説明

ゲーム情報配信装置、プログラムおよび情報記憶媒体

【課題】 他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対するプレイヤーの好みを反映したマルチプレイヤーゲームを行うことが可能なゲーム情報配信装置等を提供すること。
【解決手段】 ゲーム情報配信装置100が、端末装置と通信を行う配信側通信部110と、プレイヤーごとのキャラクターにおける他のキャラクターに対する好感度を示す好感度データ132を記憶する配信側記憶部130と、各キャラクターの行動に応じて好感度データ132を更新する更新部126と、複数のキャラクターが関連するコミュニケーション状況になったかどうかを判定する判定部122と、前記コミュニケーション状況になった場合、前記行動情報と、好感度データ132に基づき、前記行動情報の送信元のプレイヤーのキャラクターである行動キャラクターを、対象キャラクターに対して前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成するゲーム情報生成部124を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム情報配信装置、プログラムおよび情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークゲーム等において、各プレイヤーが自分のキャラクターを直接操作したり、自分のキャラクターの行動を設定したりすることによってキャラクター同士がコミュニケーションをとるゲームが行われている。
【0003】
このような場合、プレイヤーの選択と各キャラクターの行動は1対1で対応付けられており、ゲーム自体が固定的なものであり、プレイヤーの好みを反映したものとはなっていなかった。例えば、相手のキャラクターに対して積極的に話しかけるという行動があった場合、当該相手のキャラクターを操作するプレイヤーによっては、好ましいと感じるプレイヤーもいれば、好ましくないと感じるプレイヤーもいる。
【0004】
ゲームの展開をより多様な設定にする手法として、例えば、特開2007−229196号公報に記載されているように、プレイヤーがキャラクターの行動を設定する手法が考えられる。
【特許文献1】特開2007−229196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような手法は、プレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動を設定する手法に過ぎず、他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対して自分と関連付けられたキャラクターの行動を規定するものではないため、プレイヤーは、他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対する自分の好みを反映したゲームを行うことができない。
【0006】
本発明の目的は、他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対するプレイヤーの好みを反映したマルチプレイヤーゲームを行うことが可能なゲーム情報配信装置、プログラムおよび情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係るゲーム情報配信装置は、
ゲーム実行機能を有する複数の端末装置と通信を行う配信側通信部と、
プレイヤーごとのキャラクターにおける他のキャラクターに対する好感度を示す好感度データを記憶する配信側記憶部と、
各キャラクターの行動に応じて前記好感度データにおける当該キャラクターに対する他のキャラクターの好感度を更新する更新部と、
複数のキャラクターが関連するコミュニケーション状況になったかどうかを判定する判定部と、
前記コミュニケーション状況になった場合、前記好感度データに基づき、第1のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである行動キャラクターを、前記複数のキャラクターのうちの前記行動キャラクター以外のキャラクターであって、かつ、前記第1のプレイヤー以外のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである対象キャラクターに対して前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成するゲーム情報生成部と、
を含み、
前記配信側通信部は、前記ゲーム情報を、前記第1のプレイヤーの端末装置および前記対象キャラクターと関連付けられたプレイヤーの端末装置へ向け送信することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、
