説明

コネクタ

【課題】スライダの移動ストロークを短くしながら、ハウジングの嵌合時に付与する操作力の低減を実現する。
【解決手段】第1ハウジング10には、レバー40が、第1ハウジング10に対して相対的に揺動し得るように設けられ、レバー40とスライダ30との間には、レバー40に付与した操作力をスライダ30に対しその移動方向に沿った駆動力として伝達可能なリンク部材50が設けられている。レバー40において操作力が付与される操作部42から揺動支点(揺動軸15)までの距離は、レバー40におけるリンク部材50との連結部(駆動側軸受孔45)から揺動支点(揺動軸15)までの距離よりも長く設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、互いに嵌合可能な第1と第2の2つハウジングと、両ハウジングの嵌合方向と交差する方向に移動し得るように第1ハウジングに取り付けたスライダとを備えたコネクタが開示されている。スライダには、両ハウジングの嵌合方向とスライダの移動方向の両方向に対して傾斜したカム溝が形成されており、このカム溝に第2ハウジングのカムフォロアを係合させた状態でスライダを移動させると、両ハウジングが嵌合・離脱されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−52810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のコネクタでは、カム溝の傾斜角度を変えることで、スライダに付与すべき操作力と、スライダの移動ストロークとを変更することができるのであるが、操作力の低減を図ろうとした場合には、移動ストロークが長くなってしまい、移動ストロークを小さくしようとした場合には、操作力が大きくなってしまう。つまり、操作力の低減と移動ストロークの短縮化とを両立させることは難しい。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、スライダの移動ストロークを短くしながら、ハウジングの嵌合時に付与する操作力の低減を実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、第1ハウジングと、前記第1ハウジングに対して嵌合・離脱可能な第2ハウジングと、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの嵌合方向と交差する方向に移動し得るように前記第1ハウジングに設けたスライダとを備え、前記スライダには、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの嵌合方向と、前記スライダの移動方向の両方向に対して傾斜したカム溝が形成され、前記カム溝に前記第2ハウジングのカムフォロアを係合させた状態で前記スライダを移動させることで、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが嵌合・離脱されるようになっているコネクタにおいて、前記第1ハウジングには、レバーが、前記第1ハウジングに対して相対的に揺動し得るように設けられ、前記レバーと前記スライダとの間には、前記レバーに付与した操作力を前記スライダに対しその移動方向に沿った駆動力として伝達可能なリンク部材が設けられ、前記レバーにおいて操作力が付与される操作部から揺動支点までの距離が、前記レバーにおける前記リンク部材との連結部から前記揺動支点までの距離よりも長く設定されているところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記レバーと前記リンク部材は、連結軸を中心とする相対的な揺動動作のみを可能に連結されているところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記第1ハウジングと前記レバーは、揺動軸を中心とする相対的な揺動動作のみを可能に連結されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0009】
<請求項1〜請求項3の発明>
