説明

ゲーム装置及びゲームプログラム

【課題】団体スポーツゲームにおいて、勝敗の展開上重要な対決場面にプレーヤが選択的に参加することが出来る、ゲーム装置及びゲームプログラムの提供。
【解決手段】フィールド上で、対決場面MSが生じているかどうかを判定する手段、対決場面が生じているものと判定された場合に、当該場面が発生しているフィールド上の座標位置をメモリに格納する手段、対決場面が生じているフィールド上の座標位置に対決発生マーク21を配置しモニタに表示する手段、プレーヤからの対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する手段、参加を表明された対決場面を構成するプレーヤ側のキャラクタについて操作入力を許可する手段、キャラクタを入力手段からのコマンドに基づいて移動制御する手段、操作されるキャラクタについての画像を生成しモニタに表示する手段、を有するゲーム装置として構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AI(人工知能)機能によりゲームの進行が制御されるアメリカンフットボール、サッカー、バレーボールなどの敵味方がそれぞれ複数のキャラクタからなる団体スポーツゲームにおいて、勝敗の展開上重要な、敵味方の対決場面にプレーヤが選択的に参加することが出来る、ゲーム装置及びゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームプログラムに格納されたAI機能を用いて団体スポーツを表示制御するゲーム装置においては、プレーヤは、プレイに際して、自分がプレイするゲーム内のキャラクタ(操作キャラクタ)を選択し、当該操作キャラクタを操作する形で、ゲーム内で実行される試合をプレイすることが多い。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3027829号公報(段落0073,0076など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、AI機能により制御される団体戦スポーツにおいては、対戦中、敵味方のキャラクタが直接対決する、勝敗のターニングポイントなるような重要対決場面は、プレーヤが操作する操作キャラクタに限らず、他のキャラクタにも頻繁に発生する。
【0005】
一方、プレーヤにとっても、自分が得意なプレイや興味のあるプレイ、例えばシュート、パスなどが有り、そうしたプレイを特定の操作キャラクタに拘束されることなく、ゲーム中の重要対決場面で実行することが出来れば、新たな興趣を団体戦スポーツゲームに提供することが出来る。
【0006】
また、逆に、プレーヤがゲームになれていない場合には、プレーヤが操作可能なキャラクタが特定のキャラクタに限定されていると、AI機能により自動的に進行されるゲーム展開にプレーヤがついていけず、操作キャラクタがゲーム中、重要対決場面に全く係わる機会がないまま、ゲームが進行してしまい、興趣を大幅にそいでしまうなどの問題があった。
【0007】
本発明は、上記した事情に鑑み、団体スポーツゲームにおいて、勝敗の展開上重要な、敵味方の重要対決場面にプレーヤが選択的に参加することが出来る、ゲーム装置及びゲームプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、メモリ(3)内に設定された3次元仮想空間内にフィールド(FLD)を設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタ(30)を前記フィールド上で移動制御することにより、モニタ(9)に敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御することの出来るゲーム装置(20)において、前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面(MS)が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手段、前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マーク(21)をオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段(14b)を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成するキャラクタの内、前記プレーヤ側のキャラクタについて、前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、前記操作入力許可手段により操作入力が許可されたキャラクタについて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段、前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、を有するゲーム装置として構成される。
【0009】
また、請求項2の発明は、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを複数のプレーヤが敵味方に分かれて、前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御することの出来るゲーム装置において、前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手段、前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、前記複数のプレーヤのうち、二人のプレーヤから同一の前記対決場面について前記参加コマンドが入力された場合に、前記参加コマンドを最先に入力した最先入力プレーヤを判定すると共に、それら入力された参加コマンド間の入力時間差を計測する時間差計測手段、前記最先入力プレーヤに対応する前記キャラクタの、能力値パラメータを、前記入力時間差に対応する形で相対的に上昇させるパラメータ制御手段、前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成する敵味方それぞれのキャラクタについて、前記二人のプレーヤによる前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、前記操作入力許可手段により操作入力が許可された前記敵味方のキャラクタを、各キャラクタに設定された能力値パラメータに基づいて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段、前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、を有するゲーム装置として構成される。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記ゲーム装置は、前記対決場面に参加する対決キャラクタを示す対決タイプ(TP)、当該対決の発生条件(CN)、終了条件(EC)を示した対決場面データ(DAT)を複数、格納した対決場面判定テーブル(ISF)を格納したメモリ手段を有しており、前記対決場面判定手段は、前記対決場面判定テーブルを参照することにより、対決場面が敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定することを特徴として構成される。
【0011】
また、請求項4の発明は、前記入力手段は、複数の操作部材から構成されており、前記対決発生告知手段により前記フィールド上に配置される対決発生マークのオブジェクトは、前記複数の操作部材に対応した、互いに異なる形状又は模様(丸、三角、X等の模様など)で形成されており、前記対決発生マークのオブジェクトと前記発生している対決場面との対応関係を示すオブジェクト対応データを格納したメモリ手段を有し、前記参加コマンド入力判定手段は、前記入力手段を構成する複数の操作部材が選択的に操作されることにより入力された参加コマンドから、前記オブジェクト対応データを参照して、前記操作された操作部材に対応する対決場面を特定する、対決場面選定手段を有する、ことを特徴として構成される。
【0012】
