説明

コンテンツリスト選択支援装置およびコンテンツリスト選択支援方法

【課題】ユーザがコンテンツリストにどのようなコンテンツが登録されているのかを画面表示から一見して直感的に把握できるようにすることが可能な「コンテンツリスト選択支援装置およびコンテンツリスト選択支援方法」を提供する。
【解決手段】プレイリスト選択画面において、プレイリストに登録されている楽曲の全体数に対して占めるジャンル毎の楽曲数の比率をジャンル比率として算出し、当該算出したジャンル比率を横棒グラフ400〜440として表示することにより、その表示を見たユーザが、各ジャンルの楽曲がそれぞれプレイリスト全体の中でどの程度の割合を占めているかを視覚的に捉えることができるようにして、各プレイリストにどのような楽曲が登録されているのかを画面表示から一見して直感的に把握することができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツリスト選択支援装置およびコンテンツリスト選択支援方法に関し、特に、ユーザによるコンテンツリストの選択を支援するコンテンツリスト選択支援装置およびコンテンツリスト選択支援方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽や動画などのコンテンツを再生するコンテンツ再生装置では、大容量の記憶媒体に膨大な数のコンテンツを格納し、所望のコンテンツを選んで再生することができるようになっている。また、複数のコンテンツを再生順にリスト化したプレイリストの内容に従ってコンテンツを再生することもできる。
【0003】
図6は、コンテンツ再生装置に設定された複数のプレイリストの中から、ユーザが所望のプレイリストを選択するためのプレイリスト選択画面の例を示している。プレイリスト選択画面はタッチパネルとして構成されている。図6の例では、プレイリスト1、プレイリスト2、プレイリスト3の3つのプレイリスト名が表示されている。プレイリスト選択画面において、ユーザが所望のプレイリスト名をタッチしてプレイリストを選択すると、コンテンツ再生装置は、選択されたプレイリストの内容に従ってコンテンツを再生する。
【0004】
なお、コンテンツ(音楽データ)を再生する再生装置に関する技術として、ディスク内に記録されている音楽データのジャンル名と各ジャンルに属する音楽データの数とを画面表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−100161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図6に示すようなプレイリスト選択画面では、各プレイリストのプレイリスト名が表示されるだけである。プレイリスト名は、必ずしも登録されているコンテンツの内容をダイレクトに表す名称であるとは限らない。また、似たような名称のプレイリストが複数存在すると、プレイリスト名だけでそれらを識別するのが難しくなる。そのため、ユーザは、プレイリスト名を見ただけでは各プレイリストにどのようなコンテンツが登録されているのか直感的に把握することが困難である。
【0007】
この問題に対して、コンテンツ再生装置が各プレイリストの内容を確認する機能を有している場合、その確認機能により各プレイリストの内容を1つずつ確認するという案もあるが、プレイリストの内容を確認するのに煩雑な操作が必要であり、多くの時間がかかってしまう。その結果、ユーザは、所望のプレイリストを容易に選択することができないという問題があった。
【0008】
なお、特許文献1に記載の技術を応用すれば、プレイリストに登録されているコンテンツのジャンル名とジャンル毎のコンテンツ数とを画面表示することができる。ユーザはこの表示を見ることにより、プレイリストにどのようなジャンルのコンテンツがどれくらい登録されているのか把握することができる。しかしながら、当該技術では、ユーザは画面表示されている各ジャンルに属するコンテンツの数を1つずつ確認していく必要がある。そのため、プレイリストにどのようなコンテンツが登録されているのかを一見して把握することは困難である。
【0009】
上記したような問題は、ユーザが、コンピュータ内の所望のフォルダを選択して、当該フォルダに登録されているコンテンツとしてのファイルを実行させる場合にも生ずる。つまり、複数のフォルダをリスト化したフォルダリストからユーザが所望のフォルダを選択するためのフォルダ選択画面では、各フォルダのフォルダ名が表示されるだけである。そのため、ユーザは、フォルダ名を見ただけでは各フォルダにどのようなファイルが登録されているのか直感的に把握することが困難である。その結果、ユーザは、所望のフォルダを容易に選択することができない。なお、本明細書においては、プレイリストのみならず、フォルダリストをコンテンツリストと称することとする。
