説明

コロイド洗浄システム

洗浄処方物、方法、およびシステムは有効で、温和で、無害である。該洗浄処方物の実施形態は、脂肪酸、鹸化剤、水質調節剤、溶媒、非イオン性界面活性剤、およびアニオン性界面活性剤を含む。一部の実施形態はまた、場合によって、添加剤を含む。実施形態は、コンクリートを洗浄するのに特に有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年4月22日に出願された米国仮特許出願第60/673,855号の利益を主張し、その開示はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。本出願は、2006年3月22日に出願された、代理人事件整理番号No.ONLG.002Aを伴う、「コロイド洗浄システム」と発明の名称を付けられた米国特許出願第11/ 号に対する優先権を主張し、その開示はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、一般に、洗浄処方物に関し、特には、コロイド洗浄処方物、方法、ならびにコンクリート表面および他の洗浄可能な表面のためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
クレンザー、石鹸、洗浄剤、および一般向けに利用できる洗浄化学品は、現実に酸性であり、大部分はまた、環境に損傷を与える、および/またはヒトに有害である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
洗浄処方物、方法、およびシステムは、効果的で、穏やか、かつ無害である。洗浄処方物の実施形態は、脂肪酸、鹸化剤、水質調節剤、溶媒、非イオン性界面活性剤、およびアニオン性界面活性剤を含む。一部の実施形態はまた、場合によって、1種以上の添加剤を含む。実施形態は、コンクリートを洗浄するのに特に有効である。
【0005】
一部の実施形態では、約25%から約50%の脂肪酸;約15%から約25%の鹸化剤;約4%から約16%の水質調節剤;約12%から約24%の溶媒;約8%から約32%の非イオン性界面活性剤;および約1%から約6%のアニオン性界面活性剤を含む洗浄処方物が提供される。一部の実施形態において、該処方物は、約30%から約40%の脂肪酸;約17%から約20%の鹸化剤;約6%から約10%の水質調節剤;約16%から約20%の溶媒;約14%から約20%の非イオン性界面活性剤;および約2%から約4%のアニオン性界面活性剤を含む。一部の実施形態において、該脂肪酸は、タル油脂肪酸を含む。一部の好ましい実施形態において、該タル油脂肪酸は、高タル油ロジン含有量を有する。一部の実施形態において、該鹸化剤は、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを含む。一部の実施形態において、該水質調節剤は、カチオン性セルロースポリマーを含む。一部の好ましい実施形態において、該カチオン性セルロースポリマーは、ポリクオタニウム−4側鎖でグラフトされたセルロース骨格を含む。一部の実施形態において、該非イオン性界面活性剤は、オクチルフェノールエトキシレートを含む。該アニオン性界面活性剤は、アルキルナフタレンスルホネートを含む。一部の実施形態は、水をさらに含む。一部の実施形態は、ラノリン、ココナッツ油、および香料からなる群から選択される1種以上の物質をさらに含む。本明細書で使用されるように、「a」は、「少なくとも1つ」もしくは「1つ以上」を意味し、列挙されるパーセンテージは、列挙される成分の「少なくとも1つ」もしくは「1つ以上」の総計である。
【0006】
物品の少なくとも一部を、約25%から約50%の脂肪酸;約15%から約25%の鹸化剤;約4%から約16%の水質調節剤;約12%から約24%の溶媒;約8%から約32%の非イオン性界面活性剤;および約1%から約6%のアニオン性界面活性剤を含む処方物と接触させることを含む、物品を洗浄する方法がまた、提供される。一部の実施形態において、該洗浄処方物は、水で希釈される。一部の実施形態は、該物品の少なくとも一部を機械的にごしごし洗うことをさらに含む。一部の実施形態において、該物品は、コンクリート表面を含む。
【0007】
約25%から約50%の脂肪酸;約15%から約25%の鹸化剤;約4%から約16%の水質調節剤;約12%から約24%の溶媒;約8%から約32%の非イオン性界面活性剤;および約1%から約6%のアニオン性界面活性剤を含む洗浄処方物;および物品の少なくとも一部を該洗浄処方物と接触させるための指示を含む物品を洗浄するシステムがまた提供される。一部の実施形態は、該洗浄処方物を該物品の少なくとも一部に適用するための手段をさらに含む。一部の実施形態は、該物品の少なくとも一部を機械的に洗浄するための手段をさらに含む。
【0008】
約36%の脂肪酸;約18%の2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール;約8%のカチオン性セルロースポリマー;約18%の大豆油脂肪酸メチルエステル(methyl soyate);約16%のオクチルフェノールエトキシレート;および約3%のアルキルナフタレンスルホネートを含む洗浄処方物がまた提供される。
【0009】
物品の少なくとも一部を洗浄するための処方物の使用であって、該処方物が約25%から約50%の脂肪酸;約15%から約25%の鹸化剤;約4%から約16%の水質調節剤;約12%から約24%の溶媒;約8%から約32%の非イオン性界面活性剤;および約1%から約6%のアニオン性界面活性剤を含む、使用がまた提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、洗浄処方物、および該処方物を使用する方法およびシステムに関する。開示された処方物の実施形態は、温和な条件下で油類および/または土壌類を除去することにおいて特に有効であり、その結果、多くの洗浄用途に有用である。該処方物の好ましい実施形態は、向上された湿気特性を呈し、これにより小さい孔、割れ目、および/または空所(space)の洗浄を改善する。一部の実施形態は、例えば、石油および/または生物由来の油類の長い炭素鎖を含む化合物を洗浄するために特に有用である。一部の実施形態は、体液、例えば、血液、尿、リンパ液、膿など、例えば、脂肪、炭水化物、タンパク質、および当該技術分野で公知な他の成分を含む、を洗浄するために有用である。該洗浄処方物の実施形態は、居住および商業環境の両方においてコンクリートを洗浄するために有用である。実施形態は、自然石、大理石、花崗岩、ソープストーン、合成石、セラミック、タイル、および/またはテラゾを洗浄するために有用である。以下により詳しく検討されるように、該洗浄処方物の好ましい実施形態は、アルカリ性であり、その結果、コンクリートおよび/またはセメントをエッチングしたり、溶解したりしない。金属および蛍光器具を洗浄するための該処方物の実施形態を使用することにおいて、油汚染された土壌への思わぬ流出がまた、該処方物がそれからの油を溶解し、その結果、土壌改善などにおいて有用であることが見出されることを示した。一部の実施形態は、以下:ハンドクリーナー、洗濯物洗浄向上剤、ファブリック洗浄剤、カーペット洗浄剤および/または汚れ洗浄剤、臭気除去剤、宝石洗浄剤(真珠および/またはオパールを洗浄することを含む)、グリース洗浄剤、オーブン洗浄剤、タイル洗浄剤、グラウト洗浄剤、スカム除去剤、石灰除去剤、自動車用ホイール洗浄剤、エンジン脱グリース剤、RV車洗剤、ガラス繊維ボート洗浄剤、工業用床洗浄剤およびワックスストリッパー、脱脂剤、自動車修理部分および部品洗浄剤、車洗剤、ボート/船舶洗浄剤、ビルジ洗浄剤、ディーゼル洗浄剤、油漏れ/流出清浄、防火材料、土壌改良剤、型修正剤、抗座瘡皮膚クレンザーおよび/または処置剤、耳垢剥離剤/乳化剤、抗菌剤、および/または殺虫剤、の1つ以上である。
【0011】
該洗浄処方物の実施形態は、脂肪酸、鹸化剤、水質調節剤、溶媒、および1種以上の界面活性剤を含む。一部の実施形態はまた、場合によって、他の溶媒および/または添加剤、例えば、ラノリンおよび/またはココナッツ油(ココナッツバター)などの皮膚軟化剤を含む。一部の実施形態は、香料を含む。一部の好ましい実施形態におけるこれらの成分の比率は、表Iに与えられる。ラノリンおよび/またはココナッツ油は、一部の実施形態において重量で該処方物の0から約4%が含まれる。該処方物の実施形態は、約10から約11を含む、約9から約13のpHを有する。該処方物の好ましい実施形態は、石鹸および/または洗浄剤(detergent)は含まない。該処方物の実施形態は、特に、有機土壌および有機物質の溶解、乳化、および/または分散において有効である。
【0012】
【表1】

