説明

ゲームプログラム及びゲーム機

【課題】プレイヤの競争心を駆り立て、プレイ意欲を増すことができる、ゲーム要素を消去することを目的とするゲームのゲームプログラム及びゲーム機を提供する。
【解決手段】ゲームプログラム21は、ゲーム機1を、複数の屋形船33と、屋形船33が打ち返す火種36と、火種36が当たる複数の雑魚球37及び四尺球38とを1つのフィールドFに表示する表示手段11と、少なくとも1人のプレイヤPの操作を受け付ける操作部5と、操作部5の操作に応じて、屋形船33を移動させる操作要素移動手段12と、操作要素移動手段12により移動した屋形船33に打ち返された火種36が、雑魚球37及び四尺球38に当たったことに応じて、雑魚球37及び四尺球38を消去する消去手段13と、消去手段13が雑魚球37及び四尺球38を消去したことに応じて、得点を付与する得点付与手段14と、して機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム要素を消去することを目的とするゲームのゲームプログラム及びゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム要素を消去する、例えば、ブロック崩しゲーム機が提案されている(例えば、特許文献1)。一般的に、ブロック崩しゲーム機は、プレイヤがパドルを操作して、パドルでボールを打ち返して、標的であるブロック(ゲーム要素)にボールを当てて崩す(消去する)ことで、崩したブロック数に応じた得点が付与され、プレイ画面のブロックを全て崩すことで、ゲームクリアするゲームを実行するものであった。また、特許文献1に記載のブロック崩しゲーム機は、ブロック崩しのゲームに、パドルや壁によりバウンドされたボールの動きに変化をつけるものであった。
【特許文献1】特開2001−746号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載のような従来のブロック崩しゲーム機は、単に消去したブロック数に応じて得点を与えるものでしかなかった。
本発明の課題は、プレイヤの競争心を駆り立て、プレイ意欲を増すことができる、ゲーム要素を消去することを目的とするゲームのゲームプログラム及びゲーム機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0005】
請求項1の発明は、コンピュータ(1)を、複数の操作要素(33)と、前記操作要素が打ち返す移動要素(36)と、前記移動要素が当たる複数のゲーム要素(37,38)とを1つの表示領域(32)に表示する表示手段(11)と、前記複数の操作要素のうち1つに対応し、少なくとも1人のプレイヤ(P)の操作を受け付ける操作手段(5)と、前記操作手段の操作に応じて、前記操作要素を移動させる操作要素移動手段(12)と、前記操作要素移動手段により移動した前記操作要素に打ち返された前記移動要素が、前記ゲーム要素に当たったことに応じて、前記ゲーム要素を消去する消去手段(13)と、前記消去手段が前記ゲーム要素を消去したことに応じて、得点を付与する得点付与手段(14)と、して機能させること、を特徴とするゲームプログラム(21)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のゲームプログラム(21)において、前記操作手段(5)を、前記複数の操作要素(33a,33b,33c)を各々操作する複数の前記プレイヤ(Pa,Pb,Pc)に対応した複数の操作手段(5a,5b,5c)として機能させ、前記操作要素移動手段(12)を、前記操作手段の各々に対応した前記操作要素を各々移動させるように機能させ、前記得点付与手段(14)を、前記ゲーム要素(37,38)に当たった前記移動要素(36)を打ち返した前記操作要素に対応する前記プレイヤに、前記得点を付与すること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゲームプログラム(21)において、前記表示手段(11)を、異なる色彩により識別される前記複数の操作要素(33)を表示し、打ち返された前記操作要素に対応した色彩に前記移動要素(36)の色彩を変化させて表示するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項4の発明は、請求項3に記載のゲームプログラム(21)において、前記表示手段(11)を、前記複数の操作要素(33)のうち少なくとも2つが重なり合った状態で前記移動要素(36)に当たったことに応じて、打ち返される前の前記移動要素の色彩がいずれかの前記操作要素の色彩と同じである場合には、前記移動要素の色彩を変化させず、打ち返される前の前記移動要素の色彩がいずれの前記操作要素の色彩とも異なる場合には、前記移動要素の色彩をいずれかの前記操作要素の色彩に変化させて表示するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、前記表示手段を、前記操作要素移動手段により移動した前記複数の操作要素のうちの2つがぶつかった場合には、ぶつかり合った2つの前記操作要素を入れ替えて表示するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲームプログラム(21)において、前記表示手段(11)を、種類の異なる前記ゲーム要素(37,38)を表示するように機能させ、前記消去手段(13)を、前記ゲーム要素の種類に応じて、消去する前記ゲーム要素の数を変化させるように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項7の発明は、請求項6に記載のゲームプログラム(21)において、前記得点付与手段(14)を、前記消去手段(13)が消去した前記ゲーム要素(37,38)の数に応じた得点を付与するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のゲームプログラム(21)において、前記表示手段(11)を、複数の前記移動要素(36)を表示するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
