説明

コネクタ

【課題】シールドカバーを導電性締結部材で締結するとともに、当該導電性締結部材を軸とする回動方向に当該シールドカバーが回動するのを規制するコネクタを提供することである。
【解決手段】筐体11aと接続されるシールド線部30の先端側に設けられるコネクタ40であって、締結部材79により筐体11aへ締結される端部であるアース接続部74と、アース接続部74と反対側の端部であるカバー側通電部76と、を有するシールドカバー70と、シールド線部30を筐体11aに固定し、シールドカバー70と通電するためのシェル側通電部62aを有するシールドシェル60と、カバー側通電部76とシェル側通電部62aとを通電させ、締結部材79を軸とする回動方向にシールドカバー70が回動するのを規制する蝶番44と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに係り、特に、アース部材に固定されるシールド線の先端側に設けられるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車や電気自動車には、電動機あるいは発電機として用いられるモータが設けられている。そして、モータとインバータ装置とを電力線を含むコネクタ等を用いて接続する場合において、端子台を設けて、当該接続を行っている。また、当該電力線を含むコネクタ等には、インバータ装置等のノイズが伝導することがある。そして、インバータ装置に接続される電力線を含むコネクタ等のうち、終端接続部(端子台)側において、当該ノイズを逃がすためにシールドシェルが取り付けられている。さらに、終端接続部を覆うようにシールドカバーが配置される。
【0003】
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、プリント配線基板に実装される基板取付用同軸コネクタにおいて、基板取付用同軸コネクタのプリントパターン面が同軸ケーブルにより構成され、かつ、プリントパターン面がシールドカバーにより被覆された構成が開示されている。ここでは、可撓性同軸ケーブルは、その外被シールドがシールドカバーのヒンジ部によって固定され、アースされることが述べられている。
【0004】
また、本発明に関連する技術として、例えば、特許文献2には、パネルの表面に端子の平板部を密着させて固定する端子の固定構造において、パネルに表裏方向に貫通した略円形の取付孔を設け、この取付孔の周囲に平板部が密着する密着面を確保し、取付孔の周方向の第1の箇所に対向縁部間の距離の小さな小径部を確保すると共に、第1の箇所から周方向に離れた第2の箇所に対向縁部間の距離が小径部よりも大きな大径部を設ける構成が開示されている。一方、端子の平板部の下面に、大径部に位置決めすることで、取付孔を通してパネルの表面側から裏面側へ潜り抜け可能であり、且つ、裏面側へ潜り抜けた状態で、平板部を周方向に回動させて小径部に位置決めすることにより、パネルの裏面に係合して平板部を密着面に密着させる一対のフックを設ける構成が開示されている。更に、端子とパネルの間に、フックを小径部に位置決めしたとき平板部を回り止めする回り止め手段を設けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−103872号公報
【特許文献2】特開2009−99394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、終端接続部における接続等の作業性等を向上させるため、シールドカバーは、一方側の端部においてボルト等の導電性締結部材により筐体等のアース部材へ締結されるとともに、他方側の端部において当該導電性締結部材を軸とする回動方向への回動が規制されることが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、シールドカバーを導電性締結部材で締結するとともに、当該導電性締結部材を軸とする回動方向にシールドカバーが回動するのを規制するコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るコネクタは、アース部材に固定されるシールド線部の先端側に設けられるコネクタであって、導電性締結部材により前記アース部材へ締結される端部であるアース接続部と、前記アース接続部と反対側の端部である第1の通電部と、を有するシールドカバーと、前記シールド線部を前記アース部材に固定し、前記シールドカバーと通電するための第2の通電部を有するシールド部品と、前記第1の通電部と前記第2の通電部とを通電させ、前記導電性締結部材を軸とする回動方向に前記シールドカバーが回動するのを規制する通電部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るコネクタにおいて、前記