説明

コハク酸のコリン塩を含む鼻腔内投与用医薬品組成物

本発明は、化学式1の化合物又は前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量を含む鼻腔内投与用医薬品組成物に関する。好ましくは、前記薬学的に許容可能な塩は、コリン塩、ナトリウム塩、カリウム塩、及びチアミン塩からなる群から選択される。さらに、本発明は、化学式1の化合物及び前記化学式1の化合物の許容可能な塩の鼻腔内送達方法に関する。さらに、本発明は、本発明の組成物を用いた神経変性病の治療方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻腔内投与用医薬品組成物でのコハク酸のコリン塩の使用に関するものであり、特に神経保護的活性を有する組成物でのコハク酸のコリン塩の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
コハク酸のコリン塩は、生物学的に活性な物質である。
【0003】
特許文献1には、脂質異常症、高脂血症、及びインスリン抵抗症の治療のためにコハク酸のジコリン塩を使用することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、コハク酸のジコリン塩の使用による認知機能の改善方法が開示されている。
【0005】
特許文献3には、コハク酸のジコリン塩の使用による脳虚血の治療方法が開示されている。
【0006】
コハク酸のモノコリン塩は従来技術で公知で、開示されており、例えば、特許文献4には、凍結条件により損傷を受ける植物の抵抗力を増加させるための組成物の成分として記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】露連邦特許第2228147号明細書
【特許文献2】露連邦特許第2281766号明細書
【特許文献3】露連邦特許第2281765号明細書
【特許文献4】米国特許第5,124,061号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、当技術分野では、鼻腔内投与に適した医薬品組成物中の成分として、コハク酸のモノコリン塩又はコハク酸のジコリン塩を使用したデータはない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
驚いたことに、本発明では、コハク酸のコリン塩は鼻腔内投与で脳機能への顕著な効果を示し、前記の塩を腹腔内に投与したときと同等以下の効果をもたらすために必要とされる量よりも数十倍から数百倍少ない用量で、前記の顕著な効果が達成された。さらに、コハク酸のコリン塩の鼻腔内経路での投与は、望ましい中枢効果をもたらし、コハク酸のコリン塩の注入に対する望ましくないインスリン分泌のような、望ましくない全身的な副作用を抑制できる。このように、コハク酸のコリン塩の鼻腔内投与により(1)前記塩の有効量を減少させることができ、それでもなお望ましい中枢治療効果を達することができるとともに、(2)他の送達経路で典型的な望ましくない全身的副作用を抑制することができる。
【0010】
本発明の目的は、コハク酸のコリン塩の治療的有効量を含む鼻腔内投与用医薬品組成物を提供することである。
【0011】
本発明の目的は、コハク酸のコリン塩の治療的有効量を含む医薬品組成物を鼻腔内投与することを含む神経変性病の治療方法を提供することである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、化学式1の化合物又は前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む鼻腔内投与用医薬品組成物を提供する。
【0013】
【化1】

【0014】
「薬学的に許容可能な塩」という用語は、非毒性の塩基の添加塩を指す。本発明の薬学的に許容可能な塩は、当技術分野で公知の方法により、化学式1の化合物と薬学的に許容可能な塩基との反応により調製される。前記の塩基は、アンモニア;ナトリウム塩基;カリウム塩基;コリン塩基;チアミン塩基;トリエチルアミン、エタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンのような有機アミン;2−エチル−6−メチル−3−ヒドロキシピリジン;及びアルギニン、オルニチン、及びリジンのような塩基性アミノ酸を含むが、これらに限定されない。好ましくは、本発明の前記薬学的に許容可能な塩は、コリン塩(化学式2の化合物)、ナトリウム塩(化学式3の化合物)、カリウム塩(化学式4の化合物)、及びチアミン塩(化学式5の化合物)からなる群から選択される。
【0015】
さらに、本発明は、化学式2の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む鼻腔内投与用医薬品組成物を提供する。
【0016】
【化2】

【0017】
さらに、本発明は、化学式3の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む鼻腔内投与用医薬品組成物を提供する。
【0018】
【化3】

【0019】
さらに、本発明は、化学式4の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む鼻腔内投与用医薬品組成物を提供する。
【0020】
【化4】

【0021】
さらに、本発明は、化学式5の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む鼻腔内投与用医薬品組成物を提供する。
【0022】
【化5】