【0010】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ユーザがコンテンツリストにどのようなコンテンツが登録されているのかを画面表示から一見して直感的に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決するために、本発明では、コンテンツリストに登録されているコンテンツの全体数に対して占めるコンテンツ属性毎のコンテンツ数の比率をコンテンツ属性比率として算出し、当該算出したコンテンツ属性比率をグラフ表示するようにしている。
【発明の効果】
【0012】
上記のように構成した本発明によれば、グラフ表示されたコンテンツ属性比率を見たユーザは、各コンテンツ属性のコンテンツがそれぞれコンテンツリスト全体の中でどの程度の割合を占めているかを視覚的に捉えることができ、コンテンツリストにどのようなコンテンツが登録されているのかを画面表示から一見して直感的に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態によるプレイリスト選択支援装置を備えた楽曲再生システムの全体構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による楽曲再生システムにて使用される各種情報の構成例を示す図である。
【図3】本実施形態によるプレイリスト選択画面の例を示す図である。
【図4】本実施形態による楽曲再生システムの動作例を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態による楽曲再生システムの全体構成の変形例を示すブロック図である。
【図6】従来のプレイリスト選択画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という)を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるプレイリスト選択支援装置100(本発明のコンテンツリスト選択支援装置に対応)を備えた楽曲再生システム120の構成例を示すブロック図である。プレイリスト選択支援装置100は、ユーザが、複数の楽曲(本発明のコンテンツに対応)を再生順にリスト化したプレイリスト(本発明のコンテンツリストに対応)の選択を容易にできるように支援するものである。図1に示すように、楽曲再生システム120は、プレイリスト選択支援装置100の他に、操作入力部140、ディスプレイ160、スピーカ180、楽曲情報記憶部200、プレイリスト情報記憶部220および再生制御部240を備えて構成されている。
【0015】
操作入力部140は、楽曲再生システム120に対するユーザの指示を入力する。本実施形態では、操作入力部140は、例えば、タッチパネルやリモコン等の入力装置を含んで構成される。ディスプレイ160は、プレイリスト選択支援装置100により生成されたプレイリスト選択画面を表示する。スピーカ180は、再生制御部240により再生された音楽データに基づく音声を外部に出力する。なお、再生制御部240の機能については後述する。
【0016】
楽曲情報記憶部200は、楽曲の各々に関する楽曲情報を記憶する。図2(a)は、本実施形態の楽曲情報の詳細を示す図である。図2(a)に示すように、楽曲情報は、楽曲の名称を示す楽曲名および当該楽曲の音楽データを情報として含む。
【0017】
プレイリスト情報記憶部220は、複数の楽曲を再生順にリスト化したプレイリストに関するプレイリスト情報を記憶する。図2(b)は、本実施形態のプレイリスト情報の詳細を示す図である。図2(b)に示すように、プレイリスト情報は、プレイリストの名称を示すプレイリスト名(本発明のコンテンツリスト名に対応)、当該プレイリストに登録されている楽曲の名称を示す楽曲名(本発明のコンテンツ名に対応)、当該楽曲のジャンル(本発明のコンテンツ属性に対応)および、当該楽曲の再生順番を情報として含む。本実施形態では、項目情報「ジャンル」の特定値には、「ROCK(ロック)」、「POP(ポップ)」、「OLDIES(オールディーズ)」および「OTHERS(その他のジャンル)」の何れかが設定されている。
【0018】
次に、プレイリスト選択支援装置100の内部構成について説明する。図1に示すように、プレイリスト選択支援装置100は、操作受付部260、楽曲数算出部280、ジャンル比率算出部300、プレイリスト選択画面生成部320、プレイリスト選択画面表示制御部340およびスキャン再生制御部360を備えて構成されている。なお、操作受付部260は、本発明のコンテンツ属性選択受付部に対応する。また、楽曲数算出部280は、本発明のコンテンツ数算出部に対応する。また、ジャンル比率算出部300は、本発明のコンテンツ属性比率算出部に対応する。また、プレイリスト選択画面生成部320およびプレイリスト選択画面表示制御部340は、本発明の表示制御部に相当する。
