説明

コメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置及び測定方法

【課題】本発明は、コメ研ぎ汁のCOD測定時における環境温度を一定とし、温度補正を排して高精度のCOD値を得ることができるようなコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置を提供する。
【解決手段】本発明のコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置1は、コメ試料を定量収容する試験管2と、一定温度の水を供給する保温機能付き給水装置3と、一定温度で試料収容手段内のコメ試料に対する懸濁を行う保温機能付き超音波洗浄装置4と、懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る漉し器5及びセル6と、コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測手段7と、光学計測手段7による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理手段8と、を有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コメ研ぎ汁のCOD測定時における環境温度を一定とし、温度補正を排して高精度のCOD値を得ることができるようなコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置及び測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
白米の「研ぎ汁」のCOD測定値は、研ぎ汁の濃度に影響されている。これは白米の研ぎ汁が一般的に糖質を中心とした有機物を含有しているからである。
【0003】
米の研ぎ汁の有機物濃度の多寡と、COD測定値が相関を持つことは米の品質を評価する上で重要な特徴である。しかし、この研ぎ汁の有機物濃度は、懸濁方法と、懸濁時の穀温及び水温にも影響されることが経験的に知られている。
【0004】
そのために、COD測定値を推定する場合、(1)懸濁方法(振盪の場合:ストロークの距離や周期と処理時間等、曝気の場合:空気流量とエアレーションの方法と時間等)を一定にしたうえで、(2)試料温(穀温と研ぎ水の温度)とCOD測定値の関係を詳らかにしておく必要があった。
【0005】
これは「温度による補正項」を事前に求めておくためのもので、その評価にあたっては各種の白米試料を用意し、管理範囲内の温度環境の中で組み合わせ試験をするため、一般的にその関係は複雑で誤差が伝播しやすく、精度の高い補正式を求めることが困難であった。
【0006】
また、評価試験の組み立て自体も試料と温度の組み合わせ数が多くなり勝ちで労力がかかり、同時に補正関数の解析も難しかった。
【0007】
白米洗米時の懸濁液のCOD測定に特化した技術として、本願出願人は下記のようなものを開発している。
【0008】
この技術は、およそ5gの白米試料を専用試験管にはかり入れ、サーミスタで温度監視をしている蒸留水25mLを注入して、一定時間懸濁させた後、懸濁液を調製し、これを漉したものを供試試料としている。
【0009】
そして、光学測定装置を使用し供試試料からの光学信号と蒸留水温度で計算された補正項を計算して、蒸留水温度20℃相当の環境下でのCOD測定値を推定している。
【0010】
補正項の算定にあたっては、(1)白米の種類(普通精米:新米・古米・その中間のもの等、無洗米:BG・TWR・クリキ・カピカ等)を、(2)図6に示すように幾つかの温度環境下(例えば5℃,10℃,20℃,30℃等)で安定化させたものを用いて計算している。
【0011】
このとき、供給する蒸留水温度をサーミスタで測定し、室温環境下のもとで十分に時間が経っているものとし、室温と器械温と試料穀物温度と蒸留水の温度が同一であると見なしている。
【0012】
補正式の算定には供試試料と環境温度を変えたデータを基にするために、夫々算定誤差が紛れ込んでしまう。補正項はおおよそ線形の関係があるものの、単純な線形関係式の周りに誤差を含んだ形になっている。これを無理やり線形補正しているので誤差が嵩む。
一般に水温および試料温が変化すると「懸濁濃度」が変化する。これを補正しようとすると誤差が発生してしまう。
図6を参照して一例を説明すると、図6において、A〜Gは異なった7つの精白米をそれぞれの水温下で懸濁したときのCOD測定結果を示している。図6からCOD測定値の少ない試料と多い試料では、温度についての感度(直線の傾き)が異なる様子が判明する。
COD測定値の少ない試料でも同一の直線ではなく、かつ直線の周りにデータがばらついている様子も判明する。
これを一様の「温度補正関数」で処理しようとすると「直線の勾配と切片の違い」と「直線で回帰したときの誤差」のいずれもが誤差の原因となってしまう。
【0013】
特許文献1には、分光測定により複数の波長における食物の吸光度を夫々取得し、該吸光度を基に該食物に含まれる成分を分析する食物成分分析装置であって、分光測定の際に、食物自体又はその近傍の温度を測定する温度測定手段と、所定波長間の吸光度の差をそれぞれ算出する吸光度差算出手段と、予め求めた温度変化とそれに起因する所定波長間の吸光度差の変動との関係を表す換算式に基づいて、前記温度測定手段により測定された温度と前記吸光度差算出手段により算出された複数の吸光度差とから基準温度における各吸光度差を算出する温度補正手段と、該温度補正手段により算出された基準温度における複数の吸光度差から成分量を推定する定量手段と、を備える食物成分分析装置が提案されている。
【0014】