配信側通信部と、配信側記憶部とを有するコンピュータを、
前記配信側通信部に対し、ゲーム実行機能を有する複数の端末装置と通信を行わせる制御を行う配信側通信制御部と、
前記配信側記憶部に対し、プレイヤーごとのキャラクターにおける他のキャラクターに対する好感度を示す好感度データを記憶させる制御を行う配信側記憶制御部と、
各キャラクターの行動に応じて前記好感度データにおける当該キャラクターに対する他のキャラクターの好感度を更新する更新部と、
複数のキャラクターが関連するコミュニケーション状況になったかどうかを判定する判定部と、
前記コミュニケーション状況になった場合、前記好感度データに基づき、第1のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである行動キャラクターを、前記複数のキャラクターのうちの前記行動キャラクター以外のキャラクターであって、かつ、前記第1のプレイヤー以外のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである対象キャラクターに対して前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成するゲーム情報生成部として機能させ、
前記配信側通信制御部は、前記配信側通信部に対し、前記ゲーム情報を、前記第1のプレイヤーの端末装置および前記対象キャラクターと関連付けられたプレイヤーの端末装置へ向け送信させる制御を行うことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、
配信側通信部と、配信側記憶部とを有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、ゲーム情報配信装置等は、所与のキャラクターの好感度を他のキャラクターの行動に応じて更新することにより、行動キャラクターを、対象キャラクターに対して好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成することができるため、他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対するプレイヤーの好みを反映したマルチプレイヤーゲームを行うことができる。
【0011】
また、前記コミュニケーション状況は、複数種の状況を含み、
前記配信側記憶部は、前記状況ごと、かつ、前記好感度ごとに前記行動キャラクターの行動を規定する行動規定データを記憶し、
前記ゲーム情報生成部は、前記好感度データと、前記行動規定データとに基づき、前記対象キャラクターに対して前記行動キャラクターを前記状況および前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成してもよい。
【0012】
これによれば、ゲーム情報配信装置等は、行動規定データ等を用いることにより、行動キャラクターを、対象キャラクターに対して状況と好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成することができるため、他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対するプレイヤーの好みを反映したマルチプレイヤーゲームを行うことができる。
【0013】
また、前記配信側通信部は、プレイヤーに好ましい行動と好ましくない行動の選択を促す選択画像を表示させる選択画像情報を前記端末装置へ向け送信するとともに、前記端末装置から前記選択の内容を示す選択情報を受信し、
前記更新部は、前記選択情報に基づき、前記好感度データを更新してもよい。
【0014】
これによれば、ゲーム情報配信装置等は、プレイヤーの選択に応じて好感度データを更新することができる。
【0015】
また、前記配信側記憶部は、プレイヤーのゲームにおける操作の履歴を示す操作履歴データを記憶し、
前記配信側通信部は、前記端末装置から前記操作を示す操作情報を受信し、
前記更新部は、前記操作情報に基づき、前記操作履歴データを更新するとともに、前記操作履歴データに基づき、前記好感度データを更新してもよい。
【0016】
これによれば、ゲーム情報配信装置等は、操作履歴データに基づき、好感度データを自動的に更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明をゲーム情報配信装置に適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0018】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例におけるゲームシステムの全体図である。本実施例におけるゲームシステムは、複数の携帯電話200−1〜200−nと、携帯電話200とインターネット等のネットワーク300を介して接続されたゲーム情報配信装置100を含んで構成されている。携帯電話200は、端末装置の一種であり、操作部、端末側通信部、端末側記憶部、画像処理部、音声出力部、表示部等を含み、ゲーム実行機能を有する。携帯電話200は、ゲーム情報配信装置100へ向け操作情報等を送信し、ゲーム情報配信装置100からゲーム情報を受信し、ゲーム情報に基づき、ゲーム画像を表示し、ゲーム音声を出力する。