【0019】
操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト情報記憶部220に設定された複数のプレイリストの中から、ユーザが所望のプレイリストを選択する際に必要な入力操作を受け付ける。例えば、操作受付部260は、操作入力部140を介して、所望のプレイリストを選択するプレイリスト選択機能の実行を指示する操作(以下、プレイリスト選択機能の実行指示操作という)を受け付ける。この場合、操作受付部260は、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けた旨を楽曲数算出部280に通知する。
【0020】
また、操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト選択画面表示制御部340の制御によりディスプレイ160に表示されたプレイリスト選択画面に含まれている各プレイリストの中から、再生対象のプレイリストとして何れかのプレイリストを選択する操作を受け付ける。この場合、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択された再生対象のプレイリストを示す対象プレイリスト情報を再生制御部240に出力する。
【0021】
また、操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト選択画面表示制御部340の制御によりディスプレイ160に表示されたプレイリスト選択画面に含まれている各ジャンルの中から何れかのジャンルを選択する操作を受け付ける。この場合、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択されたジャンルを示す対象ジャンル情報をプレイリスト選択画面生成部320に出力する。
【0022】
また、操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト選択画面表示制御部340の制御によりディスプレイ160に表示されたプレイリスト選択画面に含まれている各プレイリストの中から何れかのプレイリストの何れかのジャンルを選択する操作を受け付ける。この場合、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択されたプレイリストおよびジャンルを示す対象プレイリスト・ジャンル情報をスキャン再生制御部360に出力する。
【0023】
楽曲数算出部280は、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けた旨の通知を操作受付部260から受けた場合、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、項目情報「プレイリスト名」および「ジャンル」を検索キーにして検索された項目の数を求めることにより、ジャンル毎の楽曲数をプレイリストの各々について算出する。そして、楽曲数算出部280は、プレイリストの各々について算出したジャンル毎の楽曲数を示す楽曲数情報をジャンル比率算出部300に出力する。なお、楽曲数情報は、図2(c)に示すように、プレイリストの名称を示すプレイリスト名、当該プレイリストに登録されている楽曲のジャンルおよび当該ジャンルの楽曲数を情報として含む。
【0024】
ジャンル比率算出部300は、楽曲数算出部280から出力された楽曲数情報に基づいて、プレイリストの各々について、プレイリストに登録されている楽曲の全体数(すなわち、全ジャンルの楽曲数)に対して占めるジャンル毎の楽曲数の比率をジャンル比率として算出する。そして、ジャンル比率算出部300は、プレイリストの各々について算出したジャンル比率を示すジャンル比率情報をプレイリスト選択画面生成部320に出力する。なお、ジャンル比率情報は、図2(d)に示すように、プレイリストの名称を示すプレイリスト名、当該プレイリストに登録されている楽曲のジャンルおよび当該ジャンルの楽曲数の比率を情報として含む。
【0025】
プレイリスト選択画面生成部320は、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、プレイリスト情報記憶部220に設定された複数のプレイリストの中からユーザが所望のプレイリストを選択するためのプレイリスト選択画面を生成する。本実施形態では、プレイリスト選択画面生成部320は、ジャンル比率算出部300から出力されたジャンル比率情報に基づいて、プレイリストの各々について、ジャンル毎の楽曲数の比率をグラフ表示した横棒グラフを生成し、当該生成した横棒グラフを含めてプレイリスト選択画面を生成する。プレイリスト選択画面表示制御部340は、プレイリスト選択画面生成部320により生成されたプレイリスト選択画面をディスプレイ160に表示する。
