説明

コレステリック積層材料およびその製造方法

【課題】貼合せにより製造可能であるべき、類似の構造を有するコレステリック積層構造体の提供。
【解決手段】層順序A/B/Aを有し、その際A4およびA7は同じかまたは異なり、それぞれ少なくとも1つのコレステリック層を有し、およびB5が層A4およびA7を互いに分離する少なくとも1つの中間層5を表す新規コレステリック積層材料。コレステリック積層材料は、層B5が接着層であることを特徴とする。更にこのコレステリック複合材料から製造できる多層顔料、その製造方法および使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コレステリック積層材料、多層のコレステリック効果顔料、その製造方法およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
層順序A/B/Aを有し、その際AおよびAは同じかまたは異なり、それぞれ少なくとも1種のコレステリック層を有し、およびBは層AおよびAを互いに分離する少なくとも1個の中間層を表す、コレステリック積層材料、ならびに相応に形成されたコレステリック多層顔料は、DE−A19738368.8号、DE−A19738369.6号、DE−A19757699.0号からならびにPCT/EP98/05544号およびPCT/EP98/05545号の明細書から公知である。これにより、これら明細書の開示内容を明白に引用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】DE−A19738368.8号
【特許文献2】DE−A19738369.6号
【特許文献3】DE−A19757699.0号
【特許文献4】PCT/EP98/05544号
【特許文献5】PCT/EP98/05545号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、貼合せにより製造可能であるべき、類似の構造を有するコレステリック積層構造体の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、層順序A/B/Aを有し、ここでAおよびAは同じかまたは異なり、それぞれ少なくとも1個のコレステリック層を有し、およびBは層AおよびAを互いに分離する少なくとも1個の中間層を表し、その際Bはとくに層AおよびAを透過する光を部分的にまたは完全に吸収し、および層Bが接着層であることを特徴とする、冒頭に記載した形式のコレステリック積層材料の提供により解決される。
【0006】
殊に、本発明の対象は、その接着層Bが少なくとも1種の熱および/または圧力活性化可能の接着剤を包含する材料から製造された、コレステリック積層材料である。
【0007】
適当な接着剤添加物の例は、溶剤含有ポリウレタン、殊にヒドロキシルポリエステル−ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸エステル、ポリイソブテンを基礎とする溶剤含有接着剤、天然ゴム、ポリ酢酸ビニルないしはポリウレタンを基礎とする合成ゴムのような溶剤含有接着剤分散液、ポリビニルアルコール、変性セルロースならびにこれらの混合物から選択される。適当な接着剤は、たとえばDr.H.F.Huber著、ハノーバー在Vincentz発行のDauerhaft Klebstoffeに記載されている。適当な接着剤は、たとえば商標名デスモコル(Desmocoll)540および400で入手できる。
【0008】
流延幅1cm当たり1〜30kg、好ましくは流延幅1cm当たり2〜10kgの範囲内の線圧力および/または20〜120℃、好ましくは40〜80℃の範囲内の温度において活性化可能である接着剤がとくに適当である。
【0009】
好ましい1実施形により、AないしはAの層厚が約0.5〜20μm、好ましくは1〜4μmであるコレステリック積層材料;ならびにBの層厚が約0.3〜3μm、好ましくは0.5〜1.5μmであるコレステリック積層材料が提供される。
【0010】
さらに、接着層Bおよび層AおよびAの間の粘着力が、互いに独立に、その都度該当する層支持体上でのその都度の層AないしはAの粘着力より少なくとも2倍、好ましくは少なくとも3倍、たとえば5倍大きいコレステリック積層材料が好ましい。
【0011】
さらに、層順序A/B/Aを有する上記に記載したコレステリック積層材料の製造方法も本発明の対象であり、該方法は次の工程:
a)第一層支持体上に層Aを形成する第一被覆材料を塗布し、引き続き層Aを硬化させる工程;
b)支持された層A上に、接着層Bを形成しおよび少なくとも1種の熱および/または圧力活性化可能の接着剤を含有する第二被覆材料を塗布し、層複合体A/Bを形成する工程;
c)第二層支持体上に層Aを形成する第三被覆材料を塗布し、引き続き層Aを硬化させる工程;
d)層複合体A/B上にAを、AおよびBの自由層側を圧力および/または温度の作用下に接触させることにより貼合せ、層複合体A/B/Aを形成する工程;
e)層複合体A/B/Aから第二層支持体を剥離する工程;および
f)場合により層複合体A/B/Aから第一層支持体を剥離する工程
を特徴とする。
【0012】
この場合、たとえば工程a)およびb)を1作業工程において、第一層支持体上にAおよびBを同時にまたは連続的に塗布することにより実施することができる。
【0013】
殊に本発明の方法は、支持された層複合体A/Bをその層支持体側で場合により温度調節可能な第一ロールに案内し、該ロールの反対側に、場合により温度調節可能な第二ロールが配置されていて、該ロールに、支持された層Aを同様にその層支持体側で案内するように実施され、その際第一ロールおよび第二ロールの間の間隙は双方のロールを相互に半径方向に移動させることにより、支持された層複合体A/および支持された層Aの間の接触圧が流延幅1cm当たり1〜10kgの範囲内にあるように調節可能である。
【0014】
その際、支持された層複合体A/Bおよび/または支持された層Aは、温度調節可能な第一ロールないしは第二ロールの円周の1〜359゜、たとえば90〜180゜にわたって案内される。
【0015】
さらに、支持された層複合体A/B/Aを、粘着力を高めるために、少なくとも1時間、たとえば1〜20時間、20℃以上の温度、たとえば20〜60℃で、とくに少なくとも8時間、少なくとも40℃で熱処理するのが有利でありうる。
【0016】
他の実施形により、たとえば工程d)およびe)、または工程d)、e)およびf)、または工程a)〜f)を1作業工程で行うことができる。
【0017】
工程f)は、たとえば層パケットA/B/Aを、場合により予め層構造体に軽い掻き傷を付けた後、圧縮空気をブローすることにより行われる。
【0018】
本発明により製造されたコレステリック積層材料を、約200μmまで、たとえば10〜50μmの範囲内の粒度に粉砕することを特徴とする、層連続A/B/Aの薄片状コレステリック多層顔料の製造方法も本発明の対象である。
【0019】
さらに、こうして得られる、殊に3〜200μm、たとえば10〜50μmの範囲内の粒度および2〜10μm、3〜6μmの範囲内の平均粒度を特徴とする、薄片状のコレステリック多層顔料も本発明の対象である。
【0020】
他の対象は、たとえば少なくとも1種の本発明によるコレステリック多層顔料を含有する被覆剤のような組成物である。
【0021】
たとえば、このような被覆剤は、効果ラッカー、同着色料または同シートから、殊に自己隠蔽効果ラッカー、同着色剤または同シートから選択されている。
【0022】