レバーに操作力を付与すると、その操作力が、レバーとリンク部材を介してスライダに伝達され、スライダが移動して両ハウジングが嵌合又は離脱される。本発明によれば、レバーにおいて操作力が付与される操作部から揺動支点までの距離を、レバーにおけるリンク部材との連結部から揺動支点までの距離よりも長くしているので、レバーを揺動させるのに伴ってテコ作用による倍力効果が得られ、レバーに付与する操作力が小さくても、スライダに対して大きな駆動力が伝達される。したがって、スライダの移動ストロークを小さくしても、小さい操作力によって両ハウジングを嵌合・離脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態1において両ハウジングの嵌合を開始した状態をあらわす平面図
【図2】両ハウジングの嵌合の途中の状態をあらわす平面図
【図3】両ハウジングの嵌合が完了した状態をあらわす平面図
【図4】第1ハウジングの斜視図
【図5】第1ハウジングの平面図
【図6】第2ハウジングの平面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図6を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、互いに嵌合・離脱が可能な第1ハウジング10と第2ハウジング20とを備えて構成されている。尚、以下の説明における左右の方向については、第1ハウジング10を正面から見た状態を基準とする。
【0012】
第1ハウジング10は、合成樹脂製であり、左右方向に長いブロック状をなす端子収容部11と、前方へ片持ち状に延出して端子収容部11の上下両面と対向する形態の上面壁12A及び下面壁12Bを有している。端子収容部11内には、図示しない周知形態の雌端子金具が上下左右に整列された状態で収容されている。この端子収容部11には、その正面側から後述する第2ハウジング20のフード部22が外嵌されるようなっている。
【0013】
上面壁12Aと下面壁12Bには、夫々、端子収容部11の外面と対向する内面を浅く凹ませた形態であって左右方向に直線状に延びるガイド溝13が形成されている。この上下一対のガイド溝13の左端は、上面壁12A及び下面壁12Bの左端面において外部へ開放されている。また、上面壁12Aと下面壁12Bには、夫々、その前端縁からガイド溝13内に連通する連通溝14が形成されている。
【0014】
また、上面壁12Aの上面(外面)と下面壁12Bの下面(外面)には、軸線を上下方向に向けた一対の揺動軸15(本発明の構成要件であるレバーの揺動支点)が同軸状に突出した形態で一体に形成されている。この揺動軸15は、第1ハウジング10の左端に近い位置(左端部)に配置されている。また、上面壁12Aと下面壁12Bの外面には、一対の係止突起16が形成されている。この係止突起16は、揺動軸15よりも右方(第1ハウジング10の右端に近い位置)に配置されている。
【0015】
第2ハウジング20は、合成樹脂製であり、図6に示すように、左右方向に長いブロック状をなすハウジング本体21と、ハウジング本体21の前端から前方へ片持ち状に突出するフード部22とを有している。ハウジング本体21内には、図示しない周知形態の雄端子金具の端子本体が収容され、雄端子金具の先端のタブが、ハウジング本体21からフード部22内に突出されている。フード部22は上面板と下面板を有し、上面板の上面(外面)と下面板の下面(外面)には、夫々、軸線を上下方向に向けた円柱状に突出した形態のカムフォロア23が、左右方向に間隔を空けて一対ずつ形成されている。
【0016】
第1ハウジング10には、スライダ30が設けられている。スライダ30は、合成樹脂製であり、板面が水平を向いて左右方向に長い上下一対のスライド板31と、両スライド板31の左端同士を繋ぐ被駆動部32とを有している。このスライダ30は、両スライド板31をガイド溝13に嵌合させることにより、第1ハウジング10に対して図1に示す初期位置と図3〜図5に示す嵌合位置との間で左右方向にスライド(移動)し得るように取り付けられている。
【0017】
スライダ30が初期位置と嵌合位置との間で移動する間、被駆動部32は、終始、上面壁12A及び下面壁12Bの左端よりも左方に位置する状態を保つ。また、スライダ30が初期位置から嵌合位置側へ移動した状態では、スライド板31の左端側の部分がガイド溝13から左方へ突出(露出)する。そして、スライダ30が嵌合位置に接近するほど、スライド板31の突出寸法が大きくなり、その突出寸法は嵌合位置で最大となる。また、スライダ30が初期位置にある状態では、スライド板31の全体がガイド溝13内(上面壁12Aと下面壁12Bの内部)に収容され、被駆動部32のみが露出した状態となる。
【0018】
