説明

ゲーム装置及びプログラム

【課題】 遊技者が遊技をしやすいように図柄画像の表示領域を確保するとともに、遊技者にとって見やすいように演出画像を表示できるようにする。
【解決手段】 表示制御部105において、複数種類の図柄画像を可変表示するリール表示部を有する表示画像を第1の画像表示装置110に表示し、演出画像を表示する演出画像表示部を有する表示画像を、第1の画像表示装置110とは独立して設けられた第2の画像表示装置120に表示するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像表示装置を有するゲーム装置及び当該ゲーム装置の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ等の画像表示装置を用いて遊技を行うゲーム装置が、その手軽さから世の中に広く普及している。例えば、テレビ画面を用いてスロットゲームを行うゲーム装置では、スロットマシンを擬似的に再現し、実際のスロットマシンを操作している操作感が得られるようになっている(例えば、特許文献1の図4参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−57153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示したスロットゲームのゲーム装置では、遊技者が遊技をしやすいようにスロットゲームの主となる図柄画像の可変表示部(リール表示部)を表示画面の主要部に表示しており、例えば遊技における演出画像を表示する場合には、当該演出画像をリール表示部の周辺部に補助的に表示しなければならなかった。これにより、遊技における演出画像が遊技者にとって見づらく、遊技の趣向が低減されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は前述した問題点に鑑みてなされたものであり、遊技者が遊技をしやすいように図柄画像の表示領域を確保するとともに、遊技者にとって見やすいように演出画像を表示できるようにして、遊技における趣向の低減を回避できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
【0007】
本発明に係るゲーム装置は、画像を表示する第1の画像表示装置と、前記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置と、リール状に複数形成され、複数種類の図柄画像を可変表示させる図柄画像可変表示部を前記第1の画像表示装置に表示し、前記図柄画像可変表示部の図柄画像の停止に基づいて定まる遊技の結果に応じた演出を含む種々の演出における演出画像を表示させる演出画像表示部を、前記第2の画像表示装置に表示するように制御する表示制御手段とを有する。
【0008】
本発明においては、複数種類の図柄画像を可変表示する図柄画像可変表示部を第1の画像表示装置に表示し、演出画像を表示する演出画像表示部を第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置に表示するようにしたので、遊技者が遊技をしやすいように図柄画像の表示領域を確保することができるとともに、遊技者にとって見やすいように演出画像を表示することができる。これにより、遊技における趣向の低減を回避することが可能となる。
【0009】
本発明に係るゲーム装置の他の態様は、前記図柄画像可変表示部に表示される図柄画像の可変表示及び停止表示を操作するための図柄画像操作手段を更に有し、前記図柄画像操作手段が前記第1の画像表示装置の表示面上にタッチパネルとして設けられている。
【0010】
本発明においては、図柄画像の可変表示及び停止表示を操作するための図柄画像操作手段を第1の画像表示装置の表示面上にタッチパネルとして設けたので、遊技者は表示された図柄画像操作手段(操作スイッチ類)を直接触れることにより、実際の遊技機を操作している操作感覚で遊技を行うことができる。また、例えば、遊技者は片手で遊技を行える等が可能となり、遊技における操作を簡易なものとすることができる。
【0011】
また、本発明に係るゲーム装置のその他の態様は、前記第1の画像表示装置及び前記第2の画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えるための表示画像入れ替え手段を更に有し、前記表示制御手段は、前記表示画像入れ替え手段により表示画像の入れ替えが指示された場合、現在、前記第1の画像表示装置及び前記第2の画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えて再表示する。
【0012】
本発明においては、各画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えられるようにしたので、遊技者による遊技のしやすさを向上させることができる。これは、例えば、図柄画像可変表示部を遊技者が見やすい画像表示装置に表示させて、目押しをしやすくする等が挙げられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、遊技者が遊技をしやすいように図柄画像の表示領域を確保することができるとともに、遊技者にとって見やすいように演出画像を表示することができる。これにより、遊技における趣向の低減を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。ここで、本発明のゲーム装置の実施形態として、スロットマシンを擬似的に再現したスロットゲーム装置を適用した例で説明を行う。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置10の外観を示す図である。なお、本実施形態のスロットゲーム装置10は、その本体100が筐体100aと筐体100bとに分かれて構成されており、それらがコネクタ11により開閉可能となっている。図1は、この2つの筐体100a、100bを全開させた状態を示している。
【0016】
本実施形態に係るスロットゲーム装置10は、スロットゲーム装置の本体100と、スロットゲーム装置の本体100の所定の位置に挿入され、スロットゲームを行うためのプログラム等が格納されているカートリッジ200を備えている。
【0017】
スロットゲーム装置の本体100には、筐体100aに備えられた第1の画像表示装置110と、第1の画像表示装置110とは独立して設けられ、筐体100bに備えられた第2の画像表示装置120との2つの画像表示装置が具備されている。これらの2つの画像表示装置は、カラー画像を表示する液晶表示パネル等で構成されている。また、第1の画像表示装置110には、その表示面上の全面にタッチパネルが設けられており(いわゆるタッチスクリーン)、遊技者がこのタッチパネルを指等で直接触れたり、タッチペン等を接触させたりすることによって、遊技者がスロットゲーム装置10に対して入力を行うことができるように構成されている。
【0018】