車両および車両付属品の分野における、EDV、余暇、スポーツおよび遊戯の分野における、偏光子またはフィルターのような光学的構造部品としての、化粧品の領域における、織物、皮革または装身具の領域における、筆記用具または、眼鏡フレームへの、建築の分野における、家庭用品の分野におけるならびにあらゆる種類の印刷製品の場合のならびに着色料およびラッカーの製造のためのまたは物品の偽造困難化加工の場合における上記多層顔料ならびに本発明による積層材料の使用;ならびに実用品の塗装のためのまたは車両のラッカー塗装のための本発明による組成物の使用も本発明の対象である。
【0023】
適用目的により、本発明による積層材料を支持体シート上にとどめ、それから剥離することができるか、または新しい支持体上に移転させることができる。こうして、たとえばIR反射性層複合体をガラス板上に移転させることができる。
【0024】
とくに、AおよびAは互いに独立に、次のもの:
a)少なくとも1種のコレステリック重合性モノマー;
b)少なくとも1種のアキラル、ネマティックの重合性モノマーおよびキラル化合物;
c)少なくとも1種のコレステリック架橋性ポリマー;または
d)重合性希釈剤中のコレステリックポリマー、
e)そのコレステリック相がガラス転移温度以下に急速に冷却することにより凍結させることのできる少なくとも1種のコレステリックポリマー、
から選択されているコレステリック混合物を硬化した状態で含有する。
【0025】
硬化により、コレステリック層中のコレステリック分子の均一な配向が固定される。上方および下方のコレステリック層AないしはAは、同じかまたは異なる光学的性質を有する。これらの層は、殊に同じかまたは異なる波長の光を反射することができ、つまり同じかまたは異なる色であってもよい。最後に記載した場合には、殊に重要な色彩効果を達成することができる。AおよびAが反対の光学回転方向を有し、従ってたとえばAは特定の波長の光を左円偏光で反射し、それに対してAは同じ波長の光を右円偏光で反射し、中間層Bは透明に形成されているのがとくに好ましい。それゆえ、有利にたとえば、本発明による顔料をこの好ましい実施形において含有するラッカーがとくに光彩を示す、それというのもラッカー層中でAおよびAは統計的分布で入射光に向けられていて、従ってラッカーは右円偏光ならびに左円偏光の特定波長の光を反射し、それに対して1つだけのコレステリック層または同じ光学回転方向の幾つかのコレステリック層を有する顔料のみを含有するラッカーは、左円偏光または右円偏光の光を透過するからである。異なる反射波長の幾つかのコレステリック層の形成により、広帯域偏光子が製造できる。
【0026】
およびAは、その機械的性質に関し同じかまたは異なっていてもよい。これらは、たとえば異なる厚さまたは脆性を有することができる。
【0027】
接着層Bの具体的構成は、多層構造または多層顔料のその都度の使用目的に依存する。たとえば、可視領域内に高い反射が望ましい場合、層Bは高い隠蔽力を有すべきである。UV領域またはIR領域内に高い反射が望ましい場合、高透明の層Bが有利でありうる。この場合には、異なる光学回転方向を有する層AおよびAの使用もとくに有利である。透明な層B中でのUV吸収剤の使用も、同様に有利でありうる。
【0028】
Bはたとえばさらに、とくに結合剤マトリックス中に結合された、少なくとも1種の無機または有機の吸収顔料を含有しうる。吸収顔料は、白色、着色またはとくに黒色顔料であってもよい。適当な無機吸収顔料は、たとえば二酸化チタン、Al、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、黒色酸化鉄、クロム酸鉛、クロム酸ストロンチウム、クロム酸バリウムならびにアルミニウム粉末または青銅粉末のような金属顔料である。
【0029】
適当な有機吸収顔料は、たとえばアゾ顔料、アゾおよびアゾメチン金属錯体のような金属錯体顔料、イソインドリノン顔料およびイソインドリン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリノン顔料およびペリレン顔料、アントラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、ジオキサジン顔料、トリフェニルメタン顔料、キノフタロン顔料および蛍光顔料である。
【0030】
0.01〜1μm、とくに0.01〜0.1μmの平均粒度を有する微細な吸収顔料がとくに適当である。
【0031】
上記に記載したコレステリック多層材料およびそれから誘導された顔料は一連の利点を提供する:
a)Bは完全に隠蔽的に(透過光を完全吸収的に)調節することができるので、十分な顔料着色高さの場合、積層材料または顔料の色彩印象は完全に下塗りに無関係である;従来普通であるような、透明な干渉顔料に調和された費用のかかる高価な下塗り処理は無くなる。
【0032】
b)Bの色は変えることができ、これにより本発明による材料の色彩印象に対する他の制御パラメータが利用される。
【0033】
c)本発明による材料の光彩は、Bの光沢ないしは粗さの変化により付加的に調節することができる。
【0034】
d)Bは、本発明による材料の硬さないしは撓み性の調節のため適用に合わせて変えることができる。
【0035】
e)Bは、導電性であり、これにより材料に導電性を付与することができ、これによりコレステリック層の品質が損なわれることもない。
【0036】
f)A、BおよびAは、均一な厚さのものであり、互いに平行に上下に積み重ねられていて、従って1種のサンドイッチ構造を形成し、これにより本発明による顔料の光彩が著しく増強される。さらに、これにより全部の面が被覆された顔料に比べて改善された色彩印象が惹起される、それというのも1つの層の全コレステリック分子は同じ方向に配列されているからである。
【0037】
g)色彩印象は、外部の刺激から十分に独立である、つまり広い温度範囲および圧力範囲にわたり安定である。
【0038】
他の利点は次のものである:
h)層パケットの個々の層相互の粘着が付加的に改善されるので、後続する多層顔料への粉砕、離層がなお良好に回避される。
【0039】
i)AおよびAの同一の製造条件に基づき、双方のコレステリック層は、たとえば色彩印象に関するように、絶対に同一の性質を有する。これにより、色彩調節の再現性が著しく容易になる。
【0040】
コレステリック層AおよびAの適当な組成は、同じ出願人のDE−A19738368.8号ならびに19738369.6号に記載されている。この出願における開示内容が全範囲で引用されるので、これらの個所で双方のコレステリック層の組成にはもはや詳説する必要はない。殊に、二番目に記載した出願から、コレステリック層の製造のために希釈により流延可能にしたコレステリック混合物を使用するのが有利であることが明らかになる。層AおよびAの製造のために使用できるコレステリック分子およびネマティック分子は、たとえばDE−A4342280号、19602848号、19713638号、19532408号、19704506号、19631658号、19717371号、19541820号、19619460号、19735829号、19744321号および19749123号、EP−A0358208号、WO97/00600号、97/49694号、98/03610号、98/04544号、98/14442号、98/23580号および98/47979号の明細書に記載されていて、これによりこれらが明白に引用される。
【0041】
適当なコレステリック分子の非制限的例として、式(A)〜(G)の次の化合物を挙げることができる:
【化1】

【0042】
適当なネマチック化合物の非制限的例として、式(H)および(K)の次の化合物を挙げることができる:
【化2】

式中nおよびnは互いに独立に4または6を表し、その際式(K)のモノマーはとくにn/nが4/4、4/6、6/4および6/6である化合物の混合物として使用される。式(H)および(K)の化合物において、中央のベンゼン環におけるメチル置換基は水素原子によって置換されていてもよい。