アース接続部が、前記シールド線部の延伸方向に沿った直線上に配置されることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るコネクタにおいて、前記シールドカバーが前記回動方向と垂直な方向へ移動可能なように、前記第1の通電部と前記第2の通電部とが前記回動方向に重なって配置されて互いに嵌合することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るコネクタにおいて、前記通電部は、蝶番であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上記構成によれば、シールドカバーのアース接続部が導電性締結部材によりアース部材へ締結されるとともに、シールドカバーの導電性締結部材を軸とする回動方向への回動を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る実施の形態において、ハイブリッド車両の概略構成を示す図である。
【図2】本発明に係る実施の形態において、コネクタと終端接続部の周辺の拡大図である。
【図3】本発明に係る実施の形態において、締結部材を用いてシールドカバーを筐体に固定したときの様子を示す図である。
【図4】本発明に係る実施の形態において、コネクタと終端接続部の周辺の拡大図である。
【図5】本発明に係る実施の形態において、締結部材を用いてシールドカバーを筐体に固定したときの様子を示す図である。
【図6】本発明に係る実施の形態において、コネクタと終端接続部の周辺の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。また、以下では、終端接続部(端子台)は、電動機に接続される電力線と、インバータに接続される電力線とを接続するものであるとして説明するが、発電機に接続される電力線と、インバータに接続される電力線とを接続するものとしてもよい。
【0015】
また、以下では、全ての図面において、同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0016】
図1は、ハイブリッド車両10の概略構成を示す図である。ハイブリッド車両10は、電動機11と、エンジン12と、バッテリ13と、発電機14と、インバータ15と、駆動輪16と、駆動軸17と、動力分配機構18と、減速機19とを備える。
【0017】
電動機11は、バッテリ13に蓄えられた電力及び発電機14が発電した電力の少なくともいずれか一方によって駆動される。電動機11の駆動力は、減速機19を介して駆動軸17に伝達される。これにより、電動機11は、エンジン12をアシストしてハイブリッド車両10を走行させたり、自己の駆動力のみによってハイブリッド車両10を走行させたりする。また、ハイブリッド車両10の回生制動時において、電動機11は、駆動輪16の回転力によって駆動されることにより、発電機としても動作する。このとき、電動機11によって発電された回生電力は、インバータ15を介してバッテリ13に充電される。
【0018】
エンジン12は、ハイブリッド車両10を駆動させる内燃機関である。また、エンジン12は、発電機14を駆動させる機能も有する。そして、エンジン12は、燃料の燃焼エネルギによって運動エネルギを出力するように構成される。
【0019】
バッテリ13は、インバータ15を介して電動機11及び発電機14に接続される蓄電装置である。バッテリ13は、例えば、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、及びリチウムイオン電池等の二次電池が使用される。バッテリ13には、効率的な使用、劣化防止等の観点から、所定の充電率を上下限値とするSOC(State Of Charge:充電率)管理幅が設定されている。なお、バッテリ13のSOC制御は、図示しない制御装置によって、バッテリ13の過充電或いは過放電が発生しないように、電動機11、発電機14等の動作を調整することにより行われる。
【0020】
発電機14は、エンジン始動要求時において、エンジン12を始動するための始動機として用いられる。このとき、発電機14は、インバータ15を介してバッテリ13からの電力供給を受けて電動機として駆動し、エンジン12をクランキングして始動する。さらに、エンジン12の始動後において、発電機14は、動力分配機構18を介して伝達されたエンジン出力によって回転されて発電する。
【0021】
インバータ15は、バッテリ13と電動機11及び発電機14との間で双方向の電力変換を行うインバータ装置である。例えば、インバータ15は、電動機11によって回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ13に充電することができる。また、インバータ15は、発電機14によって回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ13に充電することもできる。