【0013】
「コロイド」の用語は、本明細書において、電気的に荷電され、絶え間のないランダムな動きの中で互いに反発する超顕微鏡的粒子といわれるのみならず、その通常の意味で使用される。典型的には、コロイドは、超遠心分離の利用によって密度に基づいて分離可能である。
【0014】
好適な脂肪酸の例は、当該技術分野において公知であり、任意の好適な源からの脂肪酸、例えば、植物由来、動物由来、タル油脂肪酸類、タル油ロジン酸類、タル油ロジンなどがある。一部の実施形態において、該脂肪酸は、約10から約30個の炭素原子、好ましくは約12から約20個の炭素原子を有し、飽和、モノ不飽和、および/またはポリ不飽和脂肪酸を含む。不飽和脂肪酸は、シスおよび/またはトランスの二重結合を有する。一部の実施形態は、三重結合を有する脂肪酸を含む。好ましい脂肪酸は、タル油脂肪酸であり、場合によって、タル油ロジンおよび/またはタル油ロジン酸類を含み、Arizona Chemical(Jacksonville,FL)からSylvatal(登録商標)およびSylfat(登録商標)として市販されている。タル油は、主としてパルミチン酸、オレイン酸、およびリノール酸を典型的に含む。タル油ロジンは、約0%から約35%で存在する。好適なタル油脂肪酸は、Arizona Chemical(Jacksonville、FL)からSylvatal(登録商標)D30LRとして市販されており、高タル油ロジン類含有量を有するタル油脂肪酸を含む。混合物もまた、好適である。好適な脂肪酸の一部の実施形態は、下記に検討される鹸化剤と混合される場合、実質的に凝集しない。
【0015】
好適な鹸化剤は、当該技術分野において公知である。好ましい鹸化剤としては、アミノアルコール、例えば、2−アミノ−1−ブタノール(AB(登録商標),Dow Chemical,Midland,MI)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD(商標),Dow Chemical,Midland,MI)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP(商標),AMP(商標)−95,Dow Chemical,Midland,MI)、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール(AEPD(登録商標),Dow Chemical,Midland,MI)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS AMINO(登録商標),Dow Chemical,Midland,MI)、エタノールアミン類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。一部の好ましい実施形態において、該鹸化剤は、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP(商標)−95)である。
【0016】
好適な界面活性剤としては、当該技術分野において公知な非イオン性、アニオン性、および/またはカチオン性界面活性剤などがある。好適な非イオン性界面活性剤としては、ポリエトキシレート類、ポリエーテルアルコール類、分岐第二級アルコールエトキシレート類(Tergitol(登録商標)TMNシリーズ,Dow Chemical,Midland,MI)、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー類(Tergitol(登録商標)Lシリーズ,Tergitol(登録商標)XD,XH,およびXJ,Dow Chemical,Midland,MI)、ノニルフェノールエトキシレート(Tergitol(登録商標)NPシリーズ,Dow Chemical,Midland,MI)、オクチルフェノールエトキシレート類(Toriton(登録商標)Xシリーズ,Dow Chemical,Midland,MI)、第二級アルコールエトキシレート類(Tergitol(登録商標)15−Sシリーズ,Dow Chemical,Midland,MI)、グリコールエステル類、トリグリセリドエトキシレート類、アルカノールアミド類、ソルビタンエステルエトキシレート類、直鎖および分岐アルコールアルコシキレート類、脂肪アルコールエトキシレート類、ブロックコポリマー生成物類、およびこれらの組み合わせが挙げられる。一部の好ましい実施形態において、該非イオン性界面活性剤は、オクチルフェノールエトキシレート(Triton(登録商標)X)を含む。
【0017】
好適なアニオン性界面活性剤としては、有機カルボキシレート類、スルホスクシネート類、スルホネート類、サルフェート類、および/またはホスホネート類などがある。好ましい実施形態としては、アルキルナフタレンスルホネート(例えば、Petro(登録商標),Akzo Nobel,Chicago,IL)、アルキルベンゼンスルホネート、およびα−オレフィンスルホネートなどがある。一部の好ましい実施形態は、リン化合物を含まない。一部の好ましい実施形態において、該アニオン性界面活性剤は、アルキルナフタレンスルホネート(Petro(登録商標))を含む。
【0018】
好適なカチオン性界面活性剤としては、有機アンモニウム化合物およびピリジニウム化合物があり、脂肪族アミン類、第四級アミン類、および/またはエステルアミン類を含む。一部の実施形態において、該脂肪族アミン類は、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、および/またはジアミンである。一部の好ましい実施形態において、該脂肪族アミンは、Cから約C22である。第四級アミンの好ましい実施形態は、開示された脂肪族アミン類の第四級化バージョンである。
【0019】