【0043】
層AおよびAは、支持体、とくに可動性の支持体上に、反応性の流延性コレステリック混合物の少なくとも1つの層をとくに流延することにより塗布し、固体のコレステリック層を形成することにより製造される。とくに、反応性の流延性コレステリック混合物は等方性相で塗布される。好ましい1実施形において、反応性の流延性コレステリック混合物を流延する前に希釈し、固体のコレステリック層を形成し、場合によりその間または後に希釈剤を除去する。固体のコレステリック層の形成は、架橋により、重合によるかまたはガラス転移温度以下に急速に冷却する(コレステリック相を凍結する)ことにより行うことができ、その際架橋はポリマー化合物の共有結合と理解され、重合はモノマー化合物のポリマーへの共有結合と理解される。硬化は、架橋、重合またはコレステリック相の凍結と理解される。1つの混合物は、本発明の範囲内では、混合物中に含有されている少なくとも1つの化合物が共有結合を形成する能力がある場合に反応性と呼称される。
【0044】
可動性支持体はとくにベルト状であり、たとえば金属、紙またはプラスチックの帯状シートからなる。コレステリック混合物は、その都度塗布すべき混合物の全質量に対して、有利に約5〜95質量%、より有利に約30〜80質量%、殊に約40〜70質量%、とくに好ましくは約55〜60質量%の希釈剤の分量で塗布される。
【0045】
本発明による方法に使用できる希釈剤は、たとえば線状または枝分れエステル、殊に酢酸エステル、環状エーテルおよびエステル、アルコール、ラクトン、トルエン、キシレンおよびシクロヘキサンのような脂肪族および芳香族炭化水素、ならびにケトン、アミド、N−アルキルピロリドン、とくにN−メチルピロリドン、および殊にテトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンおよびメチルエチルケトン(MEK)である。
【0046】
適当な希釈剤は、さらにたとえばテトラヒドロフランまたはジオキサンのようなエーテルおよび環状エーテル、ジクロロメタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1−クロロナフタリン、クロロベンゼンまたは1,2−ジクロロベンゼンのような塩素化炭化水素である。これらの希釈剤は、殊にポリエステルおよびポリカルボネートに対して適当であり、セルロース誘導体に対する適当な希釈剤はたとえばジオキサンのようなエーテル、またはアセトンのようなケトンであり、グループd)のポリマーとしてコポリイソシアネートを使用する場合には、US−A08834745号に記載されているような重合性希釈剤を使用するのが有意義である。このような重合性希釈剤はたとえば次のものである:
−α,β−不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸、殊にC〜Cのモノカルボン酸またはジカルボン酸と、C〜C12アルカノール、C〜C12アルカンジオールまたはそのC〜Cアルキルエーテルおよびフェニルエーテルとのエステル、たとえばアクリレートおよびメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートまたはヒドロキシプロピルアクリレートまたは−メタクリレートならびに2−エトキシエチルアクリレートまたは−メタクリレート;
−ビニルエチルエーテル、ビニルヘキシルエーテル、ビニルヘキシルエーテルまたはビニルオクチルエーテルのようなビニル−C〜C12アルキルエーテル;
−酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルのようなC〜C12カルボン酸のビニルエステル;
−1,2−ブチレンオキシド、スチレンオキシドのようなC〜Cエポキシド;
−N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド;
−スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンのような芳香族ビニル化合物および
−アクリル酸またはメタクリル酸とジオール(ポリエチレングリコールを含め)のジエステルまたはジビニルベンゼンのような2個以上の架橋性基を有する化合物。
【0047】
好ましい重合性希釈剤の例は、2−エトキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートおよびテトラエチレングリコールジメタクリレートである。とくに好ましい重合性希釈剤はスチレンである。
【0048】
混合物も、不活性希釈剤に対し付加的に少量の重合性希釈剤を含有することができ、好ましい添加可能な重合性溶剤は、アクリレート、殊にビス−、トリス−またはテトラアクリレートのような高官能性アクリレートであり、高沸点のオリゴアクリレートがとくに好ましい。好ましい添加量は、混合物の全質量に対して約5質量%である。
【0049】
場合により、水も希釈剤に添加されていてもよいか、またはむしろ唯一の希釈剤として使用することができる。
【0050】
架橋性または重合性混合物は、光化学的重合のために市販の光開始剤を含有することができ、電子線による硬化のためには、このような開始剤は必要でない。適当な光開始剤は、たとえばイソブチル−ベンゾインエーテル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−フラン−1−オン、ベンゾフェノンおよび1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンの混合物、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、過フッ素化ジフェニルチタノセン、2−メチル−1−(4−[メチルチオ]フェニル)−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニル−スルフィド、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−イソプロピルチオキサントンおよび4−イソプロピル−チオキサントンの混合物、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、d,l−樟脳キノン、エチル−d,l−樟脳キノン、ベンゾフェノンおよび4−メチルベンゾフェノンの混合物、ベンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミン−ベンゾフェノン、(η−シクロペンタジエニル)−(η−イソプロピルフェニル)−鉄(II)−ヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウム−ヘキサフルオロホスフェートまたはトリフェニルスルホニウム塩の混合物、ならびにブタンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、4−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリプロピレングリコールジアクリレートである。
【0051】
顔料層の光彩は、少量の適当な流展剤の添加により増加することができる。使用されるコレステリック分子の量に対して、約0.005〜1質量%、殊に0.01〜0.5質量%が使用でき;適当な流展剤はたとえばグリコール、シリコーン油および殊にByk−Chemieの名称Byk361ないしはByk358で入手できるアクリレートコポリマーおよびTego社の名称Tego flow ZFS 460で入手できるシリコーン不含の変性アクリレートポリマーのような殊にアクリレートポリマーである。
