コンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋
【課題】クレーン等で吊り上げることにより、建設現場のコンクリートミキサーにコンクリート骨材工場で計量されたコンクリート骨材とセメントを混合状態で投入して、容易に最適な生コンクリートを製造することができるとともに、使用するまではセメントがセメント収納袋内に収納されているため品質低下を防止できるコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋の提供。
【解決手段】上部に開口部2が形成され底面中央部に排出口3が形成されたコンクリート骨材収納袋5と、排出口3を開閉することができる開閉手段6と、コンクリート骨材収納袋5に取付けられた吊りロープ7と、コンクリート骨材収納袋5に収納された所定量のコンクリート骨材10と、コンクリート骨材収納袋5に収納されたセメント収納袋8と、このセメント収納袋8に収納された所定量のセメント11と、セメント収納袋吊りロープ16とでコンクリート原料1を構成。
【解決手段】上部に開口部2が形成され底面中央部に排出口3が形成されたコンクリート骨材収納袋5と、排出口3を開閉することができる開閉手段6と、コンクリート骨材収納袋5に取付けられた吊りロープ7と、コンクリート骨材収納袋5に収納された所定量のコンクリート骨材10と、コンクリート骨材収納袋5に収納されたセメント収納袋8と、このセメント収納袋8に収納された所定量のセメント11と、セメント収納袋吊りロープ16とでコンクリート原料1を構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は現場で容易に生コンクリートを製造できるように輸送することができるコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場で使用する生コンクリートは生コン工場でコンクリートミキサー車に砂や砂利等のコンクリート骨材、セメント、水を計量して投入し、混錬しながら建設現場へ輸送しているため、輸送時間によって生コンクリートの品質の低下が生じるという欠点があるとともに、水を加えた生コンクリートの輸送であるため、重量が重く、輸送効率が悪いという欠点があった。
また、建設現場で生コンクリートを製造することも考えられるが、コンクリート骨材やセメントを計量しなければならず、最適な生コンクリートの製造が難しいという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、建設現場のコンクリートミキサーにコンクリート骨材工場で計量されたコンクリート骨材とセメントを混合状態で投入して、容易に最適な生コンクリートを製造することができるとともに、使用するまではセメントがセメント収納袋内に収納されているため品質が低下するのを防止でき、使用時にはクレーン等で吊り上げることにより、コンクリートミキサーに混合しながら投入することができるコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋を提供することを目的としている。
【0004】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋に収納された所定量のコンクリート骨材と、このコンクリート骨材が収納された前記コンクリート骨材収納袋内に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋と、このセメント収納袋内に収納された所定量のセメントと、前記セメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとでコンクリート原料を構成している。
【0006】
本発明は上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋内に所定量のコンクリート骨材が収納されたコンクリート骨材の上部に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられた所定量のセメントが収納されるセメント収納袋と、このセメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとでコンクリート原料の輸送袋を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0008】
(1)上部に開口部が形成され底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋に収納された所定量のコンクリート骨材と、このコンクリート骨材が収納された前記コンクリート骨材収納袋内に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋と、このセメント収納袋内に収納された所定量のセメントと、前記セメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとで構成されているので、コンクリート骨材収納袋に計量されたコンクリート骨材とセメントが収納されているので、建設現場で計量することなくコンクリートミキサーに投入して使用することができる。
したがって、最適な生コンクリートを効率よく確実に製造することができる。
【0009】
(2)前記(1)によって、セメントはコンクリート骨材とは別なセメント収納袋に収納されているため、セメントの品質が低下するのを効率よく阻止することができる。
【0010】
(3)前記(1)によって、吊りロープとセメント収納袋吊りロープをクレーン等のフックに係止させて吊り上げ、コンクリートミキサーの投入口で排出口を開放することにより、コンクリート骨材の落下によってセメント収納袋の底面が開口して、コンクリート骨材にセメントが混じりながら投入させることができる。
したがって、コンクリート骨材とセメントの混合も投入時に行なうことができる。
【0011】
(4)前記(1)によって、コンクリート骨材とセメントが別々になっているので、使用するまでに日数があっても品質が低下するのを防止することができる。
【0012】