【0026】
図3(a)は、本実施形態によるプレイリスト選択画面の表示例を示す図である。プレイリスト選択画面はタッチパネルとして構成されている。図3(a)のプレイリスト選択画面には、プレイリスト1、プレイリスト2、プレイリスト3のプレイリスト名で表される各プレイリストについて、ジャンル(「ROCK」、「POP」、「OLDIES」および「OTHERS」)毎の楽曲数の比率をそれぞれ横棒の長さで表示した横棒グラフ400,420,440が表示されている。また、横棒グラフ400,420,440の右方にそれぞれ全てボタン500,520,540が表示されている。全てボタン500,520,540は、それぞれ横棒グラフ400,420,440に対応するプレイリストに登録されている楽曲をすべて順番に再生することを指示するためのボタンである。なお、図3(a)のプレイリスト選択画面では、プレイリスト1〜3にそれぞれ対応する横棒グラフ400,420,440が、プレイリスト情報がプレイリスト情報記憶部220に記憶された順に上から表示されている。
【0027】
図3(a)のプレイリスト選択画面にはさらに、楽曲のジャンル「ROCK」の凡例表示域600、ジャンル「POP」の凡例表示域620、ジャンル「OLDIES」の凡例表示域640、ジャンル「OTHERS」の凡例表示域660が設けられている。
【0028】
図3(a)のプレイリスト選択画面において、操作受付部260は、操作入力部140を介して、凡例表示域600〜660の中から何れかの凡例表示域をタッチして選択する操作を受け付ける。この場合、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択された凡例表示域に対応するジャンルを示す対象ジャンル情報をプレイリスト選択画面生成部320に出力する。プレイリスト選択画面生成部320は、操作受付部260から対象ジャンル情報が出力された場合、ジャンル比率算出部300から出力されたジャンル比率情報に基づいて、当該対象ジャンル情報により示されるジャンルの楽曲数の比率が高い順番で、各プレイリストに対応する横棒グラフ400〜440を並び替えたプレイリスト選択画面を生成する。そして、プレイリスト選択画面表示制御部340は、プレイリスト選択画面生成部320により生成されたプレイリスト選択画面をディスプレイ160に表示する。
【0029】
図3(b)は、図3(a)のプレイリスト選択画面がディスプレイ160に表示されている場合において、凡例表示域600〜660の中からジャンル「OLDIES」の凡例表示域640が選択された場合の表示例である。図3(b)のプレイリスト選択画面では、選択された凡例表示域640に対応するジャンル「OLDIES」の楽曲数の比率が高い順番で、プレイリスト1〜3にそれぞれ対応する横棒グラフ400〜440が並び替えて表示されている。
【0030】
また、図3のプレイリスト選択画面において、操作受付部260は、操作入力部140を介して、所望のプレイリストの中の所望のジャンルをスキャン再生を行う対象のジャンルとして選択する操作(図3の例では、所望のプレイリストに対応する横棒グラフを構成する複数のジャンルの横棒の中から、所望のジャンルの横棒をタッチする操作)を受け付ける。この場合、操作受付部260は、受け付けたタッチ操作に応じて選択されたプレイリストおよびジャンルを示す対象プレイリスト・ジャンル情報をスキャン再生制御部360に出力する。
【0031】
スキャン再生制御部360は、操作受付部260から対象プレイリスト・ジャンル情報が出力された場合、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、当該対象プレイリスト・ジャンル情報により示されるプレイリストに登録されている楽曲の中から、同じく対象プレイリスト・ジャンル情報により示されるジャンルの楽曲を特定する。そして、スキャン再生制御部360は、特定した楽曲の各々の先頭部分(例えば、頭の5秒間)を順番に再生する旨の指示を示すスキャン再生指示情報を再生制御部240に出力する。スキャン再生指示情報には、スキャン再生制御部360により特定された楽曲を示す楽曲特定情報が含まれている。
【0032】
また、図3のプレイリスト選択画面において、操作受付部260は、操作入力部140を介して再生対象のプレイリストとして何れかのプレイリストを選択する操作(図3の例では、横棒グラフ400〜460の右方に位置する全てボタン500〜540のうち、再生を所望するプレイリストに対応する全てボタンをタッチする操作)を受け付ける。この場合、操作受付部260は、受け付けたタッチ操作に応じて選択された再生対象のプレイリストを示す対象プレイリスト情報を再生制御部240に出力する。