【0019】
本実施例のゲームでは、各プレイヤーは、自分のキャラクターと関連付けられている。なお、プレイヤーとキャラクターとの関連づけ手法は、例えば、プレイヤーがキャラクターを選択する手法、ゲームプログラムによってプレイヤーとキャラクターとを自動的に関連付ける手法等であってもよい。
【0020】
各キャラクターは、ゲームプログラムやプレイヤーの選択等に基づいて行動し、他のキャラクターに近づく(例えば、他のキャラクターの島を訪問する、他のキャラクターが自分の島に訪問してくる、一緒に釣り等を行う等)ことによって会話等のコミュニケーションを図ることができる。
【0021】
図2は、第1の実施例におけるゲーム情報配信装置100の機能ブロック図である。ゲーム情報配信装置100は、携帯電話200から携帯電話200の識別情報を含む操作情報等を受信するとともに、携帯電話200へ向けゲーム情報を送信する配信側通信部110と、操作情報等に基づき、種々の処理を実行する処理部120と、種々のデータを記憶する配信側記憶部130を含んで構成されている。
【0022】
また、処理部120は、種々の判定を行う判定部122と、ゲーム情報(画像情報、音声情報)を生成するゲーム情報生成部124と、配信側記憶部130内のデータを更新する更新部126を含んで構成されている。
【0023】
また、配信側記憶部130は、ゲームプログラム、ゲーム用の画像データ、ゲーム用の音声データ、現在のゲーム状況を示すゲーム状況データを含むゲームデータ131、プレイヤーごとのキャラクターにおける他のキャラクターに対する好感度を示す好感度データ132、状況ごと、かつ、好感度ごとに行動キャラクターの行動を規定する行動規定データ133等を記憶している。
【0024】
ここで、好感度データ132と行動規定データ133についてより詳細に説明する。図3は、第1の実施例における好感度データ132の一例を示す図である。
【0025】
好感度データ132の項目としては、例えば、プレイヤーと関連付けられたキャラクターを示す「キャラクター」、当該キャラクターにとって好ましいことを示す「好ましいこと」、当該キャラクターにとって好ましくないことを示す「好ましくないこと」、当該キャラクター以外のキャラクターを示す「他のキャラクター」、他のキャラクターに対する当該キャラクターの好感度を示す「好感度」等が該当する。
【0026】
例えば、図3に示す例では、キャラクターC1の場合、宝石探し、花の育成等が好ましく、他のキャラクターが自分の島に来ないこと、自分で作成した川柳に他のキャラクターが返事しないことが好ましくない。また、図3に示す例では、例えば、キャラクターC2の場合、釣り、川柳をもらうこと等が好ましく、他のキャラクターが自分の島に来ないこと、自分で他のキャラクターに贈ったプレゼントに対して他のキャラクターが返事しないことが好ましくない。
【0027】
また、図3に示す例では、キャラクターC1にとってはキャラクターC2の好感度は低いが、キャラクターC2にとってはキャラクターC1の好感度は高いことが示されている。このように、キャラクター相互の好感度は異なっていてもよいし、一致していてもよい。
【0028】
図4は、第1の実施例における行動規定データ133の一例を示す図である。行動規定データ133の項目としては、例えば、状況の識別情報である「シーンID」、好感度が高い場合の行動を示す「好感度が高い場合」、好感度が普通の場合の行動を示す「好感度が普通の場合」、好感度が低い場合の行動を示す「好感度が低い場合」等が該当する。
【0029】
例えば、図4に示す行動規定データ133では、シーンIDがS0010001の状況で、行動キャラクターの対象キャラクターに対する好感度が高い場合、行動キャラクターは、対象キャラクターに対して積極的に話しかけ、好感度が普通の場合、行動キャラクターは、対象キャラクターに対して話しかけ、好感度が低い場合、行動キャラクターは、対象キャラクターが話しかけてこなければ対象キャラクターに対して話しかけないようにデータが定義されている。
【0030】
なお、判定部122等の各部の機能をゲーム情報配信装置100に実装するためのハードウェアとしては、例えば、以下のものが採用されてもよい。例えば、配信側通信部110としてはルータ等、処理部120としてはCPU等、配信側記憶部130としてはHDD等が採用されてもよい。また、ゲーム情報配信装置100は、単体のサーバとして構成されてもよいし、通信サーバ、データベースサーバ、WEBサーバのように機能が分散した複数のサーバで構成されてもよい。