(5)請求項2も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態より、本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1ないし図11に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はコンクリート骨材工場から生コンクリートを使用する建設現場へトラック等で輸送されるコンクリート原料で、このコンクリート原料1は上部に開口部2が形成され、底面中央部に排出口3となる排出筒4が形成されたコンクリート骨材収納袋5、このコンクリート骨材収納袋5の排出口3を開閉する開閉手段として、前記排出筒4の外周部に一部が縫着固定されたロープ6、前記コンクリート骨材収納袋5の排出口3を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋5の両側面にコ字状に縫着等によって取付けられた上部がループとなる吊りロープ7、7、前記コンクリート骨材収納袋5内に収納されるポリエチレン等の合成樹脂材製のセメント収納袋8とからなるコンクリート原料の輸送袋9と、このコンクリート原料の輸送袋9のコンクリート骨材収納袋5内にコンクリート骨材工場で計量されて収納された砂や砂利等のコンクリート骨材10と、このコンクリート骨材10が収納されたコンクリート骨材収納袋5内のコンクリート骨材10の上部に位置されるセメント収納袋8内にほぼ密封状態で収納された、コンクリート骨材工場で計量されたセメント11とで構成されている。
【0015】
前記セメント収納袋8は上下部が開口された筒状で、下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋本体12と、このセメント収納袋本体12にセメント11が収納された後、開口部13を閉じて使用時に前記吊りロープ7、7が係止されるクレーン14のフック15に係止されるループとなるように取付けられたセメント収納袋吊りロープ16とで構成されている。
【0016】
上記構成のコンクリート原料1はコンクリート骨材工場でコンクリート原料の輸送袋9のコンクリート骨材収納袋5内にコンクリート骨材10を計量して収納するとともに、このコンクリート骨材10が収納されたコンクリート骨材収納袋5内に下端部を折り曲げや重ね合わせで閉じたセメント収納袋8を位置させ、上部開口部13より計量されたセメント11を収納し、該セメント収納袋8の開口部13をセメント収納袋吊りロープ16で閉じるとともに、吊り下げられるようにする。
しかる後、コンクリート骨材収納袋5の内部にセメント収納袋吊りロープ16も収納して、あるいはセメント収納袋吊りロープ16を外に出して開口部2をロープ17等で閉じる。
【0017】
この状態でクレーン14のフック15にコンクリート骨材収納袋5の吊りロープ7、7を係止させてトラック18にコンクリート原料1を積み込んだり、トラック18よりコンクリート原料1を使用現場へ下ろしたりする。
使用する場合には、コンクリート骨材収納袋5の開口部2のロープ17を取外して開放する、あるいはそのままでコンクリートミキサー19のホッパー20へ供給するクレーン14のフック15に吊りロープ7、7とセメント収納袋吊りロープ16を係止させて吊り上げ、コンクリートミキサー19のホッパー20へ排出筒4を位置させ、開閉手段としてのロープ6を開放して排出口3を開放することにより、コンクリート骨材収納袋5内のコンクリート骨材10は排出筒4の排出口3よりホッパー20内へ落下供給されるとともに、コンクリート骨材10の排出によって、セメント収納袋8の下部の折り曲げや重ね合わせで閉じられていた部分が開放して、コンクリート骨材10に混じってセメント11がホッパー20へ排出される。
この時、コンクリート骨材収納袋5のコンクリート骨材10は中央部分より排出されるため、中央部分のセメント収納袋8の下部が開口し、効率よくコンクリート骨材10とセメント11とを混合しながら排出される。
上記構成のコンクリート原料1は使用されるまでコンクリート骨材10とセメント11とが別々になっており、コンクリート骨材10の含有水分等によってセメント11が悪影響を受けるのを防止することができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0018】
次に、図12ないし図19に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図12ないし図14に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、上部開口部13を開閉するロープ21と、吊り上げるためのループ状のセメント収納袋吊りロープ16とを取付けたセメント収納袋8Aとコンクリート骨材収納袋5の両側および底面に位置するU字状に吊りロープ7A、7Aを縫着固定したものを使用したコンクリート原料の輸送袋9Aを使用した点で、このようなコンクリート原料の輸送袋9Aを用いて構成したコンクリート原料1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図15ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第2の形態と主に異なる点は、底面を密閉状態にするとともに、所定の荷重が加わると裂ける切断溝22を底面部に形成したセメント収納袋8Bを使用したコンクリート原料の輸送袋9Bを使用した点で、このようなコンクリート原料の輸送袋9Bを用いて構成したコンクリート原料1Bにしても前記本発明を実施するための第2の形態と同様な作用効果が得られる。
【0021】
図18および図19に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、セメント収納袋8の開口部13をコンクリート骨材収納袋5の開口部2を開閉するロープ17で一緒に閉じるとともに、該閉じ部を吊りロープ7、7と一緒に吊り上げられるようにループ17a部を形成したコンクリート原料の輸送袋9Cを使用した点で、このようなコンクリート原料の輸送袋9Cを用いて構成したコンクリート原料1Cにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明はコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の断面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態のコンクリート骨材収納袋の説明図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の排出口を閉じた状態の説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態のセメント収納袋の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のセメント収納袋の底部の折り曲げ状態の説明用正面図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のセメント収納袋の底部の折り曲げ状態の説明用平面図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態の輸送時の吊り上げ状態の説明図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の形態の使用時の吊り上げ状態の説明図。