また、請求項5の発明は、コンピュータに、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御する手順を実行させるためのゲームプログラムにおいて、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手順、前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手順、前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手順、前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手順、前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成するキャラクタの内、前記プレーヤ側のキャラクタについて、前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手順、前記操作入力許可手段により操作入力が許可されたキャラクタについて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手順、前記プレーヤに前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手順、を実行させるためのプログラムであることを特徴として構成される。
【0013】
また、請求項6の発明は、コンピュータに、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを複数のプレーヤが敵味方に分かれて、前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御する手順を実行させるためのゲームプログラムにおいて、前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手順、前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手順、前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手順、前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手順、前記複数のプレーヤのうち、二人のプレーヤから同一の前記対決場面について前記参加コマンドが入力された場合に、前記参加コマンドを最先に入力した最先入力プレーヤを判定すると共に、それら入力された参加コマンド間の入力時間差を計測する時間差計測手順、前記最先入力プレーヤに対応する前記キャラクタの、能力値パラメータを、前記入力時間差に対応する形で相対的に上昇させるパラメータ制御手順、前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成する敵味方それぞれのキャラクタについて、前記二人のプレーヤによる前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手順、前記操作入力許可手段により操作入力が許可された前記敵味方のキャラクタを、各キャラクタに設定された能力値パラメータに基づいて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手順、前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手順、を実行させるためのプログラムであることを特徴として構成される。
【発明の効果】
【0014】
請求項1及び5の発明によれば、プレーヤは、団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面としてモニタに表示された対決場面を自らの意志で選択することにより、自由に当該場面に参加してゲーム中のキャラクタを操作することが出来る。これにより、プレーヤが操作可能なキャラクタは、プレーヤが予め操作キャラクタとして選択した特定のキャラクタに限られず、対決場面に登場するように設定された多数のキャラクタを自由に選択して操作することが可能となりゲームの興趣を大幅に向上させることが出来る。
【0015】
また、プレーヤは、自分が得意であったり、興味のあるプレイが生じていたりする対決場面を選択することにより、特定のプレイを自分の意志で選択することが出来るので、プレーヤが選択することの出来るプレイの幅を広くすることが出来、ゲームの自由度を向上させることが出来る。
【0016】
更に、プレーヤは、モニタに表示される対決場面を選択して当該対決場面においてプレイすることにより、ゲームに参加するので、必ず団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える場面に参加することとなり、ゲームの初心者が、ゲーム展開について行くことが出来なくなり、対決場面に全く係わることなくゲームが進行してしまうような事態は回避され、幅広いプレーヤに興趣の高いゲームの提供が可能となる。
【0017】
請求項2及び6の発明は、請求項1の効果に加えて、複数のプレーヤによる敵味方に分かれた対戦プレイにおいて、二人のプレーヤが同一の対決場面を選択した場合に、それらプレーヤの選択コマンドの入力時間差に応じて、最先入力プレーヤが操作するキャラクタの能力値パラメータが他のプレーヤのキャラクタに比して相対的に向上されるので、対決場面を選択する際の戦略的な要素が付加され、ゲームの興趣を増大させることが出来る。
【0018】
請求項3の発明は、対決場面についての対決場面データ(DAT)を格納した対決場面判定テーブル(ISF)により、対決場面の判定処理を高速に行うことが出来る。
【0019】
請求項4の発明は、フィールド上に配置される対決発生マークのオブジェクトは、複数の操作部材に対応した、互いに異なる形状又は模様(丸、三角、X等の模様など)で形成されるので、プレーヤは自分が参加したい対決場面(MS)に配置された対決発生マークに示された形状又は模様に対応する操作部材を押すことにより、当該対決場面に対応する参加コマンドを簡単かつ確実に入力することが出来、間違いの少ない入力手段を提供することが出来る。
【0020】
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明する。
【0022】
図1は、本発明が適用されるゲーム機の制御ブロック図、図2は、コントローラの一例を示す図、図3は、団体戦スポーツゲームであるアメリカンフットボールのゲームプログラムにおける、表示画面の一例を示す図、図4は、重要対決場面判定テーブルの一例を示す図、図5は、重要対決場面の制御の一例を示すフローチャートである。
【0023】
ゲーム装置20は、図1に示すように、記録媒体としてのROMディスク15に記録された、アメリカンフットボールなどの団体スポーツゲームについてのゲーム用プログラムに従って、所定のゲームを実行するものである。ゲーム装置20は、マイクロプロセッサを主体として構成されたCPU1と、そのCPU1に対する主記憶装置としての、ROM(リードオンリーメモリ)2およびRAM(ランダムアクセスメモリ)3と、画像処理装置4およびサウンド処理装置6と、それらの装置に対するバッファ5、7と、ROMディスク読取装置8とを有している。ROM2には、ゲーム機の全体の動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き込まれる。RAM3には記憶媒体としてのROMティスク15から読み取ったゲーム用のプログラムやデータが必要に応じて書き込まれる。画像処理装置4はCPU1から画像データを受け取ってフレームバッファ5上にゲーム画面を描画するとともに、その描画された画像のデータを所定のビデオ再生信号に変換して所定のタイミングでモニタ9に出力する。サウンド処理装置6は、ROMディスク15から読み出されてサウンドバッファ7に記録された音声、楽音等のデータや音源データ等を再生してスピーカ10から出力させる。ROMディスク読取装置8は、CPU1からの指示に従ってROMディスク15上に記録されたプログラムやデータを読み取り、その読み取った内容に対応した信号を出力する。ROMディスク15にはゲームの実行に必要なプログラムやデータが記録されている。モニタ9には家庭用のテレビ受像機が、スピーカ10にはそのテレビ受像機の内蔵スピーカが一般に使用される。