【0031】
また、ゲーム情報配信装置100は、これらの各部の機能をゲーム情報配信装置100に実装するためのプログラムを記憶した情報記憶媒体400から当該プログラムを読み取って当該機能を実装してもよい。
【0032】
次に、これらの各部を用いたキャラクターの行動制御に関する処理の流れについて説明する。図5は、第1の実施例におけるキャラクターの行動制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【0033】
例えば、携帯電話200がゲームを最初に開始する場合等において、ゲーム情報生成部124は、ゲームデータ131に基づき、携帯電話200に選択画像を表示させるための選択画像情報を生成し、配信側通信部110は、当該選択画像情報を携帯電話200へ向け送信する(ステップS1)。
【0034】
携帯電話200は、選択画像情報に基づき、選択画像を表示する。図6は、第1の実施例における選択画像500の一例を示す図である。
【0035】
例えば、好ましいものの選択を促す選択画像500では、宝石探し、釣り、花の育成等の選択可能な選択肢が表示される。プレイヤーは、好ましいものを選択して決定ボタンを押す。携帯電話200は、当該操作に応じて選択された選択肢等を示す選択情報をゲーム情報配信装置100へ向け送信する。
【0036】
図7は、第1の実施例における他の選択画像510の一例を示す図である。例えば、好ましくないものの選択を促す選択画像510では、自分の島に遊びに来ない、川柳に返事しない、プレゼントを贈っても返事しない等の選択可能な選択肢が表示される。プレイヤーは、好ましくないものを選択して決定ボタンを押す。携帯電話200は、当該操作に応じて選択された選択肢等を示す選択情報をゲーム情報配信装置100へ向け送信する。
【0037】
配信側通信部110は、携帯電話200からの選択情報を受信する(ステップS2)。更新部126は、携帯電話200からの選択情報に基づき、好感度データ132を更新する(ステップS3)。更新部126は、例えば、好ましいものとして選択されたものを好感度データ132の「好ましいこと」に追加し、好ましくないものとして選択されたものを好感度データ132の「好ましくないこと」に追加する。
【0038】
プレイヤーは、ゲームを開始し、携帯電話200は、プレイヤーの操作に応じて操作情報をゲーム情報配信装置100へ向け送信する。例えば、携帯電話200は、ゲームの開始やゲーム中の選択等を示す操作情報をゲーム情報配信装置100へ向け送信する。配信側通信部110は、当該操作情報を受信する。
【0039】
判定部122は、ゲームデータ131(場合によってはゲームデータ131および操作情報)に基づき、ゲームを進行し、更新部126は、キャラクターの行動に応じて好感度データ132を更新する(ステップS4)。
【0040】
具体的には、例えば、更新部126は、キャラクターC1がキャラクターC2に川柳を贈った場合、キャラクターC2にとって川柳をもらうことは好ましいことなので、更新部126は、好感度データ132内のキャラクターC2におけるキャラクターC1に対する好感度を高いに設定してもよい。
【0041】
また、この場合、一定時間(例えば、24時間、3日間等)内にキャラクターC2がキャラクターC1に返事しなかった場合、キャラクターC1にとって川柳に返事しないことは好ましくないことなので、更新部126は、好感度データ132内のキャラクターC1におけるキャラクターC2に対する好感度を低いに設定してもよい。なお、この場合のキャラクターC2の行動はゲームデータ131に基づくものであってもよいし、携帯電話200からの操作情報に基づくものであってもよい。
【0042】
また、更新部126は、一定期間(例えば、1か月、1年等)以上交流のないキャラクターについては好感度を普通に設定してもよい。また、更新部126は、時間や期間については、例えば、CPUのタイマ機能等でカウント可能であり、カウント対象やカウントの始点等は配信側記憶部130にデータとして記憶してもよい。
【0043】
また、判定部122は、ゲームデータ(ゲーム状況データ)131に基づき、第1のプレイヤー(任意のプレイヤー)と関連付けられた行動キャラクターが、第1のプレイヤー以外のプレイヤーと関連付けられた対象キャラクターに対してコミュニケーション可能なコミュニケーション状況(例えば、行動キャラクターが対象キャラクターの島を訪問した、対象キャラクターが釣りを行っている川に行動キャラクターが到着した等)かどうかを判定する(ステップS5)。
【0044】