【0022】
駆動輪16は、ハイブリッド車両10が走行する際に回転する車輪である。駆動軸17は、駆動輪16と減速機19に接続された車軸である。動力分配機構18は、電動機11と、エンジン12と、発電機14とに結合されて、これらの間で動力を分配する機構であり、例えば、エンジン12が発生する駆動力を駆動輪16の駆動分と発電機14の発電分とに分配する機能を有する。また、減速機19は、動力分配機構18によって分配された動力を減速し、駆動軸17を介して駆動輪16に伝達する。
【0023】
ここで、インバータ15と電動機11とは、電力線によって接続されている。そして、電動機11は、筐体11a(図2参照)の内部に収納されている。そして、当該筐体11aの上に設けられる終端接続部50において、インバータ15に接続される電力線(ケーブル線)を含むコネクタ40と、電動機11に接続される電力線とを接続している。なお、筐体11aは、図示しない経路を介してアース(接地)されるアース部材である。
【0024】
図2は、コネクタ40と終端接続部50の周辺の拡大図である。図2に示されるように、電動機11を内部に収納する筐体11aの上では、終端接続部50において、インバータ15に接続される電力線(ケーブル線)を有するコネクタ40と、電動機11に接続される電力線とが接続されている。
【0025】
終端接続部50は、本体部52と、筒部54とを含む。本体部52は、筐体11aの平面に沿った板形状を有し、さらに中央部に貫通孔54aを有する部位であり、締結部材55によって筐体11aに締結される。筒部54は、本体部52の中央部の貫通孔54aから突出するように配置される部位であり、貫通孔54aからは、インバータ15に接続される電力線(ケーブル線)と、電動機11に接続される電力線との接続箇所を視認することができる。
【0026】
コネクタ40は、電動機11のU相、V相、W相に対応するそれぞれの電力線(ケーブル線)をシールド部材によって包んだシールド線部30の先端部側を内部に含んでいる。さらに、コネクタ40は、シールド線部30の先端側(終端接続部50側)に設けられるシールドシェル60と、終端接続部50を覆うシールドカバー70とを備える。なお、シールドシェル60よりもさらに先端側には終端接続部50が設けられている。
【0027】
シールドシェル60は、本体部62と、腕部64とを含む。本体部62は、シールド線部30の外形に沿った湾曲形状を有し、シールド線部30に跨るように設けられる部位である。本体部62のうち、終端接続部50側には、シェル側通電部62aが形成されている。シェル側通電部62aは、カバー側通電部76の凸部と嵌合する凹部を有し、蝶番44を介してカバー側通電部76と通電する。
【0028】
腕部64は、本体部62から終端接続部50と反対側に向かって延伸し、電動機11を内部に収納する筐体11aに対し、締結部材66によって締結される部位である。これにより、インバータ15によるノイズがシールド線部30に伝導した場合であってもシールドシェル60を介して当該ノイズが筐体11aに対して逃がされ、電動機11等をノイズから保護することができる。
【0029】
シールドカバー70は、終端接続部50の筒部54を覆うように配置される部材である。シールドカバー70は、フード部72と、アース接続部74と、カバー側通電部76とを含む。シールドカバー70は、ボルト等の締結部材79(図3参照)がアース接続部74の締結用孔77を介して筐体11aに締結されることで、筐体11aに対して固定される。また、シールドカバー70は、電磁波ノイズを遮蔽するのに好適な金属を用いて構成され、例えば、鉄板を加工して形成することができる。
【0030】
フード部72は、終端接続部50の筒部54の外形に沿った凹形状を有するフードである。また、フード部72において、当該凹形状を有する内部空間は、締結部材79によって締結された際に筒部54の全体を覆うような広い空間である。
【0031】
アース接続部74は、フード部72の一方側の端面の下部から先細り形状で延伸するフランジであり、その先端部分には、締結部材79を通すための締結用孔77が形成されている。
【0032】
カバー側通電部76は、フード部72の他方側の端面の下部に設けられシェル側通電部62aの凹部と嵌合する凸部を有し、蝶番44を介してシェル側通電部62aと通電する部位である。
【0033】
蝶番44は、シールドカバー70が当該蝶番44を軸として移動可能とするように機能するヒンジである。具体的には、蝶番44によって、シールドカバー70が、終端接続部50の筒部54を露出させる状態位置(図2参照)と終端接続部50の筒部54を覆う状態位置(図3参照)との間を、当該蝶番44を軸として移動可能とされる。
