説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームにおいて、プレイヤの操作状況をゲーム内容に反映させる。
【解決手段】位置情報取得部(82)は、3次元空間における検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する。軌跡案内部(92)は、基準軌跡をプレイヤに案内し、評価部(94)は、軌跡描画期間において取得された3次元位置情報と、基準軌跡と、に基づいて、プレイヤのゲーム操作を評価する。軌跡決定部(90)は、ゲームが開始されて軌跡描画期間が到来する前において、基準軌跡を決定するためにプレイヤに対して検出対象(51)を移動させるように要求し、当該要求に応じて行われた検出対象(51)の移動における3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて基準軌跡を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤが、コントローラ(検出対象)を移動させてゲーム操作を行うゲームが知られている。特許文献1には、このコントローラをカメラで撮影し、撮影画像における発光部の領域の大きさに基づいて発光部とカメラとの距離を特定することによって、コントローラがどのように動かされたかを把握する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−115450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームにおいては、例えば、プレイヤが、所定の軌跡(基準軌跡)を描くようにコントローラを移動させることが考えられる。しかしながら、例えば、プレイヤが体を動かしながらゲームをプレイする場合、カメラに対するプレイヤの立ち位置がずれることにより、要求されたとおりにコントローラを動かすことが困難な場合がある。そこで、このようなゲームにおいては、プレイヤの操作状況を考慮してゲーム内容を制御することが求められている。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームにおいて、プレイヤの操作状況をゲーム内容に反映させることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置であって、3次元空間における前記検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する位置情報取得手段と、所定の軌跡描画期間に前記プレイヤが前記検出対象を移動させて描くべき基準軌跡を決定する軌跡決定手段と、前記決定された基準軌跡を前記プレイヤに案内する軌跡案内手段と、前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記ゲーム操作を評価する評価手段と、を含み、前記軌跡決定手段は、前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求する手段と、前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、3次元空間における前記検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する位置情報取得ステップと、所定の軌跡描画期間に前記プレイヤが前記検出対象を移動させて描くべき基準軌跡を決定する軌跡決定ステップと、前記決定された基準軌跡を前記プレイヤに案内する軌跡案内ステップと、前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記ゲーム操作を評価する評価ステップと、を含み、前記軌跡決定ステップは、前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求するステップと、前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、3次元空間における前記検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する位置情報取得手段と、所定の軌跡描画期間に前記プレイヤが前記検出対象を移動させて描くべき基準軌跡を決定する軌跡決定手段と、前記決定された基準軌跡を前記プレイヤに案内する軌跡案内手段と、前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記ゲーム操作を評価する評価手段と、を含み、前記軌跡決定手段は、前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求する手段、前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段、を含むゲーム装置として前記コンピュータを機能させる。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームにおいて、プレイヤの操作状況をゲーム内容に反映させることが可能になる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記プレイヤが前記基準軌跡を描くように前記検出対象を移動させることによって第1のゲーム操作を行い、前記プレイヤが楽曲に合わせて体を動かすことによっ第2のゲーム操作を行う音楽ゲームであって、前記ゲーム装置は、前記プレイヤによって行われた前記第2のゲーム操作を検出する検出手段と、前記プレイヤが前記第2のゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを取得する手段と、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを案内する基準タイミング案内手段と、を更に含み、前記評価手段は、前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記第1のゲーム操作を評価する手段と、前記検出手段の検出結果と、前記基準タイミングデータと、に基づいて、前記プレイヤの前記第2のゲーム操作を評価する手段と、を含み、前記軌跡決定手段は、前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前であって、かつ、当該軌跡描画期間よりも前に訪れる前記基準タイミングのうちで当該軌跡描画期間に最も近い前記基準タイミングが到来した後において、前記基準軌跡を決定するために、前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求する手段と、当該要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記軌跡決定手段は、前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために、前記プレイヤに対して前記検出対象を所定方向に移動させるように要求する手段と、前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の前記所定方向への変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記3次元位置情報の変化の履歴を示す履歴データを取得する手段を更に含み、前記軌跡決定手段は、前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報と、前記履歴データと、に基づいて前記基準軌跡を決定することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】プレイヤが本発明に係るゲーム装置を用いて遊ぶ様子を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。
【図3】把持コントローラの一例を示す図である。
【図4】撮影画像の一例を示す図である。
【図5】マット型コントローラの一例を示す図である。
【図6】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】軌跡案内マークが表示されたゲーム画面を示す図である。