コミュニケーション状況である場合、ゲーム情報生成部124は、好感度データ132、行動規定データ133、ゲームデータ131に基づき、好感度に応じたゲーム情報を生成する(ステップS6)。具体的には、例えば、キャラクターC1(対象キャラクター)の家にキャラクターC2(行動キャラクター)が訪問した場合(シーンIDはS0010001)、キャラクターC2のキャラクターC1に対する好感度は高いため、ゲーム情報生成部124は、キャラクターC2がキャラクターC1に対して積極的に話しかけるゲーム情報を生成する。
【0045】
また、例えば、キャラクターC2(対象キャラクター)の家にキャラクターC1(行動キャラクター)が訪問した場合、キャラクターC1のキャラクターC2に対する好感度は低いため、ゲーム情報生成部124は、キャラクターC1がキャラクターC2から話しかけられた場合のみ話しかけるゲーム情報を生成する。
【0046】
このように、他のキャラクターの家に行動キャラクターが訪問するという同じ行動であっても、好感度によってその後の行動キャラクターの行動が変化する。
【0047】
配信側通信部110は、ゲーム情報を携帯電話200(この場合はキャラクターC1の携帯電話200とキャラクターC2の携帯電話200)へ向け送信する(ステップS7)。
【0048】
なお、コミュニケーション状況ではない場合、ゲーム情報生成部124は、ゲームデータ131に基づき、通常のゲーム情報(例えば、キャラクターC1のみが花の育成をする情報、キャラクターC2のみが釣りをする情報等)を生成し(ステップS8)、配信側通信部110は、ゲーム情報を携帯電話200(この場合はキャラクターC1の携帯電話200またはキャラクターC2の携帯電話)へ向け送信する(ステップS9)。
【0049】
判定部122は、携帯電話200からの操作情報に基づき、ゲームの終了指示があるかどうかを判定し(ステップS10)、ゲーム情報配信装置100は、ゲームの終了指示があった場合はゲームを終了し、ゲームの終了指示がない場合はステップS4〜S10の処理を繰り返し実行する。
【0050】
以上のように、本実施例によれば、ゲーム情報配信装置100は、好感度データ132、行動規定データ133等を用いることにより、行動キャラクターを、対象キャラクターに対して好感度や状況に応じて行動させるゲーム情報を生成することができるため、他のプレイヤーと関連付けられたキャラクターの行動に対するプレイヤーの好みを反映したマルチプレイヤーゲームを行うことができる。
【0051】
例えば、上述したように、行動キャラクターが同じ行動を行った場合であっても、行動キャラクターの対象キャラクターに対する好感度によって行動キャラクターが異なる行動を行う。
【0052】
また、行動規範データ133を用いることにより、ゲーム情報配信装置100は、好感度が同じ場合であっても状況(シーン)によって異なる演出を行うことが可能である。例えば、ゲーム情報生成部124は、行動キャラクターを、好感度の高い対象キャラクターと2人きりの場合には積極的に話しかけ、好感度の高い対象キャラクターが2人以上の場合には話しかけられなければ話しかけないゲーム情報を生成してもよい。これによれば、ゲーム情報配信装置100は、2人きりの場合のみ積極的に行動するキャラクターを表現することができる。
【0053】
また、本実施例によれば、ゲーム情報配信装置100は、好感度データ132で示される好ましいことや好ましくないことと、キャラクターの行動とに応じて好感度データ132の好感度を更新することにより、プレイヤーの好みを反映したマルチプレイヤーゲームを行うことができる。
【0054】
また、本実施例によれば、ゲーム情報配信装置100は、選択画像500、510を用いることにより、プレイヤーの選択に応じて好感度データ132を更新することができるため、プレイヤーの好みを正確に反映したマルチプレイヤーゲームを行うことができる。
【0055】
(第2の実施例)
第1の実施例では、ゲーム情報配信装置100は、選択画像500、510を用いてプレイヤーに好みの選択を行わせたが、選択画像500、510を用いずにプレイヤーのゲーム中の操作に応じて好感度データ132を更新してもよい。
【0056】
図8は、第2の実施例におけるゲーム情報配信装置101の機能ブロック図である。ゲーム情報配信装置101の構成はゲーム情報配信装置100と同様であるが、配信側記憶部130は、プレイヤーのゲームにおける操作の履歴を示す操作履歴データ134も記憶している。
【0057】
図9は、第2の実施例における操作履歴データ134の一例を示す図である。操作履歴データ134の項目としては、例えば、「キャラクター」、操作の行われた最終日時を示す「最終操作日時」、「操作内容」、当該操作内容の総操作回数を示す「操作回数」等が該当する。
【0058】