好ましい溶媒は、当該技術分野において公知であり、例えば、水性溶媒、アルコール溶媒、有機溶媒、およびこれらの組み合わせがある。好ましい溶媒としては、有機溶媒などがある。一部の好ましい実施形態において、該溶媒は、天然有機溶媒、例えば、エステル交換反応化植物油である。一部の好ましい実施形態は、大豆油のエステル交換反応によって生成される大豆油アルキルエステルを使用する。好ましい溶媒としては、大豆油メチルエステルおよび/または大豆油エチルエステルなどがある。大豆油メチルエステルは、例えば、DESOL(商標)(DESOL Inc.,San Diego,CA)として市販されている。
【0020】
好適な水質調節剤としては、当該技術分野で公知であるカチオン性ポリマーなどがある。例としては、ポリクオタニウム化合物類、カチオン性セルロースポリマー類、カチオン性グアー類、カチオン性デンプンポリマー、カチオン性グラフトおよび/またはブロックコポリマー、組み合わせなどがある。好適なポリクオタニウム化合物類は、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウム)化合物であり、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10、および/またはより高いポリクオタニウム化合物などがある。好適なカチオン性セルロースポリマー類としては、セルロース骨格を含む化合物があり、例えば、ポリクオタニウム側鎖がグラフトされた、セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Celquat(登録商標),National Starch,Bridgewater,NJ)などがある。好適なカチオン性グアーとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウム化合物(AquaCat(登録商標),Hercules,Wilmington,DE)などがある。一部の好ましい実施形態において、水質調節剤は、カチオン性セルロースポリマーを含む。水質調節剤は、金属イオン封鎖剤のみでなく追跡剤としても作用すると考えられる。
【0021】
一部の実施形態は、当該技術分野において公知な独立して選択される1種以上の添加剤、例えば、香料、皮膚軟化剤、ラノリン、ココナッツ油、染料、顔料、消泡剤、粘度調整剤、保存剤、研磨剤などを含む。一部の実施形態において、該処方物の成分は、実質的な凝集または沈殿が攪拌および/または放置の際に生じないように選択される。
【0022】
使用において、該処方物は、洗浄されるべき物品と接触させられる。該処方物の実施形態は、一部の実施形態ではまた、例えば、特に困難な洗浄用途において、希釈されないで使用されるが、典型的には、使用前に水または他の溶媒を用いて希釈される。希釈の程度は、具体的用途に依存する。一部の実施形態において、該希釈は、約1:1から約30:1、好ましくは約5:1から約20:1である。述べられた全ての希釈は、容量基準であり、該処方物の容量を2番目の値としている。他に特記されない限り、該希釈剤は水である。一部の好ましい実施形態において、該処方物は、冷水および/またはやや冷たい水もまた他の実施形態、例えば、繊細な表面および/または熱に敏感な物品を洗浄することにおいて有用であるが、温水および/または熱水を用いて希釈される。一部の実施形態において、該処方物は、当該技術分野において公知な手段、例えば、ミキシングヘッドおよび/またはホース端部ミキサーを備えたアプリケーターを使用して適用の直前に希釈される。一部の実施形態において、該処方物は、例えば、当該技術分野で公知なスプレーアプリケータおよび/または圧力洗浄機を使用して、圧力下で吹き付けられる。一部の実施形態において、該処方物は、空所または容量を処理するために霧化される。一部の実施形態において、洗浄される該物品の少なくとも一部が、典型的には水で希釈される該処方物に浸漬される。スポットまたは局所処理が、一部の用途、例えば、洗濯物およびカーペット洗浄において使用される。該処方物の洗浄特性は、湿らすこと、溶解、分散、および/または乳化の組み合わせから生じると考えられる。
【0023】
一部の好ましい実施形態において、該物品はまた、当該技術分野において公知な方法、例えば、ブラシ、ほうき、洗浄パッド、研磨剤、これらの組み合わせなどを使用して該洗浄処方物と接触している間に、機械的に洗浄される。その具体的な方法は、当該技術分野において公知な要因、例えば、洗浄される物品の特性、除去される土壌または汚染物質の量などに依存する。当業者であれば、機械的洗浄が、汚染物質で負荷された表面、または表面近くで該洗浄処方物を新しい洗浄処方物で置き換えるだけでなく、表面上の汚染物質を物理的に除去するために役立つことを理解するであろう。一部の実施形態において、該機械的作用はまた、該洗浄処方物において該汚染物質を分散させることを補助する。該機械的洗浄は、手動および/または自動である。一部の実施形態において、機械的洗浄装置はまた、洗浄される該物品に該洗浄処方物を適用するために構成される。他の実施形態において、超音波エネルギーが、該洗浄を補助するために使用される。
【0024】
該処方物の実施形態は、凝固点から沸点までの温度条件の範囲下で使用できる。該処方物の好ましい実施形態は、光活性ではない。
【0025】
該物品または表面が洗浄されると、典型的には、残留汚染物質および/または洗浄処方物を除去するためにすすぎ洗いされる。場合によって、該物品は、当該技術分野において公知な手段、例えば、空気などの気体を吹き付けること、真空にすること、熱すること、凍結乾燥すること、吸着剤と接触させること、スクイージーで拭き取ること、これらの組合せなどによって乾燥される。
【0026】
希釈されない該処方物はまた、潤滑剤として有用である。無毒性であるので、医療装置、外科装置、食品処理機械、および、無毒性物質が好ましい他の装置もしくは機械の潤滑に特に適している。
【実施例】
【0027】
実施例1
該処方物の好ましい実施形態は、下記の表IIにおいて与えられ、本明細書において「Like New(新しいような)」と呼ばれる。該成分は1000ガロン(3,785L)槽において混合される。
【0028】
【表2】