【図8】ゲーム装置で実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図9】一の楽曲に対応する楽曲データの一例を示す図である。
【図10】基準タイミングデータの一例を示す。
【図11】基準軌跡データのデータ格納例を示す図である。
【図12】基準タイミング案内部の機能について説明するための図である。
【図13】本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。
【図14】移動操作を評価するための処理の一例を示すフロー図である。
【図15】軌跡案内マークが表示されたゲーム画面を示す図である。
【図16】変形例2における基準軌跡データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータを用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を、家庭用ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0016】
図1は、プレイヤが本発明に係るゲーム装置を用いて遊ぶ様子を示す図である。図1に示すように、例えば、ゲーム装置10には、家庭用ゲーム機11、表示部30、及びカメラ40が含まれる。プレイヤは、例えば、把持コントローラ50を片方の手で持ちながら、マット型コントローラ60の上でステップを踏むように体を動かしてゲームをプレイする。
【0017】
[1−1.ゲーム装置のハードウェア構成]
図2は、本発明の実施形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す。図2に示すように、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部30、音声出力部31、光ディスク32、メモリカード33、及びカメラ40を含む。
【0018】
表示部30及び音声出力部31は、家庭用ゲーム機11に接続される。例えば、液晶ディスプレイ又はプラズマディスプレイ等の表示装置が、表示部30として用いられる。また例えば、この表示装置に備えられたスピーカ又はヘッドホンが、音声出力部31として用いられる。
【0019】
家庭用ゲーム機11は、コンピュータシステムであり、バス12、制御部13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスク再生部17、メモリカードスロット18、通信インタフェース(I/F)19、コントローラインタフェース(I/F)20、把持コントローラ50、及びマット型コントローラ60を含む。
【0020】
バス12は、アドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするために用いられる。制御部13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスク再生部17、メモリカードスロット18、通信インタフェース19、及びコントローラインタフェース20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0021】
制御部13は、例えば、一又は複数のマイクロプロセッサを含む。制御部13は、例えば光ディスク32から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部の制御処理や各種情報処理を実行する。
【0022】
主記憶14は、例えば、RAMを含む。主記憶14は、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶14は、制御部13の作業用としても用いられる。
【0023】
画像処理部15は、例えば、VRAMを含む。画像処理部15は、制御部13から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。このゲーム画面は、表示部30に表示される。
【0024】
音声処理部16は、例えば、サウンドバッファを含む。音声処理部16は、光ディスク32からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(ゲーム音楽、ゲーム効果音等)を音声出力部31から出力する。
【0025】
光ディスク再生部17は、光ディスク32に記録されたプログラムやデータを読み取る。本実施形態においては、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク32が用いられる場合を説明するが、例えば、メモリカード33等の他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して、遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0026】
通信インタフェース19は、インターネットなどのデータ通信網に通信接続するためのインタフェースである。メモリカードスロット18は、メモリカード33を装着するためのインタフェースである。
【0027】
メモリカード33は、例えば、不揮発性メモリ(例えばEEPROMなど)を含む。メモリカード33は、例えば、セーブデータなどの各種ゲームデータを記憶する。なお、ゲーム装置10は、ハードディスク装置(補助記憶装置)を備えるようにしてもよい。光ディスク32又はメモリカード33に記憶されることとして説明するプログラムやデータは、ハードディスク装置に記憶されるようにしてもよい。
【0028】
コントローラインタフェース20は、一又は複数の把持コントローラ50、及び、一又は複数のマット型コントローラ60を無線接続するためのインタフェースである。なお、コントローラインタフェース20は、把持コントローラ50及びマット型コントローラ60を有線接続するためのインタフェースとしてもよい。
【0029】
[把持コントローラ]
図3は、把持コントローラ50の一例を示す図である。図3に示すように、把持コントローラ50は、例えば、発光部51(検出対象)、及び、押下されると所定の信号を発するボタン52a,52b,52c,52d,53,54等を含む。この信号は、操作信号として家庭用ゲーム機11に対して送られる。
【0030】
発光部51は、内部に配置されるLED等の発光素子と、この発光素子を覆うように設けられる球状の樹脂素材(例えば、ポリカーボネート等)と、を含む。発光素子は、図示しない電源部から供給される電力によって発光する。樹脂素材は、光を拡散する機能を有し、発光素子から発せられる光を拡散する。
【0031】
CCDカメラ等からなるカメラ40は、把持コントローラ50を撮影し、撮影画像を生成する。制御部13は、例えば、撮影画像に含まれる把持コントローラ50の発光部51の位置及び大きさに基づいて、3次元空間(現実空間)における把持コントローラ50の位置を把握する。
【0032】
図4は、撮影画像の一例を示す図である。図4に示すように、撮影画像の中で発光部51の領域が抽出される。画像の中から検出対象の領域を抽出する方法は、公知の種々の方法を用いてよい。例えば、教師画像とのパターンマッチングによって、発光部51の領域が抽出されるようにしてよい。他にも例えば、撮影画像の各画素の輝度が参照され、この輝度が所定の値になっている画素を、発光部51の領域として特定するようにしてもよい。撮影画像における発光部51の位置(例えば、中心位置)を、座標(X,Y)とする。
【0033】
また、発光部51が映し出された領域の面積(例えば、発光部51の領域を構成するピクセル数)が算出される。発光部51の領域の面積に基づいて、カメラ40と発光部51との距離が決定される。即ち例えば、カメラ40と発光部51との距離が近ければ近いほど、発光部51の領域の面積は大きくなる。
【0034】
例えば、発光部51の領域の面積と、カメラ40と発光部51との距離と、の関係式を記憶しておき、この関係式に基づいて距離を決定してよい。他にも例えば、発光部51の領域の面積と、カメラ40と発光部51との距離と、が対応付けられたテーブルを用いて、距離を決定してもよい。
【0035】