図1に示した第1の画像表示装置110の表示面には、第1の表示画像61と第2の表示画像62が表示されている。第1の表示画像61は、その中央部に、図柄画像可変表示部(111L、111C、111R)を3つ有しており、これらの図柄画像可変表示部は複数種類の図柄画像が可変表示される領域である。なお、この図柄画像可変表示部には、複数種類の図柄画像が等間隔で配列されたリール(回胴)を模写したものが表示されるため、以下の説明では、図柄画像可変表示部を「リール表示部」と称して説明する。
【0019】
図1に示す例では、遊技者から見て左側から順に、左リール表示部111L、中リール表示部111C、右リール表示部111Rが設けられている。但し、図柄画像の配列は各リール表示部111L、111C及び111Rごとに異なっている。また、各リール表示部111L、111C及び111Rには、上下方向で連続する3つの図柄画像が表示されるようになっている。したがって、表示面には、総計9個の図柄画像が表示される。また、各リール表示部111L、111C及び111Rにおける図柄画像の可変表示は、あたかもリールが回転して各図柄画像が移動するように表示されるため、遊技者の立場からすると、図柄画像が上下に移動しているように見える。
【0020】
スロットゲーム装置10では、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示される図柄画像に対して、有効ライン22a、22b及び22cからなる有効ライン群22が設定される。有効ライン群22は、水平方向の中段の有効ライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の有効ライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の有効ライン22cとから構成されている。そして、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示される図柄画像は、停止した時に、9個の図柄画像が全てこれらの有効ライン群22上に位置するような間隔で配置されている。
【0021】
また、第1の表示画像61は、リール表示部群111の下側に、クレジット数表示部113、払い出し数表示部114及び投入枚数表示部115を有している。クレジット数表示部113は、クレジットされている仮想の遊技媒体(以下、この仮想の遊技媒体は、一例として仮想のメダルとし、また、この仮想のメダルを単に「メダル」と称する)の枚数が表示される領域である。払い出し数表示部114は、メダルが払い出される際に、その枚数が表示される領域である。投入枚数表示部115は、後述のベットスイッチ118又はベットボタン152の操作や、後述のメダル投入スイッチ112からのメダルの投入操作に応じて、メダルの投入枚数が表示される領域である。
【0022】
表示面上に透明のタッチパネルが設けられている第1の画像表示装置110には、その表示面の下側に、遊技者が遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチ112、116〜118が表示され、その表示面の右上側に、各画像表示装置の画面表示に関する種々の設定や遊技に関する種々の設定を行う上で操作する各種のアイコン119a〜119dが表示されている。操作スイッチ112、116〜118及びアイコン119a〜119dにより第2の表示画像62が構成される。したがって、図1に示す第1の画像表示装置110の表示面には、第1の表示画像61と第2の表示画像62とが合わさって一画面に表示されている。
【0023】
例えば、本実施形態では、操作スイッチとして、メダル投入スイッチ112、スタートスイッチ116、ストップスイッチ群117及びベットスイッチ118が設定されている。これらの操作スイッチは、遊技者が各操作スイッチに対して指やタッチペン等で圧力をかけることにより選択されるようになっている。
【0024】
メダル投入スイッチ112は、遊技媒体となるメダルを投入するときに遊技者が操作するスイッチである。遊技者がこのメダル投入スイッチ112に対して指やタッチペン等で触れると、メダルの投入を行うことができる。また、遊技者がこのメダル投入スイッチ112に対して指やタッチペン等で長時間圧力をかけ続けると、メダルの連続投入を行うことが可能となっている。
【0025】
スタートスイッチ116は、各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像の可変表示をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0026】
ストップスイッチ群117は、各リール表示部の図柄画像を停止表示させるときに操作するスイッチであり、左リール表示部111Lの図柄画像を停止表示させるときに操作する左ストップスイッチ117Lと、中リール表示部111Cの図柄画像を停止表示させるときに操作する中ストップスイッチ117Cと、右リール表示部111Rの図柄画像を停止表示させるときに操作する右ストップスイッチ117Rとから構成されている。
【0027】
ベットスイッチ118は、遊技者がベット枚数(賭数)を指定するスイッチであり、1枚のメダルをベットすると1つの有効ライン22aが有効になり、2枚のメダルをベットすると水平方向の3つの有効ライン22a及び22bが有効になり、3枚のメダルをベットするとさらに加えて斜め方向の2つの有効ライン22cを含む総計で5つの有効ライン22a〜22cが有効になる。本実施形態のスロットゲーム装置10では、ベットスイッチ118として、3枚のメダルをベットするMAXベットスイッチが構成されている。よって、本実施形態における遊技においては、各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像が停止した時に、5つの有効ライン22a〜22cのうち、少なくとも1つの有効ライン上に特定の図柄画像の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。
【0028】
また、例えば、本実施形態では、アイコンとして、サブメニュー表示アイコン119a、インフォメーション表示アイコン119b、リール表示部拡大/縮小アイコン119c、表示画像入れ替えアイコン119dが設定されている。これらの各種のアイコン119a〜119dは、前述した操作スイッチと同様に、遊技者が各アイコンに対して指やタッチペン等で圧力をかけることにより選択されるようになっている。
【0029】
サブメニュー表示アイコン119aは、払い出されたメダル枚数や遊技回数の累計、特別役へ入賞してからの遊技回数、特別役入賞への期待度等を表示させるときに遊技者が選択するアイコンである。インフォメーション表示アイコン119bは、払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)や、操作スイッチ116〜118及び後述の操作ボタン150〜152がともに操作可能な状態で、例えばどちらか一方の操作手段を無効とする設定等を行うための表示を行うときに遊技者が選択するアイコンである。リール表示部拡大/縮小アイコン119cは、現在表示されているリール表示部群111を拡大、あるいは縮小して表示させるときに遊技者が選択するアイコンである。表示画像入れ替えアイコン119dは、現在、第1の画像表示装置110及び第2の画像表示装置120に表示されている表示画像を相互に入れ替えて再表示させるときに遊技者が選択するアイコンである。