【0024】
さらに、CPU1にはバス14を介して通信制御デバイス11が接続され、そのデバイス11には入力装置としてのコントローラ14及び補助記憶装置13が適宜な接続ポートを介してそれぞれ着脱自在に接続される。コントローラ14は入力装置として機能するものであり、そこにはプレーヤによる操作を受け付ける、後述する操作キーなどの操作部材が設けられる。
【0025】
コントローラ14は、図2に示すように、通信制御デバイス11にケーブル14cを介して接続される本体14dを有しており、本体14dの上面部14eの図中左方には、上下左右の方向を入力するための4個のキー14a1、14a2、14a3、14a4が操作部材としてプレーヤにより押下可能に配置され、更に上面部14eの図中右方には、4個の押釦スイッチ14b1、14b2、14b3、14b4が操作部材としてプレーヤにより押下可能に設けられている。更に、本体14dの上面部14eの中央部には、2個のジョイスティック14f1、14f2が、操作部材として設けられており、また、本体14dの上部側面には、Lボタン14g、Rボタン14hが、操作部材としてプレーヤにより押下可能に配置されている。
【0026】
また、押釦スイッチ14b1の表面には、「三角の模様」の符号が印字されており、押釦スイッチ14b2の表面には、「丸の模様」の符号が印字されており、押釦スイッチ14b3の表面には、「Xの模様」の符号が印字されており、押釦スイッチ14b4には、の表面には、「四角の模様」の符号が印字され、それぞれ対応する操作信号を出力することが出来る。なお、本明細書では、説明の便宜上、14b1、14b2、14b3、14b4を「A」ボタン、「B」ボタン、「C」ボタン、「D」ボタンと称するが、これらのボタンの称呼や割付は、任意であり、操作部材14a1、14a2、……に対して、「A」ボタン、「B」ボタン、「C」ボタン、「D」ボタンと称することも当然可能である。
【0027】
コントローラ14からは各操作部材14a1、14a2、……14b1、14b2……14f1、14f2、14g、14hの操作状態に対応した操作信号が一定周期(例えば1/60秒)で出力され、CPU2はその操作信号に基づいてコントローラ14の操作状態を判別する。コントローラ14及び補助記憶装置13は通信制御デバイス11に対して複数並列に接続可能である。
【0028】
以上の構成において、モニタ9、スピーカ10、コントローラ14、ROMディスク15及び補助記憶装置13を除く他の構成要素は所定のハウジング内に一体的に収容されてゲーム機本体16を構成する。このゲーム機本体16がコンピュータとして機能する。
【0029】
ROMディスク15上には、スポーツゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲームやアドベンチャーゲームなどの、所定のシナリオに従ってゲームが進行するゲームプログラムGPRが格納されている。
【0030】
ゲーム装置20においては、所定の初期化操作(例えば電源の投入操作)が行われるとCPU1がまずROM2のプログラムに従って所定の初期化処理を実行する。初期化が終わるとCPU1はROMディスク15上に格納された、ゲームプログラムGPRの読み込みを開始し、そのプログラムに従ってゲーム処理を開始する。プレーヤが入力装置であるコントローラ14に対して所定のゲーム開始操作を行うと、CPU1はその指示に基づいたゲームプログラムGPRの手順に従ってゲームの実行に必要な種々の処理を開始する。
【0031】
以後、ゲーム装置20は、読み込んだゲームプログラムGPRに従って、所定の処理を行って、モニタ9上に表示される画像を表示制御して、所定のシナリオを進行制御して行く。
【0032】
以上の構成のゲーム装置20では、ROMディスク15に記録されたプログラムをRAM3にロードしてCPU1で実行することにより、様々なジャンルのゲームをディスプレイ9の画面上でプレイすることが出来る。
【0033】
なお、本発明に係るゲームプログラムを機能させるコンピュータとして、例えば家庭用ゲーム機としてのゲーム機1を一例として説明したが、該ゲーム機1は、いわゆる携帯型ゲーム機であってもよく、更に、ゲーム専用の装置でなく、一般的な音楽や映像の記録媒体の再生なども可能な装置であってもよく、これに限らず、コンピュータとして、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機など、つまりゲームプログラムを機能させることのできるものであれば何れのものでもよい。
【0034】
なお、ゲームプログラムGPRを構成する各種のプログラム及び各種のデータは、ゲームプログラムGPRのプログラム機能によって読み出し自在に有している限り、その格納態様は任意であり、本実施の形態のように、ゲームプログラムGPRのプログラムと共にROMディスク15中に格納するほかに、ゲーム機1とは独立したサーバーなどの外部のメモリ手段に格納しておき、ゲームプログラムGPR中に設けられた読み出しプログラムによって、インターネットなどの通信媒介手段を介してRAM3などのメモリにダウンロードするように構成してもよい。
【0035】
ゲームプログラムGPRによるゲームは、団体戦スポーツゲームの一種である、アメリカンフットボールゲームとして設定されており、ゲームプログラムGPRは、図2に示すように、ゲームプログラムGPRのフィールド生成プログラムFPPによりCPU1を介して、RAM3内に3次元仮想空間31を設定し、当該設定されたに、3次元仮想空間にアメリカンフットボールをプレイする場所としてのフィールドFLDを、図3に示すように、生成する。なお、団体戦スポーツとしては、サッカー、バレーボールなどの敵味方同士に分かれた、複数のキャラクタから編成されるチームによる対戦型のスポーツであればどのようなものでもよい。
【0036】
ゲームプログラムGPRは、CPU1を介して、フィールドFLDに配置された敵、味方チームにそれぞれに分かれた複数のキャラクタ30をオブジェクトとして、AI(人工知能)機能を用いて移動させながら、アメリカンフットボールゲームを実行してゆく。アメリカンフットボールゲームなどの周知な団体戦スポーツ種目におけるAI機能を用いた、複数のキャラクタの制御手法は、既に公知である。なお、各チームを構成する複数のキャラクタ30は、3次元ポリゴンから構成された3次元ポリゴンモデルから構成されている。
【0037】
これらのフィールドFLD及びキャラクタ30は、ゲームプログラムGPRのシナリオ展開プログラムSDPが、CPU1を介して進行制御するゲームのシナリオ展開に応じて、フィールド生成プログラムFPP及びキャラクタ生成プログラムCPPを介して、ゲームプログラムGPRのデータファイルに格納された各種のデータに基づいて、CPU1を介してRAM3内の3次元仮想空間31内に適宜生成配置したものである。
【0038】
なお、図1に示した、ゲームプログラムGPRには、該ゲームプログラムGPRを構成する、本発明に関連するソフトウエア要素のみを記述しており、ゲームプログラムGPRには、図1に記載された以外に、当該ゲームプログラムGPRを用いてゲームを実行する上で必要な多様なプログラム及びデータが格納されている。
【0039】
ゲームプログラムGPRがCPU1を介してモニタ9に画像を表示制御するアメリカンフットボールゲームにおいては、既に述べたように、シナリオ展開プログラムSDPに格納されたAI機能により、フィールドFLDにオブジェクトとして配置された敵味方に区別された複数のキャラクタ30を介してゲームが進行制御される。プレーヤは、ゲームの開始に先立って、コントローラ14を操作して自チームとしてどのチームを選択するのかを決定する。ゲームプログラムGPRには、アメリカンフットボールのチームとして複数のチームが設定登録されており、プレーヤは、コントローラ14を操作して、それらのチームの中から、自分の好みのチームを選択することが出来る。プレーヤが選択したチーム(以後「プレーヤチーム」と称する)は、RAM3内の適宜な領域に格納される。
【0040】