上記のようにして得られる発光部51の位置を示す座標(X,Y)と、カメラ40及び発光部51の距離と、に基づいて、3次元空間における発光部51の位置が特定されることになる。この位置を示す情報(3次元位置情報)は、各種ゲーム操作に用いられる。例えば、表示部30の画面に表示されるカーソルの移動制御を行うために用いられたり、仮想のゲーム空間に配置されたオブジェクトを移動させるために用いられる。本実施形態においては、3次元位置情報の変化に基づいて、プレイヤが把持コントローラ50を移動して行う第1のゲーム操作が検出される。
【0036】
[マット型コントローラ]
マット型コントローラ60は、プレイヤが体を動かすことによって行う第2のゲーム操作を受け付けるための操作部である。図5は、マット型コントローラ60の一例を示す図である。図5に示すように、このマット型コントローラ60には、表面中央に略円形の中央領域61Cが区画表示されている。マット型コントローラ60の上下左右には、方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rが、それぞれ区画表示されている。
【0037】
また、方向ボタン領域61Uの左右には、丸ボタン領域62Aとバツボタン領域62Bとが、区画表示されている。さらに、丸ボタン領域62Aの上方には、スタートボタン領域63Aが、区画表示されており、バツボタン領域62Bの上方には、セレクトボタン領域63Bが、区画表示されている。
【0038】
方向ボタン領域61U,61D,61L,61R、丸ボタン領域62A、バツボタン領域62B、スタートボタン領域63A、セレクトボタン領域63Bの下部には、センサが埋め込まれている。プレイヤが各領域に足を載せた場合、センサは、プレイヤの圧力を検知する。この検知信号が、操作信号として家庭用ゲーム機11に送られる。
【0039】
コントローラインタフェース20は、一定周期毎(例えば、1/60秒毎)に、把持コントローラ50及びマット型コントローラ60の各操作部材の状態をスキャンする。コントローラインタフェース20は、このスキャン結果を表す操作信号を、バス12を介して制御部13に供給する。制御部13は、操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定し、ゲーム処理を実行する。
【0040】
[1−2.ゲーム装置において実行されるゲーム]
次に、ゲーム装置10において実行されるゲームについて説明する。ゲーム装置10では、例えば、プレイヤが、基準軌跡を描くように検出対象(例えば、把持コントローラ50の発光部51)を移動させることによってゲーム操作を行うゲームが実行される。
【0041】
以下では、プレイヤが楽曲に合わせて体を動かすことによってステップ操作を行う音楽ゲームが実行される場合を例として説明する。例えば、プレイヤは、把持コントローラ50を振ったり、マット型コントローラ60の上でステップを踏んだりして、体を動かすことになる。
【0042】
本実施形態のダンスゲームにおいては、予め用意された複数の楽曲のうちのいずれかが、プレイヤによって選択される。そして、選択された楽曲が再生される。即ち、この楽曲が音声出力部31から出力される。
【0043】
また、楽曲ごとに、方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rが踏まれるべきタイミング(以降、「基準挙動タイミング」と記載する。)、把持コントローラ50を振るべきタイミング(以降、「基準移動タイミング」と記載する。)、及び把持コントローラ50で所定の軌跡(基準軌跡)を描くべき期間(以降、「軌跡描画期間」と記載する。)が定められている。
【0044】
プレイヤは、基準挙動タイミングと一致するタイミングで、方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rを踏むことを目指す。また、プレイヤは、基準移動タイミングと一致するタイミングで、把持コントローラ50を振ることを目指す。また、プレイヤは、軌跡描画期間において、把持コントローラ50を用いて所定の軌跡を描くことを目指す。
【0045】
本実施形態においては、把持コントローラ50を用いて所定の軌跡を描くことが、第1のゲーム操作に相当する。また、方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rを踏むことが、第2のゲーム操作に相当する。
【0046】
表示部30には、基準挙動タイミング及び基準移動タイミングを案内する画像がゲーム画面に表示される。したがって、プレイヤは、ゲーム画面を見ながら、所定のタイミングでゲーム操作を行うことを目指すことになる。
【0047】
図6は、表示部30に表示されるゲーム画面70の一例を示す図である。図6に示すように、ゲーム画面70の左側領域は、基準挙動タイミング及び基準移動タイミングをプレイヤに案内するための案内領域71になっている。また、本実施形態においては、ゲーム画面70は、撮影画像を含む。案内領域71は、例えば、撮影画像に重畳して表示される。
【0048】
案内領域71内の上側領域には、基準マーク72L,72D,72U,72R(以降、まとめて単に基準マーク72と記載する。)が、横一列に表示されている。また、基準マーク72の下側には、例えば、ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bが、表示されている。ステップ案内マーク73aは、基準挙動タイミングをプレイヤに案内するための画像である。スイング案内マーク73bは、基準移動タイミングをプレイヤに案内するための画像である。
【0049】
ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bは、時間経過に伴って下から上に向かって徐々に移動する。つまり、ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bは、基準マーク72に接近する。
【0050】
基準マーク72L,72D,72U,72Rは、それぞれ、方向ボタン領域61L,61D,61U,61Rに対応する。また、基準マーク72L,72D,72U,72Rは、把持コントローラ50を振る(スイングする)方向に対応する。
【0051】
例えば、方向ボタン領域61Lが踏まれるべきタイミング(基準挙動タイミング)が訪れると、ステップ案内マーク73aは、基準マーク72Lに到達し、基準マーク72Lに重なる。他の基準マーク72D,72U,72Rについても同様である。
【0052】
また例えば、プレイヤが把持コントローラ50を右側に振るべきタイミング(基準移動タイミング)が訪れると、スイング案内マーク73bは、基準マーク72Rに到達し、基準マーク72Rに到達する。他の基準マーク72D,72U,72Rについても同様である。
【0053】
このように、プレイヤは、基準マーク72に徐々に接近するステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bを頼りに、基準挙動タイミング及び基準移動タイミングを把握できるようになっている。基準挙動タイミングにて、プレイヤがステップ操作を行い、基準移動タイミングにてプレイヤがスイング操作を行うと、プレイヤは高い評価を得ることができる。なお、基準挙動タイミング又は基準移動タイミングと完全に一致するタイミングでプレイヤがゲーム操作をしなければ評価を得ることができないという訳ではなく、例えば、時間的な一致度に応じて評価が与えられるようにしてよい。
【0054】
さらに、ゲーム画面70内の上側領域には、ゲージ74が表示される。ゲージ74の長さは、プレイヤの評価に基づいて変化する。例えば、プレイヤが高い評価を得た場合、ゲージ74は伸張する。一方、プレイヤが評価が低い評価を得た場合、ゲージ74は収縮する。楽曲の再生中にゲージ74の長さが所定長(例えば、零)になってしまうとゲームオーバーになる。一方、楽曲の再生が終了するまでにゲージ74の長さが所定長(例えば零)にならなければ、ゲームがクリアされたことになる。
【0055】
また、本実施形態においては、基準移動タイミングが到来した後の所定期間(軌跡描画期間。例えば、5秒間。)、プレイヤは、把持コントローラ50を用いて所定の軌跡を描くことが要求される。軌跡描画期間が訪れると、ゲーム画面70には、プレイヤが把持コントローラ50を用いて描くべき軌跡を示す画像(軌跡案内マーク)が表示される。プレイヤは、例えば、この画像をなぞるように把持コントローラ50を移動させる。
【0056】
