コネクタの取り外し方法、コネクタ取り外し治具、および、コネクタ
【課題】 基板、他の部品などに対する影響を抑制しつつコネクタを取り外すことができるコネクタの取り外し方法、コネクタ取り外し治具、およびコネクタを提供する。
【解決手段】 コネクタの取り外し方法は、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備えるコネクタの取り外し方法であって、前記第1部材を支点とし、前記筐体のいずれかの点を作用点とするテコの原理を利用して前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程、を含む。
【解決手段】 コネクタの取り外し方法は、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備えるコネクタの取り外し方法であって、前記第1部材を支点とし、前記筐体のいずれかの点を作用点とするテコの原理を利用して前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタの取り外し方法、コネクタ取り外し治具、およびコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの基板には、メモリモジュールなどがコネクタを介して実装される。基板には高価な制御系回路部品などが搭載されるため、コネクタ不良が発生した場合、基板からコネクタだけを取り外せることが好ましい。近年においては、厚い基板の表面に制御回路部品、メモリモジュールなどが搭載され、裏面にSMT部品などが搭載されることがある。この場合においては、コネクタ端子が基板を貫通していないため、コネクタの取外しがより困難となっている。そこで、特許文献1は、テコの原理を利用して電子回路パッケージを引き抜く技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−264976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、テコの原理を利用してコネクタを取り外す場合、基板を損傷させてしまうおそれがある。また、省スペース化の観点からコネクタ近傍に他の部品などが配置されている場合には、コネクタを取り外す際に当該部品を損傷させてしまうおそれがある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板、他の部品などに対する影響を抑制しつつコネクタを取り外すことができるコネクタの取り外し方法、コネクタ取り外し治具、およびコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、明細書開示のコネクタの取り外し方法は、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備えるコネクタの取り外し方法であって、前記第1部材を支点とし、前記筐体のいずれかの点を作用点とするテコの原理を利用して前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程、を含むものである。
【0007】
上記課題を解決するために、明細書開示のコネクタの取り外し治具は、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備える、コネクタの取り外し治具であって、前記第2部材を切断するための切断部と、力を受けることによって、前記切断部と前記第1部材との接点を支点として前記筐体に前記基板から前記コネクタピンを引き抜く方向に作用する作用部材と、を備えるものである。
【0008】
上記課題を解決するために、明細書開示のコネクタは、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備え、前記第2部材は、前記第1部材の一部が露出するように、前記筐体の長手方向において途切れ目を有するものである。
【発明の効果】
【0009】
明細書開示のコネクタの取り外し方法、コネクタの取り外し治具およびコネクタによれば、基板、他の部品などに対する影響を抑制しつつコネクタを取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)はコネクタの正面図であり、(b)はコネクタの上面図であり、(c)は後述する骨状部の拡大図であり、(d)は後述するコネクタピンの拡大図である。
【図2】基板にコネクタが接続されている状態を説明するための斜視図である。
【図3】実施例1に係るコネクタの取り外し方法について説明するための図である。
【図4】実施例2に係るコネクタの取り外し方法の第1段階について説明するための図である。
【図5】実施例2に係るコネクタの取り外し方法の第2段階について説明するための図である。
【図6】実施例2に係るコネクタの取り外し方法の第3段階について説明するための図である。
【図7】実施例3に係るコネクタの取り外し方法の一部を説明するための図である。
【図8】取り外し治具について説明するための図である。
【図9】実施例5に係るコネクタを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、以下の実施例において用いるコネクタ10について説明する。コネクタ10は、一例として、PF(プレスフィット)タイプのDIMM(Dual Inline Memory Module)コネクタである。図1(a)は、コネクタ10の正面図である。図1(b)は、コネクタ10の上面図である。図1(c)は、後述する骨状部17の拡大図である。図1(d)は、後述するコネクタピン14の拡大図である。
【0012】
図1(a)および図1(b)を参照して、コネクタ10は、モールド部11、底板12、ラッチ13、複数のコネクタピン14などを備える。モールド部11は、コネクタ10の筐体として機能し、2つの長手側壁面部15、2つの短手側壁面部16、および骨状部17を備える。モールド部11は、例えば、樹脂などからなる。2つの長手側壁面部15は、コネクタ10の長手方向に延びる側壁面部であり、所定の間隔を空けて並列に対向するように配置されている。また、各長手側壁面部15には、複数のコネクタピン14を含む列が1以上設けられている。コネクタピン14は、コネクタ10の長手方向に列をなしている。各コネクタピン14は、長手側壁面部15から基板方向に突出している。基板方向とは、コネクタ10が接続される基板側のことである。
【0013】
2つの短手側壁面部16は、コネクタ10の短手方向に延びる面部である。2つの長手側壁面部15が長手方向のそれぞれの端部で短手側壁面部16のそれぞれによって接続されている。それにより、2つの長手側壁面部15および2つの短手側壁面部16によって、モールド部11の側壁が形成される。また、2つの長手側壁面部15は、骨状部17によって接続されている。図1(c)を参照して、骨状部17は、長手側壁面部15の長手方向に延びる背骨部17aと、背骨部17aから各長手側壁面部15に向かって延びる複数の枝骨部17bとからなる。各枝骨部17bの端部が長手側壁面部15に接続されることにより、2つの長手側壁面部15が骨状部17によって接続される。骨状部17は、2つの短手側壁面部16の間において、基板側に設けられている。
【0014】