【0033】
再生制御部240は、操作受付部260から対象プレイリスト情報が出力された場合、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、当該対象プレイリスト情報により示されるプレイリストに登録されている楽曲を特定する。そして、再生制御部240は、特定した楽曲の音楽データを楽曲情報記憶部200から読み出し、当該読み出した音楽データを順番にスピーカ180に出力する。これにより、再生対象の楽曲の音楽データに基づく音声がスピーカ180から出力される。
【0034】
また、再生制御部240は、スキャン再生制御部360からスキャン再生指示情報が出力された場合、当該スキャン再生指示情報に含まれる楽曲特定情報により示される楽曲の音楽データを楽曲情報記憶部200から読み出し、当該読み出した音楽データの各々の先頭部分(例えば、頭の5秒間)を順番にスピーカ180に出力する。これにより、スキャン再生対象の音楽データに基づく音声がスピーカ180から出力される。
【0035】
次に、本実施形態の楽曲再生システム120の動作について説明する。図4は、本実施形態による楽曲再生システム120の動作例を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、楽曲再生システム120の電源が投入されることにより開始する。
【0036】
まず、操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS100)。もし、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けていないと操作受付部260にて判定した場合(ステップS100にてNO)、処理はステップS100に遷移する。一方、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けたと操作受付部260にて判定した場合(ステップS100にてYES)、操作受付部260は、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けた旨を楽曲数算出部280に通知する。
【0037】
次に、楽曲数算出部280は、プレイリスト選択機能の実行指示操作を受け付けた旨の通知を受けて、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、ジャンル毎の楽曲数をプレイリストの各々について算出する(ステップS120)。そして、楽曲数算出部280は、プレイリストの各々について算出したジャンル毎の楽曲数を示す楽曲数情報をジャンル比率算出部300に出力する。
【0038】
次に、ジャンル比率算出部300は、楽曲数算出部280から出力された楽曲数情報に基づいて、プレイリストの各々について、プレイリストに登録されている楽曲の全体数(全ジャンルの楽曲数)に対して占めるジャンル毎の楽曲数の比率をジャンル比率として算出する(ステップS140)。そして、ジャンル比率算出部300は、プレイリストの各々について算出したジャンル比率を示すジャンル比率情報をプレイリスト選択画面生成部320に出力する。
【0039】
次に、プレイリスト選択画面生成部320は、ジャンル比率算出部300から出力されたジャンル比率情報に基づいて、プレイリストの各々について、ジャンル毎の楽曲数の比率をグラフ表示した横棒グラフを生成し、当該生成した横棒グラフを含めてプレイリスト選択画面を生成する(ステップS160)。次に、プレイリスト選択画面表示制御部340は、プレイリスト選択画面生成部320により生成されたプレイリスト選択画面をディスプレイ160に表示する(ステップS180)。
【0040】
次に、操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト選択画面に含まれている各プレイリストの中から、再生対象のプレイリストとして何れかのプレイリストを選択する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS200)。もし、再生対象のプレイリストとして何れかのプレイリストを選択する操作を受け付けたと操作受付部260にて判定した場合(ステップS200にてYES)、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択された再生対象のプレイリストを示す対象プレイリスト情報を再生制御部240に出力する。
【0041】