【図11】本発明を実施するための最良の第1の形態のホッパーへの排出状態を示す説明図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の断面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図14】本発明を実施するための第2の形態のセメント収納袋の説明図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の断面図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態のセメント収納袋の説明図。
【図17】本発明を実施するための第3の形態のセメント収納袋の要部断面図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の断面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の要部説明図。
【符号の説明】
【0024】
1、1A、1B、1C:コンクリート原料、
2:開口部、 3:排出口、
4:排出筒、 5:コンクリート骨材収納袋、
6:開閉手段としてのロープ、 7、7A:吊りロープ、
8、8A、8B:セメント収納袋、
9、9A、9B、9C:コンクリート原料の輸送袋、
10:コンクリート骨材、 11:セメント、
12:セメント収納袋本体、 13:開口部、
14:クレーン、 15:フック、
16:セメント収納袋吊りロープ、
17:ロープ、 18:トラック、
19:コンクリートミキサー、 20:ホッパー、
21:ロープ、 22:切断溝。
【技術分野】
【0001】
本発明は現場で容易に生コンクリートを製造できるように輸送することができるコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場で使用する生コンクリートは生コン工場でコンクリートミキサー車に砂や砂利等のコンクリート骨材、セメント、水を計量して投入し、混錬しながら建設現場へ輸送しているため、輸送時間によって生コンクリートの品質の低下が生じるという欠点があるとともに、水を加えた生コンクリートの輸送であるため、重量が重く、輸送効率が悪いという欠点があった。
また、建設現場で生コンクリートを製造することも考えられるが、コンクリート骨材やセメントを計量しなければならず、最適な生コンクリートの製造が難しいという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、建設現場のコンクリートミキサーにコンクリート骨材工場で計量されたコンクリート骨材とセメントを混合状態で投入して、容易に最適な生コンクリートを製造することができるとともに、使用するまではセメントがセメント収納袋内に収納されているため品質が低下するのを防止でき、使用時にはクレーン等で吊り上げることにより、コンクリートミキサーに混合しながら投入することができるコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋を提供することを目的としている。
【0004】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋に収納された所定量のコンクリート骨材と、このコンクリート骨材が収納された前記コンクリート骨材収納袋内に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋と、このセメント収納袋内に収納された所定量のセメントと、前記セメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとでコンクリート原料を構成している。
【0006】
本発明は上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋内に所定量のコンクリート骨材が収納されたコンクリート骨材の上部に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられた所定量のセメントが収納されるセメント収納袋と、このセメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとでコンクリート原料の輸送袋を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0008】
(1)上部に開口部が形成され底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋に収納された所定量のコンクリート骨材と、このコンクリート骨材が収納された前記コンクリート骨材収納袋内に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋と、このセメント収納袋内に収納された所定量のセメントと、前記セメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとで構成されているので、コンクリート骨材収納袋に計量されたコンクリート骨材とセメントが収納されているので、建設現場で計量することなくコンクリートミキサーに投入して使用することができる。
したがって、最適な生コンクリートを効率よく確実に製造することができる。
【0009】
(2)前記(1)によって、セメントはコンクリート骨材とは別なセメント収納袋に収納されているため、セメントの品質が低下するのを効率よく阻止することができる。
【0010】
(3)前記(1)によって、吊りロープとセメント収納袋吊りロープをクレーン等のフックに係止させて吊り上げ、コンクリートミキサーの投入口で排出口を開放することにより、コンクリート骨材の落下によってセメント収納袋の底面が開口して、コンクリート骨材にセメントが混じりながら投入させることができる。