【0052】
場合により、重合性または架橋性混合物はUVおよび天候の影響に対する安定剤も含有し、このためにはたとえば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの誘導体、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートの誘導体、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンの誘導体、オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールの誘導体、サリチル酸エステル、オルトヒドロキシフェニル−S−トリアジンまたは立体障害アミンが適当である。これらの物質は、単独かまたはとくに混合物の形で使用することができる。
【0053】
とくに、流延性の反応性コレステリック混合物は、23℃で測定して、約10〜500mPas、殊に約2〜10mPasの範囲内の粘度を有する。
【0054】
とくに好ましくは、コレステリック混合物は約1〜800m/分、殊に約5〜100m/分の速度で支持体上に塗布される。
【0055】
本発明の方法の好ましい1実施形において、混合物は反転ロールコーター、キスロールコーターを用いるかまたは殊に押出流延装置、ドクター流延装置またはナイフ流延装置を用い、とくに好ましくはドクター流延装置またはナイフ流延装置を用いて下層上に塗布される。
【0056】
有利に混合物は、混合物が塗布する際に高い剪断速度勾配を受ける流延装置を用いて塗布される。
【0057】
とくに、流延間隙幅が約2〜50μm、殊に約4〜15μmの範囲内にある流延装置が使用される。さらに、約0.01〜0.7バール、とくに0.05〜0.3バールの流延装置過圧で作業するのが有利である。
【0058】
コレステリック層のとくに適当な製造装置は、非常に高い回転精度で回転するロールに案内される支持体シート上にコレステリック混合物を塗布することができるナイフ流延装置塗布機構を有する塗布機である。有利に、流延ナイフは精密往復台上に取り付けられていて、支持体シートに対し定義された間隙を正確に調節することができる。
【0059】
場合により、感温性シートを下層として使用できるようにするため、塗布機に冷却装置、たとえば冷却ロールが備えられる。
【0060】
とくに、コレステリック混合物の塗布は高めた圧力下、殊に約0.01〜0.7バール、とくに好ましくは0.05〜0.3バールの範囲内の流延装置過圧で行われる。
【0061】
塗布された層は、乾燥装置、たとえば空気循環乾燥器を通過して乾燥され、引き続き、または乾燥の代わりに熱的に、UV光線によるかまたは電子線により重合ないしは架橋され、その際UV光線によるかまたは電子線による硬化が好ましい。
【0062】
塗布された層は、とくに塗布された層の乾燥質量に対して、1質量%未満の揮発性希釈剤の残留含量にまで乾燥される。乾燥は、とくに20〜100℃の範囲内の温度で約2〜60秒の時間にわたり行われる。
【0063】
硬化したコレステリック層は、0.5〜20μm、好ましくはたとえば1〜10μm、殊に1〜4.5μm、とくに好ましくは1〜3μm、または2〜4μmの平均乾燥層厚を有する。本発明により製造されたコレステリック層は、好ましくは±0.2μm以下の平均層厚変動を有し、これはコレステリック層の高い色彩不変性をもたらす。平均層厚変動は、簡単に、たとえば顕微鏡的に薄片につき測定することができる。適当な測定方法は、たとえばEP−A0566100号に記載された方法にもとづいて実施することができる。
【0064】
こうして製造されたコレステリック層は、次に記載する少なくとも1つのパラメーターにより付加的に特性表示することができる:
a)Rz(DIN4768による):≦210nm、殊に≦110nm、たとえば約105〜40nm;
b)Ra(DIN4768/1による):≦40nm、殊に≦20nm、とくに≦16nm、たとえば15〜5nm;
c)裏面黒色被覆されたPETシート上へのコレステリック材料の塗布の場合および60゜の測定角における光沢(DIN67530による):>90、たとえば100〜190、殊に青色スペクトル領域における反射最大において>100、たとえば100〜130;または
緑色スペクトル領域における反射最大において>130、たとえば130〜160;または
赤色スペクトル領域における反射最大において>160、たとえば160〜190;
d)ドメイン直径:溶解の傾向を有して≧5μm、殊に≧15μm、とくに≧20μmまたは≧25μm;
e)ドメインを限る微細溝の深さ:≦110nm、殊に≦50nm、とくに15nm、たとえば10〜3nm。
【0065】
層Bは、冒頭に既述したように、この層が特殊な吸収特性を有すべき場合、少なくとも1種の無機または有機の白色顔料、着色顔料または黒色顔料を含有することができる。
【0066】
黒鉛顔料または種々のタイプのカーボンブラックが好んで使用でき、30〜150m/gの比表面積(BET法)およびジブチルフタレート50〜100ml/100gの吸収能力(DBP価)を有する易分散性の顔料カーボンブラックがとくに好んで使用できる。
【0067】
特に好ましい吸収顔料は、透過光を吸収する層に磁気的性質を付与するようなものである。これには、たとえばγ−Fe、Fe、CrOまたはたとえばFe合金、Fe−Cu合金、Fe−Ni−Cu合金のような強磁性金属顔料が適当であり、これらの顔料を用い高光沢の黒色中間層を製造することができる。
【0068】
その吸収層が磁性である顔料は、本発明のもう1つの対象である。このような顔料は、有利に磁場を印加することにより任意に配向させることができる。たとえばこうして、個々の顔料薄片が他の顔料薄片から突出するのを避けることができ、これは僅かな光が散乱しおよび色彩印象がより良くなる結果となり、すべての薄片は特定の角度で一緒に配向させることができる。新しい色彩効果を得るために全面スクリーンを形成するかまたは筆跡または構造を光学的に強調するために部分スクリーンを形成することも可能である。本発明による磁性コレステリック顔料は、液状マトリックス中、たとえば液晶ディスプレー(LCDS)中でも有利に使用でき、この中で顔料は磁場を印加する際にその方向を変え、それでその色彩印象を変える。
【0069】
吸収顔料は、とくに有機結合剤マトリックス中に混入されている。結合剤としては、ラッカーで一般的な系を使用することができる。とくに、アクリル基、メタクリル基、α−クロロアクリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、エポキシ基、シアネート基、イソシアネート基またはイソチオシアネート基のような反応性の架橋性基を含有する放射線硬化性系が適当である。
【0070】
結合剤として、モノマー剤およびそれとポリマー結合剤との混合物も使用できる。モノマー剤として好ましくは、アクリル基、メタクリル基、α−クロロアクリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、エポキシ基、シアネート基、イソシアネート基またはイソチオシアネート基のような架橋性基を2個以上含有するようなものが考慮される。アクリル基、メタクリル基またはビニルエーテル基がとくに好ましい。2個の架橋性基を有するモノマー剤はたとえば、、たとえばプロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはテトラプロピレングリコールのようなジオールのジアクリレート、ジビニルエーテルまたはジメタクリレートである。
【0071】
