説明

ゲーム装置、ゲーム用画像処理方法及びプログラム

【課題】ゲーム空間を視点が移動する場合に、それをゲーム画面に反映させ、リアリティを向上させることが出来るようにすること。
【解決手段】ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示するゲーム装置において、視点の位置をゲーム空間において移動させる視点移動部64と、視点のゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新部60と、前記所定の揺動パラメータに応じてゲーム空間における視点の位置又は視線方向を揺動させる揺動部68と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム用画像処理方法及びプログラムに関し、特にゲーム空間を示す画像のリアリティ向上に関する。
【背景技術】
【0002】
3次元コンピュータグラフィックスを用いたゲームが広く人気を集めている。こうしたゲームの中には、ゲーム空間(仮想3次元空間)にゲームキャラクタを示すオブジェクト(ゲームキャラクタオブジェクト)が配置され、このゲームキャラクタオブジェクトの目の位置に視点が設定され、ゲームキャラクタオブジェクトの移動に伴って視点も移動するものがある。こうしたゲームによれば、視点からゲームキャラクタの前方(視線方向)を見た様子を示すスクリーン画像がリアルタイムに生成され、このスクリーン画像がゲーム画面にリアルタイムに表示される。そして、プレイヤはこのゲーム画面を見て、あたかも自分がゲームキャラクタとなってゲーム空間に入り込んだかのような感覚を得ることができる。
【特許文献1】特開2002−292119号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の3次元コンピュータグラフィックスを用いたゲームでは、ゲームキャラクタ及びそれに従動する視点がゲーム空間を激しく動き回っても、スクリーン画像にはそれが反映されない。すなわち、ゲームキャラクタの疲労がスクリーン画像において反映されず、リアリティに欠けるという問題があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲーム空間を視点が移動する場合に、それをスクリーン画像に反映させ、リアリティを向上させることが出来るゲーム装置、ゲーム用画像処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示するゲーム装置において、前記視点の位置を前記ゲーム空間において移動させる視点移動手段と、前記視点の前記ゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新手段と、前記所定の揺動パラメータに応じて前記ゲーム空間における前記視点の位置又は前記視線方向を揺動させる揺動手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム用画像処理方法は、ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示するゲーム用画像処理方法において、前記視点の位置を前記ゲーム空間において移動させる視点移動ステップと、前記視点の前記ゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新ステップと、前記所定の揺動パラメータに応じて前記ゲーム空間における前記視点の位置又は前記視線方向を揺動させる揺動ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示する画像処理手段、前記視点の位置を前記ゲーム空間において移動させる視点移動手段、前記視点の前記ゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新手段、及び前記所定の揺動パラメータに応じて前記ゲーム空間における前記視点の位置又は前記視線方向を揺動させる揺動手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。コンピュータは、例えば家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等である。このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてよい。
【0008】
本発明では、視点が移動すると、それに応じて揺動パラメータが変化する。そして、この揺動パラメータに応じて視点の位置又は視線方向が揺動する。このため、視点から視線方向を見た様子を示すスクリーン画像も同様に動くことになり、ゲーム空間を視点が移動する場合に、それをゲーム画面に好適に反映させ、リアリティを向上させることが出来るようになる。
【0009】
また、前記ゲーム空間に、前記視点の位置にキャラクタオブジェクトが配置されるようにして、前記視点移動手段は、前記視点の位置を前記キャラクタオブジェクトに従動させるようにしてもよい。この場合、前記揺動手段は、前記所定の揺動パラメータに応じて前記キャラクタオブジェクトの少なくとも一部(例えば頭部)をさらに揺動させるようにしてもよい。こうすれば、さらにリアリティを向上できる。
【0010】
また、前記揺動パラメータ更新手段は、前記視点の前記ゲーム空間における移動速度に応じた値だけ前記所定の揺動パラメータを増加させるようにしてもよい。こうすれば、移動スピードに応じてスクリーン画像の動きを変化させることができ、さらにリアリティを向上できる。
【0011】
また、前記揺動パラメータ更新手段は、時間経過に応じて前記所定の揺動パラメータを変化させるようにしてもよい。こうすれば、時間経過に応じてスクリーン画像の動きを変化させることができ、さらにリアリティを向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成されるものであり、例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。このゲーム装置10は、本発明の実施形態に係る音再生装置として動作するものである。