【0006】
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のゲームプログラム(21)を記憶する記憶手段(20)と、前記操作手段(5)と、前記操作手段の操作に応じて、前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを実行する制御手段(10)と、を備えたゲーム機(1)である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、複数の操作要素と、操作要素が打ち返す移動要素と、移動要素が当たる複数のゲーム要素とを1つの表示領域に表示するので、1つの表示領域に配置された複数のゲーム要素を、移動要素によって消去するブロック崩しゲームを提供できる。これにより、他の操作要素よりも先に、自分の操作要素に移動要素を当てさせようという競争心理が働くため、プレイヤの競争心を駆り立てることが可能な新しいブロック崩しゲームを提供できる。
【0008】
(2)本発明は、複数の操作手段と複数の操作要素とが対応するので、複数のプレイヤによるプレイを提供できる。また、操作要素を左右に移動させて移動要素を打ち返して、打ち返した移動要素がゲーム要素に当たった場合に、その打ち返したプレイヤに得点を付与するので、プレイヤに、移動要素を他のプレイヤより早く打ち返して得点を得ようという競争心を駆り立たせることができる。
【0009】
(3)本発明は、色彩により操作要素を区別できる。また、打ち返された移動要素の色彩を、打ち返した操作要素の色彩に対応するように変化させるので、得点に結びつく移動要素を、プレイヤに対して視覚的に分かりやすく表示することができる。
【0010】
(4)本発明は、操作要素が重なり合うという、新しい態様のプレイを提供できる。また、色彩が異なる操作要素が重なり合った状態で移動要素が当たった場合にも、打ち返された移動要素の色彩を変化させることができる。
【0011】
(5)本発明は、2つの操作要素がぶつかり合った場合に、操作要素を入れ替えるので、操作要素を表示領域内で自由に移動させることができる。
【0012】
(6)本発明は、種類の異なるゲーム要素を表示して、ゲーム要素の種類に応じて消去するゲーム要素の数を変化させることで、付与する得点も変化させるので、ゲーム要素の種類により変化がつけられて面白味のあるプレイを提供できる。
【0013】
(7)本発明は、複数の移動要素を表示するので、移動要素の数に対応して、プレイの難易度を変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、プレイヤの競争心を駆り立て、プレイ意欲を増すことができる、ゲーム要素を消去することを目的とするゲームのゲームプログラム及びゲーム機を提供するという課題を、ゲームプログラムが、コンピュータを、複数の操作要素と、操作要素が打ち返す移動要素と、移動要素が当たる複数のゲーム要素とを1つの表示領域に表示する表示手段と、複数の操作要素のうち1つに対応し、少なくとも1人のプレイヤの操作を受け付ける操作手段と、操作手段の操作に応じて、操作要素を移動させる操作要素移動手段と、操作要素移動手段により移動した操作要素に打ち返された移動要素が、ゲーム要素に当たったことに応じて、ゲーム要素を消去する消去手段と、消去手段がゲーム要素を消去したことに応じて、得点を付与する得点付与手段と、して機能させることによって実現した。
【0015】
(実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲は、これに限られるものではない。
図1は、本実施形態に係るゲーム機1の全体構成を示す図である。ゲーム機1は、例えば、ゲームセンタ等に設置される大型の業務用ゲーム機であり、複数のミニゲームを複数のプレイヤPで行うことができるビデオゲーム機である。ゲーム機1は、ミニゲームの1つであって、湖上に屋形船が浮かび、その上空が夏の夜空の風景である表示領域内で、プレイヤPが屋形船を操作して、空から降ってくる火種を打ち返して、空に配置された花火球に火種を当てることで、夜空に花火を出現させ、所定の制限時間の間に所定の数の花火を出現させるとゲームクリアになる、「打ち返し花火ゲーム」を行うビデオゲーム機である。
【0016】
ゲーム機1は、筐体2と、表示部3と、音声出力部4と、操作部5と、台座7と、コイン投入口8とを備える。
筐体2は、ゲーム機1のケースである。
表示部3は、ディスプレイ等に代表され、プレイ内容を表示する画面である。表示部3は、プレイヤPが見ながらプレイができるように、プレイヤPの視認可能な位置に配置されている。表示部3には、プレイ開始前は、例えば、ゲーム機1のゲーム内容等を示すデモンストレーション画面が表示され、プレイ中は、プレイに応じた内容の画像が表示される。
音声出力部4は、スピーカ等に代表され、効果音等を出力する装置である。音声出力部4は、表示部3の下方に左右に計2つ配置されている。音声出力部4は、プレイ中にプレイに応じた効果音や音楽を出力し、臨場感溢れるプレイを演出する。
【0017】
