲーム内容を変更しようとする不正を防止することができる。
【0304】
なお、上記実施形態では、タイマー時間を90秒に設定したが、それより短い時間、例えば、30秒に設定しても良いし、それより長い時間、例えば、1時間、1日等に設定してもよい。また、タイマーを設けずに再読込を禁止するようにしてもよい。
【0305】
このように本実施形態によれば、ゲーム装置提供者は店舗管理者にパスワードカードを配布するだけで、ゲーム内容のバージョンアップや、季節的なキャンペーン等を簡便に行うことができる。
【0306】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0307】
例えば、上記実施形態では、バーコードが記された遊戯カードを用いたが、コードを読み込むことができれば、他の手段によりカードにコードを付与してもよい。例えば、OCR文字記載のカード、磁気カード、ICカード等を用いてもよい。
【0308】
また、上記実施形態では、ゲームセンタに設置された所謂アーケード型のゲーム装置を例として説明したが、家庭用ゲーム装置や、パーソナルコンピュータ、あるいは携帯電話機等を用いたゲームシステムにも適用することができる。
【0309】
また、上記実施形態では、グー、チョキ、パーによるジャンケンによる対戦を行っているが、対戦の方法はジャンケンに限らない。例えば、武器を用いる場合では、剣、斧、槍を三竦みの強弱関係にしたり、魔法を用いる場合では、光、闇、理(ことわり)を三竦みの強弱関係にしたり、格闘を用いる場合では、打撃、ホールド、投げを三竦みの強弱関係にして対戦に用いてもよい。格闘を用いる場合での三竦みの強弱関係とは、打撃は投げに勝ち、ホールドは打撃に勝ち、投げはホールドに勝つというようにする。更に、三竦みの強弱関係に限らず、四竦みの強弱関係を用いても、五竦みの強弱関係を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0310】
【図1】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯装置を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯カードの一具体例である恐竜カードを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯カードの一具体例であるわざカードを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯カードの一具体例であるキャラクターカードを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯装置内に設けられたテーブルを示す図(その1)である。
【図7】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いる遊戯装置内に設けられたテーブルを示す図(その2)である。
【図8】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるゲーム処理の動作シーケンスを示すフローチャート(その1)である。
【図9】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるゲーム処理の動作シーケンスを示すフローチャート(その2)である。
【図10】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるゲーム処理の動作シーケンスを示すフローチャート(その3)である。
【図11】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるチームバトルで使用するチームバトルテーブルを示す図である。
【図12】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるチームバトルの動作シーケンスを示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるチームバトルでのゲーム画面を示す図である。
【図14】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおける恐竜強さ制限制御において使用する強さ制限制御テーブルを示す図である。
【図15】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおける恐竜強さ制限制御の動作シーケンスを示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおける恐竜強さ制限制御でのゲーム画面を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いるパスワードカードの具体例を示す図である。
【図18】本発明の一実施形態によるゲームシステムで用いるパスワードカードフラグテーブルの具体例を示す図である。
【図19】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるメインテナンス処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態によるゲームシステムにおけるメインテナンス画面を示す図である。
【符号の説明】
【0311】
10…遊戯装置
12…操作卓
13…カードリーダ
14a、14b、14c…入力ボタン
15a、15b、15c…入力ボタン
16…ディスプレイモニター
17…カード取り出し口
18…スピーカ
19…コインセレクタ
20…恐竜カード
21…恐竜ビジュアル欄
21a…恐竜名欄
22…恐竜カード番号表記欄
23…じゃんけんマーク欄
24…タイプチェッカー欄
25…強さ表記欄
26…テクニック表記欄
27…属性マーク欄
28…相性チェッカー欄
29…バーコード欄
50…わざカード
51…わざビジュアル欄
51a…わざ名欄
51b…わざ効果欄
51c…わざ発動条件欄
52…わざカード番号表記欄
53…じゃんけんマーク欄
54…タイプチェッカー欄
56…テクニック表記欄
58…相性チェッカー欄
59…バーコード欄
70…キャラクターカード
71…キャラクタービジュアル欄
71a…キャラクター名欄
71b…キャラクタープロフィール欄
72…キャラクターカード番号表記欄
73…キャラクター属性欄
74…タイプチェッカー欄