例えば、図9に示す操作履歴データ134では、キャラクターC1は、宝石探しを50回行っており、最も最近宝石探しを行ったのが2008年6月5日20時10分10秒であることが示されており、キャラクターC2は、釣りを40回行っており、最も最近釣りを行ったのが2008年6月5日6時10分10秒であることが示されている。
【0059】
次に、本実施例におけるキャラクターの行動制御に関する処理の流れについて説明する。図10は、第2の実施例におけるキャラクターの行動制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【0060】
配信側通信部110は、携帯電話200から操作情報を受信する(ステップS11)。更新部126は、操作情報に基づき、操作履歴データ134を更新する(ステップS12)。具体的には、例えば、キャラクターC1が宝石探しを行った場合、更新部126は、操作履歴データ134におけるキャラクターC1の宝石探しの回数を1つ増加させる。
【0061】
更新部126は、操作履歴データ134の操作回数を参照して上位の順位が変化するかどうかを判定する(ステップS13)。上位の順位が変化する場合、更新部126は、操作履歴データ134に基づき、好感度データ132を更新する(ステップS14)。
【0062】
具体的には、例えば、更新部126は、操作履歴データ134の操作回数の最も多いものから順に3つの操作内容を好感度データ132の「好ましいこと」に設定し、操作回数の最も少ないものから順に3つの操作内容を好感度データ132の「好ましくないこと」に設定してもよい。例えば、図9に示す例では、対象キャラクターがキャラクターC1の場合、「好ましいこと」に「宝石探し」、「花の育成」、「ショッピング」が設定され、「好ましくないこと」に「川柳」、「他のキャラクターとの会話」、「釣り」が設定される。
【0063】
また、例えば、図9に示す状態で、キャラクターC1が占いを2回行った場合、上位の順位が変化し、好感度データ132の「好ましいこと」に「宝石探し」、「花の育成」、「占い」が設定される。
【0064】
ステップS4以降の処理は、第1の実施例のステップS4〜S10と同様であるため、説明を省略する。
【0065】
以上のように、本実施例によれば、ゲーム情報配信装置101は、第1の実施例と同様の作用効果を奏することができる。また、本実施例によれば、ゲーム情報配信装置101は、操作履歴データ134に基づき、好感度データ132を自動的に更新することができる。これにより、ゲーム情報配信装置101は、ゲーム中のプレイヤーの選択に応じてリアルタイムに好感度データ132を更新することができるため、ゲームにおけるキャラクターの行動も好感度に応じてリアルタイムに変化させることができ、プレイヤーの好みの変化にも柔軟に対応することができる。
【0066】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施例では、各キャラクターは、ゲームデータ131に基づいて自動的に行動しているが、プレイヤーの操作情報に基づいて行動してもよい。例えば、ゲーム情報生成部124は、操作情報と、ゲームデータ131に基づき、当該操作情報の送信元のプレイヤーと関連付けられたキャラクターを行動キャラクターとして行動させるゲーム情報を生成してもよい。
【0067】
また、この場合、判定部122は、操作情報と、ゲームデータ131に基づき、コミュニケーション状況になったかどうかを判定してもよい。
【0068】
また、端末装置は、携帯電話200には限定されず、例えば、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、PC等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】第1の実施例におけるゲームシステムの全体図である。
【図2】第1の実施例におけるゲーム情報配信装置の機能ブロック図である。
【図3】第1の実施例における好感度データの一例を示す図である。
【図4】第1の実施例における行動規定データの一例を示す図である。
【図5】第1の実施例におけるキャラクターの行動制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第1の実施例における選択画像の一例を示す図である。
【図7】第1の実施例における他の選択画像の一例を示す図である。
【図8】第2の実施例におけるゲーム情報配信装置の機能ブロック図である。
【図9】第2の実施例における操作履歴データの一例を示す図である。
【図10】第2の実施例におけるキャラクターの行動制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
100、101 ゲーム情報配信装置
110 配信側通信部
122 判定部
124 ゲーム情報生成部
126 更新部
130 配信側記憶部
132 好感度データ
133 行動規定データ
134 操作履歴データ