【0029】
Celquat(登録商標)H−100は、櫛様構造でグラフトされたポリクオタニウム−4側鎖を有するセルロース骨格(ヒドロキシエチルセルロース)を有する。Triton(登録商標)X−45は、エトキシレート単位が約4.5のエトキシレート単位の平均を含むオクチルフェノールエトキシレートである。Triton(登録商標)X−114は、エトキシレート単位が約7.5のエトキシレート単位の平均を含むオクチルフェノールエトキシレートである。Petro(登録商標)22は、ナトリウムアルキルナフタレンスルホネートおよび非イオン性界面活性剤の独自仕様の混合物である。
【0030】
「Like New」処方物は、アルカリ性、無毒性、7日以内の生分解性であり、コロイド特性を有する。該処方物は、7つの別個の化学品で構成され、これらの一部は12.5以上のpHを有する。表IIの該処方物は、希釈前に約10.5のpHを有する。
実施例2
実施例1の該処方物「Like New」を、洗浄混合物で満たした回転スクラバー機に搭載された、水および流体容器を使用して、5:1に希釈した。該機は、1.5馬力のモータを有し、17インチ(43cm)高研摩性ポリカーボネートブラシ(パッド)を備えていた。コンクリート表面には、油とタイヤの汚れがあった。該洗浄処方物を該コンクリート表面に適用し、該表面に汚れが実質的に無くなるまで該表面をごしごし洗いした。該表面を清浄な水ですすぎ洗いし、次いで、過剰の水を除去するためにスクイージーで拭き取った。該表面を湿式/乾式真空で、真空処理し、次いで、乾燥させた。真空処理は、該コンクリートの孔から残留処方物を除去し、その結果封止剤、塗料などの付着を防止することができると考えられる。次いで、液体ポリマー封止剤を該洗浄された表面上に吹き付けた。
実施例3
実施例1をスクイージーでごしごし洗いするステップまで繰り返し、堅い泡を形成した。該泡を、水を吹き付けることによって破壊した。該ポリカーボネートブラシをより軟らかいナイロンブラシに換え、該コンクリート表面を再度ごしごし洗いした。該表面をすすぎ洗いし、スクイージーで拭き取り、真空処理し、上記のように封止した。添加された水は該コンクリートの孔の中への該処方物の浸透を改善し、ブラッシングが該孔を洗い流し、それにより改善された洗浄を提供すると考えられる。一部の場合には、封止された該表面を、コンクリート層で重ねて吹き付けした。
実施例4
実施例1の該処方物(「Like New」)の物理的分析は、以下の結果であった。
【0031】
【表3】