3個の架橋性基を有するモノマー剤は、たとえばトリメチロールプロパン、1〜20個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化トリメチロールプロパン、1〜20個のプロピレンオキシド単位を有するプロポキシル化トリメチロールプロパン、エチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位からなる合計が1〜20である混合エトキシル化およびプロポキシル化トリメチロールプロパンのようなトリオールのトリアクリレート、トリビニルエーテルまたはトリメタクリレートであり、3個の架橋性基を有するほかのモノマー剤は、たとえばグリセリン、1〜20個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化グリセリン、1〜20個のプロピレンオキシド単位を有するプロポキシル化グリセリン、エチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位からなる合計が1〜20である混合エトキシル化およびプロポキシル化グリセリンのトリアクリレート、トリビニルエーテルまたはトリメタクリレートである。
【0072】
4個の架橋性基を有するモノマー剤は、たとえばビス−トリメチロールプロパン、1〜20個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ビス−トリメチロールプロパン、1〜20個のプロピレンオキシド単位を有するプロポキシル化ビス−トリメチロールプロパン、エチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位からなる合計が1〜20である混合エトキシル化およびプロポキシル化ビス−トリメチロールプロパンのようなテトラオールのテトラアクリレート、テトラビニルエーテルまたはテトラメタクリレートであり、4個の架橋性基を有するほかのモノマー剤は、たとえばペンタエリトリット、1〜20個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ペンタエリトリット、1〜20個のプロピレンオキシド単位を有するプロポキシル化ペンタエリトリット、エチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位からなる合計が1〜20である混合エトキシル化およびプロポキシル化ペンタエリトリットのようなテトラオールのテトラアクリレート、テトラビニルエーテルまたはテトラメタクリレートである。
【0073】
空気中での架橋または重合の際の反応性を高めるために、結合剤およびモノマー剤は第一級または第二級アミン0.1〜10%を含有することができる。適当なアミンの例は、エタノールアミン、ジエタノールアミンまたはジブチルアミンである。
【0074】
吸収顔料配合物の製造は、当業者に公知の通例の分散法によりおよび希釈剤、分散剤、光開始剤および場合により他の添加剤の使用下に行うことができる。
【0075】
希釈剤としては、水または有機液体またはその混合物を使用することができ、その際有機液体が好ましい。140℃未満の沸点を有する有機液体、殊にテトラヒドロフランのようなエーテル、エチルメチルケトンのようなケトンおよび酢酸ブチルのようなエステルが特に好ましい。
【0076】
分散剤としては、たとえばステアリン酸のような低分子量の分散剤またはポリマーの分散剤を使用することができる。適当なポリマーの分散剤または分散樹脂は、当業者に公知である。殊に、スルホネート基、ホスフェート基、ホスホネート基またはカルボキシル基含有ポリウレタン、カルボキシル基含有塩化ビニルコポリマー、組込まれた官能基を有するかまたは有しないポリイミンポリエステルまたはポリエーテルアクリレートが挙げられる。
【0077】
架橋性または重合性の吸収顔料配合物の製造のためには、光化学的重合に対し市販の光開始剤、たとえばコレステリック混合物の光化学的重合のために上記に記載した光開始剤を使用することができる。
【0078】
本発明の範囲内で、層Bの製造のために使用される材料に、上述した成分に対し付加的に感圧性および/または感温性接着剤が混和される。このような接着剤は、技術水準から自体公知である。これには、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸エステル、ポリイソブテンを基礎とする溶剤含有接着剤、天然ゴム、合成ゴム、ポリ酢酸ビニルないしはポリウレタン誘導体のような溶剤含有接着剤分散液が含まれる。広い範囲内で本発明により使用すべき貼合せ装置のその都度の技術的コンプライアンスに適合させることのできるヒドロキシルポリエステルポリウレタンが、本発明の範囲内でとくに好ましい。上記に記載したカーボンブラック分散液を水性系で製造する場合、粘着有効成分としてポリビニルアルコールおよび変性セルロースを使用することもできる。さらに、放射線架橋性、殊にUV架橋性接着剤も本発明により使用できる。その際接着効果は、熱的ならびに化学的結合工程に基づくことができる。2成分系ならびに放射線硬化性接着剤も、層Bの本発明による組成物に適当である。
【0079】
接着剤の選択のためには、次の性質が重要である:
−顔料分散液において使用される溶剤中での良好な可溶性。
【0080】
−顔料分散液との良好な相容性。
【0081】
−接着剤Bの熱活性化温度は、20〜120℃の温度範囲内にあるべきである。
【0082】
−層Bの塗布工程後この接着剤変性顔料層を直接粘着なしに巻取るべき場合、急速な剛性増加が必要であり、これは強い結晶化傾向を有する接着剤を必要とする。
【0083】
層Bの本発明による組成物はたとえば、混練機中で上記に記載した、顔料、滑剤、分散樹脂、溶剤からなる顔料分散液を混練し、引き続きさらに溶剤を加え、それから撹拌装置付ミル中で最適分散度にすることにより製造される。その際分散の進捗は、たとえばEP−B0032710号に記載されているような、干渉コントラスト法により追跡することができる。分散法は、調べるべき表面が凝集物不含であるときに終結させることができる。こうして完成された層は高光沢であり、<100nmの下地粗さを有する。
【0084】
引き続き、こうして製造された顔料分散液に、上記に記載されているような熱および/または圧力活性化可能な接着剤が添加される。
【0085】
添加される接着剤の種類および量は、当業者により日常試験によって確かめることができる。次の条件が満足されていなければならない:
−層A1、BおよびA相互の層粘着は、層支持体でのA、Aのその都度の粘着より、たとえば少なくとも2倍、好ましくは3倍大きくなければならない。層支持体へのA、Aの粘着力は、通常0.1および2cNの間、たとえば0.1〜1.0cNである。
−貼合せ工程において、コレステリック層は選択された圧力および温度条件で接着剤層に移転可能でなければならない、つまり層B上でのコレステリック層の粘着はそのポリマーの層支持体への粘着よりも大きくなければならない。
【0086】
本発明による積層材料および顔料は、原則的に次の層順序を有することができる:
1)場合により少なくとも1つの剥離層、
2)少なくとも1つのコレステリック色彩効果層、
3)場合により透過光を完全にまたは部分的に吸収する少なくとも1つの粘着層、
4)少なくとも1つの他のコレステリック色彩効果層および
5)場合により少なくとも1つの剥離層。
【0087】