図7は、軌跡案内マーク75が表示されたゲーム画面70を示す図である。図7に示すように、例えば、∞の字の軌跡を示す軌跡案内マーク75が、撮影画像に重畳するように表示される。この状態においてプレイヤは、例えば、ゲーム画面70に含まれる撮影画像を確認しながら、発光部51が軌跡案内マーク75をなぞるように把持コントローラ50を移動させることになる。
【0057】
例えば、プレイヤがなぞった軌跡と、軌跡案内マーク75が示す軌跡と、のずれによってプレイヤの操作が評価される。軌跡案内マーク75は、例えば、所定時間の間だけゲーム画面70に表示されるので、この期間内に、軌跡案内マーク75が示す軌跡をプレイヤがなぞることができれば、高い評価を得ることができる。一方、プレイヤが、軌跡案内マーク75からはみ出したり、所定時間内に軌跡案内マーク75をなぞることができなければ、低い評価を得ることになる。
【0058】
例えば、軌跡描画期間が経過すると、軌跡案内マーク75がゲーム画面70から消える。この場合、ゲーム画面70は、再び図6に示す表示に戻り、現時点以降に訪れる基準タイミングを案内するステップ案内マーク73aやスイング案内マーク73bが表示される。
【0059】
上記のように、プレイヤは、踊るように体を動かしながらゲームをプレイするため、軌跡描画期間が訪れた場合に、把持コントローラ50を軌跡に沿って動かすことが困難なことがある。したがって、このような場合には、把持コントローラ50を移動させることができる可動範囲に応じて軌跡案内マーク75の軌跡の形状や大きさを変更する必要がある。以降、軌跡案内マーク75の軌跡の形状や大きさを変更する技術について説明する。
【0060】
[1−3.ゲーム装置において実現される機能]
まず、ゲーム装置10で実現される機能について説明する。図8は、ゲーム装置10で実現される機能を示す機能ブロック図である。図8に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部80、位置情報取得部82、位置変化検出部84、挙動操作検出部86、基準タイミング案内部88、軌跡決定部90、軌跡案内部92、及び評価部94を含む。
【0061】
ゲームデータ記憶部80は、例えば、光ディスク32及びメモリカード33によって実現される。一方、その他の機能ブロックは、例えば、制御部13が光ディスク32に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
【0062】
[1−3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部80は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ゲームデータ記憶部80の記憶内容を取得する手段は、例えば、制御部13によって実現される。例えば、ゲームデータ記憶部80には、複数の楽曲データが記憶される。
【0063】
図9は、一の楽曲に対応する楽曲データの一例を示す図である。図9に示すように、楽曲データは、オリジナル楽曲データ、基準タイミングデータ、及び基準軌跡データを含んでいる。オリジナル楽曲データは、例えば、一般のポピュラー音楽等を所定のデータ形式で保存したものである。
【0064】
基準タイミングデータは、楽曲を再生した際にプレイヤがゲーム操作を行うべきタイミング及び軌跡描画期間を定義したデータである。先述のように、例えば、方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rを踏む行為、及び、把持コントローラ50を移動する行為が、この「ゲーム操作」に相当する。基準タイミングデータは、例えば、楽曲のテンポ(リズム)を考慮して作成される。
【0065】
図10は、基準タイミングデータの一例を示す。図10に示すt軸は、時間軸である。t軸は、楽曲の再生が開始されてからの時間経過を示している。例えば、基準タイミングデータは、1/256小節の単位で、方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rが踏まれるべきタイミング(基準挙動タイミング)、把持コントローラ50を移動させるべきタイミング(基準移動タイミング)、及び把持コントローラ50を用いて軌跡を描くべき期間(軌跡描画期間)を示す。
【0066】
なお、図10では、説明を簡略化するために、1小節が8分割されたデータを示す。即ち、1/8小節の単位で、プレイヤが方向ボタン領域61U,61D,61L,61Rを踏むべきタイミング、及び、把持コントローラ50を移動させるべきタイミングが、図10に示されている。また、n/8(nは自然数)で、プレイヤが把持コントローラ50を用いて軌跡を描くべき期間が、図10に示されている。
【0067】
図10に示すように、1/8小節の各時点において、プレイヤが方向ボタン領域61L,61D,61U,61Rを踏むべきか否か、又は、把持コントローラ50を移動させるべきか否かは、例えば、5ビットのデータによって表される。
【0068】
図10において、「L」、「D」、「U」、「R」のビットは、それぞれ、方向ボタン領域61L,61D,61U,61Rに対応する。「S」のビットは、把持コントローラ50に対応する。
【0069】
「S」のビットが「0」であることは、把持コントローラ50を移動させなくてもよいことを示している。一方、「S」のビットが「1」であることは、把持コントローラ50を移動させるべきことを示している。把持コントローラ50を移動させるべき方向は、「L」、「D」、「U」、「R」のビットによって特定される。
【0070】
即ち例えば、「S」のビットが「1」であり、かつ、「L」、「D」、「U」、「R」の少なくとも一つのビットが「1」であるタイミングは、基準移動タイミングである。基準移動タイミングが到来した場合、プレイヤは、例えば、上下左右の何れかに対して把持コントローラ50を振ることになる。例えば、「L」のビットが「1」であり、かつ、「S」のビットが「1」である場合、把持コントローラ50を左方向に移動させるべきであることを示している。「D」、「U」、「R」のビットについても同様である。
【0071】
また、「L」、「D」、「U」、「R」のビットが「0」であり、かつ、「S」のビットが「1」である場合は、軌跡描画期間であることを示している。即ち、この状態の間、軌跡案内マーク75がゲーム画面70に表示される。プレイヤは、この軌跡案内マーク75をなぞるように把持コントローラ50を移動させる。「S」のビットが「0」になった場合、軌跡描画期間は終了し、ゲーム画面70から軌跡案内マーク75が消去されることになる。
【0072】
また、「S」のビットが「0」であり、かつ、「L」、「D」、「U」、「R」の少なくとも一つのビットが「1」であるタイミングは、基準挙動タイミングである。基準挙動タイミングが到来した場合、「L」、「D」、「U」、「R」のうちでビットが「1」になっている、方向ボタン領域61を踏むべきことを示している。
【0073】
また、「L」、「D」、「U」、「R」、「S」の全てのビットが「0」の場合、プレイヤが方向ボタン領域61Lを踏むべきでなく、かつ、把持コントローラ50を振るべきではないことを示している。
【0074】
図9に戻り、基準軌跡データは、プレイヤが把持コントローラ50を用いて描くべき軌跡を示すデータである。例えば、基準軌跡データは、軌跡要求タイミングが訪れるとゲーム画面70に表示される画像データ(軌跡案内マーク75)を含む。基準軌跡データには、種々の形状及び種々の大きさの軌跡を示す画像データが含まれていてよい。
【0075】
図11は、基準軌跡データのデータ格納例を示す図である。図11に示すように、例えば、基準軌跡データには、基準軌跡データが示す軌跡を描かせるべき軌跡描画期間を識別する情報、軌跡描画期間が訪れる直前の把持コントローラ50の変化量を示す情報、プレイヤに描かせる軌跡に関する情報が対応付けられて格納される。
【0076】
プレイヤに描かせる軌跡に関する情報は、例えば、軌跡の形状を示す情報、形状の大きさを示す情報、軌跡に対応する座標情報、及び軌跡描画期間にゲーム画面70に表示させる画像データを識別する情報が含まれる。基準移動タイミングが訪れた後の所定期間は、これらの情報に基づいて識別される軌跡をプレイヤに描かせることが要求されることになる。
【0077】
[1−3−2.位置情報取得部]