200 携帯電話(端末装置)
400 情報記憶媒体
500、510 選択画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム実行機能を有する複数の端末装置と通信を行う配信側通信部と、
プレイヤーごとのキャラクターにおける他のキャラクターに対する好感度を示す好感度データを記憶する配信側記憶部と、
各キャラクターの行動に応じて前記好感度データにおける当該キャラクターに対する他のキャラクターの好感度を更新する更新部と、
複数のキャラクターが関連するコミュニケーション状況になったかどうかを判定する判定部と、
前記コミュニケーション状況になった場合、前記好感度データに基づき、第1のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである行動キャラクターを、前記複数のキャラクターのうちの前記行動キャラクター以外のキャラクターであって、かつ、前記第1のプレイヤー以外のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである対象キャラクターに対して前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成するゲーム情報生成部と、
を含み、
前記配信側通信部は、前記ゲーム情報を、前記第1のプレイヤーの端末装置および前記対象キャラクターと関連付けられたプレイヤーの端末装置へ向け送信する、
ゲーム情報配信装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記コミュニケーション状況は、複数種の状況を含み、
前記配信側記憶部は、前記状況ごと、かつ、前記好感度ごとに前記行動キャラクターの行動を規定する行動規定データを記憶し、
前記ゲーム情報生成部は、前記好感度データと、前記行動規定データとに基づき、前記対象キャラクターに対して前記行動キャラクターを前記状況および前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成する、
ゲーム情報配信装置。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかにおいて、
前記配信側通信部は、プレイヤーに好ましい行動と好ましくない行動の選択を促す選択画像を表示させる選択画像情報を前記端末装置へ向け送信するとともに、前記端末装置から前記選択の内容を示す選択情報を受信し、
前記更新部は、前記選択情報に基づき、前記好感度データを更新する、
ゲーム情報配信装置。
【請求項4】
請求項1、2のいずれかにおいて、
前記配信側記憶部は、プレイヤーのゲームにおける操作の履歴を示す操作履歴データを記憶し、
前記配信側通信部は、前記端末装置から前記操作を示す操作情報を受信し、
前記更新部は、前記操作情報に基づき、前記操作履歴データを更新するとともに、前記操作履歴データに基づき、前記好感度データを更新する、
ゲーム情報配信装置。
【請求項5】
配信側通信部と、配信側記憶部とを有するコンピュータを、
前記配信側通信部に対し、ゲーム実行機能を有する複数の端末装置と通信を行わせる制御を行う配信側通信制御部と、
前記配信側記憶部に対し、プレイヤーごとのキャラクターにおける他のキャラクターに対する好感度を示す好感度データを記憶させる制御を行う配信側記憶制御部と、
各キャラクターの行動に応じて前記好感度データにおける当該キャラクターに対する他のキャラクターの好感度を更新する更新部と、
複数のキャラクターが関連するコミュニケーション状況になったかどうかを判定する判定部と、
前記コミュニケーション状況になった場合、前記好感度データに基づき、第1のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである行動キャラクターを、前記複数のキャラクターのうちの前記行動キャラクター以外のキャラクターであって、かつ、前記第1のプレイヤー以外のプレイヤーと関連付けられたキャラクターである対象キャラクターに対して前記好感度に応じて行動させるゲーム情報を生成するゲーム情報生成部として機能させ、
前記配信側通信制御部は、前記配信側通信部に対し、前記ゲーム情報を、前記第1のプレイヤーの端末装置および前記対象キャラクターと関連付けられたプレイヤーの端末装置へ向け送信させる制御を行う、
プログラム。
【請求項6】
配信側通信部と、配信側記憶部とを有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
請求項5に記載のプログラムを記憶した、
情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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