【0030】
第1の画像表示装置110の左側には、スロットゲーム装置10の電源ボタン140と、各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像の可変表示をスタートさせるときに遊技者が操作するスタートボタン150が設けられている。図1には、スタートボタン150として4つのボタンが示されているが、本実施形態では、いずれかのボタンが操作されることによって、各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像を可変表示することができる。
【0031】
また、第1の画像表示装置110の右側には、左リール表示部111Lの図柄画像を停止表示させるときに操作する左ストップボタン151Lと、中リール表示部111Cの図柄画像を停止表示させるときに操作する中ストップボタン151Cと、右リール表示部111Rの図柄画像を停止表示させるときに操作する右ストップボタン151Rとから構成されるストップボタン群151が設けられている。さらに、ストップボタン群151の上方には、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット枚数(賭数)を指定するベットボタン152が設けられている。本実施形態のスロットゲーム装置10では、ベットボタン152として、前述したベットスイッチ118と同様に、3枚のメダルをベットするMAXベットボタンが構成されている。
【0032】
本実施形態のスロットゲーム装置10には、リール表示部群111の図柄画像の可変表示をスタートさせるための操作手段として、スタートスイッチ116とスタートボタン150が設けられ、リール表示部群111の図柄画像を停止表示させるための操作手段として、ストップスイッチ群117とストップボタン群151が設けられ、遊技者がベット枚数(賭数)を指定するための操作手段として、ベットスイッチ118とベットボタン152が設けられている。即ち、遊技者は、第1の画像表示装置110の左右に設けられた各種の操作ボタン150〜152を操作して遊技を進行することも、第1の画像表示装置110の表示面上にタッチパネルとして設けられた各種の操作スイッチ116〜118を操作して遊技を進行することも可能となっている。また、例えば、どちらか一方の操作手段を無効にして遊技を行う場合には、インフォメーション表示アイコン119bを選択して、無効とする操作手段の指定を行うこともできる。
【0033】
図1に示した第2の画像表示装置120の表示面には、第3の表示画像63が表示されている。第3の表示画像63は、演出画像表示部121、バックランプ表示部122及び払出しランプ表示部123を有している。演出画像表示部121は、リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像の停止に基づいて定まる遊技の結果に応じた演出を含む種々の演出における演出画像が表示され、例えば、キャラクターなどの一連の動作による演出パターン等の演出画像が表示される領域である。バックランプ表示部122は、演出におけるバックランプの点灯が表示される領域である。払出しランプ表示部123は、メダルの払出しを報知するランプが表示される領域である。
【0034】
また、第2の画像表示装置120の左右には、遊技者に対して音声を出力するためのスピーカ130が設けられている。
【0035】
次に、本実施形態のスロットゲーム装置10において、遊技者により表示画像入れ替えアイコン119dが選択された際の処理について説明する。
【0036】
本実施形態においては、例えば、図1に示した表示画像の表示状態で遊技者によって表示画像入れ替えアイコン119dが選択されると、図2に示すように、第1の画像表示装置110に表示されていた第1の表示画像61が第2の画像表示装置120に表示され、第2の画像表示装置120に表示されていた第3の表示画像63が第1の画像表示装置110に表示されるようになっている。
【0037】
なお、本実施形態においては、表示画像入れ替えアイコン119dが選択された場合、第1の画像表示装置110に表示されていた第2の表示画像62は、第1の画像表示装置110にそのまま表示させておく。これは、操作スイッチ112、116〜118及びアイコン群119を有効にしておくためである。
【0038】
次に、第1の画像表示装置110の表示面上に設けられたタッチパネルの構成について説明する。
図3は、第1の画像表示装置110の表示面上に設けられたタッチパネルの構成を示した概略図である。
【0039】
図3に示すように、第1の画像表示装置110には、遊技者が遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチ112、116〜118に対して、その操作スイッチの表示領域よりも広い検知領域が設定されている。具体的に、メダル投入スイッチ112には検知領域31が設定され、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ)118には検知領域32が設定され、スタートスイッチ116には検知領域33が設定され、左ストップスイッチ117Lには検知領域34が設定され、中ストップスイッチ117Cには検知領域35が設定され、右ストップスイッチ117Rには検知領域36が設定されている。
【0040】
また、第1の画像表示装置110には、各種のアイコン119a〜119dに対して、そのアイコンの表示領域と同程度の検知領域が設定されている。具体的に、サブメニュー表示アイコン119aには検知領域37が設定され、インフォメーション表示アイコン119bには検知領域38が設定され、リール表示部拡大/縮小アイコン119cには検知領域39が設定され、表示画像入れ替えアイコン119dには検知領域40が設定されている。
【0041】
次に、スロットゲーム装置10の内部構成等のシステム構成について説明する。
図4は、本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置10のシステム構成を示すブロック図である。スロットゲーム装置の本体100内部には、制御基板50が配置されている。また、スロットゲーム装置の本体100には、コネクタ12を介して前述のカートリッジ200が接続されている。
【0042】
制御基板50には、CPU51、ROM52、RAM53が設けられており、これらはバスを介して互いに接続されている。また、カートリッジ200には、ROM201、RAM202が設けられており、これらはCPU51とコネクタ12を介して通信バス13で互いに接続されている。
【0043】
CPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。CPU51は、ROM52及びROM201に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットゲーム装置10の起動等のシステム制御や、スロットゲーム装置10における遊技全体の制御を行う。ROM52及び/又はROM201には、CPU51に、後述の図6−1及び図6−2に示す処理及びその他の遊技の制御に必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM53及びRAM202は、CPU51が各種の制御を行う時に用いられ、必要に応じてデータ等を一時的に記憶する。
【0044】
CPU51には、スロットゲーム装置の本体100に設けられた各種のボタン140、150〜152や、第1の画像表示装置110の表示面上にタッチパネルとして設けられた各種のスイッチ112、116〜118及びアイコン群119からの入力信号が入力される。そして、CPU51は、この入力信号の入力に基づく種々の処理により、第1の画像表示装置110及び第2の画像表示装置120に所定の画像を表示させるとともに、スピーカ130に所定の音声を出力させる。
【0045】
次に、スロットゲーム装置10の機能的な構成について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置10の機能的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、例えばROM52及びROM201内に記録されるプログラム並びにCPU51から、以下の各部101、103、105、106、107及び108が構成され、例えばRAM202に、以下のフラグ情報記憶部104が備えられ、例えばROM201に、以下の抽選テーブル102のデータが記憶されている。
【0046】
(役抽選部101)
役抽選部101は、役(特別役、小役、リプレイ等)の抽選を行う。ここで、特別役とは、通常遊技とは異なる遊技であって遊技者に有利な複数回の特別遊技に移行させるための役である。小役とは、その小役の種類に応じて枚数のメダルを遊技者に払い出す役である。リプレイとは、前の遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技を行う権利を遊技者に与える役である。
【0047】
また、役抽選部101は、遊技毎に、内部で乱数を発生させた後に一の乱数を取得し、ROM201に記憶されている抽選テーブル102を参照し、取得した乱数が属する領域に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する。抽選テーブル102には、役抽選部101が取得可能な乱数値に対して、特別役当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(ハズレ)領域等が、所定の割合で設定されている。
【0048】
そして、役抽選部101は、取得した乱数値を抽選テーブル102と照らし合わせることにより、その乱数値が属する領域を判定し、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値が特別役当選領域に属する場合には、特別役の当選と決定し、非当選領域に属する場合は、ハズレと判定する。そして、何らかの役が当選した場合には、その役に対するフラグをオンにする。
【0049】
(タイミング制御部103)
タイミング制御部103は、役抽選部101や、後述の表示制御部105、音声制御部106及び入賞判定部107等の動作タイミングを制御する。例えば、タイミング制御部103は、スタートスイッチ116が操作されたことを条件として、役抽選部101に役の抽選を行わせるとともに、表示制御部105に第1の表示画像61における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像の可変表示の制御を開始させる。また、例えば、タイミング制御部103は、ストップスイッチ群117が操作されたことを条件として、表示制御部105に第1の表示画像61における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像の停止表示の制御を行わせる。さらに、例えば、タイミング制御部103は、各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像が停止したことを条件として、入賞判定部107に入賞判定を行わせる。なお、タイミング制御部103の動作はこれらに限定されるものではない。
【0050】
(フラグ情報記憶部104)
フラグ情報記憶部104は、役抽選部101の抽選結果によって何らかの役に対するフラグがオンになった場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶する。フラグ情報記憶部104に記憶される情報のうち、特別役以外の役のフラグはその役の入賞の有無にかかわらず、当該遊技の終了の際に消去(オフ)され、次遊技まで持ち越されることはない。一方、特別役のフラグは、後述する入賞判定部107による判定の結果、特別役に入賞した場合にのみ消去(オフ)される。
【0051】
(表示制御部105)
表示制御部105は、第1の画像表示装置110及び第2の画像表示装置120への画像の表示に関するすべての制御を行う。即ち、表示制御部105は、第1の表示画像61〜第3の表示画像63の画像データを逐次生成し、生成した画像データに基づいて第1の表示画像61〜第3の表示画像63を各画像表示装置に表示する制御を行う。
【0052】
例えば、表示制御部105は、タイミング制御部103からの情報に基づいて、第1の表示画像61の画像データを生成し、生成した画像データに基づく第1の表示画像61の可変表示及び停止表示の制御を行う。より詳細には、表示制御部105は、スタートスイッチ116又はスタートボタン150が操作されたタイミング等に基づいて、第1の表示画像61における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像が、遊技者にとって回転しているように見える図柄画像の可変表示の制御を行う。また、表示制御部105は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部101による抽選の結果、並びにストップスイッチ群117又はストップボタン群151が操作されたタイミング等に基づいて、第1の表示画像61における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像の停止表示の制御を行う。
【0053】