操作部5(操作手段)は、音声出力部4の下方かつプレイヤPが操作しやすいように、プレイヤPの腰の位置付近の高さの台座7の上に配置されている。操作部5は、プレイヤPの左右の手による操作入力を受け付ける。操作部5は、3人のプレイヤP(Pa,Pb,Pc)の各々が表示部3に対向して直立して、表示部3を見ながら操作できるように、プレイヤPの左右方向X1からX2に向かって順番に、3つの操作部5(5a,5b,5c)が、均等な間隔で配置されている。プレイヤPaは、操作部5aを、プレイヤPbは、操作部5bを、プレイヤPcは、操作部5cを、それぞれ独立して操作する。なお、操作部5a,5b,5cは、同様の構成を有する。操作部5は、色の異なる4つのボタンが、プレイヤPから見て左右方向Xと手前奥方向Yとに配置されている。
【0018】
コイン投入口8は、台座7の奥方向Y2に設けられている。コイン投入口8は、プレイヤPにより所定のコインが投入される。
所定のコイン投入により、プレイヤPが複数のミニゲームから1つのミニゲームを操作部5を用いて選択することで、ゲーム機1は、選択されたミニゲームのプレイを開始する。なお、ゲーム機1は、例えば、コイン投入口8に代わってプリペイドカード等によって、プレイ料金の支払いを実現できるものを用いてもよい。
【0019】
次に、ゲーム機1の機能ブロックについて説明する。
図2は、本実施形態に係るゲーム機1の機能ブロックを示す図である。
ゲーム機1は、図1で説明した表示部3、音声出力部4、操作部5、コイン投入口8の他、制御部10及び記憶部20を備えており、その各々がバスライン9を介して接続されている。バスライン9は、ゲーム機1内でアドレス信号やデータを伝送するラインである。
【0020】
制御部10は、表示手段11、操作要素移動手段12、消去手段13、得点付与手段14を備える。
制御部10は、情報の演算、及び処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、当該ゲーム機1の全体を制御するものである。制御部10は、後述する記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、ゲーム機1のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0021】
表示手段11は、表示領域であるフィールド表示部32(図3参照)の表示部3への表示に関する処理を行う制御部である。
操作要素移動手段12は、操作部5の操作に応じて、操作部5に対応する屋形船33(図3参照)を移動させる処理をする制御部である。
消去手段13は、フィールド表示部32に表示されるフィールドF(図3参照)から花火球である雑魚球37、四尺球38(図3参照)を消去する処理をする制御部である。
得点付与手段14は、消去した雑魚球37、四尺球38により所定のノルマ(得点)を付与する処理をする制御部である。
これらの各制御手段の処理の詳細は、後述する。
【0022】
記憶部20は、制御部10で実行される「打ち返し花火ゲーム」のゲームプログラム21、その他のプログラム25及びパラメータ等を記憶する一時記憶領域29を備える。ゲームプログラム21は、操作部5の操作に対応する処理を格納した操作対応テーブル22を含む。その他のプログラム25は、ゲームプログラム21を除く、その他の複数のミニゲームのゲームプログラムや、複数のミニゲームを選択する画面を表示等するためのプログラム、デモンストレーション画面を表示等するプログラムを含む。一時記憶領域29は、ゲームプログラム21やその他のプログラム25等の各種のプログラムの実行時に、テーブル等を展開するためのローカルメモリ、及びキャッシュメモリを含んでよい。
【0023】
記憶部20を実現するものとして、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)等を含む半導体記憶装置、磁気ディスク等が含まれる。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機1は、記憶部20、制御部10等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0024】
次に、表示部3に表示されるプレイ画面30に沿って、3人のプレイヤP(Pa,Pb,Pc)でプレイをする場合の、「打ち返し花火ゲーム」のプレイ内容について説明しながら、制御部10の処理について説明する。
図3は、本実施形態に係るプレイ画面30の例を示す図である。
図4は、本実施形態に係る屋形船33での火種36の打ち返しの例を示す図である。
図5は、本実施形態に係る火種36の移動及び演出例を示す図である。
図6は、本実施形態に係る雑魚球37及び四尺球38の衝突例を示す図である。
【0025】
(プレイ画面30の構成)
図3に示すように、プレイ画面30は、その上方向H1に、左右方向X1からX2に順番に配置されたプレイヤP(Pa,Pb,Pc)ごとの得点表示部31(31a,31b,31c)と、得点表示部31の下方に配置されたフィールド表示部32とから構成される。
得点表示部31は、3人のプレイヤP(Pa、Pb,Pc)のノルマ達成度を、プレイヤPごとに表示する。ノルマ達成度は、「達成数/ノルマ」の形態で表示されている。図3の例では、ノルマは「30」である。
フィールド表示部32は、夜空をモチーフにしたフィールドFを表示する。
【0026】
フィールドFは、実際にゲームが行われる主領域である。フィールドFは、その上端部Uと、右端部Rと、左端部Lとの3方向が、目視できない壁に囲まれている。フィールドFには、屋形船33(33a,33b,33c)と、プレイ時間表示部34と、火種36と、種類の異なる花火球である雑魚球37及び四尺球38とが配置されている。