この特許文献1の場合も、基準温度における各吸光度差を算出する温度補正手段を設けて温度補正処理を行うものであり、やはり補正による誤差が含まれるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2000−028523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明が解決しようとする問題点は、温度補正をすると誤差が生まれることに鑑み、コメ研ぎ汁のCOD測定時における環境温度を一定とし、温度補正による誤差を排し高精度のCOD値を得ることができるようなコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置が存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置は、コメ試料を定量収容する試料収容手段と、コメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内で四季を通じて温度管理が簡単な一定温度の水を供給する水供給手段と、コメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内で四季を通じて温度管理が簡単な一定の環境温度下でコメ試料に対する懸濁を行う懸濁手段と、懸濁手段にて懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る研ぎ汁調製手段と、コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測手段と、光学計測手段による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理手段と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の発明によれば、COD測定時、特に懸濁液の調整時、懸濁処理時の双方においてコメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内の一定の温度で四季を通じて温度管理が簡単という設定条件を課しつつCOD値算出の演算を実行するように構成しているので、検量線の作成やCOD値推定を温度条件の相違による誤差の介在を排しつつ高精度に行うことができ、かつ、適切な試験室環境下で一年を通して国内いずれの地域でも高精度の測定が容易であるコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置を提供することができる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、COD測定時、特に懸濁液の調整時、懸濁処理時の双方においてコメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内の一定の温度で四季を通じて温度管理が簡単という設定条件を課しつつCOD値算出の演算を実行するように構成しているので、検量線の作成やCOD値推定を温度条件の相違による誤差の介在を排しつつ高精度に行うことができ、かつ、懸濁液の調整時、懸濁処理時の保温温度を35〜54℃の範囲内の一定の温度に設定すれば、適切な試験室環境下で一年を通して国内いずれの地域でも高精度の測定が容易であるコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置を提供することができる。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、COD測定時、特に懸濁液の調整時、懸濁処理時の双方においてコメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内の一定の温度で四季を通じて温度管理が簡単という設定条件を課しつつCOD値算出の演算を実行するので、検量線の作成やCOD値推定を温度条件の相違による誤差の介在を排しつつ高精度に行うことができ、かつ、適切な試験室環境下で一年を通して国内いずれの地域でも高精度の測定が容易であるコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定方法を提供することができる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、COD測定時、特に懸濁液の調整時、懸濁処理時の双方においてコメ試料が糊化してしまう温度までは上げない35〜54℃の範囲内で四季を通じて温度管理が簡単な一定の温度という設定条件を課しつつCOD値算出の演算を実行するように構成しているので、検量線の作成やCOD値推定を温度条件の相違による誤差の介在を排しつつ高精度に行うことができ、かつ、懸濁液の調整時、懸濁処理時の保温温度を35〜54℃の範囲内の一定の温度に設定すれば、適切な試験室環境下で一年を通して国内いずれの地域でも高精度の測定が容易であるコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置の概略構成説明図である。
【図2】本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置における保温機能付き給水装置を示す概略図である。
【図3】本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置における保温機能付き超音波洗浄装置を示す概略図である。
【図4】本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置における光学計測手段及びCOD演算処理手段を示すブロック図である。
【図5】本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置を使用したCOD測定方法の処理過程を示すフローチャートである。
【図6】異なった精白米を5〜30℃それぞれの水温下で懸濁したときのCOD測定結果を示すグラフである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、コメ研ぎ汁のCOD測定時における環境温度を一定とし、温度補正を排して高精度のCOD値を得ることができるようなコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置を提供するという目的を有するものである。
【0024】
本発明のコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置は、コメ試料を定量収容する試料収容手段と、コメデンプンの糊化開始温度以下の温度である35〜54℃の範囲内の一定の温度の水を供給する水供給手段と、コメデンプンの糊化開始温度以下の温度である35〜54℃の範囲内の一定の温度で試料収容手段内のコメ試料に対する懸濁を行う懸濁手段と、懸濁手段にて懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る研ぎ汁調製手段と、コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測手段と、光学計測手段による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理手段と、を有する構成により上記目的を実現した。