【0014】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0015】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0016】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0017】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にスクリーン画像を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18(ゲーム画面)に出力する。
【0018】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0019】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。具体的には、音声処理部20は、所定数のチャネルを処理可能であり、各チャネルに割り当てられた音データをミキシング再生し、スピーカ22から出力する。
【0020】
DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆるコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0021】
メモリカード28は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11は、メモリカード28を装着するための複数のメモリカードスロットを備えており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28は、このメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0022】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号を、バス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14は、その操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、マイクロプロセッサ14がゲーム制御を行うようになっている。
【0023】
以下、上述のハードウェア構成を有する家庭用ゲーム機11により、ゲーム画面のリアリティを向上させる画像処理について詳細に説明する。
【0024】
図2は、ゲーム装置10において、主記憶26に構築されるゲーム空間(仮想3次元空間)を示す図である。同図に示すように、ゲーム空間40にはプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42や建物オブジェクト48等のオブジェクトが配置されており、さらにプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の目の位置には視点44が設定されている。視点44には視線方向46が設定されており、視点44を頂点として、視線方向46に延びる四角錐の空間領域はプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の視野範囲50である。ゲーム装置10では、公知の3次元画像処理技術を用いて、視点44から視線方向46を見た様子を示すスクリーン画像を生成し、これをモニタ18に表示するようになっている。
【0025】
プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42はコントローラ32による操作対象であり、図3に示すように、ゲーム空間40においてコントローラ32から入力される操作信号の内容に応じて、立ち止まったり(a)、走ったり(b)、ジャンプしたり(c)するようになっている。そして、走ったり(b)、ジャンプしたり(c)すると、それに応じてプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の頭部42aが上下に揺動するようになっている(b〜d)。また、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42は、ゲーム空間40において立ち止まったままでいると、頭部42aの揺動の振幅が次第に小さくなり、そのうち揺動しなくなる(e)。揺動の振幅は、主記憶26に記憶される揺動パラメータの値に基づいて決定される。この揺動パラメータの値は、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42がゲーム空間40において走ったりジャンプしたりすると増加し、止まっていると減少する。そして、揺動パラメータの値が大きいほど、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の頭部42aは大きな振幅で揺動するようになっている。
【0026】
本ゲーム装置10では、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の頭部42aの目の位置に視点44が配置されており、上記のようにして頭部42aが上下に揺動すると、それに応じて視点44も上下に揺動するようになっている。そして、この揺動の振幅も、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の頭部42aと同様、揺動パラメータの値に基づいて決定される。そして、揺動パラメータの値が大きいほど、視点44は大きな振幅で揺動するようになっている。なお、ここでは視点44を揺動させる、すなわち視点44の位置座標を時間経過に従って上下に移動させるようにしたが、視線方向46を時間経過に従って上下に変化させてもよい。
【0027】