【0027】
屋形船33a,33b,33cは、各プレイヤPa,Pb,Pcが操作する各々の操作部5a,5b,5c(図1)に対応している。屋形船33a,33b,33cは、フィールドFの下方向H2に配置されている。屋形船33a,33b,33cは、各プレイヤPの得点表示部31a,31b,31cの表示色と同一の色彩で彩られている。例えば、屋形船33aは、青色に、屋形船33bは、赤色に、屋形船33cは、緑色に彩色されている。
各プレイヤPa,Pb,Pcは、得点表示部31(31a,31b,31c)の色彩により、プレイヤP(Pa,Pb,Pc)自身が操作する屋形船33(33a,33b,33c)の識別を容易にすることができる。屋形船33a,33b,33cは、プレイヤP(Pa,Pb,Pc)の操作に応じて、水上を走行するかのように左右方向Xに移動する。
【0028】
プレイ時間表示部34は、フィールド表示部32の上方向H1に、残りのプレイ時間を表示する。プレイ時間表示部34に表示されたプレイ時間は、プレイ開始と同時にカウントダウンされる。そして、プレイ時間が0になると、制御部10は、プレイを終了する。制御部10は、各プレイヤPに対して、プレイ終了時までに所定のノルマを達成すれば、プレイをクリアする処理を行い、所定のノルマを達成できなければ、ゲームオーバーの処理を行う。
【0029】
火種36は、プレイ開始前には、屋形船33a,33b,33cの天井部分に隣接して配置されており、屋形船33a,33b,33cの各々と同一の色彩で彩られている。火種36は、プレイ開始と同時に、上方向H1に移動する。火種36は、種と尾との部分により構成されている。尾は、火種36の移動方向を示し、移動方向の反対方向に尾をひくように延びて表示される。制御部10は、火種36の移動速度を、尾の長さにより表してよい。また、制御部10は、火種36の尾を常時表示せず、打ち返される等の火種36の移動方向が変わる際にのみ、尾を表示するようにしてもよい。
【0030】
雑魚球37及び四尺球38は、フィールドFの上下方向Hの中央やや上方の位置に、左右方向X1からX2にかけて複数個配置されている。雑魚球37及び四尺球38は、球形の形状をした花火球である。また、制御部10は、雑魚球37及び四尺球38を、各々が区別できるように表示する。
制御部10は、雑魚球37に火種36が当たることで、雑魚球37に対応する場所に、雑魚球37に重ねて小花火39を表示させる。また、制御部10は、四尺球38に火種36が当たることで、四尺球38に対応する場所に、四尺球38に重ねて大花火40を表示させる。小花火39及び大花火40は、夜空に花開くような態様で表示される。小花火39及び大花火40の色彩は、火種36の色彩と同一である。
【0031】
(屋形船33による火種36の打ち返し処理)
図4は、火種36が屋形船33aに当たることで、火種36を変化させて打ち返す態様を、フィールドF(図3参照)の一部を説明のために簡略化して示す図である。
表示手段11により表示された下方向H2(図3参照)に落下してきた火種36に向かって、操作要素移動手段12が、屋形船33aを左右方向Xに移動させて火種36をとらえることで、表示手段11は、屋形船33aが、下方向H2に落下してきた火種36を打ち返すように表示する。
【0032】
図4(a)は、屋形船33aの色彩とは異なる色彩の火種36が屋形船33aに打ち返されることで、屋形船33aに火種36が接触した後、屋形船33aから離れる際に、火種36の色彩を、屋形船33aの色彩と同一の色に変化する態様を示している。このように、火種36が屋形船33に打ち返されることで、制御部10は、火種36の色彩を、打ち返された屋形船33の色彩と同一色に変化させる。
【0033】
図4(b)及び図4(c)は、2つの屋形船33a,33bが重なって配置されている状態で、2つの屋形船33a,33bによって火種36を打ち返す態様を示す。図4(b)は、打ち返される前の火種36が、屋形船33aと同じ色彩である場合の例を示す。また、図4(c)は、打ち返される前の火種36が、屋形船33a,33bのいずれとも異なる色彩である場合の例を示す。
図4(b)に示すように、打ち返される前の火種36が、打ち返す屋形船33a,33bのうちの屋形船33aと同じ色彩である場合には、打ち返されても火種36の色彩は変化しない。このように、制御部10は、火種36が屋形船33a,33bにより打ち返されても、火種36が屋形船33のいずれかの色彩と同一色のときには、その色彩を変化させない。
【0034】
他方、図4(c)に示すように、打ち返される前の火種36の色彩が、打ち返す屋形船33a,33bのいずれの色彩とも異なる場合には、火種36は、屋形船33a,33bにより打ち返されたことに応じて、その色彩を、屋形船33a,33bのいずれかに変化させる。図4(c)では、打ち返された火種36は、屋形船33bと同一の色彩に変化している。図4(c)のように、打ち返される前の火種36の色彩が、打ち返す屋形船33a,33bのいずれの色彩とも異なる場合には、制御部10は、その火種36の色彩を、打ち返す屋形船33a,33bのいずれかの色彩に変化させるように制御する。このとき、変化する火種36の色彩の決定は、制御部10によりランダムに決定してよい。
【0035】
このように、ゲーム機1は、色彩によりプレイヤPごとに屋形船33を区別できる。また、ゲーム機1は、打ち返された火種36の色彩を、打ち返した屋形船33の色彩に対応するように変化させるので、花火球に当たることで得点に結びつく火種36を、プレイヤPに対して視覚的に分かりやすく表示することができる。