底板12は、骨状部17の下(2つの短手側壁面部16の基板側端)に配置されている。底板12には、各コネクタピン14が貫通するための貫通孔が形成されている。コネクタ10が基板に接続される場合には、各コネクタピン14は、底板12の貫通孔を介して基板の端子孔に挿入される。底板12は、長手側壁面部15とは別部材であり、特定の部材を切断しなくても長手側壁面部15から分離可能である。また、底板12は、長手側壁面部15に接着されていてもよいが、所定の力を加えることによって長手側壁面部15から分離可能である。底板12は、例えば、樹脂などからなる。ラッチ13は、メモリモジュールをコネクタ10に固定する部材である。
【0015】
図1(d)を参照して、コネクタピン14は、足部18およびバネ部19を備える。足部18は、コネクタピン14の先端に設けられ、基板の端子孔に挿入される。バネ部19は、足部18よりも径が大きくまたは厚く形成されている。それにより、バネ部19が基板の端子孔に挿入されることによって、コネクタピン14が基板に固定される。
【0016】
図2は、基板20にコネクタ10が接続されている状態を説明するための斜視図である。図2を参照して、各コネクタ10は、隣接して並列に配置されていてもよい。各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されることによって、コネクタ10が基板20に固定される。
【0017】
一例として、各コネクタ10にコネクタピン14が240本設けられているとする。また、基板20の各コネクタピン14に対する保持力を2kg/ピンとする。この場合、コネクタ10を基板20から取り外すために、約500kg以上の力が必要となる。省スペース化の観点から、各コネクタ10は、密接実装されることが多い。したがって、特定のコネクタに大きい力をかけると、他のコネクタ、他の部品などが損傷することもある。特に、コネクタピン14が底板12から突出する長さよりも基板20が厚く形成されている場合には、コネクタピン14が基板20の反対側の面まで貫通していない。この場合には、コネクタピン14を基板の反対側から押圧することができないため、コネクタ10を取り外すことがより困難となる。
【0018】
以下の実施例では、他のコネクタ、他の部品への影響を抑制しつつ特定のコネクタを基板から取り外すことができる、コネクタの取り外し方法、コネクタの取り外し治具およびコネクタに係る実施例を説明する。
【実施例1】
【0019】
図3(a)〜図3(d)は、コネクタ10の取り外し方法について説明するための図である。図3(a)および図3(b)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図3(c)は、コネクタ10の上面図である。図3(d)は、コネクタ10にかかる力を模式的に表した図である。
【0020】
まず、図3(a)を参照して、各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されることによって、コネクタ10が基板20に固定されている。図3(a)の段階では、骨状部17が各長手側壁面部15を接続している。それにより、底板12は、露出していない。次に、図3(b)を参照して、骨状部17を除去する。具体的には、骨状部17の各枝骨部17bを切断することによって、骨状部17を除去する。それにより、図3(c)を参照して、底板12が上面側(基板20と反対側)に露出する。ここで、底板12の露出は、底板12上の骨状部17が除去された状態をいう。
【0021】
次に、図3(d)を参照して、テコの原理を利用し、底板12を支点としてコネクタ10を基板20から取り外す方向に力を働かせる。一例として、各短手側壁面部16に対して基板20と反対側に作用点が設定され、底板12に支点が設定されるように、力点を設定する。この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【実施例2】
【0022】
続いて、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法について説明する。図4(a)〜図4(e)は、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法の第1段階について説明するための図である。図4(a)は、骨状部17の切断に用いる切断治具30を説明するため図である。図4(b)〜図4(d)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図4(b)〜図4(d)では、コネクタ10の各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されている。図4(e)は、コネクタ10の上面図を一部拡大したものである。
【0023】
まず、図4(a)を参照して、切断治具30準備する。切断治具30は、2つの長手側壁面部15の間に挿入される程度の厚みを有する。切断治具30は、基板20側の先端に刃31を有する。刃31は、骨状部17の片側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。一例として、刃31は、切断治具30の長手側壁面部15と対向するいずれかの面に沿って設けられている。
【0024】
次に、図4(b)を参照して、切断治具30を2つの長手側壁面部15の間に挿入し、刃31を骨状部17の一方側の枝骨部17bに対して押圧する。それにより、図4(c)を参照して、骨状部17の片側の各枝骨部17bが切断される。図4(e)を参照して、骨状部17の一方側の各枝骨部17bが切断され、他方側の各枝骨部17bは長手側壁面部15に接続されている。次に、図4(d)を参照して、切断治具30をコネクタ10から取り外す。以上の工程を経て、第1段階が終了する。
【0025】
なお、図4(b)〜図4(d)の工程は、コネクタ10を基板20に接続する際に実行されていてもよい。具体的には、切断治具30を骨状部17に押圧させつつ、各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入する。この場合、コネクタ10が基板20に接続されるとともに、骨状部17の片側の枝骨部17bが切断される。片側の枝骨部17bが切断されていてもコネクタ10は基板20に接続されているため、コネクタ10にメモリなどを搭載して使用することができる。この場合、コネクタ10を取り外す際に図4(b)〜図4(d)の工程を経なくてもよいため、作業が簡素化される。
【0026】
図5(a)〜図5(f)は、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法の第2段階について説明するための図である。図5(a)〜図5(d)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図5(a)〜図5(d)では、コネクタ10の各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されている。図5(e)および図5(f)は、コネクタ10の上面図を一部拡大したものである。
【0027】
次に、図5(a)を参照して、切断治具30の刃31が骨状部17の切断されていない側(他方側)の枝骨部17b側に配置されるように、切断治具30を2つの長手側壁面部15の間に挿入する。次に図5(b)を参照して、刃31を骨状部17の上記他方側の枝骨部17bに対して押圧する。それにより、骨状部17の他方側の枝骨部17bが切断される。それにより、骨状部17がコネクタ10から分離する。次に、図5(c)を参照して、切断治具30をコネクタ10から取り外す。図5(e)は、骨状部17の両側の枝骨部17bが切断された様子を表している。次に、図5(d)を参照して、骨状部17を除去する。図5(f)は、骨状部17が除去された様子を表している。図5(f)を参照して、骨状部17が除去されると、底板12が露出する。