図4は、モニタ18に表示されるスクリーン画像の一例を示す図である。同図に示すスクリーン画像は、視点44から視線方向46を見た様子を示す画像であり、ゲーム空間40に建物オブジェクト48が配置される様子が表されている。本ゲーム装置10では、上記のように揺動パラメータの値に従って視点44又は視線方向46が揺動するので、同図の矢印Aに示すように、スクリーン画像の内容は上下に揺動するようになっている。この揺動の振幅は、上記のようにプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の状態に応じて変化するので、走ったりジャンプしたりすることによりプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42が疲労し、或いは静止することで疲労回復することを、スクリーン画像に反映させ、リアリティを高めることができる。
【0028】
以下、本ゲーム装置10の画像処理についてさらに説明する。
【0029】
図5は、揺動パラメータの更新に用いる揺動パラメータ変化量テーブルを示す図である。同図に示すように揺動パラメータの変化量は、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の動作状態(すなわち視点44の移動状態)毎に定められており、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42が歩いている状態(第1の移動速度で移動している状態)では揺動パラメータは変化せず、走っている状態(前記第1の移動速度よりも早い第2の移動速度で移動している状態)では揺動パラメータが1ずつ加算され、ジャンプしている状態(前記第2の移動速度よりも早い第3の移動速度で移動している状態)では2ずつ加算される。また、止まっている状態では1ずつ減算される。
【0030】
図6は、このようにして更新される揺動パラメータから視点44又は視線方向46の揺動の振幅を得るための揺動振幅テーブルを示す図である。同図に示すように、揺動振幅テーブルは揺動パラメータの値と揺動振幅の値との関係を示すものであり、揺動パラメータが0からPmaxに増加するに従って、揺動振幅は0からWmaxに増えるようになっている。また、揺動パラメータがPmax以上では、揺動振幅はWmaxのままである。
【0031】
図7は、本ゲーム装置10の機能ブロック図である。同図に示すように、本ゲーム装置10は、機能的には、揺動パラメータ更新部60、スクリーン画像生成部62、視点移動部64、揺動パラメータ記憶部66及び揺動部68を含んでいる。これらの機能は、家庭用ゲーム機11において本発明の実施形態に係るゲームプログラムが実行されることにより実現される。このゲームプログラムはDVD−ROM25に格納され、家庭用ゲーム機11に読み込まれてもよい。また、家庭用ゲーム機11に、インターネット等のデータ通信ネットワークに接続するためのネットワークアダプタを備えるようにして、このネットワークアダプタを介して遠隔のコンピュータからゲームプログラムをダウンロードするようにしてもよい。
【0032】
スクリーン画像生成部62は、ゲーム空間40に配置されたプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42や建物オブジェクト48等のオブジェクトの位置及び姿勢、視点44の位置及び視線方向46、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の現在の動作状態を記憶しており、これらの情報に基づいて、視点44から視線方向46を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムにモニタ18に表示するものである。
【0033】
視点移動部64は、コントローラ32から入力される操作信号に従ってプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42及びこれに従動する視点44を移動させる。具体的には、操作信号に基づいてプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の動作状態(歩いているか、走っているか、ジャンプしているか、止まっているかの区別)、すなわち視点44の動作状態を決定し、この結果をスクリーン画像生成部62に通知する。スクリーン画像生成部62では、通知されたプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の動作状態に従って、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の位置及び姿勢、視点44の位置、視線方向46を更新する。
【0034】
揺動パラメータ更新部60は、視点44のゲーム空間40における移動に応じて揺動パラメータ記憶部66に記憶されている揺動パラメータを変化させる。具体的には、スクリーン画像生成部62に記憶されているプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の動作状態を取得し、この動作状態に対応する揺動パラメータ変化量を揺動パラメータ変化量テーブルから読み出す。そして、読み出した揺動パラメータ変化量に従って揺動パラメータ記憶部66に記憶されている揺動パラメータを更新する。
【0035】
揺動部68は、こうして更新される揺動パラメータを揺動パラメータ記憶部66から読み出し、揺動振幅テーブルを参照して、この値から揺動振幅を取得する。そして、取得した揺動振幅だけ視点44又は視線方向46を上下に揺動させよう、スクリーン画像生成部62に指示する。
【0036】
図8は、本ゲーム装置10による画像処理を示すフロー図である。同図に示すように、本ゲーム装置10による画像処理では、まずコントローラ32から入力される操作信号を視点移動部64が取得し(S101)、この操作信号の内容に基づいてプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の動作状態を視点移動部64が判断する(S102)。この判断内容はスクリーン画像生成部62に通知される。次に、揺動パラメータ更新部60は、スクリーン画像生成部62からプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42の動作状態を取得し、この動作状態に対応する揺動パラメータ変化量を揺動パラメータ変化量テーブルから取得するとともに、その値に従って揺動パラメータ記憶部66に記憶された揺動パラメータを更新する(S103)。