【実施例】
【0025】
以下に、本発明の実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置及び測定方法について図1乃至図5を参照して詳細に説明する。
本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置1は、コメデンプンは糊化開始温度(54℃)以下、特に35〜54℃の範囲内なら基本的な理化学特性が質的に変化しないという観点に基づき、試験環境の温度である試料温度及び水温を一定にすることによって懸濁時の温度格差の影響を排し、精度の高いCOD測定値を得ようとするものである。
【0026】
本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置1は、コメ試料を定量収容する試料収容手段である試験管2と、コメデンプンの糊化開始温度以下の温度の水(蒸留水)を供給する水供給手段である保温機能付き給水装置3と、コメデンプンの糊化開始温度以下の温度で試験管2内のコメ試料に対する懸濁を行う懸濁手段である保温機能付き超音波洗浄装置4と、前記超音波洗浄装置4にて懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る研ぎ汁調製手段である漉し器5及び透明樹脂製のセル6と、コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測手段7と、光学計測手段7による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理手段8と、を有している。
【0027】
前記保温機能付き給水装置3及び保温機能付き超音波洗浄装置4は、COD測定時の温度環境を四季を通じて管理できる温度、すなわち、冬でも夏でも室温下で管理できる温度とすることを目的として採用するものであり、また、コメ試料が糊化してしまう温度(54℃)までは上げない範囲内、特に35〜54℃の範囲内の一定の温度という設定条件を課すために採用している。
【0028】
具体的には、両者とも35〜54℃の範囲内の一定の保温温度に設定している。前記保温機能付き給水装置3は、図2に示すように、水を定量供給する給水器11と、供給される水を保温温度35〜54℃の範囲に保つ保温器12と、を有している。
【0029】
前記保温機能付き超音波洗浄装置4は、図3に示すように、複数本の試験管2を固定保持する試験管固定カゴ13と、この試験管固定カゴ13を収納して35〜54℃の範囲内の一定の保温温度に保つ超音波洗浄装置本体14と、を有している。
【0030】
前記光学計測手段7及びCOD演算処理手段8について、図4を参照して説明する。
【0031】
前記光学計測手段7は、前記セル6に対して例えば可視光又は紫外光を照射する光源21と、研ぎ汁を収納した前記セル6を透過した光を受光する受光素子22と、を具備している。
【0032】
前記COD演算処理手段8は、全体の制御を行う制御部30、動作プログラムを格納したROM31を具備している。
【0033】
そして、前記制御部30により、受光素子22の出力信号を取り込み、吸光度データを生成する吸光度データ生成部32と、予め記憶保持している研ぎ汁の既知の吸光度データと、前記吸光度データ生成部32からの吸光度データに基づき、予め記憶している研ぎ汁に関する既知の検量線データの処理、前記研ぎ汁のCOD値の例えば回帰分析による演算処理を行い、COD値の推定を実現するCOD演算部33と、COD演算部33の処理結果を出力するディスプレイ34、プリンタ35と、各種データ入力を行う入力部36を各々制御するようになっている。
【0034】
次に、本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置1によるコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定方法について、図5を参照して説明する。
【0035】
最初にコメ試料を手動にて所定量計量し(ステップS1)、試験管2に供給する(ステップS2)。次に、試験管2内に前記保温器12から例えば保温温度40℃の水を注入する(ステップS3)。
【0036】
次に、前記試験管2を試験管固定カゴ13に入れ、例えば保温温度40℃に設定した超音波洗浄装置本体14に入れ、超音波洗浄装置本体14により懸濁処理し(ステップS4)、コメ試料の懸濁液を調製する。
【0037】
次に、超音波洗浄装置本体14から、前記試験管2を取り出し、漉し器5を使用して懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る(ステップS5)。
【0038】
次に、研ぎ汁のみをセル6に入れ、このセル6を前記光学計測手段7にセットし、光源21からセル6に光を照射して受光素子22により受光することにより、研ぎ汁の光学計測を行って(ステップS6)、受光素子22の出力信号を前記COD演算処理手段8に送出する。
【0039】
次に、COD演算処理手段8において、受光素子22の出力信号を取り込み、吸光度データ生成部32により吸光度データを生成し、COD演算部33により予め記憶保持している研ぎ汁の既知の吸光度データと、前記吸光度データ生成部22からの吸光度データに基づき、検量線の処理、前記研ぎ汁のCOD値の演算処理を行い、COD値の推定を実行する(ステップS7)。
【0040】
そして、COD演算部33の処理結果をディスプレイ34又はプリンタ35にて可視的に出力する(ステップS8)。
【0041】
以上説明した本実施例に係るコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置1及びCOD測定方法によれば、COD測定時、特に懸濁液の調整時、懸濁処理時の双方においてコメ試料が糊化してしまう温度(54℃)までは上げない範囲内、特に35〜54℃の範囲内の一定の温度という設定条件を課しつつ最終的なCOD値の演算を実行するように構成しているので、検量線の作成やCOD値推定を温度条件の相違による誤差の介在を排しつつ高精度に行うことができる。