【0032】
実施例5
硬水安定性
硬水原液の調製:20グレーン硬水原液を、酢酸カルシウム二水和物(Ca(C・2HO,分析に基づく)0.40±0.005g、および分析試薬硫酸マグネシウム七水和物(MgSO・7HO,分析に基づく)0.28±0.005gを沸騰させた蒸留水1Lに溶解して調製した。
【0033】
手順:3個の清浄な50mlメスシリンダーに「Like New」の25%(V/V)水溶液5mLを加えた。各メスシリンダーに硬水原液45mLを加えた。得られた各溶液をよく混合し、25±5℃(77±0°F)で24時間放置し、その後各々を沈殿について調べた。メスシリンダーを5回反転することによって各溶液を攪拌し、それらの濁度を、シリカ試験を使用するOrbeco−Hellige濁度計を使用して測定した。試験結果を平均した。
【0034】
【表4】

【0035】
実施例6
低温安定性
「Like New」の約50mLを試験管に注ぎ、−18±5℃(0±9°F)に約1時間で冷却した。次いで、該化合物を室温に戻させた。試験管を5回反転後、該処方物を均一性について調べた。
【0036】
【表5】

【0037】
実施例7
リン酸塩に対する分析
標準リン酸塩試験を以下のように行った。実施例1の処方の10.000gの試料を陶器またはシリカ蒸発皿に量りとった。該試料を、可燃性物質の大部分が燃え尽きるまで低温ガス炎の上で穏やかに燃焼させ、次いで、マッフルファーネスに550℃以下で10から15分間で移した。得られた残留物は必ずしも炭素がなくなっていなかった。該残留物を冷却し、次いで、濃HCl 10mLを加え、該混合物を400mLビーカーに移した。溶液の容量を水を使用して約100mLにした。該溶液は、少なくとも10mLの濃HClの過剰を含む。該ビーカーを時計皿で蓋をし、ガラス状タイプのリン酸塩の存在下で30から60分間沸騰させた。該溶液を室温に冷却し、水で200mLに希釈し、最初50%NaOH、次いで0.5および/または0.01NのNaOHを使用して、pH4.3に調整した。一部の場合に、得られる溶液を冷却し、温度を30℃より低く維持した。該溶液を、NaOH溶液を用いてpH8.8の終点まで滴定した。Pとしてのリンの総パーセントは、(T×N×7.098)/(試料の重量)であり、ここでNは該滴定において使用されるNaOHの規定度であり、Tは該滴定において使用されるNaOH溶液の容量である。
実施例8
熱安定性
実施例1の処方物(「Like New」)の50mL試料を50mLメスシリンダーに入れ、次いで、栓をした。該メスシリンダーを60±2℃(140±3°F)の水浴中に6時間置いた。該処方物の少なくとも30mLを表面下に沈めた。
【0038】
【表6】

【0039】
実施例8
乳化性
実施例1の処方物の25%(V/V)水性混合物の10mL試料を、ガラス栓をされる50mLメスシリンダーに入れた。洗浄溶媒(Mil−P−D−680タイプ2)の30mL試料を加えた。メスシリンダーの10回の反転、次いで激しい15秒の振とうによって乳濁液を形成した。乳濁液を5分間放置させ、該試料を再び15秒攪拌した。得られた乳濁液を6時間放置させた。6時間の期間の最終時点で油と水との層化について調べた。
【0040】
【表7】

【0041】
実施例9
燃焼性
実施例1の処方物の試料(「Like New」)を蓋のないカップ中に置き、沸騰させた。火炎を沸騰している液体に接触させた。
【0042】
【表8】

【0043】
実施例10
生分解性
実施例1の処方物(「Like New」)の生分解性を対照としてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の標準溶液を使用する標準試験方法(Journal of the Water Pollution Control Federation)を使用して評価した。両試料の濃度は、酵母抽出物を含むB.O.D希釈水において20ppmであり、下水を用いてインキュベートした。フラスコを1週3期間継代培養して、該生物が該化合物に順応することを確実にした。
【0044】
SDSの分解を通常のメチレンブルー試験によって求めた。「Like New」の分解をJournal of Water Pollution and Controlに記載されているように求めた。
【0045】
【表9】

【0046】
実施例11
表面張力
「Like New」の表面張力を25℃で29.5ダイン/cmで測定した。「Like New」/水道水の比1/1625は、25℃で36ダイン/cmであり、「Like New」の連続的に希釈された溶液の表面張力をプロットすることによって求めた。
実施例12
淡水または海水性能
淡水および海水性能を標準米国連盟試験方法(standard U.S.Federal test)を使用して評価した。
【0047】
手順1 実施例1の処方物(「Like New」)の10mL試料を200mL丸底フラスコ中で10mLの未処理原油(比重23±0.5)と混合し、該混合物を10秒間激しく振とうした。海水の150mL試料を第一の200mLメスシリンダーに入れ、淡水水道水の150mL試料を第二の200mLメスシリンダーに入れ、各メスシリンダーに「Like New」および原油の混合物5mLを加え、次いで栓をした。各メスシリンダーの内容物を5回反転することによって混合し、該メスシリンダーを室温で1時間放置させた。メスシリンダーの表面を遊離の原油について目視で調べた。原油の任意に利用できる浮遊粒子を、ガラス攪拌棒を使用して1×2ガラススライド上に一様に薄く塗布し、次いで淡水水道水または海水で1分間すすぎ洗いした。油の全ての痕跡は水中に消散させるべきである。該処方物は試験に合格した。
【0048】
手順2 アルミニウム合金(2024,Fed.Spec.QQ−A−250/4)およびマグネシウム合金(AZ318またはより高い,Fed,Spec.QQ−M−44)の4インチ×6インチの1枚のシート各々をトリクロロエチレン(technical,Fed.Spec.O−T−634)で完全に洗浄し、重さを量った。各シートの片面に40ウエート機械油およびカーボンブラックの混合物で均一に被覆し、改善された視感度を得、各シート上の油量を測定するために重さを量った。各シートを、油面を上にして水平表面上に置き、完全に濡れるまで1部の「Like New」を7部の水道水で希釈した混合物で吹き付けた。5分の滞留時間後、各シートを淡水水道水の穏やかに攪拌されたすすぎ洗い槽に5分間浸し、次いで150°Fで10分間オーブン乾燥した。各シートを除去された油の量を求めるために再度重さを量り、パーセントとして表した。油の実質的に全てが除去された。
実施例13
毒性
環境的毒性は見られなかった。
【0049】
経口毒性 268g(範囲256〜280g)の平均体重を有する18匹のオスのLong−Evansラットを各6匹の3つの比較群に分けた。群1に100g体重当たり1mLの「Like New」の単回投与を胃管によって投与した。群2に100g体重当たり0.5mLの「Liek New」の単回投与を胃管によって投与した。対照群としての役目をする群3に100g体重当たり1mLで、生理学的食塩水1mLの単回投与を胃管によって投与した。ラットを高くしたスクリーン底を備えた個別のケージに入れ、餌(Purina Laboratory Chow)および水を適宜与えた。動物を観察下に14日間飼い、その後重さを量り、検視解剖をした。14日の給餌後、さまざまな群のラットの平均体重の増加は以下の通りであった。
【0050】
【表10】