【0028】
図6(a)〜図6(c)は、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法の第3段階について説明するための図である。図6(a)を参照して、基板20からコネクタピン14を引き抜くための引き抜き治具40を準備する。引き抜き治具40は、図3(d)で説明したテコの原理を実現するための治具である。
【0029】
引き抜き治具40は、一対の作用部材41a,41bおよび支持部材42を含む。支持部材42は、長手側壁面部15の長手方向に延びる部材である。支持部材42は、一方の端部において作用部材41aを回転可能に支持し、他方の端部において作用部材41bを回転可能に支持する。作用部材41aと作用部材41bとの間隔を調整できるように、支持部材42による支持点をスライド可能とするように、支持部材42にコネクタ10の長手方向に延びる貫通孔が形成されていてもよい。作用部材41a,41bは、支持部材42によって支持される点を中心として作用部材41a,41bの長手方向を半径方向として回転可能である。作用部材41a,41bが回転することによって描かれる面は、各側壁面部15の対向面と一致している。
【0030】
作用部材41a,41bは、基板20側の端部においてコネクタ10の長手方向の外側に、短手側壁面部16の凹部に嵌合する突起部43を備えている。突起部43から短手側壁面部16の凹部に対して基板20と反対側に力がかかるように作用部材41a,41bを回転させるためには、作用部材41a,41bの基板20と反対側端部に力をかける必要がある。この場合、作用部材41a,41bの基板20と反対側端部が力点として機能する。コネクタ10は基板20に固定されていることから、作用部材41a,41bの回転は短手側壁面部16の凹部によって阻害される。この場合、作用部材41a,41bの基板20側の端部が支点として機能する。さらに、突起部43が作用点として機能する。
【0031】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【0032】
図6(b)は、他の引き抜き治具50について説明するための図である。図6(b)を参照して、引き抜き治具50は、支点部材51、2つの作用点部材52a,52b、2つの力点部材53a,53bなどを含む。支点部材51は、2つの長手側壁面部15間の中央部に配置される。力点部材53aは、支点部材51から長手側壁面部15の長手方向の一方側に延びる棒状部材である。力点部材53aは、支点部材51から長手側壁面部15の長手方向の他方側に延びる棒状部材である。力点部材53a,53bの支点部材51側の端部は、支点部材51に回転可能に支持されている。力点部材53a,53bは、支点部材51によって支持される点を中心として、力点部材53a,53bの長手方向を半径方向として回転可能である。力点部材53a,53bが回転することによって描かれる面は、各長手側壁面部15の対向面と一致している。作用点部材52aは、一方端部が力点部材53aの途中に接続されるとともに、他方端部の突起部が一方の短手側壁面部16の凹部に嵌合する。作用点部材52bは、一方端部が力点部材53bの途中に接続されるとともに、他方端部の突起部が他方の短手側壁面部16の凹部に嵌合する。
【0033】
以上の構成によれば、力点部材53a,53bの支点部材51と反対側の端部に、基板20と反対側に力をかけることによって、作用点部材52a,52bに対して、基板20と反対側方向への引張り力が働く。しかしながら、コネクタ10は基板20に保持されているため、力点部材53にかかる力は、支点部材51を介して底板12にかかる。この場合、力点部材53a,53bの支点部材51と反対側の端部が力点として機能し、支点部材51が底板12と接する点が支持点として機能し、作用点部材52a,52bの突起が嵌合する短手側壁面部16の凹部が作用点として機能する。
【0034】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【0035】
図6(c)は、他の引き抜き治具60について説明するための図である。図6(c)を参照して、引き抜き治具60は、支点部材61、作用点部材62a,62b、力点部材63a,63bなどを含む。支点部材61は、2つの長手側壁面部15間の中央部に配置される。また、支点部材61は、長手側壁面部15の長手方向の一方端部において基板20と反対側に延びる支持部61aを備えるとともに、他方端部において基板20と反対側に延びる支持部61bを備える。
【0036】
力点部材63a,63bは、長手側壁面部15の長手方向に延びる棒状部材である。力点部材63aは、略中央部が支持部61aに回転可能に支持されている。力点部材63bは、略中央部が支持部61bに回転可能に支持されている。力点部材63a,63bは、支持される点を中心として、力点部材63a,63bの長手方向を半径方向として回転可能である。力点部材63a,63bが回転することによって描かれる面は、各長手側壁面部15の対向面と一致している。作用点部材62aは、一方端部が力点部材63aに接続されるとともに、他方端部の突起部が短手側壁面部16の凹部に嵌合する。作用点部材62bは、一方端部が力点部材63bに接続されるとともに、他方端部の突起部が短手側壁面部16の凹部に嵌合する。作用点部材62a,62bが力点部材63a,63bに接続される箇所は、コネクタ10の長手方向において支持部61a,61bよりも外側である。
【0037】
以上の構成によれば、力点部材63a,63bの長手側壁面部15の長手方向の内側端部に基板20側に力をかけることによって、作用点部材62a,62bに対して、基板20と反対側方向への引張り力が働く。しかしながら、コネクタ10は基板20に保持されているため、力点部材63a,63bにかかる力は、支点部材61を介して底板12にかかる。この場合、力点部材63a,63bの長手側壁面部15の長手方向の内側端部が力点として機能し、支点部材61が支持点として機能し、作用点部材62a,62bの突起が嵌合する短手側壁面部16の凹部が作用点として機能する。
【0038】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【0039】
なお、図6(a)〜図6(c)の例では、短手側壁面部16に設けられた凹部が作用点として機能しているが、それに限られない。例えば、短手側壁面部16に凸部が設けられていれば、この凸部を作用点としてもよい。
【実施例3】
【0040】
続いて、実施例3に係るコネクタ10の取り外し方法について説明する。図7(a)〜図7(d)は、実施例3に係るコネクタ10の取り外し方法の一部を説明するための図である。図7(a)は、骨状部17の切断に用いる切断治具30aを説明するため図である。図7(b)〜図7(d)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図7(b)〜図7(d)では、コネクタ10の各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されている。
【0041】
まず、図7(a)を参照して、切断治具30a準備する。切断治具30aは、2つの長手側壁面部15の間に挿入される程度の厚みを有する。切断治具30aは、基板20側の先端に1組の刃31を有する。1組の刃31は、所定の間隔を空けて対向して配置されている。一方の刃31は、骨状部17の片側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。他方の刃31は、骨状部17の他方側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。一例として、刃31は、切断治具30aの長手側壁面部15と対向するそれぞれの面に沿って設けられている。