【0042】
また、懸濁液の調整時、懸濁処理時の保温温度を35〜54℃の範囲内の一定の温度に設定すれば、適当な試験室環境下で一年を通して国内いずれの地域でも高精度の測定が容易になるという利点もある。
【0043】
更に、従来装置に対して追加必要装置は前記保温機能付き給水装置3及び保温機能付き超音波洗浄装置4を付加すればたり、従来装置からのバージョンアップが簡単であるとともに、従来装置に採用されているソフトウェアに対するバージョンアップも簡略であるという利点も有する。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、上述したようなコメ試料のCOD測定に適用する場合の他、原料を洗浄して食用物に加工する麦等の他の種類の穀類のCOD測定にも適用可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 コメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置
2 試験管
3 保温機能付き給水装置
4 保温機能付き超音波洗浄装置
5 漉し器
6 セル
7 光学計測手段
8 COD演算処理手段
11 給水器
12 保温器
13 試験管固定カゴ
14 超音波洗浄装置本体
21 光源
22 受光素子
30 制御部
31 ROM
32 吸光度データ生成部
33 COD演算部
34 ディスプレイ
35 プリンタ
36 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コメ試料を定量収容する試料収容手段と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内の一定温度の水を供給する水供給手段と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内の一定の環境温度下でコメ試料に対する懸濁を行う懸濁手段と、
懸濁手段にて懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る研ぎ汁調製手段と、
コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測手段と、
光学計測手段による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理手段と、
を有することを特徴とするコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置。
【請求項2】
コメ試料を定量収容する試料収容手段と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げないで四季を通じて温度管理が容易な35〜54℃の範囲内一定温度の水を供給する水供給手段と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げないで四季を通じて温度管理が容易な35〜54℃の範囲内の一定の環境温度下でコメ試料に対する懸濁を行う懸濁手段と、
懸濁手段にて懸濁されたコメ試料を漉してコメ試料の研ぎ汁を得る研ぎ汁調製手段と、
コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測手段と、
光学計測手段による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理手段と、
を有することを特徴とするコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定装置。
【請求項3】
コメ試料を試料収容手段に定量収容する過程と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内で四季を通じて温度管理が簡単な一定温度の水を供給する過程と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げない範囲内で四季を通じて温度管理が簡単な一定の環境温度下でコメ試料に対する懸濁を行う過程と、
懸濁手段にて懸濁されたコメ試料を漉し器で漉してコメ試料の研ぎ汁を得る過程と、
コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測過程と、
光学計測手段による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理過程と、
を有することを特徴とするコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定方法。
【請求項4】
コメ試料を試料収容手段に定量収容する過程と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げないで四季を通じて温度管理が簡単な35〜54℃の範囲内一定温度の水を供給する課程と、
コメ試料が糊化してしまう温度までは上げないで四季を通じて温度管理が簡単な35〜54℃の範囲内の一定の環境温度下でコメ試料に対する懸濁を行う課程と、
懸濁手段にて懸濁されたコメ試料を漉し器で漉してコメ試料の研ぎ汁を得る過程と、
コメ試料の研ぎ汁に対して吸光度計測を行う光学計測過程と、
光学計測手段による計測信号に基づきコメ試料の研ぎ汁のCOD値を求め、演算結果を出力するCOD演算処理過程と、
を有することを特徴とするコメの研ぎ汁の光学方式によるCOD測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−185799(P2010−185799A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30515(P2009−30515)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【特許番号】特許第4422198号(P4422198)
【特許公報発行日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000129884)株式会社ケット科学研究所 (13)
【出願人】(501264275)伊藤忠ライス株式会社 (10)
【Fターム(参考)】