説明

コラーゲンを含む食品化合物

【課題】腸蠕動を促進し、宿便を除去するコラーゲンを含む食品化合物を提供する。
【解決手段】コラーゲンを含む食品化合物(Peptan Slim TM)は、少なくともコラーゲン、セルロース及び脂肪を好む乳酸菌を含む。本発明の別種のコラーゲンを含む食品化合物は、少なくともコラーゲン及びカメリアエキスを含む。コラーゲンは、食品化合物重量の百分濃度の10〜60%を占め、主な有効成分となる。セルロースは満腹感を高め、腸蠕動を促進し,脂肪を好む乳酸菌は腸管で宿便を除去する。本発明のコラーゲンを含む食品化合物は、散剤分包、液剤、カプセル剤もしくは錠剤の形式で、健康食品もしくは医薬品として使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラーゲンを含む食品化合物に関し、特に人間の腸の蠕動を促進し、宿便を除去する、コラーゲンを含む食品化合物の技術領域に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、肥満は最も一般的な人間の文明病で、米国では、2〜4歳の学齢前児童のうち、7人に一人が肥満でその比率は約14.6%になる。また、現在肥満の成人人口は全体の1/3を占め、そのうちの1/3は太り過ぎで、毎年10万人を超える死亡者の死因はすべて肥満を原因としている。
【0003】
一般に減量をする者は、脂肪の蓄積を避けようとするが、脂肪の蓄積は肥満の唯一の原因ではない。報道に依ると、肥満の人や便秘の人には体内に5〜11キロの宿便(排泄されないで長い間腸の中にたまっている便)が存在すると言われている。宿便の元は、胃腸が食物の中の栄養素を完全に吸収して残った残留物であり、これらの残留物が定期的に排泄されないでいると、宿便になる。
この宿便は、胃腸の正常な消化蠕動に影響を与えて肥満になるだけでなく、胃腸は継続的に宿便内の有害物質を吸収し、その結果、体内毒素が増え、その他の器官に負担をかけ、免疫力が徐々に下降し、場合によっては大腸癌になってしまう。
【0004】
ディスカバリーチャンネルの研究報道に依ると、昔の人と比較して、現代人の消化速度は、たったの10分の1に落ちていると言う。以前は8〜12時間で完全に食物を消化したが、現代人は80〜120時間必要で、現代人の宿便問題は益々大きくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、現代人が消化機能の低下から、宿便を蓄積しやすくなっているために、様々な病気の原因となっている点である。
【0006】
本発明者は、公知の問題を鑑み、これらを改善するため、長年の研究開発と実務経験に基づき、コラーゲンを含む食品化合物を開発するに至った。
それゆえに、この発明の主たる目的は、上述の欠点を改善するコラーゲンを含む食品化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
コラーゲンを含む食品化合物は、少なくともコラーゲン、セルロース及び脂肪を好む乳酸菌を含む。
本発明の別種のコラーゲンを含む食品化合物は、少なくともコラーゲン及びカメリアエキスを含む。
コラーゲンは、食品化合物重量の百分濃度の10〜60%を占め、主な有効成分となる。
セルロースは満腹感を高め、腸の蠕動を促進し,脂肪を好む乳酸菌は腸管で宿便を除去する。本発明のコラーゲンを含む食品化合物は、散剤分包、液剤、カプセル剤もしくは錠剤の形式で、健康食品もしくは医薬品として使用することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のコラーゲンを含む食品化合物は、以下のような作用・効果を奏する。
1. このコラーゲンを含む食品化合物は、優良プロバイオティクスを含むため、吸収した油脂を大量に増殖した後、大便と共に体外に排泄し、且つ腸管に於いては腸壁に付着した宿便を腸壁から剥がして落とす。
2. このコラーゲンを含む食品化合物は、セルロースを含むため、人間の体内で50倍に膨張して満腹感を高め、且つ腸の蠕動を促進してスムーズに排便させる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
現代人の宿便の堆積に依る肥満問題を改善するコラーゲンを含む食品化合物を提供することを本発明の目的とする。
【0010】
本発明の目的達成のために、コラーゲンを含む食品化合物を提供し、その食品化合物は、コラーゲン、セルロース及び脂肪を好む乳酸菌を含む。そのうち、コラーゲンは、食品化合物の重量百分比が10〜60%を占める。
【0011】
この他、本発明は、前述のコラーゲンを含む食品化合物である一種の健康食品を提供する。
【0012】
他に、本発明は、前述のコラーゲンを含む食品化合物である一種の医薬化合物を提供する。
【実施例】
【0013】
本発明の上述の目的、特徴及び長所を更に明らかにするため、以下に、本発明のコラーゲンを含む食品化合物の良好な実施例を挙げて説明する。