【0042】
次に、図7(b)を参照して、切断治具30aを2つの長手側壁面部15の間に挿入し、刃31を骨状部17の枝骨部17bに対して押圧する。それにより、図7(c)を参照して、骨状部17の両側の各枝骨部17bが切断される。次に、図7(d)を参照して、切断治具30aをコネクタ10から取り外す。骨状部17は2つの刃31によって保持されるため、切断治具30aをコネクタ10から取り外す際に、骨状部17も一緒に除去される。それにより、底板12が露出する。続いて図6(a)〜図6(c)のようにコネクタ10を取り外すことによって、コネクタ10の取り外しが完了する。本実施例においては、切断治具30aを取り外す際に骨状部17も除去されるため、作業が簡素化される。
【実施例4】
【0043】
続いて、コネクタ10の取り外し治具70について説明する。取り外し治具70は、骨状部17の切断とコネクタピン14の引き抜きとを同一工程で可能とする治具である。取り外し治具70は、一例として、図6(a)の引き抜き治具40を変形させた治具である。
【0044】
図8(a)を参照して、取り外し治具70は、引き抜き治具40にさらに骨状部17の両側の枝骨部17bを切断するための一対の刃71を備えた構成を有する。一対の刃71は、図6(a)の支点に設けられている。一方の刃71は、例えば、骨状部17の片側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。他方の刃71は、骨状部17の他方側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。一例として、刃71は、取り外し治具70の長手側壁面部15と対向するそれぞれの面に沿って設けられている。
【0045】
図8(b)を参照して、取り外し治具70を各長手側壁面部15の間に挿入する。さらに、突起部43から短手側壁面部16の凹部に対して基板20と反対側に力がかかるように作用部材41a,41bを回転させる。この場合、突起部43が支点として機能し、刃71が作用点として機能する。それにより、刃71は骨状部17を切断する。さらに作用部材41a,41bを回転させようとすると、刃71が底板12に接する。この場合、刃71が底板12と接する点が支点として機能する。さらに、突起部43が作用点として機能する。
【0046】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【実施例5】
【0047】
続いて、実施例5に係るコネクタ10aについて説明する。図9(a)はコネクタ10aの上面図である。図9(b)は、図9(a)のA−A線断面図である。図9(c)は、図9(a)のB−B線断面図である。図9(a)を参照して、コネクタ10aにおいては、骨状部17は、底板12の一部が露出するように、長手側壁面部15の長手方向において途切れ目を有する。図9(a)の例では、骨状部17は、2つの途切れ目を有する。
【0048】
この構成によれば、骨状部17を切断しなくても底板12が露出している。それにより、この露出した底板12を支点とし、短手側壁面部16を作用点とすることによって、基板20の損傷を抑制しつつ、コネクタ10aを取り外すことができる。
【0049】
なお、上記各実施例において、底板12が、筐体と基板との間に配置されコネクタピンが貫通する第1部材に相当し、骨状部17が、第1部材を覆う第2部材に相当するとともに、1対の長手側壁面部を接続する接続部に相当する。
【0050】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0051】
10 コネクタ
11 モールド部
12 底板
13 ラッチ
14 コネクタピン
15 長手側壁面部
16 短手側壁面部
17 骨状部
17a 背骨部
17b 枝骨部
20 基板
30 切断治具
40,50,60 引き抜き治具
70 取り外し治具
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタの取り外し方法、コネクタ取り外し治具、およびコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの基板には、メモリモジュールなどがコネクタを介して実装される。基板には高価な制御系回路部品などが搭載されるため、コネクタ不良が発生した場合、基板からコネクタだけを取り外せることが好ましい。近年においては、厚い基板の表面に制御回路部品、メモリモジュールなどが搭載され、裏面にSMT部品などが搭載されることがある。この場合においては、コネクタ端子が基板を貫通していないため、コネクタの取外しがより困難となっている。そこで、特許文献1は、テコの原理を利用して電子回路パッケージを引き抜く技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−264976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、テコの原理を利用してコネクタを取り外す場合、基板を損傷させてしまうおそれがある。また、省スペース化の観点からコネクタ近傍に他の部品などが配置されている場合には、コネクタを取り外す際に当該部品を損傷させてしまうおそれがある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板、他の部品などに対する影響を抑制しつつコネクタを取り外すことができるコネクタの取り外し方法、コネクタ取り外し治具、およびコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、明細書開示のコネクタの取り外し方法は、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備えるコネクタの取り外し方法であって、前記第1部材を支点とし、前記筐体のいずれかの点を作用点とするテコの原理を利用して前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程、を含むものである。
【0007】
上記課題を解決するために、明細書開示のコネクタの取り外し治具は、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備える、コネクタの取り外し治具であって、前記第2部材を切断するための切断部と、力を受けることによって、前記切断部と前記第1部材との接点を支点として前記筐体に前記基板から前記コネクタピンを引き抜く方向に作用する作用部材と、を備えるものである。
【0008】
上記課題を解決するために、明細書開示のコネクタは、基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備え、前記第2部材は、前記第1部材の一部が露出するように、前記筐体の長手方向において途切れ目を有するものである。
【発明の効果】
【0009】
明細書開示のコネクタの取り外し方法、コネクタの取り外し治具およびコネクタによれば、基板、他の部品などに対する影響を抑制しつつコネクタを取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)はコネクタの正面図であり、(b)はコネクタの上面図であり、(c)は後述する骨状部の拡大図であり、(d)は後述するコネクタピンの拡大図である。