したがって、コンクリート骨材とセメントの混合も投入時に行なうことができる。
【0011】
(4)前記(1)によって、コンクリート骨材とセメントが別々になっているので、使用するまでに日数があっても品質が低下するのを防止することができる。
【0012】
(5)請求項2も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態より、本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1ないし図11に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はコンクリート骨材工場から生コンクリートを使用する建設現場へトラック等で輸送されるコンクリート原料で、このコンクリート原料1は上部に開口部2が形成され、底面中央部に排出口3となる排出筒4が形成されたコンクリート骨材収納袋5、このコンクリート骨材収納袋5の排出口3を開閉する開閉手段として、前記排出筒4の外周部に一部が縫着固定されたロープ6、前記コンクリート骨材収納袋5の排出口3を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋5の両側面にコ字状に縫着等によって取付けられた上部がループとなる吊りロープ7、7、前記コンクリート骨材収納袋5内に収納されるポリエチレン等の合成樹脂材製のセメント収納袋8とからなるコンクリート原料の輸送袋9と、このコンクリート原料の輸送袋9のコンクリート骨材収納袋5内にコンクリート骨材工場で計量されて収納された砂や砂利等のコンクリート骨材10と、このコンクリート骨材10が収納されたコンクリート骨材収納袋5内のコンクリート骨材10の上部に位置されるセメント収納袋8内にほぼ密封状態で収納された、コンクリート骨材工場で計量されたセメント11とで構成されている。
【0015】
前記セメント収納袋8は上下部が開口された筒状で、下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋本体12と、このセメント収納袋本体12にセメント11が収納された後、開口部13を閉じて使用時に前記吊りロープ7、7が係止されるクレーン14のフック15に係止されるループとなるように取付けられたセメント収納袋吊りロープ16とで構成されている。
【0016】
上記構成のコンクリート原料1はコンクリート骨材工場でコンクリート原料の輸送袋9のコンクリート骨材収納袋5内にコンクリート骨材10を計量して収納するとともに、このコンクリート骨材10が収納されたコンクリート骨材収納袋5内に下端部を折り曲げや重ね合わせで閉じたセメント収納袋8を位置させ、上部開口部13より計量されたセメント11を収納し、該セメント収納袋8の開口部13をセメント収納袋吊りロープ16で閉じるとともに、吊り下げられるようにする。
しかる後、コンクリート骨材収納袋5の内部にセメント収納袋吊りロープ16も収納して、あるいはセメント収納袋吊りロープ16を外に出して開口部2をロープ17等で閉じる。
【0017】
この状態でクレーン14のフック15にコンクリート骨材収納袋5の吊りロープ7、7を係止させてトラック18にコンクリート原料1を積み込んだり、トラック18よりコンクリート原料1を使用現場へ下ろしたりする。
使用する場合には、コンクリート骨材収納袋5の開口部2のロープ17を取外して開放する、あるいはそのままでコンクリートミキサー19のホッパー20へ供給するクレーン14のフック15に吊りロープ7、7とセメント収納袋吊りロープ16を係止させて吊り上げ、コンクリートミキサー19のホッパー20へ排出筒4を位置させ、開閉手段としてのロープ6を開放して排出口3を開放することにより、コンクリート骨材収納袋5内のコンクリート骨材10は排出筒4の排出口3よりホッパー20内へ落下供給されるとともに、コンクリート骨材10の排出によって、セメント収納袋8の下部の折り曲げや重ね合わせで閉じられていた部分が開放して、コンクリート骨材10に混じってセメント11がホッパー20へ排出される。
この時、コンクリート骨材収納袋5のコンクリート骨材10は中央部分より排出されるため、中央部分のセメント収納袋8の下部が開口し、効率よくコンクリート骨材10とセメント11とを混合しながら排出される。
上記構成のコンクリート原料1は使用されるまでコンクリート骨材10とセメント11とが別々になっており、コンクリート骨材10の含有水分等によってセメント11が悪影響を受けるのを防止することができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0018】
次に、図12ないし図19に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図12ないし図14に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、上部開口部13を開閉するロープ21と、吊り上げるためのループ状のセメント収納袋吊りロープ16とを取付けたセメント収納袋8Aとコンクリート骨材収納袋5の両側および底面に位置するU字状に吊りロープ7A、7Aを縫着固定したものを使用したコンクリート原料の輸送袋9Aを使用した点で、このようなコンクリート原料の輸送袋9Aを用いて構成したコンクリート原料1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図15ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第2の形態と主に異なる点は、底面を密閉状態にするとともに、所定の荷重が加わると裂ける切断溝22を底面部に形成したセメント収納袋8Bを使用したコンクリート原料の輸送袋9Bを使用した点で、このようなコンクリート原料の輸送袋9Bを用いて構成したコンクリート原料1Bにしても前記本発明を実施するための第2の形態と同様な作用効果が得られる。
【0021】