位置情報取得部82は、3次元空間における検出対象(例えば、把持コントローラ50の発光部51)の位置に関する3次元位置情報を取得する。位置情報取得部82は、例えば、撮像手段(例えば、カメラ40)から得られる撮影画像に基づいて3次元位置情報を取得する。
【0078】
即ち、位置情報取得部82は、例えば、カメラ40から得られる撮影画像に含まれる把持コントローラ50の発光部51の位置及び大きさに基づいて、3次元位置情報を取得する。本実施形態においては、教師画像とのパターンマッチング等、画像内の対象物を特定するための公知の種々の手法を適用して、発光部51の位置及び大きさを特定するようにしてよい。
【0079】
また、本実施形態においては、3次元位置情報は、撮影画像における発光部51の中心位置(例えば、2次元座標)と、発光部51とカメラ40の距離を示す情報(例えば、奥行き情報)と、を含む場合を説明する。位置情報取得部82が取得した3次元位置情報は、例えば、取得時間(又は、情報の生成時間)と対応付けられて主記憶14(ゲームデータ記憶部80)に記憶される。
【0080】
ただし、3次元位置情報は、3次元空間における把持コントローラ50の位置を示す情報であればよく、上記の例に限られない。例えば、上記の両者に所定の行列変換処理を施して得られる把持コントローラ50の3次元座標を、3次元位置情報として用いるようにしてもよい。
【0081】
[1−3−3.位置変化検出部]
位置変化検出部84は、プレイヤが検出対象(例えば、把持コントローラ50)を移動させた場合の3次元位置情報の変化を検出する。位置変化検出部84は、例えば、ゲームデータ記憶部80に記憶された3次元位置情報と取得時間と、に基づいて3次元位置情報の時系列的な変化に関する情報を取得する。
【0082】
[1−3−4.挙動操作検出部]
また、本実施形態においては、ゲーム装置10が、挙動操作検出部86を含む場合を説明する。挙動操作検出部86は、プレイヤによって行われた第2のゲーム操作(例えば、ステップ操作)を検出する。第2のゲーム操作は、プレイヤの体の動き(挙動)をゲーム装置10が検知することによって入力されるゲーム操作であればよい。
【0083】
例えば、挙動操作検出部86は、プレイヤによって方向ボタン領域61L,61D,61U,61Rが踏まれたか否かを、マット型コントローラ60から供給される操作信号に基づいて判定することによって、ステップ操作を検出する。
【0084】
[1−3−5.基準タイミング案内部]
また、本実施形態においては、ゲーム装置10が、基準タイミング案内部88を含む場合を説明する。基準タイミング案内部88は、基準挙動タイミングデータが示す基準挙動タイミングを案内する。例えば、基準タイミング案内部88は、基準タイミングデータに基づいて基準挙動タイミングを案内する画像(例えば、ステップ案内マーク73a)をゲーム画面70に表示させる。
【0085】
また、ゲーム装置10は、例えば、プレイヤが移動操作(例えば、スイング操作)をすべき基準移動タイミングをプレイヤに案内する。本実施形態においては、ゲーム装置10が、ゲームデータ記憶部80から基準タイミングデータを取得する手段を含み、基準タイミングデータが示す基準移動タイミングを案内する画像(例えば、スイング案内マーク73b)をゲーム画面70に表示させる場合を説明する。
【0086】
図12は、基準タイミング案内部88の機能について説明するための図である。つまり、図12は、基準タイミングデータと、ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bと、の表示位置との関係を示す図である。楽曲が再生されている間、現時点以降の所定期間(図12の例では1小節。以降、「案内対象期間」と記載する。)のデータが基準タイミングデータから読み出される。
【0087】
上記の読み出されたデータに基づいて、案内対象期間内の基準挙動タイミングを案内するためのステップ案内マーク73a、及び、案内対象期間内の基準移動タイミングを案内するスイング案内マーク73bが、ゲーム画面70に表示される。
【0088】
ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73b表示位置は、ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bと基準マーク72L,72D,72U,72Rとの間の距離が、基準挙動タイミング又は基準移動タイミングが到来するまでの時間に対応する距離になるように調整される。
【0089】
例えば、プレイヤが方向ボタン領域61を踏むべき基準挙動タイミング、又は、プレイヤが把持コントローラ50を振るべき基準移動タイミングが到来するまでの時間が短くなるにつれて、ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bから基準マーク72までの距離が短くなる。
【0090】
[1−3−6.軌跡決定部]
軌跡決定部90は、所定の軌跡描画期間にプレイヤが検出対象(例えば、把持コントローラ50の発光部51)を移動させて描くべき基準軌跡を決定する。また、軌跡決定部90は、ゲームが開始されて軌跡描画期間が到来する前において、基準軌跡を決定するためにプレイヤに対して検出対象(例えば、把持コントローラ50の発光部51)を移動させるように要求する手段を含む。本実施形態においては、軌跡決定部90は、基準タイミングデータに基づいてスイング案内マーク73bを表示させることによって、検出対象の移動を要求する。
【0091】
本実施形態においては、軌跡決定部90は、軌跡描画期間よりも前に訪れる基準挙動タイミングのうちで軌跡描画期間に最も近い基準挙動タイミングが到来した後において、プレイヤに対して、検出対象の移動を要求する。別の言い方をすれば、検出対象の移動が要求されてから軌跡描画期間が訪れるまでの間に、基準挙動タイミングは訪れないことになる。
【0092】
また、軌跡決定部90は、要求に応じて行われた検出対象(例えば、把持コントローラ50の発光部51)の移動における3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて基準軌跡を決定する手段を含む。「要求に応じて行われた検出対象の移動」とは、軌跡決定部90による検出対象の移動の要求が行われた後、軌跡描画期間が訪れる前までの間に、プレイヤによって行われた検出対象の移動のことである。
【0093】
例えば、基準移動タイミングを含む所定期間における3次元位置情報の変化量に基づいて基準軌跡が決定される。例えば、基準移動タイミングの0.5秒前から、基準移動タイミングの0.5秒後までの3次元位置情報の変化量が、上記の変化量に相当する。
【0094】
軌跡決定部90は、例えば、図11に示すように、3次元位置情報の変化量(例えば、ベクトル情報)に関連付けられた軌跡を示す基準軌跡データを取得することによって基準軌跡を決定する。例えば、軌跡決定部90は、基準移動タイミングにおける3次元位置情報の変化量の程度に基づいて、基準軌跡データが示す軌跡の大きさの程度、及び/又は、複雑さの程度を決定することになる。
【0095】
即ち、基準移動タイミングにおいてプレイヤが把持コントローラ50を大きく振った場合、プレイヤは把持コントローラ50を移動させやすい状況(姿勢)であると考えられるので、軌跡の形状は複雑かつ大きくなる。また例えば、基準移動タイミングにおいてプレイヤが把持コントローラ50を小さく振った場合、プレイヤは把持コントローラ50を移動させにくい状況(姿勢)であると考えられるので、軌跡の形状は単純かつ小さくなる。
【0096】
また例えば、軌跡決定部90は、プレイヤに対して所定方向(要求方向)に把持コントローラ50を移動させるように要求する。また、軌跡決定部90は、把持コントローラ50の所定方向(要求方向)への変化量に関する情報に基づいて基準軌跡を決定する。例えば、把持コントローラ50の変化量のうち、3次元位置情報が示す変化量のうち要求方向のベクトル成分の変化量に基づいて、基準軌跡の大きさを変更する。このベクトル成分の変化量成分に基づいて、基準軌跡の大きさの変更の程度が決定される。
【0097】