最後に、再生制御部240は、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、操作受付部260から出力された対象プレイリスト情報により示されるプレイリストに登録されている楽曲を特定する。そして、再生制御部240は、特定した楽曲の音楽データを楽曲情報記憶部200から読み出し、当該読み出した音楽データを順番にスピーカ180に出力する(ステップS220)。ステップS220における処理が完了した後、楽曲再生システム120は図4における処理を終了する。
【0042】
一方、再生対象のプレイリストとして何れかのプレイリストを選択する操作を受け付けていないと操作受付部260にて判定した場合(ステップS200にてNO)、操作受付部260は、操作入力部140を介して、スキャン再生を行う対象として何れかのプレイリストの何れかのジャンルを選択する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS240)。
【0043】
もし、スキャン再生を行う対象のプレイリストおよびジャンルを選択する操作を受け付けたと判定した場合(ステップS240にてYES)、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択されたプレイリストおよびジャンルを示す対象プレイリスト・ジャンル情報をスキャン再生制御部360に出力する。次に、スキャン再生制御部360は、プレイリスト情報記憶部220に記憶されているプレイリスト情報に基づいて、操作受付部260から出力された対象プレイリスト・ジャンル情報により示されるプレイリストに登録されている楽曲の中から、同じく対象プレイリスト・ジャンル情報により示されるジャンルの楽曲を特定する(ステップS260)。そして、スキャン再生制御部360は、特定した楽曲の各々の先頭部分を順番に再生する旨の指示を示すスキャン再生指示情報(特定した楽曲を示す楽曲特定情報を含む)を再生制御部240に出力する。
【0044】
次に、再生制御部240は、スキャン再生制御部360から出力された指示情報に含まれる楽曲特定情報により示される楽曲の音楽データを楽曲情報記憶部200から読み出し、当該読み出した音楽データの各々の先頭部分(例えば、頭の5秒間)を順番にスピーカ180に出力する(ステップS280)。その後、処理はステップS200に遷移する。
【0045】
もし、スキャン再生を行う対象のプレイリストおよびジャンルを選択する操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS240にてNO)、操作受付部260は、操作入力部140を介して、プレイリスト選択画面に含まれている凡例表示域600〜660の中から何れかの凡例表示域を選択する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS300)。もし、何れかの凡例表示域を選択する操作を受け付けていないと操作受付部260にて判定した場合(ステップS300にてNO)、処理はステップS200に遷移する。
【0046】
一方、何れかの凡例表示域を選択する操作を受け付けたと操作受付部260にて判定した場合(ステップS300にてYES)、操作受付部260は、受け付けた操作に応じて選択された凡例表示域に対応するジャンルを示す対象ジャンル情報をプレイリスト選択画面生成部320に出力する。次に、プレイリスト選択画面生成部320は、ジャンル比率算出部300から出力されたジャンル比率情報により示されるジャンルの楽曲数の比率が高い順番で、各プレイリストに対応する横棒グラフを並び替えたプレイリスト選択画面を生成する(ステップS320)。次に、プレイリスト選択画面表示制御部340は、プレイリスト選択画面生成部320により生成されたプレイリスト選択画面をディスプレイ160に表示する(ステップS340)。その後、処理はステップS200に遷移する。
【0047】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、プレイリスト選択画面において、各プレイリストに登録されている楽曲の当該各プレイリスト内での全体数に対して占めるジャンル毎の楽曲数の比率をジャンル比率として算出し、当該算出したジャンル比率を横棒グラフ400〜440として表示するようにしている。このように構成した本実施形態によれば、ユーザは、各ジャンルの楽曲がそれぞれプレイリスト全体の中でどの程度の割合を占めているかを視覚的に捉えることができ、各プレイリストにどのような楽曲が登録されているのかを画面表示から一見して直感的に把握することができる。
【0048】