【0023】
「治療的有効量」という用語は、非毒性であるが、望ましい治療効果をもたらす活性薬剤の十分な量を指す。好ましくは、化学式1から化学式5の化合物の前記治療的有効量は、本発明の組成物の単位投与形態当たり0.01から30mgである。さらに好ましくは、単位投与形態当たり5から15mgである。
【0024】
「鼻腔内投与」という用語は、鼻上皮のあらゆる部分に前記組成物を送達することを指す。
【0025】
「薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤ」という用語は、哺乳類、好ましくはヒトの鼻上皮のあらゆる部分への投与に適する1種類以上の混合可能な固体又は液体賦形希釈剤又は封入物質を指す。典型的には、前記キャリヤは液体、溶液、懸濁液、ゲル、軟膏、ローション、又はそれらの組み合わせでもよい。好ましくは、前記キャリヤは薬学的に許容可能な水性のキャリヤである。
【0026】
本発明の前記組成物は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,seventeenth edition,ed. Alfonso R. Gennaro,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,Eighteenth edition(1990)に記載されたような一般に認められた薬学的手法に従って当技術分野で公知の方法により調製できる。
【0027】
本発明の前記組成物は、様々な単位投与形態に応じて調製される。前記の形態は、点鼻薬、鼻腔用スプレー、鼻腔用ゲル、鼻腔用軟膏、及び鼻腔用パウダーを含むが、これらに限定されない。化学式1から化学式5の化合物の含有量は、前記組成物の0.1から99重量%、好ましくは0.5から10重量%である。
【0028】
さらに、本発明は、化学式1の化合物又は前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む医薬品組成物を鼻腔内に投与することを含む、投与を必要とする哺乳類に、化学式1の化合物を送達する方法を提供する。好ましくは、前記薬学的に許容可能な塩は、コリン塩、ナトリウム塩、カリウム塩、及びチアミン塩からなる群から選択される。
【0029】
【化1】

【0030】
さらに、本発明は、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、脳卒中による脳虚血と神経障害、糖尿病性多発神経障害、及び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される疾病の治療方法を提供するものであり、前記方法は、化学式1の化合物又は前記化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む医薬品組成物を必要とする哺乳類に鼻腔内投与することを含む。好ましくは、前記薬学的に許容可能な塩は、コリン塩、ナトリウム塩、カリウム塩、及びチアミン塩からなる群から選択される。
【0031】
【化1】

【0032】
本明細書で用いられるところの「疾病を治療すること」という用語は、治療を必要とする哺乳類の疾病の1つ以上の臨床兆候(つまり、症状)を治療すること、制御すること、予防すること、及び/又は緩和させることを意味する。
【0033】
好ましくは、本発明の前記方法での治療的有効量は、哺乳類の体重の1キログラム当たり0.01から5mgであり、さらに好ましくは1キログラム当たり0.1から1mgである。
【0034】
本発明の哺乳類の例は、ヒト、及び猫や犬のようなコンパニオンアニマルを含む。好ましくは、前記哺乳類はヒトである。
【0035】
以下の実施例は、本発明を説明するために記載される。これらの実施例は例示目的のみであり、本発明の範囲を限定する意図は全くない。
【実施例1】
【0036】
本実施例では、化学式1から化学式5の化合物の調製を説明する。
【0037】
化学式1の化合物は、溶媒を用いずに室温で、12.1gのコリン塩基と11.8gのコハク酸を混合することによって調製した。得られた混合物を室温でアセトンに溶解し、前記溶液をろ紙でろ過した。前記溶液からアセトンを蒸発させ、化合物1をイオン液体として回収した。DO中でのH NMR:2.41(9H,s),3.19(4H,s),3.49(2H,t),4.10(2H,t)。化学式:C9H19NO5。結果:C 48.82%,H 8.69%,及びN 6.30%。計算:C 48.86%,H 8.66%,及びN 6.33%。
【0038】
化学式2の化合物は、溶媒を用いずに室温で2.2gの前記化学式1の化合物と1.2gのコリン塩基とを混合することによって調製した。前記混合物を減圧下で乾燥し、イソプロパノール−アセトンから再結晶した。化合物2を白色粉末として回収した。DO中でのH NMR:2.37(18H,s),3.14(4H,s),3.49(4H,t),4.05(4H,t)。化学式:C14H32N2O6。結果:C 51.79%,H 9.98%,及びN 8.60%。計算:C 51.83%,H 9.94%,及びN 8.63%。
【0039】
化学式3の化合物は、溶媒を用いずに室温で2.2gの前記化学式1の化合物と0.04gの水酸化ナトリウムとを混合することによって調製した。前記混合物を減圧下で乾燥し、イソプロパノール−アセトンから再結晶した。化合物3を白色粉末として回収した。DO中でのH NMR:2.35(9H,s),3.15(4H,s),3.46(2H,t),4.00(2H,t)。化学式:C9H18NO5Na。結果:C 44.40%,H 7.49%,及びN 5.72%。計算:C 44.44%,H 7.46%,及びN 5.76%。
【0040】
化学式4の化合物は、溶媒を用いずに室温で2.2gの前記化学式1の化合物と0.056gの水酸化カリウムとを混合することによって調製した。前記混合物を減圧下で乾燥し、イソプロパノール−アセトンから再結晶した。化合物4を白色粉末として回収した。DO中でのH NMR:2.31(9H,s),3.10(4H,s),3.45(2H,t),4.02(2H,t)。化学式:C9H18NO5K。結果:C 41.63%,H 7.02%,及びN 5.34%。計算:C 41.68%,H 6.99%,及びN 5.40%。
【0041】
化学式5の化合物は、溶媒を用いずに室温で2.2gの前記化学式1の化合物と2.82gのチアミン塩基とを混合することによって調製した。前記混合物を減圧下で乾燥し、イソプロパノール−アセトンから再結晶した。化合物5を白色粉末として回収した。化学式:C21H35N5O6S。結果:C 51.90%,H 7.31%,及びN 14.39%。計算:C 51.94%,H 7.27%,及びN 14.42%。
【実施例2】
【0042】
本実施例では、化学式1の化合物を含む鼻腔内投与用の組成物について説明する。
【0043】
【表1】