例えば、要求方向と基準軌跡の形状とは、関連しているものであってよい。例えば、要求方向が水平方向であれば、基準軌跡は横に長い軌跡であってよい。一方例えば、要求方向が垂直方向であれば、基準軌跡は縦に長い軌跡であってよい。つまり、プレイヤが軌跡描画期間において描くべき基準軌跡は、この軌跡描画期間の直近の基準移動タイミングにおける要求方向に基づいて定まるものであってよい。
【0098】
なお、本実施形態においては、把持コントローラ50の変化量と軌跡の情報との対応付け(図11)に基づいて基準軌跡データが決定される場合を説明するが、ゲーム装置10が記憶する軌跡の情報を変更させることによって、基準軌跡データが決定されるようにしてもよい。即ち例えば、ゲームデータ記憶部80に軌跡の情報を一つだけ記憶しておき、軌跡決定部90は、把持コントローラ50の変化量に基づいて、この軌跡の大きさ及び形状を動的に変更するようにしてもよい。
【0099】
[1−3−7.軌跡案内部]
軌跡案内部92は、軌跡描画期間において、軌跡決定部90により決定された基準軌跡データが示す軌跡をプレイヤに案内する。例えば、軌跡案内部92は、軌跡決定部90が決定した基準軌跡データに対応する画像データ(例えば、軌跡案内マーク75)をゲーム画面70に表示させることによって、軌跡をプレイヤに案内する。
【0100】
例えば、本実施形態においては、軌跡案内部92は、基準タイミングデータの「S」が「1」であり、かつ、「L」、「D」、「U」、「R」が「0」になっている間(図12の場合、7/8小節)、軌跡案内マーク75をゲーム画面70に表示させる。軌跡案内マーク75が表示される軌跡描画期間は、上記のように基準タイミングデータに基づいて定まる期間であってもよいし、予め定められた期間であってもよい。
【0101】
[1−3−8.評価部]
評価部94は、3次元位置情報と基準軌跡とに基づいて、プレイヤのゲーム操作(例えば、第1のゲーム操作)を評価する。例えば、評価部94は、位置変化検出部84の検出結果と、基準軌跡データと、に基づいて、プレイヤの第1のゲーム操作を評価する。即ち、評価部94は、3次元位置情報が示す把持コントローラ50の位置と、基準軌跡データが示す軌跡の位置と、の位置関係の変化に基づいて、プレイヤのゲーム操作を評価する。
【0102】
本実施形態においては、例えば、3次元位置情報が示す発光部51の中心位置を示す座標(2次元座標)と、ゲーム画面70に表示されている軌跡画像に対応する座標(即ち、基準軌跡データによって対応付けられている2次元座標)と、の位置関係に基づいてプレイヤのゲーム操作が評価される。
【0103】
例えば、3次元位置情報が示す把持コントローラ50の位置が変化し、かつ、この位置が基準軌跡データが示す軌跡内に含まれている場合は、高い評価を得てゲージ74が伸長する。一方、例えば、3次元位置情報が示す把持コントローラ50の位置が変化し、かつ、この位置が基準軌跡データが示す軌跡内に含まれていない場合は、低い評価を得てゲージ74が収縮する。
【0104】
なお、プレイヤの移動操作を評価する方法は、3次元位置情報の変化と基準軌跡データとに基づいた方法であればよく、この評価方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、基準データに、軌跡案内マーク75が示す軌跡に対応する3次元座標を格納しておき、3次元位置情報に基づいて定まる3次元座標の変化と比較されるようにしてもよい。
【0105】
また、本実施形態においては、評価部94は、挙動操作検出部86の検出結果と、基準タイミングデータと、に基づいて、プレイヤの第2のゲーム操作(例えば、ステップ操作)を評価する手段を含む。例えば、評価部94は、基準タイミングデータが示す基準挙動タイミングと、プレイヤが実際にステップ操作を行ったタイミングと、の間のずれに基づいて、そのステップ操作を評価する。
【0106】
例えば、基準挙動タイミングとステップ操作を行ったタイミングとのずれ時間が小さいほど、ゲーム操作の評価は高くなる。この評価方法は、ずれ時間に基づいて定まるものであればよい。例えば、ずれ時間と評価が予め対応付けられてゲームデータ記憶部80等に記憶されていてよい。
【0107】
[1−4.ゲーム装置において実行される処理]
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図13は、ゲーム装置10が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。制御部13は、光ディスク32に記憶されるプログラムに従って、図13に示す処理を実行する。
【0108】
図13に示すように、まず制御部13は楽曲の再生を開始する(S101)。そして、制御部13は、基準移動タイミングが訪れたか否かを判定する(S102)。基準移動タイミングが訪れていない場合(S102;N)、制御部13は、プレイヤのステップ操作を評価する(S103)。S103においては、例えば、プレイヤがステップ操作を行ったタイミングと、基準挙動タイミングと、のずれ時間に基づいてステップ操作が評価されることになる。
【0109】
制御部13は、ゲーム画面70を更新する(S104)。例えば、基準タイミングデータに基づいて、新たなステップ案内マーク73aやスイング案内マーク73bが表示されたり、既に表示されている新たなステップ案内マーク73aやスイング案内マーク73bの表示位置が更新されたりする。また例えば、S103の評価結果に基づいてゲージ74が伸び縮みする。
【0110】
一方、基準移動タイミングが訪れた場合(S102;Y)、制御部13は、プレイヤに対して把持コントローラ50を所定方向に移動させるように要求し、プレイヤのスイング操作を評価する(S105)。S105においても、S103と同様に、例えば、基準移動タイミングと、3次元位置情報の変化が所定値以上となったタイミングと、のずれに基づいてプレイヤのスイング操作が評価される。
【0111】
次いで、軌跡要求タイミングが訪れる。例えば、基準タイミングデータの「S」が「1」であり、「L」,「D」,「U」,「R」が「0」であるタイミングが訪れると、制御部13は、プレイヤの軌跡を評価する(S106)。
【0112】
図14は、S106においてプレイヤの軌跡を評価するための処理の一例を示すフロー図である。図14に示すように、制御部13は、プレイヤによる把持コントローラ50の所定方向への変化量を取得する(S201)。S201においては、基準移動タイミングを含む所定期間における3次元位置情報の変化量が取得される。
【0113】
制御部13は、S201において取得した把持コントローラ50の変化量に基づいて基準軌跡データを決定する(S202)。例えば、図11に示す基準軌跡データに格納されたデータのうち、S201において取得した変化量に対応付けられたデータが参照されることになる。
【0114】
制御部13は、S202において決定された基準軌跡データに基づいて軌跡案内マーク75をゲーム画面70に表示させる(S203)。例えば、図7に示すように、ゲーム画面70に軌跡案内マーク75が表示される。この軌跡案内マーク75は、S201において取得された把持コントローラ50の変化量に基づいて形状及び大きさが変わることになる。
【0115】
図15は、軌跡案内マーク75が表示されたゲーム画面70を示す図である。例えば、S201において取得された把持コントローラ50の変化量が小さい場合には、プレイヤが、把持コントローラ50を移動させにくい状況(姿勢)であることが考えられる。したがって、この場合、図15に示すように軌跡案内マーク75の大きさも小さくなる。
【0116】
次いで、制御部13は、3次元位置情報と基準軌跡データとに基づいてプレイヤの移動操作を評価する(S204)。例えば、3次元位置情報が示す発光部51の中心位置の座標と、基準軌跡データの軌跡に対応する座標と、の位置関係に基づいて、プレイヤの移動操作が評価される。
【0117】
制御部13は、軌跡終了条件を満たすか否かを判定する(S205)。軌跡終了条件は、例えば、軌跡描画期間が終了するか否かを示す条件である。例えば、軌跡終了条件は、基準タイミングデータの「S」の値が「0」であるか否かである。
【0118】
軌跡終了条件を満たさない場合(S205;N)、処理はS204に戻り、制御部13は、プレイヤの移動操作の評価を継続する。
【0119】
軌跡終了条件を満たす場合(S205;Y)、制御部13は、ゲーム画面70を更新させ(S206)、処理はS106に移行する。S206においては、例えば、ゲージ74にプレイヤの評価が反映される。また、ゲーム画面70から軌跡案内マーク75が消去されて、ステップ案内マーク73a及びスイング案内マーク73bがゲーム画面70に表示される。