図18および図19に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、セメント収納袋8の開口部13をコンクリート骨材収納袋5の開口部2を開閉するロープ17で一緒に閉じるとともに、該閉じ部を吊りロープ7、7と一緒に吊り上げられるようにループ17a部を形成したコンクリート原料の輸送袋9Cを使用した点で、このようなコンクリート原料の輸送袋9Cを用いて構成したコンクリート原料1Cにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明はコンクリート原料およびコンクリート原料の輸送袋を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の断面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態のコンクリート骨材収納袋の説明図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の排出口を閉じた状態の説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態のセメント収納袋の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のセメント収納袋の底部の折り曲げ状態の説明用正面図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のセメント収納袋の底部の折り曲げ状態の説明用平面図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態の輸送時の吊り上げ状態の説明図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の形態の使用時の吊り上げ状態の説明図。
【図11】本発明を実施するための最良の第1の形態のホッパーへの排出状態を示す説明図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の断面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図14】本発明を実施するための第2の形態のセメント収納袋の説明図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の断面図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態のセメント収納袋の説明図。
【図17】本発明を実施するための第3の形態のセメント収納袋の要部断面図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の断面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の要部説明図。
【符号の説明】
【0024】
1、1A、1B、1C:コンクリート原料、
2:開口部、 3:排出口、
4:排出筒、 5:コンクリート骨材収納袋、
6:開閉手段としてのロープ、 7、7A:吊りロープ、
8、8A、8B:セメント収納袋、
9、9A、9B、9C:コンクリート原料の輸送袋、
10:コンクリート骨材、 11:セメント、
12:セメント収納袋本体、 13:開口部、
14:クレーン、 15:フック、
16:セメント収納袋吊りロープ、
17:ロープ、 18:トラック、
19:コンクリートミキサー、 20:ホッパー、
21:ロープ、 22:切断溝。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋に収納された所定量のコンクリート骨材と、このコンクリート骨材が収納された前記コンクリート骨材収納袋内に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋と、このセメント収納袋内に収納された所定量のセメントと、前記セメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとからなることを特徴とするコンクリート原料。
【請求項2】
上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋内に所定量のコンクリート骨材が収納されたコンクリート骨材の上部に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられた所定量のセメントが収納されるセメント収納袋と、このセメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとからなるコンクリート原料の輸送袋。
【請求項1】
上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋に収納された所定量のコンクリート骨材と、このコンクリート骨材が収納された前記コンクリート骨材収納袋内に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられたセメント収納袋と、このセメント収納袋内に収納された所定量のセメントと、前記セメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとからなることを特徴とするコンクリート原料。
【請求項2】
上部に開口部が形成され、底面中央部に排出口が形成されたコンクリート骨材収納袋と、このコンクリート骨材収納袋の排出口を開閉することができる開閉手段と、前記コンクリート骨材収納袋の排出口を下部に位置させた状態で吊り上げられるように、該コンクリート骨材収納袋に取付けられた吊りロープと、前記コンクリート骨材収納袋内に所定量のコンクリート骨材が収納されたコンクリート骨材の上部に開放された下部が折り曲げや重ね合わせで閉じられた所定量のセメントが収納されるセメント収納袋と、このセメント収納袋の上部に取付けられた、使用時に前記吊りロープとほぼ同時に吊り上げられるように取付けられたセメント収納袋吊りロープとからなるコンクリート原料の輸送袋。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−249855(P2006−249855A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−70455(P2005−70455)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【出願人】(395001116)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【出願人】(395001116)
【Fターム(参考)】
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