各スライド板31には、両ハウジング10,20の嵌合・離脱方向と、スライダ30の移動方向の双方の方向に対して斜め方向の直線状をなすカム溝33が、夫々、一対ずつ形成されている。対をなすカム溝33は、左右方向に間隔を空けて、互いに平行に配置されており、右手前から左奥に向かって延びる方向に傾斜している。また、上面壁12Aと下面壁12Bには、その前端縁を切欠してカム溝33の右手前側の端部(基端部)に連通させた形態の入口34が形成されている。スライダ30が初期位置にあるときには、左右方向においてカム溝33の入口34が連通溝14と対応する状態となる。
【0019】
次に、スライダ30を初期位置と嵌合位置との間で往復移動させるための駆動手段を説明する。駆動手段は、第1ハウジング10に取り付けたレバー40と、レバー40とスライダ30とを連結する上下一対のリンク部材50とを備えて構成されている。
【0020】
レバー40は、合成樹脂製であり、水平な板状をなす上下一対のアーム部41と、アーム部41と直角な板状をなす操作部42とを一体に形成したものである。アーム部41の一方の端部(基端部)には、上下方向に貫通する円形の揺動用軸受孔43が形成され、この揺動用軸受孔43が揺動軸15に嵌合されている。レバー40は、揺動軸15を支点として図1に示す初期位置と図3〜図5に示す嵌合位置との間で揺動し得るように第1ハウジング10に取り付けられている。レバー40を第1ハウジング10に取り付けた状態では、アーム部41のうち少なくとも基端部が、上面壁12Aと下面壁12Bの外面に対し接近した状態で平行に対向する。
【0021】
操作部42は、上下両アーム部41の他方の端部(揺動用軸受孔43が形成されている基端部とは反対側の揺動端部)の端縁同士を繋ぐような形態であり、アーム部41に対して直角に連なっている。アーム部41における操作部42に近い位置には、貫通形態の係止孔44が形成されている。レバー40が嵌合位置にある状態では、係止孔44が係止突起16に係止することにより、レバー40が嵌合位置に保持されるようになっている。尚、アーム部41は、係止孔44と係止突起16との係止が解除されるように外側へ弾性変形し得るので、係止孔44と係止突起16の係止構造は、セミロックである。
【0022】
レバー40が初期位置にある状態では、アーム部41の揺動端部側が上面壁12A及び下面壁12Bから後方へ突出し、操作部42が、第1ハウジング10の背面から後方へ大きく離間した位置に配置される。また、レバー40が初期位置から揺動して嵌合位置に接近するのに伴い、操作部42が次第に第1ハウジング10の背面に接近する。そして、レバー40が嵌合位置にある状態では、操作部42が第1ハウジング10に背面に対して最も接近した状態で対向する。また、レバー40が嵌合位置にある状態では、両アーム部41のほぼ全領域が、上面壁12Aと下面壁12Bの外面に対して接近して対向する。
【0023】
両アーム部41には、円形をなす駆動側軸受孔45(本発明の構成要件であるレバーにおけるリンク部材との連結部)が同軸状に貫通した形態で形成されている。この駆動側軸受孔45は、レバー40が初期位置にある状態では揺動用軸受孔43の斜め左後方に位置し、レバー40が嵌合位置にある状態では揺動用軸受孔43の後方に位置するように配置されている。揺動用軸受孔43(揺動軸15)の中心から駆動側軸受孔45の中心までの距離は、揺動用軸受孔43の中心から操作部42の中心(操作部42において作業者の手や指が当接する位置)までの距離よりも短い寸法に設定されている。
【0024】
リンク部材50は、合成樹脂製であり、全体として細長い形状をなす。上側のリンク部材50の一方の端部には、軸線を上下方向に向けて下方へ円柱形に突出する駆動側連結軸51(本発明の構成要件であるレバーにおけるリンク部材との連結部)が形成され、下側のリンク部材50の一方の端部にも、軸線を上下方向に向けて上方へ突出する円柱形の駆動側連結軸51(本発明の構成要件であるレバーにおけるリンク部材との連結部)が形成されている。これらの駆動側連結軸51は、レバー40の駆動側軸受孔45に対しアーム部41の外面側から嵌合されている。これにより、リンク部材50は、レバー40に対し、駆動側連結軸51を中心として相対的に水平方向へ揺動し得るように連結されている。
【0025】