また、例えば、表示制御部105は、役抽選部101、後述の入賞判定部107及び遊技状態制御部108からの情報等に基づいて、第3の表示画像63の画像データを生成し、生成した画像データに基づく第3の表示画像63の表示制御を行う。より詳細には、表示制御部105は、役抽選部101からの当選役等の情報や後述の入賞判定部107からの入賞役の情報、あるいは後述の遊技状態制御部108からの遊技状態の情報等に応じた演出パターンの演出画像を第3の表示画像63における演出画像表示部121に表示する制御を行う。
【0054】
また、表示制御部105は、遊技者により表示画像入れ替えアイコン119dが選択された場合には、現在、第1の画像表示装置110に表示されている表示画像と、第2の画像表示装置120に表示されている表示画像とを相互に入れ替えて再表示する制御を行う。より詳細には、本実施形態では、例えば、図1に示した表示状態で遊技者により表示画像入れ替えアイコン119dが選択された場合、第1の画像表示装置110に表示されている第1の表示画像61を第2の画像表示装置120に表示し、第2の画像表示装置120に表示されている第3の表示画像63を第1の画像表示装置110に表示する制御を行う。
【0055】
なお、表示制御部105による制御は、前述したものに限定されるものではない。例えば、表示制御部105は、遊技者による操作スイッチ、あるいは操作ボタンの操作や、遊技状態、遊技の結果等に応じて、第1の表示画像61における各表示部113〜115の表示を変更する表示制御や、第3の表示画像63における各表示部122、123の表示を変更する表示制御も行う。また、例えば、表示制御部105は、遊技者によるアイコン119a〜119cの操作に応じて、それぞれの目的にあった画像を各画像表示装置に表示させる表示制御も行う。
【0056】
(音声制御部106)
音声制御部106は、役抽選部101からの情報を受けて、当選役等に応じた演出における音信号の生成や、後述の入賞判定部107及び遊技状態制御部108からの情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出における音信号の生成等を行い、生成した音信号をスピーカ130から音声として出力させる。
【0057】
(入賞判定部107)
入賞判定部107は、有効ライン群22のうち、有効になっている有効ラインの何れかに役の図柄の組み合わせが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当該遊技でその役に入賞したと判定する。
【0058】
(遊技状態制御部108)
遊技状態制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、特別役に入賞していた場合に、次遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、特別遊技の制御を行う。例えば、遊技状態制御部108は、特別遊技中における役抽選部101の抽選結果に応じて、
表示制御部105に、第1の表示画像61における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像の特別遊技用の停止表示制御や、第3の表示画像63における演出画像表示部121に表示する特別遊技用の画像の表示制御を行わせたり、音声制御部106に、特別遊技用の演出における音信号の生成等を行わせたりする。
【0059】
次に、前述のように構成された本実施形態に係るスロットゲーム装置10の動作について説明する。図6−1及び図6−2は、本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置10の動作を示すフローチャートである。
【0060】
まず、図6−1のステップS101において、遊技者によって電源ボタン140が押され、電源がオンになると、タイミング制御部103は、電源がオンになったと判断し、ステップS102に進む。
【0061】
ステップS101で電源がオンになったと判断され、その後、遊技開始における初期設定がなされると、続いて、ステップS102において、表示制御部105は、図1に示すように、第1の画像表示装置110に第1の表示画像61及び第2の表示画像62を合わせて一画面表示し、第2の画像表示装置120に第3の表示画像63を一画面表示する。
【0062】
続いて、ステップS103において、表示制御部105は、遊技者によって表示画像入れ替えアイコン119dが選択されたか否かを判断する。この判断の結果、表示画像入れ替えアイコン119dが選択されたと判断された場合には、図6−2のステップS201に移行する。一方、ステップS103での判断の結果、表示画像入れ替えアイコン119dが選択されなかったと判断された場合には、ステップS104に進む。
【0063】
ステップS103で表示画像入れ替えアイコン119dが選択されなかったと判断された場合、続いて、ステップS104において、タイミング制御部103は、ベットスイッチ118又はベットボタン152によるメダルのベットがなされた後、スタートスイッチ116又はスタートボタン150がオンになったが否かを判断する。この判断の結果、スタートスイッチ116又はスタートボタン150がオンになったと判断された場合には、ステップS105に進む。一方、ステップS104での判断の結果、スタートスイッチ116又はスタートボタン150がオンになっていないと判断された場合には、スタートスイッチ116又はスタートボタン150がオンになるまで、ステップS104で待機する。
【0064】
ステップS105において、役抽選部101は、役の抽選処理を行う。この役の抽選処理においては、役抽選部101は、乱数を取得し、取得した乱数と抽選テーブル102とを照らし合わせて役の抽選処理を行う。
【0065】
ステップS105での役の抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、続いて、ステップS106において、役抽選部101は、フラグ情報記憶部104内において当選役のフラグをオンにする。このとき、役抽選部101による抽選結果の情報は、表示制御部105及び音声制御部106に送られる。この情報を受けた表示制御部105は、当選役等に応じた演出画像を有する第3の表示画像63の画像データを生成し、生成した画像データに基づく第3の表示画像63を第2の画像表示装置120に表示する。また、抽選部101から抽選結果の情報を受けた音声制御部106は、当選役等に応じた音信号を生成し、生成した音信号をスピーカ130から音声として出力させる。
【0066】
続いて、ステップS107において、表示制御部105は、タイミング制御部103からの情報に基づいて、第1の画像表示装置110に表示している各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像が、遊技者にとって回転しているように見える図柄画像の可変表示を開始する。
【0067】