層支持体としてはとくに、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートのようなポリエステルならびにポリオレフィン、セルローストリアセテート、ポリカルボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、アラミドまたは芳香族ポリアミドからなる、公知のとくに熱可塑性フィルムが使用される。層支持体の厚さは、とくに約5〜100μm、殊に約10〜20μmであり、層支持体は予めコロナ放電処理、プラズマ処理、軽度の付着処理、熱処理、ダスト除去処理または類似処理を施すことができ、層支持体はとくに0.03μm以下、殊に0.02μm以下、とくに好ましくは0.01μm以下の平均中心線表面粗さを有する。さらに、支持体はこのように小さい平均中心線−表面粗さを有するだけでなく、1μm以上の大きい突出部(突起)を有しないことが望ましい。支持体の表面の粗さ特性は、層支持体にこの製造の際に添加される充填剤により変えることができる。適当な充填剤の例は、Ca、SiおよびTiの酸化物および炭酸塩ならびにアクリル物質の有機微粉末である。
【0088】
支持体は、金属化シートまたはたとえばエンドレスバンドとして形成されていてもよく、とくに研磨された金属バンドであってもよい。
【0089】
場合により存在する剥離層は、たとえばポリオレフィン化合物またはシリコーン含有化合物を包含する。
【0090】
コレステリック積層材料の本発明による製造方法は、とくに次のように実施される。
【0091】
a)第一工程において、第一コレステリック層Aを第一層支持体上に上記に記載した流延装置のいずれかを用いて塗布し、乾燥しおよび硬化させる。この第一コレステリック層の層厚は、約0.5〜20μm、殊に約1〜10μm、とくに好ましくは約1〜3μmである。流延可能なコレステリック混合物Aはとくに、23℃で測定して、約10〜500mPas、殊に約10〜100mPasの範囲内の粘度を有する。とくに好ましくは、コレステリック混合物は毎分約1〜800m、特に約5〜100mの速度で層支持体上に設けられる。
【0092】
b)引き続き、層A上に接着剤含有層Bを塗布し、場合により硬化させ、いずれの場合も技術水準から公知の乾燥装置を通過する。Bの乾燥層厚は約0.2〜3μmの範囲内にあり、とくに好ましくは約0.5〜1.5μmである。とくに好ましくは、層A上への層Bの塗布は同時被覆により行われ;双方の層を別個の流延工程において塗布することもできる。
【0093】
c)次の工程において、層Aを形成する第二コレステリック混合物を第二層支持体上に塗布し、乾燥しおよび硬化させる。流延工程は、好ましくは層Aの製造と同様に行われる。
【0094】
d)引き続き、貼合せ、つまり接着剤を備える層B上への層Aの移転が行われる。
【0095】
e)次いで、第二層支持体を層Aから引剥がす。
【0096】
f)引き続き、層連続A/B/Aを有する多層構造が第一層支持体から剥離され、それにより自体直ちに使用しうる。
【0097】
第一層支持体から多層構造を剥離するのはたとえば、これを小さい直径を有する案内ローラに案内することにより行うことができる。その結果、架橋材料は支持体から剥落する。他の公知方法、たとえば層支持体を鋭い縁を介して引抜くこと、層パケットをエアナイフ(Luftrakel)を用いて小さい掻き傷をつけ、後続の圧縮空気、水噴流または蒸気噴流、超音波またはその組合せを用いてブローすることも同様に適当である。
【0098】
場合により、支持体なしのコレステリック多層材料は、所望粒度に粉砕することにより多層顔料に加工することができる。これは、たとえばユニバーサルミル中で粉砕することにより行うことができる。粉砕した顔料は、引き続き粒度分布を狭めるために、たとえば篩別法により分級することができる。
【0099】
貼合せ装置の原理図を示す図1に関連して、本発明による積層構造A/B/Aの製造を記述する。
【0100】
貯蔵ローラ1上に、第一層支持体3、層4(つまり層A)ならびにその上に流延された層5(つまり層B)からなる上記に記述したような第一複合体が巻取られている。第二貯蔵ローラ2上には、第二層支持体6ならびに第二コレステリック層7(つまり層A)からなる第二複合体が存在する。第一複合体は偏向ローラ8をとおり層支持体側3で加熱可能ロール10の套面をとおりロール10およびこれに相対するロール11の間の間隙中へ案内され、その際ロールは互いに逆方向に回転する。この間隙中へ、第一複合体と同じ搬送速度で第二複合体が貯蔵ローラ2から繰り出されることにより偏向ローラ9により、間隙を通過する際に第一複合体の接着層5ならびに第二複合体の層A(参照記号7)は互いに接触させられるように案内される。とくに、ロール10は加熱可能な鋼製ロールである。ロール11は、とくにたとえばポリウレタン套面を備えるプラスチックロールであり、ロール10に押し付けられる。偏向ローラ8を調整することにより、第一複合体の巻き付き角度を変え、それにより加熱時間を変えることができる。ロール11は、複合体の流延幅1cmにつき1〜10kgの力でロール10に押圧されるので、ロール間隙中で層5および層7の間の密接な結合が行われる。層5に対する層7の付着は第二層支持体6に対する層7の付着より大きいので、層7は第二層支持体6から分離する。この層支持体は偏向ローラ13により巻取ローラ14上へ案内される。層支持体3上に存在する、層4,5,7を有する多層構造は、別の偏向ローラ12により巻取ローラ15上に支持体側で巻取られる。
【0101】
もちろん、記述した貼合せ法の多数の変更形も可能である。たとえば、第一複合体および第二複合体の製造ならびに移転プロセスを1つの作業工程(インライン)で行うことができる。その際、第一複合体および第二複合体はその製造直後に、つまり中間巻取りなしに、上記に記述した貼合せ装置中でロール10,11の間で一緒にされる。
【0102】
上記方法の他の変更形において、巻取ローラ15上での第一層支持体3の巻取りを、多層構造4,5,7の層支持体からの同時剥離下に行うことができ、多層構造は直接粉砕に供給するかまたは他のローラ上に巻取ることができる。
【0103】
上記に記述したように、第一複合体ならびに第二複合体の製造を貼合せ工程と"インライン"で実施する場合、層B中の接着剤はとくに20〜50℃の範囲内の低い活性化温度を有することができる、それというのも第一複合体はその製造後はもはや巻取る必要はないからである。それに対して、第一複合体および第二複合体の製造工程ならびに移転プロセスをオフラインで、つまり別個の作業工程で実施すべき場合には、第一複合体が巻取る際に貯蔵ローラ1上に粘着しないようにするために、40〜120℃の範囲内のより高い活性化温度を有しなければならない。
【0104】
本発明のもう1つの対象は、車両および車両付属品の分野における、余暇、スポーツおよび遊戯の分野における、化粧品の領域における、織物、皮革または装身具の領域における、進物用商品の領域における、筆記用具、包装または眼鏡フレームにおける、建築の分野における、家庭用品の分野におけるならびにたとえばボール箱、包装品、カメラケース、紙、ラベルまたはシートのようなあらゆる種類の印刷製品の場合における本発明による顔料の使用である。
【0105】
本発明によるコレステリックシートないしはコレステリック顔料により達成できる色彩効果は、達成できる反射波長の多様性により、UV領域およびIR領域ならびにもちろん可視光の領域を包含し、本発明による顔料は銀行券、キャッシュカード、他の現金なしの支払手段または証明書に(たとえば公知印刷方法により)塗布するかまたはこれらに混入して、これらの物品の同一コピー、ことに偽造を著しく困難にする。それで、物品、殊に銀行券、キャッシュカードまたは他の現金なしの支払手段または証明書の偽造困難化加工のための本発明による顔料の使用は、本発明のもう1つの対象である。
【0106】
次の非制限的例は、本発明のさらなる説明に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明による三層複合体A/B/Aの製造のために使用される貼合せ装置の原理的系統図である。