なお、プレーヤはプレーヤチームに関して、これからゲーム世界の中で行われるフットボールゲームに登場させる複数の選手を、複数のキャラクタ30の中から選択することが出来る。
【0041】
ゲームプログラムGPRは、プレーヤチームのプレーヤにより選択された選手のキャラクタ及び、プレーヤチームと対戦するCPU11が制御する(又は、他のプレーヤが、自分のチームとして選択した)対戦チームの選手のキャラクタを、3次元仮想空間内のフィールドFLD上で、シナリオ展開プログラムSDPのAI機能によりCPU1を介して移動制御し、アメリカンフットボールのゲームを実行してゆく。この状態では、アメリカンフットボールゲームは、シナリオ展開プログラムSDPのAI機能により自動的に進行してゆき、プレーヤは、モニタ9に表示されるフィールドFLDにおける各キャラクタの動きからゲームの進行状況を理解し、試合を「観戦」する。
【0042】
ゲームプログラムGPRにおいてはシナリオ展開プログラムSDPにより、アメリカンフットボールゲームの対戦の途中に、敵味方のキャラクタ(選手)同士が対決し、その後のゲームの流れに大きな影響を与える可能性のある、対決場面としての重要対決場面が設定されている。そして、ゲームプログラムGPRは対決場面判定プログラムDDPにより、CPU11を介して、フィールドFLDにおいてアメリカンフットボールゲームが進行されている最中において、常に当該ゲーム中でそうした重要対決場面が、各キャラクタの間で生じていないかどうかを判定している(図5のステップS1)。
【0043】
即ち、ゲームプログラムGPRは、図4に示すように、対決場面判定テーブルとしての重要対決場面判定テーブルISFを有しており、当該重要対決場面判定テーブルISFは、ゲーム開始時など適宜な時点でROMディスク15からRAM3に転送格納されている。重要対決場面判定テーブルISFは、図4に示すように、ゲームプログラムGPRで実行されるアメリカンフットボールゲームにおいて生じる可能性のある重要対決場面MSのそれぞれについて、当該対決に参加する対決キャラクタを示した対決タイプTP、その発生条件CN、終了条件ECなどの対決場面データDATが、多数格納されている。
【0044】
従って、対決場面判定プログラムDDPは、シナリオ展開プログラムSDPがCPU1を介して実行するアメリカンフットボールゲームにおいて、当該ゲームに参加している敵味方のキャラクタについて、重要対決場面判定テーブルISFに格納された重要対決場面MSが生じているかどうかをCPU1を介してリアリタイムで検索し、アメリカンフットボールゲームの行われているフィールドFLDの何れかで、重要対決場面テーブルISFに規定された重要対決場面が生じたものと判定した場合には、直ちに当該判定された重要対決場面MSに関する対決場面データDATをRAM3の所定の領域に格納する(対決場面判定手段)。
【0045】
重要対決場面判定テーブルISFには、図4に示すように、例えば、オフェンスのチームのQB(クオーターバック)とディフェンスのチームのDT(ディフェンスタックル)のポジションにあるキャラクタ同士の対決が対決場面データDAT1として格納されており、当該対決場面データDAT1が示す重要対決場面MSは、発生条件CNがボールのセット開始であり、終了条件ECは、QB(クオーターバック)がパス投球した時点又はダウンが終了した時点である。
【0046】
また、対決場面データDAT2には、オフェンスのチームのRB(ランニングバック)とディフェンスのチームのLB(ラインバッッカー)のポジションにあるキャラクタ同士の対決が格納されており、当該対決場面データDAT2が示す重要対決場面MSは、発生条件CNがQB(クオーターバック)がボールを所持した時点であり、終了条件ECは、QBが自分以外のキャラクタにボールをパスした時又はダウンが終了した時点である。
【0047】
更に、対決場面データDAT3には、オフェンスのチームのC(センタ)とディフェンスのチームのC(センタ)のポジションにあるキャラクタ同士の対決が格納されており、当該対決場面データDAT3が示す重要対決場面MSは、発生条件CNがボールのセット開始時点又は味方のボール所持者がC(センタ)に接近し、近くに敵がいる場合であり、終了条件ECは、味方ボールの所持者がC(センタ)を通過した場合又は、ダウンが終了した時点である。
【0048】
更に、対決場面データDAT4には、オフェンスのチームのWR(ワイドレシーバ)とディフェンスのチームのCB(コーナバック)のポジションにあるキャラクタ同士の対決が格納されており、当該対決場面データDAT4が示す重要対決場面MSは、発生条件CNがQB(クオーターバック)がボールを所持した時点であり、終了条件ECは、QB(クオーターバック)が自分以外のキャラクタにボールをパスした時又はダウンが終了した時点である。
【0049】
重要対決場面判定テーブルISFには、他にも多様な対決場面データDATが格納されており、これら対決場面データDATは、あるゲームの局面において、同時に、またゲームの進行に応じて、並列的に複数発生することが多い。
【0050】
例えば、シナリオ展開プログラムSDPはCPU1を介して、アメリカンフットボールゲームの各ダウン(攻撃)毎に、ハドル(作戦会議)の画面をモニタ9に表示し、オフェンス側のチームを操作するプレーヤに、次のダウン(攻撃)で行うプレイを、ボールを持って走る「ランプレイ」とするか、ボールをパスする「パスプレイ」とするかを、コントローラ14を介して選択決定させる。
【0051】
ここで、例えば、プレーヤが、「ランプレイ」を選択すると、シナリオ展開プログラムSDPによりCPU1を介して、フィールドFLDに配置されたオフェンスのチーム(プレーヤ側)のRB(ランニングバック)がランで相手陣内を突破しようとして、ディフェンス側の敵キャラクタであるLB(ラインバッッカー)とぶつかた場面が、図3(a)に示すように生成され、モニタ9に表示される。この際、対決場面判定プログラムDDPはCPU1を介して、重要対決場面判定テーブルISFを参照しながら、フィールドFLDで重要対決場面MSが発生しているか否かを、試合の進行に応じてリアルタイムに判定する。この場合、RB(ランニングバック)とLB(ラインバッッカー)が対決する、対決場面データDAT2に対応する重要対決場面MSが検出され、RB(ランニングバック)にボールが渡る前の、QB(クオーターバック)がボールを所持した時点で、第1の重要対決場面MSの発生をCPU1が認識する。
【0052】
また、同時に、シナリオ展開プログラムSDPによりCPU1を介して制御されるゲーム展開において、前述したRB(ランニングバック)とLB(ラインバッッカー)の対決の他に、フィールドFLD上では、RB(ランニングバック)が突破しようとするランニングルート上に、そのルートを妨害せんとして、オフェンスのチームのキャラクタ(例えばC(センタ))が当該ルート上に立ちふさがり、その立ちふさがったキャラクタに対してオフェンスチームの別のキャラクタ(例えばC(センタ))が、その行動を邪魔しようと、当該立ちふさがったキャラクタとぶつかる場面が生成され(この場面は、図3(a)に示すように、フィールドFLD上で、前述のRB(ランニングバック)とLB(ラインバッッカー)の対決と共に、同じ画面PCで表示される)、モニタ9に表示されたとする。この際でも、対決場面判定プログラムDDPはCPU1を介して、重要対決場面判定テーブルISFを参照しながら、フィールドFLDで対決場面データDATに対応する重要対決場面MSが発生しているか否かを、試合の進行に応じてリアルタイムに判定している。この場合、前述のRB(ランニングバック)とLB(ラインバッッカー)が対決する、対決場面データDAT2に対応する重要対決場面MS2の他に、オフェンスとディフェンスのチームのキャラクタ(例えば、C(センタ))同士による対決が検出され、ボールのセット開始時点又は味方のボール所持者がC(センタ)に接近し、近くに敵がいるものと判定された時点で、対決場面データDAT3に対応する第2の重要対決場面MSの発生をCPU1が認識する。
【0053】
このように、同一のプレイにおいて、二つ以上の重要対決場面MSが検出されることが多々ある。これは、ボールをパスするにしても、パス動作が発生する場所と、当該パスが到達するであろう場所(1カ所以上)において、ボールを奪い合う(又は、ボールに対する良い位置を奪い合う)場面が同時的に、または連続的に生じることがこうした団体戦スポーツにおいては常に生じるからである。