また、ゲーム機1は、屋形船33が重なり合うという、新しい態様のプレイを提供できる。また、ゲーム機1は、屋形船33同士が重なり合った状態で火種36が当たった場合にも、火種36の色彩を変化させることができる。
【0036】
(フィールドFでの火種36の移動及び演出処理)
図5は、火種36が、下方向H2(図3参照)を除くフィールドFの3方向を囲む壁に当たった場合や、火種36が下方向H2に移動した場合の態様及び演出を、フィールドF(図3参照)の一部を説明のために簡略化して示す図である。
図5(a)は、火種36が、左端部Lに当たった場合の動作を示す。表示手段11は、火種36が左端部Lに当たったことに応じて、左端部Lに対する火種36の移動方向である角度である入射角に対応する反射角で、火種36を跳ね返して表示する。なお、火種36が右端部Rに当たった場合にも、表示手段11は、火種36が左端部Lに当たった場合と同様に、火種36を跳ね返して表示する。
【0037】
図5(b)は、火種36が、上端部Uに当たった場合の動作を示す。表示手段11は、火種36が上端部Uに当たったことに応じて、入射角に対応する反射角で火種36を跳ね返して表示する。
このように、下方向H2を除いてフィールドFを囲んだ左端部L、右端部R、上端部Uにより、火種36は、壁や天井に当たって跳ね返るように動作する。
【0038】
図5(c)は、火種36が、下方向H2に移動した場合の動作を示す。表示手段11は、火種36が下方向H2の端部に移動したことに応じて、水面に落ちた火種36が水上爆発したかのような演出を表示する。この場合は、プレイの失敗を表している。次に、表示手段11は、花火を観ていた観客が黒く焦げて怒っている様子を表したキャラクタの画像を表示する。表示手段11は、所定時間(例えば、3秒程度)を経過後に、キャラクタの画像を消去し、火種36を発生させて、落ちて爆発をした位置から上方向H1に移動するように表示する。このように、ゲーム機1は、表示手段11が、キャラクタの画像を所定時間表示することで、火種36を発生させるまでの時間を、プレイに対するペナルティにすることができる。
【0039】
(火種36による花火球の処理)
図6は、火種36が、花火球である雑魚球37及び四尺球38に当たった場合の態様を、フィールドFの一部を説明のために簡略化して示す図である。
図6(a)は、火種36が、雑魚球37に当たった場合を示す。表示手段11は、火種36が雑魚球37に当たると、雑魚球37の表示位置に、火種36の色彩と同一の色彩の小花火39を表示する。表示手段11は、小花火39を、徐々に薄く表示して消去する。表示手段11は、雑魚球37を、小花火39を消去するのに合わせて消去する。これにより、制御部10は、火種36の色彩と同一の色彩の屋形船33を操作するプレイヤPのノルマ達成数に1を加算して、得点表示部31を更新する。また、表示手段11は、火種36を、雑魚球37に反射させて移動して表示する。
【0040】
図6(b)は、火種36が、四尺球38に当たった場合を示す。表示手段11は、火種36が四尺球38に当たると、四尺球38の表示位置に、火種36の色彩と同一の色彩の大花火40を表示する。大花火40は、小花火39よりも大きく、四尺球38と、その周囲とを覆う大きさである。その後、四尺球38の周囲を囲む雑魚球37が存在する場合には、表示手段11は、雑魚球37が四尺球38の爆発に誘発されたかのように、四尺球38の周囲を囲む雑魚球37の位置に小花火39を表示する。
【0041】
表示手段11は、大花火40及び小花火39を、徐々に薄く表示して消去する。これにより、制御部10は、火種36の色彩と同一の色彩の屋形船33を操作するプレイヤPのノルマ達成数に、夜空に咲いた花火の数に1を加えた分の数値を加算して、得点表示部31を更新する。四尺球38は、消去することで2つのノルマを達成するものである。また、雑魚球37は、消去することで1のノルマを達成するものである。例えば、図6(b)に示す場合には、1つの四尺球38と、その四尺球38の周囲を囲む7つの雑魚球37との数の計である8つに1を加えた9つが、ノルマ達成数になる。また、表示手段11は、火種36を、四尺球38に反射させて移動して表示する。なお、四尺球38の周囲を囲む雑魚球37は、ほぼ同時に消去されるので、火種36は、雑魚球37が存在しないものとして反射してよい。
【0042】
このように、ゲーム機1は、種類の異なる花火球である雑魚球37及び四尺球38を表示して、花火球の種類に応じて消去する花火球の数を変化させることで、付与する得点も変化させるので、面白味のあるプレイを提供できる。
【0043】
(屋形船33の操作)
次に、操作部5の操作と、屋形船33との関係について説明する。
図7は、本実施形態に係る操作部5の操作と屋形船33との関係を示す図である。
図7(a)は、操作部5を表し、直径50mm程度の凸型の4つのボタン5L,5R,5U,5Dを有する。操作部5には、プレイヤPの操作する位置から左右方向にボタン5L,5Rが、奥手前方向にボタン5U,5Dが設けられている。ボタン5L及び5Rは、屋形船33が移動する方向(左右)を決定するためのボタンである。なお、ボタン5U及び5Dは、本ゲームでは使用しない。
以上のボタン5L,5R,5U,5Dと、処理内容との対応付けは、図7(b)に示す操作対応テーブル22に記憶されている。
なお、ボタン5L,5Rによる左右方向の移動は、ボタン5L,5RをプレイヤPが押下するたびに、屋形船33を所定の間隔だけ移動させてもよいし、連続して押下することで、屋形船33の移動速度を上げてもよい。また、屋形船33の移動を、水上を動くようにして、慣性が働いたようにすることが望ましい。つまり、ボタン5L,5Rに対する操作をプレイヤPがやめても、制御部10は、屋形船33の移動速度を徐々に下げて、惰性で進行するように制御する。