【0014】
本発明者は、広範囲且つ深く研究及び実験を行った結果、遂に一種のコラーゲンを含む食品化合物を探し出した。様々な試験から分かることは、下述の食品化合物は、使用者に対して満腹感を与え、腸の蠕動を促進して宿便を解消するのに有効な効果を備え、それらに基づき本発明が完成した。
【0015】
本発明のコラーゲンを含む食品化合物は、コラーゲンと、セルロースと、脂肪を好む乳酸菌とを含む。
コラーゲンは、主な有効成分で、コラーゲンが食品化合物の重量全体の百分濃度の10〜60%を占める。
一般に販売されているコラーゲンの分子量は、約300,000ダルトン(Dalton)であるが、本発明のコラーゲンは、酸、アルカリもしくは酵素の加水分解処理を経ているため、分子量は400〜4000ダルトン(Dalton)の間で更に人体に吸収しやすくなっており、流失したコラーゲンを補充する。コラーゲンは、使用者の満腹感を高めることができ、その熱量は脂肪に蓄積されにくく体重を減らしたい人にとって良好な熱源元となる。
セルロースは、水分を吸収して約50倍に膨張して、使用者の満腹感を高めるとともに、腸の蠕動を促進し大便を排泄しやすくして自然な痩身及び健康効果を発揮する。
プロバイオティクスは、腸粘膜と腸内の上皮細胞に付着して、その活動時には腸管壁に付着した宿便を剥がして排泄させる。
【0016】
セルロースの良好な選択として、ダイダイ繊維及びサイリアムハスク(オオバコの殻)中の一種もしくは二種の混合物がよい。
ダイダイ繊維は、シネフリン(Synephrine)、クエン酸(Citric acid)、フラボノイド(Hesperidine flavonoids)等天然成分を含み、生理調節機能を有し、満腹感を高め、新陳代謝を高めて体力を増強し、旺盛な精神力と健康維持を実現する効果を備える。
木珊瑚,酵素,グルテンを含むサイリアムハスク(オオバコの殻)は、純天然の優良食物繊維で種皮が水を含むと50倍に膨張し、ジェル状になる。
【0017】
プロバイオティクスの良好な選択は、ラムノース乳酸菌(Lactobacillus rhamnosus)で、ラムノース乳酸菌は、非常に強力であり且つ常に数量の多い小微生物である。
ラムノース乳酸菌は、腸管内の腐食性のコール酸塩に抵抗し、通常は、腸壁の粘膜細胞上に付着し、プロバイオティクスと共に粘膜上に集まっており、ラムノース乳酸菌が腸管に有害細菌が侵入するのを防止し、ラムノース乳酸菌が活動すると、腸管壁に付着している宿便を落としてスムーズに排泄させる。
【0018】
本発明のコラーゲンを含む食品化合物は、更に酢を添加することができる。酢は、豊富なアミノ酸、クエン酸、有機酸、酢酸菌、ミネラル及びビタミンB群を含み、人体内のクエン酸循環効率を高め、三大栄養素を完全に分解利用させる。
【0019】
この他、本発明の減量に用いる飲食品化合物は、更にカメリアエキス、アロエエキス及び塩類下剤を添加することができる。
カメリアエキスは、機能性サポニンを含み、体内のフリーラジカルの除去、酸化LDL作用に依る動脈硬化の予防、癌発生の抑制等に対して明らかな作用があり、この他、カメリアエキスは、肝臓の解毒酵素活性化を高める事は実験でも実証されている。
機能性サポニンは、様々な毒性薬物の副作用及び癌発生を下げる可能性を備える。
アロエは、便通作用があり、便秘治療の優秀な薬物である。例え非常に重い便秘であったとしても8〜12時間以内に便通がある。アロエの葉はエモジンを含み、アロエを服用すると、軽い下痢もしくは尿が増える現象があり、これは体毒排泄反応で、体に対しては有益無害である。
塩類下剤は、主に吸収しにくいプラスイオン及びマイナスイオンの塩類から構成され、これらのイオンは、腸管内で腸液の浸透圧を高め、水分を腸管内に引き込み、水分を腸管内に留めると同時に腸壁に刺激を与え、腸内の蠕動を高める。一般に用いられる塩類下剤は、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸ナトリウムがある。
【0020】
コラーゲン60wt%と、セルロース35wt%と、プロバイオティクス5wt%とを、その割合(百分濃度)で混合し、粉末を散剤分包したり、溶かして液剤にしたり、カプセル剤もしくは錠剤したりする。
製造した散剤分包、液剤、カプセル剤もしくは錠剤は、健康食品もしくは医薬品として使用する。
【0021】
コラーゲン10wt%と、セルロース70wt%と、プロバイオティクス20wt%とを、その割合(百分濃度)で混合し、粉末を散剤分包したり、溶かして液剤にしたり、カプセル剤もしくは錠剤したりする。製造した散剤分包、液剤、カプセル剤もしくは錠剤は、健康食品もしくは医薬品として使用する。
【0022】
(実験例)
300ミリグラムのコラーゲン、100ミリグラムのダイダイ繊維、75ミリグラムのサイリアムハスク(オオバコの殻)及び25ミリグラムのラムノース乳酸菌を混合し、容積500ミリリットルのカプセル剤内に入れ、10名の会社勤めの女性に毎日1錠を服用してもらい、それ以外は普通の食生活をしてもらった。