【0054】
上述した重要対決場面は、オフェンス時及びディフェンス時において、他にも各種の場合が考えられ、こうした各種の重要対決場面MSに対応する対決場面データDATが、重要対決場面判定テーブルISFに格納されている。
【0055】
例えば、オフェンス時に、前述したハドル(作戦会議)において、次のダウン(攻撃)で行うプレイを、ボールをパスする「パスプレイ」とする選択をした場合、フィールドFLDに配置されたオフェンスのチーム(プレーヤ側)のQB(クオーターバック)がパスを行おうとして、オフェンス(プレーヤ)側のOL(オフェンスライン)のキャラクタが、敵のディフェンス側のDL(ディフェンスライン)のキャラクタとぶつかる場面や、QB(クオーターバック)のパスを受け取る近くのフィールドFLD上で、パスを受け取るオフェンス(プレーヤ)側のWR(ワイドレシーバ)とそれを妨害せんとするディフェンス側のCB(コーナバック)のキャラクタが所定の距離以内で集まって来る場面(対決場面データDAT4に対応する重要対決場面MSに相当)などである。
【0056】
また、プレーヤチームがディフェンス時に、対戦相手(CPU又は別のプレーヤ)が「ランプレイ」を選択し、相手側のボールを持ったキャラクタと、ディフェンス(プレーヤ)側のキャラクタがぶつかった場合、対戦相手(CPU又は別のプレーヤ)が「パスプレイ」を選択し、オフェンス側のOL(オフェンスライン)のキャラクタと、ディフェンス(プレーヤ)側のキャラクタがぶつかった場合、対戦相手(CPU又は別のプレーヤ)が「ランプレイ」を選択した場合に、プレイ中のオフェンス側のキャラクタと、ディフェンス(プレーヤ)側のキャラクタがぶつかった場合、更に、対戦相手(CPU又は別のプレーヤ)が「パスプレイ」を選択し、パスを受け取る敵側のオフェンスチームのキャラクタの近くに、ディフェンス(プレーヤ)側のキャラクタが所定の距離以内に集まった場面など、多様なものがある。
【0057】
何れも場合も、対決場面判定テーブルISFに格納された対決場面データDATを参照することにより、重要対決場面判定プログラムDDPがCPU1を介してそれらフィールドFLDで生じた重要対決場面MSを検索し、重要対決場面MSが判明し次第、RAM3内の適宜な領域に、当該重要対決場面MSの対決タイプTP、発生場所(3次元仮想空間内の座標位置)、発生時間などの発生対決場面データSDATを格納する(図5のステップS2、対決場面データ格納手段)。
【0058】
こうして、重要対決場面MSが発生している発生場所、発生時間などの発生対決場面データSDATがRAM3に格納されたところで、シナリオ展開プログラムSDPはCPU1及び画像処理装置4を介して、当該重要対決場面MSが発生している3次元仮想空間のフィールドFLD上の座標位置に、図3(b)に示すように、対決発生マーク21のオブジェクトを配置し、当該オブジェクトをレンダリングして、モニタ9に表示する(対決発生告知手段)。対決発生マーク21のオブジェクトは、コントローラ14の複数の操作部材であるA、B、C、Dボタンに対応した形状又は模様で形成されており、プレーヤはモニタ9に表示される画面PCを見ることにより、フィールドFLDに発生している重要対決場面MSの数、及びそれらの重要対決場面MSがコントローラ14のどのボタンに対応するのかを瞬時に判断することが出来る。また、この際、発生している各重要対決場面MSと、モニタ9に表示されたA、B、C、Dボタンの画像、即ちRAM3の3次元仮想空間内のフィールドFLDに配置された各A、B、C、Dボタンに対応するオブジェクトとの対応関係を示すデータが、RAM3内の所定のエリアにオブジェクト対応データとして格納される。
【0059】
一方で、シナリオ展開プログラムSDPはCPU1を介して、アメリカンフットボールゲームの進行を重要対決場面MSが発生しても、ゲームの進行を中断させることなく、AI機能により進行させる。同時に、シナリオ展開プログラムSDPはCPU1を介して、フィールドFLDで発生している各重要対決場面MSに対応する対決場面データDATに示された終了条件ECを常に監視し、終了条件ECが満足された重要対決場面MSについては、対応する対決発生マーク21の表示を止める。
【0060】
フィールドFLD上に、対決発生マーク21が表示されると、ゲームプログラムGPRの参加判定プログラムPJPがCPU1を介して、重要対決場面MSが発生している期間中に、コントローラ14を介したプレーヤ側からの参加コマンドが入力されたかどうかを判定する(図5のステップS3、参加コマンド入力判定手段)。
【0061】
即ち、プレーヤは、フィールドFLD上に表示される1個以上の重要対決場面MSの発生を告知する対決発生マーク21を見ながら、自分の興味のある対決がある場合には、当該対決の生じている場所に表示されている対決発生マーク21に表示されたボタンマーク(丸、三角、X等の模様など)に対応するコントローラ14のA、B、C又はDボタンを選択的に押下する。
【0062】
対決発生マーク21がモニタ9に表示されている間に、対応するボタンの押下動作が行われた場合には、参加判定プログラムPJPはCPU1を介して、プレーヤが参加を表明した重要対決場面MSの3次元仮想空間内での座標位置を、押下されたボタンと各重要対決場面MSの対応関係を示すデータを、RAM3を参照することにより特定し(重要対決場面選定手段)、その特定された発生マーク21、即ちプレーヤが参加を表明した重要対決場面MSの発生場所に、3次元仮想空間内に配置された仮想カメラを移動させるズーム処理動作を行う。こうして、モニタ9に表示される画像PCをプレーヤが参加を表明した重要対決場面MSに切り替える処理を行う(図5のステップS4)。
【0063】
モニタ9に表示される画像PCがプレーヤが参加を表明した重要対決場面MSに切り替えられたところで、シナリオ展開プログラムSDPはCPU1を介して、プレーヤによるコントローラ14を介した、キャラクタに対する操作入力を許可する(図5のステップS5、キャラクタ操作入力許可手段)。これにより、プレーヤは、プレーヤが選択した重要対決場面MSにおける、プレーヤチーム(ここではオフェンス側のチーム)の当該重要対決場面MSに係わるキャラクタに対するフィールドFLD上での移動制御が、プレーヤが操作するコントローラ14を介して出力される操作コマンドにより可能となる。例えば、図4の対決場面データDAT1に対応する重要対決場面MSの場合には、オフェンス側のキャラクタであるQB(クオーターバック)のコントローラ14を介した操作がプレーヤ側から可能となる。
【0064】
この状態で、プレーヤはコントローラ14を操作することにより、自分が選択した重要対決場面MSのオフェンス又はディフェンスのプレーヤチームのキャラクタを、シナリオ展開プログラムSDPに基づいてCPU1を介して操作し、プレーヤが所望するプレイをフィールドFLDで行わせる(キャラクタ操作手段)。これにより、プレーヤは、当該団体戦スポーツゲームに一人のプレーヤとして参加することが出来る。こうしてプレーヤにより操作される重要対決場面MSにおけるキャラクタのオブジェクトは、対決している敵キャラクタとのオブジェクトと共にレンダリングされ、ゲームプログラムGPRにより、CPU1、画像処理装置4を介してモニタ9に画像PCとして表示される(表示画像生成手段)。
【0065】
こうした重要対決場面MSは、シナリオ展開プログラムSDPによるアメリカンフットボールゲームのシナリオ展開中、フィールドFLDにおいて随時発生するので、プレーヤはモニタ9に表示された対決発生マーク21を見ながら、自分が参加したい対決が有れば、当該対決発生マーク21に対応するコントローラ14のボタンを操作することで、任意に参加が可能となる。こうして、プレーヤは、ゲームの進行中、フィールドFLDの随所で発生する重要対決場面MSに選択的に参加することが出来、また、その際に操作することの出来るキャラクタは、参加を選択した対決タイプTPにより変わるので、特定の選手のキャラクタに限定されることなく、重要対決場面MSに関与する全てのキャラクタの操作が可能となる。
【0066】