続いて、ステップS108において、タイミング制御部103は、第1の画像表示装置110に表示されている各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れか1つのリール表示部に対応するストップスイッチ117又はストップボタン151がオンになったか否かを判断する。この判断の結果、各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れか1つのリール表示部に対応するストップスイッチ又はストップボタンがオンになったと判断された場合には、ステップS109に進む。一方、ステップS108での判断の結果、各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れのリール表示部に対応するストップスイッチ又はストップボタンもオンになっていないと判断された場合には、ステップS108で待機する。
【0068】
ステップS108で第1の画像表示装置110に表示されている各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れか1つのリール表示部に対応するストップスイッチ又はストップボタンがオンになったと判断された場合、続いて、ステップS109において、表示制御部105は、タイミング制御部103からの情報に基づいて、オンになったストップスイッチ又はストップボタンに対応するリール表示部の図柄画像の停止表示制御を行う。
【0069】
ここで、ステップS109の表示制御部105による図柄画像の停止表示制御においては、ステップS105の役の抽選処理において何れかの役に当選していた場合は当選役が入賞可能となるような図柄画像の停止表示制御を行い、一方、何れの役にも当選していなかった場合(ハズレに当選した場合)には、何れの役にも当選しなかった場合に対応する図柄画像の停止表示制御を行う。
【0070】
続いて、ステップS110において、タイミング制御部103は、第1の画像表示装置110に表示されている全てのリール表示部111L、111C及び111Rに対応するストップスイッチ117又はストップボタン151がオンとなり、全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像が停止表示されているか否かを判断する。この判断の結果、全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像が停止表示されていると判断された場合には、ステップS111に進む。一方、ステップS110での判断の結果、全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像は未だ停止表示されていないと判断された場合には、ステップS108に戻る。
【0071】
ステップS110で全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像が停止表示されていると判断された場合、続いて、ステップS111において、入賞判定部107は、有効化された有効ライン上に並んでいる図柄画像の組み合わせに基づいて、入賞の有無を判断する。この判断の結果、何らかの役に入賞があると判断された場合には、ステップS112に進む。
【0072】
続いて、ステップS112において、入賞した役に対応する入賞処理が実行される。このとき、入賞役が特別役である場合には、入賞判定部107は、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間の特別遊技を実行するための移行処理を遊技状態制御部108に行わせる。
【0073】
ステップS112の入賞処理においては、表示制御部105は、入賞判定部107からの入賞役の情報や遊技状態制御部108からの遊技状態の情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出画像を有する第3の表示画像63の画像データを逐次生成し、生成した画像データに基づいて当該第3の表示画像63を第2の画像表示装置120に表示するように制御する。さらに、表示制御部105は、入賞判定部107からの入賞役の情報を受けて、払い出し数表示部114を有する第1の表示画像61の画像データを生成し、生成した画像データに基づいて当該第1の表示画像61を第1の画像表示装置110に表示するように制御する。また、音声制御部106は、入賞判定部107からの入賞役の情報や遊技状態制御部108からの遊技状態の情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出における音信号の生成等を行い、生成した音信号をスピーカ130から音声として出力させる。
【0074】
ステップS111で何れの役にも入賞がなかった場合、あるいはステップS112の処理が終了した場合、ステップS101に戻る。
【0075】
一方、ステップS103で表示画像入れ替えアイコン119dが選択されたと判断された場合、続いて、ステップS201において、表示制御部105は、図2に示すように、第1の画像表示装置110に表示されている第1の表示画像61を第2の画像表示装置120に表示し、第2の画像表示装置120に表示されている第3の表示画像63を第1の画像表示装置110に表示する表示画像の入れ替えを行う。また、第1の表示画像61をその大きさで第2の画像表示装置120に表示し、第3の表示画像63をその大きさで第1の画像表示装置110に表示して当該第3の表示画像63の上に第2の表示画像62を重ね合わせて表示するようにしてもよい。
【0076】
続いて、ステップS202では、ステップS104と同様に、タイミング制御部103によるスタートスイッチ116又はスタートボタン150の検知処理が行われる。
【0077】
続いて、ステップS203及びステップS204では、ステップS105及びステップS106と同様に、役抽選部101による役の抽選処理及び当選役のフラグオンの処理が行われる。このとき、役抽選部101による抽選結果の情報は、表示制御部105及び音声制御部106に送られ、この情報を受けた表示制御部105では、当選役等に応じた演出画像を有する第3の表示画像63の画像データを生成して、生成した画像データに基づく第3の表示画像63を第1の画像表示装置110に表示し、また、抽選結果の情報を受けた音声制御部106では、当選役等に応じた音信号を生成して、生成した音信号をスピーカ130から音声として出力させる。
【0078】
続いて、ステップS205において、表示制御部105は、タイミング制御部103からの情報に基づいて、第2の画像表示装置120に表示している各リール表示部111L、111C及び111Rの図柄画像が、遊技者にとって回転しているように見える図柄画像の可変表示を開始する。
【0079】
続いて、ステップS206において、タイミング制御部103は、第2の画像表示装置120に表示されている各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れか1つのリール表示部に対応するストップスイッチ117又はストップボタン151がオンになったか否かを判断する。この判断の結果、各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れか1つのリール表示部に対応するストップスイッチ又はストップボタンがオンになったと判断された場合には、ステップS207に進む。一方、ステップS206での判断の結果、各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れのリール表示部に対応するストップスイッチ又はストップボタンもオンになっていないと判断された場合には、ステップS206で待機する。