【0051】
さまざまな群間の体重増加の相違は統計学的に有意でなかった。「Like New」を投与されたラットのいずれにも有害または有毒な影響は全く見られなかった。試験および対照動物間で臓器の外観において著しい相違はなかった。
【0052】
皮膚毒性 平均体重2291g(範囲2134〜2416g)の12匹のオスのNew Zealand Whiteウサギを選択し、各6匹の2つの比較群に分けた。大きさ約2インチ×3インチの区域について各動物の中央背面の横方向領域上で毛を剃った。群の1つにおいて、毛を剃った区域の皮膚をそのままとし、他の群において鋭利器具で一連の浅く切り取ることによって薄く削った。ウサギを個々の金属ケージに入れ、実験過程にわたって餌および水を適宜与えた。次いで、「Like New」を計4日間毎日両群の毛を剃った区域に綿棒で塗った。該動物を塗布後最初の1時間の間は10分間隔で、その後は毎日2回観察した。該動物を最初の塗布後1週間観察下に置いた。ウサギのいずれにも有害な影響は見られなかった。実験過程にわたって全て体重が増加し(平均177g)、全ての点で正常に見えた。
実施例14
アクリルベースプラスチックスの応力ひび割れ
シートアクリルプラスチック(MIL−P−5425)の3個の試験品をオーブン中に90±2℃(194±4°F)で2時間吊るすことによってアニーリングした。アニーリング期間の終了時点で試験品の温度を最大1時間当たり27±5℃(49±9°F)で室温に下げた。次いで、アニーリングした試験品を使用前に室温で7日間調整した。各3個の試験品を片持ち梁としてセットし、注意深く平方インチ当たり3,000ポンドの外繊維応力まで応力を加えた。10分後、試験品を調べ、全くひび割れが起きていなかったことを確認した。試験品がまだ応力下にある間、約3/4インチ平方の綿の吸収性小片を該試験品の張力側で、直接支点の上方に置いた。「Like New」を注意深く綿小片に加え、該小片を必要に応じて追加的に加えることによって湿ったままを保った。24時間後、該試験品が依然として応力下にある間に、該綿小片を除去し、該試験品を水道水ですすぎ洗いして、ひび割れ、亀裂、または他の影響について再試験した。
【0053】
【表11】