また、対決場面判定プログラムDDPは、モニタ9に重要対決場面MSが表示された場合で、プレーヤからコントローラ14を介した何らの参加コマンドの入力がない重要対決場面MSについては、重要対決場面判定テーブルISFに示された各重要対決場面MSの終了条件ECが満たされた時点で、当該重要対決場面MSを表示する対決発生マーク21のフィールドFLD上への表示を中止する(図5のステップS8)。
【0067】
また、同時に複数の重要対決場面MSがモニタ9に表示されている場合に、プレーヤが一つの重要対決場面MSを選択した場合にも、対決場面判定プログラムDDPはCPU1を介して、他の同時表示されていた重要対決場面MSについての対決発生マーク21の表示を停止する。
【0068】
アメリカンフットボールゲームは、プレーヤが選択した重要対決場面MSにおけるプレーヤにより操作されるキャラクタのプレイの内容によって、その局面は変化し、ゲームはそうしたプレーヤにより操作されたキャラクタのプレイ結果を引き継いで、シナリオ展開プログラムSDPのAI機能により継続される。各重要対決場面MSは、既に述べたように、その終了条件ECに達すると終了し(図5のステップS6)、以後、プレーヤからのコントローラ14を介したキャラクタへの操作入力は禁止され(図5のステップS7)、ディフェンス及びオフェンスの全てのキャラクタがシナリオ展開プログラムSDPのAI機能により、フィールドFLD上で移動制御され、プレーヤはモニタ9に表示される試合状況を「観戦」することとなる。
【0069】
以上の実施例では、プレーヤが一人の場合で、CPU1が対戦相手のチームを制御する場合について述べたが、二人のプレーヤが異なるコントローラ14を操作して(これらのコントローラ14は、単一のゲーム装置20に接続されるものであっても、通信回線を介して異なるゲーム装置20同士が接続されるものであっても、どちらでもよい)、互いに敵味方に分かれて対戦する場合には、重要対決場面MSはディフェンス及びオフェンス側について同時に生じるので、二人のプレーヤはモニタ9に表示される画面PCを見ながら、複数の対決発生マーク21から自分が興味の持った重要対決場面MSを選択することとなる。なお、プレーヤの数は、二人に限らず、3人以上のプレーヤが、ディフェンス及びオフェンスに分かれて対戦する形でもよい。以後の説明でも、同様である。
【0070】
複数のプレーヤによる対戦モードの場合には、複数のプレーヤが異なる重要対決場面MSを選択した場合には、最先に対決発生マーク21を選択して、参加コマンドを入力したプレーヤの選択が優先され、当該プレーヤが選択した方の重要対決場面MSに仮想カメラが移動され、当該重要対決場面MSについての画像が生成表示される。また、この際、当該選択された重要対決場面MSにおいて、当該重要対決場面MSに参加する二人の対戦プレーヤについて、入力手段を介した敵味方両キャラクタについての操作がそれぞれ許可され、当該重要対決場面MSに参加する(複数のプレーヤのうちの)二人のプレーヤがディフェンス及びオフェンス側の各キャラクタをそれぞれ操作して、プレイを競い合うこととなる。
【0071】
また、複数のプレーヤの中で、ディフェンス及びオフェンスの二人の対戦プレーヤが同じ対決発生マーク21(従って、同一の重要対決場面MS)を選択して参加コマンドを入力した場合には、参加判定プログラムPJPはCPU1を介して、当該二人のプレーヤのうち、どちらのプレーヤが先に参加コマンドを入力したかを判定すると共に、当該二人のプレーヤがコントローラ14の対応するボタンを操作した時間差(即ち、参加コマンドの入力の時間差)を計測し(時間差計測手段)、より早く対応するボタンを操作したプレーヤ、即ち最先入力プレーヤ側に有利となるように、その後の重要対決場面MSにおける各キャラクタの能力値パラメータを制御する。
【0072】
即ち、例えばオフェンス(ディフェンス)側のプレーヤがある時間tだけ、ディフェンス(オフェンス)側のプレーヤより早くコントローラ14のボタンを押下した場合には、対応する重要対決場面MSで対決するオフェンス(ディフェンス)側のキャラクタの能力値パラメータ(例えば、体力パラメメータ、知力パラメータ、瞬発力パラメータ、幸運値パラメータなど、各キャラクタに設定されている個別パラメータ値)を、時間tに対応する分だけ、他のプレーヤのキャラクタに対して相対的に上昇させる(パラメータ制御手段)。これにより、対戦しているプレーヤよりも早く参加コマンドを入力することの出来たプレーヤは、重要対決場面MSにおいて、自分が操作するキャラクタについて、対戦プレーヤが操作するキャラクタよりも、有利な条件でプレイすることが出来る。これにより、複数のプレーヤが対戦する対戦モードでのゲームの展開を緊張感のあるものとすることが出来る。
【0073】
以上の実施形態においては、CPU1がゲーム制御装置を構成し、そのCPU1と特定のソフトウエアとの組み合わせによってゲーム制御装置の各種の手段を構成したが、それらの手段の少なくとも一部は論理回路に置換してもよい。また、本発明は家庭用ゲームシステムに限らず、種々の規模のゲームシステムとして構成してよい。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、コンピュータを利用した電子ゲーム機器及びコンピュータに実行させる娯楽用ゲームプログラムとして利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1は、本発明が適用されるゲーム機の制御ブロック図。
【図2】図2は、コントローラの一例を示す図。
【図3】図3は、団体戦スポーツゲームであるアメリカンフットボールのゲームプログラムにおける、表示画面の一例を示す図。
【図4】図4は、重要対決場面判定テーブルの一例を示す図。
【図5】図5は、重要対決場面の制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
3……メモリ(RAM)
9……モニタ
14b……入力手段(押釦スイッチ)
16……コンピュータ(ゲーム機本体)
20……ゲーム装置
21……対決発生マーク
30……キャラクタ
CN……発生条件
EC……終了条件
MS……対決場面
TP……対決タイプ
DAT……対決場面データ
FLD……フィールド
ISF……対決場面判定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御することの出来るゲーム装置において、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手段、
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、
前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成するキャラクタの内、前記プレーヤ側のキャラクタについて、前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、
前記操作入力許可手段により操作入力が許可されたキャラクタについて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段、
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、
を有するゲーム装置。
【請求項2】
メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを複数のプレーヤが敵味方に分かれて、前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御することの出来るゲーム装置において、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手段、
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、
前記複数のプレーヤのうち、二人のプレーヤから同一の前記対決場面について前記参加コマンドが入力された場合に、前記参加コマンドを最先に入力した最先入力プレーヤを判定すると共に、それら入力された参加コマンド間の入力時間差を計測する時間差計測手段、
前記最先入力プレーヤに対応する前記キャラクタの、能力値パラメータを、前記入力時間差に対応する形で相対的に上昇させるパラメータ制御手段、