【0080】
ステップS206で第2の画像表示装置120に表示されている各リール表示部111L、111C、111Rのうち、何れか1つのリール表示部に対応するストップスイッチ又はストップボタンがオンになったと判断された場合、続いて、ステップS207において、表示制御部105は、タイミング制御部103からの情報に基づいて、オンになったストップスイッチ又はストップボタンに対応するリール表示部の図柄画像の停止表示制御を行う。
【0081】
ここで、ステップS207の表示制御部105による図柄画像の停止表示制御においては、ステップS109における処理と同様に、役抽選部101による役の抽選処理において何れかの役に当選していた場合は当選役が入賞可能となるような図柄画像の停止表示制御を行い、一方、何れの役にも当選していなかった場合(ハズレに当選した場合)には、何れの役にも当選しなかった場合に対応する図柄画像の停止表示制御を行う。
【0082】
続いて、ステップS208において、タイミング制御部103は、第2の画像表示装置120に表示されている全てのリール表示部111L、111C及び111Rに対応するストップスイッチ117又はストップボタン151がオンとなり、全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像が停止表示されているか否かを判断する。この判断の結果、全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像が停止表示されていると判断された場合には、ステップS209に進む。一方、ステップS208での判断の結果、全てのリール表示部111L、111C及び111Rに表示されている図柄画像は停止表示されていないと判断された場合には、ステップS206に戻る。
【0083】
続いて、ステップS209では、ステップS111と同様に、入賞判定部107による役の入賞判定処理が行われる。この入賞判定処理の結果、何らかの役に入賞があると判断された場合には、ステップS210において、入賞した役に対応する入賞処理が実行される。このとき、入賞役が特別役である場合には、入賞判定部107は、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間の特別遊技を実行するための移行処理を遊技状態制御部108に行わせる。
【0084】
ステップS210の入賞処理においては、表示制御部105は、入賞判定部107からの入賞役の情報や遊技状態制御部108からの遊技状態の情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出画像を有する第3の表示画像63の画像データを逐次生成し、生成した画像データに基づいて当該第3の表示画像63を第1の画像表示装置110に表示するように制御する。さらに、表示制御部105は、入賞判定部107からの入賞役の情報を受けて、払い出し数表示部114を有する第1の表示画像61の画像データを生成し、生成した画像データに基づいて当該第1の表示画像61を第2の画像表示装置120に表示するように制御する。また、音声制御部106は、入賞判定部107からの入賞役の情報や遊技状態制御部108からの遊技状態の情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出における音信号の生成等を行い、生成した音信号をスピーカ130から音声として出力させる。
【0085】
ステップS209で何れの役にも入賞がなかった場合、あるいはステップS210の処理が終了した場合、続いて、ステップS211において、表示制御部105は、遊技者によって表示画像入れ替えアイコン119dが選択されたか否かを判断する。この判断の結果、表示画像入れ替えアイコン119dが選択されたと判断された場合には、ステップS212に進む。一方、ステップS211での判断の結果、表示画像入れ替えアイコン119dが選択されなかったと判断された場合には、ステップS202に戻る。
【0086】
ステップS211で表示画像入れ替えアイコン119dが選択されたと判断された場合、続いて、ステップS212において、表示制御部105は、第2の画像表示装置120に表示されている第1の表示画像61を第1の画像表示装置110に表示し、第1の画像表示装置110に表示されている第3の表示画像63を第2の画像表示装置120に表示する表示画像の入れ替えを行う。ステップS212の表示画像の入れ替え処理が終了すると、図6−1のステップS104の処理に移行する。
【0087】
このように、ステップS101〜ステップS112までの処理、あるいはステップS101〜ステップS103及びステップS201〜ステップS212までの処理を実行することにより、表示制御部105による第1の表示画像61〜第3の表示画像63を使用した各画像表示装置への表示制御が可能となる。
【0088】
なお、本実施形態においては、各画像表示装置の最初の表示状態として、リール表示部111L、111C及び111Rを有する第1の表示画像61と第2の表示画像62を第1の画像表示装置110に表示し、演出画像表示部121を有する第3の表示画像63を第2の画像表示装置120に表示するようにしているが、最初の表示状態として、リール表示部111L、111C及び111Rを有する第1の表示画像61を第2の画像表示装置120に表示し、演出画像表示部121を有する第3の表示画像63と第2の表示画像62を第1の画像表示装置110に表示するようにした形態も本発明に含まれる。
【0089】
また、本実施形態においては、一遊技の開始前、あるいは一遊技の終了後に、表示画像入れ替えアイコン119dによる表示画像の入れ替え判定を行って表示画像の入れ替え処理を行うようにしているが、当該表示画像の入れ替え処理は、遊技中、非遊技中にかかわらず、表示画像入れ替えアイコン119d選択された際に、いつでも行うことが可能である。
【0090】
また、本実施形態では、本発明の実施形態に係るゲーム装置としてスロットゲーム装置を例にして説明を行ってきたが、本発明はこれに限定させるものではなく、例えばパチンコ機を擬似的に再現したパチンコゲーム装置等であってもよい。このパチンコゲーム装置を適用した場合には、実際のパチンコ機における遊技盤により構成される遊技領域に相当する画像を一方の画像表示装置に表示し、実際のパチンコ機における液晶表示装置に表示される演出画像を他方の画像表示装置に表示するようにする。
【0091】