【図2】基板にコネクタが接続されている状態を説明するための斜視図である。
【図3】実施例1に係るコネクタの取り外し方法について説明するための図である。
【図4】実施例2に係るコネクタの取り外し方法の第1段階について説明するための図である。
【図5】実施例2に係るコネクタの取り外し方法の第2段階について説明するための図である。
【図6】実施例2に係るコネクタの取り外し方法の第3段階について説明するための図である。
【図7】実施例3に係るコネクタの取り外し方法の一部を説明するための図である。
【図8】取り外し治具について説明するための図である。
【図9】実施例5に係るコネクタを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、以下の実施例において用いるコネクタ10について説明する。コネクタ10は、一例として、PF(プレスフィット)タイプのDIMM(Dual Inline Memory Module)コネクタである。図1(a)は、コネクタ10の正面図である。図1(b)は、コネクタ10の上面図である。図1(c)は、後述する骨状部17の拡大図である。図1(d)は、後述するコネクタピン14の拡大図である。
【0012】
図1(a)および図1(b)を参照して、コネクタ10は、モールド部11、底板12、ラッチ13、複数のコネクタピン14などを備える。モールド部11は、コネクタ10の筐体として機能し、2つの長手側壁面部15、2つの短手側壁面部16、および骨状部17を備える。モールド部11は、例えば、樹脂などからなる。2つの長手側壁面部15は、コネクタ10の長手方向に延びる側壁面部であり、所定の間隔を空けて並列に対向するように配置されている。また、各長手側壁面部15には、複数のコネクタピン14を含む列が1以上設けられている。コネクタピン14は、コネクタ10の長手方向に列をなしている。各コネクタピン14は、長手側壁面部15から基板方向に突出している。基板方向とは、コネクタ10が接続される基板側のことである。
【0013】
2つの短手側壁面部16は、コネクタ10の短手方向に延びる面部である。2つの長手側壁面部15が長手方向のそれぞれの端部で短手側壁面部16のそれぞれによって接続されている。それにより、2つの長手側壁面部15および2つの短手側壁面部16によって、モールド部11の側壁が形成される。また、2つの長手側壁面部15は、骨状部17によって接続されている。図1(c)を参照して、骨状部17は、長手側壁面部15の長手方向に延びる背骨部17aと、背骨部17aから各長手側壁面部15に向かって延びる複数の枝骨部17bとからなる。各枝骨部17bの端部が長手側壁面部15に接続されることにより、2つの長手側壁面部15が骨状部17によって接続される。骨状部17は、2つの短手側壁面部16の間において、基板側に設けられている。
【0014】
底板12は、骨状部17の下(2つの短手側壁面部16の基板側端)に配置されている。底板12には、各コネクタピン14が貫通するための貫通孔が形成されている。コネクタ10が基板に接続される場合には、各コネクタピン14は、底板12の貫通孔を介して基板の端子孔に挿入される。底板12は、長手側壁面部15とは別部材であり、特定の部材を切断しなくても長手側壁面部15から分離可能である。また、底板12は、長手側壁面部15に接着されていてもよいが、所定の力を加えることによって長手側壁面部15から分離可能である。底板12は、例えば、樹脂などからなる。ラッチ13は、メモリモジュールをコネクタ10に固定する部材である。
【0015】
図1(d)を参照して、コネクタピン14は、足部18およびバネ部19を備える。足部18は、コネクタピン14の先端に設けられ、基板の端子孔に挿入される。バネ部19は、足部18よりも径が大きくまたは厚く形成されている。それにより、バネ部19が基板の端子孔に挿入されることによって、コネクタピン14が基板に固定される。
【0016】
図2は、基板20にコネクタ10が接続されている状態を説明するための斜視図である。図2を参照して、各コネクタ10は、隣接して並列に配置されていてもよい。各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されることによって、コネクタ10が基板20に固定される。
【0017】
一例として、各コネクタ10にコネクタピン14が240本設けられているとする。また、基板20の各コネクタピン14に対する保持力を2kg/ピンとする。この場合、コネクタ10を基板20から取り外すために、約500kg以上の力が必要となる。省スペース化の観点から、各コネクタ10は、密接実装されることが多い。したがって、特定のコネクタに大きい力をかけると、他のコネクタ、他の部品などが損傷することもある。特に、コネクタピン14が底板12から突出する長さよりも基板20が厚く形成されている場合には、コネクタピン14が基板20の反対側の面まで貫通していない。この場合には、コネクタピン14を基板の反対側から押圧することができないため、コネクタ10を取り外すことがより困難となる。
【0018】
以下の実施例では、他のコネクタ、他の部品への影響を抑制しつつ特定のコネクタを基板から取り外すことができる、コネクタの取り外し方法、コネクタの取り外し治具およびコネクタに係る実施例を説明する。
【実施例1】
【0019】
図3(a)〜図3(d)は、コネクタ10の取り外し方法について説明するための図である。図3(a)および図3(b)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図3(c)は、コネクタ10の上面図である。図3(d)は、コネクタ10にかかる力を模式的に表した図である。
【0020】
まず、図3(a)を参照して、各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されることによって、コネクタ10が基板20に固定されている。図3(a)の段階では、骨状部17が各長手側壁面部15を接続している。それにより、底板12は、露出していない。次に、図3(b)を参照して、骨状部17を除去する。具体的には、骨状部17の各枝骨部17bを切断することによって、骨状部17を除去する。それにより、図3(c)を参照して、底板12が上面側(基板20と反対側)に露出する。ここで、底板12の露出は、底板12上の骨状部17が除去された状態をいう。
【0021】
次に、図3(d)を参照して、テコの原理を利用し、底板12を支点としてコネクタ10を基板20から取り外す方向に力を働かせる。一例として、各短手側壁面部16に対して基板20と反対側に作用点が設定され、底板12に支点が設定されるように、力点を設定する。この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【実施例2】
【0022】
続いて、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法について説明する。図4(a)〜図4(e)は、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法の第1段階について説明するための図である。図4(a)は、骨状部17の切断に用いる切断治具30を説明するため図である。図4(b)〜図4(d)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図4(b)〜図4(d)では、コネクタ10の各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されている。図4(e)は、コネクタ10の上面図を一部拡大したものである。