【0044】
次に、上述したゲーム機1のゲーム処理について説明する。
図8は、本実施形態に係るゲーム処理のフローチャートである。
図9は、本実施形態に係る花火処理のフローチャートである。
図10は、本実施形態に係る火種処理のフローチャートである。
まず、図8のステップS1では、制御部10は、開始処理を行う。具体的には、制御部10は、一時記憶領域29をクリアして、制限時間の設定を行う。また、制御部10は、フィールドFを初期状態にして、プレイ画面30に表示するフィールドFを生成する。初期状態のフィールドFには、上述の図3で説明したように、花火球である雑魚球37及び四尺球38、屋形船33、屋形船33の上端に隣接した位置の火種36等が配置される。制御部10は、雑魚球37及び四尺球38の配置に関する複数のパターンのマップを記憶部20に有して、ランダムに選択して決定することで、雑魚球37及び四尺球38を配置してよい。
【0045】
ステップS2では、制御部10(表示手段11)は、フィールドFを含むプレイ画面30を表示する。以降の処理において、表示手段11は、プレイ画面30を表示するが、記載を適宜省略する。そして、制御部10は、火種36を上方向H1(図3参照)に打ち上げる。この時、火種36は、各々打ち上げられる前に隣接して配置された屋形船33と同一の色彩に彩られている。
ステップS3では、制御部10は、火種36が花火球である雑魚球37又は四尺球38に当たったか否かを判断する。花火球に当たった場合(ステップS3:YES)には、制御部10は、処理をステップS4に移す。他方、花火球に当たっていない場合(ステップS3:NO)には、制御部10は、処理をステップS5に移す。
【0046】
ステップS4では、制御部10は、花火処理を行う。その後、制御部10は、処理をステップS5に移す。
【0047】
ここで、花火処理について図9を用いて説明する。
まず、ステップS21では、制御部10は、火種36が当たった花火球が四尺球38であるか否かを判断する。四尺球38である場合(ステップS21:YES)には、制御部10は、処理をステップS22に移す。他方、四尺球38ではない場合(ステップS21:NO)には、当たった花火球は雑魚球37であるので、制御部10は、処理をステップS24に移す。
ステップS22では、制御部10は、大花火処理を行う。大花火処理として、制御部10は、火種36と同一の色彩の大花火40を、火種36が当たった四尺球38の位置に表示する(図6(b)参照)。そして、制御部10は、大花火40を徐々にフィールドFから消去すると共に、消去手段13は、四尺球38を消去する。そして、制御部10(得点付与手段14)は、消去した四尺球38のノルマ数である2を、対応するプレイヤPのノルマ達成数に加算する。制御部10は、対応するプレイヤPの得点表示部31を更新する。
【0048】
ステップS23では、制御部10は、消去した四尺球38の周囲を囲む雑魚球37が存在するか否かを判断する。雑魚球37が存在する場合(ステップS23:YES)には、制御部10は、処理をステップS24に移す。他方、雑魚球37が存在しない場合(ステップS23:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
ステップS24では、制御部10は、小花火処理を行う。小花火処理として、制御部10は、火種36と同一の色彩の小花火39を、火種36が当たった雑魚球37の位置(図6(a)参照)、又は当たった四尺球38の周囲を囲む雑魚球37の位置(図6(b)参照)に表示する。そして、制御部10は、小花火39を徐々にフィールドFから消去すると共に、消去手段13は、雑魚球37を消去する。そして、制御部10(得点付与手段14)は、消去した雑魚球37の数を、対応するプレイヤPのノルマ達成数に加算する。制御部10は、対応するプレイヤPの得点表示部31を更新する。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0049】
図8に戻って、ステップS5では、制御部10は、操作部5からの操作を受け付けたか否かを判断する。操作を受け付けた場合(ステップS5:YES)には、制御部10は、処理をステップS6に移す。他方、操作を受け付けていない場合(ステップS5:NO)には、制御部10は、処理をステップS8に移す。
ステップS6では、制御部10は、操作情報を決定する。具体的には、制御部10は、操作部5から受け付けた操作に対して、操作対応テーブル22に基づき処理内容を抽出することで操作情報を決定する。
ステップS7では、制御部10(操作要素移動手段12)は、操作情報に基づき屋形船33を移動させる。その後、制御部10は、処理をステップS8に移す。
【0050】
ステップS8では、制御部10は、火種36が屋形船33に当たったか否かを判断する。火種36が屋形船33に当たった場合(ステップS8:YES)には、制御部10は、処理をステップS9に移す。他方、火種36が屋形船33に当たっていない場合(ステップS8:NO)には、制御部10は、処理をステップS10に移す。
ステップS9では、制御部10は、火種処理を行う。その後、制御部10は、処理をステップS10に移す。
【0051】
ここで、火種処理について図10を用いて説明する。
ステップS31では、制御部10は、火種36が当たった屋形船33が2つ以上あるか、つまり2つ以上の屋形船33が重なった状態で、火種36が当たったか否かを判断する。火種36が当たった屋形船33が2つ以上ある場合(ステップS31:YES)には、制御部10は、処理をステップS32に移す。他方、火種36が当たった屋形船33が1の場合(ステップS31:NO)には、制御部10は、処理をステップS34に移す。