【図2】粘着力の測定のため、測定すべき複合体を、コレステリック層が接着層と接触するように設けることを示す概略図である。
【図3】測定の経過中に、複合体の折曲げられた自由端を、貼付けられた粘着テープ端に向かって一定速度で矢印方向に引張る状態を示す概略図である。
【図4】測定のさらなる経過中に、層支持体に対するコレステリック層の粘着力が測定される状態を示す概略図である。
【図5】粘着テープ中の引張力の経過を示す図である。
【実施例】
【0108】
例1
種々の製造条件下の三層構造の製造
a)支持された層Aの製造
ドイツ国出願番号第19738369.6号に詳述されているような流延装置を用いて、コレステリック混合物(式(K)によるネマティック成分96.2%および式(D)によるキラル成分3.8%)45部、光開始剤イルガキュア(Irgacure(R))907(Ciba−Geigy社)3部、Byk361(Byk社)0.1部およびメチルエチルケトン51.9部からなる溶液を、厚さ15μmのポリエステルシート上に塗布する。次に、被覆されたシートを60℃に温度調節されているトンネル乾燥器に通過させる。引き続き、物理的に乾燥した層をインラインで窒素雰囲気下UV光で照射することにより硬化させ、被覆された層はスプール上に巻付ける。コレステリック層は2μmの厚さを有し、505nmの波長に反射の最大を有する光を層面に対して垂直に反射する。目で観察すると、層は黒色の背景上に垂直仰視の場合緑に見え、層を斜めに観察する際青に色が変化して見える。
【0109】
b)中間層Bの製造
300mlの有効体積を有する実験室用押出機中で、顔料カーボンブラック リーガル(Regal)400R(メーカー:Cabot Corporation)150gを、ステアリン酸3g、ホスホネート含有分散樹脂(テトラヒドロフラン中50%、DE−A19516784号に記載)40gおよびメチルエチルケトン40gと共に1時間混練りする。これから生じる混練物(固形分70.7%)を、引き続きディソルバー中でメチルエチルケトン499gで固体含量25%に調節する。その後、この分散液を撹拌装置付ミル(Dispermat SL型、粉砕室体積125ml、粉砕体酸化ジルコニウム1〜1.25mm)中で最適に分散させる。その際、分散の進捗は干渉コントラスト法(EP−B0032710号)を用いて追跡する。最終微細度は、調べるべき表面が凝集体不含である場合に達成された。これから製造された層は高光沢性であり、≦100nmの下地の粗さを有する。
【0110】
こうして得られる分散液に、ポリエステルポリウレタン接着剤(Desmocoll 400;製造業者:Bayer AG)260gを次の量で添加する:試料1,2:260g、試料3,3a,4:298g、試料5,6:335g。この接着剤は、予めメチルエチルケトンで固体含量15%に調節した。接着剤の混入は、ディソルバーを用いて行われる。この方法により製造された分散液は、接着剤添加後も高光沢の撹乱されない表面を示す。
【0111】
こうして製造された分散液を、工程a)からの流延装置で0.8μmの層厚で層A上へ流延し、室温で乾燥する。こうして第一層複合体が得られる。
【0112】
c)支持された層Aの製造
工程a)と類似に、層Aを同様に厚さ15μmの第二ポリエステルシート上に塗布する。後処理は工程a)におけると同様に行なわれる。こうして、第二層複合体が得られる。
【0113】
d)三層複合体A/B/Aの製造
上記に記載した工程a)およびb)により製造した層複合体は支持体側が加熱のため所望の貼合せ温度に温度調節されたロールをめぐって移動する。第二層複合体は、第一層複合体と同じ速度で、層BおよびAが互いに接触するように案内される。加熱ロールおよびこれにより移動する2つの複合体に、第二ロールが5kg/シート幅1cmの力で押圧され、それでロール間隙中で層Bおよび層Aの間の密接な結合が行われる。
【0114】
引き続き、第二支持体シートが三層複合体から剥離され、別個に巻取られる。第一支持体シート上に残留する三層複合体は、同様に巻取られる。試料3aは、付加的に80℃で16時間熱処理される。B/AならびにB/Aの粘着力を例3に記載したように測定する。
【0115】
e)第一支持体シートからの三層複合体の除去
d)に記載したように支持された三層複合体は、三層複合体帯状シートの方向に対し斜めに剃刀の刃で傷を付け、それからスリットノズルにより圧出される圧縮空気でブローする。その際、被覆されたシートは連続的にスリットノズルの傍らを通過し、ブローされた三層複合体はフレークの形で捕集される。三層フレークは6μmの厚さであり、両側で垂直仰視の場合濃い緑色を示し、フレークを斜めに観察する場合に青へ色が変化する。
【0116】
f)三層フロックの顔料への粉砕
e)に記載したように製造されたコレステリックフレーク10gを、塩化ナトリウム100gと混合し、衝撃カッターミル中で2分6回粉砕する。粉砕した後、塩を水で洗い流し、顔料を単離する。
【0117】
全試料に対する、その都度の接着層の組成ならびにその都度使用された貼合せ条件および確かめられた粘着力値は次の表1に纏められている。
【0118】
【表1】

【0119】
第一複合体上へのAの層移転は試料1では行われず、試料2では部分的にしか行われず、他のすべての試料では完全な層移転が観察された。三層フレークに粉砕する場合(工程f)、試料3〜6では複合体B/Aの僅少な離層しか観察されなかった。試料3は実際に離層を示さなかった。
【0120】
層支持体上のコレステリック層AないしはAの粘着力は0.2〜0.5cNの間にあるので、測定値から、三層複合体の相互の粘着力は、層支持体上のコレステリック層の粘着力よりも著しく高いことが明白になる。
【0121】
粘着力の測定は下記に記述する。
【0122】
例2:粘着力の測定
粘着力の測定は次のように実施され、その際図2〜5が参照される。
【0123】
平坦な金属板17上に、長さ約5cmの粘着テープ片18を固定する。粘着テープ18としては、PET参照シートを用い他の点では同じ測定条件下に約7.3〜7.9cN、殊に約7.6cNの粘着力を生じる任意の市販の粘着テープを使用することができる。PET参照シートとしては、ここでは帝人社のPETシート、E2R型、厚さ9μm、幅6.35mm、DIN4768による表面粗さ:Rz=0.86μm、DIN4768/1による表面粗さ:Ra=0.012μm、EP−B0032710号による(干渉コントラスト法):75〜125nmを使用する。接着層は上方に向けられていて、板からは離反されている。層支持体6および三層複合体3,4,5からなる測定すべき複合体を、図2に描写されているように、コレステリック層が接着層と接触するように設ける。ところで、複合体の自由端を、金属板の平面と160゜の角を形成するように折曲げる。毎秒0.1mmの一定速度で、自由端を接着されたテープ端に向かって矢印方向に引張り、その際テープ内の引張り力は、三層複合体が位置C(図3)で引裂けるまで不断に増加する。図5には力の経過が描写されていて、点Aは三層複合体の引裂ピークである。測定のさらなる経過中に、図4に描写されているように、層支持体に対するコレステリック層の粘着力が測定される。力の線図である図5において、点Bはシート上でのコレステリック層の粘着力を表す。線図から、層を引裂く(点A)ために必要な力は、コレステリック層を層支持体から分離するために適用しなければならない力よりも数倍大きいことが明白である。
【0124】
テープ(3,4,5,6)中の引張応力は、高解像センサーで検知され、引剥し力としてcNでy−T記録計で記録される。この場合には、三層複合体3,4,5上での粘着テープ17の粘着による最大引張り強さが与えられていて、これは8.6cNである。従って、より高い引張り力はこの装置では測定することができない。