本実施形態によれば、複数種類の図柄画像を可変表示するリール表示部111L、111C及び111Rを有する第1の表示画像61を、例えば第1の画像表示装置110に表示し、演出画像を表示する演出画像表示部121を有する第3の表示画像63を、第1の画像表示装置110とは独立して設けられた第2の画像表示装置120に表示するようにしたので、遊技者が遊技をしやすいようにリール表示部群111の表示領域を確保することができるとともに、第2の画像表示装置120に演出画像を独立して大きく表示できるため遊技者にとって演出画像を見やすくすることができる。これにより、遊技における趣向の低減を回避することが可能となる。
【0092】
さらに、本実施形態によれば、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示される図柄画像の可変の開始及び停止を操作するための操作手段(116、117等)を第1の画像表示装置110の表示面上にタッチパネルとして設けたので、遊技者は表示された操作手段(116、117等)を直接触れることにより、実際の遊技機を操作している操作感覚で遊技を行うことができる。また、例えば、遊技者は片手で遊技を行える等が可能となり、遊技における操作を簡易なものとすることができる。
【0093】
さらに、本実施形態によれば、各画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えられるように表示画像入れ替えアイコン119dを設けたので、遊技者は当該アイコンを選択することにより、遊技のしやすさを向上させることができる。これは、例えば、リール表示部群111を遊技者が見やすい画像表示装置に表示させて、目押しをしやすくする等である。
【0094】
本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段としては、例えば、かかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体や、かかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体が挙げられる。以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置において、表示画像入れ替えアイコンが選択された際の画像表示例を示す図である。
【図3】第1の画像表示装置の表示面上に設けられたタッチパネルの構成を示した概略図である。
【図4】本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図6−1】本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【図6−2】本発明の実施形態に係るスロットゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0096】
10:スロットゲーム装置
11、12:コネクタ
13:通信バス
22a、22b、22c:有効ライン
50:制御基板
51:CPU
52、201:ROM
53、202:RAM
61:第1の表示画像
62:第2の表示画像
63:第3の表示画像
100:スロットゲーム装置の本体
100a、100b:筐体
101:役抽選部
102:抽選テーブル
103:タイミング制御部
104:フラグ情報記憶部
105:表示制御部
106:音声制御部
107:入賞判定部
108:遊技状態制御部
110:第1の画像表示装置
111L、111C、111R:リール表示部(図柄画像可変表示部)
112:メダル投入スイッチ
113:クレジット数表示部
114:払い出し数表示部
115:投入枚数表示部
116:スタートスイッチ
117L、117C、117R:ストップスイッチ
118:ベットスイッチ(MAXベットスイッチ)
119a:サブメニュー表示アイコン
119b:インフォメーション表示アイコン
119c:リール表示部拡大/縮小アイコン
119d:表示画像入れ替えアイコン(表示画像入れ替え手段)
120:第2の画像表示装置
121:演出画像表示部
122:バックランプ表示部
123:払出しランプ表示部
130:スピーカ
140:電源ボタン
150:スタートボタン
151L、151C、151R:ストップボタン
152:ベットボタン(MAXベットボタン)
200:カートリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する第1の画像表示装置と、
前記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置と、
リール状に複数形成され、複数種類の図柄画像を可変表示させる図柄画像可変表示部を前記第1の画像表示装置に表示し、前記図柄画像可変表示部の図柄画像の停止に基づいて定まる遊技の結果に応じた演出を含む種々の演出における演出画像を表示させる演出画像表示部を、前記第2の画像表示装置に表示するように制御する表示制御手段と
を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記図柄画像可変表示部に表示される図柄画像の可変表示及び停止表示を操作するための図柄画像操作手段を更に有し、
前記図柄画像操作手段が前記第1の画像表示装置の表示面上にタッチパネルとして設けられていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第1の画像表示装置及び前記第2の画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えるための表示画像入れ替え手段を更に有し、
前記表示制御手段は、前記表示画像入れ替え手段により表示画像の入れ替えが指示された場合、現在、前記第1の画像表示装置及び前記第2の画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えて再表示することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
画像を表示する第1の画像表示装置と、前記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置とを含み構成されるゲーム装置の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
リール状に複数形成され、複数種類の図柄画像を可変表示させる図柄画像可変表示部を前記第1の画像表示装置に表示する処理と、
前記図柄画像可変表示部の図柄画像の停止に基づいて定まる遊技の結果に応じた演出を含む種々の演出における演出画像を表示させる演出画像表示部を、前記第2の画像表示装置に表示する処理と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項5】
表示画像の入れ替えが指示された場合、現在、前記第1の画像表示装置及び前記第2の画像表示装置に表示されている表示画像を相互に入れ替えて再表示する処理を更に有することを特徴とする請求項4に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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