リンク部材50の他方(駆動側連結軸51とは反対側)の端部には、上下方向に貫通する円形の従動側軸受孔52が形成されている。一方、スライダ30には、被駆動部32の上面から軸線を上下方向に向けて上方へ突出する円柱形の従動側連結軸35(本発明の構成要件であるレバーとリンク部材を連結する連結軸)と、被駆動部32の下面から軸線を上下方向に向けて下方へ突出する円柱形の従動側連結軸35(本発明の構成要件であるレバーとリンク部材を連結する連結軸)とが同軸状に一体に形成されている。そして、これらの従動側連結軸35には、リンク部材50の従動側軸受孔52が嵌合されている。これにより、リンク部材50は、スライダ30に対し、従動側連結軸35を中心として相対的に水平方向へ揺動し得るように連結されている。
【0026】
従動側連結軸35は、スライダ30とレバー40が初期位置と嵌合位置の間のいずれの位置にあっても、揺動軸15より左方に位置する。従動側連結軸35の中心と、揺動軸15の中心とを結んだ仮想直線は、スライダ30の移動方向と平行である。したがって、上記した駆動側連結軸51は、スライダ30とレバー40が初期位置と嵌合位置の間のいずれの位置にあっても、従動側連結軸35の斜め右後方に位置する状態を保つ。つまり、駆動側連結軸51と従動側連結軸35とを結ぶ仮想直線は、スライダ30とレバー40が初期位置と嵌合位置の間のいずれの位置にあっても、スライダ30の移動方向に対して斜めをなす状態を保つ。
【0027】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第1ハウジング10に対して揺動可能に取り付けられたレバー40と、第1ハウジング10に対してスライド可能に取り付けられたスライダ30は、リンク部材50を介して連結されているので、レバー40が揺動するのに伴い、スライダ30が追従(連動)して移動する。そして、図1に示すように、レバー40が初期位置にあるときにはスライダ30も初期位置にあり、図3〜図5に示すように、レバー40が嵌合位置にあるときにはスライダ30も嵌合位置にある。
【0028】
両ハウジング10,20を嵌合する際には、レバー40とスライダ30を初期位置へ移動させ、カム溝33の入口34を連通溝14と対応させる。この状態で、第2ハウジング20のフード部22を第1ハウジング10の端子収容部11に浅く外嵌させると、図1に示すように、カムフォロア23がカム溝33の入口34に進入する。この状態から、レバー40の操作部42に対し右向きの操作力を付与すると、レバー40が嵌合位置に向かって図1〜図3における時計回り方向へ揺動する。
【0029】
この間、レバー40は、操作部42を作用点、揺動軸15を支点、駆動側軸受孔45を力点とするテコとして働き、駆動側軸受孔45に連結されているリンク部材50の一方の端部が、右方へ引っ張られるように変位し、リンク部材50の他方の端部に連結されているスライダ30も右方へ引っ張られてスライドする。つまり、レバー40に付与した操作力が、レバー40とリンク部材50を介してスライダ30に伝達され、スライダ30が初期位置から嵌合位置へ向かって移動する。
【0030】
スライダ30が移動するのに伴い、カム溝33とカムフォロア23との係合によるカム作用により、第2ハウジング20が第1ハウジング10に引き込まれ、両ハウジング10,20の嵌合が進む。そして、レバー40とスライダ30が嵌合位置に到達すると、両ハウジング10,20の嵌合が完了する。また、このとき、係止突起16と係止孔44との係止により、レバー40が嵌合位置に保持されるので、両ハウジング10,20も嵌合状態に保持される。
【0031】
嵌合状態の両ハウジング10,20を離脱させる際には、係止突起16と係止孔44の係止力を上回る操作力をレバー40に付与すると、レバー40が初期位置側へ揺動を開始する。これに伴い、スライダ30も初期位置に向かって移動を始める。スライダ30の移動に伴い、カム溝33とカムフォロア23との係合によるカム作用により、両ハウジング10,20が離間していく。そして、レバー40とスライダ30が初期位置に到達して、カムフォロア23がカム溝33の入口34まで戻った後は、両ハウジング10,20を掴んで引き離せばよい。
【0032】
上述のように本実施形態においては、レバー40において操作力が付与される操作部42から揺動支点(揺動軸15)までの距離を、レバー40におけるリンク部材50との連結部(駆動側連結軸51)から揺動支点(揺動軸15)までの距離よりも長くしているので、レバー40を揺動させるのに伴ってテコ作用による倍力効果が得られ、レバー40に付与する操作力が小さくても、スライダ30に対して大きな駆動力が伝達される。したがって、スライダ30の移動ストロークを小さくしても、小さい操作力によって両ハウジング10,20を嵌合・離脱させることができる。