79…バーコード欄
80…ストーリー解禁用パスワードカード
82…バーコード欄
90…キャンペーン解禁用パスワードカード
92…バーコード欄
100…情報処理装置
101…CPU
102…システムメモリ
104…ブートロム(BOOT ROM)
106…バスアービタ
107…レンダリングプロセッサ
108…グラフィックメモリ
109…サウンドプロセッサ
110…サウンドメモリ
111…通信インターフェース
114…モデム
115…カードディスペンサー
116…バックアップメモリ
117…画像生成手段
200…恐竜カードテーブル
210…わざカードテーブル
220…キャラクタカードテーブル
301…1P側恐竜データテーブル
302…2P側恐竜データテーブル
311…1P側わざデータテーブル
312…2P側わざデータテーブル
321…1P側キャラクタデータテーブル
322…2P側キャラクタデータテーブル
330…じゃんけんテーブル
400…チームバトルテーブル
500…強さ制限制御テーブル
600…パスワードカードフラグテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムであって、
キャラクタ同士の対戦における対戦状況に基づいて、勝敗とは別個に、各キャラクタに付与する所定の対戦ポイントを演算する対戦ポイント演算手段と、
キャラクタ同士の対戦を複数回設定する複数対戦設定手段と、
前記複数対戦設定手段により設定された複数回の対戦について、前記演算手段により演算された各キャラクタに付与される対戦ポイントを前記キャラクタを設定した遊戯者グループ毎に集計する対戦ポイント集計手段と、
前記対戦ポイント集計手段により集計された対戦ポイントに基づいて、前記複数回の対戦における遊戯者グループ間の勝敗を決定する複数対戦勝敗決定手段と
を有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムであって、
前記読み込み手段により読み込まれた前記カードに記録されたコードに対応するキャラクタを設定するキャラクタ設定手段と、
各対戦に対して、前記キャラクタ設定手段により設定される複数のキャラクタが有する強さの合計の最大値を設定する合計強さ設定手段と、
前記キャラクタ設定手段によりキャラクタを設定する際に、設定されるキャラクタが有する強さと、前記合計強さ設定手段により設定された前記強さの合計の最大値とに基づいて、前記キャラクタ設定手段によるキャラクタの設定の可否を判断する判断手段と
を有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムであって、
前記読み込み手段により読み込まれた前記カードに記録されたコードに対応するフラグを設定するフラグ設定手段と、
前記フラグ設定手段により設定された前記フラグに基づいて、前記コンピュータプログラム実行手段により実行されるプログラムにおける分岐における判断を行う判断手段とを有し、
前記判断手段による判断に基づいて、前記コンピュータプログラム実行手段により実行されるプログラムの内容が変更される
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3記載のゲームシステムにおいて、
前記フラグ設定手段は、
前記読み込み手段により読み込まれたカードに記録されたコードが、予め定められたコードのいずれにも該当しない場合には、所定時間経過するまで、前記読み込み手段により前記カードを読み込めないようにする
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムに対して、
キャラクタ同士の対戦における対戦状況に基づいて、勝敗とは別個に、各キャラクタに付与する所定の対戦ポイントを演算する演算ステップと、
キャラクタ同士の対戦を複数回設定する複数対戦設定ステップと、
前記複数対戦設定ステップにおいて設定された複数回の対戦について、前記演算ステップにおいて演算された各キャラクタに付与される対戦ポイントを前記キャラクタを設定した遊戯者グループ毎に集計する対戦ポイント集計ステップと、
前記対戦ポイント集計ステップにおいて集計された対戦ポイントに基づいて、前記複数回の対戦における遊戯者グループ間の勝敗を決定する複数対戦勝敗決定ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項6】
カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムに対して、
前記読み込み手段により読み込まれた前記カードに記録されたコードに対応するキャラクタを設定するキャラクタ設定ステップと、
各対戦に対して、前記キャラクタ設定ステップにおいて設定される複数のキャラクタが有する強さの合計の最大値を設定する合計強さ設定ステップと、
前記キャラクタ設定ステップにおいてキャラクタを設定する際に、設定されるキャラクタが有する強さと、前記合計強さ設定ステップにおいて設定された前記強さの合計の最大値とに基づいて、前記キャラクタ設定ステップによるキャラクタの設定の可否を判断する判断ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
カードに記録されたコードを読み込むコード読み込み手段と、遊戯者により設定されたキャラクタ同士が対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを有するゲームシステムに対して、
前記読み込み手段により読み込まれた前記カードに記録されたコードに対応するフラグを設定するフラグ設定ステップと、
前記フラグ設定ステップにおいて設定された前記フラグに基づいて、前記コンピュータプログラム実行手段により実行されるプログラムにおける分岐における判断を行う判断ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項8】
請求項7記載のコンピュータプログラムにおいて、
前記フラグ設定ステップは、
前記読み込み手段により読み込まれたカードに記録されたコードが、予め定められたコードのいずれにも該当しない場合には、所定時間経過するまで、前記読み込み手段により前記カードを読み込めないようにする
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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