ステップS32では、制御部10は、火種36の色彩が、火種36が当たった2つ以上の屋形船33のうちのいずれかの色彩に一致しているか否かを判断する。色彩が一致している場合(ステップS32:YES)には、制御部10は、処理をステップS35に移す。他方、色彩が一致していない場合(ステップS32:NO)には、制御部10は、処理をステップS33に移す。
【0052】
ステップS33では、制御部10は、火種36の色彩を、火種36が当たった2つ以上の屋形船33の色彩のうちからいずれか1つの色彩に決定して、火種36の色彩を変更する(図4(c)参照)。火種36の色彩の決定は、制御部10によりランダムに定めてもよいし、火種36が当たった時点での移動速度の最も速い屋形船33の色彩にしてもよい。また、火種36の色彩の決定は、火種36が屋形船33のより中央の位置に当たった方の屋形船33の色彩にしてもよい。その後、制御部10は、処理をステップS35に移す。
ステップS34では、制御部10は、火種36の色彩を、火種36が当たった屋形船33の色彩に変更する(図4(a)参照)。その後、制御部10は、処理をステップS35に移す。
ステップS35では、火種36を、屋形船33に反射させて移動させる。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0053】
図8に戻って、ステップS10では、制御部10は、火種36が水面に落下したか否かを判断する。火種36が水面に落下した場合(ステップS10:YES)には、制御部10は、処理をステップS11に移す。他方、火種36が水面に落下していない場合(ステップS10:NO)には、制御部10は、処理をステップS12に移す。
ステップS11では、制御部10は、落下時処理を行う。落下時処理では、制御部10は、火種36が落下した際の、観客のキャラクタ画像を表示し、所定の時間を経過後に、新たな火種36を発生させて打ち上げる(図5(c)参照)。その後、制御部10は、処理をステップS12に移す。
【0054】
ステップS12では、制御部10は、制限時間を経過したか否かを判断する。制限時間を経過した場合(ステップS12:YES)には、制御部10は、処理をステップS13に移して、終了処理を行った後、本処理を終了する。終了処理とは、ゲームクリアかゲームオーバーかのプレイ結果を表示部3に表示することをいう。他方、制限時間を経過していない場合(ステップS12:NO)には、制御部10は、処理をステップS14に移す。
【0055】
ステップS14では、制御部10は、制限時間が10秒以内か否かを判断する。制限時間が10秒以内である場合(ステップS14:YES)には、制御部10は、処理をステップS15に移す。他方、制限時間が10秒以内ではない場合(ステップS14:NO)には、制御部10は、処理をステップS3に移す。
ステップS15では、制御部10は、火種36を追加して表示する。ゲーム機1は、制限時間の残りが少なくなった際に、火種36を追加することで、ゲームの難易度を上げつつ、ノルマの達成をしやすくすることができる。そのため、ゲーム機1は、火種36の追加によりプレイヤPのプレイ意欲の向上を促すことができる。その後、制御部10は、処理をステップS3に移す。
【0056】
このように、ゲーム機1は、複数の屋形船33と、屋形船33が打ち返す火種36と、火種36が当たる複数の花火球とを配置したフィールドFを表示するので、複数での同時プレイをすることができる。また、ゲーム機1は、操作部5(5a,5b,5c)と屋形船33(33a,33b,33c)とが対応するので、複数のプレイヤP(Pa,Pb,Pc)によるプレイを提供できる。さらに、ゲーム機1は、屋形船33を左右に移動させて火種36を打ち返して、打ち返した火種36が花火球に当たった場合に、その火種36を打ち返したプレイヤPに得点を付与するので、プレイヤPに、火種36を他のプレイヤPより早く打ち返して得点を得ようという競争心を駆り立てることできる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0058】
(変形形態)
(1)本実施形態において、業務用のビデオゲーム機を例に示して説明したが、これに限定されない。例えば、家庭用のゲーム機でもよいし、パーソナルコンピュータにより実現してもよい。
【0059】
(2)本実施形態において、3人のプレイヤによるプレイについて説明したが、これに限定されない。例えば、1人のプレイヤによるプレイに2人の仮想プレイヤ(コンピュータ)が加わって、仮想プレイヤとの対戦ゲームを行うゲーム機を提供してもよい。
【0060】
(3)本実施形態において、屋形船の移動では、2つ以上の屋形船が重なる状態があるものとして記載したが、これに限定されない。例えば、屋形船は、重なることなく、屋形船同士がぶつかった後に、ぶつかった屋形船の位置を入れ替えるようにしてもよい。このことにより、屋形船をフィールド内で自由に移動させることができる。
【0061】
(4)本実施形態において、火種の移動速度を、花火球に当たるたびに速くしてもよい。そのようにすることで、プレイが続くほど難易度が向上する、プレイヤに飽きのこないプレイを提供することができる。
【0062】
(5)本実施形態において、屋形船は、左右に平行移動するものであるが、屋形船を、波によって左右に揺れるようにしてもよい。そのようにすることで、屋形船の傾きにより、プレイヤに、火種を打ち返す方向を定めさせることを難しくでき、難易度を向上したプレイを提供できる。
【0063】