30日間のテストの結果、各人の毎日の平均排便量は15%増え、各人は平均して体重が2.8キロ落ちていた。
この事からも、本発明を減量に用いた食品化合物は、宿便を解消し、減量する効果を備えていることが見て取れる。
【0023】
(実験例)
300ミリグラムのコラーゲン、50ミリグラムのダイダイ繊維、50ミリグラムのサイリアムハスク(オオバコの殻)、50ミリグラムのラムノース乳酸菌及び50ミリグラムの沖縄黒酢を混合し、容積500ミリリットルのカプセル剤内に入れ、10名の会社勤めの女性に毎日1錠を服用してもらい、それ以外は普通の食生活をしてもらった。
30日間のテストの結果、各人の毎日の平均排便量は20%増え、各人は平均して体重が3.3キロ落ちた。
この事からも本発明を減量に用いた食品化合物は、宿便を解消し、減量する効果を備えていることが見て取れる。
【0024】
(実験例)
100ミリグラムのコラーゲン、100ミリグラムのダイダイ繊維、100ミリグラムのサイリアムハスク(オオバコの殻)、50ミリグラムのラムノース乳酸菌、50ミリグラムの沖縄黒酢、25ミリグラムのカメリアエキス、25ミリグラムのアロエエキス及び50ミリグラム酸化マグネシウムを混合して錠剤に成形し、10名の会社勤めの女性に毎日1錠を服用してもらい、それ以外は普通の食生活をしてもらった。
30日間のテストの結果、各人の毎日の平均排便量は30%増え、各人は平均して体重が5キロ落ちていた。
この事からも本発明を減量に用いた食品化合物は、宿便を解消し、減量する効果を備えていることが見て取れる。
【0025】
以上は例を挙げただけで、本発明を制限するものではない。本発明の精神及び範疇から乖離しない同効果の修正もしくは変更は、如何なるものもすべて特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0026】
なし

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コラーゲンを含む食品化合物において、そのうち、
食品化合物重量の百分濃度の10〜60%を占め、主な有効成分となるコラーゲンと、
セルロースと、
脂肪を好むプロバイオティクスとを含むことを特徴とする、
コラーゲンを含む食品化合物。
【請求項2】
前記コラーゲンは、酸、アルカリもしくは酵素の加水分解処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項3】
前記コラーゲンの分子量は、400〜4000ダルトン(Dalton)の間とすることを特徴とする、請求項1に記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項4】
前記セルロースは、満腹感を高め、腸蠕動を促進するものからなることを特徴とする、請求項1記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項5】
前記セルロースは、ダイダイ繊維及びサイリアムハスク(オオバコの殻)のうちの一種もしくは二種の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項6】
前記脂肪を好むプロバイオティクスは、腸管の腸管壁に付着した宿便を落としてスムーズに排出するものからなることを特徴とする、請求項1に記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項7】
前記脂肪を好むプロバイオティクスは、ラムノース乳酸菌及びロイテリ菌内の一種もしくは二種の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項8】
前記コラーゲンを含む食品化合物は、散剤分包、液剤、カプセル剤もしくは錠剤の形式であることを特徴とする、請求項1に記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項9】
前記食品化合物は、健康食品であることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載のコラーゲンを含む食品化合物。
【請求項10】
前記食品化合物は、医薬化合物であることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載のコラーゲンを含む食品化合物。

【公開番号】特開2011−229496(P2011−229496A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105145(P2010−105145)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(510074911)第一國際科技股▲フン▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】