前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成する敵味方それぞれのキャラクタについて、前記二人のプレーヤによる前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、
前記操作入力許可手段により操作入力が許可された前記敵味方のキャラクタを、各キャラクタに設定された能力値パラメータに基づいて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段、
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、
を有するゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、
前記対決場面に参加する対決キャラクタを示す対決タイプ、当該対決の発生条件、終了条件を示した対決場面データを複数、格納した対決場面判定テーブルを格納したメモリ手段を有しており、
前記対決場面判定手段は、前記対決場面判定テーブルを参照することにより、対決場面が敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定することを特徴とする、請求項1又は2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記入力手段は、複数の操作部材から構成されており、
前記対決発生告知手段により前記フィールド上に配置される対決発生マークのオブジェクトは、前記複数の操作部材に対応した、互いに異なる形状又は模様で形成されており、
前記対決発生マークのオブジェクトと前記発生している対決場面との対応関係を示すオブジェクト対応データを格納したメモリ手段を有し、
前記参加コマンド入力判定手段は、前記入力手段を構成する複数の操作部材が選択的に操作されることにより入力された参加コマンドから、前記オブジェクト対応データを参照して、前記操作された操作部材に対応する対決場面を特定する、対決場面選定手段を有する、
ことを特徴として構成した請求項1又は2記載のゲーム装置。
【請求項5】
コンピュータに、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御する手順を実行させるためのゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手順、
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手順、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手順、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手順、
前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成するキャラクタの内、前記プレーヤ側のキャラクタについて、前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手順、
前記操作入力許可手順により操作入力が許可されたキャラクタについて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手順、
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とする、ゲームプログラム。
【請求項6】
コンピュータに、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを複数のプレーヤが敵味方に分かれて、前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御する手順を実行させるためのゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータに、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを判定する対決場面判定手順、
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手順、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手順、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手順、
前記複数のプレーヤのうち、二人のプレーヤから同一の前記対決場面について前記参加コマンドが入力された場合に、前記参加コマンドを最先に入力した最先入力プレーヤを判定すると共に、それら入力された参加コマンド間の入力時間差を計測する時間差計測手順、
前記最先入力プレーヤに対応する前記キャラクタの、能力値パラメータを、前記入力時間差に対応する形で相対的に上昇させるパラメータ制御手順、
前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成する敵味方それぞれのキャラクタについて、前記二人のプレーヤによる前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手順、
前記操作入力許可手段により操作入力が許可された前記敵味方のキャラクタを、各キャラクタに設定された能力値パラメータに基づいて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手順、
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手順、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とする、ゲームプログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御することの出来るゲーム装置において、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを、前記対決場面に参加する対決キャラクタを示す対決タイプ、当該対決の発生条件及び終了条件を示した、対決場面データが複数格納された対決場面判定テーブルを参照することにより、判定する対決場面判定手段、
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、
前記参加コマンド入力判定手段により、前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドがプレーヤから入力されものと判定された場合に、該プレーヤからの参加が表明された対決場面について、当該対決場面を構成するキャラクタの内、前記プレーヤ側のキャラクタについて、前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、
前記操作入力許可手段により操作入力が許可されたキャラクタについて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段、
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、
を有し、更に、
前記入力手段は、複数の操作部材を有し、
前記対決発生告知手段により前記フィールド上に配置される対決発生マークのオブジェクトは、前記複数の操作部材に対応した、互いに異なる形状又は模様で形成されており、
前記対決発生マークのオブジェクトと前記発生している対決場面との対応関係を示すオブジェクト対応データを格納したメモリ手段を有し、
前記参加コマンド入力判定手段は、前記入力手段を構成する複数の操作部材が選択的に操作されることにより入力された参加コマンドから、前記オブジェクト対応データを参照して、前記操作された操作部材に対応する対決場面を特定する、対決場面選定手段、
を有するゲーム装置。
【請求項2】
メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを複数のプレーヤが敵味方に分かれて、前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御することの出来るゲーム装置において、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを、前記対決場面に参加する対決キャラクタを示す対決タイプ、当該対決の発生条件及び終了条件を示した、対決場面データが複数格納された対決場面判定テーブルを参照することにより、判定する対決場面判定手段、
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、
前記複数のプレーヤのうち、二人のプレーヤから同一の前記対決場面について前記参加コマンドが入力された場合に、前記参加コマンドを最先に入力した最先入力プレーヤを判定すると共に、それら入力された参加コマンド間の入力時間差を計測する時間差計測手段、
前記最先入力プレーヤに対応する前記キャラクタの、能力値パラメータを、前記対決場面について前記参加コマンドを入力した他のプレーヤが操作するキャラクタに対して、前記入力時間差に対応する形で相対的に上昇させるパラメータ制御手段、
前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成する敵味方それぞれのキャラクタについて、前記二人のプレーヤによる前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、
前記操作入力許可手段により操作入力が許可された前記敵味方のキャラクタを、各キャラクタに設定された能力値パラメータに基づいて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段、
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、
を有するゲーム装置。
【請求項3】
前記入力手段は、複数の操作部材から構成されており、
前記対決発生告知手段により前記フィールド上に配置される対決発生マークのオブジェクトは、前記複数の操作部材に対応した、互いに異なる形状又は模様で形成されており、
前記対決発生マークのオブジェクトと前記発生している対決場面との対応関係を示すオブジェクト対応データを格納したメモリ手段を有し、
前記参加コマンド入力判定手段は、前記入力手段を構成する複数の操作部材が選択的に操作されることにより入力された参加コマンドから、前記オブジェクト対応データを参照して、前記操作された操作部材に対応する対決場面を特定する、対決場面選定手段を有する、
ことを特徴として構成した請求項記載のゲーム装置。
【請求項4】
複数の操作部材を有する入力手段を有するコンピュータを、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御する手段として機能させるためのゲームプログラムであって
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータを、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを、前記対決場面に参加する対決キャラクタを示す対決タイプ、当該対決の発生条件及び終了条件を示した、対決場面データが複数格納された対決場面判定テーブルを参照することにより、判定する対決場面判定手段
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段、
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークを、前記複数の操作部材に対応した、互いに異なる形状又は模様で形成されたオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段、
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、プレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが、前記入力手段を構成する複数の操作部材が選択的に操作されることにより入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段、
前記参加コマンドから、前記対決発生マークのオブジェクトと前記発生している対決場面との対応関係を示すオブジェクト対応データを参照して、前記操作された操作部材に対応する対決場面を特定する、対決場面選定手段、
前記参加コマンド入力判定手段により、前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドがプレーヤから入力されものと判定された場合に、該プレーヤからの参加が表明され、前記対決場面選定手段により特定された前記対決場面について、当該対決場面を構成するキャラクタの内、前記プレーヤ側のキャラクタについて、前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段、
前記操作入力許可手段により操作入力が許可されたキャラクタについて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段、
として機能させるためのゲームプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、メモリ内に設定された3次元仮想空間内にフィールドを設定し、該フィールドに敵味方に分かれた、複数のキャラクタをそれぞれオブジェクトとして配置し、それらキャラクタを複数のプレーヤが敵味方に分かれて、前記フィールド上で移動制御することにより、モニタに敵味方チームによる団体戦スポーツゲームを表示制御する手段として機能させるためのゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、更に前記コンピュータを、
前記フィールド上で、前記団体戦スポーツゲームの流れに影響を与える可能性のある場面として設定された対決場面が、前記敵味方のキャラクタの間に生じているかどうかを、前記対決場面に参加する対決キャラクタを示す対決タイプ、当該対決の発生条件及び終了条件を示した、対決場面データが複数格納された対決場面判定テーブルを参照することにより、判定する対決場面判定手段
前記対決場面が生じているものと判定された場合に、当該対決場面が発生している前記フィールド上の座標位置をメモリに格納する対決場面データ格納手段
前記対決場面が生じている前記フィールド上の座標位置に対決発生マークをオブジェクトとして配置し、当該対決発生マークを前記モニタに表示する、対決発生告知表示手段
前記対決発生マークがモニタに表示されたところで、入力手段を介したプレーヤからの前記対決場面に対する参加を表明する参加コマンドが入力されたか否かを判定する参加コマンド入力判定手段
前記複数のプレーヤのうち、二人のプレーヤから同一の前記対決場面について前記参加コマンドが入力された場合に、前記参加コマンドを最先に入力した最先入力プレーヤを判定すると共に、それら入力された参加コマンド間の入力時間差を計測する時間差計測手段
前記最先入力プレーヤに対応する前記キャラクタの、能力値パラメータを、前記対決場面について前記参加コマンドを入力した他のプレーヤが操作するキャラクタに対して、前記入力時間差に対応する形で相対的に上昇させるパラメータ制御手段
前記参加を表明した対決場面について、当該対決場面を構成する敵味方それぞれのキャラクタについて、前記二人のプレーヤによる前記入力手段を介した操作入力を許可するキャラクタ操作入力許可手段
前記操作入力許可手段により操作入力が許可された前記敵味方のキャラクタを、各キャラクタに設定された能力値パラメータに基づいて、前記入力手段からの操作コマンドに基づいて前記フィールド上で移動制御するキャラクタ操作手段
前記入力手段を介して操作される前記フィールド上のキャラクタについての画像を生成し、前記モニタに表示する表示画像生成手段
として機能させるためのゲームプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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