【0034】
上記構成のコネクタ40の作用について説明する。図3は、締結部材79を用いてシールドカバー70を筐体11aに固定したときの様子を示す図である。図3に示されるように、シールドカバー70の一方側の端部であるアース接続部74は、締結部材79によって締結されて拘束される。これにより、アース接続部74が筐体11aにしっかりと固定される。
【0035】
また、シールドカバー70の他方側の端部であるカバー側通電部76は、蝶番44を介してシールドシェル60のシェル側通電部62aと通電する。このとき、フード部72の内部には、終端接続部50の筒部54がすっぽりと収納される状態となる。これにより、終端接続部50から外部への電磁波ノイズを遮蔽することができる。
【0036】
また、締結部材79を用いてシールドカバー70を筐体11aに固定したときの締結部材79の位置がシールド線部30の延伸方向に沿った直線上に配置されているため、より好適に電磁波ノイズをアース側に逃がすことができる。
【0037】
そして、カバー側通電部76の凸部とシェル側通電部62aの凹部とがシールドカバー70が締結部材79を軸とする回動方向に重なって嵌合しているため、シールドカバー70の当該回動方向への回動を規制することができる。これにより、シールドカバー70によって、より安定的に終端接続部50から外部への電磁波ノイズを遮蔽することができる。
【0038】
次に、コネクタ40の第1変形例であるコネクタ41について説明する。図4は、コネクタ41と終端接続部50の周辺の拡大図である。コネクタ41とコネクタ40の相違点は、シールドシェル60のシェル側通電部62bと、シールドカバー80のフード部82及びカバー側通電部86のみであるため、その相違点を中心に説明する。
【0039】
シェル側通電部62bは、シールドシェル60の幅方向の両端面にそれぞれ設けられる突起部を含む部位である。シェル側通電部62bの各突起部は、カバー側通電部86の貫通孔にそれぞれ挿入され、カバー側通電部86の内側面とシェル側通電部62bの外側面とが当接することで、シェル側通電部62bとカバー側通電部86とが通電する。
【0040】
フード部82は、終端接続部50の筒部54の外形に沿った凹形状を有するフードである。また、フード部82において、当該凹形状を有する内部空間は、締結部材79によって締結された際に筒部54の全体を覆うような広い空間である。そして、フード部72と異なり、フード部82のうち、アース接続部84が設けられる端面と反対側の端面は取り除かれており、さらに、フード部82の上面には、シールドシェル60の外形に沿った切り欠きが形成されている。
【0041】
カバー側通電部86は、シェル側通電部62bの突起部に対応する位置に設けられる貫通孔を含む部位である。また、カバー側通電部86の貫通孔には、シェル側通電部62bの突起部が挿入される。
【0042】
上記構成のコネクタ41の作用について説明する。図5は、締結部材79を用いてシールドカバー80を筐体11aに固定したときの様子を示す図である。図5に示されるように、シールドカバー80の一方側の端部であるアース接続部84は、締結部材79によって締結されて拘束される。これにより、アース接続部84が筐体11aにしっかりと固定される。
【0043】
また、シールドカバー80の他方側の端部であるカバー側通電部86は、その内側面がシールドシェル60のシェル側通電部62bの外側面と当接して通電する。このとき、フード部82の内部には、終端接続部50の筒部54がすっぽりと収納される状態となる。これにより、終端接続部50から外部への電磁波ノイズを遮蔽することができる。
【0044】
また、締結部材79を用いてシールドカバー80を筐体11aに固定したときの締結部材79の位置がシールド線部30の延伸方向に沿った直線上に配置されているため、より好適に電磁波ノイズをアース側に逃がすことができる。
【0045】
そして、カバー側通電部86の貫通孔にシェル側通電部62bの突出部が挿入されることで嵌合し、カバー側通電部86の内側面とシェル側通電部62bの外側面とが接触している。すなわち、シールドカバー80がシールドシェル60を側面側から挟み込んでいる状態(換言すれば、カバー側通電部86とシェル側通電部62bとがシールドカバー80が締結部材79を軸とする回動方向に重なって貫通孔と突出部とが嵌合した状態)となるため、シールドカバー80が締結部材79を軸とする回動方向に回動することを規制することができる。これにより、シールドカバー80によって、より安定的に終端接続部50から外部への電磁波ノイズを遮蔽することができる。
【0046】