【0044】
化学式1の化合物を注入用の水に溶解し、望ましい体積とし、0.4Mのリン酸ナトリウムを添加し、pHを5.0とした。このようにして、50mg/mlの濃度の化学式1の化合物の溶液を調製した。前記溶液を滅菌グレードのろ紙(0.2μm)でろ過し、USP/Ph Eur 1型ガラスバイアルに充填し(呼びスプレー体積100μL)、クロロブチルストッパーで封をした。前記バイアルを商業的に入手可能な単位用量鼻腔用スプレー装置に組み立てる。前記の組み立てた装置は、1回の投与で5.0mgの化学式1の化合物の単位用量を送達するために用いる場合がある。前記の充填した鼻腔用スプレー装置は、光から保護するために、プラスチックのトレイで包装し、カートン内に載置する。
【実施例3】
【0045】
本実施例では、化学式2の化合物を含む鼻腔内投与用の組成物を説明する。
【0046】
【表2】

【0047】
化学式2の化合物を注入用の水に溶解し、望ましい体積とし、0.4Mのコハク酸を添加し、pHを5.0とした。このようにして、50mg/mlの濃度の化学式2の化合物の溶液を調製した。前記溶液を実施例1に記載したように滅菌し、ガラスバイアルに充填した。前記バイアルを商業的に入手可能な単位用量鼻腔用スプレー装置に組み立てる。前記の組み立てた装置は、1回の投与で5.0mgの化学式2の化合物の単位用量を送達するために用いる場合がある。前記の充填した鼻腔用スプレー装置は、光から保護するために、プラスチックのトレイで包装し、カートン内に載置する。
【実施例4】
【0048】
本実施例では、化学式3の化合物を含む鼻腔内投与用の組成物を説明する。
【0049】
【表3】

【0050】
化学式3の化合物を注入用の水に溶解し、望ましい体積とし、0.4Mのコハク酸を添加し、pHを5.0とした。このようにして、50mg/mlの濃度の化学式3の化合物の溶液を調製した。前記溶液を実施例1に記載したように滅菌し、ガラスバイアルに充填した。前記バイアルを商業的に入手可能な単位用量鼻腔用スプレー装置に組み立てる。前記の組み立てた装置は、1回の投与で5.0mgの化学式3の化合物の単位用量を送達するために用いる場合がある。前記の充填した鼻腔用スプレー装置は、光から保護するために、プラスチックのトレイで包装し、カートン内に載置する。
【実施例5】
【0051】
本実施例では、化学式4の化合物を含む鼻腔内投与用の組成物を説明する。
【0052】
【表4】

【0053】
化学式4の化合物を注入用の水に溶解し、望ましい体積とし、0.4Mのコハク酸を添加し、pHを5.0とした。このようにして、50mg/mlの濃度の化学式4の化合物の溶液を調製した。前記溶液を実施例1に記載したように滅菌し、ガラスバイアルに充填した。前記バイアルを商業的に入手可能な単位用量鼻腔用スプレー装置に組み立てる。前記の組み立てた装置は、1回の投与で5.0mgの化学式4の化合物の単位用量を送達するために用いる場合がある。前記の充填した鼻腔用スプレー装置は、光から保護するために、プラスチックのトレイで包装し、カートン内に載置する。
【実施例6】
【0054】
本実施例では、化学式5の化合物を含む鼻腔内投与用の組成物を説明する。
【0055】
【表5】