【0120】
図13に戻り、制御部13は、ゲージの長さが零になったか否かを判定する(S107)。ゲージの長さが零になった場合(S107;Y)、制御部13は、ゲームオーバー画面を表示し(S110)、本処理を終了する。
【0121】
一方、ゲージの長さが零になっていない場合(S107;N)、制御部13は、楽曲の再生が終了したか否かを判定する(S108)。楽曲の再生が終了していない場合(S108;N)、S102の処理が再実行される。一方、楽曲の再生が終了した場合、制御部13は、ゲーム成績画面を表示し(S109)、本処理を終了する。
【0122】
以上説明したゲーム装置10によれば、基準移動タイミングが訪れた場合の把持コントローラ50の変化量に基づいて、プレイヤに描かせる軌跡の大きさや形状を変えることができる。したがって、プレイヤが把持コントローラ50を動かしにくい状況(姿勢)であるか否かを軌跡描画期間の直前のゲーム操作から判定して、軌跡の大きさや形状に反映させることができる。
【0123】
また、把持コントローラ50をあまり大きく動かさないプレイヤであったり、プレイヤが狭い場所でゲームをプレイしている場合も、上記と同様に、軌跡描画期間の直前の把持コントローラ50の変化量に基づいて軌跡の大きさや形状を変更させることができる。
【0124】
[2.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0125】
[2−1.変形例1]
上記実施形態においては、基準軌跡データを決定する際に、基準移動タイミングが訪れた場合における把持コントローラ50の変化量を参照する場合を説明したが、他の情報も考慮に入れて基準軌跡データが決定されるようにしてもよい。例えば、把持コントローラ50の過去の変化量の履歴に基づいて基準軌跡データが決定されるようにしてもよい。
【0126】
変形例1におけるゲーム装置10は、3次元位置情報の変化の履歴を示す履歴データを取得する手段を含む。履歴データは、現時点から所定期間前までの3次元位置情報の変化の履歴を示すデータである。例えば、ゲームデータ記憶部80に記憶された時系列的な3次元位置情報のうち、現時点から所定期間前(例えば、10秒前)までのものが、履歴データとして取得される。
【0127】
また、変形例1における軌跡決定部90は、要求に応じて行われた検出対象の移動における3次元位置情報の変化量に関する情報と、履歴データと、に基づいて基準軌跡データを決定する。例えば、基準移動タイミングが訪れた場合の3次元位置情報の変化量、及び、履歴データに含まれる3次元位置情報の変化量の平均変化量に基づいて、基準軌跡データが決定されるようにしてよい。
【0128】
この決定方法は、基準移動タイミングが訪れた場合の3次元位置情報の変化量及び履歴データに含まれる3次元位置情報の変化量の両者が考慮されるようにすればよい。上記の例の他にも、例えば、基準移動タイミングが訪れた場合の3次元位置情報の変化量、及び、履歴データに含まれる3次元位置情報の変化量と関連付けて、プレイヤに描かせる軌跡の情報が記憶されるようにしてもよい。
【0129】
変形例1におけるゲーム装置10によれば、過去の3次元位置情報の履歴を、基準軌跡データの決定の際に考慮することができるので、操作性の更なる向上を図ることができる。
【0130】
[2−2.変形例2]
また、実施形態のような音楽ゲームの場合、プレイヤのステップ操作に基づいてプレイヤの姿勢をある程度推測することができるので、プレイヤのステップ操作を考慮に入れて基準軌跡データが決定されるようにしてもよい。
【0131】
例えば、プレイヤが方向ボタン領域61Uと方向ボタン領域61Dを踏んでいる場合、プレイヤは半身の姿勢になっていることが考えられる。半身の姿勢の直後に基準移動タイミングが訪れる場合、把持コントローラ50を広範囲に動かすことは難しいので、基準軌跡データを小さくかつ単純な形状にするようにしてもよい。
【0132】
変形例2の軌跡決定部90は、軌跡描画期間の前において挙動操作検出部86が検出したプレイヤのステップ操作と、プレイヤへの要求に応じて行われた把持コントローラ50の移動における3次元位置情報の変化量に関する情報と、に基づいて、基準軌跡データを決定する。例えば、ゲームデータ記憶部80に、きステップ操作の組み合わせ及び3次元位置情報の変化量に対応付けて基準軌跡データが記憶されるようにしてよい。
【0133】
図16は、変形例2における基準軌跡データの一例を示す図である。例えば、軌跡決定部90は、軌跡描画期間が訪れる直前のプレイヤのステップ操作と、3次元位置情報の変化量と、に関連付けられた基準軌跡データを決定することになる。
【0134】
図16に示すデータ格納例の場合、例えば、軌跡描画期間の直前において、プレイヤが方向ボタン領域61U及び方向ボタン領域61Dを踏んでいる場合、プレイヤは半身の体勢になっているので、把持コントローラ50を広範囲に動かしづらいと考えられる。この場合、小さくかつ単純な形状の軌跡がプレイヤに要求される。
【0135】
一方、例えば、軌跡描画期間の直前において、プレイヤが方向ボタン領域61Rのみを踏んでいる場合、プレイヤはカメラ40に対して正面を向いているので、把持コントローラ50を広く動かしやすいと考えられる。この場合、大きくかつ複雑な形状の軌跡がプレイヤに要求されるようにしてよい。
【0136】
変形例2のゲーム装置10によれば、基準移動タイミングにおけるプレイヤの姿勢をステップ操作に基づいて推測することができる。把持コントローラ50を移動させづらい姿勢である場合には、小さく単純な形状の軌跡をプレイヤに要求することができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0137】
[2−3.その他変形例]
(1)なお、以上に説明したゲームを二人のプレイヤが同時にプレイすることも可能である。この場合、ゲーム画面70内の左側領域が、一方のプレイヤに対応する案内領域71になる。一方、ゲーム画面70内の右側領域が、他方のプレイヤに対応する案内領域71になる。二人以上のプレイヤがゲームをプレイする場合も、図13及び図14と同様の処理が実行される。
【0138】
(2)また、本発明に係る検出対象の一例として把持コントローラ50を挙げたが、検出対象は、プレイヤが移動させることができるものであればよく、これに限られない。他にも例えば、プレイヤの手首や脚に検出対象(例えば、公知のコントローラや発光体等)を装着させるようにしてもよい。
【0139】
(3)また例えば、プレイヤの体の動き自体がゲーム操作として用いられるゲームの場合、プレイヤ自身の体の部位(頭やひじ等)が、検出対象に相当することになる。この場合、例えば、カメラ40がプレイヤを撮影することによって得られる撮影画像に基づいて、プレイヤの部位の空間的な位置が特定される。即ち例えば、位置情報取得部82は、3次元空間におけるプレイヤの部位の位置に関する3次元位置情報を、撮影画像に基づいて取得することになる。
【0140】
例えば、撮影画像におけるプレイヤの体の大きさに基づいて、カメラ40とプレイヤとの距離を把握して、プレイヤの空間的な位置を特定するようにしてよい。他にも例えば、赤外線センサ(距離情報取得手段)を用いて、プレイヤと赤外線センサとの距離が特定されるようにしてもよい。
【0141】
この場合、赤外線センサから発せられた赤外線が反射して戻ってくるまでの飛行時間に基づいて、赤外線センサとプレイヤとの距離(距離情報)を特定する。つまり、位置情報取得部82は、赤外線センサによって得られる距離情報と、撮影画像におけるプレイヤの体の部位の位置と、に基づいてプレイヤの部位の位置に関する3次元位置情報を取得することになる。なお、プレイヤの部位の位置を特定する手法は、公知の手法を適用してよい。
【0142】
上記の場合、例えば、プレイヤの手が把持コントローラ50に相当し、プレイヤの全身がマット型コントローラ60に相当する。プレイヤは、例えば、基準挙動タイミングにおいて、ゲーム画面に表示されたゲームキャラクタと同じポーズをとることを目指す。また例えば、プレイヤは、基準移動タイミングにおいて、手を所定方向に移動させることを目指す。基準移動タイミングが訪れた後の所定期間は、図7と同様に軌跡案内マーク75が表示され、プレイヤは、手を使って軌跡を描く。