【0023】
まず、図4(a)を参照して、切断治具30準備する。切断治具30は、2つの長手側壁面部15の間に挿入される程度の厚みを有する。切断治具30は、基板20側の先端に刃31を有する。刃31は、骨状部17の片側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。一例として、刃31は、切断治具30の長手側壁面部15と対向するいずれかの面に沿って設けられている。
【0024】
次に、図4(b)を参照して、切断治具30を2つの長手側壁面部15の間に挿入し、刃31を骨状部17の一方側の枝骨部17bに対して押圧する。それにより、図4(c)を参照して、骨状部17の片側の各枝骨部17bが切断される。図4(e)を参照して、骨状部17の一方側の各枝骨部17bが切断され、他方側の各枝骨部17bは長手側壁面部15に接続されている。次に、図4(d)を参照して、切断治具30をコネクタ10から取り外す。以上の工程を経て、第1段階が終了する。
【0025】
なお、図4(b)〜図4(d)の工程は、コネクタ10を基板20に接続する際に実行されていてもよい。具体的には、切断治具30を骨状部17に押圧させつつ、各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入する。この場合、コネクタ10が基板20に接続されるとともに、骨状部17の片側の枝骨部17bが切断される。片側の枝骨部17bが切断されていてもコネクタ10は基板20に接続されているため、コネクタ10にメモリなどを搭載して使用することができる。この場合、コネクタ10を取り外す際に図4(b)〜図4(d)の工程を経なくてもよいため、作業が簡素化される。
【0026】
図5(a)〜図5(f)は、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法の第2段階について説明するための図である。図5(a)〜図5(d)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図5(a)〜図5(d)では、コネクタ10の各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されている。図5(e)および図5(f)は、コネクタ10の上面図を一部拡大したものである。
【0027】
次に、図5(a)を参照して、切断治具30の刃31が骨状部17の切断されていない側(他方側)の枝骨部17b側に配置されるように、切断治具30を2つの長手側壁面部15の間に挿入する。次に図5(b)を参照して、刃31を骨状部17の上記他方側の枝骨部17bに対して押圧する。それにより、骨状部17の他方側の枝骨部17bが切断される。それにより、骨状部17がコネクタ10から分離する。次に、図5(c)を参照して、切断治具30をコネクタ10から取り外す。図5(e)は、骨状部17の両側の枝骨部17bが切断された様子を表している。次に、図5(d)を参照して、骨状部17を除去する。図5(f)は、骨状部17が除去された様子を表している。図5(f)を参照して、骨状部17が除去されると、底板12が露出する。
【0028】
図6(a)〜図6(c)は、実施例2に係るコネクタ10の取り外し方法の第3段階について説明するための図である。図6(a)を参照して、基板20からコネクタピン14を引き抜くための引き抜き治具40を準備する。引き抜き治具40は、図3(d)で説明したテコの原理を実現するための治具である。
【0029】
引き抜き治具40は、一対の作用部材41a,41bおよび支持部材42を含む。支持部材42は、長手側壁面部15の長手方向に延びる部材である。支持部材42は、一方の端部において作用部材41aを回転可能に支持し、他方の端部において作用部材41bを回転可能に支持する。作用部材41aと作用部材41bとの間隔を調整できるように、支持部材42による支持点をスライド可能とするように、支持部材42にコネクタ10の長手方向に延びる貫通孔が形成されていてもよい。作用部材41a,41bは、支持部材42によって支持される点を中心として作用部材41a,41bの長手方向を半径方向として回転可能である。作用部材41a,41bが回転することによって描かれる面は、各側壁面部15の対向面と一致している。
【0030】
作用部材41a,41bは、基板20側の端部においてコネクタ10の長手方向の外側に、短手側壁面部16の凹部に嵌合する突起部43を備えている。突起部43から短手側壁面部16の凹部に対して基板20と反対側に力がかかるように作用部材41a,41bを回転させるためには、作用部材41a,41bの基板20と反対側端部に力をかける必要がある。この場合、作用部材41a,41bの基板20と反対側端部が力点として機能する。コネクタ10は基板20に固定されていることから、作用部材41a,41bの回転は短手側壁面部16の凹部によって阻害される。この場合、作用部材41a,41bの基板20側の端部が支点として機能する。さらに、突起部43が作用点として機能する。
【0031】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【0032】
図6(b)は、他の引き抜き治具50について説明するための図である。図6(b)を参照して、引き抜き治具50は、支点部材51、2つの作用点部材52a,52b、2つの力点部材53a,53bなどを含む。支点部材51は、2つの長手側壁面部15間の中央部に配置される。力点部材53aは、支点部材51から長手側壁面部15の長手方向の一方側に延びる棒状部材である。力点部材53aは、支点部材51から長手側壁面部15の長手方向の他方側に延びる棒状部材である。力点部材53a,53bの支点部材51側の端部は、支点部材51に回転可能に支持されている。力点部材53a,53bは、支点部材51によって支持される点を中心として、力点部材53a,53bの長手方向を半径方向として回転可能である。力点部材53a,53bが回転することによって描かれる面は、各長手側壁面部15の対向面と一致している。作用点部材52aは、一方端部が力点部材53aの途中に接続されるとともに、他方端部の突起部が一方の短手側壁面部16の凹部に嵌合する。作用点部材52bは、一方端部が力点部材53bの途中に接続されるとともに、他方端部の突起部が他方の短手側壁面部16の凹部に嵌合する。
【0033】
以上の構成によれば、力点部材53a,53bの支点部材51と反対側の端部に、基板20と反対側に力をかけることによって、作用点部材52a,52bに対して、基板20と反対側方向への引張り力が働く。しかしながら、コネクタ10は基板20に保持されているため、力点部材53にかかる力は、支点部材51を介して底板12にかかる。この場合、力点部材53a,53bの支点部材51と反対側の端部が力点として機能し、支点部材51が底板12と接する点が支持点として機能し、作用点部材52a,52bの突起が嵌合する短手側壁面部16の凹部が作用点として機能する。
【0034】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【0035】
図6(c)は、他の引き抜き治具60について説明するための図である。図6(c)を参照して、引き抜き治具60は、支点部材61、作用点部材62a,62b、力点部材63a,63bなどを含む。支点部材61は、2つの長手側壁面部15間の中央部に配置される。また、支点部材61は、長手側壁面部15の長手方向の一方端部において基板20と反対側に延びる支持部61aを備えるとともに、他方端部において基板20と反対側に延びる支持部61bを備える。