【0054】
実施例15
大腸菌に関する課題研究
水中、実施例1の処方物(「Like New」)の5:1希釈物(V/V)を三つ組で試験し、Day0、Day1、およびDay3で評価した。該生成物と同時に、3個の品質対照試料(ブランク生成物、正の対照、負の対照)が試験された。課題生物(E.coli ATCC25922)を培養し、約1.0×10の最終濃度で該3個の生成物試料(三つ組)および正の対照に移した。課題生物をブランク生成物または負の対照に添加しなかった。代表部分を無菌的に各試験容器から移し、AOAC99114による計数のために二重にペトリフィルム上でインキュベートした。これらの最初の試料をDay0とし、インキュベーション前の濃度を表す。調査を周囲温度で行い、追加部分は、24時間(Day1)および72時間(Day3)後に無菌的に移した。該試験生物、すなわち大腸菌は、コロニーを数え、データを評価する前にペトリフィルム上で48時間増殖させた。
【0055】
データは、課題生物、すなわち大腸菌(E.coli)の増殖が、該「Like New」5:1の溶液の存在下で起こらないことを示した。正の対照は、遅いが顕著な増加を示したが、一方、Day0、Day1、およびDay3に試験された生成物の三つ組試料は、増殖を示さなかった。正の対照における大腸菌の増殖ならびにブランクおよび負の対照における増殖の不在は、試験の妥当性を立証した。追加的観察によれば、大腸菌課題生物は、「Like New」5:1溶液に1時間暴露後生存できないことが示される。
【0056】
他の市販されている洗浄製品、例えば、CLR(登録商標)(Jelmar,Skokie,IL)、Simple Green(登録商標)(Sunshine Makers,Inc.,Huntington Harbour,CA)、およびOxiClean(登録商標)(Orange Glo International,Littleton,CO)は、役割の一部を達成するが、開示された処方物の好ましい実施形態の多数の使用に及ばない。例えば、好ましい実施形態は、大部分の水洗い可能な表面を洗浄および/または脱脂するのに有用である。例としては、コンクリート、アスファルト、タール基礎材料、天然石、大理石、花崗岩、テラゾ、家禽、卵、鉄道レールおよび枕木、下水管、皮革、オーブン、ストーブ、タイル、グラウト、カーペット、ファブリック、ファブリック汚れ、洗濯物、土壌、内外航空機部品、塗装表面(ラテックス塗料を軟化し得る)、動物の囲い、プラスチック、Plexiglas(登録商標)、ガラス繊維、金属などの組合せが挙げられる。一部の好ましい実施形態はまた、乗物、車、ボート、および床からのワックスの洗浄およびストリッピングに有用である。一部の実施形態は、原油および/または石油精製品用の貯蔵タンクを洗浄するために有用である。一部の実施形態は、床材および/またはタイル、例えばリノリウム、ビニル床材などを張るために使用される種類のマスチック樹脂を乳化するか、または剥がす。一部の実施形態は、錆および/または腐食金属表面を洗浄する。
【0057】
上記で検討されたように、一部の好ましい実施形態において、該処方物は、使用前に、例えば水で希釈される。本明細書で使用されるように、「処方物」という用語はまた、希釈された実施形態も指す。該希釈物は、単に指針として与えられる。当業者であれば、一部の用途では、多かれ少なかれ濃縮された溶液が使用され、このような溶液もまた本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0058】
一部の洗浄用途では、該処方物は、当該技術分野において公知な他の洗浄製品と組み合わせて使用される。例えば、該処方物の実施形態は、塩素および/または酸素漂白剤と一緒に洗濯洗浄剤として有用である。当該技術分野で公知な他の添加剤もまた、洗濯用途、例えば、硬水軟化剤、石鹸、洗浄剤、脱臭剤などにおいて有用である。他の実施形態において、該処方物の実施形態は、洗濯洗浄剤として単独で使用され、汚れ、土壌、ボディオイル(body oil)、臭気などの除去に有効である。
【0059】
一部の実施形態は、空気中に浮遊する、および表面に存在する両方の細菌を殺傷する。一部の実施形態は、成人の座瘡を含む座瘡を処置するようにみえる。油の除去と組み合わされた抗菌効果は、この活性に少なくとも一部関与していると考えられる。一部の実施形態では、カビおよび/または白カビ、それらの胞子を殺傷し、および/または胞子の発芽を防止する。「Like New」を使用する処置は、接触10秒以内で生存するカビ胞子の約50%まで、30分以内で99%、60日後にカビ再生がない状態に殺傷することが見出された。これらの用途の一部の実施形態は、約5から10:1の希釈物を使用する。一部の実施形態において、影響を受けた区域は、例えば、空気ダクトにおいて、および壁におけるスタッド空洞に関して希釈された該処方物を用いて霧化される。他の実施形態において、影響を受けた表面は、希釈された該処方物を用いて吹き付けられる、および/または飽和される。
【0060】
さらに、開示された処方物の実施形態は、例えば、皮膚および毛穴から過剰の油を、例えば、約5から15:1の希釈物で除去するために該皮膚を安全に洗浄する。例えば、ラノリンおよび/またはココナッツ油の任意の皮膚軟化剤を含む実施形態は、これらの添加剤の保湿作用のために皮膚の洗浄に特に有用である。一部の実施形態は、例えば、約10から15:1に希釈されて、耳垢を分解する。実施形態はまた、例えば、約8から9:1の希釈物で皮膚を洗うことによって、あるいは、約10から12:1の希釈物で髪を洗うことによって、疥癬、しらみ、のみ、ダニなど処理するのに有用である。この処理は、ヒト、および例えば、犬および猫などの他の動物において有用である。該処方物の実施形態はまた、動物、植物、および/または表面上の家庭、商業、および/または農業用途において虫、他の節足動物などに対する殺虫剤の効果もある。一部の実施形態において、処理された物品または表面は、軟らかい物質、例えば、ファブリック、マットレス、室内装飾品などである。例としては、蟻、セイヨウシミ、アブラムシ、ナンキン虫、しらみ、疥癬、ダニ、のみなどがある。
【0061】
一部の実施形態はまた、家畜類、ペット、海洋生物、水性生物などに安全である。従って、一部の用途において保護衣は不要である。一部の実施形態は、土壌改善、および/または、例えば、湖、池、および/または川の淡水の集まった所の汚染除去において有用である。このような実施形態において、水路への該洗浄処方物の流出液もまた、安全である。同様に、これらの実施形態の廃棄は、安全問題を実質的に起こさない。
【0062】
一部の実施形態は、例えば、約5から12:1に希釈されて、臭い、例えば、ペット、タバコ、およびヒトの排出臭を中和する。約5:1の希釈物が、スカンク臭の除去に有効である。
【0063】
一部の実施形態は、空気流清浄(空気清浄)のために有用である。一部の実施形態において、該処方物は、水で約10から20:1に希釈され、該溶液が空気流中へ霧化される。一部の実施形態において、該霧は、フィルターまたは他のトラップを使用して下流で除去される。該霧化方法はまた、空気ダクト、換気ダクト、HVACシステムなどを洗浄するために有用である。一部の実施形態は、酸および/または酸性ガスを効果的に中和する。一部の実施形態では、効果的に、火を鎮圧し、再発火を防止する。
【0064】
好ましい実施形態は、本出願の出願日まで、Propisition65のもとでカリフォルニア州におけるか、または1986年のカリフォルニア州安全飲料および水条例のもとで、有害としてリストされた成分を含まない。
【0065】
表IIIは、さまざまな用途のための水における実施例1(「Like New」)の処方物の典型的な希釈を示す。
【0066】
【表12】