【0037】
次に、揺動部68は揺動パラメータ記憶部66から揺動パラメータを読み出するともに、揺動振幅テーブルを参照し、その値から揺動振幅を取得する(S104)。この揺動振幅に基づいて揺動部68はスクリーン画像生成部62に揺動を指示する。スクリーン画像生成部62は、揺動部68から指示内容に基づいて、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42その他のオブジェクトの位置及び姿勢を演算し(S105)、さらに視点44の位置及び視線方向46を演算する(S106)。そして、S105及びS106の演算結果に基づいて、スクリーン画像を生成する(S107)。こうして生成されるスクリーン画像はモニタ18により生成される。その後、スクリーン画像の次の更新タイミングを待機し(S108)、S101からS107の処理が再び実行される。
【0038】
以上説明したゲーム装置10によれば、プレイヤゲームキャラクタオブジェクト42に視点44を従動させ、このプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42がコントローラ32から入力される操作信号に従ってゲーム空間40内を動作させる場合において、その動作内容に応じて視点44又は視線方向46を揺動させることができるので、プレイヤはモニタ18に映し出されるスクリーン画像を見て、あたかもプレイヤゲームキャラクタオブジェクト42が疲労したり、或いは疲労から回復したりしたように感じることになる。こうして、モニタ18に映し出されるスクリーン画像のリアリティを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム空間におけるプレイヤゲームキャラクタオブジェクトの動作種類を示す図である。
【図4】モニタに表示されるスクリーン画像の一例を示す図である。
【図5】揺動パラメータ変化量テーブルを示す図である。
【図6】揺動振幅テーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に係るゲーム装置の画像処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0040】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、40 ゲーム空間(仮想3次元空間)、42 プレイヤゲームキャラクタオブジェクト、42a 頭部、44 視点、46 視線方向、48 建物オブジェクト、50 視野範囲、60 揺動パラメータ更新部、62 スクリーン画像生成部、64 視点移動部、66 揺動パラメータ記憶部、68 揺動部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示するゲーム装置において、
前記視点の位置を前記ゲーム空間において移動させる視点移動手段と、
前記視点の前記ゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新手段と、
前記所定の揺動パラメータに応じて前記ゲーム空間における前記視点の位置又は前記視線方向を揺動させる揺動手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記ゲーム空間には、前記視点の位置にキャラクタオブジェクトが配置され、
前記視点移動手段は、前記視点の位置を前記キャラクタオブジェクトに従動させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置において、
前記揺動手段は、前記所定の揺動パラメータに応じて前記キャラクタオブジェクトの少なくとも一部をさらに揺動させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記揺動パラメータ更新手段は、前記視点の前記ゲーム空間における移動速度に応じた値だけ前記所定の揺動パラメータを変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記揺動パラメータ更新手段は、時間経過に応じて前記所定の揺動パラメータを変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示するゲーム用画像処理方法において、
前記視点の位置を前記ゲーム空間において移動させる視点移動ステップと、
前記視点の前記ゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新ステップと、
前記所定の揺動パラメータに応じて前記ゲーム空間における前記視点の位置又は前記視線方向を揺動させる揺動ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム用画像処理方法。
【請求項7】
ゲーム空間に配置された所与の視点から所与の視線方向を見た様子を示すスクリーン画像をリアルタイムに生成し、該スクリーン画像をリアルタイムに表示する画像処理手段、
前記視点の位置を前記ゲーム空間において移動させる視点移動手段、
前記視点の前記ゲーム空間における移動に応じて所定の揺動パラメータを変化させる揺動パラメータ更新手段、及び
前記所定の揺動パラメータに応じて前記ゲーム空間における前記視点の位置又は前記視線方向を揺動させる揺動手段
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−143684(P2007−143684A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339719(P2005−339719)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】