【0036】
力点部材63a,63bは、長手側壁面部15の長手方向に延びる棒状部材である。力点部材63aは、略中央部が支持部61aに回転可能に支持されている。力点部材63bは、略中央部が支持部61bに回転可能に支持されている。力点部材63a,63bは、支持される点を中心として、力点部材63a,63bの長手方向を半径方向として回転可能である。力点部材63a,63bが回転することによって描かれる面は、各長手側壁面部15の対向面と一致している。作用点部材62aは、一方端部が力点部材63aに接続されるとともに、他方端部の突起部が短手側壁面部16の凹部に嵌合する。作用点部材62bは、一方端部が力点部材63bに接続されるとともに、他方端部の突起部が短手側壁面部16の凹部に嵌合する。作用点部材62a,62bが力点部材63a,63bに接続される箇所は、コネクタ10の長手方向において支持部61a,61bよりも外側である。
【0037】
以上の構成によれば、力点部材63a,63bの長手側壁面部15の長手方向の内側端部に基板20側に力をかけることによって、作用点部材62a,62bに対して、基板20と反対側方向への引張り力が働く。しかしながら、コネクタ10は基板20に保持されているため、力点部材63a,63bにかかる力は、支点部材61を介して底板12にかかる。この場合、力点部材63a,63bの長手側壁面部15の長手方向の内側端部が力点として機能し、支点部材61が支持点として機能し、作用点部材62a,62bの突起が嵌合する短手側壁面部16の凹部が作用点として機能する。
【0038】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【0039】
なお、図6(a)〜図6(c)の例では、短手側壁面部16に設けられた凹部が作用点として機能しているが、それに限られない。例えば、短手側壁面部16に凸部が設けられていれば、この凸部を作用点としてもよい。
【実施例3】
【0040】
続いて、実施例3に係るコネクタ10の取り外し方法について説明する。図7(a)〜図7(d)は、実施例3に係るコネクタ10の取り外し方法の一部を説明するための図である。図7(a)は、骨状部17の切断に用いる切断治具30aを説明するため図である。図7(b)〜図7(d)は、コネクタ10および基板20の模式的な断面図を表している。図7(b)〜図7(d)では、コネクタ10の各コネクタピン14が基板20の端子孔に挿入されている。
【0041】
まず、図7(a)を参照して、切断治具30a準備する。切断治具30aは、2つの長手側壁面部15の間に挿入される程度の厚みを有する。切断治具30aは、基板20側の先端に1組の刃31を有する。1組の刃31は、所定の間隔を空けて対向して配置されている。一方の刃31は、骨状部17の片側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。他方の刃31は、骨状部17の他方側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。一例として、刃31は、切断治具30aの長手側壁面部15と対向するそれぞれの面に沿って設けられている。
【0042】
次に、図7(b)を参照して、切断治具30aを2つの長手側壁面部15の間に挿入し、刃31を骨状部17の枝骨部17bに対して押圧する。それにより、図7(c)を参照して、骨状部17の両側の各枝骨部17bが切断される。次に、図7(d)を参照して、切断治具30aをコネクタ10から取り外す。骨状部17は2つの刃31によって保持されるため、切断治具30aをコネクタ10から取り外す際に、骨状部17も一緒に除去される。それにより、底板12が露出する。続いて図6(a)〜図6(c)のようにコネクタ10を取り外すことによって、コネクタ10の取り外しが完了する。本実施例においては、切断治具30aを取り外す際に骨状部17も除去されるため、作業が簡素化される。
【実施例4】
【0043】
続いて、コネクタ10の取り外し治具70について説明する。取り外し治具70は、骨状部17の切断とコネクタピン14の引き抜きとを同一工程で可能とする治具である。取り外し治具70は、一例として、図6(a)の引き抜き治具40を変形させた治具である。
【0044】
図8(a)を参照して、取り外し治具70は、引き抜き治具40にさらに骨状部17の両側の枝骨部17bを切断するための一対の刃71を備えた構成を有する。一対の刃71は、図6(a)の支点に設けられている。一方の刃71は、例えば、骨状部17の片側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。他方の刃71は、骨状部17の他方側の枝骨部17bを切断可能な位置に設けられている。一例として、刃71は、取り外し治具70の長手側壁面部15と対向するそれぞれの面に沿って設けられている。
【0045】
図8(b)を参照して、取り外し治具70を各長手側壁面部15の間に挿入する。さらに、突起部43から短手側壁面部16の凹部に対して基板20と反対側に力がかかるように作用部材41a,41bを回転させる。この場合、突起部43が支点として機能し、刃71が作用点として機能する。それにより、刃71は骨状部17を切断する。さらに作用部材41a,41bを回転させようとすると、刃71が底板12に接する。この場合、刃71が底板12と接する点が支点として機能する。さらに、突起部43が作用点として機能する。
【0046】
この場合、基板20を支点とするのではなく、コネクタ10に設けられた底板12を支点とするため、基板20の損傷を抑制することができる。また、短手側壁面部16に作用点が設定されるため、長手側壁面部15の長手方向を利用したテコの原理を利用できる。それにより、作用点にかかる力と比較して力点に必要な力を小さくすることができる。その結果、コネクタ10の取り外しが容易となるため、隣接する他の部品などの損傷が抑制される。
【実施例5】
【0047】
続いて、実施例5に係るコネクタ10aについて説明する。図9(a)はコネクタ10aの上面図である。図9(b)は、図9(a)のA−A線断面図である。図9(c)は、図9(a)のB−B線断面図である。図9(a)を参照して、コネクタ10aにおいては、骨状部17は、底板12の一部が露出するように、長手側壁面部15の長手方向において途切れ目を有する。図9(a)の例では、骨状部17は、2つの途切れ目を有する。
【0048】
この構成によれば、骨状部17を切断しなくても底板12が露出している。それにより、この露出した底板12を支点とし、短手側壁面部16を作用点とすることによって、基板20の損傷を抑制しつつ、コネクタ10aを取り外すことができる。
【0049】
なお、上記各実施例において、底板12が、筐体と基板との間に配置されコネクタピンが貫通する第1部材に相当し、骨状部17が、第1部材を覆う第2部材に相当するとともに、1対の長手側壁面部を接続する接続部に相当する。
【0050】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0051】
10 コネクタ
11 モールド部
12 底板
13 ラッチ
14 コネクタピン
15 長手側壁面部
16 短手側壁面部
17 骨状部
17a 背骨部
17b 枝骨部
20 基板
30 切断治具
40,50,60 引き抜き治具
70 取り外し治具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備えるコネクタの取り外し方法であって、