【0067】
表III
特定の実施形態について述べてきたが、これらの実施形態は、実施例のみによって提示され、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者であれば、本明細書において記載される処方物、方法、およびシステムが、さまざまな他の形態において具体化され得ることを理解するであろう。さらに、本明細書において記載される処方物、方法、およびシステムの形態におけるさまざまな省略、置換および変更が、本開示の精神から逸脱することなくなされ得る。添付の請求項およびこれらの同等物は、このような形態または修正に及ぶことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約25%から約50%の脂肪酸;
約15%から約25%の鹸化剤;
約4%から約16%の水質調節剤;
約12%から約24%の溶媒;
約8%から約32%の非イオン性界面活性剤;および
約1%から約6%のアニオン性界面活性剤
を含む洗浄処方物。
【請求項2】
約30%から約40%の脂肪酸;
約17%から約20%の鹸化剤;
約6%から約10%の水質調節剤;
約16%から約20%の溶媒;
約14%から約20%の非イオン性界面活性剤;および
約2%から約4%のアニオン性界面活性剤
を含む、請求項1に記載の処方物。
【請求項3】
前記脂肪酸が、タル油脂肪酸を含む、請求項1または2に記載の処方物。
【請求項4】
前記タル油脂肪酸が、高タル油ロジン含有量を有する、請求項3に記載の処方物。
【請求項5】
前記鹸化剤が、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項6】
前記水質調節剤が、カチオン性セルロースポリマーを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項7】
前記カチオン性セルロースポリマーが、ポリクオタニウム−4側鎖でグラフトされたセルロース骨格を含む、請求項6に記載の処方物。
【請求項8】
前記非イオン性界面活性剤が、オクチルフェノールエトキシレートを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項9】
前記アニオン性界面活性剤が、アルキルナフタレンスルホネートを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項10】
水をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項11】
ラノリン、ココナッツ油、および香料からなる群から選択される1つ以上の物質をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項12】
約36%の脂肪酸;
約18%の2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール;
約8%のカチオン性セルロースポリマー;
約18%の大豆油脂肪酸メチルエステル(methyl soyate);
約16%のオクチルフェノールエトキシレート;および
約3%のアルキルナフタレンスルホネート
を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の処方物。
【請求項13】
物品の少なくとも一部を請求項1〜12のいずれか一項に記載の処方物と接触させることを含む、物品を洗浄する方法。
【請求項14】
前記洗浄処方物が、水で希釈される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記物品の少なくとも一部を機械的にごしごし洗いすることをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記物品がコンクリート表面を含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の洗浄処方物;および
前記物品の少なくとも一部を前記洗浄処方物に接触させるための指示
を含む、物品を洗浄するシステム。
【請求項18】
前記洗浄処方物を前記物品の少なくとも一部に適用するための手段をさらに含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記物品の少なくとも一部を機械的に洗浄する手段をさらに含む、請求項17または18に記載のシステム。
【請求項20】
長い炭素鎖を含む化合物、例えば、石油および/または生物由来の油;または脂肪、炭水化物、タンパク質および当該技術分野で知られた他の成分を含む体液、例えば、血液、尿、リンパ液、膿など;ボディオイル;油漏れ/油流失;グリース;錆;または腐食金属の洗浄剤、
可洗な表面;居住および商業環境の両方におけるコンクリート;アスファルト;タール基礎材料;自然石;大理石;花こう岩;ソープストーン;合成石;セラミック、タイル;テラゾ;金属;プラスチック;Plexiglas(登録商標);ガラス繊維;塗装表面;蛍光器具;ファブリック;ファブリックのしみ;洗濯物;カーペットおよび/または汚点;皮革;宝石、真珠;オパール;炉;ストーブ;瓦;グラウト;自動車用ホイール;RV車;ガラス繊維ボート;工業用床;自動車修理および部品;車;ボート/船舶;ビルジ;ディーゼルエンジン;鉄道レールおよび枕木;内部および外部の航空機部品;原油および/または石油精製品用貯蔵タンク;下水管;土壌;家禽;卵;動物の囲い;手;皮膚;髪;空気流;空気;空気ダクト;換気ダクト;またはHVACシステムのための洗浄剤、
洗濯洗浄向上剤、
エンジン;または洗浄可能な表面のための脱脂剤、
浮きカス;または石灰の除去剤、
防火材料;火災抑制剤;または再着火予防剤、
ワックス;車両、車、ボートまたは床上のワックス;または例えば、リノリウム、ビニル床材などの床材および/もしくはタイルを張るために使用される種類のマスチック樹脂のストリッパー、
臭気の除去;またはスカンク、ペット、煙、もしくはヒトの排出臭気の除去、
抗座瘡皮膚クレンザーおよび/または処置、
耳垢剥離剤/耳垢乳化剤、
空気中に浮遊する、および表面上の両方の抗菌剤;カビおよび/または白カビの殺傷;カビおよび/または白カビ胞子殺傷;またはカビおよび/もしくは白カビ胞子の萌芽の予防、
家庭、商業、および/または農業の殺虫剤;蟻、セイヨウシミ、アブラムシ、ナンキン虫、シラミ、疥癬、ダニ、またはノミの殺虫剤;動物、植物、表面、または、例えば、ファブリック、マットレス、室内装飾品などの軟質材料などに使用するための殺虫剤、
疥癬、シラミ、のみ、ダニの処理、または、
酸および/もしくは酸性ガスの中和、
の少なくとも1つとしての請求項1〜12のいずれか一項に記載の処方物の使用。

【公表番号】特表2008−543979(P2008−543979A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507678(P2008−507678)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/010714
【国際公開番号】WO2006/115658
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(507349547)
【Fターム(参考)】