また、本実施形態では、プレイリスト選択画面において、何れかのジャンル(凡例表示域)が選択された場合、当該選択されたジャンルの楽曲数の比率が高い順番で、各プレイリストのジャンル比率に対応する横棒グラフを並び替えて表示するようにしている。このように構成した本実施形態によれば、ユーザは、ある特定のジャンルの楽曲が多く登録されているプレイリストを選択したい場合、各プレイリストのジャンル比率に対応する横棒グラフを一つずつ見て確認することなく、当該特定のジャンルの楽曲数の比率が高いプレイリストがどれなのかを一目で把握することができる。
【0049】
また、本実施形態では、スキャン再生を行う対象のプレイリストおよびジャンルを選択する操作を受け付けた場合、当該プレイリストおよびジャンルで特定される楽曲の各々の先頭部分を順番にスキャン再生するようにしている。このように構成した本実施形態によれば、ユーザは、プレイリストに登録されている楽曲の一部を実際に聴いて事前に確認をすることができるため、プレイリストを誤って選択してしまうことにより後でプレイリストを選択し直す手間が生じる可能性を回避することができる。
【0050】
なお、本実施形態では、操作入力部140を介して選択されたジャンル(凡例表示域)の楽曲数の比率が高い順番で、各プレイリストのジャンル比率に対応する横棒グラフを並び替える例について説明したが、当該並び替える処理は必ずしも必須ではない。ただし、各プレイリストのジャンル比率に対応する横棒グラフを並び替える処理を行う方が、ユーザがある特定のジャンルの楽曲が多く登録されているプレイリストを選択したい場合、当該特定のジャンルの楽曲数の比率が高いプレイリストがどれなのかを一目で把握することができるようになるため好ましい。
【0051】
また、本実施形態では、操作入力部140を介して選択されたプレイリストおよびジャンルで特定される楽曲をスキャン再生する例について説明したが、当該スキャン再生処理は必ずしも必須ではない。ただし、スキャン再生処理を行う方が、ユーザがプレイリストを誤って選択してしまうことにより後でプレイリストを選択し直す手間が生じる可能性を回避することができるようになるため好ましい。
【0052】
また、本実施形態では、操作入力部140を介して選択されたプレイリストおよびジャンルで特定される楽曲をスキャン再生する例について説明したが、スキャン再生の対象はこれに限定されない。例えば、操作入力部140を介して選択されたプレイリストに登録されている全ての楽曲を対象にしてスキャン再生するようにしても良い。このように構成すれば、ユーザは、プレイリストに登録されている全ての楽曲の一部を実際に聴いて事前に確認をすることができるため、プレイリストを誤って選択してしまうことにより後でプレイリストを選択し直す手間が生じる可能性を回避することができる。
【0053】
また、本実施形態では、各プレイリストのジャンル比率を横棒グラフとして表示する例について説明したが、当該ジャンル比率の表示態様はこれに限定されない。例えば、各プレイリストのジャンル比率を縦棒グラフ、円グラフまたはレーダーチャートとして表示するようにしても良い。また、図3に示したような4つのジャンル毎の楽曲数の比率ではなく、3つ以下または5つ以上のジャンル毎の楽曲数の比率をグラフ表示するようにしても良い。
【0054】
また、本実施形態では、楽曲を再生順にリスト化したプレイリストの内容に従って楽曲を再生する楽曲再生システム120にプレイリスト選択支援装置100を実施する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、動画を再生順にリスト化したプレイリストの内容に従って動画を再生する動画再生システムにプレイリスト選択支援装置100を実施するようにしても良い。また、ユーザが、コンピュータ内の所望のフォルダを選択して、当該フォルダに登録されているコンテンツとしてのファイル(例えば、プログラムファイルやテキストファイルなど)を実行させるファイル実行システムにプレイリスト選択支援装置100を実施するようにしても良い。
【0055】
また、プレイリスト選択支援装置100を実施する楽曲再生システム120の全体構成は、図1に示す構成に限定されない。例えば、プレイリスト選択支援装置100を含む車両用ヘッドユニットが、外部の楽曲再生装置から楽曲情報およびプレイリスト情報を読み出してプレイリスト選択画面を表示する処理を行うように構成しても良い。図5は、楽曲再生システム120の変形例として楽曲再生システム120′の全体構成例を示すブロック図である。図5に示すように、楽曲再生システム120′は、楽曲再生装置700、プレイリスト選択支援装置100および再生制御部740を含む車両用ヘッドユニット720を備えて構成されている。
【0056】
楽曲再生装置700は、図1の楽曲情報記憶部200、プレイリスト情報記憶部220および再生制御部240を備えている。楽曲再生装置700は、単独でも使えるし、車両用ヘッドユニット720につないで使うこともできる。単独で使う場合、楽曲再生装置700は、楽曲情報記憶部200に記憶されている楽曲情報を用いて、ユーザが選んだプレイリストに属する楽曲の音楽データを再生制御部240の制御により再生することができるようになっている。