【0033】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、レバーとリンク部材を、連結軸を中心とする相対的な揺動動作のみを可能に連結したが、これに変えて、レバーとリンク部材のうちいずれか一方に長孔を形成するとともに他方に連結軸を設け、レバーの揺動動作がリンク部材を介してスライダに伝達される際には、連結軸が長孔に沿って移動するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、第1ハウジングとレバーを、揺動軸を中心とする相対的な揺動動作のみを可能に連結したが、これに変えて、第1ハウジングとレバーのうちいずれか一方に長孔を形成するとともに他方に揺動軸を設け、レバーの揺動動作がリンク部材を介してスライダに伝達される際には、揺動軸が長孔に沿って移動するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、スライダにおけるリンク部材との連結軸と、揺動軸とが、スライダの移動方向と平行に並ぶように配置したが、この連結軸と揺動軸とを結ぶ線がスライダの移動方向に対して斜めをなすような配置であってもよい。
(4)上記実施形態では、レバーにおけるリンク部材との連結軸と、スライダにおけるリンク部材との連結軸とを結ぶ線が、レバーの揺動過程においてスライダの移動方向に対し、終始、斜めをなすようになっているが、これに替えて、レバーにおけるリンク部材との連結軸と、スライダにおけるリンク部材との連結軸とを結ぶ線が、レバーの揺動過程において、終始、スライダの移動方向と平行を保つようにしてもよい。この場合、レバーの揺動軸は、第1ハウジングに対しスライダの移動方向と交差する方向へ相対移動し得る形態にする必要がある。
【符号の説明】
【0034】
10…第1ハウジング
15…揺動軸(レバーの揺動支点)
20…第2ハウジング
23…カムフォロア
30…スライダ
33…カム溝
40…レバー
42…操作部
45…駆動側軸受孔(レバーにおけるリンク部材との連結部)
50…リンク部材
51…駆動側連結軸(レバーとリンク部材を連結する連結軸)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに対して嵌合・離脱可能な第2ハウジングと、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの嵌合方向と交差する方向に移動し得るように前記第1ハウジングに設けたスライダとを備え、
前記スライダには、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの嵌合方向と、前記スライダの移動方向の両方向に対して傾斜したカム溝が形成され、
前記カム溝に前記第2ハウジングのカムフォロアを係合させた状態で前記スライダを移動させることで、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが嵌合・離脱されるようになっているコネクタにおいて、
前記第1ハウジングには、レバーが、前記第1ハウジングに対して相対的に揺動し得るように設けられ、
前記レバーと前記スライダとの間には、前記レバーに付与した操作力を前記スライダに対しその移動方向に沿った駆動力として伝達可能なリンク部材が設けられ、
前記レバーにおいて操作力が付与される操作部から揺動支点までの距離が、前記レバーにおける前記リンク部材との連結部から前記揺動支点までの距離よりも長く設定されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記レバーと前記リンク部材は、連結軸を中心とする相対的な揺動動作のみを可能に連結されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1ハウジングと前記レバーは、揺動軸を中心とする相対的な揺動動作のみを可能に連結されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−225523(P2010−225523A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73692(P2009−73692)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】