【0056】
化学式5の化合物を注入用の水に溶解し、望ましい体積とし、0.4Mのコハク酸を添加し、pHを5.0とした。このようにして、50mg/mlの濃度の化学式5の化合物の溶液を調製した。前記溶液を実施例1に記載したように滅菌し、ガラスバイアルに充填した。前記バイアルを商業的に入手可能な単位用量鼻腔用スプレー装置に組み立てる。前記の組み立てた装置は、1回の投与で5.0mgの化学式5の化合物の単位用量を送達するために用いる場合がある。前記の充填した鼻腔用スプレー装置は、光から保護するために、プラスチックのトレイで包装し、カートン内に載置する。
【実施例7】
【0057】
本実施例では、化学式1から化学式5の化合物を含む組成物の鼻腔内投与方法を説明する。
【0058】
患者が化学式1、2、3、4、又は5の化合物のうち1つの殺菌した溶液を含む鼻腔用スプレー装置から包装を除去した後、前記装置のノズルを鼻孔内に挿入し、1回の用量を投与する。
【実施例8】
【0059】
本実施例は、治療を必要とする哺乳類の神経変性疾患を治療する方法を説明する。
【0060】
ヒトアルツハイマー病に関する疾患は、Harkany T et al. in Behav Brain Res.1998 90(2):133−45に記載されているように、ベータ−アミロイドペプチド25−35(ベータ−アミロイド)をラットの脳の基底核大細胞(nucleus basalis magnocellularis)(NBM)に注入することによって誘発された。雄のウィスター系ラットのNBMに左右対称に、各側に2μg用量のベータ−アミロイドを投与した。アミロイドを注入した16日後に、ラットの鼻腔内又は腹腔内に化学式1、2、3、4、又は5の化合物の1mg/kgの水溶液を含む組成物を、1日1回、7日間投与した。対照ラットには、鼻腔内に生理食塩水を投与した。治療の最終日の翌日に、連続2日間、ラットで受動的回避試験を行った。明室(25×40×25cm)と、電気の流れるグリッドの床を取り付け、ギロチンドア(8×8cm)で分けた暗室(25×40×25cm)とを備えた通り抜けられる2つの部屋を有する受動的回避装置を用いた。獲得試行では、装置に慣れるまで2分間、ラットの尾が閉じられたドアに向くように、ラットを明室に入れた。前記ギロチンドアを開き、暗室に入るまでの時間を記録した。ラットが暗室に完全に入ったとき(暗室に4歩入ったとき)、前記ギロチンドアを閉め、ラットに前記グリッドの床を通して0.8mAで3分間の電気ショックを与えた。電気ショックの後、ラットをすぐにホームケージに入れた。前記獲得試行の24時間後に行った想起試行では、ラットを明室に入れ、暗室に入るまでの想起潜伏時間を、180秒が経過するまで記録した。もしラットが暗室に180秒間で入らない場合、潜伏時間は180秒間とした。データは、想起潜伏時間の平均±SD(n=8)で表した。
【0061】
【表6】

【0062】
このように、化学式1から化学式5の化合物を含む組成物の鼻腔内投与は、腹腔内の投与に比べ、非常に効果的である。鼻腔内で治療したラットは対照ラットに比べ学習と記憶とで顕著な改善を示したが、腹腔内で治療したラットでは改善は見られなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式1の化合物又は前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含むことを特徴とする、鼻腔内投与用医薬品組成物。
【化1】

【請求項2】
化学式2の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含むことを特徴とする、鼻腔内投与用医薬品組成物。
【化2】

【請求項3】
化学式3の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含むことを特徴とする、鼻腔内投与用医薬品組成物。
【化3】

【請求項4】
化学式4の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含むことを特徴とする、鼻腔内投与用医薬品組成物。
【化4】

【請求項5】
化学式5の化合物の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含むことを特徴とする、鼻腔内投与用医薬品組成物。
【化5】

【請求項6】
化学式1の化合物又は前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む医薬品組成物を鼻腔内に投与することを含むことを特徴とする、投与を必要とする哺乳類に前記化学式1の化合物を送達する方法。
【化1】

【請求項7】
前記薬学的に許容可能な塩が、コリン塩、ナトリウム塩、カリウム塩、及びチアミン塩からなる群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、脳卒中による脳虚血と神経障害、糖尿病性多発神経障害、及び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される疾病の治療方法であり、前記方法は、化学式1の化合物又は前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の治療的有効量、及び薬学的に許容可能で、鼻腔内に許容可能なキャリヤを含む医薬品組成物を投与を必要とする哺乳類に鼻腔内投与することを含むことを特徴とする、疾病の治療方法。
【化1】

【請求項9】
前記薬学的に許容可能な塩が、コリン塩、ナトリウム塩、カリウム塩、及びチアミン塩からなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。

【公表番号】特表2010−535198(P2010−535198A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519169(P2010−519169)
【出願日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際出願番号】PCT/RU2007/000420
【国際公開番号】WO2009/022933
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(510024237)ブッダ バイオファーマ オイ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】