【0057】
車両用ヘッドユニット720につないで使う場合、車両用ヘッドユニット720に含まれるプレイリスト選択支援装置100は、楽曲再生装置700のプレイリスト情報記憶部220からプレイリスト情報を読み出し、当該読み出したプレイリスト情報に基づいて、各プレイリストのジャンル比率を算出する。そして、プレイリスト選択支援装置100は、各プレイリストについて算出したジャンル比率を横棒グラフとして表示したプレイリスト選択画面を生成し、当該生成したプレイリスト選択画面をディスプレイ(図示せず)に表示するように制御する。そして、車両用ヘッドユニット720は、ユーザが選んだプレイリストに属する楽曲の音楽データを楽曲再生装置700から取得し、当該取得した音楽データを再生制御部740の制御により再生する。
【0058】
その他、本実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0059】
100 プレイリスト選択支援装置(コンテンツリスト選択支援装置)
260 操作受付部(コンテンツ属性選択受付部)
280 楽曲数算出部(コンテンツ数算出部)
300 ジャンル比率算出部(コンテンツ属性比率算出部)
320 プレイリスト選択画面生成部(表示制御部)
340 プレイリスト選択画面表示制御部(表示制御部)
360 スキャン再生制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツリストの名称であるコンテンツリスト名と、当該コンテンツリストに登録されているコンテンツの名称であるコンテンツ名と、当該コンテンツの属性であるコンテンツ属性とを関連付けたコンテンツリスト情報に基づいて、前記コンテンツ属性毎のコンテンツ数を算出するコンテンツ数算出部と、
前記コンテンツ数算出部の算出結果に基づいて、前記コンテンツリストに登録されているコンテンツの全体数に対して占める前記コンテンツ属性毎のコンテンツ数の比率をコンテンツ属性比率として算出するコンテンツ属性比率算出部と、
前記コンテンツ属性比率算出部により算出された前記コンテンツ属性比率をグラフ表示するように制御する表示制御部とを備えたことを特徴とするコンテンツリスト選択支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツリスト選択支援装置において、
複数存在するコンテンツ属性の中から何れかのコンテンツ属性の選択を受け付けるコンテンツ属性選択受付部を更に備え、
前記表示制御部は、前記コンテンツ属性比率算出部により算出された前記コンテンツ属性比率に基づいて、前記コンテンツ属性選択受付部により選択が受け付けられた前記コンテンツ属性のコンテンツ数の比率が高い順番で、複数存在するコンテンツリストの各々に対応する前記コンテンツ属性比率をグラフ表示するように制御することを特徴とするコンテンツリスト選択支援装置。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテンツリスト選択支援装置において、
複数存在するコンテンツリストの中から何れかのコンテンツリストの何れかのコンテンツ属性の選択を受け付けるコンテンツ属性選択受付部と、
前記コンテンツ属性選択受付部により選択が受け付けられた前記コンテンツ属性のコンテンツの各々の先頭部分を順番に再生するスキャン再生を行うように制御するスキャン再生制御部とを更に備えたことを特徴とするコンテンツリスト選択支援装置。
【請求項4】
コンテンツリストの名称であるコンテンツリスト名と、当該コンテンツリストに登録されているコンテンツの名称であるコンテンツ名と、当該コンテンツの属性であるコンテンツ属性とを関連付けたコンテンツリスト情報に基づいて、前記コンテンツ属性毎のコンテンツ数を算出する第1のステップと、
前記第1のステップにおける算出結果に基づいて、前記コンテンツリストに登録されているコンテンツの全体数に対して占める前記コンテンツ属性毎のコンテンツ数の比率をコンテンツ属性比率として算出する第2のステップと、
前記第2のステップにより算出された前記コンテンツ属性比率をグラフ表示するように制御する第3のステップとを有することを特徴とするコンテンツリスト選択支援方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−282711(P2010−282711A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−137554(P2009−137554)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】