次に、コネクタ40の第2変形例であるコネクタ42について説明する。図6は、コネクタ42と終端接続部50の周辺の拡大図である。コネクタ42とコネクタ40の相違点は、シールドシェル60のシェル側通電部62cと、シールドカバー90のカバー側通電部96のみであるため、その相違点を中心に説明する。
【0047】
シェル側通電部62cは、本体部62の上面において、カバー側通電部96の切り欠き部に係合する突起部を含む部位である。シェル側通電部62cの突起部は、カバー側通電部96の切り欠きに係合し、カバー側通電部96の内側面とシェル側通電部62cの外側面とが当接することで、シェル側通電部62cとカバー側通電部96とが通電する。
【0048】
カバー側通電部96は、フード部92の他方側の端面の上部から延伸するフランジであり、シェル側通電部62cの突起部に対応する位置に設けられる切り欠き部を含む部位である。また、カバー側通電部96の切り欠き部には、シェル側通電部62cの突起部が係合する。
【0049】
上記構成のコネクタ42の作用について説明する。図6に示されるように、シールドカバー90の一方側の端部であるアース接続部94は、締結部材79によって締結されて拘束される。これにより、アース接続部94が筐体11aにしっかりと固定される。
【0050】
また、シールドカバー90の他方側の端部であるカバー側通電部96は、その内側面がシールドシェル60のシェル側通電部62cの外側面と当接して通電する。このとき、フード部92の内部には、終端接続部50の筒部54がすっぽりと収納される状態となる。これにより、終端接続部50から外部への電磁波ノイズを遮蔽することができる。
【0051】
また、締結部材79を用いてシールドカバー90を筐体11aに固定したときの締結部材79の位置がシールド線部30の延伸方向の直線上に配置されているため、より好適に電磁波ノイズをアース側に逃がすことができる。
【0052】
そして、カバー側通電部96の切り欠き部にシェル側通電部62cの突出部が係合することで嵌合している。すなわち、カバー側通電部96の切り欠き部とシェル側通電部62cの突出部とがシールドカバー90が締結部材79を軸とする回動方向に重なって嵌合した状態となっている。これにより、シールドカバー90が締結部材79を軸とする回動方向に回動することを規制することができる。
【符号の説明】
【0053】
10 ハイブリッド車両、11 電動機、11a 筐体、12 エンジン、13 バッテリ、14 発電機、15 インバータ、16 駆動輪、17 駆動軸、18 動力分配機構、19 減速機、30 シールド線部、40,41,42 コネクタ、44 蝶番、50 終端接続部、52 本体部、54 筒部、54a 貫通孔、55 締結部材、60 シールドシェル、62 本体部、62a,62b,62c シェル側通電部、64 腕部、66 締結部材、70,80,90 シールドカバー、72,82,92 フード部、74,84,94 アース接続部、76,86,96 カバー側通電部、77,87,97 締結用孔、79 締結部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アース部材に固定されるシールド線部の先端側に設けられるコネクタであって、
導電性締結部材により前記アース部材へ締結される端部であるアース接続部と、前記アース接続部と反対側の端部である第1の通電部と、を有するシールドカバーと、
前記シールド線部を前記アース部材に固定し、前記シールドカバーと通電するための第2の通電部を有するシールド部品と、
前記第1の通電部と前記第2の通電部とを通電させ、前記導電性締結部材を軸とする回動方向に前記シールドカバーが回動するのを規制する通電部と、
を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタにおいて、
前記アース接続部が、前記シールド線部の延伸方向に沿った直線上に配置されることを特徴とするコネクタ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のコネクタにおいて、
前記シールドカバーが前記回動方向と垂直な方向へ移動可能なように、前記第1の通電部と前記第2の通電部とが前記回動方向に重なって配置されて互いに嵌合することを特徴とするコネクタ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1に記載のコネクタにおいて、
前記通電部は、蝶番であることを特徴とするコネクタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−156000(P2012−156000A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14031(P2011−14031)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】