【符号の説明】
【0125】
1,2 貯蔵ローラ、 3,6 層支持体、 4,5,7 層、 8,9,12,13 偏向ローラ、 10,11 ロール、 14,15 巻取ローラ、 17 金属板、 18 粘着テープ、 A 複合体の引裂ピーク点、 B シート上でのコレステリック層の粘着強さ、 C 複合体の裂ける位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
順序A/B/Aを有し、その際AおよびAは同じかまたは異なり、それぞれ少なくとも1個のコレステリック層を有し、およびBは層AおよびAを互いに分離する少なくとも1個の中間層を表すコレステリック積層材料において、層Bが接着層であることを特徴とするコレステリック積層材料。
【請求項2】
接着層Bが少なくとも1種の熱および/または圧力活性化可能の接着剤を包含する材料から製造されていることを特徴とする請求項1記載のコレステリック積層材料。
【請求項3】
熱および/または圧力活性化可能の接着剤が、溶剤含有ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸エステル、ポリイソブテンを基礎とする溶剤含有接着剤、天然ゴム、ポリ酢酸ビニルまたはポリウレタンを基礎とする合成ゴムのような溶剤含有接着剤分散液、ポリビニルアルコール、変性セルロースならびにその混合物を含有することを特徴とする請求項2記載のコレステリック積層材料。
【請求項4】
接着剤が流延幅1cm当たり1〜30kgの範囲内の線圧力および/または20〜120℃の範囲内の温度で活性化可能であることを特徴とする請求項2または3記載のコレステリック積層材料。
【請求項5】
およびAの層厚が約0.5〜20μmであることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載のコレステリック積層材料。
【請求項6】
Bの層厚が約0.3〜3μmであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載のコレステリック積層材料。
【請求項7】
接着層Bおよび層AないしはAの間の粘着力が、該当する層支持体上でのその都度の層AないしはAの粘着力より少なくとも2倍大きいことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載のコレステリック積層材料。
【請求項8】
およびAが互いに独立に、次のもの:
a)少なくとも1種のコレステリック重合性モノマー;
b)少なくとも1種のアキラル、ネマティック重合性のモノマーおよび少なくとも1種のキラル化合物;
c)少なくとも1種のコレステリック架橋性ポリマー;
d)重合性希釈剤中のコレステリックポリマー;
e)コレステリック相がガラス転移温度未満に急速冷却することにより凍結することのできる少なくとも1種のコレステリックポリマー;
から選択されているコレステリック混合物を硬化した状態で含有する、請求項1から7までのいずれか1項記載のコレステリック積層材料。
【請求項9】
次の工程:
a)第一層支持体上に層Aを形成する第一被覆材料を塗布し、引き続き層Aを硬化させる工程;
b)塗布された層A上に接着層Bを形成しおよび少なくとも1種の熱および/または圧力活性化可能接着剤を含有する第二被覆材料を塗布して層複合体A/Bを形成する工程;
c)第二層支持体上に層Aを形成する第三被覆材料を塗布し、引き続き層Aを硬化させる工程;
d)層複合体A/B上にAを、AおよびBの自由層側を圧力および/または温度の作用下に接触させることにより貼合せて層複合体A/B/Aを形成する工程;
e)層複合体A/B/Aから第二層支持体を剥離する工程;および
f)場合により層複合体A/B/Aから第一層支持体を剥離する工程
を特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載の層連続A/B/Aを有するコレステリック積層材料の製造方法。
【請求項10】
工程a)およびb)を1作業工程で、第一層支持体上にAおよびBを同時にまたは連続的に塗布することにより行うことを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
支持された層複合体A/Bをその層支持体側で、場合により温度調節可能なロール(10)に案内し、このロールの反対側にもう1つの場合により温度調節可能なロール(11)が配置されていて、このロールにより支持された層Aを同様にその層支持体側に案内し、その際ロール(10)および(11)の間の間隙は、双方のロールを相互に半径方向に移動させることにより、支持された層複合体A/Bおよび支持された層Aの間の接触圧が被覆幅1cm当たり1〜10kgの範囲内にあるように調節できることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項12】
支持された層複合体A/Bおよび/または支持された層Aを、温度調節可能なロール(10)ないしはロール(11)の円周の1〜359゜にわたって案内することを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
支持された層複合体A/B/Aを少なくとも1時間20℃よりも高い温度で熱処理することを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項14】
請求項9から13までのいずれか1項記載の方法により製造されたコレステリック積層材料を、約200μmまでの範囲内の粒度に粉砕することを特徴とする、層順序A/B/Aの薄片状コレステリック多層顔料の製造方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法により得られる、薄片状コレステリック多層顔料。
【請求項16】
10〜50μmの範囲内の平均粒度および2〜10μmの厚さを特徴とする請求項15記載の薄片状コレステリック多層顔料。
【請求項17】
請求項15または16記載の少なくとも1種の多層顔料を含有する組成物。
【請求項18】
請求項15または16記載の少なくとも1種の多層顔料を含有する塗料。
【請求項19】
効果ラッカー、効果着色料または効果シートから選択されている、請求項18記載の塗料。
【請求項20】
車両および車両付属品の分野における、EDV、余暇、スポーツおよび遊戯の分野における、偏光子またはフィルターのような光学的構成部品としての、化粧品、織物、皮革または装身具の領域における、進物用商品の領域における、筆記用具におけるまたは眼鏡フレームへの、建築の分野における、家庭用品の分野におけるならびにあらゆる種類の印刷製品におけるならびに着色料およびラッカーの製造のための、請求項15または16記載の多層顔料または請求項1から8までのいずれか1項記載の積層材料の使用。
【請求項21】
物品の模造困難加工のための請求項15または16記載の多層顔料の使用。
【請求項22】
実用品の塗装のためのまたは車両のラッカー塗装のための請求項17記載の組成物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−102037(P2011−102037A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282240(P2010−282240)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【分割の表示】特願2000−599836(P2000−599836)の分割
【原出願日】平成12年2月17日(2000.2.17)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】