(6)本実施形態において、火種が水面に落下した場合には、次に火種が発生するまでの時間をペナルティにしているが、これに限定されない。例えば、火種と同じ色彩の屋形船を操作するプレイヤに、ノルマの達成数を減らす等のペナルティを与えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本実施形態に係るゲーム機の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るゲーム機の機能ブロックを示す図である。
【図3】本実施形態に係るプレイ画面の例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る屋形船での火種の打ち返しの例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る火種の移動及び演出例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る雑魚球及び四尺球の衝突例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る操作部の操作と屋形船との関係を示す図である。
【図8】本実施形態に係るゲーム処理のフローチャートである。
【図9】本実施形態に係る花火処理のフローチャートである。
【図10】本実施形態に係る火種処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 ゲーム機
3 表示部
5,5a,5b,5c 操作部
10 制御部
11 表示手段
12 操作要素移動手段
13 消去手段
14 得点付与手段
20 記憶部
21 ゲームプログラム
22 操作対応テーブル
31,31a,31b,31c 得点表示部
32 フィールド表示部
33,33a,33b,33c 屋形船
36 火種
37 雑魚球
38 四尺球
39 小花火
40 大花火
F フィールド
P,Pa,Pb,Pc プレイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
複数の操作要素と、前記操作要素が打ち返す移動要素と、前記移動要素が当たる複数のゲーム要素とを1つの表示領域に表示する表示手段と、
前記複数の操作要素のうち1つに対応し、少なくとも1人のプレイヤの操作を受け付ける操作手段と、
前記操作手段の操作に応じて、前記操作要素を移動させる操作要素移動手段と、
前記操作要素移動手段により移動した前記操作要素に打ち返された前記移動要素が、前記ゲーム要素に当たったことに応じて、前記ゲーム要素を消去する消去手段と、
前記消去手段が前記ゲーム要素を消去したことに応じて、得点を付与する得点付与手段と、
して機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、
前記操作手段を、前記複数の操作要素を各々操作する複数の前記プレイヤに対応した複数の操作手段として機能させ、
前記操作要素移動手段を、前記操作手段の各々に対応した前記操作要素を各々移動させるように機能させ、
前記得点付与手段を、前記ゲーム要素に当たった前記移動要素を打ち返した前記操作要素に対応する前記プレイヤに、前記得点を付与すること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、
前記表示手段を、
異なる色彩により識別される前記複数の操作要素を表示し、
打ち返された前記操作要素に対応した色彩に前記移動要素の色彩を変化させて表示するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、
前記表示手段を、前記複数の操作要素のうち少なくとも2つが重なり合った状態で前記移動要素に当たったことに応じて、打ち返される前の前記移動要素の色彩がいずれかの前記操作要素の色彩と同じである場合には、前記移動要素の色彩を変化させず、打ち返される前の前記移動要素の色彩がいずれの前記操作要素の色彩とも異なる場合には、前記移動要素の色彩をいずれかの前記操作要素の色彩に変化させて表示するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記表示手段を、前記操作要素移動手段により移動した前記複数の操作要素のうちの2つがぶつかった場合には、ぶつかり合った2つの前記操作要素を入れ替えて表示するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記表示手段を、種類の異なる前記ゲーム要素を表示するように機能させ、
前記消去手段を、前記ゲーム要素の種類に応じて、消去する前記ゲーム要素の数を変化させるように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のゲームプログラムにおいて、
前記得点付与手段を、前記消去手段が消去した前記ゲーム要素の数に応じた得点を付与するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記表示手段を、複数の前記移動要素を表示するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記操作手段と、
前記操作手段の操作に応じて、前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを実行する制御手段と、
を備えたゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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