【0143】
この場合においても実施形態と同様に、軌跡決定部90は、基準移動タイミングが訪れた場合の3次元位置情報が示すプレイヤの部位の変化量に基づいて、基準軌跡データを決定することになる。また、複数のプレイヤがゲームをプレイする場合、ゲームをプレイしている最中に、これらのプレイヤが互いに接近してしまうことが考えられる。この場合、プレイヤが接近して体を大きく動かすと、互いにぶつかってしまうため、プレイヤは小さく体を動かすようになる。したがって、このような状況においても、ゲーム装置10は、基準移動タイミングにおけるプレイヤの手の移動量(変化量)に応じて基準軌跡の大きさを変更させることができるので、プレイヤ同士が接近した場合であっても、安全にゲームをプレイすることができる。
【0144】
(4)また例えば、本発明は、ダンスゲーム以外のゲームにも適用することができる。本発明は、プレイヤが体を動かしてプレイするゲームに適用することができる。即ち例えば、実施形態においては、プレイヤがマット型コントローラ60の上でステップを踏むことによって体を動かす場合を説明したが、プレイヤが、敵キャラクタを攻撃するように把持コントローラ50を振りかざすことによって体を動かしてプレイするようにしてもよい。これらの場合においても、実施形態及び変形例と同様に、軌跡描画期間が訪れる直前の3次元位置情報の変化量に基づいて基準軌跡データが決定されるようにすればよい。
【符号の説明】
【0145】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、13 制御部、14 主記憶、15 画像処理部、16 音声処理部、17 光ディスク再生部、18 メモリカードスロット、19 通信インタフェース、20 コントローラインタフェース、30 表示部、31 音声出力部、32 光ディスク、33 メモリカード、40 カメラ、50 把持コントローラ、51 発光部、52a,52b,52c,52d,53,54 ボタン、60 マット型コントローラ、61C 中央領域、61,61U,61D,61L,61R 方向ボタン領域、62A 丸ボタン領域、62B バツボタン領域、63A スタートボタン領域、63B セレクトボタン領域、70 ゲーム画面、71 案内領域、72,72U,72D,72L,72R 基準マーク、73a ステップ案内マーク、73b スイング案内マーク、74 ゲージ、75 軌跡案内マーク、80 ゲームデータ記憶部、82 位置情報取得部、84 位置変化検出部、86 挙動操作検出部、88 基準タイミング案内部、90 軌跡決定部、92 軌跡案内部、94 評価部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
3次元空間における前記検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する位置情報取得手段と、
所定の軌跡描画期間に前記プレイヤが前記検出対象を移動させて描くべき基準軌跡を決定する軌跡決定手段と、
前記決定された基準軌跡を前記プレイヤに案内する軌跡案内手段と、
前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記ゲーム操作を評価する評価手段と、
を含み、
前記軌跡決定手段は、
前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求する手段と、
前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲームは、前記プレイヤが前記基準軌跡を描くように前記検出対象を移動させることによって第1のゲーム操作を行い、前記プレイヤが楽曲に合わせて体を動かすことによって第2のゲーム操作を行う音楽ゲームであって、
前記ゲーム装置は、
前記プレイヤによって行われた前記第2のゲーム操作を検出する検出手段と、
前記プレイヤが前記第2のゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを取得する手段と、
前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを案内する基準タイミング案内手段と、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記第1のゲーム操作を評価する手段と、
前記検出手段の検出結果と、前記基準タイミングデータと、に基づいて、前記プレイヤの前記第2のゲーム操作を評価する手段と、
を含み、
前記軌跡決定手段は、前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前であって、かつ、当該軌跡描画期間よりも前に訪れる前記基準タイミングのうちで当該軌跡描画期間に最も近い前記基準タイミングが到来した後において、前記基準軌跡を決定するために、前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求する手段と、
当該要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記軌跡決定手段は、
前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために、前記プレイヤに対して前記検出対象を所定方向に移動させるように要求する手段と、
前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の前記所定方向への変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム装置は、前記3次元位置情報の変化の履歴を示す履歴データを取得する手段を更に含み、
前記軌跡決定手段は、前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報と、前記履歴データと、に基づいて前記基準軌跡を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
3次元空間における前記検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
所定の軌跡描画期間に前記プレイヤが前記検出対象を移動させて描くべき基準軌跡を決定する軌跡決定ステップと、
前記決定された基準軌跡を前記プレイヤに案内する軌跡案内ステップと、
前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記ゲーム操作を評価する評価ステップと、
を含み、
前記軌跡決定ステップは、
前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求するステップと、
前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定するステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
プレイヤが基準軌跡を描くように検出対象を移動させることによってゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
3次元空間における前記検出対象の位置に関する3次元位置情報を取得する位置情報取得手段と、
所定の軌跡描画期間に前記プレイヤが前記検出対象を移動させて描くべき基準軌跡を決定する軌跡決定手段と、
前記決定された基準軌跡を前記プレイヤに案内する軌跡案内手段と、
前記軌跡描画期間において取得された前記3次元位置情報と、前記基準軌跡と、に基づいて、前記プレイヤの前記ゲーム操作を評価する評価手段と、
を含み、
前記軌跡決定手段は、
前記ゲームが開始されて前記軌跡描画期間が到来する前において、前記基準軌跡を決定するために前記プレイヤに対して前記検出対象を移動させるように要求する手段、
前記要求に応じて行われた前記検出対象の移動における前記3次元位置情報の変化量に関する情報に基づいて前記基準軌跡を決定する手段、
を含むゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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