前記第1部材を支点とし、前記筐体のいずれかの点を作用点とするテコの原理を利用して前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程、を含むことを特徴とするコネクタの取り外し方法。
【請求項2】
前記筐体は、前記第1部材を覆う第2部材を備え、
前記第2部材を除去する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項3】
前記基板は、前記コネクタピンが前記第1から突出している長さよりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項4】
前記筐体は、接続部を介して対向して接続された1対の長手側壁面部と、前記長手側壁面部の両端を接続する一対の短手側壁面部と、を備え、
前記第2部材は、前記接続部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項5】
前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程において、前記短手側壁面部を作用点とすることを特徴とする請求項4記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項6】
前記接続部は、前記長手側壁面部の長手方向に延びる背骨部と、前記背骨部から前記長手側壁面部に延びる枝骨部とを含み、
前記第2部材を除去する工程において、前記枝骨部を切断することを特徴とする請求項4または5記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項7】
前記第2部材を除去する工程において、2枚刃を備える治具を使って、前記背骨部から延びる両側の枝骨部を1度に切断することを特徴とする請求項6記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項8】
1枚刃を備える治具を使って、前記背骨部から延びる片側の枝骨部を切断しつつ前記コネクタピンを前記基板に挿入する工程をさらに含み、
前記第2部材を除去する工程において、前記背骨部から延びる他方の枝骨部を切断することを特徴とする請求項6記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項9】
前記短手側壁面部の内壁に、前記作用点として用いるための凸部または凹部が形成されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項10】
基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備える、コネクタの取り外し治具であって、
前記第2部材を切断するための切断部と、
力を受けることによって、前記切断部と前記第1部材との接点を支点として前記筐体に前記基板から前記コネクタピンを引き抜く方向に作用する作用部材と、を備えることを特徴とするコネクタの取り外し治具。
【請求項11】
基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、
前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、
前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備え、
前記第2部材は、前記第1部材の一部が露出するように、前記筐体の長手方向において途切れ目を有することを特徴とするコネクタ。
【請求項1】
基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備えるコネクタの取り外し方法であって、
前記第1部材を支点とし、前記筐体のいずれかの点を作用点とするテコの原理を利用して前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程、を含むことを特徴とするコネクタの取り外し方法。
【請求項2】
前記筐体は、前記第1部材を覆う第2部材を備え、
前記第2部材を除去する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項3】
前記基板は、前記コネクタピンが前記第1から突出している長さよりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項4】
前記筐体は、接続部を介して対向して接続された1対の長手側壁面部と、前記長手側壁面部の両端を接続する一対の短手側壁面部と、を備え、
前記第2部材は、前記接続部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項5】
前記コネクタピンを前記基板から引き抜く工程において、前記短手側壁面部を作用点とすることを特徴とする請求項4記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項6】
前記接続部は、前記長手側壁面部の長手方向に延びる背骨部と、前記背骨部から前記長手側壁面部に延びる枝骨部とを含み、
前記第2部材を除去する工程において、前記枝骨部を切断することを特徴とする請求項4または5記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項7】
前記第2部材を除去する工程において、2枚刃を備える治具を使って、前記背骨部から延びる両側の枝骨部を1度に切断することを特徴とする請求項6記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項8】
1枚刃を備える治具を使って、前記背骨部から延びる片側の枝骨部を切断しつつ前記コネクタピンを前記基板に挿入する工程をさらに含み、
前記第2部材を除去する工程において、前記背骨部から延びる他方の枝骨部を切断することを特徴とする請求項6記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項9】
前記短手側壁面部の内壁に、前記作用点として用いるための凸部または凹部が形成されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のコネクタの取り外し方法。
【請求項10】
基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備える、コネクタの取り外し治具であって、
前記第2部材を切断するための切断部と、
力を受けることによって、前記切断部と前記第1部材との接点を支点として前記筐体に前記基板から前記コネクタピンを引き抜く方向に作用する作用部材と、を備えることを特徴とするコネクタの取り外し治具。
【請求項11】
基板に挿入されるコネクタピンを備える筐体と、
前記筐体と前記基板との間に配置され前記コネクタピンが貫通する第1部材と、を備え、
前記筐体は前記第1部材を覆う第2部材を備え、
前記第2部材は、前記第1部材の一部が露出するように、前記筐体の長手方向において途切れ目を有することを特徴とするコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−79491(P2012−79491A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222190(P2010−222190)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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